この曲を聴け!
火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4301-4400

MyPage

火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69
モバイル向きページ 
火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4301-4400

0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69


WARRANT(GERMAN) - The Enforcer - Nuns Have No Fun ★★ (2012-02-11 00:38:02)

アルバム『THE ENFORCER』の中では
一番好きな曲かもしんない。
腰の据わったリフ&リズムが刻まれるヴァースから
テンポアップして、勇壮にしてダーク且つ
緊迫感に満ちたサビメロへと展開していく様が
非常にカッコ良く決まっております。


WARRANT(GERMAN) - The Enforcer - Torture in the Tower ★★ (2012-02-11 00:35:09)

猪突猛進型のスピード・ナンバー。
ピロピロと威勢良く弾きまくり、
楽曲にヨーロピアン風味の湿り気を与える
Gの仕事振りが印象に残ります。


WARRANT(GERMAN) - The Enforcer - The Rack ★★ (2012-02-11 00:33:47)

OPナンバーは短いイントロ&勇壮なスピード・ナンバー
という、パワー・メタル・バンドとしての様式美に則った
展開が非常に美しい。良い曲ですよ。


WARRANT(GERMAN) - The Enforcer ★★ (2012-02-10 07:22:41)

デビューEP『FIRST STRIKE』と同じ年('85年)にリリースされた初のフル・アルバムだが、短期間のうちにバンドが大きな成長を遂げた事が如実に表れた力強い内容に仕上がっている。
スラッシュと言うよりも「ACCEPT影響下のパワー・メタル」と評したくなる作風だった前作に対し、4人(ツインG)編成でレコーディングが行われている本作はサウンドの切れ味や厚みが覿面に増強され、ミッド・テンポの楽曲も重心低くド迫力に迫ってくる。
より逞しさを増したメロディに頓着しない喚き型Vo、切り立って刻まれる速射リフの壁、野太く突進するリズム隊、それにヨーロピアンHM然としたドラマ性を擁するGとがガンガン押し出してくる攻撃的なサウンドを聴いていると、個人的にはANGEL DUSTなんかを思い出しますね。
これぞ!という強力な名曲を生み出せなかった事が、このバンドがHR/HM史に人知れず埋もれてしまった理由なのでしょうが、とは言え、序曲付きのOPナンバー②や、ダークで緊迫感に満ちた④、テクニカルなGの存在が生きる⑨といったスピード・ナンバーの数々は、メタル者なら頭を振らずにはいられないカッコ良さを有しているように思われ。
尚、バンドは'99年に再結成を果たして現在も活動中。本作とデビューEPを2in1にしたリマスター編集盤もリリースされているので、興味を持たれた方は是非どうぞ。


WARRANT(GERMAN) - First Strike ★★ (2012-02-08 22:48:35)

勿論、アメリカの同名ハードポップ・バンドとは何の関係もない・・・というか、メンバー全員で汚ねぇアナルを晒しているお下劣なブックレットを見るまでもなく、ルックス的にも音楽的にも100万光年以上かけ離れたムサ苦しさを発散するドイツはデュッセルドルフ出身のパワー・トリオが'85年に発表したデビューEP。(BURRN!!表記を参考にするなら、向こうは「ウォレント」でこっちは「ウォーラント」)
幾つかの楽曲で聴くことの出来る、ガリガリとした破壊的なGリフの刻みはSLAYER辺りからの影響を感じさせますが、よりスラッシュ・メタル色の強い次作『THE ENFORCER』に比べると、未だそのサウンドは「ACCEPTの薫陶を受けたオーソドックスなパワー・メタル」という範囲に留まっており、Dsの疾走感は飽くまで他のパートと歩調を合わせたものだし、ウド・ダークシュナイダー風味のダーティな声質のVoも何とかメロディアスに歌おうと頑張っています。
全体的に青臭い仕上がりなのは隠しようもないですが、この時点で既に曲作りの上手さ、及び弾きまくりのGソロで楽曲に欧州風味の湿り気を付与するトーマス・クレイン(G)のセンスにはキラリと光るモノが感じられ、特に荒々しくも勇壮な“BANG THAT HEAD”は「名曲」と評価しても構わないクオリティを備えているように思えます。


WARRANT(GERMAN) - First Strike - Bang That Head ★★ (2012-02-08 22:47:55)

喧しく炸裂するDsに引っ張られる形で
突進するパワー・メタル・ソング。
ダークで湿り気を帯びたメロディが
きっちりとフックを構築しており、
ACCEPTブレイク後、HELLOWEEN登場以前の
古き良きジャーマン・パワー・メタルの
様式美が堪能できるEP屈指の名曲ではないかと。


WARRANT(GERMAN) - First Strike - Scavenger's Daughter ★★ (2012-02-08 22:45:18)

“SATAN”と共にスラッシュ・メタル色が
強く打ち出されたスピード・ナンバー。
序曲“CONDEMED FOREVER”とセットで
お楽しみ下さい。


WARRANT(GERMAN) - First Strike - Satan ★★ (2012-02-08 22:43:14)

とにかく力一杯叫びまくるVo、
ガリガリと破壊的に刻まれるGリフ、
ドッカンドッカン炸裂するDs・・・と
VENOMやSLAYERの遺伝子を受け継いだ
若気の至り感溢れるアグレッシブな
OPナンバー。


BLACKLACE - Unlaced - Devil in Disguise ★★ (2012-02-07 22:34:50)

歌メロがジャパメタ風で
初めて聴いた時はちょっと笑ってしまいました。
(確かに一頃のLOUDNESSに似てます)
いやしかしカッコイイ。


BLACKLACE - Unlaced - Runner in the Night ★★★ (2012-02-07 22:33:39)

どちらかと言えばパワー重視のアルバムの中にあって
この曲には流れるようなメロディ・ラインが確認できます。
曲だけ聴いたらNYのバンドだとは思わんですよ、これ。


BLACKLACE - Unlaced - Call of the Wild ★★★ (2012-02-07 22:32:20)

オドロオドロしいイントロから一転、
切れ味鋭く疾走を開始するOPナンバーにして
アルバムのハイライト・ナンバー。
IRON MAIDEN風の転調パートがクールです。
都会のコンクリの如き硬質感を身に纏っていますが、
マリアン嬢の歌声の威力もあって
無機質な感じはまるでありませんね。


BLACKLACE - Unlaced ★★ (2012-02-06 22:21:47)

アメリカはニューヨークにおいて、アンソニー(B)とカルロ(G)のフラグニート兄弟によって結成され、女性Voのマリアンを迎えて制作したデモテープ『ON THE ATTACK』を切っ掛けにMAUSOLEUM RECORDSとディールを結んだ4人組が、MANOWARのロス・ザ・ボスの手を借りてレコーディング作業を行い'84年に発表した1stアルバム。
イギリスが主戦場だったバンドだけに、テクニカルに弾きまくるGと、「日本の浜田麻里も凄いけど、アメリカのマリちゃんも負けてないなぁ」と思わされるマリアン嬢のタフなVoとが主役を張った攻撃的なサウンドからは、勇壮にしてメロディアスな名曲“RUNNER IN THE NIGHT”を筆頭にヨーロピアン・メタル勢&NWOBHMからの影響が色濃く滲む。(続く“DEVIL IN DISGUISE”はなぜかジャパメタ風に聴こえる?)
さりとて叙情性や湿気っぽさは然程でもなく、それよりも寧ろ強く感じられるのは、NY出身バンドならではの硬質なストリート感覚で、特に、インスト序曲“MARCH OF THE BLACK WITCH”を切り裂いてスタートするOPナンバー“CALL OF THE WILD”は、THE RODS辺りに通じる爆発的な疾走感と、IRON MAIDENばりのドラマティックな曲展開とが組み合わされた、NY出身メタル・バンドの面目躍如!といった趣きの名曲。


BRAINFEVER - Brainfever - Hangman ★★ (2012-02-05 20:35:22)

荘厳でクラシカルなイントロが
印象的なアクセントなっている、
馬力勝負のパワー・チューン。


BRAINFEVER - Brainfever - Suicide ★★★ (2012-02-05 11:29:39)

バラード調の導入部は確かにJUDAS PRIESTを
思わせますね。Voも朗々と歌い上げていて
――あまり上手くないですが(笑)――劇的なツインGと
共にアルバムを締め括るラスト・ナンバーに
相応しいドラマ性を演出しようと頑張っています。
エンディングが尻切れとんぼ気味なのが勿体ない。
(これはアルバム収録曲全般に言えることなのですが)


BRAINFEVER - Brainfever - Capture The Night ★★★ (2012-02-05 11:24:44)

シングルとしてもリリースされているようですが、
実際、荒々しい勇壮さとキャッチーなノリの良さが
同居した、アルバムでも1、2を争う名曲です。


BRAINFEVER - Brainfever - Brainfever ★★★ (2012-02-05 11:22:27)

イントロでドカンとかまされる
NWOBHMの流れを汲むGリフの
カッコ良さだけでK.O.さてしまう
バンドのテーマ・ソング。


BRAINFEVER - Brainfever - Into the Sky ★★★ (2012-02-05 11:21:16)

OPナンバーにしてBRAINFEVERの代表曲。
ACCEPTばりの雄々しさと剛直さを発散しつつも
Voはノーマルにメロディアスに歌っており、
また後のHELLOWEEN系メロパワ・メタルに比べると
もっと無愛想で埃っぽいという、
80年代中期のジャーマン・パワー・メタルの
魅力が詰まった逸品。頭振りたくなりますね。


BRAINFEVER - Brainfever ★★ (2012-02-05 09:56:00)

