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KROKUS - Headhunter - Ready to Burn ★★ (2008-11-07 23:08:54)

メタリックな攻撃力と、適度なノリの良さを併せ持ったHMチューン。
バックVoとしてロブ・ハルフォードがゲスト参加。
一聴してそれと分かる特徴的な声でマーク・ストレイスのVoを
食いまくっていて、そのせいか、この曲のJUDAS PRIEST度は
他の収録曲に比べてもかなり高い。


KROKUS - Headhunter - Screaming in the Night ★★★ (2008-11-07 23:02:15)

名盤『HEADHUNTER』のメロウ・サイドを代表する名曲。
ダークでドラマティックな楽曲自体の完成度の高さも
然る事ながら、エモーショナルな歌声を聴かせてくれる、
マーク・ストレイスのVoが素晴しいったらありゃしない。
カミソリ・ボイスでスピード・ナンバーの切れ味を増す一方、
こういった叙情的な楽曲も情感豊かに歌い上げるんだから、
本当に優れたシンガーですなぁ。


KROKUS - Headhunter - Headhunter ★★★ (2008-11-07 22:56:01)

カミソリの如きVo、ソリッドで切れ味鋭いリフ、
タイトに疾走するリズム、そしてヨーロピアンな翳りを
湛えた劇的なツイン・リード・・・と、
HMバンドとしてのKROKUSの魅力がギュッと詰まった必殺の名曲。
アグレッシブでスピーディ、尚且つ非常にキャッチー。
いやー、カッコイイ。


KROKUS - Headhunter ★★ (2008-11-07 22:49:00)

スイスの国民的人気バンドKROKUSが'83年にリリースした、彼らの最高傑作と名高い7thアルバム。邦題は『髑髏の紋章』
カミソリの如きVo、ソリッドなGリフにタイトなリズム、そして、欧州のバンドならではの翳りを湛えたメロディが
一体となって疾走する楽曲の数々は、(↑上で別の方が指摘されている通り)確かに『KILLNG MACHINE』や
『BRITISH STEEL』の頃のJUDAS PRIESTを彷彿とさせる仕上がりで、実際、プロデュースを担当しているのは
JUDAS PRIESTとの仕事で有名なトム・アロムだし、本家JPからはロブ・ハルフォードもゲスト参加。
だが、何よりも本作最大の魅力は、そのキャッチーさ。この親しみ易いノリの良さがあったればこそ、本作は
全米チャート最高25位にランクイン、ミリオン・セラーを記録する等の商業的大成功を収められたのではないだろうか?
特にアルバム表題曲①は、HM然とした切れ味の鋭さと、KROKUSならではのキャッチネスが絶妙な融合をみた、名曲中の名曲。
また、カミソリVoで楽曲のヘヴィ・メタリックな質感を増強する一方、ダークで劇的なバラード③においては
叙情的な歌い込みを披露する等、幅広い表現力を誇る名ボーカリスト、マーク・ストレイスの存在もこのバンドの大きな武器。
KUROKUSのアルバムの中では、実は例外的な作風の1枚だったりするのだが、ともあれ、HM黎明期を代表する名盤には違いない。
最近、まさかの国内盤再発(しかもリマスター)が掛かったので、また廃盤になる前に正統派HMファンは是非ゲットを。


GRIM REAPER - Rock You to Hell - Waysted Love ★★★ (2008-11-05 22:56:27)

バラードではないが、3rdアルバム収録曲の中では最も強く
叙情性が滲む、“ROCK YOU TO HELL"と双璧を為す
3rdアルバムのハイライト・ナンバー。
強烈な憂いを発散するサビメロは、
何度聴いても悶絶モノの素晴しさを誇っている。


GRIM REAPER - Rock You to Hell - Rock Me 'till I Die ★★ (2008-11-05 22:54:10)

3rdアルバム収録曲は、“ROCK YOU TO HELL"とか
“WHEN HEAVEN COMES DOWN"とか、リズム・パターンの乏しさゆえ、
どの曲も非常に似通った印象を受けてしまうのだが、
でもどの曲も無茶苦茶カッコイイんだから仕方ない。
リフのカッコ良さも然る事ながら、この曲の白眉は
やはりスティーヴ・グリメットの張り/艶/伸びの三拍子揃った
強力極まりない歌声でしょうか。


GRIM REAPER - Rock You to Hell - When Heaven Comes Down ★★★ (2008-11-05 22:49:34)

ヘヴィ・メタルならではのアグレッションと
キャッチーさを兼ね備えた、GRIM REAPERならではの魅力に
満ち溢れた名曲。
煽情度の高いメロディを紡ぎ出すGソロも良い仕事をしています。


GRIM REAPER - Rock You to Hell - Night of the Vampire ★★ (2008-11-05 22:44:44)

単純にかっこいいアップテンポのHMチューンだが、
本曲の肝は、強力なフックを備えた歌メロ。
そのコブシの効きっぷりには、(別の方も仰っておられたが)
どこかジャパメタっぽい雰囲気が漂う。
Gソロも○。


GRIM REAPER - Rock You to Hell - Rock You to Hell ★★★ (2008-11-05 22:39:34)

凡百のメタル・シンガーとの「格」の違いを見せ(聴かせ)つける
スティーヴ・グリメットの強力なシャウトで幕を開ける
3rdアルバムのタイトル・トラックにしてOPナンバー。
シャープなGリフ、英国然とした湿り気を帯びたメロディが
駆け抜けていく、GRIM REAPERというバンドの魅力を
判り易く示した名曲。


GRIM REAPER - Rock You to Hell ★★ (2008-11-05 22:31:00)

「ルックスはイマサンだが歌唱力はハイレベル」との(失礼な?)評価を得る、HR/HMシーンでも指折りの実力派Vo
スティーヴ・グリメットを擁し、80年代にはアメリカでも高い人気を博した事で知られる、英国はウースター州出身の
HMバンドGRIM REAPER、'87年発表のラスト作にして、彼らの最高傑作とファンの間でも評価の高い3rdアルバム。
メジャー・レーベルへの移籍を果たし、プロデューサーに名手マックス・ノーマンを迎え初めてプロフェッショナルな
環境でレコーディングされた本作は、サウンド・プロダクションの格段の向上、Gリフ主導のNWOBHMスタイルの
曲作りからの脱却、張り/艶/伸びの三拍子揃ったスティーヴの強力なVoを中心に据え、インスト・パートをコンパクトに
まとめ、よりキャッチーな味わいが強調された楽曲etc・・・と、従来のマイナー臭さが一掃され、
メジャー感溢れる本格派のHMアルバムに仕上がっている。
それでいて、楽曲のパワーやメロディの哀感に鈍りが全く見られないのが、このアルバムの素晴しいところで、
特に、シャープなGリフと、如何にもブリティッシュな湿り気を帯びたメロディが駆け抜けていく①④⑥⑧は、
GRIM REAPER屈指の名曲でしょう。(コブシの効いた歌メロが強力なフックとなる②⑦も大変素晴しいナンバー)
全9曲、捨て曲なし。80年代の英国HMシーンを代表する名盤の1つかと。
ちなみに、バンドは近頃再結成を果たし、欧州圏を中心にフィスティバル出演を重ねているようだが、もし新作を作るつもりなら、
是非ともメイン・ソングライターのニック・ボウコット(再結成には不参加)の助力を仰いで欲しいところ。


RIK EMMETT - Good Faith ★★ (2008-11-04 23:02:00)

リック・エメットが'03年に発表した(ソロとしては今のところ最後の作品となる)8thアルバム。
ジャズだったりブルーズだったりAORだったりと、アルバム毎に作風が異なるエメット師匠のソロ作だけど、
今回は完全にギターよりも「歌」が主役のポップス路線。しかも、どちらかと言えばホンワカ和み系の楽曲が
大勢を占め、彼独特の、洗練された哀メロが聴かれる場面は少ないため、一般のロック・リスナーにとっては、
最も取っ付き難い作品に仕上がっている。(かも)
こちとらファンなので、「艶っぽいトランペットの音色が、ムーディでアダルトな雰囲気を醸し出す④は良いねぇ」とか、
「清々しさとポジティブなムードに満ちた⑧で聴かれる、エメット師匠の伸びやかなVoは最高でしょう」とか、
「⑨でサックスが奏でる泣きメロは胸に沁みるねぇ」とか、良い所探しに余念がないわけだが、
ファン以外には、このハード・ロッキンなエッジと、フックに乏しい内容はちと辛いか。
とは言え、作品自体のクオリティは間違いなく高いし、個人的には決して嫌いじゃない1枚。
本作発表後、リック・エメットは再びHRフィールドへと活動の場を移し、AIRTIME結成~TRIUMPH再結成へと動いていく事となる。


RIK EMMETT - Swing Shift - Veronica's Blue Walls ★★ (2008-11-03 20:58:33)

宮廷音楽風の優雅さを漂わせる、
洗練された泣きのスロー・ナンバー。
悲哀に満ちたアコーディオンの音色には、
堪らんもんがありますな。


RIK EMMETT - Swing Shift - Santa Fe Horizon ★★★ (2008-11-03 20:53:22)

地平線に向かって真っ直ぐに伸びる一本道を、
ひたすら車で走り続けているかのような気分が味わえる、
ロマンティック且つ美しい哀メロ・ナンバー。
絶妙なニュアンスで爪弾かれ、胸をキューっと締め付ける
アコギがとにかく絶品。


RIK EMMETT - Swing Shift ★★ (2008-11-02 23:44:00)

ルーツ・ミュージック三部作の第2弾として「ジャズ」をテーマに制作、自ら立ち上げたOPEN HOUSE RECORDSから
RIK EMMET & OHC名義で'98年にリリースした、リック・エメット師匠、5枚目のソロ・アルバム。
発表当時、本作に初めて触れた時は、エレキの「エ」の字もロックの「ロ」の字も見当たらない本格的なジャズ路線に
「こりゃアカン」と2、3度聴いたきりで投げ出してしまった記憶があるのだが、今回、この文章を書くに当たって
改めて棚から引っ張り出してきて聴き直してみたら・・・あれ?けっこう良いよ?これ。
俺がリスナーとして成熟して、ジャズも聴けるようになったから・・・なんて事はなく、単にじっくりと腰を据えて
聴いてみたら、メロディの良さが再発見できただけの事で、まぁ、中には和み系ナンバーもあるにはあるが、
軽快な前半を経て、中盤から哀感が滲み出し始めるアルバム表題曲の③、叙情味を増幅するKeyアレンジが秀逸な④、
広大な大地を、地平線に向かって一人車を走らせるかのようなロマンティックな曲調と、その中にブレンドされた
一抹の寂しさが胸を打つ⑤、優雅で洗練された泣きのスロー・ナンバー⑨と、随所にリック・エメットならではの
アーバンで洗練された哀メロが堪能できる楽曲が配置され、本編の流れをグッと引き締めている。
これらの楽曲を彩る、エメット師匠が絶妙なニュアンスで爪弾くアコースティック・ギターの味わい深い音色が
また格別で、取り分け、⑤のアコギ・プレイにおける切な過ぎる高音部分は絶品。心底蕩けさせて頂きました。
刺激には乏しいが、美しいメロディを味わい深い演奏で聴かせてくれる1枚。秋の夜長に、もしくはドライブのお供にどうぞ。


RIK EMMETT - Handiwork - Twilight ★★ (2008-11-02 10:26:54)

