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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 5901-6000

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 5901-6000

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VOLCANO - Violent - Devil-may-care-boy ★★★ (2008-07-27 18:29:31)

ブラスト・ビートをフィーチュアして突っ走る、
本編最速の激烈疾走ナンバー。
それでいて、このバンドならではのメロディの魅力に
満ち溢れている点も、高評価ポイント。


VOLCANO - Violent - Kill All Of Me ★★★ (2008-07-27 18:27:36)

猛々しいGリフ、畳み掛けるようなデス・メタリックな疾走感、
泣きまくりのメロディ、ダイナミックな曲展開、
いずれのカッコ良さもずば抜けているが、個人的には
NOVの歌う、憂いに満ち、かつ勇壮な(いわゆる挽歌チックな)
歌メロにグッときました。


JOSHUA - The Hand Is Quicker Than the Eye - November Is Going Away ★★★ (2008-07-27 18:23:52)

少々頼りないが、甘い声質で感傷的なメロディを歌うVo、
繊細且つ表情豊かな演奏で聴く者の胸を締め付けるG、
楽曲の華やかさ/可憐さを増幅するKeyの素晴しい仕事っぷりが
キラリと輝く、JOSHUAが誇る泣きの名バラード。


JOSHUA - The Hand Is Quicker Than the Eye ★★ (2008-07-27 18:14:00)

LA出身の速弾きギタリスト、ジョシュア・ペラヒア率いるJOSHUAが、'82年に発表した1stアルバム(邦題は『旋風』)。
速弾きギタリストの作品と言っても、イングヴェイのようなネオ・クラシカル路線とも、シュプネラル系のHM路線とも
異なり、その作風は、甘く爽やかなメロディを大々的にフィーチュアした、キャッチーなハード・ポップ路線。
切ないメロディを歌うVoと、心の琴線を揺さぶる繊細なGプレイが、猛烈な哀愁を発散する泣きの名バラード
“NOVEMBER IS GOING AWAY"を収録し、メロディ愛好派のリスナーを虜にした事で知られる本作なれど、
実は、そうしたノリの楽曲はどちらかと言えば少数派ゆえ、メロメロに泣きまくる作風を期待すると、肩透かしを
食う事になりかねないので注意が必要かも。“SHE'S GONE"という珠玉の名バラードを収録しつつも、作品自体は
アメリカン・ロックロール路線をとっていた、STEELHEARTの1stアルバム辺りを想像してもらうと分かり易いか?
とは言え、収録曲の質は間違いなく高く、特に、強力なフックを備えた、繊細なメロディの魅力はかなりのもの。
名バラード“NOVEMBER~"や、儚く物悲しげな⑥は元より、楽曲に、華やかさや、STYX、BOSTON的なプログレ・ハード風味を
付与するKeyの良い仕事っぷりが光る、仄かな叙情味を漂わせた①④⑤といったポップ・メタル・チューンの心地良さは格別。
ジャケット・デザインはかなり悲惨だが(苦笑)、優れたメロディと、良い曲が沢山詰まった秀作アルバム。


VOLCANO - Davi ★★ (2008-07-21 00:44:00)

メロディック・デス・メタル的なブルータリティや、畳み掛けるような疾走感が薄れ、よりメロディアスで
グルーヴィなノリが打ち出された作風が、ファンの間で賛否両論を呼んだ、'01年発表の2ndアルバム。
とは言え、スピード・ナンバーがなくなってしまったわけではなく、アルバムの幕開けを飾るに相応しい荒々しさを
備えた①、本編のハイライト・チューンと言っても過言ではない⑥、ラストを激烈に締め括る⑫辺りは、疾走感と
煽情力抜群のメロディが見事に組み合わった流石の出来栄えで、前作『VIOLENT』を気に入ったファンなら
必ずやガッツポーズを取るであろうカッコ良さを誇っているし、何より、このバンドの生命線とでも言うべき
「メロディの魅力」は、衰えるどころか、ここにきて益々その威力を増しているとの印象を受ける。
特に、元VOW WOWの厚見礼衣(Key)がゲスト参加している⑤や、MI-KEの名曲“思い出の九十九里浜"のフレーズを
取り入れた⑦といった、より普遍的なハードロック路線へと接近を果たした、メロディアスな楽曲で炸裂する
演歌や歌謡曲ばりの、強烈な哀愁を伴ったメロディの破壊力には並々ならぬモノがあり、最早、泣きメロというよりも
「クサメロ」と表現すべき、その毒ガス兵器並の臭気に、メロディ愛好家は悶絶必至かと。
まぁ、こうしたベタなノリがダメという人も多いだろうし、ヘヴィネスを強調しようとするあまり、妙に窮屈に
なってしまったサウンド・プロダクションにも難が有る。何より、即効性という点に於いて前作に大きく劣るというのが
正直なところだったりするのだが、ともあれ、個人的には結構お気に入りだったりする1枚。


KUNI - Lookin' for Action - Little Rebel ★★ (2008-07-17 23:44:23)

繊細な表現力に冴えを見せるKUNIのGソロが素晴しい、
哀愁のHRナンバー。


KUNI - Lookin' for Action - Reckless ★★ (2008-07-17 23:40:04)

アルバム随一のハードさを誇る疾走ナンバー。
ただ速いだけでなく、メロディにしっかりとフックが設けられているし、
カラフルなGソロも聴き応え十分。


KUNI - Lookin' for Action - Say Goodbye ★★ (2008-07-17 23:36:10)

憂いを帯びたメロディを、情感豊かに、エネルギッシュに
歌い上げるジェフ・スコット・ソートのVoが
素晴しいったらもう。


KUNI - Lookin' for Action - Lookin' For Action ★★★ (2008-07-17 23:29:51)

キャッチー且つ哀愁の効いたメロディといい、
溌剌と弾けるリズムといい、
LAメタル的な雰囲気が濃厚に漂う、絶品のポップ・メタル・チューン。
個人的にも、この曲が2ndアルバムのハイライトかな。


KUNI - Lookin' for Action - Shine On ★★ (2008-07-17 23:26:12)

下手するとこっ恥ずかしいだけのライブ風演出が
上手くハマッて、高揚感を演出してくれるノリノリのHRチューン。
フックの効いた歌メロと、フラッシーなGソロも○。


VOLCANO - Violent ★★ (2008-07-16 23:01:00)

GAGOYLEやANIMETLでの活動で知られるギタリスト、屍忌蛇率いる4人組パワー/スラッシュ・メタル・バンド
VOLCANOが'99年に発表した、衝撃の1stアルバム。
重厚且つ攻撃的に刻まれるGリフといい、時にブラスト・ビートを織り交ぜつつ、畳み掛けるように疾走するリズムといい、
バックの演奏は完全にメロディック・デス・メタル風味なのに、その上に乗っかるVoはしっかりとメロディを歌っているという、
それまで、ありそうでなかった音楽スタイルを提示して好評を博した(プロデュースを担当したフレドリック・ノルドストロームが
プライベートでも聴きまくっていたという逸話あり。そういった関係でか、フレドリックがライナーにも寄稿している)本作。
その最大の魅力は、何といっても煽情力抜群のメロディで、金属的な感触の声質を活かし、メロディアスに歌っても
決して軟弱にならないNOVのVoも素晴しいが、白眉はやはり、本編の至る所で泣きメロを炸裂させまくる屍忌蛇のGプレイ。
その猛烈な泣きっぷりは、時に歌謡曲や演歌のフィールドにまで踏み込まんとする勢いで、あまりのベタさに
「ストロングな楽曲と水と油」「逆に楽曲の完成度を下げてしまっている」との批判もあるようなれど、なんのなんの。
パワー/スピード/メロディを兼ね備えて、ドラマティックに突っ走る②③⑧⑩、名キーボーディスト三柴聡が参加する
耽美的な雰囲気を漂わせた⑤、血の涙を流す慟哭のヘヴィ・バラード⑦といった楽曲は、このバンドならではの魅力に満ち溢れた名曲でしょう。
今聴くと、BULLET FOR MY VALENTINEやAVENGED SEVENFOLDのサウンド・スタイルを先取りしていたようにも感じられる
(気のせいか?)、ハードコアな要素と伝統的HMサウンド、そして強力な泣きメロが見事に融合を果たした名盤。


KUNI - Lookin' for Action ★★ (2008-07-13 22:42:00)

80年代に、アメリカでミュージシャンとして活動を繰り広げ、近年はBIG M.F.代表として、
MANOWARのアルバムにライナーを寄稿したり、ケーブルTV番組の司会を担当したりと、音楽プロデューサー的な仕事を
こなしているKUNI(G)が、渡米時代に制作、'88年にリリースした2ndアルバム。
いかにも「ギタリストのソロ作品」といった印象だった前作『MASQUE』に比べ、メンバーを固定する事でよりバンドらしさを強調し、
アメリカでの成功を手中に収めるべく、ジェフ・スコット・ソートの熱くパワフルなVoを楽曲の中心に据え、
以前よりもグッと「歌」の比重を高めた本作は、親しみ易く洗練されたメロディの魅力が前面に押し出された仕上がり。
曲作りやアレンジメントに、プロデューサーとして参加しているSLAUGHTERのディナ・ストラムや、GIUFFRIA~QUIET RIOTの
チャック・ライトらが関わっているだけあって(他にもSTRYPERのオズ・フォックス、VINNIE VINCENT INVASION時代の
マーク・スローターなんかもゲスト参加。あと、現GPSの奥本亮も前作に引き続き関わっているのかな?)、
1stシングルの①、ヘヴィ・バラード④、アルバム・タイトル・トラック⑤etc・・・と、収録曲は何れも良く練り込まれ、粒揃い。
そして何より評価すべきは、KUNIが単独で書き上げたナンバーが、きっちりとアルバムのハイライトを飾っている点で、
特に、擬似ライブ風のアレンジが盛り上がりを演出する②、哀愁のHRチューン⑦、スピーディな⑧、憂いに満ちた⑪といった楽曲は、
フラッシー且つ歌心溢れる彼のGプレイと併せて、KUNIのミュージシャンとしての成長を端的に物語る、素晴しい出来栄え誇る。
歌謡曲テイストに代表されるような、ジャパメタっぽさが殆ど感じられないバタ臭い作風ゆえ、洋楽志向のリスナーにも
すんなり受け入れられそうな1枚。DOKKEN辺りを好む人には是非とも聴いて頂きたい力作なのだが・・・既に廃盤か。求・再発。


MASTER - On the Seventh Day God Created... Master - Constant Quarrel ★★ (2008-07-12 22:47:21)

④“USED"⑤“DEMON"、そしてこの曲という、
スピード・ナンバーで息つく暇なく畳み掛けられる中盤は、
まさに2ndアルバム最大の山場かと。


ZENO - Zenology II ★★★ (2008-07-12 22:43:47)

地鳴りの如く突進するバスドラが
凄まじい迫力を誇る、2ndアルバム最速にして、
本編のハイライトを飾るバイオレントなスピード・ナンバー。
破壊的なリフ・ワークと、流麗なGソロという
美醜両極端な仕事をこなす、ポール・マスヴィダルの
存在感が光る名曲。


MASTER - On the Seventh Day God Created... Master - Used ★★ (2008-07-12 22:38:48)

ひたすらブルータルに、押せ押せで突っ走るデス・メタル・ナンバー。
それだけに、「華麗」とでも表現したくなる、
ポール・マスヴィダルのテクニカルなGソロの存在感が際立ちます。


MR. BIG - Superfantastic ★★★ (2008-07-12 20:54:00)