EARTHSHAKER RECORDSに所属していた西ドイツの5人組が、STEELERやLIVING DEATH等との仕事で知られる同レーベルのお抱えエンジニア、現MEKONG DELTAのラルフ・ヒューベルトと、後にSHARK RECORDSを興す事となるプロデューサー、アクセル・デュベアヴィルの手を借りてレコーディングを行い、'84年にベルギーのMAUSOLEUM RECORDSの配給を受けてリリースした1stアルバム。
湿気ったメロディ・ラインを武骨に歌うVoと頑強なリフの壁を築くツインGとが、少々埃っぽく刻まれるリズムに乗り土煙を上げて突貫するサウンドは、いかにもACCEPT登場以降/HELLOWEEN登場前夜の「80年代半ばの独産パワー・メタル・サウンド」といった趣き。
音は良くないしVoの声質も野暮ったいが、聴いているだけで身の内で燻るメタル魂に火が点されるのを感じますよ。特にNWOBHMの流れを汲んで力強く刻まれるGリフは、このアルバムの肝とも言えるカッコ良さ。
BRAINFEAVERの魅力全部入りの名曲“INTO THE SKY”、勇壮なるバンドのテーマ・ソング“BRAINFEAVER”、シングル・カットもされたアルバム表題曲“CAPTURE THE NIGHT”を筆頭に、アルバム全体を見渡すと疾走ナンバーの存在感が際立っておりますが、クラシカルなイントロからスタートする“HANGMAN”、バラード調に始まりパワフルに盛り上がっていく“SUICIDE”etc・・・と、他にも本編には魅力的な楽曲が揃う。
B級メタル・ファンなら外せない1枚ではないでしょうか。


LUCIFER'S FRIEND - Sumo Grip - You Touched Me... ★★★ (2012-02-04 00:11:33)

ブリッジ・パートのコブシとエモーション
効きまくりの熱唱は、何度聴いても
「うぉー」と悶絶させられますね。
たまらん。


LUCIFER'S FRIEND - Sumo Grip - Heartbreaker ★★★ (2012-02-03 23:56:39)

「土俵入り」を表す(?)短い
和風インスト“GET IN”を序曲代わりに
高らかにアルバム開巻を宣言する名曲。
ジョン・ロートンが張りのあるハイトーンを
駆使して歌い上げる、勇壮さと物悲しさが
同居したサビのメロディが実に胸に沁みます。
ちょっと“FINAL COUNTDOWN”に
通じるものを感じたりも。


LUCIFER'S FRIEND - Sumo Grip ★★ (2012-02-03 23:50:07)

「裸の2人が激しく乱れた息遣いで汗塗れに絡み合う写真、売ります」という通販にスケベ心から申し込んだら、相撲の写真が送られて来てガッカリ・・・という笑い話を思い出さずにいられないジャケットが著しく購買意欲を阻害してくれますが(『SUMOGRIP』なるタイトルは力士が四つに組んだ状態を言い表しているのでしょうか?)、聴いて吃驚、これが名作『MEAN MACHINE』の流れを汲んだメロディアスHRの好盤じゃありませんか。
勿論、エネルギーの迸りよりメンバーの年齢相応の落ち着きが強く出た作風ではあるのですが、それでもGがエッジを効かせ、リズム隊が踏ん張り、そしてジョン・ロートンのダイナミックな歌唱がメリハリを演出してくれているので、例えばバンドの代表曲“RIDE THE SKY”のリメイク⑭も浮いては聴こえない。(URAIH HEEP時代のヒット曲“FREE ME”のカヴァー⑮はファン・サービスみたいなもんでしょうが)
それにしても経年劣化とは無縁のロートン先生の歌声には惚れ惚れさせられますねぇ。張りのあるハイトーンを駆使して哀愁に満ちた歌メロを拾っていくその歌唱はまさしく本編の白眉。粘りの効いた納豆Voが映える③や、思わずコブシが回るバラード⑤辺りも堪んないモノがありますが、やはりトドメは和風序曲①に導かれて始まる②。勇壮だが物悲しいテーマ・メロディがずしりと胸に響く『MEAN MACHINE』に収められていてもおかしくない名曲ですよ。
前半の充実度に比べるとアルバム後半がやや物足りないのですが(例え“BANZAI”なる楽曲があろうとも!)、それを差し引いてもこのクオリティは実に立派。


KEN HENSLEY & LIVE FIRE - Faster - Fill Your Head (with Rock) ★★★ (2012-02-02 21:51:38)

ライブ映えしそうなノリの良さも備えた
アップテンポのロック・ナンバーですが、
中間部のドラマティックなアレンジは
流石ケン・ヘンズレーといったところでしょうか。


KEN HENSLEY & LIVE FIRE - Faster - Beyond the Starz ★★★ (2012-02-02 21:50:04)

別項を読んでケン・ヘンズレーがクリスチャンになった事を
知りましたが、この曲にはそうした彼のピースフルな精神と
真摯な祈りが満ち溢れています。
淡々としながらも温もりも感じさせてくれる叙情HRナンバーで、
素朴に歌うGも◎です。


KEN HENSLEY & LIVE FIRE - Faster - The Curse ★★★ (2012-02-02 21:46:50)

伊藤政則氏もお薦めのアルバムのハイライト・ソングの1つ。
“EASY LIVIN'”系の軽快な曲調の前半を経て、
後半は泣きのKeyとGが劇的な盛り上がりを演出してくれる
URAIH HEEPを思い出さずにはいられない名曲。
メタルKEISHOUさんクラスのHEEPマニアなら、
この曲目当てでアルバムを購入しても損はないですよ。
(・・・多分)


KEN HENSLEY & LIVE FIRE - Faster - Set Me Free (From Yesterday) ★★ (2012-02-02 21:40:42)

ロ二ー時代のRAINBOWにも通じる
マジカルでミスティックな雰囲気を湛えた
重厚に盛り上がるOPナンバー。


KEN HENSLEY & LIVE FIRE - Faster ★★ (2012-01-31 22:54:41)

KEN HENSLEY & LIVE FIRE名義で'11年に発表された最新ソロ・アルバム。
ARTCHのフロントマンとして知られ、世のマニア諸氏からは「北欧のブルース・ディッキンソン」との異名を取ったエリック・ホークが、シンガーとして参加している点に興味をそそられて購入した作品でしたが、ここでケン・ヘンズレーが披露しているのは70年代HR・・・というよりもURIAH HEEPのエレメントがあちこちに散りばめられた、僅かに触れただけで英国風味が鼻腔一杯に広がるかのようなヴィンテージ・ワインばりのコクと深み、そして格調の高さを湛えたブリティッシュ・ロック・サウンド。
エリックもそれに併せてリラックスした歌唱スタイルに終始しており、ARTCH時代を思い起こさせる雄々しい歌い上げは残念ながら封印されているのだが、その歌唱力は相変わらずスペシャル。
重厚にしてマジカルな①や、ヒネリの効いたシャッフル・チューン②という、いやが上にもURIAH HEEPを思い起こさせるケン・ヘンズレーの真骨頂と言うべき名曲2連発も難なくこなして一気にリスナーを作品世界に引き込んで以降は、泣きのGが心地良いバラード③、スケール感と包容力を併せ持った⑧、ハード・ロッキンな曲調に哀愁を帯びたメロディとドラマティックな曲展開が絡む⑪、そして生オケを加えてより優雅に蘇ったURIAH HEEPの“CIRCLE OF HANDS”のカヴァー⑫にて幕が降りるエンディングまで、あれよあれよの60分。
繰り返しの傾聴に耐え得る味わい深い魅力に、どっぷりと浸り切ることが出来る1枚です。


THE MAGNIFICENT - The Magnificent ★★ (2012-01-30 07:07:55)

CIRCUS MAXIMUSのマイケル・エリクセン(Vo)と、LEVERAGEのトースティ・スプーフ(G)が立ち上げたメロディック・ロック・プロジェクトのデビュー作。
HR/HMファンからの信頼も篤い両バンドの組み合わせ、更に彼らをバックアップするのは、トースティの盟友&天才メロディ・メイカーとして鳴らすツォーマス・ヘィッキネン(G)と来た日にゃ、本作の比類なき完成度の高さは約束されたも同然。
実際、マイケルのまろやかで良く伸びる歌声に、豊かな大衆性を備えたキャッチーなメロディと、アーティスティックな拘り/洗練を感じさせるアレンジとが無理なく同居した楽曲の数々は見事な出来栄えを提示しており、特に、抜けるような青空が目に浮かぶような爽快なメロディック・ロック・チューン③、“DRIVE ME”というタイトル通りの躍動感溢れる⑬(ボートラ扱いなのが勿体ない!)は、CIRCUS MAXIMUSともLEVERAGEとも異なる、このプロジェクトならではの魅力が如何なく発揮された名曲ではないかと。
収録時間60分オーバーの長尺がネックとなったのか、はたまた、雑誌等の高評価に釣られてハードルを高く設定し過ぎたせいか、購入当初は今ひとつピンと来ずに「あれぇ?」と聴きながら首を捻ってばかりいたのですが、この全編に漂う安定感には「流石」と感心させられますね。


BLACKTHORNE - Afterlife - All Night Long ★★ (2012-01-29 21:19:25)

うがいしてるのか、痰が絡んでるのか
っつーぐらい力みまくったシャウトが
当時は聞き苦しかった印象なのですが、
改めて聴くとこの全力の空回りっぷりも
「それでこそグラハム!」と愛しく
感じられてしまうのだから不思議です。


BLACK KNIGHT - MASTER OF DISASTER - MASTER OF DISASTER ★★★ (2012-01-29 10:14:01)

デビューEPのタイトル・トラック。
ハイトーンVoが映える疾走ナンバーで、
勇壮な荒々しさのみならず、
キャッチーなのも特筆すべき美点かと。


BLACK KNIGHT - MASTER OF DISASTER - AARALGATHOR ★★★ (2012-01-29 10:12:17)

