この曲を聴け!
火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6301-6400

MyPage

火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6301-6400
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 | 70 | 71 | 72
モバイル向きページ 


Thrashist Regime (2014-10-21 23:30:20)

'07年にスコットランドはアバティーンにて結成された、バンド名からも分かる通り、バリバリの王道スラッシュ・メタル・サウンドを標榜する5人組。
'09年から'11年にかけて数本のデモテープを発表した後、'13年に1st『FEARFUL SMYMETRY』(自主制作盤?)でアルバム・デビュー。同作はBURRN!!誌等でも高く評価された・・・と、基本的なバイオを書き連ねてみましたが、それ以外のことはいま一つ不明。
是非とも次作で日本デビューを飾って頂き、こっちに情報をよこして欲しいところです。


Thrashist Regime - Fearful Symmetry ★★★ (2014-10-21 23:31:46)

スコットランド第三の都市、アバディーンからデビューを飾った5人組の'13年発表の1st。
『スパイダーマン』の人気ヴィラン、クレイヴン・ザ・ハンターのイラストをジャケットに戴く本作(アルバム・タイトル自体も同作のエピソード名に因む)で彼らが披露するのは、中音域をメインに噛み付くように歌うVo、リフ/リード両面において鮮烈なプレイを焼き付けるツインGが、マッシヴなリズムに運ばれて一塊にブッ込んでくる、モダンな逞しさも宿した(懐古色薄めの)スラッシュ・メタル。
硬派な憂いを感じさせる歌メロや、2本のGが奏でる構築美を帯びたメロディは英国バンドの面目躍如といったところですが、楽曲自体に英国産スラッシュ的な煮え切らない部分は余りなく。2~3分台とタイトにまとめられ、スカッとストレートに飛ばしまくる作風は米国産スラッシャーとの共通点多数。
期待を煽りまくる序曲を頭に置いて、映画『ユニバーサル・ソルジャー』ネタで攻勢を掛ける筋肉質なスピード・ナンバー②のカッコ良さで一気に惹き込まれてしまいますが、本編のハイライトは間違いなく「CONCEPTUAL THRASH TORILOGY」と名付けられたラスト3曲。特に悲壮に突進する⑪はガッツポーズ級の名曲ですよ。
活きのいい新人スラッシュ・メタル・バンドの登場に、思わず顔が綻ぶ1枚。


Thrashist Regime - Fearful Symmetry - The Die is Cast ★★ (2014-10-22 21:46:42)

ギャング・コーラスに先導されて、3分ちょいの
ランニング・タイムを一気呵成に突っ走る
身も蓋もない高速スラッシュ・ナンバー。
なんですが、メロディックなソロを奏でるGが
良いフックになっていますね。


Thrashist Regime - Fearful Symmetry - The Last Hunt ★★★ (2014-10-22 22:03:41)

本編ラストと、「スパイダーマン」を題材にした
“THRASH TRILOGY”の最終章を飾るスピード・ナンバー。
刻みまくるリフから飛ばしまくるリズムまで
曲調は完全にスラッシュ・メタルのそれですが、
その上に乗るどことなく憂いを帯びたVoメロディが
強力なフックとなっています。
何はともあれ、アルバムのハイライトに推したい名曲です。


Thrashist Regime - Fearful Symmetry - Unisol ★★ (2014-10-22 21:43:30)

木曜洋画劇場ファンはタイトルからお察しの通り
スーパー・ヴァンダミング・アクション行くぜぇ!の
「ユニバーサル・ソルジャー」が元ネタのOPナンバー。
どうでもいいことですが、外国人も「ユニソル」って略すのか!
と妙な感動を覚えてしまいましたね。
ドラマティックな序曲に導かれてスタートする楽曲自体、
歌詞に相応しい筋肉質な雄々しさに貫かれていて
特にリフ&リズムの鋭い切り返しが生み出す疾走感は痛快。


Tim - Tim ★★★ (2023-06-27 00:28:50)

「俺たちTIM」…と言っても、お笑いコンビのことではなく、こちらのTIM(ティムと読む)は、後にTRILLIONにファーギー・フレデリクセンの後任として参加することなるトム・グリフィン(Vo)や、数多のセッション・ワークで知られるブルース・ガイチ(G)ら、シカゴ周辺で活動していた腕利きスタジオ・ミュージシャン達により結成された5人組のこと。本作は彼らが’83年にレコーディングするも、結局陽の目を見ることなくお蔵入りしていた幻のデビュー作に当たる作品です。トム・グリフィンといえば折角AMBITIONで素晴らしいアルバムをリリースしたのに、その後全く活動状況が伝わって来ず、今何してんだろう?とか思っていたのですが、いつの間にかこんなお宝作品が発掘されていたんですねぇ。
内容の方は、ブルース・ガイチの「シカゴのTOTOになりたかった」との発言が全てを物語る通り、親しみ易いメロディを、メンバーの確かな技量とプログレ・ハード調の凝ったアレンジで味付けした同時代のTOTOを彷彿とさせるメロディアスHRサウンド。お蔵入り音源ゆえプロダクションのショボさにはいかんともし難いものがあるものの、それを押しても楽曲の出来が良く、BOSTON辺りにも通じる爽やかなOPナンバー①、ハード・ロッキンな躍動感漲る④、デニス・デ・ヤングを思わすトムの張りのあるハイトーンVoとブルースのホットなGを生かしたさり気にドラマティックな⑪といった楽曲を聴けば「これほどの逸品が誰の耳にも触れることなく眠り続けるところだったのか…危ねぇ危ねぇ」と冷や汗を拭うこと必定ですよ。
発表に感謝な1枚。どうせならこの面子で新作を作ってこれませんかね?


Tim - Tim - Mary Anna ★★★ (2023-06-28 23:36:57)

アルバムのラスト・ナンバー。デニス・デ・ヤングを思わす
トム・グリフィンの張りのあるハイトーンVoや、
エモーションとパッションを叩き込んでくるブルース・ガイチのGといった
タレント揃いのメンバーの強みをあますところなく生かした名曲に仕上がっています。


Tone Norum - One of a Kind ★★ (2017-09-05 00:25:01)

ジョン・ノーラムの妹御、トーン・ノーラム(Vo)が’86年に発表し、スウェーデンのアルバム・チャートでは最高第5位に食い込むヒットとなったデビュー作。
その関係でか、兄ジョンが7曲でGソロを客演。また元カレだったとも聞くジョーイ・テンペストが、プロデュースと作曲及びコーラス役でバックアップ。更にはイアン・ホーグランド&ミック・ミカエリがサポート・メンバーとしてレコーディングに参加(ミックは楽曲提供も)する等、要は当時人気絶頂だったEUROPEが彼女のデビューに花を添えるべく全面協力しているわけで、そりゃあこれなら売れないわけがない。
BURRN!!誌レビューじゃ酒井前編集長に「兄の七光りアルバム」と酷評され20点台を付けられていて、個人的にも初めて聴いた時の感想は「あまりにソフト過ぎる」「毒にも薬にもならないハードポップ作品」と、芳しいものではありませんでしたが、その後再発を契機に改めて聴き直してみたら、いや普通に良い出来栄えじゃんか、と。毒にも薬にもならないのなら、甘くて美味しいスイーツとして楽しめばいいだけのこと。
特にアルバムに先駆けてリリースされ、本国のシングル・チャート最高第2位にランクインした大ヒット・バラード⑩や、しなやかなシンセを纏って明るく弾む④(最高第13位)を始め、北欧らしい透明感、洗練されたアレンジとキャッチーなメロディ、それにひたむきさが迸るようなトーン嬢のキュートな歌声に彩られたサウンドは、ビッグ・セールスを記録したのも納得の質の高さ。『THE FINAL COUNTDOWN』を思いっきりポップ方向へ振り切ったような音…と聞いて食指が動く方になら、自信を持ってお薦めできる1枚かと。


Tone Norum - One of a Kind - Can't You Stay (remixed) ★★★ (2017-09-05 23:40:41)

トーン・ノーラムのデビュー・シングル曲でもあった
大ヒット・バラード(本国チャートでは最高第2位)
プロデュース並びに作曲はEUROPEのジョーイ・テンペストが担当。
のみならずバックアップVoとしても目立ちまくっていて
ほぼトーン嬢とのデュエット状態。
というか兄貴のジョン・ノーラムもイントロからGで
耳惹きまくりなので、この3人が主役の楽曲と言えるかもしれません。


Traitor (2014-07-07 23:17:00)

ドイツはバーリンゲンから登場したスラッシュ・メタル・バンドで、'04年の結成以来、PATRICIDE~PREMATURE BURIALと名を変えながら活動を重ね、'09年にTRAITORを名乗るようになる。
元SANVOISENのギリシャ人シンガー、ヴァゲリス・マラニスの協力のもと、'11年にレコーディングした3曲入りデモテープのクオリティに自信を得たバンドは、'12年にデビュー作『THRASH COMMAND』を自主制作で発表。
同作は好評を博し、現在はSTORMSPELL RECORDSからボートラ5曲を追加収録したバージョンで再リリースされている。


Traitor - Thrash Command ★★★ (2014-07-07 23:18:21)

ドイツの4人組が'12年に発表した、若き日のデイヴ・ムスティン風の兄ちゃんが描かれた、アンドレアス・マーシャル画伯謹製イラストをジャケットに戴く1stアルバム。
故国ドイツの先輩バンド群に熱烈なリスペクトを捧げているだけあって、本作で彼らが追求しているのは、Gリフの機銃掃射具合といい、リズムの絨毯爆撃っぷりといい、正しく80年代ジャーマン・スラッシュ・メタルを彷彿とさせる焦土サウンド。
と言っても、このバンドの場合はプロダクションは結構しっかりしていますし、何より演奏がタイト。かつての独産スラッシャーにありがちだった、目指す音楽性の高みと現実のスキルとのギャップが(意図せずに)生み出す、「無茶を通せば道理が引っ込む」前のめりな爆走感覚は希薄です。これを良しと取るか否と取るかは聴き手次第ですが。
喉を潰したヒステリックなシャウトと、キレキレな演奏が脇目も振らず突っ走るアルバムのリーダー・トラック①や、イントロで焦らしてから激走へと転じる⑤、80年代独産スラッシャーへのトリビュート・ソングでもある⑦、更には欧州へヴィ・メタリックなドラマ性を宿した⑨みたいな楽曲もこなしたりと、実に将来性に期待を持たせてくれる1枚です。


Traitor - Thrash Command - Thrash Command ★★★ (2014-07-09 23:08:38)

鬼のようなGリフの刻みっぷりと遮二無な疾走感が、
まさしく80年代の独産スラッシュ勢を彷彿。
諸先輩方に比べると、Voに狂気が感じられず、
また崩壊寸前の前のめり感もありませんが、
その分演奏はタイトで楽曲もキャッチー。
リーダー・トラックに相応しいカッコ良さを放っています。


Traitor - Thrash Command - Traitor ★★★ (2014-07-09 23:12:34)

バンドのテーマ・ソングであるだけでなく
80年代に活躍したジャーマン・スラッシャーへの
トリビュート・ソングでもある名曲。
痙攣気味に刻まれるGリフといい、
鞭打つように疾走するリズムといい、
絵に描いたような「スラッシュ・メタル」っぷりが
痛快無比な1曲。


