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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 4901-5000

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ROSICRUCIAN - No Cause for Celebration - The Opening of the Glory End ★★ (2010-06-20 21:13:43)

スリリングでスピーディ、且つ劇的なイントロで
グッと惹き込まれる。
以降の展開はまぁ並なんだけど、
中間部の寒々とした叙情旋律を爪弾くアコギと、
流麗なGソロをフィーチュアした中間部の
ドラマティックな展開は素晴しい。


ROSICRUCIAN - No Cause for Celebration - Stench of Life ★★ (2010-06-20 21:08:12)

激しく起伏に富んだ曲展開の中で、
ヴァイオリンとネオクラGがバトルを繰り広げながら
スラッシーに疾走するという
本作品の特異な音楽性を端的に示した1曲。


ROSICRUCIAN - No Cause for Celebration - Much About Nothing ★★ (2010-06-20 21:03:46)

野太いシャウト型Voと、スラッシーなリフ&リズムが
無愛想に疾走するヴァースから一転、サビメロは
テンポダウンしてメロディアス且つ壮大に展開する。
滑らかなGソロも聴きもの。


ROSICRUCIAN - No Cause for Celebration ★★ (2010-06-20 19:21:00)

1stの時点で、既に一風変わったスラッシュ・サウンドを聴かせてくれていた彼らなれど、
この日本デビュー作となった'94年発表の2ndでは、更にそうした要素を拡充。国内盤の帯に付けられた惹句
「華麗なるバロック音楽とアグレッシブなスラッシュ・メタルの融合」はちょいと筆が滑りすぎだが、
ネオクラG、朗々と歌うオペラVo、ヴァイオリン、Key、ピアノ等が強引に捻じ込まれた楽曲の数々は、実際かなり個性的。
と言っても「アバンギャルド」と評するほど突き抜けた作風ではなく、そうした実験的な要素は主に楽曲の
ドラマ性を底上げする方向で活かされているし、何よりアルバム全編を貫くのは、飽くまでスラッシュ・メタル然
とした疾走感(音作りはデス・メタル風味だが)。ゆえにメタル者の耳にも結構取っ付き易い。
前作に比べると、'94年という時節柄へヴィネスが強調されている印象が無きにしも非ずだが、ドスの効いたVoに
タイトなDsという、実力派新メンバーの加入効果もあって、静と動の落差、ダイナミックな緩急が盛り込まれた
曲展開が生み出すカタルシスはこれまで以上。バンドとしてのレベルは確実に上がっている。
如何にも北欧のバンドらしい(STONEなんかに通じる)寒々とした荒涼感を撒き散らしながら疾走する
OPナンバー①や、ヴァイオリンとネオ・クラシカルGがスリリング且つ劇的に絡み合う④、北欧民謡風のメロディを
爪弾くアコギがミステリアスな雰囲気を盛り上げる⑦、ラストを激烈に締め括る高速スラッシュ・ソングながら
中間部において唐突にオペラVoが炸裂する⑨といった楽曲は、スラッシーな攻撃性と、このバンドならではの
実験精神が上手いこと同居した魅力溢れる名曲だ。
せっかく本作をもって個性的なサウンドを確立したのに、これを最後に解散してしまったのは残念至極。


ROSICRUCIAN ★★ (2010-06-20 19:19:00)

スウェーデンはヴェステロースにて80年代末に誕生。作曲を始め、プロデュースからアートワークの
コンセプトまで手掛ける才人Gコンビを中心に活動を展開。デモテープ1本を制作した後、セルフ・プロデュースで
1st『SILENCE』をレコーディング、'91年にBLACK MARK RECORDSから発表してレコード・デビューを飾る。
秘密結社「薔薇十字団」からバンド名のアイデアを頂くだけあって、流麗且つ劇的なネオ・クラシカルGを
フィーチュア、北欧的な荒涼感を撒き散らしつつ疾走するミステリアスなスラッシュ・メタル・サウンドが
その持ち味で、Vo(元MEZZROW)とDsを変えて、'94年には更なる充実作『NO CAUSE FOR CEREBRATION』を
発表するも、残念ながらバンドはそこで活動を停止。
Voを除くメンバーはそのままヘヴィ・ロック・バンドSLAPDASH結成へと動く事となる。
その後、Gコンビは確かAXENSTARやCARNAL FORGEにも参加していた筈。


RAPED APE - TERMINAL REALITY - RETURN TO NOTHING (2010-06-15 22:15:37)

2本のGが正統派へヴィ・メタリックに絡み合う、
このバンドのルーツの一端が垣間見えるインスト・ナンバー。


RAPED APE - TERMINAL REALITY - CIRCLE OF BLOOD ★★ (2010-06-15 22:13:25)

ランニング・タイムが5分半と、
このバンドにとっては長尺な楽曲ながら、
安定した演奏力から生み出される
緩急に富んだ曲展開をもって、ダレ場を作る事無く
一気に最後まで聴かせ切る。名曲です。


RAPED APE - TERMINAL REALITY - HYPOTHERMIA ★★ (2010-06-15 22:07:27)

濁声だが一応メロディを追いかけているVoを取り入れ、
ドスを効かせて突き進むスラッシュ・ソング。
短くもキチンと練られたソロを聴かせてくれるGがポイント高し。


RAPED APE - TERMINAL REALITY - THE KRUSHER ★★★ (2010-06-15 22:00:44)

1stデモ『PERPETUAL AGGRAVATION』に“DA KRUSHA"という
タイトルで収録されていた楽曲をリメイク。
シャウト型の濁声Vo、鋭利なGリフと共にメロディアスな
フレーズも紡ぎ出すG、聴いてるだけでジッとしてられなくなる
性急なビートを叩き出すリズム隊とが一丸となって、
畳み掛けるように疾走する、これぞまさにスラッシュ・メタル!
なカッコ良さに満ち溢れた名曲。


RAPED APE - TERMINAL REALITY ★★ (2010-06-15 21:16:00)

古き良きスラッシュ・メタルが壊滅状態にあった'90年代半ばに、オールドスクールなスラッシュ・サウンドを
聴かせてくれるバンドとして好き者達の間でちょっぴり話題を呼んだ、フロリダ出身の4人組が'93年に発表したデビューEP。
プロデューサーにスコット・バーンズを迎え、MORI SOUNDスタジオにてレコーディングされてるだけあって、
流石にそのクオリティは安定。デス・メタリックな要素も散りばめられたサウンドは迫力満点で、リリース当時は
スラッシュに飢えてた事もあり、嬉々として聴き込んだ覚えがある。・・・のだが、ある程度同ジャンルが復興を
果たした現在、若いスラッシャーにアピールし得る魅力を本作が備えているかと言えば、正直それはかなり微妙。
やはりこの作品は、スラッシュ冬の時代にリリースされたからこそ、評価された1枚だったんじゃないかなー、と。
但し、じゃあツマランのかと言えば断じてそんな事はなく、特に本作の国内盤には、ボーナス・トラックとして
初期デモ音源4曲がリメイク収録されているのだが、これがドスの効いたVoといい、ザクザクと刻まれるGリフの
切れ味や、畳み掛けるように疾走するリズム、それに意外にメロディアスなツインGといい、
「これぞスラッシュ・メタル!」的な旨味に満ち溢れた名曲揃い(⑩はジョークみたいなもんだが)。
そんなわけで、'94年にテイチクからリリースされた国内盤限定で購入をお薦めする次第。


RAPED APE ★★ (2010-06-15 21:13:00)

80年代後半、フロリダ州はレイクワースにて誕生。2本のデモテープを制作した後、
デス・メタルの聖地として知られるMORI SOUNDスタジオにて、プロデューサーにスコット・バーンズを迎えて
レコーディング作業を開始、'93年にLEVIATHAN RECORDSから6曲入りEPを発表してレコード・デビューを飾る。
「スラッシュ冬の時代にオールドスクールなスラッシュ・メタルを演ってるバンド」として話題になるが、
実際のところそのサウンドには、PANTERAを筆頭としたヘヴィ・ロック・バンド勢からの影響も伺え、
彼らは本作リリース後に解散しているが、もしフル・アルバムを制作していたのなら、多分その内容は
モダン・へヴィネス路線に傾いた作風になっていたんじゃないかなぁ、と。
但し、'94年にリリースされた日本盤に収録されている、初期デモ音源のリメイク・トラックは
混じりっけなしの正統派スラッシュ・メタル・ソングで、これが最高にカッコイイ出来栄え。
個人的にはこっちこそが本編です。
バンド解散後、リーダーのマイク・プッチアレリは刺青の彫り師として成功を収め、
他のメンバーはPRO-PAINやMALEVOLENT CREATIONなんかに参加していたようだ。


STYGIAN - Planetary Destruction - The Switch ★★ (2010-06-12 18:25:46)

アコギも用いたメランコリックな導入部から、
山あり谷ありの曲展開を経てドラマティックに
盛り上がっていく本編のラスト・ナンバー。
複雑なリフ/リズム・チェンジや一筋縄では
いかない曲展開を一丸となってこなす
メンバーの地力の高さが伺える1曲。
これでもう少しVoに魅力があればな・・・。


STYGIAN - Planetary Destruction - Preacher and the Politician ★★ (2010-06-12 18:19:34)

激烈に疾走するスラッシュ・メタルらしい
スラッシュ・ナンバーながら、テンポ・ダウンして
劇的に展開するサビメロは正統派へヴィ・メタリック。
テクニカルに弾きまくりつつも、フックのあるメロディを
しっかりと構築するGソロが美味しい。


STYGIAN - Planetary Destruction - Fall From Grace ★★ (2010-06-12 18:13:42)

アルバム収録曲中、最もストレートに疾走するナンバーで
注釈無用の「スラッシュ・メタル・ソング」。
歌唱力に難のあるVoなれど、こういう楽曲をシャウトする分には
何ら問題を感じさせない。
いやカッコイイ。


STYGIAN - Planetary Destruction - Needful Things ★★ (2010-06-12 18:09:59)

繊細なアコギと泣きまくるGが叙情性を増幅する
STYGIAN流ヘヴィ・バラード。
但し、この手の楽曲を演るにはVoが些か弱い。
Gがその分をカバーしてるけどね。


STYGIAN - Planetary Destruction - Cremation ★★★ (2010-06-12 18:07:58)

スラッシュ・メタルらしく畳み掛けるように疾走する
スピーディな曲調から一転、中盤に奏でられる
美しいアコギと泣きのGソロにハッと胸を突かれる名曲。


STYGIAN - Planetary Destruction ★★ (2010-06-12 11:45:00)

デヴィッド・T・チャステインのバックアップを受けて、LEVIATHAN RECORDSからデビューを飾った
イリノイ州はシカゴ出身の5人組スラッシャーが、'92年に発表した最初で最後のフル・アルバム。
ストレートな疾走感よりも、凝ったリフや曲展開重視の作風は如何にも90年代のスラッシュ・メタル・バンド的だが、
3rd~4thの頃のMETALLICAから強い影響を受けたと思しき、そのサウンドは十分に魅力的で(ややキャッチーさには
欠けるが)、輸入盤市場での高評価を受けて、国内盤リリースにこぎつけたのも納得のカッコ良さ。
とりわけ、ドラマティックなハーモニー・プレイが炸裂する⑦や、続くインスト曲⑧辺りに強く表れている通り、
アルバム全編に渡ってテクニカルに弾きまくるツインGコンビはこのバンド最大の武器で、流石、
デヴィッド・T・チャステインの眼鏡に適っただけの事は有る。殊に、激烈な曲調を突いて零れ出す
美しい泣きメロに心奪われる③や、バラードと表現して差し支えないメランコリックな叙情性が滲む⑤、
そしてラスト・ナンバーに相応しい、山あり谷ありなドラマティックな曲調で本編を締め括る⑩といった楽曲は、
スリリングな速弾きから、繊細なアコギ・プレイ、泣きのGソロに至るまで流麗にこなす2本のGが、
曲中に大きな聴かせどころを構築する、STYGIANというバンドの個性がしかと刻印された名曲じゃないかと。
著しく魅力に欠けるわめき型Voと、キレに欠ける後ノリDsは評価の分かれ目だが、
90年代というスラッシュ冬の時代に、心の隙間を埋めてくれた非常に愛着を覚えている1枚。


