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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6401-6500

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6401-6500
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URIAH HEEP ★★ (2010-10-24 10:16:54)

23日(土)のURIAH HEEP来日公演を見てまいりました。
結論から言うと、とても良かった!
デヴィッド・バイロン時代の名曲もきっちり自分のものとしていた
バー二ー・ショウのVoを筆頭に、表現力豊かに楽器を操る
各メンバーの演奏力には心底痺れましたし、アルバム通りの
美しさで再現されていたボーカル・ハーモニーにも感動。
要所に登場したミッキー・ムーディも味のあるスライドGを
聴かせてくれ、特に“CIRCLE OF HANDS”のクライマックスには
涙を誘われました。

これで“SYMPATHY”や“AGAINST THE ODDS”も演ってくれれば
満点だったんだけど・・・なんて文句を言う気も失せる素晴しきライブでした。
次はこんなに間を開けずに来日して欲しいなぁ。


URIAH HEEP ★★ (2015-12-19 09:48:44)

来日公演、是非とも行きたいですよ。まかり間違ってジョン・ロートンが“哀れみの涙”でも熱唱してくれた日にゃ、嬉し涙の海で溺死する自信がありますので。
しかしながら、今回は行けるかどうかの見極めがライブ直前にならないと難しく、チケット購入はギリギリまで待たざるを得ないんですよね・・・。それまで売れ残ってくれていると良いのですが。


URIAH HEEP ★★ (2016-01-17 10:32:40)

1/16(土)のURIAH HEEPの来日公演を見て参りました。
出張先で前日にチケット購入、そこから直接、開始時間ぎりぎりに会場入り(しかも立ち見)という駆け込み乗車っぷりだったのですが、何はともあれ見られて良かった。
ライブ内容に関しては、前回同様の素晴らしさ。と言うかむしろ若返っていた印象で、ゲストのLUCIFER'S FRIENDの微笑ましさに比べると、パフォーマンスから観客の反応まで、格段の「現役感」が漂っていて、バーニー・ショウなんて前回よりも声が出ていたのでは?
あと、今回のお目当てだったジョン・ロートン!ルックスは「英国の老紳士」的枯れ具合なれど、パワフルな歌いっぷりは全く衰えることなく健在で感動させられましたね。ラス曲“黒衣の女”ではURIAH HEEPとの共演が実現しましたが、欲を言えば“哀れみの涙”とかも聴きたかったなぁと。
ともあれ、この組み合わせでの来日公演実現に感謝感激でありました。


URIAH HEEP ★★★ (2016-01-19 22:14:18)

確かに「あれ?『対自核』から全曲演るんじゃないの?」ってなりましたよね。
ただ、個人的には”対自核”と“7月の朝”が聴ければ、それで結構満足できてしまうですが(笑)
それよりも、せっかくジョン・ロートンと一緒の来日なんだから、
“哀れみの涙”とか“I’M ALIVE”とか聴いてみたかったなぁ!と。
もしくはバーニー・ショウ時代の名曲をもっと演って欲しいとか思ってしまいます。
“AGAINST THE ODDS”とか“AGAINST THE ODDS”とか“AGAINST THE ODDS”とか…


URIAH HEEP ★★★ (2018-09-04 00:18:42)

まだ自動登録できないようなので、もうちょいお待ち下さい


URIAH HEEP - ...Very 'eavy ...Very 'umble ★★ (2010-08-13 00:14:00)

4大ブリティッシュHRバンド(という括り方をするのは日本人だけらしいが)の一つ、
URIAH HEEPが'70年に発表した、ホラー映画ばりのインパクトを放つジャケット・アートワーク
(この顔がデヴィッド・バイロンのものとは驚き)も印象的な、記念すべき1stアルバム。
本国イギリスでは「単なるティーンエイジャー向けのバンド/作品」とこき下ろされたらしいが、
もしそれが本当の話なら、当時のティーンエイジャーは随分と成熟していたんだなぁ、と。
ケン・ヘンズレーが操る歪んだオルガン・サウンドに、ミック・ボックスのGとヘヴィなリズム・セクションが絡み、
その上を超個性的なデヴィッド・バイロンのハイトーンVoが舞う名曲①に顕著に表れている通り、
完成度の高さでは最高傑作の誉れ高い『LOOK AT YOURSELF』には及ばないまでも、
URIAH HEEPならではの個性の萌芽は、既に本編のそこここでハッキリと感じ取る事が出来る。
そのOPナンバー①や、メロトロンとフィーチュアしたリリシズム溢れるバラード③、ジャジーな要素も飲み込んだ
変幻自在の曲展開がドラマティック極まりないラスト・ナンバー⑧辺りは、個人的に“LOOK AT YOURSELF"
“JULY MOURNING"といったバンドの代表曲と比べても何ら遜色のない名曲だと思うのだが、どうでしょう。
あと今回聴き直してみて(今更)感じたのだけれど、全体的にちょっとKING CRIMSONっぽいか?


URIAH HEEP - ...Very 'eavy ...Very 'umble - Come Away Melinda ★★ (2010-08-13 00:24:57)

たださえ物悲しい曲調に被さるメロトロンの音色が
楽曲の悲哀を一層際立たせます。
戦争で死んだ母親について話す父と娘の会話
という歌詞からして既に悲しい。


URIAH HEEP - ...Very 'eavy ...Very 'umble - Wake Up (set your sights) ★★★ (2010-08-13 00:27:29)

デビュー作のラストを締め括るに相応しい
ストレンジ且つドラマティックな味わいの名曲。
まさに変幻自在といった趣きのVoやKeyのパフォーマンスの
素晴しさは言うに及ばず、音数の多いリズム隊も
いい仕事してますよね。


URIAH HEEP - Abominog ★★ (2010-09-05 18:20:00)

遂にケン・ヘンズレー(Key)まで去ったURIAH HEEPなれど、唯1人残されたミック・ボックス(G)は不屈の精神で
バンドを再建。4代目シンガーとしてピート・ゴルビーを迎え入れると、'82年に発表した14thアルバムがこれ。
『魔界再来』という大仰な邦題や、アメリカでその年のワースト・カバーに選ばれたというジャケットのイラスト程
禍々しい空気は感じられないが、NWOBHMムーブメントの波に乗り、ミック・ボックスのGが前面に押し出された
サウンドは、ポップな味わいを随所に残しつつも、若々しいエネルギッシュな勢いが取り戻され、まるで
バンド内の雰囲気の良さがそのまま音に反映されたかのような、ポジティブなフィールに満ち溢れている。
ケン在籍時代に比べると楽曲のドラマ性の低下は隠しようがなく、外部ライターの参加やカヴァー曲の収録により
全体的な「URIAH HEEPらしさ」も薄まってはいるが、一方でキャッチーな取っ付き易さは確実な向上を遂げているし、
何より評価すべき点は、メンバー全員が曲作りに携わった楽曲がきっちりとアルバムのハイライトを飾っていること。
特にハードなGリフからスタートする①や、ライブでの盛り上がりが容易に想像できる疾走チューン⑦
といった楽曲は、「HMバンド」URIAH HEEPの新たな魅力を端的に表した名曲。
復活作としてファンから高い評価を受けているのも納得の、見事若返りに成功した充実作。


URIAH HEEP - Abominog - Hot Night in a Cold Town ★★ (2010-09-05 19:21:37)

ジョン・クーガー・メレキャンプのカヴァーらしいが
オリジナル・バージョンは未聴。
クールでアーバンなジョン・シンクレアのKeyプレイが
まさに邦題“無情な街の熱い夜"的な雰囲気を演出しています。


URIAH HEEP - Abominog - Sell Your Soul ★★★ (2010-09-05 19:25:04)

合唱を誘うキャッチーなサビメロの展開は
まさに当時の「ヘヴィ・メタル」といった趣きで
若々しいエネルギーが漲る一方、
メロディのフックの効かせ方にはベテランの技が光る。
これまでになかったタイプの、
新生URIAH HEEPの魅力が詰め込まれた名曲。


URIAH HEEP - Abominog - Think It Over ★★ (2010-09-05 19:30:15)

ボルダー/スローマンというクレジットからも分かる通り
前作ラインナップ時にレコーディングされた楽曲を
ピーター・ゴルビーで歌いなおして再録。
メンバーは、本当はこの曲を『ABOMINOG』からの
シングルにしたかったのだとか。
実際、それも納得の哀愁のメロディアスHRナンバーです。


URIAH HEEP - Abominog - Too Scared to Run ★★★ (2010-09-05 19:14:57)

NWOBHMからの影響が伺える
ハードなGリフからスタートするOPナンバー。
新生URIAH HEEPの魅力を伝える名刺代わりの名曲。
4代目フロントマンとして就任した
ピーター・ゴルビーの歌いっぷりも見事。


URIAH HEEP - Conquest ★★ (2010-09-01 21:56:00)

有名な「硫黄島に星条旗を掲げる海兵隊」の写真をモチーフにしたジャケットが目印の、'80年発表の13th。
櫛の歯が抜けるように有力メンバーが脱退していき、三代目シンガーとして元LONE STARのジョン・スローマンを
迎えレコーディングされた本作は、前任者達とは全く異なる歌唱スタイルの新Vo、これを最後にバンドを去る
ケン・ヘンズレー(Key)の影の薄さ、単なるリズム楽器以上に「URIAH HEEPらしさ」の創出に貢献していた
リー・カースレイク(Ds)の不在、それに産業ロック化が一層押し進められたポップな楽曲の数々とが相俟って、
これまでの作品群との連続性に欠ける作風は、確かに「バンド史上最大の問題作」との評価もむべなるかな。
一方で単純に1枚の作品として評価した場合、↑上の方々が仰られている通りそんなに悪い作品じゃないですよ、これが。
確かに「らしさ」は希薄なれど、ダイナミックな曲調にジョン・スローマンのソウルフル且つファンキーな
歌唱が映える①や、メロウな導入部を経てハードに駆け抜け、最後は再びメロウに締め括られる⑦、
アルバムのフィナーレを大いに盛り上げる泣きのラスト・ナンバー⑧といった楽曲は、間違いなく「名曲」と
評して問題のないクオリティを有しているし、その他の楽曲も、ポップだがメロディは非常にキャッチー。
少なくともミック・ボックスの提案する「フリスビーにして遊ぶ」アイデアは断固としてお断りしたい1枚(笑)。


URIAH HEEP - Conquest - It Ain't Easy ★★★ (2010-09-01 22:16:30)