Bのグレン“ザ・ハンマー”ホフマンが
リードVoを担当するエピック・ソング。
この人のシアトリカルな歌声は、2ndや3rdアルバムを
発表した頃のMANOWARを彷彿とさせる大仰且つ劇的な
曲調に見事にマッチしていて、この曲のみ
他の収録曲とは異なるダークでオカルティックな
雰囲気を発散しています。ド級の名曲ですよ。


BLACK KNIGHT - MASTER OF DISASTER - WARLORD'S WRATH ★★★ (2012-01-29 10:03:57)

戦闘開始を予感させるイントロだけで
テンション上がりまくり。
実際、楽曲自体も勇猛且つ劇的な出来栄えで
その予感は裏切られませんし。
単なるリズム楽器に留まらない活躍を
聴かせてくれるBが良い仕事してますね。


BLACKTHORNE - Afterlife - We Won’t Be Forgotten ★★★ (2012-01-29 00:11:24)

私はラジオでこの名曲を聴いて
アルバム『AFTERLIFE』の購入を決意しました。
ライブで演って欲しいなぁ、これ。
案外盛り上がると思うのですが。


BLACKTHORNE - Afterlife ★★ (2012-01-29 00:08:28)

表ジャケットでは美しく咲き誇っている薔薇が裏ジャケでしんなりと萎れてる様が、まるでこのアルバムを聴く前⇒聴いた後のグラハム・ファンの心理を代弁しているようで笑ってしまう、BLACKTHRONEが'93年に発表した唯一の作品。
RAINOBWやALCATRAZZ、MSG、さもなくばインペリテリの系譜に連なる様式美HMサウンドを期待するグラハム・ファン(俺俺)に、大味且つ豪快なアメリカン・メタル・サウンドでうっちゃりをカマした本作ですが、今回殆ど十数年ぶりぐらいで引っ張り出して来て聴き直してみたら、これが意外なぐらい楽しめてしまって我ながら吃驚ですよ。
まぁ、確かに力み返ったグラハムの歌声は空回り気味な上に痰が絡んでいるようでかなり聞き苦しいのですが、まるでやっさんの生き様をそのまま具現化したかのような、この全力で空回る熱い(暑い?)シャウトが妙にハートに沁みるんですな。恐らく彼が生涯歌い続けるであろう“ALL NIGHT LONG”のニュー・バージョンなんて、青筋浮かび上がらせながら大口開けて熱唱する姿がありありと目に浮かぶようで、初めは「うひー、暑苦しいー」と半笑いで聴いていたのに、終わる頃には一緒になって「おーなーいーろぉーん!」と拳を振り上げて合唱していましたからね。(ちょっと嘘)
グラハム・ファン以外には到底薦められない作品ですが、本作発売に伴うプロモ来日で彼が『笑っていいとも』に出演していた事実と共にひっそりと語り継いでいきたい1枚ではあります。


GALAXY - GALAXY - LADY MUSIC ★★★ (2012-01-27 23:05:47)

力強く、ドラマティックにアルバム後半の
山場を飾る本編でも指折りの名曲。
痒い所に手の届く歌メロを、猛烈な悲哀を
発散しながら歌い上げるVoの存在が
光りまくりの1曲で、聴く度にしみじみと
「良いシンガーだなぁ」と感心させられます。


GALAXY - GALAXY - JULIE ★★★ (2012-01-27 23:02:58)

ネオクラシカルなフレーズを連発するGや、
そのGとKeyの絡み具合など、イングヴェイからの
影響が感じられるネオクラ様式美チューン。
線は細いが魅力的な歌メロを構築するVoが
ここでも存在感を発揮していますね。


BLACK KNIGHT - MASTER OF DISASTER ★★★ (2012-01-27 06:56:11)

カナダはバンクーバー出身の5人組HMバンドが、'85年に500枚限定で自主製作/リリースしたデビューEP。
猛烈なダメダメ臭が漂って来るチープなアートワークに早くも心を折られそうになりますが、どっこい、重厚なイントロ部分だけでメタル者的にはテンションを上げざるを得ない勇猛なOPナンバー“WARLORD'S WRATH”で幕が上がり、スピーディでキャッチーな表題曲“MASTER OF DISASTER”で締め括られる本編は、ロブ・ハルフォード型の光沢を感じさせるハイトーンVo、正統派HM然としたドラマティックなフレーズを次々に紡ぎ出すツインG、そして重量感溢れるパワフルなリズム隊とが一体となった、とてもカナダのバンドとは思えぬヨーロピアン風味のダークネスと湿り気を帯びたパワー・メタル・サウンドが雄々しく展開されており、非常に高品質。
わずか5曲収録でも十分な満腹感を味わえてしまう栄養価の高さが魅力の本作には、当然のように駄曲は1つも見当たりませんが、中でもお薦めしておきたいのが4曲目に置かれたエピック・ソング“AARAIGATHOR(METAL ANTHEM)”の存在。
バンド自ら「メタル・アンセム」と言い切ってしまう臆面のなさも素敵なこの曲のみBがリードVoを担当しているのですが、エリック・アダムスが憑依したかの如き大仰で芝居がかった歌唱がダーク&厳粛にうねる曲調に見事にマッチしており、まるで『INTO GLORY RIDE』を発表した頃のMANOWARを思わせる、血沸き肉踊る壮大な名曲に仕上がっています。


GALAXY - GALAXY - SWEET ROSANNA ★★★ (2012-01-26 22:23:14)

どっぷりとセンチメンタルな気分に浸れる
美しくも切なさを満載にした叙情ナンバー。
邦題は“可愛いロザンナ”。
胸を締め付ける繊細な情感を湛えた
パフォーマンスを聴かせてくれるGとVoの
泣きっぷりはお見事の一言に尽きます。
この名曲の存在を持って、GALAXYの名は
私の胸にしかと刻まれましたよ。


GALAXY - GALAXY ★★★ (2012-01-26 05:29:01)

今から20年前ほど前に、西新宿のCD屋でDOMAINのベスト盤と一緒に購入した事をいやに鮮明に覚えている、ロシアはモスクワ出身のHRバンドが'91年に発表した2ndアルバム。
線は細いが泣きをたっぷりと含んだ歌声が魅力のVo、時にネオクラシカルなフレーズも紡ぐG、ゆるふわ系とは一線を画すメリハリの効いたビートを刻むリズム隊、それに水晶細工の如き繊細さと透明感を演出するKeyらによって形作られる叙情HRサウンドは、淡い色彩で描かれたファンタジックなジャケット・アートワークがそのまま音となって抜け出して来たかのような美しさ。
全曲が英詞で綴られた楽曲からも(薄っぺらい録音状態を除けば)イモっぽさは殆ど感じられず、ロシアン・メタルと言うよりも一線級の北欧メタルに近しい作風かな?と。
捨て曲/埋め曲の類は一つも見当たらない比類なき完成度を誇る本編ですが、取り分け、哀愁と美旋律が溢れ出すセンチメンタルな⑤、イングヴェイからの影響も感じられる様式美HMナンバー⑥、そして力強く劇的な曲展開に痺れる(歌メロが良い!)アルバム後半のハイライト・ナンバー⑨といった楽曲は、このバンドの何たるかも見事に体現した名曲。
東欧メタル・ファンのみならず、メロディ愛好家なら必ずや心打たれること間違いなしの逸品ですよ。


GALAXY (2012-01-26 05:27:48)

母体となるバンドの誕生はソビエト連邦時代('81年頃)まで遡るというベテランHRバンド。正式名称はGALAXY GROUP。日本盤だと「ガラクチカ」表記でしたっけね。
'88年に1stアルバム『В Атмосфере Гласности』を発表してデビューを飾り、同時期のロシアン・メタルの盛り上がりの波に乗ってアメリカ進出も狙ったようだがが、結局は上手く運ばなかったらしい。
'91年にインディー・レーベルから全曲英詞で歌ったセルフ・タイトルの2ndアルバムを発表。ハイレベルな叙情HRサウンドが詰め込まれた素晴しい内容とCDのプレス枚数の少なさから、現在では同作はかなりのプレミア価格で取引されている模様。
尚バンドは今も存続しており、'11年には『GALAXY』から発表20周年を記念するアニバーサリーEP『Последний Летний День』をリリースしている。


LIONS PRIDE - Breaking out - Working Class ★★★ (2012-01-24 22:59:28)

アルバム屈指の名曲。
雄々しいリフとリズムのコンビネーション、
熱く炸裂するツインG、それにアコギも有用された
起伏に富んだドラマティックな曲展開等、
いずれの要素もメタル魂をビンビンに鼓舞してくれます。


LIONS PRIDE - Breaking out - A Real Friend ★★★ (2012-01-24 22:56:19)

全編で炸裂する不器用な泣きっぷりに
男泣きを誘われるヘヴィ・バラード。
Voは率直に言ってヘタクソなのだが、
テクニックよりもエモーションに偏った
暑苦しい歌声が、この曲調には似合っています。
名曲。


LIONS PRIDE - Breaking out - Let the Music Rule the World ★★ (2012-01-24 22:50:02)

回転の速い鋭角的なGリフが疾走する
NWOBHMテイスト溢れるラスト・ナンバー。
この手の勢いで押しまくるタイプの楽曲では
Voの下手さもさほど気になりません。


LIONS PRIDE - Breaking out ★★ (2012-01-23 22:26:22)