STYGIAN ★★ (2010-06-12 11:36:00)

元WRATHのゲイリー・ゴルウィツアー(Vo)や、TOROUBLE出身で、後にCHASTAINやKENZINERといった
バンドを渡り歩くデニス・レッシュ(Ds)らが在籍していた5人組スラッシュ・メタル・バンド。
80年代前半にギター・コンビが中心となってイリノイ州はシカゴにて結成。デモテープ制作が縁で知り合った
元速弾き四天王、デヴィッド・T・チャステインが運営するLEVIATHAN RECORDSと契約。まず'91年に
5曲入りEP『LINES IN THE SAND』を制作した後、'93年に1stフル『PLANETARY DESTRUCTION』を発表する。
デモテープがKERRANG!!誌において「未契約バンドの中でもトップ10に入るクオリティ」と高く評価された
実績を持つバンドだけに、ややキャッチーさに欠ける部分はあるものの、疾走感を保ちつつドラマティックに
展開していくスラッシュ・サウンドはそれなりに魅力的だった(グリーンピース魂が燃え盛る歌詞の数々も
個性っちゃ個性か?)。メロディに無頓着な割りに迫力にも欠けるゲイリーの吐き捨て型Voと、
TROUBLE時代の面影を引き摺るデニスのドラミングは好き嫌いが分かれるところかもしれないが。
如何せんデビューした時代が悪く、大した成果を残せないまま消滅してしまったのが残念だった。


MAGNUM - Into the Valley of the Moonking - Time to Cross That River ★★★ (2010-06-09 23:13:58)

なぜか知らねどライブ風の歓声が付け加えられた、
淡く美しい叙情バラードの名曲。
こうした楽曲を歌うボブ・カトレイの歌声は本当に素晴しい。
忘我の境地で聞き惚れてしまいます。
エモーショナルに爪弾かれるクラキンさんの
アコギと、楽曲のおセンチさを高める
マーク・スタンウェイのKeyも素晴しいったら。


MAGNUM - Into the Valley of the Moonking - No One Knows His Name ★★ (2010-06-09 23:03:41)

前曲“MOONKING"の勢いを引き継ぎ、
これまた劇的且つ力強く展開していくナンバー。
サビを彩るファンファーレ調のKeyメロディが印象的。


MAGNUM - Into the Valley of the Moonking - The Moon King ★★★ (2010-06-09 23:01:04)

ブルージーに始まり、じっくり劇的に盛り上がっていく
アルバム表題曲にして本編のハイライト的名曲。
憂いに満ちたメロディを熱唱するボブ・カトレイのVo、
燻し銀の魅力を放つトニー・クラーキンの泣きのG、
スペーシー且つ壮大なマーク・スタンウェイのKeyと
MAGNUMの三本柱が揃って良い仕事しまくり。
またTHUNDER解散後、復帰を果たしたハリー・ジェイムズの
堅実なドラミングも楽曲のドラマ性向上に
大きく貢献しているように感じられます。


MAGNUM - Into the Valley of the Moonking - All My Bridges ★★ (2010-06-09 22:55:28)

高揚感に満ち溢れたポップ・チューン。
マーク・スタンウェイの手による
優雅で華やかなイントロを耳にしただけで
心が浮き立つのを感じますね。


MAGNUM - Into the Valley of the Moonking - Cry to Yourself ★★ (2010-06-09 22:48:57)

ファンタジックなイントロと共に優雅に本編の幕開けを飾る
アルバムのOPナンバー。後半でじっくりと聴かせてくれる
トニー・クラーキンのGが渋い。


MAGNUM - Into the Valley of the Moonking ★★ (2010-06-08 22:32:00)

再結成以降の作品は、細々とながらもちゃんと国内盤が出ていたので今回も期待していたのだが、
結局リリースが見送られてしまった'09年発表の14thアルバム。イマジネーションをかき立てられる
アルバム・タイトルに、名匠ロドニー・マシューズが手掛けた美麗なアートワーク、それに何より、
英国のバンドならではの湿り気と、淡くファンタジックな色合いに包み込まれた重厚な叙情HRサウンドは
相変わらずハイクオリティな内容を誇っているだけに、何とも勿体ないの話じゃありませんか。
初期ドラマティック路線への回帰の姿勢も感じられた前作『PRINCESS ALICE AND THE BROKEN ARROW』に比べると、
本作は幾分シンプルでポップな作風ながら、暖かみに溢れた音色でよく歌うトニー・クラーキンのGと、
華やか且つ上品なマーク・スタンウェイのKey、そして英国屈指の実力派シンガー、ボブ・カトレイの
包容力豊かな歌声に彩られた、気品と風格に満ちた本編の素晴しさはやはり唯一無二。
取り分け、高揚感を煽られるポップ・ソング③や、ブルージーな味わいの導入部を経て、力強く劇的に
盛り上がっていく⑤、エモーショナルな歌声と、爪弾かれるアコギの旋律が胸に染み入る
バラード⑧といった楽曲は、MAGNUMというバンドにしか生み出し得ない絶品の名曲かと。


ANNIHILATOR - Annihilator - Coward ★★★ (2010-06-06 00:14:37)

猛烈なスピードで駆け抜けていく高速スラッシュ・ソングながら
アグレッシブなだけでなく、キャッチーな魅力も備えた
アルバムのハイライト・ナンバーの一つ。
この曲における炸裂感とドラマ性を併せ持った
ジェフ・ウォーターズのGプレイはもう絶品。


ANNIHILATOR - Annihilator - The Trend ★★ (2010-06-06 00:05:07)

7分越えを果たす大作だが、
実のところ3分のイントロと4分の本編から構成された
ストレートなスラッシュ・ナンバー。
個性的なリフ・ワーク(“ALISON IN HELL風のパートも有り)
のみならず、時にデイヴ・パッテンのメタルコア風Vo以上に
魅力的に歌うジェフ・ウォーターズのGがとにかく魅力的。


ANNIHILATOR - Annihilator ★★ (2010-06-05 18:28:00)

ANNIHILATOR史上、最もハードコアな面構えのアリス嬢がアートワークを飾った13thアルバム。
ここ近作同様、エキセントリシティは控えめに、コンパクト且つシンプルにまとめられた作風で、個人的に
「デイヴ・パッテンを擁するラインナップの最高傑作では?」というぐらい気に入っていた前作と比べてしまうと
“HAUNTED"のようなドラマティックなナンバーが見当たらず、中盤に並ぶ楽曲にやや面白味が欠けていたりと、
多少物足りなさを覚えるのも事実だが、そうした不満点を補って遥かに余りあるのが、精密なリフ・ワークから
構築美を湛えたメロディアスなソロ・パートまで、目まぐるしくこなす名手ジェフ・ウォーターズのテクニカルなGプレイ。
『METAL』では大挙参加してくれたゲスト・ギタリスト達に花を持たせていた彼氏なれど、今回はもう最初から
最後まで鬼のように弾きまくり。取り分け、曲間を開けずに一気呵成に畳み掛けて来る①②③の冒頭3曲は、
彼のハイテンションなGプレイと、スピーディ且つキャッチーな曲調とが相俟って聴く者を圧倒する名曲揃い。
(あとに続くキレのあるミドル・チューン④や、本編屈指の名ソロが炸裂する⑧も名曲)
正直、これでメタルコア・シンガー然としたデイヴ・パッテン(Vo)の歌メロがもう少し魅力的なら・・・
と思わなくもないが、ジェフが彼を認め、信頼している以上は最早何も言うまい。実際、フロントマンとして
のみならず、セカンドGとしての役割もこなす等、ライブでの良い仕事っぷりには目を瞠るものがあるし・・・。
それに歴代シンガーの中でも最も灰汁の薄い声質ゆえ、いちげんさんにも取っ付き易いとの利点もあるかもしらん(?)


BLANC FACES - Falling From the Moon - Falling From the Moon ★★★ (2010-05-30 21:10:03)

伸びやかなVo、華やかなKeyによく歌うGが
ロマンティックなメロディを纏ってポップに駆け抜けていく
BLANK FACESというメロディアスHRプロジェクトの
魅力がギュッと凝縮された、2ndアルバムのタイトル・トラック。


BLANC FACES - Falling From the Moon ★★ (2010-05-30 21:04:00)

元FURYのロビー・ラ・ブランク(Vo、G)とブライアン・ラ・ブランク(B)の兄弟による
アメリカン・メロディアスHRプロジェクトが'10年に発表した2ndアルバム。
JUORNEY、TOTO、SURVIVORといったバンドの流れを汲む、洗練された産業ロックを演奏しており、
特に目新しい部分があるわけではないのだが、偉大なる先達が作り上げたフォーマットの中で
徹底した磨き上げがなされたそのサウンドは、すこぶるポップで爽快、キャッチーでロマンティック。
躍動感溢れるビートを叩き出すリズム隊の踏ん張りと、パワフルにも歌えるVoの存在のお陰で本編が
まったりし過ぎる事はないし、何より、聴いてるだけで日々の生活の疲れが洗い流されていくような、
ポジティブなフィーリングに満ちた清涼なメロディが素ん晴しい。OPに相応しいエネルギッシュなロック・チューン①、
華やかなKeyと、よく歌うGの堅実な仕事っぷりが光る③、美しく哀愁に満ちたバラード④・・・と続いていく
収録楽曲は何れ劣らぬ逸曲揃いだが、個人的に、本作のハイライトはアルバム表題曲でもある②。溌剌とした
曲調に塗された、ロマンティックな哀愁が胸に染み入る、哀メロ職人兄弟の名人芸が堪能できる名曲だ。
セルフ・タイトルのデビュー作が聴いてみたいんだけど、国内盤は既に廃盤なんだよなぁ。


KARELIA - Raise - Unbreakable Cordon ★★★ (2010-05-29 00:35:38)

物悲しくも美しい2ndアルバムのハイライト・チューン。
「韓流ドラマの主題歌のようだ」と評されたが、
実際、ピアノとGが情感たっぷりに紡ぎ出す
猛烈なまでに悲壮なメロディ展開はそれっぽい。
ただ、劇的なイントロを聴けば分かるとおり、
曲自体はかなりハードでドラマティック。
KARELIAのみならず、'05年度のHR/HMシーンを代表する逸曲かと。


KARELIA - Raise ★★ (2010-05-29 00:27:00)

おフランス出身らしいトレビヤンな気品を纏って、クラシカル/オペラティック/シンフォニックと、
三拍子揃った大仰なHMサウンドを聴かせてくれる5人組が、'05年に発表した2ndアルバム。
アートワークを手始めに寒色系のイメージでまとめられた本作は、メロパワ的な疾走感や煌びやかな
ゴージャスさが薄れてしまったため、デビュー作『USUAL TRAGEDY』程の高評価は得られなかった様だが、
イヤイヤなかなかどうして。荘厳に響き渡る混声オペラ・コーラスは健在だし、ディープな低音ボイスと
へしゃげ気味のハイトーンを使い分けるVo、悲壮なメロディをエモーショナルに紡ぎ出すG、楽曲にゴシック調の
冷ややかな哀感を付与するKey・・・と、前作の美点をしっかりとキープしつつ、一層深みを増した内容は
聴き応え十分。何より、これまで以上に悲哀の度を高めたメロディの泣きっぷりが素晴しいったら!
取り分け、メロパワ的なドラマ性を帯びた④、アラブ音楽風の序曲から繋がっていく壮大な⑤、じっくりと泣く
Gが辛抱堪らん⑥、劇的なイントロでガッチリと掴まれる⑦といった強力な楽曲が続く中盤は本編の白眉で、
特に「まるで韓流メロドラマの主題歌のよう」と評された⑦は、ピアノとGが紡ぎ出す壮絶なまでに
悲壮な旋律に思わず床の上をのた打ち回らせられる、'05年度屈指の超名曲。
KARELIA入門編としては前作『USUAL TRAGEDY』をお薦めするが、個人的にはこの2ndアルバムの方が好きだな。


