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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3401-3500

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 3401-3500

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EUROPE - Wings of Tomorrow - Stormwind ★★★ (2013-08-19 22:18:56)

OPナンバーとしては少々覇気に欠けますが
楽曲の完成度自体は非常に高い。
イントロ数秒だけでその名曲ぶり
ひいてはアルバムの名盤ぶりを確信させてくれますよ。


EUROPE - Wings of Tomorrow ★★★ (2013-08-19 22:08:14)

「水晶の如き美旋律を満載にした北欧メタル」という基本路線はそのままに、音質の改善、NWOBHM的な荒々しさを後退させ、一層メロディアスに磨き上げられた収録楽曲の数々・・・と、確かな成長の跡が刻まれている'84年発表の2ndアルバム。
北欧メタル作品として統一感はあったものの、一部楽曲を除き収録曲に似たり寄ったりなイメージもあったデビュー作に比べ(そこが良くもあったのですが)、今回はKeyを増量してサウンドのメロディアス化が一層推進されたことで、個々の楽曲のキャラ立ちが明確になりました。“SEVEN DOORS HOTEL”級の超名曲は見当たらない代わりに、青臭さが薄れて後の「実力派シンガー」の片鱗を伺わせ始めたジョーイ・テンペストの歌唱と、ぶいぶい言わせるジョン・ノーラムのエネルギッシュなGプレイを両翼として華麗に羽ばたく楽曲は、劇的なイントロのみで虜となる壮麗なOPナンバー①から、後にARCH ENEMYもカヴァーした疾走曲②、美しく煌くバラード③⑨やインストの名曲⑤・・・といった具合に捨て曲は皆無。
また、それらを適切な曲順で組み合わせることで、本編の流れに整合性とドラマティックな起伏を演出するなど、アルバム作りの手腕も随分と洗練されてきました(前作比)。
EUROPE入門編としてもお薦めする名盤。


EUROPE - Europe - Boyazont ★★ (2013-08-15 00:36:18)

北欧民謡調の風情漂う前半と、
クレイジーに弾きまくるスピーディな後半の
二部構成からなるインスト曲。
荒々しく野心溢れる若き日のジョン・ノーラムの
ダイヤの原石の如き煌きが封じ込められた逸品です。


EUROPE - Europe - Seven Doors Hotel ★★★ (2013-08-15 00:30:19)

グロ描写満載のルチオ・フルチのスプラッタ・ホラー映画
『ビヨンド』に着想を得て、ここまで美しくドラマティックな
楽曲を作り出すジョーイ・テンペストって凄ぇな、と。
無数のアイデアを録り溜めて、その最良の部分だけを
繋ぎ併せて組み立てられたというジョン・ノーラムの
劇的極まりないGソロも素晴し過ぎますよ。


EUROPE - Europe ★★★ (2013-08-14 00:15:19)

EUROPEと言えば“SEVEN DOORS HOTEL”派か“THE FINAL COUNTDOWN”派かで意見が割れるところですが(俺調べ)、こちとら断然“SEVEN~”派なので、プロダクションが貧相だろうが、楽曲が荒削りでアレンジがイモ臭かろうが、開巻早々のジョーイ・テンペスト(Vo)の遠吠えシャウトに膝から崩折れそうになろうが、とにかくこの1st('83年)は問答無用の名盤である!と信じて微塵も揺るぎません。
ここには、『幻想交響詩』なる秀逸な邦題、美麗なアートワーク、クラシカルな美旋律満載のメロディ&起承転結の決まったドラマティックな曲展開を有する楽曲の数々etc・・・と、自分が「北欧メタル」というジャンルに求める要素の殆どが凝縮されています。と言うか、本作こそが同ジャンルの出発点といっても過言ではないわけで。
殊に、HR/HM史に残る名曲中の名曲“SEVEN DOORS HOTEL”は、ジョーイの青臭い歌唱や、垢抜けない「オ~オオ~オ~♪」のコーラスさえも「なぁに、却って北欧らしい寒々しさを補強してくれているぜ!」と好意的に受け止めさせる程の魅力に満ち満ちていますよ。
昔は、その“SEVEN~”ばかり繰り返し再生していたのですが、ジョン・ノーラム(G)のメロディアス且つ攻撃的なGプレイが閃くインスト曲⑤や、ラストを締めるアップテンポの⑨なんかも十分名曲足りえる出来栄え。
個人的にEUROPEのアルバムでは(欠点込みで)これが一番好きですね。入門盤にゃお薦めしかねますが。


MALICE - Crazy in the Night ★★ (2013-08-12 23:46:12)

2枚のアルバムを残して米メジャーのATLANTICからドロップしたMALICEが、新たにMETAL BLADE RECORDSと契約を結んで'89年に発表した4曲入りミニ・アルバム。
どうもこの時期の彼らはメンバーの出入りが激しくて、一応クレジット上のシンガーはジェイムズ・ニール1人ですが、実際にはマーク・ウェイツと、(現在ではソロ・アーティストとして活動している)ポール・サブーも参加しているらしく、国内盤の解説ではこの辺のことには触れられていないのでこっちでテキトーに推測すると、①④がジェイムズ、映画『VICE VERSA』に提供した②がポール、アルバム表題曲③がマーク担当って感じかな?と。(全然違う可能性も有り)
本編については、従来のMALICE節を継承する「アメリカンな解釈を施した正統派HM」路線で、シンガーはパワフルに歌い、ジェイ・レイノルズ(G)もテクニカルに弾きまくっているのでファンも安心です。
ただ、たった4曲ではやはり欲求不満が残る・・・というか、ぶっちゃけ、満足するに十分なインパクトを備えた楽曲が見当たらないことが最大の弱点。③④辺りはそれなりにカッコイイ出来栄えなんですけどね。
尚、本作の国内盤リリースが実現したのは、バンド解散後の'94年になってからでした。(その後、再結成を果たしていますが)


REVEREND - Reverend ★★ (2013-08-11 08:09:22)

METAL CHURCHを去ったデヴィッド・ウェイン(Vo)と、そのMETAL CHURCHにフロントマンのマイク・ハウを一本釣りされたHERETIC。因縁浅からぬ両者が結成したREVEREND(バンド名はMETAL CHURCH時代のデヴィッドの渾名に因む)が、'89年に発表した4曲入りデビューEP。
国内盤も出た1stや2ndに比べ、輸入盤のみのリリースだった本作は長いこと購入のチャンスに恵まれずにいたので、数年前に何の気なしに立ち寄った中古屋の片隅でこれが埃を被っているのを発見した時には、思わず我が目を疑ってしまいましたよ。
ウェインの鼓膜震わす金属声と、角張ったGリフ&リズムが緊迫感を孕んで威圧的に押し出してくるサウンドは、後に発表されるREVERENDの1stフル『WORLD WON'T MISS YOU』と同様・・・もっと言えばウェイン在籍時代のMETAL CHURCHと趣きを同じくするパワー/スラッシュ路線。
但しここにはバラードの類や、METAL CHURCHの十八番「メロウに始まりドラマティックに盛り上がっていく」タイプの楽曲は見当たらず、最初から最後までひたすら攻撃的に畳み掛けてきます。
ボリューム感には欠けますが、フル・アルバムへの飢餓感を煽り、且つ名刺代わりの先制の一撃としては十分な威力を誇る1枚でした。


HIBRIA - Silent Revenge ★★★ (2013-08-08 22:04:44)

ライブでの盛り上がりを念頭に置いて作った筈が、肝心のライブでも(ライブ盤を聴く限りにおいて)1st、2nd収録曲ほどの人気は得られなかった模様の3rd『BLIND RIDE』。この皮肉な結果を踏まえ、HIBRIAが4thアルバムではどういったサウンドを提示してくるかに注目していたのですが(Gの交代劇もありましたし)、結論から言えば、メロディとグルーヴを重視した『BLIND~』の作風を踏襲していて、フックに乏しい①②が始まった時には「こりゃアカン」と思わず頭を抱えてしまいましたね。
ところが、劇的な③を境に楽曲のクオリティが一変。図太いGリフの刻み具合やリズム・ワークにPANTERA辺りからの影響を滲ませつつも、火を噴くような楽器陣のぶつかり合いから生じるスリリングな疾走感は回復基調にあり、加えて、よりメロディアスに練り込まれたユーリ・サンソン(Vo)の情熱的な歌唱にはメタル魂にガソリン注がれまくり。
歌メロのフックも前作とは比較にならないほど熱を帯びていて、特に、メランコリック且つキャッチーに駆け抜けていく⑤、激情渦巻くバラード⑥、南米産ならではの熱い哀愁が迸る疾走ナンバー⑧なんて、HIBRIA流HMサウンドの新境地を切り開く名曲と言えるのではないかと。
いっそのこと1、2曲目はカットして、ボートラ⑩をOPナンバーに据えりゃ良かったのに・・・とか思ったりもしますが、でも十分優れたアルバムですよ、これ。


SAXON - Dogs of War - Walking Through Tokyo ★★ (2013-08-07 23:33:07)

楽曲自体は「まあまあ」レベルですが
サムライ気分で街を見物し、
カミカゼに乗って天皇に会いに行き
最終的にはゲイシャさんと遊ぶという
SAXON版ウルルン滞在記な歌詞は大変素晴しい。
ので間を取って星二つ進呈。