ベルギー出身の5人組が'84年に残した唯一作で、聴き手に媚びない硬派な佇まいや雄々しいコーラスはACCEPTから、忙しないテンポ・チェンジが仕込まれた曲展開や、劇的に絡むツインGはIRON MAIDENからの影響が伺える、剛直なパワー・メタル・サウンドが全編に亘って炸裂する1枚。
Voが「超」の付く音痴っぷりを露呈しており、いっそメロディ無視で開き直る手もあったろうに、オヤジ臭い声質に反して案外真面目な好青年らしく、丁寧に歌い上げようとするあまり却って傷口を広げてしまっている感バリバリなのですが、ある意味、このVoがバンドの個性になっていると好意的に評価する事も可能・・・イヤイヤ、流石に無理がある。でも男泣きのへヴィ・バラード③に関しては、上手い/下手といった技術的な問題をぶっちぎった熱いエモーションの迸りに心打たれますよ。マジで。またパワーで押し切る⑤⑧のようなNWOBHM系の楽曲も似合っている。
Voの弱さをカバーするかの如くツインGがメロディアスに歌いまくっており、この2本のGが紡ぐ勇壮なキメのフレーズを追いかけているだけで、本作を楽しむ事は十分に可能。特に猛々しいリフ&リズムと、緩急の効いた劇的な曲展開にメタル魂が猛る②は必殺の名曲です。
多少Voが弱くてもイカした男気メタルを堪能したいというマニアなら楽しめること請け合いの力作。


LIONS PRIDE (2012-01-23 07:06:33)

「MAUSOLEUM CLASSIX」は、貴重音源の再発は非常にありがたかったものの、当時、CD化大国と持てはやされていた日本で贅沢に慣れきっていた身としては、海賊盤と紙一重(ブックレットがペラ紙1枚とか)のソリッド過ぎる仕様がネックとなって何となく購入に二の足を踏むシリーズだったのですが、最近は「贅沢抜かしてないで、もっと色々買っておけば良かった・・・」と悔やむ事しきり。
・・・で、そのMAUSOLEUM RECORDS所属バンドの中でも特にマニアから高い評価を受けていたのが、このLIONS PRIDE。

ttp://users.telenet.be/denofiniquitybe/lionspride.htm

上記リンク先のバンド・フォトで馬面のシンガーが着用している日章旗プリントのTシャツには、マジックで「有名」と手書きされているが、実際はインターネットが発達した現在でも、殆ど情報が手に入らない謎のベールに包まれた(?)ベルギーの5人組。
海外のサイトを見て回っても「ブリュッセル出身」「'84年に唯一のフル・アルバムを発表」ぐらいの事しか分からない正体不明さだが、YOUTUBEで見る事が出来るTV出演時の模様やライブ映像から察するに、本国ではそれなりに人気を博していたのかな?と。


浜田麻里 - PROMISE IN THE HISTORY - PROMISE IN THE HISTORY ★★★ (2012-01-22 10:15:48)

前半のハイライトを飾る壮大なバラード。
各音域を自由自在に行き来し、且つ豊かな表現力も
失わない浜田麻里嬢の声の出具合が
気持ち良いったらないですね。


浜田麻里 - PROMISE IN THE HISTORY - Earth-Born ★★★ (2012-01-22 10:10:50)

増田隆宣が手掛けているからか、
Keyを上手く用いて壮大なアレンジが施された、
プログレ・タッチのドラマティックな曲展開を
堪能する事が出来るアルバム・ラスト・ナンバー。


浜田麻里 - PROMISE IN THE HISTORY ★★ (2012-01-22 10:04:28)

HR/HM時代の区切りとなった'86年発表の6thアルバム。これ以降はレコーディング拠点を海外へと移し、脱HR/HMに拍車が掛かっていくので、個人的には(楽曲単位ではなく)アルバム単位で楽しめる浜田麻里作品はここら辺までかなぁ、と。
ギンギンのHRナンバー“COME AND GO”から壮大なバラード“PROMISE IN THE HYSTORY”まで、バラエティ豊かな楽曲が取り揃えられた本編は、前作においてハイレベルな領域にまで高められた「哀愁に満ちた歌モノHR路線」を継承しつつも、リバープが深めに掛けられた音作りやファッショナブルなKey等、サウンド全体は益々モダンにソフティケイト。
過密なレコーディング・スケジュールが祟って弾不足に陥っていたのか、ボリュームは30分台とコンパクトなのにカヴァー曲が多数収録されていたここ数作に対し、今回は全編がオリジナル曲で固められており、特にBLAZEの増田隆宣(Key)が作曲を手掛けているシャープな疾走ナンバー“TIME AGAIN”と、プログレ・ハード風味も感じられるドラマティックな“EARTH-BORN”というアルバム終盤の2連発は強力な存在感を放っています。


浜田麻里 - MISTY LADY - TURNING POINT ★★ (2012-01-21 01:36:30)

雄大なバラード“MORE FINE FEELING”から
繋げる展開が心憎い3rdアルバム随一のハード・ナンバー。
Voに負けじと火花を散らすGとKeyのバトルも熱い。


浜田麻里 - MISTY LADY - MORE FINE FEELING ★★★ (2012-01-21 01:33:07)

MAKE UPの山田信夫作曲の劇的な名バラード。
楽曲のスケール感を見事に表現する
「この人にゃ限界なんでないんじゃなかろうか?」
と思わされる、サビメロの声の伸びっぷりは
感動的ですらあります。


浜田麻里 - ROMANTIC NIGHT - DON’T CHANGE YOUR MIND ★★★ (2012-01-21 01:27:36)

「女性」と書いて「おんなさが」と読ませたり、
歌わされてる感満載の歌詞がかなり苦しいですが、
コブシの回るスピーディな曲調には合致しているかな。
ビブラートをびんびんにかけまくった浜田麻里の
パワフルなハイトーンVoに圧倒されまくりですよ。


浜田麻里 - MISTY LADY - Heart Line ★★★ (2012-01-21 01:20:22)

前2作のハードさを受け継ぎつつ、
ポップでキャッチー、思わず踊りたくなる
ノリの良さも備えているという、
一皮向けた魅力を放つ名曲。
俺も3rdじゃこの曲が一番好きですね。


浜田麻里 - MISTY LADY - SWEET LIE ★★★ (2012-01-21 01:16:54)

山本恭司のペンによる
華麗さと劇的さを併せ持った
まさにVOW WOWライクなHRナンバー。
(人見元基のVoでも聴いてみたくなりますね)
Gの泣きっぷりも山本節です。
弾いているのは北島健二ですが。


浜田麻里 - RAINBOW DREAM ★★ (2012-01-21 01:02:05)

ジャケットを飾る生瀬範義画伯の手による浜田麻里嬢のイラストが妙に怖い、'85年発表の4thアルバム。
ゲイリー・ムーアの“LOVE CAN MAKE A FOOL OF YOU”のリメイク曲“LOVE,LOVE,LOVE”と、SURVIVORの“MOMENT OF THE TRUTH”のカヴァーが収録されているので、舶来志向のHR/HMファン的にも取っ掛かり易い(?)本作。前者でゲイリーを彷彿とさせる濃厚な泣きのGを炸裂させリスナーから涙を搾り取るのは現B'zの松本孝弘で、彼氏はこの曲のみならず本編に全面参加し若さ溢れるGプレイを披露。また映画『ベストキッド』の主題歌としても知られる後者に関しては、恐らく日本でも大ヒットした同作の知名度を当て込んでの選曲なんでしょうね。個人的には好きな曲なので楽しませて頂きましたが。
オリジナル曲に関して言えばHM色は徐々に薄れ始めており、前作に比べると若干小粒な印象も否めないものの、浜田麻里嬢の曲作りの手腕は益々洗練されて来ているし、何より稀代のメロディ・メイカー、MAKE UPの松澤浩明が彼女と共に大半の楽曲を手掛けているのだから、低クオリティの作品が出来上がるわけがありません。特に、松本のGと河野陽吾のKeyが火花を散らすスリリングな疾走ナンバー“LOVE MAGIC”や、ローからハイへと一気に駆け上げる歌声が気持ちいい“FREE WAY"は名曲。
『MISTY LADY』と『BLUE REVOLUSION』という名盤2枚の間に挟まれてイマイチ影の薄い作品ですが、この質の高さは流石です。


浜田麻里 - MISTY LADY ★★★ (2012-01-20 07:07:28)

まず「ヘヴィ・メタルありき」でアルバム作りが進められていた印象の前2作に対し、浜田麻里自身が全曲の作詞を手掛け、また単独で書き上げた楽曲も収録される等、彼女のアーティストとしての資質を活かしたアルバム作りへと、制作環境に変化の兆しが見え始めた'84年発表の3rdアルバム。
メタル・クィーン度の下がった普通のアイドル風ジャケ写がアートワークを飾る(但し裏ジャケは何故かホラーチックなので油断できない)本作は、故樋口宗孝の手を離れて制作された事により収録楽曲の方もコテコテのHM路線から、明るく弾むタイトル・トラックのような、これまでになかったタイプの楽曲が見受けられる、Keyもふんだんに取り入れられたキャッチーなメロディック・メタル路線へとシフト・チェンジ。
と言っても音楽性が拡散してしまったなんてことはなく、劇的にOPを飾るミッド・チューン“PARADISE”や、山本恭司提供のもろVOW WOW路線の“SWEET LIE”、そしてMAKE UPの河野陽吾(Key)渾身の逸品“HEART LINE”という冒頭の名曲3連打でハート鷲掴みな本編は、山田信夫(MAKE UP)のペンによるドラマティックなバラード“MORE FINE FEELING”から疾走する様式美ナンバー“TURNING POINT”へと展開する終盤の畳み掛けに至るまで、テンションが緩む場面は一切見当たらない隙のない完成度を提示。
初期の名盤の一つではないでしょうか。


浜田麻里 - ROMANTIC NIGHT ★★ (2012-01-18 21:52:44)