MASTER - Unreleased 1985 ★★ (2010-05-25 22:17:00)

COMBAT RECORDSから'85年にリリースされる筈が、契約上のトラブルでお蔵入りとなってしまい、
'03年に発表されるまで陽の目を見る機会のなかった、MASTER幻の1stアルバム。
全曲が正式なデビュー作『MASTER』に再録されているので、「要するにデモ音源集みたいなもんでしょ」
と思われるかもしれないが、さに非ず。曲は同じでも両者から受ける印象は全く異なり、
スラッシュ/デス・メタル風味が色濃い『MASTER』に比べ、本作はパンク/ハードコア的な
生々しい前のめり感が強く漂う。極めてローファイなサウンド・プロダクションの下、
ダーティな咆哮を上げるVo、刺々しくノイジーなリフ&リズム、そして掻き毟られるようなGソロが
乾いた殺気を撒き散らしながら突っ走る、攻撃的な楽曲の数々に宿る初期衝動の熱量も桁違いで、
本作を聴くと、あれほどアグレッシブな『MASTER』ですら、ちゃんと「商品」として
仕上げられていた事が良く分かります。'85年にこのサウンドってのはかなり衝撃的だよなぁ。
MASTER入門編としては、総合的な完成度や取っ付き易さで勝る正式なスタジオ盤『MASTER』や
2nd『ON THE SEVENTH DAYS GOD CREATED...MASTER』をお薦めするが、それらが気に入ったなら本作も是非。


VITAL REMAINS - Icons of Evil ★★ (2010-05-20 23:06:00)

デビュー作『LET US PRAY』以来、久々に購入したVITAL REMAINSのアルバム。('07年発表の5th)
アンチ・クライスト魂が炸裂しまくったジャケット・アートワークも衝撃的な本作は、MORBID ANGELの
エリック・ルータンがプロデュースを担当、DECIDEからグレン・ベントンがゲストVoとして参戦を果たして
悪魔の如き咆哮を上げ、まるで機銃弾の様に吐き出される殺傷力満点のリフ&リズムと一体となって無慈悲に
荒れ狂うという、ストロング・スタイルのデス・メタルとしては文句なしに、凶悪極まりない内容に仕上がっている。
相も変わらず、キリスト教に対する憎悪に塗れたグレンのデス声も強力無比だが、何より本作を孤高の存在へと
高めているのが、デイヴ・スズキのネオクラ風味も感じられる流麗なGプレイ。その腕前はイングヴェイ・マルムスティーン
初期の超名曲“DISCIPLES OF HELL"を難なくカヴァーしている事からも明らかだが、特に、映画『パッション』を
彷彿とさせるイントロに導かれてスタートする②、劇的な曲展開に瞠目させられる③、バイオレントな
曲調の中で閃く、アコギの美旋律にハッと胸を突かれる⑤といった楽曲で聴く事の出来る、曲に荘厳さを
付与するドラマティックな彼のGプレイは、間違いなく本編最大の聴き所。
ブルータルなデス声Voと、間断なく刻まれ続けるリフ&リズムの応酬、それにほぼ全曲が6~9分台という
大作主義が取られた体力勝負を強いる作風ゆえ、通して聴くと後半はクタクタになるが、
それでも挑む価値は十分にある力作。近年のDEICIDEが好きならマスト・バイ。


TONY IOMMI - Fused ★★ (2010-05-17 22:08:00)

『SEVENTH STAR』以来となる、トニー・アイオミとグレン・ヒューズのコラボ作品だが、最初に①を聴いた時は、アイオミ謹製の暗く沈み込むようなヘヴィ・リフの上に、グレンの陽性な歌唱が乗っかるそのミスマッチさに、どうにも違和感が拭えなかった。『SEVENTH~』の時はそんな風には感じなかったのだが、正調ブリティッシュHR路線を志向し、且つドラッグとアルコール依存症でヘロヘロだったグレンが雇われシンガー役に徹していたあの作品に比べ、今回は、初期サバスに通じるダークネスとヘヴィネス重視の作風なうえに、野心むき出しのグレンのVoが「これを機会にサクセスしたるでぇ!」とばかりに、前へ前へと押し出してくる事が違和感を強めてる要因か。
とは言え、一級のギタリストとシンガーが手を組んだ作品ゆえクオリティが低い筈もなく、また、当初感じられた違和感も聴き進めて行けば徐々に薄れていく。中盤以降は、『HEAVEN AND HELL』の頃を思わせる転調パートを備えた⑤、ポップな味わいも感じられる⑥、強力無比なグレンの歌唱が曲の持つ劇的さを引き立てる⑦、悲壮感に満ちたGリフが刻まれる⑧、本編屈指の名リフが疾駆する⑨、そして強烈な泣きを伴ってアルバムをドラマティックに締め括る荘厳なエピック・ソング⑩・・・と、様式美サバスを愛して止まない我が身が聴いても「流石トニー!」と惚れ惚れさせられる強力な楽曲が並ぶ。
まぁ、ロニーとかトニー・マーティンとか、もっと暗めの声質のシンガーが歌った方が、よりハマッたと思わなくもないけれどね。


TONY MARTIN - Back Where I Belong ★★ (2010-05-14 23:22:00)

BLACK SABBATHを追ん出されたトニー・マーティンが、二ール・マーレイ、ジェフ・ニコルズ、
ローレンス・コトルといったサバス時代の同僚や、QUEENのブライアン・メイ、SAXONのナイジェル・グロックラーら、
英国HR/HMシーンのベテラン・ミュージシャンの力を借りて制作、'92年に発表した1stソロ・アルバム。
Gリフやリズム・パターンは後期BLACK SABBATH風味ながら、サックスを導入し、お洒落なアレンジが
施されたOPナンバー①によく表れている通り、シンプルな音像の下、曲によってはホーン・セクションや
ゴスペル・コーラスを取り入れる等、HR/HMとは随分な距離を感じさせるライトな作風に仕上がっており、
例えば、本作にはBLACK SABBATH時代の名曲“JERUSALEM"のカヴァー⑬が収録されているのだが、『TYR』の中では
比較的ポップに聴こえたあの曲が、ここではかなりハードに響いて来る事からもの、その方向性は明らか。
とは言え、上記したOPナンバー①を手始めに、ブライアン・メイが流石の指捌きを披露するバラード③、
歯切れ良くロックする⑦、流麗なKeyの調べが心地良い⑩等、トニーが手掛けた収録曲のクオリティは
低くなく(いや寧ろ高い)、しかも、それを彼が潤い豊かに歌い上げるのだから、素晴しくないわけがない。
また、今回彼氏は全編でGも担当しているのだが、↑上で別の方が仰られている通り、これがなかなかのもの。
組曲形式で綴られるバラード⑤⑥でGを渋く泣かせる腕前なんて、素直に感心させられますよ。
様式美HM色は皆無だが、メロディ愛好家なら押さえておいて損はない1枚かと。


MOAHNI MOAHNA - Temple of Life - The Quest for the Unholy Sword ★★ (2010-05-09 21:57:37)

ブルージーなGリフに始まり、
フォーキーな民謡調パートを経て
最後は“THE SABBATH STONES"風に幕が下りる
ドラマティックな名曲。


MOAHNI MOAHNA - Temple of Life - Face the Light ★★ (2010-05-09 21:45:02)

重たいリフ&リズム、それにハモンドの音色から
スタートするアルバムOPナンバー。
要するに“ANNO MUNDI"ですね(笑)
弦楽器を纏って曲調がテンポUPするパートは
思わずガッツポーズ取りたくなる劇的さ。


MOAHNI MOAHNA - Temple of Life - Queen Shamar ★★★ (2010-05-09 21:33:17)

シングルとしてリリースされただけあって、
神秘的な歌メロを朗々と熱唱するVo、
エスニックなGリフ、優雅でクラシカルな弦楽器隊、
そして欧州民謡風味のメロディ・・・と、
このバンドの魅力全部入り。


MOAHNI MOAHNA - Temple of Life ★★ (2010-05-09 21:25:00)

WUTHERING HEIGHTSやEVIL MASQUERADEでの活動で知られる、ヘンリック・フライマン(G)によって結成された
スウェーデン出身のHMバンド(但しリズム隊はセッション参加)が'95年に発表したデビュー作。
トニー・マーティン似の熱唱型Vo(名前もマーティン)といい、神秘的且つドラマティックな風情を湛えた
楽曲の数々といい、名作『HEADLESS CROSS』や『TYR』を発表した頃のBLACK SABBATHを彷彿とさせる
様式美HMサウンドが詰め込まれた1枚で、その完成度の高さは、後期サバス・フォロワー群の中でもトップクラス。
Gリフにトニー・アイオミ程の冴えはないし、ダークな厳粛さも然程感じられはしないが、その分、本作では
モノホンのオーケストラや、欧州民謡調のメロディをドーンと導入、クラシカルな優美さや格調高さを増量して
独自色を主張。新人バンド(当時)ながら、デビュー作にして敢えて生オケに拘るその意気や良し、だ。
特に、エスニックなGリフとフォーク調のメロディ、それにクラシカルな弦楽器隊が疾走する④は、
MOAHNI MOAHNA版“THE LAW MAKER"とでも言うべき(?)、バンドの魅力の粋を結集した本編最大の聴き所。
個人的には、この名曲が聴けただけで本作を購入した価値あり。(他にも良い曲が揃ってるけどね)
トニー・マーティン在籍時代のBLACK SABBATHを愛する向きに強くお薦めする、様式美HMの力作。


MOAHNI MOAHNA ★★ (2010-05-09 21:23:00)

ヘンリック・フライマン(G、Key)とトミー・レーン(G)が中心となって、スウェーデンはティムローにて結成。
そこにマーティン(Vo)が加わる形でラインナップが完成し、本格的に活動を開始する。
ちなみにメインの3人以外は、必要に応じてスタジオ・ミュージシャンを起用する活動形態を取っていた模様。
'92年にデビューEP『FACE THE LIGHT』、'94年にシングル『QUEEN SHAMAR』を発表。
そして'94年に制作した初のフル・アルバム『TEMPLE OF LIFE』で日本デビューを飾る。
後期BLACK SABBATHを彷彿とさせる、神秘的でクラシカルな様式美HMサウンドが評判を呼ぶも
(確か、BURRN!!とかでも高得点を獲得していたような?)、音楽性を拡散させてしまった
次作『WHY』('97年)でズッコケ、そのままバンドは自然消滅。
リーダーのヘンリック・フライマンは、WUTHERING HEIGHTS参加を経て、現在は
自身が率いるバンド、EVIL MASQUERADEで活動中の筈。
実は評判の悪かった2ndアルバムって聴いた事がないのだが、今にして思えば聴いておけば良かったか。


SAXON - The Inner Sanctum ★★ (2010-05-09 00:29:00)

