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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 5901-6000

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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 5901-6000

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MAGNUM - The Eleventh Hour - The Great Disaster ★★★ (2008-03-27 00:07:56)

ダークでドラマティックな“BREAKDOWN"から
間髪入れずに繋がる、ハード・ロッキンなエッジの効いた疾走チューン。
それでいて、ブリティッシュ然とした湿り気を
タップリと含んだメロディと、マーク・スタンウェイによる
潤いに満ちたKeyプレイの威力により、
楽曲が無味乾燥になることもない。


MAGNUM - The Eleventh Hour - The Prize ★★★ (2008-03-27 00:01:25)

ミステリアスなアコギのイントロに導かれてスタートする、
OPナンバーに相応しい劇的さを備えた名曲。


MAGNUM - The Eleventh Hour - Breakdown ★★★ (2008-03-26 23:59:16)

ボブ・カトレイの歌唱が前面に押し出された、
ダークでドラマティックなナンバー。
メインのメロディを、ワンテンポ遅れで追いかける
細川たかし唱法とでも言うべき、
ボブ・カトレイのタメとコブシの効いた歌声が
感動を呼びます。


MAGNUM - The Eleventh Hour ★★★ (2008-03-26 23:47:00)

MAGNUM屈指の名盤と誉れの高い、3rd『CHASE THE DRAGON』と5th『ON A STORYTELLER'S NIGHT』の間に挟まれて、
イマイチ影の薄い'83年発表の4thアルバム。前作に引き続いてロドニー・マシューズがデザインを手掛けながらも、
ファンタジックと言うより、不気味さの勝るジャケット・アートワークや、トニー・クラーキン自身が担当した、
シンプルで飾り気に乏しいサウンド・プロダクションも、そうした印象を強めるのに一役買っているのかな?
確かに、全体的に華やかさに欠ける作風だし、本作には、バンドを代表するような名曲も収録されてはいない。
だが、プログレ色を排し、コンパクト且つストレートにまとめらた収録曲は、ソリッドなGといい、これまでになく
ヘヴィなリズムを叩き出すDs&Bといい、MAGNUMの全カタログの中でも随一と言うべきハードさを誇り、
それでいて、ボブ・カトレイの神々しい歌唱と、マーク・スタンウェイの気品と潤いに満ちたKeyにより、
ドラマ性も叙情性もしっかり健在と、全く持って隙のない仕上がり。全10曲捨て曲なし。楽曲の平均クオリティに関しては
3rdや5thにも匹敵する程で、個人的には、『ON A STORYTELLER'S NIGHT』よりも気に入っているぐらいだ。
特に、ミステリアスなアコギのイントロに導かれてスタートする、OPナンバーに相応しい劇的さを備えた①、
ボブ・カトレイのタメの効いた歌唱が感動を呼ぶ②から、間髪入れずにハードな③へと繋がり、荒涼としてメランコリックな④、
そして再び、アップテンポでドラマティックな⑤へと展開していく、アルバム前半の隙のない構成は圧巻。
悪名高きJET RECORDSのやっつけ仕事が災いして、セールス的に惨敗。しかもこれを最後にレーベルから契約を打ち切られて
活動休止状態に追い込まれる等、まさに踏んだり蹴ったりな扱いの本作だが、それと質の高さは無関係。
(JETと切れたことも含めて)後の飛躍を予感させるに十分なクオリティを誇る名盤です。


中間英明 - Point of No Return - Inquisition ★★★ (2008-03-24 21:52:05)

イントロのGリフを聴いただけで、
出来の良さを確信できるOPナンバーにして、
アルバムのハイライト・ナンバー。
Voの役割を果たす中間の「歌う」Gプレイのお陰で、
インスト物でも物足りなさを感じる事はない。


中間英明 - Point of No Return - Point of No Return ★★★ (2008-03-24 21:48:04)

生オケをフィーチュアした“A SHORT PIECE FOR A GUITER AND STRINGS"を
序曲代わりに、アルバムのラストをドラマティックに締め括る名曲。
イングヴェイからの影響が露骨に感じられるが、
起承転結がバッチリと決まった曲展開の素晴しさの前には些細な事。
Gとガップリと四つに組む、名手・小川文明のKeyも良い仕事をしています。


中間英明 - Point of No Return ★★ (2008-03-24 21:39:00)

HURRY SCUARY、ANTHEM等での活動で知られる、ルックス、テクニック、センス(作曲能力)の三拍子揃った、
天が二物も三物も与えた天才ギタリスト・中間英明が、'89年に発表したソロ・アルバム。
イングヴェイ・マルムスティーンからの強い影響を基本に、マイケル・シェンカーばりの濃厚な「泣き」と、
ウルリッヒ・ロートを思わせる、粘りの効いたGの音色を併せ持った様式美HMサウンドのカッコ良さはガッツポーズ物で、
そのクオリティはHURRY SCUARY時代を大きく上回り、更に言うなら、歌入り曲よりもインスト曲の方が遥かに
クオリティが高いのだから、まさに中間英明というギタリストの真価が、120%発揮された内容に仕上がっていると言える。
スピーディな様式美HMナンバー①、クラシカルな③、繊細なエレアコの妙技が堪能できる④、美旋律とエモーショナルな
泣き具合にハートを鷲掴みにされる⑤、雄大なスケール感を漂わせる⑦、生オケをフィーチュアした⑧を序曲に、
起承転結がバッチリと決まったドラマティックな曲展開でラストを締め括る⑨・・・と、中間の雄弁に「歌う」Gが
Voの役割を果たすお陰で、インスト物が苦手なリスナーでも問題なく楽しむ事が出来るし、また、名キーボーディスト
小川文明の、スリルと叙情性を増幅するKeyのナイス・アシストっぷりもキラリと光る。
特に、GとKeyがガップリと四つに組んだ①③⑨は、間違いなく本編のハイライトかと。
長らく廃盤状態が続き、中古盤市場では5桁の値が付けられる幻の名盤だったが、最近漸く再発されたので、この機会に未聴の方は是非。


MAGNUM - Chase the Dragon - The Lights Burned Out ★★★ (2008-03-23 17:35:45)

2ndアルバムのラストを締め括る、感動的なバラード。
ボブ・カトレイの歌声の素晴しさについては言うに及ばず、
神々しいまでの美しさと、MAGNUMならではの包み込むような
スケールの大きさを感じさせる曲調も絶品。


MAGNUM - Chase the Dragon - Soldier of the Line ★★★ (2008-03-23 17:32:34)

ドラマティックなイントロを経てスタートする、
2ndアルバムのOPナンバー。
ボブ・カトレイが表現力豊かに、戦争の虚しさを
時に悲しく、時に激しく歌い上げる名曲で、
テンポアップする後半の劇的な盛り上がりっぷりは、
まさに本編の幕開けを飾るに相応しい。


MAGNUM - Chase the Dragon - The Spirit ★★★ (2008-03-23 17:28:57)

ライブでは大合唱を誘発するという、
MAGNUM屈指の代表曲にして名曲中の名曲。
繊細なアコギに始まり、チェンバロをフィーチュアした
クラシカル・テイスト溢れる序盤から、
クライマックスに向けてドラマティックに盛り上がっていく
曲展開が素晴しすぎる。「深み」を感じさせる歌詞も◎。


MAGNUM - Chase the Dragon - Sacred Hour ★★★ (2008-03-23 17:25:08)

↑まさにこの方の仰る通り。
雄弁に歌うトニー・クラーキンのG、
深みと表現力を兼ね備えたボブ・カトレイの極上のVoの
素晴しさも然る事ながら、個人的にこの曲で一番痺れたのは、
ドラマティックでクラシカル、且つ気品を漂わせ泣きまくる
マーク・スタンウェイのKeyプレイだったりする。
特にポロポロと零れ落ちていくようなピアノの音色は絶品!


