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DEATH ANGEL - The Dream Calls for Blood ★★★ (2013-12-18 23:23:24)

同一コンセプトを元にして、同じスタジオ、同じチームでレコーディングが行われた、前作『RELENTLESS RETRIBUTION』の姉妹篇と言うべき'13年発表の8thアルバム。
だもんで、当然サウンドの方は「スラッシュ・メタルに基盤を置きつつも、バンドの幅広い音楽的素養が生かされた」前作の作風を踏襲するものとばかり思っていたのですが、実際にCDを再生してみると、流れ出すのはそうした安易な予想をしたこっちの顔面に「黙らっしゃい!」とばかりに鉄拳をブチ込む、デビュー作『THE ULTRA-VIOLENCE』にも匹敵する破壊力と突進力に溢れた暴力サウンド。特に1曲目から4曲目までのスピード・ナンバーによる情け無用の畳み掛けは圧巻で、その獰猛さ(と野生美)は、さながらアートワークに描かれた牙を剥く狼の如き。
無論、今の彼らが『THE ULTRA~』の再現に汲々とするわけもなく、ストレートに押しまくる一方で、メロディアスにも歌えるVo、多彩な表現力を備えたツインG、しなやかなグルーヴを構築するリズム隊を駆使して、巧みに演出される緩急/ダイナミズムにも手抜かりはなし。ラストにボーナス・トラックとして収められたBLACK SABBATHの名曲“HEAVEN AND HELL”は、そうしたバンドの懐の深さを物語る好カヴァーではないでしょうか。
現在のDEATH ANGELの好調ぶりがとっくりと体感できる1枚。


ONSLAUGHT - VI ★★★ (2013-12-17 22:33:20)

早いものでONSLAUGHTのオリジナル・アルバムはこれで6作目。とうとう解散前と再結成後にリリースされた作品数が肩を並べることになり、この安定した活動ペースは、もしかしてこのバンドってば解散前よりも今の方が順調なんじゃね?と思わせてくれます。
そうしたバンドの好調ぶりはアルバムの中身にも如実に反映。オリジナル・ドラマーが脱退し、エクストリーム・メタル畑出身の若手ドラマーがその後任に収まったとのニュースを聞いた時は、てっきり更にブルータルな方向へと歩みを進めるものとばかり思いましたが、出来上がった作品はあにはからんや。エキゾチック且つメロディアスな④、頑強なヘドバン・ソング⑥、スティーヴ・グリメット時代の楽曲をサイ・キーラーのVoで録り直した⑩や、2ndアルバム収録の代表曲のリメイク⑪といった楽曲を収録する等、寧ろオールドスクール風味が増強されていて(良い意味で)意表を突かれましたね。
そして決め所でズバッと投げ込まれる剛速球スラッシュ・ソングの球威も衰え知らず。ダーティなサイのVo、剛直なGリフと銃弾の如く撃ち出されるリズム、欧州風味のダークネスを纏ったGソロとが一塊にブッ込んで来る②⑤⑦⑨の尋常ならざるカッコ良さは、冒頭で述べたバンドの現在の「勢い」が形となって顕在化しているかのようです。
復活後の最高傑作ではないでしょうか。


SPEEDTRAP - Powerdose ★★★ (2013-12-16 23:29:35)

鋭利に刻まれるへヴィ・メタリックなGリフと、オカズ無用のハードコア/パンキッシュなリズムとを組み合わせて、昨今流行りのNWOTHMと言うよりは、もっと野蛮で原始的なHMサウンドを追求するフィンランドの5人組が、'13年に発表した1stフル・アルバム。
演奏の背後で薄く聴こえる「スーッ」というノイズに、何やらカセットテープを聴いてるような心持にさせられるアナログな音作りを施された本作。余計な贅肉を削ぎ落とし、直線的に突っ走る初期衝動もろ出しな作風で聴き手のケツを蹴り上げつつも、例えば回転の速いGリフが炸裂するOPナンバー①、しっかりと構築された歌メロが勇壮さを醸し出す②、前のめりな疾走感の中に、劇的なツイン・リードGが映える曲展開でひとヒネリを加えることを忘れない⑥といった楽曲に顕著に表れている通り、勢いで誤魔化すことなく、リフ/メロディ/曲展開にちゃんとフックを盛り込むことを忘れない姿勢が頼もしいじゃありませんか。
個人的にはストライク・ゾーンど真ん中の音というわけではないのですが、2枚、3枚と作を重ねる毎にどういった方向へ進んでいくことになるのか、非常に興味の沸く逸材ではないかと。


WESTWORLD - Cyberdreams ★★★ (2013-12-14 00:24:20)

来日公演も行う等、着実にバンドとしての地歩を固めたWESTWORLDが'02年に発表した3rdアルバム。
この時期、メロディアスなサウンドを売りにしてたバンドがアルバム・タイトルに突然「CYBER」とかブっ込んで来た日にゃ、それだけで嫌な予感を抱かずにはいられませんでしたが、前作以上にモダンな方向へ振れた作風を提示してくるのでは・・・とのこちらの危惧を他所に、ここではファンがバンドに期待する「らしさ」と、新しいことを試みたいというミュージシャン・サイドの欲求とが上手くバランスを取ったサウンドが提示されていて、ほっと一安心。
例えばOPナンバー①は、横ノリのGリフとリズムは確かにへヴィではあるものの、その上でトニー・ハーネルが歌い上げるメロディは前2作に勝るとも劣らぬ切ない哀愁を発散。緊迫感を湛えたヴァースから一転、サビでは雲が晴れるような爽やかさを伴って展開する④、熱くダイナミックに盛り上がっていく⑤、バラード作りの巧さに定評のある彼らの手腕が光る⑥、それにTNT風味溢れるラスト・ナンバー⑪といった、このバンドならではの個性が刻印された名曲も収録。
本作をもってWESTWORLDとしての方向性を完全に確立したにも関わらず、これがラスト作になってしまったのが残念でなりません。


WESTWORLD - Skin - Limbo ★★★ (2013-12-12 23:32:17)

切々と歌い上げるトニー・ハーネルのVoも
良いのですが、この名バラードの白眉は間違いなく、
静かに、しかし狂おしいほどに咽び泣く
マーク・リアリの入魂のGソロでしょう。
聴く度に顔がくしゃおじさんみたくなってしまいますよ。


WESTWORLD - Skin ★★ (2013-12-12 22:53:35)

デビュー作が好評を得たことに気を良くして、レコーディング・プロジェクトから正式なバンドへと昇格を果たしたWESTWORLDが、'00年に発表した2ndアルバム。
味も素っ気もないアルバム・タイトルとアートワークに嫌な予感を覚えつつCDを再生してみれば、のっけの①から流れ出すのは、ダウナーな横ノリを伴って刻まれるリフ&リズム、それにエフェクトの掛けられたトニー・ハーネルのVo・・・。爽やかさや開放感が減退し、気だるげなへヴィネスが増強された、如何にも90年代の音楽的流行に寄り添った内省的な作風は、恐らくトニー主導で導入が進められたものと推察されますが、では本作が退屈な駄盤かと言えばさに非ず。
イントロで「うへぇ」となる楽曲にしても、ヴァースやサビメロ、ブリッジには必ずや胸を打つ哀愁のメロディが控えており、水彩絵の具で描かれた名画の如き泣きのバラード④以降は、雲間から陽光が差し込むようにダークな雰囲気はどんどん薄れていきます。ラストは往年のTNTを彷彿とさせる⑪で締め括られるので、聴後感も良好。
劇的な曲調にパワフルな歌唱がよく映える、本作ならではの名曲⑤に強く表れている通り、トニーのモダンさを好む性質と、マーク・リアリの素朴なメロディ・センス&円熟のGプレイとが、ギリギリのバランスの上で綱引きを行っているような感覚を覚える、実にスリリングな(?)1枚。


WESTWORLD - Westworld - Heart Song ★★★ (2013-12-11 22:16:22)

ハイトーンだけでなく表現力にも冴えをみせる
トニー・ハーネルのVoから、ここぞという場面で
炸裂するマーク・リアリの情感豊かなGソロ、
タメと間を生かしたジョン・オライリーのドラミング、
それに哀愁を倍増させるアコギとストリングス・アレンジまで
全ての要素が「泣きな~さぁ~い~」と語りかけて来るような
ドラマティックな名バラード。


WESTWORLD - Westworld ★★★ (2013-12-10 23:58:20)

RIOTでの活動に生涯を捧げた故マーク・リアリ(G)が、TNTのトニー・ハーネル(Vo)と共に立ち上げた唯一(だよね?)のサイド・プロジェクト、WESTWORLDが'98年に発表したデビュー作。
共通項があまり思い浮かばない組み合わせでしたが、結果的に提示された作品は、マークの持ち込んだハード・ロッキンなエッジと哀愁のメロディ、トニーが持ち込んだモダンなアメリカン・ロックのエッセンスとが見事に化学反応を起こした仕上がりで、よもやこのタッグから、ここまで良質なメロディアスHRアルバムが生み出されるとは思いませんでしたよ。
トニーが、自身に求められる期待にきっちり応えた(80年代の)TNT風味溢れるOPナンバー①、マークの円熟の域に入ったGプレイが光る⑤⑥⑩辺りは、このプロジェクトの真骨頂と言うべき楽曲。そしてクリアに伸びていく開放感溢れる歌声と、エモーショナルなメロディ・センスという両者の魅力が絶妙な融合をみた名曲④は、「あぁ、このアルバムを買って良かった」と思わせてくれる極上のバラードです。
TNTの最終作『REALIZED FANTASIES』にイマイチ満足行かなかったという方は、これ聴いて溜飲を下げるのも一興かと。


BILOXI - Let The Games Begin - Don't Cry No More ★★★ (2013-12-09 23:35:04)

元気なだけでなく、バンドのメロディ・センスの良さと
表現力の確かさ(特にVo)も遺憾なく発揮された、
アルバムのハイライト・ナンバーとの評価に違わぬ
名バラード。確かにSTRYPERっぽいですね。


BILOXI - Let The Games Begin - Run For Your Life ★★★ (2013-12-09 23:32:07)

疾走感溢れる曲調に華を添える
溌剌とした歌唱にフラッシーなG&Keyという
まさしくOPナンバーにぴったりな
爽快なHRナンバー。


BILOXI - Let The Games Begin ★★★ (2013-12-06 23:58:22)

その名の通り、アメリカはミシシッピ州ビロキシィ出身の5人組が'93年に米インディーズのASH AMERICAから発表したデビュー作。
張りのある声で溌剌と歌うVo、テクニカルなフレーズを流れるようにキメまくるツインG、カラフルに花開くKey、メンバー全員が歌える強みを活かした分厚いボーカル・ハーモニーとがハジけるように躍動するサウンドは、往年のSTRYPERを彷彿とさせる健康美を宿したポップ・メタル路線。(それをもうちょいハードポップ寄りにした感じ?)
レコードで言えばA/B面トップに当たる①⑥に爽快な疾走ナンバーを置いて「掴み」とし、後に続くのは、このバンドの武器であるキャッチーなメロディ・センスと壮麗なハーモニーが映えるハード・ポップ②⑦。更に土の薫りが漂う⑤や、各楽器の見せ場を盛り込んだハードな⑪を配して本編の流れのアクセントにしたかと思えば、産業ロック調パワー・バラード④と、乾いたアコギが大陸的な哀愁を運んでくる⑨といったタイプの異なるバラード2曲を収録する等、この手の作品に求められるツボをきっちり押さえた隙のない1枚。
とてもインディ・レーベルからリリースされた作品とは思えぬメジャー感を漂わせていて、デビューするのがあともう5年ほど早ければ、もっと然るべきリアクションが受けられたろうに・・・と、遅過ぎたデビューを惜しまずにいられません。