“TWILIGHT"というタイトル通り、夕暮れ時の郷愁や
物悲しさが漂ってくるような、叙情的なインスト曲。
滑らかに爪弾かれるアコースティック・ギターの美しい音色に、
ただただ聴き惚れるばかり。
普通に弾いたって、全体にこんな「深い」音色では鳴りませんて。


RIK EMMETT - Handiwork - Libre Animado ★★ (2008-11-02 10:23:51)

リック・エメットお得意の、ラテン風味が取り入れられた
哀愁のインスト・ナンバー。
本当に、この手の曲を演らせると上手いなぁ。


RIK EMMETT - Handiwork - Two Jigs ★★ (2008-11-02 10:18:57)

タイトル通り、ジグ(舞曲)のメロディを取り入れた
軽快なインスト小曲。
メロディアスで躍動感溢れるGプレイが最高に素晴しく、
アコギ一本でここまで「聴かせる」事の出来るミュージシャンは
ロック・シーン広しと言えどもそうはいない。


RIK EMMETT - Handiwork ★★ (2008-11-02 02:38:00)

ジャズにフォークにワールド・ミュージック・・・様々な音楽のエッセンスを消化吸収した、アコースティカルで叙情的な作風が
『TEN INVITATIONS FROM THE MINSTRESS MR.E』を思わせる、'02年リリース、リック・エメット7枚目のソロ・アルバム。
何度トライしても、本編の途中で寝てしまう作品でもあるのだが、それは決して内容が退屈だからなのではなく、
全編に溢れる叙情メロディが余りにも心地良いから。まぁ、HRとはかなり距離のある、刺激に欠ける音楽性ゆえ・・・というも
なくはないのだろうが、繊細にしてソウルフルなGによって紡ぎ出される、リック・エメット印の洗練された哀メロの威力は
とにかく強力無比。リリカルに絡み合うピアノとアコギに惚れ惚れとなる②、ジグ(舞曲)の要素を取り入れた、
躍動感に満ち溢れたGプレイがTRIUMPH時代を彷彿とさせる③、ラテン風味の哀愁とグルーヴが封じ込められた⑥、
タイトル通り“夕暮れ時"を思わせる郷愁と物悲しさが絶品の⑨を筆頭に、美しくメロウな楽曲の数々は
メロディ愛好派リスナーの心の琴線を必ずや刺激する筈。
それにしても、エメット師匠のアコースティック・ギターの腕前は、本当に半端ない。ここまで「深い」音色で
アコギを爪弾けるミュージシャンは、例えロック・シーン広しとは言えそうはおらんでしょう。
リック・エメットというミュージシャンの懐の広さ、底の深さを実感できる内容に仕上がっている1枚。是非お試しあれ。


SABBRABELLS ★★ (2008-11-01 01:51:00)

調べてみたら、本当に再発されるんですねぇ。
しかもDOOMやGROUND ZEROなんかと一緒に!これは嬉し過ぎる・・・。
ついでにHEAVY METAL FORCEシリーズや、SACRIFICEの1stとかも再発してくんないかなぁ。


RIK EMMETT - Raw Quartet - Too Little Too Late ★★★ (2008-11-01 01:26:30)

アルバム『RAW QUARTET』の中において、
“THE LAST GOODBYE"と双璧を為す泣きの名バラード。
インストの“THE LAST~"に対し、こちらは歌入り。
エメット師匠の渋くソウルフルなVoと、
そのVoと同じくらい雄弁に「歌う」Gが、とにかく胸に沁みます。


RIK EMMETT - Raw Quartet - The Last Goodbye ★★★ (2008-11-01 01:22:35)

一音一音に魂の込められた泣きっぷりに
涙腺が激しく刺激される、エモーショナルで感動的な
インスト・バラード。


RIK EMMETT - Live at the Berklee ★★ (2008-11-01 01:17:00)

'00年1月に、ボストンは、かのバークリー音楽大学において行われた希代の名ギタリスト、
リック・エメットのソロ・コンサートの模様を収録したライブ・アルバム。
ステージ上にはギターを抱えたリック・エメットただ一人、リズムは全て打ち込みというシンプルな編成から、
てっきり「エメット師匠を囲むアコースティックな夕べ」ってな感じのまったりとした内容を想像していたのだが、
確かに会場の雰囲気は暖かで和気藹々とした空気が漂っているものの、エメット師匠の演奏は、これがすこぶるエネルギッシュで、
ショウにはしっかりと緩急が演出されている。終盤の盛り上がりっぷりなんて、かなりのものじゃあないでしょうか?
ただ、やはり本作においても個人的に耳を惹かれるのは、師匠の繊細な表現力が最大限に発揮されるメロウな楽曲の数々。
取り分け、タイトル通り「メランコリック」な曲調が心地良い④、ジェフ・ベックばりに泣きまくるバラード⑩、
そして、ラテン風味薫る哀愁のメロディが胸に沁みるソロ時代屈指の名曲⑫は、生演奏がゆえにより一層エモーショナルな
仕上がりとなっていて感動的・・・つーか、この作品について言いたい事は、↑上の方が殆ど全て語ってくれていますね、はい。
HR/HM界において、最も敬愛するギタリストの一人でありながら、未だにエメット師匠のライブを
見たことがない我が身の心の隙間を埋めてくれる、聴き応え十分の実況録音盤。来日してくんないかなぁ。


RIK EMMETT - Raw Quartet ★★ (2008-10-29 22:38:00)

アコースティカルな『TEN INVITATIONS FROM THE MINSTRESS OF MR. E』、ジャジーな『SWING SHIFT』に続く、
ルーツ・ミュージック三部作のトリを飾る作品として「ブルーズ」をテーマに制作、'99年にリリースされた
リック・エメット6枚目のソロ・アルバム。(ちなみに国内盤が発売された最後の作品でもある)
オール・インストだった『TEN~』や、本格的なジャズ作だった『SWING~』に対し、今回は歌入り、
しかもアップテンポの④⑩を収録するなど、よりハードな作風ということで、前2作に比べグッと取っ付き易い内容に
仕上がっていると言える本作だが、飽くまで直球勝負の「ブルーズ」であり、「ブルージーなHR」というわけではないので、
その渋さゆえ、地味(退屈)に感じてしまう若いメタル・ファンも多いかもしれんなぁ、と。
ただ、エメット師匠がノリノリでプレイしている姿が目に浮かぶような本編には、楽しげな雰囲気が充満していて、
何より、彼の説得力と表現力に満ち溢れたVoとGのお陰で、最後まで退屈することなく聴き通す事が出来る。
特に、TRIUMPH時代の名曲“LITTLE BOY BLUES"を彷彿とさせる、師匠の哀メロ職人としての腕前がスパークしまくった、
絶品のバラード・ナンバー⑥⑩におけるエモーショナルな泣きっぷりは強烈極まりなく、
この2曲を聴くためだけにでも、本作は購入する価値が大いにあるというもの。
派手さ皆無の落ち着いた作風ゆえ、逆にリック・エメットという希代の名ギタリストの実力がハッキリと確認できる1枚かと。


BULLDOZER - Neurodeliri - Dance Got Sick - Part One ★★ (2008-10-29 22:32:59)

今ではなかったことになっている(?)
'92年リリースのEP『TRILOGY-DANCE GOT SICK!"収録曲で、
4th『NEURODELIRI』のMETAL MINDからの再発盤にも、
ボーナス・トラックとしてオマケ収録されている1曲。
ラップVoとダンサブルなKeyを大胆に取り入れた異色曲ながら、
これが色物感のまったくない、実に真っ当にカッコイイ
スラッシュ・チューンに仕上がっているのだから驚く。
バンドの曲作りの上手さが光る名曲。


BULLDOZER - Neurodeliri - Art of Deception ★★ (2008-10-29 22:17:54)

激烈な疾走感はまさにスラッシュ・メタルそのものながら、
終盤において、KeyとGがバトルを繰り広げるという
異色のパワー・メタル・チューン。
4thアルバムの実験精神を最も判り易く体現した1曲か。


BULLDOZER - Neurodeliri - Overture / Neurodeliri ★★★ (2008-10-29 22:14:43)

荘厳な序曲を経て、激烈な疾走へと転じる
アルバムのタイトル・トラックにしてOPナンバー。
大仰なKeyの音色を纏って疾走する様は、
まるでメロディック・ブラック・メタル。
先駆性と理屈抜きのカッコ良さを兼ね備えた名曲かと。


BULLDOZER - Neurodeliri ★★ (2008-10-27 22:57:00)

自殺してしまった初代B、ダリオ・カーリアに捧げられた'88年発表の4thアルバムにして、BULLDOZER最後の
フル・アルバム。(アルバム・タイトルは、そのダリオが活動していたバンド名から取られているらしい)
激烈に疾走しまくるSLAYER直系のスラッシュ・ソングと、バイオレントなロックンロール・スラッシュの2本立てに、欧州のバンドらしい
ドラマティックなメロディと曲展開をブチ込んだ音楽性は、傑作だった前作『IX』の作風を順当に継承しているが、今回は更にそこに、
単なる装飾を越えて大胆に導入され、楽曲に一層のスケール感と禍々しさを演出する、Keyの存在が一際異彩を放っている。
取り分け、荘厳な序曲を経て、禍々しさを撒き散らしながら突っ走るOPナンバー①や、起伏に富んだ曲展開をKeyの音色が
大仰に装飾する⑤、邪悪且つドラマティックに本編を締め括る⑧辺りは、後に登場するメロディック・ブラック・メタルの
スタイルを先取りしたかのような楽曲だし(そもそもBULLDOZER自体、ブラック・メタルの元祖的存在のバンドなわけだが)、
④に至ってはKeyとGがバトルを繰り広げる(!)異色のパワー・メタル・ナンバーに仕上がっている。それでいて奇を衒ったような
印象はまるでなく、何よりも、アルバム全編を貫く「爆走感覚」に全く鈍りが見られない点が素晴しい。(下品さも健在だ)
METAL MINDからの再発盤には、黒人ラッパーをメンバーに加えてファンを引っ繰り返らせた'92年リリースの
EP『TRILOGY-DANCE GOD SICK』より1曲がオマケ収録されているのだが、色物感溢れる組み合わせにも関わらず、これが実に真っ当な
スラッシュ・ソングに仕上がっていて、巧みに取り入れられたラップVoが生み出す疾走感と切迫感は文句なしでカッコイイ。
実験的な要素を導入しつつ「らしさ」も失っていないという、曲作りの上手さがキラリと光る、バンドの有終の美を飾るに相応しい1枚。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook - The Hardest Part ★★★ (2008-10-25 21:47:03)

3rdアルバムの中でも一際そのハードさが光りを放つ、
ブルージーなHRナンバー。
後半へ進むにつれて、熱く、激しく熱を帯びていく
VoとGのパフォーマンスがとにかく圧巻。
TRIUMPHの名曲“ROCKN'ROLL MACHINE"を彷彿とさせる
クライマックスのGプレイには聴き惚れます。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook - The Numbers Game ★★ (2008-10-25 21:42:00)

洗練されたハード・ポップ・チューン。
仄かに漂う哀愁がただひたすらに心地良い、
エメット師匠の優れたポップ・センスが堪能できる1曲。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook - The Longing ★★★ (2008-10-25 21:35:09)

美しく感動的な、珠玉の名バラード。
エモーショナルな歌声の素晴しさも然る事ながら、
やはり白眉は「表現力豊かなGプレイ」のお手本のような、
一音入魂のアコギ・プレイ。聴く度に腰が砕けそうになります。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook - Raise High ★★ (2008-10-25 21:31:23)