アルバムのラストを大いに盛り上げて締め括る劇的な名曲。
濃厚に泣きまくるメロディ、情感豊かに歌い上げる
ジョン・スローマンのVo、絡みつくように哀愁に満ちた
フレーズを奏でるケン・ヘンズレーのKey、
何れの仕事っぷりも素晴しい。


URIAH HEEP - Conquest - No Return ★★ (2010-09-01 22:12:13)

期待感を煽るKeyのイントロを経て、グレン・ヒューズを
思わせるジョン・スローマンのファンキーなVoが始まった途端、
俺も思わず椅子からずり落ちそうになりましたよ。
でも歌の上手さは大したものだし、曲自体も、メロディは
湿り気を帯び、曲調はリズミック且つダイナミックでカッコイイ。
ミック・ボックスのハードなG、
ハジけるトレヴァー・ボルダーのBも印象的。


URIAH HEEP - Conquest - Out on the Street ★★★ (2010-09-01 22:23:11)

産業ロック化が押し進められたアルバム『征服者』の中において
この曲のハードさ、ドラマ性の高さは一際強い輝きを放つ。
叙情的な前半パートから、トレヴァー・ボルダーの
Bに引っ張られる形で曲が疾走を開始する展開は
ガッツポーズもののカッコ良さ。
再びクールダウンして、メロウに幕が閉じられる
緩急の効いたドラマティックな曲展開も素敵だ。
アルバムの中でも1、2を争う名曲じゃないでしょうか。


URIAH HEEP - Demons and Wizards ★★ (2010-08-15 20:24:00)

デヴィッド・バイロン(Vo)、ケン・ヘンズレー(Key)、ミック・ボックス(G)、ゲイリー・セイン(B)、
リー・カースレイク(Ds)という、いわゆる黄金期のメンバーが顔を揃え、淡くファンタジックな
ジャケット・アートワークは名匠ロジャー・ディーンが担当、更に「オカルト」をテーマに掲げた
コンセプト作・・・と、まさに全盛期のURIAH HEEP全部入りといった趣きの'72年発表4thアルバム。
“安息の日々"の邦題で知られるキャッチーなヒット曲③を収録し、バンドの最高傑作に推すファンも
多い1枚ながら、個人的に初めて聴いた時は、攻めの姿勢の感じられた前3作に対し、いきなり
アコースティカルな①で幕が開く本編に「随分マッタリしちゃったなぁ」と拍子抜けした事を思い出します。
尤も今改めて聴き直してみれば、BLIND GUARADIANもカヴァーした①は疑いようのない名曲だし、その①と
前述の③の収録位置を引っくり返せばアラ不思議。前作と受ける印象は大差ないのであった。
Keyが奏でるメロディが“クリムゾン・キングの宮殿"を思わせる壮大な⑤、リズム隊が重いビートを叩き出す
神秘的な雰囲気漂うヘヴィ・ナンバー⑥、やや冗長なきらいもあるが大作組曲⑧~⑨の流れもエキサイティング。
結局のところ、これまた「URIAH HEEPならではの名盤」との評価に落ち着く作品です。


URIAH HEEP - Demons and Wizards - Circle of Hands ★★★ (2010-08-15 20:36:28)

“クリムゾン・キングの宮殿"のメロディを纏って
じっくりと盛り上がっていくス風ケールの大きな名曲。
ムーディにうねるBがいい仕事してますね。


URIAH HEEP - Demons and Wizards - Easy Livin' ★★ (2010-08-15 20:31:39)

“LOOK AT YOURSELF"を、よりポップに、
メロディアスに、コンパクトに仕上げた感じで、
ヒットを飛ばしたのも納得のキャッチーな名曲だが、
個人的にはコンパクトにまとまり過ぎていて
やや物足りなさを覚えなくもない。


URIAH HEEP - Demons and Wizards - Rainbow Demon ★★★ (2010-08-15 20:46:30)

BLACK SABBATHばり・・・というかそれ以上の
オドロオドロしさが炸裂する
ミステリアスなヘヴィ・チューン。
重厚なリフ&リズムに併せて
淡々と歌い始めるデヴィッド・バイロンのVoや
妖しく揺らめくKey、そして歪んだ音色で
這い回るGの怖いこと怖いこと。


URIAH HEEP - Different World ★★ (2011-05-22 23:27:16)

'91年発表の17thにして、個人的に初めて購入したURIAH HEEPのアルバム。(我ながら、よりにもよって何でこれを最初に買う?って感じですが)
次作『SEA OF LIGHT』のように“AGAINST THE ODDS”クラスの名曲が収録されているわけじゃなく、また当時はパワー/スラッシュ・メタルに入れ込んでいた事もあり、本作に初めて触れた時は、ゆったりとしたテンポの楽曲が大半を占めるポップな作風に、「ヌルイ内容だなぁ」と余り良い印象を持った記憶がないのだけれど、URIAH HEEPに本格的にハマリ、「彼らのアルバムに駄作なし!」を旨とする現在では、当然このアルバムに対する評価も大きく異なる。
まぁ例えファンであっても、それなりに過保護な気持ちで接する必要がある作品なのは事実なれど、ミック・ボックスが速弾きの腕前を披露し、“勇者の血”なる邦題が付けられたOPナンバー①は、試作版“AGAINST THE ODDS”的な味わいも感じられる名曲だし、コーラスに子供合唱団が参加した美しくもポップな③、キャッチーなサビメロが秀逸な④、ミックの渋いGプレイが光る⑩辺りも、思わず「おっ」と耳惹かれる佳曲だ。
70年代の作品群のような緊張感やドラマ性は希薄だが、気の合った仲間達と演りたい音楽を演りたいように演ってる、リラックスした雰囲気が心地良い1枚。後半にもう1曲①みたいなハードな楽曲があれば、全体がもう少し締まったようにも思うが。


URIAH HEEP - Equator ★★ (2011-05-06 21:22:30)

URIAH HEEPに「4大ブリティッシュHRバンドとしての風格」を求める人が耳にした日にゃ、ダンサンブルなOPナンバー①が始まった途端、怒りに任せてCDなりLPなりを真っ二つに叩き割るか、フリスビーの如く窓から投擲したくなること請け合いの、'85年発表の16thアルバム。
前作『HEAD FIRST』も、外部ライターとの共作曲を積極登用したポップ寄りの作風だったが、今作では更にその路線が押し進められ、結果出来上がったのは、問題作とされる13th『征服者』が可愛く思えるぐらい、全編がJOURNEYばりのキラキラKeyとお洒落なコーラスに覆われ、AOR/産業ロック方向へと突き抜けたポップ・ロック・アルバム。
但し作り手に妙な迷いがない分、例えば高いヒット・ポテンシャルを感じさせるバラード③、哀愁を帯びたピート・ゴルビーの熱唱が劇的な曲展開を引き立てる⑤⑦、なぜか『宇宙戦艦ヤマト』を思い出した大仰なイントロから始まるハード・ロッキンな⑩等、「このアルバムはこういうもんだ」と割り切れば、素直に楽しめる秀曲が揃っている点は本作の美点。また、ミック・ボックスのギターもAOR/産業ロックとはかけ離れた、太く熱い音色で個性を主張しまくりですよ。
過ぎたるは及ばざるが如しで、コメントに困る楽曲もチラホラと見受けられ、URIAH HEEPのカタログの中でCD化はドン尻、オマケに近年実施された国内盤の紙ジャケ&リマスター化作業も見送られてしまった不遇の作品ながら、個人的には思いのほか楽しまさせて頂いた1枚。そもそも(前にも書いたような気がするが)URIAH HEEPのスタジオ・アルバムに駄作はないのです。


URIAH HEEP - Fallen Angel ★★ (2010-08-31 01:02:00)

ジョン・ロートン(Vo)最後の参加作品となった、'78年発表の12thアルバム。それにしても僅か18ヶ月の間に
3枚のスタジオ盤をレコーディングって、今じゃ考えられない凄まじいリリース・ペースだよなぁ。
基本的には前作『INNOCENT VICTIM』の作風を継承した、洗練されたメロディアスHRアルバムで、もはやそのサウンドに
初期作の如き妖気は望むべくもないが、前作においてポップで乾いたアメリカン・ロック方向へ振り過ぎた事に
対する反動か、今回はメロディの湿り気と楽曲のハードさが回復。特に、憂いを帯びて軽快に疾走する曲調に、
ロートンのパワフルの歌唱が乗っかったOPナンバー①、本作を最後にバンドを去る(80年代に復帰)カースレイクの
置き土産的名バラード⑤、ダイナミックにボトムを支えるリズム隊の活躍が光るハード・ナンバー⑨、
美しいアコギとボーカル・ハーモニーを活かしてファンタジックにアルバムを締め括る⑩辺りは、
本作ならではの魅力に溢れた名曲。またお洒落でヒープらしさが希薄なポップ・ソング⑥⑧のような
楽曲にしても、心を捉える物悲しげなメロディ・ラインのフックの効かせ方は流石ベテラン。
ジョン・ロートン時代の有終の美を飾るに相応しいクオリティを備えた名盤だ。(本当は『FIVE MILES』という
仮タイトルを付けられたままお蔵入りしてしまった4枚目もあるらしく、一日も早い正式リリースが待たれます)


URIAH HEEP - Fallen Angel - Fallen Angel ★★★ (2010-08-31 01:00:36)

アコギと浮遊するボーカル・ハーモニー、
それにケン・ヘンズレーの幻惑的なKeyサウンドが
えも言われぬファンタジックな雰囲気を演出する名曲。
(クライマックス部分のジョン・ロートンの歌いっぷりも見事)
大仰さは感じられないが、アルバムを締め括るに相応しい
構築美を備えたアルバムのハイライト・ナンバーの一つ。


URIAH HEEP - Fallen Angel - I'm Alive ★★★ (2010-08-31 00:53:17)

比較的ポップな12th『FALLEN ANGEL』の中にあって
そのハードさが一際光りを放つ名曲。
哀愁に満ちたメロディを奏でるGや伸びやかなVo以上に、
個人的には、センス溢れるフレーズでサウンドの土台を
ハード且つ強固に支えるリー・カースレイクと
トレヴァー・ボルダーのリズム隊の素晴しい仕事っぷりも
見逃せません。


URIAH HEEP - Fallen Angel - Woman of the Night ★★★ (2010-08-31 00:48:27)

12th『FALLEN ANGEL』のハイライト・ナンバーの1つ。
心地良く疾走するリズムの上を
ミック・ボックスのGとケン・ヘンズレーのKey、
それにボーカル・ハーモニーが華麗に舞い、
ジョン・ロートンのパワフルなVoがトドメを刺すという
隙のない構成に圧倒される超名曲。