聖子ちゃんカットの浜田麻里嬢が日章旗に頬杖ついてニッコリ微笑み、その傍らには謎の人形が置かれている・・・というツッコミどころ満載のジャケット・アートワークが目印の'83年発表の2ndアルバム。(邦題は『炎の誓い』)
個人的に初めて聴いた浜田麻里作品であり、本編の幕開け役を担っている、故樋口宗孝のラウドなドラミングに導かれてスタートするアグレッシブ且つ劇的なスピード・ナンバー“DON'T CHANGE YOUR MIND”は、「浜田麻里=ポップ・シンガー」という自分の中の図式を粉々にぶち壊してくれるインパクトを誇っていました。
と言うか、この初期の代表曲が突出し過ぎているせいで、以降の楽曲の存在が完全に霞んでしまっている点や、時代を感じさせる歌詞やビジュアル・イメージ等、今の感覚で聴くと正直こっ恥ずかしい部分も少なくはないのですが、それでも、前作同様「HIGUCHI PROJECT TEAM」の名の下に腕利きミュージシャン勢が参加しているだけあって作品自体のクオリティの高さは流石。
まぁともかくメタル者を自認する方なら“DON'T~”は一度は聴いて欲しいところ。麻里嬢の凄まじいハイトーンVoに圧倒されること請け合いですよ。


浜田麻里 - Lunatic Doll〜暗殺警告 - SPACER ★★★ (2012-01-18 21:49:15)

小曲“MISTRESS”から繋がっていく展開も
様式美を感じさせる、1stアルバム随一の
ハードさを誇るコテコテの疾走ナンバー。
人によっちゃ笑っちゃうかもしれませんが
浜田麻里の堂々たる歌唱は冗談ごとではありません。
北島健二のシャープなGプレイもカッコイイ。


浜田麻里 - Lunatic Doll〜暗殺警告 ★★★ (2012-01-17 22:50:04)

自分が浜田麻里の名前を認識するようになった頃には、既に彼女は売れっ子ポップ・シンガーとして歌番組にガンガン出まくっていましたが、その後雑誌で「昔《麻里ちゃんはヘヴィ・メタル》だったらしい」との情報を入手し、「ほんじゃ聴いてみっか」ぐらいの軽い気持ちで初期作の数々に手を出してみたら、その圧巻の歌唱力にぶっ飛ばされてしまいましたよ。
LOUDNESSの故樋口宗孝(Ds)の全面バックアップを受けている本作は、メタル・クィーン風味全開のビジュアルや『暗殺警告』なる意味不明な邦題、それに歌詞等からも伝わって来る通りのコテコテなHM路線を猛進。
良くも悪くもトゥー・マッチなこの作風に「ジャパメタ(笑)」と失笑を漏らす人もいるかもしれないが、だがしかし。独特のビブラートを伴ったパワフルなハイトーンVoを駆使して、樋口のドラミングや湯浅晋のGプレイと真っ向張り合い、本編の主役を堂々務め上げる浜田麻里嬢の歌声には間違いなく本物の迫力が宿る。
ヘヴィなサウンドに合わせたのか、無理に歪ませているこの時期の歌唱は少々生硬い印象があるものの、泣きの名バラード“RUNAWAY FROM YESTERDAY”における熱唱は「メタル・アイドル」的な鈍っちょろいイメージを吹き飛ばす、熱いエモーションの迸りに胸打たれますね。


DARK STAR - Dark Star - Lady of Mars ★★★ (2012-01-17 20:58:13)

DARK STAR=LADY OF MARS
と言っても過言ではないバンドの代表曲。
イントロとリズム・パターンは
UFOの“DOCTOR,DOCTOR”ですが、
こちらの方が貧乏臭い分(褒め言葉)、
哀愁が濃厚に感じられますね。


DARK STAR - Dark Star - Green Peace ★★★ (2012-01-17 20:55:38)

NWOBHMというより70年代HR的な
メランコリズムが横溢する陰気な泣きのバラード。
沁みますねぇ。


DARK STAR - Dark Star - Lady Love ★★ (2012-01-17 20:53:31)

Gリフとリズム・パターンはロックンロール調ですが、
哀愁を帯びた美しいツインGとボーカル・ハーモニーが
如何にも英国然とした情緒を伝えてくれるので
能天気な印象は全然ない。良い曲です。


VEKTOR - Outer Isolation - Tetrastructural Minds ★★★ (2012-01-17 20:51:15)

5分というランニング・タイムの中で
ハイテクニックの応酬が生み出すスリルとテンション、
複雑精緻な曲展開、そしてドラマティックなメロディとが
目まぐるしく入り乱れ、終わった瞬間、止めていた息を
「ぶはぁっ」と吐き出してしまいましたよ。


VEKTOR - Outer Isolation ★★★ (2012-01-15 09:16:50)

米HR/HM系サイトNOISECREEPにおいて、イマドキのエクストリーム・メタル・バンド群に混じって「2011年ベスト・アルバム11」に選出される等、海外では既に高い評価を得ているVEKTORの2ndアルバム。
と言っても本作にモダンな要素は皆無と言ってよく(一体何がアメリカ人の琴線に触れたのでしょうかね?)、シュミーアが加入したVOIVODがDESTRUCTIONの楽曲に大胆な解釈を施してカヴァーしているかのような、激烈且つキャッチーな疾走感と、知性迸るプログレ・メタル風味の構築感とが同居した「理数系スラッシュ」とでも表現したくなるユニークなサウンドは今回も健在。
いや寧ろその切っ先は益々鋭利に、曲展開は一層無駄なくソリッドに研ぎ澄まされた印象で、ヒステリックに噛み付いてくるVo、トリッキーなリフの刻みからメロディックなソロまで、端々に不協和音を織り交ぜつつ流麗に動き回るG、そして立体的に組み上げられたリズムで怒涛の如く畳み掛けるBとDsの鬩ぎ合いによって生じる、張り詰めたテンションとスリル、そしてSFタッチのアートワークに通じるスペーシーなスケール感とドラマ性を有する楽曲のカッコ良さは格別です。(お薦めは①④⑧辺りかな)
・・・と頑張って理屈っぽく説明してみましたが、本作の魅力は単純に「チョー速くて、チョーいかしたスラッシュ・メタル・アルバム」の一言で説明可能なので、別に小難しく構える必要なし。目出度く日本デビューを飾ったことですし、是非ともライブを見てみたいですね。


E.L.O. - Out of the Blue - Mr. Blue Sky ★★★ (2012-01-14 01:02:23)

ポップで軽やかなメロディとドラマティックな
曲展開に心浮き立つE.L.O.屈指の名曲。
“雨に歌えば”じゃありませんが、
雨の日に聴いたら傘片手に踊り出したくなりますよ。
いや本気で。


E.L.O. - Out of the Blue ★★★ (2012-01-14 00:52:01)

E.L.O.のアルバムは数枚しか持っていないのですが、その中にあって手の伸びる頻度が高いのが、この'77年発表の7thアルバム。
レコードだと2枚組仕様で収録時間70分オーバーの大作アルバムですが、天才メロディ・メイカー、ジェフ・リンが生み出す「BEATLES以上にBEATLESらしい」とも評されたキャッチーで甘やかな叙情メロディを、エレガントなストリングス、スペーシーなKey、優美なボーカル・ハーモニーを導入した壮麗なアレンジで包み込んで聴かせてくれるスケールの大きなポップ・ロック・サウンドは、あまりの心地良さに時が経つのも忘れてしまいます。
ヘヴィ・メタリックな音像を求める向きには刺激が少な過ぎて聴けたもんじゃないかもしれませんが、本編後半には“雨の日のコンチェルト”と題されたプログレ・ハード・タッチのコンセプト・セクション(⑩~⑬)も組み込まれており、STYXやKANSAS、BOSTONなんかがイケル口の人なら必ずや本作も愛聴盤になり得る筈。
取り分け、軽快なイントロを耳にしただけで雨傘片手に踊り出したくなる躍動感に溢れた“Mr. BLUE SKY”は、ポップでキュート、それでいてドラマティックと、彼らの魅力の真髄が堪能できる名曲ですよ!
予約だけで400万枚に到達したというエピソードからも全盛期のE.L.O.の勢いが感じられる、彼らの入門編にも丁度良い1枚じゃないでしょうか?


WILDFIRE - Brute Force and Ignorance ★★ (2012-01-12 21:49:36)

MORE、WEAPON、DUMPY'S RUSTY NUTSの元メンバーらによって結成されたご当地スーパーバンド(?)が、'83年に発表したデビュー作。
適度な疾走感を湛えたリズムに乗って、ツイン・リード・ギターが伸びやかなメロディを紡ぎ出しながら生き生きと動き回り、くぐもった声質が如何にもこの時期の英国人シンガー然とした味わいを醸し出すポール・マリオ・デイ(Vo)が、上手いのか下手なのか、明るいのか暗いのかイマイチ分からない歌メロを拾っていくという「嗚呼、NWOBHM」なサウンドが全編に亘って展開。
“PRELUDE IN F FLAT MINOR”から“THE KEY”へと至るような決定的な山場が見当たらないため、一聴してのインパクトは次作『SUMMER LIGHTNING』に及ばないものの、収録曲の粒は十分に揃っており、特にザックリとしたリフ&リズムの刻みが確かにTANKを思わせる②(もっとナイーブな感触ですが)や、2本のGがシャープに踊りアルバムのハイライトを飾る演出するハード・ナンバー③⑥、それに何故かイントロ部分でサイモン&ガーファンクルの“SCARBOLO FAIR”が引用されている⑨等、印象に残る楽曲には事欠かない。
ブリティッシュHM好きなら、2nd『SUMMER~』と併せて外せない1枚ですね。


DARK STAR - Dark Star ★★ (2012-01-11 21:31:25)