“SUPERFANTASTIC"をリーダー・トラックとした、7th『GET OVER IT』からのマキシ・シングル。
オリジナルの未発表曲も収録されているが、何と言っても本作最大の目玉は、「雑誌BURRN!!創刊15周年へのご祝儀」の名目でレコーディングされた、第3期DEEP PURPLEが誇る代表曲“BURN"のカヴァー③で決まり。
HR/HM史に残る名曲中の名曲だけに、これまで無数のバンドがカヴァーを試みてきたものの、その多くが、ぶち壊しか、もしくは「だったらオリジナル・バージョンを聴くよ」といった感じの、完コピ/カラオケ状態という散々な仕上がりでしかなかったわけで、そうした死屍累々の“BURN"カヴァー史(?)の中にあって、原曲の良さを損なうことなく、且つ、自分達の個性をもしっかりと織り込んだこのMr.BIGバージョンの素晴しさは、一際強い輝きを放っていると言える・・・かも。
Voは、カヴァーデル・パートをエリック・マーティンが、グレン・パートをリッチー・コッツェンがそれぞれ担当し、あの有名なKeyソロは、ビリー・シーンが鳥肌モノのBプレイでもって完璧に再現。このバンドならではの超絶技巧をフィーチュアしつつも、全体としては堅苦しくなく、楽しんで演奏している雰囲気が伝わって来るという、まさに「理想的なカヴァー」の見本のような仕上がり。それにしても恐るべきはリッチー・コッツェンのハイテクGプレイよ・・・。
残念ながら本作は既に廃盤状態のようだが、HR/HMファンなら、探し出して聴いてみる価値は大いにある1枚かと。


MASTER - On the Seventh Day God Created... Master ★★ (2008-07-12 02:28:00)

米アングラ・メタル・シーンの首領、ポール・スペックマン(Vo、B)率いるデス/スラッシュ・メタル・トリオ
MASTERが'91年に発表した、ファンの間ではバンドの最高傑作と誉れ高い2ndアルバム。
頭からケツまでただひたすらに疾走しまくる、スラッシュ・メタル・テイストが色濃く打ち出されていた
デビュー作『MASTER』に比べ、サウンド・プロダクションの向上に伴い、グッとヘヴィネスが強化された
(バスドラの重さが半端じゃない)本作は、シンセによるイントロからスタートする②や、引き摺るようなスロー・パートと
スピーディな疾走パートが波状攻撃を仕掛けてくる③のような楽曲を収録する等、よりダイナミズムの演出に気が配られ、
破壊的に刻まれる禍々しいGリフといい、荒々しく突進する地鳴りの如きリズムといい、全体的に、デス・メタル色を
強めた内容に仕上がっていると言えるかも。(Voはデス声というよりも、ハードコア風の怒号タイプだけど)
そして何より、このアルバム最大のトピックが、本編の随所でテクニカルなGソロを炸裂させている、CYNICやDEATHとの
仕事で知られる、名手ポール・マスヴィダル(G)の参加。禍々しいリフの壁の構築と、メロディアスなGソロという、
破壊力と構築美を兼ね備えた彼のGプレイをフィーチュアして、重々しくもスピーディに突っ走る①④⑤⑥⑩といった
デスラッシュ・ナンバーの凄まじい迫力とカッコ良さは、間違いなく本作のハイライト。(ちなみに⑩には、
OBITUARYのジョン・ターディがゲスト参加、一聴してそれと判るデス・ボイスを響かせている)
スラッシュ、デス、ハードコア、何れのファンからも高い評価を得る、MASTERというバンドの魅力を知るにはうってつけの、
入門編に最適な1枚かと。


NIKOLO KOTZEV'S NOSTRADAMUS - Nostradamus ★★ (2008-07-08 22:34:00)

JUDAS PRIEST渾身のロック・オペラ大作『NOSTRADAMUS』を聴いていて思い出したのが、BALTIMORE、BRAZEN ABOT等での
活動で知られるフィンランド領オーランド島出身のギタリスト、ニコロ・コツェフが'99年にリリースしたこのアルバムのこと。
ノストラダムスの波乱に満ちた生涯をテーマに取り上げた、2枚組、100分に及ぶ大ボリュームからなるコンセプト・アルバム・・・と、
何かと共通点の多い両作品ながら、ヘヴィ・メタルという様式と、バンド・サウンドに強い拘りの感じられた
JP版『NOSTRADAMUS』に対し、こちらは、優雅で華麗な正統派HRサウンドを基本としつつ、より幅広いタイプの楽曲が
揃えられていて、多数のゲスト・ミュージシャンが参加した「プロジェクト」色が強く打ち出されているのがその特徴か。
また、壮麗な聖歌隊や、オーケストレーションを大胆に導入した、シンフォニック且つクラシカルなアプローチっぷりも、
流石、北欧のミュージシャンの手による作品といった感じ。
いや、それにしても驚くべきはニコロ・コツェフの才能の豊かさで、腕の良いギタリスト兼ソングライターだとは知っていたが、
ここまでプロデューサー的才能にも溢れた人物だったとは思わなんだ。グレン・ヒューズ、ジョー・リン・ターナーを筆頭に、
豪華なゲスト陣を集め、且つ、それらを適材適所に配置して見事に使いこなす手腕には、ただただ感心。
トータルの完成度で聴き手を圧倒する作品ゆえ、突出した名曲こそ収録されていないものの、その分、各収録曲の
平均クオリティは極めて高く、全編これ捨て曲なし。参加ミュージシャン達も全員が良い仕事をしてくれているが、
やはり抜きん出ているのはグレン・ヒューズの歌の上手さで、彼の歌う楽曲は、その何れもが本編のハイライトと呼ぶに相応しい、
素晴しい完成度を誇っている。(個人的なお気に入りは、劇的なDISC-1の②、ソウルフルなVoが感動を呼ぶDISC-2の③かな)
スケールの大きさと深みを兼ね備えた、「本物」のロック・オペラ・アルバム。JPのアルバムと聴き比べてみるのも一興かと。


DEAD END - DEAD LINE ★★ (2008-07-06 19:37:00)

メタル、プログレ、パンクがミックスされた個性的なサウンドや、過激なルックスと歌詞、Voの爬虫類型(?)
歌唱法などが、後のヴィジュアル系バンド群に多大なる影響を及ぼしたDEAD END。その彼らが'86年に発表するや、
当時のインディーズ・シーンでは異例とも言える、1万枚以上のビッグ・セールスを記録したデビュー・アルバムがこれ。
オリジナル・メンバーの一人ながら、この作品のみでバンドを去った香川孝博(G)の手掛けた楽曲が、本編の大半を
占めるせいか、後のアルバムとは異なる、正統派HM色が強く打ち出された内容に仕上がっているのだが、
シアトリカルな歌唱を駆使するMORRIEのVoに、時にリード楽器の役割も果たす、豪快にハジけるCRAZY COOL JOEのB、
変幻自在のビートを叩き出す田野勝啓のDs、そして元TERRA ROSAという出自も納得の、高い構築美を湛えた劇的なソロを
紡ぎ出す足立裕二のGが一体となって生み出す、唯一無二、超個性的なDEAD END流HMサウンドは、既にしっかりと確立済み。
それでいて独り善がりな部分は全く無く、1度聴いたが最後、激しい中毒性を引き起こす「キャッチーさ」を備えている点も、
本作の大きな魅力の1つ。特に、一際ヘヴィ・メタリックに、ドラマティックに疾走する⑤(足立裕二のGソロが悶絶モノの素晴しさ!)、
幾層にも重なり合う美しいアコギを効果的にフィーチュアした、妖しくも激しい⑨はDEAD END屈指の名曲かと。
ちなみに、フォノ・シート音源の⑨と、限定ピクチャー盤に付録としてついていた⑩は、CDのみの収録となっている。
メジャー・デビュー以降の、洗練された作風とはかなり趣きを異にするものの、この荒々しいトンガリ具合こそが本作の肝であり、
中古盤市場において、1万円前後の高額で取引されているというのも、大いに納得。1日も早いリマスター再発が望まれる名盤。


DéTENTE ★★ (2008-07-05 01:10:00)

何だか再結成したらしいじゃないですか。
しかも、故ドーン・クロスビーの代わりにVoに抜擢されたのが、
元HELLIONのアン・ボレインだってんだから、笑えばいいのか驚けばいいのか。
バンドのメイン・ソングライターの一人だったロス・ロビンソン(G)は、
今や売れっ子プロデューサーになってしまったので、再結成に参加するのは
難しいようですが、何とか音源を発表してくれないかな~。


MASTER - Master - Bass Solo / Children of the Grave ★★★ (2008-07-05 01:04:19)

不穏な雰囲気漂うBインスト・パートをイントロ代わりに
スタートする、BLACK SABBATHの名曲のカヴァー。
これまでも様々なアーティストが取り上げてきた
SABBATHの代表曲だが、個人的には、このカヴァー・バージョンがベスト。
Bによるイントロだけで完璧に掴まれる、
スピーディ且つ劇的なアレンジが素晴しいったら。


MASTER - Master - Unknown Soldier ★★ (2008-07-05 00:58:16)

戦車の進撃を思わせる迫力と、キャッチーさを併せ持った
1stアルバムの中でも1、2を争う出来の名曲。
意外なほどメロディアスに切り込んで来るGソロと、
唸りをあげる硬質なBラインのカッコ良さも特筆もの。


MASTER - Master ★★ (2008-07-04 00:04:00)

結成は'83年とかなり古く、一般的な知名度こそ低いものの、マニア筋からは、スラッシュ・メタルとデス・メタルの
結節点として高い評価と人気を得る、ポール・スペックマン率いるシカゴ出身のトリオが、'90年にNUCLEAR BLASTから
リリースした1stアルバム。(正確には、'85年に制作されたが、お蔵入りしてしまった幻のデビュー作『UNRELEASED 1985』もある)
スコット・バーンズをプロデューサーに迎え、1度レコーディングした内容がレコード会社にダメ出しを食らい、
異なった面子で再び録り直すという、煩雑な経緯を辿って発表に至った作品なれど、歪な音色で刻まれる禍々しいGリフに、
重量感溢れる2ビートでラッシュするDs、ゴリゴリと動き回る硬質なB、そして反体制・反社会的な歌詞を
叩きつけてくる吐き捨て型のVo・・・と、飾り気のない、オーソドックスなデス/スラッシュ・メタル・サウンドが
ギュウと詰め込まれた内容は、理屈抜き、問答無用のカッコ良さを誇る。
トータル・ランニング・タイムは30分弱、1曲平均2分半と、楽曲は非常にタイトな構成ながら、
シャープに切り込んで来るメロディアスなGソロが、単なる彩り以上の存在感を発揮している点も◎。
重戦車の進撃を思わせる迫力と、キャッチーさを併せ持った名曲②を筆頭に、全編に渡って疾走しまくりの収録曲は、
何れ劣らぬ力作揃いなれど、中でも特筆すべきは、ベース・ソロを序曲代わりにスタートする、BLACK SABBATHの
代表曲のカヴァー⑧。重々しい雰囲気の漂う原曲を、スピーディ且つドラマティックに再構成した技ありのアレンジは、
「この曲を聴くためだけに本作を購入しても損はない!」と断言したいくらい、(まさに↑の方の仰る通り)クールな出来栄えを誇る。
デス・メタル、スラッシュ・メタル、双方のファンにアピールし得る魅力を備えた1枚じゃないでしょうか。


浜田麻里 - Blue Revolution - Love Trial ★★★ (2008-07-02 22:03:51)

この名曲のポイントが、こんなに低いのは納得いかんぞ、と。
個人的には初期・浜田麻里の楽曲の中でも、ピカイチの
完成度を誇る名曲だと思う。
劇的極まりないイントロでノックアウト、
メロディアスな松本孝弘のGと、厚見礼衣の鮮烈なKeyの絡み、
そして突き抜けていくような浜田麻里の強烈なハイトーンVo・・・
浜田絵理のコーラスも素晴しい。


浜田麻里 - Blue Revolution ★★ (2008-07-02 00:03:00)