レゲエ調のまったりとしたリズムの上に
哀愁を帯びたメロディが乗っかる、
曲作りの上手さとアレンジ・センスの良さが光る1曲。


RIK EMMETT - The Spiral Notebook ★★ (2008-10-23 23:04:00)

前作『IPSO FACTO』から3年のブランクを経て、'95年に発表されたリック・エメットの3rdソロ・アルバム。
彼のソロ作は、ポップス路線だったり、ロックンロール路線だったり、ブルーズ路線だったり、ジャズ路線だったりと、
作品毎にカラーが異なり、またその刺激の少なさゆえ、ファン以外には取っ付き難く感じられる内容の
アルバムが少なくないのだが、どっこい、AOR色が強く打ち出された本作はその例外。HRテイストこそ前作から
かなり後退してしまったものの、その分、メロディのフックと哀愁は大幅UP。お陰でエメット師匠のハイテクニックに
裏打ちされた、一音一音に魂の込められた、エモーショナルで繊細な表現力に長けた絶品のGプレイと歌唱が映える映える。
ただ譜面通りに、正確に歌ったりギターを弾いたりするだけじゃ、絶対にこの深みや情感を演出する事は叶いませんぜ。
メロディアスで温かみに溢れた①、レゲエのリズムに叙情メロディが乗っかる②、絶妙なニュアンスで爪弾かれる
アコギに思わず腰が砕ける③、ソウルフルな歌声が心地良い④、サビのフックが強力な⑤、産業ロック風味のバラード⑥、心地良く弾む⑦、
ポップ・センスが巧みに活かされた⑧⑨、TRIUMPH時代を彷彿とさせる、ダイナミックで陰影に富んだ曲調に引き込まれる⑩、
徐々に熱を帯びていくGとVoが圧巻の迫力を誇る、本編随一のハード・ナンバー⑪・・・と、最初から最後まで一切の捨て曲なし。
極上のVoとG、心に沁みる美しいメロディの数々・・・エメット師匠のソロ・アルバムの中でも屈指の完成度の高さを誇る本作。
師匠の入門編として一般のロック・ファンにも強くお薦めしたい1枚。(個人的にもこの作品が一番好きだ)


RIK EMMETT - Ipso Facto - Can't Lie to Myself ★★★ (2008-10-20 17:15:51)

猛烈な「泣き」を伴った、エメット師匠入魂のVoとGが
息苦しいほどの盛り上がりを演出するダイナミックな名曲。
もう「泣くがいい、声を上げて泣くがいい」って感じ。


RIK EMMETT - Ipso Facto - Rainbow Man ★★ (2008-10-20 17:12:17)

ノリの良い前半から、叙情的な中盤を経て、ダイナミックに
盛り上がる後半と、メリハリの効いた曲展開が秀逸。
2ndアルバム収録曲の中で、最もTRIUMPH時代のノリを感じさせる1曲かも。


RIK EMMETT - Ipso Facto - Lickity Bit ★★ (2008-10-20 17:08:17)

エメット師匠のアコースティック・ギターの妙技が堪能できる、
軽やかなインスト・ナンバー。
TRIUMPHのオリジナル・アルバムに収録されていても違和感はない。


RIK EMMETT - Ipso Facto - Out of the Blue ★★★ (2008-10-20 16:58:24)

1stソロでは意図的にTRIUMPH的な要素は封印していた
エメット師匠なれど、この曲では、得意のエモーショナルで
ブルージーな、泣きのGとVoが全開。
聴く度にしみじみと泣ける、絶品のバラードに仕上がっています。
ちなみに2ndアルバムは原題が『IPSO FACTO』、
邦題が『ストレート・アップ』


RIK EMMETT - Ipso Facto ★★ (2008-10-20 16:46:00)

「ソフト過ぎる」「もっとロックして欲しい」と批判された1stソロ・アルバム『ABSOLUTERY』のポップな作風を
反省したのか(個人的には、あれはあれで良かったと思うけど)、いきなりGがホットに弾きまくられるハード・チューン①で
本編の幕が開く、リック・エメット師匠、'92年発表の2ndソロ・アルバム。(邦題も判り易く『ストレート・アップ』)
全体的な仕上がりとしては、ソロ・デビュー作の方向性を順当に受け継いだロックンロール路線ながら、
前作に比べ、楽曲にハード・ロッキンな「勢い」や「熱さ」が漲っているのが本作の大きな特徴で、
それに併せて、曲展開のダイナミズム、ブルーズ風味の「泣き」といった、TRIUMPH時代を想起させる
(ファンがリック・エメットに期待する)要素が、ある程度戻ってきているのが嬉しい。
特に、渋く、エモーショナルに泣きまくるブルージーなバラード⑧は、「来た来た来たぁ!」と思わずガッツポーズを
取りたくなる程、エメット師匠入魂のGプレイと歌声が堪能できる、涙腺決壊必至の名曲。
また、アコギ一本で爪弾かれる味わい深いインスト曲⑤や、押しと引きを心得た曲展開が魅力の⑦、辛抱堪らんくらい
熱く盛り上がっていく⑩、小粋な小曲⑭辺りは、TRIUMPHのオリジナル・アルバムに収録されていてもおかしくない完成度の高さだし、
⑤を筆頭に、本編の随所にフィーチュアされ、楽曲に都会的な哀愁を加味するサックスの音色も、非常に効果を上げていて◎。
TRIUMPH時代と、ソロ・アーティストとしてのリック・エメット。両者のスタイルに上手く折り合いが付けられた、
TRIUMPHファンが聴いても失望する事のない1枚に仕上がっているんじゃないかな、と。


RIK EMMETT - Absolutely ★★ (2008-10-20 01:02:00)

人間関係の悪化から、TRIUMPH脱退を余儀なくされたリック・エメット(G)が、'90年に発表した初のソロ・アルバム。
TRIUMPH時代に彼が一手に担っていた、クラシカルorスパニッシュ風味のメロディや、ドラマティックな曲展開、
そしてブルーズに由来する「泣き」といった要素を期待すると、終始リラックスしまくった、ヘヴィ・メタルはおろか、
ハードロックとも大分距離を感じさせるポップな作風に、思わず肩透かしを食ってしまう本作。
リック・エメット作品でなければ、普段、余り腰を据えて聴く機会のない和み系の音楽だったりするのだが、
それも師匠による燻し銀の魅力と、説得力に溢れたVoとGの腕前、そして作曲センスを持ってすれば、聴き応えのあるモノに早代わり。
取り敢えず、心地良いグルーヴに体が揺れる②、高原を吹き抜けて行く一陣の微風のように爽やかな(?)③、アカペラVoで始まり、
へヴィな前半からテンポアップして盛り上がっていく、本編屈指のハードロック・ナンバー⑥、サックスをフィーチュアした
お洒落で溌剌とした⑨辺りは、メロディ愛好派のロック・ファンの感性に必ずや訴えかけて来るものがある・・・はず。
正直、初めて本作を聴いた時は「俺が聴きたいのと違うなー」と思ったりもしたのだが、AIRTIMEがあり、かつTRIUMPHの
再結成すら現実味を帯びて来た現在では、心穏やかに「これはこれでOK!」と受け入れられる1枚。良く出来てます。


ARCANGEL - ARCANGEL - KING OF THE MOUNTAIN ★★★ (2008-10-19 10:43:55)

Vo、G、Keyが、これでもか!というぐらいに泣きまくる
アルバム収録曲中、最もプログレ・テイストが色濃く薫る
アレンジを施された、本編のラストを締め括るドラマティックな名曲。
個人的には、アルバムのハイライト・ナンバーです。


ARCANGEL - ARCANGEL - SIDELINES ★★★ (2008-10-19 10:40:15)

イントロのシンセ(ピアノ)の音色だけでもう泣ける必殺の名曲。
切なさ炸裂しまくりのVo、楽曲を華麗に彩る美しいボーカル・ハーモニー、
しみじみと泣くG、楽曲の叙情性を増幅するKeyといった要素に彩られた
どこかノスタルジックで感傷的な曲調に、思わず胸キュン。


ARCANGEL - ARCANGEL - USED TO THINK I'D NEVER FALL IN LOVE ★★★ (2008-10-19 10:36:33)

美しくポップ、どこか郷愁を誘う哀メロが胸を締め付ける
温かみに溢れた極上のバラード。


ARCANGEL - ARCANGEL - STARS ★★★ (2008-10-19 10:31:59)

ポジティブなフィーリングを伴って盛り上がっていく曲調が
たまらなく胸に沁みる、ARCANGELというバンドの魅力が
判り易く詰め込まれたアルバムのOPナンバー。


ARCANGEL - ARCANGEL ★★★ (2008-10-16 22:25:00)

CANNATA名義で数作のアルバムも発表している、アメリカはコネチカット州出身のマルチ・ミュージシャン、ジェフ・カンナタの名を、一躍メロディ愛好家の間に知らしめたバンド(と言ってもグループとしての実体はなかったらしいが)ARCANGEL。その彼らが'83年に唯一残したフル・アルバムにして、マニアの間では「アメリカン・プログレ・ハードの名盤」と絶賛される逸品がこれ。
「泣き」を含んだ声質のVoが切々と歌うフック満載のメロディ、透明感と叙情性を増幅するスペーシーなKey、繊細に泣きつつもハードさを忘れないG、美麗なコーラス・ハーモニー、そして、適度にドラマティックでプログレッシブなアレンジが施された楽曲の数々は、叙情的だがベタつかず、劇的だが大仰ではないと言う、まさに美しきアメリカン・プログレ・ハード・サウンドの理想的ラインを描き出している。
中でも、ARCANGELというバンドの魅力を端的に示す、哀愁とドラマ性を兼ね備えたOPナンバー①、胸キュンものの切ないバラード④、溌剌としたインスト曲⑤から繋がっていく、キャッチー且つ悲哀に満ちた曲調が胸に染み入る⑥、本編随一のプログレ・テイストの色濃さを誇る、ドラマティックに泣きまくるラスト・ナンバー⑨は、メロディ愛好派のリスナーなら絶対に聴かずには死ねない悶絶級の名曲。
聴いていると、どうにも郷愁をそそられ、ノスタルジックな気分に浸ってしまう1枚。
秋の夜長のお供にどうぞ。


E-FORCE - Modified Poison - Exterminator ★★★ (2008-10-14 23:53:07)

タイトルからして期待させられるが、
実際、カッコ良さにかけては2ndアルバム随一といっても過言ではない。
畳み掛けるように疾走するリズム、
シャープに切り込んで来るGリフのカッコ良さも只事ではないが、
やはりトドメの一撃は、流麗にしてドラマティックなGソロ。
炸裂した瞬間に、思わずガッツポーズ取っちゃいましたよ。


E-FORCE - Modified Poison - Agent 99 ★★ (2008-10-14 23:49:54)

唸りを上げるBがメチャかっこいいイントロから、
メロディアスに浮遊する序盤を経て、スラッシーに疾走を開始する
VOIVOD風味の実験精神とスラッシュ・メタル・テイストが
巧みに組み合わされた1曲。


E-FORCE - Modified Poison - Deviation ★★★ (2008-10-14 23:46:45)

ハイテンションな絶叫型Vo、クールなGリフ、
スラッシーに疾走するリズム、その上を舞う緩急を心得たメロディックなGソロ・・・と、
2ndアルバムとE FORCEというバンドの魅力を、判り易く伝える名曲。