NWOBHM史に燦然と輝く1発屋の星、バーミンガム出身の5人組HRバンド、DARK STARが'81年にリリースした1stアルバム『暗黒の星屑』の紙ジャケ/リマスター盤が発売されていたので、「考えてみりゃ、ちゃんと買って聴いたことなかったなぁ」と後学の為に購入。
その昔、バイト先の先輩宅で本作のA面サイドを聴かせて貰った時は「RIOTからドライブ感を差し引いた代わりに湿り気を増量したようなサウンド」との感想を抱き、「つまりNWOBHMの聖歌“LADY OF MARS”は欧州版“WARRIOR”なんスよ!」等と強弁した、一刻も早く忘れたい恥ずかしい記憶があるのですが、今回改めて最後までちゃんと聴き直したら、当然のようにそんな事は全くありませんでした。(いやでも①②はそこはことなくRIOTっぽいか?)
また、↑上記で多くの方がご指摘されている通り“LADY~”以外にも良い曲が多数収録されていることが分かったのも大きな収穫でしたね。バンドのテーマ・ソングと言えそうな⑥や、サビメロがPRAYIN MANTISを思わせる⑦といったツイン・リードGの威力が如何なく発揮された楽曲、それに渋い泣きのロッカ・バラード⑧とか。
でもやはり、本作において別格の存在感を放つのは“LADY OF MARS”。軽快なリズムに乗って、湿気ったメロディをくぐもった声質で歌い上げるVo、切なくも美しいツインG&コーラスのハーモニーが印象的に踊るこのドラマティックな名曲は、聴く度に猛烈に郷愁を刺激してくれて堪らんですな。
また廃盤になっちゃう前に、未聴の方は是非どうぞ。


MORTAL SIN - Psychology of Death - Down in the Pit ★★ (2012-01-11 21:28:10)

不景気なのは日本に限った話ではないようで、
日々の苦しい生活で溜まったストレスは
ピットで暴れて発散しろい!という歌詞や、
そのものズバリなタイトルからして
ストレートなメッセージが込められたスラッシュ賛歌。


MORTAL SIN - Psychology of Death - Paralysed by Fear ★★★ (2012-01-11 21:24:35)

重厚なイントロから徐々にスピードを上げながら
盛り上がっていく、勢いのみに頼らない
このバンドの強みが堪能できるダイナミック且つ
劇的なスラッシュ・ソング。
メロディアスに構築されたGソロも耳を惹きます。


MORTAL SIN - Psychology of Death - Blood of My Enemies ★★★ (2012-01-11 21:21:10)

アルバムでも1、2を争う獰猛さで荒れ狂う
高速スラッシュ・ナンバー。
猛々しいリフの刻みから、派手なリード・プレイ、
しっかりと聴かせるソロ・パートまで
威勢良くこなすGコンビの存在感が際立つ1曲。
ちゃんと「歌っている」マット・モーラーの
Voも存在感抜群。


MORTAL SIN - Psychology of Death ★★ (2012-01-10 21:55:40)

久々に国内盤リリースが実現した'11年発表の5thアルバム。しかも初回盤は日本未発売に終わったデビュー作『MAYHEMIC DESTRUCTION』のディスクも同梱された豪儀な2枚組仕様と来たもんだ。(『MAYHEMIC~』収録曲に付けられている大仰な邦題も良い感じです)
ヘヴィネス重視の4th『AN ABSENCE OF FAITH』を聴いて「でも、元々スピードで押しまくるタイプのバンドではないので落胆には当たらない(キリッ)」とか述べていた自分が赤っ恥もいいところなぐらい、今回は頭からケツまで前のめりな高速スラッシュ・チューンが連打される内容。結成から四半世紀以上を数えるベテラン・バンドの彼らが、今更⑧みたいなストレートなスラッシュ賛歌を演ってくれているのも嬉しいじゃないですか。
デス・メタリックなサウンド・プロダクション、その中で今風のメロディを拾うマット・モーラー(Vo)の歌唱等、デビュー作や2nd『FACE OF DESPAIR』辺りとの連続性を感じ辛い作風ではあるのだが、とは言え本作が「良く出来たスラッシュ・メタル・アルバム」である事は疑いようのない事実。
また、猛々しい②で派手に弾きまくったかと思えば、続くダイナミックな③ではじっくりと聴かせるソロを披露したりと、構築美を有するGプレイをもって各曲のハイライトを形成する、若き2人のギタリストの踏ん張りっぷりは現在のMORTAL SINの大きな財産と言える。
雑誌じゃ辛い評価を受けてましたが、いやいや、十分イケてる1枚ですよ。


BRONZ - Carried by the Storm ★★ (2012-01-08 23:38:36)

アメリカ・ツアー中にオリジナル・ラインナップが崩壊。ただ1人残されたショーン・カークパトリック(G)は英国へと戻ると新メンバーを補充してバンドを再建し、プロデューサーのマックス・ノーマンと共にニュー・アルバムのレコーディング作業を開始。URIAH HEEPのフィル・ランゾン(Key)らの助力を仰いで同作は完成にこそ漕ぎつけたものの、降って沸いた所属レーベルの破産騒動に巻き込まれ、結局正式にはリリースされる事なくお蔵入りとなってしまった。そんな幻の2ndアルバムが数十年の時を経て漸く陽の目を見たのだから、これほど嬉しい事はありません。
エッジが削られソフティケイトされたサウンド・プロダクションの下、“NIGHT RUNNER”系のハード・ロッキンな楽曲が姿を消した本編の大半を占めるのは、アダルトな哀愁漂わすサックスやお洒落な女性コーラスなんかも取り入れられた、よりAOR色を強めた耳に優しいポップ・チューンの数々。
強力なキメ曲の見当たらない内容はデビュー作の完成度には及ばないが、カル・スワン系の熱唱を聴かせてくれる新Voを筆頭にメンバーのパフォーマンスは安定しており、曲作りの上手さ・・・殊にメロディ・センスも相変わらず冴えている。モダンでムーディな②、Gが心地良く泣いてくれる小洒落たバラード⑥等はBRONZの新境地が垣間見える佳曲と言えるのではないでしょうか。
リリース自体に価値が見出せる作品ではありますが、確かな品質もちゃんと備えてますよ。


BRONZ - Taken by Storm - Night Runner ★★★ (2012-01-08 23:27:39)

メロディアス且つ鋭利に切り込んで来る
ツインGが曲展開を牽引する、
BRONZのハード・サイドを代表する名曲。
“SEND DOWN AN ANGEL”と並ぶ
アルバムのハイライト・ナンバーじゃないでしょうか。


BRONZ - Taken by Storm - Send down An Angel ★★★ (2012-01-08 23:22:40)

英国のシングル・チャートで10位入り寸前まで
上昇したというBRONZの代表曲。
軽快なKeyサウンドと華やかなボーカル・ハーモニーが
アメリカン・プログレ・ハード調で
確かにTOUCHやNEW ENGLANDを彷彿とさせます。


BRONZ - Taken by Storm ★★★ (2012-01-08 08:05:45)

GTRのフロントマンとして知られるマックス・ベーコンも在籍していた英国の5ピース・バンドが'84年にBRONZE RCORDSからリリースした1stアルバム。(ちなみにバンドとレコード会社の名前が同じなのは単なる偶然の一致とのこと)
何となく不遇のうちに解散してしまったイメージを彼らに対しては抱いていたのですが、実際はMTVでもオンエアされたシングル曲“SEND DOWN AN ANGEL”がヒット・チャートでそれなりに健闘しており、またアルバム自体も世界中でトータル20万枚に及ぶセールスを記録する等、全くの泣かず飛ばずのままに終わってしまったバンドではなかったようですね。
煌びやかに楽曲を修飾するKeyとボーカル・ハーモニーをふんだんに取り入れつつ、欧州風味の泣きを湛えたツインGできっちりとエッジも効かせられているハードポップ・サウンドは、確かにそれに見合うだけのクオリティの高さを備えています。特に、思わず胸キュンを誘われる哀メロがアメリカのプログレ・ハード・バンドNEW ENGLANDを彷彿とさせる“SEND~”(同バンドのカヴァー“DON'T EVERY WANNA LOSE YOU”もハマっています)と、本編にメリハリをつけるハード・ナンバー“NIGHT RUNNER”、スペーシーなKeyサウンドがELOっぽい“SWEET LADY”といった楽曲は、このアルバムとバンドが志向する音楽的方向性を判り易く示してくれる名曲。
国内盤(邦題『黄金の嵐』)は既に廃盤のうえ、中古盤もプレミア価格で取引され手を出し辛いので、未聴の方はリマスターも施された安価な輸入盤の方をどうぞ。
ただ、アートワークは国内盤(オリジナル版)の方が良いかなぁ。


TOBRUK - Wild on the Run - Falling ★★★ (2012-01-08 08:04:01)

“孤独のランナウェイ”を思わせるKeyのイントロに
ハート鷲掴みな1stアルバムのハイライト・ナンバー。
曲そのものは然程“RUNAWAY”に似てはいるわけでは
ないのですが、哀愁を帯びたHRサウンドという
その方向性自体は明確に初期BON JOVI路線を志向。
メロディはもっとウェットで欧州風味が強いですけどね。


TOBRUK - Wild on the Run - Wild on the Run ★★★ (2012-01-08 07:55:46)

デビュー・シングルにして、1stフル・アルバムの
タイトル・トラックでもあるTOBRUKの代表曲。
シングルとアルバム、どちらのバージョンにも
それぞれの良さがあるのですが、
個人的にはより洗練され躍動感も増している
アルバム・バージョンの方が好み、かな。


RENEGADE - TIME TO CHOOSE - HOLD BACK THE NIGHT ★★★ (2012-01-07 00:36:37)

この曲のみの「1発屋」扱いされる事も多い
RENEGADEですが実際、本編中において
この北欧メロディアス・ハードの名曲の
インパクトは突出している。
甘美なメロディに、美しいハーモニー・・・。
↑上で別の方も仰られていますが、
これでKeyがもう少し存在感を発揮して
後半にもう一捻り加えてくれてたなら
完璧だったんですけどね。


TOBRUK - Wild on the Run ★★★ (2012-01-07 00:07:52)

