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RAINBOW - Bent Out of Shape ★★★ (2012-10-07 01:16:50)

記憶が正しければ、個人的に初めて購入したRAINBOWのアルバムです。HR/HMを聴き始めて間もない頃、ラジオか何かで耳にした“FIRE DANCE”のカッコ良さにハートを射抜かれて本作を速攻購入。暫くは同曲ばかりをリピート再生して他の収録楽曲には目もくれなかったのですが、その後、リッチー・ブラックモア(G)が何者で、RAIBOWがどういったバンドなのかを勉強し(?)改めてアルバム全体と対峙してみたところ、そのあまりのクオリティの高さに再びハートを鷲掴みにされてしまったという。
「歌」を中心に据えて「流れ」で聴かせるメロディアスHR、というスタイルが徹底されているため、最早ここには、その流麗さを壊しかねないドラマティックな様式美HRナンバーの大作が入り込む余地は全くありませんが、代わりに哀愁を帯びたキャッチーなメロディの魅力は過去最高レベルをマーク。
ジョー・リン・ターナーの「RAINBOWのフロントマンは俺だ!」という自負と自信を漲らせた歌唱と、その彼のポテンシャルを十全に引き出すリッチーのGプレイとのコンビネーションは磐石の領域へと到達、更に透明度の高いフレーズで楽曲にフックを構築するデイヴ・ローゼンタール(アレンジャーとしても大活躍)の存在も如何なく生かされた楽曲の数々は、躍動感溢れるHRチューンから、リッチー貫禄の指捌きが映えるインスト曲、そして胸打たれる叙情ナンバーまで一騎当千の兵揃い。ハイライトは勿論“FIRE DANCE”ですけどね。
ジョー時代の最高傑作にして、RAINBOWの有終の美を飾った名盤としてファン人気が高いことも納得の1枚ですよ。


RAINBOW - Straight Between the Eyes ★★★ (2012-10-06 00:22:56)

リッチー・ブラックモア(G)の理想とする音楽を追求するべく、これまで妥協なきメンバー・チェンジと大胆な作風の変化を繰り返してきたRAINBOWでしたが、前作『DIFFICULT TO CURE』で掴んだ音楽的方向性と商業的成績に相当の手応えを感じたのか、'82年発表の本6thアルバムでは「大衆性を増したメロディアスHR」というサウンド・スタイルを、変化させるのではなく、より「掘り下げる」という方法論が選択されています。
『闇からの一撃』というイカした邦題ほどガツンと一撃される名曲(これまでのアルバムには必ずその手の楽曲が1、2曲は存在していた)が見当たらないため、RAIBOWのカタログの中では日陰者の地位に甘んじている(?)作品ですが、個人的には『DIFFICULT~』以上の愛聴盤。
印象的なソロを連発するリッチーのGプレイ等、前作より心持ちハードな方向へと揺り戻された作風を象徴するかのような、疾走感溢れる“DEATH ALLEY DRIVER”と“BRING ON THE NIGHT”、ジョー・リン・ターナー(Vo)が歌うに相応しいメロハー・チューン“STONE COLD”や、うっとりと聴き惚れるブルージーなバラード“TEARIN' MY HEART”、やっぱりラストはこうでなきゃファンも納得しないでしょ?とばかりにドラマティックにアルバムを締め括ってくれる“EYE OF FIRE”etc・・・と、「山椒は小粒でピリリと辛い」を地で行く本編は捨て曲なしのクオリティ。
・・・って、何だかアルバム毎に「捨て曲なしのクオリティ」と書いているような気がしますが、実際、RAINBOWのアルバムに捨て曲は存在しないのだから仕方ない。


RAINBOW - Difficult to Cure ★★★ (2012-10-04 21:05:05)

開巻早々、ラス・バラード作曲のポップ・チューン“I SURRENDER”で先制パンチを浴びせてくる構成からも明らかに、外部ライターを登用して一層のポップ化を推進する等、アメリカ市場での更なる成功を手中に収めんとする野心も露わな作風が、古くからのRAINBOWファンの間では毀誉褒貶相半ばするジョー・リン・ターナー時代の幕開けを飾った、'81年発表の5thアルバム。
尤も、本作で選択された「ポップで洗練されたメロディアスHRサウンド」と、若くてピチピチ(死語)&リッチー・ブラックモアのお眼鏡に適うだけの才能を有するゴールデンボーイの加入が、RAINBOW支持層の裾野拡大に大きく貢献したことは間違いのない事実。
また前任シンガー達に比べると、クセがなく耳馴染みも良いジョーの甘い歌声が、この路線にはぴったりとフィットしています。(それを念頭にシンガー探しが行われたのだから当たり前っちゃ当たり前の話ですが)
個人的には、音楽的方向性以前に収録楽曲のクオリティ面で若干の物足りなさを覚えなくもないアルバムではあれ、それでも捨て曲レベルの楽曲は(当然)皆無。前述の“I SURRENDER”、後期RAINBOWを代表するスリリングな名曲“SPOTLIGHT KID”、涙ちょちょ切れる“MAY BE NEXT TIME”、「FOREIGNERになっちゃった」との批判に晒された(でも名曲な)メロハー・ナンバー“MAGIC”等は、新生RAIBOWの魅力が咲き誇る逸品。
時間が経つのも忘れて聴き惚れてしまいます。


SNAKE CHARMER - SMOKE AND MIRRORS ★★ (2012-10-03 22:44:55)

SILVER MOUNTAINで長らくヨナス・ハンソンの相方を務めたペア・スタディン(B)が結成したバンドのデビュー作('93年発表)。
バンド名は勿論RAINBOWの名曲から拝借、アルバムのアートワークもファンタジックな感じで、オマケにイェンス・ヨハンソン(Key)が数曲にゲスト参加しているとの事前情報に「SILVER MOUNTAINみたいな様式美掛かった北欧メタルに違いない」と(勝手に)期待値がグングンと急上昇。それだけに、購入後、実際にアルバムを聴き終えた時は「何じゃそりゃあ!」と、思わずCDをフリスビーの如く全力投擲しそうになってしまいましたよ。
深呼吸して冷静に聴き直してみれば(冷静になるのに数年かかりましたが)、そよ風のように清涼なこのハードポップ・サウンドも案外悪くない・・・いや、かなり良い。ピート・サンドベリの甘い歌声、新人のクセにツボを心得たスヴェン・シィアンスキーのテクニカルなG、そして相変わらず個性的な動きを魅せるペアのBも効果的に楽曲をサポート。健康的なコーラスに彩られた爽やかなハードポップ・ナンバー①②⑥や、結婚式のBGMに打って付けのバラード③、THE BEATLESの名曲を一層ドラマティックにカヴァーした⑩、あとイェンス参加のブルージーな⑤も渋くて良いなぁ。(こっちが彼に期待した路線とは大分異なりますけどね)
妙な先入観を持たなければ、十分以上に楽しませてくれるアルバムでした。反省。


RAINBOW - Long Live Rock 'n' Roll - L.A. Connection ★★ (2012-10-02 23:34:15)

駄曲?いやいや。
ロニー時代のRAIBOWと「L.A.」という言葉は
うなぎと梅干の如き食い合わせの悪さですが
これは結構好きな曲ですよ。
後半で軽快に踊るピアノが
良いアクセントとなっています。


RAINBOW - Rising ★★★ (2012-10-01 20:43:24)

最強ドラマー、コージー・パウエルが遂に加入。イカした楽曲を彩る、イカしたGにイカしたVo、イカしたDsとイカしたアートワーク、オマケに『虹を翔る覇者』というイカした邦題まで、あらゆる点において突き抜けたカッコ良さを提示してくる'76年発表の2ndアルバム。
この歴史的名盤に関しては、既に色々な方が色々な賛辞を寄せて下さっているので今更付け加えられることなど余りありません。(でも大好きなアルバムなんで無理矢理にでも語らせて貰うわけですが)
アルバム後半に鎮座まします2篇、重厚長大な“STARGAZER”と、RAINBOW版“BURN”といった趣きの“A LIGHT IN THE BLCAK”は、後々そのエッセンスをフォロワー・バンド群が再利用しまくる名曲中の名曲ですし(特に前者)、やや地味なイメージで語られがちなA面収録曲にしても、スペーシーだったりノリノリだったりキャッチーだったりとバラエティ豊かな楽曲が揃っており、そのクオリティの高さは無類。
リッチー・ブラックモア(とロニー)の中世音楽趣味が全く希釈されずに溢れ出す作風なので、人によってはあまりの濃厚さに胸焼けを覚えるかもしれません。ゆえに、このバンドの入門編としては、より整理され、整合性を高めた次作『バビロンの城門』をお薦めしますが、個人的には「RAINBOW」の名を聞いて想起するサウンドは間違いなくここに集約されています。
様式美HR/HMバンド、RAINBOWの最高傑作に推したい1枚。


RAINBOW - Ritchie Blackmore's Rainbow ★★★ (2012-09-30 20:15:58)

我が愛すべき様式美HMの開祖、RAINBOWが'75年に発表した記念すべきデビュー作ですが、自分がこれを購入したのは彼らのカタログ中一番最後でした。コージー・パウエル参加前の作品であることに加えて、事前に見聞きしてきた情報から、何となくJUDAS PRIESTやUFO、SCORPIONSなんかの1stアルバム同様、こっちがバンドに期待する音楽性とズレた内容のように思えたことがその理由。
尤も実際に聴いてみれば、そこはやはり御大リッチー・ブラックモア&ロニー・J・ディオの組み合わせ。余人には真似できない高品質なHRサウンドを全編に亘って展開し、こちらの危惧を虹の彼方へと吹っ飛ばしてくれたわけですが。
個人的にはDIOの持ち歌なイメージが強い“銀嶺の覇者”、演歌ばりにコブシの効いた“虹をつかもう”、シャープなインスト“STILL I'M SAD”といった代表曲以外にも、フォーキーな哀愁が漂って来る“王の神殿”や、へヴィな“16世紀のグリーンスリーブ”、そしてアルバム一押しの名曲“へび使い”等、優れた楽曲が目白押し。
但し、“STARGAZER”や“KILL THE KING”のような様式美メタルの権化の如き楽曲は見当たらず、素朴でアーシーな70年代HR(ELFの)テイストも強く感じられる作風ゆえ、どちらかと言えば、繰り返し聴き込むうちに真価が染み出してくるスルメ盤的1枚と言えるかもしれません。


SILVER MOUNTAIN - Breakin' Chains - Man of No Present Existence ★★★ (2012-09-27 23:28:09)

自主制作のデビューシングル盤の収録曲をリメイク。
ヨナスのVoが当時と殆ど変わっていなくて笑えます。
彼が繰り出すドラマティックなGソロ(オリジナル版とは異なる)だけで
ご飯おかわり3杯ぐらいはいけそうな素晴しさですが、
ここでメロディが引用されている曲のタイトルが思い出せない。
多分クラシックだと思うんだけど・・・。