SAXON - Dogs of War ★★ (2013-08-07 23:25:12)

SAXONの熱心なファンとは言い難い自分が、なぜか所持している'95年発表の・・・・・・何枚目のアルバムでしょうか?
購入目的は勿論、日本ネタが炸裂する珍曲⑧聴きたさゆえ。実際のところ、楽曲自体の出来は(SAXON的には)並レベルなんですが、琴っぽい音色で「和」の雰囲気を強引に演出するアレンジと、サムライ気分で街を練り歩くわ、カミカゼに乗って天皇に会いに行っちゃうわ、かと思えば下半身の欲望に忠実にゲイシャさんと遊ぶことも忘れない歌詞には三ツ星級のインパクト有り。
アルバム全体としては、00年代以降のSAXON作品ほどのスケール感や威厳は備わっておらず、硬質なGリフが弾丸の如く鼓膜に食い込むアルバム表題曲①と、「SAXON版“BURN”」とも評された②という名曲2連発で勇ましくスタートした本編の勢いが、後半へ進むに従って尻すぼみになってしまう構成には、少々難が有るように感じられる次第。
それでも、雄々しくも何処か物悲しい雰囲気が感じられる⑥、ハードな曲調の中からやさぐれた哀愁が匂い経つ⑩といった優れた楽曲が要所を固めているので、聴き終えてみると満足度は案外高い。
この時期のSAXONが既に復調の兆しを見せ始めていたことが確認できる作品であります。


BATTLE BEAST - Battle Beast - Black Ninja ★★★ (2013-08-06 22:46:59)

ロニー時代のBLACK SABBATHを思わせる
重厚且つパワフルなミッド・チューン。
「黒忍者」の文字をバックに外人クノイチが
MP奪われそうな不思議な踊りを披露する
PVが面白過ぎて何度も見てしまうのですが
楽曲自体も名前負けしないカッコ良さで最高です。
いやホントに。
是非来日して、この曲を演奏して欲しい。
その時は「ニンジャー♪」のコーラスは任せとけ。


BATTLE BEAST - Battle Beast ★★★ (2013-08-06 22:41:59)

「女スティーヴ・グリメット」の異名に相応しい熱唱で、当方のメタル・ハートを鷲掴みにしたニッテ・ヴァロ嬢が脱退してしまい、デビューして早々に行く手に立ち込めた暗雲を、しかし見事に雲散霧消させてみせた気迫漲る2ndアルバム。
やたら眼ぢからのあるニュー・シンガー、ノーラ・ロウヒモの艶と光沢を湛えた歌唱は、前任者のそれと比べても何ら遜色ない堂々たるもので、特に声を張り上げた際のビブラートを伴ってシャープに切れ上がるハイトーンが痺れる程イカしています。
リーダーのアントン・カバネンがウド・ダークシュナイダーばりの金切声でコーラス・パートを担当するパワフルな①、再び漫画『ベルセルク』を題材に取り上げた、エピカルな重厚感とキャッチーなノリの良さが同居した②⑨、それにシャウト一閃、殺気を撒き散らかしながら突進する⑪等、煌びやかなKeyを適宜取り入れたストロング且つしなやかな曲調と、彼女の歌いっぷりの良さが化学反応を起こした楽曲には事欠かない本作ですが、白眉はやはりPVも作られた⑫(タイトルからして“BLACK NINJA”ですからね)で決まりでしょう。
和風メロディから琴の旋律、果ては刀身の風斬音のSEまで詰め込まれた、好事家(俺)垂涎のエキゾチック・ジャパ~ンな逸品・・・と書くと珍曲の類と誤解されそうですが、これが真面目に正統派HMの名曲なんで舐められません。蠱惑的なヴァースから一転、アグレッシブな本性を剥き出しにするサビのシャウトまで、まるでクノイチが憑依したかのようなノーラ嬢の振れ幅の大きな歌唱がグレイト。
デビュー作がまぐれ当たりでなかったことを証明するに十分な力作です。


Rough Silk - Circle of Pain - The Angel and the Raven ★★ (2013-08-05 22:18:50)

3rdはアルバム・タイトルからして共産主義を
テーマにして皮肉をこめたジョークになっているせいか
音楽面でもロシア的な要素が盛り込まれていて
これはそのうちの1曲。
ポルカ(?)のリズムで突進するパートの
なんとカッコイイことよ。


Rough Silk - Circle of Pain - The Mysterious Boot Hill Grave Inscription ★★★ (2013-08-05 22:00:45)

デビュー作以来、久々にポップ・センスの発揮して
溌剌と弾けるような駆け抜けていくHRナンバー。
重厚な楽曲だけでなく、この手のタイプの曲も
書けるのがこのバンドの強みですね。


Rough Silk - Circle of Pain - On the Wrong Side of the Moon ★★★ (2013-08-05 21:45:04)

マンドリンやアコーディオンの哀切な調べが
ロシア民謡風味の哀愁を醸し出すバラード。
STYXの“BOAT ON THE RIVER”的とでも申しましょうか。


Rough Silk - Circle of Pain - Circle of Pain ★★★ (2013-08-04 22:52:10)

10分に及ばんとする大作ナンバー。
ジャーマン・メタルらしいパワーと疾走感から
アバンギャルドなパートも飲み込んで、静と動が
目まぐるしく入れ替わる落差の大きな曲展開まで
メロパワ・メタル、プログレ、QUEEN、SAVATAGE等など
・・・と、バンドの魅力を全て投入した
アルバム前半のハイライト役を担う名曲。


Rough Silk - Circle of Pain - Insania ★★★ (2013-08-04 22:46:18)

気品を湛えた物悲しげなイントロから、
杭を打ち込むようにアグレッシブ且つ重厚な曲調へと
転じる曲展開が冴えています。
バンドの70年代HRからの影響が伺える仕上がりで
聴いていると何故だか初期カルメン・マキ&OZとの
共通点を感じたりも。


Rough Silk - Circle of Pain - The End ★★★ (2013-08-04 22:42:37)

OPナンバーなのに“THE END”とはこれいかに。
壮麗なクワイアが全編を彩る、
ある意味、本編のファンファーレ的
意味合いも兼ねたドラマティックな名曲。


Rough Silk - Circle of Pain ★★★ (2013-08-04 08:50:24)

'96年発表の3rdアルバム。ROUGH SILKの作品で国内盤が出たのは、今んとこコレが最後の筈。
やや地味な印象もあった前作に比べ、いきなりQUEENばりの華々しいコーラス・ワークをフィーチュアした①で壮麗に幕が上がる本作は、独産メロパワ・メタルの馬力、プログレ・メタリックな構築美、そしてSAVATAGEをお手本にした重厚なリフ&リズムと、ピアノの美旋律との劇的な対比も一層鮮やかに、「ROUGH SILK流HMサウンド」としての個性を明確に主張。特に10分近くに及ぶドラマティックな曲展開が聴きモノのアルバム表題曲③は、彼らの持てる力すべてをブチ込んだ渾身の名曲に仕上がっています。
60分オーバーの長大なランニング・タイムは好き嫌いが分かれるところですが、気品漂うクラシカルなイントロだけで掴まれる②、マンドリンやバラライカを導入した東欧民謡風バラードの⑨とポルカ・メタルとでも言うべき⑪、それにバンドの掲げる信念について高らかに歌い上げた⑩等、本編に捨て曲はなし。
リリース当時も現在も「埋もれてる感」の強い1枚ですが、ぼちぼち再評価の時が来ているのではないでしょうか。


Rough Silk - Walls of Never - Never Say Never ★★★ (2013-08-02 23:22:42)

リフ&リズムは重厚且つアグレッシブですが、
歌メロは独産メタルらしい憂いを感じさせ、
美しく切り込んでくるピアノ/Keyの美旋律が
ヘヴィな曲調と劇的なコントラストを描き出す、
ROUGH SILKというバンドの個性が
強く打ち出されている逸品。


Rough Silk - Walls of Never - Never Loose Again ★★★ (2013-08-02 23:17:20)

表現力を増したVoの歌唱、
美しく閃くアコギと、Key、ピアノ、
それにストリングスの後押しを受けて
潮が満ちるように盛り上がっていく様が
ドラマティック且つ優美なバラード。


Rough Silk - Walls of Never - Walls of Never ★★ (2013-08-02 23:14:47)

薄暗い船倉で、むくつけき野郎どもが
オールを漕きながら歌ってる姿が
目に浮かぶような重厚なコーラスは
殆どヴァイキング・メタルの世界です。


Rough Silk - Walls of Never ★★ (2013-08-01 23:02:10)