E-FORCE - Modified Poison ★★ (2008-10-14 23:40:00)

元VOIVODのエリック・フォレスト(Vo、B)が、移住先のフランスにて結成したエクストリーム・メタル・トリオ
E-FORCEが、'03年のデビュー作『EVIL FORCES』以来、実に5年ぶりに発表した2ndアルバム。('08年)
VIOVODと言えば、CELTIC FROST、MEKONG DELTAと並んで個人的に「苦手なスラッシュ・メタル・バンドBEST3」に
堂々ランキング入りしているのだが(でもライブは楽しめた)、このE-FORCEはVOIVOD因子を濃厚に受け継ぎつつも、
難解さや複雑さは控えめで、特に本作は、正統派ヘヴィ・メタリックなカッコ良さや、スラッシーな疾走感といった、
キャッチーな要素が前面に押し出されている為、非常に取っ付き易い。
まぁ、後半へ聴き進んで行けば行くほど、VOIVODに由来する神経症的リフ/リズム・ワーク、捻くれたエキセントリックな
メロディといった実験的要素も頻出してくるのだが、それでもやはり全編を貫き、作品に一本筋を通すのは、血管の
ブチ切れそうな絶叫型Voを筆頭に、頭よりも身体に訴えかけてくるスラッシュ・メタル然としたアグレッション。
取り分け、切れ味鋭いクールなリフ&リズム、そして緩急を心得たメロディックなGソロが一丸となって押し込んでくる①、
VOIVOD風味の前半から疾走へと転じる④、そして、流麗且つドラマティックなGソロが炸裂する、本編のハイライト足る
激烈なスピード・ナンバー⑩といった楽曲は、VOIVOD由来の実験精神と、スラッシュ・メタル・バンドならではの
攻撃性が巧みに組み合わされた、E-FORCEというバンドの魅力を判り易く伝える名曲かと。
オールド・スラッシャーとVOIVODファン、双方の期待に見事に応える高品質な1枚。


FIFTH ANGEL - Time Will Tell - Time Will Tell ★★ (2008-10-13 19:38:14)

従来の「らしさ」と、ポップ風味を上手くブレンドした
2ndアルバムのタイトル・トラック。
曲作りの上手さが光りますね。


FIFTH ANGEL - Time Will Tell - Midnight Love ★★★ (2008-10-13 19:34:49)

ミドル・テンポの楽曲が大半を占める2ndアルバムの中にあって、
躍動感溢れるこの曲の存在はキラリと光る。
単にアップテンポなだけでなく、
哀メロ満載で切り込んで来るツインGの威力も大変素晴しい。


FIFTH ANGEL - Time Will Tell - Broken Dreams ★★★ (2008-10-13 19:31:41)

リリカルなアコギの調べに導かれてスタートする、
叙情的で劇的なバラードの名曲。
VoとGの豊かな表現力がこれでもか!と堪能できる、
2ndアルバムのハイライト・ナンバー。


FIFTH ANGEL - Time Will Tell ★★ (2008-10-13 19:29:00)

中心メンバーのジェイムズ・バードとケン・メアリーの脱退(但しケンは、ヘルプ参加で引き続き本作でもDsを叩いている)
というバンド存亡の危機を乗り越えて、1st『FIFTH ANGEL』に勝るとも劣らぬクオリティの作品を作り上げた事で、
FIFTH ANGEL凄し!との評価が一層高まった、日本デビュー作でもある'89年発表の2ndアルバム。(邦題は『時の呪文』)
音楽性に大きな変化はなく、前作同様、UFOの名曲“LIGHTS OUT"のカヴァーがピタリとハマる、
アメリカのバンドらしからぬ叙情的でドラマティックなブリティッシュHR路線を迷いなく邁進。
但し、今回はメジャーからのリリースという事で、若干作風がVo中心になったというか、前作にあったような疾走曲が姿を消し、
全体的にミドル・テンポの楽曲をメインに手堅くまとめられているため、そこに物足りなさを覚えるファンもいるかもしれない。
とは言え、相変わらずツインGが紡ぎ出すメロディの哀愁とフックは強力極まりなく、取り分け、リリカルなアコギの音色に導かれて
スタートする、“夢幻"という美しい邦題が付けられた④は、涙腺を刺激しまくる表現力豊かなGといい、憂いを帯びたメロディを
切々と歌い上げるテッド・パイロットのエモーショナルなVoといい、まさに「絶品」としか言いようのないバラードの名曲に仕上がっている。
それ以外にも、躍動感溢れる②や、曲作りの上手さが光るミドル・テンポの③、ポップ風味を巧みに取り入れた⑤等、
楽曲の粒は非常に揃っていて、完成度の高さに揺ぎはない。これがラスト作になってしまったとは残念至極。


FIFTH ANGEL - Fifth Angel - Wings of Destiny ★★★ (2008-10-12 23:44:57)

タイトルはJUDAS PRIEST調で、導入部はIRON MAIDENの
名曲“審判の日"を彷彿とさせる、1stアルバム随一の
ドラマ性の高さを誇る名曲。


FIFTH ANGEL - Fifth Angel - Fifth Angel ★★ (2008-10-12 23:41:41)

フックと哀愁に富んだメロディの良さ(あとVoの上手さ)が際立つ、
バンドのテーマ曲でもあるミドル・チューン。
勿論、ツボを押さえたジェイムズ・バードのGプレイも最高だ。


FIFTH ANGEL - Fifth Angel - Call Out the Warning ★★★ (2008-10-12 23:39:24)

華麗に舞うツインGと、強烈なフックと哀愁を伴った歌メロが
心地良く疾走する様が、どこかRIOTの名曲“WARRIOR"を彷彿とさせる、
FIFTH ANGELというバンドの魅力の粋を結集したかのような、
1stアルバムのハイライト・ナンバー。哀メロ派は必聴かと。


FIFTH ANGEL - Fifth Angel ★★ (2008-10-12 23:32:00)

ATLANTIS RISINGのジェイムズ・バード(G)や、HOUSE OF LORDSのケン・メアリー(Ds)が嘗て在籍していた事で知られる、
米ワシントン州はベルビュー出身の5人組HRバンド(と言ってもBは幽霊メンバー)FIFTH ANGELが、'86年に発表した1stアルバム。
本作は、当初、マイク・ヴァーニーが主宰するSHRAPNEL RECORDSからリリースされたものの、日本を含む世界中の
HR/HMファンの間での、このアルバムの評判の良さに目をつけた米メジャーEPIC RECORDSが契約を申し出て、
'88年にアートワークを差し替え(このジャケットが美麗で非常に秀逸な出来)、リマスターを施してリリースし直された・・・
というエピソードを持っているだけあって、実際、その完成度の高さには目(と耳)を瞠るものがある。
哀愁とフックに富んだメロディを、確かな力量で歌い上げるテッド・パイロットのVo、エモーショナルに歌う
ジェイムズ・バードのメロディアスなGプレイ、そして、とてもアメリカのバンドとは思えぬ、欧州HR然とした湿り気を
たっぷりと帯びた曲調を更に盛り上げる、叙情的且つドラマティックなツイン・リードGを大フィーチュアした楽曲は、
全9曲収録で捨て曲は1つもなし。ライナー・ノーツではオランダのHELLOISEなんかと比較されているけど、
ヨーロピアンな風情を漂わせつつも、決して暗く/重くなり過ぎず、どこか爽やかさを感じさせる作風は確かに共通点が多い。
特に、この1曲のためだけに本作を購入しても損はない!と断言したくなるナンバーが連続する、アルバム前半の隙のない構成は見事で、
取り分け、舞うようなツインGと、心地良く疾走する哀愁のメロディが、どこかRIOTの代表曲“WARRIOR"を彷彿とさせる③は、
FIFITH ANGELというバンドの魅力の粋を結集したかのような名曲。(勿論、スピーディな⑥から劇的な⑨へと至るB面パートも充実)
ここ日本では、UFOの名曲“LIGHTS OUT"のカヴァーを収録し、国内デビュー作となった2nd『TIME WILL TELL』の方が
人気が上のようだが(実際、甲乙付け難いクオリティ)、個人的には、FIFTH ANGELの入門編には、まずこの1stをお薦めしたい次第。


JILL'S PROJECT - Last Contract - Last Contract ★★★ (2008-10-11 10:13:39)

RAINBOWの名曲“STARGAZER"を彷彿とさせる、
10分近くに及ぶドラマティックな大作ナンバー。
楽曲のカラーを決定付ける岡垣正志のKey、
エモーショナルでスリリングな足立裕二のG、
壮大にうねるリズムをダイナミックに叩き出す関勝美&出原卓の
リズム隊の素晴しさも然る事ながら、この曲一番の聴きモノは
やはり新人Vo、祇上養一のパワフルな歌声でしょうか。


JILL'S PROJECT - Last Contract ★★ (2008-10-11 09:59:00)

ANTHEMの柴田直人がゲームのサントラを手掛けたり、VOW WOWの人見元基が教育テレビで歌ったりと、油断してると贔屓の
ミュージシャンが、意外なところで仕事をしていたりして驚かされるが、元TERRA ROSA~現SLAZY WIZARDの岡垣正志と、
元WOLF~現パチプロ(笑)の関勝美がタッグを組み、突如、パチスロ界から出現したこのJILL'S PROJECTも、そんな中の1つ。
本作は彼らが'04年にリリースした1stフル・アルバムで、ゲストとして、藤本泰司、日下部正則、足立裕二ら、錚々たる
ミュージシャン達が客演。ジャパメタ・ファンならもうこの面子だけで即買いものだが、本作品が素晴しいのは、
岡垣正志の手による楽曲の数々が、そうした豪華なゲストが演奏するに相応しいクオリティを、しっかりと備えている点。
ネオ・クラシカル路線とも、メロスピ/メロパワ路線とも異なる、RAINBOW直系の華麗な様式美HMサウンドはまさに彼の真骨頂で、
特に、BURNYの粘っこいGプレイに痺れる劇的なOPナンバー①、足立のGが咽び泣く(TERRA ROSA時代の名曲のリメイク)②、
若手ギタリスト井之上剛が、岡垣のKeyと堂々渡り合う⑥、藤本のGプレイをフィーチュアしてパワフルに疾走する⑧、
そしてアルバム表題曲にして、10分に及ぼうかと言う“STARGAZER"型の重厚な大作ナンバー⑩・・・といった楽曲は、
これぞまさしく「21世紀版TERRA ROSA」といった感じの仕上がりで、今時ここまでコテコテの様式美HMを聴かせてくれるのって、
AXEL RUDI PELLとこのバンドぐらいのものじゃないの?と、思わず頬が緩みます。(コブシの効いたメロディを
パワフルに歌い上げる実力派の新人Vo.祇上養一の歌声が、赤尾和重タイプなのもそう思わせる要因かな、と)
ちなみに、本作の好評を受けJILL'S PROJECTはその活動を恒常化。現在では、ゲームやアニメとコラボした作品を、
かなりの枚数リリースしているので、気に入った人はチェックしてみるのも一興かと。(個人的には聴いた事ないんだけど)


ARTCH - Another Return ★★★ (2008-10-07 23:39:00)