MAKE UP - Howling Will ★★★ (2013-12-05 23:22:24)

大ヒット・アニメ『聖闘士星矢』の主題歌を手掛けたことで知られるMAKE UPが'84年に発表した1stアルバム。
LOUDNESSの弟分的存在として、樋口宗孝のプロデュースを受けてデビューを飾った彼らですが、国内HR/HMシーンでも指折りのメロディ・メイカー、松澤浩明(G)がここで目指しているのは、(LOUDNESSとは趣きを大きく異する)エッジを残しつつも「聴かせる」ことを最重要視した、ポップでメロディアスなHRサウンド。
ガナったりシャウトに逃げたりしない、山田信夫の丁寧且つパワフルに歌い上げるVoを中核として、それを(作曲スタイル同様に)歌心溢れる松澤のGプレイと、リード楽器としての存在感も放つ河野陽悟のKeyとが華やかに盛り立てる本編は、突出したキメ曲は見当たらない代わりに、Keyによるドラマティックな幕開けからラストに至るまで、歌謡曲風味の哀愁とキャッチーさを宿したハイクオリティな名曲/佳曲が流れるように次々繰り出される隙のなさ。(経年劣化を感じさせない、地に足の着いた歌詞も○です)
MAKE UPのアルバムで単独でCD化されているのはコレのみ。非常に残念な話ではあるのですが、逆に考えれば、本作にはそれだけの価値があると認められているとも言えます。名盤。


Daemonia - Live in Tokyo - Phenomena ★★★ (2013-12-04 22:34:20)

ピアノとオペラティックな女性Voの共演による
荘厳な序盤から、切り裂くように入ってくる
シンセをきっかけに楽曲がスピードアップ。
野太い音色で唸りを上げるBと疾走するDsの上で
GとKeyがドラマティックなメロディを狂い咲かせる様は、
メロディック・パワー・メタルさながらの迫力。


Daemonia - Live in Tokyo - Demon ★★★ (2013-12-04 22:26:37)

愛すべきホラー映画『デモンズ』のテーマ曲。
冷ややかで禍々しく、でもキャッチーでノリノリな名曲。
ペールギュントの“山の魔王の宮殿にて”のメロディを
引用している辺りが、いかにもユーロ・プログレ・バンドの
手による作品っぽいですね。
「デモン!デモン!デ、デ、デ、デモン!」のコーラスを
一緒に唱和したくならない奴がいるでしょうか?


Daemonia - Live in Tokyo ★★★ (2013-12-03 22:03:27)

ホラー/サスペンス映画の劇伴を、プログレ/ハード・ロック調にリ・アレンジしてカヴァーするプロジェクト、DAEMONIAが'02年に行った来日公演の模様を収めた実況録音盤。
映画雑誌で(音楽雑誌ではなく)ライブ・リポートを読んだ時にゃ「行きたかった!」と臍を噛みましたが、後に本作がリリースされたので結果オーライ・・・と思いきや、美しく/禍々しく/繊細に/破壊的に、サウンドを変幻自在に彩るクラウディオ・シモネッティの鍵盤捌きを中心に、精緻な演奏力を結集して繰り出される名曲の数々、そして大盛り上がりの観衆の反応を聴いたら、余計に「やっぱり行きたかった!」と枕を濡らす羽目になりましたよ。
バンマス役を担うのは勿論シモネッティですが、楽曲はしっかりとビートを効かせてハードにカヴァーされています(ちなみにドラマーはイタリアのプログレ・メタル・バンド、DGMの2代目シンガーとして知られるティッタ・タニ)。
中でも、荘厳かつ邪悪な③、ひときわ観客の熱い反応を呼び起こす『ハロウィン』の④から『エクソシスト』の⑤へと繋がる名曲メドレー、バッハの代表曲をパワフルにカヴァーした⑨、HR然とした熱気を帯びてドラマティックに盛り上がる⑪、そしてラストを怒涛の如き迫力で締め括る⑱といった楽曲は、メタル者にもアピールし得る音圧と熱量、それにエキサイトメントが備わった逸品。
無論、それ以外の楽曲だって劇的な音楽好きなら必ずや心震わされるであろう珠玉の名曲揃いで、映画ファンとプログレ・ファンだけの物にしておくのは勿体ないライブ盤であります。


Daemonia (2013-12-02 22:39:27)

GOBLINのメンバーにして、HR/HMファン的にはイタリアのプログレ・メタル・バンドDGMの作品等を手掛けたプロデューサーとしても知られるクラウディオ・シモネッティが、盟友のダリオ・アルジェント監督作品やGOBLINの作品を中心に、ホラー映画の音楽に独自の解釈を加えてカヴァーするために立ち上げたプロジェクト。
'00年にデビュー作『DARIO ARGENTO TRIBUTE』を発表し、'02年には同作を引っ提げて来日公演を敢行。この時の模様は翌年リリースのライブ盤『LIVE IN TOKYO』で聴くことができる。


YNGWIE MALMSTEEN (2013-12-02 22:02:10)

かなり酔っ払った状態で見てたので記憶は相当怪しいのですが。
>ラウパ2013でインギ

1曲目は劇的な疾走ナンバー“RISING FORCE”。会場のボルテージは一気に頂点に達するも、以降はインスト曲か、イングヴェイ自身がVoを取る近作ナンバーの連打で、往年の(歌入りの)名曲は“HEAVENT TONIGHT”と“I'LL SEE THE LIGHT TONIGHT”ぐらい。
加えてノイズ混じりの音響が終始安定せず、度重なるギター・トラブルやマイク・トラブルに場内もざわざわと異様な雰囲気に。ステージにズラリ並べられたマーシャルの壁が空しい・・・。
で、問題が発生すると進行そっちのけでローディに文句たれる御大。脇から慌ててベーシストが前へ走り出てきて、「ヘ~イ、ジャパ~ン、乗ってるか~い?」みたいな苦しいMCで場を繋ぐのですが、見てるこっちにも必死さが伝わってきて痛々しい。しかも音響を改善しようとスタッフがステージ上をウロチョロするので気が散ること甚だしい(笑)
ちらちらとイングヴェイに視線を送り「ボス、そろそろ復帰して下さいよ!」とアピールするB。しかし我関せずで客席に尻を向けたままの貴族。ベース頑張れ!多分、二日目のステージで一番頑張ったのはあのベーシストではなかったろうか
で色々あって(荷物を回収するためクロークへ中座して2、3曲見逃す)、最後は諸々のトラブルに対する鬱憤を晴らすかのように、イングヴェイが自分のギターを執拗に破壊してエンディング。
帰りがけ、アリーナ出口の階段のところで、学生さんらしき2人組が「なんか凄いもん見たな」と呆然としてました。


Harlequin - One False Move - It's a Woman You Need ★★★ (2013-11-30 00:33:40)

アルバム収録曲中、最も濃厚な哀愁を背負って
本編を締め括る名曲。透明感を湛えたKeyが
アメリカン・プログレ・ハード的な雰囲気も演出します。


Harlequin - One False Move - I Did It for Love ★★★ (2013-11-30 00:31:44)

アルバムの幕開けに相応しいアップテンポのナンバーですが、
HR的な感触よりも、お洒落でキャッチーなノリの良さが強調されていて、
アメリカでの成功を狙うバンドの野心が透けて見える仕上がり。
いやでも、これがメロディアスで実に良い曲。
この時期のバンドの「ノリにノってる感じ」が伝わってきますね。


Harlequin - One False Move ★★★ (2013-11-28 23:37:31)

1st『VICTIM OF A SONG』がゴールドを、続く2nd『LOVE CRIMES』がプラチナムをそれぞれ獲得・・・と、本国カナダにおいては確固たる地位を確立するに至ったHARLEQUINが'82年に発表し、日本デビュー作ともなった3rdアルバム。
『愛は危険な夢遊歩行』なる、言葉の意味はよう分からんがインパクトは十分な邦題を付けられた本作は、再びタッグを組んだ売れっ子プロデューサー、ジャック・ダグラスとの共同作業も一層磐石なものとなり、もはや勝ち組バンドとしての風格さえ漂ってくるようです。キャッチーなメロディと心地良い疾走感とがブレンドされたOPナンバー①の素晴らしさなんて、余裕はあっても慢心のないバンドの充実っぷりを伝えてくれる名曲。
サビのリフレインが印象的な躍動感溢れる④⑦や、ハスキーなVoと哀愁振り撒くG、Keyが叙情性を増幅する⑩等、ハーモニーとメロディを増量することによりサウンドの洗練に磨きを掛ける一方で、インスト・パートが主役を張るプログレ/70年代HR的な構築美と重さを併せ持つ⑤のような楽曲も収録するなど、相変わらず、そのサウンドはポップでありながらしっかりとした背骨も通されています。硬軟のバランスが取れた曲作りの上手さには、「流石、カナディアン・メロディスHRの雄」と感心させられることしきり。
アメリカでの成功を果たせなかったことから、メンバー的にはイマイチ不満足な作品らしいですが、いえいえ。これの国内盤も是非再発して欲しかったなぁ。


Harlequin - Love Crimes - It's All Over Now ★★★ (2013-11-27 21:59:26)

カナディアン・メロディアス・ハードらしい
哀愁と躍動感が滲み出す、アルバムでも1、2を争う名曲。
バックに埋没せず、かといって出しゃばり過ぎもしない
ツボを心得たKeyの活躍ぶりが素晴らしい。


Harlequin - Love Crimes - Love on the Rocks ★★★ (2013-11-27 21:56:45)

「ポップ・バンドと舐めるなよ」との
バンドの気概が具現化したドライヴするロック・ナンバー。
それでいてメロディのフックや細かいアレンジにも
気配りが行き届いている辺り、感心させられます。


Harlequin - Love Crimes ★★★ (2013-11-26 22:19:39)

BOSTONの成功に端を発するアメリカン・プログレ・ハードのムーブメントの盛り上がりに、カナダより参入したHARLEQUINの最高傑作との評価を戴く、'80年発表の2ndアルバム。
AEROSMITHやCHEAP TRICKの成功にも貢献したジャック・ダグラスがプロデュースを担当してるだけあって、少々オヤジ臭い声質ながらも確かな歌唱力を備えたVo、ハードなGとポップなKeyが適切にバランスを取って展開するカラッと快活なメロハー・サウンドのクオリティは相当なもの。
甘さだけでなくHR的な骨太さをアピールする②、産業ロックの様式美というべき軽やかなKeyワークに胸躍らされる④、青空の下、オープンカー運転してる時にこんな曲がラジオから流れてきたらさぞかし気持ち良いだろうな~と思わせてくれる⑦⑨⑩等、ほんのり欧州風味の湿り気を帯びたメロディと、大陸的な爽やかさ/ノリの良さを併せ持つ楽曲の数々は、これぞまさしくカナディアン・メロディアスHRの王道!といった趣きで、耳に良く馴染みます。
再発ブーム華やかなりし90年代後半にはここ日本でCD化(世界初)もされた本作は、恐らくこのバンドのカタログの中では最も入手が容易な1枚。中古屋で見かけたら是非どうぞ。


Harlequin (2013-11-26 07:30:15)