ポップな要素を減少させた代わりに、DREAM THEATERに代表されるプログレ・メタルのエレメントを増量。よりシリアスなムードを纏った'94年発表の2ndアルバム。
ある意味、90年代の流行に敏感に反応した作風と言えなくもないのですが、もともと疾走曲よりもミッド・テンポの楽曲構築術、それもKeyを巧みに取り入れた楽曲作りに冴えを感じさせるバンドだっただけに、この音楽的変身は結構的を得ています。「焦点が絞り切れていない」との批判もあったデビュー作に比べ、作品全体に統一感も出てきました。掴みの1、2曲目がモノトーンのヘヴィ・チューンなんで、いかんせん地味っちゃ地味なんですが。
あとは60分オーバーの長大な本編を、もうちょいタイトに刈り込んだ方が、バンドの「SAVATAGEリスペクト」の姿勢が強く伺える、杭を打ち込むような重厚な曲調とピアノ/Keyの美旋律の組み合わせ、そこにQUEEN的な壮麗さ漂うボーカル・ハーモニーの編み込んだ③⑥⑩や、スケールの大きなドラマティックなバラード⑦といった、優れた楽曲の存在が際立ったんじゃないかなぁ、と。
ちなみに本編最後にシークレット・トラックあり。


EBONY EYES - FINAL FIGHT - FINAL FIGHT ★★★ (2013-07-31 22:53:57)

コブシの効いたメロディを歌い上げる
藤本のハイトーンVo、起承転結の決まった
劇的な曲展開から各楽器陣の見せ場まで
盛り込んだ、EBONY EYES全部乗せな名曲。
まぁぶっちゃけ“KILL THE KING”なんですけどね。


EBONY EYES - FINAL FIGHT ★★★ (2013-07-30 23:16:43)

待てば海路の日和あり。
長らく廃盤状態にあったEBONY EYESの2ndアルバムが遂にリマスター再発ですよ、お客さん。'91年のリリース当時は完全スルーだったのですが、その後、金谷幸久(G)のソロ作を聴いたことで一気に変心。以来、ダウンロード版や高額な中古盤に手を出さず、ひたすらCDでのリイシューを待ち続けてきた作品だけに喜びも一入ってもんです。
で。実際に聴いてみた本作は、ジャケットにしろ歌詞や曲調にしろ、90年代というよりは80年代っぽさが濃厚に漂っており(特にアルバム前半)、この辺の野暮ったさというか「ジャパメタ的クサ味」が、発表当時BURRN!!誌のレビューコーナーでこき下ろされた要因なんかな?と。
尤も、80年代はおろか90年代すら遠くへと去った今となっては余り意味のない話で、そういう意味では、今日まで再発が伸び伸びになったのは結果オーライと言えるかも。
前作ほど様式美HM寄りではなく、むしろ歌謡メタル的なポップさも感じられる作風ではありますが、元X-RAYの藤本朗の堂々たるハイトーンVo、メロディアスに踊るツインGをフィーチュアした楽曲・・・特に金谷のソロ作でもリメイクされたクラシカルなインスト曲⑥以降の充実度はなかなかのモノ。本編エンディングを締めるアルバム表題曲⑪なんて、これ1曲のみで「アルバム買って良かった」と思わせてくれるドラマティックな名曲ですよ。
客観的に評価すれば星2つってところですが、待望の再発に対する喜びを加味すれば、星3つでも足りません。ありがてぇありがてぇ。


N.O.W. - Bohemian Kingdom - Bohemian Kingdom ★★★ (2013-07-29 22:41:47)

第二次世界大戦の悲劇について歌い上げる
シリアスな楽曲ですが、壮大な曲調からは
プログレ・ハード的な優美さも感じられますね。


N.O.W. - Bohemian Kingdom - Don't Go Now ★★★ (2013-07-29 22:39:17)

アルバムのジャケットに描かれた月の光りの如く
淡く美しい哀メロが胸に沁み渡るメロハー・ナンバー。
楽曲の叙情性を増幅するピアノの調べも効いていて、
'13年度ベスト・チューン候補の名曲に仕上がっております。


N.O.W. - Bohemian Kingdom - I'M ALIVE ★★★ (2013-07-29 22:35:18)

哀メロ、ポップさ、ハードさが
適切なバランスで配合され駆け抜けていく
技ありのOPナンバー。
優雅にして躍動感溢れるGソロがまた素晴しいんだな。


N.O.W. - Bohemian Kingdom ★★★ (2013-07-28 21:34:38)

ブラジリアン・アーティスト、アレック・メンドンカと、UNRULY CHILDやソロ・シンガーとしての活動で知られるフィリップ・バードウェルがタッグを組んだプロジェクト、'13年発表の2ndアルバム。
オールドスクールな正統派からトライバルな要素を組み込んだエクストリーム系まで、アグレッシブなメタルのメッカ的な印象の強いブラジルですが、当然それ以外のジャンルを追求するミュージシャンだって数多く存在するわけで、本作で聴かれるのは、「NY生まれ」というアレックの出自が生かされた(?)、洗練と哀愁満載の都会派メロディアスHRサウンド。
のっけから哀愁全開で展開される①、及び「'13年度ベスト・チューン」クラスの強力なフックを有する名曲③、お洒落なサックスを取り入れたポップな⑤や物悲しい⑥といった、本作の音楽性を象徴するかのようなAOR/産業ロック風味の楽曲からはドメスティックな色合いは殆ど感じられませんが、それでいて右から左へと聴き流されぬよう、しっかりとしたエッジが適度に備わっている点は、やはりアレックのブラジル人の血がなせる業か。特に、第二次大戦をテーマにドラマティックなスケールで贈るアルバム表題曲⑧は、彼らのHR的側面を刻み込んだ名曲。
未聴の1stが聴いてみたくなりましたよ。


Death Dealer - War Master - Heads Spikes Walls ★★★ (2013-07-25 23:03:21)

タイトルからしてメタルしてますが、
楽曲自体も、のっけからオッス!オッス!と
畳み掛けて来るムサ苦しくも雄々しくHMナンバー。
昭和の応援団の掛け合いみたいなサビもカッコイイ。


Death Dealer - War Master - Children of Flames ★★★ (2013-07-24 22:52:41)

バラードなんですが、疾走曲に負けず劣らず
テンションが高いのがこのバンドらしいところ。
勢いで誤魔化すことなく、ちゃんとメロディの
構築にも心血を注いでいることが伝わって来る
ドラマティックな逸品。
アルバムで一番好きな曲かもしれんです。


Death Dealer - War Master - War Master ★★★ (2013-07-24 22:43:33)

好戦的且つ高圧的に畳み掛ける
ホルモン過積載なスピード・ナンバー。
それでいて、一緒に歌いたくなる
キャッチーなサビメロや、ブリッジ部分での
メリハリの効かせ方など、力押し一辺倒で
ない辺りが素晴しい。


Death Dealer - War Master ★★★ (2013-07-23 23:05:12)

元DUNGEONのステュ・マーシャル(G)、元MANOWARのロス・ザ・ボス(G)とケニー“ライノ”アール(Ds)、元HALFORDのマイク・デイヴィス(B)・・・と、参加面子の名前を書き連ねただけで、むさ苦しさから体感温度が5、6度は上昇する(錯覚)DEATH DEALERの1stアルバム。
遠足前夜の小学生をも凌ぐテンションの高さで歌いまくるショーン・ペック(Vo)を筆頭に、メンバー全員が青筋立てて演奏してる姿が目に浮かぶようなサウンドは、スピーディ&パワフルにパンプアップされたJUDAS PRIEST・・・というよりもSHRAPNEL風パワー・メタル路線。
まるで真夏に特濃豚骨ラーメンをスープまで飲むことを強要されているかのような、もしくはクーラーのない体育館でボディビルを鑑賞させられているかのような脂っこい作風は、この手の音に耐性のない人が聴いたら最後、高脂血症か熱中症で病院送りになること確実の60分一本勝負。
ですが、逆にツボにハマれば、スピード・ナンバー③⑥⑧や、激情迸るロッカ・バラード④といった収録楽曲における、この高圧的且つ好戦的な畳み掛けはクセになるカッコ良さ。何より筋肉一辺倒ではなく、しっかりとメロディの魅力にも気を払っている辺り、なかなかに侮れません。
大量に汗をかいた後は不思議と爽快な気分も味わえる・・・ポジティブな意味で体育会系根性溢れる1枚。


Rough Silk - Roots of Hate - Wasteland Serenader ★★★ (2013-07-22 21:54:22)

ジャーマン・メタルらしいパワーと
大陸的な爽快感を兼ね備えるアルバムの
ハイライト・ナンバーの一つ。
目の前の視界がパッと開けていくような
抜けの良いサビメロが大変気持ち良い名曲。


Rough Silk - Roots of Hate - Roots of Hate ★★★ (2013-07-22 21:52:21)

“怒りの葡萄”(スタインベック?)なる
不気味なピアノのイントロを序曲代わりに
幕を開ける、大仰且つ劇的なアルバム表題曲。
重量感溢れるリフ&リズム、荘厳なコーラスは
独産HMの面目躍如といったところで、
ハスキー声の熱唱型Voが良い具合に
引っ掛かりを生み出してくれています。


Rough Silk - Roots of Hate ★★★ (2013-07-21 23:38:02)