近年は、イルーク・ホークソン名義でユーロビジョンに参加したりと、ソロ・シンガーとしての活動が目立つ(?)名シンガーエリック・ホークや、現在はWIG WAMで活躍中のフラッシュ(ブレント・ジャンセン)らを擁し、'82年にノルウェーはサルプスボルにおいて結成された5人組HMバンドARTCHが、'89年にリリースするや、METAL HAMMER誌において100点、KERRANG誌において5K(満点)という、新人バンド離れした高評価を獲得したことで知られる傑作デビュー・アルバム。
IRON MAIDENやMETAL CHURCHといったバンドを彷彿とさせる、ドラマティックなパワー・メタル・サウンドが詰め込まれた2nd『FOR THE SAKE OF MANKIND』が日本でも高く評価された彼らだが、本作にはあれ程のスケールの大きさや徹底した重厚感はなく、それよりももっと、普遍的な様式美HM路線寄りの仕上がり。(人によっては「2ndよりも聴き易い」と感じるかも)
実力派シンガー・エリックの、声域/声量/表現力と三拍子揃った、類稀なる歌唱をフィーチュアしたストロングな楽曲の質の高さはこの時点で既に半端なく、取り分け、ミドル~ミドル・ハイ・テンポの楽曲のカッコ良さは鳥肌モノ。
北欧らしい繊細さと、悲哀に満ちたメロディが堪能できる絶品のバラード⑤や、畳み掛けるように疾走する、劇的なスピード・ナンバー⑩のような名曲も収録されてはいるものの、やはりこのバンドならでは個性が強く表れているのは、ファンファーレに導かれて幕を開ける、ヴァイキング・メタル風味も飲み込んだ②、イントロのGリフを聴いただけで名曲!と確信できる④、本編屈指のカッコ良さを誇る⑥、地響き立てて進撃する重戦車の如き⑦といった、雄々しくうねるヘヴィ・ナンバーの数々。
全パワー・メタル・ファン即買いの1枚ながら、容易に入手可能な2ndに比べ、余り中古屋で見かけない1枚。世界的に廃盤なのだろうか?


METALLICA - Death Magnetic ★★ (2008-10-04 23:38:00)

既に熱心なファンの方々が数多く書き込まれているので、今更、自分が付け加える事なんぞ何も無いわけだが、
敢えて1つ言わせて貰えるなら、「まぁMETALLICAが本気を出せば、ざっとこんなもんよ」といったところでしょうか。
THRASH DOMINATION 08の会場で①を聴いた時から期待はしていたが、実際、本編の内容もその期待に見事に応えてくれる
出来映えで、個人的には、正統派HM然としたツインGをフィーチュアして激走する、まさにスラッシュ・メタル!な
①⑩、メロウに始まり、グイグイと盛り上がっていく劇的な④⑧辺りが特にお気に入り。
「METALLICAの原点回帰」と騒がれた本作なれど、クリフ・バートンがいない以上、3rd『MASTER OF PUPETTS』以前の
作風に戻れる筈もなく、流麗なメロディや構築美に溢れたドラマティックな曲展開よりも、冗長スレスレの大作主義が
貫かれた長尺の楽曲群を、ゴツゴツと角張ったGリフの猛烈なラッシュと、切迫感に満ちたタイトでスピーディなリズム、
そして、ジェイムズ・ヘットフィールドの抜群のVoを駆使して、力ずくで聴かせきるスタイルは、
(多くの人が指摘しておられる通り)4th『・・・AND JUSTICE FOR ALL』との共通点が多々感じられる。
今回も、一発で聴き手を虜にするキラー・チューンは収録されていないし、聴き込みを要する作風はここ数作と変わりないが、
とは言え、キャッチーではないがフックは十分、グッと引き締まった本作を聴き込む事に、何ら苦はない。
METALLICAがヘヴィ・メタル・フィールドへと帰還を果たしたことを、素直に喜びたい力作。ライブが楽しみだ。


UNCLE SLAM - Will Work For Food - Left For Dead ★★ (2008-10-02 23:24:38)

重厚なイントロを切り裂いて激走する、
まさにOPナンバーに相応しいダイナミズムとカッコ良さを兼ね備えた
「掴み」に持って来いの名曲。ハイテンションなGソロも○。


UNCLE SLAM - Will Work For Food - Face The Fight ★★ (2008-10-02 23:21:52)

切れ味の鋭いGリフといい、タイトな疾走感といい、
まさに直球ど真ん中のスラッシュ・メタル・チューン。
それでいてGソロが結構メロディアスだったりするのも良いねぇ。


UNCLE SLAM - Will Work For Food - Dazed and Confused ★★ (2008-10-02 23:18:41)

LED ZEPPELINの代表曲の1つ、“幻惑されて"のカヴァー。
言われなきゃそれと気付かない、ZEPファンは激怒必至のブチ壊しカヴァーながら、
単純にスラッシュ・ソングとして聴いた場合、
これがなかなかにハイテンション且つカッコイイ仕上がり。


UNCLE SLAM - Will Work For Food ★★ (2008-10-02 23:09:00)

SUICEDAL TENDENCIESのドラマー、アメリー“エイウォール"スミスによって'84年に結成されたバンドTHE BROODを母体に、
カルフォリニアはビバリーヒルズにて誕生したスラッシュ・メタル・トリオUNCLE SLAMが、'93年に発表した2ndアルバム。
MEGADETHとの仕事で有名なエドワード・J・レプカが手掛けた秀逸なジャケット・アートワークが目を惹く本作は、
裏ジャケで睨みを効かすメンバーの強面こそもろハードコア風味ながら、内容の方は、噛み付くように
歌うVo、エッジの立った硬質なGリフ、タイトに畳み掛けてくる音圧十分のリズム隊に、緩急の効いた曲展開、
そして、ちゃんと曲調に合ったメロディックなソロを紡ぎ出してくれるGとが一丸となって突進する、
非常に高純度のスラッシュ・メタル・アルバムに仕上がっている。
重厚なイントロ①と、ヘヴィでメロディアスなラスト・ナンバー⑪を除く、ほぼ全編が押せ押せのスピード・ナンバーで
固められており、OPナンバーに相応しい切れ味の鋭さを誇る②、本編屈指の高速スラッシュ・ソング⑥、バイオレントな
ロックンロール・スラッシュ⑦、劇的なインスト・パートを備えた⑩といった楽曲の出来の良さも特筆ものだが、
取り分け印象に残るのは、LED ZEPPELINの名曲“幻惑されて"のカヴァー⑨。言われなきゃそれと判らぬ、
ZEPファンは激怒必至のブチ壊しカヴァーながら、単純にスラッシュ・メタル・チューンとして聴いた場合、
ダイナミック且つハイテンションなアレンジは結構カッコイイ。(・・・んじゃないかな、と)
'93年というスラッシュ冬の時代に、非常にお世話になった思い出の1枚。


MELIAH RAGE - Death Valley Dream ★★ (2008-09-25 21:16:00)

メタルバブル崩壊に伴い、米メジャーEPIC RECORDSとの契約を失って半ば解散状態にあったボストン出身の
5人組スラッシュ・メタル・バンドが、4年の浪人期間を経て再結集、'96年にインディーズから発表した3rdアルバム。
後にGODSMACKを結成して、大成功を収めることになるサリー・エルナがDsとして在籍していたのはこの頃で
(本作で叩いているのは彼ではないが)、Bもジェス・ジョンソンから元WARGASMのボブ・メイヨにチェンジしている。
ダウン・チューニングの施されたリフ、簡素化が図れたGソロ、シンプル且つコンパクトにまとめられた曲展開etc・・・と、
矢継ぎ早に繰り出される楽曲を聴く限り、前2作を厚く覆っていたMETALLICAフォロワー風味は薄れたように感じられるが、
それは独自の個性を確立したというよりも、単に、別の流行(PANTERA型のヘヴィ・ロック)を追いかけただけとの印象が
無きにしも非ず。前作『SOLITARY SOLITUDE』が結構魅力的な仕上がりだっただけに、この路線変更にはちょっとガックリだなぁ。
但し、猛々しく疾走するパワフルな⑤以降は、ツインGを活かした曲作りが為されていて、楽曲のドラマ性も大幅回復。
後半へ進むにつれてテンションが上がり始めるので、聴後感はそれほど悪いものではない。
特に、Voの代わりにツインGが歌いまくるドラマティックなラスト・ナンバー⑪は、かなり素晴しい出来栄えと言える。
んなわけで個人的には嫌いじゃない1枚なのだが・・・↑上の方が仰られている通り、「好き」よりも「嫌いじゃない」
「良い」よりも「悪くない」という評価を下されてしまうところに、このバンドの弱点があったのかなぁ、と。


SALEM - THE LEGACY ★★ (2008-09-18 22:28:00)

後にCHURCH OF MISERYを結成する、三上タツ(B)が嘗て在籍していた事で知られる、東京出身の4人組プログレ・パワーメタル・バンドが、
レコード・デビュー以前の'88年~'93年に発表した3本のデモ・テープ『DEMO 2』『BACK TO THE FRONT』『PROMO DEMO』に
リマスターを施しCD化した、後追いファン(俺です)には非常に有り難い初期音源集。
荒々しくもしっかりと「歌う」Vo、時にリード楽器の役割も果たすメロディアスなB、手数の多いダイナミックなリズムを
叩き出すDs、そして、エモーショナルなメロディを紡ぎ出すGとが、テクニカル且つスリリングに絡み合って生み出される、
カテゴライズ無用の個性的なサウンドは、これらデモ音源の時点で既に完成済み。
個人的に、特に興味深く聴かせて貰ったのが、初代Vo.山田哲也時代のナンバー⑧⑨⑩で、IRON MAIDENからの濃厚な影響と、
よりダークでスラッシーな攻撃性が宿った楽曲の数々を聴くにつけ、なぜ彼らがこのサイトにおいて「スラッシュ・メタル」の
カテゴリーに登録されているのか、ようやっと理解できた次第。いやぁ、カッコイイ。
一部楽曲は、'91年にHOWLING BULL RECORDSから1000枚限定でリリースされたデビューEP『LIFE WITH NO HOPE』や、
1stフル『REASON FOR EXISTENCE』('93年)と重複しているものの、両作とも現在では廃盤のため入手は困難だし、
何より本作収録バージョンの方が、より生々しくハードなアレンジが施されていて、単純にカッコイイ仕上がりだしね。
SALEM未体験者には、入門編としての機能も果たす、かなり重宝な1枚。出来れば、1stとEPも再発して欲しいなぁ。


CONCEPTION - Parallel Minds - Parallel Minds ★★★ (2008-09-15 18:20:27)

泣きのバラード“SILENT CRYING"の
静かな余韻を切り裂いて、この曲の劇的なイントロが
疾走を始めた途端、勝負あった。
この流れは、間違いなく2ndアルバムのハイライトかと。


CONCEPTION - Parallel Minds - Silent Crying ★★★ (2008-09-15 18:16:59)

繊細なアコギと、零れ落ちていくようなピアノの音色、
そしてエモーショナル極まりないロイ・S・カーンの歌声が
聴く者の涙を搾り取る悲痛なバラード。
猛烈な「泣き」を発散するトゥーレ・オルスビーの
Gソロの素晴しさも、筆舌尽くし難いものあり。


CONCEPTION - Parallel Minds ★★ (2008-09-15 18:13:00)