『FOREVER FREE』('92年)以降のSAXONのアルバムにハズレはないが、取り分け00年代突入以降は、全盛期の
名盤と比較しても何ら遜色ないハイレベルな作品を連発しており、特にこの17thアルバムはその中でも屈指。
圧倒的個性と説得力でもって聴き手を捻じ伏せるビフ・バイフォードのVo、力強く骨太なGリフ、タフでソリッドなリズム、
それに湿っぽくならない程度にフィーチュアされた憂いを帯びたメロディ(2本のGが良い仕事してます)とが、
一丸となって突き進む武骨で男気溢れるサウンドは、これぞ英国産HM!といったカッコ良さに満ち溢れ、
中でも、荘厳なイントロに導かれて走り始める劇的なOPナンバー①に始まり、地響き立てて爆走する
疾走チューン②を経て、本編最初のハイライトと言うべきメランコリックにして重厚、且つドラマティックな
名曲③へと雪崩れ込むアルバム序盤の見事な流れは、現在のSAXONが第2の黄金期にある事を端的に物語る完成度の高さ。
そして後半には、叙情的なインストの小曲⑨から繋がり、アルバムを壮大に締め括るエスニックなエピック・チューン⑩が
控えるという、全く持って隙のない構成。(大量に収録されたボーナストラックの存在は賛否分かれるかな)
ベテランらしい重厚感溢れる佇まいと、ベテランらしからぬ活きの良さが無理なく同居した逸品。
本作リリースに伴うLOUD PARK 07でのライブの盛り上がりっぷりも圧巻でしたね。


AGONY - The First Defiance - Deadly Legacy ★★★ (2010-05-08 01:09:09)

「スラッシュ!」のシャウトと共に
トリッキーなGリフが猛烈に走り始める
高速スラッシュ・ナンバー。
名リフが詰め込まれた『THE FIRST DEFIANCE』なれど、
印象度で言えば、この曲のGリフのカッコ良さはピカイチ。
ラス曲に相応しい劇的な曲展開も○。


AGONY - The First Defiance ★★ (2010-05-07 22:35:00)

英国人画家ジョン・マーティン晩年の大作として知られる、名画『神の大いなる怒りの日』を用いた
壮麗極まりないジャケット・アートワークと、裏ジャケのメンバーの毬藻パーマが強烈な印象を残す、
スウェーデンはストックホルム出身の5人組が、UNDER ONE FLAG RECORDSに残した唯一の作品。
2本のGが猛烈な勢いで刻み倒すエッジの効いたGリフ、威勢の良いシャウト型Vo、安定感と豪快さを併せ持った
リズム隊とがスリリングに絡み合いながら突進する、インテレクチュアルなスラッシュ・サウンドを
身上とするバンドで、複雑なリフ/リズム・チェンジが組み込まれた楽曲群を覆う、
ダークで湿った雰囲気は如何にも北欧的だが、ドラマティックと言うにはメロディや曲展開に
少々愛想が欠ける辺り、英国産スラッシュ(とNWOBHM)に近いノリも感じられたり。
個人的にはややストライク・ゾーンからは外れる音楽性なのだが(Gソロにもう少し華があればなぁ)、
とにかくこのバンド、切れのあるリフ・ワークとドカドカと豪快に鳴りまくり、全編をスピーディに牽引する
Dsのカッコ良さが半端じゃない。特に、ARTILLERY辺りに通じるGリフのクールさは本作の肝。
ラストを締め括る⑧なんて、頭に「超」付けたくなる名曲っすよ。
正規盤には高額なプレミアが付いてしまっているので、今となっては入手が困難な作品ゆえ、
METAL MIND辺りが頑張ってくれて、リマスター盤再発に漕ぎ付けてくないかなー。


AGONY ★★ (2010-05-07 22:32:00)

'84年、スウェーデンはストックホルム近郊の街ソルナにて誕生(当初はAGONIと名乗っていたのだとか)。
2本のデモテープ『EXECUTION OF MANKIND』『MFN』と、1枚のスタジオ・アルバムのみを残して解散した
短命なバンドだったが、未だにマニア筋からの評価は高く、彼らがMUSIC FOR NATIONS傘下の
UNDER ONE FLAG RECORDSから'88年にリリースしたデビュー作の正規盤は、中古盤市場において
非常に高価な価格で取引されている。個人的にこのバンドの名前はROADRUNNER RECORDSの
コンピ盤『STARS ON THRASH』で初めて知ったが、本作の入手にはドえらく苦労させられた覚えあり。
尤も、現在は安価なリプロ盤が出回っているので、聴く事自体は然程難しくないと思われ。
また、テクニカルなスラッシュ・サウンドのカッコ良さと併せて本作を語る上で外せないのが、
荘厳なジャケット・アートワークの美しさ。不遇の英国人画家、ジョン・マーティン
(ANGEL WITICHがこの人の代表作の一つ『万魔殿の堕天使』をデビュー作のジャケットに使ってましたね)
の晩年の傑作として知られる、『大いなる神の怒りの日』が使用されており、
これはCDじゃなくてレコードで持っていたいよなぁ、と。


SABBAT (日本) - Sabbatical Holocaust ★★ (2010-05-06 21:35:00)

リリース当時、ベスト盤かと思って購入したら、実は'85年から90年にかけてSABBATが発表した5枚のEP
(+ライブ音源3曲)を、CD1枚にまとめた初期音源集だった事が後に判明。とは言え、初期SABBATの音楽的変遷を
手軽に振り返れる、後追いファンには便利極まりない作品である事に間違いはないので、結果オーライ。
まぁ、ブックレットに堂々と記されている通り、板起こし音源のオフィシャル・ブートレッグゆえ音質はお世辞にも
良好とは言えないが、そもそもプロダクションに拘る人がSABBATを聴くとも思えないので(失礼)これでいいのだ。
VENOMやBATHORYに通底する、禍々しく鋭利なGリフが疾走する、サタニックな雰囲気漂う楽曲の数々は
文句なしのカッコ良さで、それでいてGが紡ぎ出すメロディには日本のバンドならではの構築美が宿っており、
70分オーバーの長尺な収録時間にも関わらず、捨て曲の類は皆無。個人的には、よりスラッシュ・メタル色を強めた
『BORN BY EVIL BLOOD』('87年)以降の楽曲がツボで、取り分け、最低且つ最高なジャケット・アートワークが
目印のEP『THE DEVIL'S SPERM IS COLD』('89年)収録曲⑧⑨のカッコ良さは出色。
正直、本作はSABBAT入門編には向かないように思うが(最初に聴くなら2nd『EVOKE』辺りがお薦めかな)、
ブラック/サタニック・メタル好きなら購入して損はない1枚かと。


HARMONY - Dreaming Awake ★★ (2010-05-05 17:37:00)

日本デビュー作となった、2nd『CHAPTER Ⅱ:AFTERMATH』が各所で高く評価された
スウェーデン出身の5人組HMバンドが、'03年にMASSACRE RECORDSからリリースしていたデビュー作。
北欧のバンドらしい叙情性と冷気は保ちつつ、へヴィネスとダークネスを増量して、よりパワー・メタル色を
強めた『CHAPTER~』に比べると、本作はオーソドックスな北欧ネオクラ・メタル寄りの作風で、
コブシの回りまくるVoの歌いっぷりもあって、ヨラン・エドマン在籍時のイングヴェイ・マルムスティーンを
彷彿とさせる部分多し。(ブルーズ色は皆無だけどね)
特に、短いインスト曲をイントロに配して疾走するスピード・チューン②⑦は、劇的なメロディを流麗に紡ぎ出すGといい、
楽曲全体を華やかに/冷やかに彩るKeyといい、そして何より「これぞネオ・クラシカル!」といった趣きのメロディを
コブシを効かせて歌い上げる強力なVoといい、北欧メタル・ファンなら思わず歓声を上げること必至の名曲。
次作に比べると、後半にこれといったキメ曲がない事、クオリティは高いものの全体的に楽曲が無駄に長く
(半数以上の楽曲が6分越え)、通して聴くとややダレる等の弱点も目に付くが、そうしたポイントも
2ndアルバムではちゃんと修正されている辺り、このバンドの潜在能力の高さが伺えて頼もしい。
とりあえず、『CHAPTER Ⅱ:AFTERMATH』が気に入った人なら購入しておくべき1枚かと。


ANVIL - Forged in Fire ★★ (2010-05-04 22:31:00)

意表を突いて、妖しくドゥーミーなヘヴィ・チューンで本編の幕が開く'83年発表の3rdアルバム。
と言っても、おどろおどろしいリップスの歌唱が映えるその①は、現在でもライブに欠かす事の出来ない
ANVILの代表曲の一つだし、それ以外にも本作には、より雄弁に歌うようになったリップスのVoと、音数の多い
ロブ・ライナーのドラミング(ちょっと不安定だけどね/笑)を活かして前へ前へと押し出してくる、
彼ららしいパワフル且つキャッチーな名曲・佳曲がズラリ顔を揃えている。
スラッシュ・メタル勃興に大きく貢献した、前作『METAL ON METAL』に比べると幾らか荒々しさは減ったものの、
その分、重厚感、整合性、それに金属的色艶は格段に増しており、ちょっとRAVENの『ALL FOR ONE』を
思い起こさせる方向性かな、と。(そういやANVILの映画にちらっとマーク・ギャラガーが出てましたね)
前述の①、スラッシーなスピード・ナンバー②⑨、IRON MAIDENの“WRATHCHILD"を彷彿とさせる⑤、NWOBHM風の⑧、
猛々しく畳み掛ける好戦的なラスト・ナンバー⑩・・・といった楽曲も強力な仕上がりだが、
個人的に本編のハイライトは勇ましくドラマティックな名曲③で決まり。これを聴くと、前作からバンドが
その作曲能力(とアレンジ・センス)に、しっかりと磨きをかけてたことが良く分かります。
全盛期のANVILの勢いが封じ込められた『METAL ON METAL』にも引けを取らない力作。(本作発表後、初来日)
せっかく映画を切っ掛けに再評価の機運が高まっているのだから、この時期の作品の国内盤を
まとめてリリースしてくれると嬉しいんだけどなぁ。


ANVIL - Forged in Fire - Winged Assassins ★★ (2010-05-04 22:30:02)

唸りを上げるB主導で重心低く突進する、
アルバムのラスト・ナンバー。
これより速い曲は同アルバム中にも存在するが、
攻撃性にかけてはこの名曲が一番。


ANVIL - Forged in Fire - Free as the Wind ★★★ (2010-05-04 22:22:27)

従来のANVIL流メタルとは趣きを異する
どちらかと言えば様式美HM寄りのナンバー。
個人的に彼らの作品で一番好きなのは
『METAL ON METAL』だけど、曲単位なら
このドラマティックな名曲が一番好きだ。


ANVIL - This Is Thirteen - THUMB HANG ★★ (2010-05-04 17:32:29)

ANVIL結成後、最初に書かれたという楽曲。
映画「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」の中で
その存在について語られた事で、CDにオマケ収録される運びとなった。
スペインの宗教裁判について歌ったという
おどろおどろしい雰囲気漂うドゥーミーなヘヴィ・ナンバー。
良い曲です。


ANVIL - This Is Thirteen ★★ (2010-05-04 17:20:00)

