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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 5001-5100

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 5001-5100
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SANTERS - Top Secrecy ★★ (2008-01-18 22:31:00)

'86年に制作されながらも、日の目を見ることなくお蔵入りしてしまった、SANTERS幻の4thアルバム。
しかし、その理由が「出来の悪さ」故でない事は一聴瞭然で、今ひとつ求心力に乏しい①こそ掴みとしては弱いものの、
②以降は、如何にもSANTERSらしい、フック満載のメロディアス・ロック・チューンが数多く並ぶので安心されたし。
80年代的なモダンさが強調されたサウンド・プロダクションといい、ブルージーな泣きや劇的さを控えめに、あっさりスッキリ
お洒落にまとめられた楽曲といい、Keyを前面に押し出したアレンジといい、かなり産業ロック的なポップ化が進行した作風ながらも、
相変わらずキャッチーで、哀愁を帯びたメロディの魅力には全く鈍りがないため、それも大きな弱点にはなっていない。
特に、本編のハイライトと言うべき、シャープな哀メロ・チューン②、ポップ且つ爽やかに駆け抜けていく⑦、
物悲しさ漂う都会的なバラード⑩といった楽曲は、このアルバムならではの魅力に名曲に仕上がっている。
尚、本作は長らく未発表の状態が続いていたが(⑧のみリック・サンターズのソロ・アルバムに収録されている)、
ロック系カタログのCD化大国として、ブイブイ言わせてた頃の90年代末期の日本でSANTERSのBOXセットが発売された際、
ボーナスCDとしてそこに収録され、ようやく日の目を見る事となったのだった。BOXセットは現在では廃盤ながら、
中古屋では比較的よく見かける(しかも安価)ので、未聴の方は是非ゲットを。


SANTERS - Top Secrecy - Tearing Us Apart ★★★ (2008-01-18 23:07:30)

産業ロック度をグッと高めた4thアルバムの中でも、
その成果が強く表れた都会的なバラード。
ブルージーな泣きよりも、洗練された哀メロが印象に残る。


SANTERS - Top Secrecy - Top Secrecy ★★★ (2008-01-18 23:02:55)

4thアルバムのタイトル・トラックにして、
アルバムのハイライト・ナンバー。
シャープに駆け抜ける哀メロ・チューンで、
1曲目を飛ばして、2曲目のこの曲から聴き始めると
アルバムの印象がグッと向上する。


SANVOISEN - Exotic Ways ★★ (2011-01-29 00:22:49)

90年代前半、独産メロパワ・メタル人気に目を付けた日本のレコード会社が、その手のバンドのカタログを大量にリリースしまくってた時期がありました。隠れた名盤からカスみたいな駄盤まで玉石混合だった、それら無名バンドの作品群の中にあって、良作の一つとして比較的印象に残っているのが、ツインGを擁するシュツットガルト出身の5人組が、NOISE RECORDSから'94年に発表したこのデビュー・アルバム。
プロデュースはジャーマン・メタル・ファンにはお馴染みのトミー・ニュートンで、重厚な音作りにザクザクと刻まれるGリフは確かにパワー・メタル風なれど、スピードよりも、卓越した歌唱力を誇るVoや楽器陣の達者な演奏を活かして、細かく作り込まれたアレンジとミドル・テンポの楽曲主体で本編をじっくりと盛り上げていく作風は、メロパワというよりもQUEENSRYCHEの流れを汲むプログレ・メタルといった趣き。(まぁ、どっちにしろ当時腐るほどいた種類のバンドには違いないけど)
アルバムの随所で顔を覗かせるエキゾチックなメロディや、スパニッシュ・フレイバーの味付けが個性確立に一役買っており、更にそれを後押しするのが、ギリシャ人シンガー、ヴァゲリス・マニラス(Vo)の歌いっぷりの良さ。特に泣きの入ったハイトーンは絶品で、RAINBOWの名曲“RAINBOW EYES”を彷彿とさせる⑩は、彼のエモーショナルな歌声と猛烈な哀愁を滲ませる叙情メロディの威力とが相俟って、膝を屈せずにはいられない名バラードに仕上がっている。個人的には、これが聴けただけで「買って良かった!」と納得してしまいましたよ。(「疾走曲じゃなきゃイヤン」という方には⑤をお薦め)


SANVOISEN - Exotic Ways - Time Is Not ★★★ (2015-01-31 10:52:03)

RAINBOWの名曲“RAINBOW EYES”を思い出すバラード。
哀愁に満ちたメロディの素晴らしさも胸を打ちますが
何よりヴァゲリス・マラニスの歌唱が白眉。
濃厚な泣きを発散するハイトーンVoにゃ涙目にならざるを得ませんて。


SANVOISEN - Exotic Ways - Under Permission ★★ (2015-01-31 11:01:35)

摩訶不思議な動きのするエキゾチックなメロディを
余裕を持って朗々歌い上げるシンガーの歌唱に
耳を奪われてしまう疾走系ナンバー。
ヴァゲリス・マラニスは、近年はスタジオでの裏方仕事が
メインのようですが、もう歌は唄ってないんでしょうかね。


SARACEN - Heroes, Saints & Fools ★★ (2010-09-12 00:54:00)

幼馴染のロブ・ベンデロウ(Key)とリチャード・ロウ(G)、フォーク畑出身のビル・イェーツ(B)らによって、
70年代半ばに結成されたLAMMERGIERを母体に誕生した、英国はマトロック出身の5人組が、SARACENと改名後の
'81年に発表し、当時『シンフォニック・ヒーローズ』なる邦題で国内盤もリリースされた1stアルバム。
どこか神々しく響くハイトーンが『運命の翼』を発表した頃のロブ・ハルフォードを思わせるVo、スペーシーな
音色で楽曲にスケール感と奥行きを演出するKey、そして豊かな情感とドラマ性を湛えたメロディアスなGを
三本柱として、NWOBHM由来のハードネスを効かせつつ、壮大且つ劇的に構築されたサウンドは
これがデビュー作の新人バンドの手によるものとは思えぬ、圧巻の奥深さ&クオリティの高さを誇る。
特に、トリプルVoをフィーチュアして、7分以上の及ぶ長尺を一瞬の澱みもなくドラマティックに語りきる
アルバム表題曲⑤は、その深遠且つプログレッシブな音世界にドップリと浸れるSARACEN屈指の超名曲。
にしても、涙腺に沁みる泣きとドラマ性、そして歌心に満ち溢れたリチャード・ロウのGプレイは本当に素晴しい。
前述の⑤や、④⑦といった楽曲で聴くことの出来る「楽曲内楽曲」とでも表現すべき起承転結が完璧に決まった
入魂のGソロは、思わず絶句する程にエモーショナル。HR/HMファンなら、この名演を聴かずに過ごす事なかれ。


SARACEN - Heroes, Saints & Fools - Ready to Fly ★★★ (2010-09-12 17:52:38)

1stアルバムのラスト・ナンバー。
プログレ・テイストも色濃く薫る同作において、この曲は
シャウト一発でスタートする景気の良いOPからして
ストレートにNWOBHMからの影響が打ち出されている。
荒々しい曲調が印象的ながらも、メロディの煽情度に
鈍りは全く見られず、取り分け、クライマックスで炸裂する
ロブ・ベンデンロウの壮絶なGソロは言葉を失うほどに
エモーショナルでドラマティック。
熱いシャウトと入魂のGソロが煽り合う
エンディング・パートなんて、涙なしには聴けませんぜ。


SARACEN - Marilyn ★★ (2012-01-02 23:18:45)

ハリウッド女優の代名詞ことマリリン・モンローの波乱に満ちた生涯と、その死を巡るミステリーを取り上げたコンセプト作でもあるSARACENの新作アルバム。
自分が購入したお店では《US産メロハーの良作》との宣伝文句が付けられていて、それを読んだ時は「プププー、SARACENはメロハー・バンドじゃねぇだろ」と失笑を漏らしてしまいましたが、実際に聴いてみたら、これが本当にメロハー風の内容に仕上がっていて驚いた。暫く聴かぬ間に一体彼らに何が・・・。
まぁでも、マリリン・モンローを主人公に据えたストーリーを、ダーク且つプログレッシブに物語るも相当無理があるんで、このスタイルで正解なのかな?
程好く取り入れられた、サックスの落ち着いた音色がモダンな雰囲気を演出する本編に併せてロブ・ベンデロウのGプレイも大人しめで、ドラマ性控えめの楽曲と共に全体的にコンパクトにまとめられた作風ではあるものの、無論「らしさ」や優れたメロディ・センスは健在。FMのスティーヴ・オーヴァーランド、今をときめくイッサ、ベテラン女性シンガーのロビン・べック(旦那のジェイムズ・クリスチャンの名前もクレジットされている)ら豪華なボーカリスト達の共演も作品に華を添えてくれています。
特に、アップテンポのHRナンバー“UNFINISHED LIFE”と、そこからメドレー形式で繋がっていくロビン・べックの圧巻の歌声が感動を呼ぶ劇的なラスト・ナンバー“MARILYN”は必聴の名曲で、ロブのGプレイもこれらの曲においては猛烈な構築美と泣きを発散しており心打たれますね。
今年中には国内盤もリリースされるらしいので(もっと早く知ってりゃ輸入盤購入は控えたのに・・・)、メロディ愛好家の皆様は是非どうぞ。


SARACEN - Marilyn - Marilyn ★★★ (2012-01-02 23:24:46)

アルバムのOPを飾るインスト曲のテーマ・メロディが
再び用いられている、コンセプト・アルバムの幕引き役に
相応しいドラマティックな表題曲。
全体的にコンパクトにまとめられている本編中にあって
この曲におけるロブ・ベンデロウの猛烈な泣きを発散する
Gプレイはデビュー作での名演を思い起こさせてくれます。
ロビン・ベックのエモーショナル極まりない歌声も圧巻。
 
ちなみにこの後にシークレット・トラックも収録。


SARACEN - Red Sky ★★ (2010-09-20 18:05:00)

80年代に数枚の作品を残して解散した英国のSARACENが復活を遂げ、'03年にリリースした3rdアルバム。
収録楽曲の半数近くが、過去の名曲や、LAMMERGIER時代のマテリアルのリメイクで占められた構成は、
正式な3rdアルバムと呼ぶにはちょいと変則的だが、美麗なハーモニー、ベテラン・バンドらしい重厚感、
それに壮大なスケール感がそれぞれ増量されて蘇った往年の名曲群は、これはこれで十分カッコイイ。
(若々しい躍動感は薄まってしまったが)
相変わらずロブ・ハルフォード風味が漂うVoと、スペーシーなKeyによるイントロが付け加えられ、
一層コスミック且つドラマティックに蘇った①なんか元バージョン以上に魅力的なぐらいのものだし、
力強く展開していくヘヴィ・ナンバー②、2本のサックスと泣きのGが哀愁の競演を果たしたインスト曲⑨、
女性Voとのデュエットをフィーチュアしたバラード⑪といったオリジナル曲の方も、侮れない完成度を提示。
本作が決して、過去の遺産に頼りきったお手軽作品でない事実をしっかりと証明してみせている。
トータルで70分オーバーという収録時間は明らかに詰め込みが過ぎ、そのせいで後半ダレて来てしまうのが
玉に瑕ながら、個々の楽曲は安定してハイクオリティを維持。
ポップ方向へ迷走してファンを嘆かせた、2nd『CAHNGE OF HEART 』での変節を帳消しにする力作かと。


SARACEN - Red Sky - Heroes, Saints & Fools ★★★ (2010-09-12 17:46:33)