ルックス良し、声域/声量/表現力の三拍子揃った歌唱力良しと、天がニ物も三物も与えた実力派女性シンガー
浜田麻里が、メタル・クィーン時代('85年)に発表した5thアルバム。
作品を重ねる毎に、LOUDNESSの影響下から脱し、へヴィ・メタル色を薄れさせていった彼女だが、MAKE UPの松澤浩明、
現B'zの松本孝弘を筆頭に、鳴瀬善博(カルメン・マキ&OZ)、西村昌敏(FENCE OF DEFENCE)、厚見礼衣(VOW WOW)ら、
錚々たる面子が脇を固めた本作には、最早、“SPACER"“DON'T CHANGE YOUR MIND"のような
「これぞHM!」といった感じのスピード・ナンバーは皆無。
但し、こと収録曲のクオリティに関しては、過去最高とも言える充実っぷりを誇るのが、このアルバムの素晴しい所で、
ハード・ロック的なエッジはしっかりと残しつつ、Keyを大胆に取り入れ、適度にポップ&キャッチーに仕上げられた
楽曲の数々は、まさに「女性シンガーが歌うメロディアスHR」のお手本のような仕上がり。
特に、アルバム・タイトル・トラックの①や、メロウな④、ノリの良いヴァースと悲哀に満ちたサビの対比が堪らない⑤、
そして何より、松本のG、厚見のKey、麻里嬢のシャープ且つパワフルなハイトーンVoとが、見事に組み合わさった
余りに劇的な③は、MAKE UP時代から優れたメロディ・メイカーとして名を馳せてきた、松澤浩明の曲作りの才が
フルに発揮された、本編最大の聴きどころにして、初期・浜田麻里を代表する名曲の1つじゃないかな、と。
(ちなみに、これらの楽曲で印象的なハイトーン・コーラスを入れているのは、彼女の実妹の浜田絵里嬢)
これほどの名盤が、廃盤状態のまま放ったらかしってのは、納得がいかんなー。


本城美沙子 - 魔女伝説 - アフター・イリュージョン ★★★ (2008-06-29 21:59:08)

LOUDNESSの名バラードのカヴァー。
曲の持つ叙情性を増幅する、ストリングス・アレンジが良い感じ。
ちょい大人びた歌声を聴かせてくれる本城嬢のVoも○。


本城美沙子 - 魔女伝説 - 暗黒の子供たち ★★★ (2008-06-29 21:55:13)

パット・べネターの名曲のカヴァー。
レゲエ調の前半から一転、後半は力強く盛り上がっていく
曲展開が素晴しく、クライマックスでゲストVoの二井原実が
炸裂させる、ソウルフルなシャウトは圧巻。


本城未沙子 - 魔女伝説 - ロスト・イン・ハリウッド ★★ (2008-06-29 21:52:29)

日本語詩もさほど違和感がなく、
瑞々しく、躍動感に溢れたアレンジも○。
秀逸なカヴァー・バージョン。
歌唱力にやや拙さの目立つ本城未沙子嬢だが、
この曲に関しては、そうした不満を感じさせない不思議。


本城美沙子 - 魔女伝説 - ホワイト・ルーム ★★★ (2008-06-29 21:47:04)

言わずと知れたCREAMの超有名曲だが、
原曲の面影はイントロと中間部のちょこっとぐらいのもので、
あとは完全に別物な、パワフル且つスピーディな
HMナンバーに作り直されている。
CREAMファンが聴いたら激怒は必至だろうが、
個人的にはこの大胆なアレンジを支持したい。カッコイイよ、これ。


本城美沙子 - 魔女伝説 ★★ (2008-06-29 21:37:00)

和製メタル・クィーンの元祖・本城未沙子が、LOUDNESSのメンバーの全面バックアップを受けて
'82年に発表した1stアルバム。(他にも、NOVELLAの永川敏郎や、作詞家の亜蘭知子らも全面参加)
後発の浜田麻里が、メタル・ファンに与えた圧倒的インパクトと比べてしまうと、やはり、歌唱力的にも楽曲的にも
聴き劣りする感は否めないが、生瀬範義画伯の手による美麗なジャケット・アートワークも目を惹く
このデビュー作に限って言えば、彼女の全カタログの中でも最もヘヴィ・メタリックな内容に仕上がっていて、なかなかにカッコイイ。
オリジナル曲の弱さは如何ともし難いものの、RIOTの④、LOUDNESSの⑤、CREAMの⑥、パット・べネターの⑦、
RAINBOWの⑧、SLADEの⑨と、本編の大半を占め、且つ大胆なアレンジを施されたカヴァー曲の数々が、その弱点を
大きく補っていて、特に、ストリングスを導入して、よりドラマ性を高めた仕上がりの⑤や、有名な原曲を弄くり倒して、
スピーディなHMナンバーに作り変えてしまった⑥、レゲエ調の前半から一転、パワフルに盛り上がっていく劇的な⑦
(クライマックスで炸裂する、二井原実のソウルフルなシャウトが圧巻)は、非常に秀逸な仕上がり。
あと、QUIET RIOTに先んじて“CUM ON FEEL THE NOISE"をカヴァーした先見の明も評価されるべきか?
構成的には反則技もいいところだが、質は間違いなく高く、個人的には本城未沙子の作品では、これが一番好きかな。
尚、現在では彼女の初期3枚(『魔女伝説三部作』)を完全収録した、便利な2枚組アンソロジー盤が発売されているので、
興味を持たれた方はそちらをどうぞ。ところで、早川めぐみの旧譜は再発されたりしないのかな~。


X-RAY - STRIKE BACK - DON'T LIE DON'T TOUCH ★★★ (2008-06-29 15:34:22)

どっしりとした重量感溢れる。4thアルバムのOPナンバー。
猛烈な「泣き」を発散するVoとGには、思わず顔が歪みます。


X-RAY - STRIKE BACK ★★★ (2008-06-29 15:19:00)

若さに似合わぬ(本城未沙子のバック・バンドを務めていた頃は若干17歳)卓越したGテクニックと、確かな曲作りの
才能を併せ持った天才ギタリスト湯浅晋と、4オクターブの声域を自在に操る、実力派ボーカリスト藤本朗という2枚看板を擁し、
高い人気を誇った関西出身のHMバンドX-RAYが、'84年に発表した4thアルバムにしてラスト・アルバム。
ファンから「バンドの最高傑作」と高く評価される本作は、初期の頃のような荒々しさ(それこそTWISTED SISTERの名曲
“WE'RE NOT GONNA TAKE IT"のカヴァーがハマるノリ)が薄れた代わりに、1曲1曲が丁寧に練り込まれ、
じっくりとメロディを聴かせる内容に仕上がっている。エネルギッシュに疾走する③、スリリング且つ劇的なGソロに
痺れる⑤、アルバム本編を爽快に締め括る⑩といった、スピード・チューンもしっかりと収録されてはいるものの、
個人的に、それ以上にバンドの魅力が発揮されているように思うのが、歌謡曲的な哀愁を発散しつつも、どっしりとした
重量感溢れるミドル・テンポのナンバーの数々。特に、GもVoも猛烈に泣きまくる①は、X-RAY屈指の名曲じゃないでしょうか。
華と表現力を兼ね備えた湯浅のG、楽曲に親しみ易さを付与するKey、要所で印象的なフレーズを閃かせるBに、
手応え十分のリズムを叩き出すDsと、各メンバーの仕事っぷりも素晴しいが、中でも特筆すべきは、成長著しい
藤本のVo。初期の頃は、音程に無頓着なシャウトが聞き苦しい印象だったが、ここではそうした未熟さは完全に影を潜め、
高音部まで丁寧に歌いきる、まさに「実力派ボーカリスト」の名に相応しい貫禄の歌声を聴かせてくれる。
これがバンドのラスト作とは、返す返すも残念。
ちなみに'92年に再発された時は、3曲入りEP『HUMAN DOG』とのカップリング仕様だった。


ダミアン浜田 - 照魔鏡 - 月光 ★★★ (2008-06-25 22:33:56)

怪しくも気品漂う、ドラマティックな様式美HMナンバー。
テンポアップして突入するサビメロの展開が絶品で、
殿下の拙いVoパフォーマンスを差し引いても、
これは三ツ星級の名曲かと。
華麗に楽曲を彩る、Keyの良い仕事っぷりにも注目。


ダミアン浜田 - 照魔鏡 - 灼熱の蜃気楼 ★★ (2008-06-25 22:29:29)

劇的に疾走する様式美HMナンバー。
歌メロが非常に秀逸で、これをデーモン小暮が歌っていたなら、
文句なしで三ツ星級の名曲だったのだが・・・。
ともあれ、優れた曲には違いない。


FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - JUSTICE OF BLACK ★★★ (2008-06-25 22:26:58)

繊細且つ美しいクラシック・ギターから、流麗な速弾きまで、
橘高文彦の構築美溢れるGプレイが
これでもか!と堪能できるインスト・ナンバー。
起承転結がバッチリ決まった、ドラマティックな曲展開も素晴しい。


FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - 絶望という名の…~THE ROOM (NAMED DESPERATION)~ ★★★ (2008-06-25 22:23:27)

ドラマティックなイントロから、
期待通りに疾走へと転じる、アルバムのハイライトを飾る
様式美HMナンバー。
この曲を聴くためだけに、アルバムを買っても損はない・・・かな?


ダミアン浜田 - 照魔鏡 ★★ (2008-06-25 21:55:00)

聖飢魔Ⅱの創始者ながら、レコード・デビュー前には既にバンドから脱退済みで、現在は、高校の数学教師という
世を忍ぶ仮の職業に就く、地獄の皇太子ことダミアン浜田殿下が、'96年にひょっこりとリリースしたソロ・アルバム。
デーモン小暮、エース清水、ゾッド星島、ライデン湯沢、ゼノン石川ら、歴代の聖飢魔Ⅱメンバーがゲスト参加している
ことでも話題になった本作(人間椅子の鈴木研一も客演)。自主制作盤ゆえ、サウンド・プロダクションは貧弱だが、
初期聖飢魔Ⅱのメイン・ソングライターとして、“THE END OF CENTURY"“蝋人形の館"“悪魔組曲 作品666番ニ短調"等、
数多くの名曲を生み出してきた彼だけに、本作に収められた、サタニックな雰囲気漂う様式美HMナンバーの数々は、非常にハイクオリティ。
特に、劇的な疾走チューン③や、Keyが良い仕事をしている、怪しくも美しい⑧は、初期 聖飢魔Ⅱの名曲群と比較しても
まったく引けを取らないカッコ良さを誇る。
ただ問題なのは、そうした楽曲を歌う殿下のVoで、上手い下手以前に、余りに素朴なその歌声は、良い意味で「コケ脅し感」満点の
サタニックな楽曲を歌うには不向き過ぎる。(これは、④や⑥で喉を披露している、エース清水やゾッド星島にも言える事だが)
結果的に、⑧で貫禄の歌唱を響かせるデーモン小暮の存在が際立つ仕上がりとなっていて、やはり全編を彼に歌って欲しかったかなぁ、と。
ともあれ、優れたHMアルバムなのは間違いなく、初期聖飢魔Ⅱサウンドを愛する人なら、本作はマスト・バイ。
Say Banzai to His Majesty Damian Hamada!


FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA - FUMIHIKO KITSUTAKA'S EUPHORIA ★★ (2008-06-24 21:46:00)

BLIZRD辺りに通じる、王道ジャパニーズHMサウンドを聴かせた東京出身の5人組 AROGUE出身で、
現在は、再結成を果たした筋肉少女帯や、X.Y.Z→A等で活動中の橘高文彦(G)が、DEAD ENDの湊雅史や、
ZIGGYの宮脇“JOE"和史ら、多数のゲストを迎えて制作、'94年にEUPHORIA名義でリリースした1stソロ・アルバム。
(ちなみに、今ではその名前は、彼が運営する自主レーベルに受け継がれている)
筋肉少女帯時代、バンド唯一のメタル畑の人間として、“詩人オウムの世界"“スラッシュ禅問答"“再殺部隊"
“小さな恋のメロディー"といった、数多くの名曲を生み出してきた彼氏のソロ作ということで、さぞかし、カッコイイ
HMナンバーが詰め込まれている事だろう、と期待して購入したのだが・・・実際のところ、バリバリのHMソングは、
華麗な序曲①から展開するスピーディな②や、これぞ様式美!といった趣きの、ドラマティックなインスト曲⑨
ぐらいのもので、残りは、ポップ・チューンあり、ホーン・セクションを導入したノリの良いナンバーあり、
QUEENを彷彿とさせるキュートなバラードありと、かなりバラエティに富んだ楽曲が本編の大半を占める。
ふにゃっとした(LUNA SEAとか、あっち系の)ナルシスティックな歌声を聴かせるVoの歌唱スタイルは好き嫌いが
分かれるところだし、ヘヴィ・メタリックな作風を期待して本作に臨むと、肩透かしを食らう事になりかねない
(そっちのノリを期待するなら、2ndソロ『NEVER ENDING STORY』の方がお薦め)作品ながら、橘高の曲作りの上手さや、
相変わらず、お城建ちまくりの(笑)Gプレイがしっかりと堪能できるので、個人的には結構好きな作品だったりもする。
とりあえず、ファンなら名曲②を聴くために本作を買いましょう。


X JAPAN - Vanishing Vision - Vanishing Love ★★★ (2008-06-22 18:25:13)

1stアルバムのOPナンバー(正確には2曲目だけど)にして、
アルバムのハイライト・ナンバー。
スラッシュ・メタルばりの怒涛の疾走感と、
ドラマティックな曲展開に、終始、痺れっ放し。


X JAPAN - Vanishing Vision - I’LL KILL YOU ★★★ (2008-06-22 18:23:08)

切り裂くようなリフ・ワークと疾走感が
ラフな音質と相俟ってスラッシーな迫力を演出する
スピード・ナンバー。
この頃のXは尖がってました。


X JAPAN - Jealousy - Silent Jealousy ★★★ (2008-06-22 18:20:42)

華麗にしてドラマティック、スピーディ且つシンフォニック。
Xと聞いて想像する音楽的要素が全て詰め込まれた、完全無欠の名曲。


X JAPAN - Jealousy - Stab Me In The Back ★★★ (2008-06-22 18:18:03)

余りに劇的なイントロに、一発でK.O.。
『JEALOUSY』バージョンよりも、
初期やライブ・バージョンの方が数倍劇的でお薦め。
ドスの効いた荒っぽいコーラスが◎


X JAPAN - BLUE BLOOD - BLUE BLOOD ★★★ (2008-06-22 18:14:35)

今更何も言う事なし。
X史上最高なだけでなく、HR/HM史にも燦然と輝く名曲中の名曲。


SUPERIOR - Behind - Until the End ★★★ (2008-06-22 18:03:39)

アルバムのラストをメランコリックに締め括るヘヴィ・バラード。
冷ややかに泣きまくる、GとKey(ピアノ)の調べが胸に突き刺さる、
アルバムのハイライト・ナンバー。


SUPERIOR - Behind - Why ★★ (2008-06-22 18:02:12)

よりプログレ風味を強めたSAVATAGEといった趣きの
10分近くに及ぶドラマティックな大作ナンバー。
楽曲の持つ叙情性とドラマ性を増幅する、
流麗なピアノの調べがこの曲の肝。


SUPERIOR - Behind ★★ (2008-06-22 17:56:00)

SILVER MOUNTAINの名曲“VIKINGS"における、イェンス・ヨハンソンの鮮烈なピアノ・ソロに心奪われて以来、
ピアノをフィーチュアしたHR/HMサウンドを聴かせてくれるバンドを、日夜探し回っているのだが、その過程でアンテナに
引っ掛かってきたのが、このドイツはカイゼルスラウンテルン出身の6人組プログレシッヴHMバンド、
SUPERIORが'96年にリリースした1stアルバム。
どうやら本作は、レコード契約を得るためにアマチュア時代('95年)に自主制作した作品らしいが、そのクオリティは
かなりしっかりとしたもので、ミドル・テンポを中心に、複雑且つドラマティックな曲展開を飲み込んだ楽曲は、
制作された時期が時期なだけに、DREAM THEATERからの影響が強く感じられるものの、ガツガツと刻まれる肉厚なGリフといい、
重量感溢れるリズムといい、そのサウンドはDREAM THEATERよりもグッとヘヴィ。そして、何と言ってもこのバンド最大の武器は、
ともすればヘヴィネスが強調され過ぎて潤いに欠けがちな本編に、SAVATAGEばりの叙情性とドラマ性を付与する気品に満ちたピアノの調べ。
特に、10分近くに及ぶ長尺を、凝ったアレンジと起伏に富んだ曲展開で一気に聴かせ切る②や、荘厳にしてドラマティックな⑧、
GとKeyが冷ややかに泣きまくる、メランコリックなヘヴィ・バラード⑩は、楽曲の素晴しさと流麗なるピアノの調べが
ガッチリと噛み合った、本編屈指の名曲かと。2nd以降も、この路線を追及して欲しかったなぁ・・・。


X JAPAN - Jealousy ★★ (2008-06-22 00:39:00)

MANOWARのジョーイ・ディマイオ閣下をして「彼らは素晴しいバンドだよね」と言わしめた
(まぁ、リップサービスもあろうが)日本HR/HMシーンの至宝Xが、'91年に発表した3rdアルバム。
お耽美な雰囲気を漂わせたジャケット・アートワークといい、HM的なアグレッションよりも、中性的な繊細さや華麗さが
強調された印象の楽曲といい、いよいよ、Xというバンド名を聞いて連想されるイメージが、音楽的にもルックス的にも
完成された、彼らの代表作と呼ぶに相応しい本作。その象徴が、マッドな美しさに満ちたピアノ・インスト曲①を
イントロ代わりにスタートする、アルバムのリーダー・トラックにして、バンドの代表曲②(海外のバンドが
カヴァーしたりして話題にもなりましたっけ)。ダイナミックに疾走するリズム、その上を華麗に舞うツインGと、
劇的且つ流麗なピアノの音色、線は細いが悲壮なメロディを見事に歌いこなすVo、そしてドラマティックで
シンフォニックなアレンジ・・・と、このバンドの持つ美点が全て凝縮されたかのような、名曲中の名曲です。
角が削り落とされた、ソフト過ぎる音作りには大いに不満が残るし(お陰で必殺曲“STAB ME IN THE BACK"の威力が半減)、
ロックンロール風味の増強とか、傑作『BLUE BLOOD』における“ROSE OF PAIN"に該当する楽曲がないため、
後半の盛り上がりが今ひとつだとか、前作と比べてしまうとやや聴き劣りする感が否めないものの、それでも、見た目だけの
凡百なビジュアル系バンドとの格の違いを見せ付ける、唯一無二の個性と比類なき完成度を、本作が誇っている事は確か。


X JAPAN - BLUE BLOOD ★★ (2008-06-21 02:31:00)

46人編成からなるオーケストラを起用した、壮大な序曲①(FRANK MARINO & MAHOGANY RUSHのカヴァー)から繋がっていく、
パワー/スピード/メロディと、三拍子揃ったパーフェクトな名曲②でアルバムの幕が開き、物悲しくもキャッチーな③、
聴いてるとテンションが上がって仕方がないバンドのテーマ・ソング⑤、メジャー・キーを用いた感動的なバラード⑥、
アルバム第1弾シングルとして、大ヒットを記録した劇的なスピード・ナンバー⑧、スラッシーなエネルギーが炸裂する⑨、
本編のクライマックスを飾るに相応しい、クラシカル且つドラマティックな⑪(中間部のピアノ・ソロ・パートは
鳥肌モノのカッコ良さを誇る)、ラストを叙情的に締め括る⑫・・・と、YOSHIKIの曲作りの才がますます冴え渡る、
Xのメジャー・デビュー作にして出世作、そして最高傑作でもある、'89年発表の2ndアルバム。
荒々しいパワー・メタル・サウンドが炸裂していた1st『VANISHING VISION』に比べ、アレンジがより綿密に練り上げられ、
収録曲も、HM然とした疾走曲から、ノリノリのロックンロール、捻りの効いたインスト曲、
胸を打つバラード、そして、起承転結が完璧に決まった10分以上に及ぶ大作に至るまで、バラエティ豊かに取り揃えられていて、
何より、飛躍的に表現力を増したVoの存在が、本作を、幅広いリスナーにアピールし得る、普遍的な魅力を備えた作品に仕上げている。
著しく迫力に欠けるサウンド・プロダクションが惜しまれるが(音質の問題は、終始、彼らの作品に付きまとっていた)、
楽曲の持つパワーは、そうしたマイナス面を補って遥かに余りある。
メジャー・アクトたるに相応しい洗練と風格を身に付けた、日本HR/HM史に燦然と輝く名盤の1つ。


X JAPAN - Vanishing Vision ★★ (2008-06-18 22:42:00)

自主レーベルEXTASY RECORDSから'88年にリリースするや、初動だけで1万枚以上を売り上げ、インディーズ作品ながらも
メジャー・チャートに食い込む大ヒット作となった、Xのデビュー・アルバム。
本作は、オムニバス盤『SKULL THRASH ZONE VOL.1』に、DOOM、JURASSIC JADE、SHELL SHOCK、GROUND ZEROといった、
スラッシュ系の強豪と共に参加する等、「歌えるVoを擁したアグレッシブなパワー・メタル・バンド」という、
当時のXの立ち位置を端的に表す内容に仕上がっていて、(良好とは言えないながらも)荒々しく尖がった
サウンド・プロダクションといい、触れれば切れそうなパワーとエネルギーに満ちた楽曲といい、
バンドの全カタログ中、最も、初期衝動に忠実な、攻撃性が前面に押し出された作風を誇る。
華麗さ、シンフォニックなドラマ性においては、後の作品に一歩譲るものの、力強く劇的なインスト曲①から
展開していくアルバム・タイトル・トラック②、シャープに突っ走る⑥、大ヒット曲(の英語バージョン)⑧といった、
切り裂くように刻まれる鋭角的なリフ・ワーク、雪崩を打って突進するリズム、ロックンロール色を排し、繊細さよりも
アグレッションの演出に重きを置いた、直線的且つヘヴィ・メタリックな楽曲のカッコ良さはただ事ではない。
ピアノをフィーチュアしたドラマティックな⑦を収録する等、次作以降で完全開花する
X流へヴィ・メタルの萌芽が既に感じられる点も頼もしい1枚。
最近、2ndや3rdアルバムがリマスター再発されたが、どうせなら、このアルバムもそうして欲しかったかな、と。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper - What Kind of God ★★★ (2008-06-15 10:44:29)

アルバム随一の劇的なドラマ性の高さを誇る、
6分半に及ぶ大作ナンバー。
雄大な前半から繋がっていく、粘りの効いたG、アクティブに動き回るB、
スケール感を演出するKey、突き抜けていくようなボーカル・ハーモニーとが
ガップリと組み合った後半の盛り上がりっぷりには、ただただ涙、涙・・・。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper - Tears of the World ★★ (2008-06-15 10:37:12)

名曲“EASY LIVIN'"のノリを受け継いだ、
哀愁のメロディをまとってリズミックに飛び跳ねる曲調と、
全編を華麗に彩るボーカル・ハーモニーが印象的な
シャッフル・チューン。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper - Overload ★★★ (2008-06-15 10:32:43)

ハードなG、アップテンポのリズム、華麗なるKey、
伸びやかなVoに、分厚く繊細なボーカル・ハーモニー・・・と、
URIAH HEEPサウンドの最も美味しい部分が
ギュッと詰め込まれた、アルバムを代表する名曲の1つ。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper - Wake the Sleeper ★★ (2008-06-15 10:29:23)

伊藤政則氏が、この曲が始まった瞬間に「若い!」と叫んだというも
大いに納得のいく、アグレッシブでスピーディなアルバムのOPナンバー。
ミック・ボックスがハードに刻む、ワウの効いたGリフが一際印象に残る仕上がりで、
これに限らず、本作ではミック・ボックスのGの踏ん張りが
強い光を放っています。


URIAH HEEP - Wake the Sleeper ★★ (2008-06-15 02:09:00)

欧米におけるクラシック・ロック人気の復活や、SANCTUARY RECORDSと契約を結んだこと等に後押しされたのか、
新作は半ば諦めていたURIAH HEEPから、ひょっこり届けられた、実に10年ぶりの発表となる待望の21thアルバム。
身体を壊したリー・カースレイク(Ds)が脱退してしまったため、10年以上の長きに渡って続いた鉄壁のラインナップは崩れてしまったものの、
ミック・ボックスの粘り強いG、伸びやかなバーニー・ショウのVo、トレヴァー・ボルダーのメロディアスなB、ソングライターとしても
活躍するフィル・ランゾンの華麗なるKey、そしてサビメロを分厚く覆う、繊細なボーカル・ハーモニーをフィーチュアした
バンド・サウンドには、まったく影響なし。と言うか、本作の完成度の高さが、前作『SONIC ORIGAMI』を大きく凌ぎ、
傑作『SEA OF LIGHT』(19thアルバム)に迫る勢いである事は、このアルバムを聴いた多くのファンが認めるところではなかろうか?
名曲“BETWEENS TWO WORLDS"を収録しながらも、ラジオでのオンエアーを意識した、ゆったりとしたテンポの楽曲が
大半を占める構成と、70分を越す長大なランニング・タイムが、冗長さを生んでしまっていた『SONIC~』に比べると、
今回は、全体がタイトに引き締まり、ハード・ロッキンなエッジや、劇的なドラマ性といった要素も大幅に回復。
特に、名曲・佳曲が乱れ打ちされるアルバム前半(①~⑧)のクオリティは半端なく、中でも、ワウの効いたGリフが
アグレッシブに刻まれるスピード・ナンバー①、熱くドライブするハードな②、これぞURIAH HEEP!なシャッフル・チューン③という、
冒頭の名曲3連発の畳み掛け、そして、壮大にしてドラマティックな大作⑦は、間違いなく本編のハイライト。
確信的な70年代ブリティッシュHRサウンドの再現(勿論、現代的にアップデートもされている)に思わず頬が緩む、
10年待たされた甲斐は、十分にある内容を誇る1枚。願・来日!