Traitor - Venomizer ★★★ (2017-06-07 23:40:07)

デイヴ・ムスティン似の兄ちゃんが描かれた1stアルバムのジャケと、そこに託された超オールドスクールなスラッシュ・メタル・サウンドが印象的だったドイツの5人組が、’15年に発表した2ndアルバム。ちなみにプロデュースは前作同様に元SANVOISENのヴァゲリス・マラニスが担当しています。
んで音楽性はといえば、これが何も変わってない。今やエド・レプカにも匹敵するスラッシャー相手の仕事量を誇る、アンドレイ・ボウジコフ謹製アートワークが与えてくれる信頼感を全く裏切らない、純度100%、混ぜ物なしのスラッシュ・メタルを今回もプレイ。喉よ裂けよとばかりにインテンスなシャウトをひり出すVo、粗挽きリフを絶え間なく撃ち出す2本のG、馬力にあかせてドカスカ突進三昧のリズム隊と、まるでヒネった所のない猪突猛進型パフォーマンスも、もろ80年代のジャーマン・スラッシャーの伝統を受け継いでいます。
とはいえ演奏は非常に達者でサウンドはタイトそのもの。そのため往年の独産スラッシュ勢に顕著だった「でもやるんだよ!」というハチャメチャ感は薄め。そこに物足りなさを覚える剛の者もいらっしゃるでしょうが、個人的には、カッコ良さが何一つスポイルされることなくダイレクトに迫り出して来るこのサウンドを断固支持。特にスラッシュ三羽鴉を筆頭に、EXUMER、TANKARD、DARKNESS等々…ジャーマン・スラッシャーが残した名作タイトル群が歌詞に散りばめられた⑦はリスペクト精神溢れる名曲ではないかと。
その他にも②④⑧等、スラッシュ馬鹿一代っぷりが徹底された充実作。大好きですよ。


Traitor - Venomizer - Teutonic Storm ★★★ (2017-06-08 23:43:14)

KREATOR、SODOM、DESTRUCTIONの三羽鴉を始め、
EXHUMER、DEATHLAW、DARKNESS、VIOLENT FORCE、TANKARD、
LIVING DEATH、ANGEL DUST…といったドイツの
先輩スラッシャーたちが残した名作のタイトルが散りばめられた歌詞から、
ダーティなシャウト、刻んで刻んで刻みまくるGリフ
それに突進三昧のリズムまで、「ジャーマン・スラッシュ・メタル」
に対するリスペクト精神に満ちた逸品。


Trw - Rivers of Paradise ★★★ (2021-12-02 00:29:19)

多彩なアーティストとのセッションで鳴らすマイケル・トンプソン(G)、クリスチャン・ミュージック・シーンを中心にソロ/バンドで活躍するマーク・ウィリアムソン(Vo)、齢10歳でプロの道に足を踏み入れ「世界で最も録音されたドラマー」とも評されるジョン・ロビンソン(Ds)という、LA最高峰のスタジオ・ミュージシャン達により結成。3人の名前の頭文字を取ってTRWを名乗ったプロジェクトが、'07年に発表したデビュー作。
顔触れ的にもAOR/産業ロックを演っているのかな?と思いながら購入してみたところ、寧ろ本作から聴こえてくるのは御三方のルーツに遡ったブルーズやクラシック・ロック的な歯応えを感じさせるサウンド。正直なところ一聴で掴まれるような華やかさやインパクトには乏しいものの、とはいえそこは実力者揃いのプロジェクト。随所にフックとキャッチーなメロディを織り込んだ曲作りの巧みさ、そして何よりキレと表現力を併せ持ったギター、抜群の安定感を誇るドラム、淀みなく真っ直ぐに伸びていくハイトーンVoの存在が、アルバムのクオリティを一段も二段も引き上げてくれています。
広がりを感じさせるコーラス・ワークが印象的な②、女性Voもフィーチュアして小気味良く駆け抜ける⑦、渋い味わいで本編を締め括るブルージーな⑩辺りも実に良いのですが、個人的には清涼感漂うバラード⑥、爽やかな哀愁薫る⑨といった、ソウルフルな歌声と美麗なハーモニーが映える80年代風味満点の楽曲に最もグッときた次第。
多忙な面子ゆえか、コラボはこれ1枚きりで終わってしまいましたが、出来ればあと数枚は作って欲しかったなぁと。


Trw - Rivers of Paradise - Love Comes Calling ★★★ (2021-12-02 23:52:35)

仄かな哀愁を湛えたメロディの清涼感を、
シャラシャラと奏でられるギターと、雑味のないハイトーンVoが
より一層際立たせるアルバムでも1、2を争う名曲。


Trw - Rivers of Paradise - Only a Letter ★★★ (2021-12-02 23:45:41)

マーク・ウィルソンの情感豊かな歌声が映える
暖かみに溢れたバラード。フックの効きまくったコーラスといい
それを彩るうっとり聴き惚れるハーモニーといい、
一昔前なら日本でもCMソングに起用されていてもおかしくない名曲です。


Tsunami (2017-06-15 23:19:42)

ふと思ったのですが、1stアルバム『TSUNAMI』のジャケットは
彼らなりの葛飾北斎リスペクト(富嶽三十六景)だったのでしょうか。


Tsunami - Tsunami ★★★ (2017-06-14 23:06:56)

今となっちゃ少々アウト気味なバンド名を名乗っていたカリフォルニア出身の5人組。ライナーノーツにデカデカと表記された「津波」の漢字ロゴが目に眩しい、トモタカ・ヤマモト(G)とタツヤ・ミヤザキ(G)という2人の日本人メンバーが在籍していたことでも話題を呼んだ彼らが、’83年にENIGMA RECORDSから発表したデビュー作がこれ。
とは言え、メロディからオリエンタルな要素は殆ど聴き取れず、噛み付くようなシャウトがワイルドなVo、豪快に暴れ回るリフ&リズムを従えた硬派な正統派HMサウンドには、もしデビューがあと数年遅かったら『METAL MASSACRE』シリーズに参戦してたんじゃね?という、USパワー・メタルに通じる肉食系アグレッションとノリの良さが備わっています。
かと思えば、シングル・カットされ米ビルボード・チャート最高60位にランクインを果たした劇的なバラード②を始め、テクニカルな日本人Gコンビが奏でるメロディは、時にウェットな陰りとドラマ性を発散。イントロで炸裂する「殺してやるー!」の日本語シャウトに思わず仰け反るトゲトゲしい疾走ナンバー④や、闇に生きるニンジャの哀愁が伝わって来るかのような⑨といった、日本ネタが直球でブッ込まれた楽曲にしても、単なるネタ曲に堕することなく、きっちりと本編のハイライト・ナンバーとして名曲に仕上げてくる辺り、このバンドの曲作りにおける確かな手腕が光っていますよ。
エピック・メタルの大仰さとSHRAPNELメタルばりの攻撃性でラストを〆る⑩まで、高いテンションを保ったまま突き進んでくれる力作。2nd『THROGH UNDER FIRE』(’90年)も正式再発を是非お願いしたいところであります。


Tsunami - Tsunami - Ninja ★★★ (2017-06-15 23:12:05)

タイトルだけで「バカにすんな!」とご立腹なされる方も
いらっしゃるやもしれませんが、これがなかなかどうして、
抒情的且つドラマティックな出来栄え。
数あるHR/HM系ニンジャ・ソングの中でも
上位にランクインする名曲ではないかと。
ニ・ン・ジャ~♪


Tsunami - Tsunami - Revenge ★★★ (2017-06-15 22:59:34)

「ゴロジデヤルー!」という日本人ギタリストの
怨嗟の篭った日本語シャウトからスタートする疾走ナンバー。
出オチ系の楽曲かと思いきや、Voの噛み付くようなシャウトといい、
アグレッシブなツインGやパワー全開なリズムといい
USパワー・メタル好きなら聴いて損のないカッコ良さ。
TSUNAMIの代表曲と言えばやはりこれではないでしょうか。


Twilight Project (2016-03-26 09:52:01)

スウェーデンのヨンショーピングで結成。正式メンバーはZARAGON(CANDLEMASSのデビュー・ギグのオープニング・アクトを務めたりしたらしい)なるバンドの一員として活動していたクラエス・ヘルネガルド(Vo)と、近年はGRAND ILLUSIONの作品へのゲスト参加で知られるロジャー・リュングレン(G)の二人のみ。他パートはZARAGONのメンバーの助力を仰いで補っているプロジェクトで、ライブ・バンドとしての実体はなかったという。'86年に4曲入りEPを自主制作して発表した後、自然消滅。


Twilight Project - Twilight Project ★★★ (2016-03-26 09:53:07)

マニアの間でお宝扱いされてきた、スウェーデン発の北欧メタル・プロジェクトによる'86年発表4曲入りEPが、この度漸く正式再発の運びとなりました。しかもどっから見つけて来たのか、デモ/ライブ音源までボートラ収録されていて、リプロ盤に手を出すのを我慢し続けた甲斐があったなぁと。ちなみにクレジットを確認すると、どうやらそれらはヤン・スターク氏が提供してくれたらしい。流石はスウェーデンの伊藤政則(笑)。
世の北欧メタル・マニア諸兄を涙せしめた、白夜の空にドラマティックに鳴り響くファンファーレが如き名曲①、『指輪物語』をネタにした疾走ナンバー②、『エルム街の悪夢』に着想を得たというアグレッシブな③、“STARGAZER”愛がダダ漏れのエピック・ソング④…と、敬愛するRAINBOWからの絶大な影響を、荘厳に煌めくKeyと、泣きメロ&クラシカルな旋律を冷え冷えと紡ぐGとでシンフォニックに包み込んだサウンドは、もう王道中の王道を往く北欧メタル路線。
安普請なプロダクションやら、デビュー当時のジョーイ・テンペストを更に頼りなくした感じのVo(FORTUNEのベニー・スドベリに通じる青臭さ)やらがジャンル・ファン以外にお薦めし難いアングラ臭を放つ一方で、このチープネスに郷愁を掻き立てられる、SILVER MOUNTAIN、BISCAYA、PROUD、EUROPEの1st、イングヴェイの『MARCHING OUT』辺りを愛聴する好事家の方々なら、一食抜いてでも購入する価値十分な1枚ではないかと。
出来れば、デモ音源と併せてリレコーディング・アルバムを作ってくれること熱烈希望。(メンバーもやる気十分みたいですし)


Twilight Project - Twilight Project - Fallen Rainbow ★★★ (2016-03-27 23:46:52)

曲名からコージー・パウエル風のドラム、Keyによる
クラシカルな味付けに至るまで、メンバーも認める通り、
RAINBOWに対する敬愛が迸る“STARGAZER”風大作ナンバー。
泣きの溢れ出すGソロが大変素晴らしい。


Twilight Project - Twilight Project - Starchaild ★★★ (2016-03-27 23:40:26)

ドラマティックな曲展開にクサいメロディ、
クラシカルなGとキラキラ眩いKey、
あとヘタクソなVoと冴えない音質で
好事家のハートをがっちりキャッチ。
北欧メタルの名曲でプレイリストを組む際には
是非ともランクインさせたい逸品。


U.D.O. - Faceless World ★★★ (2017-01-18 23:19:41)