80年代初頭に英国はベッドフォードにおいて結成され、'83年にNEAT RECORDSからキャッチーに弾む名曲“WILD ON THE RUN”のシングルをリリースしてデビューを飾った6人組のメロハー・バンドが、EMIと契約後、わざわざ渡米してフィラデルフィアでレコーディング作業を行い'85年に発表した1stフル・アルバム。
BON JOVIとの仕事で知られるランス・クインがプロデュースを担当し、瑞々しい音色のKeyと洗練されたボーカル・ハーモニーをフィーチュアした哀愁のハードポップ・サウンドから「英国のBON JOVI」なんて評判を呼んだ彼ら。
未だBON JOVIと言えばデビュー作を最も愛して止まない自分にとっては本作はピタリとツボにハマる1枚で、“RUNAWAY”風のKeyの三連符イントロに胸躍る初期BON JOVIタッチの②や、アルバム終盤を締め括る⑦⑧⑨(いずれもドラマティックなKeyのイントロから始まるのが特徴ですね)といった、ヨーロピアンなドラマ性とアメリカナイズされたポップ・センス、それにエッジの効いたツインGとが良い按配に溶け合わされた楽曲の数々はまさしく美味。
この手のサウンドを歌うには、スティーヴン・タイラーやケヴィン・ダブロウの系譜に連なるしゃがれ声のVo(但し歌唱力は十分)がやや不似合いな気がしなくもないのですが、まぁこの完成度の高さの前には大した問題ではありませんて。
本作は、確かなクオリティを備えていたにも関わらずセールス的にはパッとせず、バンドはもう1枚アルバムもリリースした後に解散。Vo('06年に死去)はデビュー前のWILDHEARTSに参加し、KeyとDsはドゥギー・ホワイトらと共にMIDNIGHT BLUEへの参画を果たしている。


RENEGADE - TIME TO CHOOSE ★★ (2012-01-05 22:32:28)

FORTUNEやJACKAL、MASQUERADE、TAROTらと共に第2次北欧メタル・ブームの中核を成した、ツインGとKey奏者を擁するスウェーデン出身の6人組HRバンドが'93年にリリースした1stアルバム。
本編開巻を宣言するOPナンバー“HOLD ON THE NIGHT”が、「優美で繊細な北欧神話を華麗に伝承する北欧メタルの魅力の全てが凝縮された名曲」(日本盤帯より)と高く評価された本作だが、全曲がその路線かと言えばさに非ず。アメリカンなノリが打ち出されたグルーヴィなHRナンバーもちらほら見受けられ、また全14曲も収録されているせいで中弛みを感じる場面もあったりと、ドラマティックで叙情美に満ちた北欧メタル然とした作風を期待すると間違いなく肩透かしを食うことになるので要注意。
それでも、メンバー全員がバックVoを担当することによって作り出されるボーカル・ハーモニーの鮮やかさや、メロディアスに絡み合う2本のGとKeyが演出する透明感は北欧のバンドならではの味だし、本編終盤には優れた楽曲が並んでいるので聴後感はなかなかに快調。そして、やはり何と言っても本作は前述の“HOLD~”の存在がトドメを刺します。
流行に色目を使った次作以降、アイデンティティーを見失い自滅してしまったバンドだが、メロディ愛好家を自認する方なら、上記の名曲を聴くためだけにでも是非ご購入ください。(今なら中古盤も安いですよ)


OZ - Burning Leather - Dominator ★★★ (2012-01-05 22:29:57)

雷鳴のようなドラムの連打と、
そこに勇壮なツインGが被さる
イントロだけで「一本!」となる
パワフルなOPナンバー。
合唱を誘われる雄々しいサビメロも熱い。


OZ - Burning Leather - Let Sleeping Dogs Lie ★★★ (2012-01-04 22:43:15)

なぜか歌詞に「東京の娘」が登場する疾走ナンバー。
青筋立てながら熱唱する姿が目に浮かぶような
エイプさんの歌声はかなりのクドさですが
彼が構築する歌メロは雄々しさ満点で
メタル魂に火を付けられること請け合い。
ゆったり劇的にハモるツインGも効果的に
楽曲のカッコ良さを引き立ててくれていますね。


OZ - Burning Leather ★★★ (2012-01-03 21:28:20)

その昔、行きつけのCD屋で『Ⅲ WARNIG』の中古盤を発見し手に取るも、マッチョなハゲ親父(今にして思えばこの人がシンガーのエイプさんだった)が中央に陣取るジャケットに食指をそそられず購入を見送ってしまった事があるので、本作がまともに聴く初めてのOZ作品。それゆえ、過去作と比較してあれこれ述べる事は出来ないのですが、とにかく猛烈にメタル魂を煽ってくれる1枚である事は確か。
一応はフィンランド出身の北欧メタル・バンドではあるものの(活動拠点はスウェーデン)、アルバム・タイトルそのまんまに、燃え上がる鋲打ちの皮グローブがあしらわれた暑苦しいジャケット・アートワークが高らかに宣言しているよう、本作で聴く事が出来るのは「透明感」や「美旋律」といった繊細なキーワードとは一切無縁の、ACCEPTやMANOWARばりに筋骨隆々で肉汁滴るホルモニックな正統派HMサウンド。
それでいて、大味に仕上げることなく歌メロや2本のGが奏でるメロディにきちんと耳を捉えるフックが効かせられているのがこのバンドのニクイところ。(磨かれ過ぎていないサウンド・プロダクションも良いですね)
何より、過去の名曲・代表曲のリメイクと再結成後にレコーディングされた新曲とが混在する変則構成にも関わらず、きっちりと鋼鉄の芯が通わされた両者の作風にブレがない上、新曲が往年の名曲群と比肩し得るクオリティの高さを誇っている点も実に立派。パワフルで勇壮な①③⑦なんて、思わずコブシを振り上げながら一緒に歌いたくなるカッコ良さで最高ですよ。
そんなわけで純粋なニュー・アルバムのリリースに期待が高まる1枚。あと出来れば過去作品の再発をお願いしたい。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer - Endless Game ★★★ (2012-01-03 11:57:09)

基本的には原曲に忠実なカヴァーですが、
NEGAROBOとはVoのタイプが大きく異なるで
仕上がりの印象もかなり違うものに。
これ聴いてカッコイイと思ったら、
是非NEGAROBOのアルバムも聴いてください。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer - Toxic Tormenter ★★★ (2012-01-03 11:54:09)

シャウト一発と共に突進を開始する
リフ&リズム(地鳴りのようなDsがえらい迫力)の
破壊力に、首を振らずにはいられない
アルバム後半のハイライト的名曲。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer - Die in the Pentagram ★★★ (2012-01-03 11:50:02)

のっけのGリフの刻みっぷりが
「これぞスラッシュ・メタル!」という
カッコ良さで思わず胸が熱くなりますね。
3rdアルバムで一押しの名曲。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer - In Thrash We Trust ★★ (2012-01-03 11:48:50)

このタイトルに「STRYPERかい!」と
思わずツッコミを入れたくなる
3rdアルバムの実質的OPナンバー。
猛然たる炸裂感溢れる曲調に
あれよあれよと翻弄されまくりです。


FASTKILL - Bestial Thrashing Bulldozer ★★★ (2012-01-03 11:40:07)

平成の世を爆走する昭和スラッシャー軍団ことFASTKILLが、2nd『NUCLEAR THRASHING ATTCK』との間にCODE REDとのスプリット仕様のシングル『THRASHING WARFIELD』のリリースを挟んで'11年に発表した3rdアルバム。
一目見ただけで、その内容について確信を抱かせてくれる相変わらずのアルバム・タイトル(邦題は『恐怖のスラッシュ殺戮兵器』)とジャケット・アートワークが物語る通り、鋭利なカミソリGリフと、俊敏なフットワークを駆使して荒れ狂うリズムとが、「止まったら死ぬぜ」とばかりに猛然と畳み掛けて来るスラッシュ・サウンドは、ローファイな音質まで含めて前2作で披露した方向性を微塵の迷いもなく突貫。
1stデモ収録曲のリメイク⑨が違和感皆無で本編の流れに馴染んでいる事からも、彼らがデビュー当時より一貫してオールドスクールなスラッシュ・メタルに拘り続け、且つ現在に至るもその姿勢が1ミリたりともブレていない事実が伝わってきます。
炸裂感に満ちた②や、刻みの細かいGリフが緊迫感を煽る③、地鳴り如く突っ走る⑦といった高速スラッシュ・ナンバーのあまりのカッコ良さにテンションが上がりまくって、評価が割れる甲高いVoの歌唱スタイルもまるで気になりませんでしたよ。それと個人的には、北海道のスラッシュ・レジェンドNEGAROBOの⑥をカヴァーしてくれているのも嬉しいですね。
FASTKILL入門編としてもお薦めの1枚。(と言っても、基本彼らの作品はどれも同じノリですが)


SARACEN - Marilyn - Marilyn ★★★ (2012-01-02 23:24:46)

アルバムのOPを飾るインスト曲のテーマ・メロディが
再び用いられている、コンセプト・アルバムの幕引き役に
相応しいドラマティックな表題曲。
全体的にコンパクトにまとめられている本編中にあって
この曲におけるロブ・ベンデロウの猛烈な泣きを発散する
Gプレイはデビュー作での名演を思い起こさせてくれます。
ロビン・ベックのエモーショナル極まりない歌声も圧巻。
 
ちなみにこの後にシークレット・トラックも収録。


SARACEN - Marilyn ★★ (2012-01-02 23:18:45)

