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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4601-4700

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4601-4700

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HAIL OF BULLETS - On Divine Winds - Sugar Loaf Hill ★★ (2011-08-21 17:17:16)

沖縄本島攻略作戦「アイスバーグ」を開始した米軍は、
硫黄島での戦訓を活かし、丘陵地帯に群島のように
構築された反射面陣地に立て篭もった日本軍に
多量の出血を強いられた。曲名はこの時、沖縄戦の
天王山とも言える血みどろの死闘が繰り広げられた
丘の名前より取られている。
楽曲の方も「まさに」といった仕上がり具合。


HAIL OF BULLETS - On Divine Winds - Tokyo Napalm Holocaust ★★★ (2011-08-21 16:57:27)

欧米視点から太平洋戦争を点描している
『ON DIVINE WINDS』だが、この曲に関しては
タイトルが示す通り東京大空襲の非人道性を
冷静な視点で告発。
まるで炎に照らし出されて夜空を不吉に舞う
B-29の巨体の群が目に浮かぶような、
無慈悲で緊迫感に満ちたヘヴィ・ソング。


SATANICA - WE ARE SATANS PREACHER - EVIL METAL ★★★ (2011-08-21 01:23:01)

禍々しく大仰でありながら、思わずコブシ振り上げながら
一緒に歌いたくなってしまう、ライブ映えしそうな
キャッチーさも兼ね備えたOPナンバー。
サ~タ~ニ~カ~


SATANICA - WE ARE SATANS PREACHER ★★ (2011-08-21 01:16:58)

失恋船長さんのレビューを読んで興味を持ち購入した、栃木出身のサタニック・メタル・バンドの3rdアルバム。(邦題は『悪魔の司祭』)
パケ裏のメンバーの白塗り顔は恐ろしげですが、ジャケットを開いてみると、そこにはANVIL(リップス&ロブ・ライナー)との記念写真が嬉しそうに散りばめられており一気に親近感アップ(笑)
実際、ロブ・ライナーばりの手数の多さと豪快さで打ち鳴らされるDsを軸に展開されるサウンドの方も「スラッシュ/パワー/ブラック・メタル誕生前夜のハードコアな正統派HM」と表現したくなるタイプで、陽の当たらぬ地下室の饐えた匂いをプンプンと漂わせたその作風は、MERCYFUL FATEやANGEL WITCHといったNWOBHMのダークサイドに属していたバンド群を彷彿。
特に、パワー全開のDsのみならず、濁声とハイトーンを忙しなく使い分け大仰なメロディを歌い上げるVo、禍々しいGリフの刻みからダークでメロディックなソロ・パートまでこなす2本といった、このバンドならでの個性が十二分に活かされた疾走チューン②⑦はかなりグッと来る名曲。
あと上記2曲に限らず、本作に収録された楽曲は濃厚なアングラ臭を撒き散らしつつも、独り善がりな部分が抑制され、ちゃんと観客をエンターテイメントするべく(ライブでの盛り上がりも計算して)組み立てられている点にも好感が持てますね。


HAIL OF BULLETS - On Divine Winds - Full Scale War ★★ (2011-08-21 00:25:46)

南方作戦実施中の日本軍の快進撃を
禍々しく好戦的に綴った重厚なデス・メタル・ナンバー。
アルバムの中では一番好きな曲かもしんない。


HAIL OF BULLETS - On Divine Winds - Operation Z ★★ (2011-08-21 00:16:46)

タイトルは真珠湾攻撃を目的とする「ハワイ作戦」
のアメリカ側の呼称より(邦題は“極秘指令Z”)。

ドラマティックなインスト曲“THE EVE OF BATTLE”を
イントロ代わりにスタートするスピーディ且つ
アグレッシブな曲調が、ハワイ上空を飛ぶ零戦の大編隊や
激しい戦闘を想起させるOPナンバー。


HAIL OF BULLETS - On Divine Winds ★★ (2011-08-19 21:42:11)

バンドの事も碌に知らず本作を購入したのは、このアルバムが「大日本帝国の栄枯盛衰」をテーマに据えたコンセプト・アルバムである事に戦争映画ファンとして食指をそそられたからだが、アルバム1枚で太平洋戦争開戦から終戦までを語り切ろうとする欲張りな構成ゆえ、真珠湾攻撃、満州事変、ガダルカナル、飛び石作戦、東京大空襲、沖縄地上戦、そして玉音放送・・・と、主要なポイントは押さえれているものの、総じて展開が駆け足気味で、学校の教科書を流し読みしているかのような食い足りなさが残る。
ただメンバーは百戦錬磨のベテラン揃いだけに曲作りの巧さは確かで、凶悪且つ殺伐としたデス/スラッシュ・サウンドを基本としつつ、シチュエーションに応じて2本のGを効果的に用いたドラマティックなメロディや曲展開を導入する等、収録曲はいずれも良く練られており、特に、ハワイへと向かう零戦の大編隊の如く轟然と突き進む②、東南アジア資源地帯を瞬く間に制圧する日本軍の進撃を禍々しく綴った⑤、「バターン死の行進」の犠牲者たちに捧げられた⑧、神風アタックに対する激烈なる鎮魂歌⑪といった楽曲が発する重厚な迫力は特筆モノ。あと、情緒の類を一切排して、ひたすらブルータルに迫る筆致は戦勝国出身バンドならではと言えなくもないような?
この調子で、次は郷土オランダを舞台に展開された「マーケット・ガーデン作戦」や、もしくはイタリア軍視点で北アフリカ戦線を描くコンセプト作なんてどうでしょうか。


HAIL OF BULLETS (2011-08-19 21:40:34)

'06年にギタリストのステファン・ゲベティが音頭を取って結成。BOLT THROWERやPESTILENCE、ASPHYX、GOREFESTといったバンドのメンバーが名を連ねるダッチ・デス・メタル・バンド。
元EDGE OF SANITYのダン・スウォノの協力を得て'07年に制作した4曲入りデモテープが高評価を獲得した事で、METAL BLADE RECORDSとの契約を手に入れ、'08年、第二次世界大戦の東部戦線を題材としたコンセプト作『・・・OF FROST AND WAR』でデビュー、これがメディアやメタル・ファンの間で好評を博す。
翌年にはワルシャワ蜂起をテーマにした新曲を含む6曲入りEP『WARSAW RISING』をリリース。
更に本邦初登場となった'11年発表の2ndフル『ON DEVINE WIND』(邦題『吹けよ神風!』)では、太平洋戦争と大日本帝国の栄枯盛衰をテーマに掲げ、禍々しく好戦的、且つ重厚なブルデス・サウンドを炸裂させている。
果たして今後も、松本零士の『戦場まんがシリーズ』ならぬ『戦場コンセプト・アルバムシリーズ』を続けていくつもりなのだろうか?


SABER TIGER - Timystery - Bad Devotion ★★★ (2011-08-19 00:02:44)

プログレ・メタルばりに凝りまくったリフ&リズムと
精緻なアレンジがスリリングに絡み合い、その間隙を縫うように、
久保田陽子のハスキーな歌声と、木下&田中のツインGが紡ぐ
憂いに満ちたドラマティックなメロディが溢れ出す。
各楽器の見せ場が設けられた曲展開など、まさしく失恋船長さんが
仰られている通り、5人編成時代のSABER TIGERの魅力が
凝縮されたような名曲。


SABER TIGER - Timystery ★★★ (2011-08-18 23:50:02)

久保田陽子(Vo)を擁する5人編成SABER TIGERの最高傑作にして最終作となった、'95年発表の3rdアルバム。
緊迫感を孕んで刻まれるテクニカルなリフ&リズム、複雑且つドラマティックな曲展開、徹底的に練り上げられた精緻なアレンジの数々といったプログレ・メタリックな要素を備えながらも、パワーと表現力に富む久保田のVoや、エモーションとテクニックに裏打ちされた木下昭仁のGプレイから豊かに導き出されるメロディが、常に楽曲に強力なフックを与え続けるため理屈っぽさ皆無・・・というSABER TIGER流HMサウンドを継承しつつ、更に今回は、前作『AGITATION』の取っ付き難さの要因とも言えたダークなヘヴィネスやサウンド・プロダクションのチープさが減退&改善。
また大作志向に一定の歯止めが掛かり、曲間を切り詰めて配置された収録曲がテンポ良く切り込んで来る構成ゆえ、ミステリアスに疾走するOPナンバー“NO FAULT/NO WRONG”に始まり、バンドの代表曲の一つ“DISTRESSED SOUL”、各楽器の見せ場が盛り込まれたアルバムのハイライト的名曲“BAD DEVOTION”を経て、憂いに満ちた劇的なヘヴィ・バラード“SPIRAL LIFE”によって締め括られる本編は、非常にテンポ良くサクサクと聴き進めることが出来る。
かえすがえすも、本作を最後にこの編成が終わってしまった事が悔やまれる、捨て曲なしの逸品。(SABER TIGERはその後も素晴しい作品を作り続けているわけですが)


SABER TIGER - Agitation - Nightless Quarters ★★★ (2011-08-18 02:38:32)

憂いに満ちたメロディを熱唱するVo、
エモーショナルに上り詰めていく2本のG、
メロウなラインを奏でるB、
タメの効いたDs等、各楽器の見せ場が
無駄なく詰め込まれ、11分超という
長尺を全く退屈させる事なく聴かせきる、
ダークでドラマティックなヘヴィ・バラードの名曲。


SABER TIGER - Agitation - Into My Brain ★★★ (2011-08-18 02:35:18)

歌詞は未だ日本語なれど、ジャパメタ色を薄れさせ
良い意味で洗練されたこの名曲からは、
重厚で大仰なドラマ性と、堂々たる威厳が漂う。
久保田陽子のコブシの効いた歌声も圧巻。


SABER TIGER - Agitation ★★★ (2011-08-18 02:31:51)

