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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 5501-5600

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 5501-5600

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KROKUS - Metal Rendez-vous - Fire ★★ (2009-01-01 13:13:31)

マーク・ストレイスの歌唱が映える横ノリチューン。
Gがタメの効いたソロを聴かせてくれる、
中盤の劇的なインスト・パートは何度聴いてもグッときます。


KROKUS - Metal Rendez-vous - Streamer ★★ (2009-01-01 13:11:36)

揺らめくような叙情性に彩られた曲調が、
ブルージー且つダイナミックに盛り上がっていく名曲。
シャウトだけじゃない、マーク・ストレイスの歌の上手さが
際立つ1曲。Gも良い仕事をしてくれていますね。


KROKUS - Metal Rendez-vous - Come On ★★ (2009-01-01 13:06:24)

全体的にAC/DC色が濃厚な4thアルバムの中にあって、
この曲のJUDAS PRIESTっぷりは一際異彩を放つ。
(特にツインGのハモリ具合とか)
そういう意味では、後の『HEADHUNTER』の伏線となった1曲と言えるかも?


KROKUS - Metal Rendez-vous - Tokyo Nights ★★★ (2009-01-01 13:03:21)

BABYESのメンバーから聞いた日本のソープランドでの思い出話を
元にしたという歌詞や、ゲイシャが喋る怪しげな日本語
(ドウカ行カナイデ、愛シテル)だけを取り出すと
単なる珍曲だが、それを彩る哀愁を帯びた曲調や、
マーク・ストレイスの歌う泣きの入ったメロディは非常に魅力的。


KROKUS - Metal Rendez-vous ★★ (2009-01-01 12:56:00)

本作より名Voマーク・ストレイスが加入。サウンド・スタイルも、欧州でのNWOBHMの勃発と歩調を合わせるかのように、
それまでの70年代型HRスタイルから、シンプル且つアグレッシブなエネルギーが迸るヘヴィ・メタル路線へと
転換を果たし、KROKUS躍進の切っ掛けともなった、'80年発表の4thアルバム。
ヘヴィ・メタルといっても、ここで聴く事が出来るのは傑作『HEADHUNTER』('84年)のようなJUDAS PRIEST直系の
それではなく、マーク・ストレイスのカミソリVoを活かして、キャッチーなタテノリのリフ&リズムが疾走するAC/DC路線。
自然に身体が動き出す楽曲の数々は、①を筆頭に理屈抜きの気持ち良さを誇るが、個人的な好みで言えば、
マークの幅広い歌唱力が堪能できる、JPを思わせる重厚なツインGをフィーチュアした③、SCORPIONS風の泣きのバラード④、
タメを効かせながら盛り上がっていく横ノリ・ナンバー⑧といったミドル/スロー・ナンバーの方が、よりお気に入り。
あと、本作を語る上で絶対に外せないのが⑥の存在で、正直、本作の購入動機の大半はこの曲にあったと言っても
過言ではないのだが、実際、日本のソープランドでの思い出話を綴ったアホな歌詞に、炸裂する怪しげな日本語
(ドウカ行カナイデ、愛シテル)と、物悲しげなメロディに彩られた、ムーディな曲調のギャップにヤられること
請け合いの素晴しい名曲に仕上がっています。(いや、冗談抜きで本当に良い曲なんすわわ)
『HEADHUNTER』とはタイプが異なるものの、これもまたHMバンドKROKUSの残した名盤の1つかと。


LAAZ ROCKIT - Left for Dead - My Euphoria ★★ (2008-12-31 18:45:46)

重心低く、地響きを立てて突進するリフ&リズムがド迫力。
ドスの効いたシャウトを決めるVoと、
流麗にメロディを紡ぎ出すツインGも流石の存在感を示す。


LAAZ ROCKIT - Left for Dead - Desolate Oasis ★★★ (2008-12-31 17:41:58)

叙情的にスタートし、へヴィに盛り上がり、
後半はスラッシーの駆け抜けていく
6th『LEFT FOR DEAD』のハイライトを飾る
ドラマティカルな名曲。


LAAZ ROCKIT - Left for Dead - Brain Wash ★★★ (2008-12-31 17:39:56)

OPのGリフが炸裂した瞬間、がっちり掴まれました。
新生LAAZ ROCKITの門出を祝うに相応しい、
パワフル且つスピーディなスラッシュ・ソングの名曲。


LAAZ ROCKIT - Left for Dead ★★ (2008-12-31 17:21:00)

前作『NOTHING$ $ACRED』以来、実に16年ぶりに発表された待望の新作アルバム。(6th)
・・・と言っても国内盤が出るまでに半年近くかかっており、それって最早新作とは言わんよなぁ。
THRASH DOMINATION 05で見た彼らは、ルックス的には完全に「セミ・リタイアしたアメリカの普通のオッサン」状態だったのだが、
こうしてちゃんと復活アルバムを発表してくれて、しかもそれが全盛期の作品群を彷彿とさせる、素晴しいクオリティを
誇っているのだから驚く。そりゃゼトロやチャック・ビリーも「傑作!」との賛辞を寄せますわな。
一発で掴まれる強力なGリフ、マイケル・クーンズのパワフル且つアグレッシブなVo、そして鋼の如き強靭なリズムとが
一丸となって疾走する高速スラッシュ・チューン①で幕を開ける本編は、(GACK時代の悪夢を払拭する)まさに『NOTHING$~』の
後に来るべきスラッシュ・メタル然とした内容に仕上がっており、若干、速さよりもヘヴィネス重視の姿勢も伺えるが、
元々、地を這うようなヘヴィ・チューンのカッコ良さにも定評のあったバンドゆえ、これは落胆には当たらない。
何より、嘗てベイエリア・スラッシュ・シーン随一の巧者と評判を取った、アーロン・ジェルムとフィル・ケトナーの
Gコンビが紡ぎ出す、欧州風味の湿り気を帯びたメロディが随所に配され、本編がヘヴィ一辺倒で味気なくなる事をしっかりと防止。
前述の①や、地響きを立てて押し進む④、叙情的に始まり、へヴィに盛り上がり、怒涛の如くクライマックスを駆け抜けていく劇的な⑨は、
スピード、パワー、メロディが見事に融合を果たした、新生LAAZ ROCKTならでは名曲に仕上がっているんじゃないかな、と。
まぁパワフル過ぎて、アルバム1枚聴き通すと(良くも悪くも)疲れる作風も相変わらずだけどね(笑)


GERMAN ROCK PROJECT - Let Love Conquer the World - Let Love Conquer the World ★★ (2008-12-30 11:42:01)

正直な話、突出して出来の良いバラードというわけではないし、
この中になら、もっと良い曲が書ける人は幾らでもいたのでは?
と思わなくもないが、とは言え、やはりこれだけ豪華な面子
(ジャーマン・メタル・ファンにとって)が一堂に会して
リレーVoやGソロの共演を繰り広げてくれると、
それだけでテンションは上がるというもの。


GERMAN ROCK PROJECT - Let Love Conquer the World ★★ (2008-12-30 11:35:00)

30名以上に及ぶジャーマン・メタル・シーンのミュージシャン達が、「ヘヴィ・メタルは暴力的と決めつけ、
スポイルしていく傾向にあるTVメディアに対して抗議する」目的で集結した、ジャーマン・メタル版USA FOR AMERICA・・・
というかHEAR'N AIDなプロジェクト、GERMAN ROCK PROJECT。
本作は'91年に発表されたシングルで、トム・ハーゲンとグドラン・ラオスが作詞/作曲を手掛けたバラード
“LET LOVE CONQUER THE WORLD"のバージョン違い3曲を収録。このうち「METALバージョン」では、
14人のシンガーと共に、総勢18人のギタリスト達がリレー方式でGソロの熱演を繰り広げている。
かの名曲“STARS"と比べてしまうと、参加人数の割りにギタリストのキャラ立ちがイマイチとか(まぁ無理もない)、
大らかさが売りの和み系バラードゆえ、Gソロが10分以上も続くといい加減ダレるとか、色々と気になる点はあるものの、
一種、お祭り騒ぎのようなこの手の企画に、細かい突っ込みは野暮というものでしょう。豪華ミュージシャン達の共演を、
素直に楽しむのが吉かと。1つでも気になるバンドが参加しているのなら、とりあえずご一聴をお薦めさせて頂きます。
ちなみに、本作の売り上げの10%は「熱帯雨林保護基金」に寄付されたのだとか。


GERMAN ROCK PROJECT ★★ (2008-12-30 11:33:00)

ジャーマン・メタル・シーンのミュージシャン達がレーベルの垣根を越えて、
「HM/HRを暴力的なモノと決め付け、スポイルしていく傾向にあるTVメディアに抗議する」
目的で集結したプロジェクト。
'91年にシングル『LET LOVE CONQUER THE WORLD』を発表。参加バンドは、
AXEL RUDI PELL、CASANOVA、CHROMING ROSE、CORACKO、CROSSROADS、DARXON、
DOMAIN、DORO、EZ LIVIN'、GAMMA RAY、GREAT BIG KISSES、HEADHUNTER、HEAVENS GATE、HOLY MOSES、
JOAL、LETTER X、LOUD&DIE、ASTROS、MEKONG DELTA、OONA、PINK CREAM 69、PYRACANDA、RAGE、ROKO、
HELLOWEEN、SARGANT FURY、SHANGHAI GUTS、SUPERSTITION、THE DUNE、THUNDERHEAD、VELVET VIPER、
WEIRD KONG、ZAR、etc・・・と、端から挙げていくと書ききれないほど多数。
シングルには「RADIO EDIT」と「METAL VERSION」、「ACOUSTIC EDIT」の3バージョンが収録され、
うち「METAL VERSION」では、18人のギタリスト達のGソロの共演を聴くことができる。
ところで、調べてみてもイマイチはっきりとしない、本企画の発起人でもある
トム・C・ハーゲンって一体何者なんでしょうか?