'75年、カナダはマニトバ州ウィニペグにて、ラルフ・ジェイムス(B)とジョージ・ベランガー(Vo)らによって結成。
デモテープを制作した後、ツアーで訪れたトロントのバーで演奏している姿が、偶然その店に来ていた売れっ子プロデューサーのジャック・ダグラスの目に留まり、彼の助力もあってCBS/EPIC RECORDSとのディールが成立。'79年に1st『VICTIM OF A SONG』でデビューを飾る。
同作はカナダ国内でゴールド・ディスクを獲得するヒット作となり、以降バンドは、最高傑作と名高い2nd『LOVE CRIMES』('80年)、日本デビュー作となった3rd『ONE FALSE MOVE』('82年)、最終作の4th『HARLEQUIN』('84年)を発表。
'86年にリリースされたベスト盤を最後に解散の道を選択しているが、多くのベテラン・バンド同様、00年代に入って再結成。'06年にはそれまでの功績が認められ、カナダにおいて音楽の殿堂入りも果たしている様子。


FASTWAY - Waiting for the Roar ★★ (2013-11-23 00:12:35)

FASTWAYと言えば、若き日のロバート・プラントを彷彿とさせるデイヴ・キングの情熱的なVoと、エディ“ファスト”クラークの骨太にして豪快なロックンロール・センスとが、ガップリ四つに組んだ1stが代表作として知られていますが、自分が持ってる彼らのアルバムは(なぜか)'86年にリリースされたこの3rdのみ。でも一体いつ買ったのかはさっぱり思い出せねぇ・・・。
深めにリヴァーブがかけられたポップな音作りに、シンセを大胆に組み込むことでメロディアス且つスケールの大きなアレンジを施された本編は、一般的にFASTWAYの名を聞いて想起するサウンドとは大きく趣きが異なる。初期作に収録されていたならさぞかしハマったであろうジャニス・ジョプリンの名曲④のカヴァーが、ここでは今ひとつ馴染んで聴こえないこともその証左かと。
前作のセールス的不振を踏まえて、プロデューサーのテリー・マニング主導でレコーディング作業が進められた結果、こうした80年代的モダンさ漂う作風へと至ったらしいのですが(作中でシンセ弾いてるのも彼)、いやでもこれはこれで案外悪くない。58人編成のオーケストラを起用して、OPからいきなり6分を越えるドラマティックな大作ナンバー①や、ストリングスが非常に効果的に取り入れられている②、デイヴの熱唱に涙ちょちょ切れるバラード④といった思わず前に身を乗り出す名曲を収録されていますからね。
「FASTWAY流アリーナ・ロック」(?)という、実験的な試みがきっちりと成果を上げている意欲作ではないでしょうか。


FERGIE FREDERIKSEN - Any Given Moment - Any Given Moment ★★★ (2013-11-23 00:02:03)

伸びやかなVoとG、
さりげなく合いの手を入れるKeyが
透明度の高い哀愁を漂わすメロハー・ソング。
作曲はジム・ピートリックと聞かされて
この名曲っぷりも納得ですよ。


MORNING STAR - Venus - Angel ★★★ (2013-11-21 22:27:32)

オーバードーズで死去したDEEP PURPLEの
トミー・ボーリンに捧げられている、
哀愁に満ちたOPナンバーにしてアルバムのハイライト。
歌とコーラスとギターとが泣きまくる様は
同時期のKANSASを彷彿とさせる部分多し。


MORNING STAR - Venus ★★ (2013-11-20 23:35:59)

華々しい成功とは全く無縁でありながら、メロディ愛好家からは未だに「隠れた名バンド」として語り継がれるアメリカはカンザス州出身のMORNING STARが、'78年に米メジャーのCOLOMBIA RECORDSから発表した2ndアルバム。(ずっと探し回っていたのですが、漸く手頃な価格で購入することができました)
リチャード・コーベン画伯を起用して、名画『ヴィーナスの誕生』をパロった遊び心溢れるアートワークでバンドのプログレ・マインドを主張しつつも、デビュー作がコケたことによりレコード会社からの「もっと売れる作品を作れ」とのプレッシャーが増大したのか、本作では哀愁や泣きよりも快活でアメリカンなノリの良さを強調。60~70年代の大ヒット曲をカヴァーした②⑦の存在も、ハードネスが後退してよりポップ風味を増した本編のそうした印象に拍車を掛けています。
尤も、シンプルなロックンロール系の楽曲にしても、このバンドらしくメロディ/アレンジ共にセンス良くまとめられており(あんまし泥臭くない)、決してクオリティは低くありません。何よりOPから早くも泣きまくりの哀愁が溢れ出す①、欧州風味の湿ったドラマ性を湛えた⑤、本編中、最も「アメリカン・プログレ・ハード」の音像に忠実な仕上がりの⑨といった要所を引き締める名曲の素晴らしさは特筆モノ。
前作に比べるとインパクトでは劣りますが、それでも、前述の名曲聴きたさに今でも時々引っ張り出させるだけのクオリティは備わった好盤です。


FERGIE FREDERIKSEN - Any Given Moment - Last Battle of My War ★★★ (2013-11-19 23:12:11)

ネバー・ギブアップ!ネバー・サレンダー!な歌詞は
ありがちなメッセージ・ソングかもしれませんが、
幾度となく死線をくぐったこの人が歌うと、
尋常でない説得力でグッと胸に迫ります。
疲れた心身にエネルギーを注ぎ込む、
ポジティブ且つ力強さに満ち溢れた名曲。


FERGIE FREDERIKSEN - Any Given Moment ★★★ (2013-11-18 21:08:42)

アレッサンドロ・デル・ベッキオを筆頭とする実力派ミュージシャン達のバックアップの下、'13年に発表された3rdソロ・アルバム。
順調なアルバムのリリース・ペースのみならず、'12年にはボビー・キンボールやスティーヴ・オウジェリーらと共に来日公演を行っていたりと、ファーギー・フレデリクセンはもうすっかり癌を克服したものとばかり思っていましたが、今回雑誌に載っていたインタビューを読んで、実は現在も、作品をフォローするためのツアーにさえ出られないぐらい体調が思わしくないことを知り愕然。張り良し、艶良し、伸び良しの三拍子揃ったエモーショナルな歌声からは、病魔の影なんて微塵も感じさせないのに・・・。(顔つきには確かにやつれが現れていますが)
それでも、アルバム全編に咲き誇るのは爽やかに澄み渡った曇りなきメロディアスHRサウンド。「体調は良くない」「その時が来たとしても覚悟は出来ている」と率直に語る彼が、にも関わらず、沸々とエネルギーが湧き上がってくるかのような①⑩、LE ROUX時代の僚友がテリー・ブロックと共作した哀愁のメロハー②、ジム・ピートリックのメロディ職人としての筆致が冴え渡る⑧、美しくポップなイッサ嬢とのデュエット・ソング⑨etc・・・といった、どこまでもポジティブなフィールに貫き通された楽曲の数々を力強く歌い上げる様には、胸打たれずにはいられませんて。
決して派手な作品ではありませんが、静かに漲る気迫に思わず背筋が伸びるような思いを味わう1枚であります。


ROCK'N'ROLL STANDARD CLUB BAND - ROCK'N'ROLL STANDARD CLUB ★★★ (2013-11-15 22:39:49)

『STAND PROUD!』シリーズ第0弾・・・ではなく、B'zの松本孝弘(G)が、自身のルーツであるロックンロールの名曲(メインは70年代)の再構築に挑んだカヴァー・アルバム。
この人クラスのミュージシャンなら、大物パワーで有名人を山ほど招いてバブリーな作品も作れたと思いますが、そこを敢えてバンド形式に拘り、ゲストは最小限に留める姿勢に本作に注ぐ当人の熱意や、オリジナルに対する真摯なリスペクトが感じられ、非常に好感が持てます。
何よりLOUDNESSの樋口宗孝(Ds)、TWINZERの生沢佑一(Vo)、VOW WOWの人見元基(Vo)といった押し出しの強い面子(Bはアレンジャーとして辣腕を揮う明石昌夫)を向こうに回して、一歩も退くことなく、楽曲の中心でその存在感を主張する彼のGプレイがお美事。M.S.G.の名インスト④や、ゲイリー・ムーアの泣きにも決して聴き劣りしない⑧(メロウなKeyアレンジも秀逸)は、図太く粘っこいGサウンドが映える入魂の出来栄え。そして勿論、人見が豪唱轟かす⑥⑨、生沢のブルージー且つパワフルな歌声がハマる哀愁の⑦に、DEEP PURPLEの⑩等の素晴らしさに関しては、わざわざ言及するまでもない!と。
B'zのギタリストとしてのTAK MATSUMOTOと、H.M.プロジェクトの一員として浜田麻里のバックでGを弾いていた松本孝弘とを、一本の線で違和感なく繋ぎ合わせてくれた1枚。良い作品です。


Syu - CRYING STARS -STAND PROUD!- ★★★ (2013-11-12 23:21:57)

GALNERYUSのSYU(G)、'10年発表の初の(?)ソロ・アルバムにして、『STAND PROUD』シリーズ第4弾。
屍忌蛇(ANIMETAL~VOLCANO)が80年代をカヴァーした第1弾、柴田直人(ANTHEM)が70年代をカヴァーした第2弾と来て、今回は90年代に生み出されたHR/HMの名曲をメインにカヴァー。それに伴って参加ミュージシャンもより若い顔触れへと変化が見られますが、演奏を聴く限りではいずれ劣らぬ実力者揃いなので作品のクオリティは磐石です。
シリーズ第一、二弾が、どちらかと言えばプロデューサー的視点で作られていたのに対し、若きギター・ヒーローの華々しい演奏が映える楽曲を中心にセレクトされている本作は、ギタリスト目線で組み立てられた作品といった印象。HEARTの“ALONE”(アカネ・リヴ嬢が参加)のようなバラード系の楽曲も収録されているのですが、やはり、それ以上に強く印象に残るのはRACER Xの“STREET LEATHEL”やSTRATOVARIUSの“AGAINST THE WIND”、イングヴェイの“NEVER DIE”といった、GALNERYUSにも多大な影響を与えたと思しきスピーディ&テクニカルな楽曲の数々。特に“AGAINST~”は、小野正利の強力なハイトーンVoが乗ることによってオリジナル版をも凌駕するインパクトを獲得しています。
それにしても、とうとう90年代の楽曲もカヴァーの対象になる時代がやって来たかと思うと何やら感慨深いものがありますね・・・。


Syu (2013-11-12 23:17:34)

GALNERYUSの大黒柱であるギタリスト。
(詳細についてはGALNERYUSの項目を参照)
かなり長いこと「SHU」だと思い込んでいたのですが
「SYU」なんですね。あー、いらん恥かいた。


柴田直人 - STAND PROUD! Ⅱ ★★★ (2013-11-11 23:18:57)

ANTHEMの柴田直人(B)をフィーチュアした企画アルバム『STAND PROUD!』シリーズ、'97年発表の第二弾。
屍忌蛇が手掛けた第一弾が、主に80年代に生み出されたHR/HM王道の名曲をカヴァーしていたのに対し、もう一世代上の柴田直人はLED ZEPPELIN、DEEP PURPLEの2大巨頭を筆頭に、70年代HRやKING CRIMSON等のプログレ・バンドを中心にカヴァー。統一感はまるでないが、ジャンルに縛られないこの幅広さこそが70年代ロックの奥深さにして醍醐味。前作が自分で作ったお好みテープ感覚で聴くことの出来るアルバムだったとするなら、本作は先輩から貰った音楽の教科書って感じでしょうかね。無論、名曲揃いな上に参加ミュージシャンも豪勢なんで「お勉強しましょう」的な堅苦しさは絶無なんですが。
プロデューサーとしても優れた手腕を揮うお人だけに、本作でも参加ミュージシャンの才能を(技能的にも物理的にも)見事に引き出していて、例えばBAD COMPANYの名曲“READY FOR LOVE”をエモーショナルに歌い上げる下山武徳(SABER TIGER)には、それまで持っていた「暑苦しい声のシンガー」という負のイメージを一変させられましたし、更にトドメは人間国宝・人見元基(Vo)を引っ張り出して、LED ZEPPELINの“貴方を愛しつづけて”を熱唱させていること。ハッキリ言って本作は、この号泣モノのへヴィ・ブルーズを聴くためだけに購入しても損はないと断言したいほどの破壊力。
個人的に『STAND PROUD』シリーズでは本作が一番のお気に入りです。