Dsを飯山明寛から、若干20歳の新人(当時)磯田良雄に代えて'94年に発表された2ndフル・アルバム。
安っぽいサウンド・プロダクションと、持ち前の大作主義に更に拍車の掛かった作風、それに90年代の作品らしくヘヴィネスの強化が図られた音楽性が賛否両論を呼んだアルバムなれど、綿密に組み立てられた曲展開の妙や、ヒネリの効いたアレンジなど、一層の洗練を得てドメスティックな色合いが薄まりをみせた本作において、SABER TIGER流HMサウンドは確立を見たと思うのだが、どうでしょう。
先にヘヴィになったと書いたが、朗々と歌う久保田陽子のVoは相変わらずコブシ効きまくりだし、日本人らしい木目細かさで組み立てられた木下昭仁のスリリングでメロディアスなGプレイ、そしてドラマティックなハーモニーを奏でるツインGに彩られた楽曲の数々からは、大味さなんぞ微塵も感じられない。(勿論、疾走ナンバーもちゃんと収録)
OPを重厚に飾る“INTO MY BRAIN”と、本編の幕引き役を担うヘヴィ・バラード“NIGHTLESS QUARTERS”は、片や8分弱、片や11分超という長尺を全く苦痛に感じさせない、このアルバムの魅力が凝縮されたような名曲に仕上がっている。
削り出し金属のようなそっけないジャケット・アートワークが物語る通り、ダークでソリッドな味わいが魅力の1枚。好き嫌いは分かれるかもしれないが、個人的には大好きな作品。


SABER TIGER - Invasion - Misery ★★★ (2011-08-16 23:20:00)

ツインG編成の威力が如何なく発揮された
イントロだけでハート鷲掴みな大作バラード。
個人的には下山が歌うアコースティック・バージョンの
方がよりお気に入りだが、さりとて久保田バージョンの
素晴しさも抗い難い魅力を放つ。
 
どっちのバージョンも超名曲っつーことで。


SABER TIGER - Invasion - Storm in the Sand ★★★ (2011-08-16 23:17:18)

久保田陽子加入1発目の楽曲にして
男顔負けのパワーと、繊細な表現力、
そして時折艶っぽさを振りまく
彼女のハスキーな歌声の魅力が如何なく発揮された
勇壮にしてドラマティックな名曲中の名曲。


SABER TIGER - Invasion ★★ (2011-08-16 23:14:05)

初の女性Vo、久保田陽子(FASTDRAW~PROVIDENCE)の加入のみならず、コンポーザーとしての才も発揮するサイドGの田中康治を迎え、SABER TIGER史上初めてとなるツインG編成への移行。更には十数年の活動歴において初のフル・アルバムのレコーディング・・・と、初物尽くしで'92年に発表された1stフル・アルバム。
赤尾和重の系譜に連なる、男性シンガー顔負けの力強さでメタル魂を鼓舞してくれる久保田のハスキー・ボイス、劇的な構築美を湛えてスリリングに絡み合うツインG、それにリフ/リズム・チェンジや変拍子の多用、ドラマティックな曲展開といったプログレ・メタル的要素がふんだんにフィーチュアされた楽曲の数々は、80年代のストレートなジャパニーズHM路線とは大きく異なり、また一方で、次作以降に確立されるSABER TIGER流HMサウンドともやや味わいを異する、本作でしか聴くことの出来ない過渡期的なユニークさを秘めており、特にOPナンバー“STORM IN THE SAND”は久保田時代を代表する名曲の一つじゃないかと。
その“STORM~”と、ラストに置かれたツインGによるドラマティックなイントロの時点でガッシと掴まれてしまう逸品“MISERY”のインパクトがデカ過ぎるせいで、中盤の楽曲の存在が完全に霞んでしまっているきらいはあるものの、じっくり聴いてみれば個々の楽曲の完成度も決して低くはない(特に本編前半)。満を持して作り上げられただけの事はあるデビュー作だ


SABER TIGER - Paragraph 3 - Museum - Misery (acoustic version) ★★★ (2011-08-10 22:28:06)

久保田陽子バージョンも紛うかたなき名曲ですが、
下山武徳バージョンも負けず劣らず素晴しい。
というか個人的にはこっちに軍配が上がるかな。
「聴き疲れする暑苦しい声」という偏見を
綺麗サッパリ洗い流してくれる、
下山の伸びやかでエモーショナルな歌声は感動的。


SABER TIGER - Paragraph 3 - Museum ★★★ (2011-08-10 22:23:11)

初期音源集その3・・・と言っても、今回は過去2作とは趣きを変え、80年代から90年代にかけて発表されたSABER TIGERの名曲・代表曲の数々を、現シンガーの下山武徳のVoで録り直したベスト盤的性格も感じられる内容。
下山の声を『BRAIN DRAIN』で初めて聴いた時は、失礼ながら「暑苦しい声だなぁ」と余り好印象は持てず、当時は《人見元基に匹敵する実力派!》との評価を見聞きする度に「一緒にするない」と毒づいていたのですが、本作ラストに収められた“MISERY”のアコースティック・バージョンにおける、伸びやかでエモーショナルな歌声を聴いて彼に対する印象がぐるりと反転。確かに日本HR/HMシーン屈指の実力派シンガーだ!と認識を新たにすると共に、先に正しい評価を下されていた方々に深く頭を垂れて謝罪したくなった次第。しかしこれほど感動的な名曲が初回盤限定収録ってのは勿体ない話だなぁ。
久保田陽子時代に思い入れが強い身としては、1st~3rdの楽曲のリメイクに関しては評価を保留せざるを得ないのですが(前述の“MISERY”は除く)、それ以外については全く文句なしで、取り分け疾走系ナンバーは下山のパワフルな歌声を得たことで数倍魅力的にリボーン。名曲“DEAD ROLL”なんて凄まじいばかりの輝きを放っていますよ!(線の細い原曲も、それはそれで愛しくはあるのですが)
本作はSABER TIGER入門編としても立派に機能する1枚ではないでしょうか。


SABER TIGER - Paragraph 2 - Dead Roll ★★★ (2011-08-09 22:31:47)

歌メロも良いですよね、この曲。
単純な完成度では後に下山武徳が歌い直したバージョンに
軍配が上がるが、いかにもジャパニーズメタルらしい
Voの線の細さが愛しいこのバージョンもかなりお気に入り。


SABER TIGER - Paragraph 2 - Recollection ★★★ (2011-08-09 22:28:57)

野太い歌声は好き嫌いが分かれるかもしれないが、
まさに絶唱という表現が相応しい魂の込められた
渡辺徹の歌いっぷりは感動的。
哀愁に満ちた劇的な曲展開の素晴しさと相俟って
涙なしには聴けない名曲に仕上がっています。


SABER TIGER - Paragraph 2 ★★★ (2011-08-09 22:23:20)

久保田陽子(Vo)加入以前にデモやシングルとして発表された楽曲を取りまとめて収録、SABER TIGERの・・・というか、木下昭仁(G)の道程が手っ取り早く辿れる初期音源集その2。
『PARAGRAPH』同様、彼の劇的な構築美を湛えたGプレイを存分にフィーチュアしつつも、現在のSABER TIGERとはだいぶ異なる、ストレートな80年代ジャパニーズ・メタル色が濃厚に打ち出された音楽性はやはり初心者入門編には不向きの内容なれど、楽曲のクオリティの高さは流石(また『1』に比べると現在へと繋がるSABER TIGER節が更に確立されつつある)。特に、疾走するリズムに猛烈な哀愁を帯びた歌メロが乗る“DEAD ROLL”は、愛して止まない初期SABER TIGERの魅力の粋が詰め込まれた名曲!
歴代シンガーの中でも下山武徳、久保田陽子に並ぶ実力派、渡辺徹(Vo)を擁するラインナップでレコーディングされたデモ『SABER TIGER Ⅷ』からの楽曲が収録されている点も個人的には嬉しいところで、中でも本編ハイライトたる“RECOLLECTION”の素晴しさと来た日にゃ。この名バラードにおける渡辺のパワフル&ソウルフルな歌い回しは圧巻で、VOWOWOWの名曲“SHOCK WAVE”に匹敵する・・・といったら褒め過ぎか?ともかく何度聴いても涙ちょちょ切れそうになる程そのパフォーマンスは感動的。


SABER TIGER - Paragraph - Love You ★★★ (2011-08-08 22:32:10)

『PARAGRAPH』収録曲の中では
最も愛して止まないパワー・バラード。
木下昭仁のGも、滝沢貴幸のVoも
猛烈に泣いて泣いて泣きまくる
中盤以降の展開は何度聴いても沁みますね。


SABER TIGER - Paragraph ★★★ (2011-08-08 22:22:33)

80年代にSABER TIGER名義で発表されたシングルやデモテープ等の初期音源をまとめたコンピレーション・アルバムその1。
現在でもライブの重要なレパートリーとなっている名曲の数々が収録され、後追いファンでもバンドの歴史を手軽に振り返ることが出来る非常に重宝な1枚ではあるのだが、総合的に見ると音質がイマイチなうえ、今の彼らとはサウンド・スタイルもかなり異なるため、若いファンの中には本作を聴いて戸惑いを覚える人もいるかも。(勿論、完成度は高いのだけど)
特に疾走系の楽曲にその傾向は顕著で、シンプルに突っ走る曲調にしろ歌詞にしろ、ストレートに80年代のジャパニーズHM臭が打ち出されていて思わず赤面を誘われる場面もしばしば。(楽器陣の演奏精度の高さに比べVoが弱いのも如何にも80年代のジャパメタ的だ)
但し、インスト曲は勿論のこと収録各曲のハイライトを飾る木下昭仁のGプレイは、既にこの頃から尋常ならざる「気」を発散。彼の劇的な構築美を湛えたGソロが切り込んできた途端、楽曲がそれまでよりも数倍の輝きを放ち始めるのだから頼もしいったら。
個人的には疾走ナンバーよりも、重厚な“MABOROSHI”や、高音域はかなり苦しいが泣きの入ったVoの熱唱が映えるバラード“LOVE YOU”“ある去りがたき心に”、ダークでミステリアスな“TUSK”といったミドル~スロー系の楽曲の方がお気に入りです。


TORANAGA - God's Gift - Hammer to the Skull ★★★ (2011-08-08 22:05:54)

猛々しく好戦的なリフの刻みっぷりに
思わず血が滾る1stアルバムのハイライト・ナンバー。
“脳天直撃”という実も蓋もない邦題も奮ってますねぇ。


TORANAGA - God's Gift - The Shrine ★★★ (2011-08-08 22:04:07)