デヴィッド・リース(Vo)擁する編成でのアメリカ進出に失敗したACCEPTが解散。これによりようやっと彼らとの比較を気にせずに済むようになったウド・ダークシュナイダー(Vo)が、U.D.O.独自の音楽性を発展させるべく曲作りに励んだ結果、目立つKey類やリズミカルに跳ねるタイプの楽曲の存在があったりで、初めて聴いた時は正直戸惑いを覚えなくもなかった’89年発表の3rdアルバム。HMの権化が如き次作『TIME BOMB』(’91年)がU.D.O.にとっての『PAINKILLER』なら、こっちは確かに『TURBO』っぽいなぁ、と。
いやでも、じゃあ本作が売れ線に走った作品なのかと言えばさに非ず。確かに従来作よりも洗練を感じさせるアレンジや音作りに一瞬虚を突かれますが、そうした新要素を積極活用しつつ、HM専用フォーミュラと言うべきウドの雄々しい歌唱から、屈強なGリフと重厚なリズムのコンビネーション、トドメにマティアス・ディートの「歌う」Gプレイ(劇的に構築された①や⑤のGソロなんてもう…)が紡ぐドラマティックなメロディに至るまで、ここに託されたサウンドの骨格はU.D.O.以外の何者でもない鋼鉄密度を有しています。
特に、哀愁を発散するミッド・チューン①⑫や、小気味良く駆け抜ける疾走ナンバー③⑨、ライブでは大合唱を巻き起こしていそうな②④といった優れた収録曲の数々を聴けば、本作が単にポップに日和ったのではなく、U.D.O.本来の魅力を損なうことなく、よりキャッチーに、よりメロディアスに練り上げられた作品だということが分かるというもの。
少々タイプは異なれど、完成度においては『TIME BOMB』に引けを取らない力作です。


U.D.O. - Faceless World - Stranger ★★★ (2017-01-19 22:49:34)

派手に盛り上がったりはせず、比較的淡々と進んでいくのですが
マティアス・ディートのGソロが滑り出した途端、
それまで以上に楽曲が燦然と輝き出します。
ホント、もっと評価されて然るべきギタリストの1人だよなぁと。


U.D.O. - Timebomb ★★★ (2012-09-10 21:10:43)

U.D.O.のカタログは手放してもう手元には残っていないと思っていたのですが、先日、棚の整理をしていたらポロッと零れ出てきた、初期U.D.O.の集大成的作品として名高い'91年発表の4thアルバム。
ACCEPT時代から全くブレることのない重厚さとドラマ性を兼ね備えたパワー・サウンドは、一聴して多くのファンがガッツポーズを決めたに違いない鋼鉄ぶりを提示しており、ACCEPTと異なる点と言えば、その作風がより一層スピーディ且つパワフルに研ぎ澄まされていることぐらいのもの。(あ、地響き男性コーラスもないか)
唯一無二の声質を誇る一方、歌メロの構築力にかけては少々ムラっけのあるウド・ダークシュナイダーも、今回は安定して勇ましいメロディを歌い上げており、また、多少歌メロに弱さが感じられる楽曲においても、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」と評されたマティアス・ディートのモハメド・アリばりのGプレイが、見事な連携プレーでその穴をしっかりとカバーしてみせる隙のなさ。
有無を言わせぬパワーで捻じ伏せにくる②④⑧といった疾走ナンバー、ドラマティックに本編の幕を下ろす⑪、それにメタル魂を燃え立たせてくれる本編のハイライト・ソング⑦等、ACCEPTの名曲にも比肩するHMソングの逸品群を聴くにつけ、なるほど、確かに本作にはU.D.O.版『PAINKILLER』の称号がピタリとハマるな、と大いに納得した次第。


UFO - Ain't Misbehavin' ★★★ (2021-09-07 00:35:23)

フィル・モグ(Vo)以下、アトミック・トミー・M(G)、元DAMNEDのポール・グレイ(B)、ジム・シンプソン(Ds)という乗組員で『MISDEMEANOR』(’84年)を発表して再浮上を図るも、世は80年代のメタルバブル真っ盛り。ポップ・メタルやスリージーなロックンロール勢がブイブイ言わせるシーンにおいては新たな支持を獲得することは叶わず再び墜落してしまったUFOが、解散前にレコーディングしていた’88年発表の7曲入りEP。なお本作の日本盤(邦題『殺気!』)が翌年リリースされた時には既にバンドは存在せず、これがアトミック・トミーを擁するUFOのラスト作となってしまったという。日本盤の解説書に寄せられた「ハーイ」から始まるフィル・モグの前向きなコメント(バンド、頑張っていきますよ!的な)が何とも物悲しい。
隠れた名盤か、はたまたアルバム作りの選から漏れた単なるアウトテイク集か。評価が割れがちな本作ですが、個人的には前者に一票を投じたい所存。テクニカルなアトミック・トミーのGプレイと女性コーラスが華やかな彩りを加えるモダンなHRサウンドは前作『MISDEMEANOR』の流れを汲むもので、フィル・モグの粘っこくもエモーショナルな熱唱が映えるバラード②、エネルギッシュなロックンロール⑥、サビメロのポップな高揚感が秀逸な⑦、そして何よりも、燻し銀の憂いを湛えて疾走する名曲④の存在が、本作の価値を一段も二段も上へと引き上げてくれていますよ。
さほど需要のある時期の作品でもないため廃盤のままほったらかしになっている不遇っぷりゆえ、ぼちぼちリマスター再発して頂けないでしょうか。


UFO - Ain't Misbehavin' - Hunger in the Night ★★★ (2021-09-07 23:25:31)

フィルの憂いを帯びた歌声を、女性Voをフィーチュアした
華やかなコーラス・ワークとアトミック・トミーのフラッシーな
Gプレイが援護射撃。英国的な哀愁とアメリカンなキャッチネスを
同居させて軽快に疾走するHRナンバー。
これ1曲が聴けただけで作品を買って良かったと思えましたよ。
(いや他の収録曲も良いんですけどね)


UFO - Lights Out in Tokyo ★★★ (2012-10-18 21:25:15)

UFOが'92年に行った来日公演の模様を収めたライブ盤。ちなみにラインナップはフィル・モグ(Vo)&ピート・ウェイ(B)に加えて、元STAMPEDEのローレンス・アーチャー(G)、それにPAT TRAVERS BAND他の活躍で知られるクライヴ・エドワーズ(Ds)という面々。
さて。そんな本作最大の聴き所は、久々に実現したブリティッシュ・レジェンドの降臨にアガりまくる観客の熱狂振り。特に往年の名曲が連打される7曲目以降の怒涛の盛り上がりは、マイケル・シェンカーやアンディ・パーカーの不在を埋めて余りある凄まじさで、観客の好反応に終始ご機嫌で熱の篭ったパフォーマンスを披露するメンバー同様、聴いているこっちも昂ぶりまくりです。
そうした中盤~後半戦に比べると、新曲(当時)中心の前半が物足りなく感じられるのも無理からぬことなわけですが、ただ個人的には、寧ろ思った以上に新曲が好リアクションを得ていることに驚かされました。もっと温度差があからさまなのかと思いきや、この辺の暖かな反応は流石日本の観衆といったところでしょうか。
リリース当時は「邦題は『暴発寸前』だけど中身は湿気ってる」とクサされた『HIGH STAKES AND DANGEROUS MEN』からの楽曲も、こうして改めて聴くと十分魅力的。特にポップなKeyを取り入れたキャッチーな④は名曲ですし、華がないだの地味だの言われたローレンス・アーチャーが泣きのGソロで意地を見せる⑤も名演ですよ。
購入当時、本作を聴いて「あー、やっぱりライブに行っておけば良かった」と後悔しきりだったことを思い出しました。


UFO - Live in Japan ★★★ (2018-03-24 00:33:33)

エディ・コクランのカヴァー“C’MON EVERYBODY”を日本でヒットさせた勢いに乗り、'71年に飛来したUFOが日比谷公会堂にて行った初来日公演の模様を収めた実況録音盤。
ミック・ボルトン在籍時代のUFOにはぶっちゃけあまり興味がなかったのですが、後追いで聴いて吃驚。サイケでブルージーな味わいも漂う楽曲は、起承転結よりもインプロビゼーション重視で、ジメジメとした湿気を孕んだ「いかにも70年代ブリティッシュHR」といった風情。マイケル・シェンカー加入前ということで、泣きや哀愁迸るドラマティックなメロディや曲展開は控えめとはいえ、叩き上げのライブ・バンドゆえ、熱気あふれるパフォーマンスは荒々しくも実にエネルギッシュです。フィル・モグの唯一無二の歌声、唸りを上げるピート・ウェイのB、アンディ・パーカーの疾走感溢れるDs、それにミックの泥臭いGプレイ…。聴いているだけで各メンバーが織り成すハイテンションな演奏と、それに応える観客の熱狂にグイグイ引き込まれてしまいますよ。取り分け“ジョージのブギー”辺りの盛り上がりっぷりは圧巻。
あと本作を特別な存在にしているのが、その迫真のドキュメント性でして。当日はピートの指の負傷によりセットリストが急遽50分に短縮。そのことを伝えるMCや、エキサイトしまくりの観客に向かって会場側が『(席に)お掛けになってご覧になられませんか!』と繰り返し呼び掛けている様子がそのまんま記録されていたりと、HR黎明期の日本でのライブの模様が生々しく伝わって来る作りが非常に興味深いという。
バンドからは海賊版扱いされていますが、個人的には愛して止まないライブ盤の傑作ですよ。


ULTRA-VIOLENCE (2014-06-03 22:14:22)

イタリアはトリノ出身で、ロリス・キャスティグリアとアンドレア・ヴェッキオッティのGコンビによって、'09年に結成された非常に若いバンド。
彼の地のインディーズ、PUNISHMENT 18 RECORDSとディールを交わし、'12年に5曲入りEP『WILDCRASH』を発表してデビュー。
更に、アートワークに売れっ子エド・レプカを起用、バンドのルーツを示すかのような『時計じかけのオレンジ』風イラストをフィーチュアして'13年に発表された1stフル『PRIVILEGE OVERCOME』は、ここ日本でも雑誌等で高く評価され、輸入盤が好セールスを記録したという。


ULTRA-VIOLENCE - Deflect the Flow ★★★ (2015-07-14 22:40:45)

1st『PRIVILEDGE TO OVERCOME』が絶賛された5人組マカロニ・スラッシャーが、'15年発表の2ndアルバムで待望の日本デビューを飾りました。
前作に引き続き、今回もアートワークは『時計仕掛けのオレンジ』仕様。このジャケットがバンドの基本スタイル――モダンにしてエクストリーミリーなスラッシュ・メタル・サウンド――にブレがないことを証明しています。またダーティに吼え立てるVo、切迫感に満ちたGリフ、デス・メタリックな暴力性も撒き散らすリズムが、屈強なる野郎コーラスを従えて、起伏の激しい曲展開を暴風の如く吹き抜けるOPナンバー①を耳にした瞬間、多くのスラッシャーがアルバムの出来栄えを確信できる筈。
「短い曲を書こうと思っても、出来上がると長編化してる」とのメンバーの証言を裏付ける通りの大作主義の敷かれた楽曲は、前作に比べるとゴリゴリの高圧感が減った代わりに、②⑧⑨等、パンキッシュとも言えるラフなノリが気持ち増量(⑧はVENOMのカヴァー)。アレンジや曲展開が未整理で少々キャッチーさに欠けるのは相変わらずで、雑誌レビューでは「アレコレ詰め込み過ぎ」と痛いトコ突かれてましたが、個人的には(↑上の方同様)、思い付いたアイデアを片っ端からブッ込んで「どや!」と提示せずにはいられない、この若さ若さって何だ躊躇わないことさ全開っぷり(何だそりゃ)は嫌いじゃありません。こうした曲作りにおける前のめりな姿勢が、サウンドのスピード感をグイグイ加速してくれていますし、アレンジの引き算なんてのは4枚、5枚とアルバム・リリースを重ねてく内に覚えりゃいいんですよ!と。
メロディックにツインGが駆け抜けるラスト・ナンバー⑨まで、イケイケドンドンなスラッシュ・メタルがゲップが出るぐらい堪能できる1枚。