柴田直人 (2013-11-11 23:16:01)

言わずと知れたANTHEMの大黒柱。「ANTHEM=この人」といっても決して間違いではありません。
あと柴田直人と言えば、当時せっかく友達が「これ、柴田直人のプロジェクトが手掛けてるらしいよ」と言って貸してくれたのに、ゲーム音楽にあまり興味が持てなかったので碌すっぽ聴きもせずに返してしまったことを今更悔やんでいる『ドラキュラ・バトル』のサントラの再発を是非ともお願い致します。太田カツ(G)も参加してたんでしたっけ。


SHE-JA - Stand Proud! All for Heavy Metal ★★★ (2013-11-10 22:27:15)

ANIMETALのギタリストとして名を上げた屍忌蛇(G)が'97年に発表した初のソロ・アルバムにして、日本が誇る辣腕ミュージシャン達がHR/HMの名曲をカヴァーする人気企画アルバム『STAND PROUD!』シリーズの第一弾作品。
選曲は、M.S.G.の“ASSAULT ATTACK”、VANDENBERGの“THIS IS WAR”、JUDAS PRIESTの“EXCITER”、RIOTの“WARRIOR”etc・・・と端から挙げていっても明らかな通り、「これがHMだ!」と名刺代わりに使えそうなド王道のド名曲ばかりを収録。80年代前半に発表された楽曲を集中的にカヴァーしてるのも偶然ではありますまい。
ベタと言えばベタ極まりないのですが、それもここまで徹底されると芸になっていると言うか、いっそ清々しいと言うか。腕利き揃いの参加ミュージシャン達のバックアップを受けて、アレンジからは「ANIMETALで取った杵柄」とばかりに遊び心が感じられ、何より“荒城の月”のメロディを合体させたSCORPIONSの“BLACKOUT”を筆頭に、より「泣き度」の高いソロを奏でる屍忌蛇のGプレイが冴え渡っています。イージーリスニング系のピアノ曲をヘヴィにアレンジした“LONGING/LOVE”では、後のVOLCANOの萌芽を見て取ることも。
初めてHR/HMを聴く人向けの入門盤にも使用可能かもしれない1枚です。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Melodical Renaissance - Dreamslave/Volfeed ★★★ (2013-11-09 00:47:32)

パワフルな女性Vo、GとKeyがスリリングに絡み合いながら
TERRA ROSA魂を継承して疾走する和製様式美・・・
というよりも関西様式美HMの魅力爆発なスピード・ナンバー。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Melodical Renaissance - Lunatic Theater/Hidden ★★★ (2013-11-09 00:42:13)

丹羽英彰の伸びのあるハイトーンVoと
テクニカルな楽器陣が高いテンションを保ったまま
7分に及ぶ長尺をダレさずに語り切るスラッシュ・ナンバー。
Voは後にVIGILANTEに加入しますが、HIDDENでも
アルバムをリリースして欲しかったなぁ。
まさしくルナティックでドラマティックな
ツイン・リードGも白眉。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Melodical Renaissance - Second Wind/guardian's Nail ★★★ (2013-11-09 00:32:24)

劇的なイントロだけで胸が高鳴ります。
線は細いが哀愁味満点のVoと、
ジャーマン・メロパワ調の勇壮な曲調の
組み合わせが美味なる名曲。
バンドはこれ以降、プログレッシブな
方向へ進んでしまったのが少々残念でした。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Melodical Renaissance ★★★ (2013-11-07 22:08:11)

TERRA ROSAの転生体と聴き紛うコテコテの様式美HMを聴かせてくれる大阪のVOLFEED、歌えるシンガーを擁し展開を多用した技巧派スラッシュ・サウンドで畳み掛ける愛知のHIDDEN、独産風味のパワー・メタルと泣きを含んだ哀愁のVoが組み合わさった東京のGUARDIAN'S NAIL、妖しくも壮大なエピック・メタル絵巻を朗々歌い上げる北海道のFATIMA HILLという、異なる出身地/異なる音楽性/されど一様に高いポテンシャルを秘めた4バンドの音源10曲を収録し、'95年に発表されたコンピレーション・アルバム。
どのバンドも個性がしかと刻印された楽曲を提供してくれていますが、中でも一際印象的だったのがGUARDIAN'S NAILの③。雄々しいジャーマン・メロパワ風味の曲調に、ドン・ドッケン系の哀愁の歌声が乗ったこの疾走ナンバーは、当時西新宿のCD屋で手に取った無料ファンジンで猛プッシュされていて、冴えないジャケットだけなら決して買おうとは思わなかった本作購入を決意する切っ掛けともなった名曲であります。(ファンジンにも感謝を)
その他、関西様式美HMの真髄が疾走するVOLFEEDの①、丹羽ひであきの強力なハイトーンVoとテクニカルな楽器陣が7分以上に及ぶ長尺をドラマティックに語り切るHIDDENの②、BLACK SABBATHとRAINBOWのミスティックなエキスを北海道風味に味付けした(?)三部構成、12分越えの大作ナンバーで本編を締め括るFATIMA HILLの⑩なんかも素晴らしい出来栄え。
死に体にあった(と思っていた)当時の国内HR/HMシーンですが、水面下では有望なバンドが切磋琢磨しているのだなぁ、と教えてくれた1枚。


NEMESIS - Goddess of Revenge ★★★ (2013-11-06 23:11:41)

後にSYMPHONITYと改名するチェコの5人組が'03年に発表した1stアルバム。
METALLION誌の特集「メロディック・ロック必聴盤ガイド112枚」にも選出されていた作品で、折り良く中古盤が格安価格で売りに出されてるのを発見して購入したのですが・・・いや良いですね、これ。
メンバーも認める通り、Keyを適宜取り入れた疾走感溢れるサウンドはHELLOWEEN、ANGRA、STRATOVARIUSといったバンドからの影響を多分に感じさせるメロディック・パワー/スピード・メタル路線。高音域に余裕がなく、低音域はピッチが甘いという頼りなさ全開なVoと、貧相なプロダクションが逃れ難いB級感覚を運んで来ますが、それを差し引いて尚、全編に溢れる如何にも東欧的な寒々しさを纏った泣きメロが、その威力を減じることはありません。
例えば、教科書通りのメロパワ展開を聴かせるOPナンバー①にしても、勇ましさと同時に一抹の物悲しさも漂わすメロディが、西欧や南米のこの手のバンドとは一味違う個性を醸成。その真骨頂と言うべきが続く②③やバラードの⑥で、民俗音楽的哀愁とクサみを伴ったメロディを(お世辞にも上手いとは言えないまでも)熱唱する「泣き声Vo」には悶絶しないわけには参りません。
荒削りですが、ダイヤモンドの原石の如き輝きを秘めた1枚。


DIO - Dream Evil ★★★ (2013-11-03 00:59:01)

予てより「殆どの楽曲を手掛けて来たのに、ローディより給料が低いのは納得できない」との不満を燻らせていたヴィヴィアン・キャンベルが脱退(というか解雇)。後任ギタリストにROUGH CUTのクレイグ・ゴールディを迎えて'87年に発表された4thアルバム。
クオリティは高かったがセールス的には不発に終わった前作『SACRED HEART』の結果を鑑みてか、本作では再びソリッド且つスピーディなサウンドへと軌道修正。但し初期作のようなドラマ性やスケール感は控えめ。正統派ギター・ヒーロー然としたヴィヴィアンに対し、より現代的で堅実(ぶっちゃけ地味・・・)なクレイグのGプレイを生かして、ジョー・リン・ターナー時代のRAINBOWを思わす“OVERLOVE”みたいな楽曲もあったりと、これまで以上にモダンなアプローチが試みられています。
全体的に小粒な印象は拭えないものの、代わりにロニーの歌声の充実度は完璧に前作を凌駕。特に、印象的なサビメロを持つスピーディなOPナンバー“NIGHT PEOPLE”と、その勢いを受け継ぐ“銀嶺の覇者”風味のアルバム表題曲“DREAM EVIL”、鬼気迫る歌いっぷりが圧巻の“SUNSET SUPERMAN”、それに小気味良く本編後半を駆け抜けていく“FACES IN THE WINDOW”といった名曲/佳曲における、ロニーのスピーカーを食い破らんばかりのド迫力の歌唱には、思わず平伏したくなる程の王者の威厳が宿っています。


DIO - The Last in Line ★★★ (2013-10-29 22:30:27)

'83年にリリースされるや、全米アルバム・チャート最高23位にランクインしてプラチナムを獲得。自他/名実共に認めるDIOの代表作たる2ndアルバム。
スピーディな“WE ROCK”で幕が上がり、続くのは重厚なアルバム表題曲“THE LAST IN LINE、後半にはポップ風味を効かせたメロディアスな“MYSTERY”を配して、最後はドラマティックなへヴィ・ナンバー“EGYPT”で締め括る・・・という構成は、まるでデビュー作の曲順と鏡写しのよう。
強力無比なロニーのVo、ヴィヴィアンのフラッシーなGワーク、ヴィニーのソリッドで疾走感溢れるドラミングから生み出されるハードネスやドラマ性を損なうことなく、正式メンバーに昇格したクロード・シュネルが奏でるKeyのフィーチュア度も高められた楽曲は、それと共に一層キャッチネスが強化。雄々しくノリ良く勇ましく、全世界津々浦々のHR/HMファンの合唱を誘発しながら駆け抜ける“WE ROCK”は、DIOの追求する音楽の一つの完成型を提示した永遠のロック・アンセムと言えましょう。
その他にも、邦題“闇夜の暴走”に相応しい飛ばしっぷりが痛快な“I SPEED AT NIGHT”、ロニー独特の絡み付くような歌唱がエキサイティングな“ONE NIGHT IN THE CITY”、キャッチーな“EVIL EYES”等、DIO入門編にこれ以上ないぐらい相応しい、名曲揃いの名盤。
個人的にDIOのアルバムで一番好きなのはデビュー作なんですが、最高傑作ってんなら間違いなくコレかな、と。


DIO - Holy Diver ★★★ (2013-10-28 22:57:34)

BLACK SABBATHを去ったロニー・J・ディオが、誰憚ることなく自身の演りたい音楽を追及すべく、RAINBOW時代に同じ釜の飯を食ったジミー・ベイン(B)、盟友ヴィニー・アピス(Ds)、そして気鋭の新人ヴィヴィアン・キャンベル(G)らと共に結成したバンドのデビュー作。('82年発表)
RAIBOW時代から一貫してロニーが拘り続ける「虹」「魔法」といったファンタジック/ドラマティックなモチーフを取り扱いつつも、よりソリッドに、よりスピーディに研ぎ澄まされたサウンドからは、世のHMムーブメントの盛り上がりに呼応したかのようなアグレッシブなエネルギーが迸り出ています。
特に、いつ如何なる時に聴いても全身の血液が沸騰する鋭角的なGリフ、畳み掛けるリズムの上にロニーの鬼気迫るシャウトが乗っかった“STAND UP AND SHOUT”は、DIO屈指の・・・いやさHR/HM史に残る名曲中の名曲。
アルバム全体の完成度では次作『THE LAST IN LINE』に一歩譲りますが、重厚な“HOLY DIVER”、劇的な“DON'T TALK TO STRANGERS”、Keyを取り入れたメロディアスな“RAINBOW IN THE DARK”といった必聴の代表曲が放つインパクトのデカさでは一歩も引けを取らず。多少地味な楽曲にしても、ロニーがその神々しい歌唱力をもって力ずくで佳曲レベルに引き上げていますしね。
デビュー作にして、早くも風格十分な名盤。