URIAH HEEP - Firefly ★★ (2008-02-02 01:45:00)

中期URIAH HEEPを代表する名盤の1つにして、永遠の名曲“SYMPATHY"
(「哀れみの涙」という邦題も秀逸)を収録した、'77年発表の8thアルバム。
攻撃的なKeyワークや大作主義など、プログレッシブ・ロック的な要素が影を潜め、代わって、美しくも儚いメロディが
アルバム全編を支配する作風は、まさにジャケット・アートワーク通りの、淡くファンタジックな世界観に包まれた仕上がり。
激しさや刺激には欠けるが、サビメロから滲み出す哀愁が胸に沁みる①、5分間の中に劇的な曲展開が凝縮された②、
しみじみと浸れるスロー・ブルーズ⑥、幻想的な⑨といった楽曲を筆頭に、全編に満ち溢れる
切ない泣きメロの魅力の前には、文句を言う気も失せるというもの。
また、今回より新たにバンドに加わったジョン・ロートン(Vo)の存在も特筆すべき点で、線の細さ(繊細さ)が魅力だった
前任者達とは異なる、張り/艶/伸びと、三拍子揃ったハイトーンを駆使してパワフルに歌いまくる彼の歌唱は、
大人しめの楽曲に、ダイナミズム(陰影)を刻み込む事に大きく貢献。その最大の成果と言うべきなのが、
名曲中の名曲⑧であり、この泣きのロック・チューンの終盤における、ロートンのコブシの効いたシャウトは、
何時如何なる時に聴いても、胸を締め付けられる程の感動を味あわせてくれます。


URIAH HEEP - Firefly - Been Away Too Long ★★★ (2010-10-23 11:53:33)

個人的に名盤『FIREFLY』の中でも
“SYMPATHY”と双璧を為すぐらい気に入っている名曲。
触れれば弾けて消えそうな淡い哀メロに
彩られたケン・ヘンズレー作曲の叙情ナンバーながら、
ジョン・ロートンの張りのある歌声、
個性的なトレヴァー・ボルダーのBラン、
劇的なリー・カースレイクのドラミング、
そしてミック・ボックスの絶品のGソロが
曲調にダイナミズムを与えていて素晴しいったら。


URIAH HEEP - Firefly - Sympathy ★★★ (2010-10-23 12:00:08)

数あるURIAH HEEPの名曲の中でも
最も愛して止まない永遠の名曲。
イントロ聴いただけで条件反射的に涙腺が緩み、
楽曲クライマックス部分におけるジョン・ロートンの
コブシが回りまくる入魂のシャウトには、
聴く度に悶絶を誘われ、毎回滂沱の如く涙を流しております。


URIAH HEEP - Firefly - Wise Man ★★ (2010-10-23 11:55:09)

“賢者”のタイトル通り
懐の深さを感じさせる曲調が
えも言われぬ安心感を呼ぶバラード


URIAH HEEP - Head First ★★ (2008-05-24 22:33:00)

レコード・セールスの低下やら、メンバーの離散集合やら、URAIAH HEEP低迷期として、顧みられる機会の少ない
80年代の作品群なれど、この'83年発表の15thアルバムは、個人的には、デイヴィッド・バイロン在籍時代の傑作群と
比べたって、何ら遜色のない完成度の高さを誇っていると信じて疑わないのだが、どうだろうか?
初期のプログレ・テイストや、オカルト風味は綺麗サッパリと消え失せ、洗練されたハード・ポップ・サウンド化が
一層押し進められた作風には、古くからのファンは苦言の1つも呈したくなるだろうが、よく歌うミック・ボックスのGに、
コシの強いリズムを叩き出すボブ・デイズリー(B)とリー・カースレイク(Ds)のコンビの活躍が、楽曲が必要以上に
甘口になるのを防いでいるし、何より、英国のバンドらしい湿り気を帯びたメロディや、キャッチーなコーラス、
そして洗練されたアレンジが施された収録曲の数々は、ベテラン・バンドならではの曲作りの上手さがキラリと光り、捨て曲皆無。
中でも、強力なフックを備えた爽やかな③(作曲はマイケル・ボルトン&ジム・ヴァランス)、リッチー・ズィトーも
曲作りに関わっている産業ロック風味の⑤、ドラマティックなインスト曲⑥から展開していくハード・ロッキンな⑦、
中期MAGNUMを思わせる起伏に富んだ⑧、ピート・ゴールビーのエモーショナルな歌唱が映える⑨、
優れたポップ・メタル・ソング⑩は、URAIAH HEEPの新たな魅力が引き出された名曲に仕上がっているんじゃないかな、と。
ハイクオリティな内容にも関わらず、本作は全英チャート最高46位と満足行く結果が残せず、性悪ジャーナリストからは「もう引退したら?」
との問いも飛び出したが、それにミック・ボックスが答えて、温和な調子で言った台詞が「他の事をやってる自分なんて
想像もできないよ。俺はきっと最後には、客が十数人しか入っていない小さなクラブでギターを弾いてるね
——弾ける限りやるだけさ」 どうよ、この台詞。カッコイイと思わない?


URIAH HEEP - High and Mighty ★★ (2010-08-27 21:51:00)

正直「それはどうなの?」と言うジャケット・イラストと、妖しさやドラマ性を大幅に減じた
シンプルでポップな作風がファンの間で賛否両論を呼んだ、'76年発表の9thアルバム。
ケン・ヘンズレー(Key)との反目や、自身のアルコール中毒の悪化でのっぴきならない状況下にあった看板シンガー
デヴィッド・バイロンは、遂にこのアルバムを最後にURIAH HEEPを去る事となるが、OPナンバー①でリードVoを
担当しているのがジョン・ウェットン(B)な辺りも、そうしたバンド内の緊張状態を表しているような?
その①は聴き始めこそ地味な印象だが、華麗なコーラス・パートが花開く後半はグッと盛り上がるし
(ただキーが全くあっていない楽曲を歌うウェットンの歌唱はかなり苦しそうだ)、続くおセンチな泣きメロに
思わず涙腺が緩む感傷的な②、タイトル通りミスティックでマジカルな雰囲気を湛えた③、力強く劇的に
盛り上がっていくバラード④、元気溌剌でオマケにキャッチーな⑤・・・と優れた楽曲が連続するアルバム前半は、
収録楽曲の完成度にややムラの見られた前作『RETURN TO FANTASY』を(取り分けメロディの魅力において)完全に凌駕。
まぁ前作タイトル・トラック程の名曲は収録されていないし、マッタリとした後半はテンションが下降線を
描いてしまう事など、手放しで絶賛しにくい作品であることは確かなんだけれど・・・。(いやでも⑦は良い曲だ)
ケン・ヘンズレーが曲作りを殆ど1人でこなしていることから、「URIAH HEEPのアルバムというより彼のソロ作」
と揶揄されることも多い1枚ながら、逆にそれがアルバムの流れに一本筋を通す好結果にも繋がっており、
個人的には前作より愛聴している作品だったり。


URIAH HEEP - High and Mighty - Midnight ★★★ (2010-08-27 22:10:22)

ミック・ボックスのGが奏でるイントロを聴いただけで
「よし、名曲!」と太鼓判を押したくなるバラード。
ジョン・ウェットンのBが地味に良い仕事してますね。
同じバラードでも内相的な“WEEP IN SILENCE"とは
趣きを異にする、外向きなエネルギーな満ちた曲調が魅力的。


URIAH HEEP - High and Mighty - Misty Eyes ★★★ (2010-08-27 22:04:24)

『HIGH AND MIGHTY』の中でも1、2を争うぐらい
お気に入りの1曲。
アコギを取り入れたポップで軽快な曲調に、
URIAH HEEPらしい美しくミスティカルなメロディが乗っかった
新旧の作風に上手く折り合いを付けた名曲じゃないかと。


URIAH HEEP - High and Mighty - Weep in Silence ★★★ (2010-08-27 22:00:26)

“静かなる涙"の邦題通り、
1人でメソメソと泣きたくなる繊細で感傷的なバラード。
こういう曲歌わせるとデヴィッド・バイロンのVoは
天下一品ですな。
ミック・ボックスの泣きのGソロもグッときます。


URIAH HEEP - Innocent Victim ★★ (2010-08-29 01:15:00)

ジョン・ロートン(Vo)在籍時代の最高傑作と言えば、10th『FIREFLY』がトドメを刺すが、セールス面のみで
評価するなら、ヒットシングル“FREE ME"を収録した本作の方が代表作と言う事になるのだろうか?
初めてこのアルバムを聴いた時のショックは相当なもので、こちとら永遠の名曲“哀れみの涙"を収録した
前作『FIREFLY』の作風を受け継ぐ、淡い泣きメロ満載のファンタジックな作品を期待していたのに、
いきなり始まったのは、トレバー・ボルダーのBが軽快にチョッパる朗らかなアメリカン・ロック・チューン①・・・。
以降もその手の楽曲が連続し、ヒット・シングル④は西海岸の風がそよいできそうなポップ・ソングだわ、
⑧に至ってはレゲエ調と来たもんだ。(URIAH HEEPのトレードマークの1つであるボーカル・ハーモニーも、
妖しさや美しさの演出からお洒落さの演出へと、明らかにその使用目的が変化している)
尤も、ヨーロピアンな湿り気が薄れたとは言え、メロディは相変わらず強力なフックを有している辺りは流石で
例えばレゲエ風味の⑧にしても、ケン・ヘンズレーのKeyが曲調に哀愁を加味しているお陰で能天気さは皆無。
当初のショックから立ち直ってよくよく本作を味わってみれば、初期RIOTを思わすHRナンバー③、
「よりアグレッシブな“EASY LIVIN'"」といった趣きの④、タイトル通りの幻想美を宿したバラード⑤、
ジョン・ロートンの熱唱が映える劇的なラスト・ナンバー⑨等、結構聴き応えのある楽曲の存在にも気付かされます。
ファンが彼らにこうしたサウンドを求めているかどうかはさて置き、質は高い1枚。


URIAH HEEP - Innocent Victim - Choices ★★★ (2010-08-29 01:13:49)

乾いた作風の11thアルバムの中にあって、
バラード“幻想"と共に最も嘗てのURIAH HEEP色を
強く感じさせるドラマティックな名曲。
曲が進むに従って息苦しい程に盛り上がっていく
楽器陣のエモーショナルな演奏と、
ジョン・ロートン入魂の歌唱に胸を締め付けられます。
間違いなく11thアルバムのハイライト・ナンバー。