ACCEPTのステファン・カウフマンがプロデュースを手掛けていたことでも話題を呼んだ、ドイツはハノーヴァー近郊の町、バージングハウゼン出身の5人組が'93年に発表した1stアルバム。
劇的なメロディ展開にメタル魂が燃え上がる②⑥⑧等、冴え渡るミッド・テンポの楽曲構築術や雄々しいコーラスが、いかにも独産HMバンドらしい重厚感を伝えてくれる本作。
ざらめのハスキー声で憂いを帯びたメロディを熱唱するVoと、Key奏者が操るハモンド・オルガンの音色が巧みにフックを創出しており、個人的にROUGH SILKと言えば、やはりこのデビュー作のことが真っ先に思い出されます。特に、爽快感とスケール感を併せ持った、このアルバムでしか聴くことの出来ないタイプの名曲⑨はイチオシ。
重量感溢れるミッド・チューン、メロパワ然とした疾走曲から感動的なバラード、更にはアメリカンなノリの楽曲もある・・・といった具合に、バラエティ豊かな本作は、次作以降、ヘヴィ且つモダンな方向へと傾斜していくこのバンドのカタログの中にあっては、実は例外的な作風だったりもするのですが、でもとりあえず、ROUGH SILK入門書にはこちらのアルバムを強くお薦めする次第であります。


COZY MURAKAMI PROJECT - SOUL BOUND -DEDICATED TO COZY POWELL- - THE LAW MAKER ★★★ (2013-07-19 22:45:12)

Vo良し、Gのリフ&ソロ良し、Bのフレーズ良し、Ds完璧と、
Wトニー&コージー・パウエル時代のBLACK SABBATHの
一つの最高到達地点とでも言うべき名曲なのですが、
日本のアーティストぐらいしかカヴァーしない現状が
悲しいですね。ドラムを壊さんばかりの勢いを感じさせる
コージー村上のドラミングは元より、井上貴史のVo、
BLACK SABBATHマニアっぷりを感じさせる和泉慎治(G)と
鈴木研一(B)の人間椅子コンビの仕事ぶりも◎。


MEGADETH - Super Collider - Dance in the Rain ★★★ (2013-07-18 22:17:48)

メランコリックな前半から、緊張感を高めつつ
テンポアップする後半まで、隙なく「MEGADETHらしさ」を
提示してくれるアルバム屈指の名曲。
こういう優れた楽曲にゲスト(DISTURBEDのデイヴィッド・ドレイマン)
をぶっ込むムスティンのセンスも相変わらず冴えています。


COZY MURAKAMI PROJECT - SOUL BOUND -DEDICATED TO COZY POWELL- ★★★ (2013-07-16 07:38:35)

『OCTPUS』風のフロント・カバー/腕組ポーズの裏ジャケ、ドラムセットの再現具合から、本作の主役たるコージー村上のドラム・プレイに至るまで、どこを切っても「コージー・パウエル愛」が溢れ出すトリビュート・アルバム。
ツボを押さえた選曲も秀逸で、例えばRAINBOWでは定番曲を敢えて外し“LADY OF THE LAKE”や“DANGER ZONE”といった隠れた名曲をカヴァーしている辺りが、流石「マニア目線で作ったアルバム」と嬉しくなりますね。まぁ、どうせWHITESNAKEを演るなら“SLIDE IT IN”よりも“SLOW AN' EASY”とかが聴いてみたかった・・・とか思いますが。
リスペクトが長じて生み出された作品ゆえ、基本的に楽曲は完コピが大前提。そのためコージー御大に特に関心がない場合には「単なるカラオケ大会」に映りかねないのですが、逆にコージー及び参加ミュージシャン勢に思い入れがある人なら、コージー村上のドラミングを筆頭に、下山武徳のロニー、高谷学のデヴィカバ、井上貴史のトニー・マーティン、島紀史のリッチー、足立裕二のシェンカー、和嶋慎治のトニー・アイオミ、日下部正則のゲイリー・ムーアetc・・・と、参加各人の入魂のなりきりプレイに顔が綻ぶこと請け合いですよ。
作品の性格上、続編を出すのは難しいかもしれませんが、ならいっそのことHR/HMの名曲の数々をコージー風に叩いて『地上最強の渡り鳥/コージー・パウエルもし戦わば』的な企画盤を作ってみるってのは如何でしょう。だめか。


COZY MURAKAMI PROJECT (2013-07-15 10:11:14)

BLINDMANにも籍を置いていた村上克敏(Ds)ことコージー村上が、'98年4月に交通事故により急逝した不世出のドラマー、コージー・パウエルに捧げるべく立ち上げたトリビュート・プロジェクト。
アルバム『SOUL BOUND』は、コージーの6回忌に併せて'04年4月にリリースされた。
参加メンバーはANTHEMの柴田直人、MARINOの大谷令文、MAKE-UPの山田信夫ら多士済々。
収録楽曲はコージーがドラム・スティック片手に渡り歩いた代表的バンド(RAINBOW、WHITESNAKE、BLACK SABBATH、M.S.G.、EL&P、JEFF BECK GROUP)やソロ作からピックアップされている。


EBONY EYES ★★★ (2013-07-14 01:17:02)

『FINAL FIGHT』のCDが遂にリマスター再発、
しかも2010年に行われライブ音源を追加収録した2枚組仕様で・・・っ!
何も知らずに立ち寄ったお店で現物を発見した時は
思わず鼻水吹きそうになってしまいましたよ。
ジャケットがシンプルなデザインに変更されたのは、
賢明な判断のような残念なような・・・(笑)


BLACK SABBATH - Born Again - Born Again ★★★ (2013-07-12 22:24:48)

あえて半拍遅れで歌メロをおっ付けるギランのVoと
メランコリックなギーザーのB、それに咽びなくトニーのGソロに
辛抱堪らんほどエモーションをかき立てられます。
BLACK SABBATHっつーより、ブリティッシュHMの威厳に
ひれ伏す名曲。


BLACK SABBATH - Born Again ★★★ (2013-07-10 22:26:15)

DEEP PURPLE再結成のアテが外れて体が空いてしまったイアン・ギランと、ロニー・J・ディオに去られたBLACK SABBATH。振られ者同士(?)の思惑が一致した結果、'83年に産み落とされた《悪魔の落とし子》がこれ。
かつては「サバスの暗黒サウンドと、ギランの明るい歌声が水と油な駄作」と貶され、現在は「そのミスマッチ具合も含めて最高な名盤」と逆に高評価を得る本作。評価の是非はさておき、それだけ「語りたくなる」魔力を秘めた作品っつーことですわな。
個人的に本作を聴いていて思うのは、オジーとギランって案外声質似てるよね?ということで、歯切れの良い歌い回しのギランと後ノリのオジー、陽のギランに陰のオジーetc・・・と、背負うイメージこそ正反対な両者ですが、どっちの声にも共通した浮遊感覚が感じられるんだよなぁ、と。
GILLAN的な疾走感に貫かれた①⑥、BLACK SABBATHらしい引き摺るようなヘヴィネスと邪悪な雰囲気山盛りな③⑤、そして英国産HMの美意識が劇的に炸裂する⑦は、トニー・アイオミのクリエイトする楽曲とイアン・ギランの声の相性の良さを実証するに十分な名曲。
そんなわけで、個人的には名盤派に一票を投じる内容ではあるのですが、ただ本作は飽くまで(当人達も認める通り)BLACK SABBATHというよりはGILLAN/IOMMI/BUTLERであり、「まだBLACK SABBATHって聴いたことない」という新人さんの入門盤には、これより前のアルバムをお薦めする次第。


GILLAN - Magic - Living a Lie ★★ (2013-07-09 22:52:33)

アルバムのポップ・サイド寄りに位置する
哀愁に満ちたメロディアスHRチューン。
ギランは、力の入ったシャウトもいいですが
こうした楽曲で聴ける、肩の力を抜いた
伸びやかな歌声も非常に魅力的です。


GILLAN - Magic - Long Gone ★★★ (2013-07-09 22:45:27)

VAN HALENの“JUMP”の元ネタとも噂される
屈託なく明るく弾むキャッチーなナンバー。
確かにポップですが、個人的にはアルバムでも
1、2を争うぐらいお気に入りな名曲です。


GILLAN - Magic - What's the Matter ★★ (2013-07-09 22:38:36)

ギランのシャウト一発、
ソリッドなGリフと共に滑り出す疾走ナンバー。
トーメ時代のような前のめり感はありませんが、
より80年代らしいヘヴィ・メタリックな仕上がりです。


GILLAN - Magic - Demon Driver ★★★ (2013-07-09 22:31:51)

邦題は“悪魔の暴走”ですが、
疾走ナンバーではなく(疾走パートもありますが)、
8分近くに及ぶ長尺を、カラフルに、シアトリカルに、
ドラマティックに聴かせきる大作ナンバー。
変幻自在な歌声を披露する、ギランのシンガーとしての
技量も聴き所。


GILLAN - Magic ★★ (2013-07-08 22:19:56)

表向きの理由は「ギランの喉に出来たポリープの治療のため」、実際は「DEEP PURPLE再結成に向けての布石」からGILLANのラスト作となってしまった'82年発表の5thアルバム。
ヤニック・ガーズ(G)が曲作りに本格参戦したこともあって、てっきりヘヴィ・メタリックな作風で攻めて来るものと思ったら、意外や、キャッチーに弾む“LONG GONE”や、哀愁漂う伸びやかなメロハー・チューン“LIVING A LIE”といったこれまでになくポップな楽曲を収録。基本的に本作は、前のめりな豪快さよりも整合性を重視していた前作『DOUBLE TROUBLE』のスタイルをそのまま受け継いでいました。
尤も、「とにかく時間がないのでちゃっちゃと作りました」的な粗さも目立った(トーメのペンによる楽曲も収録されていた)『DOUBLE~』に比べると、しっかりと煮詰められている印象で、何よりOPを飾る疾走ナンバー“WHAT'S THE MATTER”、“蒼き海原”なる邦題もカッコイイ重厚な“BLUESY BLUE SEA”を手始めに、本編に「勢い」が戻ってきている点もポイント。
英国HR然としたドラマティックな曲展開の上に、浮遊感を湛えたギランのVoが乗っかることで摩訶不思議な味わいを生んでいる“DEMON DRIVER”は、このアルバムならではの名曲と言えるのではないでしょうか。
まだまだ多様な可能性を感じさせてくれるアルバムだけに、これが最終作とは残念至極。