DEICIDE - Till Death Do Us Part - In the Eyes of God ★★★ (2008-06-11 00:02:43)

禍々しい曲調を切り裂いて炸裂する、
流麗且つドラマティックのGソロが堪らない、
9thアルバムのハイライト・ナンバー。
8thに比べると、アルバム自体はブルデス路線へと
揺り戻されているが、この曲は前作に収録されていても
おかしくないノリを保持している。


DEICIDE - Till Death Do Us Part ★★ (2008-06-10 23:32:00)

グレン・ベントンが裁判沙汰に巻き込まれ、活動休止を余儀なくされたDEICIDEが、最後っ屁として制作した、'08年発表の9thアルバム。
従来の暴虐なブルデス・サウンドに、ラルフ・サントーラとジャック・オーウェンズによる、華麗且つメロディックな
ツインGを組み込み、新たなDEICIDE流デス・メタルを作り出すことに成功した傑作『THE STENCH OF REDEMPTION』に比べると、
バンドの活動休止や、それに伴うラルフの脱退といったネガティブな要因が影響したのか、今回は、楽曲、演奏、
サウンド・プロダクションと、全体的にテンション・ダウン。相変わらずの禍々しさを誇りつつも、
いまいちハジけきらない、グレンのVoのテンションの低さも気になるところだ。
とは言え、『THE STENCH~』が素晴し過ぎたゆえにそう感じてしまうのであって、純粋に単品として評価した場合、
本作の完成度の高さは相変わらず群を抜いている。作風的には、メロディへの拘りがやや後退し、7thアルバム以前の
ストロング・スタイルに揺り戻されている感が無きにしも非ずなれど、それでも十分にメロディックなテイストは
残っていて、特に、ラルフの流麗且つ華麗なGソロの素晴しさは、相変わらず筆舌尽くし難い。
弾きまくりのGインスト曲①から繋がっていく、禍々しくダイナミックな②、不吉な雰囲気を撒き散らす⑤といった楽曲で
聴かれるGプレイも素晴しいが、白眉は④。怒涛の如く突進するリズムの上を、ドラマティックに舞う
ラルフとジャックのツインGは、涙モノのクオリティの高さを誇る。
また、今回、身動きの取れなかったグレンに代わって八面六臂の活躍をみせた、スティーブ・アシェイムの踏ん張りにも、
心からの賞賛を贈りたい。勿論、非人間的なビートを機関銃の如く叩き出す、ド迫力のドラミングも相変わらず最高DEATH。


FATIMA HILL - Melodical Renaissance ★★★ (2008-06-05 23:48:00)

FATIMA HILLの存在を知ったのは、この作品が切っ掛けでした。
東京出身のメロディック・パワー・メタル・バンドGUARDIAN'S NAIL、関西出身の様式美HMバンドVOLFEEDと、現VIGILANTEの丹羽英彰(Vo)が在籍していたスラッシュ・メタル・バンドHIDDEN、そして女性Voを擁し、ミステリアスにして壮大、且つ劇的なエピック・メタルを聴かせる北海道出身のFATIMA HILLという計4バンドが参加して制作、'95年にリリースされたコンピレーション・アルバムで、FATIMA HILLはオリジナル・アルバムには未収録の楽曲2曲を提供している。
トニー・マーティン時代のBLACK SABBATHを思わせる、劇的なヘヴィ・チューン“ICON AND VOODOO DOLL"も素晴しいが、本作の白眉は何と言っても12分以上に及ぶ大作“THE SONG FOR BEATRICE"。重々しく引き摺られるヘヴィ・リフに低くのた打つリズム、そしてFATIMA HILLサウンドの主役と言うべき、可憐に囁いたかと思えば、一転妖しげで大仰なメロディを、司祭の如く朗々と歌いこなす女性Voの圧巻の歌唱とが一体となって、ドラマティック且つ壮大にうねくるエピック・ドゥームの名曲に仕上がっている。CANDLEMASS、TROUBLE、SOLITUDE AETURNUS辺りが好きな人なら要チェックかと。
ちなみに本作、現在では既に廃盤状態のようだが、参加バンドの質も高く(特にGUARDIAN'S NAILの“SECOND WIND"は全メロパワ・ファン必聴の名曲)、中古屋でも結構手頃な値段で売られているので、興味を持たれた方は是非一聴を。


URIAH HEEP - Sea of Light - Love in Silence ★★★ (2008-06-04 21:39:42)

7分近くに及ぶ長尺を、全く飽きさせる事なく聴かせきる、
ファンタジック且つプログレッシブな
アルバム後半のハイライト・ナンバー。
壮大にしてドラマティックな中間部のアレンジが堪りませんなぁ。


URIAH HEEP - Sea of Light - Universal Wheels ★★ (2008-06-04 21:35:47)

トレヴァー・ボルダーの重たいベース・ラインに、
力強く劇的な曲調が印象に残るヘヴィ・ナンバー。
この曲に限らず、トレヴァー・ボルダーのBは
アルバム全編で非常に良い仕事っぷりを披露している。


URIAH HEEP - Sea of Light - Mistress of All Time ★★ (2008-06-04 21:31:31)

Voのバーニー・ショウが主役を張った、
アコースティカルなメロウ・チューン。
柔和でファンタジックな楽曲の完成度を、
バーニーの伸びやかでエモーショナルな歌声が
数段階も上へと引き上げている。


URIAH HEEP - Sea of Light - Time of Revelation ★★ (2008-06-04 21:26:33)

「SEA OF LIGHT」の原点回帰志向を象徴するかのような、
名曲“安息の日々"を思わせるシャッフル・チューン。
軽快に弾むリズムと、哀愁を帯びたメロディが心地良い。


ARI KOIVUNEN - Fuel for the Fire - Our Beast ★★★ (2008-06-04 21:21:47)

重たいイントロ・リフと、ミステリアスなメロディ使いに
「TAROTみたいだな」と思ったら、
案の定、作曲者はマルコ・ヒタエラでした。
サビメロのドラマティックな展開がガッツポーズ物のカッコ良さで、
個人的には、“ANGELS ARE CALLING"と並ぶアルバムの重要曲。


ARI KOIVUNEN - Fuel for the Fire - Angels Are Calling ★★★ (2008-06-04 21:18:41)

ティモ・トルキが作曲した、悲壮感漂う名バラード。
悲しげなメロディを切々と歌い上げるアリの歌声も絶品で、
間違いなく、1stアルバムのハイライト・ナンバーではないかと。


ARI KOIVUNEN - Fuel for the Fire - Hear My Call ★★ (2008-06-04 21:16:21)

PVも作られた、アルバムのリーダー・トラック。
哀愁に満ちた北欧HRチューンのお手本のような仕上がりで、
シングル・カットされ、大ヒットしたというのも納得の1曲。


ARI KOIVUNEN - Fuel for the Fire - God of War ★★ (2008-06-04 21:10:16)

ギャロップ気味のリフ&リズムが、どことなく
IRON MAIDENを思わせる、威勢の良いアルバムのOPナンバー。
作曲はLEVERAGEのツォーマス・ヘッキネンが担当、
サビメロの爽快感は、まさに彼ならではの味わいか。


URIAH HEEP - Sea of Light ★★ (2008-06-03 22:29:00)

個人的に、以前からその名前は知っていても、全く興味の範疇外だったURIAH HEEPというバンドにハマり、
彼らのオリジナル・アルバムを揃える切っ掛けともなった、'95年発表の傑作19thアルバム。
デビュー25周年という節目を意識してか、80年代以降のポップ・ロック路線のエッセンスを随所に残しつつも、
全体としては原点回帰の姿勢が強く打ち出されていて、それは、4th『悪魔と魔法使い』以来ひさびさの登場となる、
名匠ロジャー・ディーンの手による、幻想的なイラストをジャケット・アートワークに用いている事からも明らか。
何より、ベテラン・バンドらしからぬ若々しい躍動感と、ブリティッシュHRならではの湿り気を帯びたメロディ、
そして、ファンタジック且つドラマティックな曲展開を備えた楽曲群の充実っぷりが素晴しく、
特に、静謐なイントロをハードなGリフが切り裂きスタートする①は、ガップリ四つに組んだGとKey、メロディアスなB、
伸びやかなVoと華麗なコーラス・ハーモニーが一体となって雄々しく疾走する、現URIAH HEEPサウンドの魅力が
全て詰め込まれた、バンド史に残る名曲の1つ。この曲のためだけにアルバムを買っても後悔はない!と断言したくなる
本作なれど、ここにはそれ以外にも“安息の日々 PART Ⅱ"と言われた③、バーニー・ショウのエモーショナルな歌唱が
映える④、トレヴァー・ボルダーの弾き出す重たいBラインと、力強い曲調が印象的な⑤、壮大にしてドラマティックな
後半のハイライト・ナンバー⑨、美しくも切ないアコギ・バラード⑪・・・と、前述の①に勝るとも劣らない高品質な名曲/佳曲がズラリ。
10年以上に渡って、メンバー・チェンジなしで活動を続けた(オリジナル編成以上に長続きした)ラインナップの
雰囲気の良さが如実に反映された内容で、全盛期(70年代)の作品にも匹敵する輝きを放つ名盤。


DEATH ANGEL - Killing Season ★★ (2008-06-01 23:22:00)

積極的なワールド・ツアーと、メンバーの家庭の事情(子供が生まれたり)とが重なって、
前作『THE ART OF DYING』から実に4年ぶりのリリースと相成った、再結成第2弾(5th)アルバム。
DEATH ANGEL復活をファンにアピールするため、比較的、判り易くストレートなスラッシュ・メタル・アルバムに
仕上がっていた『THE ART~』に対し、プロデューサーにRUSHなんかとの仕事で知られるニック・ラスクリネッツを
迎えて制作された本作は、モダンでソリッドなサウンド・プロダクションといい、スラッシーな疾走感はやや控えめに、
濃い口のメロディや、捻りの効いたリズム&グルーヴの強調された楽曲といい、バンド側が追及したいと考えている音楽性が
より前面に押し出された、意欲的に曲作りの幅が広げられた作風に仕上がっている。
サウンド的には『ACT Ⅲ』を彷彿とさせるノリだが、ファンク風味は(前作同様)殆ど感じられないし、
何より、叙情的なアコギに導かれてスタートする①や、ライブでの盛り上がりが目に浮かぶような②、
ハードコア風味の④、畳み掛けるように疾走する⑧といった、DEATH ANGEL印の高速スラッシュ・ナンバーもしっかりと収録。
ただ、そうした楽曲以上に、本作において印象に残るのは、アグレッシブ且つエモーショナルな「歌」を聴かせる
マーク・オセグエダのVoや、劇的で濃密なツインGの絡みを活かした、ダークでメランコリックな70年代HR風味の③、
尻上がりに速度を上げていくダイナミックな⑤、呪術的にうねるリズムと、劇的なインスト・パートが組み合わさった⑨、
本編最後をメロディアス且つドラマティックに締め括る、アルバムのハイライト的存在の名曲⑪といった楽曲だったりするわけだが。
スラッシュ・メタル・アルバムと言うよりは、DEATH ANGEL流HMサウンドが、全編に渡って展開されている1枚。