重々しいイントロで助走をつけて走り始める
アルバムのOPナンバー。
サウンド・スタイルとプロダクションの乖離が惜しまれるが、
楽曲自体は雄々しく劇的でカッコイイ。
もっとヘヴィな音作りが施されていたら
GRAND MAGUS辺りと比較できたんじゃないかな、と。


TORANAGA - God's Gift ★★★ (2011-08-07 22:26:52)

SLAMMERやONSLAUGHTらと共に、NWOBHM以降、盛り下がる一方だった英国HMシーン復権の一翼を担う存在としてメジャー・レーベルのCHRYSALLISからデビューを飾るも、殆ど話題になることなく消えて行った4人組が'90年に発表した1stフル・アルバム。
当時はスラッシュとして括られていた作品なれど、それにしちゃ疾走感は然程でもなく、また正統派HMとしても華に欠ける作風のため、初めて触れた時は「地味だなぁ」と余り良い印象を持った覚えがないのだが、こうして改めて対峙してみると、暗く湿ったメロディを武骨に歌い上げるVo、切り立ったGリフを刻みつつ、要所でIRON MAIDEN風味の勇壮なフレーズを差し込んでくるG、マッチョなトーンで動き回るBと腰の据わったヘヴィなリズムを叩き出すDsによって形成されるサウンドは、今で言うペイガン/バトル/ヴァイキング・メタル的な勇猛さとドラマ性を備え(ジャケットもそんな感じだ)、むしろ現在の方が高評価を得られそうなカッコ良さを有する。(多分・・・)
殊に、6分以上の長尺をもってアルバムのOPを劇的に飾る①や、スラッシーな②、本編のハイライト・ソングに押したい血沸き肉踊る④、ギャロップする曲調とGが奏でる勇ましいメロディがIRON MAIDENを彷彿とさせる⑤といった強力な楽曲が並ぶアルバム前半のクオリティはお見事。
唯一残念なのが重量感に欠けるプロダクションで、メンバーは「デビューEPの100倍の予算で制作出来たよ!」と喜んでいたらしいが、それは単にデビューEPが超々低予算でレコーディングされていただけなわけで・・・。


TORANAGA (2011-08-07 22:24:48)

'83年、アンディ・ミッチェル(G)をリーダーにイギリスはウェスト・ヨークシャーにて誕生し、当時、欧米で放送され高い人気を誇っていたTVドラマ『SHOGUN(将軍)』の登場人物からバンド名を頂き、TORANAGAを名乗った5人組。
と言っても別に和風テイストを取り入れたりしているわけではなく、彼らが聴かせてくれるのは、スラッシュ・メタルをベースにNWOBHMの伝統も受け継ぐ実に英国然としたパワー/へヴィ・メタル。(メイン・ライターの1人であるマーク・ダフィ(Vo)はNWOBHM後期に活動していたMILLENIUMの元メンバー)
ライブ活動を行いつつラインナップの安定化を図ったバンドは、'88年にメンバーが固まるとハードコア/パンク系のインディ・レーベルPEACEVILLEから6曲入りEP『BASTARD BALLADS』を発表。僅か十数万円の予算と4日間という突貫スケジュールでレコーディングされた作品だったが、これが各地で好評を博した結果、バンドはメジャーのCHRYSALLIS RECORDSと契約を締結。'90年には1stフル『GOD'S GIFT』をリリースしている。

『BASTARD BALLADS』はeBay辺りだとLPに120ドルぐらいの値が付けられていて、とてもじゃないが手を出す気にはなれないので、何とか再発してくれないものかと望んで止まない今日この頃。


GRINDER - Dawn for the Living - Sinners Exile ★★★ (2011-08-07 22:09:52)

1stアルバムのハイライト・ナンバー。
マシンガン・リフと歯切れ良く疾走するリズムに乗って、
Voが朗々と歌うスタイルは、『BREAKING SILENCE』を
発表した頃のHEATHENを思わせます。


GRINDER - Dawn for the Living ★★★ (2011-08-06 00:18:51)

ドイツはフランクフルト出身の4人組が、METAL HAMMER誌元編集長のチャーリー・リンが興したNO REMORSE RECORDSから'88年に発表した1stアルバム。
OPからガツンとカマしてくれるキラー・ソング①が判り易い形で示す通り、タイトでキレのある演奏力を生かし、徹底的に刻みまくる速射リフやドラマティックなメロディを奏でるツインG等のヨーロピアン・スラッシュ然とした要素と、しっかり歌うVoに、陰に篭らずカラッとスポーティな疾走感といったアメリカン・スラッシュ的な要素とが組み合わされて畳み掛けるサウンドは、このデビュー作の時点で実に立派な完成度を誇る。
後のアルバムに比べると、Voの歌唱スタイルは歯切れの良さよりも荒っぽさの方が勝っており、また、次作以降のアートワークを手掛けるアンドレアス・マーシャルの洗練にはまるで及ばないチープなジャケット・イラストの存在も相俟って、GRINDERのカタログの中では最もスピード/スラッシュ・メタル色が濃厚に感じられる内容で、取り分け1stアルバムを発表した頃のHEATHENを思わせる③は本作でしか聴けないタイプの名曲。それとGが勇ましいメロディを奏でる⑦も、思わず昂ぶらずにはいられない逸品ですね。
本当、このバンドのアルバムにはハズレがないな。


CHTHONIC - 高砂軍 (Takasago Army) - 鎮魂醒靈寺 (Quell the Souls in Sing Ling Temple) ★★★ (2011-08-05 23:22:01)

和風の旋律(日本語詞もちょこっと登場)を
ふんだんに用いた前半を経て激走を開始する
悲壮なまでにヒロイックなメロディを聴いて、
血が滾らないメタル者はおらんでしょう。
アルバムのクライマックスを飾るに相応しい名曲です。


CHTHONIC - 高砂軍 (Takasago Army) - 玉碎 (Broken Jade) ★★★ (2011-08-03 21:14:23)

戦争の終結を知りながらも死地へと赴く
兵士たちの最期を悲壮に歌い上げた慟哭の名曲。
状況設定、歌詞、そしてメロディ、
全ての要素に男泣きを誘われます。


SLEAZY WIZARD - UNDER MY SPELL ★★ (2011-08-02 22:54:35)

ラインナップの不安定さが災いして'99年に解散したSLEAZY WIZARDが、新たにTERRA ROSAの岡垣正志(Key)やHURRY SCUARYの出原卓(Ds)らをメンバーに加えて復活。'01年にライブ会場限定で販売されたシングルに、新たにボーナス・トラックを1曲追加してMANDRAKE ROOTからリリースした3曲入りCD-Rがこれ。
収録曲は全てリーダー兼フロントマンの喜田“CHAPPY”康之(とGの東城成陽)によって書かれているのだが、和製様式美HMの切り札たる岡垣の加入に伴い、今回は彼のKeyワークを大々的にフューチュア。結果、GとKeyが激しいバトルを繰り広げる楽曲からはスラッシーな攻撃性や疾走感が後退し、デビュー作『STONE DEAD』とは赴きを異する作風と相成った。
但し、かと言ってコテコテの様式美HM路線へと転向したわけではなく、SLEAZY WIZARDならではの骨太なパワーとガッツ、それにワイルドなノリの良さもしっかりと保持されており、従来のらしさと新味のバランス感覚は非常に良好。
「この路線でのフル・アルバムも聴いてみたかった」と思わずにはいられない内容に仕上がっている。


SILVER BACK - UNCULTIVATED LAND - BLACK KNIGHT ★★ (2011-08-01 23:41:58)

1stアルバムのクライマックスを飾る11分に及ぶ大作ナンバー。
漫画『ベルセルク』に着想を得て書き上げられた
楽曲だが、同様のコンセプトを備えた次作収録曲
“FEMT”に比べると、やや冗長な感有り。
それでもドラマティックな曲展開や、中間部で登場する
寒々しい民謡風メロディ・パートなど聴き所は多い。


ANVIL - Juggernaut of Justice ★★★ (2011-07-31 22:50:46)

レコード会社からのバックアップや、売れっ子プロデューサーの起用等、かつてないレベルの潤沢なレコーディング環境(ANVILがデイヴ・グロールのスタジオでアルバム作りをする日が来ようとは・・・/笑)を手にして制作された14thアルバム。
その結果、本作は全編にリップス(Vo、G)の100万ドルの笑顔が目に浮かぶような、前向きでポジティブな雰囲気が充満。初期RIOTを彷彿とさせるハード・ドライヴィンなアルバム表題曲①を皮切りに、リップスが生み出す勇ましくすこぶるキャッチーなメロディに、ロブ・ライナー(Ds)とグレン・ファイヴ(B)の強靭なリズム・セクションがラウドに炸裂する収録楽曲は、映画の高評価を追風にメンバーがノリノリで曲作りを行った事が如実に伝わってくる充実っぷり。
OPナンバー以降も、タイトでヘヴィ・メタリックな疾走ナンバー②④⑥⑧⑩、BLACK SABBATHへ敬愛の捧げられた重厚な③⑪、キビキビと歯切れのいい⑦、タイトル通りのスウィング感が気持ちいい⑫等、ガッツとエネルギーに満ち溢れた楽曲が連続する、全盛期に肉薄せんばかりの鋼鉄スピリッツが封入された会心の1枚。(THE RODSの復活作に通じるモノも感じられたり)
これだけ確かなクオリティを備えているのだから、願わくば、本作が日本でもヒットしてANVIL人気が一過性のものではなかった事を証明して欲しいところです。


SILVER BACK - UNCULTIVATED LAND - WHITE ★★★ (2011-07-31 21:04:51)

8分に及ぶ大作バラード・ナンバー。
男臭い濁声とクリーンな歌唱を使い分ける
伊熊のVoと、エモーショナル且つメランコリックな
メロディを奏でる田中のGがいかに曲展開を
激しくドラマティックに盛り上げようとも、
楽曲を厚く覆った寒々しい寂寥感が薄れることがない辺りは
さすが北海道のバンドと言ったところでしょうか。


SILVER BACK - NATIVE - FEMT ★★★ (2011-07-30 23:58:05)

3部構成、10分オーバーの長尺で
大スケール且つドラマティックに展開する
漫画『ベルセルク』へのトリビュート・ソング。
剛柔の表現力に長けたVoとGの実力が
如何なく発揮された名曲じゃないでしょうか。


SILVER BACK - NATIVE - IN ORDER TO LIVE ★★★ (2011-07-30 23:52:52)