MAGNUM - Chase the Dragon ★★★ (2008-03-23 17:18:00)

Keyがリチャード・ベイリーからマーク・スタンウェイにチェンジ。プロデューサーにKANSASとの仕事で知られる
ジェフ・グリックスマンを迎えて制作され、全英チャート17位にランクインする等、前作『MAGNUM Ⅱ』の
セールス的な不振を吹き飛ばすヒット作となった、'82年発表の3rdアルバム。
名匠ロドニー・マシューズの手による、美しく幻想的なジャケット・アートワーク、叙情的でファンタジック、且つ劇的な
楽曲の数々と、このバンドの何たるかがギュッと凝縮された作風を誇る本作は、MAGNUM初期の代表作としても
知られ、そのクオリティは、最高傑作と名高い5th『ON A STORYTELLOR'S NIGHT』と比べても、何ら遜色ないレベル。
NWOBHMムーブメントの勃発により、意気上がる英国HMシーンの影響を受け、これまで以上にトニー・クラーキンの
Gプレイが前面に押し出され、プログレ的な複雑さよりも、HM的なドラマティックな曲展開を重視した楽曲は、
マーク・スタンウェイの気高く気品漂うKeyプレイと、ここに来て、更に声の深みと表現力に磨きを掛けた
ボブ・カトレイの極上のVoに彩られ、ハードな楽曲は一層ハードに、ドラマティックな楽曲は一層ドラマティックにと、
よりメリハリの効いた内容に仕上がっている。特に、疲弊していく前線の兵士達の姿を借りて、
戦争の虚しさを悲しくも激しく歌い上げたOPナンバー①、ソリッドなGリフと叙情メロディが同居したキャッチーな②、
ラストを感動的に締め括る神々しいまでにドラマティックなバラード⑧といった楽曲の完成度の高さ、
そして何より、MAGNUMを語る上で欠かす事の出来ない、クラシカル且つドラマティックな名曲中の名曲③と④は、
「HMファンならこれを聴かずには死ねない!」と、思わず断言したくなる程の素晴しさ。
収録曲の平均クオリティ面では、5thアルバムに一歩譲るものの、突出した名曲を収めた本作が、個人的にはMAGNUMの
アルバムの中では一番好きだったりする。勿論、MAGNUM未体験者にも、入門編として強力にお薦めできる1枚。


BLIZARD - Blizard of Wizard - Orion ★★★ (2008-03-22 10:15:49)

1stアルバムのハイライトにして、
BLIZARD屈指の名曲の1つ。
コブシの効いた歌メロのカッコ良さも然る事ながら、
やはりこの曲の肝は松川敏也のG。
華麗にしてメロディックなGプレイは
間違いなく本曲のハイライトを飾る。


BLIZARD - Blizard of Wizard - Mama ★★ (2008-03-22 10:13:15)

印象的なコーラスから疾走を開始する、
正統派HMチューン。
華麗に炸裂する松川敏也のGソロが素晴しい。


BLIZARD - Blizard of Wizard ★★ (2008-03-21 08:28:00)

X-RAY(関西のX-RAYとは別バンド)出身の松川敏也(G)が、寺沢功一(B)、孝之(G)と宏之(Ds)の村上兄弟との
出会いを切っ掛けに、新バンドBLIZARDの結成を思い立ち、オーディションにて下村成二郎(Vo)を迎え入れ、
最終的なラインナップを完成させると、'83年にWARNER RECORDSから発表した1stアルバム。
活動後期には、LAメタルからの影響を取り入れたポップ・メタル路線(これが非常に魅力的だった)へとシフトしていった
彼らだが、本作を発表した頃は、アグレッシブで重厚且つダークな楽曲の数々や、『暗黒の聖書』という
仰々しいアルバムの邦題が端的に物語る通り、NWOBHMからの影響を強く感じさせる、欧州風味溢れるHMサウンドを披露。
特筆すべきは「和製ランディ・ローズ」とも評された、松川のスリルとエモーションを兼ね備えた劇的極まりない
Gプレイで、取り分け、緩急の使い分けが絶妙な②、印象的なコーラスをフィーチュアして突っ走る⑤、
本編のハイライトと言うべき、哀愁のメロディが疾走する⑧といったスピード・チューンで
炸裂する華麗なGソロは、ガッツポーズのカッコ良さを誇る。
高音部を聴いていると、こっちまで息苦しくなるVoの歌唱など、全体的にデビュー作ならではの
荒さも目に付くが、そうした欠点を補って余りある魅力を備えた1枚。


MAGNUM - Magnum II - All of My Life ★★★ (2008-03-18 23:29:05)

ジャジーな雰囲気も漂うクールな前半から、
テンポアップして盛り上がっていく、
アルバムのラストを締めるに相応しいドラマティカルなナンバー。


MAGNUM - Magnum II - So Cold the Night ★★★ (2008-03-18 23:26:55)

ホルストの組曲「惑星」の“火星"を思わせる
重厚な導入部を経て、雄々しく、ドラマティックに展開していく
プログレ・テイストが色濃い名曲。


MAGNUM - Magnum II - Reborn ★★ (2008-03-18 23:24:00)

プログレ色が濃厚なダイナミックな曲展開を備えた、
レコードでいうところのA面ラスト・ナンバー。
格調高いピアノ・サウンドにシンセ、フルートをもって、
楽曲のドラマ性を高めるリチャード・ベイリー(Key)の
八面六臂の活躍っぷりが最大の聴きどころ。


MAGNUM - Magnum II - If I Could Live Forever ★★★ (2008-03-18 23:18:51)

荘厳なイントロ部分だけで掴みはOK。
憂いを帯びたメロディを、エモーショナルに歌いこなすボブ・カトレイのVoと、
気品漂う叙情性を演出するリチャード・ベイリーのKeyが
胸を締め付ける名曲。


MAGNUM - Magnum II - Great Adventure ★★★ (2008-03-18 23:14:03)

シンセによる劇的なイントロで一発K.O.となる、
スケールの大きなOPナンバー。
5分に満たないランニング・タイムの中に、
多彩且つドラマティックな曲展開が詰め込まれた名曲。


MAGNUM - Magnum II ★★★ (2008-03-18 23:08:00)