URIAH HEEP - Innocent Victim - Free 'n' Easy ★★ (2010-08-29 01:03:10)

アグレッシブで疾走感溢れるシャッフル・チューン。
レコード会社から「第二の“安息の日々"を作れ」という
プレッシャーから生まれた楽曲と邪推。
タイトルもそんな感じだし。
全体的にカラッと乾いた印象なのは収録アルバムの特性ゆえか。


URIAH HEEP - Innocent Victim - Illusion ★★★ (2010-08-29 01:08:04)

アメリカンで乾いた感触が支配的な11thアルバムの中にあって、
嘗てのURIAH HEEPの「色」を強く感じさせる、
邦題“幻想"通りの美しさに満ちたバラード。
咽び泣くミック・ボックスのGがたまんねぇっす。
これから!というところでフェードアウトして終わってしまう
アルバム収録バージョンより、再発盤にボーナストラックとして
収録されているフル・エディション・バージョンの方が数倍素晴しい。
星三つはそちらに対しての評価ということで。


URIAH HEEP - Innocent Victim - Keep on Ridin' (2010-08-29 00:57:18)

初めて聴いた時は、その明るい曲調に「勘弁してよ・・・」と
頭を抱えてしまいましたが、繰り返し聴くうちに
「これはこれであり?」と思うようになった次第。
リラックスして歌うロートンのVoと、リズミックに跳ねる
トレヴァー・ボルダーのBに、自然と体がリズムをとってしまいます。


URIAH HEEP - Into the Wild ★★★ (2011-05-09 20:56:56)

ライブも見れたし、次の新作まで、また10年ぐらい掛かる事になっても気長に待ちますよ・・・とか思ってたら、意外にも短いインターバルで発表されてビックリ。しかもこれが非常に素晴しい出来栄えで2度ビックリ。(いやビックリは失礼か)
確信的に70年代黄金期のサウンド再現が目論まれていた(そしてそれに成功した)前作『WAKE THE SLEEPER』に比べると、ずっと肩の力が抜け、現在のバンド内のポジティブな雰囲気をナチュラルに伝えてくれる本作は、『WAKE~』ほど強力な「掴み」こそ有してはいないものの、収録楽曲のクオリティの高さでは互角かそれ以上。
中でも、華麗なボーカル・ハーモニーを纏って、熱唱型Vo、ハードなG、攻めの姿勢が貫かれたKey、そしてドライブするリズム隊とがスリリングに火花を散らすアルバム表題曲③、それにドラマティックな曲展開がかの“7月の朝”を思い起こさせる⑥は、本作の山場を飾るに十分な貫禄を備えた名曲。
またこの他にも、躍動感溢れる⑤、力強く雄大にうねる⑦、作曲者のみならずKey奏者としてのフィル・ランゾンの実力も堪能できる⑪、ブルージー且つ濃厚な憂愁を帯びた⑫等、ボートラ含めて全12曲、本編には捨て曲皆無の逸品が立ち並び、これを聴けば結成30年以上を数えるこのベテラン・バンドの才能の泉が、まだまだ枯れることなく豊かに湧き出している事実がハッキリと確認できます。


URIAH HEEP - Into the Wild - Into the Wild ★★★ (2011-05-09 21:43:39)

ハード・ドライヴィンに疾走するリズムの上で
ミック・ボックスのGとフィル・ランゾンのKeyが
ガップリ四つに組み合い、バー二ー・ショウが
ホットなVoを聴かせてくれるという
バー二ー時代で例えるなら“AGAINST THE ODDS”に
匹敵する超名曲。
アルバムのみならず、このレベルの楽曲を生み出せるのなら
まだまだURIAH HEEPは大丈夫。


URIAH HEEP - Into the Wild - Trail of Diamonds ★★★ (2011-05-10 22:38:13)

デヴィッド・バイロンを意識したと思しき
バー二ー・ショウの歌メロや、壮麗なコーラス、
それに起承転結がドラマティックに決まった曲展開など、
名曲“JULY MORNING”を思い出さずにはいられない
アルバムのハイライト・ソングの一つ。


URIAH HEEP - Living the Dream ★★★ (2018-10-21 00:28:19)

三大ブリティッシュ・ロック・バンド仲間(日本でしか通用しない括りらしいですが)のLED ZEPPELINやDEEP PURPLEに比べると、フォロワーを見かける機会がとんとなかったのも今は昔。ここ10年で明らかにURIAH HEEPに影響を受けたであろう音を出すバンドが北欧を中心に続々現れるようになった昨今、満を持して本家が’18年に発表した新作アルバム。(邦題は『桃源郷』)
実際の所バンドがそういったシーンの趨勢に触発されたかどうかは定かじゃありませんが、ともあれ、全体的にリラックスした穏やかなトーンが印象的だった前作『異端審問』に対し、サウンドをパワフルに駆動させるラッセル・ジルブリックの重々しいドラム連打で立ち上がる本作は、躍動感と適度な緊迫感を伴う①④⑧のようなアップテンポの楽曲を各所に散らした、現在の彼らの意気軒高っぷりを如実に伝えてくれる作風に仕上がっています。
ミック・ボックスの情感豊かなGワーク、今や「URIAH HEEPの声」と言えばまずその歌声を思い出すバーニー・ショウのVo、クラシック・ロックの風格をサウンドにもたらすフィル・ランゾンのKeyと、本編に託されたメイン・メンバー3人のパフォーマンスは、年相応の老け込みとも逆に無理めな若作りとも無縁。自然体で瑞々しく、特に終盤のソロ・パートにおいてミックがギタリストとしての真価を発揮するハード・ナンバー③と、バーニーの伸びやかな歌唱とフィルの抒情的なピアノ/ハモンドを軸として劇的且つ幻想的に展開される⑦の2曲は、秀曲揃いのアルバムの中においても一際眩い輝きを放つ名曲ですよ。
最初から最後まで一切不安を感じることなく没入することができる、まさに『桃源郷』を垣間見せてくれる充実作。このベテラン・バンド、恐るべし。


URIAH HEEP - Living the Dream - It’s All Been Said ★★★ (2018-10-21 23:32:07)

邦題は“悲観主義”でバンドのプログレッシブな感性が
いかんなく発揮された6分以上に及ぶ大作ナンバー。
フィルのKeyがポイントマンの役割を果たし、
長尺ながらも劇的且つファンタジックな曲展開は
一時もダレることなく最後まで緊張感を保ち続けます。
アルバムのハイライト・ナンバーの一つですよ。


URIAH HEEP - Living the Dream - Take Away My Soul ★★★ (2018-10-21 23:21:31)

邦題は“不安な日々”。
“安息の日々”をひっくり返したのでしょうかね。
ノリ易いアップテンポの曲調に乗って、
ミック・ボックスがギタリストとしての凄味を発揮してみせる
終盤のGソロ・パートが圧巻。何度聴いても惹き込まれてしまいますよ。


URIAH HEEP - Look at Yourself ★★ (2010-08-14 22:16:00)

URIAH HEEPのハード・サイドを代表する名曲“LOOK AT YOURSELF"や、ソフト・サイドを代表する
大作バラード“JULY MOURNING"を収録。彼らを語る上で・・・と言うよりも、ブリティッシュHR史を
語る上でも欠かす事の出来ない歴史的名盤として知られる、'71年発表の3rdアルバム。
裏声やヴィブラートを自在に操り色彩豊かなハイトーンを繰り出すVo、ディストーションの効いた
オルガン・サウンドをもって楽曲の基盤を成すKey、剛柔兼ね備え雄弁に歌うG、そしてファルセットを
駆使した特徴的なコーラス・ワークなど、前2作での試行錯誤を経て、遂にURIAH HEEPならではの
HRサウンドを確立するに至った本作最大の聴き所は、やはり前述の名曲①であり③。
特に③の後半パートにおける、カオス渦巻くケン・ヘンズレーの「淡々と狂ってる」Keyプレイは圧巻。
一方でこの2曲の陰に隠れがちながら、高揚感に満ち溢れた劇的な②や、バンドの優れたポップ・センスが
確認できる④、ミック・ボックスが見事主役を張ったハード・チューン⑤といった、①③にも匹敵する
優れた楽曲が全編に敷き詰められた本作は、流石URIAH HEEPの代表作と謳われるだけの事はある充実っぷり。
それにしても、こんなアルバム作ったメンバーも凄いが、本作に『対自核』という邦題をつけた
日本のレコード会社の人もかなり凄いセンスの持ち主だよなぁ。


URIAH HEEP - Look at Yourself - July Morning ★★★ (2010-08-14 22:22:02)

まず「7月の朝」という邦題がいい。
10分以上に及ぶ長尺を全く気にさせない
叙情的且つドラマティックな曲展開もいい。
そして何より、尻上がりにカオスの数値を上げていく
ケン・ヘンズレーのKeyプレイがエキサイティング。


URIAH HEEP - Look at Yourself - Look at Yourself ★★★ (2010-08-14 22:30:27)

歪んだ音色で攻撃的に押し出してくるKey、
ハードなG、リズミックに疾走するリズム、
エキセントリックなハイトーンVoと
鮮烈な印象を残すファルセット・コーラス・・・と
URIAH HEEPの魅力がギュッと凝縮された名曲中の名曲。
URIAH HEEP未体験者はまずこの曲からどうぞ。
(“AGAINST THE ODDS"でもいいけど)


URIAH HEEP - Look at Yourself - Shadows of Grief ★★★ (2010-08-15 14:34:14)

イントロだけ聴くとちょっぴりDEEP PURPLEっぽいけど
メイン・リフを刻むのがKeyな辺りはやっぱりURIAH HEEP。
普段ケン・ヘンズレーの陰に隠れがちなミック・ボックスが
その存在感を主張する勇ましいGソロがカッコイイ。


URIAH HEEP - Official Bootleg Vol.Ⅲ Live in Kawasaki Japan 2010 ★★★ (2012-02-12 00:14:49)