叙情的な前半を経て、曲調がテンポアップする後半は
プログレ調の浮遊感溢れるKey、3人(2人?)のリードVo、
そして猛烈に泣きまくる辛抱堪らんGとが、濃密に絡み合いつつ
クライマックスへ向けて盛り上がっていく、
1stアルバムのタイトル・トラックにして、
アルバムのハイライトを飾るSARACEN屈指の超名曲。
これまた復活作でリメイクされとります。


SARACEN - Red Sky - Horsemen of the Apocalypse ★★★ (2010-09-12 17:38:28)

黙示録の四騎士を歌詞の題材に取り上げ、
IRON MAIDENやディオ期のBLACK SABBATHを彷彿とさせる曲調に、
このバンドの個性たるロブ・ハルフォード風Vo、
楽曲をコスミックに味付けるKey、
そして猛烈な泣きを発散しつつメロディックに歌うGを
フィーチュアしたSARACEN印の名曲。
後に復活作でリメイク。


SARAYA - Saraya ★★★ (2020-01-07 00:50:26)

VIXENの成功が契機だったのか、80年代後半から女性ミュージシャンをフィーチュアしたバンド――ゴリゴリのHM路線ではなく洗練されたメロハー系――がポツポツと日本デビューを飾るようになり、個人的にその中でも印象残っているバンドの一つが、サンディ・サルヴァドールをフロント・パーソンに戴き、彼女のセカンド・ネームからバンド名を取ってSARAYA(サライヤ)を名乗ったニュージャージー出身の5人組。
2枚のアルバムを残して解散してしまったこの短命なバンド、本作は彼女らが'89年に発表した1stアルバムで、プロデュースはKANSASやゲイリー・ムーア等との仕事で知られるジェフ・グリックスマンが担当。開幕役を担う①がブルージーな味わいの、どちらかと言えば地味めな楽曲ゆえ「またぞろブルーズ・ブームにいっちょ噛みするべく現れた連中か」と警戒してしまいましたが、続く②は初期BON JOVIを思わせる哀愁のメロハー。離れかけていたこちらのハートを再びグッと手繰り寄せてくれます。以降は、ムーディに盛り上がっていく④や美しいピアノのイントロからHR然とした疾走へ転じるアグレッシブな⑦、ヒット・チャートを賑わしてもおかしくなかったキャッチーな⑧からメロウなバラード⑨まで、聴き終えてみると本編には実に多彩な楽曲が揃っていたことに気付かされます。
全体的にやや優等生的な仕上がりで強烈なパンチには欠けるものの、Key奏者にして曲作りの担い手グレッグ・ミュナーの才と、彼が腕を振るった楽曲をハスキーボイスでパワフルに歌い上げるサライヤ嬢のシンガーとしての実力を納得するのには十分なクオリティを有する1枚。長らく国内盤が廃盤状態のままほったらかしってのが納得いきませんね。


SARAYA - Saraya - Gypsy Child ★★★ (2020-01-08 00:23:03)

洗練されたアダルトな雰囲気も漂うロック・チューン。
ハードポップ・ナンバーのみならず、勢いだけでは誤魔化せない
この手のムーディな楽曲を書き上げ、かつ説得力十分にパフォームする
バンドの実力の程が伺える名曲。終盤のサライヤ嬢の熱唱に◎を進呈したい。


SARAYA - Saraya - Healing Touch ★★★ (2020-01-08 00:17:51)

適度にKeyの効いた初期BON JOVI風味のメロディアスHRナンバー。
サライヤ嬢のほんのりハスキーな歌声が、楽曲が纏った哀愁味を
より一層引き立たせてくれています。


SARAYA - When the Blackbird Sings... ★★ (2022-12-08 00:53:25)

TESLAのギタリスト、ブライアン・ホイートの嫁さんでもあるという(国内盤CDの解説書情報)サンディ・サライヤ率いるSARAYAが、新メンバーとして日本ではイングヴェイとの仕事で知られるバリー・ダナウェイ(B)を加入させる等して態勢を整えた上でレコーディングを行い、'91年にPOLYGRAM RECORDSから発表した2ndアルバム。先頃、長らく入手困難な状態が続いていた1st『SARAYA』(’89年)の国内盤がようやく再発されたので、当然一緒にラインナップされるものかと思いきや、本作の方はスルーされてしまっていて「なにゆえ?」と首を捻った次第。
いやまぁ前作に比べると、Keyのフィーチュア度を下げた代わりにギターの存在を前面に押し出しヘヴィさを強調、更にブルーズ色の増強も図るという、90年代にリリースされたロック・バンドの2ndアルバムとしては(良くも悪くも)非常にありがちなスタイルが踏襲されていて、正直、印象としては地味めな仕上がりであることは否定できないのですが…。
今一つフックに欠ける楽曲が連続する序盤を聴きながら「ハズレ引いたか?」と不安になるお客さんもいらっしゃるかもしれませんが、その判断は早計というもの。力強さと爽快さを併せ持った④辺りから徐々に雰囲気が変わり始め、とりわけサライヤ嬢のパワフルなハスキーボイスを駆使した熱唱が胸を締め付ける哀愁のHRナンバー⑨、トニー・ブルーノの泣きを含んだGが楽曲をエモーショナルに盛り上げる⑩という終盤2曲は、これ聴くためだけにでも本作を購入する価値はあったと言い切りたくなる名曲に仕上がっていますよ。
なので、こちらの国内盤再発も是非ご一考をお願い致します。


SARAYA - When the Blackbird Sings... - Into the Shade of the Sun ★★★ (2022-12-08 23:35:18)

じっくりと盛り上がっていく憂いを帯びた曲調に、
ハスキーボイスを振り絞るように歌うサライヤ嬢のVoがマッチした
アルバムのハイライト・ナンバー。


SARGANT FURY - Still Want More ★★★ (2023-05-06 02:16:54)

イギリス人のシンガー、ドイツ人のギタリストとドラマー、それにオランダ人のサイド・ギタリストとベーシストという多国籍な顔触れにより結成され、90年代に3枚のアルバムを残したドイツはハノーファー出身の5人組SARGANT FURY。本作は彼らが共同プロデューサーにトミー・ニュートンを起用してレコーディングを行い、'91年にメジャーのWEA RECORDSから発表した1stアルバム。
一昔前は中古CD屋のワゴンセール・コーナーの常連として、一山いくらで投げ売りされているのをよく見かけた作品でしたが(流石にリリースから30年以上が経過して最近はあまり見かけなくなったかな)、裏を返せば、それだけよく売れた=高く評価されたことの証でもあるわけで、実際本作の内容は中古盤価格に反比例する高いレベルをキープしています。
後に英国のプログ・メタル・バンドTHRESHOLDにも参加することとなる、故アンドリュー・マクダーモットがソフトな声質を生かして歌う哀愁のメロディと、それを分厚く包み込む美麗なボーカル・ハーモニー、フラッシーなリード・プレイのみならず、リズム・ワークにおいては小気味良いカミソリっぷりも披露するGの組み合わせによるメロディックHRサウンドは、なるほど確かに「ドイツのDOKKEN」と評されるに相応しい硬軟のバランス感覚を兼ね備えていますよ。特に、ツインGが歌っているキャッチーな⑦、本編終盤を盛り上げる切れ味鋭い疾走ナンバー⑪とドラマティックな哀愁のバラード⑫辺りは、本作の(そしてこのバンドの)魅力を分かり易く体現する名曲じゃないかと。
デビュー作にしてSARGENT FURYの最高傑作に挙げたい力作です。


SARGANT FURY - Still Want More - Don't You Know ★★★ (2023-05-09 23:45:09)

哀愁たっぷりにアルバムの幕を引く名バラード。
アグレッシブな疾走ナンバー“LOOSING CONTROL”から
この曲へと
繋げていく流れもドラマティックで良し。


SARGANT FURY - Still Want More - Loosing Control ★★★ (2023-05-09 23:41:34)

ジャケットだけ見るとメロハー・バンドっぽいですが、
この曲はヘヴィ・メタリックな疾走ナンバー。
なかなかのカミソリっぷりを発揮するGが
楽曲をタイトに引き締めてくれています。


SATAN - Atom by Atom ★★★ (2015-11-22 09:39:52)

復活作『LIFE SENTENCE』の好評を駆って世界中をツアーして回り、ファンの反応をつぶさに体感出来たことが刺激となったのか、こうして届けられた新作もまた、アートワークから楽曲に至るまで、「よ!たっぷり!」と大向こうから声が掛かる勢いでSATAN流HMサウンド大盤振る舞い。シャウトの一閃と共に、キレキレのGリフが乱舞する名曲①で幕が開くOPにアガらないメタル者がいるでしょうか?!と。
この曲に限らず、スティーヴ・ラムゼイ&ラス・ティッピンズの抜群のチームワークによるツイン・リードGは、相変わらずフル回転で本編のハイライトを創出。手数多めで木目細かいGリフを鋭角的に刻み、湿ったメロディを懇々と湧き出させる、緩急/変幻/自由自在のコンビネーションはいくら褒めても褒めたりない素晴らしさですよ。
そして勿論、英国人シンガーらしく(白でも黒でもない)灰色の歌メロを拾っていくブライアン・ロスの、青白い炎が揺らめくような、冷めた仕草で熱く見る(?)ような熱唱、老成とは無縁の突っ込み気味の演奏でボトムを支えるリズム隊の良い仕事ぶりも忘れちゃいけません。
この三者の最良の部分が抽出された①に、動~静~動と澱みなく展開していく劇的な③、アグレッシブに畳み掛ける④、そしてANGEL WITCHのケヴィン・ヘイボーンが曲作りに関わって怪しげ且つ壮大なドラマを描き出す⑩・・・。前作『LIFE~』に比べると少々掴み所に欠ける中盤でテンションが緩むのですが、ブリティッシュHMの醍醐味を満喫させてくれる上記収録曲の数々が、十二分にそれをカバー。結果的に本作は、勢いに乗るSATANの充実っぷりを雄弁に伝えてくれる1枚に仕上がっています。


SATAN - Atom by Atom - Farewell Evolution ★★★ (2015-11-23 09:46:17)

ブライアン・ロスのシャウト一発に続いて
全楽器がユニゾン気味に切り込んでくる
イントロのカッコ良さだけで、楽曲の出来栄え、
そしてアルバムのカラーを決定付けてくれる、
まさに名刺代わりのOPナンバー。


SATAN - Atom by Atom - The Fall of Persephone ★★★ (2015-11-23 09:39:23)

ケヴィン・ヘイボーンとの共作曲ということで、
ミステリアスなメロディに被さる胡散臭げなコーラスが
オカルティックで荘厳な雰囲気を醸し出す、本編のラスボス曲。
ANGELとSATANが合体してもSATANらしさを失っていないという
何だかとってもデビルマン魂を感じる名曲です。
なんだそりゃ


SATAN - Court in the Act ★★★ (2019-08-20 00:04:30)

NWOBHMを語る上で欠かすことの出来ない名作の一つと誉れ高い、SATANが'83年に発表した1stアルバム。一度は聴いてみたいと思っていたもののCD化されたのは結構遅く、BLIND GUARDIANが“TRYAL BY FIRE”をカヴァーしたりして再評価の機運が高まった90年代に入ってから漸く実現。当初の感想は「音、悪っ」と(苦笑)。数年前に紙ジャケ/SHM-CD仕様で再発された際にも買い直してみたのですが、元が由緒正しきNEAT RECORDS謹製だけに、リマスターによる恩恵はあんまり感じられなかったり…。
とはいえ、収録楽曲の数々はやはり極上。特にミステリアスなイントロ①を導入部に劇的に炸裂する②は名曲中の名曲で、後のスラッシュ・メタル誕生にも大きなインスピレーションを授けたとされる、「NWOBHM界隈の翼君と岬君」ことスティーヴ・ラムゼイ&ラス・ティッピンズのゴールデン・コンビが阿吽の呼吸から繰り出す特異なリフ・ワーク、せかせかと忙しなく疾駆するリズム、ブライアン・ロスのニヒルなヘタウマVoといった、今に至るもSATANサウンドの美点として輝き続ける要素がここには凝縮されています。
昔はこの名曲のインパクトがデカ過ぎるせいで後続の楽曲の印象が完全に吹っ飛んでしまっていたのですが、緩急の効いた曲展開が技ありな③あり、ドラマティックに本編を〆る⑩ありと、現在では本編に捨て曲はないとの認識でファイナル・アンサー(ボーナストラック⑪⑫もまた美味)。2本のGがスピーディに絡み合いながら劇的に昇り詰めていく⑤のクールさなんて「ヘイルSATAN!」と悪魔主義者ばりに万歳三唱するレベルですよ。
色合いの美しいアートワーク含めNWOBHM屈指の名盤との評価に偽りなしな1枚。