ULTRA-VIOLENCE - Deflect the Flow - Burning Through the Scars ★★★ (2015-07-16 23:09:41)

内角へエグり込んで来るようなGリフと
暴力的なリズムとが、威勢の良いコーラス、
ハッキリとしたメロディを奏でるGソロを伴い
ワッショイワッショイと突進する
怒涛のスラッシュ・ナンバー。
6分以上の大作ですが、焦燥感と圧迫感に
満ちた曲調がまるで長さを感じさせません。


ULTRA-VIOLENCE - Deflect the Flow - Fractal Dimension ★★ (2015-07-16 23:24:18)

IRON MAIDEN風味のツインGによる
ハーモニーも印象的な、アルバムのトリを飾る
これまた6分以上に及ぶ長尺曲。
ストップ&ゴーを繰り返しながら
テンションを高めていく曲展開を
一糸乱れずにこなす演奏力の高さにも圧倒されます。


ULTRA-VIOLENCE - Privilege to Overcome ★★★ (2014-06-03 22:18:29)

エド・レプカの手によるアートワークが、スタンリー・キューブリックの名作『時計じかけのオレンジ』にバンド名の由来があることを物語る(勿論DEATH ANGELのデビュー作のことも念頭にあったでしょうが)、イタリア出身のスラッシュ・メタル・バンドが'13年に発表した1stアルバム。
ん?METALLICAのカヴァー?と思わされる、“METAL MILITIA”ならぬ“METAL MILIZIA”を含む本編は、エクストリーム・メタルの洗礼を通過した強靭なブルータリティや、重量感溢れるリフ&リズムがブン回されるPANTERAばりのパワー・グルーヴまで貪欲に取り込んで、懐古趣味に溺れないモダンなスラッシュ・メタル・サウンドを展開。
ブラスト・ビートも織り交ぜた攻撃的曲調に、鮮烈なGソロが華を添える高速スラッシュ・ナンバー④があったかと思えば、現MPIRE OF EVILのトニー“デモリション・マン”ドーランをゲストに迎えたへヴィ・チューン⑦があり、B主導でハードコアに突っ走る⑧、まんまデビュー当時のMETALLICA風味の⑪や、ドラマティックな8分越えの大作ナンバー⑬etc・・・と、バラエティ豊かに取り揃えられた本編を聴いていると、時に日本のOUTRAGEのことが脳裏を過ぎったりも。(音楽性が似ているわけじゃないのですが)


ULTRA-VIOLENCE - Privilege to Overcome - Metal Milizia ★★★ (2014-06-06 00:13:45)

タイトルのみならず、曲調自体も
『KILL 'EM ALL』を発表した頃の
METALLICAを彷彿とさせる、
スラッシュ・・・というよりも
ハードコアなHMナンバー。和めます。


ULTRA-VIOLENCE - Privilege to Overcome - Ride Across the Storm ★★ (2014-06-06 00:21:11)

インスト“WHEN FUTURE & PAST COLLIDE”も
含めると8分近くに及ぶ大作ナンバーですが、
心持ちメロディアスに歌う(がなる?)Vo、
ブラスト・ビートから劇的にハモる2本のGを
フィーチュアして、テンションを緩めることなく
劇的にドラマティックにクライマックスを
引き締める名曲です。フェードアウトで終わるのが惜しい。


ULTRA-VIOLENCE - Privilege to Overcome - Stigmatized Reality ★★★ (2014-06-06 00:07:03)

タフでストロング。
アルバム中、最もストレートに
スラッシュ・メタルらしさが
打ち出された逸品。
終盤で炸裂する華麗なGソロも
良いアクセントになっています。


UNCLE SLAM - Say Uncle ★★ (2010-07-06 23:17:00)

'88年のリリース当時、海外ではレコードとカセットテープしか発売されず、僅かにリリースされた
日本盤CDが超レア・アイテムと化していたUNCLE SLAMのデビュー作が、待望のリマスター再発。
SUICIDAL TENDENCIESとの繋がりからクロスオーバー方面で語られる機会の多いバンドなれど
(ジャケ絵もSUICIDAL TENDENCIES、EXCEL、NO MERCYといったそっち系バンドとの仕事で知られるマイケル・ザイフが担当)
本作に詰め込まれているのは、ランディ・バーンズ謹製のソリッドな音作りの下、ザクザクと刻まれる
クッキリとした輪郭線を描くGリフ、緩急を効かせてダイナミックに突進するリズム、そして短いながらも
ちゃんと練り込みの跡が伺えるGソロ等、そのサウンドは完全にストレートなスラッシュ・メタル。
ツインG風のアレンジを取り入れて疾走する③なんて、「パワー・メタル」と表現してもいいような?
ちょいシャープ気味のシャウトを繰り出す濁声Voや、そのVoがヒップホップ調の歌い回しを披露する④辺りからは
クロスオーバー/ミクスチャー臭が感じられなくもないが、そうした要素も作品全体を俯瞰して見た場合は
枝葉末節に過ぎず(前述の④にしても後半はスラッシーな疾走パートへと転じる)、アルバム全編を通じて
発散されるのは、紛れもない、正統派スラッシュ・メタルならではの切れ味の鋭さと爽快感。
個人的にはCRO-MAGSの『BEST WISHES』や、D.R.I.の『CROSSOVER』に比類し得る逸品として
愛して止まない1枚。UNCLE SLAMの最高傑作?そう思います。


UNCLE SLAM - When God Dies ★★ (2020-03-23 00:42:13)

結成初期からのメンバー、アメリー・スミスがSUICIDAL TENDENCIESへと去り、トッド・モイヤー(Vo、G)、サイモン・オリヴァー(B)、あとSUICIDAL TENDENCIESからリクルートしたR.J.ヘラーラ(Ds)というトリオ編成で制作、MEDUSA RECORDSから’95年に発表されたUNCLE SLAMの3rdアルバムにして残念ながら彼らのラスト作。
時はスラッシュ・メタル冬の時代真っ只中。いくらエド・レプカ画伯謹製「超胡散臭いアンクル・サム」が描かれたアートワークによって前2作との連続性を猛烈アピールされても、「でもやっぱ流行に流されてんでしょ?」との疑心暗鬼の念が拭い切れず、当時は購入をスルーしてしまいました。しかし正月の帰省中に立ち寄った古本屋の中古CDコーナーで偶然本作を発見。今更ながら購入して聴き直してみれば、これが非常に優れた内容で思わず居住まいを正してしまったという塩梅でして。
実際のところ、スピードを抑え気味にして横ノリのグルーヴとメロディの増量が図られたサウンドからスラッシュ・メタル・テイストが減退傾向にあるのは、まぁ想定の範囲内。ただ疾走パート(スラッシュというよりは正統派HM的)を随所に噛ませてダイナミックな起伏が演出された本編は、それを支えるメンバーの演奏にキレと躍動感があるので、ミドル・テンポの楽曲でもテンションは緩まず、非常にパワフルでカッコイイ。トッド・モイヤーのGソロも相変わらず冴えており、歯切れの良い疾走ナンバー⑥、しなやかなグルーヴに体が揺れる⑦における練られまくったGソロにはグッと来ずにはいられませんよ。
従来のらしさと新味をバランス良く持ち合わせた、バンドの地力の高さが伝わる一作に仕上がっています。買って良かった。


UNCLE SLAM - When God Dies - Age of Aggression ★★ (2020-03-23 22:46:36)

疾走ナンバーではあるものの、そのテンポはスラッシュ・メタルというよりは
正統派HM的。Voもはっきりとメロディを歌っています。
歌メロはキャッチーですし、何よりトッド・モイヤーの最早「味わい深い」とさえ
表現したくなる歌うGソロが印象に残りますよ。


UNCLE SLAM - Will Work For Food ★★ (2008-10-02 23:09:00)

SUICEDAL TENDENCIESのドラマー、アメリー“エイウォール"スミスによって'84年に結成されたバンドTHE BROODを母体に、
カルフォリニアはビバリーヒルズにて誕生したスラッシュ・メタル・トリオUNCLE SLAMが、'93年に発表した2ndアルバム。
MEGADETHとの仕事で有名なエドワード・J・レプカが手掛けた秀逸なジャケット・アートワークが目を惹く本作は、
裏ジャケで睨みを効かすメンバーの強面こそもろハードコア風味ながら、内容の方は、噛み付くように
歌うVo、エッジの立った硬質なGリフ、タイトに畳み掛けてくる音圧十分のリズム隊に、緩急の効いた曲展開、
そして、ちゃんと曲調に合ったメロディックなソロを紡ぎ出してくれるGとが一丸となって突進する、
非常に高純度のスラッシュ・メタル・アルバムに仕上がっている。
重厚なイントロ①と、ヘヴィでメロディアスなラスト・ナンバー⑪を除く、ほぼ全編が押せ押せのスピード・ナンバーで
固められており、OPナンバーに相応しい切れ味の鋭さを誇る②、本編屈指の高速スラッシュ・ソング⑥、バイオレントな
ロックンロール・スラッシュ⑦、劇的なインスト・パートを備えた⑩といった楽曲の出来の良さも特筆ものだが、
取り分け印象に残るのは、LED ZEPPELINの名曲“幻惑されて"のカヴァー⑨。言われなきゃそれと判らぬ、
ZEPファンは激怒必至のブチ壊しカヴァーながら、単純にスラッシュ・メタル・チューンとして聴いた場合、
ダイナミック且つハイテンションなアレンジは結構カッコイイ。(・・・んじゃないかな、と)
'93年というスラッシュ冬の時代に、非常にお世話になった思い出の1枚。


UNCLE SLAM - Will Work For Food - Dazed and Confused ★★ (2008-10-02 23:18:41)

LED ZEPPELINの代表曲の1つ、“幻惑されて"のカヴァー。
言われなきゃそれと気付かない、ZEPファンは激怒必至のブチ壊しカヴァーながら、
単純にスラッシュ・ソングとして聴いた場合、
これがなかなかにハイテンション且つカッコイイ仕上がり。


UNCLE SLAM - Will Work For Food - Face The Fight ★★ (2008-10-02 23:21:52)

切れ味の鋭いGリフといい、タイトな疾走感といい、
まさに直球ど真ん中のスラッシュ・メタル・チューン。
それでいてGソロが結構メロディアスだったりするのも良いねぇ。


UNCLE SLAM - Will Work For Food - Left For Dead ★★ (2008-10-02 23:24:38)