GILLAN - Double Trouble - Born to Kill ★★★ (2013-07-07 21:16:01)

ギランのVoとKeyによる叙情的な第一部
そこに全楽器が加わる第二部
GILLANらしく疾走する第三部
クライマックスへ向けて上り詰めていく第四部・・・と
10分近くに及ぶランニング・タイムの中で
起承転結がドラマティックに決まった
アルバムのハイライトを飾る名曲。


GILLAN - Double Trouble - Men of War ★★ (2013-07-07 21:09:57)

曲調は結構ポップ寄りなんですが
そこに青筋立ちまくりなギランのシャウトと
空気を読まないコリン・タウンズのKeyソロが
絡むことで、何やら摩訶不思議なインパクトを
残すことに成功しています。


GILLAN - Double Trouble ★★ (2013-07-06 08:50:35)

メンバー・チェンジという事件があったものの、前作『FUTURE SHOCK』から僅か半年のインターバルで発表された4thアルバム。『DOUBLE TROUBLE』なるタイトルは、ライブ盤との2枚組という本作の変則仕様に引っ掛けてあるのでしょうか?
生粋のロックンローラー、バーニー・トーメから、「リッチー・ブラックモアのそっくりさん」改め「赤いリッチー」ことヤニック・ガーズにギタリストが交代。これに伴いサウンドの方も、奔放で刹那的な疾走感が大きく後退し、よりカッチリとまとめ上げられた、整合性重視のスタイルへと軌道修正が図られています。(ヤニックが曲作りに本格参戦するのは次作からですが)
どこか淡々と歌うギランのVoと、洗練すら感じさせる曲調が異色の“NIHTMARE”みたいな、従来のGILLAN節からすると浮いてる楽曲も散見され(悪い曲ではありませんが)、疾走ナンバー不在の本編と併せて「勢いが削がれ、小粒になってしまった」と物足りなさを覚える場面も無きにしも非ずな本作。
それでも、ポップな曲調にギランの青筋シャウトとコリン・タウンズの風変わりなKeyソロが絡む“MEN OF WAR”や、起伏に富んだドラマティックな曲展開が10分近くに亘って綴られる壮大な“BORN TO KILL”といった、思わず「おおっ」と身を乗り出す名曲も収録している辺りは流石。
所謂、過渡期の作品ってヤツですかね。


GILLAN - Future Shock - New Orleans ★★★ (2013-07-04 23:40:50)

誰でも一度は耳にしたことがあるであろう
ロックンロールのスタンダード・ナンバーのカヴァー。
ハマッてるのは当然ですが、メンバー全員が
楽しそうに演奏してるのが伝わってくるのがまた素晴しい。
個人的には、タウンズのゴキゲンなピアノ・ソロだけで
ご飯3杯はいけますよ。


GILLAN - Future Shock - If I Sing Softly ★★★ (2013-07-04 23:13:43)

ブリティッシュHRならではの憂いと劇的さを
有するドラマティックなナンバー。
有名なロックンロール曲のカヴァー6曲目から、
ヘヴィ・メタリックな疾走チューン7曲目、
そして、この名曲へと繋がっていく展開も絶妙で、
GILLANというバンドの音楽的振幅の広さに
気持ち良く翻弄されてしまいます。


GILLAN - Future Shock - Bite the Bullet ★★★ (2013-07-04 23:06:37)

GとKeyとリズム隊が汗と火花を散らしながら
絡み合い、ノリの良さと緊迫感を併せ持って疾走する
アルバムのハイライト・ナンバーの一つ。
バーニー・トーメの華のあるGプレイも聴き所で
この頃の彼は間違いなくギター・ヒーローの資格を
有していたように思います。


GILLAN - Future Shock - No Laughing in Heaven ★★★ (2013-07-04 23:00:02)

香具師の口上を聞いているような
「立て板に水」状態で流暢にまくしたてる
速射Voに圧倒されまくり。
やっぱ凄いシンガーですよ、この人は。
歌というよりはラップに近いのですが
芝居っ気や茶目っ気たっぷりなのが
また独自の味わいを感じさせてくれます。


GILLAN - Future Shock - Future Shock ★★ (2013-07-04 22:46:45)

SFとはどう見ても無縁なGILLANが、
コリン・タウンズの煌びやかなKeyソロだけで
サイバーパンクを主張する上げ底仕様ですが(笑)
アルバムのOPを飾るに相応しい、高揚感溢れる
HRナンバーであることは間違いありません。


GILLAN - Future Shock ★★★ (2013-07-03 21:33:44)

イアン・ギランに対しては、長らく「リッチーを煩わせる厄介者」という(相当に偏った)悪印象を抱えていたのですが、そのような彼に対する過小評価はGILLAN時代のアルバムを体験することによって、遥か彼方へと吹っ飛ばされることになりました。
全英チャート№1の座に輝いた本作(3rd)は、GILLANとNWOBHMを語る上で欠かすことのできない重要作(ジャケットからは想像し難いですけどね/笑)。前2作に比べると破天荒さが幾分薄まりを見せてはいるものの、ワイルドに唸りを上げるバーニー・トーメのG、フラッシーなKeyワークでサウンドを華麗に彩るコリン・タウンズ、スピーディ且つラウドに疾走するジョン・マッコイ&ミック・アンダーウッドのリズム隊・・・と、プレイもアピアランスも個性的な一癖も二癖もある連中を、バンドとして堂々まとめ上げるギランのカリスマ性は、一層研ぎ澄まされて絶好調。
楽器陣が火花を散らしてスリリングに疾走する“BITE THE BULLET”で余裕の喉を響かせたかと思えば、憂いを帯びたドラマティックな“IF I SING SOFTLY”は伸びやかに歌い上げ、更に“NO LAUGHING IN HEAVEN”では字余り気味の歌詞をハイテンションに速射する早口Voを披露・・・といった具合に、その歌声は第二の黄金時代を迎えてもうオーラ全開ですよ。
デビュー以降、ホップ→ステップ→ジャンプの要領で遂に英国HR/HMシーンの頂点に立ったGILLANでしたが、これを最後にトメさんが脱退。後任ギタリストとして現IRON MAIDENのヤニック・ガーズが加入し、バンドは新たな局面を迎えることになります。


GILLAN - Glory Road - Nervous ★★ (2013-07-02 22:17:36)

疾走曲のイメージが強いGILLANにあって
珍しくジョン・マッコイの重たげなBに導かれてスタート。
まるで、後にギランがBLACK SABBATHに
加入することを予期していたかのような
ヘヴィ・チューン・・・と言ったら言い過ぎですかね。


GILLAN - Glory Road - If You Believe Me ★★★ (2013-07-02 22:08:11)

広く開いた音の隙間を、自由自在に埋めていく
ギランのVoがとにかく圧巻。高い声が出るとか、
音程が正確といったテクニックだけでは決して到達し得ない
ギランの「シンガー力」の高さに感服。
その彼と真っ向ぶつかり合う、コリン・タウンズの
鍵盤捌きにも勿論痺れまくりですよ。


GILLAN - Glory Road - On the Rocks ★★★ (2013-07-02 21:55:41)

Keyが繰り返し奏でる荘厳なフレーズと、
一瞬のブレイクの後、テンポ・アップして
GとKeyがユニゾンするパートの劇的なカッコ良さは
「これぞブリティッシュHR」といった趣き。
文句なしでアルバムのハイライト・ナンバー。


GILLAN - Glory Road - Are You Sure? ★★ (2013-07-02 21:51:06)

ぶっちゃけ疾走曲のインパクトは前作程じゃなく、
それ以外のタイプの楽曲の方が光り輝いる『GLORY ROAD』。
この曲はギランの歌メロの良さが特筆モノで
後年はリッチーに「魅力的な歌メロが書けない」とか
ボロクソ言われてましたが、いやいや。
カッコイイ歌メロ作ってますよ。


GILLAN - Glory Road ★★★ (2013-07-01 07:35:00)