SILVER MOUNTAIN - Breakin' Chains ★★ (2012-09-26 00:23:04)

「遂にこの日が!」という感動の涙と、「お前、全然変わってねぇな」という苦笑とで、世界中のSILVER MOUNTAINファンを泣き笑いさせた、'01年発表の復活作(4th)。
一発録りみたいな薄っぺらい音質と、自主制作デビュー・シングルや初期デモ・テープの収録曲のリメイクが半数を占める構成からも明らかなように、本作は確信的に(それこそ笑っちゃうぐらい)1st『SHAKIN' BRAINS』の音世界の再現が試みられており、良くも悪くも全く変わらないヨナス・ハンソンのいなたいVoと、イングヴェイとは一味違うスタイルでネオクラシカル道を追求する彼のGプレイもそうした印象に拍車を掛けてくれています。
完全に「ファン向け」と割り切った(=ファン以外にはとてもじゃないけど薦められない)作風には、いちファンとして喜ぶべきか悲しむべきか複雑な心境ですが、それはそれとして、ここで繰り広げられる陰気でマイナー、且つ猛烈な郷愁を撒き散らかす北欧メタル・サウンドが、唯一無二の魅力を備えているのは間違いのない事実。
特に、寒々しく疾走するOPナンバー①や、北欧民謡調の風情を湛えた②、クラシック曲のフレーズを引用したGソロに仰け反る④⑦辺りは「よっ、待ってました!」と思わず大向こうから声の掛かかる名曲ですよ。
インスト曲が連続する本編後半の水増し感や、影の薄いイェンス・ヨハンソンのKeyプレイ(折角1stの作風を再現するのなら“VIKINGS”ばりのピアノ・ソロが聴きたかった)等、限りなく「ヨナスのソロ・アルバム」的な雰囲気も漂って来るアルバムなんスけどね。


FORTE - Unholy War - Light to the Blind ★★★ (2012-09-24 21:22:50)

本編中ではやや埋もれがちなBサウンドが
この曲においては目立ちまくっているのは、
起承転結を備えてドラマティックに盛り上がっていく
曲展開がIRON MAIDENのそれを彷彿とさせるからでしょうか。


FORTE - Unholy War - Unholy War ★★★ (2012-09-24 21:20:21)

イントロ“VAE SOULS”を経て、
猛々しくも豪快に刻まれるGリフとリズムが
疾走を開始した途端、全身の血液が沸騰する
「FORTE IS BACK!」なOPナンバー。
パワー/スピード/メロディの三拍子揃った名曲ですよ。


FORTE - Unholy War - Undying ★★★ (2012-09-24 21:17:28)

バラード調に始まり、スピーディ且つ劇的に
盛り上がっていく、旧作にも必ず収録されていた
(ある意味FORTEのお約束とも言える)
ドラマティックな名曲。


FORTE - Unholy War - Absolute Power ★★★ (2012-09-24 21:14:59)

猛烈な勢いで弾き倒すレヴ・ジョーンズの
Bプレイと、スピーディに畳み掛ける曲調、
それに雄々しいテーマ・メロディの波状攻撃に
打ちのめされるパワー・チューン。


FORTE - Unholy War ★★★ (2012-09-23 20:20:54)

オリジナル・メンバーの楽器隊に加えて、3代目フロントマンのデヴィッド・トンプソン(Vo)という布陣で復活を遂げたFORTEが'12年に発表した4thアルバム。
最初このライナップを知った時は「なんだ、Voは(初代シンガーの)ジェイムズ・ランダルじゃないのか」と思わなくもなかったのですが、実際に本編を聴いてみたら、滅法パワフルで男臭いデヴィッドの歌声はジェイムズの不在を補って余りある素晴しさ。それに何より、解散前の音楽性を更にスピーディに、マッシヴに猛々しく鍛え上げたような楽曲群が鼻血モノのカッコ良さで最高なのですよ。
男の哀愁背負った雄々しいフレーズの乱れ撃ちに血が滾るジェフ・スコットのGプレイと、タイトにして破壊力抜群のリズムを叩き付けて来るレヴ・ジョーンズ(B)&グレッグ・スコット(Ds)のコンビ、そこにデヴィッドのパワー全開のVoが加わって攻撃的に畳み掛けるサウンドは、ストレートにパワー/スラッシュ・メタル風味が打ち出されていた1stと4thを足して2で割ったような作風。ここからは2ndや3rdで垣間見えた流行への目配せは完璧に排除されています。
1stの音の軽さや、4thのメロディの弱さといったウィーク・ポイントも抜かりなく改善されている本編に付け入る隙は全くありませんが(あ、でも薄っぺらいGサウンドは一考の余地があるかな)、取り分けバラード調に始まり、起承転結を備えて盛り上がっていく⑥や、レヴのBも活躍するドラマティックな⑩なんて、「おお、FORTEよ!」と、握り拳を固めずにはいられない名曲。また、復活作だからと言って無駄に気負うことなく、収録時間を40分弱とタイトに締めてくれた点もナイス。
FORTEの最高傑作?確かに。


RAY KENNEDY - RAY KENNEDY - YOU OUGHTA KNOW BY NOW ★★★ (2012-09-22 00:30:45)

邦題は“ロンリー・ガイ”
アルバムでも1、2を争うぐらい
「ロック」している楽曲で、レイ・ケネディの歌声も
時にグラハム・ボネットばりの青筋ぶりを披露。
華やかに楽曲を彩る秀逸なKeyアレンジには
何度聴いても胸躍らされます。


RAY KENNEDY - RAY KENNEDY - MY EVERLASTING LOVE ★★★ (2012-09-22 00:23:05)

いかにも80年代的な、アーバンでロマンティック、
そしてちょっぴりバブリーな雰囲気が漂って来る
夜のドライブにピッタリな名バラード。
レイ・ケネディのソウルフルな歌声と
スティーヴ・ルカサーの味わい深いGソロにゃ
聞き惚れますよ。


RAY KENNEDY - RAY KENNEDY ★★ (2012-09-20 22:33:06)

60年代からのプロ・キャリアを誇るベテラン・シンガーが、プロデューサーにデヴィッド・フォスターを迎えてレコーディング、'80年にARC RECORDSから発表した2ndソロ・アルバム。
レイ・ケネディに関しては、M.S.G.の一員として来日し、SUPER ROCK '84で古参M.S.G.ファンを「西武球場の悪夢」と戦慄せしめるパフォーマンスを繰り広げた人・・・ぐらいの知識しかなかったのですが、本作を聴いたらそんなネガティブなイメージも一変ですよ。
スティーヴ・ルカサーにジェイ・グレイドンら、TOTO人脈に連なるゲスト・ミュージシャン達の達者な演奏と、レイ・ケネディのソウルフルな歌声に色彩豊かに彩られたこのアルバムには、彼のキャリアの長さと経験の豊かさが克明に刻み込まれており、本編で展開されているポップでお洒落、そして都会的なスマートさを併せ持ったAOR/産業ロック・サウンドには、なるほど「クール・ガイ」なる邦題がピタリとハマッています。
スティーヴ・ルカサーが気持ち良さげに弾きまくる躍動感溢れる①④、エモーショナルな歌声が映えるロマンティックなバラード③⑤(後者はビル・チャップリンもカヴァー)は掛け値なしの名曲ですが、何と言っても聴きモノは、八神純子の“パープル・タウン”盗作訴訟騒動でも知られる⑥。軽快なKeyアレンジも秀逸なこのロック・ナンバーにおけるレイの歌声は、時にグラハム・ボネットを彷彿とさせるパワフルさで、ひょっとしてマイケル・シェンカーはこれを聴いたのか?と、思わぬところで点と点が線で繋がった気分になりましたよ。(気のせい)


JOSHUA - Surrender ★★★ (2012-09-19 22:32:35)

ソロ・パートにおいて垣間見えるどこかエキゾチックなメロディ・センスと、強引な速弾きとを武器にするジョシュア・ペラヒアのGプレイ、そして泣きの名曲“NOVEMBER IS GOING AWAY”の存在で日本のHR/HMファンのハートを鷲掴みにしたJOSHUAが、メンバーを総とっかえして'85年に発表した2ndアルバム。
日本での高評価が耳に入ったのかどうか、よりギター・オリエンテッドで日本人好みの叙情HRサウンドへと軌道修正が図られている本作。それでも「速弾きギタリストを擁するバンドの作品」と聞いて想像される音楽性とは、かなり隔たりのある作風であることに変わりはないのですが、前作において目立ちまくっていたKey奏者やベーシストが脱退、新たに加わったメンバーが脇役に徹してジョシュア・ペラヒアの存在を盛り立てる演奏に終始しているため、内容(とバンドとして)のまとまりの良さに関しては前作を大きく上回る印象です。
前任者以上の歌唱能力を誇るニュー・シンガー(ソングライターとしても貢献)の加入効果も大きく、特に、パワフルにも伸びやかにも歌える彼のVoが映える頭3曲は出色の出来栄え。
散々指摘されている通り“NOVEMBER~”級の名曲は見当たりませんが、収録楽曲の充実っぷりは半端なく、「JOSHUAって“NOVEMBER~”のみの一発屋じゃねえの?」と思っておられる人には是非ご一聴をお薦めしたい捨て曲なしの名盤。


TESTAMENT - Dark Roots of Earth - True American Hate ★★★ (2012-09-18 22:15:58)

アルバム中、最も濃厚にスラッシュ・メタルしている
激烈なスピード・ナンバー。
たっぷりとフィーチュアされたGソロ・パートでは
アレックス・スコルニックのみならず
エリック・ピーターソンのギタリストとしての
実力も狂おしい程に咲き誇っています。


TESTAMENT - Dark Roots of Earth ★★ (2012-09-17 00:28:53)

ドラマーをポール・ボスタフからジーン・ホグランにチェンジして'12年に発表された最新スタジオ作。
てっきりジーンの攻撃的なドラミングを活かした押せ押せの作風に仕上がっているものとばかり思っていたのですが、実際のところ、本作の主役は野太くもメロディアスに「歌う」チャック・ビリーのVo。
例えばブラスト・ビートが導入されている②のような楽曲にしても、聴き終えてドラム以上に印象に残るのは、一層の拡充が図られている彼の歌メロといった按配です。
前作までに培ってきた、スラッシュ・メタルならではの鋭角的疾走感と、エクストリーム・メタル然とした図太いヘヴィネスを十二分に保ちつつも、TESTAMENTなりの「聴かせる姿勢」が追求されているサウンドは、現代版『PRACTICE WHAT YOU PREACH』(もしくは『SOULS OF BLACK』)と言った趣きで、ラストに『PRACTICE~』タイトル・ナンバーのリメイクが収められている事もその象徴のような?
個人的に3rdアルバムは余り好きではないので、そういう意味では不完全燃焼感を覚えなくもないのですが、ジーンの爆発的なドラミングを推進剤に、チャックの武骨且つ勇壮なVo、アレックス・スコルニックの流麗なGソロ、そしてエリック・ピーターソンとの劇的なツインGハーモニーが怒涛の如く突進する④や、ドラマティックなヘヴィ・バラード⑥等、彼らにしか作り出し得ぬ名曲も抜かりなく収録している辺りは流石。
何より本作は、こうした作風だからこそビルボード・チャートにおいて(別の方が仰られているような)好成績が残せたのではないかと思う次第。