KANSAS - Vinyl Confessions - Play On ★★★ (2008-12-29 23:16:02)

個人的に、9thアルバムのハイライトはこの曲で決まり。
勇ましい曲調に、美しく、凛とした気品とドラマ性を付与する
流麗なピアノの調べは、何度聴いても「最高」以外の
形容詞が思い浮かびません。


KANSAS - Vinyl Confessions - Chasing Shadows ★★ (2008-12-29 23:12:42)

“DUST IN THE WIND"や“HOLD ON"の系譜に連なる
泣きの名バラード。憂いに満ちたメロディを歌う
ジョン・エレファンテの情感豊かなVoと、
儚げな旋律を奏でるピアノの美しい調べにもうメロメロ。


KANSAS - Vinyl Confessions - Play the Game Tonight ★★★ (2008-12-29 23:06:47)

アルバムの出来の良さを確信させる、
リリカルなメロディに彩られた泣きのポップ・チューン。
この曲をOPに持ってくる辺り、KANSASの
「これからは産業ロック路線で行きますよ」という
決意表明に感じられなくもない。(ような?)


KANSAS - Vinyl Confessions ★★ (2008-12-29 22:45:00)

脱退したスティーヴ・ウォルシュに代わって、現在ではソロ・シンガー兼プロデューサーとして手腕を振るう
ジョン・エレファンテを加入させ、前作『AUDIO VISONS』から凡そ2年ぶりに発表された9thアルバム。
ジョン・エレファンテの声質が非常にスティーヴ・ウォルシュのそれと似通っている事と、彼の卓越した歌唱能力の
高さもあって、シンガー交代の違和感は殆ど感じられない本作。プログレ・ハード色がほぼ払拭され、シンプル且つ
コンパクトにまとめられた産業ロック・テイストが増強されているものの、ポップでキャッチーなメロディの魅力は
相変わらず高水準を維持。ただ今回は、曲によっては若干叙情性が薄らいでしまった印象が無きにしも非ずか。
洗練された泣きメロが心地良い、リリカルなポップ・チューン①、哀切に満ちた歌メロとピアノの旋律が
もう辛抱堪らんバラード④、ポップ・テイストが上手く活かされた⑧、ハードに本編ラストを締め括る⑩といった楽曲の
完成度の高さは「流石KANSAS!」といったところなれど、本作のハイライトは、間違いなくシャッフル・チューンの⑨。
特に、ドラマティックな曲調に凛とした気品を付与する、流麗なピアノの調べの素晴しさときたら!
バンドの顔であるシンガーの交代というマイナス要素を、全く物ともしない見事な完成度を誇る1枚。但し、次作で
ズッコケさせられる事となる、アメリカン・ロック路線への傾倒も(僅かながらも)感じ取れる内容である事も付け加えておきたい。


KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH - Silent Scream - Without You ★★★ (2008-12-28 10:41:56)

しっとりと哀メロを歌い上げるケリーのVoが胸に沁みる
コンテンポラリー系(?)バラード。
疾走曲ではハードな演奏に埋もれがちな線の細さが気になる
彼の歌唱は、やはりこうした落ち着いたタイプの楽曲の方が映えるなぁ。


KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH - Silent Scream - Aftermath ★★ (2008-12-28 10:37:24)

ピアノ信者としては、疾走する曲調に流麗且つリリカルに
絡みつくピアノの調べには感動せざるを得ないわけで。
こういう曲をもっと作って欲しいな。


KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH - Silent Scream - Tears in Your Eyes ★★★ (2008-12-28 10:35:27)

インスト曲“LIES"から繋がっていく、
アコースティカルな叙情バラード。
ケリー・サイモンの「静」の表現力の豊かさが
如何なく発揮された内容で、ベタだが猛烈な泣きを伴った
Gソロに思わず悶絶。
2ndアルバムの、バラードやスロー・ナンバーの充実っぷりを表す名曲かと。


KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH - Silent Scream - Paradise Lost ★★★ (2008-12-28 10:31:29)

2ndアルバムのハイライトを飾る、
重く、悲しく、ドラマティックな泣きのスロー・ナンバー。
ケリーが「全楽器が『歌う』ように心がけた」という
悲壮感に満ちた展開には、何度聴いても心揺さぶられずにはいられない。
Voが、エレキが、アコギが、Keyが壮絶に泣きまくる
インスト・パートは、息苦しくなるほどの劇的さ加減。


KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH - Silent Scream ★★ (2008-12-28 02:42:00)

現在は、日本のMIで講師の職にも就いているというケリー・サイモンが、ソロ名義で'99年に発表した2ndアルバム。
もろイングヴェイ路線だったデビュー作(だが力作)に比べると、楽曲の幅に広がりが見られ、またインスト曲がその数を減らす等、
ギタリストとしてよりも「ミュージシャン:ケリー・サイモン」がより前面に押し出された内容に仕上がっている本作。
ファンキー&グルーヴィな②のような一風変わったタイプの楽曲も収録されているが、全体としては
邦楽的な匂いの殆どしない、美旋律の散りばめられたネオ・クラシカルHMという音楽性にブレはない。
相変わらず、ケリーのGプレイは「静」の表現力に冴えまくっていて、取り分け、まるで韓流ドラマの主題歌のような③、全パートが猛烈に
泣きまくる本編のハイライト⑥、繊細に爪弾かれるアコギに涙がちょちょ切れる⑨、そして、彼の歌の上手さが際立つコンテンポラリー系
バラード⑪といったスロー/バラード・ナンバーにおける、心震わすヴィブラートの効かせられたエモーショナルなGソロは絶品。
また今回は、全編を流麗且つリリカルに彩る、ケリー本人の手によるKeyの素晴しさも特筆モノで、特に、劇的に泣く⑥や
冷ややかに疾走する⑩で披露されるKeyプレイは本職顔負けじゃないかと。
作品のクオリティが向上した分、ハード・ナンバーではバックの演奏に埋没しがちなVoの線の細さが気になるようになったものの
(ちょいマイク・ディメオっぽい?)、ここまで歌が上手ければ、それについてとやかく言う気にはならないというもの。
ネオクラ・マニアの皆様は、是非御一聴を。


DUBLIN DEATH PATROL - DDP 4 Life - Iron Fist ★★ (2008-12-23 22:05:46)

言わずと知れたMOTORHEADの名曲のカヴァーだが、
他のカヴァー曲に比べても、その音楽性ゆえ
最もDDPというバンドにハマッて聴こえる。


DUBLIN DEATH PATROL - DDP 4 Life - Ddp 4 Life ★★ (2008-12-23 22:03:57)

重量感に溢れた、アルバムのタイトル・トラックにして
バンドのテーマソング。
メロディアスな2本のGが盛り上がりを演出する、
終盤のドラマティックな展開が聴き所か。


DUBLIN DEATH PATROL - DDP 4 Life - R.I.P. ★★ (2008-12-23 21:58:32)

Gが派手に弾きまくられるイントロで「おっ」とさせ、
パワフルでノリの良い前半~中盤で聴き手を引き込み、
爆走を開始する後半で一気に寄り切るOPナンバー。


DUBLIN DEATH PATROL - DDP 4 Life ★★ (2008-12-23 18:35:00)

TESTAMENTのチャック・ビリー(Vo)、元EXODUSのスティーヴ“ゼトロ"サウザ(Vo)、LAAZ ROCKITのウィリー・ラング(G)ら、
カリフォルニア州ダブリン出身のミュージシャン達が寄り集まって立ち上げたパワー/スラッシュ・メタル・プロジェクトが
'07年に発表した5曲入りデビューEP。(国内盤は、更にここに有名バンドのカヴァー曲を追加収録)
いくらスラッシュ・シーン屈指のミュージシャン連中が関わっているプロジェクトとは言え、この御時世、自身のバンドでは
やれないような実験的な音楽性を追求してたら嫌だなぁ、と購入には二の足を踏んでいたのだが、実際に聴いてみれば、
これが実にオールド・スクールなノリのパワー/スラッシュ・サウンドが最初から最後まで詰め込まれていて
ホッと一安心。何せMORTORHEAD、UFO、THIN LIZZYといったバンドの名曲のカヴァー⑦⑧⑨⑬が
全然浮いて聴こえないんだから。(殆どがRAMPAGE時代に作られた楽曲なんだとか)
荒々しさとキャッチーさが同居した作風は、スラッシュ誕生前夜のハードコア化したHM的なアグレッションが強く漲り、
解説ではHALLOWS EVEやEXCITERが比較対象に挙げられているが、実際、あの線のバンドが好きな人なら、必ずや本作も
ピンと来る筈。それでいて自棄っぱちな疾走感よりも、ずっしりとした重厚感が強く伝わってくる辺りは、やはりベテラン揃いの
プロジェクトゆえか。個人的には、2本のGがドラマティックな盛り上がりを演出するバンドのテーマ曲⑤が一番気に入ったかな。
5曲のみではどうにも物足りなさが残るので、一日も早いフル・アルバムの登場を待ち望む次第。


DUBLIN DEATH PATROL ★★ (2008-12-23 18:33:00)

TESTAMENTのチャック・ビリー、LAAZ ROCKITのウィリー・ラング、
そしてチャックとは幼馴染でもあるEXODUSのスティーヴ・ゼトロ・サウザら、
スラッシュ・シーンの錚々たる面子が寄り集まって'06年に立ち上げられた
パワー/スラッシュ・メタル・プロジェクト。(実際の結成は80年代初頭まで遡るらしいが)
'07年にはMACHINE HEADのフィル・ダメル、VIO-LENCEのエディ・ビリー、TESLAのトロイ・ルケッタらを
ゲストに迎えて5曲入りEP『DDP 4 LIFE』を自主制作・インターネット通販のみでリリース。
RAMPAGE時代に作られたという収録曲は、パワフル&スピーディ、且つ適度なキャッチーさも
備えた優れもので、TESTAMETNTやEXODUS、LAAZ ROCKITファン以外のスラッシャーにも
必ずやアピールするであろうカッコ良さを誇る。
(ちなみに、METALLICAのラーズ・ウルリッヒが本作への参加を希望したものの、
「ダブリン出身者じゃないから」との理由でオファーを断ったとの、豪快な逸話あり)
メンバー的には「プロジェクトじゃなくてバンド」らしいので、
だったら1日も早いフル・アルバムの登場を望みたいところ。