重厚なイントロを切り裂いて激走する、
まさにOPナンバーに相応しいダイナミズムとカッコ良さを兼ね備えた
「掴み」に持って来いの名曲。ハイテンションなGソロも○。


UNISONIC - Ignition - I Want Out(live Version) ★★★ (2012-03-11 08:40:11)

先行EP『IGNITION』はこの曲目当てに買いました。
LOUD PARK 11からのテイクで、当日の会場の異様な
盛り上がりっぷりが生々しく捉えられています。
どうせなら“FUTURE WORLD”の方も収録して欲しかったなぁ。


UNITED - Absurdity ★★★ (2018-09-06 23:18:04)

前作『TEAR OF ILLUSIONS』に参加したクウェート人シンガーKEN-SHINの脱退に加えて、バンドの「顔」であった最古参メンバー横山明裕の急逝というUNITED史上最悪の悲劇を経て、'18年に発表された10枚目のフル・アルバム。
予想の範疇だったKEN-SHIN離脱はさておき、横山の喪失はバンド解散に直結したっておかしくない出来事であり、それを乗り越えてアルバム・リリースに漕ぎ着けてくれたUNITEDには感謝の念を禁じ得ません。かくて、購入前から評価に下駄を履かせる気満々で聴き始めた本作でしたが、そんなこちらの木っ端役人の如き忖度なんぞ「無用!」とばかりに吹っ飛ばすクオリティに、逆にボコボコに叩きのめされた次第。
それにしてもシビれるのは、原点回帰の姿勢が伺えた『TEAR~』をも上回るスラッシュ・メタル度数の高さですよ。カリカリのGリフに、小気味良く畳み込むリズムと、彼らがここまでストレートにスラッシーなサウンドを打ち出すのは2nd『HUMAN ZOO』以来じゃないでしょうか?モダンな怒号スタイルだった前任者に対し、オールドスクールな咆哮を轟かせる湯浅正俊の野太いVoと、全編に亘りメロディックに弾きまくる吉田“HALLY”良文&大谷慎吾のツイン・リードGもそれを援護。特に、一気呵成に襲い来る②③、勇壮な④、ANZAのスキャット⑦をイントロ替わりに突っ走る⑧、落差の大きな曲展開が劇的な大作ナンバー⑨といった楽曲におけるGコンビの踏ん張りからは、これからのUNITEDを背負って立つのは俺達だ!と言わんばかりの鬼気迫る「覚悟」が迸っているかのようです。
傑作だった前作を更に上回る、7年待った甲斐のある充実作。


UNITED - Absurdity - Arise ★★★ (2018-09-09 23:15:27)

猛然としたドラム連打で幕が上がる突撃ナンバー。
刻みの細かいGリフに畳み掛けるリズム、
威勢よく炸裂するギャング・コーラス、
そして飛翔感すら迸るツイン・リードGと、
UNITED流スラッシュ・メタルの魅力が凝縮された逸曲。


UNITED - Absurdity - Empty Eyes ★★★ (2018-09-09 23:24:32)

重厚に押し寄せる前半を経て、美しいピアノの調べによる抒情パートを転換点に
後半は激烈な疾走へと転じる7分に及ばんとする大作ナンバー。
クリーンVoと濁声シャウトを行き来する湯浅の歌唱が
楽曲の盛り上がりに大きく貢献しています。


UNITED - Absurdity - Trapped Fake World ★★★ (2018-09-09 23:38:04)

開巻早々スピード・ナンバーが連続する本編を
更に加速させるスラッシュ・ナンバー。
乾いた音色で小気味良く刻まれるリフ&リズムといい
メロディックに炸裂するツイン・リードGといい、
2nd『HUMAN ZOO』の頃を思い起こさせる仕上がりではないでしょうか。


UNITED - BEAST DOMINATES '92 ★★ (2007-08-22 22:17:00)

'86年発表の7インチ・シングルをリ・レコーディング。新たに『ウルトラQ』のテーマ曲と、BAY CITY ROLLERSの代表曲
“YESTERDAY'S HERO"のカヴァー2曲を追加収録して、'92年に発表された6曲入りEP。生憎と7インチ・シングル盤の方は
聴いた事がないのだけど、どうやら、歌詞や楽曲のアレンジが結構変更されているとのこと。
初期UNITEDは、バンド名からも察しの付く通り、JUDAS PRIEST型のパワー・メタルを演っていたわけだが、
この時点でのサウンド・スタイルは(未だJPからの影響を随所に残しつつも)、既に完全なスラッシュ・メタルのそれ。
シンプルなミドル・チューンなれど、ライブの定番曲として絶大な人気を誇る①に始まり、そこから間髪入れずに繋がっていく
高速スラッシュ・チューンの②、ベース主導で突っ走る小気味の良い③、そして飛翔感漂うツイン・リードを
フィーチュアした、UNITED屈指の名曲④と、キャッチーで歯切れの良いリフ&リズム・ワークや、
カラッと爽快でスポーティな作風(能天気ではない)は、『AMONG THE LIVING』の頃のANTHRAXに通じるモノがあるような・・・。
但し、Gソロ等に顕著な細やかなメロディの使い方は、間違いなく日本のバンドならでは(というかUNITEDならでは)の味わい。
新録のカヴァー2曲も、ラフだが遊び心満載で、バンドがノリノリでレコーディングしている姿が
目に浮かぶような楽しい仕上がりで最高です。
1stや2ndアルバム同様、現在ではバンドのメジャー・デビューに伴い廃盤なのだが、探し出して聴く価値は大いにある1枚。
また、①③④はインディーズ時代のベスト盤『BEST RARE TRACKS FROM UNDERGROUND』にも収録されている。


UNITED - Bloody but Unbowed ★★ (2007-02-09 23:37:00)

インディーズのHOWLING BULLから、'90年に発表された1stアルバム。
HOWLING BULLが最初に扱ったアルバムでもある本作は(バンドのメジャー・デビューに伴い、現在は廃盤)、
UNITEDの全アルバム中、最もオーソドックスなスラッシュ・メタルが堪能できる1枚で、
現在の彼らの過激なサウンドに慣れ親しんだファンには、少々物足りなく聴こえるかもしれないが、
①⑤⑥⑧を筆頭に、小気味良い疾走感とキャッチーなリフ、そして構築美を
感じさせるツイン・リード・ギターに彩られた楽曲の数々は、理屈抜きにカッコイイ。
特に、アルバムのOPを飾るスピード・チューン①は、勇壮なリフといい、ちゃんとメロディをなぞって歌うVoといい、
JUDAS PRIESTばりの劇的な高揚感を湛えたツイン・リードといい、ここでしか聴く事の出来ないタイプの名曲。必聴。
(後にEP『BURST』でセルフ・リメイクされたが、ラフ&アグレッシブな仕上がりで、かなり印象が異なる)
オーソドックスなスラッシュ・メタルとは言っても、収録曲の殆どが6分を越える大作主義の作風だし、
リフにしろ、リズムにしろ、曲展開にしろ、長尺を聴かせきるだけの一捻りが施されていて、
流石は、アルバム・デビュー前に長いキャリアを積んで来たバンドならではの地力の高さが伺える。
まぁ、傑作2nd『HUMAN ZOO』に比べると、締まりに欠け冗長さを感じてしまう場面もなくはないけど、
それでも、1stアルバムとしては文句なしの完成度だ。


UNITED - Bloody but Unbowed - Sniper ★★★ (2007-02-09 23:43:41)

デビュー作のOPを飾る疾走チューン。
スラッシュ・メタルと言うよりはパワー・メタリックな楽曲で、
勇壮なリフ、ちゃんとメロディをなぞって歌うVo、
そして劇的なツイン・リード・ギターが堪らなくカッコイイ。
彼らが如何にJUDAS PRIESTから強い影響を受けていたか、
この名曲を聞くと良く分かる。バンド名は伊達じゃない。


UNITED - Human Zoo ★★ (2006-06-22 22:09:00)

スラッシュ・メタルというジャンルの拡散化に拍車が掛かっていた時期('92年)に発表された作品ゆえか、
UNITEDのアルバム史上、最も幅広いタイプの楽曲が揃った2nd。
突撃スラッシュ・チューンから、叙情的なバラードやドラマチックな大作まで、バラエティに富んだ作風ながら、そのいずれもが、
アグレッシブ且つキャッチーなリフ、しなやかなリズム隊、構築美を感じさせるメロディアスなツイン・リード・ギターetc・・・
といった(初期)UNITED節がきっちりと貫かれているので、散漫さは殆ど感じられない。
特に強烈に印象に残るのがVoの古井義明で、②“VIOLENCE JACK"⑩“DON'T LET PEACE BREAK OUT"といった高速スラッシュ・ナンバーで
野太いシャウトを響かせたかと思えば、劇的な盛り上がりを見せる⑤“FALSE MAJESTY"では陰影に富んだダイナミックな歌唱を披露する隙の無さ。
中でもUNITED唯一のバラード⑧“OVER THE OCEAN"で聴かせる男の哀愁漂わせた歌唱は、名曲に相応しい名演と言う他ない。
中盤のインスト・パートで炸裂するスパニッシュ・ギター・ソロ(弾いてるのは吉田良文?)もゾクゾクくるカッコ良さで最高。
本作がUITEDの最高傑作と言うつもりはないが、個人的には一番好きなアルバムである。バンドのメジャー・デビューに伴い現在は廃盤らしが、
機会があれば是非一聴をお薦めしたい。


UNITED - Human Zoo - Over the Ocean ★★★ (2006-03-09 21:52:37)

確か平野和祥氏(当時BURRN!!)が、この曲を年間ベストTUNEに選出していて、それに興味を引かれて聴いてみたら一発でヤられてしまいました。
UNITEDがバラードを演ったのは後にも先にもこれきりですし(?)、ベスト盤にも収録されていない所を見ると、彼らの中でも例外的曲扱いなのかもしれませんが、名曲は名曲。中盤のスパニッシュ・ギター・ソロなんか、何度聴いてもゾクゾクきます。
哀愁を帯びた古井義明氏の歌声もお見事!


UNITED - Human Zoo - Violence Jack ★★★ (2007-02-04 21:23:37)

2nd『HUMAN ZOO』のOPを飾る高速スラッシュ・チューン。
突っ走るリフのカッコ良さも然ることながら、
インスト・パートで華麗に炸裂する
ツイン・リードの劇的さ加減が辛抱たまらん。
UNITEDでは、この曲が一番好きだな。


UNITED - Tear of Illusions ★★★ (2011-05-07 01:04:26)

1stと2ndは大好きだったが、名作の誉れ高い3rd『N.O.I.Q.』が個人的にはあまりピンと来ない内容だった為、以降十数年、今日に至るまでUNITEDの作品は何となくスルーし続けて来てしまったのだが、久々に彼らの新作を購入してみて、そのあまりの破壊力に頭をガツンと一撃された次第。
2本のGが徹底的に刻みまくる鋭利なGリフ、息つく間もなく畳み掛けるリズム、スリリングに絡み合いながら昇り詰めて行く、メロディックなツインGとが一体となった収録楽曲は、初期作を思い起こさせるストレートなスラッシュ・メタル風味を大幅回復。
無論、あの頃の音楽性をそのまま焼き直しているわけではなく、ボトムの効いた硬質な音作りや、強烈なディストーション・ボイスを炸裂させる一方、ドラマティックな大作⑪ではクリーンな歌い上げも披露する新Voの歌唱スタイル等には現代的な感覚が宿っており、
劇的なインスト序曲①を皮切りに、攻撃性とキャッチーさを兼ね備えたリフ&リズム、そして飛翔感に満ち溢れた絶品のツイン・リードGとが、初期作を遥かに凌駕する速度でブーストする②③⑤⑧⑫といった楽曲は、新旧の作風をベテランならではの楽曲構築術で良いトコ取りをした会心作。
改めて「旧譜をチェックせねば!」という気にさせられた1枚。但しこのラインナップ、長続きするかどうかにはやや不安の残るが。


UNITED - Tear of Illusions - Fate ★★★ (2011-05-07 01:22:43)

SLAYERっすなぁ
という鋭利にしてキャッチーなキラー・リフを装備、
激烈にアルバムを締め括る高速スラッシュ・ナンバーの名曲。
テンション高めのGソロも曲調に合致。
「カッコイイ」以外の形容詞が必要あろうか?