SATAN - Court in the Act - Break Free ★★★ (2019-08-20 23:37:44)

“TRYAL BY FIRE”と並ぶアルバムのハイライト・ナンバー。
俊敏に舞うツインGの妙技に悶絶&ガッツポーズ。
ドカスカと突進するリズムや合唱を誘う掛け声コーラスを聴くと
彼らが後続のスラッシュ・メタル勢を触発したのも良く分かります。


SATAN - Court in the Act - Trial by Fire ★★★ (2019-08-20 23:26:11)

BLIND GUARDIANがカヴァーしたことでも知られるSTANの代表曲。
どこかエキゾチックな風情漂うダークな緊迫感を纏って刻まれる
Gリフがとにかくクール。GチームがブライアンのヘタウマVoに負けじと
全編に亘ってスリリングに歌いまくり、楽曲をドラマティックに盛り上げてくれています。


SATAN - Cruel Magic ★★★ (2018-10-17 06:56:16)

'18年発表のニュー・アルバム。これで復活後3作目を数え、その間には北米ツアー中に録音されたライブ盤のリリースや来日公演を挟む等、間違いなく80年代よりもアクティブな活動を行っている現在のSATAN。その充実っぷりは本作の内容の素晴らしさにもてきめんに反映されています。
イントロの焦らしに続き、緩急自在のリズムに乗ってシャープ且つファストなGリフ(まさしくスティーヴ・ラムゼイ印)がぐりぐり回転するOPナンバー①からして、早くもSATAN度数は特濃レベルをマーク。リフまたリフ、ユニゾンに次ぐユニゾンで、一瞬たりともテンションを緩めることなく本編内を駆け巡り、楽曲を牽引するスティーヴとその相方ラス・ティッピンズによる、阿吽の呼吸から繰り出されるコンビネーションの盤石ぶり、尽きることのないメロディとアイデアの豊かさは、スリリング且つドラマティックにアルバムのハイライトを飾る名曲③や、スピード・ナンバー⑥⑪といった楽曲に集約にされています。磨かれ過ぎず適度なラフさを保ったプロダクションがまた、そういった楽曲に備わる突進力とアグレッションを効果的に底上げしてくれているという。
仄暗いメロディをニヒルに歌うブライアン・ロスのVoも、衰え知らずの英国声で「SATANらしさ」強化を後押し。曲によってはもう少し歌メロにフックが欲しいと思う場面も無きにしも非ずながら、VOICE OF NWOBHMな声質自体が魅力的なのは相変わらずです。
これまで同様、イスラエルの画家イーライラン・カンターの手による作品をフィーチュアしたアートワークに高まるこっちの期待を全く裏切らない力作。


SATAN - Cruel Magic - The Doomsday Clock ★★★ (2018-10-18 23:21:25)

アコギのしじまを切り裂いて刻まれるシャープなGリフを皮切りに
攻撃的なリズムに乗って目まぐるしく且つドラマティックに
駆け巡るツインG、そして憂いに満ちたメロディを拾っていくVoと
あらゆる要素が「これぞSATAN!」と主張しながら突っ走る
アルバムのハイライト・ナンバー。
バンドがこの曲をリーダートラックに選んだのも納得です。


SATAN - Earth Infernal ★★★ (2022-06-13 23:40:29)

イギリス全土のロックダウン、新型コロナウィルスに感染したサウンド・エンジニアが危篤状態に陥ったり(後に無事回復)、メンバーの負傷やレコーディング・システムのクラッシュ等々、山盛りに重なった災難を乗り越えてSATANが'22年に発表した8thアルバム。
結果的に前作から4年のブランクが空いてしまったものの、不動のラインナップは健在。お馴染みエリラン・カールトンの手による死神ジャケットをフィーチュアし、ブライアン・ロスのニヒルなVoと、切れ味鋭く斬り込むスティーヴ・ラムゼイ&ラス・ティッピンズ鉄壁のツイン・リードを乗せて、グレアム・イングリッシュ、ショーン・テイラーのリズム隊が突っ込み気味に駆け巡るSATAN流HMサウンドには今回も微塵の変化も見受けられません。
「変化なし」というとネガティブなイメージを抱く場合もありますが、SATANに関しては完全なる誉め言葉。ミュージシャンたるもの経年による嗜好/技量の変化と無縁ではいられませんが、復活前と復活後のサウンドにギャップを感じさせず、改名や解散期間を挟んで尚、ここまで80年代から地続きの音を出し続けるバンドは寧ろ尊敬に値するというもの。あと本作を聴いていて実感したのは、アナログなラフさを残したプロダクションがSATANらしさの創出に大きく貢献している点で、コロナに倒れたエンジニアの回復を待つために、バンドがわざわざレコーディング作業を遅らせたのも納得できるというものですよ。
頭とケツを〆るスピード・ナンバー①⑨から、いかにも英国産な憂いを帯びた⑥、重厚に本編を盛り上げる⑩に至るまで、SATANの帰還を力強く宣言する力作に仕上がっています。コロナが収束し、一日も早く来日公演が実現することを願って止みません。


SATAN - Earth Infernal - Luciferic ★★★ (2022-06-14 23:21:25)

スピード・ナンバーだって当然素晴らしいのですが、
煮え切らない憂いがモヤ~っと霧のようにまとわりつく
このメロディアスなミドル・チューンが醸し出す
SATANらしさにも大いにグッとくるものあり。


SATAN - Life Sentence ★★★ (2013-06-22 01:40:48)

SAXONを筆頭にANGEL WITCH、DEMON、MPIRE OF EVIL、TANK、THE RODS、TOKYO BLADE等など、NWOBHMのベテラン組が全盛期ばりの力作を次々に発表して気を吐く昨今ですが、SATANの復活作も「連中に追い付け追い越せ!」という気概が充満した、実に見事な出来栄え。
BIG 4にもインスピレーションを与えた、鋭角的に組み上げられた俊敏なGリフに乗って、くぐもった声質で煮え切らないメロディを歌い上げる「ザ・ブリティッシュ!」なブライアン・ロスの歌唱が疾走する①が始まった途端、「おぉ、SATANが帰ってきた」と実感させられる本編は、メンバーが語る通り、アートワークも含めて確信的にSATANをSATANたらしめる要素が盛り盛り。
特に白眉はスティーヴ・ラムゼイ&ラス・ティッピンズによるドラマティックなツイン・リードGで、SATAN~BLIND FURY~PARAIHと、縦横無尽・変幻自在に動き回ってアルバム/楽曲のハイライトを創出し続けてきた鮮烈なコンビネーションは、今作でも色褪せることなく健在。
前述の①だけに留まらず、軽業師のようなリフ・ワークに翻弄される④、エキゾチックな色合いを湛えた②⑤、スピード・メタリックに突っ走る⑥⑧、憂いを帯びてキャッチーな⑦、そして尻上がりに加速しながら本編を締め括る⑩といった楽曲のカッコ良さは、この2人の存在があればこそでしょう。
こんなアルバム聴かされたら、そりゃ活動の継続を期待せずにはいられないってもんですよ。


SATAN - Life Sentence - Life Sentence ★★★ (2013-06-25 07:31:55)

合唱を誘うシンプルな掛け声コーラスと
殆どオカズなしで駆け抜けるリズムの
疾走感とが、スピード・メタリックな
魅力を振りまくアルバム表題曲。


SATAN - Life Sentence - Siege Mentality ★★★ (2013-06-25 07:22:13)

手数の多く回転の速いGリフや、ブライアン・ロスの歌う
暗過ぎず、明るくもない歌メロなど
これまた往年のSATANを強く意識させられる逸品。


SATAN - Life Sentence - Testimony ★★★ (2013-06-25 07:33:48)

スピーディな楽曲自体、非常にカッコイイ
出来栄えなのですが、その中を自由自在に
泳ぎ回るスティーヴ・ラムゼイとラス・ティッピンズの
阿吽の呼吸から繰り出されるツイン・リードGを
聴いているだけで顔がニヤニヤしてしまいますよ。


SATAN - Life Sentence - Time to Die ★★★ (2013-06-25 07:11:41)

動→静→動とドラマティックな曲展開の中を
スティーヴ・ラムゼイとラス・ティッピンズによる
ツイン・リードGが目まぐるしく動き回るという
変わらぬSATAN節にテンション上がりまくりのOPナンバー。


SATAN JOKERS - Les Fils du Métal ★★ (2016-03-24 22:30:20)

SATAN SLAVESとGIPSY JOKERSなる地元暴走族2組からバンド名のアイデアを頂戴し、SATAN JOKERSを名乗ったフランス出身の4人組が、’83年にPHONOGRAM RECORDSから発表したデビュー作。
最初、メンバーが豪快に立小便してんのかと目を疑ったジャケット・デザインはしょうもなさ過ぎますが(つか、この時期のフレンチ・メタル・バンドのアートワークはどれも微妙な気が…)、そんな本作がフランス国内において瞬く間に1万枚以上を売り上げる大ヒット作となり得たのは、何もメンバーがイケメン揃いだったからだけではなく(それもかなり大きかったらしいけど)、アルバム自体が確かな品質を備えていたからこそ。
一応は正統派HMの範疇に入る音を出しつつも、タイトな演奏力を誇る楽器陣(特にリズム隊)と、ツインVoによる華やかなハーモニー、そして人を食ったようなアレンジ・センスを活かした楽曲は、紋切り型には収まらない風変りな個性を主張。特に“SAMOURAI”なるタイトルに負けない勇ましさで押し出して来る③と、「トーキョー」「ゲイシャ」「サムライ」「フジヤマ」とジャパネスク・キーワードの数え役満みたいな④は、紛うかたなきSATAN JOKERS印の名曲です。
個性的であるがゆえに結構好き嫌いが分かれる作品だとは思うのですが、とりあえず80年代フレンチ・メタル・シーンの隆盛を語る上では外せない1枚であることは間違いありません。


SATAN JOKERS - Les Fils du Métal - Tokyo Geïsha ★★★ (2016-03-24 22:39:24)

タイトル聞いただけで真面目に聴く気になれない方も
いらっしゃるかもしれませんが、いやこれがなかなかの名曲。
リズムの跳ね具合から、Gが奏でるメロディ、
何より「トーキョー・ゲイシャー!」「ゲイシャー!」「ゲイシャー!」
と連呼するVoの血の涙を流すかの如きシャウトっぷりに、
そんなに芸者さんと遊びたかったのか…と心揺さぶられる(?)
エモーショナルな名曲。


SATAN'S HOST - Metal From Hell ★★★ (2015-02-25 23:05:40)