ARI KOIVUNEN - Fuel for the Fire ★★ (2008-05-31 02:57:00)

フィンランドの人気オーディション番組「IDOLS」出身の若きシンガー、アリ・コイヴネン。その彼が、'07年に発表するや
同国内のヒット・チャートにおいて、12週連続第1位を獲得するという、記録破りのビッグ・セールスをマークしたデビュー作。
個人的に、'07年中に最も良く聴いたアルバムの1つであり、また最近は、間近に迫った来日公演の予習のため
(つーか、ダラダラとこれを書いてるうちにライブは終了)、再びCD棚から引っ張り出して聴きまくっている本作だが、
やはり、フィンランドが誇る実力派ミュージシャン勢の全面バックアップを受けているだけあって、そのクオリティの高さは半端ない。
特に、楽曲の充実っぷりには目を瞠るものがあり、威勢の良いリフ&リズムと、爽快なサビメロの組み合わせが秀逸な
OPナンバー①に始まり、「北欧風哀愁のHRナンバー」のお手本のような②、猛烈な憂いを発散するアルバム表題曲の③・・・と、
1曲目から順に取り上げていけば、全曲について語れてしまうぐらい収録曲は粒揃いで、全編、これ一切の捨て曲なし。
何より、本作の主役たるアリ・コイヴネンのVoが素晴しさといったら。「表現力」に関してはやや甘さが残るものの、
透明感や、清潔感を漂わせた声質といい(ちょいジョーイ・テンペスト似かな?)、ハイトーンを張り上げた時に滲み出す哀感といい、
万人にアピールし得る「華」を備えた歌声は、確かに胸に訴えかけるモノがあり、取り分け、STRATOVARIUSのティモ・トルキが作曲した
悲壮なバラード⑤は、彼の熱唱と楽曲の完成度の高さとが相俟って、間違いなく本編のハイライトと呼べる名曲に仕上がっている。
メロディ愛好派なら、ちゃらいアイドルの作品と見くびってスルーするのは、余りに勿体ない1枚。


TESTAMENT - The Formation of Damnation ★★★ (2008-05-25 17:58:00)

チャック・ビリー(Vo)、エリック・ピーターソン(G)、グレッグ・クリスチャン(B)、そして、久々にバンドへと復帰を果たしたアレックス・スコルニック(G)に、元SLAYER~EXODUSの豪腕ドラマー、ポール・ボスタフという布陣で制作、前作『THE GATHERING』('99年)以来、実に9年振りに発表された9thアルバム。
初期の名曲群をリメイクした『THE FIRST STRIKES OF DEADLY』のリリースや、昨今のスラッシュ・メタル・ブームのリバイバルを鑑みるに、新作は恐らく、1st~4thの作風を踏まえた内容になるだろうと(勝手に)予想していたのだが・・・実際に聴いてみると、初期作のようなスラッシーな疾走感はそれほどでもなく、重厚なGリフに、立ち塞がる物すべてを轢き潰すかの如きリズムが地響き立てて前進するという、ここ数作のブルータル・メタル路線もしっかりと踏まえた、ヘヴィネス重視のサウンドに仕上がっている。
但し、アレックスの戦線復帰と、彼の流麗且つ劇的なGワークの効果で、インスト・パートのドラマ性は飛躍的に回復しているし、また、タイトに畳み掛ける硬質なポール・ボスタフのDsを活かした、爆発的な疾走パートを要所に配した構成は非常にダイナミック。ヘヴィネス重視の作風と言っても、単調な印象は殆ど感じられない。
特に、激烈な疾走感と、チャックのアグレッシブだが「歌える」Vo、起承転結の決まった曲展開、そしてアレックスによる緩急自在のGソロが一丸となって突貫する④は、「様式美スラッシュ」とまで言われた、1stや2ndアルバムの頃の面影が蘇る、本編のハイライト・チューン的存在。
楽曲的には、前半の充実度に比べると後半がやや弱く、最後にあと1曲、問答無用で飛ばしまくる高速スラッシュ・ナンバーがあれば、全体的にもう少し引き締まったように思うのだが・・・まぁともあれ、TESTAMENTファンなら間違いなく満足するであろう力作には間違いない。


URIAH HEEP - Head First ★★ (2008-05-24 22:33:00)

レコード・セールスの低下やら、メンバーの離散集合やら、URAIAH HEEP低迷期として、顧みられる機会の少ない
80年代の作品群なれど、この'83年発表の15thアルバムは、個人的には、デイヴィッド・バイロン在籍時代の傑作群と
比べたって、何ら遜色のない完成度の高さを誇っていると信じて疑わないのだが、どうだろうか?
初期のプログレ・テイストや、オカルト風味は綺麗サッパリと消え失せ、洗練されたハード・ポップ・サウンド化が
一層押し進められた作風には、古くからのファンは苦言の1つも呈したくなるだろうが、よく歌うミック・ボックスのGに、
コシの強いリズムを叩き出すボブ・デイズリー(B)とリー・カースレイク(Ds)のコンビの活躍が、楽曲が必要以上に
甘口になるのを防いでいるし、何より、英国のバンドらしい湿り気を帯びたメロディや、キャッチーなコーラス、
そして洗練されたアレンジが施された収録曲の数々は、ベテラン・バンドならではの曲作りの上手さがキラリと光り、捨て曲皆無。
中でも、強力なフックを備えた爽やかな③(作曲はマイケル・ボルトン&ジム・ヴァランス)、リッチー・ズィトーも
曲作りに関わっている産業ロック風味の⑤、ドラマティックなインスト曲⑥から展開していくハード・ロッキンな⑦、
中期MAGNUMを思わせる起伏に富んだ⑧、ピート・ゴールビーのエモーショナルな歌唱が映える⑨、
優れたポップ・メタル・ソング⑩は、URAIAH HEEPの新たな魅力が引き出された名曲に仕上がっているんじゃないかな、と。
ハイクオリティな内容にも関わらず、本作は全英チャート最高46位と満足行く結果が残せず、性悪ジャーナリストからは「もう引退したら?」
との問いも飛び出したが、それにミック・ボックスが答えて、温和な調子で言った台詞が「他の事をやってる自分なんて
想像もできないよ。俺はきっと最後には、客が十数人しか入っていない小さなクラブでギターを弾いてるね
——弾ける限りやるだけさ」 どうよ、この台詞。カッコイイと思わない?


RAVEN - Rock Until You Drop ★★ (2008-05-21 23:02:00)

アスレチック・ロック・トリオ、元祖パワー/スラッシュ・メタル・バンド等、数々の異名を取るRAVENが
デビュー・シングル『DON'T NEED YOUR MONEY』に続いて、'81年に発表した1stフル・アルバム。
「死ぬまでロックし続けるぜ!」というアルバム・タイトル、インパクト十分なジャケット・アートワーク、
ラフでチープだが、異様な生々しさと勢いが漲るサウンド・プロダクション、そして、聴いてるだけで暴れ出したくなる
エネルギッシュでダイナミックな楽曲の数々と、デビュー作にして既に「RAVEN節」は完璧に完成済み。
多くの人から指摘されている通り、傑作揃いの彼らの初期3作の中にあって、最もロックンロール・テイストが
色濃く薫る作風ながら、ジョンのヒステリック&ハイテンションなVo、マーク・ギャラガーのギャンギャンと
吼えまくるエッジの鋭いG、RAVENサウンドの肝でもある、雷鳴の如きロブ“ワッコ"ハンターのラウド極まりないDsが
一丸となって生み出す尋常ならざるアグレッションは、そこらのHMバンドが束になったって敵わない凄まじさ。
特に、破天荒なエネルギーが炸裂する②、重厚且つダイナミックな④、アコギ・インスト⑤から繋がっていく雄々しいメタル・アンセム⑥、
後にKREATORもカヴァーしたRAVEN屈指の名曲の1つ⑩、そして本編のハイライト足る、起承転結を兼ね備えた劇的なラスト・ナンバー⑪・・・と、
イギリスのバンドらしい湿り気と、へヴィ・メタリックな攻撃性が同居した楽曲の数々のカッコ良さは特筆モノ。
「技術的にはどうしようもないが、強力な“力"を持った作品」とのジョン・ギャラガー(Vo、B)のお言葉に、大いに賛同する力作。


VOLFEED ★★ (2008-05-20 18:32:00)

いましたね~、BLUE STEALER。
個人的には、リーダーの古井善次がCRYSTAL CLEARのDsらと結成した、
よりVOLFEEDに近い様式美HMサウンドが堪能できるバンド、
MOON STRUCKも結構好きでした。


VOLFEED - MAJESTY - DREAMSLAVE ★★ (2008-05-20 18:27:44)

絵に描いたような、ジャパニーズ様式美HMサウンドの
王道を行く、お約束且つコテコテのスピード・ナンバー。
好き者にはたまらない名曲です。


VOLFEED - MAJESTY ★★ (2008-05-20 18:23:00)

優れた様式美HMバンドの産地として知られる関西出身で、女性VoとKeyを擁する5人組HMバンドが、
'94年に自主制作して発表した(後にMANDRAKE ROOT RECODSからリマスター化されて再発)4曲入りデビューEP。
赤尾和重似のパワフルな歌声を聴かせる女性Vo、GとKeyにそれぞれ見せ場を用意した、スピーディ且つ劇的な曲展開・・・と、
もろTERRA ROSAからの影響を感じさせる、コテコテ(笑)の様式美HMサウンドが展開される作品で、オリジナリティという点に
ついては疑問符が付くものの、そのクオリティは間違いなく高い。(たった4曲では物足りなさが残るけどね)
特に、本編の最初と最後を飾るお約束のスピード・チューン①④は、コブシの効いた歌メロといい、ツボを押さえた
プレイを披露してくれるGとKeyといい、まさにジャパニーズ様式美HMの王道を行く仕上がりなので、様式美HMファンは要チェックかと。
バンドは本作1枚のみを残して解散してしまうわけだが、リーダーの古井善次(B)は、CRYSTAL CLEARのメンバーらと
MOON STRUCKを、Voの山本朋子はZENITHのメンバーらとBLUE STEALERを結成と、その後もハイオクオリティな
様式美HMサウンドを追求しているので、興味を持たれた方は、是非、そちらのバンドの音源もお試しあれ。


BLUE OYSTER CULT - The Revölution by Night - Eyes on Fire ★★ (2008-05-20 00:33:56)

BOCらしさは希薄ながらも、
ひんやりとした哀メロ、キャッチーな曲調と、
これはこれで非常に魅力的といえる、
産業ロック然とした名曲。


DEICIDE - Legion - Trifixion ★★ (2008-05-20 00:29:42)

そこはかとなくメロディの流れが感じられる、
邪悪にして荘厳、ダイナミック且つスピーディな
2ndアルバムのハイライト・ナンバー。


加瀬竜哉 - Make It Shine Vol.1 - Cecilia ★★ (2008-05-20 00:27:43)

『SISTER LEEASA』の初回盤についてきた
カセット・テープに収録されている、哀愁のHRナンバー。
猛烈な「男泣き」を発散する坂本英三の歌唱が映える名曲で、
オムニバス・アルバム『MAKE IT SHINE VOL.1』でも
聴く事が出来るが、そちらはリミックス音源となっている。
これを書くに当たって、両者の違いを聴き比べてみようと
思ったんだけど、カセット・デッキがとうとう
ぶっ壊れてしまって、それも叶わず・・・。


HIRSH GARDNER - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS - MORE THAN YOU'LL EVER KNOW ★★★ (2008-05-20 00:16:28)

ラストを締め括る三部構成の組曲にして、
アルバムのハイライト・ナンバー。
ジョン・ファノン、ジミー・ウォルドー、ゲイリー・シェアら、
NEW ENGLANのメンバーがゲスト参加していて、
美しく、切なく、そしてドラマティックな曲展開は、
まさにNEW ENGLANDの味わい。どころか、同バンドの名曲と
比較したって決して引けは取らないクオリティを誇る名曲。