KANSAS - Audio-Visions - No One Together ★★★ (2008-12-21 21:22:00)

「あ~、KANSASだなぁ」とシミジミと聴き惚れる、
ポップでキャッチーな叙情メロディが華麗に舞う名曲。
『暗黒への曳航』辺りに収録されていてもおかしくない
溌剌と展開される、綿密に構築された曲展開の妙は
まさにこれぞKANSAS!といった感じ。


KANSAS - Audio-Visions - Don't Open Your Eyes ★★★ (2008-12-21 21:16:52)

スティーヴ・ウォルシュに由来するタイトなロックンロール・テイストと、
ケリー・リヴグレンのプログレ志向が見事に融合を果たした、
劇的且つ疾走感に溢れた8thアルバムのハイライト・ナンバー。
前作以降、影が薄くなる一方だったロビィ・スタインハートが
久々に披露する、攻めの姿勢のヴァイオリン・ワークも聴きモノかと。


KANSAS - Audio-Visions - Hold On ★★★ (2008-12-21 21:13:12)

“THE WALL"と双璧を為す、KANSAS屈指の泣きの名バラード。
哀愁が滲み出す絶品のVoによって歌われる
余りに切ないサビメロと、渋く泣くG、
そして艶やかなヴァイオリンの音色に思わず胸キュン。


KANSAS - Audio-Visions ★★ (2008-12-21 21:07:00)

スティーヴ・ウォルシュ在籍時代最後の作品となった、'80年発表の8thアルバム。
80年代に入り、JOURNEYやSTIX、BOSTONといった同期バンドの成功に触発されたのか、ファンタジー色が失せた
即物的なジャケット・アートワーク(正直、かなりのダメジャケ)といい、曲展開がシンプルに整理され、
キャッチーなコーラス・ワークが強化された楽曲の数々といい、モダンな産業ロック方向へと大きく舵を切った本作は、
前作との間にケリー・リヴグレンとスティーヴ・ウォルシュのソロ・アルバムを挟んでいるせいか、ケリー作のプログレ路線と、
スティーヴ作のロックンロール路線とに、収録曲のタイプがハッキリと分かれてしまっているのが特徴と言えるかも。
個人的には、キャッチネスと重量感を兼ね備えたOPナンバー①、泣きの名バラード③、劇的な⑤、流麗且つ軽やかな⑧といった
ケリー作曲のプログレ・タイプの楽曲がより好みなれど、歯切れ良く疾走する④のような、スティーヴの手による
楽曲の素晴しさも捨て難い。そして、何と言っても本作は⑦の存在に尽きる。ハードロッキンな激しさと、
プログレ・ハード然したドラマティックな曲展開に絡む、ロビィ・スタインハートの攻撃的なヴァイオリン・プレイ・・・
と、まさにKANSASの魅力の粋が詰め込まれたこの名曲を聴くためだけにでも、本作は聞く価値があるというもの。
後のスティーヴ脱退を予期させる内容とは言え、相変わらず完成度の高さに揺るぎはない、KANSASならではの名盤。


KANSAS - Monolith - Angels Have Fallen ★★★ (2008-12-21 00:36:49)

7thアルバム収録曲の中にあって、
初期プログレ路線の面影を強く残した名曲。
タメを効かせてドラマティックに盛り上がっていくサビに
思わず身悶えしたくなる1曲。
ロビィ・スタインハートのヴァイオリンもナイス・アシスト。


KANSAS - Monolith - People of the South Wind ★★ (2008-12-21 00:33:04)

シングル・カットされ全米シングル・チャート第23位を
記録した、軽快に弾むポップ・チューン。
サビメロから滲み出すどこか寂寥感を湛えた哀愁と、
神秘的な歌詞も秀逸。


KANSAS - Monolith - On the Other Side ★★★ (2008-12-21 00:28:07)

イントロの時点で既に泣ける、コブシの効いたOPナンバー。
この時期のKANSASの楽曲は、徐々にポップ化が進行しつつあったわけだが、
この曲が発散する哀愁は“THE WALL"に迫る泣きっぷり。
それでいてベタついた印象がないのもKANSASならでは。


KANSAS - Monolith ★★ (2008-12-21 00:20:00)

全米チャート最高第10位にランクインを果たし、一般的に、KANSAS黄金時代最後の作品とされる、
'79年発表の7thアルバム。(邦題は『モノリスの謎』)
コンセプト・アルバムというアイデアや、プログレッシブ・ロック然としたファンタジックなジャケット・アートワークに
反して、前作『POINT OF NO RETURN』よりも一層歌モノ化に拍車が掛かった内容に仕上がっている本作。
大作主義は更に薄まり、楽曲もコンパクトにまとめられているが、相変わらず細部に至るまで綿密に練り込まれた曲展開や
アレンジの数々、そして、フックに富むキャッチーなメロディ作りのセンスに全く鈍りが見られないため、
それもマイナスにはなっていない。というか寧ろポップになった分、メロディの素晴しさが益々引き立った印象すらある。
特に、スティーヴ・ウォルシュが情感豊かに歌い上げる泣きメロが、じんわりと胸に沁みる①と、軽快さの中から
一抹の寂寥感が滲み出す(歌詞も秀逸な)②という本編OPの2連発は、その成果とでも言うべき名曲たち。
また一方で、美しく劇的な③、一際ハード&ダイナミックな④、終盤に向けてドラマティックに盛り上がっていく
⑤のような、プログレ的な味わいが濃厚に感じられるタイプの楽曲も収録。従来の音楽性への目配せも抜かりなく、
新旧のファンの期待に見事に応えた内容に仕上がっている。ま、要するにこれもKANSASならではの名盤っつーことですね。


KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH - Sign of the Times - Stay in My Heart ★★★ (2008-12-20 11:52:12)

バッハルベルの“カノン"の引用を不自然に感じさせない、
大陸的な雄大さを湛えたクラシカルな叙情バラード。
Gのみならず、エモーショナルな歌声の素晴しさも特筆モノで、
この人のVoはスロー・ナンバーの方が映えますね。


KELLY SIMONZ'S BLIND FAITH - Sign of the Times ★★ (2008-12-20 11:42:00)

アメリカのMIでギターを学び、B、Ds、Keyまでこなすマルチ・プレイヤー、ケリー・サイモン(またの名を島津和博)による、
一人ネオ・クラシカルHMプロジェクトことKELLY SIMONZ'S BLIND FAITHが'98年にリリースした、自主制作の1stアルバム。
余りにイングヴェイそっくりな作風や、ところどころで顔を覗かせる借り物チックなフレーズには流石に苦笑を隠せないが、
テクニックのみならず、確かな表現力をも身につけたケリーの精度の高いGプレイと、美旋律に彩られた、クラシカル且つ
ドラマティックな収録曲の数々を聴いていると、段々「まぁどうでもいいか、んな事は」と思えてくるのも事実。
何よりアメリカで揉まれただけあって、邦楽的な匂いを殆ど感じさせない、この人のバタ臭い作曲センスは貴重だ。
取り分け、単なるイングヴェイ・フォロワーには決して真似できない、繊細に爪弾かれるアコギの情感豊かな音色に
涙する④、中間部のバロック音楽風味のアレンジにハッとさせられる⑤、ゲイリー・ムーアばりに泣きまくる⑦、
バッハルベルの“カノン"を引用した叙情バラード⑨といった、ケリー・サイモンというミュージシャンならではの
個性がしっかりと発揮されたミドル/スロー・ナンバーは魅力的だし(勿論、お約束の疾走曲①⑥⑨も○)、
また、ケリー本人が担当するVoが、ネオ・クラシカル系にありがちな「線の細い頼りないハイトーン」とは一線を画す、
中音域をメインにブルージーに歌い上げるタイプというのも、他のフォロワー達との差別化に一役買っているんじゃないかな、と。
斬新だが退屈な音楽よりも、質の高い二番煎じ(と書くとかなり失礼だが)を聴きたいというリスナーにお薦めの1枚。


金谷幸久 - EAU ROUGE - SUNSET'95 ★★★ (2008-12-20 11:35:33)

EBONY EYES時代の名曲をセルフ・リメイク。
「ネオ・クラシカル」とは異なる、良い意味でアナログな
フィーリングを湛えたクラシカルなインスト・ナンバー。
泣きまくる金谷のGに星三つを進呈。


金谷幸久 - EAU ROUGE - HERE'S THE TIME(BLOOD TYPE PURPLE!!) ★★★ (2008-12-20 11:28:49)

タイトルからしてニヤけてしまう、ドラマティックなインスト・ナンバー。
10分近くに及ぶ長尺を飽きさせない、起承転結がきっちり決まった
曲展開と、メロディアスに「歌う」金谷のGプレイが素晴しい。
岡垣のKeyのサポート振りもナイス。


金谷幸久 - EAU ROUGE - A WARENESS OF ONENESS ★★★ (2008-12-20 11:22:22)

アルバムのハイライトを飾るスピード・ナンバー。
この曲のみ、本編の他の曲とはテンションが一段階違う印象を受けますね。
赤尾のVo、金谷と黒木のGも良いけれど、個人的に一番良い仕事を
していると思うのは、流麗なKeyでしょうか。


金谷幸久 - EAU ROUGE ★★ (2008-12-20 11:19:00)