勇壮な曲調とアクティブなBランが
IRON MAIDENを彷彿とさせる、
個人的に2ndアルバム収録曲の中でも
お気に入りの名曲。


CHTHONIC - 高砂軍 (Takasago Army) ★★★ (2011-07-30 23:48:45)

「TAKASAGO ARMY(高砂義勇隊)」と言うと、まず真っ先に'45年の終戦から'74年までのおよそ30年間、かの横井庄一氏や小野田寛郎氏よりも長くインドネシアのジャングルに潜み続けた元日本兵・中村輝夫(台湾名:スニヨン)氏のことが思い浮かびますが、そうした驚嘆すべきガッツのオーナーである高砂義勇隊の兵士たちを主人公に、時代に翻弄され続けた彼らが辿る悲劇的な運命を台湾近代史に絡めて描き出したのが、CHTHONICが'11年に発表したこの5thアルバム。
インタビュー記事における受け答えを読むと、かなり高い政治意識を持っている事が伺えるバンドだが、さりとてそれを理由にこのアルバムを小難しく捉えたり、敷居の高さを感じたりする必要は全くない。本作は単純に、恐ろしく勇猛でドラマティック、そして幽玄なニ胡の調べが儚さをも演出する、ムチャクチャ日本人好みのサウンドが詰め込まれた力作である。
特に、終戦を告げる玉音放送をバックに、デス声Voが血の涙を流さんばかりの気迫で次々に倒れ行く兵士たちの最期を歌い上げ、悲壮極まるメロディが猛然と疾走する本編のリーダー・トラック⑦は全身が総毛立つ程にエモーショナル&ドラマティックで、間違いなく今年のベスト・チューン候補の一つですよ。
また個人的には、長大になりがちなコンセプト・アルバムにも関わらず、収録時間をタイトにまとめ上げる姿勢にも好感が持てましたね。


SILVER BACK - UNCULTIVATED LAND ★★ (2011-07-29 20:16:58)

現在も活動中(多分)のベテラン道産子メタル・バンドが'94年に発表した自主制作の1stアルバム。
和製ICED EARTH的というか、風雪吹きすさぶ北海道の広大な原野を、ひとりコートのエリ立てて突き進む益荒男の姿が思い浮かぶような(意味不明)、重厚でドラマティック、そして硬質な冷気を纏ったノーザン・パワー・メタルという、このバンドならでは音楽性は既に固まっている事は確認できるが、一方で貧相なサウンド・プロダクションと、メリハリに欠ける構成に足を引っ張られ、次作以降の作品に比べるとやや冗長な感もある本作。(60分近い長大な収録時間もマイナスに働いている)
尤も、伊熊誠の男の哀愁背負った野太いVoや、寂寥感を湛えたメランコリックなメロディを豊かに紡ぎ出す(特にアコギ・プレイが秀逸な)田中キヨヒサのG、単なるリズム楽器以上の存在感を主張するBなど本編に聴き所は多く、中でも③⑦といったバラード系の楽曲で発揮される荒涼としたメロディ・センスや、ラストに置かれた大作曲⑨の劇的さは、このバンドが只者でないことを如実に物語る素晴しい出来栄え。
ちなみに⑨は漫画『ベルセルク』へのトリビュート・ソングでもあるのだが、彼らは次作『NATIVE』でも同様の題材を扱い、しかも今度は原作者本人にもお出まし願うというマニアっぷりを披露しているのであった。


SILVER BACK (2011-07-29 20:12:46)

'87年に結成された北海道は札幌出身の古豪HMバンド。
'92年制作の8曲入り(アルバム・レベルのボリュームですよね)デモ『DIVINE CAPRICE』を筆頭に、数本のデモテープを発表して活動を軌道に乗せると、'94年に1stアルバム『UNCULTIVATED LAND』を自主制作。
'96年にはSABER TIGERの木下昭仁(G)をプロデューサーの座に迎えてレコーディングされた2nd『NATIVE』をリリース。(こっちも自主制作だったかな)
RDX等へのゲスト参加で知られる伊熊誠(Vo)の脱退という事件が勃発するも、バンドは後任メンバーを入れることなくトリオ編成で活動を継続。
'04年には8年振りとなる新作アルバム『A THOUGHT ON LIFE DURATION OF SPECIES AND HUMAN BEHAVIORS』を発表している。


SILVER BACK - NATIVE ★★★ (2011-07-28 22:29:42)

プロデューサーの座にSABER TIGERの木下昭仁(G)を迎えたことで音質の大幅向上が図られ、ICED EARTH辺りと共通点の見出せる「気持ちスラッシュ寄りのパワー・メタル」サウンドが更なる迫力を獲得した、'96年発表の2ndアルバム。
ICED EARTH程の大仰さはない代わりに、如何にも北海道出身バンドらしい(先入観?)モノクロームな冷気を孕んでいる点が本作の特徴で、男の哀愁を伝えるソリッドなVo、冷やかでメランコリックなメロディを紡ぐG、そして活発に動き回り勇壮なアクセントを加えるBとが、図太いリズムに乗ってパワフルに押し出してくる楽曲の数々は、IRON MAIDENばりの勇ましさで畳み掛ける②を筆頭に、激しく盛り上がっても何処か荒涼としていて寒々しい。
取り分け、パワー・バラード調の劇的さを有する③、本編前半の山場となるドラマティックな大作曲④、静と動の対比が効いたスラッシーな疾走曲⑥、そしてラストを締め括る3部構成の組曲⑧といった楽曲で爪弾かれるアコギが醸し出す、凍えんばかりの寂寥感は絶品ですよ。
ちなみにその⑧は、“FEMT”というタイトルが物語るように漫画『ベルセルク』に着想を得て作曲されているのだが、驚いたことに原作者の三浦健太郎がコーラス隊の一員としてアルバムに参加。よもやの公認ソング仕様とはビックリだ。


SLEAZY WIZARD - STONE DEAD - YOU MUST BE THE STAR ★★ (2011-07-28 22:05:47)

1stアルバムの実質的な幕引きの役割を担う、
畳み掛けるようなスピード・ナンバー。
随所で印象的なオブリを閃かせる
Bの仕事っぷりがかっこいい。


SLEAZY WIZARD - STONE DEAD - ANOTHER PHASE OF TRUTH ★★ (2011-07-27 22:07:08)

本編においては異色曲と言えそうな
重厚でドラマティックなミドル・チューン。
Gも威勢良く刻み倒すだけでなく、
しっかりと聴かせるフレーズを奏でて
その腕前をアピール。


SLEAZY WIZARD - STONE DEAD - NAMELESS RIOT ★★ (2011-07-27 22:05:52)

開巻と同時に拳の連打を浴びせかけてくる
破壊的且つアグレッシブな疾走ナンバー。
と同時にノリの良さを含んでいる辺りも
このバンドならでは。


SLEAZY WIZARD (2011-07-26 21:34:22)

80年代中期に、兵庫県は神戸市に置いて喜田“CHAPPY”康宏(Vo)らによって結成され、関西圏を中心に強力なライブ・アクトとして鳴らしたパワー・メタル・バンド。
'92年に、関西出身HR/HMバンドを集めたオムニバス盤『I CEASE RESISTANCE』に参加して知名度を高めると、'97年、4曲入りシングル『BLIND AND DEAF』と共に、1stフル・アルバム『STONE DEAD』をMANDRAKE ROOTからリリースして単独デビューを飾り、そのガッツ溢れる骨太なパワー・サウンドがマニアの間で好評を博した。(BURRN!!誌でも広瀬編集長がプッシュしてましたっけ)
メンバーの出入りが激しくラインナップが安定しない事がネックとなって'99年に一度解散するも、後に元TERRA ROSAの岡垣正志(Key)をメンバーに加えて復活。
音的には全く接点が見当たらない両者の合流には心底驚かされたが、'01年にCD-R仕様でリリースされたシングル『UNDER MY SPELL』を聴くと、これが案外違和感のない(寧ろ非常にカッコイイ)仕上がりで2度ビックリ。この編成でのフル・アルバムが聴いてみたかったなぁ。


SLEAZY WIZARD - STONE DEAD ★★ (2011-07-25 21:47:11)

MOTORHEAD、TANK、RAVEN、ACCEPTといったうるさ型HMバンドからの影響を糧に製錬された、叩けば埃が立ちそうな漢ムサいパワー・メタル・サウンドを身上とする関西出身の5人組が、'97年にMANDRAKE ROOTから発表した1stフル・アルバム。
この時点で既に結成から10年を数えるキャリア組だが、さりとて本作にベテランらしい落ち着きやマッタリ感は皆無。ワンパターン気味な構成とインディーズ制作ゆえの音の悪ささえも「勢い」へと転化して、のっけからハイテンションで暴走しまくる本編には、まるでデビューしたての若造バンドの如き威勢の良さが横溢している。
ビルの解体工事現場よろしく豪快に鳴り響くリフ&リズムと、噛み付くように歌う野太いVoとが一塊に炸裂する楽曲の数々は、スラッシュ・メタルばりのアグレッションと、躍動するノリの良さを併せ持ち、取り分け、スピード・ナンバー①④⑦⑨、重厚且つ劇的に迫るミッド・チューン⑧辺りの楽曲は、このバンドの魅力が判り易く体現された逸曲かと。
酒飲みながらガンガン頭振るには持ってこいの、TANKの名曲“BLOOD, GUTS & BEER”の世界を地で行く1枚。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - NEGOTIATOR ★★ (2011-07-23 23:25:33)

アルバムの中では比較的ストレートに
疾走するスラッシュ・ナンバー。
とは言え、緩急を意識して各楽器に見せ場を
設けるなど、このバンドらしさも健在。


凱旋MARCH (2011-07-23 23:23:07)

BRAVE BOMBERの作品をCD化して欲しい・・・。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - SWORD DANCE ★★★ (2011-07-21 22:36:56)

悪声なりにメロウに歌うVoが微笑ましいイントロを経て、
オールドスクールなスラッシュ・ビートが疾走開始。
ややまどろっこしい曲展開にはもう少し整理が必要なようにも
思われるが、とは言え本曲が劇的且つカッコ良いことも
間違いのない事実。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - BEYOND SALVAGE ★★★ (2011-07-21 22:28:06)