コロラド州ボウルダー出身のサタニック・メタル・バンド、'86年発表のデビュー作。
初聴時は、オーディエンス録音の海賊盤と聴き紛う低劣な音質と、全メンバーが「他パートのことなんざ知らねぇよ」とばかりに、好き勝手荒れ狂うOPナンバーのアバンギャルドっぷりに「何じゃこりゃ?」とドン引きしてしまいましたよ。
しかしこうして改めて対峙すると、それ以上に耳奪われるのは、禍々しさと荘厳なドラマ性を併せ持ち、最もエピカルだった2nd~3rd期のMANOWARに、イタリアン・オカルト/ホラー映画のサントラを強引にトッピングしてしまったかの如き楽曲の劇的さ。特に、高圧的歌唱で大仰な雰囲気を盛り上げるハリー・コンクリン(Vo)が良い仕事しまくりで、流石JAG PANZERにTITAN FORCEにこのバンドと、カルト・メタル街道一筋に歩んで来られた御仁だけのことはあると。
そもそも、エリック・アダムスばりのパワーVo、厄いリフを騒々しくハジくG、独特過ぎるタイム感で派手に暴れ回るリズム隊は、崩壊寸前のようでいて実は均衡を保ってるようにも聴こえ、このギリギリ綱渡り感が異様な迫力を放つ②⑤は、唯一無二の個性が黒光りする邪教メタルの名曲。スピーディに炸裂する③や、SATAN'S HOST流“審判の日”といった趣きの⑧のカッコ良さも只事じゃありませんて。
はっきりと聴き手を選ぶ作品なれど(本当に音が悪い)、まさしく「カルト」な魅力が詰まった1枚です。


SATAN'S HOST - Metal From Hell - Black Stelé ★★★ (2015-02-26 23:14:00)

ひたすら青筋立てて歌いまくるVo、
テレコで録ったような劣悪な音質のせいで
何弾いてんだか判然としないG、
モタってんだか走ってんだかさっぱりなマイペースDsとが
アンサンブルを彼方に置き去りにして好き勝手暴れ回り、
そこにオカルト/ホラー映画風の大仰なコーラスが
ぶち込まれているという、コクに満ちた(というかコクしかない)名曲。
チープっちゃチープですが、聴き終えた後、
「なんか凄いもん聴いたなぁ」という気分にさせられます。


SATAN'S HOST - Metal From Hell - Hell Fire ★★★ (2015-02-26 23:29:41)

「色物バンドと思って舐めんなよ?」
というバンドの主張が込められた
アルバムのクライマックスを飾るエピック・ソング。
緩急を取り入れたドラマティックな曲展開や
派手に動き回るBはIRON MAIDENからの影響大。
そしてここでもシンガーの全力投球な熱唱が耳を惹きますね。


SATAN'S HOST - Metal From Hell - King of Terror ★★★ (2015-02-26 23:21:12)

哄笑したかと思えば、朗々歌い上げたりと
ハリー・コンクリン・・・もといLEVIATHAN THISIREN(笑)の
ハイテンションなパフォーマンスが圧巻。
相変わらず、アンサンブルをガン無視で好き勝手やりまくりな
バックの演奏にもまったく力負けていませんよ。
野蛮且つ大仰な曲展開に時折挿入される“オ~オ~オ~”
という勇壮なコーラスは『INTO GLORY RIDE』や
『HAIL TO ENGLAND』の頃のMANOWARを彷彿とさせたりも。


SATAN'S HOST - Metal From Hell - Metal From Hell ★★★ (2015-02-26 23:25:25)

クセの強い楽曲が並ぶ本編にあって
このストレートな疾走ナンバーのキャッチーな
カッコ良さは逆に目立っています。
メタル!メタル!フロム・ヘル!


SATANICA - WE ARE SATANS PREACHER ★★ (2011-08-21 01:16:58)

失恋船長さんのレビューを読んで興味を持ち購入した、栃木出身のサタニック・メタル・バンドの3rdアルバム。(邦題は『悪魔の司祭』)
パケ裏のメンバーの白塗り顔は恐ろしげですが、ジャケットを開いてみると、そこにはANVIL(リップス&ロブ・ライナー)との記念写真が嬉しそうに散りばめられており一気に親近感アップ(笑)
実際、ロブ・ライナーばりの手数の多さと豪快さで打ち鳴らされるDsを軸に展開されるサウンドの方も「スラッシュ/パワー/ブラック・メタル誕生前夜のハードコアな正統派HM」と表現したくなるタイプで、陽の当たらぬ地下室の饐えた匂いをプンプンと漂わせたその作風は、MERCYFUL FATEやANGEL WITCHといったNWOBHMのダークサイドに属していたバンド群を彷彿。
特に、パワー全開のDsのみならず、濁声とハイトーンを忙しなく使い分け大仰なメロディを歌い上げるVo、禍々しいGリフの刻みからダークでメロディックなソロ・パートまでこなす2本といった、このバンドならでの個性が十二分に活かされた疾走チューン②⑦はかなりグッと来る名曲。
あと上記2曲に限らず、本作に収録された楽曲は濃厚なアングラ臭を撒き散らしつつも、独り善がりな部分が抑制され、ちゃんと観客をエンターテイメントするべく(ライブでの盛り上がりも計算して)組み立てられている点にも好感が持てますね。


SATANICA - WE ARE SATANS PREACHER - EVIL METAL ★★★ (2011-08-21 01:23:01)

禍々しく大仰でありながら、思わずコブシ振り上げながら
一緒に歌いたくなってしまう、ライブ映えしそうな
キャッチーさも兼ね備えたOPナンバー。
サ~タ~ニ~カ~


SATANICA - WE ARE SATANS PREACHER - KILL OR LOSE ★★★ (2011-08-21 21:21:48)

アルバム後半のハイライト・ナンバーでしょうか。
豪快なドラムに牽引され、ささくれたGリフと
メロディアスなツインGを効果的に用いた
ドラマティックな曲展開とが駆け抜けていく名曲。


SATIN - It's About Time ★★★ (2022-05-17 00:05:28)

本名トミー・ニルセン名義で、兄弟のロニー・ニルセンと組んだポップ・ロック・デュオPEGASUSとしても活動しているというノルウェー出身のシンガー/ソングライター、トム・サティン。本作は彼が自らの名を冠して立ち上げたソロ・プロジェクトSATINの2ndアルバムにあたる作品。
プロデュース、作詞作曲から、Vo含む全ての楽器パートも自らこなすマルチ・アーティストの面目躍如なレコーディング・スタイルがメロディ愛好家の間で評判を呼んだ1st『SATIN』(’14年)同様なら、暖かみを感じさせるVoによって歌われる、ポップかつ抒情味に溢れたメロハー・サウンドに関しても前作のスタイルを基本的には踏襲。無論何から何まで全く同じってことはなく、OPナンバー①のイントロで歯切れ良く刻まれるリフ&リズムが主張する通り、「ギターとドラムの存在を強調した(本人談)」音作りの下、本編はよりハードにロックしている仕上がりで、曲によってはダンサブルなビートも取り入れる等、曲作りの幅も意欲的に広げにかかっていることが伺えます。
とはいえ、核となるキャッチーなメロディの魅力は依然として健在ゆえ、散漫な印象はまるでなし。掴みとして抜群の威力を発揮する哀愁のハードポップ①、80年代風味満点のコーラスに顔が綻ぶ②、清涼感を振りまきながら爽やかに弾む⑧といった秀逸な名曲群のみならず、これらの楽曲におけるトム・サティンのギタリストとしての仕事ぶりも賞賛に値しますよ。
未だに新作リリースを待ち続けているのですが、日本での所属レーベル閉鎖に伴い、活動の足取りが途切れてしまったことが惜しまれてならないメロハーの逸品です。


SATIN - It's About Time - I'll Never Let You Down ★★★ (2022-05-18 01:30:54)

トム・サティン本人も認める通り、スタジアムで大合唱が
巻き起こる様が目に浮かぶようなコーラス・ワークが
デズモンド・チャイルドを彷彿とさせるハードポップ・チューン。
モノマネ云々以前に、似たタッチを狙ってこれだけフックの効いた
楽曲を書けてしまう手腕に感心させられます。


SATIN - Satin ★★★ (2022-05-09 23:03:28)

ノルウェー出身のマルチ・アーティスト、トム・サティンが作詞/作曲/プロデュースのみならず、Voを含む全てのパートを自らこなす形でレコーディングを行い'14年に発表した、自身の名を冠する――文字通りの――ソロ・プロジェクトのデビュー作。
アルコ&ピースの平子祐希似のヒゲ面のあんちゃん(トム・サティンご本人)のご尊顔をデカデカと戴くアートワークは、こちらの購買意欲を刺激する仕上がりとは言い難いものがありますが、そこを乗り越えて再生ボタンを押しさえすれば、1曲目のイントロからフック効きまくりの美メロ/哀メロとキャッチーなハーモニーが溢れ出し、時に爽やかに、時に憂いを湛えて紡がれるハイクオリティなハードポップ・サウンドによって忘我の境地へと誘われること請け合い。何せ、ほぼ趣味に近い形で制作されたため当初は配信限定だったところ、評判が評判を呼び正式にCDでのリリースが実現、更には日本盤の発売にまで漕ぎ着けてしてしまったのですから、その一連の流れからも本作のクオリティの確かさが分かろうというものですよ。
当然アルバムに捨て曲は見当たりませんが、生まれたばかりの息子に捧げられている心温まるバラード②、非凡なアレンジ・センスがメロディの魅力をより一層引き立てる④、歌だけでなくGの腕前にもグッとくるアップテンポのロック・チューン⑨といった楽曲は、本作の主人公たるトム・サティンの才能の豊かさを特に強く印象付けてくれる名曲ではないかと。
次作『IT’S ABOUT TIME』(’17年)と併せて、メロディ愛好家ならチェックして損はない1枚ですよ。


SAVAGE - Hyperactive ★★ (2018-10-08 00:59:05)

METALLICAに影響を与え、スラッシュ・メタル誕生に少なからず影響を及ぼしたとされる英国はマンスフィールド出身の4人組が、EBONYからZEBRA RECORDSに移籍して’85年に発表した2ndアルバム。
美麗なアートワークとスピード・メタルの名曲“LET IT LOOSE”を収録し、「NWOBHM後期の名盤」として名高い1stに比べ、本2ndは「パワーダウンした凡作」との評価が定着してしまっていて、事実自分がこのアルバムに触れたのは21世紀に入ってからでした。EBONY独特の劣悪なプロダクションが、逆にサウンドの荒々しさを引き立てるという奇跡体験アンビリーバボーに繋がっていた前作に比べると、半端に音質が整ったことも「大人しくなってしまった」との低評価に拍車を掛けたのかなぁと。
ただ、聴いたことがある方ならご承知の通り、1stはスラッシャーを触発したOPナンバーの攻撃性こそが例外であり、2曲目以降はウェット且つ煮え切らないブリティッシュHMが展開されていたことを踏まえると、本作はその路線を順当に突き詰め、且つクオリティの向上が図られた良盤と言えなくもないような。実際問題として“LET~”級のキメ曲は見当たりませんが、その分、ハモリまくる2本のGがPRAYING MANTISやSINNER(あるいはその源流たるTHIN LIZZY)を思わせるOPナンバー①、愁いに満ちたメロディに彩られた③、一転してアグレッシブに飛ばしまくる疾走ナンバー⑤等、ここには聴けば聴くほど味が染み出す「イイ曲」が揃っています。
インパクトでは1stには及ばないまでも、完成度なら結構いい勝負が出来る1枚かと。


SAVAGE - Hyperactive - Gonna Tear Your Heart Out ★★★ (2018-10-08 22:00:41)

名曲“LET IT LOOSE”程のインパクトはないものの、
同タイプのスピード・ナンバーとしては必要にして十分な
カッコ良さをまき散らして疾走する逸品。


SAVAGE - Hyperactive - We Got the Edge ★★★ (2018-10-08 22:21:34)