ハリウッド女優の代名詞ことマリリン・モンローの波乱に満ちた生涯と、その死を巡るミステリーを取り上げたコンセプト作でもあるSARACENの新作アルバム。
自分が購入したお店では《US産メロハーの良作》との宣伝文句が付けられていて、それを読んだ時は「プププー、SARACENはメロハー・バンドじゃねぇだろ」と失笑を漏らしてしまいましたが、実際に聴いてみたら、これが本当にメロハー風の内容に仕上がっていて驚いた。暫く聴かぬ間に一体彼らに何が・・・。
まぁでも、マリリン・モンローを主人公に据えたストーリーを、ダーク且つプログレッシブに物語るも相当無理があるんで、このスタイルで正解なのかな?
程好く取り入れられた、サックスの落ち着いた音色がモダンな雰囲気を演出する本編に併せてロブ・ベンデロウのGプレイも大人しめで、ドラマ性控えめの楽曲と共に全体的にコンパクトにまとめられた作風ではあるものの、無論「らしさ」や優れたメロディ・センスは健在。FMのスティーヴ・オーヴァーランド、今をときめくイッサ、ベテラン女性シンガーのロビン・べック(旦那のジェイムズ・クリスチャンの名前もクレジットされている)ら豪華なボーカリスト達の共演も作品に華を添えてくれています。
特に、アップテンポのHRナンバー“UNFINISHED LIFE”と、そこからメドレー形式で繋がっていくロビン・べックの圧巻の歌声が感動を呼ぶ劇的なラスト・ナンバー“MARILYN”は必聴の名曲で、ロブのGプレイもこれらの曲においては猛烈な構築美と泣きを発散しており心打たれますね。
今年中には国内盤もリリースされるらしいので(もっと早く知ってりゃ輸入盤購入は控えたのに・・・)、メロディ愛好家の皆様は是非どうぞ。


Мастер(Master) - Talk of the Devil - Paranoid ★★★ (2012-01-02 23:09:02)

BLACK SABBATHの代表曲のカヴァー。
多分、欧米市場を意識して収録したと思われるが、
これが非常にハマッていてナイスな出来栄え。
原曲をテンポアップして正統派HM色を
増強したナイス・アレンジが堪能できます。


Мастер(Master) - Talk of the Devil - Heroes ★★★ (2012-01-02 23:06:49)

イントロの刻みを聴いただけで
「あ、こりゃ名曲だ」と思わせてくれる1曲。
吐き捨て型にタイプ・チェンジしたVoが
この曲ではメロディアスに歌っているので
パワー・メタル・テイストが強く感じられます。
劇的に絡み合う2本のGもカッコイイ。


Мастер(Master) - Talk of the Devil - Fallen Angel ★★★ (2012-01-02 23:04:03)

ロシア正教の大聖堂を想起させる
クラシカル且つ荘厳なイントロから
激走へと転じるスピード・ナンバー。
体育会系の掛け声コーラスに
テンションが上がりますね。
プロダクションの向上に伴い
ブンブン唸るBがクリアに聴こえるように
なった点も○。


Мастер(Master) - Talk of the Devil - Talk of the Devil ★★★ (2012-01-02 22:58:55)

シンフォニックな序曲“INTRO GOLGOTHA”と
セットで楽しみたい高速スラッシュ・ナンバー。
ブルーワーカーでも使ったんかい?というぐらい
前2作にくらべると楽曲がビルドアップされていて、
吐き捨て型Voとリフ&リズムのコンビネーションは
『ARISE』を発表した頃のSEPULTURAを思わせます。


Мастер(Master) - Talk of the Devil ★★★ (2011-12-30 00:46:11)

ベルギーのスタジオで初の国外レコーディングを行い、英詞での曲作りにもチャレンジ、BLACK SABBATHのカヴァー曲を収録するなど欧米市場を意識して制作され、ソ連邦崩壊目前の'91年にリリースされた3rdアルバム。
ローパジェットのプロダクションに、巻き舌で歌うVoが漂わせる独特の哀愁etc・・・といった共産圏特有のクセやクサみが薄まった本作は、不吉な雰囲気漂うイントロ①を引き裂いてスタートする②から早くも、バキバキにビルドアップされた音像のもとリフ&リズムがマッシヴに刻まれる。これまでメロディアスに歌っていたミカエル・サリチェフもシャウト主体のVoスタイルに変貌を遂げ(てっきりフロントマンが交代したのかと思いましたよ)、より普遍的なスラッシュ・スタイルへの方向転換が図られているのが最大の特徴。
勇壮さと哀愁が同居したロシア語の歌唱と、硬質なスラッシュ・サウンドのミスマッチの旨みが失われてしまったのは残念ですが、勿論、随所に彼ららしさは息衝いており、中でもグレゴリアン聖歌風の厳粛なイントロが付けられた④、本編中最もパワー・メタリックな⑧、それにBLACK SABBATHの“PARANOID”を正統派HMテイストたっぷりにリアレンジした秀逸なカヴァー⑪辺りは、このバンドならではの個性と新味が化学反応を起こした大変素晴しい出来栄え。
「前2作は甘っちょろくて聴けねぇ」という欧米志向のスラッシャーにもお薦めできる、立派に世界レベルのクオリティを誇る1枚。


Мастер(Master) - С петлёй на шее - Hе хотим ★★★ (2011-12-30 00:45:33)

チリチリとした音色で刻まれるGリフに
畳み掛けるような疾走感と、
本編が格段にスラッシュ色を増したことを
告げるOPナンバー。
でもVoはちゃんと歌っているし、
ツインGの絡みもメロディックでドラマティック。


Мастер(Master) - С петлёй на шее - Боже, храни нашу злость ★★★ (2011-12-30 00:43:25)

インスト曲“WHEN I'LL DIE・・・”と、
ファンファーレ調のイントロを前置きに
疾走を開始するスピード・ナンバー。
勇ましくもどこか物悲しさが漂う
MASTER独特のパワー/スラッシュ・サウンドの
完成形を提示した名曲。
但しこの曲は特に音が悪い。(特にドラム)


Мастер(Master) - С петлёй на шее ★★★ (2011-12-29 00:37:36)

JUDAS PRIESTやIRON MAIDENといった先達からの影響を咀嚼し、タイト且つソリッドに引き締まった楽曲の数々が小気味良く疾走するサウンドは、正統派HMテイストも色濃かったデビュー作から格段にスラッシュ・メタル色が増強されている'89年発表の2ndアルバム。
一応英語タイトルも付けられてはいるものの、歌詞は相変わらず全編がロシア語で、歌詞カードを埋めるキリル文字はビタ一文読むことが出来ませんが、威勢の良いアグレッシブな音楽性と、巻き舌バリバリの勇壮なロシア語のマッチングは非常に良好で違和感は皆無・・・というか、この取り合わせの妙こそ彼らの重要な個性である!と断言しておきたい。
軽薄なドラム音(イヤフォンを通すと《ぽよ~ん》《ぽよ~ん》というマヌケな残響音が聴こえる)を筆頭に、貧相なサウンド・プロダクションは「嗚呼、ソ連製・・・」ってなもんですが、そうした弱点を差し引いても、冷気を孕んで冒頭からラストまでスピーディに畳み掛けて来る硬質な収録曲のカッコ良さにはテンションが上がるというもの。中でも、東欧バンド独特の哀愁を隠し味に、ファンファーレ調の導入部から激烈な疾走へと転じる⑤はMASTER屈指の名曲の一つ。
次作以降は、よりグローバルなサウンドへとその音楽性を変化させていく彼らだが、個人的にはこの頃の作風に最も郷愁をそそられるますね。


Мастер(Master) - Мастер - Руки прочь ★★★ (2011-12-27 22:43:51)

曲名の読み方すら分かりませんが(3曲目です)、
これがどうして、アルバムのハイライト・ナンバーと言っても
過言ではない名曲なのです。
スラッシュと言うよりはパワー・メタル寄りの疾走ナンバーで、
朗々と歌うVo、シベリアの地に降り積もった雪を
踏み締めるようなザクザクとした質感のGリフ、
印象的なラインを刻むBの活躍っぷりがカッコイイっす。


Мастер(Master) - Мастер - Мастер ★★★ (2011-12-27 22:35:50)

「俺達はこんなサウンドが演りてぇンだ!」
というメンバーの宣言でもある、
デビュー作のOPナンバーにしてバンドのテーマ・ソング。
チリチリのGリフにテンション高めのGソロが、
「スタスタ」という2ビートに乗って軽快に突っ走る、
ストレートなスラッシュ・ソングながら
どこか寒々しい雰囲気が伝わってくるのがこのバンドならでは。


Мастер(Master) - Мастер ★★ (2011-12-27 07:22:05)

初期ARIAのメンバーが「もっとスピーディでアグレッシブなサウンドを追求したい」という欲求のもと結成したバンドの'88年発表のデビュー作。
IRON MAIDENやJUDAS PRIESTら西側バンドからの影響を衒いなくモロ出しにしつつ、刻み目の粗いGリフと畳み掛けるリズムが猛ラッシュを仕掛けてくる疾走曲に関しては、実際「スラッシュ版ARIA」といった趣きが強く感じられるのだが、Voはしっかりとメロディを歌っており、またARIA同様2本のGが豊かに紡ぐメロディが全編を劇的に彩っているため、例えば同郷のスラッシャーSHAH辺りと比べると、もっとずっとメロディアスでパワーメタル寄りの(聴き易い)サウンドがその持ち味。
と言うか本作に関しては「あれもこれも演りたい」という衝動が先走り過ぎて、メロパワ風味のエピック・ソングから、果てはアリーナ・ロック調のアンセムまであったりと(⑥はARIAのカヴァー)、やや焦点が絞り切れていない印象もあり。
それでも、アグレッシブに切り込んで来る①②③の冒頭三連打、そしてラストをシャープに〆る⑨等はこのバンドが秘めたポテンシャルの高さが如実に伝わるカッコイイ出来栄えだし、チャーチ・オルガンの冷厳な音色に導かれて始まるバラード⑤が醸し出す、クラシカルで荘厳な雰囲気なんて「これぞロシアン・メタル!」と思わず膝を打つ素晴しさですよ。