NIVA - Gravitation - Never Say Goodbye ★★★ (2013-10-27 22:12:41)

哀メロ派のツボを的確にくすぐる
絶妙な展開を聴かせるメロディがとにかく辛抱堪らない、
「これぞNIVA!」なアルバムのハイライト・ソングの一つです。


NIVA - Gravitation - Let It Shine ★★★ (2013-10-27 22:10:25)

溌剌としたGサウンドに、弾けるような曲調、
それにキャッチーで高揚感溢れるサビメロ・・・と
80年代ポップ・メタル風味満点の名曲。


NIVA - Gravitation - In a Misty Light ★★★ (2013-10-27 22:06:29)

更なる高みへと到達したトニー・ニヴァの
絶品な歌声が、格調高いドラマ性を演出する
リッチでエモーショナルなバラード。


NIVA - Gravitation - My First and Only One ★★★ (2013-10-27 22:03:57)

美しく澄んだ曲調と伸びやかなハイトーンVoが
雲間から差し込む陽光のような心地良さを
呼び起こす逸品。


NIVA - Gravitation - Never Too Late ★★★ (2013-10-27 22:01:06)

重厚なハーモニーと絶妙にフックの効いたサビメロで
アルバムの幕開け早々に聴き手をノックダウンする名曲。


NIVA - Gravitation ★★★ (2013-10-24 21:57:31)

復活作『GOLD OF THE FUTURE』の高評価を追風に、今度は間を空けることなく'13年にリリースされた3rdアルバム。
哀感と涼感を宿したOPナンバー①が宣誓する通り、中心メンバー、トニー・ニヴァの伸びやかなハイトーンVoをメインに据えて、楽曲をフレッシュに彩るGとKey、それに涼しげなボーカル・ハーモニーとが如何にも北欧的な透明感を演出するメロディアスHRサウンドは、評判を呼んだ前作の作風を遵守。その一方で、続く爽やかに弾む②に明らかなようにハードポップ色も増量されていて、溌剌と駆け抜ける⑦なんてその象徴と言うべきキャッチーな逸品かと。
前作収録“GOLD OF THE FUTURE”の如きハードな名曲が見当たらないのは残念ですが、その分メロディの煌きには一層の磨きが掛けられています。絶品のフックラインを描き出すサビメロがNIVAの面目躍如たる①⑩をハイライトに、トニー・ニヴァの卓越した歌唱力が元々素晴らしい楽曲のポテンシャルを更に一段上のグレードへと引き上げている③⑤等、アルバム全編がメロディ愛好家の泣き所を突く至高のメロハー・ソングの大盤振る舞い。
「世が世ならヒットチャートを賑わしていても不思議ではないのに・・・」と思わせてくれる充実作。


MIDNIGHT SUN - Metal Machine ★★★ (2013-10-22 23:46:48)

「MIDNIGHT SUN=ピート・サンドベリのバンド」という意識があったので、彼の脱退のニュースには驚かされましたが、何より'01年にリリースされた本4thアルバムを手にして、見た目から楽曲に至るまで、コテコテにヘヴィ・メタリックな装いで塗り固められた劇的な変身振りにビックリ。まるで真面目な学級委員長が夏休み明けに髪を染めてボンタン履いて登校してきたのを目撃した中学生な気分ですよ。
当初は「ハイハイ、HAMMERFALLの成功に便乗したいわけね」」と決して良い印象を受けなかったのですが、しかし実際にアルバムを聴いてみると、これが安易に流行に飛び付いただけの作品とは一線を画すカッコ良さ。
前作まで楽曲を壮麗に彩ってきたKeyが脇へ退き、代わって弾丸のように撃ち出されるソリッドなGリフ&リズムの存在が強調されたサウンドは、新Voの歌唱スタイルがロブ・ハルフォード似なこともあって、全体的に『BRITISH STEEL』を発表した頃のJUDAS PRIESTを彷彿。ハード&へヴィな作風にも関わらず、楽曲はキャッチーさを失っておらず、何よりメロディの魅力にも全く鈍りが見られない点が素晴らしい(サビメロも相変わらず強力)。②なんて従来の持ち味と新味が見事な融合をみた、眩いばかりの輝きを放つ名曲。
前3作との連続性は薄いですが、これもまた間違いなくMIDNIGHT SUN印の名盤です。


MIDNIGHT SUN - Nemesis ★★★ (2013-10-21 22:35:43)

意外にポイントが低いですが、個人的にMIDNIGHT SUNの作品で一番好きなのが、'99年発表のこの3rdアルバム。
ツインGの片翼がクリス・パルムから、現在では優れたソングライターとして勇名を馳せるマグナス・カールソンに交代し、より磐石なラインナップとなった本作は、これまで以上にメロディの泣き具合を増強。元々、悲哀に満ちたサビメロの構築術に冴えを感じさせてくれるバンドでしたが、ここでは冷え冷えとした空気を運んでくるボーカル・ハーモニーを駆使して、最早「日本のバンド?」と思うぐらいこっちの琴線を刺激するクッサクサな泣きっぷりを披露。
いきなり哀愁全開のアルバム表題曲①、イングヴェイ風味の曲調にピート・サンドベリの「泣き声」が映える②、荘厳なコーラスをフィーチュアしたクラシカルな③という冒頭の名曲3連打でノックアウトされたかと思えば、後はピートがビブラートを効かせたオペラティックな歌声を披露する⑬や、ラストに控えしEUROPEの名曲“SEVEN DOORS HOTEL”のカヴァー⑮(前作と今作にジョン・ノーラムがゲスト参加していることに引っ掛けたお遊びかな)まで、全15曲という長尺にも関わらず、殆どダレを感じる暇なく聴き終えることが出来ます。
いやでも曲数はもっと絞ってくれても良かったような気はしますが。


MIDNIGHT SUN - Above & Beyond ★★★ (2013-10-19 01:44:50)

デビュー作の高評価に手応えを掴んで、'98年に発表された2ndアルバム。
1st『ANOTHER WORLD』にはAOR/産業ロック路線の楽曲と、北欧メタル然としたHRナンバーとが混在していましたが、今回は大仰な語りによる序曲①から疾走ナンバー②へと繋がっていく開巻早々のドラマティックな展開からも明白に、後者の路線で統一。(尤も前作もOPナンバーは様式美路線の疾走曲でしたが)
鍛え上げられたサウンド・プロダクションの下、ヨナス・レインゴールドとクリス・パルムによるネオクラシカル風味のツインGを前面に押し立て、ハードネスの底上げを押し進めると共に、メロディの更なる拡充も図られている楽曲は、特に壮麗なコーラスに包まれて、ヒンヤリとした悲哀の滲み出すサビメロが絶品。しかもそれを、ピート・サンドベリが持ち前の「切なさ」満点の歌声で熱唱するのだから、その威力は推して知るべし。
スピーディな②、練られたアレンジがメロディの魅力を引き立てる⑤⑧辺りには唸らされずにはいられませんて。(尚⑩⑪にはジョン・ノーラムが客演)
順調に成長の跡が伺える充実作。


MIDNIGHT SUN - Another World ★★ (2013-10-17 23:43:39)

北欧のメロディアスHR街道を渡り歩いてきたピート・サンドベリ(Vo)が、ヨナス・レインゴールド(G)らと共に立ち上げたバンドの、'96年発表の1stアルバム。
2本のGとKeyの存在を活かし、北欧メタルの様式美を見事に体現したドラマティックな疾走ナンバーでいきなり本編の幕が上がる作品ですが、全体を俯瞰で見渡すとそうした色合いは少数派であり、代わりに浮かび上がってくるのは、ピートの切ないフィールを湛えた歌声が映える、透明感と叙情メロディに彩られたポップなメロハー・サウンド風味。特にしっとりと聴かせる⑨はロマンティックな名曲。
アルバムのリリースを重ねる毎にヨナスの発言力が強まり、それと共にどんどんメタル色が強化されていった彼らですが、この時点ではまだピートの方にバンド運営のイニシアチブが握られていたのかと思わせられる、ジャンル・ファンの「ピート・サンドベリ=北欧ハードポップ」というイメージに忠実な仕上がりの1枚。


Exarsis - The Brutal State - Dying Earth ★★★ (2013-10-16 22:24:09)

キャッチーな疾走感とキビキビとしたノリの良さを
併せ持つ、ANTHRAX風味のスラッシュ・ナンバー。
1stアルバム収録曲のセルフ・リメイクですが、
音質、Voの迫力、楽器陣の演奏の精度、
それにアレンジの練り具合まで、完成度は段違いに増しています。
(サイレン音を取り入れた楽曲にハズレなし)
歌詞には「EXARSIS」という言葉も登場しますし、
バンドの代表曲なんでしょうかね。


Exarsis - The Brutal State - Vote for Crisis ★★★ (2013-10-16 22:19:09)

疾走感にかけてはアルバム収録曲中、1、2を
争うハイスピード・ナンバー。
でありながら、キャッチーさを失っていないのが
このバンドの良いところ。
随所で炸裂する掛け声コーラスが
良い感じに高揚感を盛り上げてくれます。


Exarsis - The Brutal State - Mind Poisoning ★★★ (2013-10-16 22:16:43)

エンジンふかし過ぎてタイヤが空転するのもなんのその、
アクセルべた踏みで突っ走る突撃スラッシュ・ナンバー。
ハイテンションで叫び倒すVoとメロディアスに疾走する
ツインGも切迫感を煽ってくれます。


KING DIAMOND ★★★ (2013-10-15 23:28:07)

今年のラウド・パークは行くつもりがなかったので
ラインナップをろくに調べてもいなかったのですが、
中古盤屋に貼られていたポスターを見てびっくり。
2日目のトリを務めるのはKING DIAMONDなんですね。
攻めてるなぁ、主催者。
 
ちょっと行きたくなってきましたよ。


Exarsis - The Brutal State ★★★ (2013-10-15 23:16:39)

日本デビュー作ともなった'13年発表の2ndアルバム。
1st『UNDER DESTRUCTION』最大の欠点だった安普請のプロダクションが劇的な改善を遂げ、オーラ0だったジャケット・アートワークもVEKTORやMUNICIAL WASTEとの仕事で知られるアンドレイ・ボウジコフが手掛けることによって大幅グレードアップ。加えて、刺々しくドライでキャッチーなリフ&リズムが「トルクより回転数で勝負!」とばかりに高速で畳み掛ける収録楽曲には、『UNDER~』を凌駕せんとする前のめりな威勢の良さが漲っているのですから素晴らしい。
それと今回、アコギ序曲のしじまをブチ破って猛突進へと転じる②や、本編最高速度を誇る④、それに1st収録の代表曲をより強力にリメイクした⑤といった優れたスラッシュ・ナンバーの数々を聴いて驚かされるのが、Voの著しい成長っぷり。前作では割とありがちなシャウト・スタイルだったのに、ここでは全編に亘って金属質なハイピッチ・スクリームを繰り出していて、もはや別人と聴き紛う逞しさ。
このハイテンションなVoに、メロディアスに焦燥感を煽り立てるツインG、コール&レスポンスを喚起する雄々しい野郎コーラス、そして猛烈に肉体に訴えかけて来るノリの良さが豪快にトッピングされたスラッシュ・サウンドは、ボーナストラックのEXODUSとNUCLEAR ASSUALTのカヴァー⑪⑫の存在が端的に示す通り、確かに「もし初期EXODUSにNUCLEAR ASSAULTのジョン・コネリーが加入したら?」的な味わいが漂ってきます。
前作から弱点を改善し長所を伸ばした、文句なしの1枚。