映画『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』を見た帰りに思わず購入してしまった
ANVIL13枚目のアルバム。(考えてみりゃ彼らの作品を購入したのは90年代以来、実に久し振りだ)
で、現在。映画のDVDはほぼ毎日のように視聴しているのだが、本作を聴き直す機会はあまりない。
↑上のお二方が仰られている通り、ANVIL作品としての完成度は「並」レベルだし、いくら『THIS IS THIRTEEN』たって
全13曲収録は詰め込みが過ぎるでしょう・・・ってのが正直な感想で、映画の反響がモチベーション的にも
制作環境的にも反映されるであろう、次作『JUGGERNAUT OF JUDGEMENT』こそ真の勝負作かな、と。(期待期待)
とは言え本作が救い難い駄作かっつーと、当然そんな事はなく、現代版“FORGED IN FIRE"といった趣きの
ヘヴィなアルバム表題曲①や、よく歌うGが印象的な疾走チューン⑥、映画の中で劇伴として使用されていた⑫⑬辺りは
なかなか聴き応えがあるし、何よりのトピックは、劇中において「幻の楽曲」として語られていた
“THUMB HANG"がボーナス・トラックとして収録されている事。先だっての来日公演でも披露されていた、
彼らのBLACK SABBATH愛が伺える、このドゥーミー且つ劇的な名曲が聴けるだけでも本作は購入する価値有り。
ANVIL13枚目のアルバムとしてよりも、映画のサウンドトラックとして楽しめる1枚かな。


SERENITY - Words Untold & Dreams Unlived - Forever ★★★ (2010-05-01 00:21:50)

リリカルなKeyにキレのあるG、
泣きの入った歌メロに重厚なリズムが心地良く疾走する、
このバンドならではの魅力に溢れた名曲。
邦題は“無限"


SERENITY - Words Untold & Dreams Unlived - Engraved Within ★★★ (2010-05-01 00:19:31)

邦題は“務験"
Key大好き人間としては、冒頭の流麗なKeyプレイだけで
ご飯おかわり三杯は可能。
楽曲自体、起承転結を伴ってドラマティックに展開する
隙のない仕上がりで文句なし。


SERENITY - Fallen Sanctuary - Words Untold & Dreams Unlived (2010-05-01 00:09:55)



SERENITY - Words Untold & Dreams Unlived ★★ (2010-04-30 23:50:00)

オーストリアは、西部チロル地方ヴェルグル出身の5人組プログレッシブHMバンドが、
'07年にNAPALM RECORDSから発表した1stアルバム。(邦題は『夢言』)
音楽雑誌や、このサイトにおいても高評価を獲得したノルウェーのCIRCUS MAXIMUSと同時期に、
同じレーベル(サウンド・ホリック)から日本デビューを飾り、且つ演ってる音楽も「ポップな
ヴォーカル・メロディにも気を配った、独り善がりにならないキャッチーなプログレ・メタル」
という類似性を備えながら、CIRCUS MAXIMUSの『ISOLATE』に比べると悲しいぐらい話題にならなかった本作。
どっこい、要所にインストの小曲を配して、本編全体をドラマ性たっぷりに物語っていく構成といい
(コンセプト・アルバムってわけではない様だが)、各曲に付けられた仰々しい邦題が決して大袈裟には感じられない、
細部まで練り込まれたドラマティックな楽曲の数々といい、そのクオリティは決して馬鹿に出来たものではない。
取り分け、流麗且つ潤いに満ちたKey、キレのあるメロディックなG、重厚なリズム、そして憂いを帯びたVoとが
一体となって、劇的なドラマを構築していく⑤⑥なんぞ、プログレ・メタルとメロディック・パワー・メタルの
味わいが程好く織り交ぜられた、このバンドならではの名曲かと。
ジャンル・ファン以外にもアピールし得る魅力を備えた力作。CIRCUS MAXIMUSのアルバムが気に入った方はご一緒にどうでしょ。


EMIR HOT - Sevdah Metal - Stand and Fight ★★ (2010-04-29 19:50:26)

さめざめと泣くアコギと
ジョン・ウェストのVoを用いて
上手く曲調に起伏が演出されたバラード。


EMIR HOT - Sevdah Metal - Endless Pain ★★ (2010-04-29 19:41:21)

セヴダのメロディと様式美HM然とした曲調が
上手く組み合わされた、エミール・ホットが目指す
「セヴダ・メタル」なるサウンドが
非常に判り易く示された1曲かと。


EMIR HOT - Sevdah Metal - You ★★ (2010-04-29 19:37:46)

本編ラストに鎮座まします
8分以上に及ぶ大作ナンバー。
女性Voの導入が楽曲の持つ
幻想的な雰囲気を強化。
ジョン・ウェストの熱唱も映える。


EMIR HOT - Sevdah Metal ★★ (2010-04-29 11:28:00)

ボスニア・ヘルツェゴビナ(旧ユーゴスラビア)出身のミュージシャンというと、勉強不足ゆえミシャ・カルヴィン
ぐらいしか思いつかないのだが、このエミール・ホットなるギタリストもなかなかの逸材。
ジョン・ウェスト(Vo)にマイク・テラーナ(Ds)という実力派ミュージシャンのバックアップを受けて
制作された、本ソロ・デビュー作で披露されているのは、時に賑々しく、時に猛烈な哀愁を発散しながら楽曲を彩る
ボスニア/中央・東部地方発祥の民俗音楽「セヴダ」のメロディを大胆に導入した、スピーディでクラシカルな様式美HM。
特に、起伏に富んだ泣きのバラード⑥、エキゾチックなメロディを撒き散らしながら疾走する⑦、
そして女性Voの導入がドラマティックな効果を上げている、本編のハイライトたる大作ナンバー⑩といった楽曲は、
聴いているだけで東欧の寒々とした自然や街並みが目に浮かんでくるような、エミール・ホットの目指す
「セヴダ・メタル」なるサウンドが、高いレベルで表現された名曲じゃないかと。ジョン・ウェストと
マイク・テラーナのサポートっぷりもナイス。(ただ、ジョンはまた随分と声質が変わった印象)
音質がイマイチな点と、一部楽曲ではセヴダのメロディがチープに聴こえてしまう点は要改善なれど、
ともあれ、この人にはこの路線を極めて欲しい。目指せ第2のスティーヴン・アンダーソン(?)


EMIR HOT ★★ (2010-04-29 11:26:00)

旧ユーゴスラビア(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)、ツズラ出身で、現在はロンドンを拠点に
活動中というギタリスト。てっきり若手ミュージシャンかと思いきや、写真を見ると
結構ベテランっぽい雰囲気で、実際、80年代末からバンド活動を開始し、地元ではTVドラマの
サントラを手掛けるなど、既に確固たる地位を築いているとのこと。
ボスニア/中部・東部バルカン地方のトラッド音楽「セヴダ」(ポルカに似てる)と、
ネオ・クラシカル風味の様式美HMとの融合を図ったアルバム『SEVDAH METAL』で
ソロ・デビュー。国内盤もリリースされたが、サウンド・ホリックが会社を畳んでしまったので現在は廃盤・・・。


STORMWARRIOR - Heading Northe ★★ (2010-04-27 21:52:00)

社長の急逝に伴いサウンド・ホリックが会社を畳んでしまったため、徳間ジャパン・コミュニケーションズを通じて
配給されていた、同レーベルのカタログ全てが廃盤になる・・・との話を聞いて、慌てて購入を後回しにしていた
対象作品を買い漁っている今日この頃。その流れの中で入手したのが、STORMWARRIORが'08年に発表したこの3rdアルバム。
嘗て彼らのデビュー作を聴いた時は、もっさいジャケットに下手っぴぃな歌といい、好印象を持った記憶がないのだが、
あれから早幾年月、いつの間にやら本格派メタル・バンドとしての風格を身に付けていて吃驚。化けたなぁ。
HELLOWEEN~GAMMA RAYの流れを汲む、ティピカルなメロパワ・サウンドに加えて、今回は北欧神話と海賊を
題材に取ったコンセプト作ということで、全体的にヴァイキング・メタル風味が大幅増量。大仰なSEやKeyを
効果的に取り入れ、序曲に始まり終曲に終わる芝居掛かった構成といい、本編及び各楽曲に宿る
ドラマ性/スケール感が飛躍的に向上。特に、血沸き肉踊る勇壮極まりないスピード・チューン②⑧、
マッチョなBラインが印象的な④、吹き鳴らされる角笛に思わず血が滾る⑥、メンバーがBATHORYからの影響を告白する
ダークで重厚なヴァイキング・メタル・チューン⑦、MANOWARばりに劇的な大作⑨・・・といった楽曲の完成度は出色。
骨太な楽曲に比べると、線の細いVoのパワー不足が惜しまれるが、まぁぶち壊しって程でもないので許容範囲内。
メロスピ/メロパワ好きのみならず、一般的なHR/HMファンにアピールし得る説得力を備えた1枚ですよ。


SACROSANCT - Truth Is - What Is - Truth Is What Is ★★ (2010-04-24 10:12:47)

スラッシュ・メタルならではの疾走感と、
このバンドらしい捻くれた曲展開、
それに凝ったアレンジが堪能できる
アルバムのハイライトを飾る7分以上に及ぶ大作曲。
縦横無尽に動き回るツインGも○。


SACROSANCT - Truth Is - What Is - Dimension Of Violence (2010-04-24 09:58:00)

上擦り気味のVoと線の細いDsがやや不安定ながら
(このバンドにしては)ストレートに疾走する楽曲は
単純にカッコイイ。


VEKTOR - Black Future - Accelerating Universe ★★★ (2010-04-24 02:05:11)

スペーシーに浮遊する叙情パートを飲み込んで、
壮大且つドラマティックに組み立てられた
本編中、最もプレグレ・テイストが色濃く薫る大作ナンバー。
ハイテンションなヤスリ声のVo、多芸なG、
タイトなリズム隊とが一丸となって、目まぐるしく動き回る
予想は裏切り、期待は裏切らない曲展開に翻弄されるうちに、
あっという間に聴き終えられる名曲。


VEKTOR ★★ (2010-04-21 22:31:00)

ツインG編成で、Vo兼Gのデヴィッド・デサントを中心に結成された、
アリゾナ州テンペ出身の4人組テクニカル・スラッシュ・メタル・バンド。
自主制作の1st『DEMOLITION』と、デモテープ2本を発表した後、リズム隊を刷新して'09年末に
HEAVY ARTILLERY RECORDSから2nd『BLACK FUTURE』を発表、これが世界各地で好評を博する。
メンバーが告白する通り、変則的に動き回るGリフから、耳に引っ掛かる不協和音の使い方、
科学、宇宙をテーマに取り上げた理系の歌詞、そしてバンド・ロゴに至るまでVOIVODからの影響が色濃い
音楽性ながら、若手スラッシャーらしいはっちゃけた疾走感と、激しくも悲哀に満ちた叙情メロディを
紡ぎ出す、メロディックなツインGの存在が前面に押し出されているため、VOIVODに比べると
かなりキャッチーで聴き易く、ずっと正統派ヘヴィ・メタリックな作風がその持ち味。
また、楽曲によっては『ETERNAL DEVASTATION』の頃のDESTRUCTIONを思わせる部分もあり。


WILDFIRE - Summer Lightning - Screaming in the Night ★★ (2010-04-17 01:10:08)

鋭角的且つメロディアスに絡み合う
ドラマティックなツイン・リードGが美味しい名曲。
確かな実力を備えたシンガーながら、
いかにもNWOBHMチックな垢抜けない哀愁を漂わせた
ポール・マリオ・デイの歌いっぷりも見事。


WILDFIRE - Summer Lightning - The Key ★★★ (2010-04-17 01:05:35)

2本のGが劇的にハモるインスト曲
“PRELUDE IN F FLAT MINOR"を経て疾走を開始。
英国然とした煮え切らない歌メロ、伸びやかに絡み合う
メロディアスなツイン・リードG、そして起承転結を兼ね備えた
ドラマティックな曲展開・・・と、「これぞNWOBHM!」と
思わずガッツポーズ決めたくなる名曲。
よりハードになったPRAYING MANTIS的な感触もあり。


WILDFIRE - Summer Lightning ★★ (2010-04-15 23:05:00)