UNITED - Tear of Illusions - From the Evil That Is You ★★★ (2011-05-07 01:18:24)

ユーロビート調というか、不可思議な雰囲気漂う
インスト曲“REQUIEM”を経て、本編後半戦の
幕開けを飾る高速スラッシュ・ナンバー。
小気味良く疾走するリフ&リズムの合間から零れ落ちる、
流麗且つキャッチーなメロディが印象的な名曲。


UNITED - Tear of Illusions - My Inner Revenge ★★★ (2011-05-07 01:10:04)

劇的な序曲“TEAR OF ILLUSIONS”から
間髪入れずに繋がる激烈スラッシュ・ソング。
引っ掛かり気味に刻まれる鋭利なGリフといい、
性急に疾走するリズムの上を華麗に舞う
飛翔感に満ち溢れたメロディックなツイン・リードGといい、
新世紀の“VIOLENCE JACK”的名曲。
ドスを効かせつつキャッチーな野郎コーラスも良いっす。


UNITED - Tear of Illusions - The Awakening ★★ (2011-05-07 01:13:25)

喧しくまくしたてるVoと破壊的なリフ&リズムが
猛然とラッシュしまくるストロングな曲調とは
好対照なラインを描き出す、「美麗」とさえ
表現できそうな、本編屈指のドラマティックな
Gソロ・パートが堪んねぇっす。


UNIVERSE - Rock is Alive ★★★ (2018-05-31 22:54:16)

名曲“ROLLIN' ON”で北欧メタル愛好家のハートを鷲掴んだ、あのスウェーデンのUNIVERSEがまさかの復活。30年に及ぶ不在期間中に同名バンドが多数出現したことを受け、「UNIVERSE INFINITY」と名前を改めた上で再デビュー作を発表してくれました。
80年代当時日本デビューを飾れなかったこともあり、殆ど情報が伝わって来ない謎多きバンドだったので、彼らの詳細な活動歴が分かる国内盤解説だけでも非常にありがたいぐらいなのですが、音楽性の方も、ファンを感涙に咽ばせるまったき北欧メタル・サウンドを忠実に継承してくれているのだから嬉しいじゃありませんか。というか、そもそも本作収録曲は80年代に作り溜められたマテリアルが元になっているそうで、流石に“ROLLIN’ ON”や“WEEKEND WARRIOR”に匹敵するような名曲は見当たらないまでも、シンガーが歌う北欧様式美HMならではの憂いを帯びたダークなメロディに悶絶させられる⑤、印象的なGリフがハードに疾走する⑥、ノリノリの曲調の中で火花を散らすGとKeyのバトルがスリリングな⑦という、アルバムのハイライト級の名曲が連打される中盤の盛り上がりっぷりは「これを聴くためだけに本作を購入しても損はない」と言い切りたくなるレベル。
作品全体を俯瞰した場合、メンバーが年齢を重ねた分、よりメロディアスで洗練された方向へ歩みを進めていることは間違いありませんが、透明感と哀愁を湛えたメロディが沁み入る収録曲は、OPナンバー①を手始めに何れも秀逸な出来映えを提示してくれているので、それに関しては特に文句を付ける気は起こらないという。
是非このまま3枚、4枚とアルバム・リリースを継続してくれることに期待致します。


UNIVERSE - Rock is Alive - Born in Flames ★★★ (2018-06-03 01:02:13)

緊迫感を漂わせて刻まれるGリフが印象的な疾走ナンバー。
最も色濃く80年代のUNIVERSEの面影を宿しているのが
この曲ではないでしょうか。


UNIVERSE - Rock is Alive - Red Submarines ★★★ (2018-06-03 00:59:19)

シンガーが歌う、寒々しい憂いを帯びた歌メロが
「これぞ北欧様式美!」と思わず膝を打つ素晴らしさ。
歌詞は、昨今戦争の可能性すら取り沙汰された
スウェーデンとロシア、2国間の緊張の高まりを表す
ストックホルム群島へのロシア潜水艦の
侵入事件を題材に取ったのかなと。


UNIVERSE - Universe ★★ (2007-08-16 21:42:00)

ツインGにKey奏者を擁するスウェーデン出身の6人組が、バンド名をタイトルに冠して'85年に発表した、唯一のフル・アルバム。
第1次北欧メタル・ブームを代表する楽曲の1つとして知られる、劇的な名曲①で幕を開ける本作が素晴しいのは、
その①以外の楽曲も粒揃いであるという点。ブームの中で生まれ、ブームの終焉と共に消えていったB級バンドには、
「アルバムの中で1、2曲だけ良くて後は平凡」というパターンが少なくなかったわけだが、このバンドは別格。
中~後期RAINBOWから多大なインスピレーションを得たと思しきリフに、心地良く疾走するリズム・セクション、
繊細な表現力に長け、マイケル・シェンカーばりに泣きまくるG、ヒンヤリとした哀感と透明感を演出するKey、
そして声質こそ野暮ったいものの、確かな歌唱力で憂いに満ちたメロディを歌うVoといった要素に彩られた楽曲の数々は、
NWOBHMを通過した荒々しさと、北欧のバンドならではの叙情性が同居した、「これぞ北欧メタルの真髄!」と、
思わずガッツポーズ取りたくなるカッコ良さを誇る。
起承転結がバッチリ決まった様式美ナンバー①以外にも、メランコリックなメロディを伴って勢いよく疾走する②、
個人的には①に匹敵するアルバムのハイライト・チューンと認識している名曲③、猛烈に泣きまくるバラード④、
ダークな緊迫感が漂うスピーディな⑤、憂いを帯びた歌メロとKeyの良い仕事っぷりが光る⑥・・・と、端から挙げていくと
全曲について語れてしまうぐらい、名曲/佳曲がズラリ。要するに捨て曲なしの名盤てこってすな。
弱点といえば冴えない音質ぐらいのもので、発表当時、国内盤が発売されなかったという事実が
俄かには信じられない1枚。初期イングヴェイなんかが好きな貴方はマスト・バイ。


UNIVERSE - Universe Ⅲ ★★ (2024-06-13 23:47:36)

80年代にアルバム1枚を残して解散したUNIVERSEが、バンド名をUNIVERSE INFINITYと改めてまさかの復活を果たしたのは’18年のこと。それから音沙汰のない時期が続いていたので「自然消滅か?」と思っていたところ、’24年に本3rdアルバムを引っ提げて帰ってきてくれましたよ。
といっても、オリジナル・メンバーとしてバンドを支えたミカエル・クリング(G)脱退に伴い、バンド名がUNIVERSE Ⅲと改められているので「出直しデビュー作」と表現した方が適切なのかもしれませんが、内容的には間違いなく前2作の延長線上に位置する作風に仕上がっていますのでご安心を。
80年代に書かれたマテリアルが使用されていた前作に対し、今回は全て書き下しの新曲が用いられていると聞き、全く不安を覚えなかったといえば、まぁ嘘になりますわな。それでもツインGからシングルG体制への編成替えにより、これまで以上にアレンジ面におけるKeyの存在感が増したことで、本編は「北欧メタルっぽさ」の底上げが図られている印象で、特にヨラン・エドマンが歌ってもハマりそうな寒々とした哀メロを纏ったバラード④、溌剌と疾走する曲調にこのバンドらしいフックの効いたメロディが乗る⑤⑦、重厚にしてドラマティック、終盤のKeyの良い仕事ぶりがキラリと光るエピック・チューン⑥といった秀曲が連打される本編中盤は、6年のブランクを瞬く間に埋めてくれる魅力を有していますよ。
これをもって新曲書いても全然イケることが証明されましたし、次作はもう少し短いスパンでリリースしてくれると嬉しいなぁと。またバンド名が変わってても構いませんから。


UNIVERSE - Universe - Rollin' On ★★★ (2007-08-18 21:34:09)

UNIVERSEと言えば、やはりこの曲でしょう。
心地良い疾走感に、憂いに満ちたメロディを熱唱するVo、
静と動を演出するKey、そして心の琴線を震わせる哀メロを紡ぎ出すG!
北欧メタル・ブームを代表する名曲の1つ。


UNIVERSE - Universe - Weekend Warrior ★★★ (2011-11-29 21:07:54)

名曲“ROLLIN' ON”の強烈なインパクトに
掻き消されがちですが、これも“ROLLIN~”と
タメを張る名曲だと思います。
GとKeyがユニゾンで刻むリフのカッコ良さよ。


UNLEASH THE ARCHERS (2015-09-27 21:02:37)

カナダはヴァンクーヴァーを拠点に活動する5人組。
ブリトニー・スレイズ(Vo)、スコット・ブキャナン(Ds)、ブレイデン・ディツコウスキ(G)らによって'07年に結成され、'09年には早くも1st『BEHOLD THE DEVASTATION』でデビューを飾っているので、活動は結成当初より順調だった模様。
オリジナル・メンバーでバンドの中心的存在だったブレイデンの脱退等がありつつも、2nd『DEMONS OF THE ASTROWASTE』('11年)の発表や、カナダ国内ツアーで腕を磨いたバンドは、'15年に入ってオーストリアのNAPALM RECORDSとのディールを獲得。同年には3rd『TIME STANDS STILL』をリリースし、更にはベルギーのスピード/スラッシュ・メタル・バンド、EVIL INVADERSのライブにスペシャル・ゲストとして帯同し、初の来日公演も敢行している。


UNLEASH THE ARCHERS - Apex ★★★ (2017-08-04 07:18:07)