素っ気無いアルバム・タイトルとジャケット・デザインが災いしたのか、MAGNUMのカタログの中では、イマイチ地味な扱いを
受けがちの'79年発表の2ndアルバム。(プロデュースはTEN YEARS AFTERのレオ・ライオンズが担当)
確かにここには、聴き手を一発で虜にする“KINGDOM OF MADNESS"級の強力な名曲は収められていないものの、
どっこい、1st『KINGDOM OF MADNESS』の音楽性を受け継いだ、優雅で劇的、且つファンタジックな
叙情派HRサウンドには一片の曇りもなく、収録曲のクオリティも押し並べて高め。
前作に比べると、大作主義やプログレ色がやや後退し、楽曲がコンパクトに練り込まれているのが特徴で、
リチャード・ベイリー(Key)を中心にまとまったインスト・パートよりも、本作発表前にボーカル・トレーニングを
受けたという、ボブ・カトレイのエモーショナルなVoに耳を奪われる、「歌」重視の作風に仕上がっている。
(その事が原因かどうか定かではないが、リチャードはこの後、ライブ盤1枚を挟んでバンドを去る事となる)
特に、張り/艶/表現力共に、前作から大きな成長を遂げたボブのVoによって歌われる、OPナンバーに相応しい劇的さを誇る①、
上品なポップ・チューン②、荘厳な冒頭部分でガッチリと掴まれる④、フルート、シンセ、格調高いピアノ・サウンドと、
リチャードが主役を張るプログレ風味色濃い⑤、ホルストの組曲「惑星」より“火星"を思わせる導入部を持つ⑥、
ジャジーな雰囲気漂う前半から、テンポアップして盛り上がっていく⑩といった、コンパクトにまとめられながらも、
多彩且つドラマティックな場面転換が繰り広げられる楽曲の数々は絶品。
NWOBHM勃発前夜の英国に在って、時代の流れに逆行するサウンドゆえ、発表当時はセールス的に
苦戦を余儀なくされたわけだが、全10曲、捨て曲なし。地味?とんでもない。名盤です。


BLIZARD - Hot Shot! - Follow Me ★★★ (2008-03-16 22:08:11)

BLIZARDの新たな魅力が詰め込まれた、
爽やか且つポップな名曲。
大衆性に満ちたアレンジと、仄かな叙情味を帯びた
爽快感漂うサビが心地良い。


BLIZARD - Hot Shot! - Shade of Blue ★★★ (2008-03-16 22:04:18)

重厚且つドラマティックな泣きの名曲。
サビメロの展開がカルメン・マキ&OZを思わせ、
この曲の歌唱を聴くと、デビュー当時に比べ、
Voが声域といい表現力といい、
格段の成長を遂げたが良く分かります。
勿論、エモーショナルな松川のGも絶品。


BLIZARD - Hot Shot! ★★★ (2008-03-16 21:47:00)

松川“RAN"敏也(G)、下村成二郎(Vo)、寺沢功一(B)、孝之(G)と宏之(Ds)の村上兄弟の編成から為る、
東京出身のHMバンドBLIZARDが、1st『暗黒の聖書』、2nd『暗黒の警鐘』に続き、'85年に発表した3rdアルバム。
バリバリにブリティッシュ風味のHMバンドとしてスタートを切るも、当時、アメリカで盛り上がりを見せていたLAメタルの影響を受け、
「メタルとポップ・テイストの融合」を掲げて、作品を重ねる毎にメロディ重視の姿勢を強めていったBRIZARDだが、個人的に、
彼らがWARNER時代に残した4枚のアルバムの中では、その試みが最も高いレベルで結実している(ように思う)、本作が一番の好み。
全体的に、ヘヴィ・メタリックなアグレッションや疾走感は薄れたものの、高音域における歌唱や表現力に余裕が
出て来たVo、ドッシリと重厚さを増したリズム隊、そしてスリリング且つエモーショナルにアルバム全編を駆け巡る、
松川の絶品のリードGと、以前に比べ大幅なパワーUPを遂げたバンド・サウンドにガッチリと支えられた、
強力な哀メロとフック満載の楽曲の数々は、前2作を大きく上回るクオリティを誇り、聴き応え十分。
憂いを帯びたミドル・テンポのOPナンバー①、活きの良いアップテンポのHRチューン④、ストリングスをフィーチュアした
アコギ・バラード⑤⑨といった楽曲も素晴しいが、何より本編の白眉は、バンドの新たな魅力が炸裂する、爽やかに駆け抜けて行く
ポップ・メタル・チューン⑦と、劇的に泣きまくる(サビメロがカルメン・マキ&OZを彷彿とさせる)⑧で決まり。
如何にも80年代的な歌詞は確かに赤面ものだが(笑)メロディアスで、洗練されたポップ・メタルの名盤に仕上がっています。


MAGNUM - Kingdom of Madness - Invasion ★★★ (2008-03-15 02:31:19)

邦題は“侵略"で、個人的には“KINGDOM OF MADNESS"と並ぶ
1stアルバムのハイライト・チューン。
劇的なGリフと、ビシバシと打ち込まれる「キメ」が
最高にカッコイイ疾走曲。


MAGNUM - Kingdom of Madness - All That Is Real ★★ (2008-03-15 02:27:30)

穏やかな叙情味に包まれた前半から、
スリリング且つハードなインスト・パートへと雪崩れ込んでいく、
ダイナミックな曲展開が魅力の名曲。


MAGNUM - Kingdom of Madness - Kingdom of Madness ★★★ (2008-03-15 02:24:33)

MAGNUMが屈指の代表曲にして、永遠の名曲。
繊細なアコギと、幻想的なフルートの音色を経て、
劇的なGリフが勇ましく刻まれ始めた瞬間にノックアウト。
中間部のメロウ・パートから、再度、激しく曲が
盛り上がっていく場面は、何度聴いても鳥肌モノのカッコ良さ。


MAGNUM - Kingdom of Madness - In the Beginning ★★ (2008-03-15 02:20:52)

場面展開の激しいオペラティックな曲展開といい、
叙情的で、どこか郷愁を誘うメロディといい、
テープの逆回転を用いたアレンジといい、
初期QUEENを思わせるプログレッシブ・ロック・マインド溢れる名曲。


MAGNUM - Kingdom of Madness ★★ (2008-03-15 02:15:00)

'72年の結成以来、紆余曲折を経ながら現在も活動を続けるベテランHRバンド、大英帝国の至宝ことMAGNUMが、E.L.O.との仕事で知られる
ジェイク・コマンダーをプロデューサーに迎えて制作、'78年にJET RECORDSからリリースした1stアルバム。(邦題は『狂気同盟』)
起伏に富み、場面転換の激しい曲展開、美しく華麗なコーラス・ハーモニーやテープの逆回転など、初期QUEENを
彷彿とさせる凝ったアレンジの数々、曲間を排し、アルバム本編をまるで1つのストーリーのように流麗に物語っていく
構成etc・・・と、MAGNUMのカタログ史上、最もプログレッシブ・ロック・テイストが色濃く感じられる本作。
優雅にしてファンタジック、それでいてハード・ロック的なエッジもピリリと効いた、彼らならではのドラマティックな
HRサウンドは既に完璧に確立済みで、その筆頭とも言えるのが、絹のような滑らかさと温もりを備えたボブ・カトレイの
極上のVo、じんわりと胸に染み入るトニー・クラーキンのメロディアスなGプレイ、そしてプログレ・マインド溢れる
リチャード・ベイリーのKeyという、このバンドの魅力の粋が、5分弱という短い時間の中に結集された永遠の名曲④。
それ以外にも、7分以上に及ぶ大作OPナンバー①、穏やかな前半から、スリリング且つハードに盛り上がっていく⑤、
劇的な疾走チューン⑦、最初と最後を壮麗なピアノの音色で締める⑨などを収録、全編これ捨て曲なしのクオリティを誇る。
パンクの嵐が吹き荒れるイギリスでひっそりとリリースされながらも、全英チャート58位と健闘したのも納得の名盤。
因みに、最近、紙ジャケ盤を買い直したのだが、これが鼻水吹くくらいに音質が向上していて
驚いたのなんの。これで対訳が付いてれば完璧だったのになぁ。