CONCEPTIONの日本デビュー作にして、ファンからはバンドの最高傑作との呼び声も高い、'93年発表の2ndアルバム。
優れた内容ながら、今聴き直すと、サウンド・プロダクションや曲作りの点に置いて、ややチープな感が無きにしも非ずな
1st『THE LAST SUNSET』(でも、個人的に一番好きなアルバムだったりもする)に比べ、プロデューサーに独メタル・ファンには
お馴染みの、名手トミー・ニュートンを迎えて制作された本作は、先ずサウンド・プロダクションが飛躍的に向上。
ザクザクと刻まれる重厚なGリフや、疾走感はそのままにヘヴィネスとダイナミズムを増したリズム、そして、様式美HM然とした
ドラマティックな曲展開のカッコ良さ/迫力が、一層ダイレクトに伝わって来るようになった。
また、スパニッシュ風味は減退してしまったものの、相変わらずエキゾチカルなフレーズを流麗に紡ぎ出すGは、
更に練り込まれたソロを聴かせてくれるようになったし、何より、ロイ・S・カーン(Vo)が本格的に曲作りに
参画し始めた事で、歌メロの煽情力が格段にパワーUPを遂げている点も大きい。起伏に富んだメロディを朗々と歌い上げる、
色艶と神性を兼ね備えた今に至るロイの歌唱スタイルは、本作をもって完成されたといっても過言ではないような?
悲痛なバラード④から、劇的な疾走ナンバー⑤への流れをハイライトにしたアルバム前半や、本編をドラマティックに
締め括る、三部構成からなるプログレ・メタル風味の組曲⑨等、収録曲の粒は前作同様、非常に揃っていて、
CONCEPTION未体験者の方には、先ず本作から聴くことをお薦めさせて頂きます。(中古盤も格安の値段で入手可能だしね)


STRATUS - THROWING SHAPES ★★★ (2008-09-15 02:22:00)

PRAYING MANTISが、度重なるレコード会社やマネージメントとのトラブルによって事実上の解散状態へと追い込まれた後、ティノ(G)とクリス(B)のトロイ兄弟が、元IRON MAIDENのクライヴ・バー(Ds)、元GRANDPRIXのバーニー・ショウ(Vo)らと結成したESCAPEを母体に、そこに、元LIONHEARTのアラン・ネルソン(Key)が合流する形で誕生したSTRATUS(ストレイタス)。その彼らが、'85年に発表した唯一のフル・アルバムがこれ。
音楽性はKeyをたっぷりとフィーチュアした瑞々しいハード・ポップで、PRAYING MANTISに比べると
かなりソフトなサウンド。しかし、ことメロディの叙情性に関してはMANTIS時代をも軽く凌駕。楽曲から軽快なロックンロール・テイストが排除されている点も、そうした印象を強めている一因かな、と。
歌心に溢れたVo、美旋律を紡ぎ出すG、キャッチーな味わいを増幅するKey、溌剌と弾けるリズム隊、そして分厚いボーカル・ハーモニーによって構築された収録楽曲は、最初から最後まで一切の捨て曲なし。哀メロを纏って軽快に跳ねる⑤⑥のような、PRAYING MANTISのアルバムに収録されていてもおかしくないタイプの楽曲の素晴しさも然る事ながら、聴いてるだけで身も心も浮き立つポップ・チューン②と、Voを含む全楽器が“LOVER TO THE GRAVE"ばりにメロメロに泣きまくるバラード④は、このバンドならではの魅力が凝縮されたメロディ派必聴の名曲じゃないかと。
マスター・テープが未だ行方不明のままだとかで、音源はアナログ盤から起こしているようですが、そうした傷があって尚輝きを失わない、まさに「幻の名盤」との評価に相応しいクオリティを備えた1枚。


筋肉少女帯 - きらきらと輝くもの - サーチライト ★★ (2008-09-14 19:42:54)

メロディックなG、豪奢なKey(ピアノ)、個性の塊のようなVoとが
掛け合いを繰り広げながら、終盤へ向かってグイグイと
テンションを高めていく、筋肉少女帯でしか作り得ない大作ナンバー。
妙にポップでキャッチーなテーマ・メロディとは裏腹に、
全体を貫く異様に張り詰めた緊張感が、
10分近くに及ぶ長尺を全く意識させない。


筋肉少女帯 - きらきらと輝くもの - 僕の歌を全て君にやる ★★★ (2008-09-14 19:38:13)

哀感とキャッチーさが程好くブレンドされたメロディが、
軽やかに駆け抜けていく哀愁のハード・ポップ・ナンバー。
橘高文彦の曲作りの上手さが光る名曲で、良い意味でメジャー感漂う、
取っ付き易さがその最大の魅力。


筋肉少女帯 - きらきらと輝くもの - 機械 ★★★ (2008-09-14 19:33:48)

本城聡章がこれまで手掛けてきた楽曲の中では、この曲が一番好きかも。
静と動の対比の効いた劇的な曲展開、メタリックなGリフの
カッコ良さも然る事ながら、溢れ出るような憂いに満ちた、
大槻ケンヂの歌うメロディがとにかく強力無比。
テクニック的にはとても上手いシンガーとは言えない人だが、
そうした小手先の部分を遥かにブッ千切った、
個性と説得力には凄まじいものがあります。


筋肉少女帯 - きらきらと輝くもの - 小さな恋のメロディ ★★★ (2008-09-14 19:25:35)

劇的なイントロを聴いただけで一発K.O.。
スピーディな曲調に乗っかる、大槻ケンヂの絶唱が胸を締め付ける、
橘高文彦のペンによるヘヴィ・メタリックなスピード・チューン。
この曲を聴いてつくづく思うのは、大槻ケンヂも歌が上手くなったなぁ
ということ。


筋肉少女帯 - キラキラと輝くもの ★★ (2008-09-14 18:13:00)

牧歌的な曲調の中に、一抹の寂しが忍ぶ小曲①から繋がっていく、猛々しいイントロに一発KOされる、
必殺のスピード・ナンバー②(確か深夜アニメの主題歌にもなっていた筈)、本城聡章がこれまで手掛け来た楽曲の中で
トップクラスのお気に入り、激しくも美しい劇的なハード・ナンバー③、憂いに満ちたポップなメロディが
駆け抜けていく、橘高文彦ならではの魅力に溢れたアルバム表題曲④、メロディックなG、豪奢なKey(ピアノ)、
そして、歌詞も歌メロもまさに「大槻ケンヂ節」としか言いようのない個性的な歌声で畳みかけるVoとが、掛け合いを繰り広げながら
テンションをグイグイ高めていく10分近くに及ぶ大作⑤・・・といった、優れた楽曲がズラリ揃ったアルバム前半の聴き応えが
半端じゃない、漫画家・高橋葉介の手によるカラフルなジャケット・アートワークが目印の、'96年リリースの11thアルバム。
異様にヘヴィ・メタル度が高い前半の反動か、⑥以降は和み系且つクセの強い楽曲が並び
(逆に言えば、より筋肉少女帯らしいのは後半と言えるかもしれんけど)、そのせいか個人的には、本作自体の印象は
筋少のディスコグラフィーの中ではさほど強いものではないのだが、ともあれ、前半に並ぶ名曲群を聴くためだけでも、
購入する価値は大いにある1枚。とは言え廃盤なのか・・・。勿体無いなぁ。


CONCEPTION - The Last Sunset - Among the Gods ★★★ (2008-09-13 17:58:36)

プログレ・メタル風味の緊張感とドラマ性に満ちた曲展開、
随所に散りばめられ、強力なフックとなるフラメンコ・タッチの
メロディとGプレイ、そして、起伏に富んだメロディを
堂々と歌い上げる、ロイ・S・カーンの神々しい歌唱・・・。
まさにCONCEPTIONというバンドの何たるかが、ギュっと詰め込まれた1曲。
どことなく、TRIUMPHの名曲“THE CITY"を思い出したりも。


CONCEPTION - The Last Sunset - The Last Sunset ★★★ (2008-09-13 17:53:47)

曇天の隙間から射し込む陽光の如き、
ロイ・S・カーンの色艶と表現力を兼ね備えた歌声に涙を絞り取られる、
まさに、アルバムのジャケット・アートワーク通りの仕上がりと言える
絶品の名バラード。


CONCEPTION - The Last Sunset ★★ (2008-09-13 17:43:00)

現在はKAMELOTで活躍中の名シンガー、ロイ・S・カーンのプロ・キャリアの出発点として知られる、
南ノルウェーはトーテン出身の、Keyを含む5人組HMバンドCONCEPTIONが'92年にリリースした1stアルバム。
作品を重ねる毎にプログレッシブ・メタル色を強めていった彼らだが、このデビュー作で聴く事が出来るのは、
北欧のバンドならではの、透明感溢れる哀メロをその身に纏った、メロディックなパワー・メタル・サウンド。
特に本作は、新人バンドならではの勢いと荒々しさに満ちた作風で、彼らのディスコグラフィーの中でも
随一のヘヴィ・メタリックさを誇る仕上がり。
北欧のバンドにありがちな、線の細い頼りないハイトーン・シンガー達とは一線を画す、ロイのしなやかで艶やかかなVoと、
バンドの中心人物、トゥーレ・オレスビーの流麗且つラテン・フレーバー薫るGプレイが、凡百の北欧メタル・バンドとは
一味も二味も異なる、確固とした個性を主張しており、取り分け、両者の持ち味が十二分に発揮された、
スピーディなパワー・メタル・チューン②、スパニッシュGの妙技に心奪われる③、ロイの神々しい歌唱が映える、
美しく雄大でドラマティカルなバラード⑧、緊張感とドラマに満ちた曲展開、巧みに導入されたフラメンコ調のメロディとGプレイ、
そして起伏に富んだメロディを堂々と歌い上げるVo・・・と、「CONCEPTION全部乗せ」な仕上がりと言える、10分以上に及ぶ
大作ナンバー⑩といった楽曲を聴けば、本作がリリース当時、輸入盤市場において話題を呼んだという話にも、大いに納得が行くはず。
実は、契約を得るために自主制作された作品ゆえ、音質はイマイチだし、パフォーマンス的にも未洗練な印象は否めないものの、
その辺りも込みで、個人的に、彼らのアルバムで一番好きな作品だったりする1枚。


TAKAYOSHI OHMURA - Eclipse from East ★★ (2008-09-12 00:19:00)

マーク・ボールズ、リッチー・コッツェン、ドゥギー・ホワイトら、豪華なゲストを迎えて制作された5曲入りEP
『NOWHERE TO GO』でデビューを飾ったハイテク・ギタリスト大村孝佳が、バンド名義(CROSS ROAD)で'06年に発表した1stアルバム。
参加メンバーの顔触れはかなり地味になったし、今回は全曲が日本語詞で歌われているせいか、若干、ジャパメタ風味が
増量されたとの印象を受けるが、メンバーの実力は確かな上に(余裕のないVoの歌唱は好き嫌いが分かれるかもしれないが)、
大村の劇的なGプレイと、彼自身が手掛ける楽曲のクオリティは変わらぬ高水準を保っており、トータルの完成度には全く揺らぎなし。
ゲーム『ファイナル・ファンタジー』のテーマ曲を思わせる華麗なインスト曲①で幕を開ける本作は、ドライヴする
HRチューンあり、グルーヴィなロックンロールロックあり、柔和なバラードあり・・・と、前作に比べ収録曲のバラエティは
グッと豊かになっていて、しかもその何れもが、フック満載の哀メロに彩られ、散漫さは皆無。
特に、エレアコが美しく爪弾かれるインスト曲④を経て、秀逸なKeyアレンジをまとって疾走する⑤と、ポジティブ且つ爽やかに
駆け抜けていく、トレンディ・ドラマ(死語)の主題歌が似合いそうな⑧は、本編のハイライト・ナンバー候補じゃないかと。
全9曲で30分弱と、ボリューム的にはやや食い足りなさが残るものの、詰め込み過ぎてダレるよりは全然マシ。
デビューEPが気に入った人なら間違いなく「買い」の1枚。