Exarsis - Under Destruction - The Return ★★★ (2013-10-14 20:36:56)

ランニング・タイムは2分台とコンパクトですが、
前のめりな疾走感、キャッチーなノリの良さ、
高揚感を煽る掛け声コーラス、それに印象的なGソロと、
このバンドの魅力が全て凝縮されていると
いっても過言ではない、アルバムのハイライト・ナンバー。


Exarsis - Under Destruction - Thrash Is Back ★★★ (2013-10-14 20:30:54)

タイトルからして若気の至り感炸裂しまくりな、
スラッシュ・メタル・バンドのデビュー作に
収録されるに相応しい逸品。
攻撃的でありながら、ノリ易いキャッチーさも備えた
実にこのバンドらしい仕上がりです。


Exarsis - Under Destruction ★★ (2013-10-12 00:10:15)

ギリシャ出身の5人組スラッシュ・メタル・バンドが、アテネのインディーズATHENS THRASH ATACKから'11年にリリースした自主制作の1stアルバム。
いかにも「身近な知り合いにちゃちゃっと描いて貰いました」感漂うチープなジャケット・アートワークと、ダビングを繰り返した聴き古しのカセットテープの如き劣悪な音質とが、リスナーの聴く意欲を著しく削いでくれますが、それさえ乗り越えられれば(高過ぎるハードルだけれども)、収録曲の出来は非常にハイクオリティで驚かされます。
デモテープでWHIPLASHの名曲“POWER THRASHING DEATH”をカヴァーしていることからもこのバンドの趣味嗜好は明らかで、音程無視のシャウト型Vo、ササクレたGリフ、突っ込み気味のリズムとが「止まったら死ぬ!」とばかりに前のめりな生き様を炸裂させまくったスラッシュ・サウンドは、野生動物ばりの猪突猛進ぶりと共に、すこぶるつきのキャッチーさも提示。バンドが秘めた高いポテンシャルをギラリと輝かせます。
スラッシュ馬鹿ぶりダダ漏れの④⑦、バンドのテーマ曲⑤を筆頭に、奔放に弾きまくりつつ、ギリシャ人らしい(?)メロディ・センスも垣間見せるGソロをフィーチュアして、ノリ良く/歯切れ良く/気持ち良く突っ走って、ランニング・タイムは30分弱。
明らかにマニア向けですが、個人的には愛すべき1枚。


Exarsis (2013-10-12 00:08:36)

ニュース番組的には財政問題で、HR/HM的には新世代スラッシュ・メタル・バンド勢の台頭で注目を集めるギリシャはキアトにおいて、'09年に結成。
'10年に入り、アレックス(Vo)、クリスP(B)、パナヨティス(G)、クリスT(G)、ジョージ(Ds)というラインナップが揃うとバンド活動が活性化。デモ音源のリリースやスプリット・アルバム『3 WAYS OF THRASHERS』に参加して地歩を固めると、'11年には自主制作した1st『UNDER DESTRUCTION』を、アテネのインディーズATHENS THRASH ATTACKからリリースする。
同作が国内外で評判となったことから、新たにドイツのMDD RECORDSと契約を交わしたバンドは、'13年にはプロデューサーにジョージ・ボコスを迎えて2nd『THE BRUTAL STATE』(2nd)を発表。彼らはこのアルバムで日本デビューも飾っている。


FUELED BY FIRE - Trapped In Perdition - Rotten Creation ★★★ (2013-10-10 23:20:56)

ストレートに突っ走る、実にスラッシュ・メタルらしい
スラッシュ・ソングなんですが、この曲の白眉は
激情を吐き出すかのように2本のGが荒れ狂う
後半のインスト・パートにあり。


FUELED BY FIRE - Trapped In Perdition - Catastrophe ★★★ (2013-10-10 23:15:13)

荒っぽく鋭角的に刻まれる湿度低めの
Gリフに前へ前へと突進するリズムが
「俺たちどうしようもなくスラッシュ・メタル!」
を地で行くOPナンバー。
暴力的な曲調に相反して、劇的な構築美を
感じさせるGソロも美味しいです。


FUELED BY FIRE - Trapped In Perdition ★★★ (2013-10-09 23:29:10)

スラッシュ・メタル・バンドの3枚目のアルバムともなると、ぼちぼち「クリーン・ボイスで歌い上げてみようかな」とか「モダンな要素を取り込もうかな」とか「バラードでも演ってみっかな」といった、音楽的変化に対する欲求が鎌首をもたげ始める頃ですが、このカリフォルニア出身の5人組はそうしたことには一切頓着せず、メロディ無視で激情を吐き出すVo、鑢のように刻み目の粗いGリフと性急なリズムとが、脇目も振らず突進する、極めてオールドスクールなスラッシュ・メタル道を、全身全霊をこめて邁進しております。別に変化に興味がないのではなく、サウンドの幅を広げることよりも、自身のスタイルを一層深く掘り下げることにのみ集中していると言うべきか。
プロデューサーにエリック・ルータンを迎えた成果も、図太さを増したGサウンド、時に禍々しくトグロを巻くへヴィネス演出、そしてアグレッシブな曲調と対比を為すかのように劇的に噴出するメロディックなツインGといった要素に覿面に反映(ちなみにエリックも③でGソロを披露)。特にスラッシャーの血を沸騰させる①⑤⑥は、本編の魅力を結集したかのような好ナンバーですよ。
演奏の精度を高め、更にマッシヴに「スラッシュ・メタルらしさ」が鍛え上げられた逸品で、FUELED BY FIRE入門盤としてお薦めする1枚。


TORANAGA - Bastard Ballad ★★★ (2013-10-08 23:02:46)

1stフル『GOD'S GIFT』が再発された際には「すわ、本作も再発か?!」と期待が高まりましたが(俺の中で)、結局スルーされてしまった'88年発表の6曲入りデビューEP。
EPと言っても収録時間は35分以上あり、ボリューム的には同時期のスラッシュ・メタル・アルバムとどっこい。しかも密度も十二分に濃いので「これが1stアルバムでいいじゃん」なんて声もあるぐらい。(俺の中で)
起伏に富むインスト曲③をしっかりこなせるだけのテクニック、それに重く湿気ったドラマ性や構築感といったブリティッシュHMの特性を備えたサウンドは、エンディングが“RIDE THE LIGHTNING”みたいな①を聴けば影響元が容易に想像がつきますが、スラッシュと評するにはスピードは然程でもなく、正統派HMと言うには野蛮で好戦的な彼らの音は「華」や「キャッチーさ」に乏しい。まぁそんなところも英国産らしくて好感度大なのですけどね。
オラオラと聴き手を煽り、奮い立たせる作風は次作にも共通する一方で、デビュー作ゆえの荒々しさと、低予算/短期間で錬成されたローファイな音質とが相俟って、こと喧嘩上等の前のめり感覚にかけては間違いなく本作の方が上。ニヒルに歌うVoとメロディアスに切り込むGソロが、武骨なリフ&リズムに乗って突貫する②④辺りには、血沸き肉踊らずにはいられませんて。願・再発。


SODOM - Epitome of Torture - Into the Skies of War ★★★ (2013-10-07 23:12:05)

アグレッシブであると同時に、
一緒に歌いたくなるキャッチーさと
ノリの良さも兼ね備えているのが魅力。
ライブで演ったら盛り上がること間違いなし。
個人的にはアルバム中でも1、2を
争うお気に入りの楽曲ですね。


SODOM - Epitome of Torture - Katjuscha ★★★ (2013-10-07 23:09:32)

ヘアバンドの歌・・・では勿論ないですね。
イントロにくっ付けられたロシア民謡“カチューシャ”の
メロディから一転、獰猛に畳み掛ける高速スラッシュ・ナンバー。
名曲。


SODOM - Epitome of Torture - Invocating the Demons ★★★ (2013-10-07 23:01:31)

SODOMらしからぬメロディアスな曲調と
SODOMらしい激烈な疾走パートとが
入れ替わり立ち代り襲い来る、これまた名曲。


SODOM - Epitome of Torture - My Final Bullet ★★★ (2013-10-07 22:55:04)

OPトラックにして、アルバムのハイライト。
猛々しくもサビでは(微妙に)「歌って」いるトムのVo、
イントロからソロ・パートまでドラマティックな
Gワークを披露するバーネマン、それに気持ち良く
タイトに突っ走るマッカのDsと、本作全ての魅力が
凝縮されているといっても過言ではない名曲。


HAVOK - Unnatural Selection - Under the Gun ★★★ (2013-10-06 21:57:47)

かちっとした整合感よりも、
運動中枢を直撃するキャッチーな
ノリの良さが前面に押し出されていて
「え?これがHAVOK?」と初めて聴いた時は
戸惑いましたが、どっちにしても優れた
スラッシュ・ナンバーであることに違いはありません。


HAVOK - Unnatural Selection - I Am the State ★★★ (2013-10-06 21:54:57)

カラッと抜けの良いスラッシュ・サウンドが
これまでと異なる印象を与えますが、
歯切れの良いVoと、キャッチーに疾走する
リフ&リズムからメロディックなGソロまで、
聴いてるだけで暴れだしたくなる名曲です。


SODOM - Epitome of Torture ★★★ (2013-10-05 01:03:32)

前作『IN WAR AND PEACES』に引き続き、プロデューサーにヴァルデマー・ゾリヒタを起用してレコーディング、'13年に発表されたニュー・アルバム。
21世紀のSODOMの土台を支え続けたドラマー、ボビーが脱退し、その後任として元DESPAIRのマッカことマーカス・フライヴァルドが加入。この編成替えは確実に本編に影響を与えていますが、だからといって微塵もクオリティ低下を許さないのがSODOMたる所以です。
心持ちメロディをなぞる場面の増えたトム・エンジェルリッパーの激情シャウト、ヨーロッパ的ダークネスとドラマ性を湛えたバーネマンのGプレイ、そして前任者ほどの破壊力は持ち合わせていない代わりに、タイト且つ疾走感溢れる演奏で楽曲の「キャッチーさ」増強に貢献するマッカのDsと、今回の作風は(良い意味で)メロディアスな方向へと振られており、例えるなら、ここ数作のKREATORに通じるスラッシュ・サウンド・・・と言えば、どんな感じの音か伝わるでしょうか?
SODOM以外の何者でもない凶暴さで蹂躙する②④⑥のカッコ良さも格別ですが、それにも増して魅力的なのは、猛々しくも劇的なOPナンバー①や、本編最高速度で畳み掛ける⑦、ロシア民謡“カチューシャ”のメロディがイントロにくっ付けられた⑧、一緒に叫びたくなる秀逸なサビメロを持つ⑨といった、攻撃性とメロディが絶妙なバランスで並び立つ楽曲群。
CDの帯には「賛否両論を呼ぶ作風」とありますが、いやいや。初心者にもSODOM入門編としてお薦め出来る、取っ付き易い魅力に溢れた1枚ではないかと思う次第。(なのに帯付き輸入盤のみのリリースってのは勿体無さ過ぎる)


HAVOK - Unnatural Selection ★★★ (2013-10-03 22:30:32)