元EBONY EYESの様式美HMギタリスト、金谷幸久が'95年に発表した1stソロ・アルバム。
当時はEBONY EYESの事も、彼がどんなミュージシャンなのかも知らずに、帯に書かれた「紫の神々が失ってしまった
熱き虹色の輝きを継承するメロディカル・ギタリスト」なる大仰なキャッチコピーと、元TERRA ROSAの赤尾和重(Vo)に
岡垣正志(Key)、元WOLFの黒木政彦(G)&堀江睦男(Ds)、そしてマルチ・ミュージシャンの加瀬竜哉(B)といった、
豪華なゲスト勢の顔触れに釣られて本作を購入したのだが、これが正解。テクのひけらかしに終わらない、
しっかりと構築された叙情フレーズを丁寧に奏でる金谷のGプレイを中心に、まさにこの面子が奏でるに相応しい、
コテコテのジャパニーズ・・・というか関西風様式美HMサウンドが、頭から尻までギュッと詰め込まれた1枚であった。
赤尾が歌い、岡垣がKeyを弾いているという事で、非常にTERRA ROSA度が高い内容ながら、↑上で失恋船長さんが
指摘されている通り、赤尾のVoがイマイチ精彩を欠くため(テンションが低いのは、雇われ仕事だからなのか、声が衰えたのか)
歌入りのナンバーよりも、劇的に疾走する③、しっとりとアコギが爪弾かれる序曲⑥から繋がっていく、
10分近くに及ぶドラマティカルな大作⑦、情感豊かに紡ぎ出される哀メロが胸を締め付けるラス曲⑩といった
インスト・ナンバーの方が、より魅力的に聴こえてしまうのが何とも勿体無い。
とは言え、彼女の歌の上手さは相変わらずだし、何より本作は、赤尾のパワフルなVo、金谷と黒木のスリリングな
ツインGの絡み、流麗なKey、そしてタイトなリズム隊とが激しく火花を散らして疾走する⑨の存在に尽きます。
個人的には、本作の魅力を凝縮したかの如きこの名曲が聴けただけで、アルバム購入代金の元は取れたというもの。


DEATHROW - Raging Steel ★★ (2008-12-20 11:16:00)

長らくCD化が待たれていた、ドイツはデュッセルドルフ出身の暴走軍団DEATHROWが'88年に発表した2ndアルバムが、
1st『SATAN'S GIFT』('86年)と共に遂にリマスター再発。しかも(帯と解説を輸入盤にくっつけただけの仕様とは言え)
国内盤のリリースまで実現したのだから、最近出回っていたリプロ盤に手を出さず、ずっと我慢して待ち続けた甲斐が
あったというもの。(余談ながら、解説文を担当しているのは日本が世界に誇る暴走スラッシャー軍団FAST KILLの伊藤昭博だ)
で、肝心の内容に関してなんだけど、これが↑上の方々同様まったく文句なし。2枚目と言う事で少しは丸くなるかと思いきや、
つんのめり気味に爆走するスラッシュ・サウンドには微塵の曇りもなく、寧ろその猛々しさはデビュー作をも凌駕する勢い。
しかも今回は、ハリス・ジョンズをプロデューサーに迎えて音質が多少なりとも改善、メンバーの技量も高まり、
併せて曲展開にこれまで以上に緩急が持ち込まれた事で、楽曲のダイナミズムやドラマ性も飛躍的に向上・・・と、
バンド側が、自身の暴走っぷりをしっかりと制御している点が素晴しい。
大仰なファンファーレに導かれてスタートする②、濁声Voがメロディアスに歌い上げる、勇壮且つ劇的な④、
凝ったアレンジと曲展開が魅力の⑤、機関銃の如く刻まれるリフ&リズムが一気呵成に畳み掛けてくる、DEATHROW史上
最速のスラッシュ・ソング⑥、IRON MAIDENばり⑨といった楽曲は、従来の突撃感覚と本作より強化された
メロディ分(ドラマティックなツイン・リードG)が上手く組み合わされた、本編の大きな聴き所じゃないかと。
DEATHROW入門編としてお薦めしたい、ジャーマン・スラッシュ・メタル史に燦然と輝く名盤の1つ。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Stormy Love ★★★ (2008-12-09 22:53:50)

アルバム後半のハイライトを飾る、メロメロに泣きまくる
感傷的なバラードの名曲。
切々と憂いに満ちた旋律を歌い上げる歌心に溢れたVoと、
泣きメロ大盤振る舞い状態のKeyの良い仕事っぷりが
キラリ光り輝く逸品。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Out on the Streets ★★ (2008-12-09 22:49:24)

憂いを帯びたメロディが軽快に跳ねるポップ・チューン。
分厚いコーラスに包まれて、哀感の滲み出すサビメロは
どことなくPRAYNG MANTISを彷彿とさせるような?


FORTUNE(L.A) - Fortune - Stacy ★★ (2008-12-09 22:45:03)

アルバム『FORTUNE』の中において、
唯一、アメリカンな空気が漂うヒット・バラード。
サックスの調べが良いアクセントになっています。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Smoke From a Gun ★★★ (2008-12-09 21:53:31)

憂いを帯びたメロディをエモーショナルに歌うVo、
派手さはないがツボを押さえたプレイを聴かせてくれるG、
そしてキャッチーな美旋律を奏でるKeyとが一体となって
聴く者の涙を搾り取る、プログレ・ハード的な
壮麗な雰囲気を纏ったドラマティックな名曲。


FORTUNE(L.A) - Fortune - Thrill of It All ★★★ (2008-12-09 21:48:23)

美しいKeyのイントロを聴いただけで、その出来の素晴しさを
確信する、泣きメロ満載のOPナンバー。
後にHARLAN CAGEのアルバムでリメイクされたのも納得の、
FORTUNEというバンドの魅力全部入りの名曲。


DEATHROW - Satan's Gift ★★ (2008-12-09 21:11:00)

スヴェン・フリューゲ(G)とマーカス・ハーン(Ds)がデュッセルドルフにおいて結成したSAMHAINが前身となり、
NOISE RECORDSとの契約を期に名をDEATHROWと改めた(アメリカにグレン・ダンジグ率いる同名バンドが存在したため)
ドイツ出身の4人組スラッシュ・メタル・バンドが、'86年に発表した1stアルバム。
ジャーマン・スラッシュ第2世代に属し、シーン屈指の暴走軍団として勇名を馳せた彼らだけあって、
鬼のようにシュレッドされる猛々しいリフ、炸裂感溢れるGソロ、そして何と言っても、まるで倒れる寸前まで前傾姿勢を取ったかの如き、
前のめり過ぎるリズムの走りっぷりが本作の「肝」。アンサンブルのまとまりのなさを力押しでブッ千切る獰猛なサウンドは、
音質も含めてチープではあるものの、バカバカしいまでの迫力に満ち溢れていて単純にカッコいい。
スピーディと言っても、パンクやハードコア的な匂いは殆ど感じられず、しっかりと構築された④のようなインスト曲を
演奏するなど、楽曲の根っこにヘヴィ・メタリックなドラマ性が強く宿っている辺りも個人的に好みで、
これは、Voが濁声ながら「歌う」場面が結構ある事、そして、要所でドラマティックなメロディを豊かに紡ぎ出す
ツインGの存在に依るところが大かと。(同郷のスラッシャー、SDI辺りに共通する雰囲気有り)
特に、劇的なイントロに導かれて激烈に疾走を開始する、スピード/パワー/ドラマ性の3拍子が揃ったアルバム表題曲の②や
ラスト・ナンバー⑨は、DEATHROW屈指、いやさ、ジャーマン・スラッシュ・メタル史に残る名曲じゃないかと。
スピード命!なスラッシャーなら聴かずには死ねない、B級スラッシュ・メタルの名盤。


DRAGON - Fallen Angel ★★ (2008-12-08 22:25:00)

'84年、ヤレク・グロノウスキー(G)が中心となってポーランドはカトヴィツェにおいて結成された
「ポーランドのメタル・レジェンド」ことDRAGONが'90年に発表した2ndアルバム。
デビュー作では、同郷のTURBO辺りに通じるパワー・メタル・サウンドを聴かせてくれていたらしいが(未聴)、
フロントマンをチェンジした本作では、禍々しい咆哮を響かせるVoといい、ドロッと粘着質に刻まれるGリフの質感といい、
一気にデス・メタル化。「サタニズムとは無関係に、現代世界におけるサタンの存在について考察したコンセプト・アルバム」(ヤレク談)
との発言がコケ脅しに聴こえない、重く、ダークで、オドロオドロしい雰囲気が全編を包み込んでいるが、ブラスト・ビートの一歩手前で
前のめりに疾走するスラッシュ・メタル然としたリズムや、如何にも東欧的な雰囲気の漂う、寒々として硬質な叙情メロディを
紡ぎ出すGの存在もあって、これが案外聴き易い。(②なんかはドラマティックでかなり良い曲だ)
まぁ、サウンド・プロダクションは冴えないし、詰めの甘い曲作りといい、全体的に垢抜けない印象は拭い切れないが、
それでもゴミ扱いされるのはちょっと勿体無い1枚である事は確か。最近、METAL MINDより
リマスター盤が再発されたので、B級HMマニアの方は挑戦してみては如何でしょうか?