AION - Human Griefman ★★ (2008-09-07 22:36:00)

SABBRABELLSの『SABBRABELLS』、DOOMの『NO MORE PAIN』、SACRIFICEの『CREST OF BLACK』なんかと並んで、
個人的に「一度は聴いてみたい廃盤の名作(ジャパメタ編)」の上位にランクインしている、AIONがインディーズ時代の
'87年にリリースした1stアルバム『DEATHRASH BOUND』。本作は、その『DEATHRASH~』を新たな編成で
リ・レコーディングした作品で、発表後、オリコンのインディーズ・チャートで№1を獲得した1枚でもある。
サウンド的には、歌えるVoを擁したパワー/スラッシュ・メタルといった趣きで、当時、ライバル的存在でもあった
Xとの共通点も感じられなくもないが、あれよりもずっとコアでストレートな雰囲気が強く、とにかく、全編をスピード・ナンバーで
ラッシュしまくり、メジャー・デビュー以降目に付くようになる、明るいロックンロール調の楽曲もここには皆無。
畳み掛けるように疾走するOPナンバー①、攻撃的な曲調の中で閃くアコギが鮮烈な印象を残すアルバム表題曲⑦、劇的なGソロが
炸裂するラスト・ナンバー⑩・・・と、ひたすら荒々しく押せ押せの作風に仕上がっていて、痛快極まりない。
個人的には、もう少し歌メロにフックが欲しいとか思ったりもするが、それもここまで完成度が高ければ枝葉末節。
中古屋にて安価(3桁)な値段での入手が可能な作品ゆえ、未聴の方に是非ともお薦めしたい逸品。
こうなるとやはり、HISAYOSHIが歌っているという『DEATHRASH BOUND』が、1度でいいから聴いてみたくなるなぁ。


TAKAYOSHI OHMURA - Nowhere to Go ★★ (2008-09-07 02:21:00)

関西出身のテクニカル・ギタリスト大村孝佳が、'04年にリリースした5曲入りデビューEP。YAMAHAの全面バックアップを
受けた若き天才Gの門出を祝って、ご祝儀代わりにヴィタリ・クープリ(Key以外にもプロデュースを担当)、
スティーヴ・デジョルジオ(B)、ドゥギー・ホワイト(Vo)、マーク・ボールズ(Vo)、磯田良雄(Ds)、
リッチー・コッツェン(Voとしてのみ参加)ら、豪華なゲスト・ミュージシャン勢が客演。
勿論、いくらゲストが華やかでも、肝心の楽曲がショボくては虚しいだけだが、大村は精度の高いGプレイのみならず、
曲作りの上手さにおいてもその手腕を発揮。たった5曲収録にも関わらず、マーク・ボールズが伸びやかな歌声を披露する、
アップテンポのハード・チューン①、リッチー・コッツェンのエモーショナルな熱唱が映える②、ヴィタリ・クープリの
華麗なピアノ・プレイが楽曲に華を添える③、泣きまくるGとドゥギー・ホワイトのVoにグッと掴まれるバラード④、
『TORILOGY』時代のイングヴェイを彷彿とさせる(Voもマークだしね)、スリリングなラスト・ナンバー⑤・・・と、
収録曲は何れも確かなクオリティの高さを誇り、物足りなさを感じる場面は全くない。
単に派手に弾きまくるだけのギター・アルバムではなく、曲をより活かすために、しっかりと練り挙げられたGプレイが
全編に渡って繰り広げられる良作。個人的に、彼の作品では最も聴く機会の多い1枚かなと。


LAWSHED - SPIRITS & SOULS - SHOULD I LAUGH? SHOULD I CRY? ★★ (2008-09-06 19:21:11)

実験色が強く表れた2ndアルバムの中にあって、
最も1stアルバム的なスラッシュ・テイストが色濃く残った
アルバムのラスト・ナンバー。
メロディアスなGソロも○。


LAWSHED - SPIRITS & SOULS - MISUNDERSTANDING ★★ (2008-09-06 19:17:12)

アルバムのクライマックスを飾る、10分以上に及ぶ大作曲。
プログレッシブ・ロック風味というか、70年代HR風味が
色濃く表れていて、ドラマティックというのとはちょっと異なるものの、
ダイナミックに盛り上がっていく曲調には、グイグイと引き込まれる。


LAWSHED - SPIRITS & SOULS - NOT A SAME AS PAPER ★★ (2008-09-06 19:12:42)

重く疾走するGリフのカッコ良さが格別なスラッシュ・ナンバー。
以前よりも「歌う」ようになったVoも印象に残ります。


LAWSHED - LET US NOT TALK FALSELY - DON'T URGE DISODERR ★★ (2008-09-06 18:06:38)

不穏なイントロを経て、一気に加速していくアルバム・ラスト・ナンバー。
シャープなGリフといい、疾走感といい、体育会系コーラスといい、
これぞスラッシュ!な1曲。
アウトロで、本編の冒頭へと戻る展開もお約束。


LAWSHED - LET US NOT TALK FALSELY - THE WORST DISEASE ★★ (2008-09-06 18:01:07)

ANTHRAX風味のタテノリの前半から、
切迫感溢れるスピード・パートへと展開していく様が
かなりカッコイイ、1stアルバムのハイライト・ナンバー。
LAWSHEDの楽曲では、これが一番好きだなぁ。


LAWSHED - LET US NOT TALK FALSELY - GO IT BLIND ★★ (2008-09-06 17:56:14)

ホラー映画調の不気味なイントロ“BONDS-A BEGINNING"を
切り裂いて疾走を開始する、アルバムのOPナンバー。
結構メロディアスなGソロと、楽曲にアクセントを加える
Bも良い味を出しています。


LAWSHED - SPIRITS & SOULS ★★ (2008-09-06 11:43:00)

マウスハープをフィーチュアした、土の薫りが漂ってきそうなブルージーなイントロで幕を開ける①で、
全国のスラッシャー諸兄を引っくり返らせたLAWSHED、'92年リリースの2ndアルバムにしてラスト作。
やけっぱちな勢いで突っ走る、前のめりなスラッシュ・サウンドが炸裂しまくっていたデビュー作から一転、今回は
プログレッシブ・ロック風味を増量し、スピードよりも、重心を低く落とした、ヘヴィネスとダイナミズムの演出に重きを置いた、
いわゆる「90年代型モダン・へヴィネス」からの影響が濃厚に漂う作風に仕上がっている本作。
切れ味の鋭さよりも重厚感を、スピードよりもグルーヴを、攻撃性よりも妖しく揺らめくメロディを重視した楽曲が
数多く並ぶアルバム前半は、特にそうした傾向が強く表れていて、中でも④に至っては、Gとハープが気持ち良さげに
掛け合いを展開する異色曲。初めて聴いた時は「ここまで音楽性を変化させるか」と、かなり驚かされました。
まぁ、正直にぶっちゃけるなら1stの音の方がずっと好みなわけだが、とは言え、楽曲のクオリティは決して低くなく、
サウンド・プロダクションの向上により、GやBを筆頭に、演奏の迫力や説得力は格段に増しているし、よりメロディアスに
歌うようになったVoのレベルアップも著しいもの有り。何より、重たいGリフが歯切れ良く疾走する⑤や、前作のノリを
最も色濃く受け継いだ激烈スラッシュ・ソング⑧、ドラマティックと呼ぶには混沌とした印象が強いものの、70年代HR的なダイナミズムに
満ち溢れた二部構成からなる大作⑦(後半の盛り上がりっぷりは圧巻)辺りは、聴き応え十分の素晴しい楽曲じゃあないかと。
発表当時はかなり落胆させられた記憶があるが、今、改めて聴き直すと、さほど悪い印象は持たない1枚。


LAWSHED - LET US NOT TALK FALSELY ★★ (2008-09-02 23:29:00)

東京出身の4人組で、活動初期には、後にCOCOBATやPULLING TEETHで活躍する鈴木慎一(G)が在籍していた事でも
知られるスラッシュ・メタル・バンドが、'91年にHOWLING BULL RECORDSからリリースした1stアルバム。
クランチの効いた鋭利なGリフ、前のめりに畳み掛けてくるリズム、シャウト主体だがちゃんと歌うことも出来るVo、
結構メロディアスなフレーズを聴かせてくれるGソロ・・・と、スティーブ“ゼトロ"サウザ時代のEXODUSを筆頭に、
ベイエリア・スラッシュ・メタルからの影響が濃厚に漂うサウンドがその持ち味ながら、メンバー全員が
KING CRIMSONなどのプログレ・バンドも愛聴していると言うだけあって、スラッシーな疾走感を基調としつつも、
頻繁なリフ/リズム・チェンジや、慌しい曲展開が取り入れられた楽曲には、一筋縄ではいかない捻りが効いている。
音作りにしろ演奏にしろ曲展開にしろ、まだまだ未整理な部分が目立ち、Gリフのカッコ良さや痛快な疾走感といった
パーツ毎のクオリティの高さに反して、1曲1曲の印象がさほど強く残らない点が何とも勿体無いが、とは言え、
ホラー映画調のイントロから一転して爆走を開始する②、一際、プログレッシブ・ロックからの影響が薫る③、
スリリング且つ切迫感に溢れた本編屈指の名曲⑤、Bが生み出す小気味良いグルーヴに体が反応する⑥、ダイナミックに
アルバムのハイライトを飾る⑨なんかは、LAWSHEDならではの個性が、しっかりと刻印された聴き応えのある名/佳曲かと。
次作では、更にプログレ方面からの影響を打ち出したサウンドを披露し、結果的にファンからそっぽを向かれてしまった彼らだが
(でも、今聴くと当時ほどはガッカリしない)、本作は自信を持ってスラッシャーにお薦めできる仕上がり。「買い」の1枚です。


HELLION - The Black Book ★★ (2008-08-31 22:37:00)

かつてはWARLOCKのドロ・ペッシュ、CHASTAINのレザー・レオーネ、TERRA ROSAの赤尾和重らと共に、女ロニー・ディオ四天王と畏れられ(?)、
また、スラッシュ/パワー・メタル・ファンには、ポンコツZ級レーベルNEW RENAISSANCE RECORDSのオーナーとして
お馴染みのアン・ボレイン(Vo)率いるHMバンドHELLIONが'91年に発表した、彼らの最高傑作と名高い2ndアルバム。(邦題は『暗黒の書』)
近頃、再結成を果たしたと噂のLAのスラッシュ・メタル・バンドDETENTEに、アン・ボレインが加入したというニュースに
驚かされて以来、また頻繁に聴くようになった本作だが、これがアン姐さんの男勝りのパワフルVoと、
ランディ・ローズ門下生として知られるチェット・トンプソンを筆頭とした、4人のギタリスト達の構築美溢れるメロディアスなGプレイ、
そして、タイトでソリッドなリズム隊がガッチリとスクラムを組んだ、ドラマティックな様式美パワー/へヴィ・メタル・サウンドが
全編に渡って炸裂する好盤に仕上がっていて、改めて「良いバンドだったなぁ」と、認識を新たにした次第。
アン・ボレインが小説としての発表も考えていたという、怪奇と幻想が交錯する、ミステリアスなストーリーをフィーチュアした
コンセプト・アルバムということで、曲間に配された小曲やSEが、作品全体のドラマ性を効果的に高めている事も特筆すべき点なれど、
やはり本作の肝は、JUDAS PRIESTの名曲“THE HELLION"を彷彿とさせる劇的な導入部を持つアルバム表題曲②に始まり、
本編のラストを締め括る、LED ZEPPELINの代表曲“移民の歌"のパワフルなカヴァー⑭に至る、収録楽曲のクオリティの高さ。
特に、起承転結を備えたドラマティックな曲展開が、本編のハイライトを飾るに相応しい⑬なんかは、様式美HMファンなら必聴の名曲かと。
これを聴いていると、DETENTEの新作への期待も高まりますなぁ。(彼女が曲作りに参加してるといいのだけど・・・)