全英チャート・トップ10に食い込むヒットとなった『Mr. UNIVERSE』の好評を受けて、'80年に矢継ぎ早に発表された2ndアルバム。
バーニー・トーメ(G)やジョン・マッコイ(B)らも積極的に曲作りに関与するようになった結果、「バンドらしさ」が強化。要所に配された疾走ナンバーや、先行シングル“SLEEPING ON THE JOB”といったイキの良い楽曲が、70年代HRスタイルに別れを告げ、騒々しくハジける本編の「80年代型HMテイスト」を盛り上げます。
ヨーロッパ的な暗さや重さよりも、イアン・ギランのカラッと陽性な歌声を活かした、ワイルドで豪快なノリの良さを前面に押し出す一方、重厚且つドラマティックな“ON THE ROCKS”、B主導でヘヴィに沈み込んでいくような“NERVOUS”もあったりと、この「何でもあり」な感覚がGILLANの魅力でしょうか。アドリブ全開のギランのVoと、コリン・タウンズによるジャジーなピアノをフィーチュアしたブルーズ“IF YOU BELIEVE ME”も最高にクール。
タイトル通り「栄光への道」をひた走るバンド内部で上昇気流となって渦を巻くエネルギーが見事に封じ込められた、全英チャート最高3位をマークする大ヒットを飛ばしたというのも納得の力作です。


GILLAN - Mr. Universe - Mr. Universe ★★★ (2013-06-29 23:02:23)

トメさんによるジャムっぽいパートを組み込みつつ
疾走するアルバム表題曲。A面はホント名曲ばかりだなぁ。
楽曲のスピード感を高めるコリン・タウンズの
KEYの速弾き、そしてエンディング間際の
喉から血ぃ吐いてそうなギランのシャウトの
カッコ良さは異常。


GILLAN - Mr. Universe - Roller ★★★ (2013-06-29 22:52:37)

ワイルドに切り込んでくるGリフ
ラウドにブチかまされるリズム、
轟音を引き裂いて突き抜けてくるギランのVoが
尋常ならざるテンションを伴ってぶつかり合う
完全に「ヘヴィ・メタル」なスピード・ナンバー。


GILLAN - Mr. Universe - Secret of the Dance ★★★ (2013-06-29 22:45:40)

NWOBHMの隆盛を予期したかのような
前のめりなスピード・ナンバー。
ハイテンションに畳み掛けるギランのVoが
楽曲を貫く疾走感を更に倍化させています。
Keyによるインスト曲“SECOND SIGHT”から
繋がっていく曲展開も効果的。


GILLAN - Mr. Universe - She Tears Me Down ★★★ (2013-06-29 22:38:06)

哀愁に満ちたメロディ、
Keyがリード楽器の役割を果たし、
プログレ風味薫る曲展開など
コリン・タウンズの才能が光る逸品。
このタイプの楽曲が聴かれるのは、
GILLANのアルバムでは本作ぐらいか?


GILLAN - Mr. Universe - Fighting Man ★★★ (2013-06-29 22:32:30)

アルバムのクライマックスを飾る泣きの名曲。
哀愁に満ちたフレーズを紡ぐトーメのG、
タウンズのKey、そして何と言っても白眉は
ギランのVo。エンディングの激情迸るシャウトは
涙なしには聴けませんよ!


GILLAN - Mr. Universe ★★★ (2013-06-29 01:04:30)

GILLANが'79年に発表した本1stフル・アルバムは、アートワークこそAORシンガーのソロ作品のようでHR/HM的な凄みはゼロですが、内容の方はと言えば、これがイアン・ギランのDEEP PURPLE脱退後の試行錯誤を断ち切り、開き直ったかの如くアグレッシブなサウンドがギュウ詰めで最高にエキサイティング。
NWOBHMの隆盛と歩調を併せるかのように突っ込み気味に疾走する“SECRET OF THE DANCE”や“ROLLER”“MESSAGE IN A BOTTOLE”といったスピード・ナンバーの数々は、「ヘヴィ・メタル」と表現しても全く差し支えのないハッちゃけぶりが魅力。
またKey奏者コリン・タウンズの存在が、ギランの強烈なシャウト、バーニー・トーメの豪快なGプレイとタメを張る程に目立ちまくっているのも個人的には嬉しいところです(作曲面でも大きく貢献)。“SHE TEARS ME DOWN”や“MR. UNIVERSE”は、彼の渋さと華麗さの同居した流麗なKeyワーク貢献度大の名曲。そしてラストを締める号泣モノのバラード“FIGHTING MAN”では、その三者の個性がエモーショナルに絡み合うという・・・。
イアン・ギランのVoが真価を発揮するのは次作以降に譲りますが、GILLAN史上最も攻めの姿勢が打ち出された本作は、HR/HMファン向け入門盤としてお薦め1枚です。


OUTRAGE - Outraged - Far Away ★★★ (2013-06-27 22:19:16)

男泣きバラード。
ヴィオラとチェロが楽曲の持つ叙情性を
効果的に増幅してくれていますね。
この路線で橋本直樹のソロ・アルバムが
聴いてみたいなぁと思わされる点では、
ジェイムズ・ヘッドフィールドと
同じ境地に達しています。


OUTRAGE - Outraged - Lost ★★★ (2013-06-27 22:10:58)

物憂げなイントロを蹴破って
破壊力満点に突進を開始するOPナンバー。
これ聴いてアルバムのクオリティを疑う
OUTRAGEファンはおらんでしょう。


OUTRAGE - Outraged - Grip on Changes ★★★ (2013-06-26 22:47:04)

ヴァイキング・メタルばりの
「オ~オ~オ~♪」という勇壮なコーラスが
ライブでの盛り上がりを予感させる
重厚なヘヴィ・チューン。
フレドリック・ノルドストロームから
何かしらインプットがあったんでしょうかね。


OUTRAGE - Outraged ★★★ (2013-06-25 22:58:16)

求められた期待に全力で応え、見事成功を勝ち取った前作に比べると、今回は自分たちの演りたいことを自信を持って追求した、ある種余裕のようなものも感じられる内容に仕上がっています。
・・・と書くと、ユルくなったり、トリオ編成時代のような音楽性の拡散を危惧されるやもしれませんが、心配ご無用。豪快さと繊細さを巧みにスウィッチさせる楽器陣と、橋本直樹のタフな歌声によって形成された屈強なる本編は、スピーディ/へヴィ/グルーヴィ/メロディアス・・・と、表現の幅を意欲的に広げつつも、ブッ太く屹立するOUTRAGEの「芯」には微塵のブレもありません。
破壊力満点の高速スラッシュから、重厚なヘヴィ・チューン、“MY FINAL DAY”型のキャッチーな突撃HMナンバー、更には叙情インストやドラマティックでエモーショナルなバラードといったメンバーの「静」の表現力が冴え渡る楽曲の数々・・・。これだけバラエティに富みながら、40分台と簡潔に引き締まった本編のランニング・タイムもこのバンドらしい。
決してOUTRAGEを見縊ってたわけじゃないのですが、彼らが前作を超えるアルバムを提示してくるとは正直予想しておりませなんだ。申し訳ない。


SATAN - Life Sentence - Testimony ★★★ (2013-06-25 07:33:48)

スピーディな楽曲自体、非常にカッコイイ
出来栄えなのですが、その中を自由自在に
泳ぎ回るスティーヴ・ラムゼイとラス・ティッピンズの
阿吽の呼吸から繰り出されるツイン・リードGを
聴いているだけで顔がニヤニヤしてしまいますよ。


SATAN - Life Sentence - Life Sentence ★★★ (2013-06-25 07:31:55)

合唱を誘うシンプルな掛け声コーラスと
殆どオカズなしで駆け抜けるリズムの
疾走感とが、スピード・メタリックな
魅力を振りまくアルバム表題曲。


SATAN - Life Sentence - Siege Mentality ★★★ (2013-06-25 07:22:13)

手数の多く回転の速いGリフや、ブライアン・ロスの歌う
暗過ぎず、明るくもない歌メロなど
これまた往年のSATANを強く意識させられる逸品。


SATAN - Life Sentence - Time to Die ★★★ (2013-06-25 07:11:41)

動→静→動とドラマティックな曲展開の中を
スティーヴ・ラムゼイとラス・ティッピンズによる
ツイン・リードGが目まぐるしく動き回るという
変わらぬSATAN節にテンション上がりまくりのOPナンバー。


SATAN - Life Sentence ★★★ (2013-06-22 01:40:48)

SAXONを筆頭にANGEL WITCH、DEMON、MPIRE OF EVIL、TANK、THE RODS、TOKYO BLADE等など、NWOBHMのベテラン組が全盛期ばりの力作を次々に発表して気を吐く昨今ですが、SATANの復活作も「連中に追い付け追い越せ!」という気概が充満した、実に見事な出来栄え。
BIG 4にもインスピレーションを与えた、鋭角的に組み上げられた俊敏なGリフに乗って、くぐもった声質で煮え切らないメロディを歌い上げる「ザ・ブリティッシュ!」なブライアン・ロスの歌唱が疾走する①が始まった途端、「おぉ、SATANが帰ってきた」と実感させられる本編は、メンバーが語る通り、アートワークも含めて確信的にSATANをSATANたらしめる要素が盛り盛り。
特に白眉はスティーヴ・ラムゼイ&ラス・ティッピンズによるドラマティックなツイン・リードGで、SATAN~BLIND FURY~PARAIHと、縦横無尽・変幻自在に動き回ってアルバム/楽曲のハイライトを創出し続けてきた鮮烈なコンビネーションは、今作でも色褪せることなく健在。
前述の①だけに留まらず、軽業師のようなリフ・ワークに翻弄される④、エキゾチックな色合いを湛えた②⑤、スピード・メタリックに突っ走る⑥⑧、憂いを帯びてキャッチーな⑦、そして尻上がりに加速しながら本編を締め括る⑩といった楽曲のカッコ良さは、この2人の存在があればこそでしょう。
こんなアルバム聴かされたら、そりゃ活動の継続を期待せずにはいられないってもんですよ。