愁いを帯びたメロディを奏でる印象的なツイン・リードG、
くぐもった声質で湿気ったメロディを歌い上げるVoに
早歩きのテンポと、いかにもブリティッシュHM然とした
雰囲気に思わず顔がほころぶOPナンバー。


SAVAGE - Loose 'n Lethal ★★ (2007-02-11 01:46:00)

イギリスはマンスフィールド出身の4人組N.W.O.B.H.M.バンド、'83年発表の1stアルバム。
とにかく本作は名曲①に尽きる。強烈に歪みまくった(劣悪だが)ド迫力のサウンド・プロダクションのもと、
ささくれ立ったGリフと、がむしゃらに疾走するリズム、そしてハイテンションで歌いまくるヘタウマVoとが
一丸となって突進する様は、あのMETALLICAが初期のライブで頻繁にカヴァーしていたという逸話も納得の、
ハイパーなエネルギーに満ち溢れている。スラッシュ・メタル誕生に大きく貢献したとされるのも頷ける、全スラッシャー必聴の名曲だ。
その①以外の楽曲は、シンプルなロック・チューンが並んでいて拍子抜けしたりもするのだが
(リフのアイデアとGのメロディ・センスは悪くない)、とにかく①のためだけにでも本作は聴くべし。
↑で別の方が仰っている通り、メタル・バンドならではのハッタリと、アーティスティックな美しさを兼ね備えた
アルバム・ジャケットも一見の価値あり。拡大コピーして飾っておきたくなりますね。


SAVAGE - Loose 'n Lethal - Let It Loose ★★★ (2007-02-11 02:00:24)

ささくれ立ったリフといい、がむしゃらな疾走感といい、
ハイパーに歌いまくるヘタウマVoといい、
「元祖スラッシュ・メタル」的な迫力に満ち溢れた名曲。
天然ボケ的に到達してしまった、
強烈なサウンド・プロダクションも大きな魅力。


SAVAGE GRACE ★★ (2008-03-08 00:55:00)

クリスチャン・ローグ(G)を中心に、LAで80年代初頭に結成。
当初はMARQUIS DE SADE(サディズムの語源となった、フランスに実在した公爵)を名乗っていたが、
かの『METAL MASSACRE』シリーズへの参加を期に、バンド名をSAVAGE GRACEと改める。
'85年にEP『THE DOMINATRESS』でレコード・デビューを飾り、'85年には1stフル『MASTER OF DISGUISE』を
'86年には日本デビュー作となる2nd『AFTER THE FALL FROM GRACE』を発表。
そのアグレッシブでスピーディ、且つドラマティックなHMサウンドがメタル・ファンの間で好評を博す。
(日本では、日章旗ハチマキを巻いた東洋人メンバー、B.EASTの存在も話題になったとかならなかったとか)
しかし、リーダーのクリスチャン・ローグ氏に、ミュージシャンとしての才能は兎も角、
人望が足りなかったようで、作品を重ねる毎に有能なメンバーが去っていき、それに伴い作品の質も低下。
結果、活動も尻すぼみ状態となってしまう。因みにそのクリスだが、
'06年に医薬品絡みの詐欺事件で逮捕され、刑務所へと収監されてしまったらしい。


SAVAGE GRACE - After the Fall from Grace ★★ (2007-05-26 21:14:00)

フロリダ出身の4人組で、後にAGENT STEELに参加するマーク・マーシャル(G)が在籍していた事でも知られる
スピード・メタル・バンド、'86年発表の2ndアルバム。
ABATTOIRにEVILDEADにHOLY TERRORと、AGENT STEEL人脈に連なるパワー/スラッシュ系バンドには優れた存在が多いが、
このSAVAGE GRACEも間違いなくその1つ。音楽性は、ハイトーンVoとツインGを活かして劇的に疾走しまくる
JUDAS PRIESTタイプ・・・というかAGENT STEELタイプ。ただ、あちらよりも更にメロディが前面に押し出されているので、
時にジャーマン・メロディック・パワーメタル風に聴こえる場面も多々あり、Voの歌唱もハイトーン主体とは言え
ジョン・サイリース程クドくないので、かなり聴き易い印象。ただ、リーダーのマイケル・ローグ氏がGと兼任する
このVo、前任者に比べるとかなり音程が怪しい。つーか、ぶっちゃけ音痴だ。
それでも、スピード/メロディ/ドラマ性と三拍子揃った収録曲は非常に強力で、特に、序曲の①に導かれて疾走を開始する
②は、起承転結が完璧に決まった、これ1曲でアルバム1枚を聴き通したかのような満足感が得られる超名曲。
また、謎の東洋人メンバー、B.EAST(日章旗に「神風」ハチマキが目に眩しい)が手掛けた、
よりスラッシュ・メタル色が強く出た④⑥のような曲もカッコイイ。
とにかくアルバム全編疾走しまくりで、ラストをメロウに締める⑨まで捨て曲なし。
AGENT STEELやABATTOIRファンなら一聴の価値がある名盤だ。


SAVAGE GRACE - After the Fall from Grace - Trial by Fire ★★ (2007-11-25 12:42:48)

スラッシュ・メタル・バンドとしてのSAVAGE GRACEの色が
強く出た1曲。それでも十分メロディアスで劇的な仕上がりだが。
作曲はアジア系のメンバー、B.EASTが担当。
ステージ・ネームと日章旗のハチマキから、
てっきり日系人かと思ったけど、実は中国系の人らしい。


SAVAGE GRACE - After the Fall from Grace - We came, We saw, We conquered ★★★ (2007-11-25 12:37:48)

序曲風の“A CALL TO ARMS"に導かれてスタートする
スピード・ナンバーにして、アルバムのハイライト・チューン。
起承転結を盛り込んだドラマティックな曲展開は、
それだけでアルバム1枚を聴き通したかのような満足感を与えてくれる。
Voのピッチの甘さが惜しまれます。


SAVAGE GRACE - Master of Disguise ★★ (2008-03-08 00:34:00)

AGENT STEEL等と共に、アメリカの元祖スピード・メタル・バンドとしてその名が挙げられるLA出身の5人組。
クリスチャン・ローグ(G)を中心に'81年に結成され、当初はMARQUIS DE SADE(マルキ・ド・サド)を名乗っていたが、
『METAL MASSACRE Ⅱ』への参加を期にSAVAGE GRACEと改名。'83年に5曲入りEP『THE DOMINATRESS』で
レコード・デビューを飾った後、'85年にBLACK DRAGON RECORDSから発表した1stフル・アルバムがこれ。
デビューEPは、センス皆無のジャケット・デザインといい、劣悪なサウンド・プロダクションといい、冴えない楽曲といい、
かなりしょっぱい内容だったが、本作では一転、そこから飛躍的な成長を遂げていて、ポール・ディアノ時代の
IRON MAIDENを更にハイパー化したかの如き、アグレッシブでスピーディ、且つドラマティックなサウンドは問答無用のカッコ良さ。
特に、初期メイデンへの強い憧憬が滲み出る組曲形式の①~②の展開、切り裂くように突っ走るハイテンションな④、
攻めの姿勢を持ったツインG(因みに、Gの片割れは後にOMENを結成するケリー・パウエル)を伴って劇的に疾走する⑥、
一際ドラマティックなリフ・ワーク炸裂するラスト・ナンバー⑨といった、前のめりな勢いに満ちた
スピード・チューンの数々のカッコ良さは格別。
まぁ、今の耳で改めて聴き直すと、相変わらず音質もジャケも冴えないし、「タミフルを服用したロニー・J・ディオ」
といった趣きのヒステリックなVoの歌唱も好き嫌いが分かれそうだしで、B級メタル臭は隠しようもないのだけれど、
とは言え、B級だろうが何だろうが、本作が捨て曲なしの完成度の高さを誇る点は間違いない事実。
正統派HMファンのみならず、スラッシャーにもお薦めできる1枚。


SAVAGE MESSIAH - Hands of Fate ★★ (2018-02-07 23:34:16)

‘15年に来日した際のインタビューでは「もうすぐ新作が出るよ!」と答えていたSAVAGE MESSIAHでしたが、その後マネージメント会社の移籍やら、レコーディング作業のやり直しやら、メンバーの脱退やらの紆余曲折があってリリースは延び延び。'17年になって漸く(前作から3年ぶりに)この4thアルバムの発表が実現しました。
中心メンバーのデイヴ・シルヴァー(Vo、G)が新作について「MEGADEATHとDEF LEPPARDを足して2で割った感じ」と発言しているのを読んだ時は「お前は何を言っているんだ?」とか思ったものですが、実際に聴いてみたら、なるほど。従来のメタリックな切れ味や、テクニカルな技巧の応酬が生み出す緊張感はそのままに、サビでは分厚いハーモニーとキャッチーなメロディが盛り盛り増量されたコーラス・ワークが飛び出すサウンドは、確かにそんな感じの音だったという。
無論彼らがポップ・メタルに宗旨替えしたなんてことはありませんが、ドイツのPARADOX辺りにも通じるパワー/スラッシュ・メタル然とした突進力が影を潜めた代わりに、Voの歌唱とツインGが奏でるメロディ及びハーモニーがまず何よりも耳を惹く作風は、明確に「脱スラッシュ・メタル」が志向されています。
1、2曲ぐらい、徹底的に飛ばしまくる楽曲があっても良かった気はしますが(速いパートはある)、印象的なツインGのハモリを散りばめて80年代のIRON MAIDENばりに勇ましくギャロップする③、緩急を巧みに織り交ぜたドラマティックな⑤みたいな楽曲を聴かされてしまうと、畜生、悔しいけど上手いこと音楽性を広げてやがる…!と。
己の趣味嗜好はさておき、出来の良さは認めざるを得ない1枚。


SAVAGE MESSIAH - Hands of Fate - Blood Red Road ★★★ (2018-02-07 23:39:16)

IRON MAIDENばりに印象的にハモるツインGと
しっかりと歌うVo、立体的に交錯するハーモニーを
散りばめて小気味よく疾走する曲調は、
スラッシュ・メタルというよりも完全に正統派HM。
いやでもここまでカッコイイと畜生、文句を言う気も失せますよ。


SAVAGE MESSIAH - Insurrection Rising ★★ (2012-08-24 07:17:54)

デイヴ・シルヴァー(Vo、G)が結成したHEADLESS CROSSを前身に、'07年に英国はロンドンにて誕生。自主制作でEPや1stフル・アルバムをリリースした後、CANDLELIGHT RECORDSと契約を交わして'09年に発表した2ndアルバムがこれ。(プロデューサーには、かのクリス・タンガリーディスを起用)
しっかりとメロディを追って歌うVoに、JUDAS PRIEST、IRON MAIDENの流れを汲む劇的なツインG、そして派手さやスピード以上に「展開」と「構築感」を重視する英国流HMの流儀に則ったスラッシュ・サウンドを基調に、そこへモダンなエッジと重量感を流し込んで仕上げられた作風が本作の持ち味。③⑦といった重厚且つメロディアスな楽曲の存在や、場面によってはKeyを隠し味的に用いる手法からもパワー・メタル志向が既に明確に見て取れますが、それでも次作に比べるとスラッシーな色合いは強め。
①⑥等、ストレートなスピード・ナンバーのカッコ良さは勿論のこと、個人的にガツンとやられたのは「英国流スラッシュ・メタル」を魅力を体現したかのような④と、2本のGがドラマティックにハモる様に痺れまくりのラスト・ナンバー⑨。これは出色の出来栄えですよ。
80年代のMETALLICAやTESTAMENTに震える向きにお薦めの1枚、かな。


SAVAGE MESSIAH - Insurrection Rising - He Who Laughs Last ★★★ (2012-08-27 22:28:55)