WICCA - Bloodrush - Generations Talk ★★★ (2012-09-16 00:45:00)

6分オーバーと(このバンドにしては)長尺曲。
ツインGを活かしたインスト・パートや
緩急を持ち込んだ曲展開等、そこはかとなく
ヨーロピアン正統派HMテイストが薫る逸品です。


WICCA - Bloodrush - Mega City ★★★ (2012-09-16 00:39:36)

若かりし日のパワーを全く失っていないことを
2ndアルバム収録曲の充実っぷりで証明して見せた
WICCAですが、逆にこの曲では、イントロに
メロウな“OPPRESSION”をくっ付ける等
ベテランの余裕を感じさせる曲作りの技を
披露してくれています。


WICCA - Bloodrush - Tongue of Confusion ★★★ (2012-09-16 00:36:05)

2ndアルバムのハイライト・ソングの1つ。
嵐のように刻まれるGリフ、
激烈且つキャッチーなタテノリのリズム、
逞しさを増したVoに、印象的なメロディを挿入するGソロ等
1st発表から20年を経て復活を果たしたバンドが
衰えるどころかデビュー当時より遥かにパワーアップを
遂げていることを如実に物語る名曲ですよ。


WICCA - Bloodrush - Sadsong ★★★ (2012-09-16 00:30:37)

無垢な子供の歌声による序曲“HELLCOME”を
濁声Voがブチ破って豪快にスタート。
'87年には既に存在していた楽曲らしく、
聴いているだけでアガッてくる、
小細工無用の高速スラッシュ・ソングとなっております。


WICCA - Splended Deed - Mirror Never Lies ★★ (2012-09-14 22:48:38)

何遍聴いても「ニラレバライス、食いまくろう」に
聴こえるサビメロはともかく、
豪快にのうたつB主導で突っ走る楽曲は
なかなかにクールです。


WICCA - Bloodrush ★★★ (2012-09-13 23:22:24)

アルバム1枚きりで解散したジャーマン・スラッシャーが、パトリック“オリンプ”スカラ(Vo)、マーティン・シーゲル(G)、ピーター“アンガス”モーア(B)、ロベルト(G)とマリオ(Ds)のシュミッド兄弟というオリジナル・ラインナップで再結成を果たし、'08年に発表した2ndアルバム。
デビュー作では、独産ならではの尖がり具合と、米産風味のノリの良さとが同居した、キャッチーなスラッシュ・メタルを聴かせてくれた彼らですが、21年ぶりとなる本作でもそのサウンドはブレることなく健在。
子供の歌声をフィーチュアした民謡風の①から一転、いきなりフルスロットルで爆走を開始する②(極初期に書かれた名曲)で幕が開く本編は、モダンさなんぞには目もくれず、最初から最後まで徹底的にオールドスクールの流儀が貫かれています。それでいてそのサウンドは単なる懐古趣味に堕することなく、Voの歌いっぷり、Gリフの破壊力、しなやかなリズムの切れ味、曲展開のダイナミズム、何れの要素もデビュー作以上にパワフル。
タテノリのリズムが猛然と突っ走る③、緊迫感を伴って畳み掛ける⑥といった荒ぶるスピード・ナンバーのカッコ良さや、ベテランらしい曲作りの上手さが光るメドレー④⑤、6分以上に及ぶ⑧等、そこはかとなくドラマティックで欧州風味漂う楽曲の出来栄えは出色ですよ。
シンガーが多才振りを発揮したアートワークもインパクト大な、WICCAの入門編としても最適な1枚です。


WICCA - Splended Deed ★★ (2012-09-12 22:31:40)

ドイツはコンスタンツ出身の5人組スラッシュ・メタル・バンドが'87年に発表した1stアルバム。
この時期のジャーマン・スラッシャーと言えば、例え演りたいことに技術やセンス、プロダクションの質が追いついていなくとも、「でも演るんだよ!」とばかりに初期衝動を剥き出しにして、一転突破を目論む猛者揃いだったイメージが強いですが、それら歪な(そこが魅力でもある)バンド群に比べ、このWICCAはスピーディだが破れかぶれではなく、尖がっているけど触れれば切れる程ではなく、アグレッシブだけど程々にキャッチーでもある・・・といった具合に、かなり抑制の効いた(聴き易い)スラッシュ・サウンドを志向している。
デビュー作にして早くも安定感すら漂わす内容は、卒なく平均点以上にまとめられているものの、それゆえ無難過ぎて引っ掛かりに乏しく、物足りなくも感じられてしまう・・・というのがこのジャンルの難しいところ。
一方で、頭抜けた名曲こそ見当たらないまでも、B主導で突っ走る様がクールな⑤を手始めにイカした楽曲はきちんと収録されていますし、何より、80年代が遠くへと過ぎ去った現在に改めて聴き直すと、本作に詰め込まれたオーセンティックなスラッシュ・メタル・サウンドには、無性に郷愁をそそられてしまいますよ。
ちなみに、バックコーラスでRAGE(当時)のマンニ・シュミットが参加している(筈)。


WICCA (2012-09-12 07:35:28)

'85年、スイス、オーストリアと接するドイツ国境の街、バーデン=ヴュルテンベルク州コンスタンツにて誕生。
結成から3年の間に2本のデモテープを制作し、またDARKNESS、ACCUSER、RAGE、RISK、DESPAIR、CHROMING ROSE、POLTERGEISTといった連中とドイツ国内、及びスイス・ツアーを重ねて経験を積む。
'88年にドイツのインディー・レーベルSTEPS RECORDSと契約を交わし、同年、1st『SPLENDED DEED』を発表してアルバム・デビューを飾った彼らでしたが、結局、大きな成功は掴めないまま'90年に解散。
どっこい、'06年に実現した『SPLENDED~』リマスター再発を契機にオリジナル・メンバーが再結集。'09年には、デビュー作と同じ顔触れでレコーディングされた2ndアルバム『BLOOD RUSH』をリリース。その往時と全く変わる事のないジャーマン・スラッシュ・メタル・サウンドがマニアを喜ばせた。


U.D.O. - Timebomb ★★★ (2012-09-10 21:10:43)

U.D.O.のカタログは手放してもう手元には残っていないと思っていたのですが、先日、棚の整理をしていたらポロッと零れ出てきた、初期U.D.O.の集大成的作品として名高い'91年発表の4thアルバム。
ACCEPT時代から全くブレることのない重厚さとドラマ性を兼ね備えたパワー・サウンドは、一聴して多くのファンがガッツポーズを決めたに違いない鋼鉄ぶりを提示しており、ACCEPTと異なる点と言えば、その作風がより一層スピーディ且つパワフルに研ぎ澄まされていることぐらいのもの。(あ、地響き男性コーラスもないか)
唯一無二の声質を誇る一方、歌メロの構築力にかけては少々ムラっけのあるウド・ダークシュナイダーも、今回は安定して勇ましいメロディを歌い上げており、また、多少歌メロに弱さが感じられる楽曲においても、「蝶のように舞い、蜂のように刺す」と評されたマティアス・ディートのモハメド・アリばりのGプレイが、見事な連携プレーでその穴をしっかりとカバーしてみせる隙のなさ。
有無を言わせぬパワーで捻じ伏せにくる②④⑧といった疾走ナンバー、ドラマティックに本編の幕を下ろす⑪、それにメタル魂を燃え立たせてくれる本編のハイライト・ソング⑦等、ACCEPTの名曲にも比肩するHMソングの逸品群を聴くにつけ、なるほど、確かに本作にはU.D.O.版『PAINKILLER』の称号がピタリとハマるな、と大いに納得した次第。


CYCLONE(BELGIE) - Inferior to None - Neurotic ★★★ (2012-09-10 21:09:43)

密度の濃い音作り、メロディを追いかけつつ語尾をシャープ気味に
吐き捨てるVo、疾走感は保持しつつも、イントロに当たる
前曲“CONVULTIONS”と併せると10分に迫る長尺等、
METALLICAからの影響が濃厚に感じられるアルバムOPナンバー。
オリジナリティという点については疑問符が付きますが
カッコイイものはカッコイイです。


GRAND MAGUS - Monument ★★ (2012-09-08 23:14:09)

GRAND MAGUS、'04年発表の2ndアルバム。
勇猛でドラマティックなエピック・メタル・サウンドにノックアウトされて以来彼らの作品を集めるようになりましたが、本作で聴くことが出来るのは、シケシケな音作りに、引き摺るよう刻まれるGリフと、重々しくのたうつリズムによって構成された真性ドゥーム・メタル・サウンドで、流石にこの辺りまで遡ると最近作とは大きく音楽性が異なります。
と言っても完璧に断絶しているなんてことはなく、きっちりと今へと至る連続性は確保されており、ヨーロッパの「闇」を纏ったドラマティックな曲展開の素晴しさも然ることながら、やはり本作の肝となるのは、ダルさなぞ微塵も感じさせない熱い歌声と、猛烈な「気」を放つ入魂のGプレイで本編を彩るJ.B.のの骨太な存在。エモーションの乗ったGソロにハート鷲掴みな③、後のエピック・メタル路線の萌芽が垣間見える⑤、ヘヴィ・メタリックなGリフがアップテンポに刻まれる⑥、圧し掛かるようなヘヴィネスが荘厳な空気も運んでくる⑦等は、彼のダイナミックなパフォーマンスと楽曲自体の質の高さが相俟って、聴き応え満点の名曲に仕上がっております。


CYCLONE(BELGIE) - Brutal Destruction - Take Thy Breath ★★ (2012-09-06 23:09:15)

CYCLONE版“FIGHT FIRE WITH FIRE”と
評される高速スラッシュ・ナンバー。
まぁ、あの曲ほどのインパクトは
持ち得ていないのですが、
一心不乱に突進する様には非常に好感が持てますね。


CYCLONE(BELGIE) - Brutal Destruction - The Call of Steel ★★ (2012-09-06 23:07:39)