STAN BUSH - Shine - What You Mean Tonight ★★★ (2013-06-20 21:28:08)

叙情バラード。
こんな哀愁の滲み出すメロディを
スタン・ブッシュに歌わせたら、
そりゃ名曲に仕上がらないわけがないでしょ?!
(なぜか逆切れ気味に)


STAN BUSH - Shine - I Will Be There ★★★ (2013-06-20 21:25:15)

クライマックスに向かって
昇りつめていくようなポジティブな曲調に、
スタン・ブッシュ不変の美学が宿る1曲。


MPIRE OF EVIL - Crucified ★★★ (2013-06-19 23:28:54)

長く続く廃盤状態のせいで、近年、中古盤の価格が急騰しているというザ・デモリションマン在籍時代のVENOM作品群。この状況を鑑みたマンタス&トニー“ザ・デモリションマン”ドーランが、『PRIME EVIL』『TEMPLE OF ICE』『THE WASTE LANDS』の3枚から選りすぐった楽曲をリ・レコーディング、更に新曲2曲も加えて'13年にMPIRE OF EVILの名の下に発表したリメイク・ベスト盤(?)がコレ。
ライブ映えを念頭に置いたのか、リメイク作業はスピーディorアグレッシブな楽曲を中心に行われていて、我が愛聴盤『TEMPLE~』からはたった1曲の選出に留まっている点は「そりゃ殺生な」ってな感じですが、まぁ名曲を山ほど抱えているバンドゆえ、どう選んだって漏れは出ますわな。
轟然たる音作りのもと新たに蘇った荒くれナンバーの数々は、速い曲はより速く、ミドルの楽曲はより禍々しく・・・といった具合に一層のビルドアップを遂げていて、トニーの野太い咆哮とBプレイ、厄いリフ・ワークからメロディックなソロ・パートまで剛柔自在のマンタスのG、それにジャクソンのエクストリーミリーなドラミングとが三位一体となった冒頭3曲、取り分けOPナンバーの“TEMPLE OF ICE”はスラッシャー及びパワー・メタラー必聴の名曲かと。この中に並ぶと新曲2曲がやや弱く聴こえてしまうのは如何ともし難いですが、それらも比較論抜きで評価すれば、バイオレントなスラッシュ・ナンバーで十分にカッコイイ。
ザ・デモリションマン時代のVENOMの再評価を促すのみならず、来るべきMPIRE OF EVILの新作に対する期待感を煽るのにも十分な1枚。出来れば『TEMPLE OF ICE』や『THE WASTE LANDS』のリマスター再発もお願いしたいところですが・・・。


STAN BUSH - Shine ★★★ (2013-06-18 22:12:13)

メロディアスHRファン、安心の優良ブランドことスタン・ブッシュ。
30年以上に亘ってキャリアを積み重ねてきたアーティストゆえ、これまで発表したアルバムの数もかなりの枚数に昇り、そのため「どの作品から手をつけたら良いのか分からない」と思う人もいるかもしれませんが、逆に言えば、どの作品も水準以上のクオリティを誇っているので、目を瞑って選んでもハズレを掴まされる心配がないのが、この人の優良ブランドたる所以。
尤も、90年代以前の作品は現在では廃盤となってしまっているものも多いので、とりあえず、まだ国内盤の入手も容易なこの'04年発表の11thアルバムから入ってみるのも一つの手ではないでしょうか。
シンプルな音作りや飾り気に乏しいアレンジ等、HR色の薄い本編からは90年代の残り香も漂ってきますが、研鑽された哀メロ職人としての腕前を楽しむ上では然したる障害ではありません。
また、シンプルに「歌」にフォーカスした作風ゆえ、スタンの一音一音に深いエモーションの込められた歌声が、まるで目の前で歌われているかのように生々しく伝わって来るのも◎。
メロディ愛好家なら、前半5曲を聴いただけで蕩けてしまうこと請け合いですよ。


STAN BUSH - Call to Action ★★★ (2013-06-16 23:17:38)

これが初めて購入したスタン・ブッシュ作品だったかな。
正式なフル・アルバムではなく、彼が「アクション」をテーマに書き上げ、他アーティストや映画/TV番組、更にはアトランタ・オリンピックにSFコンベンションといったイベントに提供した楽曲を取りまとめた企画盤で、そうした成り立ちの作品ゆえ、本編にHR的なエッジや哀愁は控えめ。
スタン・ブッシュ版“JUMP”といった趣きの①(アニメ映画『トランスフォーマー』のテーマ曲)、しつこいぐらい「NEVER SURRENDER!」を繰り返す辺りが確かにジャン・クロード・ヴァンダム映画の主題歌っぽい②を手始めに、全体的に楽曲はコマーシャルな部分が強調されており、こうした売れ線な作風に物足りなさを覚えるHR/HMファンは多いことかと存じますが、代表曲の数々を一気に聴ける便利な1枚であることは確かですし、何より、やはりこの人の書くキャッチーなメロディは素晴しい。
特に白眉は、後にHOUSE OF LORDSがカヴァーしてヒットさせたバラード“LOVE WON'T LIE”の存在で、元はSTAN BUSH & BARRAGE名義で'87年にリリースされたアルバムの収録曲でしたが、同作が入手困難な現在、この名曲を聴くためだけにでも本作は購入価値があるというものです。
まぁ、こっちも今じゃゼロ・コーポレーションの閉鎖に伴って廃盤なんですけど、STAN BUSH & BARRAGEに比べれば幾らかお手頃価格で入手が可能なので。
ただ、ジャケットはもう少し何とかならんかったのでしょうか。


DEMON - Unbroken - Unbroken ★★★ (2013-06-13 23:21:06)

これぞブリティッシュHM!な憂いと、緩急の効いた
曲展開を飲み込んだアルバム表題曲。
弾きまくりのGソロも痛快です。
あと、やはりこの曲でもさりげなくKeyが良い仕事してます。


DEMON - Unbroken - Prey ★★★ (2013-06-13 23:18:59)

エスニックなイントロだけで名曲の匂いが
ぷんぷんしますが、雄々しい曲調はその期待を裏切りません。
さりげなく楽曲の叙情性とドラマ性を底上げする
Keyのナイス・アシストっぷりもポイントです。


DEMON - Unbroken - Fill Your Head with Rock ★★★ (2013-06-13 23:16:49)

新人バンドが演ったら、もっとアッケラカンと
抜けの良い仕上がりになりそうですが、
DEMONが演ると、ノリの良さの中にも背負った哀愁が漂います。
ベテラン・バンドが紆余曲折を経て辿り着いたこの境地。
若いバンドにゃこの凄味は出せませんよ。


DEMON - Unbroken ★★★ (2013-06-12 22:53:18)

'12年発表の14thアルバム。再結成後のDEMON作品を聴くのは今回が初めてなのですが、湿ったドラマ性と適度なノリの良さを併せ持ったブリティッシュHMサウンドは、紛うことなきDEMON節。このクオリティならば、ファン以外の方から「わざわざ日本盤出すほどの作品か」と、後ろ指を指されてしまうこともありますまい。
中期の傑作『TAKING THE WORLD BY STORM』で開眼した作風を基本に、Keyをスパイス的に用いて、楽曲をよりコンパクトに、メロディアスにまとめ上げた本作の魅力は、“バビロンの城門”を思わせるエスニックなイントロ付きの雄々しいOPナンバー“PREY”と、憂いを帯びたアルバム表題曲“UNBROKEN”、歴戦のベテランが演るからこそ血が滾る説得力が滲み出すロック賛歌“FILL YOUR HEAD WITH ROCK”辺りに凝縮。
それにしても、すっかり本格派シンガーとしての貫禄を身に付けたデイヴ・ヒルの衰え知らずのVoは驚嘆に値します。代表作とされる1stや2ndの頃は「下町のオヤジ」風味全開でしたが、今やその歌声は英国紳士然とした威厳や深みを感じさせ、特に“WINGS OF STEEL”“I STILL BELIEVE”といったバラード系の楽曲におけるジェントリーな歌唱には脱帽ですよ。
ベテラン・バンドだからこそ醸し出せる、ブリティッシュHMの滋味に溢れた1枚。


Mystic Healer - Mystic Healer - It Must Be Love ★★ (2013-06-12 22:31:38)

マーク・マンゴールド、マイケル・ボルトン、アルド・ノヴァの
共作曲となれば、つまらない楽曲なわけがないですが、
事実良い曲です。マークの柔和で軽やかなピアノが主役を張る
リラックスして聴けるポップ・ナンバー。


Mystic Healer - Mystic Healer - I Am the One ★★★ (2013-06-11 23:32:00)

アルバム唯一の書き下ろし新曲で、
マーク・マンゴールドとトッド・ゴーギャンの共作曲。
このバラードにおけるトッドのソウルフルな歌いっぷりは
アルバムのハイライトといっても過言ではない素晴しさ。
こんな凄いシンガーが、本作1枚きりでHR/HMの表舞台から
姿を消してしまったのだから勿体なさ過ぎますよ。