KANSAS - Point of Know Return - Hopelessly Human ★★★ (2008-12-06 17:28:50)

5thアルバムのラストをドラマティックに締め括る、
7分以上に及ぶ大作ナンバー。
山あり谷ありの曲展開に、泣きのG、流麗なKey、ダイナミックな
リズム隊が綿密に絡み合う凝りまくったアレンジの数々と、
本編随一のプログレッシブ・ロック度の高さを誇る一方、
スティーヴ・ウォルシュの歌うメロディは非常に親しみ易く、
難解さは皆無。悲哀に満ちたメロディを豊かに紡ぎ出す、
ヴァイオリンの活躍っぷりが素晴しいったら。


KANSAS - Point of Know Return - Nobody's Home ★★★ (2008-12-06 17:22:34)

ドラマティック極まりないイントロ部分だけで完璧にノックアウトされてしまう、
5thアルバムの終盤の盛り上がりを支える名曲。
涙腺をビシバシと刺激しまくる、エモーショナルな演奏を炸裂させる
ロビィ・スタインハートのヴァイオリンの素晴しさは、まさに圧巻。


KANSAS - Point of Know Return - Closet Chronicles ★★★ (2008-12-06 17:19:09)

温かみに溢れた叙情メロディと、スケールの大きな、
構築美に満ちた曲展開が魅力のドラマティックな名曲。
↑上で別の方々が仰るとおり、ヨーロッパの童話テイストを
感じさせる歌詞が非常に秀逸。


KANSAS - Point of Know Return - Lightning's Hand ★★ (2008-12-06 17:14:30)

「稲妻の戦士」という邦題が表すとおり、
5thアルバムの中でも一際ハードなロック・ナンバー。
主役は勿論、鋭く切り込んで来るフィル・イハートのGプレイ!


KANSAS - Point of Know Return - Paradox ★★★ (2008-12-06 17:11:07)

曲調はポップだが、アレンジは綿密に作り込まれていて、
まさにKANSASにしか作り得ない名曲。
楽曲のスリルを高める、ヴァイオリンの良い仕事っぷりにも注目。


KANSAS - Point of Know Return - Point of Know Return ★★★ (2008-12-06 17:08:41)

KANSASのポップ・サイドを代表する、
溌剌としたキャッチーな名曲。
ブリッジ・パートにおける、スティーヴ・ウォルシュの
艶やかな熱唱っぷりは何度聴いても「最高!」以外の
形容詞が思いつきません。


KANSAS - Point of Know Return - Dust in the Wind ★★★ (2008-12-06 17:06:21)

切なさと郷愁を誘う美しいメロディと曲調が、
まさに「すべては風の中に」という邦題にドンピシャでハマる、
アコースティック・バラードの名曲。
ヴァイオリンの哀愁の調べが胸に沁みますな~


KANSAS - Point of Know Return ★★ (2008-12-06 01:31:00)

全米チャート4位に食い込む大ヒットを飛ばし、プラチナ・ディスクを獲得と、4th『LEFTOVERTURE』と並んでKANSASの
絶頂期を飾る名盤としてファンから高い評価を得る、'78年発表の5thアルバム。(邦題は『暗黒への曳航』)
Voの熱唱が映える、KANSASのポップ・サイドを代表するキャッチーな名曲①や、全米チャート最高第6位にランクインを
果たした叙情的なアコースティック・バラード⑦を収録する等、スティーヴ・ウォルシュの「歌」を中心に据えた作風は、
前作に比べるとややコンパクトにまとまっている印象だが、収録曲は細部に至るまで綿密に作り込まれていて
密度が半端なく濃いため、物足りなさは皆無。何より、ポップに始まり、後半へ進むにつれてドラマティックに
盛り上がっていく本編の構成が、非常に考え抜かれていて素晴しいったらありゃしない。
プログレ的なスリルとポップ・テイストが見事に融合した②、構築美に満ちた劇的な⑤、本編随一のハードさを誇る⑥等、
収録曲の粒の揃い方は、前作にも決して引けを取らないレベルだし、また今回は、時に切なく、時にスリリングに楽曲を
盛り上げる、ロビィ・スタインハート(VIOLLIN)の良い仕事っぷりがキラリと光を放つ。取り分け、本編を
ドラマティックに締め括る大作ナンバー⑨⑩での、息苦しい程にエモーショナルなヴァイオリン・プレイは圧巻。
このアルバム以降、KANSASサウンドにおけるヴァイオリンの重要度が徐々に下がっていく事を考えると、
本作は彼の集大成的作品と言ってもいいような・・・。(んな事ぁない?)
KANSAS入門編として、万人に強くお薦めしたいアメリカン・プログレ・ハード史に残る名盤。


STEELER(GERMAN) - Undercover Animal - Shadow in the Redlight ★★ (2008-12-02 21:44:48)

アメリカンHMテイストが増量された4thアルバムだが、
アクセルが手掛けた楽曲は従来のジャーマンHMならではの
魅力を保持。中でもこの曲は、本編のハイライトといっても
過言ではないカッコ良さを誇る。


STEELER(GERMAN) - Strike Back - Danger Come Back ★★★ (2008-12-02 21:40:56)

「アクセルが昔いたバンドらしいからチェックしとくか」ぐらいの気持ちで購入した作品だったが、
まさかこれほどの名曲が収録されていようとは。
ソリッドなGリフ、スピーディに疾走するリズム、ダミ声で雄々しいメロディを歌うVo、
そしてドラマティック極まりないソロを紡ぎ出すツインG!(アコギの使い方が効果的)
B級メタル・ファンには、是非一度聴いて頂きたい名曲です。


STEELER(GERMAN) ★★ (2008-12-02 21:34:00)

ドイツはドルトムント近郊の街ボッヘムにおいて、アクセル・ルディ・ペル(G)とフォルカー・クラウツァック(B)が
中心となって'80年に結成。デモテープ収録の名曲(後にアクセルのソロ作でもリメイクされた)“CALL HER PRINCESS"が
評判を呼び、'84年に1st『STEELER』でデビュー。'85年に2nd『RULIN' THE EARTH』を、'87年には独インディーズの大手
SPV/STEAMHAMMERへと移籍して3rd『STRIKE BACK』を発表と、順調に活動を続けていくが、徐々にアクセルと彼以外の
メンバーが目指す音楽的方向性がズレはじめ、所属レーベルとのトラブルもあって4th『UNDERCOVER ANIMAL』('89年)を最後に解散。
アクセルがその後、ソロ・アーティストとしての道を歩み始めた事は皆様ご存知の通り。
(フォルカーも行動を共にしてるんでしたっけ?)
個人的に、国内盤未発売に終わった1stや2ndが聴いてみたいのだけど、レコード屋じゃ余り見かけないんだよなぁ。


STEELER(GERMAN) - Undercover Animal ★★ (2008-12-02 21:17:00)

STEELERの日本デビュー作にして、ラスト作となってしまった'89年発表の4thアルバム。
黒を基調としたレザー&スタッドから、カラフルでヒラヒラな衣装へと、メンバーのアメリカナイズされたルックスの変化が端的に物語る通り、音の方も、エコーを効かせてゴージャス感がいや増したサウンド・プロダクションといい、以前より「歌」を意識した歌唱を聴かせるようになったダミ声Voといい、ミドル・テンポを中心にまとめらた収録楽曲といい、王道ジャーマンHMから、より明快でメロディ重視のスタイルへと、その作風が変化を遂げている本作。
これまで、メイン・ソングライターを務めてきたアクセル・ルディ・ペル(G)の影が薄まった事が、今回の変化の大きな要因と考えれるが、とは言え、バンドのメロディ・センスは相変わらず冴えており、従来の持ち味と新味が上手く溶け合った②のような佳曲を収録するなど、作品自体のクオリティは決して低くはない。
ただ、やはり個人的に耳を惹かれるのは、アクセル作曲の②⑤⑨といった、ウェットなメロディがスピーディに疾走するHM然としたナンバーの数々であり、アルバムのハイライトを飾るこれら魅力的な楽曲を聴いてしまうと、彼が本作を最後にSTEELERを脱退し、ソロ・キャリアの道を歩み始めたのも無理はないかなぁ、と、思ってしまうわけで・・・。
但し、メジャー感は確実にUPしており、以前のようなB級HMテイストは薄れたので、一般的なHR/HMリスナーには本作の方が取っ付き易く感じられるかも。何にせよ質は高い。


STEELER(GERMAN) - Strike Back ★★ (2008-12-02 21:14:00)

STEELERといっても、イングヴェイ・マルムスティーンやロン・キールが在籍していたLAのバンドではなく、こちらはドイツはボッヘム出身の5人組HMバンド。
マニアからは、現在はソロ・アーティストとして活躍するギタリスト、アクセル・ルディ・ペルが嘗て在籍していたバンドとしても知られ、本作は、その彼らが'87年に発表した3rdアルバムに当たる。
中音域をメインにダミ声で歌うVo、ソリッドなGリフ、重厚なリズムをフィーチュアしたACCEPT影響下にある剛直なサウンドは、まさに絵に描いたような「ジャーマン・へヴィ・メタル」然とした作風。
近年は、背伸びし過ぎなGプレイが批判対象になったりするアクセルも、ここでは(ツインG編成ということもあってか)アンサンブル重視のGプレイに終始していて好感触。その彼のソロ作に比べると、正直、全体的にモッサイというか垢抜けない印象は拭えないものの、独インディーズ大手のSPV/STEAMHAMMERと契約を交わし、サウンド・プロダクションの飛躍的な向上(エンジニアにはトミー・ニュートンの名前が)、初めてドイツ国内のナショナル・チャート入りを果たす等、STEELERの出世作として名高い本作だけに、そのクオリティは確か。
ただへヴィでアグレッシブなだけでなく、フックに富むメロディの組み立てに長けているのも彼らの強みであり、叙情的なイントロから疾走へと転じる③、メロディ・センスの良さが発揮されたミドル・テンポの④、スピーディなアルバム表題曲⑥、硬派なバラード⑨といった楽曲は非常に良く出来てます。そして何と言っても本編のハイライトを飾る⑦。アコギを効果的に用いて、ドラマティックに疾走するそのカッコ良さはガッツポーズ物で、ハッキリ言って本作はこの名曲を聴くためだけに購入しても損はないと言い切りたいぐらい。
アクセル・ルディ・ペルのファン以外にも、B級HMマニアには強くお薦めしたい1枚。(もう国内盤は生きてないのかな?)