イントロの重厚なGリフの刻み具合から
一気に惹き込まれてしまいます。
スラッシュ・メタルというよりは
80年代初頭のハードコアなHMといった趣きが
濃厚に感じられ、日本のSACRIFICEのことを
思い出したりもします。


CYCLONE(BELGIE) - Brutal Destruction - Long to Hell ★★ (2012-09-06 23:05:08)

インスト“PRELUDE TO THE END”から
繋がっていくOPナンバー。
EXODUS風の鋭利なGリフが、SLAYER風の
荒っぽくハイテンションなパフォーマンスに乗って
突っ走る、アルバムの幕開けを飾るのに
相応しいスラッシュ・ソング。


CYCLONE(BELGIE) - Inferior to None ★★ (2012-09-05 23:35:50)

1st『BRUTAL DESTRUCTION』が不発に終わったことから長期間の沈黙を余儀なくされたCYCLONEが、'90年にベルギーのインディーズJUSTICE RECORDSへ移籍してリリースした2ndアルバム。
演ってるのは『BRUTAL~』と大きくは変わらない、実にスラッシュ・メタルらしいスラッシュ・メタルなのですが、溢れんばかりの初期衝動をダイレクトに叩き付けて来た前作に比べると、DEATHとの仕事で有名なエリック・グリーフをプロデューサーに迎えたことでサウンド・プロダクションが格段の向上を遂げた本作は、炸裂感が抑制された代わりにグッと腰を落としたヘヴィネスを身に着けていて、この辺りはやっぱり90年代の作品だなぁ、と。
従来の高音シャウト型から、ドスを効かせたジェイムズ・ヘッドフィールド型へと歌唱スタイルをチェンジしたVoや、インスト・ナンバー⑧が端的に示す通り、これまで以上にメロディと整合性を意識した曲展開等、カッチリと構築されている楽曲の数々からは、同時期、飛ぶ鳥を落す勢いだったMETALLICAの影響が露骨に顔を覗かせていますが、あちらよりは本作の方がストレートにスラッシュ・メタルしてくれていますし、マッチョにビルドアップされたとは言え、疾走感を減じていない楽曲も相変わらずのカッコ良さ。(これといったキメ曲が見当たらないのも相変わらずですが)
個人的な好みで言えば前作に軍配を上げますが、こっちもこっちで(幻の作品扱いなのが勿体ないぐらい)十分に良く出来ています。


CYCLONE(BELGIE) - Brutal Destruction ★★★ (2012-09-04 23:00:28)

FEAR FACTORYやCHANNEL ZEROのメンバーも輩出しているベルギー出身の名門(?)スラッシュ・メタル・バンドが、'86年にROADRUNNER RECORDSから発表したデビュー作。
強気なアルバム・タイトルが示す通り、同時期に登場したベルギアン・メタル勢の中でも一際アグレッシブな音楽性を標榜していた彼らが本作において披露するのは、ヒステリックな金切りVoに、2本のG(時にはトリプルG)が刻む、ドリルでコンクリートをハツッてるようなGリフ、それにバタバタと忙しないリズムとが一心不乱に突っ走る、小細工無用、ド直球のスラッシュ・メタル。
攻撃的な演奏やテンション高めな疾走感はSLAYERの『SHOW NO MERCY』、荒削りながらもリフ/リズム・チェンジを組み込んでダイナミズムも演出しようと頑張る曲展開はMETALLICAの『KILL 'EM ALL』、刺々しい割に存外キャッチーなGリフがEXODUSの『BONDED BY BLOOD』をそれぞれ彷彿とさせるハイブリッド・サウンドは、清々しいほどストレートに「80年代スラッシュ・メタル」していて、聴いていると猛烈に郷愁をそそられてしまいます。
これぞ!という強力な名曲を生み出しえなかったことが、本作(とバンド自体)がスラッシュ・メタル史に埋もれてしまった理由の1つと推察しますが、とは言え、収録各曲は押し並べて良く出来ており、少なくともスラッシャーならこれを聴いて失望する人はまずおりますまい。
まるで「80年代スラッシュ・メタル」という言葉を、そのまんま音楽として具現化させたかのような1枚です。


CYCLONE(BELGIE) (2012-09-04 07:35:50)

'81年、ベルギーの首都ブリュッセル近郊の街ビルボーデルにて誕生。活動初期はCENTURIONと名乗っていたが、後にCYCLONEと改名する。
メンバー・チェンジを繰り返しつつ数本のデモテープを制作(FEAR FACTORYのクリスチャン・オルデ・ウォルバースやCHANNEL ZEROのエグゼヴィア・カリオンらも一時在籍)。またROADRUNNER RECORDSがリリースしたコンピ盤『METAL RACE』にも楽曲を提供し、これが切っ掛けとなって同レーベルと契約が成立。'86年に1st『BRUTAL DESTRUCTION』でアルバム・デビューを飾った。
'86年と言えばスラッシュ・メタルの名盤の数多くが生み出された言わば黄金時代。それゆえ同作は一部マニア以外の注目を集める事が出来ずに埋没してしまい、バンドは長期間の雌伏を余儀なくされることに。
90年代に入ると、大幅にンバーを入れ替え2nd『INFERIOR TO NONE』をレコーディング。同作は'90年にリリースされたが、当時の所属レーベルの財政状況悪化に伴いプレス数が極端に制限されてしまったため、アルバムは殆ど市場に出回ることはなかったという。これにショックを受けたバンドは間もなく解散の道を選択している。


GRAND MAGUS - The Hunt - Iron Hand ★★★ (2012-09-03 21:45:25)

前曲“SON OF THE LAST BREATH”から
間髪入れずに繋がる展開が劇的で非常にカッコイイ。
軽快に疾走するリズム等、IRON MAIDENからの
影響が濃厚に表れていて、特に「音数より
エモーションで勝負!」といった趣きの
Gソロは絶品ですよ。


GRAND MAGUS - The Hunt - Son of the Last Breath ★★★ (2012-09-03 21:40:02)

アコギとストリングス、ゲストVo(ジョ二ー・ヘドランド)の
ムーディな歌唱を活かした北欧民謡風味のフォーキーな前半と、
そこにJ.B.の熱い歌声とバンド・サウンドが加わり力強く展開される
後半の二部構成から組み立てられた、アルバム全体の山場となる逸品。


GRAND MAGUS - The Hunt - Storm King ★★★ (2012-09-03 21:34:01)

劇的に刻まれる好戦的なGリフの
あまりのカッコ良さに
思わず血圧が上がる名曲。
シンプルなサビメロもライブでの
盛り上がりを想像させますね。


GRAND MAGUS - The Hunt - Valhalla Rising ★★★ (2012-09-03 21:31:19)

1、2曲目が比較的ノーマルな正統派HMソングだったので
「あれ?」と肩透かしを食った気分になったのですが、
3番目に置かれた本曲を聴いて一安心。
猛々しいGリフに闘争心を煽る野太いコーラス、
そして雄々しく重厚な曲調に
「そうそう、GRAND MAGUSはこうでなくっちゃ」と
思わず膝を打ったアルバム前半のハイライト・ナンバー。


ARTILLERY - B.A.C.K. ★★ (2012-09-02 22:04:52)

スラッシュ・メタル史に燦然と輝くの名盤『BY INHERITANCE』('90年)を最後に活動を停止していたARTILLERYが10年ぶりに発表した復活作ということで、リリースされるやいなや速攻で買いに走った記憶があるのですが、一聴しての感想は「こりゃまた随分とブルータルになっちゃってまぁ」と、あまり芳しいものではありませんでした。
当時は、図太さを増した代わりに流麗さやドラマ性を減じた作風に今ひとつ乗り切れなかったのですが、久々に聴き直してみて、スラッシュ・メタルらしい突進力を誇るリズムの上で乱舞する、超個性的なフレミング・ロンズドルフのVoに、手数の多いトリッキーなGリフから、エキゾチックな響きを湛えた妖しげなメロディまで滑らかに紡ぎ出す、マイケル&モルテンのスタッツァー兄弟の息の合ったツインGまで、ARTILLERYならではの個性は十二分の保持されていることに今更ながら気付かされた次第。
ただ、やはり全体的に起伏に乏しいというか、「これぞ!」といった名曲が見当たらない点に物足りなさは残ります。OPナンバー①とかは良い曲だとは思うのですが・・・。
個人的には本編以上にボートラ曲の方にぐっと来るものを感じたりも。


GRAND MAGUS - Hammer of the North - Hammer of the North ★★★ (2012-09-02 00:57:06)

重厚でタメの効いた曲調に絡む、
雄々しいコーラスと猛烈な男泣きメロディに
何度聴いても心奪われる超ド級の名曲。
ああ、一度でいいから生で聴いてみたいなぁ。


GRAND MAGUS - The Hunt ★★★ (2012-09-02 00:53:49)

熱く骨太なエモーションを迸らせるシンガー兼ギタリストとして、そして、聴き手を古の戦場へと誘うが如き勇壮さ、北欧の荒涼たる大地を想起させる冷厳な悲哀と、ミスティカルな雰囲気を兼ね備えた楽曲をクリエイトする優れたソング・ライターとして、相変わらず強烈な存在感を放ちまくりなJ.B.(Vo、G)率いるGRAND MAGUSが、ドラマーをセバスチャン“セブ”シッポラから、SPIRITUAL BEGGARSやFIREBIRDでの活躍で知られるラドウィッグ・ヴィッドに代えて'12年に発表した6thアルバム。
雄々しい曲調と重厚な掛け声コーラスがメタル魂に火を点す③、野蛮で好戦的なGリフに思わず血が滾る④、ムーディな歌声と寂寥感を湛えたアコギ/ストリングスによる「静」パートと、力強く盛り上がっていく「動」パートの二部構成からなる⑦、そこから間髪入れずに⑧(Gソロが絶品)へと繋がっていくアルバムの山場的なドラマティックな盛り上がり等、相変わらずここに収められているエピック・メタル・ソングの数々は血沸き肉踊る素晴しさ。
作品全体を見渡してみると、プロダクションと楽曲の方向性に齟齬が感じられたり、オーセンティックな正統派HMテイストが増量された分、サウンドから刺々しさや暗黒色が薄れてしまった作風等、物足りなく思う部分も無きにしも非ずなんですが、でもやっぱり上記した劇的な楽曲の数々を聴いていると、あまりのカッコ良さに「もう何でもいいや。取り敢えずコブシ振り上げて歌っておこう」となるのであった。
今年のLOUD PARKで呼んでくれないものか。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience - The Mask of Anarchy ★★★ (2012-09-01 00:33:36)

プログレ・メタルの薫りも漂う、
8分以上に及ぶ大作ラスト・ナンバー。
心を掴む歌メロや長尺を聴かせ切る曲展開の
構築センスも然ることながら、やはり特筆すべきは
劇的なフレーズを豊かに紡ぎ出す2本のGの活躍ぶり。
正直堪らんですよ。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience - The Accuser ★★★ (2012-09-01 00:20:33)