IRON MAIDENの初代フロントマンとして知られ、またMOREのシンガーとして第2回MONSTERS OF ROCKにも
出演したポール・マリオ・デイ(Vo)や、元WEAPONのジェフ・サマーズ(G)、ブルース・ビスランド(Ds)といった
中堅ミュージシャン連中によって結成された5人組HRバンドが、'84年にMAUSOLEUM RECORDSから発表した2ndアルバム。
如何にも英国的な雰囲気漂う、煮え切らないメロディを熱唱するVoに、伸びやかに絡み合うメロディアスな
ツイン・リードGが疾走する、「これぞNWOBHM!」なサウンドが詰め込まれた本作は、マニア筋からの評価も
非常に高く(雑誌等でNWOBHMの特集が組まれると「必聴の名盤」として選出される機会多し)、取り分け、
分厚いGハーモニーに導かれてスタートする、起承転結がバッチリ決まった劇的な疾走チューン②は、
NWOBHMを語る上で欠かす事の出来ない名曲の一つ。それ以外にも、勇ましくアグレッシブな④、2本のGが
鋭利且つ軽快に動き回る正統派へヴィ・メタリックな⑪を手始めに、本編は秀曲揃いで捨て曲の類は一切なし。
またこのバンドの場合、NWOBHMと聞いて想起される暗さや湿気っぽさが薄く、ポップに弾む⑥のような楽曲を
収録する等、抜けのいいノリの良さを備えている点もポイントか。尤も、こうした楽曲においても
どこか明るくなりきれない曇天模様の雰囲気が漂ってくる辺りが、やはり英国のバンドだなぁ、と。
尚、本作発表後にバンドは解散。Voを除くメンバーはゲイリー・バーデンが立ち上げたSTATETROOPERに合流する事となる。


ROYAL BLISS - Life In-Between - Finally Figured Out ★★★ (2010-04-09 23:51:18)

ミカエル・アーランドソンの名曲“IT'S ALRIGHT"を
彷彿とさせる、メソメソと女々しい(褒め言葉)
泣き虫バラードの名曲。
前曲“POCKET OF DREAMS"からの繋ぎが
また素晴しいんだわ。


STATETROOPER - The Calling ★★ (2010-04-09 23:38:00)

よもやの再結成を果たしたSTATETROOPERが、'02年に発表した2ndフル・アルバム。
流石に「オリジナル・メンバー全員集合」というわけには行かなかったようだが、ぶっちゃけこのバンドは
ゲイリー・バーデン(Vo)とジェフ・サマーズ(G)さえ居ればそれでOKなわけで、セルフ・タイトルの1stフル同様、
本作もまたゲイリーの歌メロ作りの上手さと、ジェフの曲作りの上手さが巧みに組み合わさった、メロディアスHRの
好盤に仕上がっている。(プロデューサーを務めたマイケル・ヴォスの貢献も大きいのかな)
Keyのフィーチュア度が下がったぶんGサウンドが強調された作風は、前作に比べ随分とヘヴィさを増した印象で、
個人的にはポップな躍動感やキャッチーさが薄れてしまった点は残念でならないが、とは言え、如何にも英国の
バンドらしい翳りと、大仰にならない程度のドラマ性を備えた楽曲は聴き応え十分だし、伸びやかに歌い、
曲中にフックを作り出すジェフ・サマーズのメロディアスなGプレイ、嘗てよりグッと歌唱力を高めたゲイリーの
味わい深いVo、共に全く往年の輝きを失ってはいない。特にゲイリーの場合、若かりし頃から
オッサン声だったせいか、加齢による声質の劣化が殆ど感じられない事もプラスに作用しているような?
(老け顔の少年が年を取ると、逆に若く見えるみたいな感じ?)
1stアルバムに匹敵する内容だとは思わないが、聴けば聴くほど味が出てくる、ベテラン・バンドらしい
燻し銀の魅力を備えた1枚。


SODOM - M-16 ★★ (2010-04-06 22:26:00)

アルバム・タイトルから曲名、ジャケット・デザイン、THE TRASHMENの代表曲(映画『フルメタル・ジャケット』で
お馴染みの)“SURFIN' BIRD"のカヴァー、それに「戦争」をテーマに据えた歌詞の数々に至るまで、
トム・エンジェルリッパーのミリオタ魂が全編に渡って炸裂しまくった、'01年発表の11thアルバム。
SLAYERばりにファスト&ブルータルなスラッシュ路線への帰還がファンから歓迎された前作『CODE RED』に比べ、
重厚感と緩急の演出に重きの置かれた本作はかなり評価が分かれる様子なれど、とは言え、殺伐としたGリフが
刻まれる④を筆頭に、高い殺傷力を誇る高速スラッシュ・ナンバーはしっかりと健在だし、ミドル/スロー・テンポの
楽曲にしても、ちゃんと疾走パートが組み込まれているので、全編を貫く突撃感覚に鈍りは全く見られない。
というか寧ろ、好戦的な楽曲の数々が撒き散らす殺気や狂気、そして何より「SODOMらしさ」に関しては
完全に前作を上回っているように思うのだが・・・どうでしょう?
また、全体的にテンポが抑え気味になった分、バーネマン(G)のメロディ・センスの良さや、攻撃的でありながらキャッチー、
それでいて戦う漢の哀愁まで伝える、トムの濁声Voのスペシャルさがこれまで以上に際立っている点もポイントかと。
取り分け、ダイナミックに迫り来る①、冒頭でキルゴア中佐が名言を発してくれる③、重心低くパワフルに
押し出してくる⑦といった、両者の魅力が如何なく発揮された楽曲のカッコ良さには心底ゾクゾクさせられますね。
METALLION誌において「00年代の名盤300選」に選出されたのも大いに納得の行く1枚。


ROYAL BLISS - Life In-Between ★★ (2010-04-01 23:27:00)

メンバーを襲った数々の不運を乗り越えて、ユタ州出身の5人組が
米メジャーのCAPITAL RECORDSから'09年に発表した2ndフル・アルバム。
NICKELBACKもどきのエモ系ロック・バンドかと思いきや、あにはからんや。これが実に日本人好みの
哀愁に満ちたメロディアスHRを聴かせてくれる連中で、中音域をメインに歌い上げるVoの歌唱スタイルや
濁ったGの音色こそ今風だが、「悲劇と美に彩られたメランコリー・ロックンロール」なる大仰な帯の叩き文句通り、
ノリ重視のグルーヴィーなロック・チューンを排し、ひたすら「哀愁」に特化された叙情的な楽曲の数々は、
時に80年代メロハーに通じる魅力を放ち、個人的にはNICKELBACKの諸作よりも好みだったり。また物悲しい反面、
どこかメロディが乾いていて、湿気っぽさが感じられない辺りはやはりアメリカのバンドだなぁ、と。
総じてバラード系の楽曲の方が完成度は高いが、ボーナス・トラックも含めて全13曲収録で、捨て曲はなし。
中でもミカエル・アーランドソンの初期ソロ作を彷彿とさせるおセンチな⑤は、メロディ愛好家なら
一聴の価値がある、女々しくも(褒め言葉)心打つ泣きの名曲。
流行もんだからって舐めてかかっちゃ行けませんね。


OVERKILL - Ironbound - Bring Me the Night ★★★ (2010-03-28 21:45:12)

スラッシュ・メタルというよりは、
スピード・メタルと評したい、
NWOBHMの薫りが漂ってきそうな名曲。
ボビー・ガスタフソン脱退以降、
ここまで即効性の高い楽曲は久々に聴いたような。


OVERKILL - Ironbound - Ironbound ★★★ (2010-03-28 21:39:45)

本編序盤のハイライトを飾るアルバム表題曲。
肉厚なGリフや、噛み付くように歌うブリッツのVoの
ハイテンションなカッコ良さ、タイトにしてソリッド、
それでいて体に訴えかけて来るノリの良さをも兼ね備えた
リズム隊、そしてトドメに劇的極まりないツイン・リードGを
フィーチュアしたインスト・パート・・・と、
まったく隙のない構成には白旗を揚げるしかない名曲。


OVERKILL - Ironbound - The Green and Black ★★★ (2010-03-28 21:34:33)

お馴染みD.D.ヴァーニのごついBに牽引される形で
激走するアルバムのOPナンバー。
8分以上ある大作曲にも関わらず、マッドなブリッツのVoと
楽器陣のキレのある演奏が生み出す猛烈な突進力をもって
全くダレを感じさせない。
楽曲にフックを作り出すメロディックなGソロも○。


OVERKILL - Ironbound ★★★ (2010-03-28 02:15:00)

ボビー・ガスタフソン(G)脱退以前と以後のOVERKILLでは、断然前者の作品群を愛して止まない我が身だが、
'10年に発表された、この最新15thアルバムの圧倒的クオリティには心底度肝を抜かれましたよ。
特に、豪快に本編OPを蹂躙する①、疾走するツイン・リードGがガッツポーズ物の劇的さを誇る②、そして、
古き良きスピード・メタル・チューンの風情漂わす③という冒頭の3連発は、マッドでスピーディでソリッド、
それでいてキャッチーという、現行OVERKILLの魅力の全てが詰め込まれた名曲揃い。彼らが80年代に発表した
名作の数々だって、ここまで強力な「掴み」を有してはいなかったような?
上記3曲のインパクトが強すぎるせいで、後続の楽曲の存在が霞みがちな点は痛し痒しなれど、どっこい、
初期IRON MAIDENばりに威勢良くハジける⑥、独産パワー/スラッシュ・メタリックなGリフが鋭利に刻まれる⑨、
そしてラストを激烈に締め括る⑩と、中盤以降も逸曲揃いゆえ、テンションは最後まで高いラインを維持。
また、攻撃的な作風とは裏腹に、収録曲の半数近くが6分越えを果たすという大作主義が貫かれた内容だったりも
するのだが、立ち塞がるモノ全てを薙ぎ倒すが如き突進力と、しっかりと構築されたメロディアスな
ツインGが演出する、欧州HM風味のドラマ性が楽曲を引き締め、冗長に感じられる場面も皆無ときたもんだ。
間違いなく、ボビー・ガスタフソン脱退以降のOVERKILLの最高傑作。名盤と名高い3rd『UNDER THE INFLUENCE』』や
4th『THE YEARS OF DECAY』に匹敵する完成度と言っても褒め過ぎじゃないのでは?