AZRAEL - Run for the Night - Calling You ★★ (2008-03-13 23:42:51)

1stアルバムの頃は、コテコテの疾走チューンよりも、
このような、ポップ・テイストを感じさせる楽曲の方が
ずっと魅力的に聴こえる。
キャッチーで爽やかな名曲。


AZRAEL - Run for the Night - Judgment Day ★★ (2008-03-13 23:39:52)

流麗なKeyの音色が秀逸な、メタルと言うよりは
哀愁のHR的な感触の名曲。
無理めのハイトーンに頼ることなく、
適度に力を抜いて歌うVoも良い感じ。


AZRAEL - Run for the Night ★★ (2008-03-13 23:33:00)

日本人離れした実力を誇る5人組として、舶来志向のメタル・ファンからも高い評価を得る、東京/神奈川をベースに活動を続けるメロディック・パワー・メタル・バンドAZRAELが、'97年に2000枚限定でリリースした自主制作の1stアルバム。
中古屋にてバカ高いプレミア価格が付けられていたので、はて、それほど優れた内容だったっけ?と、
久し振りに棚から引っ張り出して聴き直してみたのだけれど・・・。うん、良く出来ています。BURRN!!誌で高得点を獲得した3rd『SUNRISE IN THE DREAMLAND』に比べると、貧弱なサウンド・プロダクションといい、ハイトーンで歌うと声が引っ繰り返りそうになる、線の細いVoの不安定さといい、全体的にまだまだ青臭い印象は否めないものの、曲作りの上手さに関してはこの頃から既に光るモノを感じさせてくれる。
特に、Keyのアレンジが秀逸な哀愁のHRチューン④や、ポップで爽やかなノリの⑪を筆頭に、適度な軽快さを持ち合わせた楽曲で本編のコテコテ度を緩和して、腹にもたれる事なく、全13曲という長丁場を一気に聴かせる手腕はなかなかのもの。(とは言え、もっと曲数は絞った方が良かったと思うが)
勿論、ドラマティックな序曲を経て走り出す②、アルバム・タイトル・トラックの⑤、クライマックスを締める⑫等、要所に配置された、お約束のスピード・チューンのカッコ良さも素晴しい。
磨かれる前の原石的な魅力を感じさせる1枚、か?


LIONHEART - Hot Tonight - Die for Love ★★★ (2008-03-12 22:19:24)

“WAIT FOR THE NIGHT"と並ぶ、
アルバムのハイライト・ナンバーの1つ。
たっぷりと哀愁を帯びつつも、ポップ且つキャッチーに
弾ける曲調が素晴しい。


LIONHEART - Hot Tonight - Wait for the Night ★★★ (2008-03-12 22:15:54)

邦題は「今宵 ザ・ナイト」。80年代やなぁ(笑)
それはともかく、楽曲は絶品。
洗練された産業ロック寄りの曲調で、
アルバムの出来の良さを確信させるに十分なOPナンバー。
哀愁と都会的なお洒落な雰囲気を演出する、
サックスの音色が非常に効果的。


LIONHEART - Hot Tonight ★★ (2008-03-12 22:11:00)

個人的にデニス・ストラットン(G)と言えば、現PRAYING MANTISのメンバーで、叙情的なHRサウンドが持ち味のバンドに、
隙あらばアメリカン・ロック・テイストを持ち込もうとする困った人、ってなイメージがあったのだが、そんなネガティブな
印象は、このLIONHEARTの'84年発表のデビュー作を聴いたら、綺麗サッパリ吹き飛んでしまった。
元々、生来のアメリカン・ロック嗜好が原因でスティーヴ・ハリスと対立、IRON MAIDENを去る羽目になったぐらいの人ゆえ、
そんな彼がイニシアチブを握って制作された本作は、NWOBHMや元メイデンといった肩書きや、勇ましいバンド名から
HM然としたノリを期待すると、大いに肩透かしを食らう事になる、ボーカル・ハーモニーとKey、そしてキラキラと眩い
アレンジをふんだんに取り入れた、ポップ且つキャッチーな産業ロック路線寄りの内容に仕上がっている。
また、↑で別の方が仰られている通り、PRAYING MANTISっぽい要素も散見されるので、
そういう意味では彼のマンティス加入は必然だったのかな、と。
本作において特筆すべきは、チャド・ブラウン(Vo)の絶品の歌唱力で、憂いを帯びたソウルフルなその歌声は、
ただ正確に音程をなぞるだけでは説得力が出せない、⑤のようなノリの楽曲すら、余裕で歌いこなす真の実力派。
これだけのシンガーが、その後パッとしたキャリアを築けなかったのは、何とも勿体無い話だ。そして勿論、メロディ重視の
心地良いGプレイを聴かせるデニスも、非常に優れた仕事をしている事は言うまでもない。
とりあえずメロハー・マニアは、サックスの哀愁の調べが胸に沁みる洗練されたHRチューン①と、
ポップでキャッチー、且つ叙情的な③という2つの名曲を聴くためだけにでも、本作を買ってください。


VANDENBERG - Heading for a Storm - Waiting for the Night ★★★ (2008-03-12 21:09:09)

美しく流麗な冒頭のアコギ・ソロでガッチリ掴まれ、
メタリックなリフと、泣きを帯びたメロディが
疾走を開始した瞬間にK.O.
2ndアルバムのハイライト・チューンにして、VANDENBERG屈指の名曲。
個人的に、このバンドの中ではこの曲が一番好きだ。


VANDENBERG - Heading for a Storm - This Is War ★★★ (2008-03-12 21:05:08)

言いたいことは上で出尽くしているので、
今更付け足すことは何もない。
最初から最後まで、ハードに泣きまくる超名曲です。


VANDENBERG - The Definitive Vandenberg ★★ (2008-03-12 20:57:00)

3枚のスタジオ・アルバムを残して解散した、天才ギタリスト、エイドリアン・ヴァンデンバーグ(現在は画家に転身)率いる
オランダの至宝、VANDENBERGの栄光の軌跡を綴った、スタジオ・トラック集のDISK-1と、デモ/ライブ音源集の
DISK-2からなる、2枚組仕様のベスト・アルバム。
個人的に、デモ音源とかには余り興味が沸かない性質なので、感想はどうしてもDISK-1の方に偏ってしまうのだけど、
これがデジタル・リマスターにより音質が劇的に向上、エイドリアンの構築美溢れる劇的なGプレイを
フィーチュアした、ハード且つキャッチーな楽曲の魅力が、一層輝きを増しているのだから素晴しい。
まぁ、名曲を数多く持っているバンドゆえ、1枚にまとめようとするとどうしても「漏れ」が生じるし
(なぜ“FRIDAY NIGHT"が入っていない?とか)、1stから3曲、2ndから4曲、3rdから9曲というチョイスには
明らかに偏りが感じられるしで、色々と不満もあるが、とは言え、以前に国内盤が出ていた“THIS IS WAR"も
“WAITING FOR THE NIGHT"も収録されてないのにどこか「BEST」じゃボケ、とファンから総スカンを食った
『BEST OF VANDENBERG』に比べたら、遥かにマシな選曲センスと言えるのでOKかな、と。
そして、何と言っても本作最大の目玉は、バンドの代表曲の1つにして、ビルボードのTOP40に食い込むヒットとなった名曲
“BURNING HEART"を、旧メンバー達が集ってリメイクした“BURNING HEART 2004"の存在。原曲の溌剌とした若々しさは
薄れたが、その分、ストリングスをフィーチュアして、優雅且つスケールの大きな仕上がりとなっていて、聴き応え十分。
てっきりこの曲は再結成への布石だとばかり思っていたのだが、どうやらTV番組用にレコーディングされた物であって、
これが即、再結成へと繋がるわけではない様子。残念。