3rdアルバム収録楽曲の中では
比較的スラッシュ・テイストが色濃く感じられる
スピード・ナンバー。
とは言えVoはハッキリと歌っていますし、
劇的な構築感とモダン味わいを併せ持った曲調を聴いていると
再結成後のPARADOXのことを思い出したりしますね。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience - Carnival of Souls ★★★ (2012-09-01 00:14:19)

ドラマティックな起承転結を有する
アルバムでも1、2を争う名曲。
劇的なサビメロの展開には思わず握り拳を
突き上げたくなりますよ。
緩急の効いた演奏を聴かせてくれるGも
グッジョブ。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience - Plague of Conscience ★★★ (2012-09-01 00:01:20)

勇ましくメロディアスに歌い上げるVoや
サビメロにうっすらと被さるKey等
スラッシュというよりもパワー・メタル的な
感触を携えて疾走するアルバムOPナンバー。
でも良い曲ですよ。


STRIKER - Armed to the Teeth ★★ (2012-08-29 22:31:01)

新たにオーストリアのインディー・レーベルNAPALM RECORDSと契約を交わし、日本デビュー作ともなった'12年発表の2ndアルバム。
B級感は相変わらずながらも、描き込みのレベルが明らかに「プロ」の仕事なアートワーク、それに、かのマイケル・ワグナーがプロデュースを手掛けたサウンド・プロダクションの質からも、バンドが以前より数ランク上のステージへと移行したことが伝わってくる本作。
更なる逞しさを身に付けつつも、(シャウトに逃げることなく)より丁寧な歌唱を心掛けるVo、これまで以上によく歌い、練られたフレーズを閃かせるG、雄々しくスピーディに疾駆するリズム等、収録楽曲は、従来の勢いに任せた荒々しい前のめり感覚を薄れさせた代わりに、地に足を着けた堂々たる佇まいを獲得。前2作は、聴いていると微笑ましさについニコニコしてしまう内容でしたが、今回はNWOTHMの枠を飛び出し、聴いているとグッと気持ちが引き締まる本格的正統派HMアルバムの装い。
強力なキメ曲は見当たらずとも、①④⑧といったところを筆頭に、捨て曲も見当たらない本編のクオリティは十分にハイレベル。然るべきバンドが、然るべきプロデューサーと共に然るべきタイミングでアルバムを作ると、ここまで飛躍的な成長の跡が刻まれるのだなぁ、と、しみじみと実感させてくれる1枚です。


STRIKER - Eyes in the Night ★★ (2012-08-27 22:29:33)

WHITE WOLF(もう新作は作らんのでしょうか)のカム・マクレオドをプロデューサーに起用してレコーディング作業を行い、'10年にリリース。バンドの世界レベルでの知名度向上に大きく貢献した1stフル・アルバム。
思わず苦笑を誘われるジャケット・アートワークや、締まりに欠けるサウンド・プロダクションの質はデビューEPと五十歩百歩な感じですが、一方でスラッシュ・メタルばりの鋭角さで刻まれるGリフや、流麗且つ劇的に乱舞するツインGの切れ味、勇壮さをいや増したコーラス・ワーク等、収録楽曲のクオリティは目に見えてパワーアップ。バンドが前のめりな勢いよりも整合性を意識し始めたことがハッキリと伝わってくる本編は、こうなると、声質はやや甘めながらも確かな歌唱力で楽曲の雄々しさや、ドラマ性の底上げに一役買ってくれる歌の上手いフロントマンを擁している点も活きて来ます。
特に、勢いで誤魔化すことなく聴かせきるドラマティックな④は、正統派HMバンドの諸先輩方からの影響を咀嚼吸収しつつ、STRIKERというバンドならではの個性も加えて仕上げられたアルバムのハイライトと言うべき名曲です。
NWOTHM好きなら聴いて損なしの充実作。


SAVAGE MESSIAH - Insurrection Rising - He Who Laughs Last ★★★ (2012-08-27 22:28:55)

疾走パートあり、2本のGが勇壮に絡み合う
劇的なインスト・パートあり・・・といった具合に、
ラスト・ナンバーに相応しいドラマティックな
曲展開が聴きものの逸品。


SAVAGE MESSIAH - Insurrection Rising - The Serpent Tongue of Divinity ★★★ (2012-08-27 22:26:50)

強い求心力を発散するイントロからスタートする、
“PAINKILLER”と“RAPID FIRE”を
足して2で割って(?)、パワー/スラッシュ・メタル・テイストで
味付けようなアルバムでも1、2を争う名曲。


STRIKER - Road Warrior ★★ (2012-08-27 07:19:36)

ダン・クリアリー(Vo)と、イアン・サンダーコック(G)が中心となって'07年に結成した5人組正統派HMバンドが、'08年にドイツのインディー・レーベルIRON KODEXからリリースした5曲入りデビューEP。
「ちょっと友達に頼んで描いてもらいました」的なジャケットのイラストや、イマサンなサウンド・プロダクションはいかにも「NWOTHMバンドのデビュー作」然とした風情ですが、中身の方はこれがなかなか舐めたもんじゃありません。
メンバーがフェバリットとしてその名前を挙げるSAXON、JUDAS PRIEST、IRON MAIDEN、VICIOUS RUMORS、CRIMSON GLORY etc・・・といったバンドからの影響が散りばめられた、スピーディで劇的な収録楽曲の充実したカッコ良さゆえ、上記した要素も「新人バンドらしい勢いに満ちた作風」と思わず好意的に解釈したくなるというもの。
実際、“ROAD WARRIOR”なるタイトルからしてマッドマックス魂迸るスピード・ナンバー①や、スラッシュ・メタルばりの鋭角さで切り込んでくる⑤等、彼らのカタログの中でも抜きん出た前のめり感を漂わせた本作は、少々チープな部分に目を瞑れる方でしたら楽しめること請け合いの1枚となっております。


SAVAGE MESSIAH - Plague of Conscience ★★★ (2012-08-25 01:38:24)

英国はロンドン出身の4人組が、新たにEARACHE RECORDSと契約を結んで'11年に発表した3rdアルバム。
BURRN!!誌の輸入盤レビューにおいて90点台のハイスコアを叩き出したスラッシュ・アルバムということでも話題を呼んだ作品ですが、正直なところ、ここまでVoがちゃんと歌っていて、バッキングもメロディアス、且つ曲によってはKeyによる薄化粧が施されている音楽性を「スラッシュ・メタル」と形容していいもんかどうか。Gリフの質感や、ハキハキとしたリズムの疾走感からは確かにスラッシーな感触も伝わってくるのですが・・・。
とは言えそれが悪いわけじゃなく、テクニカルに弾き倒す2本のGの存在もあって80年代のSHRAPNEL系パワー・メタルのことを思い出したりもする彼らのサウンドは、単純にカッコイイし個人的には非常にツボ。(シンガーもかつてのSHRAPNEL系バンドよりずっと上手いしね/笑)
特に、スピード/パワー/メロディが一体となって突っ走る様が、どことなくドイツのPARADOXにも通じる硬派な魅力を振りまく①③⑤⑧、そしてツインGの奏でる劇的極まりないフレーズがメタル魂を燃え立たせ、居ても立ってもいられない気分にさせてくれる⑩は、パワー/スラッシュ・メタル・ファンなら一聴の価値がある名曲ですよ。
前作発表後、デイヴ・シルヴァー(Vo、G)以外のメンバーが総取っ替えとなっていますが、結果的に本作は「このバンドはデイヴさえ健在ならそれで問題なく回っていく」という事実を確認させてくれる内容に仕上がっています。力作。


SAVAGE MESSIAH - Insurrection Rising ★★ (2012-08-24 07:17:54)

デイヴ・シルヴァー(Vo、G)が結成したHEADLESS CROSSを前身に、'07年に英国はロンドンにて誕生。自主制作でEPや1stフル・アルバムをリリースした後、CANDLELIGHT RECORDSと契約を交わして'09年に発表した2ndアルバムがこれ。(プロデューサーには、かのクリス・タンガリーディスを起用)
しっかりとメロディを追って歌うVoに、JUDAS PRIEST、IRON MAIDENの流れを汲む劇的なツインG、そして派手さやスピード以上に「展開」と「構築感」を重視する英国流HMの流儀に則ったスラッシュ・サウンドを基調に、そこへモダンなエッジと重量感を流し込んで仕上げられた作風が本作の持ち味。③⑦といった重厚且つメロディアスな楽曲の存在や、場面によってはKeyを隠し味的に用いる手法からもパワー・メタル志向が既に明確に見て取れますが、それでも次作に比べるとスラッシーな色合いは強め。
①⑥等、ストレートなスピード・ナンバーのカッコ良さは勿論のこと、個人的にガツンとやられたのは「英国流スラッシュ・メタル」を魅力を体現したかのような④と、2本のGがドラマティックにハモる様に痺れまくりのラスト・ナンバー⑨。これは出色の出来栄えですよ。
80年代のMETALLICAやTESTAMENTに震える向きにお薦めの1枚、かな。


TOKYO - San - Emiko ★★ (2012-08-21 21:59:34)

“KEIKO”の次は“EMIKO”ですよ。
どうせなら歌入りにしてくれりゃ良かったのに
と思わなくもないですが、これはこれで
十分に魅力的な叙情インスト・ナンバー。


TOKYO - San ★★ (2012-08-20 21:15:52)

当時は国内盤のリリースが見送られてしまったものの、ジャケットに描かれた日本人女性、日本語の「三」から取られたアルバム・タイトル、更に“EMIKO”なる楽曲を収録する等、相変わらず日本ネタには事欠かない'83年発表の3rdアルバム。
上手いVoに上手いG、美しいハーモニーに華やかなKeyと、メロディ職人達の卓越した仕事っぷりを存分に堪能できる本作は、ドイツっぽさの殆ど感じられないキャッチーなハードポップ・サウンドが、これまで同様最初から最後まで貫徹されている一方で、アレンジは益々お洒落になり、楽曲のポップ化も一層押し進められている印象が強い。
それはそれで魅力的とはいえ、個人的に気になったのが前2作に比べメロディから哀愁が薄れている点。特に前半に並ぶ楽曲にその傾向が強く出ているような・・・。尤も、それでも質の高さは疑いようがないですし、インストなのが勿体ないくらいの名曲⑤以降は、躍動感溢れる⑥、Gが活躍する本編中最もハードな⑦、しっとりとした叙情バラード⑨・・・といった具合に「これぞTOKYO」たる魅力を湛えた楽曲が連続。
お決まりの台詞ですが、「これが最終作とは残念至極」な1枚です。