KANSAS - Leftoverture - Magnum Opus: a. Father Padilla Meets the Perfect Gnat; b. Howling at the Moon; c. Man Overboard; d. Industry On Parade; e. Release the Beavers; f. Gnat Attack ★★★ (2008-11-30 22:49:33)

スケールの大きなイントロを聴いただけで「名曲!」と
太鼓判が押せる、KANSASのプログレ・サイドを代表する“超大作"。
ハイテクニックの応酬が生むスリル、卓越したアレンジ能力、
劇的極まりない曲展開、そして何よりプログレ的な難解さを
全く感じさせない、キャッチーで取っ付き易い叙情メロディ・・・
まさにKANSASというバンドの魅力の全部入りの1曲。


KANSAS - Leftoverture - Cheyenne Anthem ★★★ (2008-11-30 22:45:16)

“黙示録"との邦題の付けられた、KANSASの卓越した
アレンジ能力の高さが堪能できる名曲。
多彩な表情を見せる、プログレッシブでドラマティックな曲展開は
7分近くに及ぶ長尺を、全くそう感じさせる事なく聴かせきる。
中盤の賛美歌風のアレンジや、オペラティックな女性Voが
良いアクセントとなっています。


KANSAS - Leftoverture - Questions of my Childhood ★★ (2008-11-30 22:39:16)

ポップな躍動感に満ちた、爽快感溢れる名曲。
こうした親しみ易いナンバーを書けるのも、KANSASの強みですね。


KANSAS - Leftoverture - Miracles out of Nowhere ★★★ (2008-11-30 22:36:19)

くにゃっとしたKeyのイントロからスタートする、
4thアルバムのハイライト・チューンの1つ。
プログレッシブ・ロック然とした、緩急自在のドラマティックな
曲展開が聴き所なれど、楽曲の中心に据えられているのは
スティーヴ・ウォルシュのVo(叙情メロディ)なため、難解さは皆無。


KANSAS - Leftoverture - The Wall (Conclusion) ★★★ (2008-11-30 22:26:38)

KANSASの数ある名曲の中でも、
最も強烈な「泣き」を発散する珠玉の名バラード。
哀愁に満ちたヴァイオリンの旋律、エモーショナルなVo、
センチメンタルなKey、しみじみと泣くG、劇的な曲展開・・・
すべてが堪らなく美しく、そしてドラマティック。


KANSAS - Leftoverture ★★ (2008-11-30 00:34:00)

プログレッシブ・ロックならではのインテリジェンスと、大衆性(ポップさ)が高いレベルで融合を果たした、
KANSASの最高傑作にして、アメリカン・プログレ・ハード史上に燦然と輝く名盤として名高い
(『永遠の序曲』という邦題も美しい)、'76年発表の4thアルバム。
前作まで根強く残っていたロックンロール色(ノリで押すタイプの楽曲)が一掃され、起承転結がバッチリと決まった
劇的な楽曲群で全編が固められた本作は、しみじみと泣く珠玉の名バラード②、ヴァイオリン大活躍のドラマティックな④、
卓越したアレンジ能力の高さが堪能できる⑦、そしてラストに鎮座まします、KANSASの全てが注ぎ込まれた
彼らのプログレ・サイドを代表する“超大作"⑧といった、バンド屈指の名曲中の名曲たちがズラリ並ぶ。
全米チャート11位にランクインを果たした大ヒット曲①が、この中に並ぶと大した曲に聴こえないのだから、
その内容の充実っぷりの半端なさが分かろうと言うものだ。
ハイテクニックに裏打ちされた、綿密なアレンジの腕前にも益々磨きがかかり、それでいて、親しみ易いキャッチーな
哀メロを大切に聴かせる姿勢が終始徹底されているため、凡百のプログレ・バンドにありがちな、独り善がりな難解さも皆無。
張り/艶/伸びと三拍子揃った絶品のVo、よく歌うG、美しく流麗なKey、構築美に富むリズム隊、そして優雅で
マイルドな叙情性を演出するヴァイオリンとが、一体となって生み出す楽曲群は劇的極まりなく、
当然のように捨て曲は一切なし。DREAM THEATERを筆頭とするプログレッシブHMバンドのファンで、
まだKANSASを聴いた事がないという人は、確実に人生大損こいてますよ!


KANSAS - Masque - The Pinnacle ★★★ (2008-11-27 22:53:47)

歌に入る前の一捻り、壮大なスケール感、凝りまくった曲展開と
アレンジの妙、そして美しいメロディ・・・
切なさの滲み出すヴァイオリンの音色と、スティーヴ・ウォルシュの
絶品の歌声が胸を締め付ける名曲。大作だが、そうと感じさせない構成の見事さよ。


KANSAS - Masque - Mysteries and Mayhem ★★ (2008-11-27 22:50:27)

ランニング・タイムはコンパクトにまとめられているが、
曲展開は非常に多彩でダイナミック。
スピーディでアグレッシブ、そしてプログレッシブなHRナンバー。
フェード・アウトで終わってしまう構成が何とも勿体無い。


KANSAS - Masque - Icarus - Borne on the Wings of Steel ★★★ (2008-11-27 22:44:27)

ヴァイオリンとピアノによるリリカルなイントロに始まり、
力強く羽ばたきながら舞い上がって行くかの如き曲調が堪らなく
ドラマティックな、3rdアルバムのハイライト・チューン。
細部まで凝りまくったアレンジは、まさに「プログレッシブ・ロック」。


KANSAS - Masque ★★ (2008-11-27 00:24:00)

THE MARSHAL TUCKER BAND、ALLMAN BROTHERS BAND、THE OUTLAWSやDIXIE DREGSD等、サザン・ロック系アーティストとの仕事で
知られる画家、ジェイソン・フローノイ・ホームスの手による「騙し絵」風味のジャケット・アートワークも秀逸な、'76年発表の3rdアルバム。
スティーヴ・ウォルシュ主導のロックンロール・ソングと、ケリー・リヴグレン主導のドラマティックな楽曲の
2本立てからなる作風は、基本的に前作『SONG FOR AMERICA』と同一路線ながら、今回は更に曲展開が複雑に、アレンジも
細部まで綿密に練り上げられていて、プログレッシブ・ロック風味が大幅に増量。個人的に、KANSASと聞いて想起するサウンドは、
本作をもって確立された感あり。(この方向性を更に突き詰めたのが、最高傑作と言われる次作『LEFTOVERTURE』)
乾き過ぎず、重過ぎない、優雅な叙情味を演出するヴァイオリンの音色を纏って、劇的且つ華麗に展開される楽曲は
構築美に富むだけでなく、非常にキャッチー。中でも、リリカルなイントロからタメを効かせて盛り上がっていく
美しい③、これぞまさにプログレッシブ・ロック!といった趣きの大作④⑧は、初期KANSASの魅力がギュッと
凝縮されたかのような仕上がり。また、ダイナミックな曲展開がコンパクトにまとめられたハード&スピーディな⑦は、
本作でしか聴く事の出来ないタイプの名曲じゃないでしょうか。
「これから」というところで曲がフェードアウトで終わってしまったり、冒頭2曲がロックンロール・タイプの楽曲で
掴みに失敗していたりと、若干、詰めの甘い部分も目に付くが、アルバム自体のクオリティの高さは確実に前作を凌ぐ。
上り調子のバンドの勢いが如実に反映された力作だ。


KANSAS - Song for America - Incomudro - Hymn to the Atman ★★★ (2008-11-24 17:18:35)

中間部にドラム・ソロ・パートを配したりと、
2ndアルバムの中でも最もプログレッシブ・ロック・テイストが
色濃く漂う、ドラマティックなラスト・ナンバー
“宇宙への祈り"という邦題通りのスペーシーな雰囲気を
演出するムーグ・シンセサイザーが非常に効果的。


KANSAS - Song for America - Lamplight Symphony ★★★ (2008-11-24 17:12:24)

長尺も飽きさせない終盤のスリリングな曲展開と、
(幻想的で切ない歌詞のせいか)楽曲全体に漂う物悲しさが胸を打つ、
ファンタジックで叙情的、かつドラマティックなバラード。


KANSAS - Song for America - Song for America ★★★ (2008-11-24 17:03:34)

10分に及ぶ大作ながら、暗さや重さが腹にもたれる事のない
華麗で軽やかな曲展開が印象に残る、KANSASらしい長尺曲。
アメリカ大陸の変遷について歌った歌詞も良いね。


KANSAS - Song for America ★★ (2008-11-24 12:38:00)

プロデューサーに、その後、長い付き合いとなるジェフ・グリックスマンを迎えて制作、彼らの初期作品の中では
全米チャート最高57位に食い込むなど1番の健闘ぶりを見せた、'75年リリースの2ndアルバム。
デビュー作『KANSAS』は、ブリティッシュHRテイストが色濃く漂う(時に初期URIAH HEEPっぽかったりする)、
ハードな作風に仕上がっていたが、今回は、才人ケリー・リヴグレンが本領を発揮。10分前後に及ぶ長尺曲を複数収録するなどの
大作主義が打ち出され、KANSASがいよいよプログレ・ハード路線へと本格的にシフトし始めたと事を物語る内容。
個人的には、アメリカのバンドならではの大らかさと、ヨーロピアンな華麗さや気品を併せ持った、KANSAS独特の
ポップ&キャッチーなメロディが、アルバムのそこここで聴かれるようになった事もポイントかな、と。
取り分け、そうしたメロディを纏って、エネルギッシュで伸びやかなVo、ツインG、Key、そして格調高いヴァイオリンの
音色が縦横無尽に駆け巡る、壮大にして軽やかなKANSASの代表曲②、幻想的でどこか物悲しい雰囲気を漂わせた③、
アルバムの最後をドラマティックに締め括る、本編随一のプログレッシブ・ロック度の高さを誇るスペーシーな⑦は、
アルバムのハイライトのみならず、後の作品へと繋がる重要な伏線としての役割も果たす名曲かと。
まだまだシンプルなロックンロール色も根強く残るものの、ドラマティックなサウンド好きならば、本作はマスト・バイ。