PANTERAブレイク前夜のオールドスクールな
スラッシュ・メタルらしい、重心位置の高い
疾走パートと、しっかりと「聴かせる」インスト・パートの
二部構成からなる名曲。
アルバムのハイライト・ソングに推したいカッコ良さ。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - THE DISTORTED SYMBOL ★★ (2011-07-20 23:05:09)

ストレートに疾走するだけでなく、技巧を持ち込んだ
曲展開はいかにも90年代のスラッシュ・メタルといった趣き。
ネオクラシカルなフレーズを流麗に紡ぎながら
ドラマティックにハモるツインGも聴きどころの一つか。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA - PATHETIC ★★ (2011-07-20 23:03:27)

次曲“THE DISTORTED SYMBOL”のイントロみたいなものだが、
叙情メロディを奏でる2本のGが美しく絡み合う様は
単体でもイケる、どことなくANNIHILATORの“CRYSTAL ANN”を
思い起こさせるインスト・ナンバー。


DEATHBLOW - MEANLESS PROPAGANDA ★★★ (2011-07-19 20:37:43)

荒っぽい疾走感や衝動性の発露と、プログレ・メタル寄りの理性的な曲展開とが同居した英国型スラッシュ・メタルを聴かせてくれる、東京(多分)出身の5人組が'91年にEXPLOSION WORKSから発表した1stアルバム。
中学生の美術部員が授業中に描いたようなジャケットはかなりしょっぱいし、モコモコと不明瞭な音質はデモテープ・レベル、オマケに息も絶え絶えなVoのシャウトは迫力不足だしで、正直「マイナー・スラッシュ」の謗りは免れぬ本作なれど、どっこい、楽曲自体のクオリティはこれが舐めたもんじゃない。
特に、切り立ったGリフの削り出しから、劇的なネオクラ・ソロまで滑らかにこなす、剛柔両面併せ持ったツインGの存在は本編の肝。
非力な喚き型Voと、やや未整理で締まりに欠ける曲展開に足を引っ張られつつも、それらを差し引いて尚、叙情的なインスト小曲①や、そこからブランクを空けずに炸裂する②、アグレッシブな疾走パートと劇的なインスト・パートの二部構成からなる名曲③、メロウな前半からギア・チェンジしてテンションを上げていく⑦、本編最速のスラッシュ・ソング⑧といった、流麗な且つドラマティックなツインGの存在が映える楽曲の輝きが失せてしまう事はない。
EXPLOSIONには是非ともリマスター再発をお願いしたい1枚であります。


DEATHBLOW (2011-07-19 20:22:56)

バンド名「DEATHBLOW」で検索を掛けると「もしかしてDEATHLOW?」と返されてしまうぐらい情報が少ない日本のスラッシュ・メタル・バンド。

80年代中期より活動を開始し、'88年にはEXPLOSION WORKSが編纂したコンピ盤『SKULL SMASH』(LPとビデオ両方)に参加。
その後、'91年に1st『MEANLESS PROPAGANDA』を同レーベルから発表してデビューを飾り、'94年にはしっかりと「歌う」Voをフィーチュアした3曲入りデモテープ『DEATH AFTER THREE YEARS』をリリースする等して国内のスラッシュ・シーンの盛り上がりに一役買ったが、'97年に鹿鳴館でファイナル・ギグを行って解散・・・

以上ザックリと書いてみましたが、自分も「EXPLOSION WORKSからのリリースだし、バンド名に“DEATH”って入ってるからスラッシュ・メタルだろう」ぐらいの知識でデビュー作の中古盤を購入したクチなので、彼らについては詳しい事は知らず。
帯に書かれた「豪華特典」の内容も気になるところです。


HUMAN TEMPLE - Murder of Crows - Emily ★★★ (2011-07-18 21:05:26)

聴いてるだけで体が動き出す
ハードでノリノリなヘヴィ・メタル・ソングだが
メロディのフックの効かせ方は
間違いなくHUMAN TEMPLE印。
劇的に動き回るGのカッコ良さは
ガッツポーズ物ですよ。


HUMAN TEMPLE - Murder of Crows - Yours Cold Blooded ★★ (2011-07-18 21:03:22)

淡々と刻まれるダンサブルなビートの上を
冷やかな哀メロが舞うハードポップ・チューン。
シンプルだが、それゆめ胸に沁みるメロディを
奏でるKeyが良い仕事してますね。


HUMAN TEMPLE - Murder of Crows - Lie ★★★ (2011-07-18 21:01:10)

ジョーイ・テンペスト風のVoの歌唱と、
高揚感に満ち溢れた曲調が、
『THE FINAL COUNTDOWN』の頃の
EUROPEを彷彿とさせる逸品。


HUMAN TEMPLE - Murder of Crows ★★★ (2011-07-18 20:58:40)

'04年リリースのデビュー作『INSOMNIA』が好評を博すも、その後は「ギタリスト脱退」というニュースが報じられたぐらいでフッツリと消息が途絶えてしまっていたHUMAN TEMPLEから、久し振りに届けられた2ndアルバム。
例え長期間のブランクがあろうとも、メタル大国フィンランド出身のバンドならば、音楽性を大幅に変えてこちらを失望させるような真似はしないだろうと思っていましたが、実際本作は、ヒンヤリとした哀感を湛えるOPナンバー①が始まった瞬間、彼らがその期待に見事に答えてくれたことを確信するクオリティ。
正式ギタリストの座は空席のまま、前作同様、URBAN TALEのエルカ・コーホネン(G)や元SONATA ARCTICAのヤニ・リマタイネン(G)らの協力を仰いでレコーディングされているが、伸びやかなVoと冷やかに楽曲を包み込むKeyを軸に、歌心に溢れたGが絡むメロディアスHRサウンドという、デビュー作で披露したスタイルは今回も健在。
全体的にややヘヴィさが増した印象が無きにしも非ずだが、泥臭い序盤に思わず不安になる④や、ノリノリで疾走するヘヴィ・メタリックな⑧といった、従来にはなかったタイプの楽曲すら心打つドラマティックな内容に仕上げてみせる曲作りの上手さは、相変わらず冴えまくっている。『FINAL COWNTDOWN』を発表した頃のEUROPEを彷彿とさせる⑤や、ダンサブルなビートに悲哀に満ちたメロディが乗る⑥辺りは、メロハー・マニアに猛烈にアピールし得る魅力を備えた逸品ですよ。
日本盤がリリースされていてもおかしくない(寧ろリリースされていない事が不思議で仕方がない)1枚。


HUMAN TEMPLE - Insomnia ★★★ (2011-07-15 22:29:01)

フィンランド出身で、'04年にデビューを飾るや「URBAN TALEに続くメロディアスHRバンドのニューカマー」と、マニアの間で注目を集めた5人組のデビュー作。
複数枚のアルバムを発表する等、ソロ・シンガーとしても確固たるキャリアを誇るVoの甘く伸びやかな歌声をメインに据え、涼しげな音色でキャッチーな旋律を奏でるKeyと、情感豊かに歌うGとによって優美に盛り立てられたメロハー・サウンドは、メンバーがプログレ方面からの影響を告白するドラマティックな⑨のような楽曲を収録する等、URBAN TALEに比べると幾分ハードな感触だが、北欧のバンドらしい透明度の高い哀メロに彩られた楽曲の数々は、聴いてるだけで今夏の蒸し暑さを緩和してくれるような清涼感に満ち溢れている。
後世に名を残すレベルの名曲が収録されているわけではないが、北欧ハードポップの様式美に則ったKeyのイントロからして心躍るOPナンバー①に始まり、Voの上手さが際立つ美麗なバラード⑪にて幕が下ろされる本編は、捨て曲の見当たらない充実っぷりで、寝苦しい熱帯夜のお供にはぴったりの(?)1枚じゃないかと。


GRUDGE CURSE - INSANITY BRAIN - HEATHEN ★★ (2011-07-14 22:26:08)

美しいインスト序曲“CAN LUST BE A SIN?”を打ち破って
スタートするアルバムの実質的OPナンバー。
スピーディだが、雪崩を打つと言うより縦に跳ねるような感じが
如何にも90年代のバンド。とは言え、この曲がカッコイイことに
変わりない。劇的なGソロも◎。


GRUDGE CURSE - INSANITY BRAIN - (BE)UNDER(A)CURSE ★★★ (2011-07-14 22:22:20)

アルバム収録曲中、最もストレートにパワー/スラッシュ・メタル色が
打ち出された、それゆえ非常に魅力的な疾走ナンバー。
メロディアスに切り込んで来るGソロが美味しいったら。


GRUDGE CURSE (2011-07-14 22:19:47)

ライブをご覧になった事があるってのは羨ましい限りですね。
Vo:叫、Ds:鈴木政行という編成の時にアルバム1枚ぐらいは
作って欲しかったなぁ。残念。


GRUDGE CURSE - INSANITY BRAIN ★★ (2011-07-12 22:03:29)

北海道出身の4人組スラッシュ・メタル・バンドが'96年に発表した最初で最後の作品。
所属レーベルからも察しのつく通り、ルックスの方はもろビジュアル系だが、本作に詰め込まれているサウンドに軟弱さは欠片もない。
序曲代わりの美しいインスト曲①と、人を食ったような曲調でエンディングを締め括る⑧を除くほぼ全編が、ザクザク刻まれる硬質なリフ&リズムと、そして道産子スラッシュ・メタルの元祖、FLATBACKERの山田雅樹の系譜に連なる金属質な声で挑みかかるように歌うVoとが一丸となってパワフルに駆動する、正統派パワー/スラッシュ・メタル・ソングで固められており(ただDsのタム回しはPANTERA登場以降のバンドな味わい)、取り分け、スピード/パワー/メロディが鋭利な切れ味を伴って融合をみた⑤はアルバム屈指の名曲。
またこの曲に限らず、ドラマティックなメロディを随所で豊かに奏で、ともすれば力押し一辺倒に陥りそうな作風にフックを構築するGの良い仕事っぷりはキラリと光りを放つ。
「大傑作!」と声を張り上げる程ではないにせよ、ROSENFELDやTHRED WORMといったSKULL CRUSHER所属の先輩バンドが気に入った人、それに勿論スラッシュ好きならチェックして損はない気合の感じられる1枚。


HELL - Human Remains ★★★ (2011-07-11 22:42:45)