'10年秋に行われたURIAH HEEPの来日公演は、個人的にその年のベスト・ライブに推したくなるほどの素晴しさでしたが、あの時の感動を鮮烈に蘇らせてくれるのが、10月24日(日)に川崎クラブチッタで繰り広げられたコンサートの模様をほぼフルセットで収録している、この2枚組実況録音盤。
タイトルこそ「BOOTLEG」となっているものの、クリアな音質は正規のライブ・アルバムと比較しても何ら遜色のないクオリティ(流石「公式」)で、顔の前で手をヒラヒラさせるあの奇妙なアクションが思い出されるミック・ボックスの楽しげなGプレイを筆頭に、メンバー(&ステージに出たり入ったり忙しかったミッキー“戦場カメラマン”ムーディ)の熱気溢れるパフォーマンスと、華麗なるボーカル・ハーモニーまでしっかりと再現された名曲の数々が余すところなく収められた本編を聴くと、気分はもうすっかりあの夜にタイム・スリップ。生で見た際は“CIRCLE OF HANDS”に甚く感動した覚えがありますが、こうして改まってCDで聴くと“LOVE IN SILENCE”のドラマティックな盛り上がりっぷりにも心打たれるものがありますね。
観客の歓声があまりフィーチュアされていない点には物足りなさを覚えますし、何より「なぜ(俺が行った)23日を音源化してくれなかったんだ!」と地団駄を踏みたくもなりますが、ともあれ現在のURAIH HEEPがライブ・アクトとして高い実力を誇っている事が良く分かる作品である事は間違いなし。「買い」の1枚ですよ。


URIAH HEEP - Outsider ★★ (2014-10-07 22:36:07)

膵臓癌により逝去したトレヴァー・ボルダー(B)に捧げられ、アルバム・タイトル『異端審問』を始め、収録各曲には大仰な邦題が冠されているURIAH HEEPの新作ですが、作品全体を覆うのは、気の合う仲間と自然体で作り上げたかのようなリラックスした空気。
意図して70年代HEEPサウンドの再現が試みられていた前2作に比べると、少々緊迫感が乏しい作り思え、購入当初こそあまりピンと来なかったのですが、時が経つにつれて遅効性のブリティッシュHRの魔力にじわじわと体の奥深くまで蝕まれ、気が付けばすっかりお気に入りの1枚に。
軽快に弾むOPナンバー①もよく聴けばインスト・パートはURIAH HEEPらしいドラマ性を帯びていますし、アップテンポで疾走する④⑦⑩や、シャッフル・リズムに“遠き日の安息”なる邦題がジャスト・フィットな⑧といった楽曲を聴けば分かる通り、肩の力を抜きつつも、ミック・ボックスのGプレイからバーニー・ショウの熱唱、フィル・ランゾンの鍵盤捌きまで、ベテラン・ミュージシャン達が織り成す味わい深い演奏と独特のコーラス・ワークがサウンドにフックを作り出していて、単に右から左へ聴き流すだけなんてことはさせません。
退屈な作品を作らないことにかけては定評のあるURIAH HEEPの連勝記録を、更に更新してくれる好盤でした。アートワークも最高ですよ。


URIAH HEEP - Raging Silence ★★ (2012-06-15 07:19:35)

バーニー・ショウ(Vo)&フィル・ランゾン(Key)という元GRANDPRIX組が加入し、以降20年に亘って続く磐石の布陣となったURIAH HEEPが'89年に発表した17thアルバム。
西側HRバンドとしては初となるソ連でのライブを成功裡に終わらせた勢いと、また、それに伴う英国でのURIAH HEEP再評価の機運の高まりに乗じて制作された・・・と書くと、何やら初期の作風に立ち返ったアルバムのように思われるかもしれませんが、実際はそんなことはなく、今回も路線としてはポップ・ロック・サウンド。いきなりARGENTのヒット曲のカヴァー①で幕が開く本編も思いっきり腰を砕けさせてくれます。
これといったキメ曲が見当たらず、その昔、購入した事をすっかり忘れて痛恨の2度買いをカマしてしまうぐらい自分の中では影の薄い本作ゆえ、他のURIAH HEEPの傑作群と比較するとどうしても評価が辛くなりがちですが、粘りの効いたミック・ボックスのGワークや、バーニーの熱唱、トレバー・ボルダー&リー・カースレイクのダイナミックなリズム隊の働きぶりは流石の聴き応え。また、早くもフィルが積極的に曲作りに関与しているだけあって、収録楽曲はポップであっても躍動感やダイナミズムまでが失われているわけではない。英国で高評価を受けたのは伊達じゃないと思わされるだけのクオリティはしっかりと備えています。
前任Voのピート・ゴルビーが提供してくれた②(こっちをOPナンバーにすれば良かったのに)、TV伝道師を皮肉った③、ミックのエモーショナルなGプレイが堪能できる⑩なんかは間違いなく優れた楽曲と言えましょう。尤も、個人的にこのアルバムで一番好きなのはLE ROUXの名曲のカヴァー⑨なんですけどね(えー)。
機会がありましたら彼らのアルバム『SO FIRED UP』も名盤なので是非どうぞ。


URIAH HEEP - Raging Silence - Blood Red Roses ★★★ (2012-06-16 23:50:32)

過酷なツアーとレコード会社のサポート不足に
嫌気が差してURIAH HEEPを去ったピート・ゴルビーでしたが
バンドとの関係は良好だったようで、
こうして優れた楽曲をアルバム用に提供してくれています。
元々彼が自分用に書き下ろしたナンバーゆえ
「ヒープらしさ」は希薄な仕上がりですが、
良い曲は良い曲。


URIAH HEEP - Return to Fantasy ★★ (2010-08-24 22:39:00)

ケン・ヘンズレーが「終わりの始まり」と語るゲイリー・セイン(B)解雇騒動を経て'75年に発表された8th。
(セインはその翌年死去。死因はオーバードーズとも感電事故の後遺症とも言われているが、真実やいかに)
後任Bは元KING CRIMSONのジョン・ウェットン。しかもアルバムは全英チャート最高第7位にランクインする
ヒット作となり、その上タイトル曲はURIAH HEEPを代表する名曲の一つ・・・と、トピックだらけの作品ゆえ、
このバンドに興味を持った時点で速攻購入に走ったのだが、アルバム表題曲①のインパクトが
余りに強過ぎるため、続く楽曲が完全に霞んで聴こえてしまう事や、全体的にロックンロール調の
軽快なノリが目立つ作風等から、正直、購入当初の感想は余り芳しいものではなかった。
尤も、現在では本作は大好きな1枚だし、スペーシーな雰囲気漂う導入部を備えたドラマティックな④、
何やらノスタルジックな哀愁の感じられる⑧、これまでアルバムのラストに置かれてきた楽曲群に比べると
ややドラマ性には乏しいものの、欧州のバンドらしい憂いと湿り気を帯びた⑨等、きっちり名曲/佳曲を収録。
そして何より、本作をよりスペシャルな作品へと高めているOPナンバー①の存在がトドメを刺す。
この名曲を聴くためだけにでも購入する価値がある1枚と思うのだが、どうか?


URIAH HEEP - Return to Fantasy - A Year or A Day ★★★ (2010-08-24 23:18:14)

アコギを効果的に取り入れ、緩急を付けて劇的に
盛り上がっていく8thアルバムのラスト・ナンバー。
これまでの作品のラスト・ナンバーに比べると
ドラマ性にはやや乏しいものの、
憂いを帯びたメロディの素晴しさと、
繊細な歌唱から雄々しい歌い上げまで
堂々とこなすデヴィッド・バイロンの
熱唱の前にはそんな些細な不満は
綺麗サッパリ吹き飛ばされてしまいます。


URIAH HEEP - Return to Fantasy - Beautiful Dream ★★ (2010-08-24 23:10:35)

スペーシーな雰囲気漂うイントロを聴いていると
RAINBOWの名曲“EYE OF THE WORLD"を思い出したりも。
勿論、発表はこちらの楽曲の方が先なわけだが。
全体的にロックンロール風味が強い8thアルバムの中にあって
数少ない初期テイストの感じられる楽曲の一つ。
鮮やかなシャウトを繰り出すデヴィッド・バイロンの
歌いっぷりが素晴しいったら。


URIAH HEEP - Return to Fantasy - Return to Fantasy ★★★ (2010-08-24 23:05:29)

劇的なメロディを紡ぎ出すGとリズム隊に
深遠な響きを湛えたKeyが絡むイントロだけで
小生の愚息も思わず昇天。
英国的な哀愁漂わすデヴィッド・バイロンのVoに
美麗なボーカル・ハーモニーが絡むサビメロの
素晴しさも特筆モノ。
全体的にロックンロール・テイストが強く感じられる
8thアルバムの中にあって、この名曲には間違いなく
初期URIAH HEEP精神が宿っています。


URIAH HEEP - Salisbury ★★ (2010-08-13 23:35:00)

サクセスへの野心やリスクを恐れない冒険心といった、新人バンドならではの「勢い」が
ヒシヒシと感じられる、'71年発表の2ndアルバム。
その象徴たるのが、アルバム・タイトルを冠され本編ラストに鎮座まします超大作ナンバー⑥で、
16分を越える長大なランニング・タイムにブラス・セクションの導入など、70年代ロッカーらしい実験精神が
存分に発揮された曲調は、正直なところ「URAIAH HEEPらしさ」は希薄な印象なのだが、
とは言えミック・ボックス入魂のGソロに、ケン・ヘンズレーの幽玄美溢るるKeyプレイ、
そして、重厚且つ劇的なリズムを叩き出すB&Dsら楽器陣が牽引するドラマティックな曲展開といい、
鳴り物を効果的に使用した壮大且つ勇壮なメロディといい、長尺を物ともしない内容が
聴き応え十分なのもまた確かで、この辺の楽曲構築術の冴えは流石URIAH HEEP。
本編にはこれ以外にも、「七色の声を持つ男」と言われたデヴィッド・バイロンのエキセントリックな
歌唱が緊迫感を生み出すOPナンバー①や、それとは真逆を行く温もりに満ちたバラード②といった
コンパクトに締まった名曲も同時収録。(フォーキーな④も良い曲ですねぇ)
次作での飛躍を大いに予感させるに十分な説得力を備えた1枚。


URIAH HEEP - Salisbury - Lady in Black ★★★ (2014-11-09 22:10:30)

確かにライブのエンディングを飾るには
少々小粒な印象を持っていたのですが、
実際にライブで聴いてみると、
覚えやすいメロディから、唱和を誘うコーラスまで、
会場が一体感を持って盛り上がれる楽曲なんだなぁ、と。
来日公演を経て、魅力を再発見した名曲でした。


URIAH HEEP - Salisbury - Salisbury ★★★ (2010-08-13 23:42:16)

購入後しばらく、間違えて「サルスベリー」と呼んでました。
鳴り物がかなり大胆に導入されているが、
能天気な印象はまるでなく、むしろ楽曲の持つ勇壮さや
壮大な雰囲気をググッと盛り上げる、効果的な役割を
果たしているように思います。
ただ、URIAH HEEPっぽさは薄いかな。
どっかのプログレ・バンドみたいだ。