疾走パートあり、2本のGが勇壮に絡み合う
劇的なインスト・パートあり・・・といった具合に、
ラスト・ナンバーに相応しいドラマティックな
曲展開が聴きものの逸品。


SAVAGE MESSIAH - Insurrection Rising - The Serpent Tongue of Divinity ★★★ (2012-08-27 22:26:50)

強い求心力を発散するイントロからスタートする、
“PAINKILLER”と“RAPID FIRE”を
足して2で割って(?)、パワー/スラッシュ・メタル・テイストで
味付けようなアルバムでも1、2を争う名曲。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience ★★★ (2012-08-25 01:38:24)

英国はロンドン出身の4人組が、新たにEARACHE RECORDSと契約を結んで'11年に発表した3rdアルバム。
BURRN!!誌の輸入盤レビューにおいて90点台のハイスコアを叩き出したスラッシュ・アルバムということでも話題を呼んだ作品ですが、正直なところ、ここまでVoがちゃんと歌っていて、バッキングもメロディアス、且つ曲によってはKeyによる薄化粧が施されている音楽性を「スラッシュ・メタル」と形容していいもんかどうか。Gリフの質感や、ハキハキとしたリズムの疾走感からは確かにスラッシーな感触も伝わってくるのですが・・・。
とは言えそれが悪いわけじゃなく、テクニカルに弾き倒す2本のGの存在もあって80年代のSHRAPNEL系パワー・メタルのことを思い出したりもする彼らのサウンドは、単純にカッコイイし個人的には非常にツボ。(シンガーもかつてのSHRAPNEL系バンドよりずっと上手いしね/笑)
特に、スピード/パワー/メロディが一体となって突っ走る様が、どことなくドイツのPARADOXにも通じる硬派な魅力を振りまく①③⑤⑧、そしてツインGの奏でる劇的極まりないフレーズがメタル魂を燃え立たせ、居ても立ってもいられない気分にさせてくれる⑩は、パワー/スラッシュ・メタル・ファンなら一聴の価値がある名曲ですよ。
前作発表後、デイヴ・シルヴァー(Vo、G)以外のメンバーが総取っ替えとなっていますが、結果的に本作は「このバンドはデイヴさえ健在ならそれで問題なく回っていく」という事実を確認させてくれる内容に仕上がっています。力作。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience - Carnival of Souls ★★★ (2012-09-01 00:14:19)

ドラマティックな起承転結を有する
アルバムでも1、2を争う名曲。
劇的なサビメロの展開には思わず握り拳を
突き上げたくなりますよ。
緩急の効いた演奏を聴かせてくれるGも
グッジョブ。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience - Plague of Conscience ★★★ (2012-09-01 00:01:20)

勇ましくメロディアスに歌い上げるVoや
サビメロにうっすらと被さるKey等
スラッシュというよりもパワー・メタル的な
感触を携えて疾走するアルバムOPナンバー。
でも良い曲ですよ。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience - The Accuser ★★★ (2012-09-01 00:20:33)

3rdアルバム収録楽曲の中では
比較的スラッシュ・テイストが色濃く感じられる
スピード・ナンバー。
とは言えVoはハッキリと歌っていますし、
劇的な構築感とモダン味わいを併せ持った曲調を聴いていると
再結成後のPARADOXのことを思い出したりしますね。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience - The Mask of Anarchy ★★★ (2012-09-01 00:33:36)

プログレ・メタルの薫りも漂う、
8分以上に及ぶ大作ラスト・ナンバー。
心を掴む歌メロや長尺を聴かせ切る曲展開の
構築センスも然ることながら、やはり特筆すべきは
劇的なフレーズを豊かに紡ぎ出す2本のGの活躍ぶり。
正直堪らんですよ。


SAVAGE MESSIAH - The Fateful Dark ★★★ (2014-04-09 01:49:04)

おまけ収録されている故国の先輩バンド群(IRON MAIDEN、DIAMOND HEAD他)の名曲のカヴァーが証明する通り、本4thアルバム('14年)に託されているのは、英国HM然とした構築美と、スラッシュ・メタルならではの疾走感とを掛け合わせたパワー・サウンド。Keyを排し、更にデイヴ・シルヴァー(Vo)がハイトーンを抑制して、自身の歌唱力を活かせる中音域をメインに歌うようになったこともあって、今回は全体的に逞しさが増し増し。よりオールドスクールなパワー/スラッシュ路線へと立ち返ったとの印象を受けます。
独産パワー・メタル勢にも通じる重厚さと突進力で伸して来るOPナンバー①からして、本作における彼らのそうした志向は明確。歌えるシンガーを擁する編成の強みを活かした②、光沢を放つメロディを劇的に歌い上げるVoとテクニカルな2本のGが所狭しと暴れ回るアルバムのハイライト③といった名曲が連打される、冒頭3曲の勇壮さにはハート鷲掴みですよ。
人によっては、似通ったテンポの楽曲が連続する中盤でモタつく印象を受けるかもしれませんが、泣きの入ったバラード⑤からドラマティックな大作⑦まで、個々の楽曲の完成度は実に見事なもの。
スピード感を減じることなく、メロディとアグレッションの融合が更に推し進められた、日本デビュー作に相応しいクオリティを有する1枚ではないかと。


SAVATAGE - Edge of Thorns ★★ (2007-07-28 02:06:00)

ジョン・オリヴァ(Vo)が脱退。後任にジョンと良く似た声質(彼より癖がなく、万人受けするタイプの声)の持ち主、
ザッカリー・スティーヴンスを迎え入れ、'93年に発表した7thアルバム。
メイン・ソングライターの1人だったジョンを欠いた事で、作品のクオリティの著しい低下が懸念されたが、蓋を開けてみれば
そんな不安は、冷ややかにして儚げなピアノの音色で幕を開け、重厚に刻まれるリフ&リズムの上をクリス・オリヴァのGが華麗に舞い、
ザッカリーが堂々たる歌唱を披露する“GUTTER BALLET"クラスの名曲①が始まった途端に、綺麗サッパリ吹き飛んだ。
アルバム全体としては、前作『STREETS A ROCK OPERA』の如き緻密さは薄れ、肩の力の抜けたストレートな仕上がりながら、
起承転結がビシッと決まったドラマチックな②、クラシカルなインスト曲⑤から繋がる壮麗な⑥、柔和で優しげなバラード⑩等、
SAVATAGEならではの「気品」と「劇的さ」に彩られたHMナンバーもしっかりと収録されているので安心されたし。
但し、ボーナス・トラックも含めて全15曲というボリュームは明らかに詰め込み過ぎだし、各楽曲の出来にもムラがあるので、
11曲目以降は少々ダレる。既に完成していた本作に、更に曲数を追加するよう命じたというレコード会社は何を考えていたんだか・・・。
しかし、そうした地味な楽曲の中にあっても、きっちりと聴かせ所を演出するクリスの「よく歌い」「よく泣く」Gプレイは
眩いばかりの強い輝きを放っていて、突然の事故死により、これが彼の遺作になってしまった事実を、一層惜しませるのであった。R.I.P.


SAVATAGE - Edge of Thorns - Edge of Thorns ★★★ (2007-07-14 23:45:46)

零れ落ちるような美しいピアノの音色をイントロに、
物悲しくも力強く展開していく名曲。
和田誠氏がDJを務めるラジオで、
クリス・オリヴァの突然の事故死を知らされ、
追悼の意味を込めてこの曲のイントロが流れ出した時は
ちょっと泣きましたね。


SAVATAGE - Fight for the Rock ★★ (2007-07-25 22:08:00)

タイトルとは裏腹に、スピード・チューンが姿を消し、その代わりにBADFINGERやFREEのカヴァーを収録する等、
実験的な作風がファンの間で賛否両論を呼んだ、'86年発表の3rdアルバム。
角が取れて丸みを帯びたソフトなサウンド・プロダクションや、女性ファン層を狙ったと思しき歌詞、
そして大胆に取り入れられたKeyの印象の強さから、「ポップ化した」と評される事の多い作品だが、実際のところ、
収録されている楽曲の方向性自体は、前作『POWER OF THE NIGHT』と大差ない。疾走曲がなくなったとは言え、
ズッシリとヘヴィネスの効いた楽曲は①を筆頭に十分アグレッシブだし、全面的に導入されたKeyにしても、
ライトな雰囲気作りよりも、寧ろ、クラシカルなイントロを担当する⑤や、初期の頃を思わせるダークな⑥等を
聴けば明らかなように、主に楽曲の完成度を高める方向で有効活用されているので、チャラい印象は皆無。
前述したカヴァー2曲や、1st『SIRENS』収録バラードのリメイク②辺りを飛ばして聴けば、
これまで通りの硬派なHMアルバムとして楽しむ事も十分可能だ。
リフにリードにソロにと、相変わらず「歌心」に溢れたメロディアスなプレイを連発するクリス・オリヴァのGの素晴しさは
今更言うに及ばず、今回はジョン・オリヴァも、クセの強い濁声の歪ませ具合を最小限に抑えて歌っているので、
彼のクドイ歌唱が苦手という人でもスンナリと受け入れられるかもしれない。
ただ、そのせいか全体的に、楽曲がどうにも薄味というか淡白に聞こえ、強力なキメ曲の不在と相俟って、
SAVATAGEの作品史上、最も地味な印象を受けるアルバムなのもまた、間違いないのであった。


SAVATAGE - Fight for the Rock - Hyde ★★ (2007-11-24 17:24:04)

レコード会社の横槍で、迷いを感じさせる作風となってしまった
2ndアルバムだが、この曲のような初期の重々しくダークで、
アグレッシブな雰囲気を宿した楽曲もちゃんと収録されているので、
個人的にはそんなに嫌いじゃない。ファンなら1度はちゃんと聴いてみよう。


SAVATAGE - Gutter Ballet ★★ (2007-07-17 22:15:00)

サイドGとしてクリス・キャファリーが加入。いよいよ陣容が整い、格調高いピアノの調べが
アメリカのバンドらしからぬ「気品」を演出する、クラシカルでドラマチックなヘヴィ・メタルという、
SAVATAGEならではのサウンド・スタイルを確立するに至った、'89年発表の5thアルバム。
ガツガツと引っ掛かり気味に力強く刻まれるリフ、劇的且つダイナミックな曲展開、かなり好き嫌いの分かれる
癖の強い声質ながら、起伏に富んだメロディをシアトリカルに歌いこなすジョン・オリヴァのVo、
バンドの要でもある、たっぷりと「泣き」を含んだ欧州風味満点の繊細なプレイで、アルバム全編に豊かな潤いを
もたらすクリス・オリヴァのGといった要素が、高いレベルで見事に融合を果たした楽曲の数々は、まさに唯一無二。
レコードで言うところのA面にドラマチック路線、B面によりへヴィ・メタリックな楽曲が並ぶ構成の本作だが、
やはりハイライトは前者。パワー/スラッシュ・メタル時代の面影を色濃く残すヘヴィ・チューン①こそ
ややテイストが異なるものの(でも良い曲)、SAVATAGE史上、いや、メタル史に残る超名曲として名高い
アルバム表題曲②に始まり、オーケストレーションをフィーチュアしたクラシカルなインスト曲③、
悲哀に満ちた前半から、希望に満ちた後半へと劇的に展開していく様が圧巻の名曲④の盛り上がりを経て、
アウトロ的小曲⑤で幕を閉じるその構成の素晴しさは、言葉を失うほどのドラマ性の高さを誇る。
勿論、クリスの華麗なGプレイを伴った、静と動の対比が見事な⑦、胸締め付ける哀メロに彩られた、タイトルからして美しいバラード⑩を
収録したB面パートも、捨て曲なしの充実度で最高。ただ、CD用ボーナス・トラックの⑪は蛇足だったかな。(悪い曲ではないが)
SAVATAGEのアルバムに名盤は多いが、彼らの最高傑作として1枚挙げるなら、間違いなく本作を推す。このCDを聴け。