SLAYERとSEPULTURAのカヴァーも収録したEP『POINT OF NO RETURN』でワンクッション置いた後、'13年に発表された3rdフル・アルバム。
ミックスをテリー・デイト、マスタリングをジェイムズ・マーフィが手掛けるという必勝オーダーが組まれ、歯切れ良いVo、ザックザクのGリフ、機動力に富むリズム、フラッシーに花咲くツインGとが威勢良く突っ走る、HAVOK流スラッシュ・メタルの旨味成分がパンパンに詰まった名曲①で幕が上がる本作ですが、聴き進めていくと何やら違和感が。
全体的に音圧が低く、かっちりとした整合性が感じられた前作に比べ、よりメロディアスに「歌っている」Vo、弾むような軽快感を伴って疾走するリズム等、どちらかといえば、カラッと乾いたノリの良さが重視されていることが原因かと。例えるなら、TESTAMENTのアルバムだと思って聴きてみたら、始まったのがEXODUSのアルバムだった・・・みたいな?
これはこれで間違いなく痛快なスラッシュ・アルバムですし、キレのある演奏が映える楽曲の数々、例えば運動中枢を直撃する③や、キャッチーな曲調に無性に頭を振りたくなる④みたいな名曲は、アルコール類のお供に最適。ただこの音をHAVOKに求めていたかと言えば・・・うーむ。
尤も、他にも①②⑦⑩といったクールなスラッシュ・ソングが並ぶ本作に、三ツ星の評価を与えることに何ら躊躇はありませんけどね。


ANNIHILATOR - Feast - Fight the World ★★★ (2013-10-02 22:52:38)

叙情的なイントロから一転、
アクセルべた踏みで突っ走る展開は
スラッシュ・ナンバーのお約束とも言えますが
ジェフのキレキレな演奏でこれをやられると
やはりテンションが上がります。Gソロも美味。


EVILE - Skull - Skull ★★★ (2013-10-02 22:34:11)

アルバム表題曲にして、EVILEという
バンドの魅力を判りやすく伝えてくれる
起伏に富んだダイナミックなスラッシュ・ナンバー。
しかし、この手の楽曲を歌わせると
マット・ドレイクの歌唱は本当に
ジェイムズ・ヘッドフィールドに似ますね。


EVILE - Skull - Underworld ★★★ (2013-10-02 22:31:23)

OPナンバーに相応しく、情け無用で突進する
アグレッシブなスラッシュ・ソングですが、
初期に比べるとマット・ドレイクの歌唱力が
飛躍的に上達しているので、攻撃的に突っ走っても
どこか貫禄のようなものが漂います。


ANNIHILATOR - Feast - Deadlock ★★ (2013-10-02 22:27:48)

刺々しいGリフから、シャープ気味に吐き捨てる
デイヴのシャウトまで、ここまでSLAYER調の
スラッシュ・ナンバーをジェフ・ウォーターズが
演るのは珍しいような。
彼が手がけている以上は勿論、ちゃんと
ANNIHILATOR印が刻まれていますが。


ANNIHILATOR - Feast - One Falls, Two Rise ★★★ (2013-10-01 23:16:03)

バラード調にスタートして一気に加速した後、
ジェフ・ウォーターズのテクニカルなGプレイが
映えるインスト・セクションを経て、再び叙情的に
締め括られるという、8分以上に及ぶ長尺曲。
落差の効いたドラマティックな曲展開といい、
現行ANNIHILATORの魅力全部入りな名曲です。


EVILE - Skull ★★★ (2013-09-30 23:26:44)

スピーディだが緩急の演出にも気を払い、印象的なツインGのハモリが随所に散りばめられたサウンドは構築感十分なんだけど、劇的/ドラマティックと言える程の華々しさや愛想はないという、「嗚呼、英国産スラッシュ・メタル」の王道を実直に歩むEVILEが、'13年に発表した4thアルバム。
執拗なシュレッド・リフを前面に押し立てて突貫する①③、ダイナミックな曲展開を擁する②⑥⑨のような、このバンドの魅力を体現するスラッシーな楽曲で要所を固める一方で、80年代スラッシュ・メタル愛に満ちた1st、よりへヴィ且つシリアスに表現の幅を広げに掛かった2nd、そして両者の美味しいトコ取りだった3rd・・・と、アルバム毎にサウンドのマイナー・チェンジを試みてきた彼らだけに、今作においても例えば、禍々しさ漂わすミッド・チューン④、デス・メタリックなアグレッションを撒き散らす⑦等、旺盛な前身意欲を感じさせる楽曲も散在。以前にも増してメロディをなぞって歌う場面の増えたVoの実力は、男泣きのバラード⑤において存分にご堪能あれ。
全体的に「80年代スラッシュ風味」は減少傾向にありますが、それでも国内盤が出て然るべき完成度を誇っている辺りは流石。まぁ国内盤、出てないんですけどね。


ANNIHILATOR - Feast ★★★ (2013-09-27 22:49:16)

前作『ANNIHILATOR』でリーガン・マクニールばりのブルータルなご尊顔を披露していたアリス嬢が、今回はとうとうゾンビ化。一体この娘はどこへ行こうとしているのか・・・と、つい余計な心配をしてしまいたくなる(しないか)アートワークが目印の新作アルバム。
頭3曲で完璧に首根っこを押さえられた前作のテンションの高さに比べると、今回はSLAYERを思わせる剃刀スラッシュ①こそ強力な名曲ですが、以降は「らしさ」を維持しつつも、ファンキーに跳ねる楽曲があったり、ロケンロールな楽曲があったりして、(好みの差はありましょうが)個人的には今ひとつ気分がアガりきらず。精密射撃を行う最新式アサルト・ライフルの如きジェフ・ウォーターズのGプレイは、相変わらずエキサイティングなんですが。
しかし叙情バラード⑥を境に、本編後半は雰囲気が一変。構築美を湛えたGソロが激走する⑦、メロウなイントロを引き裂いて加速へと転じる⑧、劇的且つトリッキーな曲展開がブチ込まれた大作⑨・・・と、ジェフがメロディ・メイカーとしての才能もスパークさせた名曲が次々に波状攻撃を仕掛けてきます。
頭3曲ではなくラスト3曲の畳み掛けが圧巻ってのは、まるで前作の裏返しのような構成ですが、何はともあれ終わり良ければ全て良し。
尚、本作の初回盤は代表曲をリ・レコーディングしたベスト盤を同時収録する2枚組仕様。個性は弱い代わりにどの時代の楽曲も無難に歌いこなせる、デイヴ・パッテン(Vo)のフレキシビリティが遺憾なく発揮された仕上がりとなっています。


RAGING FURY - Black Belt - Black Belt ★★★ (2013-09-26 23:06:47)

ブラスト・ビートも交えて本編を
猛々しく激烈に締めくくるアルバム表題曲。
イントロの呼吸音が(カンフーや拳法ではなく)
まさしくタイトル通り「空手」で、聴いていると
東映の三角マークが脳裏に浮かんでくるようです。


RAGING FURY - Black Belt - Meifumado ★★★ (2013-09-26 22:59:36)

“冥府魔道”のタイトルと、「子連れ狼、見参!」等の
台詞も盛り込まれた歌詞が示す通り、海外でも高い人気を誇る
時代劇『子連れ狼』に捧げられたスピード・ナンバー。
楽曲が発する尋常ならざるブルータリティからすると、
TV版ではなく映画版がその対象であることは明白で、
そう思って聴くと、だんだんVoの野太い歌声が
若山先生のそれに聴こえてくるような・・・。


RAGING FURY - Black Belt - Chaos Reigns ★★★ (2013-09-26 22:51:01)

鼓膜を引っかくような音色のGリフが
轟然と走り出すOPの迫力だけで
一気に引き込まれてしまう名曲。
ピンと張り詰めた緊迫感を湛えて
メロディアスに切り込んでくるGソロが
またカッコいい。


RAGING FURY - Black Belt ★★★ (2013-09-25 22:22:46)

中川晴夫(G)をリーダーに、近畿圏を中心に活動する古参パワー/スラッシュ・メタル・バンドが、現在では入手困難なデモテープやEPの音源を取りまとめたボーナスCD収録の2枚組仕様で、'13年に発表した2ndフル・アルバム。
歌詞は日本語メインですが、独特の言語感覚で組み立てられたそれらが、却って無国籍感を醸成しているのがユニーク。国産スラッシャー、VIETNAMのハードコアな名曲⑤をカヴァーしたかと思えば、美しい叙情インスト⑦を収録したりと、聴きようによってはスラッシュ・メタルにもパワー・メタルにも聴こえる彼ら独自のサウンドは、ヒステリックに刻み倒されるGリフ/突進力あふれるリズムが、立ち塞がるもの全てを薙ぎ倒して突き進むブルータリティを提示する一方で、特異な声質ながらしっかりとメロディを歌うVoの存在や、流麗に切り込んでくるツインGがドラマティックな構築感をも演出。個人的には、本作に限って言えば『恐怖のレストラン』――もっと言えば“ギロチン男爵の謎の愛人”――を発表した頃の聖飢魔Ⅱと共通する雰囲気を感じたり感じなかったり・・・。(どっちだ)
小池一夫の男臭く殺気に満ちた劇画世界を見事に再現した名曲②(そういえばVoの声は若山富三郎に似ている?)をハイライトに、40分弱のランニング・タイムをパワー全開で聴かせきる力作。


KATANA - Storms of War - The Samurai Returns ★★★ (2013-09-23 22:11:51)

タイトルからして「きたきた」となりますが
こういう楽曲を単なる色物に堕とすことなく
きっちりと名曲に仕上げてくるのが、
このバンドの素晴らしいところです。
前がかりのビートで畳み掛けてくる
勇壮なIRON MAIDEタイプの疾走ナンバー。


KATANA - Storms of War - Kubilai Khan ★★★ (2013-09-23 22:00:37)

アルバムのリーダー・トラックと言えそうな大作曲。
「元寇の役」について歌った楽曲といえばGRAND PRIXの
名曲“SAMURAI”を思い出しますが、このバンドの場合は
発想の元ネタはIRON MAIDENのような気がしますね。
「彼らがチンギス・ハーンなら俺らはフビライ・ハーンだ!」みたいな?
いやでも荒々しくもドラマティックで良い曲です。
中盤にもう一捻りあるとなお良かったと思いますが。


KATANA - Storms of War - Wrath of the Emerald Witch ★★★ (2013-09-23 21:54:53)

コブシの回る歌メロは、90年代の最も調子の
良い時のイングヴェイが書きそうな魅力を放つ名曲。
時折ひっくり返りそうになりがら
起伏の激しい歌メロを拾っていくVoを聴いていると
つい手に汗握ってしまいます。


KATANA - Storms of War ★★★ (2013-09-22 23:26:50)

直球なバンド名とジャケット・アートワーク、それに優れた楽曲をもって一部好事家のハートを鷲掴みにしたスウェーデンの5人組が、再びアンディ・ラ・ロックと組んで'12年に発表した2ndアルバム。
「カミカゼ吹き荒ぶ海原を舞台に激突する、巨大サムライ・ゾンビvsモンゴリアン・ウォリアー」という、盛りに盛ったアートワークだけで思わず頬が緩む本作ですが、内容の方もデビュー作同様、NWOTHMらしい、威勢良くハジける正統派HMサウンドが横溢。
少々青臭いVoが歌うメロディがポップな響きも湛えていて、それが独特の味となっていた前作に比べ、初期HELLOWEENタッチの①、コブシの回る歌メロが絶好調時のイングヴェイを彷彿とさせる②、フビライ・ハーンと元寇の役について歌った荒ぶるエピック・ソング③・・・と、今回はシンガーの歌唱が逞しさを増したこともあって、よりソリッドにへヴィ・メタリックな方向へと軌道修正。バンドの個性としてはどうなのよ?と思わなくもないですが、相変わらず収録楽曲のクオリティは充実しています。
“THE SAMURAI RETURNS”なるタイトルからして「いよっ、待ってました!」と喝采を送りたくなる④、ヴァイキング・メタルばりの重厚さと勇壮さを発揮する⑥、IRON MAIDENに対する憧憬が滲み出す、ドラマティックな大作ナンバー⑦⑩等、捨て曲なしの本編の完成度、それに端々から日本贔屓を感じさせてくれるバンドだけに、本作が国内盤未発売という現状を嘆かずにはいられませんて。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Battle of Metal - Shake down ★★★ (2013-09-21 22:21:49)