URIAH HEEP - Sea of Light ★★ (2008-06-03 22:29:00)

個人的に、以前からその名前は知っていても、全く興味の範疇外だったURIAH HEEPというバンドにハマり、
彼らのオリジナル・アルバムを揃える切っ掛けともなった、'95年発表の傑作19thアルバム。
デビュー25周年という節目を意識してか、80年代以降のポップ・ロック路線のエッセンスを随所に残しつつも、
全体としては原点回帰の姿勢が強く打ち出されていて、それは、4th『悪魔と魔法使い』以来ひさびさの登場となる、
名匠ロジャー・ディーンの手による、幻想的なイラストをジャケット・アートワークに用いている事からも明らか。
何より、ベテラン・バンドらしからぬ若々しい躍動感と、ブリティッシュHRならではの湿り気を帯びたメロディ、
そして、ファンタジック且つドラマティックな曲展開を備えた楽曲群の充実っぷりが素晴しく、
特に、静謐なイントロをハードなGリフが切り裂きスタートする①は、ガップリ四つに組んだGとKey、メロディアスなB、
伸びやかなVoと華麗なコーラス・ハーモニーが一体となって雄々しく疾走する、現URIAH HEEPサウンドの魅力が
全て詰め込まれた、バンド史に残る名曲の1つ。この曲のためだけにアルバムを買っても後悔はない!と断言したくなる
本作なれど、ここにはそれ以外にも“安息の日々 PART Ⅱ"と言われた③、バーニー・ショウのエモーショナルな歌唱が
映える④、トレヴァー・ボルダーの弾き出す重たいBラインと、力強い曲調が印象的な⑤、壮大にしてドラマティックな
後半のハイライト・ナンバー⑨、美しくも切ないアコギ・バラード⑪・・・と、前述の①に勝るとも劣らない高品質な名曲/佳曲がズラリ。
10年以上に渡って、メンバー・チェンジなしで活動を続けた(オリジナル編成以上に長続きした)ラインナップの
雰囲気の良さが如実に反映された内容で、全盛期(70年代)の作品にも匹敵する輝きを放つ名盤。


URIAH HEEP - Sea of Light - Against the Odds ★★★ (2006-05-12 22:00:34)

傑作アルバム『SEA OF LIGHT』の幕開けを飾るに相応しいドラマチック・チューン。
幻想的なイントロをハードなGリフが切り裂き、
フィル・ランゾンによる華麗なハモンドの音色と、
リー・カースレイクの叩き出すダイナミックなビートに乗って曲が疾走を開始。
伸びやかなVoを聴かせるバーニー・ショウ
(ライブでの大合唱が容易に想像出来る雄々しいサビメロが秀逸)や、
印象的なオブリを閃かせるトレバー・ボルダーのBも良い仕事をしているが、
やはり要はミック・ボックスのG。
メロディアスなソロ・プレイも然ることながら、結成25周年(当時)を経ても、
未だにこのレベルの楽曲を生み出し得るその才能には、ただただ敬服するのみ。


URIAH HEEP - Sea of Light - Love in Silence ★★★ (2008-06-04 21:39:42)

7分近くに及ぶ長尺を、全く飽きさせる事なく聴かせきる、
ファンタジック且つプログレッシブな
アルバム後半のハイライト・ナンバー。
壮大にしてドラマティックな中間部のアレンジが堪りませんなぁ。


URIAH HEEP - Sea of Light - Mistress of All Time ★★ (2008-06-04 21:31:31)

Voのバーニー・ショウが主役を張った、
アコースティカルなメロウ・チューン。
柔和でファンタジックな楽曲の完成度を、
バーニーの伸びやかでエモーショナルな歌声が
数段階も上へと引き上げている。


URIAH HEEP - Sea of Light - Time of Revelation ★★ (2008-06-04 21:26:33)

「SEA OF LIGHT」の原点回帰志向を象徴するかのような、
名曲“安息の日々"を思わせるシャッフル・チューン。
軽快に弾むリズムと、哀愁を帯びたメロディが心地良い。


URIAH HEEP - Sea of Light - Universal Wheels ★★ (2008-06-04 21:35:47)

トレヴァー・ボルダーの重たいベース・ラインに、
力強く劇的な曲調が印象に残るヘヴィ・ナンバー。
この曲に限らず、トレヴァー・ボルダーのBは
アルバム全編で非常に良い仕事っぷりを披露している。


URIAH HEEP - Sonic Origami ★★★ (2012-06-18 07:04:09)

「折紙」という日本語の組み込まれたユニークな表題が妙に耳に残る'98年発表の19thアルバム。
前作『SEA OF LIGHT』が、ジャケットから何から確信的に70年代URIAH HEEPサウンドの再現が目論まれた傑作だったため、本作は「ラジオ・フレンドリーな楽曲作りを試みた」というミック・ボックス(G)の発言や、70分オーバーの長尺がネックとなって、リリース当時は余り素直に楽しめなかったのですが、今回この文章を書くに当たって改めてじっくりと聴き直してみたら、自分の中で評価がモリモリ急上昇。いや、良いアルバムですよね、これ。
OPを雄々しく飾る①は、G、Vo、Keyの見事な歌いっぷり、劇的な曲展開を支えるリズム隊、そして美しく重厚なボーカル・ハーモニーまで「URIAH HEEP全部入り」な掛け値なしの超名曲ですし、それを開巻の合図とする頭3曲の畳み掛け具合や、ブリティッシュHR然としたドラマ性とフックの効いた楽曲が連続する⑥~⑧の流れ、SURVIVORのジム・ピートリック提供のバラード⑪、オーケストラを導入した美しくも壮大な⑬が配置された終盤等、ハイクオリティな本編を耳にするに付け、今更ながら先のミックの「ラジオ云々~」の発言の真意が、ポップ化することや売れ線に走ることではなく「メロディやアレンジをしっかりと練る」という点にあったことに気付かされた次第。
但し、長尺が過ぎるという弱点はやはり厳然として存在しており、もう少し曲数を絞るか、もしくはアップテンポの楽曲を用意してアルバムの構成に緩急を付けた方が良かったんじゃないかなぁ、とは思うんですけどね。


URIAH HEEP - Sonic Origami - Between Two Worlds ★★★ (2012-06-18 23:09:52)

ドラマティックな曲展開から華麗なボーカル・ハーモニーまで
“AGAINST THE ODDS”と双璧を為す、URIAH HEEPが
90年代に生んだ超名曲の1つ。
但し、あまりにもこの曲が良すぎるため、
以降の本編が少々霞んで聴こえてしまうという
皮肉な結果を引き起こしていたりも。
 
終盤で入魂の弾きまくりを炸裂させる
ミック・ボックスのGが素晴しいですね。


URIAH HEEP - Sonic Origami - Change ★★★ (2012-06-19 23:20:35)

名バラード“QUESTION”から間を置かずに
繋がっていく、軽快なロック・チューン。
仄かな叙情性と、ポップで上品な高揚感を
湛えた曲調はプログレ・ハード・テイストも
感じられます。


URIAH HEEP - Sonic Origami - Question ★★★ (2012-06-19 23:17:07)

暖かみに溢れたバー二ー・ショウの歌声といい、
しっとりとした叙情味を伝えるミック・ボックスの
アコギといい、時折閃くフィル・ランゾンの美しい
ピアノの旋律といい、まさしく↑上の方が仰る通り
しみじみと「良い曲だなぁ」と実感するバラード。
間髪入れずに次曲“CHANGE”に繋がる展開も良い。


URIAH HEEP - Sonic Origami - The Golden Palace ★★★ (2012-06-18 23:11:52)

アルバムの幕引き役を担うのに相応しい、
オーケストラをフューチュアした大作曲ですが、
大仰さよりも包み込むような温もりに満ちた曲調が
その魅力。


URIAH HEEP - Sweet Freedom ★★ (2010-08-21 23:41:00)

前作『THE MAGICIAN'S BIRTHDAY』辺りを境に、マネージャーとの不和、バンド内部の薬物汚染や
メンバー同士の軋轢など、デビュー以来、休みなしで突っ走って来たことによる弊害が徐々に表面化し始め、
そのため、この'73年発表の6thアルバム以降の作品は、商業的には十分な成功を収めているにも関わらず
1st~5thに比べると一段低く見られる事が多いが、イヤイヤどうしてどうして。唯一無二の個性を備えたVoや
各楽器陣のパフォーマンスを存分にフィーチュアした本編は、相変わらず聴き応え十分。
全体的にプログレ色が薄れ、ややポップさは増しているものの、壮麗なコーラスが印象的な③、
ゲイリー・セインのメロウなBラインが素晴しい④、「アルファベットの歌」を取り入れ軽快に駆け抜けていく
⑥といった楽曲は、聴き込むほどに味わいが増すスルメ級の名曲だし、そしてトドメは、ケン・ヘンズレーの
華麗にして劇的なKeyワークが映える本編ラスト・ナンバー⑧。初期URIAH HEEPの名曲と比較しても
何ら遜色のないドラマティックなこの名曲を聴くためだけにでも、本作は購入する価値大いにあり、だ。


URIAH HEEP - Sweet Freedom - Pilgrim ★★★ (2010-08-21 23:57:31)

クラシカルな女性コーラスに、ケン・ヘンズレーの
荘厳なKeyプレイが絡むイントロを聴いただけで
全身の毛が逆立ちます。
ハードに歌うミック・ボックスのG、
張りのある歌声で勇ましく歌うデヴィッド・バイロンのVo、
重厚且つ劇的なリズム・ワーク、全てが華麗にしてドラマティック。
アルバムを締め括るのにこれほど相応しい曲が他にあろうか。


URIAH HEEP - Sweet Freedom - Sweet Freedom ★★★ (2010-08-21 23:50:31)

哀愁に満ちた6thアルバム・タイトル・トラック。
豊かな包容力を感じさせるデヴィッド・バイロンの歌声と
ウォームな音色でメロウなラインを奏でる
ゲイリー・セインのBが素晴しい。


URIAH HEEP - The Magician's Birthday ★★ (2010-08-18 21:28:00)