HIRSH GARDNER - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS - DON'T YOU STEAL ★★ (2008-05-20 00:11:30)

開放感と爽快感に満ち溢れた、溌剌とした疾走チューン。
分厚く、美しいボーカル・ハーモニーが
もろNEW ENGLAND風味で思わず頬が緩みます。


HIRSH GARDNER - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS ★★ (2008-05-20 00:08:12)

張りのあるハイトーンVoで歌われる泣きメロが心地良い、
アルバムの幕開けを飾る劇的なミドル・ナンバー。


BLUE OYSTER CULT - The Revölution by Night ★★ (2008-05-19 23:51:00)

8th『FIRE UNKNOWN OF ORIGIN』発表に伴うツアー中に、アルバート・ブーチャード(Ds)が失踪→解雇。
バンドは、ライブのライティング担当技師だったリック・ダウニーをドラマーの座に昇格させて急場を凌ぐと、
そのままの編成でレコーディング作業に突入。BON JOVIやAEROSMITHとの仕事で知られる売れっ子プロデューサー、
ブルース・フェアバーンの指揮の下、'83年に制作、リリースされた9thアルバムがこれ。
プロデューサーのチョイスからも明らかのように、ヘヴィネス、キャッチーさ、そして妖しさを伴った美しさの
バランスが絶妙だった前作『FIRE UNKNOWN OF ORIGIN』から、一気に洗練されたハード・ポップ路線へと
舵が切られているのが本作の大きな特色。ただ数々の名曲を生み出し、ソングライターとしてもバンドに
貢献していたアルバート・ブーチャードを欠いている事や、次作『CLUB NINJA』程は、ハード・ポップ路線に
対する開き直りが感じられないせいか、全体的に見ると、強力なキメ曲に乏しく、BLUE OYSTER CULTの
カタログの中では、少々地味な印象が否めない内容でもある。
とは言え、BOCの名を冠して発表された以上、駄作だなんて事がある筈もなく、冷ややかな哀メロを纏った
産業ロック然とした②や、サックスをフィーチュアしたアーバンな雰囲気漂う③、前作の面影を強く残した
重くミステリアスな⑥、アップテンポでスリリングな⑧・・・といった楽曲は、聴き応え十分の佳曲・名曲。
作風に「らしさ」は希薄だし、クリエイティヴ面においてドン底の時期に作られた作品として、エリック・ブルームも
本作は余り気に入っていないらしいが、独立した1枚のアルバムとしては、なかなかどうして楽しめる作品のように思う。


HIRSH GARDNER - WASTELAND FOR BROKEN HEARTS ★★ (2008-05-14 22:37:00)

叙情派ロックの帝王、NEW ENGLANDの中心メンバーの一人だったハーシュ・ガードナーが、'02年に発表した1stソロ・アルバム。
憂いをたっぷりと帯びた美しい①に、分厚いボーカル・ハーモニーを纏って、アップテンポに展開する爽快な②という
強力なメロディアスHRチューン2連発を聴いた瞬間、「おお、NEW ENGLANDサウンドだ」と、思わず頬が緩んでしまう、
ウェット且つセンチメンタルな美旋律に、全編が彩られた本作。
ハーシュ・ガードナーは、Dsと共にリードVoも担当していて、張りのあるハイトーンを駆使した歌の上手さは、
既にNEW ENGLAND時代からお馴染みだったが、個人的に、この人がここまで優れた楽曲を書ける
ミュージシャンだったとは、正直、全く思っておらなんだ。(失礼極まりない話ですが)
とにかく本作は、収録曲が素晴しく良い。流石に「捨て曲なし」とまではいかないが、少なくとも、NEW ENGLANDの
3rd『WALKING WILD』よりは、その完成度は上だ。前述した2曲や、切なげなバラード⑨は、同バンドの名曲群と
比較したって決して引けは取らない出来だし、何より、ラストをドラマティックに締め括る、
序章~本編~アウトロの三部構成からなる組曲⑩⑪⑫の存在に尽きるというもので、
胸に沁みる哀メロの洪水、華麗なボーカル・ハーモニー、プログレッシブ且つ劇的な曲展開、そして、ジョン・ファノン、
ジミー・ウォルドー、ゲイリー・シェアという、オリジナル・メンバー達の客演・・・と、全ての要素が、美しきNEW ENGLANDの理想形を描き出す、
ファンならこの曲を聴くためだけにでもこのアルバムを買ってください!と、思わず言いたくなる名曲に仕上がっている。
再結成の噂が流れてから早数年、未だに何の動きも見られないNEW ENGLANDだが、だったら、ハーシュには、
ぼちぼち、ソロ・アルバムの第2弾を作って貰いたいところなのだが・・・。


DEICIDE - Legion ★★ (2008-05-11 21:41:00)

苛烈なアンチ・クライスト道を往くDEICIDEが、'92年に発表した、ブックレットに記載されている
「北米、及び全ての国々のキリスト教徒ども、俺の復讐を受けるがいい」との声明文も強烈な2ndアルバム。
間断なくシュレッドされる禍々しいリフに、息つく暇なく畳み掛けてくる怒涛のリズム、「まるで砕け散ったガラス片が
スピーカーから飛び出してくるよう」と評されたルナティックなGソロ、そして、邪悪極まりないデス声Voといった要素が、
暴風の如く吹き荒れるサウンドは、1st『DEICIDE』の作風を忠実に受け継いでいるが、プロダクションの改善により
サウンド全体の迫力が1stから飛躍的に向上。オドロオドロしく本編の幕開けを飾る、ブルータルなOPナンバー①に始まり、
激烈にラストを締め括るハイスピード・ナンバー⑧に至るまで、ますます冴え渡るリフとリズムのコンビネーション、
緩急の導入で一層ダイナミズムを増した曲展開といい、前作を大きく上回る、ド迫力の内容に仕上がっている。
中でも、邪悪且つ荘厳な雰囲気の漂う④は、初期DEICIDEの中でも指折りの名曲の1つで、この曲に代表されるように、
DEICIDEの楽曲は、その邪悪さとは裏腹にリフやリズムにしっかりとフックが仕掛けられ、「キャッチー」とも表現できそうな
魅力を放っているため(勿論、メロディは皆無だけど)、ひたすら力押しが続く作風にも関わらず、途中で飽きたり
ダレたりする事が一切ない。全8曲で30分にも満たないタイトな構成ながら、半端ない密度の濃さゆえ、物足りなさは皆無。
あっという間に聴き終わり、気付いたら2度3度とリピートしているという非常に中毒性の高い、取り扱い要注意な1枚。
尚、本作リリースに伴う北欧ツアー中、彼らはストックホルムのライブ会場を爆破されるという事件
(MYHEMのユーロニモスを首魁とするインナー・サークル犯人説もあった)に巻き込まれている。


VIOLENT FORCE ★★ (2008-05-10 09:49:00)

'84年、西ドイツはヴェルバートにて結成。レミー(Vo、G)、スタッケル(G)、ヴァルディ(B)、そしてアトミック・シュタイフ(Ds)という
ラインナップで活動を開始。初期の頃はMORTORHEADの影響下にある音楽を演っていたが、その後、徐々にスラッシュ路線へと移行。
'85年制作の『DEAD CITY DEMO'85』『VELBERT DEAD CITY』と、'86年制作の『DEAD CITY-THE NIGHT』という3本のデモ・テープが評判を呼び、
噂を聞き付けたROADRUNNER RECORDSとレコード契約を結ぶ。
デビュー作のレコーディング直前に、アトミック・シュタイフが脱退するというアクシデントに見舞われるも
(彼はその後LIVING DEATHへと参加)、後任にユルゲン・ヒレブランドを加入させ事なきを得る。
この時、残された難易度の高いドラム・パートをこなすため、アトミックがレコーディング作業に
付きっ切りでユルゲンにアドバイスを送ったという、ちょっと良いエピソードあり。
そんなこんなで完成した1st『ASSAULT OF TOMORROW』は、'87年にリリース。(ちなみにプロデューサーは名手カレ・トラップ)
タイトに畳み掛けるリズムと、切れ味の鋭いツインGが猛然と疾駆する、如何にもジャーマン・スラッシュ・メタルらしい猛々しいサウンドが
好評を博し、バンドはLIVING DEATH、SODOM、ASSASIN、DEATHROWなんかと積極的にドイツ国内をツアーして回るも、'89年に解散。
リーダーのレミーは、その後、SACRED CHAOに参加した事で知られる。


VIOLENT FORCE - Malevolent Assault of Tomorrow ★★ (2008-05-10 02:12:00)

ジャーマン・スラッシュ・シーン屈指の名ドラマー、アトミック・シュタイフが、そのキャリアをスタートさせた
バンドとしても知られる、5人組スラッシャーVIOLENT FORCEが、'87年に発表した最初で最後のフル・アルバム。
・・・なんだけど、実の所、本作のレコーディング前に既に彼氏は脱退済み(その後、LIVING DEATHに参加)。
アルバムでは後任のユルゲン・ヒレブランドがDsを叩いているが、ドラム・パートの難易度が非常に高かったため、
アトミック・シュタイフがレコーディング中に、付きっきりでアドバイスを送ったという、ちょっと良い話あり。
その甲斐もあって本作は、タイトに畳み掛けてくる、手数の多いDsを中心にガッチリとまとまり、メロディを無視して
吠えまくるアグレッシブなVo、攻撃的に動き回るB、そして、マシンガンの如き刻みの細かいリフから、
メロディックなソロまで、機動力を活かして大活躍するツインGとが、一丸となって猛然と突っ走る、
「これぞまさに王道ジャーマン・スラッシュ・メタル!」といった感じの、痛快極まりない内容に仕上がっている。
全編、これ押せ押せの猛々しい作風ながら、MORTORHEADばりの爆走OPナンバー①に始まり、スピーディ且つ勇猛な②③、
IRON MAIDENからの影響が薫るインスト曲⑤、正統派へヴィ・メタリックなGソロが炸裂するバンドのテーマ・ソング⑦、
SLAYERばりの殺傷力を備えたリフが突貫するハイスピード・ナンバー⑩・・・と、最初から最後まで
全く飽きさせない曲作りの上手さは見事という他ない。特に、畳み掛ける疾走感と、劇的なインスト・パートが
融合を果たした⑥は、VIOLENT FORCEというバンドの魅力が判り易く詰め込まれた、本編のハイライト的存在。
LIVING DEATH、SODOM、HOLY MOSES・・・と、アトミック・シュタイフがこれまでに在籍したバンド群を
気に入ったファンなら、間違いなく「買い」の1枚。ジャーマン・スラッシュ・メタルの隠れた名盤の1つですよ!