PRAYING MANTIS - Time Tells No Lies ★★ (2008-03-10 21:37:00)

華麗なツインG、美しく分厚いボーカル・ハーモニー、そして繊細な泣きメロをフィーチュアした、ドラマティックで
叙情的なHRサウンドを聴かせる英国の4人組が、'81年に発表した1stアルバム。(邦題は『戦慄のマンティス』)
必殺の名曲“CHILDREN OF THE EARTH"と“LOVER TO THE GRAVE"を収録し、NWOBHMムーブメントの中でも屈指の
完成度を誇る1枚と高く評価されながらも、権利関係の複雑さから、長年再発される事なく「幻の名盤」扱いされていた本作。
それゆえ、'95年に念願叶って復刻が果たされた時には、多くのファンが感涙に咽んだというが、実際のところその作風は、
爽やかな曲調のOPナンバー①が象徴するように、結構ポップ路線寄りのサウンドなので、メロメロに泣きまくる
(例えば3rd『A CRY FOR THE NEW WORLD』のような)内容を期待していた後追いリスナーの中には、
ちょっぴり拍子抜けした人も少なからずいたのではなかろうか?
とは言え、仄かな哀愁を含んだ曲調、キャッチーなサビ、ポップなメロディを歌っても決して明るくなりきれないヘタウマVo
といった要素も、間違いなく初期マンティスの魅力であり、③④⑦⑧等の楽曲は聴き応え十分の佳曲に仕上がっている。
そして何と言っても本作は、このバンドの「静」の魅力が詰め込まれた美しくもドラマティックな⑤と、
スリル/ドラマ性/泣きメロと、三拍子揃った完全無欠の⑨の存在がトドメを刺す。どちらもPRAYING MANTISのみならず、
NWOBHMをも代表する名曲中の名曲。また、この2曲の陰に隠れがちながらも、シャープに疾走するアグレッシブな⑥も、
同様の路線を行く存在として、キラリと光を放っている事も付け加えておきたい。
メロディ愛好派なら、死ぬ前に1度は聴いておきたい名盤。


DIAMOND HEAD - Lightning to the Nations - The Prince ★★★ (2008-03-09 20:37:06)

派手に動き回りつつ鋭角的に刻まれるGリフ、
ヘヴィ・メタリックなパワー、スピード、
そして劇的な曲展開とが揃った、DIAMOND HEAD屈指の名曲。
インスト・パートのツインG風のアレンジが堪らなくドラマティック。
この曲に関しては、METALLICAバージョンよりも
『LIGHTNING TO THE NATIONS』バージョンの方が良いかな。
エンジニアのポール・ロビンスが担当したKeyも、地味に良い仕事をしている。


DIAMOND HEAD - Lightning to the Nations ★★★ (2008-03-09 01:15:00)

'76年、英国はウェスト・ミッドランド地区ストーブリッジにて結成。同じ学校に通っていたシーン・ハリス(Vo)、ブライアン・タトラー(G)、ダンカン・スコット(Ds)、コリン・キンバリー(B)というラインナップで活動を開始したDIAMOND HEADが、『SHOT OUT THE LIGHTS』と『SWEET & INNOCENCE』の2枚のシングル発表後、'79年に自主制作した1stフル・アルバム。
METALLICAが、本作収録の“HELPLESS"“AM I EVIL?"“THE PRINCE"“IT'S ELECTRIC"をカヴァーしたことで、一躍メタル・ファンの間で知名度を高め、他にもMEGADETHやSLAYERを筆頭とする、スラッシュ・メタル群に大きな影響を与えたことでも知られる彼らだが、同様に「元祖スラッシュ・メタル」と呼ばれるVENOM、MOTORHEAD、TANK、RAVENといったバンドと比べると、攻撃性や疾走感はそれ程でもなく、寧ろ、シーンの朗々と歌い上げるヘタウマVoと、タトラーの構築美溢れるGプレイの活かされた、6~9分台の長尺曲を含む大作主義の作風は、70年代ハードロックの面影を色濃く残している。特に、10分近くに及ぶドラマティックな③を聴くと、SOUNDS誌が「NEW LED ZEPPELIN」と評したのも、良く分かる・・・かな?
但し、彼らは飽くまでHMバンドであり、その最大の魅力は回転の速い、シャープなGリフの数々。幾多の名リフを生み出したNWOBHMムーブメントの中にあっても、本作は特異且つクールな名リフの宝庫で、全編通して駄リフは1つもない。取り分け燦然と光り輝くのが、①②③④⑤⑥⑦・・・って、これじゃ全部か。へヴィ・メタリックなエネルギーと疾走感、そして劇的な曲展開を兼ね備えた②は、本作の白眉であるだけでなく、NWOBHM史に残る名曲の1つ。
このリフ・ワークが、後のスラッシュ・メタルのインスピレーション源になったというのも、大いに納得がいく。名盤。


TOUCH - The Complete Works - Frozen on a Wire ★★★ (2008-03-08 01:23:52)

胸を締め付ける悲哀のメロディを伴って、
劇的に展開する泣きのハード・ナンバー。
NEW ENGLAND辺りが好きな人なら、
涙の海で溺死すること請け合い。


SAVAGE GRACE ★★ (2008-03-08 00:55:00)

クリスチャン・ローグ(G)を中心に、LAで80年代初頭に結成。
当初はMARQUIS DE SADE(サディズムの語源となった、フランスに実在した公爵)を名乗っていたが、
かの『METAL MASSACRE』シリーズへの参加を期に、バンド名をSAVAGE GRACEと改める。
'85年にEP『THE DOMINATRESS』でレコード・デビューを飾り、'85年には1stフル『MASTER OF DISGUISE』を
'86年には日本デビュー作となる2nd『AFTER THE FALL FROM GRACE』を発表。
そのアグレッシブでスピーディ、且つドラマティックなHMサウンドがメタル・ファンの間で好評を博す。
(日本では、日章旗ハチマキを巻いた東洋人メンバー、B.EASTの存在も話題になったとかならなかったとか)
しかし、リーダーのクリスチャン・ローグ氏に、ミュージシャンとしての才能は兎も角、
人望が足りなかったようで、作品を重ねる毎に有能なメンバーが去っていき、それに伴い作品の質も低下。
結果、活動も尻すぼみ状態となってしまう。因みにそのクリスだが、
'06年に医薬品絡みの詐欺事件で逮捕され、刑務所へと収監されてしまったらしい。