数々の不運を被ってNWOBHM史の陰へと埋もれてしまったバンドが四半世紀の時を経て復活。かつてのデモ用マテリアルを現代技術を駆使して再構築し、'11年に発表するや関係各所で絶賛を浴びた初のフルレンス・アルバムがこれ。
MERCYFUL FATEやKING DIAMONDに通じる、ダークで大仰でオカルティックなHMサウンドは、在りし日のNWOBHMの密教的な空気が、さながらタイム・カプセルの如く濃密に封入されているが、それでいて貧乏臭さや時代錯誤感がないのは、元々の楽曲の完成度の高さに加えて、プロデューサー兼ギタリストとして全面参加している、名手アンディ・ス二ープの仕事の枠を越えた献身に依るところ大か。
全面に押し出された大作主義に、曲間をSEとインスト曲で繋ぎ合わせ、映画のサントラばりに綴られる本編の壮大な構成等、プログレッシブ・ロックからの影響も露わな作り込みが為されている一方、比較的ストレートな疾走ナンバー⑥⑩を聴けば判る通り、エッジの立ったGリフと躍動感溢れるリズムがHM然としたノリの良さも備えているため、思ったよりずっと聴き易い本作。
とは言え、やはりこのバンドならでは個性とアルバムの聴き所がしかと刻印されているのは、奇怪に蠢くGリフ、起伏の激しいメロディを(現役俳優というスキルを活かして)シアトリカルに歌い上げるVo、荘厳にしてシンフォニックに曲調を盛り立てるKeyとが怪しく絡み合う、②③⑤⑦⑪といったオドロオドロしくもドラマティックな楽曲の数々だとは思いますが。


SPELLBOUND(日本) - ESCAPE - WISHING FOR DEATH ★★ (2011-07-08 23:12:23)

音の悪さを物ともせずに、
重量感たっぷりに突き進むOPナンバー。
イントロで炸裂する劇的なGリフが、
何となく初期ANTHEMを彷彿とさせますね。


SPELLBOUND(日本) - ESCAPE - ESCAPE ★★★ (2011-07-08 22:20:23)

EPのラストに置かれたタイトル・トラック。
「サイレン音が鳴り響く楽曲には名曲多し」という
自説をしっかりと補強してくれる、
勇壮且つ劇的な疾走ナンバー。
唯一、フェードアウトで終わってしまうエンディングが
玉に瑕か。


SPELLBOUND(日本) (2011-07-08 22:17:44)

スウェーデンにも同名のバンドがいたような気がするが、こちらは日本の三重県四日市市出身。
前身バンドのLSD時代はどうやらOUTRAGE風のスラッシュ・メタルを演っていたらしいが、改名に伴い、スラッシュ色を残しつつも、ACCEPTやTANKといったバンドを彷彿とさせる男気溢れるパワー・メタル・バンドへと劇的ビフォーアフター。'92年にWASTED RECORDS(№001という品番から察するに多分自主レーベル?)から4曲入りEP『ESCAPE』をリリースしてレコード・デビューを飾る。
優れた内容にも関わらず高評価を得る事は叶わず、バンドは本作のみを残して解散。(ちなみにBURRN!!誌のレビューは69点。Voが弱いとダメ出しをされていたが、この時期のジャパメタ・バンドは総じて同様の批判をされていたような印象がある)
Gの萩智洋は後に同郷のメタル・バンドMANUPILATED SLAVESに4代目Gとして加入。4th『OATH IN BLACK TEARS』では本作からタイトル・トラックをカヴァーしていた。


SPELLBOUND(日本) - ESCAPE ★★★ (2011-07-07 23:02:53)

三重県出身の4人組パワー/スラッシュ・メタル・バンドが'92年に発表した4曲入りデビューEP。
音質は薄っぺらいが、METALLICA、ACCEPT、TANKといったバンドの衣鉢を受け継ぐ勇壮な鋼鉄サウンドは手応え十分で、かつてBURRN!!誌にレビューが載った時は、広瀬現編集長から「曲は良いのに濁声シンガーが全てを台無しにしている」とダメ出しをされていたが(ブルータルなVoが市民権を得るのはもっと後の話だ)、いやいや、個人的にはこのVoは大いに「有り」。
そりゃ間違っても産業ロックを歌えるようなタイプではないが、よりダーティになった橋本直樹といった趣きの粗野な歌声でメロディを追いかけるVoは楽曲の男臭いドラマ性を効果的に増強。硬質なリフの刻みから構築美を湛えたソロ・パートまでこなす萩智洋(現在はMANUPILATED SLAVESに在籍)のGプレイと併せて、本作の大きな聴き所として機能しているように思う。
そのMANUPILATED SLAVESでもカヴァーされていた④なんて、メタル者なら聴いて損なし!と思わず握り拳固めて力説したくなる程、パワー/スピード/メロディの三拍子揃ったドラマティックな逸品ですよ。
たった4曲、20分ちょいのボリュームながら充実度はなかなかの1枚。バンドはこれを最後に解散してしまったが、出来ればフル・アルバムが聴いてみたかったな・・・。


DEAD CLAW - CEASE FIRE SAVE YOUR GROUNDS - DOWNSTAIRS ★★ (2011-07-07 22:22:38)

ノリ良く刻まれるリフ&リズムが
一気呵成に畳み掛けるタテノリ・スラッシュ・ソング。
体が勝手に動き出しますね。


DEAD CLAW - CEASE FIRE SAVE YOUR GROUNDS - CROSS FIRE ★★★ (2011-07-07 22:20:51)

リフ、リズム、Voが一丸となって
剥き出しのエネルギーを叩き付けて来る
本編で最もスラッシュ度高めのスピード・ナンバー。
勢い溢れるGソロもカッコイイ。


DEAD CLAW - BOMBED AND BLASTED - THE LONE-HORSEMAN ★★ (2011-07-06 22:44:35)

バラエティ豊かなリズムを叩き出すDsなど、
バンドの幅広いルーツを窺い知る事の出来る1曲。
12分以上に及ぶ長尺曲だが、へヴィ・メタリックなGが
曲調をドラマティック且つビシッと引き締めているため
ダレた印象もない。


DEAD CLAW - CEASE FIRE SAVE YOUR GROUNDS ★★ (2011-07-04 22:23:32)

再結成を果たした名古屋出身のスラッシュ・メタル・バンドが'07年に発表した復活の2ndアルバム
良くも悪くも成熟したHRバンド的感触もあった1stアルバムに対し、本作は勢い勝負のジャケット・アートワークに、ローファイな音質、全7曲収録でランニング・タイムは17分ぽっちというショート/シャープ/ショックな構成に至るまで、まるで新人バンドばりに荒ぶる初期衝動がモロ出し(どう考えてもこっちがデビュー作ですよ)。
'92年の解散から'03年の復活に至るまで、凡そ10年の沈黙期間中に一体どういう心境の変化があったか知る由もないが、聞けば活動初期はアグレッシブなスラッシュ・メタルを演っていたらしいので、ぐるりと一周回って元の位置に戻って来ただけとも言えるのか。
デビュー作の作風を受け継ぐ④やインスト曲⑤⑦といった泥臭いナンバーで緩急を演出しつつ、上擦り気味に喚き散らすVo、ギャンギャン唸りを上げるG、喧しく連打されるリズムとが、パンク/ハードコア風味の攻撃性を迸らせながら突っ走る①②③⑥といった高速スラッシュ・ナンバーで畳み掛ける本編は、カタルシスに満ち溢れていて非常にカッチョイイ。
前述の通りボリューム的にはやや食い足りないが、満足度は高い。DEAD CLAW入門編としてどうぞ。


DEAD CLAW (2011-07-04 22:21:48)

DEAD CLAWの1stは、失恋船長さんの文章を読まなければ
まず聴き直す気にはならなかったであろう作品(しかも今回、
実はそう悪い作品でもなかった事に気付かされました)なので、
非常に得難い機会を頂きました(笑)。
 
それにしてもEBONY EYESの『FINAL FIGHT』がダウンロードなら¥1500ですか!
一度聴いてみたいと思っている、カルメン・マキ&5Xの作品等も、
ダウンロードならそれぐらいの価格で購入可能なんですよねぇ。
  
でも自分もパッケージに拘る派なので、いつか再発される可能性
(もしくは手の届く価格の中古盤を発見する可能性)に掛けて、
ここは一つ、グッと我慢したいと思います。
 
でも1500円か・・・。


DEAD CLAW - BOMBED AND BLASTED (2011-07-03 21:33:53)

'90年発表の1stアルバム。「どうやらスラッシュ・メタル・バンドらしい」「バンド名にDEADって入ってるし」という薄らボンヤリとした情報を頼りに購入した作品だったが、まるでロックンロール・バンドのような隙間の多い音作りに、疾走パートを盛り込みつつも、ジャジーだったりアーシーだったりプログレ調だったりもするリズム、捉えどころのないメロディを歌うVo等、その一筋縄では行かないサウンドが全くピンと来ず、長らく放置プレイの刑に処していた1枚。
今回、失恋船長さんのレビューに刺激されて久し振りに引っ張り出して聴いてみたのですが、全体的な印象に大きな変化はないまでも、パワー/スラッシュ・メタル由来の鋭角的なリフの刻みから練られたソロ・パートまで、意外なぐらい正統派な演奏を聴かせてくれるGの活躍っぷり等、新たな聴き所も再発見。
本編中最もアグレッシブに疾走する⑧、それにこのバンドの個性を余す所なく封入した上でドラマティックに仕上げられた、山あり谷ありで12分以上に及ぶラスト・ナンバー⑨は確かになかなかの力作ですね。
再結成作でDEAD CLAWに興味を持った人にお薦めしたい1枚・・・なんですが、そういう人が本作を聴いたら、「これ同じバンド?」と面食らう事は確実でしょうが。


THE RODS - Vengeance - Raise Some Hell ★★★ (2011-07-03 20:47:36)

ソリッド且つキャッチーに疾走するリフ&リズムや歌メロが
'80年前後(最も勢いがあった頃)のJUDAS PRIESTを
彷彿とさせ、アルバムへの期待感を煽るに十分な
カッコ良さを誇るOPナンバー。


THE RODS - Vengeance - Rebel's Highway ★★ (2011-07-03 20:43:19)