『魔の饗宴』なる物々しい邦題が付けられた、'72年発表の5thアルバム。
デビューから僅か数年の間に5枚のスタジオ・アルバムを制作し、しかもその何れもが
「捨て曲なしの名盤」と評されるに相応しい完成度の高さを誇っているのだから、
多くのファンがこの時期を「URIAH HEEPの黄金時代」と呼ぶのも納得が行くと言うもの。
特に本作は前作から1年足らずという短いスパンでレコーディングされているにも関わらず、
そのクオリティは無類。この頃のバンドの創作意欲がいかに神憑っていたか、良く分かります。
意表を突いてアコースティック・ナンバーで幕を開けた前作に対し、「これぞURIAH HEEP」たる壮大にうねる
OPナンバー①に始まり、妖しく不気味、それでいて華麗でドラマティックなプログレッシブな大作ナンバー⑧
にて締め括られる本作は、“EASY LIVIN'"のようなキャッチーな名曲こそ見当たらないものの、全編に満ちる美しい
哀メロの魅力と、オカルトをテーマとしたコンセプト作としてのまとまりの良さでは、前作を大きく凌ぐクオリティ。
掻き鳴らされるアコギとエレキの絡みが哀感を高める③、暗い泣きを纏ったヴァースから、
希望の感じられるサビメロへの展開にグッとくる④、そしてムーグ(テルミン?)のヒステリックな
音色が印象的な⑥といった楽曲を聴くにつけ、「前作より好きだな」としみじみと実感する1枚。


URIAH HEEP - The Magician's Birthday - Sunrise ★★★ (2010-08-18 21:57:33)

デヴィッド・バイロンの天を突くシャウトと
重たいリフ/リズムが大波の如くうねくる
イントロだけでノックアウト。
力強く、劇的。
まさにアルバムのOPを飾るに相応しい名曲。


URIAH HEEP - The Magician's Birthday - The Magician's Birthday ★★★ (2010-08-18 21:53:37)

OPの印象的なリフ&リズムの刻みっぷりや、
中盤の激しいバトル・パートを筆頭に
ミック・ボックス(G)とリー・カースレイク(Ds)の
存在がクローズアップされた大作曲。
勿論、シアトリカルなデヴィッド・バイロンのVo、
ケン・ヘンズレーの幻惑的なKeyプレイ、
そして妖しくも美しいコーラス・ワークも健在。
要するに自分がURIAH HEEPに求める全てが詰め込まれた
名曲ってことですな。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper ★★ (2008-06-15 02:09:00)

欧米におけるクラシック・ロック人気の復活や、SANCTUARY RECORDSと契約を結んだこと等に後押しされたのか、
新作は半ば諦めていたURIAH HEEPから、ひょっこり届けられた、実に10年ぶりの発表となる待望の21thアルバム。
身体を壊したリー・カースレイク(Ds)が脱退してしまったため、10年以上の長きに渡って続いた鉄壁のラインナップは崩れてしまったものの、
ミック・ボックスの粘り強いG、伸びやかなバーニー・ショウのVo、トレヴァー・ボルダーのメロディアスなB、ソングライターとしても
活躍するフィル・ランゾンの華麗なるKey、そしてサビメロを分厚く覆う、繊細なボーカル・ハーモニーをフィーチュアした
バンド・サウンドには、まったく影響なし。と言うか、本作の完成度の高さが、前作『SONIC ORIGAMI』を大きく凌ぎ、
傑作『SEA OF LIGHT』(19thアルバム)に迫る勢いである事は、このアルバムを聴いた多くのファンが認めるところではなかろうか?
名曲“BETWEENS TWO WORLDS"を収録しながらも、ラジオでのオンエアーを意識した、ゆったりとしたテンポの楽曲が
大半を占める構成と、70分を越す長大なランニング・タイムが、冗長さを生んでしまっていた『SONIC~』に比べると、
今回は、全体がタイトに引き締まり、ハード・ロッキンなエッジや、劇的なドラマ性といった要素も大幅に回復。
特に、名曲・佳曲が乱れ打ちされるアルバム前半(①~⑧)のクオリティは半端なく、中でも、ワウの効いたGリフが
アグレッシブに刻まれるスピード・ナンバー①、熱くドライブするハードな②、これぞURIAH HEEP!なシャッフル・チューン③という、
冒頭の名曲3連発の畳み掛け、そして、壮大にしてドラマティックな大作⑦は、間違いなく本編のハイライト。
確信的な70年代ブリティッシュHRサウンドの再現(勿論、現代的にアップデートもされている)に思わず頬が緩む、
10年待たされた甲斐は、十分にある内容を誇る1枚。願・来日!


URIAH HEEP - Wake the Sleeper - Overload ★★★ (2008-06-15 10:32:43)

ハードなG、アップテンポのリズム、華麗なるKey、
伸びやかなVoに、分厚く繊細なボーカル・ハーモニー・・・と、
URIAH HEEPサウンドの最も美味しい部分が
ギュッと詰め込まれた、アルバムを代表する名曲の1つ。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper - Tears of the World ★★ (2008-06-15 10:37:12)

名曲“EASY LIVIN'"のノリを受け継いだ、
哀愁のメロディをまとってリズミックに飛び跳ねる曲調と、
全編を華麗に彩るボーカル・ハーモニーが印象的な
シャッフル・チューン。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper - Wake the Sleeper ★★ (2008-06-15 10:29:23)

伊藤政則氏が、この曲が始まった瞬間に「若い!」と叫んだというも
大いに納得のいく、アグレッシブでスピーディなアルバムのOPナンバー。
ミック・ボックスがハードに刻む、ワウの効いたGリフが一際印象に残る仕上がりで、
これに限らず、本作ではミック・ボックスのGの踏ん張りが
強い光を放っています。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper - What Kind of God ★★★ (2008-06-15 10:44:29)

アルバム随一の劇的なドラマ性の高さを誇る、
6分半に及ぶ大作ナンバー。
雄大な前半から繋がっていく、粘りの効いたG、アクティブに動き回るB、
スケール感を演出するKey、突き抜けていくようなボーカル・ハーモニーとが
ガップリと組み合った後半の盛り上がりっぷりには、ただただ涙、涙・・・。


URIAH HEEP - Wonderworld ★★ (2010-08-22 20:57:00)

ゲイリー・セイン在籍時代最後の作品となった、'74年発表の7thアルバム。(邦題は『夢幻劇』)
ブラック企業ばりのアルバム制作スケジュールや、メンバー間の対立、マネージャーへの不信感等から、当時、
バンドはいつ空中分解してもおかしくない状態にまで疲弊しきっていたらしく、そのためケン・ヘンズレーや
ミック・ボックスは、本作について「もっと良い物が作れた筈だ」と自嘲気味に振り返るが、んな事ぁない。
前作『SWEET FREEDOM』に比べ、幾分ハードさを回復したその内容は、収録曲のクオリティといい、
メンバーのパフォーマンスやアンサンブルの冴えといい、相変わらず高いレベルを維持。
本作を最後に解雇されるゲイリー・セインも、とてもヘロイン中毒が取り返しのつかないレベルまで
悪化していたとは思えぬ、素晴しいBプレイを披露してくれています。
まさに邦題通りの幻想美に満ちたアルバム表題曲①や、ヘヴィさと華やかさのバランスが絶妙な②、
ケン一押しの叙情バラード⑤、躍動感溢れるBラインが印象的な⑧、そして、妖しく美しくドラマティックな
名曲⑨など粒揃いの楽曲を聴けば、当時のバンド内部の雰囲気の悪さが、本編のクオリティに殆ど影を
落していない事が納得できる筈。流石(?)URIAH HEEP。


URIAH HEEP - Wonderworld - Dreams ★★★ (2010-08-22 21:15:23)

URAIH HEEPのアルバムのラストに置かれた楽曲は
大抵がドラマティックな名曲ばかりだが、
この曲もその例外ではない。
妖しく、壮大ですこぶるドラマティック。
この曲でもゲイリー・セインのBが印象的な働きを見せていて
このアルバムを最後にバンドを去ってしまうとは・・・
と、何とも複雑な気分にさせられますね。


URIAH HEEP - Wonderworld - Suicidal Man ★★ (2010-08-22 21:02:27)

全楽器が重心を低く刻むイントロがカッコイイ。
骨太なヘヴィさが印象に残る仕上がりながら
Voメロディとハーモニーは華麗さに満ち、
軽快なゲイリー・セインのBランニングもナイス。
ヘヴィさと華やかさのバランスが絶妙な1曲。


URIAH HEEP - Wonderworld - We Got We ★★ (2010-08-22 21:09:41)

邦題は『恋の炎を燃やせ』
軽快に踊るケン・ヘンズレーのシンセ・サウンドと
ゲイリー・セインのBプレイが印象に残る
ノリの良いロック・チューン。
哀愁に満ちたメロディを朗々と歌い上げる
デヴィッド・バイロンのVoも良いわー。


URIAH HEEP - Wonderworld - Wonderworld ★★★ (2010-08-22 21:22:58)

聴き進めるほどに壮大に盛り上がっていくという
アルバムに対する期待感を煽るには持ってこいのOPナンバー。
ドラマティックなんだけど、どこか繊細さが感じられる辺りが
URIAH HEEP印。
これはデヴィッド・バイロンの歌声の特性によるものか。


USER OF A COMMON NAME - Freeway ★★ (2015-06-23 23:49:30)

デビュー作に比べるとパンキッシュな疾走感やハジケっぷりが抑制された2ndアルバム。
その分、モダンなアレンジと叙情メロディが増量された今回は、即効性よりも、繰り返し聴き込むことで味わいが増す「深み」を追求した仕上がりに。ハスっぱさ以上にコケティッシュな魅力を前面に押し出したリンダ・カールステット(Vo)の歌い回しも、アルバムのそうした印象を補強します。
これまで以上にバラエティを広げた本編は、キャッチーな作曲術は相変わらず冴えまくっているのですが、通して聴くと少々メリハリに乏しく感じられるのが惜しい。メランコリックなスロー~ミドル・テンポの楽曲が大半を占めるせいか、後半にもう1、2曲ぐらい疾走ナンバーがあればなぁと。
とはいえ、溌剌としたOPナンバー①や、デカダンな薫り漂う③、悲壮なメロディが胸を締め上げる70年代HR風バラード⑫等、キャッチーな哀メロ・センスが冴え渡る収録楽曲の数々は流石の完成度。1stが楽しめた人なら本作も間違いなく愛聴盤になり得る筈。(ついでに中古盤が爆安価格なのも1st同様)
中心人物のリンダ嬢が身体を悪くしてしまったとかで、これがUSERの最後の作品になってしまったと聞くと、もっと彼らが作り出す楽曲が聴きたかったと思わせられること必至の1枚。


USER OF A COMMON NAME - User ★★★ (2015-06-02 23:20:23)