SAVAGE GRACE - Master of Disguise ★★ (2008-03-08 00:34:00)

AGENT STEEL等と共に、アメリカの元祖スピード・メタル・バンドとしてその名が挙げられるLA出身の5人組。
クリスチャン・ローグ(G)を中心に'81年に結成され、当初はMARQUIS DE SADE(マルキ・ド・サド)を名乗っていたが、
『METAL MASSACRE Ⅱ』への参加を期にSAVAGE GRACEと改名。'83年に5曲入りEP『THE DOMINATRESS』で
レコード・デビューを飾った後、'85年にBLACK DRAGON RECORDSから発表した1stフル・アルバムがこれ。
デビューEPは、センス皆無のジャケット・デザインといい、劣悪なサウンド・プロダクションといい、冴えない楽曲といい、
かなりしょっぱい内容だったが、本作では一転、そこから飛躍的な成長を遂げていて、ポール・ディアノ時代の
IRON MAIDENを更にハイパー化したかの如き、アグレッシブでスピーディ、且つドラマティックなサウンドは問答無用のカッコ良さ。
特に、初期メイデンへの強い憧憬が滲み出る組曲形式の①~②の展開、切り裂くように突っ走るハイテンションな④、
攻めの姿勢を持ったツインG(因みに、Gの片割れは後にOMENを結成するケリー・パウエル)を伴って劇的に疾走する⑥、
一際ドラマティックなリフ・ワーク炸裂するラスト・ナンバー⑨といった、前のめりな勢いに満ちた
スピード・チューンの数々のカッコ良さは格別。
まぁ、今の耳で改めて聴き直すと、相変わらず音質もジャケも冴えないし、「タミフルを服用したロニー・J・ディオ」
といった趣きのヒステリックなVoの歌唱も好き嫌いが分かれそうだしで、B級メタル臭は隠しようもないのだけれど、
とは言え、B級だろうが何だろうが、本作が捨て曲なしの完成度の高さを誇る点は間違いない事実。
正統派HMファンのみならず、スラッシャーにもお薦めできる1枚。


DEPARTURE - OPEN YOUR MIND - 100 MIDNIGHTS ★★★ (2008-03-06 23:39:29)

高揚感に満ちた曲調と、泣きまくるマイク・ウォルシュのG、
伸びやかなデイヴ・ボールドウィンの歌唱、
叙情性を増幅するKeyと、全てが素晴しい
ドラマティックな2ndアルバムのハイライト・チューンの1つ。


DEPARTURE - OPEN YOUR MIND - YOU WERE MINE ★★★ (2008-03-06 23:35:43)

寂しげな雰囲気の漂う哀メロが胸に沁みるバラード。
新加入のVo、デイヴ・ボールドウィンの熱唱が
曲の完成度を一層高めている。


DEPARTURE - OPEN YOUR MIND - FAIR WARNING ★★★ (2008-03-06 23:31:53)

1stに比べ、ハードロック度が高まったことを
端的に物語る、躍動感と爽快感に満ち溢れたOPナンバー。
キャッチーで、ひたすら心地良い名曲。


DEPARTURE - OPEN YOUR MIND - BELIEVER ★★★ (2008-03-06 23:30:07)

ポジティブな曲調の産業ロック・チューン。
マイク・ウォルシュのGが紡ぎ出す、猛烈な泣きメロが
胸を締め付ける名曲。個人的に、2ndではこの曲が一番好き。


DEPARTURE - OPEN YOUR MIND ★★★ (2008-03-06 22:17:00)

デビュー作『DEPARTURE』が、日本とヨーロッパで高く評価された事に気を良くしたマイク・ウォルシュ(G)が、
DEPARTUREを単発のレコーディング・プロジェクトからパーマネントなバンドへと昇格させ、'99年に発表した2ndアルバム。
コンパクト且つキャッチーな楽曲、綿密なアレンジ、都会的な哀愁を漂わす洗練されたメロディ・・・と、美しく瑞々しい
産業ロック・サウンドは1stアルバムと同様ながら、今回は全体のダイナミズムが格段に向上。これは、前作では
完全に脇役に徹していたマイクのGがグッと前に出て来て、楽曲にハード・ロッキンなエッジを効かせている点が大きく、
特に、爽快に躍動するOPナンバー①、ポジティブな曲調の合間に忍ばされる泣きメロが胸を締め付ける②、
物悲しげなメロディにVoの熱唱が映えるバラード③、力強く、高揚感に満ちた④等で披露されている、
彼のメロディアスで情感豊かなGプレイは、元々の楽曲の完成度の高さと相俟って、絶品。
正直なところアルバム前半の充実度に比べると、後半の印象がやや弱いのだけれども、前任者に勝るとも劣らぬ
伸びやかな歌声が魅力の二代目Voデイヴ・ボールドウィンや、ゲスト参加して華やかなKeyプレイを聴かせる
デイヴ・ローゼンタールといった面子の的確なサポートもあり、メロディ愛好派のリスナーなら、前半目当てで
本作を購入しても損はないと断言できるレベルの内容に仕上がっている。あと、ボーナス・トラックが
「本編に入れといてよ!」というぐらい素晴しい出来栄えなのも美味しい。とりあえず、1stが気に入った人なら「買い」の1枚。


TOUCH - The Complete Works ★★ (2008-03-03 21:42:00)

SANTERSのBOXセット発売に匹敵する、AVEX RECORDSの為した快挙と言うべき、陽の目を見る事なくお蔵入りしてしまった
TOUCHの2ndアルバムの発掘。のみならず、それを名作と名高い'81年発表の1stとカップリングにして、その上、大量の
ボーナス・トラックまで追加収録・・・と、まさに『THE COMPLETE WORKS』のタイトルに恥じぬ、至れり尽くせりな内容を誇る再発盤。
甘く切なく、そして劇的な泣きメロを満載した、アメリカン・プログレ・ハードの名作1st『TOUCH』の素晴しさについては、
別項にて語らせて貰ったので省くとして、ここでは幻の2ndアルバムについての感想をば。
トッド・ラングレンをプロデューサーに迎え制作された本作は、如何にも80年代然としたモダンな
サウンド・プロダクションといい、疾走感やドラマティックな曲展開といったハード・ロッキンなエッジが薄れ、
ストレートにまとめられた楽曲といい、全体的に、ややポップ路線への目配せが感じられる作風に仕上がっている。
“BLACK STAR"型の名曲が姿を消してしまった点が、ちと物足りないとは言え、相変わらず華麗なマイク・マンゴールドの
Keyプレイや、キャッチーで感傷的な泣きメロの威力に鈍りは全くないので、メロディ愛好派のリスナーが本作を聴いて
ガッカリするという事はないように思う。特に、美しくも切ないピアノ・サウンドが胸に沁みる③、サックスの音色が
お洒落で都会的な哀愁を演出する⑤、柔和で優しげなバラード⑨辺りは、前作に収録されていてもおかしくない名/佳曲だ。
クオリティの問題ではなく、レコード会社とのトラブルが原因でリリースされず終いだった事が、非常に惜しまれる1枚。