DESTRUCTOR - Sonic Bullet ★★ (2010-03-21 23:26:00)

以前にフラッとCD屋に立ち寄ったら、輸入盤コーナーにこの作品が置かれていて「DESTRUCTORって再結成してたんかい」
と驚かされた、'02年発表の2ndフル・アルバム。(実は既に3rdアルバムもあると知って更に吃驚)
で、早速購入して聴いてみたら、これがマシンガンの如く刻まれるGリフといい、力任せにタイコぶっ叩いてます
ってな趣きのリズムといい、青筋立てて喚き倒すVoといい、20年近く前のデビュー作『MAXIMUM DESTRUCTION』の作風を
頑固に受け継いだ、武骨な男気メタル・サウンドが全編に渡って貫かれており、その不変っぷりに笑うやら感心するやら。
勿論何も変わってないわけではなく、流石にテクノロジーの進歩もあって音質は向上しているし、デイヴ・オーバーキルの
Voが、以前よか幾らかメロディをなぞって歌っているので、スラッシュ色より正統派のパワー・メタルっぽさが
強く感じられるのも本作の特色の1つ。人によってはデビュー作より取っ付き易いと思うかも。
ただ威勢の良さは買うのだが、再結成第1弾作品という事で力み過ぎたのか、前作の収録楽曲には備わっていた
「キャッチーさ」が薄れてしまっている点はマイナス。(①とか、もうちょっとメロディにフックが欲しい)
重厚な迫力に満ちた③辺りは十分カッコイイ楽曲だし、復活作としての及第点はしっかりクリアしてる内容だとは思うけどね。


DESTRUCTOR - Maximum Destruction - Overdose ★★★ (2010-03-20 18:17:26)

スラッシュ・メタル然とした疾走感を誇る
アルバム随一のスピード・ナンバー。
鋭角的なGリフと突っ込み気味のリズム、
威勢良く弾きまくるGにテンション上がりまくり。


DESTRUCTOR - Maximum Destruction - Destructor ★★ (2010-03-20 18:13:20)

ヒステリックなシャウトに、派手に弾き倒すG、
力任せに突っ走るリズムと、このバンドの魅力が
判り易く詰まった、血沸き肉踊るバンドのテーマ・ソング。


DESTRUCTOR - Maximum Destruction - Maximum Destruction ★★ (2010-03-20 18:09:10)

破壊音とバンド名の連呼という
判り易過ぎるイントロ“PRELUDE IN SLEDGE-MINOR"を
皮切りにスタートするアルバム表題曲。
地を這うかの如きヘヴィネスを備えた曲調が
初期METAL CHURCHを思わす名曲で、
「長崎」「広島」といったキーワードも登場。


DESTRUCTOR - Maximum Destruction ★★ (2010-03-20 18:03:00)

オハイオ州にて結成され、80年代にはアンダーグラウンド・レベルながらそれなりに人気を博した4人組
パワー/スラッシュ・メタル・バンドが、米インディーズのAUBURN RECORDSから'85年に発表した1stアルバム。
このバンド名、このアルバム・タイトル、そして、スタッド&レザーに棘棘リスト・バンド、ガンベルトと
チェーンで武装した、むくつけきメタル馬鹿4人がポーズを決めたジャケット・アートワークから想像される通りの
ガッツと男気漲るパワー・サウンドが詰め込まれた本作は、TANKやRAVENといったバンドを更にスラッシュ・メタル
寄りにしたかの如き騒々しさと突進力を誇り、曲によっては、1st~2nd期のOVERKILLを彷彿とさせたりも。
インディーズ作品ゆえサウンド・プロダクションはかなりしょっぱいが演奏は結構安定しており、特に、
ヒステリックに喚き立てるVo、高速回転する鋸状のGリフの刻みから、派手なソロまで威勢良くこなす2本のG、
強引に前へ前へと押し出してくるリズム隊といった、このバンドならではの魅力がギュッと凝縮された
冒頭3曲は出色の出来栄え。本編随一のドラマ性を誇る⑥、アホだが(笑)カッコ良さは否定できない
⑦といった後半に置かれた楽曲の完成度も高く、全7曲収録で捨て曲はなし。
攻撃的なだけでなく、各曲がそれぞれキャッチーな味わいを備えている点もポイントかと。
「洗練」「お洒落」等のキーワードとは100万光年かけ離れた垢抜けさゆえ、万人向けではないものの、
個人的には隠れた名盤として愛して止まない1枚。「ああ、そういやちょっとPILEDRIVERに似てるかも」
と言われて、今ピクっと食指が反応した貴方には自信を持ってお薦めする次第。


DESTRUCTOR ★★ (2010-03-20 18:00:00)

80年代初頭にオハイオ州はユークリッドにて、Vo兼Gのデイヴ・オーバーキルを中心に結成。
積極的なライブ活動とデモテープ制作で知名度を高め、'84年にAUBURN RECORDSと契約。
翌年、同レーベルから1st『MAXIUM DESTRUCTION』を発表してデビューを飾る。
このアルバムはROADRUNNER RECORDSを通じてヨーロッパ方面にも配給され高評価を獲得。バンドは直ちに
2nd『DECIBEL CASUALTIES』の制作に取り掛かるが、'88年の正月、ベース・プレイヤーが刺殺される
という大事件が発生。この悲劇にレコード会社とのトラブルが重なり、バンドは活動を停止。
尚、未発表に終わった2ndアルバムの音源は、90年代末に再発された1stアルバムに
ボーナス・トラックとして収録されている。
ちなみに、その再発作業が切っ掛けとなってバンドは活動を再開。メタル・フェス等に出演する傍ら、
2ndフル『SONIC BALLET』('03年)、EP『STORM OF STEEL』('07年)、
3rd『FOREVER IN LEATHER』('07年)といった作品を発表しつつ現在に至る。


SKELETONWITCH - Breathing the Fire - ・・・and into the Flame ★★ (2010-03-20 09:37:09)

アコギを用いて演出される静と動の対比も上手く決まった、
本編ラストをドラマティックに飾る逸曲。
ブラスト・ビートに乗って疾走し、
全編を悲壮に彩るメロディが堪らなくカッコイイったら。


SKELETONWITCH - Breathing the Fire - The Despoiler of Human Life ★★ (2010-03-20 09:35:59)

正統派HM風味が一際色濃い、アルバムでも1、2を争う名曲。
Voはメロディ無視の咆哮スタイルながら、
巧みに勇壮な雰囲気を演出。
ただ、この曲に限らず「これから」というところで
楽曲がぶった切られるように終わってしまう
尻切れトンボな構成は頂けません。


SKELETONWITCH - Breathing the Fire - Released From the Catacombs ★★ (2010-03-20 09:34:44)

緩急の効いた曲展開と、
全編を彩る勇壮且つ悲壮感を
帯びたメロディが強い印象を残す
アルバム屈指の名曲。


SKELETONWITCH - Breathing the Fire - Longing for Domination ★★ (2010-03-20 09:32:22)

ブラスト・ビートを織り交ぜて前のめりに突っ走る、
北欧デス/ブラック・メタル風味の色濃いスピード・ナンバー。
暗く湿ったアングラ臭は、アメリカのバンドとは
思えませんなぁ。


SKELETONWITCH - Beyond the Permafrost - Sacrifice for the Slaughtergod ★★ (2010-03-20 01:00:06)

疾走するインスト・パートで紡ぎ出される
寒々しくも猛烈な泣きを伴った叙情メロディに
思わずグッとコブシを握り締めてしまう名曲。
次作では、こうしたベタなクサメロが
余り聴けなくなってしまったのが残念。
(全くなくなってしまったわけじゃないけど)


SKELETONWITCH - Beyond the Permafrost - Limb From Limb ★★ (2010-03-20 00:58:19)

JUDAS PRIESTの“THE HELLION"を彷彿とさせる
導入部を経て、激烈に疾走を開始するスピード・ナンバー。
どう聴いても、アメリカのバンドというよりは
北欧のメロディック・デス/ブラック・メタル・バンドだ。


CAVALERA CONSPIRACY - Inflikted - The Exorcist ★★★ (2010-03-16 21:25:13)

POSSESSEDの名曲のカヴァー。
イントロの“TUBULAR BELLS"のメロディも
ちゃんとアコギで再現されており、
オリジナル・バージョンの唯一にして最大の弱点だったDsも、
イゴールが叩く事によって改善されているのだから、
これはもう文句なしの名カヴァー認定。


CAVALERA CONSPIRACY - Inflikted ★★ (2010-03-16 21:06:00)

マックスとイゴールのカヴァレラ兄弟が恩讐を乗り越え再タッグを組み、'08年に発表した作品。
『ROOTS』以降のSEPULTURAのアルバムは今ひとつ好きになれなかったし、SOULFRYに至ってはまともに聴いた事すらない
という酷い有様ゆえ、このプロジェクトにもさして期待していなかったのだが、実際に聴いてみたら、これが
人間離れしたマックスの怒号Voと、圧倒的音数の多さで畳み掛けて来るイゴールのドラミング、それにテクニカルな
Gが終始高いテンションを保って怒涛の如く突っ走る、曲によっては『ARISE』の頃のSEPULTURAを
思わせたりもする、無茶苦茶カッコイイ作品に仕上がっていて驚いたの何のって。何せ、かのPOSSESSEDの名曲
“THE EXORCIST"のカヴァー⑫(例のイントロもちゃんとアコギで再現)と他の楽曲を並べて聴いても
全然違和感がないのだから、この作品のスラッシュ・メタル指数の高さが分かろうというもの。
取り分け、本編を流麗に彩るマーク・リゾのGプレイは、時にカヴァレラ兄弟以上の存在感を発揮する程で、
⑧のGソロなんてドラマティックと表現しても差し支えないうえ、⑨のようなゴリゴリのハードコア・チューンにすら
正統派ヘヴィ・メタリックなGプレイを持ってフックを作ってくれるのだから有り難い。
無論、単純にスラッシュ・メタルという狭い枠内で括るには無理がある、多彩でモダンな味わいも備えた
(トライバルなリズムもそこココで聴ける)本作なれど、嘗て1度でもSEPULTURAにハマッていた事がある
HR/HMファンなら、一聴の価値がある作品なのは確か。こうなるとSOULFRYが聴いてみたくなりますね。


EVILE - Infected Nations ★★ (2010-03-14 00:34:00)

荒々しい攻撃性と湿った構築美を併せ持つ、如何にも英国的なスラッシュ・メタルを聴かせてくれたデビュー作に比べ、
疾走感が減じた分、ヘヴィネスとメロディが増量され大作感を強めた楽曲といい、スラッシュ馬鹿的な
ファニーなノリが薄れ、シリアスさを増した歌詞の数々といい、かなり大胆に変化を遂げた作風が賛否両論を呼んだ
'10年発表の2ndアルバム。なんつーか、デビュー直後のMETALLICAが2ndと3rdをすっ飛ばして、
いきなり『・・・AND JUSTICE FOR ALL』を作っちゃったような感じの作品ですね(?)
特にラストに置かれたインスト・ナンバー⑩は、やや冗長ながらも多彩なアイデアが盛り込まれた10分越えを果たす
大作曲で、これを聴くと、このバンドが目指すべき音楽的到達地点をかなり高く/遠くに設定している事が分かり、
頼もしく思える反面、ボンクラ・メタラー的には置いてけぼりを食ったような一抹の寂しさを覚えたりも。
尤も、手数の多いGリフが猛然と疾駆する①、緩急を飲み込んだ③、ストレートなスラッシュ・ソング⑦のような
前作の面影を残す楽曲も収録されているし、これまで以上に練り込まれ、曲中の大きな聴き所として
機能しているGソロの存在もあって、決して退屈する作品というわけではないのだが。
ただ個人的には、オマケ収録された笑撃の日本語スラッシュ⑩と、PANTERAの名曲“CEMETARY GATES"の
カヴァー⑪で、本編の印象が完全に霞んでしまった感あり。取り分け⑪はなかなかの出来栄えで、
マット・ドレイクはクリーンVoでの歌い上げも結構イケてますね。どうせなら本編でも活かせば良かったのに。


ANNIHILATOR - Live at Masters of Rock ★★ (2010-03-13 02:11:00)

チェコ共和国のメタル・フェスティバル『MASTER OF ROCK』に3rdビルとして登場した際の
ライブの模様を捉えた、ANNIHILATORの3枚目となる実況録音盤。『IN COMMAND』は過去の蔵出し音源集で、
『DOUBLE LIVE ANNIHILATION』は'02年に行われた欧州ツアーのダイジェストだったわけで、
1ステージをそのまま収録したライブ盤は本作が初めてとなる・・・のかな。
フェス仕様のセットリストゆえマニアックな選曲は望むべくもなく、収録楽曲は前の2枚と被りまくりだが、
Voが違うのでそこから受ける印象はかなり異なるし、何より、腕利き揃いのメンバー達の手により、
一筋縄では行かない捻りと攻撃性を兼ね備えた楽曲の数々が、流麗に構築していく様はやはり圧巻。
特に光っているのがフロントマン、デイヴ・パッテンの存在で(勿論、名手ジェフ・ウォーターズは別格)、
正直スタジオ盤ではイマイチ影の薄い彼氏なれど、ここでは堂々たるパフォーマンスのみならず、
“ALISON IN HELL"や“THE FUN PALACE"といった、初期のエキセントリックな名曲をも易々と歌いこなし、
且つセカンドGの役割も果たすという隙のない仕事っぷりを披露。数年前にTHRASH DOMINATIONで見た時も
痛感させられたけど、俺、この人の事を見縊っていたんだなぁ、としみじみ反省させられた次第。
尚、数万人の大観衆は大いに盛り上がってはいるものの、場が場だけにダイ・ハードなANNIHILATORファン揃い
というわけには行かず、そのためか、掛け合いの類は思いの外シンプル。だからCDで聴くよりは、
スケールの大きな映像も楽しめるDVDの方が、本作の魅力を余す所なく伝えてくれていると思われる。