数年前に行われた来日公演におけるメタル・ゴッデスぶりが未だ記憶に鮮烈なブリトニー・スレイズ(Vo)率いる、カナディアン・パワー・メタル軍団、’17年発表の4thアルバム。
メタル者の血を滾らせるエピカルな音楽性はそのままに、ブリトニー嬢と共に曲作りの一角を担っていたデス・メタル好きのギタリストが脱退したせいか、前作辺りまで目立っていたグロウルを用いたコーラスやブラスト・ビート等、デス・メタリックな要素は減少傾向。それよりもオールドスクールで正統派な方向へとサウンドの焦点が絞り込まれた印象です。
ジャーマン・メロパワ風のサビメロを持つ①で本編の幕が上がった時は「え?そっち行っちゃうの?」と不安に駆られなくもありませんでしたが、次曲以降は小気味良く疾走する②⑤、パワフル且つ好戦的な③、劇的な曲展開にメタル魂がメラメラと燃え上がる④、ライブ会場で無数の拳が突き上げられる光景が目に浮かぶような⑦…といった具合に、UTA印の勇壮なる楽曲が連続。ラストを〆るIRON MAIDENに対する溢れんばかりの敬意が託された大作ナンバー⑩、サウンド的にもコンセプト的にもハマり過ぎるぐらいハマっているQUEENSRYCHEの名曲カヴァー⑪に至るまで、無駄も隙もない本編には唸らされっ放しという。そして勿論、時に女王の如く威厳たっぷりに、時に戦士の如く凛々しく、そして時に女神の如く麗しく、それらを堂々歌い上げるブリトニー嬢の歌唱こそが本作の主役であることは今更言うまでもありませんわな。
演っている音楽とプロダクションの方向性に若干の齟齬を感じなくもないのですが、ここまで強力なHMアルバムであればそれも大した問題じゃないですよね。


UNLEASH THE ARCHERS - Apex - Apex ★★★ (2017-08-05 10:03:35)

叙情的に始まり、テンポ・アップしつつツインGのハモリを
散りばめつつパワフルに盛り上がっていく様が、
なるほど確かに、ブリトニー・スレイズが
「まさにそういうノリが楽曲が作りたかった」
とインタビュー等で正直の答えているように、IRON MAIDENの
“審判の日”を彷彿とさせる、本編ラストを〆る大作ナンバー。


UNLEASH THE ARCHERS - Apex - Cleanse the Bloodlines ★★★ (2017-08-05 09:59:18)

アルバムのコンセプトに沿ったファンタジー映画風のPVも作られている
アルバムのリーダー・トラック。ブリトニー・スレイズのパワフルな熱唱が
映えるプログレ・メタル調の劇的な曲展開と、エピック・メタリックな
勇壮な盛り上がりっぷりにぐいぐい引き込まれてしまいます。


UNLEASH THE ARCHERS - Apex - The Matriarch ★★★ (2017-08-05 09:51:26)

タイト且つテンポ良く攻めて来るHMナンバー。
国内盤の解説でも触れられている通り、
エピック・メタルというよりは
80年代のUSパワー・メタルに通じる
ガッツが感じられます。


UNLEASH THE ARCHERS - Time Stands Still ★★★ (2015-09-27 21:17:23)

このバンドについては何も知らなかったのですが、EVIL INVADERSの来日公演にゲストとして帯同していた彼らのライブを見て・・・というか、フロント・ウーマン、ブリトニー・スレイズ(Vo)のメタル・ゴッデスぶりにすっかりやられてしまい、早速購入に走った'15年発表の3rdアルバム。
多彩にリフを刻むテクニカルな2本のGと、疾走感に満ちたリズムにより導かれるヒロイックなパワー・メタルは、IRON MAIDEN、MANOWAR、独産メロパワ勢といった先達からの影響が基盤にありますが、そこにブラスト・ビートやグロウルによるコーラス等、デス/ブラック・メタルのエッセンスも躊躇なく投入するセンスが、今時のバンドやなぁと。それでいてキャッチーさを損なうことなく磨かれたサウンドを聴いてると、個人的にはLOST HORIZON(の1st)のことが脳裏を過ぎったりも。
んで。そんな本作に更なるサムシングを付与してくれるのが、前述したブリトニー嬢のパワフルな歌唱。男勝りの力強さだけでなく、冒頭の疾走ナンバー3連発やキャッチーな⑤等でハイトーンを張った際に醸し出される、女性シンガーならではの凛とした気高さには、メタル者の背筋を真っ直ぐに伸ばさせる威力あり。本編ハイライトをドラマティックに飾る大作曲⑧の素晴らしさは、彼女の存在によるところ大ですよ。ついでにジャケ写と実際のお姿にギャップがない点も評価ポイント(笑)
著しく迫力に欠くプロダクションは要改善なれど(ライブを見てからだと尚更そう感じる)、とりあえずBATTLE BEAST辺りに痺れた人なら押さえておいて損のない1枚ではないかと。


UNLEASH THE ARCHERS - Time Stands Still - Dreamcrusher ★★★ (2015-10-01 00:38:32)

ブリトニー・スレイズの堂々たる歌唱と、
IRON MAIDENばりのドラマティックな曲展開が
聴き手をバンドが構築する叙事詩世界へといざないます。
10分に及ばんとする長尺をものともせずにアルバムの
ハイライトを飾る、UNLEASH THE ARCHERS渾身の
エピック・ナンバーの名曲。


UNLEASH THE ARCHERS - Time Stands Still - Frozen Steel ★★ (2015-10-01 00:20:50)

パワーメタル・アルバムの幕開けはこうでなくっちゃな!
というドラマティックな序曲を経てスタートするOPナンバー。
力強く伸びやかなブリトニー・スレイズの歌声と、
テクニカルにリフを刻み劇的にハモってみせるツインGを
両軸とする、勇ましくも適度にキャッチーなこのバンドの
音楽性を分かりやすく伝えてくれる逸品です。
迫力を殺ぐ音作り(特にリズム面)が勿体無いなー。


UNREST - Taste It ★★★ (2018-01-18 23:39:09)

日本デビュー作の3rd『WATCH OUT』(’97年)の出来栄えに痺れて慌てて買い求めた、ドイツはブレーメン出身の5人組、'92年発表の1stアルバム。
『WATCH~』は、ACCEPTやIRON MAIDENといった先達からの影響を、UNRESTというバンドなりに咀嚼吸収したサウンドが託されていましたが、筋骨隆々なOPナンバー①、ダークで重厚な②、ノリ良く突っ走る③というモロACCEPT路線のHMソング3連打で幕が上がる本作に詰め込まれているのは、「ACCEPTに影響を受けた」とかそういうレベルを通り越して「ヤァヤァ我こそはACCEPT也!」と堂々と宣言するかの如き、ACCEPTそのものになりきらんとするパワー・メタルだったという。剛直に刻まれるGリフ、パワフルに駆動するリズム、勇壮な楽曲とそれを彩る雄々しい野郎コーラスetc.…。本家との違いと言えばクラシカルなメロディが聴かれないことぐらいで、特にウドになりきったシンガーの金切りシャウトにはホッコリさせられましたよ。ACCEPTが迷走の末に解散し、ドイツでパワーメタルと言えばHELLOWEENスタイルが主流だった当時、ここまで迷いのないACCEPTフォロワーっぷりはある意味立派…と言えなくもないような。
無論、単に似ているだけだったら「じゃあ本家を聴くよ」で終わってしまう話なわけで、このバンドが優れているはちゃんと良い曲を書ける点。中でもバンドのテーマ・ソング⑥、勇壮且つ力強く進撃する⑦、曲名からしてACCEPTの名曲“TV WAR”を思わせる⑧という、ドラマティックに絡むツインGを活かした疾走ナンバーのカッコ良さは特筆モノです。
DANTONやVANIZEがイケル方ならこちらも是非。


UNREST - Taste It - War on TV ★★ (2018-01-18 23:47:55)

このタイトルで、疾走ナンバー、且つ声を潰した感じの
濁声Voが吼えているという、まさにACCEPTな1曲。
初めて聴いた時は、このVoはウドの隠し子か
生き別れの兄弟かと思ったものですよ(雑な嘘)
但し、単なるパロディを越えて、きっちりと単体の
HMナンバーとして聴き応えのあるカッコ良さを放っている点が
このバンドの頼もしいところであります。


UNREST - Watch Out ★★★ (2018-01-17 00:01:32)

ドイツはブレーメン出身の5人組、’97年発表の3rdアルバム。1st『TASTE IT』(’92年)を雑誌の輸入盤レビューで見かけバンドの存在自体は知っていましたが、音までは聴いたことがなく、ましてや彼らが日本デビューまで飾っていたなんて全然知りませんでしたよ。
ここに託されているのは、武骨で勇壮、とてもPANTERA症候群が世界的に蔓延していた90年代後半の作品とは思えぬ、トゥー・マッチ・ピュアなパワーメタル・サウンド。独産でパワーメタルというと即座にHELLOWEEN型が連想されますが、本作の主たる影響源はACCEPTとIRON MAIDEN。ウド・ダークシュナイダーによく似たVoの金属質なシャウトや、雄々しいバンカラ・コーラス、屈強なリフとリズムのコンビネーション等、特にACCEPTからの影響は色濃く、OPナンバー①の歌詞に“RESTLESS AND WILD”なんてフレーズが登場したり、民謡調のメロディを奏でるGソロを伴いパワフルに突っ走る②が“FAST AS A SHARK”風だったりと、バンド側もその辺には自覚的なのではないかと。
ハキハキとキャッチーに駆け抜ける③、緩急を効かせた④、テーマ・メロディが耳に残る⑥のようなメイデン型の楽曲のカッコ良さもイイですし、静と動の対比がドラマティックな⑤、女性ファンをウットリさせるよりムサ苦しい野郎共に涙を流させるバラード⑦、ツインGの泣きっぷりにグッと来る⑫…と、「これぞHM!」な楽曲が目白押しの本編を聴くと、Voにもうちょいパワーが欲しいなんて些細な注文はどうでもよくなるってもんです。
思わずネットで探して帯付の中古盤を買い直してしまうぐらい、出来の良さに感心させられた1枚。もっと早くこの連中のことを知っていれば応援できたのになぁ。


UNREST - Watch Out - Down on My Knees ★★★ (2018-01-17 22:54:55)

タイトに疾走する曲調はメイデン風ですが
重量感溢れるサビメロの展開はACCEPTの系譜に連なる
ジャーマン・パワーメタル風という
このバンドの個性が上手く表されている名曲ではないでしょうか。


UNREST - Watch Out - Heart of Stone ★★ (2018-01-17 23:00:01)

バラード・パートと疾走パートを
行きつ戻りつしながら盛り上がっていく
ドラマティックなナンバー。
Gが奏でる泣きのメロディも美味


UNREST - Watch Out - Hold on the Night ★★★ (2018-01-17 23:04:05)

甘い曲調で女子供をウットリさせるよりも
むさ苦しい野郎共を男泣きさせる
「独産鋼鉄バラードかくあるべし」な
硬派にしてドラマティックな逸品。


UNRULY CHILD - UC III ★★ (2018-07-25 01:02:13)

元STONE FURY~WORLD TRADE等の活動で知られるブルース・ゴウディ(G)が結成したバンドが、'02年に発表した3rdアルバム。なのでタイトルもシンプルに『Ⅲ』。
マーク・フリー、ケリー・ハンセンという歴代シンガーの後釜として、三代目フロントマンの座に就いたのはフィリップ・バードウェル。確かこの人の歌声を初めて耳にしたのが本作だったと記憶しておりますが、ハードナンバーからバラードまで、時にパワフルに、時に情感豊かに歌いこなす実力者ぶりに感心すると共に、毎度のことながらアメリカのHR/HMシーンの選手層の厚さに驚きを禁じ得なかったという。
正直、楽曲の方は少々地味な出来栄えで、フィリップの見事な歌唱に助けられている感が無きにしも非ず。時代を感じさせる飾り気に乏しいサウンド・プロダクションの下、フックの弱い1曲目、2曲目と流れて行った時には、一体どうなることかと冷や汗が浮かびましたよ。しかしエキゾチックなメロディがフィーチュアされた③辺りから徐々に空気が変わり始め、申し分ない程にエモーショナルなフィリップの歌声と、泣きメロを紡ぎ出すブルースのGが組み合わさった名バラード④や、インストの小曲⑤から繋がり、哀感を湛えて展開していくメロディアスHRナンバー⑥、GOTTHARDもカヴァーしたROLLING STONESの名曲“RUBY TUSEDAY”のカヴァー⑫といったハイライト・ナンバーを要所に配して構成された本編の聴後感は、十分に満足いくものになっております。
UNRULY CHILDの必聴盤とされる1stは今じゃかなり入手困難になってしまいましたので、本作辺りを入門盤にしてみるのも一つの手ではないかと。