WOLF - Roll over - The Shadow of a Shade ★★★ (2008-03-02 21:21:54)

オムニバス・アルバム『METAL WARNING』にも提供していた
(そちらとはバージョン違いとなる)
WOLFの代表曲の1つにして、ド級の名曲。
Gが華麗且つスリリングに弾きまくるインスト・パートを
序曲代わりに、劇的なGリフが疾走を開始する
王道様式美HMナンバーで、黒木のソロの構築のみならず、
Gリフ作りの上手さも際立つ内容。


WOLF - Roll over - Stay Close Tonight ★★★ (2008-03-02 21:20:12)

松本龍以の歌の上手さが際立つミドル・ナンバー。
哀愁を帯びた曲調もいいが、本曲のクライマックスは
猛烈に泣きまくる黒木政彦の壮絶なGソロ。
聴く度に心筋が痙攣しそうになりますよ。


WOLF - Roll over - Standing with Shout ★★★ (2008-03-02 21:19:14)

イントロでドカンと炸裂する、
劇的極まりないGリフで掴みはOK。
松本龍以のシャウトと共に曲が走り始める頃には、
ガンガン頭を振りまくっているという様式美HMチューン。
黒木政彦のドラマティックなGソロの
素晴しさは相変わらずだが、
この曲では、アクティブに動き回る
西川健のBのカッコ良さも際立っている。


WOLF - Roll over ★★★ (2008-03-02 21:14:00)

WOLF最期の作品となった、'91年リリースの過去音源集。
①~④が、'90年制作の2ndデモ『LIMITED EDITION.1』、⑤⑥がデビューEP『WOLF』、⑦~⑪が'87年制作の1stデモ・テープからの再録となっていて、⑦は確かTERRA ROSAやSABER TIGERなんかが参加したオムニバス・アルバム『METAL WARNING』にも収録されていた筈だが、あのアルバムに一緒に提供していた“LAST WORD"は、本作には未収録。残念。
幻の名盤(現在では復刻済み)『WOLF』収録の名曲⑤⑥が聴ける作品として、リリース当時、かなり重宝した覚えがあるが、勿論、その他の収録曲も文句なしのクオリティを誇る。1stフル『SOME ASPECTS OF THE MOMENT』では曲調を広げに掛かっていた彼らだが、ここに収められた楽曲はそれ以前に作られたモノばかりゆえ、徹頭徹尾、直球ド真ん中の様式美HMサウンドが展開。
イントロから、黒木政彦の華麗にしてスリリングなGプレイが炸裂する、バンドの代表曲⑦を筆頭とした、
所謂「第1期WOLF」による楽曲の数々も良いが、個人的なイチオシは、①~④の第2期WOLFの手による楽曲の方。黒木の劇的なG(④のソロには号泣&失禁)、松本龍以のパワフルな歌唱の素晴しさについては今更言及するまでもないが、その陰に隠れて、アクティヴに動き回る西川健のベースのカッコ良さも特筆もの。特に、①③といったスピード・チューンにおける印象的なBラインは、楽曲の魅力を数倍にも引き上げている。
WOLF入門編に持ってこいの1枚・・・なんだけど、今でも入手可能かどうかは不明。


WOLF - Some Asupects of the Moment - Ray-na ★★★ (2008-03-02 01:05:31)

歌謡曲テイストも持ち合わせた、哀愁のハードポップ・ナンバー。
個人的には、この曲が1stアルバムでは一番のお気に入り。
しかも、この曲を書いたのが新加入の西川健(B)という事実が
WOLFの新たな可能性を感じさせたが、残念ながら
バンドはその後、新曲を発表することなく解散してしまうのであった・・・。


WOLF - Some Asupects of the Moment ★★★ (2008-03-02 00:59:00)

所属レーベルCAPITAGON PULGGINGの消滅に伴い、流浪の身へと逆戻り。おまけにリズム隊にまで去られてしまったWOLFが、新たに西川健(B)と、元STARLESSの堀江睦男(Ds)を迎え入れ体勢を立て直すと、'90年に4曲入りデモ・テープを制作、
更に同年、インディ・レーベルのCOLOSSEUM RECORDSからリリースした1stフル・アルバムが本作。インディーズ制作ゆえ、サウンド・プロダクションはそれなりだが、楽曲の方は相変わらず粒揃い。様式美HMの王道を行く内容だったデビューEPに比べると、美しいアルペジオを用いて、じっくりとメロディを聴かせるパートを設けたミドル・テンポのOPナンバー①や、楽曲自体はマイナー調の雰囲気ながらも、インスト・パートではメジャー・キーによるGソロが聴かれる②等に明らかなように、今回は意欲的に曲調を広げに掛かった仕上がり。全体的にスリルとテンションはやや低下したが、メロディの充実がそれを補っているとの印象を受ける。また、これまで以上にジャパメタ・チック(歌謡曲的)な歌い回しが頻出するので、舶来志向のメタル・リスナーからの受けは悪そうだが、その程度のことで本作をスルーしてしまうのは、勿体無さ過ぎるというもの。
フックに富むリフ作りと、精度の高いソロ双方に冴えを見せる黒木政彦のG、前作以上に哀愁に満ちたメロディを歌う松本龍以のVoの素晴しさは相変わらずだし、⑦⑩のような、スピーディな様式美HMチューンも健在。何より、個人的にこのアルバムで一番のお気に入りの哀愁のハード・ポップ④を、新加入の西川が作曲しているという辺りにバンドの新たな可能性が感じられたが、結局、その芽を開花させることなく、WOLFは'91年に過去音源をまとめた『ROLL OVER』を発表した後、解散してしまうのであった。


WOLF - Wolf - LOVING YOU ★★★ (2008-03-01 02:20:28)

美しくも切ない、慟哭のへヴィ・バラード。
猛烈に泣きまくる黒木のGも素晴しいが、
やはりこの曲の主役は、声域、声量、表現力、
全てにおいて圧巻の歌唱を響かせる松本のVoでしょう。


WOLF - Wolf - RUNNING FOREVER ★★★ (2008-03-01 02:08:35)

「疾走する様式美HMチューン」のお手本のような名曲。
クライマックスに向けてどんどんテンションが上がって行き、
終盤の黒木のGプレイなんか、何度聴いても悶絶モノの破壊力を誇る。


WOLF - Wolf ★★★ (2008-03-01 02:04:00)

技巧派ギタリスト・黒木政彦と、卓越した歌唱力を誇る天才ボーカリスト・松本龍以、あと、今やミュージシャンとしてよりもパチプロとして有名なアニカツこと関勝美(B)を擁する様式美HMバンドWOLFが、'87年に発表したデビューEP。
現BURRN!!編集長の広瀬和生がビクター勤務時代に社内に設立したインディ・レーベル、CAPITAGON PULGGINGからリリースされたものの、その後サクッと廃盤となってしまった本作は、幻の名盤としてマニアの間で中古LPが法外な値段で取引されていたのだが、'03年に念願叶って初CD化。そのニュースを聞いた時は、自分も↑の方同様、小躍りして喜んだものです。
で、肝心の内容はと言えば、これが幻の名盤との評価に違わぬ、ハイクオリティな様式美HMサウンドがギュウギュウに詰め込まれた仕上がり。特に、スリリング且つドラマティックに構築されたソロを、余裕を持って弾きこなすだけでなく、一発で耳を捉える劇的なリフ・ワークにも冴えを見せる黒木のGと、高音域でも線が細くならないパワーと、繊細な表現力を併せ持った松本のVoが激しくぶつかり合って火花を散らすクライマックスの盛り上がりっぷりが悶絶モノのスピード・チューン①、激しくも悲哀に満ちた泣きのパワー・バラード③、ミュージック・ビデオにもなった名曲⑤(今度再発する時は、是非映像もボーナス・トラックとして収録して欲しい)といった楽曲のカッコ良さは格別。
WOLFが発表した作品の中では、最もヘヴィ・メタリックなエネルギーが漲る、全6曲というボリュームにも物足りなさを感じさせない、充実した内容の1枚。