SAVATAGE - Gutter Ballet - Gutter Ballet ★★★ (2007-07-18 23:31:17)

ヘヴィでダーク、華麗にしてドラマチック、
格調高いピアノの調べが、アメリカのバンドとは思えぬ
「気品」まで演出する、SAVATAGEの全てが詰まった名曲中の名曲。
スラム街でオーケストラが演奏しているPVも非常に印象的で、
録画したビデオをうっかり捨ててしまった時は
かなり悲しかったが、今ではYOUTUBEで気軽に見られるのだから、
良い時代になったものです。


SAVATAGE - Gutter Ballet - Summer's Rain ★★★ (2007-11-24 17:37:17)

SAVATAGEのバラードではこの曲が一番好きだ。
ヒステリックで好き嫌いがかなりハッキリと分かれる
ジョン・オリヴァの歌唱だが、個人的には、この感情移入過多で
息苦しくなる程の彼の歌声があってこそ、このバラードは
ここまでの完成度を得たと信じて疑わない次第。
そしてクリス・オリヴァ入魂の泣きのGプレイ!
もう涙で溺死するかと思いましたよ。


SAVATAGE - Gutter Ballet - Temptation Revelation ★★★ (2007-11-24 17:28:27)

悲しみに彩られたクラシカルなメロディといい、
曲中を華麗に舞うクリスの「歌う」Gといい、
オーケストレーションを伴って、
劇的に盛り上がっていくクライマックスの曲展開といい、
完全無欠のインスト・ナンバー。


SAVATAGE - Gutter Ballet - When the Crowds Are Gone ★★★ (2007-11-24 17:32:36)

インストの名曲“TEMPTATION REVELATION"の余韻を引き継ぎ、
静かに始まり、後半へ進むほど息苦しい程にドラマティックに
盛り上がっていく、“GUTTER BALLET"にも匹敵する超名曲。
感情移入過多とも言える、ジョンのボーカリぜーションが
とにかく圧巻。


SAVATAGE - Hall of the Mountain King ★★ (2007-07-18 21:27:00)

以後、長い付き合いとなるプロデューサーにして盟友のポール・オニールと初めてタッグを組み、試行錯誤の感じられる内容だった
前作『FIGHT FOR THE ROCK』から一転、Keyを効果的に導入して、クラシカル且つドラマチックに盛り上がって行くという、
今に至るSAVATAGEサウンドの基本スタイルを完成させた、'87年発表の4thアルバム。
取り分け、グスターヴ・ホルストの『惑星』から“火星"と、ペールギュントの“山の魔王の宮殿にて"を引用した
劇的でクラシカルなインスト曲⑤と、様々な声色を使い分けるジョン・オリヴァのシアトリカルな歌唱が映える
ダークで壮大な⑥は、本作最大の聴き所であるだけでなく、中期SAVATAGEをも代表する超名曲の1つ。
ただ、その⑤⑥も含めて、一口にドラマチックと言っても、「華麗さ」や「気品」の漂う5th『GUTTER BALLET』以降のテイストとは
少々異なっていて、未洗練なサウンド・プロダクションにしろ、ファンタジー趣味に深く傾倒した歌詞世界にしろ、
より無骨で荒々しい攻撃性丸出しな楽曲にしろ、未だパワー/スラッシュ・メタル風味を色濃く残していて、
ある意味、インディーズ時代の作品(『SIRENS』『THE DANGEONS ARE CALLING』)に先祖帰りを起こした作風と言えなくもない。
特に、重心低く押し出してくる①、重く、ダークでドラマチックな本編序盤のハイライト・チューン的存在の②、
クリス・オリヴァの構築感に溢れた泣きのGソロに涙する③、故レイ・ギランがバックVoとして参加している
シングル向きの佳曲④といったハイクオリティな楽曲が並ぶアルバム前半の充実っぷりはお見事で、
本作以降、本格的に追及されていく事になるSAVATAGE流ドラマチックHM路線の始まりを告げる作品としてだけでなく、
「初期パワー/スラッシュ・メタル路線の集大成的作品」としてもお薦めの1枚。


SAVATAGE - Hall of the Mountain King - Hall of the Mountain King ★★★ (2007-07-19 22:01:23)

この4thアルバムのタイトル・トラックにして、
同アルバムのハイライト・チューンが登録されていないのは
納得が行かないぞ!と。
『GUTTER BALLET』以降の華麗さや気品とは無縁の
ゴツゴツと無骨でヘヴィ、ダークでアグレッシブな
インディーズ時代のパワー/スラッシュ・メタル路線を
思わせる作風だが、これはこれで非常にカッコイイ。
シアトリカルなジョン・オリヴァの歌唱が、
楽曲の大仰な雰囲気を一層盛り上げていて効果的。
序曲“PRELUDE TO MADNESS"と併せてお楽しみください。


SAVATAGE - Hall of the Mountain King - Prelude to Madness ★★★ (2007-07-19 21:53:23)

ホルストの組曲『惑星』から“火星"と、
グリーグのペールギュント組曲から“山の魔王の宮殿にて"の
メロディを引用した、クラシカルでドラマチックなインスト曲。
次曲“HALL OF THE MOUNTAIN KING"の序曲的存在だが、
これ単体でも十分に魅力的。
華麗に舞うクリス・オリヴァのGがナイス。


SAVATAGE - Handful of Rain ★★ (2007-08-02 21:34:00)

クリス・オリヴァの突然の事故死という悲劇を乗り越え、その後任に元TESTAMENTのアレックス・スコルニックを
起用して、'94年に発表された8thアルバム。・・・なのだが、正直、完成度の方は余り芳しくない。
出来/不出来の差がかなり激しい収録曲は、メイン・ソングライターだったクリスを失ったバンドの混乱の大きさを
如実に物語っているし、また、そうした楽曲を無理に声を歪ませて、へヴィに歌おうとするザッカリー・スティーヴンスのVoも
音程の甘さを露呈(クリーン・トーンでの歌唱は、相変わらず伸びやかで素晴しいんだけど)。
そして何より、華やかで、よく泣きよく歌う、クリス・オリヴァのヨーロピアン・フィーリングに溢れたGを欠いた事で、
作品全体がダークで重苦しい雰囲気に包まれてしまっているのが痛過ぎる。耐え難い悲劇を経験したバンドに
「華やかな作品を作れ」なんてのは難しい(無理な)注文だし、アレックスもクリスの抜けた穴を埋めるべく、
随所で気合の入ったGプレイを披露してくれているのだが、それでもメロディの弱さは如何ともし難い・・・というのが客観的な感想。
但し、6th『STREETS A ROCK OPERA』を最後にバンドを去ったジョン・オリヴァが、曲作りに全面的に
協力している事もあって(Keyも弾いてるようだ)、ピアノをフィーチュアした“GUTTER BALLET"型の
ドラマチック・チューン⑤⑦や、オペラティックな曲展開と、幾層にも重ねられたカウンター・パーツが
本作以降の曲作りの方向性を決定付けた名曲③、そしてクリス・オリヴァに捧げられた感動的な大作⑩と、
ダークな作風の中でキラリと光を放つ楽曲もちゃんと収録されているので、本作は決して駄作などではないので誤解なきよう。
そもそも、解散の危機を乗り越えてSAVATAGEが新作を作り上げてくれた事にこそ最大の意義があり、
個人的にはそれだけで満点を進呈したいぐらいのアルバムである。


SAVATAGE - Power of the Night ★★ (2007-07-22 19:11:00)

裏ジャケに刻まれた「メタル・チャイルドよ、拳を突き上げろ!」との文句も勇ましい、
'85年発表のメジャー・デビュー作(2ndアルバム)。歌詞の方も、今のSAVATAGEからは
ちょっと想像が付かないぐらい、頭悪そうな(褒め言葉)メタル賛歌が並んでいて微笑ましいぞ。
さて、その本作。同時期に英インディーズのMUSIC FOR NATIONSから発表されたEP『THE DANGEONS ARE CALLING』と
聞き比べてみると分かるように、作風が大きな変化を遂げていて、マックス・ノーマンの手によるタイトな
サウンド・プロダクションのもと、これまでのダークでオドロオドロしい雰囲気が薄れ、スッキリと垢抜けた楽曲の数々は、
コンパクトにまとめられていて、如何にもメジャー制作といった感じの聴き易い内容に仕上がっている。
とは言え、別に本作がポップになったわけじゃないのは、シンセサイザーのイントロを切り裂いてスタートする、
ヨーロピアンHM風味の濃厚な①や、ズシッとした手応えを感じさせるへヴィ・チューン③、
アグレッシブでスピーディな⑤といった楽曲を聴けば明らか。
ポップと言うよりも、全体的によりメロディに明快さが増し、楽曲がキャッチーになったと表現すべきかな。
特に、④のGソロを筆頭に、アルバム全編に渡って(時にジョン・オリヴァのVo以上に)雄弁に「歌う」
クリス・オリヴァのメロディアスなGワークが素晴しいったらありゃしない。
これぞ!という強烈なキメ曲に欠けるし、現在のSAVATAGEの音楽性ともかなり異なっているが、この完成度の高さは流石だ。


SAVATAGE - Power of the Night - Power of the Night ★★ (2007-11-24 17:18:44)

シンセサイザーによるイントロをGリフが切り裂いて
疾走を開始する2ndアルバム(メジャー・デビュー作)の
OPナンバーにしてアルバム・タイトル・トラック。
現在のSAVATAGEとはかなりノリが異なる正統派のメタル・チューンだが、
これはこれで非常にカッコイイ。


SAVATAGE - Sirens ★★ (2007-07-19 20:54:00)

ジョン(Vo)とクリス(G)のオリヴァ兄弟が中心になって、フロリダで結成されたHMバンドSAVATAGEが、地元のインディ・レーベル
PAR RECORDSから'83年に発表した、記念すべき1stアルバム。(エンジニアとしてジム・モリスの名前もクレジットされている)
殆ど自主制作に近い配給網だったにも関わらず、約半年で15000枚以上の高セールスを記録し、マニアの間では
「スラッシュ・メタル創世記のバイブル的作品」とまで評された(らしい)本作は、現在のSAVATAGEサウンドに比べると、
かなりヘヴィでダークでアグレッシブ。楽曲にしろ、メンバーのパフォーマンスにしろ、
ストレートな荒々しさが前面に押し出されていて、確かにパワー/スラッシュ・メタル寄りの作風に聴こえる。
イマサンなサウンド・プロダクションや、B級チックな垢抜けなさに物足りなさを覚えるファンも多いかもしれないが、
重々しく刻まれるリフ&リズムがオドロオドロしくサタニックな雰囲気を演出する劇的な
名曲①(現在でもライブの重要なレパートリー)に始まり、緩急の効いた③、スラッシーなスピード・チューン④、
ヘヴィ・メタリックなリフがスピーディに疾走する⑧といった楽曲は、今聴いても十分魅力的だ。
デビュー作としては、必要にして十分なクオリティを備えた作品と言えるのではないだろうか?