KANSAS - Kansas - Journey From Mariabronn ★★★ (2008-11-24 01:05:26)

初期KANSAS屈指の名曲。とても30年以上昔の楽曲とは思えぬ、
この劇的さは一体どうしたことか。
DREAM THEATER辺りのファンで、この曲を聴いたことのない人は
人生損してますよ!と断言したくなるぐらいお気に入りの1曲。


KANSAS - Kansas ★★ (2008-11-23 23:35:00)

JOURNEY、STIX、BOSTONと並ぶ「アメリカン・プログレ・ハード四天王」の一角にして、ヴァイオリンをフィーチュアした
ハードロック・バンドの代名詞とでも言うべきKANSASが、'74年に発表した記念すべき1stアルバム。
代表作&出世作の4th『LEFTOVERTURE』辺りと比較すると、この頃はまだプログレ風味はそれ程でもなく、ハードでソリッドな①や、
身体がスウィングする②、初期URIAH HEEPを思わせる④といった楽曲に代表されるように、どちらかと言えばそのサウンドは
ブリティッシュHRからの影響が色濃く感じられる、ストレートな仕上がり。(しかもコレがカッコいいんだ)
とは言え、ロビィ・スタインハートが奏でる、「攻め」の姿勢を持ったヴァイオリンを前面に押し出したサウンドは
既に十分過ぎるほど個性的で、何より、後の作品よりも明らかにヴァイオリン中心の音作りが為されているのは、
彼らの「他のバンドとの違いを明確にしたい」という矜持の表れか。
また、本編のハイライトにして、現在に至るもライブの定番曲として君臨する⑤や、10分近くに及ぶ大作曲がブランクなしで
畳み掛けてくる⑦~⑧の展開の仕方など、後の作品へと繋がるプログレッシブ・ロック的な要素はあちこちで確認する事ができ、
特に⑤は、個人的にKANSASの数多ある名曲の中でも、トップレベルの完成度を誇る1曲として愛して止まない存在であり、
この劇的極まりない名曲を聴けば、DREAM THEATERが如何にKANSASから多大な影響を受けているか、よく判るというもの。
プログレハード的な音を期待して聴くと肩透かしを食らいかねないが、これはこれで非常に高品質な1枚。初期3作の中では一番好きかも。


筋肉少女帯 - レティクル座妄想 - ワダチ ★★ (2008-11-23 02:21:02)

重く、暗く、壮大な70年代型HRナンバー。
戦犯として裁かれ、処刑された日本兵の遺書を引用したという
歌詞が、強いインパクトを残す1曲。


筋肉少女帯 - レティクル座妄想 - ノゾミのなくならない世界 ★★★ (2008-11-23 02:18:01)

舞踏のリズムで突っ走る、ポルカ・メタルとでも言うべき
スピード・ナンバーの名曲。作曲は勿論、橘高文彦。
大槻ケンヂの実体験を元にした、
ファンの心理を鋭く突いた歌詞も印象に残る。


筋肉少女帯 - レティクル座妄想 ★★ (2008-11-23 02:11:00)

サイケなジャケット・アートワークに、HR/HM、パンク、ポップス、プログレ等、様々な音楽ジャンルからの影響が
闇鍋状態の楽曲、そして、希代のストーリーテラー・大槻ケンヂが歌い綴る独創的な歌詞世界・・・と、筋肉少女帯という
バンドの魅力が非常に判り易い形で凝縮された、彼らの代表作として名高い'94年発表の9thアルバム。
収録曲の完成度の高さも然る事ながら、本作の肝はやはり「歌詞」。普段、歌詞なんぞメロディのツマぐらいにしか
思っていない自分ですら、妄想、電波、猟奇、幻想、終末、アングラ、死への憧れ、過剰な自意識が乱れ飛び交う、
ダークでリリカル、かつエキセントリックな歌詞世界には強烈なインパクトを受けざるを得ない。
しかも、そうした猛毒を有した歌詞を、親しみ易いキャッチーなメロディに包んで届けてくれるのだから凶悪極まりない。
こんなんを10代の頃に聴いていたら、確かに人生狂わされてたかもしらんわなー。
特に、思春期を拗らせた文系少年のインナースペースの炎上っぷりを描いた痛過ぎる名曲②、橘高文彦のペンによる様式美HMナンバー⑤、
ドロリとした世界観を、フック満載のメロディで軽やかに歌い上げる⑥、戦犯として処刑された日本兵の遺書を引用した
重厚壮大な⑧、舞踏のリズムに乗って激走する、「ポルカ・メタル」とでも言うべき劇的な⑨といった楽曲は、
唯一無二の歌詞世界とハイクオリティな楽曲とが高い次元で融合を果たした、本編の大きな聴き所ではないかと。
投票数の多さが示す通り、まさに筋肉少女帯入門編にうってつけの1枚。


筋肉少女帯 - 最後の聖戦 - 221b戦記 ★★★ (2008-11-12 21:52:04)

声優の神谷明や宮村優子が参加していることで話題になった
ナンバーながら、やはり主役は水木一郎御大の
猛烈に「引き」の入ったシャウト。
元々ヒロイックでドラマティックな雰囲気を備えた楽曲を
より一層盛り上げてくれています。


筋肉少女帯 - サンフランシスコ - タチムカウ-狂い咲く人間の証明- ★★★ (2008-11-12 21:48:38)

猛烈アジテーション・ソング。
大槻ケンヂの書いた秀逸な歌詞の素晴しさも然る事ながら、
心中を支配する恐怖心を捻じ伏せて、
精一杯の虚勢を張って戦いを挑む心意気を見事に表現した、
本城聡章のメロディ・センスに乾杯。


筋肉少女帯 - 最後の聖戦 - カーネーション・リインカネーション ★★ (2008-11-12 21:41:15)

ブルータル極まりない曲調の中から浮かび上がってくる、
中盤の叙情的でドラマティックな曲展開が演出する
美醜の対比が鮮やかな印象を残す「最後の聖戦」OPナンバー。


筋肉少女帯 - 最後の聖戦 - 境目のない世界 ★★★ (2008-11-12 21:37:18)

「最後の聖戦」のハイライトを飾る、
橘高文彦印の憂いに満ちた哀メロが疾走する
高速ハード・ポップ。
ハードさとポップさのバランスが絶妙な名曲。


筋肉少女帯 - 最後の聖戦 ★★ (2008-11-12 21:32:00)

漫画家・小林源文の代表作の1つ『CAT SHIT ONE』のイラストを用いたジャケット・アートワークが目を惹く、
筋肉少女帯のとりあえずのラスト作となった、'97年発表の12thアルバム。(前作の高橋葉介に
次作の浅田弘幸と、これで漫画家の手によるジャケットが3作続いた事になるわけだ)
美醜の対比が鮮やかなブルータルなOPナンバー①、力強く憂いに満ちたメロディが秀逸な②、水木一郎の猛烈に「引き」の
入ったシャウトが、壮大且つヒロイックな曲調を盛り上げる先行シングル曲⑦、“戦え!何を!?人生を!"ばりの
猛烈アジテーション・ソング⑧、筋肉少女帯のその後の運命を見越していたかのような歌詞が意味深な⑪といった
優れた楽曲を数多く手掛けた、本城聡章(G)のソングライターとしての才能がキラリと光りを放つ本作。
その一方で、出来の良い曲とそうでない曲の差がハッキリと表れてしまっている辺りは、
やはり末期バンド内の雰囲気の悪さが反映されてしまった結果なのかどうか。
ともあれ、本城聡章のメロディ・センスの良さが堪能できる、上記の楽曲の聴くだけでも十分満足感は得られるし、
何より、橘高文彦(G)の手による高速ハードポップの名曲③も収録されているしで、個人的には決して嫌いじゃない1枚。


筋肉少女帯 - 筋少の大車輪 - サボテンとバントライン ★★ (2008-11-10 23:12:50)

サボテンと猫だけが友達という、
文系の孤独な少年テロリストの短い生涯を、
壮大かつポジティブな曲調で綴った名曲。
明るさの中から滲み出す、ひと匙の哀愁が胸に沁みます。


筋肉少女帯 - 月光蟲 ★★ (2008-11-10 23:02:00)

後に、再結成アルバム『新人』でリメイクされる事となる名曲“イワンのばか"を収録し、沼田元氣の手による奇怪な
ジャケット・アートワークといい、アングラ臭が濃密に匂ってくる歌詞世界といい、ドロッとネガティヴな雰囲気の漂う楽曲の
数々といい、筋肉少女帯のカタログの中でも、一際、ダークな(と言うか「病んでる」)作風を誇る'90年発表の5thアルバム。
収録楽曲は、やはり正統派HMとはかなり距離を感じさせる捻くれた味わいだし、とてもじゃないが「キャッチー」と言い難い
仕上がりなんだけど、聴けば聴くほど、この奇妙な味わいがクセになってくるのだから不思議だ。
アグレッシブなGリフとリズムが畳み掛けてくる①、シュールな歌詞と、橘高文彦の流麗なGソロが耳を惹く②、
鬱々としたバラード③、孤独な少年テロリストの短い一生を、やたら壮大且つポジティブな曲調で綴った④、
ミステリアスでメロディアスな女性Voとのデュエット・ナンバー⑤といった楽曲が並ぶ、アルバム前半の聴き応えも
然る事ながら、やはり本作のハイライトは⑨。凍てつくロシアの大地を想起させる寒々としたメロディを纏って、
橘高のネオ・クラシカルなGが疾走する様はガッツポーズ物のカッコ良さを誇る。全様式美HMファン必聴の名曲でしょう。
筋肉少女帯の作品の中では、ダークであると同時にハードな作風ゆえ、HMリスナーにも比較的取っ付き易い内容の1枚と言えるかも。