HELLEN - Talon of King - Lonely Heart ★★ (2008-05-10 01:09:17)

ポップな曲調と、爽やかなサビメロが印象的な、
哀愁のハード・ポップ・ナンバー。
肩の力が良い感じに抜けていて、実はアルバムで
一番好きな曲だったりする。


HELLEN - Talon of King - Liar ★★ (2008-05-10 01:05:16)

クサいぐらいに泣きまくるメロディといい、
コブシの効いたVoといい、
まさにジャパニーズ様式美HMのバラード、斯くあるべし!
な1曲。歌謡曲的なノリがダメな人は全くダメだろうが、
個人的にはまさにツボ。
流麗且つドラマティックなGソロも○。


HELLEN - Talon of King - Talon of King ★★ (2008-05-10 01:01:18)

GとKeyがそれぞれ見せ場を作り、
ドラマティックに疾走する、これぞ様式美HM!との
魅力に溢れた、アルバムのOPナンバー。


NEW ENGLAND - 1978 - Even When I'm Away ★★★ (2008-05-10 00:46:48)

ソフトで抒情的な曲調、繊細な哀メロを紡ぎ出すG、
泣きを発散する感傷的なVo、
プログレ風味を増幅するメロトロンの音色・・・と、
1stアルバム未収録なのが、もったいないくらいの名バラード。


HELLEN - Talon of King ★★ (2008-05-08 23:38:00)

今越能人(Vo)、鈴木順一(Ds)、高梨康治(Key)らが中心となって、埼玉県で結成された5人組様式美HMバンドHELLEN。
MANDRAKE ROOT RECORDS所属の第1弾アーティストとして、彼らが'86年に発表したデビュー・ミニ・アルバムが、
ボーナス・トラックに、当時のソノシート音源⑦を追加収録して、待望の復刻。
バンド名と、「日本におけるネオ・クラシカル系様式美バンドの先駆け」との評判は知っていても、
今まで音の方を聴いた事はなかったのだが、実際に聴いてみると、これが思っていた以上に良い。
暗く湿った、歌謡曲テイストも感じさせるメロディ・ライン、ドラマティックな曲展開、そして、ハイテク・ギタリスト
清水保光のネオクラシカルな速弾きと、(現在では作曲家として大忙しの)高梨康司のKeyが、ガップリと四つに組んで
火花を散らす楽曲の数々は、「これぞジャパニーズ様式美HM!」と、思わずサムズアップしたくなる
カッコ良さに満ちていて、中でも、後にSHOW-YAもカヴァーした疾走チューン①や、憂い満ちた劇的なバラード④は、
様式美HMファンなら一聴が価値ある、本編のハイライト・ナンバー。
また、⑤のように結構キャッチーな味付けのなされたポップ・チューンも収録されていたりして、音の悪さを差し引いても
(何せマスター・テープの劣化が酷くて、今迄CD化できなかったぐらいなのだから、その音質は推して知るべし)、
十分、魅力的な内容を誇る1枚。初期 聖飢魔Ⅱとかが好きな人なら、結構楽しめるのではないだろうか?
尚、バンドは近年再結成、EPを1枚発表しているのだが、アナログ盤リリースのみというのは納得いかんぞ。


NEW ENGLAND - 1978 ★★ (2008-05-07 22:47:00)

NEW ENGLANDがINFINITY RECORDSとの契約を得るきっかけとなった、デビュー前に制作したデモテープに、
更に未発表曲3曲を加えてCD化した、初期のレア音源集。
1st収録曲6曲と、2nd収録曲1曲のデモ・バージョンが収められていて、アルバム・バージョンに比べると、
よりプログレッシブ・ロックからの影響が色濃く滲み、これを聴くと、感傷的な泣きメロの洪水や、
シンフォニックなアレンジとドラマティックな曲展開、BEATLES、QUEENばりに華麗なボーカル・ハーモニーetc・・・
と、彼らがデビュー前の時点で、既に、自身の音楽性をきっちりと確立していたことが良く分かる。
そして何と言っても、本作最大のセールス・ポイントである、未発表曲3曲。これがなかなかに素晴しく、
この3曲を聴くためだけにCD代金を払っても惜しくはないと断言できる出来栄え。ビートルズ風のピアノのイントロと、
華麗に交錯するボーカル・ハーモニー、そして胸キュン物の哀メロといった、NEW ENGLANDならでは魅力が詰め込まれた
③④もなかなかだが、中でも、感傷的な歌メロと、繊細に泣くG、そして重厚なメロトロンの音色をフィーチュアした
センチメンタルなバラード⑦は頭1つ抜きん出たクオリティを誇り、なぜこれをデビュー作に収録しなかったの?と、不思議に思うほど。
元がデモ音源ゆえ、音質は良好とは言い難いものの、ファンならチェックする価値のある1枚ではないだろうか。


SACRIFICE (CANADA) - Torment in Fire - Beyond Death ★★ (2008-05-06 20:13:05)

本編を激烈に締め括るラスト・ナンバーで、
初期SACRIFICEには珍しく、5分を越えるエピック・ソング。
メロディの「メ」の字も見当たらない仕上がりなれど、
中間部で炸裂する、ジョー・リコのタイト且つダイナミックな
ドラミングが、しっかりと劇的さを演出している。


SACRIFICE (CANADA) - Torment in Fire - Infernal Visions ★★ (2008-05-06 20:08:25)

メンバーが影響を告白するとおり、
SALYERの名曲“RAINING BLOOD"を彷彿とさせる
クールで殺傷力抜群のGリフをフィーチュアした、
ダーティでスピーディな高速スラッシュ・ナンバー。


SACRIFICE (CANADA) - Torment in Fire ★★ (2008-05-06 20:03:00)

ロブ・ウルビネッティ(Vo、G)と、ジョー・リコ(G)が中心となって、カナダはトロントにおいて'83年に結成。
活動初期はDsの座が流動的だったが、敏腕ドラマーのガス・ピン加入以降はラインナップも安定し、VOIVOD、RAZORといった
同郷の先輩バンド群と共演しながら腕を磨き、'85年に制作した8曲入りデモテープ『THE EXORCISM』が認められ、
地元のインディ・レーベルDIABOLIC FORCEと契約。同レーベルの社長ブライアン・タイラーをプロデューサに迎えて制作し、
翌'86年にリリースされた1stアルバム。(アメリカはMETAL BLADEが、ヨーロッパはROADRUNNERが配給を担当)
劣悪なサウンド・プロダクションに、刻み目の粗いヤスリ状のささくれ立ったGリフ、しっかりリズム・チェンジを
組み込んでダイナミズムを演出しつつも、基本は取り憑かれたような疾走感にある曲調、ギュルギュルとドリルの如く
脳天に突き刺さってくるハイテンションなGソロ、それにメロディのメの字もなくヒステリックにわめき倒すVo・・・と、
まさに↑×3の方が書いておられる「シュミーアが歌うSLAYER」という表現が、言いえて妙の内容の本作。
特に“RAINIG BLOOD"を彷彿とさせるクールなリフをフィーチュアした、
高速スラッシュ・ナンバーの⑥は、初期SACRIFICEを代表する名曲の1つかと。
メンバーがIRON MAIDENからの影響を告白する②や、ガス・ピンのタイト且つ劇的なドラミングを活かした、
エピック・ソング⑫といったタイプの楽曲も収録されてはいるものの、それらも含めて、やはり本作において最も印象に
残るのは、メロディよりも、時にブラック・メタル的なアグレッションも発散する、破れかぶれの疾走感に尽きる。
個人的には、SACRIFICEの最高傑作と言えば3rd『SOLDIERS OF MISFORTUNE』で決まりだが、筋金入りのスラッシャーの間では
このアルバムをバンドの最高傑作に推す者も多いと聞く。確かに、その気持ちも分からないではない1枚。


PARADOX ★★ (2008-05-05 01:27:00)

BLACKFOOTの名曲“GOOD MORNING"のカヴァーが
大変に素晴しい仕上がりだったので、
輸入盤を買わずに、じりじりと我慢した甲斐がありましたよ!(笑)
ただ、個人的に「キングから国内盤リリース」→「THRASH DOMINATION 08で来日」
という未来予想図を勝手に思い描いていたので、マーキーからの発売には少々アテが外れた感あり。
せっかくチャーリーが「日本でライブ演って、それをレコーディングしたい」
と(社交辞令もあるとはいえ)言ってくれてるんだから、何とか来日公演の実現を!


NEW ENGLAND - Walking Wild - Get It Up ★★★ (2008-05-05 01:18:44)

全体的にポップでコマーシャルな作風に仕上がった
3rdアルバムの中にあって、一際、プログレ・ハード色が
強く打ち出された、本編のハイライト・チューン。
1stや2ndに収録されていてもおかしくない、
切なさの滲み出す叙情メロディが胸に沁みます。


PARADOX - Electrify ★★ (2008-05-05 01:06:00)

数々の困難を乗り越えて、ジャーマン・スラッシュ・メタルの雄PARADOXが、前作から実に8年振りに発表した、待望の4thアルバム。
家族との度重なる死別や、自身も大病を患って病床に伏せるなど、バンドのリーダー、チャーリー・シュタインハウアーを
襲った不幸の連鎖を思えば、「長いこと待たせやがって」なんて台詞は間違っても出てこないが、
しかし本作が、長いこと待たされた甲斐のある、優れた内容に仕上がっているのも、また事実。
ザクザクと荒々しくシュレッドされる勇猛なGリフ、怒涛の突進力、憂いに満ちたメロディを歌う雄々しいVo、
そしてドラマティックなツイン・リードG・・・と、PARADOXというバンドの魅力の粋を結集したかのような名曲①だけでも
完璧に心を鷲掴みにされてしまうが、それ以降も、“HIGHPERSPEED "のタイトルに偽りなしの高速疾走曲⑤や、これまた本編ラストを
激烈に締め括る、パワー/スピード/メロディの三拍子揃ったアルバム表題曲⑩といった楽曲に代表されるように、80年代の彼らの
美点をしっかりと受け継ぎ、尚且つ現代的にアップデートされた劇的なパワー/スラッシュ・メタル・チューンが目白押し。
ただ今回は、チャーリー・スタインハウアーの溜まりに溜まったフラストレーションが一気に噴出したのか、
その作風はかなりアグレッシブ。例えば、前3作で見られた、アコギを用いて「静」の美しさを演出するようなパートは
殆ど見当たらず、頭からケツまでひたすらスピーディ且つヘヴィに押しまくる。
まぁそうは言っても、NWOBHMを思わせる、暗く湿ったメロディの魅力に鈍りがない事は、正統派へヴィ・メタリックな⑥や、
PARADOXなりのバラードと言えそうな、ヘヴィでメロウな⑨を聴けば明らかなのだが。
楽曲のクオリティといい、曲間を切り詰め、全編を流麗に展開させていくドラマティックな構成といい、
まさに期待に違わぬ力作に仕上がった本作。あとは来日公演あるのみ!


NEW ENGLAND - Walking Wild ★★ (2008-05-04 01:13:00)

図らずもNEW ENGLANDのラスト作となってしまった、'81年発表の3rdアルバム。
投票数の少なさからも察しの付く通り、一般的に余り評判の芳しくない作品であり、プロデューサーの
トッド・ラングレンのセンスが反映された、モダンで小洒落たサウンド・メイキングや、プログレ色が後退し
産業ロック度がいや増したアレンジの数々、シンプル且つコンパクトにまとめられ、ドラマ性が薄れた曲展開など、
不人気の理由は色々と思い付くが、やはり最大の原因は、メロディから叙情味が薄れてしまったことだろう。
捨て曲なしのクオリティの高さを誇った前2作に比べると、楽曲の出来・不出来にかなりの差が見られるのもマイナスで、
特に、序盤に並ぶ楽曲のフックの弱さは、従来の感傷的な泣きメロを満載した、ノスタルジックで
ドラマティックなプログレ・ハード・サウンドに涙したファンには、正直、かなり物足りない。
とは言え、それでも収録曲のクオリティの高さは、相変わらず凡百のバンド群を寄せ付けぬレベルを維持しており、
「掴み」にこそ失敗してはいるものの、60'Sロック風の軽快さが心地良い⑤を皮切りに、アルバム後半には、
ポジティブなエネルギーを発散するアップテンポの⑦、珍しくVoがパワフルな歌声を披露する⑧など、聴き応え十分の
楽曲が数多く並ぶ。特に、前作に収録されていてもおかしくない、叙情的で、シンフォニック且つドラマティックな⑥は、
間違いなく本編のハイライトにして、NEW ENGLAND屈指の名曲の1つでしょう。
結局、聴き終えてみれば「うーん、やっぱりこのバンドは最高!」となっているのだから、流石は叙情派ロックの帝王。
尚、本作が再発された時のインタビューで、再結成アルバムを製作中と応えていた彼らだが、その後全く音沙汰なし。新作はまだですか?


NEW ENGLAND - Explorer Suite - Hope ★★★ (2008-05-03 09:48:27)

イントロの繊細なアコギの音色だけでもう泣ける、
NEW ENGLAND屈指の名バラード。
GとKeyが生み出す強烈な泣きメロの洪水の前に、
メロディ愛好派は溺死必至。
「さあ泣け」とばかりに畳み掛けてくる、エンディング部分の
エモーショナルな盛り上がりっぷりには言葉を失くします。


NEW ENGLAND - Explorer Suite - Seal It with a Kiss ★★★ (2008-05-03 09:42:29)

1stに比べて、格段にハードロック的なエネルギーを増した
2ndアルバムの作風を、判り易く伝える劇的な疾走ナンバー。
それでいて、メロディの繊細さには微塵の鈍りもなしときたもんだ。
尻切れトンボなエンディングは頂けないものの、
それを差し引いても、星三つに十分値する超名曲。