SKELETONWITCH - Breathing the Fire ★★ (2010-03-11 21:43:00)

オールド・スクールなスラッシュ・メタルと、北欧デス/ブラック・メタルのハイブリッド・サウンドを
聴かせてくれる、オハイオ出身の5人組が'09年に発表した3rdアルバム。
前作はHOWLING BULL RECORDSから国内盤がリリースされたが、どうやら今回は見送られてしまったようで残念。
ブラスト・ビートを織り交ぜてスピーディに疾走するリズムの上で、咆哮型Voと、刻みの細かいササクレ立ったGリフ、
そしてメロディアスなツインGが紡ぎ出す、荒涼とした雰囲気漂う叙情メロディが荒れ狂うという、前作で披露した
音楽性は維持しつつ、プロデューサーにシアトル/グランジ・シーンの立役者ことジャック・エンディノを迎え、
音作りやアレンジ面において確かな進歩の跡が伺える、なかなかの力作に仕上がっているんだけどなぁ。
つんのめり気味に突っ走る②、勇壮なテーマ・メロディにテンションが上がる④、正統派HM風味の色濃い⑥、
大トリに相応しく劇的な盛り上がりを魅せる⑫といった、スラッシュ・メタル、北欧デス/ブラック・メタル、
それにNWOBHMと、このバンドのルーツが良い具合に混ぜ合わされた楽曲の数々は何れも聴き応え十分だし、
収録曲の平均レベルは押し並べて高め。捨て曲の類も見当たらない。
ただ、その殆どが2~3分台とコンパクトにまとめらているため、「ドラマティックな曲展開」という点では
やや物足りなさが残るし、前作ほどベタなクサメロが聴けなくなってしまったのも残念ではあるが。
BLOOD TSUNAMIとか、あの線の音が好きなスラッシャーにお薦めの1枚。


SKELETONWITCH - Beyond the Permafrost - Within My Blood ★★★ (2010-03-11 21:41:34)

“SACRIFICE FOR THE SLAUGHTERGOD"と双璧を為す、
2ndアルバムのラストを締め括るハイライト・ナンバー。
イントロのツインGからしてもろIRON MAIDENしているが、
北欧デス/ブラック+スラッシュ+NWOBHMという
このバンドならではの魅力が最も判り易く体感できる逸曲。


SKELETONWITCH - Beyond the Permafrost ★★ (2010-03-10 22:45:00)

アメリカはオハイオ州出身のツインGを擁する5人組が、PROTHETIC RECORDSから'07年にリリースした2ndアルバム。
デス声の入ったVo、トレモロ・リフ、時に炸裂するブラスト・ビートetc・・・と、その作風は露骨に北欧の
ブラック・メタルや、IN FLAMES、AT THE GATES等のメロディック・デス・メタル・バンドからの影響が透けて見えるが、
SLAYERばりのテンションの高さで暴走する高速スラッシュ・ソング①がアルバムのOPを飾っている事からも明らかなように、
このバンドの根幹にあるのは、間違いなく80年代のオールドスクールなヘヴィ/スラッシュ・メタル・サウンド。
特に、中心メンバーがNWOBHMからの強い影響を公言してるだけあって、メロディックに弾きまくったかと思えば、
劇的にハーモニー・プレイを決めてくれるツインGは、各楽曲のハイライトを飾るほどの存在感を発揮。
中でも、笑っちゃうくらい(良い意味で)ベタなクサメロに悶絶する④、JUDAS PRIESTの名曲“THE HELLION"を
彷彿とさせる劇的な導入部を備えた⑥、そしてイントロからクライマックスのツイン・リードに至るまで、
IRON MAIDENへの憧憬もろ出しでスラッシーに疾走する⑫は、本編最大の聴き所と言うべき名曲に仕上がっている。
正直、サウンド・プロダクションや演奏、楽曲のアレンジはかなりラフで、アグレッシブな音楽を演ってる割りに
凶暴さや禍々しさよりも、微笑ましさが先に立つ垢抜けない内容に眉を顰める向きもあろうが、個人的には、
アメリカのバンドらしからぬ湿気った作風は決して嫌いになれない・・・というか積極的に支持したい所存。頑張れ。


SKELETONWITCH ★★ (2010-03-10 22:43:00)

メンバーが愛する、NWOBHMを主とした80年代の正統派HMやスラッシュ・メタルと、90年代以降の
デス/ブラック・メタルを掛け合わせた音楽性を追求すべく00年代前半に、Gのネイト・ガーネットを
中心に活動を開始。一応、新世代スラッシュ・メタル・バンドの一群に括られるバンドではあるが、
どちらかと言えば北欧デス/ブラック・メタル寄りのアングラ臭漂うサウンドがその持ち味。
'06年に自主制作の1st『WORSHIP THE WITCH』でデビューを飾り、アングラ・シーンで評価を高めると、
翌年、PROSTHETIC RECORDSと契約を果たし、同年には2nd『BEYOND THE PERMAFROST』をリリース。
これが日本デビュー作となった。
'09年、より完成度を増した3rd『BREATHING THE FIRE』を発表するも、こちらは現在のところ
国内盤はリリースされていない。あとクレジットを見ると、Bにメンバー・チェンジが発生しているようだ。


OVERKILL - Immortalis ★★ (2010-03-08 22:03:00)

「そのうち国内盤が出るだろ」と購入を後回しにしていたら、いつの間にか次作『IRONBOUND』のリリースが
アナウンスされ始め、こりゃいかんと慌てて買いに走った'07年発表の15thアルバム。(結局国内盤は出なかったなぁ)
Dsにメンバー・チェンジが発生しているが、大勢に影響がある筈もなく、前作『RELIXIV』で迷いを吹っ切った彼らは、
本作でも最初から最後まで直球勝負の弩スラッシュ・メタル路線を邁進。無論、そのサウンドは80年代の
焼き直しというわけではなく、ちゃんと現代的なアレンジやブルータリティが加味されているのだが、
ボビー“ブリッツ"エルズワース(Vo)の腹筋ばりにビルドアップされまくったマッチョな作風の割りに、
繰り返し聴いてもゲップや疲労感を覚えないのは、キャッチーなメロディを噛み付くように歌うブリッツのVoと、
鋼鉄の如き質感とパンキッシュな躍動感を併せ持ったリズム隊が生み出す独特のノリの良さ、そして欧州風味の
ドラマ性を秘めたメロディックなツインGの存在ゆえか。ブンブンとBが唸りを上げるイントロだけで
アルバムの出来の良さを確信させるOPナンバー①、威勢良くハジける②、猛烈に体に訴えかけて来る
パワー・メタリックな⑥、激しくアップダウンを繰り返す⑨といった楽曲の魅力も然る事ながら、本編のハイライトは
何と言ってもラスト・ナンバーの⑩。正統派HM然としたGリフのカッコ良さといい、憂いを帯びたブリッツの
歌メロといい、劇的な曲展開といい、まさに“OVERKILL"シリーズの名を冠するに相応しい出来栄えを誇る名曲だ。
これだけのクオリティを備えているにも関わらず、国内盤が出なかった理由が知りたいね。(契約の関係らしいが)


JIMI JAMISON'S SURVIVOR - Empires ★★★ (2010-03-07 21:41:00)

JIM PETERIK'S SURVIVORや、FRANKIE SULLIVAN'S SURVIVORなら分からなくもないが、流石に
JIMI JAMISON'S SURVIVORはねぇだろう。だってオリジナル・メンバーでもメイン・ソングライターでもなかったわけだし・・・とか思いながら聴き始めたら、意外やこれが、劇的な曲展開を備えたスケールの大きな楽曲の数々といい、心打つメロディを伸びやかに、そしてエモーショナルに歌い上げるジミ・ジェイミソンのVoといい、SURVIVORのオリジナル・アルバムにも匹敵する、高いクオリティを備えた内容で思わず唸らされてしまった。
特に、ジミと女性Voとのデュエットが心揺さぶる④、そしてジミ自身が「本編のハイライト・ナンバー」に位置付けるドラマティックな⑦といった、バラード系の楽曲が生み出す感動の深さは半端じゃあない。
オリジナルSURVIVORに比べると、太めのGサウンドや重厚なリズム等、全体的にややヘヴィな味付けがなされており、特に頭2曲ではその傾向が強く感じられるが、TVドラマ『ベイウォッチ』のテーマ曲として知られる軽やかな③(流麗なピアノの調べが◎)以降は、このバンド名の下に発表されるに相応しい、洗練されたポップな楽曲が目白押しだし、頭2曲にしても、メロディやGソロ、曲展開はフックに富み、決して無駄にダーク&グルーヴィな仕上がりというわけではないので、ファンは安心されたし。
自身の名を冠したプロジェクトにも関わらず、良い曲なら他人が書いた曲でも積極的に採用・収録したと言う、ジミ・ジェイミソンの度量の広さが見事にその完成度に結実した、捨て曲なしのメロディアスHRの名盤。
個人的には、再結成SURVIVORの新作『REACH』よりも愛聴させて頂いております。


OVERKILL - ReliXIV ★★ (2010-03-06 22:05:00)

90年代の迷走期を経て、21世紀に入ってからのOVERKILLは徐々に復活の兆しを見せつつあったが、
そのことを決定付けたのが'05年発表のこの14thアルバム・・・だったのかな。今にして思えば。
因みにアルバム・タイトルは「RELIC(遺産)」とローマ字数字の「14(XIV)」を掛けた造語なんだとか。
噛み付くように歌うボビー“ブリッツ"エルズワースのハイテンションなVo、「鉄球を転がすような」と
評されるDDヴァーニの極太B、そして硬質なリフの刻みから劇的なハーモニー・プレイまでメロディックに
こなすツインGとが一塊となり突き進む、剛直なOVERKILL流HMサウンドの旨みを保持しつつ、今回は重苦しい
ダークさが薄れ、良い意味で軽快さを増した音作り(プロデュースはバンド自身が担当)を手始めに、
カタルシスを伴った疾走感やキャッチーさといったスラッシュ・メタル的な要素が大幅回復を遂げており、
特に、重厚なイントロから爆走へと転じる①、挑みかかるような曲調とノリの良さ、それに劇的な曲展開を
併せ持った③(名曲!)、思わず体が反応するクールなグルーヴを備えた④、再びアクセルを限界まで
踏み込んだ高速スラッシュ・ソング⑤といった秀逸な楽曲が並ぶアルバム前半は、取り分け
そうしたテイストが色濃く感じられ、聴いてるとグイグイ引き込まれて行ってしまう。
「ボビー・ガスタフソン脱退以降のOVERKILLはどうも好きになれない」というオールド・ファンの方々も、
この作品辺りから聴き直してみるってのはいかがでしょうか。


SOLITUDE - Brave The Storm - YOU WERE ALL OF MY LIFE ★★ (2010-03-02 22:09:19)

美しく叙情的なアコギのイントロを経て、
パワフルに突き進むOPナンバー。
ドラマティックな曲展開といい、
メロディアスに泣き/歌うGソロといい、
デビューEPからバンドが確かな成長を遂げた事を
端的に物語る名曲。