筋肉少女帯 - エリーゼのために - 生きてあげようかな ★★★ (2008-11-09 20:44:51)

ほんわか和み系の曲調に混ぜられた、ひとつまみの哀愁と、
リリカルな歌詞が胸を打つバラード。
橘高文彦のブライアン・メイを彷彿とさせるGプレイも良いねぇ。


筋肉少女帯 - エリーゼのために - スラッシュ禅問答 ★★★ (2008-11-09 20:40:41)

スラッシュと言うよりもパワー・メタルといった感じの曲調だが、
重厚なGリフ、怒涛の突進力、ドラマティックな曲展開と、
カッコいいものはカッコいい。
中原中也の「サーカス」を引用した歌詞も印象に残る。


GRIM REAPER - See You in Hell - The Show Must Go On ★★★ (2008-11-09 17:14:00)

1stアルバム後半のクライマックスを飾る、
7分以上に及ぶ大作パワー・バラード。
エモーショナルな歌唱で憂いに満ちたメロディを歌い上げる
スティーヴ・グリメットのVo、そしてしみじみとした泣きメロを
紡ぎ出す、ニック・ボウコットのGプレイが聴きモノ。


GRIM REAPER - See You in Hell - See You in Hell ★★★ (2008-11-09 17:10:02)

カッコ悪くてカッコイイPVも印象的な、
1stアルバムのOPナンバーにしてアルバム・タイトル・トラック。
如何にもブリティッシュな湿り気を帯びて、
勇壮且つキャッチーに疾走する曲調、
そして堂々たる歌唱を披露するスティーヴ・グリメットのVoが
カッコイイったらありゃしない。
終盤で炸裂するスティーヴのシャウトは圧巻。


GRIM REAPER - See You in Hell ★★ (2008-11-09 17:05:00)

NWOBHMシーン屈指の実力派シンガー、スティーヴ・グリメットを擁し、イギリスはウースター州ドロイトウィッチから
登場した4人組HMバンドGRIM REAPERが、僅か4日間の突貫レコーディング作業の後、'83年にリリースした1stアルバムがこれ。
個人的に、GRIM REAPERの最高傑作と言えば3rd『ROCK YOU TO HELL』で決まりなのだが、デビュー作ならではの
荒々しさに満ち、未洗練ではあるものの、GRIM REAPERの作品の中では最もNWOBHM然としたアグレッシブな作風に
仕上がっている本作も、こと楽曲の完成度の高さにおいては、決して3rdアルバムに引けを取るものではない。
(つか、マニアの間では本作を彼らの最高傑作に押す人も多いと聞く)
劣悪なサウンド・プロダクションを持ってしても、シャープで疾走感に溢れた楽曲のカッコ良さには一点の曇りもなく、
特に、伸びやか&パワフルな歌唱で、楽曲を華麗に彩るスティーヴ・グリメットのVoの素晴しさは、まさに白眉。
取り分け、勇壮且つキャッチーなアルバム表題曲①、7分半に及ぶドラマティカルな大作バラード⑦における
彼の歌唱は、NWOBHMの凡百ヘタウマ・シンガー達を粉々に吹き飛ばす、威厳と貫禄に満ち溢れていて感動的。
全米で20万枚以上のセールスを上げ、ビルボード・チャート73位に食い込むという、英インディーズ出身HMバンドとしては
異例の大成功を収めたというのも大いに納得の行く、見事なクオリティを備えた1枚。


THE RODS - The Rods - Ace in the Hole ★★ (2008-11-09 11:12:10)

「戦う男の哀愁」がプンプンと漂ってくる、
THE RODS流の泣きのバラード。
“POWER LOVER"と並ぶ、アルバム最大の聴き所でしょう。


THE RODS - The Rods - Power Lover ★★★ (2008-11-09 11:09:44)

THE RODSというバンドの魅力がギュッと詰め込まれた
パワフルな疾走チューン。
ライバル・バンドY&Tの泣きメロが「号泣」ならば、
こちらは「男泣き」とでも表現したくなる、
食いしばった歯の隙間から漏れる嗚咽的なGソロが良い感じ。


THE RODS - The Rods ★★ (2008-11-09 11:02:00)

ロニー・J・ディオの従兄弟で、ELFの初代Gでもあったデイヴィッド“ROCK"ファインスタインが、
Dsのカール・キャネディらと共に結成、活動初期には、あのMANOWARのジョーイ・ディマイオも
曲作りに参加していたというNY出身のパワー・トリオTHE RODSが、'81年に発表した1stフル・アルバム。
80年代初頭、古参メタラーから「西のY&T、東のTHE RODS」と並び称されたのも今は昔。日本における彼我の人気差は、
このサイトにおける、両バンドへの投票数を見比べれば悲しでまでに一目瞭然だが、どっこい
本作の内容はY&Tの傑作群と比べたって、決して引けを取るものではない。
ブルーズ・ベースのロックンロールをNWOBHM風に仕上げた、埃っぽくもワイルドなサウンドは、どこか明るくなりきれず、
硬質な哀愁と醒めた雰囲気が漂う辺りが、如何にもNY出身の都会派バンドといった趣き。随所で炸裂する
「前を見据えた戦士の目から、ポロリと零れ落ちる一筋の涙」的な(分かり難い例え)男泣きメロディも
良いアクセントとなっていて、特に、パワフルなVo、エッジの効いたメタリックなGリフ、雷鳴の如きリズム・セクション、
そして泣きのGソロが一丸となって突貫する①は、タイトに刈り込まれたランニング・タイムの中に、THE RODSという
バンドの魅力が判り易く詰め込まれた名曲。(意外なくらい分厚いボーカル・ハーモニーも印象に残ります)
THE RODSは他にも数枚のアルバムを残しているが、↑上の方の仰る通り、無駄に飾らない、シンプルでストリートっぽい
雰囲気の滲み出るアルバム・ジャケットも無茶苦茶クールな本作こそが、入門編には最適でしょう。
ちなみに、リーダーのデイヴィッドは、現在は自己のバンドFEINSTEINを率いて元気に活動中で、このバンドの
プロデュースを手掛けているのが、旧友のジョーイ・ディマイオ閣下であることは良く知られた話。(か?)


JOURNEY - Revelation - After All These Years ★★★ (2008-11-08 17:25:53)

個人的にも、この曲は今年のベスト・チューン候補。
どこまでも真っ直ぐに伸びていくVo、透明感と叙情性に満ち溢れたKey、
そしてエモーショナル極まりないGが紡ぎ出す哀メロの洪水に、
通勤中に初めて聴いた時は「ぎょえ~、これは堪らん!」と、
身悶えを抑えるのに一苦労でした。やはりJOURNEYは凄い。


MADISON - Diamond Mistress - Turn Me Loose ★★★ (2008-11-08 17:11:19)

“LAY DOWN YOUR ARMS"に勝るとも劣らぬ光りを放つ、
スピーディ且つドラマティックな本編ラスト・ナンバー。
1度スローダウンして、そこから再度疾走へと転じる場面で
炸裂Gプレイのカッコイイこと!(ちょっぴり“THUNDERSTEEL"風?)
初めて聴いた時は、思わずガッツポーズ取っちゃいましたよ。


MADISON - Diamond Mistress - Pictures Return ★★★ (2008-11-08 17:06:46)

ピアノの旋律に導かれてスタートする、泣きの名バラード。
本編の方では少々不安定さが耳につくヨラン・エドマンのVoだが、
この曲における歌いっぷりは「見事」の一言。
聴く者の胸を締め付ける、美しくも儚く物悲しいメロディを
切々と情感豊かに歌い上げてくれています。
勿論、ツインGの泣きっぷりも美味しい。


MADISON - Diamond Mistress - Lay Down Your Arms ★★★ (2008-11-08 17:03:32)

MADISONといえばこの曲。
スリリング且つドラマティックに絡み合い、
豊かに美旋律を紡ぎ出すツインGがカッコイイったらありゃしない。
様式美HMファンは聴かずに死ぬ事なかれ。


MADISON - Diamond Mistress ★★ (2008-11-08 16:42:00)

EUROPEの“SEVEN DOORS HOTEL"やPRETTY MAIDSの“BACK TO BACK"等と共に、第1次北欧メタル・ブームを代表する
名曲として今に語り継がれる“LAY DOWN YOUR ARMS"を収録した、スウェーデン出身の5人組HMバンドMADISON、
'85年リリースの1stアルバム。(邦題は『神嵐の序曲』)
Voは、後にイングヴェイ・マルムスティーンのバンドに参加した事で一躍有名になるヨラン・エドマンで、
「Mr.北欧ボイス」とまで呼ばれる現在の彼に比べると、流石にその歌声にはまだまだ青さが目立つが、
既に、その透明感溢れるハイトーンは健在。また、ドラマティックに絡み合い、豊かに美旋律を紡ぎ出すツインGの
カッコ良さもこのバンドの大きな武器であり、取り分け、北欧様式美メタルならではの起承転結がビシッと決まった①、
ヨランの歌の上手さが際立つしっとりとした泣きのバラード⑤、そして本編ラストを劇的且つスピーディに締め括る、
⑩といった楽曲のクオリティのバカ高さは、リリース当時、本作が輸入盤市場でベストセラーを記録したという逸話が、
伊達じゃないことをしっかりと裏付ける。
北欧HM然とした透明感や繊細さよりも、NWOBHM的な疾走感や攻撃性が前面に押し出された作風は、音質が冴えないせいもあり、
いま改めて聴き直すと少々野暮ったい印象は否めないものの、様式美HMファンなら①⑤⑩を聴くだけに本作を購入しても、
十分お釣りがくるというもの。最近、格安の値段で再発されたので、未聴の方はこの機会に是非どうぞ。