デヴィッドの歌声はやや衰えが感じられなくもないが、
雄々しく疾走する楽曲自体はTHE RODS印で
大変にカッコイイ。


THE RODS - Vengeance - The Code ★★★ (2011-07-03 20:40:29)

故ロ二ーが病魔の影響を全く感じさせない
威厳たっぷりな歌声を轟かせるヘヴィ・ナンバー。
彼が歌うに相応しいDIO風の重厚な曲調もナイス。


THE RODS - Vengeance - Runnin' Wild ★★★ (2011-07-03 20:38:28)

勇壮且つキャッチーな曲調が
まさに往年のTHE RODSを思わす
復活作のハイライト・ナンバー。


JOURNEY - Eclipse - Edge Of The Moment ★★★ (2011-07-03 01:04:30)

ある意味、バンドの2ndボーカリストと言っても
過言ではない、印象的且つエモーショナルに歌う
ニール・ショーンのGが存在感を発揮した名曲。


JOURNEY - Eclipse - Resonate ★★★ (2011-07-03 01:01:21)

個人的にはアルバム『ECLIPSE』のハイライトを飾る
悲哀のドラマに満ちたHRナンバー。
アーネル・ピネダが情感豊かに歌い上げる、
あまりに物悲しいサビメロが涙腺に沁みて困ります。


JOURNEY - Eclipse - Chain Of Love ★★★ (2011-07-03 00:55:40)

零れ落ちるように奏でられるジョナサン・ケインの
Keyの上に、アーネル・ピネダの明度の高い歌唱が乗る、
澄んだ哀愁を湛えたイントロだけで掴みはOK。
重厚なディーン・カストロノヴォのドラミングをフィーチュアして
力強く、壮大に盛り上がっていく以降の展開も素晴しい。


JOURNEY - Eclipse ★★★ (2011-07-02 10:38:30)

アーネル・ピネダ(Vo)参加2作目となる'11年発表の14thアルバム。
日本盤にはボーナス・トラックとして名曲“DON'T STOP BELIEVIN'”のライブ・バージョンが収められているのだが、これ聴いて観衆のあまりの熱狂っぶりビックリ。どうやら同曲がドラマ主題歌に採用されリバイバル・ヒットとなった事に起因しているらしいのですが、改めてJOURNEYがそこらの懐メロ・バンドとは一線を画す存在であることを実感した次第。
また、こうしたファン層の若返りはバンド側にも相当の自信をもたらしたようで、それがアルバムのクオリティにもしっかりと反映されるという好循環。ニール・ショーン(G)がインタビューで「前作よりハードな作品にしたかった」とか答えてるのを読んだ時は嫌な予感もしましたが、実際に聴いてみれば、清涼で爽快で壮大な哀メロの海に頭から爪先までどっぷりと浸れる、どこ切っても100%JOURNEY!なメロハー・サウンドが展開されており、そのクオリティは傑作だった前作『REVELATION』にも匹敵。
張り/艶/伸び、いずれを取っても申し分ないアーネルの極上の歌声と、激しくも繊細に歌うニールのエモーショナルなGプレイを心行くまで堪能できる本編前半(①~⑥)なんぞ、今年のベスト・チューン候補がゴロゴロ転がっていて、思わず忘我の境地へと誘われる程の心地良さ。
70分オーバーの長尺にも関わらず中弛みを全く感じさせないと言う、JOURNEY先輩、まじパねぇっス!な1枚。


SOLSTICE - Solstice - Catalysmic Outburst ★★★ (2011-06-30 23:27:51)

音数の多いリズムに乗って、
噛み付くように咆哮するVoと
これまた手数多めのGリフが疾駆する、
ジャーマン・スラッシュ勢からの
影響が伺える高速スラッシュ・ナンバー。
耳惹かれるメロディアスなGソロも
良いアクセントとなっています。


THE RODS - Vengeance ★★ (2011-06-30 23:00:34)

THE RODSとTOKYO BLADEが同じ月に新譜を出すなんて、今は一体昭和何年だよ?って感じですが、どちらも大変素晴しい作品なので問題なし。
デヴィッド“THE ROCK”フェインスタイン(Vo、G)は、自らの名を冠して'06年に立ち上げたプロジェクト、FEINSTEINの『THIRD WISH』(名盤!)ではメロディとドラマ性に拘った曲作りを展開していたが、THE RODS復活作たる今作では、装飾の類は一切排し、武骨なGリフ、肉厚なリズム、ハイエナジーなヘタウマVo、それに硬派な哀愁背負ったメロディとがパワフルに炸裂する、愚直なまでにストレートなHMサウンドを志向。
カール・カネディ(Ds)、ゲイリー・ボードナロ(B)ら、お馴染みのメンバーの再結集もプラスに作用したのか、ソリッドで小気味の良い曲調が『BRITISH STEEL』リリース時のJUDAS PRIESTを思わすOPナンバー①が明示する通り、その作風は徹底して原点回帰の姿勢が貫かれ、キャッチーな疾走曲③⑦⑩はデビュー作収録の名曲“TURBO LOVER”の現代的なリファイン版といった趣きだし、また本作のトピック、故ロ二ー・J・ディオが生前にレコーディングした最後の楽曲の一つとされる、重厚な⑤の有無を言わせぬ迫力の前には、ただ黙って頭を垂れるのみ。
贅沢言わせて貰えるならば、あとは濃厚に泣きまくるバラードがあれば尚最高だったんだけど、これだけでも十分お腹いっぱいになれる1枚である事は確か。
THE RODS、ここにあり!


SOLSTICE - Solstice ★★ (2011-06-30 06:49:32)

スラッシュ・メタルの名盤の多くは80年代に発表されているわけだが、個人的には、ジャンルの勢いに翳りが見え始めた90年代に、それでも流行に左右されることなく(もしくは流行と折り合いをつけつつ)生み出されたスラッシュ・アルバムの数々にも非常に愛着を感じており、アメリカ出身のSOLTICEが'92年に発表したこのセルフ・タイトルのデビュー作(エド・レプカが手掛けたジャケット・アートワークが○)も、そうした中の一つ。
デス・メタルの聖地、フロリダはMORI SOUNDスタジオにおいてレコーディングされているだけあって(エンジニアにはスコット・バーンズ)、音作りに関しては同スタジオの流儀に忠実に則っている本作だが、ハードコア方面からの影響も垣間見える野太い濁声Voや、ジャーマン・スラッシュ・メタルばりの音数の多さで刻まれるリフ&リズム、それに時折ハッと耳を捉える流麗なフレーズを奏でるGソロ(3曲で名手ジェイムズ・マーフィが客演)とが、緩急を効かせつつパワフルに畳み掛けて来るサウンドに、デス・メタル的なヘヴィネスや粘着性はあまり感じられない。KREATOR風味の切っ先の鋭さを誇る⑧なんて、彼らが標榜するスラッシュ・メタル(ハードコア+ヨーロピアン・スラッシュ÷フロリダ)が高いレベルで結実した名曲ですよ。
リリース当時、本作に対する雑誌等の評価は芳しいものではなかったが、そのお陰で(?)バカ高いプレミアが付けられる事もなく、現在でも比較的容易に入手可能ゆえ、未聴のスラッシャー諸氏は是非お試しあれ。


SOLSTICE (2011-06-29 22:21:02)

アレックス・マキーズ(Ds)とロブ・バーレット(Vo、G)が音頭を取って'90年に結成したスラッシュ・メタル・バンド。(人脈的には完全にフロリダ・デス・メタルの一派に組み込まれるが)
かのMORI SOUNDスタジオにて、トム・モリスの助力を得て制作したデモテープが評判を呼び、ドイツのSPV/STEAMHAMMER RECORDSとの契約を獲得。'91年、再びMORI SOUNDスタジオ入りすると、エンジニアにスコット・バーンズを招いて(実質プロデューサー的存在だったとか)デビュー作のレコーディングを開始。
セルフ・タイトルの付けられたこのアルバムは'92年秋にリリースされ、またバンドは同作をもって日本デビューも飾っている。(国内盤の邦題はシンプルに『ファースト』)

その後の活動については全くフォローしていなかったのだが、調べてみると'03年に2ndアルバムを発表しているのみならず、'09年には再結成を果たしていた事も判明。そういえばレコード屋で新作(3rd)がディスプレイされているのを見かけたような・・・。


FAITHEALER (2011-06-21 22:47:40)

「日本のHR/HMファンがいなかったら、今の自分のキャリアはなかったし、
それどころか、メロディアスHRすら生き延びられなかったと思う」

と、アイヴァン・ガンが語ってくれていたBURRN!!誌のインタビューを読んで
「嬉しいこと言ってくれるじゃないのさ。そこまで言ってくれたなら、
こりゃアルバム買わんわけにはいかんでしょう!」と
思わず購入してしまったFAITHEALERの1stアルバム。
捨て曲なしの力作でしたよ。


FAITHEALER - Welcome to the Edge of the World ★★★ (2011-06-21 22:28:12)

BALANCE OF POWERやPRIDEといったバンドで、日本人好みの叙情HRサウンドをクリエイトし続けて来たにも関わらず、今ひとつその実績に見合った成功を享受できていない印象の苦労人アーティスト、アイヴァン・ガン(Key)が、元S.I.N.のフロントマン、ジェイソン・マークス(Vo)と組んで新たに立ち上げたプロジェクトのデビュー作。('10年)
このアルバムとて贔屓目に見ても話題になったとは言い難いわけだが、クオリティに関しては(これまでのアイヴァンが手掛けてきた作品がそうであったように)保証書付きの見事さ。楽曲の方向性はPRIDEをもっとハード且つドラマティックにしたような感じで、それを華やかに彩るのが、美しいボーカル・ハーモニーと、重厚且つキャッチーなKeyサウンド、クセのないクリアで伸びやかなジェイソンの歌声、それに元PRIDEのメンバーでもあったクリス・グリーンの劇的な構築美を湛えたGプレイの素晴しさ。
映画のサントラを思わせる壮大な序曲から繋がる②なんて、そうした要素が絶妙に絡み合いつつ展開していく、まさにOPを飾るに相応しいドラマティックな名曲ですよ。
それにしてもクリスのGプレイは素晴しいったら。ラルフ・サントーラ辺りを彷彿とさせるメロディの組み立ての巧さといい、聴いてると胸掻き乱されずにはいられない絶品の表現力といい、ゲスト参加にも関わらず本編の主役的存在感を発揮しまくり。
これほどの逸材が、今じゃ「正統派HR/HMじゃ食っていけないから」とモダンなヘヴィ・ロックを演ってるってんだから、世の中何か間違ってる・・・。