SHOOTING STAR - Burning - Straight Ahead ★★★ (2012-08-20 00:22:06)

ちょっぴりLAメタル的な味わいも感じさせてくれる
力強く高揚感に溢れたOPナンバー。
本編への没入度を効果的に煽ってくれるインスト序曲
“PREVIEW”とセットでお楽しみ下さい。


SHOOTING STAR - Burning - Reckless ★★★ (2012-08-20 00:19:03)

ランニング・タイムは4分台とコンパクトに
聴き易くまとめられていますが、バイオリンを
巧みに用いたドラマティックなアレンジ等、
プログレ・ハード・バンドとしてのバンドの出自が
はっきりと確認できるアルバム後半のハイライト・ソング。


SHOOTING STAR - Burning - Reach Out I'll Be There ★★★ (2012-08-20 00:11:53)

モータウン所属のR&Bコーラス・グループFOUR TOPSの
全米№1ヒット・ソングのカヴァー。
(確かリッチー・コッツェンもカヴァーしてましたっけね)
元々メンバー全員が歌えるバンドゆえ
文句ないハマリっぷりのうえ
ビートを効かせたHR調のアレンジにも◎を進呈したい。


SHOOTING STAR - Burning - Winner ★★★ (2012-08-20 00:04:03)

個人的にアルバムで一番お気に入り。
Gとバイオリンがユニゾンで刻むリフが
『暗黒への曳航』の頃のKANSASを思わせる
ハードさとキャッチーさのバランスが絶妙な名曲で、
ラジオ・ヒットとなったのも納得ですよ。


SHOOTING STAR - Burning - Burning ★★★ (2012-08-19 23:58:59)

ロン・ネヴィソン繋がりで
中期JOURNEYを思わせる
雄大なスケール感を備えた
アルバム表題曲でもある
メロハー・チューン。


SHOOTING STAR - Burning ★★★ (2012-08-19 00:54:52)

再度ロン・ネヴィソンとタッグを組んで作り上げられた'83年発表の4thアルバム。
ラジオ・ヒットとなった②⑧、それに⑨といったポップな躍動感に満ちた楽曲が顕著に表している通り、ヴァイオリン奏者を擁しながらもそれを飛び道具としては用いず、飽くまでアンサンブルを重視してコンパクトにまとめられた「脱プログレ・ハード、おいでませAOR/産業ロック」な方向性を模索する本作ですが、次の『SILENT SCREAM』程はそっち路線に開き直れておらず、随所にプログレ・ハード時代の残り香を漂わせた作風は、バンドが未だ過渡期にある事実を物語っています。
但し、モータウン・バンドFOUR TOPSの名曲の秀逸なカヴァー⑦を含む本編は、前作を大きく上回る捨て曲なしのクオリティを提示。また全体的にハードネスの底上げが図られているのは、ポップ方向に振れた前作の反動か、はたまた当時アメリカで隆盛の機運を見せ始めていたLAメタルの存在に触発されたのか。
中でも、ヴァイオリンとGが一体となって引っ掛かり気味に刻むリフがKANSASを彷彿とさせる⑥は本作ならではの名曲と言えましょう。勿論、哀愁を帯びたメロディと壮大且つ感動的な盛り上がりが胸を打つ⑤⑩といった、プログレ・ハード・テイストが強めに出た楽曲の魅力も相変わらず。


PRISM - See Forever Eyes - See Forever Eyes ★★★ (2012-08-17 23:41:09)

アルバム『SEE FOREVER EYES』の中では
比較的プログレ・ハード色が強く感じられるアルバム表題曲。
クセのない声質のVoが真っ直ぐに歌い上げることで
青空へ高く高く舞い上がっていくような高揚感を演出する
キャッチーなサビメロが秀逸。鮮烈なシンセ・サウンドと
Gの泣き具合もグーですよ。


PRISM - See Forever Eyes - You're My Reason ★★★ (2012-08-17 23:38:24)

哀愁を帯びたVo、泣きの入ったG、感傷的なKey、
それに重厚なハーモニーとが一体となって醸し出す
美しくも余りに物悲しい曲調に思わず鼻の奥がツーンとなる、
QUEENからの影響も垣間見える泣きの名バラード。


PRISM - See Forever Eyes ★★★ (2012-08-16 23:08:06)

結成に当たっては、後にプロデューサー/ソングライターとして名を馳せるブルース・フェアバーンやジム・ヴァランスといった面々も関わっていた、カナダはバンクーバー出身の老舗ロック・バンドが'78年に発表した、日本デビュー作でもある2ndアルバム。(邦題は『永遠の輝き』)
彼らが大きな成功を収めるのは'79年に発表された3rdアルバム『ARMAGEDDON』以降ですが、内容に関して言えば本作のクオリティも決してそれらに引けを取りません。
何を置いてもまずVoとKey、それに美しいハーモニーを最優先にする、PRISMというバンド名に相応しい煌きを湛えたハードポップ・サウンドは、HR/HMファン的には柔和過ぎて刺激に乏しい音かもしれませんが(これでも彼らのカタログの中ではハードな方なのですが)、親しみ易いポップなメロディに、磨き抜かれたアレンジと歌心を伴った演奏によって形成される楽曲の数々は、問答無用で耳を捉えるサムシングが備わっています。
ジム・ヴァランスがロドニー・ヒッグス名義で提供したBEATLES風アコギ・バラード“YOU'RE LIKE THE WIND”、少女漫画チックに甘やかな“TAKE ME AWAY”、青空へ向かってどこまでも舞い上がっていくような高揚感に心躍る“SEE FOREVER EYES”、そして本編のハイライト、感傷的な泣きメロに満ちたバラード“YOU'RE MY REASON”は、STYX、BOSTON、E.L.O.辺りがイケル口の方なら、知らずに過ごしてはいけない名曲ですよ。


RUNNING WILD - Branded and Exiled ★★ (2012-08-16 00:36:23)

メイン・ソングライターの1人であり、強いスラッシュ嗜好の持ち主だったプリーチャー(G)が脱退し、バンドの舵取り役が完全にロックン・ロルフ(Vo、G)へと委譲された'85年発表の2ndアルバム。
そのためスラッシュ・メタル的な前掛りの攻撃性は薄れてしまいましたが、その分、音作りはグッと引き締まり、サウンドに宿る硬質感や重量感、それにスケール感は倍増。ロックン・ロルフも前作以上にメロディアスに、雄々しく歌い上げるようになった本編は、これにてようやく、エピカルで勇壮な「パイレーツ・メタル」路線への戸口に立ったとの印象を受けます。中でもACCEPT風(FAST AS A SHARK?)のGリフが疾走するパワフルな⑤、そしてライブでのコール&レスポンスが容易に想像できる剛直なラスト・ナンバー⑨は名曲。
ただ作品全体としては、構成の妙よりも力押しに終始するスタイルに大きな変化はなく、となると押せ押せのテンションの高さが影を潜めた分、↑上の方が指摘されている通りに少々冗漫に感じられる場面が目に付くのも確か。
良く出来たアルバムではあるのですが、同時に、バンドが過渡期にあったことを感じさせてもくれる1枚でしょうかね。


AWFUL TRUTH - Awful Truth, The - Circle ★★★ (2012-08-16 00:35:12)

重たくも冷やかな音色のBと変幻自在のDs、
エキゾチックなメロディを奏でるGとが絡み合い作り出す
スペーシーな音空間を浮遊する、物憂げなメロディを歌うVoと
美しい三声ハーモニー・・・
久し振りに聴き直しましたが、確かに素晴しい曲です。


RUNNING WILD - Gates to Purgatory ★★ (2012-08-11 01:41:15)

「勇壮で男臭いHM」という基本路線は既にしっかと見据えられているものの、独自の「型」を構築し、その型が醸し出す威厳や重厚感で聴き手を圧倒した名盤『DEATH OR GLORY』に比べると、このデビュー作を発表した頃のRUNNING WILDは腰が据わっておらず、バタバタとして落ち着きがない。例えるならMETALLICAの『KILL 'EM ALL』なんかに通じる青臭さが全編に亘って充満しているわけですが、その代わり、前のめりに突っ走るアグレッシブなカッコ良さはこの頃ならではの魅力とも言ます。
ラフな音質、ササクレたGリフ、五芒星があしらわれたアートワークに、「SATAN」「DEMON」「666」といった単語が登場する歌詞、あとついでにギタリストのいかにもなステージネーム(プリーチャー)等、全体的にかなりスラッシュ寄りのハードコアなHMサウンドを標榜している本作は、ロックン・ロルフ(Vo、G)も国内盤の歌詞カードに「聴き取り不能なので対訳掲載は勘弁して」と書かれてしまうぐらい攻撃的な歌声を披露。
個人的には、JUDAS PRIEST直系の劇的なツインGハーモニーがアップテンポの曲調に華を添える④や、IRON MAIDENを思わせる勇壮さを誇る⑦、“WE ARE RUNNING WILD”と歌い上げるバンドのテーマ曲⑧、そしてNWOBHM然としたダークなスピード・ナンバー⑩なんかがお気に入り。
GRAVE DIGGERの1stアルバム辺りに魅力を感じる方にお薦めする1枚でしょうか。


PILEDRIVER - Stay Ugly - The Executioner ★★★ (2012-08-09 22:07:07)

パイルドライバーが歌う大仰なメロディと
ドラマティックな曲展開を聴いていると
何となく、『INTO GLORY RIDE』を発表した頃の
MANOWARを更にスラッシュ・メタル化したかのような
サウンド、と評したくなります。


PILEDRIVER - Stay Ugly - The Fire God ★★★ (2012-08-09 22:04:57)

JUDAS PRIESTを思わせるイントロを備えた
劇的な疾走ナンバー。
エピック・メタル調のサビメロもカッコイイ。
作曲担当のデヴィッド・ディファイは
かなりこの曲が気に入っていたようで
後にVIRGIN STEELEでもセルフ・カバーしています。


PILEDRIVER - Stay Ugly - The Incubus ★★ (2012-08-09 22:02:31)

刻みの細かいササクレたGリフに
性急に突っ走るビート、
その上でヒステリックに叫び倒すVoと、
アルバムが一気にスラッシュ・メタル色を
強めたことを如実に物語るOPナンバーです。


PILEDRIVER - Stay Ugly ★★★ (2012-08-08 22:17:43)