SAVATAGE - Sirens - Sirens ★★ (2007-11-24 17:10:44)

ダーク且つアグレッシブで、劇的な展開を聴かせる
1stアルバムのOPナンバー。
未だにライブでプレイされているのも納得のカッコ良さ。
重々しく不気味なインスト・パートが最高。


SAVATAGE - Sirens / The Dungeons Are Calling ★★ (2007-07-19 21:11:00)

1st『SIRENS』の好評を受け、晴れてメジャー・レーベルATLANTICとディールを結んだまでは良かったものの、
契約上のトラブルに巻き込まれ、イギリスのインディ・レーベル大手MUSIC FOR NATIONSからも作品を発表する事を
余儀なくされたSAVATAGEが、メジャー・デビュー作『POWER OF THE NIGHT』と同時期('85年)に
契約消化のために発表したのが本作。
国内盤の帯には「2ndアルバム」と表記されているけれど、実際はSAVATAGEの前身であるAVATOR時代の楽曲や、
1st発表後、PAR RECORDSとの契約を巡るゴタゴタで身動きが取れなかった時期に書き溜められた楽曲等、
比較的古いマテリアルを中心に構成されているので、正確にはEPに分類すべき作品のように思う。
まぁ、それはさて置き内容の方だが、同年に発表された『POWER~』が、如何にもメジャー制作らしい、スッキリと垢抜けて
聴き易くコンパクトにまとめられていたのに対して、こちらは前作の延長線上にある、ヘヴィでダーク、
且つオドロオドロしい雰囲気を纏ったパワー/スラッシュ・メタル路線。
この方向性は、4th『HALL OF THE MOUNTAIN KING』で頂点を迎えるわけだが、現在でもライブでプレイされている
劇的な名曲①や、ドッシリとしたヘヴィネスの効いた②④といった楽曲を収録した本作の完成度も、決して侮れたものではない。
尚、国内盤にはロスト・サヴァタージ・トラック(要するに未発表曲)2曲を追加収録。


SAVATAGE - Sirens / The Dungeons Are Calling - The Dungeons Are Calling ★★ (2007-11-24 17:15:08)

ダークなリフのカッコ良さが際立つ、
'84年発表のEPのタイトル・トラック。
未だにライブでもプレイされている名曲だが、
インスト・パートにおけるドラマティックな曲展開を聴けば、
それも大いに納得が行くというもの。


SAVATAGE - Streets: A Rock Opera ★★ (2007-07-25 22:34:00)

ロック・スターD.T.ジーザスの栄光と挫折、孤独と絶望、そして救済を、大都会NYへの愛憎半ばする複雑な思いを交えて綴る、
一大ロック・オペラにして、SAVATAGEの最高傑作と呼び声も高い、'91年発表の6thアルバム。
プロデューサーのポール・オニールが執筆したという、深みのあるストーリー展開も然ることながら、
それ以上に評価すべきは、捨て曲なしの楽曲の素晴しさ。個人的に、9th『DEAD WINTER DEAD』以降の作品は、
立派なコンセプトに楽曲の質が追い付いていない印象があったのだが、本作に関しては両者共に文句なし。
1曲1曲が独立して起承転結を主張していた前作に対し、こちらは全体の流れで起承転結を演出する構成ゆえ、
その流れを壊してしまうような突出した名曲こそ収録されていないものの、荘厳な少年合唱隊のコーラスをフィーチュアした①、
劇的極まりない⑧、クリス・オリヴァのエモーショナルなGプレイが堪能できる⑨、物語のクライマックスをドラマチックに飾る
感動的な⑫といった楽曲を筆頭に、収録曲の平均レベルは、傑作『GUTTER BALLET』と比べても何ら遜色ないクオリティ。
そして何より特筆すべきは、それらの楽曲を歌うジョン・オリヴァの絶品のVo。癖の強い声質は好き嫌いがハッキリと分かれるが、
シンガーとしての実力は折り紙付きの彼氏。特に、SAVATAGEサウンドの大きな武器の1つである気品漂うピアノをフィーチュアして、
絶望/孤独/悲しみといった感情について歌った③⑥⑩における、胸が張り裂けんばかりの絶唱は、息苦しいまでにエモーショナルで涙モノ。
このアルバムを最後にバンドを去ることになるジョン・オリヴァだけど、最後に良い仕事しましたなぁ。
尚、当然の事ながら、本作を買う場合は必ず歌詞カード付きの国内盤を購入すべし。ストーリーと楽曲の完璧なシンクロっぷりが
一層の感動を演出するし、何より歌詞が分からないと、③⑤⑪⑫に仕掛けられた「場面転換」の意図が伝わらないような・・・。


SAVATAGE - Streets: A Rock Opera - Somewhere in Time / Believe ★★★ (2007-11-24 17:48:41)

名作のラストを締めるに相応しい超名曲。
ただドラマティックなだけでなく、安息を得た主人公の心情を
代弁するかのような、優しさの滲む曲調も素晴しい。


SAVATAGE - Streets: A Rock Opera - St.patrick´s ★★★ (2007-11-24 17:45:12)

息苦しくなるほどエモーショナルなジョン・オリヴァのVo、
よく「歌う」クリス・オリヴァのG、
気品を漂わすピアノの美しい調べ、そして劇的極まりない曲展開と、
SAVATAGEの美味しい部分が全て詰まった超名曲。


SAVATAGE - Streets: A Rock Opera - Tonight He Grins Again / Strange Reality ★★★ (2007-11-24 17:40:30)

二部構成から成る楽曲だが、お薦めは悲哀に満ち、
且つドラマティックな前半部分。
サビにおける、ジョン・オリヴァのエモーショナルは歌唱には
涙がちょちょ切れます。


SAXON - Destiny ★★★ (2015-04-30 23:58:21)

80年代後半に発表されたSAXONのアルバムは、どれもNWOBHM終焉後のイギリスで試行錯誤を重ねたバンドの苦闘の跡がクッキリと刻まれていますが、この'88年発表の10thもまさしくそんな感じ。
ただ本作は、クリストファー・クロスのカヴァー曲①や、煌びやかでキャッチーな③、SAXON版“JUMP”と評したくなる⑧といった、あからさまにヒット狙いの楽曲が「らしくない」と議論を呼ぶ一方、そうした楽曲がダイハードなSAXONファンすら説伏する確かなクオリティを有していた為、「困惑しつつも愛さずにはいられない」という、SAXONのカタログの中でもかなり特異な立ち位置を獲得することに成功した1枚であり、彼らのアルバム全てを揃えてるわけじゃなく、気に入った作品のみを摘み食い的に購入しているような自分にとっちゃ、名曲の宝庫であります。
憂いを帯びた⑤はSAXONの新たな魅力が発現したアルバムのハイライト・ナンバーですし、ポップ/ポッパー/ポッペストとか言いながらも、実はB面サイドは、“ジェリコのラッパ”のタイトルに相応しいスツーカの急降下爆撃を思わす⑨を筆頭に、G主導で駆け抜けるヘヴィ・メタリックな楽曲がズラリ。何よりも、それらを硬軟自在に歌いこなすビフ・バイフォードのシンガーとしての熟達振りに耳奪われずにはいられませんて。
全体的に洗練を感じさせる仕上がりであり、「バイカーズ・ロックの面影は遠くへ去りにけり」ではありますが、英国産正統派メタル好きなら聴いて損なし/捨て曲なしの名盤。遂に国内盤の再発も掛かりましたので、是非に。


SAXON - Destiny - Jericho Siren ★★ (2015-05-06 21:46:52)

アルバムのポップ路線にフラストレーションを覚えた
SAXONファンも溜飲を下げるハード・ナンバー。
といっても、やっぱり洗練を感じさせる仕上がりで
初期のバイカーズ・ロック路線とは趣きが異なるのですが。
ちなみにタイトルは、ドイツ軍の急降下爆撃機ユンカースJu87
通称「スツーカ」の固定脚に取り付けられた威嚇用サイレンに因む。


SAXON - Destiny - S.O.S. ★★★ (2015-05-06 21:40:10)

曲名通りにモールス信号のイントロからスタート。
ブリティッシュHMバンドならではの
ハードネスと憂いに満ちたメロディ、
売れ線SAXONらしいKeyをアレンジに自然に
取り入れた洗練を感じさせるキャッチネス。
アルバム『DESTINY』の中において、
二つの要素が最も巧みに融合しているように感じられた
楽曲で、個人的にはアルバムのハイライト。


SAXON - Dogs of War ★★ (2013-08-07 23:25:12)

SAXONの熱心なファンとは言い難い自分が、なぜか所持している'95年発表の・・・・・・何枚目のアルバムでしょうか?
購入目的は勿論、日本ネタが炸裂する珍曲⑧聴きたさゆえ。実際のところ、楽曲自体の出来は(SAXON的には)並レベルなんですが、琴っぽい音色で「和」の雰囲気を強引に演出するアレンジと、サムライ気分で街を練り歩くわ、カミカゼに乗って天皇に会いに行っちゃうわ、かと思えば下半身の欲望に忠実にゲイシャさんと遊ぶことも忘れない歌詞には三ツ星級のインパクト有り。
アルバム全体としては、00年代以降のSAXON作品ほどのスケール感や威厳は備わっておらず、硬質なGリフが弾丸の如く鼓膜に食い込むアルバム表題曲①と、「SAXON版“BURN”」とも評された②という名曲2連発で勇ましくスタートした本編の勢いが、後半へ進むに従って尻すぼみになってしまう構成には、少々難が有るように感じられる次第。
それでも、雄々しくも何処か物悲しい雰囲気が感じられる⑥、ハードな曲調の中からやさぐれた哀愁が匂い経つ⑩といった優れた楽曲が要所を固めているので、聴き終えてみると満足度は案外高い。
この時期のSAXONが既に復調の兆しを見せ始めていたことが確認できる作品であります。


SAXON - Dogs of War - Walking Through Tokyo ★★ (2013-08-07 23:33:07)

楽曲自体は「まあまあ」レベルですが
サムライ気分で街を見物し、
カミカゼに乗って天皇に会いに行き
最終的にはゲイシャさんと遊ぶという
SAXON版ウルルン滞在記な歌詞は大変素晴しい。
ので間を取って星二つ進呈。


SAXON - Forever Free ★★★ (2018-01-29 09:44:57)

'92年発表の11thアルバムにして、『伝説からの生還』なる大仰な邦題に釣られ、リアル・タイムで初めて購入したSAXON作品がこれでしたよ、確か。当時はSAXONのことを舐め切って「過去のバンド」扱いしていたのですが、その内容の素晴らしさに「違う、こいつらバリバリの現役バンドだ!」と認識を改めさせられたという。
必要最低限のクオリティ・ラインは易々とクリアしつつも、自分達が演っている音に対して明らかに迷いが感じられた前作『SOLID BALL OF ROCK』に比べると、今回は、進むべき方向を迷いなく見据えたバンドの自信に満ちた足取りが目に浮かぶよう。それはソリッドな音作り、Gリフ重視の曲作りのスタイル、あと何より指笛に始まり指笛に終わる確信的な本編構成からも伺えるのではないかと。この原点回帰の意図を汲み、本作に『伝説からの生還』という邦題を冠したくなった日本のレコード会社の気持ちが分かるなぁ。
特にアルバム表題曲でもあるOPナンバー①は、ただテンポが速いというだけでなく、演奏全体に漲る気骨、そしてビフ・バイフォードが歌う滋味と憂いに満ちたメロディから伝わる、ブリティッシュHMならではの貫目にも痺れる名曲。またアコギが寂寥感漂わす抒情バラード⑤における見事な歌唱を聴けば、彼が80年代後半の試行錯誤もしっかり己の糧にしていることが分かるってもんです。
未だ地味めな楽曲も散見され、SAXONのことを全然知らないような若いHR/HMファンすら巻き込んでいく問答無用のパワーの発露については、あともう数作待たねばならないのですが、そこへと至る最初の足跡を刻んだのが本作だったのではないか?と。


SAXON - Forever Free - Forever Free ★★★ (2018-01-29 22:33:03)

指笛に始まるイントロからして、バンドが原点回帰を
志向してこの曲を書き上げたことは明らか。
今時の基準では決してスピーディとは言えないかもしれませんが、
ソリッドに刻まれる印象的なGリフ、明るくはなりきれないメロディ・ラインに
ライブ映えするコーラス、そして観客をノリノリにロックさせるテンポといい、
他の誰でもないSAXONらしさが脈々と息衝く名曲。