筋肉少女帯 - 新人 - ヘドバン発電所 ★★★ (2008-08-31 19:31:02)

13thアルバム「新人」のハイライトを飾るスピード・ナンバー。
アグレッシブな曲調と、リリカルに閃くピアノの調べの対比が、
楽曲の劇的さを一層引き立てています。
あと、『レティクル座妄想』収録の名曲“ノゾミのなくならない世界"の
テーマ・メロディが、ところどころで引用されているのも印象に残る。


筋肉少女帯 - 新人 ★★ (2008-08-31 17:19:00)

恩讐を乗り越え再結成を果たした筋肉少女帯が、'08年に発表した待望のニュー・アルバム(通算13枚目)。ちなみに、全盛期を支えた
ドラマー・太田明は不参加のため、元DEAD ENDの湊雅史ら、複数の助っ人ミュージシャンを起用して、レコーディングは行われている。
で、肝心の内容の方は、「HR私小説」とも評される大槻ケンヂの唯一無二な歌詞世界と、個性的な歌唱スタイル、
橘高文彦の構築美に溢れたGプレイ、そして一筋縄ではいかない楽曲群と、解散前の作風をしっかりと継承しつつも、今回はかなりHMテイストが
前面に押し出されていて、彼らがここまでメタリックなアルバムを作ったのって、初めて(もしくは『月光蟲』以来)なんじゃなかろうか?
特に、バンドのHM面を一手に担う橘高文彦が、過去最多となる4曲を提供していることが本作の「肝」で、しかもそれが名曲“イワンのバカ"の
リメイク③、哀愁のHRナンバー④、荒々しい曲調と、リリカルなピアノの調べの対比も鮮やかなスピード・チューン⑨、物悲しくも攻撃的な⑪・・・と、
その何れもが、アルバムのハイライト・チューンと言っても過言ではない完成度の高さを示しているのだから、何をか況や。
また、バンドの創作面を支えるもう1人のG・本城聡章も、今回は⑫を筆頭に、メロディックかつアグレッシブな
楽曲を数多く提供。本編のヘヴィ・メタル度数の向上に、大きく貢献している点も見逃せないポイントかと。
ただその分、作風から嘗てのような「クセの強さ」が薄れているため、筋肉少女帯未体験のリスナーに取っ付き易い反面、
コアなファンには、薄味で物足りなく感じられる可能性が無きにしも非ずで、熱心なリスナーであればある程、
賛否がハッキリと分かれているのも、確かに理解できなくもないような。
とは言え、個人的には本作の完成度の高さを断固支持。バンドの最高傑作候補として、多くのメタラーに一聴をお薦めしたい所存であります。


筋肉少女帯 - ステーシーの美術 - リテイク ★★★ (2008-08-24 22:03:28)

ストリングスをフィーチュアした、ダークでメランコリックな
前半も胸に沁みるが、圧巻は怒涛の盛り上がりっぷりを聴かせる後半。
特に、尋常ならざるテンションで畳み掛けてくる
大槻ケンヂのVoの圧倒的迫力は白眉。


筋肉少女帯 - ステーシーの美術 - 再殺部隊 ★★★ (2008-08-24 22:01:06)

大槻ケンヂの『ゾンビ』愛が伺える1曲。
起承転結が完璧に決まった曲展開、ネオクラシカルなGソロ、
リリカルな歌詞、テクニック的な優劣を遥かにブッちぎって
聴く者を圧倒する大槻ケンヂのVo・・・
個人的には、筋肉少女帯で最も好きなナンバー。


筋肉少女帯 - ステーシーの美術 ★★ (2008-08-24 21:28:00)

大槻ケンヂ(Vo)のフェバリット・ムービーである『ゾンビ』を題材にとった、切なくも激しい、珠玉の名曲
“再殺部隊"を収録した、'96年発表の10thアルバム。(アルバム・タイトルは「グレーシー柔術」のもじりだとか)
橘高文彦(G)の存在に釣られて筋肉少女帯のアルバムを集めるようになった身ゆえ、どちらかと言えば彼らの作品は
アルバム単位よりも楽曲単位で楽しませて貰う事の方が多いのだが、その中にあっても本作は、↑上で別の方が
仰っておられる通りメロディの充実度がなかなか高く、筋少のアルバムの中でも、かなりお気に入りの1枚だったりする。
名曲中の名曲⑤をハイライトに、超個性的な歌唱法で攻撃的に畳み掛けてくる大槻ケンヂのVoに圧倒される②、
どこかノスタルジックな雰囲気が漂うポップ・チューン③、暗く悲しげな前半から、後半に向けて怒涛の盛り上がりっぷりを
みせる劇的なバラード⑦、内田雄一郎が作曲したとは思えぬ、へヴィ・メタリックな疾走ナンバー⑩・・・と、
聴き応え十分の楽曲が数多く並ぶ。随所に取り入れられ、本編の叙情性を増幅しているストリングスの存在も
非常に効果的だし、ブルース・リーの代表作『ドラゴン 怒りの鉄拳』テーマ曲のカヴァーを、最初と最後に配した構成もナイスです。
(また、シングル曲④には、東京スカオーケストラパラダイスと、作家の綾辻行人が客演している事も付け加えておこう)
とりあえず、様式美HMを愛するメタル・ファンなら、名曲⑤は聴かずに死ねませんぜ。


NASTY SAVAGE - Nasty Savage ★★ (2008-08-21 23:00:00)

ドスの効いたシャウトと、強面に似合わぬ裏声ハイトーンを使い分ける巨漢フロントマン、ナスティ・ロニー・ギャレッティを擁し、
『マッドマックス』の世界から抜け出て来たようなメンバーのルックスと、血は吹くわ火は吹くわ臓物は撒き散らすわ
客にプロレス技かけるわ(?)の過激なライブ・パフォーマンスが、一部好き者達の間で話題になった、フロリダ出身の
5人組パワー/スラッシュ・メタル・バンド(再結成して現在もちんまりと活動中)が、'85年に発表した1stアルバム。
スラッシュ・メタル・バンドと言っても、疾走感はそれなりで、JUDAS PRIEST直系のアグレッシブなGリフの刻みっぷりと、
重いリズムの突進力で聴き手を圧倒するスタイルは、METAL CHURCHなんかとの共通点もチラホラと。
尤も、アチラさんに比べるとずっと大味というか、ヨーロピアン風味のメロディや、ドラマティックな曲展開は
それほど聴く事が出来ず、全編をひたすらヘヴィに、パワフルに押しまくるサウンドは、良くも悪くもアメリカン。
正直なところ、作を重ねる毎に退屈になっていったバンドとの印象が強いのだが、METAL BLADE総帥のブライアン・スラゲルが
バンドと共にプロデュースを担当し、MORRI SOUNDスタジオでレコーディングされた本作は、彼らのアルバムの中でも間違いなくベストの出来。
特に、へヴィ・パートと疾走パートが目まぐるしく入れ替わる②や、アップテンポかつ攻撃的な④は、なかなかにカッコイイ仕上がり。
個人的には、必ずしも好みの音楽性とは言い難いものの、スラッシュ・メタル創世記を彩った重要な1枚として、
ジャンル・ファンなら避けては通れない作品かと。


聖飢魔II - メフィストフェレスの肖像 - GREAT DEVOTION ★★★ (2008-08-17 22:25:47)

9th『メフィストフェレスの肖像』において、
最もヘヴィ・メタリックなカッコ良さを発散する疾走チューン。
クールなGリフに一発ノックアウト!


聖飢魔II - メフィストフェレスの肖像 - メフィストフェレスの肖像 ★★★ (2008-08-17 22:23:10)

ダミアン浜田の手によるアルバム・タイトル・トラック。
暗くマイナー調のメロディと、美しいアコギを効果的に取り入れた
ドラマティックな曲展開が、バンド初期の様式美HM路線を
思い起こさせる、まさにダミアン印の名曲。


聖飢魔II - メフィストフェレスの肖像 - HOLY BLOOD 〜闘いの血統〜 ★★★ (2008-08-17 22:19:45)

メイデンばりにギャロップするリズムが勇壮さを煽る、
『メフィストフェレスの肖像』のラスト・ナンバー。
正直、あのアルバムはボーナス・トラックなしで、
この曲で終わっておいた方が美しかったような・・・。


聖飢魔II - メフィストフェレスの肖像 - 地獄の皇太子は二度死ぬ ★★★ (2008-08-17 22:17:19)

タイトルからして、原点回帰の姿勢がビンビンに
伝わってきて期待させられるが、実際、その期待が
裏切られることはない。
名盤のOPを飾るに相応しい名曲。


聖飢魔II - メフィストフェレスの肖像 ★★ (2008-08-17 18:08:00)

徹底的にヘヴィでアグレッシブな『恐怖のレストラン』発表したかと思えば、珍作『PONK!』でファンを引っ繰り返らせたりと、
イマイチ方向性の定まらない活動を繰り広げてきた聖飢魔Ⅱが、いよいよ間近に迫った1999年を意識してか(?)、
再び、彼ららしいデーモニックな風格漂う、王道HM路線へと軌道修正を図って制作した、'96年発表の9thアルバム。
バンドの代表曲“地獄の皇太子"にオマージュを捧げた①で幕を開ける本編の構成や、聖飢魔Ⅱの創始者・ダミアン浜田、
ジェイル大橋(G)といった、バンド初期の構成員がアルバム制作に関わっている事からも、
原点回帰の姿勢は明らかで、特に、ダミアン浜田が作詞・作曲を手掛けた②⑤⑥は、ダークな歌詞世界といい、
妖しく叙情的、かつドラマティックなメロディといい、1stや2ndの頃を思わせる内容に仕上がっていて、
初期・聖飢魔Ⅱの様式美HM路線を愛する我が身には、聴いていて思わず頬が緩むというもの。
だが、何より特筆すべきは、現メンバーが手掛けた楽曲が、ダミアンの楽曲の完成度を完全に上回っているという点で、
良くも悪くもマイナーな雰囲気漂うダミアンのそれらに比べ、現メンバーの手による楽曲は、本編のハイライトたる名曲①や、
パワフルに疾走する③、ムーディでメロウな④、ギャロップするリズムが勇壮さを煽る⑩を筆頭に、メジャー・アクト然とした
堂々たる貫禄と洗練を感じさせ、もはや聖飢魔Ⅱというバンドが、完全にダミアンの影響下から脱して、独自の個性を確立している事を
今更ながら実感させてくれます。(勿論、声域/声量/表現力の兼ね備えた、デーモン小暮のVoの素晴しさも相変わらず)
最初から最後まで、アルバム全編、捨て曲は一切なし。個人的に、ここまで楽曲が粒揃いなのは、
2nd『THE END OF CENTURY』以来ではないかと思う。聖飢魔Ⅱ入門編として、まさに打ってつけの1枚と言える名盤。