デビュー作同様、気心の知れたメンバーとアルバム作りをするつもりでいたら、レコード会社の横槍で作曲チームの変更を余儀なくされてしまったため、パイルドライバー(Vo)が「らしさの失われた作品。バンド名を変えてリリースすべきだった」と評する'86年発表の2ndアルバム。
相変わらずアホらしさ全開なアートワークや、高カロリーで豪快(大雑把ともいう)な男飯チックな作風等、基本路線はデビュー作のノリを継承しつつも、VRGIN STEELEのデヴィッド・ディファイが、お遊びで演っていた被り物スラッシュ・メタル・バンドEXOCISTのエドワード・パッシーノ(後にVIRGIN STEELEに加入)と共に手掛けた楽曲の数々は、荒々しく刻まれるGリフに性急に突っ走るリズムといい、よりアグレッシブに、よりスピーディに、スラッシュ/パワー・メタル然とした尖がり具合が強化。それに合わせてパイルドライバーも前作以上に攻撃的且つヒステリックなシャウトを炸裂させています。
カルト臭の薄れたサウンドは、当時ファンの不評を買ったらしいですが、畳み掛けるように疾走するOPナンバー“THE INCUBUS”や、劇的なイントロで掴みはOKな“THE FIRE GOD”、スラッシュ化した初期MANOWAR的趣きの“THE EXCUTIONER”といったパワー・チューンのカッコ良さはガチ。個人的には1stよりもこっちの方が好きだなぁ。
尚、上記した関係からか本作はEXOCISTのアルバム『NIGTMARE THEATER』とスプリット仕様の限定盤CD(ブート盤?)も出回っている。


PILEDRIVER - Metal Inquisition - Witch Hunt ★★ (2012-08-08 22:12:59)

曲展開に芸がない割に7分以上もある
大作曲なんですが、これが不思議と
飽きずに聴くことが出来るのだから面白い。
決して上手くはないが味のあるVoと
地を這うようなヘヴィネスが演出する
曲名に相応しい邪悪な雰囲気がナイスです。


PILEDRIVER - Metal Inquisition - Metal Inquisition ★★★ (2012-08-08 22:10:26)

音は悪いし、声域の狭い濁声Voや
ソロを弾ききれていないG、
こじんまりとした打ち込みのDs等
マイナス要素の多さにも関わらず、
Gリフとサビメロのカッコ良さには
心の中のメタル魂にポッと火を点される
サムシングが溢れています。


PILEDRIVER - Metal Inquisition ★★ (2012-08-07 23:27:46)

実も蓋もないバンド名のみならず、「SM風ボンデージ衣装で弛んだ中年体型を包み込み、満面の笑みを浮かべながらステージ上で暴れ回る謎の覆面男」というジャケット・アートワークからして、高濃度のバカメタル・エキスに噎せ返りそうになる、PILEDRIVER、'85年発表の1stアルバム。
音楽性の方も、そうしたアピアランスや、“SEX WITH SATAN”“ALIEN RAPE”といったアホ・・・じゃなくて仰々しい収録曲のタイトルが如実に表す様に、ハッタリ感とイーヴルな空気を満載にしたパワー・メタルが全編に亘って貫かれており、NWOBHM由来のダークな正統派HMをアメリカンな馬力と大味さで料理し、且つアングラ・テイストで味付けしたようなカルト・サウンド、と言えば本作がどんな作風なのか伝わるでしょうか?
パイルドライバー氏の野卑な濁声Voは好き嫌いが分かれるところだし(キャラ立ちは最高)、打ち込みのDsなど楽器陣の演奏も切れに欠けること甚だしいのですが、それを差し引いても楽曲のカッコ良さには耳惹かれるものあり。
特にサビメロのプラグの点火音(?)が妙に印象に残るOPナンバー①や、地を這うような邪悪なヘヴィネスに支配された④は、アングラ・メタル好きなら一聴の価値がある名曲ではないかと。


PILEDRIVER (2012-08-07 23:26:07)

カナダのオンタリオ州オタワを拠点に活動していた、CONVICTのフロントマンとしても知られるゴード・カーチンが、「KISSのHM版をやったらヒットするんじゃね?」という所属レコード会社からの持ち込み企画に乗っかる形で立ち上げた覆面メタル・プロジェクト。
'85年に1st『METAL INQUISITION』、'86年に2nd『STAY UGLY』という2枚のアルバムをそれぞれ発表。ブックレットにはヘンテコなステージ・ネームのメンバー達が記されているますが、実際にはバンドとしての実体はなく、1stではMAINSTREAM時代の僚友レズリー・ハウとルイス・レニーが、2ndではVIRGIN STEELEのデヴィッド・ディファイ、エドワード・パッシーノらが曲作りを担当している。
尚1st『METAL INQUISITION』は、発表された年だけで2万5千枚以上を売り上げた(最終的に両作は合計で50万枚のセールスを記録しているらしい)が、パイルドライバー氏によれば、レコード会社からは「全く儲かってない」と説明され、正統な報酬を得る事が出来なかったという。
ちなみに近年、THE EXALTED PILEDRIVER名義で復活を果たして、'07年には最新作『METAL MANIFESTO』』も発表している。


DEMON - Blow-Out - Sacred Heart ★★ (2012-08-06 21:24:28)

このタイトルだけで名曲認定したくなりますが
実際、美しく爪弾かれるアコギに、デイヴ・ヒルの
切々とした歌声が被さるイントロだけで
ノックアウトされてしまいます。
欲を言えば中盤にもうひと展開欲しいのですが、
この芸のない実直さもDEMONの魅力の1つなのです。


DEMON - Blow-Out - Stop the Fire ★★★ (2012-08-06 21:13:55)

哀愁に満ちたスティーヴン・ブルックスの
Gの妙技が冴えるロッカ・バラード。
物悲しい曲調ながら、威厳を失っていない辺りが
如何にも大英帝国出身バンド、流石DEMONです。


DEMON - Blow-Out ★★ (2012-08-04 00:46:31)

思わず「もうちょっと何とかならんかったのか・・・」と声を掛けたくなる貧相なアートワークが目印の、'92年発表の9thアルバム。しかし見た目に反して中身は充実しているのだから流石はDEMON。
前作『HOLD ON TO THE DREAMS』を最後にKey奏者のスティーヴ・ワッツが脱退してしまったため、今回から曲作りのパートナーがスティーヴン・ブルックス(G)に交代しているのですが、これによりプログレ・テイストや大作主義が綺麗サッパリ取っ払われ、ソリッド且つコンパクトにまとめられた楽曲は過去最高にギター・オリエンテッドでヘヴィ・メタリック。
反面、メロディにキャッチーさが欠ける場面も散見され、その辺りにはやはりスティーヴ・ワッツの不在を実感せざるを得ないわけですが、スティーヴン・ブルックスもその穴を埋めるべく、ソング・ライターとしてもギタリストとしても奮闘しており、特に、Gが咽び泣くイントロから一気に惹き込まれてしまう⑤、キビキビとアップテンポの⑥、起伏に富みドラマティックな⑪、タイトルからして名曲の風格を漂わす⑫は、相変わらず燻し銀の魅力を発散しまくりのデイヴ・ヒルの親父声Voと、哀愁に満ちたメロディ・センスに冴えを感じさせるスティーヴンのGプレイにグッとくる逸品です。
ジャケットで引かずに、まずは一聴をお薦めしたいアルバムですね。


MYSTERY - BACKWARDS - SARAJEVO ★★★ (2012-08-02 23:21:26)

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を題材としているだけに
全編をヘヴィ且つ悲壮な雰囲気が支配する、
“NO MORE TEARS”と並んで2ndアルバムの
ハイライトを飾るドラマティックな名曲。
ピーター・デ・ウィントが熱唱するあまりに
悲しいメロディに胸を締め付けらる思いです。


MYSTERY - BACKWARDS - NO MORE TEARS ★★★ (2012-08-02 23:14:04)

ほの暗い憂いを帯びたヴァース部分と
前向きな爽やかさを感じさせるサビメロの
劇的な対比に思わず胸が高鳴る、
2ndアルバム屈指の名曲です。


MYSTERY - BACKWARDS ★★ (2012-08-01 22:48:25)

プロデューサーにHAREM SCAREMのハリー・ヘス&ピート・レスペランスを迎えてレコーディング作業が行なわれた、'94年発表の2ndアルバム。
作曲面でもバンドに貢献していたKey奏者の脱退の影響か、「キャッチーなメロディと壮大なアレンジに彩られたメロディアスHR」という基本路線は堅持しつつも、本作はよりハードネスを強調。重厚感を増した音作りと相俟って、全体的にクリス・デ・ブラウアーのGサウンドが前に出た作りになっている。
そうした叙情性を薄れさせた作風が裏目となり、あまり印象に残らない楽曲もチラホラ見受けられるのですが(特にアルバム前半)、一方で、元々太めの声質の持ち主だったピーター・デ・ウィント(Vo)にはこの方向性がしっくり来たようで、アコースティカルなバラード⑥⑫、サビで転調する曲展開に胸が高鳴る⑦、クリスの泣きのGプレイが炸裂する⑧、悲壮感を湛えてドラマティックに本編を締め括る⑬といった名曲の数々は、一層パワフル且つ伸びやかになった彼の歌声と、強力なフックを宿した歌メロを堪能することが出来る逸品。
残念ながらバンドは本作を最後にシーンからフェードアウトしてしまいますが、もっと作品を聴いてみたかったなぁ。


MYSTERY - MYSTERY - FATA MORGANA ★★ (2012-07-31 23:30:44)

このタイトルに相応しい幻想的な雰囲気と、
ラスト・ナンバーらしいスケールの大きさ、
それにドラマティックな曲展開を備えた名曲。
クリス・デ・ブラウアーが閃かせる
華麗なGプレイもこの曲の大きな聴き所の1つですね。


MYSTERY - MYSTERY - WE ARE UNITED ★★ (2012-07-31 23:27:14)

団結を訴えるタイトル通り、メタル・アンセム風の
力強い曲調は、CROSSFIREやOSTORAGOTHなんかで
演っても違和感なさそうな感じ。
でも、やはりこちらの方がグッと洗練され
聴き易く仕上がっています。


MYSTERY - MYSTERY - FOREVER ★★★ (2012-07-31 23:24:34)

ピアノに始まり、Voと全楽器が加わって
ドラマティックに盛り上がりつつ、
最後は再びピアノにて幕が下ろされるという
教科書通りのパワー・バラード。
とは言え良いものは良い。
バンドのメロディ・センスの良さが
確認できる名曲です。


MYSTERY - MYSTERY - PLEASE DON'T LEAVE ME NOW ★★★ (2012-07-30 23:19:42)

THIN LIZZYの名曲みたいなタイトルですが
別にカヴァーというわけではない。
プログレ・ハード・タッチのKeyが非常に
良い仕事していて(作曲にも関与している)
特に指の隙間から零れ落ちていくような
悲哀に満ちたサビメロが出色。
勿論VoもGも良い。
個人的に1STではこの曲が一番好きかな。


MYSTERY - MYSTERY - THE LAND OF MYSTERY ★★★ (2012-07-30 23:10:06)