FUELED BY FIRE - Plunging Into Darkness - Evoke the Curse ★★★ (2011-06-21 22:25:36)

アコギ・インスト曲“INTRO”を経て、
後半戦開始を宣言する高速スラッシュ・ナンバー。
マシンガン・リフに畳み掛けるように疾走するリズム、
前任者よりハードなシャウトを炸裂させるVo、
それに攻撃的に弾きまくる(そして時に印象的にハモる)
ツインG・・・と、これぞスラッシュ・メタル!な
旨みに満ちた2ndアルバムのハイライト・ソング。


FUELED BY FIRE - Plunging Into Darkness ★★ (2011-06-20 22:38:41)

期待の新人スラッシャーとして注目を集めながら、2作目で早くも音楽性を広げにかかって「時代は繰り返すのね・・・」とガックリさせられるバンドが目立ち始めた昨今、彼らの変わらぬ「スラッシュ馬鹿」ぶりにはホッと安心させられるモノがありますね。何せこの2ndアルバム、威勢の良いインスト曲①に始まり、中盤に息継ぎ代わりのアコギ・パートを用意して、あとはササクレたスピード・ナンバーで終始強気に攻め立てまくる・・・という構成からして、デビュー作の作りをほぼそのまま踏襲しているわけでして。
無論、音作りや演奏の精度等、成長すべき点はしっかりと成長を遂げており(メンバー・チェンジに伴う悪影響も皆無)、特にサウンドがストレッチされ、一層研ぎ澄まされた楽曲がその攻撃性と疾走感を倍化させている点は大きな評価ポイント。良くも悪くも勢いと愛嬌が最大の武器だった前作に比べ、アマチュア臭が抜けた本作からは「これでSLAYERやDARK ANGELと同じ土俵に立ったるでぇ!」というバンドの意気込みがひしひしと感じられる。
尤も、楽曲の切れ味と引き替えにHALLOWS EVE風味のキャッチーなノリの良さや、IRON MAIDEN、JUDAS PRIESTといった正統派HMバンドばりのツインGハーモニーが減量されてしまった事は個人的に残念でならないが、とは言え、そういった要素が完全に消え失せてしまったわけではなく、①や③、そして⑨といった楽曲では、弾きまくりの2本のGの劇的なユニゾン・プレイを聴くことが出来るし、叙情的なアコギ・インスト⑦を前奏に、シャウトVoと執拗に刻まれるGリフとが、スラッシュ・ビートに乗って激走する⑧は、彼らの新たな代表曲になり得るポテンシャルを秘めた名曲なのだが。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire - Command of the Beast ★★★ (2011-06-19 22:40:05)

タイトルからも察しがつく通り、
切れ味鋭い走りっぷりがEXODUS風味・・・というか
“BONDED BY BLOOD”風味満点の高速スラッシュ・ナンバー。
本編の幕引きに持って来いの名曲だ。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire - Betrayal ★★★ (2011-06-19 22:37:31)

劇的なイントロでぎゅっと掴まれる
アルバムのハイライト・ナンバー候補。
リフ&リズムの冒頭の猛烈なシュレッディングは
スラッシュ・メタルそのものだが、
楽曲自体は本編でも屈指の正統派HM度の高さを誇る。
ドラマティックなハーモニーを聴かせてくれる
ツインGが素晴しいったら。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire - Spread the Fire!!! ★★ (2011-06-19 22:34:31)

思わず一緒に叫びたくなる、
カラッと弾けるようなノリの良さを備えた
ライブでの盛り上がりが容易に想像できる
キャッチーなアルバム表題曲。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire - Thrash Is Back ★★★ (2011-06-19 22:32:46)

帯に書かれた秀逸なキャッチコピー
「俺達、どうしようもなくスラッシュ・メタル!」
を地で行く疾走ナンバー。
執拗なリフの刻みはスラッシュ・メタルそのものだが
スピードは飽くまで頭を振り易いレベルに留められており、
キャッチーなノリの良さが感じられる辺りは
HALLOWS EVEに通じるものあり。
IRON MAIDEN由来の劇的なツインGも美味しい。


FUELED BY FIRE - Spread the Fire ★★★ (2011-06-19 22:29:04)

'06年レコーディングの自主制作盤にリミックス/リマスターのお色直しを施して、新たにMETAL BLADE RECORDSから再リリースされた1stアルバム。
ササクレ立って疾走する③⑥⑨といった高速スラッシュ・ナンバーの数々が端的に示す通り、彼らが聴かせてくれるのは、カラッと乾いた音作りに、ヒステリックなシャウト・スタイルのVo、刻みの細かいGリフと、暴れ馬の如く跳ね回るリズム等、EXODUSの名盤『BONDED BY BLOOD』からの多大なる影響が根っこに据えられた80年代テイスト満点のストレートなスラッシュ・メタル。
もっさりとした演奏のせいで垢抜けないB級感覚が漂うものの、IRON MAIDEN、JUDAS PRIEST由来のメロディックなツインGの存在が十二分に活かされた、スラッシュ一歩手前の「ハードコアな正統派HM」・・・例えばHALLOWS EVE辺りを思い起こさせる、勇ましさと荒々しさ、そしてキャッチーなノリの良さも併せ持った楽曲はかなり秀逸。(考えてみりゃHALLOES EVEフォロワーってあんまりおらんような)
特に、威勢のいいインスト・ナンバー①をイントロ代わりにスタートするスラッシュ・メタル賛歌の②、ライブではさぞかし盛り上がるに違いないアルバム表題曲④、作中でも指折りのドラマティックなツインGの絡みっぷりが炸裂する⑤といった楽曲が連続する、本編前半のテンションの高さにはメタル魂が昂ぶりっぱなしですよ。
ことサウンドの方向性という意味においては、同時期にデビューを飾ったどの新人スラッシャーの作品よりも好ましく感じられた1枚。


TOKYO BLADE - Thousand Men Strong - The Ambush ★★ (2011-06-19 01:25:18)

重たげなBラインと、若返ったロブ・ハルフォード的な
シンガーの歌いっぷりも印象的な
重厚且つ劇的なメタル・ナンバー。


TOKYO BLADE - Thousand Men Strong - Lunch-Case ★★★ (2011-06-19 01:13:04)

アルバム『THOUSAND MEN STRONG』における
ハイライト・ソングの一つで、
雄々しくも哀愁に満ちた旋律を紡ぐVoと
ツインGの威力が如何なく発揮された
スピード・ナンバー。


FUELED BY FIRE (2011-06-19 00:42:04)

'00年に、カリフォルニア州はノーウォークにてカルロス(Ds)とリカルド(G)が音頭を取って結成したスラッシュ・メタル・バンド。
ジオ(Vo、G)加入後にレコーディングしたデモテープや自主制作アルバム『SPREAD THE FIRE』、並びに積極的なライブ活動が実を結んで、'06年、METAL BLADE RECORDSとディールを締結。ARMORED SAINTのジョーイ・ヴェラの手によりリミックス/リマスター作業が行われた新生『SPREAD THE FIRE』をもって、バンドは日本デビューも飾った。('07年には、NWOTMの嚆矢的役割を果たしたPERFECT CRIME RECORDS編纂のオムニバス盤『THRASHING LIKE A MNIAC』(邦題『狂気のスラッシュ講座』)にも参加)
あと、実はカナダのRAZORらと共にこっそり来日公演を行った実績も持つ。

Vo兼Gだったジオの脱退という事件を乗り越え、今年('10年)に入って4年ぶりに2ndアルバム『PLUNGING INTO DARKNESS』を発表したが、どうやら沈黙期間中にMETAL BLADEと切れてしまったらしく、今回は国内盤のリリースはなし。その上どういうわけかAMAZON辺りにも『PLUNGING~』は流通しておらず、入手が妙に困難。
見かけたら取り敢えず購入しておく事をお薦めさせて頂きます。


TOKYO BLADE - Thousand Men Strong ★★ (2011-06-16 21:32:40)

BURRN!!誌に載っていたインタビューが、思わずメンバーに駆け寄って肩を叩きたくなるぐらいグッとくる内容だったので、衝動的に購入してしまった復活TOKYO BLADEの・・・何枚目のアルバムだろう?(離散集合を繰り返してるバンドだけにサッパリ分からん)
彼らの作品は1stと2ndしか聴いた事がないのだが、中心メンバーのアンディ・ボウルトン(G)が「これこそが本来作られるべきだった3rdアルバムである」と自信ありげに語っている事からも伺える通り、本作は「よっ!英国産っ!」という翳りとドラマ性を湛えて駆け抜けて行く、NWOBHMの伝統を今に伝える正統派HMナンバーが全編に目白押し。
流石に初期作の如き荒々しさや疾走感は薄れたが、その分、丁寧に磨き上げられた楽曲が醸し出す貫禄や重厚感は格段に増しており、僅か1週間で突貫レコーディングされたとは思えぬサウンド・プロダクション(クリス・タンガリーディス謹製)の充実っぷりも含めて、ベテランらしい円熟の味と技が随所で光る。
哀愁に満ちたメロディを、若き日のロブ・ハルフォードを彷彿とさせるハイトーンを駆使して伸びやかに歌い上げるニュー・シンガーと、シャープ且つメロディックに絡み合うツインGの存在が映える、勇ましくも物悲しい疾走ナンバー③なんて拍手喝采モノの劇的さですよ。
魅力的に蘇った必殺の名曲“NIGHT OF THE BLADE”のリメイク⑩が全く浮いて聴こえないぐらい、迷いのない原点回帰の姿勢が心地良い1枚。LOUD PARKとかでもいいので、日本に呼んでくんないかなー。


CITIES - Annihilation Absolute - Cruel Sea ★★★ (2011-06-15 21:29:06)

アルバム『ANNIHILATION ABSOLUTE』収録曲中、
最もメロディアスで最もドラマティックな名曲。
思わずコブシを振り上げたくなる、力強く
勇壮な曲調にメタル魂が燃え上がります。