派手派手なリードB、ラウドに突っ走るDs、
パワー・メタリックなGリフの刻みから
メロディックなソロまでこなすGと、
キャラ立ちまくりな楽器陣に比べると
Voのみが明らかに弱いのですが、このいっぱい
いっぱいな感じが楽曲の持つ焦燥感を盛り上げて
くれていて、これはこれで良し!と。
この曲目当てで本作を買っても損のない名曲です。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Battle of Metal ★★★ (2013-09-20 23:18:14)

MARINO、RAJAS、HURRY SCUARY、SEXUALという、80年代初頭に関西HR/HMシーンにおいて注目を集めた4バンドの初期音源がまとめて聴ける便利なコンピレーション・アルバムですが、でも本作の主役は何と言ってもMARINOで決まりでしょう。
そりゃ、森川邦子のパワフル&キュートな歌声が華麗に花咲くRAJASや、中間英明のテクニカルなGプレイが閃くHURRY SCUARYは素晴しい。SEXUALは・・・SEXUALはメンバーの顔が凄い。強烈。しかし、MARINOの楽曲が放つ火傷しそうな熱さの前には、全てが霞んで聴こえるというのが正直なところ。流石「関西の重戦車」の異名を伊達じゃねえ。
代表曲“IMPACT”は、パンク・ロックばりのエネルギーを迸らせつつも、大谷令文のGソロはマイケル・シェンカー/ゲイリー・ムーアばりの「気」を放っていますし、ここでしか聴くことのできない名曲“SHAKE DOWN”なんてANTHEMに(というか“WARNING ACTION!”に)影響与えたんじゃね?と思うほど実に天晴れなパワー・メタル・チューン。
確かに音質にしろ演奏にしろ、荒削り極まりないですが、後にリリースされたMARINOのベスト盤で“IMPACT”のアルバム・バージョンを聴いたら、本作ほどのヤケクソ気味な勢いが感じられず、妙な物足りなさを覚えてしまったぐらいですよ。


NARITA - NARITA - So Much for Life ★★★ (2013-09-19 22:59:03)

劇的な構築美を発揮するマック・ガウナの
ネオクラシカルなGソロと共に、楽曲がテンポアップして
疾走を開始する場面のカッコ良さは、
何度聴いてもテンションが上がりますね。


NARITA - NARITA - Stonehenge ★★★ (2013-09-19 22:56:08)

タイトルから察するに、NARITAの前身バンド
(STONEHENGE)時代からのレパートリーだったのかな。
PRAYING MANTISやRIOTを思わせる、どこか
透明感を湛えたツイン・リードGをフィーチュアして
駆け抜けていく、アルバム屈指の名曲です。


NARITA - NARITA ★★★ (2013-09-18 22:49:52)

先頃急逝したJACKALのブライアン・リッチがゲストVoとして参加していたことでも知られる、デンマークの5人組が'92年にドイツのSHARK RECORDSから発表したデビュー作。(邦題は『騒乱のナリタ』)
日本人には馴染み深い「NARITA」なるバンド名と、帯に記された《北欧メタルは生きていた!》という惹句だけでジャケ買い余裕だった本作は、内容の方も、ブライアンの野太いVoにドラマティックなツインGが絡む北欧様式美HMサウンドがスシ詰めで、ジャンル・ファンの期待を裏切らない出来栄え。
ネオ・クラシカルなGプレイが縦横無尽に駆け巡るOPナンバー①を手始めに、技巧派ギタリスト、マック・ガウナの存在にスポットが当たることの多いバンドですが、続くPRAYING MANTISを思わせる伸びやかなツイン・リードGに心躍る③、疾走するインスト・セクションがガッツポーズ物のカッコ良さの⑦、起承転結を意識した構成で本編ラストを締め括る⑨といった楽曲を聴けば、NARITAの生命線がマック・ガウナのみならず、バンドのリーダーたるヘンリック・ポールセン(G)との抜群のコンビネーションによるツインGにこそあることが良く分かります。
力み過ぎなブライアンの歌唱やイマイチな音質がB級っぽさも運んできますが、作品の質を台無しにする程のものではなし。90年代に勃発した第二次北欧メタル・ブームの嚆矢の1つとなっただけのことはある力作です。


STAN BUSH & BARRAGE - Stan Bush & Barrage - Primitive Lover ★★★ (2013-09-17 22:51:14)

確かにこの曲は凄い。
VoとGとリズムが一体となって、クライマックスへ向けて
ハードに盛り上げていく様がカッコイイですね。


STAN BUSH & BARRAGE - Stan Bush & Barrage ★★★ (2013-09-17 07:28:40)

ドラマーとして現MR.BIGのパット・トーピーが参加。更に、後にHOUSE OF LORDSがカヴァーしてスマッシュ・ヒットさせた名バラード“LOVE DON'T LIE”や、アニメ『トランスフォーマー THE MOVIE』のテーマ曲“THE TOUCH”、映画『処刑ライダー』劇中歌として日本でもシングル・カットされた“HEART VS HEART”を収録する等、スタン・ブッシュのカタログの中でも一際多くのトピックを抱え、「代表作」と言ってもあながち的外れではない存在感を放っている、'86年発表の作品。
アメリカン・メロディアスHRという基本的な音楽性を素直に発展させる一方で、よりエネルギッシュなノリの良さが増量されているのは、名義を「STAN BUSH & BARREGE」に変えて、バンドっぽさをアピールしていることと無縁ではありますまい。
それでいて、無理に頑張ってハードにしてる感じというか、付け焼刃感はまるでないのだから、スタン・ブッシュというミュージシャンの曲作りの才には畏れ入りますね。フックが連続するメロディと、インスト・パートの聴かせ所も盛り込んだハードな曲調とが違和感なく同居する③⑤⑦辺りはその真骨頂。勿論、前作のAOR/産業ロック路線を受け継ぐ⑥、バラード②⑩なんかも素晴しい出来栄えです。
チャートを賑わすような成功こそ収められなかったものの、長らく再発が待ち望まれていた作品だけあって、捨て曲なしの完成度の高さは実に立派。欲を言えば国内盤の再発が叶えば尚良かったのですが・・・。


FIONA - Heart Like a Gun ★★ (2013-09-15 22:59:37)

ボー・ヒルとキース・オルセンの2人がプロデュースを担当。ブラッド・ギルス、キップ・ウィンガー、ドウィージル・ザッパ、デヴィッド・グレン・エイズリーらをゲストに迎えてレコーディング、'89年に発表された3rdアルバム。
売れっ子プロデューサーの全面協力を受けることで「鮮烈さ」は色褪せた代わりに、(良くも悪くも)「商品」としてより完成された2nd『BEYOND THE PALE』の作風を受け継ぐ内容ではありますが、単純に本作の方が自分好みの楽曲が揃っているせいか、『BEYOND~』よりも楽しんで聴くことが出来ました。
米シングル・チャート54位にランクインしたという、キップ・ウィンガーとのデュエット曲②を含むアルバム序盤は「ふーん」ぐらいの心持ちで聴き流していたのですが、暖かみに溢れたバラード④で「おや?」と思わされ、マイク・スラマー共作のロック・ナンバー⑤で「おお」と身を前に乗り出して以降は、サビメロの素晴しさにメロディ職人の匠の業が光る⑥⑧、思わず一緒に歌いたくなるキャッチーな⑨・・・といった具合に、フィオナ嬢の艶やかな歌声によって眩い輝きを与えられた良質なメロハー・ソングが連続。最後までダレを感じることもなく聴き通すことができました。
最近、FIONAのATLANTIC時代のカタログ3枚が再発されましたが、どうせならGEFFEN移籍後のアルバムのリイシューも宜しくお願い致します。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Rest in Peace - Thanks to Cozy - ★★★ (2013-09-12 23:03:24)

コージー・パウエル突然の逝去に際しては複数のトリビュート・アルバムがリリースされており、個人的にその決定盤として推したいのが、柴田直人プロデュース、元/現ANTHEMメンバーを中心に、実力派ミュージシャン勢の参加を仰いで制作された本作。
収録曲に関しては結構ベタで、8割方がコージーの代表曲で占められているのですが、これは本作がこれ見よがしにコージー・マニア度を誇示する場ではなく、飽くまで真摯な追悼盤だからこそ。であれば、御大の特徴的なドラミングを聴くことの出来る代表曲の類は絶対に外せません。
そうして選出された楽曲の数々を、適材適所に配置され、リスペクトを込めてパフォームする参加ミュージシャン達がこれまた素晴しい。個性全開の者から、完コピぶりが名人芸の域に達している者まで、いずれも深い思い入れを感じさせる熱演を披露してくれています。
中でも強いインパクトを放つのが(個人的に本作の購入動機の1つでもあった)小野正利の存在で、BLACK SABBATHの名曲④を堂々歌いこなすだけでなく、漆黒の原曲に北欧メタル的透明感まで加味してしまうそのハイトーンVoの威力はやはり圧巻。当時はまだポップ・シンガーの印象が強かった彼氏が積極的にHR/HMシーンと関わり出すようになったのは、このアルバムへの参加が契機になったと記憶しているんですが、ハテどうだったか・・・。
何はともあれ、コージー・パウエル・ファン以外にも自信を持ってお薦めできる1枚。


JACKAL - Vague Visions ★★★ (2013-09-11 22:31:16)

ブライアン・リッチ(Vo)の訃報を知り、久々に引っ張り出して聴き直している、デンマークのJACKALが'93年に発表した2ndアルバム。
レーベルメイトのMASQUERADEと共に'94年には来日公演を行っている彼ら。当時は「クリスマス・ライブ」という趣向に尻込みして足を運ばなかったのですが、後に雑誌でライブ内容が賞賛されているのを読んで「変な見栄張らずに見に行けば良かった」と後悔しまくったことを思い出します(閑話休題)。
そんなJACKALが得意としていたのは、QUEENSRYCHEからの影響を伺わせる、タイトなリズム・ワークに下支えされた展開多めのパワー/へヴィ・メタル。そこに(ありがちなジェフ・テイト型ハイトーンではなく)ブルース・ディッキンソンばりにパワフルなブライアンの歌声と、キンキンに冷えたメロディを奏でる北欧メタル然としたドラマティックな2本のGが乗っかることで、他にはないこのバンドならではのサウンドが形成されていました。特にキレのある歌と演奏で畳み掛けるアルバム表題曲①や、劇的な構築美を宿す③⑥⑧は名曲。
いま改めて聴き直すと、実はブライアンのVo以上にツインGの存在こそがこのバンドの生命線だったことに気付かされますが、ともあれ、本作が黎明期のゼロ・コーポレーションを代表する名盤の1つであり、これを「JACKALの最高傑作」とする評価には全く以って異論ありません。
中古盤が激安価格で入手可能ですので、未聴の方は一度是非。