CROSSFIRE~OSTORAGOTHといったパワー・メタル・バンドで
歌っていたピーター・デ・ウィントのイメージとは俄かに
一致し難い、明朗で爽快なポップ・メタル・チューン。
歌い出しとKeyリフはVAN HALENの“JUMP”っぽいかな?
それでいて、そこはかとなく涼しげな哀愁が漂って来る辺りが
このバンドならではの味。


MYSTERY - MYSTERY ★★★ (2012-07-29 23:22:46)

CROSSFIREにOSTROGOTHという、80年代のベルギーHR/HMシーンを代表するバンドでパワフルな喉を披露してきたピーター・デ・ウィント(Vo)が、CROSSFIRE時代の僚友クリス・デ・ブラウアー(G)と共に結成したバンドのデビュー作('92年リリース)
CROSSFIREとOSTROGOTHは、NWOBHMからの影響を伺わせるマイナー調の男臭いパワー・メタル・サウンドが持ち味のバンドでしたが、一転今回ピーターが追及しているのは、よりポップ・センスの活かされたメロディアスHR。
アンセム調の重厚な⑤や、本編随一のドラマ性の高さを発揮する⑫のような比較的ハードな楽曲も収録はされていますが、それらにしても、一層伸びやかに歌うようになったピーターのVoを中心に据え、クリスのメロディを大切にするGプレイと、曲展開を華やかに装飾するKeyサウンド、それにスケールの大きなアレンジとが適時バックアップを行っているため、受ける印象は上記2バンドとは全く異なります。
当時本作の輸入盤を購入し、バンドのテーマ・ソングとも言えそうな爽快なOPナンバー①や、Keyを用いたプログレ・ハード的な曲展開が絶品の②といった楽曲を初めて耳にした時は、その洗練を感じさせる曲調から、よもや彼らがCROSSFIREの輪廻転生体(?)とは気付きもしませんでしたよ。
1時間弱の長尺作品ながら、捨て曲皆無でダレを感じさせない実に立派なクオリティを誇る1枚。キャリアの長さは伊達じゃありませんね。


RUNNING WILD - Death or Glory ★★★ (2012-07-29 01:23:30)

ロックン・ロルフ・カスパレク率いるジャーマン・メタル軍団、'89年発表の5thアルバム。
HELLOWEEN一派に比べるとメロディに愛想がない分、胸毛も腋毛もボーボーな男臭くて大仰なパワー・メタル・サウンドが持ち味の彼らは、いち早く「海賊」のイメージを取り入れていたことで有名ですが、昨今の所謂ヴァイキング・メタル・バンドが、史実と地続きのリアルなヴァイキング像や彼らの思想性・精神性に拘っているのに対し、RUNNING WILDは飽くまでフィクション上に立脚し、ある意味ショー・アップされた海賊のイメージを追及しており、大スケールで展開される楽曲の方も、暗さやアングラ臭以上に、華々しく劇的な感触の方が強く感じられます。(だからこそ「ヴァイキング・メタル」ではなく「パイレーツ・メタル」と評されているのでしょうか)
大航海の始まりを力強く宣言する疾走ナンバー①でハートを鷲掴みにされてしまう本編は、以降も起承転結が決まった④、スピーディな曲調に血沸き肉踊る⑥など優れた楽曲が頻出。トドメの一撃は“ワーテルローの戦い”を題材に取り上げた8分に迫る大作曲⑩で、後々バンドのトレードマークとなるケルト風味のメロディやアレンジが、重厚且つドラマティックな曲展開を絶妙に彩る名曲です。
当サイトにおいて一番人気なのも納得の、RUNNING WILDの最高傑作。


HUNTRESS - Spell Eater - Eight of Swords ★★★ (2012-07-26 22:30:55)

デビューに先駆けてPVも作られたリーダー・トラック。
「HUNTRESSってどんなバンド?」という方には
この曲のPVを見てもらうのが一番手っ取り早い。
端麗な容姿に、胸元パックリ/股間ザックリな
エロティックな衣装に身を包んだジル・ジェイナスの
艶姿に「おおっ」と身を乗り出した諸兄が、
彼女の発するヒステリックなスクリームに「おおっ?」と
思わず身を引く姿が目に浮かぶようです。
あ、楽曲そのものもオカルティックな風情漂う
スピーディな正統派HMナンバーで非常にカッコイイですよ。


HUNTRESS - Spell Eater - Snow Witch ★★★ (2012-07-26 22:25:14)

タメと疾走を繰り返す緩急の効いた曲展開に、
大仰なメロディを歌い上げるジル・ジェイナスのVoと、
煽情的なフレーズ・センスに冴えを感じさせる
2本のGが華を添えた名曲。
個人的にはアルバムで一番お気に入り。


HUNTRESS - Spell Eater - Spell Eater ★★★ (2012-07-26 22:20:56)

イントロからブラック・メタル風のGリフが刻まれ
ジル・ジェイナスのドスの効いたパワフルな歌唱が
炸裂するブルータルなOPナンバー。
楽曲自体のカッコ良さは勿論のこと、
多彩な表現力を駆使して曲調をドラマティック且つ
シアトリカルに彩るジル嬢のVoは本曲の白眉。


HUNTRESS (2012-07-26 06:57:22)

女性シンガーをフロントに据える優れたバンドが次々にデビューを飾る今日この頃ですが、このHUNTRESSもその1つに数えられて然るべき存在で、結成の音頭を取ったのはオペラ歌手としての実績も持つジル・ジェイナス嬢(Vo)。彼女が自身の理想とするHMサウンド――スラッシュ、デス/ブラック・メタルの要素を取り入れたオカルティックな正統派HM――を追及すべくロサンゼルスにおいてメンバー集めに奔走。体制が整うと数枚のシングルを自主制作でリリースした後、オーストリアのインディーズNAPALM RECORDSとディールを締結。
デビューに先駆けて撮影された“EIGHT OF SWORDS”のプロモ・ビデオが評判となる中、'12年に1stフル・アルバム『SPELL EATER』を発表。バンドは同作で日本デビューも飾っている。


HUNTRESS - Spell Eater ★★★ (2012-07-25 21:49:42)

ハイピッチのスクリームからデス声まで自在に操る妖艶なフロント・ウーマン、ジル・ジェイナス率いる5人組HMバンドが、'12年に発表した1stアルバム。
低音域と高音域をシアトリカルに行き来するキング・ダイアモンド唱法を駆使するジル嬢のVo、禍々しいリフを刻んだかと思えば、煽情的なフレーズ・センスに満ちたソロを紡ぐツインG、スラッシュ/ブラスト・ビートを織り交ぜてスピーディに疾走するリズム等々・・・を武器にこのバンドがクリエイトするのは、オカルティックな雰囲気が充満するダークでドラマティックな正統派HM。
体の芯から震えが来るような、KING DIAMONDの如き本格派オカルト・メタルの装いには今一歩届かず、映画に例えるなら「デカイ音と血糊の量とボディ・カウントで勝負!」なB級ホラー的いかがわしさ/コケ脅し感が漂う作品ではありますが、ブラック・メタリックなリフ&リズムの上に朗々たるVoが乗った邪悪な①、ダーク・ファンタジックな曲調と緩急の効いた曲展開が秀逸な④、ハードなツインGが曲展開を牽引する⑤、リフ&リズムにこれまたデス/ブラック・メタルの要素が織り交ぜられた⑧、80年代US産マイナー・メタルの息吹を今に伝える⑪といった疾走ナンバーの数々からは、バンドがこのジャンルに注ぐ前のめりな情熱と勢いが十二分に感じられ好感触。ジル嬢が纏うエロティックな魔女風の衣装も(お金がないので)自分で繕っているというDIYなエピソードにも好感度大ですよ。
未だ荒削りな部分は目立ちますが、ジル嬢の歌唱能力を筆頭に、彼女達が秘めたポテンシャルの高さはしっかりと伝わって来る1枚。


LAOS - WE WANT IT ★★★ (2012-07-24 07:17:13)

'92年に、ドイツのHR/HM系ミュージシャン達が一堂に会したGERMAN ROCK PROJECTを企画して、シングル『LET LOVE CONQUER THE WORLD』をリリースするなど、欧州HR/HMシーンではちょっとした顔だった英国出身の女性シンガー、ゴドラン・ラオス率いる4人組HRバンドが、'90年に発表した1stアルバム。ちなみにドラマーは彼女の旦那でもあるヨルグ・マイケル。(一緒になったのはバンド解散後らしいですが)
鼻に掛かった掠れ声がセクシーなラオス嬢の歌声を、煌くKeyサウンドと、元LIVING DEATHのフランク・フリッケ(G)ら、確かな実力を有するメンバーが出しゃばらない演奏で盛り立てる本編は、アリーナ・ロック調のスケール感と、フック満載のメロディに彩られた華やかな楽曲が顔を揃え、「覚えやすさ」と「ライブ映え」を念頭に置いて磨き上げられたであろうキャッチーなそれらは、世が世なら米ビルボード・チャートの上位を賑わせていても不思議じゃないくらい垢抜けたヒット・ポテンシャルを感じさせてくれます。
問題なのは本作がリリースされた'90年は、既にこの手のサウンドがメイン・ストリームの座から凋落し始めていたということで、あと数年早く発表されていれば状況はもう少し違っていたのでしょうが、バンドはこのあと'95年に2ndアルバムをレコーディングするも、結局リリースには至らないまま解散してしまった。


HAVOK - Time Is Up - Covering Fire ★★★ (2012-07-23 23:45:57)

“援護射撃”のタイトル通り、ガンガン頭振るのを
手助けしてくれる直球勝負の高速スラッシュ・ナンバー。
これまた、ドラマー交代の効果が如何なく発揮された名曲です。


HAVOK - Time Is Up - D.O.A. ★★★ (2012-07-23 23:43:43)

Gリフとリズムのコンビネーションはメロデス風かな?
前作で若干弱く感じられた「キャッチーさ」が
この曲では見事に強化されていて、
イントロから徐々にスピードを上げていく歯切れの良い
曲展開には頭を振らずにはいられません。
個人的にはアルバムで一番お気に入りのナンバー。


HAVOK - Time Is Up - Fatal Intervention ★★★ (2012-07-22 21:43:45)

アルバムでも1、2を争うカッコ良さを誇る
高速スラッシュ・ナンバーの逸品。
2本のGが頻繁に差し込んで来る、TESTAMENTを思わせる
中東風のメロディが素晴しいアクセントとなっています。


HAVOK - Time Is Up - Prepare for Attack ★★★ (2012-07-22 21:41:39)

機敏に動き回るツインGに、ドスの効いたシンガロング・パート、
それに何より、ドラマーの交代で格段に切れ味と突進力を増した
リズム面強化の効果が如実に表れているOPナンバー。