UNRULY CHILD - UC III - Bring Me Home ★★★ (2018-07-25 22:48:53)

フィリップ・バードウェルの情感に満ちた歌唱力と
ブルース・ゴウディの泣きを湛えたエモーショナルなGソロに
うっとりと聴き惚れてしまう感動的な名バラード。
楽曲の劇的さを盛り上げるKeyも効果的に運用されています。


UNRULY CHILD - Worlds Collide ★★★ (2019-04-05 07:26:02)

デビュー以来、断続的ではあるものの、それでもアルバム・リリースを重ねて来たUNRULY CHILDが、中心メンバーのブルース・ゴウディ(G)以下、1st『UNRULY CHILD』(’92年)に参加したオリジナル・ラインナップを再結集させ、'10年に発表した4thアルバム。
最大のトピックはやはり、90年代半ばに性同一障害を告白して性転換手術を受け、その後はHR/HMシーンの一線からは身を引いていた、マーク・フリー改めマーシー・ミシェル・フリーの復活ですよ。この人の手術後の歌声を聴いたのはこのアルバムが初めてで(ソロ作『TORMENTED』は聴きそびれてしまった)、年月を経て声質こそややハスキーなものへと変化していましたが、伸びのあるハイトーンや円熟味を増した表現力は衰えることなく健在で、まずはホッと一安心。
まぁ名盤『LONG WAY FROM LOVE』(’93年)の頃の潤いに満ちた美声を惜しむ気持ちもなくはないものの、ともあれ、そうした彼女の戦線復帰を祝うようにサウンドの方も、時代性を加味して飾り気を抑え気味だった2ndや3rdの頃に比べると、キラキラなKeyや厚めに盛られたハーモニーによる装飾を増量して、未だ人気の高い1stの頃を彷彿とさせる煌びやかなメロハー路線へと回帰を果たしています。甘いメロディに彩られたポップ&キャッチーに弾む③と、仄かな哀メロがじんわりと浸透するバラード④、アルバム表題曲でもある抒情的な⑥、美しく伸びやかなコーラス・ワークが絶品の⑪等は、多くのファンが「これよ、これ!」と膝を叩くUNRULY CHILD印のハードポップの名曲ですよ。
オリジナル編成の復活にちゃんと意味を持たせた内容であることに感心させられた1枚。


UNRULY CHILD - Worlds Collide - When We Were Young ★★★ (2019-04-07 23:56:37)

淡く揺らめくようなヴァースから
突き抜けるようにポップなサビメロへと繋げていく曲展開が実にキャッチー。
ヴァース部分のハスキー声に「随分と声が変わったな」との印象を受ける
マーシー・フリーですが、サビメロの張りのあるハイトーンは流石の貫禄を発揮してくれています。
まさにUNRULY CHILD印の名曲です。


URBAN TALE - Signs of Times ★★ (2014-01-04 23:39:35)

ハスキー・ボイスのシンガーがまろやかに歌い上げる、浮世の憂さを洗い流してくれるかのような、清涼なメロディが心地よく駆け抜けていくOPナンバー①を聴き終えた瞬間、「URBAN TALES健在なり」と確信することが出来る'03年発表の2ndアルバム。
JOURNEY型の「ポップで叙情的なAOR/産業ロック」というデビュー作の作風を踏襲しながらも、散々JOURNEYを引き合いに出して批評されることにウンザリしたのか、今回はよりモダンで普遍的なポップ・ロック路線へと若干の軌道修正。と同時に、例えば重厚な⑧や、歪んだKeyサウンドがハードに疾走する⑨といった、アレンジの幅を意欲的に広げた楽曲も収録しているのが特色でしょうか。
リリース当時は、そうした新要素に押し退けられる形で、聴き手の郷愁を喚起する感傷的なメロディが減少し、前作収録の“CIRCUS”クラスのインパクトを放つ名曲が見当たらないことに不満を覚えたりしたものですが、こうして改めて聴き直してみると、やっぱり良い曲が多数収録されているなぁ、と。ポップな躍動感溢れる②や、もろJOURNEYってるバラード④、淡い哀愁がスッと浸透してくる⑥等は、このバンドにしか作りえぬ極上のメロハー・ソングですよ。
2ndがリリースされてから10年が経過しましたが、そろそろ復活(というか再結成?)して欲しい。


URBAN TALE - Signs of Times - The Starship of Giants ★★★ (2014-01-05 00:28:46)

北欧の草原を吹き抜けていく一陣のそよ風の如く、
爽やかな清涼感に満ち溢れたハードポップ・ナンバー。
まさしくアルバムのOPを飾るに相応しい名曲です。


URBAN TALE - Urban Tale ★★ (2009-12-19 11:50:00)

スティーヴ・ペリー似のハスキー・ボイスを駆使して伸びやかに歌うVoと、確かなテクニックを備えつつ、
終始メロディ重視の姿勢を崩さない二ール・ショーン型のGが、軽快なリズム・セクションに乗って
キャッチーに駆け抜けていく①が始まった瞬間、「よっ、フィンランドのJOURNEYっ」とありがちな称号で
バンドに呼び掛けたくなる、ヘルシンキ出身の5人組が'01年に発表したデビュー作。
JOURNEYからの多大なる影響を土台に(もともと彼らのトリビュート・バンドとして活動を開始したのだとか)、
そこに北欧のバンドらしい透明感を加味して構築された産業ロック・サウンドは、洗練された清涼な哀メロに満ち、
聴いてるだけで、日々の生活で荒んだ心がみるみるうちに癒されていく様な感覚が味わえる。
作品全体を柔らかく包み込むノスタルジックな雰囲気がこれまた絶品で、特に、Keyがプログレ・ハード風味を
演出する③は、いつ何時聴いても、仄かな悲哀を湛えたどこか郷愁を誘うメロディにほろりとさせられる名曲。
(2ndアルバムは、このノスタルジックな空気が薄らいでいて残念だった)
勿論、前述のOPナンバー①や、バンドの代表曲として知られる名バラード⑤といった、
「ドJOURNEY」路線の楽曲の素晴しさについては今更言うまでもない。
捨て曲なしのクオリティ誇る本作だが、敢えてイチャモンをつけるなら、全13曲という収録曲の多さ。
もうちょい曲数を絞った方が、1曲1曲のインパクトが高まったんじゃないかなぁ。


URBAN TALE - Urban Tale - Circus ★★★ (2009-12-19 12:04:09)

Keyによる味付けがプログレ・ハード的な雰囲気も演出。
どこかノスタルジックな味わいを湛えたメロディが
じんわりと胸にしみ、妙にホロリとくる。
個人的には1stで最も愛して止まない名曲。


URBAN TALE - Urban Tale - One Day (I'll Make You Mine) ★★★ (2009-12-19 12:05:52)

『ESCAPE』に収録されてても全く違和感がなさそうな
ドJOURNEYなバラード。素晴しい。


URBAN TALE - Urban Tale - The Devil in Me ★★ (2009-12-19 12:01:07)

仄かな哀愁と、心が浮き立つポップな雰囲気を纏って
軽快に駆け抜けて行く、アルバムのOPにはピッタリな1曲。


URGENT - Cast the First Stone ★★★ (2021-06-10 00:48:56)

ロッド・アージェント(THE ZOMBIES)のARGENTとか、似たような名前のバンドがあちこちに存在していて混乱しますが、こちらはNY出身で、マイケル(Vo、G)、ドン(Key)、スティーヴ(Ds)のケイル3兄弟を中心に結成された5人組。本作は英国ロック界のレジェンドMOTT THE HOOPLEのイアン・ハンター&ミック・ロンソンをプロデューサーに起用してレコーディングを行い、’85年に米メジャーのCAPITOL RECORDSから鳴り物入りでリリースされたURGENTの1stアルバムにあたる作品です。
尤も、本作に渋みというか、ブルージーな要素はほぼ皆無。むしろFOREIGNERの名曲を想起させるバンド名だけあって、ここで披露されているのは80年代然とした音作りの下、煌びやかなKeyが印象的なリフを奏でてサウンドの下地を整え、そこに張りのあるハイトーンで歌いまくるVo(今だったらトビー・ヒッチコックを思い出したりする声質)と、エッジの効いたGが斬り込んでくる洗練されたハードポップ路線。レコードが廃盤になって以降、国内盤が一度もCD化されていない事実が俄かには信じ難いほどのクオリティを誇っており、特にシングル・カットされてチャートでも健闘したというキャッチーなOPナンバー①を皮切りとする頭3曲は、都会的なクールネスと哀メロ・センスを併せ持った逸品揃い。5曲目のみちょっと毛色の異なるロックンロールなのですが、後半にも躍動感溢れるHRナンバー⑦、Voの熱唱が劇的な盛り上がりを演出するパワー・バラード⑧といった、アルバム・ハイライト級の名曲が続々登場しますんで、テンション下がってる暇なんぞありゃしません。
紛うかたなき「隠れた名盤」と評すべき1枚。国内盤を再発して欲しいなぁ。


URGENT - Cast the First Stone - Love Can Make You Cry ★★ (2021-06-11 00:50:26)

『トップガン』のヒットに便乗したスカイ・アクション映画
『アイアン・イーグル』のサントラに提供したしんみりバラード。
DIO、エリック・マーティン、KING KOBRA、HELIX等々、
参加アーティストがHR/HM系で固められたこのサントラ、
現在では結構な高値で取引されているという。


URGENT - Cast the First Stone - Only You ★★★ (2021-06-11 00:53:59)

ピアノのイントロに始まり、マイケル・ケイルの絶品な歌声と
泣きのメロディをフィーチュアして、エモーショナル&
ドラマティックに盛り上がっていくアルバム屈指の名曲。


URGENT - Cast the First Stone - Running Back ★★★ (2021-06-11 00:40:34)

シングルカットされ、ビルボードチャートでは
70位台まで上昇するポテンヒットとなった
アルバムのOPナンバー。躍動感溢れる曲調に
キャッチーなコーラス、そしてどこかクールな
哀メロに彩られた掴みに持ってこいの名曲です。


URIAH HEEP ★★★ (2010-08-05 22:36:00)

祝・再来日!
『SEA OF LIGHT』でURIAH HEEPにハマッた後追いファンの身ゆえ、
これで漸く生URIAH HEEPを見ることが出来ます。嬉しいなぁ。
「LOUD PARK 10」直後という日程に一抹の不安を覚えますが、
ラウパの客層とURIAH HEEPのファン層って
被ってなさそうだから大丈夫か?