「中古盤が格安価格で買える名盤コンテスト」でも開催したら、上位入賞は確実と目されるスウェーデンの男女混合4人組バンドが、'05年に発表したデビュー作。
澱んだGサウンドに乗っかって、OPナンバーの気怠るげなヴァースが始まった時は「なんだ。評判良いから買ってみたけど、こんなもんか」と失望しかけましたが、勿論それはこちらの早合点。ガラリと雰囲気の変わるサビメロ(叙情性を増幅するKeyアレンジが秀逸)で一気に視界が開けると、そっからはもう本編に夢中ですよ。
先制パンチ役の①や、後に続くガールズ・ポップ的躍動感溢れる曲調に、甘酸っぱいメロディが絶妙に絡む名曲②が証明する通り、とにかくこのバンド・・・というか曲作りを担うリンダ・カールステット(Vo)嬢のメロディ・センスの冴えがグンバツ。時にポップに、時に猛烈な哀愁を伴うメロディは、くたびれきったオッサン・リスナー(俺)の胸さえキュンキュンに締め上げます。
またそうしたメロディをエネルギッシュに歌い上げる彼女の歌唱力もまた然りで、ちょい鼻に掛かったカスレ声自体の魅力に加え、高音を張った際に醸し出される切なげなフィールが実に美味。この歌声が活かされたバラード⑤の悲哀なんて絶品です。
溌剌と突っ走るパワーポップ・ナンバー⑪まで、実に気持ち良く聴き通せる1枚。パンキッシュなノリの良さは減退したものの、良質なメロディ・センスはそのままな2ndも併せてどうぞ。


USER OF A COMMON NAME - User - Do You ★★★ (2015-06-03 22:43:02)

最高品質のレモンスカッシュの如く、
甘酸っぱくも爽快にハジける曲調に胸踊ります。
でまた、キャッチーなメロディを溌剌と歌い上げる
シンガーのハスキーな歌唱が絶妙なんですよ。


Under Suspicion (2014-09-05 00:07:02)

'99年、それまで数々のセッション・ワークをこなして来たジェフ・アダムス(Vo)、ピーター・ロバーツ(G)、クレイ・シュローデル(Ds)の3人が意気投合。コネのあったFRONTIER RECORDSにレコーディングしたデモテープを持ち込んだところ、そのクオリティの高さに驚かれ、UNDER SUSPISIONの名の下にアルバム制作が決定。
WINGERのキップ・ウィンガー、STARSHIPのミッキー・トーマスらゲストの参加も得て完成したセルフ・タイトルのデビュー作は、'01年に日本でもリリースされ、当時の(アメリカでの)流行の間逆を行く、SURVIVORばりにメロディックで爽快なHRサウンドは高く評価されたが、やはり時期が悪過ぎたこともあって、結局2ndアルバムは作られず終いのままプロジェクトは休止してしまった。


Under Suspicion - Under Suspicion ★★★ (2014-09-05 00:10:15)

こちらのサイトでジミ・ジェイミソンの訃報を知り、ふと思い立って引っ張り出して聴き直しているのが、ジェフ・アダムス(Vo、B)、ピーター・ロバーツ(G)、クレイ・シュローデル(Ds、Key)の3人によって結成されたUNDER SUSPICIONが、'01年に残した唯一作。
ジミとの活動歴がある人達の集まりだけに、その音楽性はSURVIVORと趣きを同じゅうする、スケールの大きなメロディアスHR路線。華美な装飾は必要最低限度に留め、安定した演奏力や類まれなる楽曲構築術といった、素材そのものの良さをストレートに活かしたサウンドは、SURVIVORよりも幾らか精悍な印象あり。
フック満載の収録楽曲はいずれも高いヒット・ポテンシャルを感じさせてくれますが、中でも芯の通った力強さでアルバムの幕開けを宣言する①、Voの包容力溢れる歌唱力が、劇的な曲展開を一層盛り上げるバラード⑤、爽やか且つ伸びやかなメロハー⑦、歪みを抑えたクリーントーンで泣きのフレーズを一音一音丁寧に奏でるGが涙腺を襲撃する④⑨等は、まさしくこのバンドの魅力の結晶と言うべき名曲。
これほどの作品を発表したグループが、大した評価も得られないまま、アルバム1枚残して消滅してしまったのは痛恨の極み。デビューした時期が悪過ぎましたね・・・。
そして、こうした腕っこきのミュージシャン達に支えられていたのだから、ジミのソロ作品が素晴らしい内容ばかりだったのも分かるなぁ、と。R.I.P.


Under the Guillotine - Guillotine - EXECUTIONER ★★ (2011-05-26 23:26:43)

タイトルにGリフ、スタスタと2ビートで突っ走るリズムと、
80年代マイナー・スラッシュ・メタルの
「あるあるネタ」で固められたような1曲。
初めて聴いた時は笑ってしまったが、
これが'97年の楽曲だってんだから驚く。


Untimely Demise - City of Steel ★★★ (2014-07-13 00:05:23)

カナダのサスカチュワン州出身のスラッシュ・トリオが'11年に発表した自主制作の1stアルバム。
カナダ繋がりなのか、元MEGADETHのグレン・ドローヴァーが、デビューEP『FULL SPEED METAL』に引き続いてプロデュースを担当。のみならずゲストGとしても全面参加して、例えば②のように「MEGADETHの時よりもクオリティ高いんじゃね?」と思わされる、扇情的なGソロを随所で提供してくれています。
スラッシュ/デス・メタル、正統派HM、更にはジャズからも影響を受けたと語るメンバーは、複雑な曲展開もクィックにこなす腕前の持ち主。荒々しくザク切りにされるGリフと、炸裂感溢れるリズム、それにシャウト型Voとが激しく渦を巻き、アグレッシブな曲調を突いてメロディックなGソロが狂い咲くサウンドは、なるほど。確かに「チャック・シュルデナーが加入したMEGADETH」との評価がしっくり来る感じです。
リードGがIRON MAIDENばりに歌っているOPナンバー①、エド・レプカが手掛けたアートワークとも関連付けられた、レニングラード攻防戦を題材に取り上げた③、そしてVo/G/B/Dsの各パートが主導権を巡ってバチバチと火花を散らしながら畳み掛けてくる⑦といった、このアルバムの・・・というか、このバンドの魅力を余すところなく捉えた名曲/佳曲の数々を収録する本作は、いつ日本デビューを飾ってもおかしくない実力を感じさせてくれる1枚に仕上がっております。


Untimely Demise - Systematic Eradication ★★★ (2014-07-14 22:58:04)

カナダのトリオ・スラッシャーが、新たにサイドGを加えた4人編成となって'13年に発表した2ndフル・アルバム。
エド・レプカの手によるアートワーク(珍しくSFタッチ)に、グレン・ドローヴァーがバンドと共同でプロデュースを手掛け、更にほぼ全曲で鮮烈なGソロを炸裂させる等、今回もデビューから一貫して追及し続けている「チャック・シュルデナーが加入したMEGADETH」ライクなスラッシュ・メタル・サウンドにブレは見られません。これで上手く行ってんだから何を変える必要がある?との自信の声が聞こえて来るかのようですよ。全8曲で30分台と、ザックリまとめられたタイトな収録時間も前作同様。
敢えて変化を探すならば、ツインGがこれまで以上に煽情的なメロディを奏でるようになり、曲展開もドラマティックに整理された点でしょうかね。特に、ハッキリとした起承転結が持ち込まれた②や、押しと引きが活かされた⑤なんかは、従来にはなかったタイプの楽曲のような。また“A WARRIOR'S BLOOD”のタイトルに相応しい勇猛さを撒き散らしながら突進し、一転、インスト・パートでは美しく叙情的なGソロが奏でられる落差の大きな曲展開が劇的極まりない⑥は、本作の完成度の高さを物語る名曲。
順調に成長を重ね、もういつ日本デビューを飾ってもOKっすよ!と、(頼まれもしないのに)レコード会社にアピりたくなる1枚です。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - At the Movies the Soundtrack of Your Life Vol.1 ★★★ (2021-05-24 23:35:10)

PRETTY MAIDSのクリス・レイニー(G)が発起人となり。PRETTY MAIDSの他にSOILWORK、HAMMERFALL、KING DIAMONDらのメンバーを集めて立ち上げられた、80年代を代表するメガヒット映画の主題歌をメロハー・アレンジでカヴァーするプロジェクトのデビュー作。'20年発表。
コロナ蔓延によるロックダウンの影響でツアーに出れず、仕方なく自宅で映画を見ていた時にアイデアを思い付いたそうで、チョイスされているのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ビバリーヒルズ・コップ』『ネバー・エンディング・ストーリー』等々…いずれも映画館やTVの洋画劇場でヘビーローテーションされてきた有名作ばかり。その主題歌ともなれば曲名は知らずとも一度はどこかで耳にしたことがあるお馴染みのメロディ揃いゆえ、懐かしさに思わず頬が緩むというもの。無論ノスタルジーだけに留まらず、改めて聴き直しても楽曲は優れモノが多く、特にビョーン“スピード”ストリッドが歌う①(『ロッキー4 炎の友情』)、疾走感溢れる曲調の上でフックの効いた哀メロが踊る②(『フラッシュダンス』)、ロニー・アトキンスやブルース・キューリックも参加している⑧(『マッドマックス3 サンダードーム』)、ボーナストラック扱いなのが勿体ないぐらい秀逸な出来栄えの⑫(『ステイン・アライヴ』)辺りはお気に入り度高め。
タイトルに『Vol.1』と入れているぐらいですから、今から第2弾が楽しみな1作。まだまだ『トップガン』とか『フットルース』とかベタなところが残っていますが、個人的には是非『ストリート・オブ・ファイヤー』の“今夜は青春”をお願いしたいところです。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - At the Movies the Soundtrack of Your Life Vol.1 - Maniac ★★★ (2021-05-25 22:50:56)

映画『フラッシュダンス』挿入歌。オリジナルを歌っていたのはマイケル・センベロ。
ここではSOILWORKのビョーンと、KAMELOTやTHERIONのリネア・ヴィクストロムが
Voを分け合っています。疾走感溢れる曲調に、憂いを帯びたメロディと
ロック・アレンジがズバリはまった個人的にはアルバムのハイライト・ナンバー。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - At the Movies the Soundtrack of Your Life Vol.1 - No Easy Way out ★★★ (2021-05-25 23:00:49)

ロバート・テッパーが歌っていた『ロッキー4 炎の友情』主題歌を
SOILWORKのビョーン“スピード”ストリッドをシンガーに据えてカヴァー。
最初にレコーディングされたアルバム作りにおけるキーとなった楽曲だそうで、
両者の声質が似通っていることもあり、殆ど違和感なく楽しめます。