Mystic Healer - Mystic Healer - Tonight ★★★ (2013-06-11 23:27:59)

トッド・ゴーギャンの伸びやかな歌声が映える
しなやかなハードポップ・チューン。
マイケル・ボルトンとの共作曲で、原曲はTOUCHの
幻の2nd(『ザ・コンプリート・ワークスⅠ&Ⅱ』としてCD化)
で聴くことが出来ます。


Mystic Healer - Mystic Healer - If You Ever Fall ★★★ (2013-06-11 23:24:54)

マーク・マンゴールドとジャック・ポンティの共作曲。
劇的なメロディ展開とキャッチーなサビに巧の業が光ります。
トーン・ノーラム(ジョン・ノーラムの妹)も取り上げていて
これがまた素晴しい出来栄えなので一聴をお薦めします。


Mystic Healer - Mystic Healer - Crossed My Heart ★★★ (2013-06-11 23:22:49)

哀切を帯びたメロディを奏でるKeyと
エモーショナルなVoによるイントロ部分を
十数秒聴いただけで楽曲の、アルバム全体の
完成度の高さを確信させてくれる
ドラマティックな名曲。


Mystic Healer - Mystic Healer ★★★ (2013-06-09 23:47:17)

メロディアスHRファンの皆様におかれましては、元TOUCHのマーク・マンゴールド(Key)が、新人のトッド・ゴーギャン(Vo)と共に立ち上げたメロハー・プロジェクト、MYSTIC HEALERのことをご記憶でしょうか。
本作は彼らが'99年に唯一残したセルフ・タイトルのデビュー作で、バンド名やアートワークは怪しげな雰囲気を伝えますが、演っているのは、マークの流麗なKeyがサウンドの基盤を作り上げ、そこにトッドのソウルフルな歌声が乗るというオーセンティックなアメリカン・メロディアス・ハード。
それもその筈で、収録曲の殆どはマークが80年代に、マイケル・ボルトン、アルド・ノヴァ、ジャック・ポンティらと共作してコツコツと作り溜めてきたマテリアルを中心に構成されていて、取り分け、ドラマティックな①、後にジョン・ノーラムの妹のトーン・ノーラムがカヴァーした②、TOUCHの幻の2ndアルバム収録曲のリメイク③etc・・・といった名曲が惜しげもなく連打される序盤のインパクトは絶大。
中盤以降も、トッドの情感豊かな歌声にハート鷲掴みなバラード⑦、教科書のように「キャッチーなハードポップ・チューン」している⑨、Keyの滑らかな指捌きに聴き惚れる⑪等、マークの作曲能力の高さを再確認させてくれる素晴しき楽曲がズラリ。
「埋もれてしまった名盤」として、再評価が待たれる1枚であります。


Mystic Healer (2013-06-09 23:46:11)

元TOUCHのマーク・マンゴールド(Key)が、DRIVE, SHE SAIDでの活動を停止させた後、80年代から自身が、他のアーティストらと共作しつつ作り溜めていたマテリアルをレコーディングしてアルバムを作ることを思いつき、相棒に無名の新人トッド・ゴーギャン(vo)を起用して、'97年に立ち上げたメロディアスHRプロジェクト。
そのためバンドとしての実体はなく、ボブ&ブルースのキューリック兄弟や、ZEBRAのランディ・ジャクソンらの協力を仰いでレコーディングは行われている。


TREAT - Organized Crime ★★★ (2013-06-06 23:54:37)

「世界中のどこよりも日本で一番で売れた作品。また、このアルバム・リリースに伴って行われた来日公演は、バンド史上最大のハイライトだった」とメンバーが述懐する、'90年発表の4thアルバム。
デビュー当時は「ポストEUROPE」と言われたTREATですが、この頃になるとGUNS N' ROSESやBON JOVI辺りからの影響も取り込み、音楽性の拡散が一層顕在化。
それはいかにも90年代の作品らしく、よりハードなGを前面に押し出しつつ、時にスリージーだったりブルージーだったりする冒頭3曲に特に顕著に表れていて、初めてこの流れを耳にした時は少々引いてしまいましたよ。正直な話。
ただ、本編を聴き進めれば4曲目以降は従来のTREATらしさが回復。また、例え新味を盛り込んだ楽曲であっても、哀愁を湛えたロバート・アーンルンドの歌声とKeyを効果的に用いることで、メロディから北欧のバンドらしい透明感を失わない曲作りの巧さには、流石!と唸らされるものあり。
中でも憂いを帯びた疾走ナンバー“CONSPIRACY”、そして1st収録曲にしてTREAT屈指の名曲のリメイク“GET YOU ON THE RUN”はアルバムのハイライト級の存在感を発揮。当サイトにおいても高い人気を博しているのも納得です。
これで序盤の曲順にもうちょい気を払ってくれれば尚良かったのですが・・・。


MARA - AMERICA - The Answer ★★★ (2013-06-05 23:08:03)

ムーディでルースな曲調が作風の変化を如実に
物語る一方、音数が減った代わりに、歌にしろ
演奏にしろ、一音一音により一層のエモーションが
込められていて、楽曲を濃厚に覆う哀愁が胸を打ちます。


MARA - POETRY & MOTION - Second Best ★★★ (2013-06-04 23:16:22)

マーティ・ファリスの胸を掻き毟らんばかりの
哀切を帯びた歌声と、エモーショナルなGの存在が
映えまくる、しとどに泣き濡れる名バラード。
イントロのアコギだけで、条件反射的に
涙が滲み始めるぐらいですよ。


MARA - POETRY & MOTION - Justify ★★★ (2013-06-04 23:12:23)

緩急の効いた曲展開から、工夫のこらされたリズム・ワークに
劇的にハモるツインGまで、個人的にはアルバムの
ハイライト・ナンバーに推したい名曲。
この哀愁、泣きっぷりは、PRAYING MANTISにも通じるものが
あるのではないでしょうか。


MARA - POETRY & MOTION - SENTIMENTAL WARNING ★★★ (2013-06-04 23:08:31)

帯に書かれた「DREAM THEATERフリーク必聴!」
なる文句を鵜呑みにすると、キャッチーな哀メロを
ストレートに聴かせるこの曲に肩透かし感を覚えるかも。
いやでも、上手いVoとGが泣きに泣きを重ねて
盛り上がっていく曲展開に涙ちょちょ切れる名曲なのですが。


MARA - AMERICA ★★★ (2013-06-03 23:04:20)

MARAが'98年に発表した3rdアルバムにしてラスト作(通算では4枚目の作品)。
80年代ハードロック的な、歯切れの良い快活さや華やかな雰囲気が後退。簡素な音作りに、装飾を控えめにしたアレンジと曲展開、マーティ・ファリス(Vo)のエモーショナルな歌声を中心に、よりアダルトに、よりアコースティックなアプローチでまとめられた作風はいかにも「90年代のアルバム」といった趣きが感じられます。
尤も、似合わぬヘヴィネスの導入を試みて火傷するような愚は冒していない上、装飾が取っ払われたことで、このバンドの・・・というかケニー・アロノフ(G)の生来のメロディ・センスの確かさがグッとクローズアップされていて、ことに全編を彩る叙情メロディは時に前作以上の哀愁を発散。
中でも1曲目から5曲目までの猛烈な泣きを湛えたアルバム前半の流れや、プログレ・ハード調のラスト・ナンバー⑪は、上手いVo、情感豊かなG、粋で瀟洒なKey、それに重厚なハーモニーとが絡み合い生み出す、ムーディなメロディアスHRサウンドに酔いしれる本作のハイライト。
「デビュー作を上回る出来栄え」と書くと筆が滑った感がありますが、あれに勝るとも劣らない、聴けば聴くほどに味わいを増していくスルメ盤です。


MARA - POETRY & MOTION ★★★ (2013-06-02 07:54:47)

アメリカはオハイオ州出身の魔羅・・・もとい、MARAが'93年に発表した2ndアルバムにして日本デビュー作。(収録曲の半数近くが自主制作の1st『BREAKING THE SILENCE』のリメイクという少々変則的な内容ではありますが)
スリリングなインスト曲⑪もサラリとこなせる実力を有しながら、殊更にテクニックを誇示することなく、飽くまでそれを武器にして、キャッチーな楽曲作りに傾注する姿勢は、解説でも指摘されている通り確かにKANSASを始めとするアメリカン・プログレ・ハード勢に通じる楽曲優先主義が感じられます。
特に中庸な魅力を放つ①は、派手さは皆無な代わりに、哀愁に満ちた歌メロ、構築美を湛えたGソロ、Keyが彩りを加える劇的な曲展開から美しいハーモニーまで、そのパーツ一つ一つが丹念に磨き上げられた、MARAというバンドが目指す音楽性が判り易く提示されている名曲。
それにしても、ここのVoとGは本当に上手い。そして巧い。ハードなGリフと緩急自在のドラマティックな曲展開に思わず身を乗り出す②、泣きまくりの④や凝ったリズム・ワークが聴かれる⑫のようなバラード、これまたバンドのメロディ重視の姿勢が強く刻まれている哀メロ・ナンバー⑨etc・・・といった両雄の存在が映える名曲の数々を聴くにつけ、何でデカマラになれなかった・・・じゃなくてMARAがビッグになれなかったのか?と不思議に思えてきますよ。