DEPARTURE - DEPARTURE - THE WAY YOU SHOW YOUR LOVE ★★★ (2008-02-28 21:54:46)

SURVIVERの名曲“THE SEARCH IS OVER"にも匹敵する、
感動的な名バラード。
肝は、ケン・マイケルズの張り・艶・伸びの
三拍子が揃った絶品のハイトーンVo。
思わず結婚式で流したくなります。


DEPARTURE - DEPARTURE ★★★ (2008-02-28 21:48:00)

ニュージャージー出身で、これまでBON JOVIのメンバーや、アルド・ノヴァ、PROPHET~MESSAGEのディーン・ファザーノらと
活動を共にしてきたというマルチ・ミュージシャン、マイク・ウォルシュ率いる産業ロック・バンドが、'98年に発表した1stアルバム。
JOURNEYを思わせるバンド名とアルバム・タイトル、イマジネーションを刺激する美しいジャケット・アートワークに
聴く前からワクワクさせられる本作だが、実際、その期待が裏切られる事はない。心地良く躍動するリズム、都会的な
哀愁を漂わせる洗練されたメロディ、そして華やかさを増幅するKey(元RAINBOWのデイヴ・ローゼンタールが全面参加)に
よって、キラキラと眩いアレンジが施された、高いヒット・ポテンシャルを秘めた楽曲が多数収録された内容は、
まさに「キャッチーでメロディアスな産業ロック・アルバム」の見本のような仕上がり。
DEPARTUREはこの他にも、同一路線のアルバムを2枚リリースしていて、どれもハイクオリティな内容を誇るものの、
それでも、この1stがその2枚より頭1つ抜きん出たインパクトを残す理由は、これ1枚きりで脱退してしまう
ケン・マイケルズ(Vo)の絶品の歌唱ゆえ。張り/艶/伸びの三拍子が揃った強力なハイトーンVoは、楽曲の質を数倍にも
引き上げていて、こんな名シンガーが全くの無名なんだから、アメリカのミュージシャン層の厚さは半端ねぇな・・・と、
唸らされること請け合い。特に、頭3曲、取り分け感動的なバラード③での歌いっぷりなんて、殆ど神掛かっていますよ?
世が世なら、ビルボード・チャートの上位に食い込んでいてもおかしくない、メロディ職人の匠の技が堪能できる1枚。


TOUCH - Touch - MY LIFE DEPENDS ON YOU ★★★ (2008-02-27 22:10:15)

アルバムのラストを締め括るに相応しい、
激しく、悲しく、ドラマティックな名曲。
結構攻撃的な歌声を聴かせるVo、ハードに切り込んで来るG、
華麗なボーカル・ハーモニーも良い仕事をしているが、
個人的にこの曲の一番の肝は、Keyによるピアノ・サウンド。
ドラマ性のみならず、気品をも演出しています。


TOUCH - Touch - So High ★★★ (2008-02-27 22:01:00)

マイク・マンゴールドがリードVoをとった、
劇的且つセンチメンタルな名曲。
G、Vo、Keyが一体となって生み出す泣きメロが
とにかく胸に沁みます。後半の盛り上がりっぷりなんて
息苦しいほど。それでいてインスト・パートには
プログレッシブ・ロック色も漂い、
おセンチながらもヤワな印象はない。


TOUCH - The Complete Works - Don't You Know What Love Is ★★★ (2008-02-27 21:52:41)

米ビルボードのTOP40に食い込むヒットを飛ばし、
英メロディ・メイカー紙でも№1を獲得した、バンドの代表曲。
幾層にも重なる、分厚く美麗なボーカル・ハーモニーは
何度聴いても胸に沁みます。


TOUCH - Touch - Black Star ★★★ (2008-02-27 21:39:43)

テンション高めのVo、シャープな疾走感、繊細なメロディ、
そして劇的な曲展開と、3分台の短い時間の中に
これでもか!とドラマが詰め込まれた、
「ハード化したQUEEN」とでも言うべき名曲。
完全にG主導で突っ走るが、中盤で炸裂するスリリングにして
華麗なKeyプレイは流石。


TOUCH - Touch ★★ (2008-02-27 21:29:00)

栄えある、第1回モンスター・オブ・ロックのOPアクトを務めたことでも知られる、元AMERICAN TEARSの
マイク・マンゴールド(Key)率いるアメリカン・プログレッシブHRバンドが、'81年に発表した1stアルバム。
マイクのカラフルなKeyワークが楽曲の基盤を作り上げ、ポップでキャッチー、且つ切ないメロディの洪水と、歌える
弦楽器隊3人が織り成す、分厚く美麗なボーカル・ハーモニーに全編を彩られた華麗なサウンドは、「泣きメロの帝王」
との異名をとるNEW EGLANDにも匹敵する、美しきアメリカン・プログレ・ハードの理想形を描き出している。
それでいて、ポップになり過ぎることなく、きっちりとハード・ロッキンなエッジを効かせている辺りが
本作のニクイところで、特に④は、ハードになったQUEENとでも言うべき、シャープな疾走感と、ドラマティックな曲展開、
そして美しく繊細なメロディとが見事に融合を果たした、アルバムのハイライト・チューンの1つ。
その他にも、TOP40に食い込むシングル・ヒットを飛ばした、バンドの代表曲①②、おセンチなバラード③、
前述の④にも匹敵する名曲と言える、胸キュン物の泣きメロが炸裂する⑥、ラストを締めるに相応しい
美しくハードで劇的な⑩・・・と、収録曲は、何れもシングル・カットできそうなクオリティを備えた、キャッチーなナンバーばかり。
内容、セールス共に上々の結果を残しながらも、本作のみ(正確には2ndも作られたわけだけど)を残して
バンドが解散してしまった事が、つくづく惜しまれます。


HELLOISE - Fata Morgana - Eloise ★★★ (2008-02-26 21:29:43)

イギリスのポップ・シンガー、バリー・ライアンのソロ転向後、最初のヒット曲となったナンバーのカヴァー。
キュートでポップなメロディ、オーケストレーションを
取り入れたドラマティックな曲展開が、QUEENの
“BOHEMIAN RHAPSODY"に影響を与えた事でも知られる名曲。
ロビー・ヴァレンタインが参加したアルバムで
この曲をカヴァーしたのは意図的なこと?


HELLOISE - Fata Morgana ★★ (2008-02-26 21:15:00)

サイドGとBが脱退し、その穴をスタン・フェルブラーク(Vo)、ベン・ブラアフ(G)、エルンスト・ファン・イー(Ds)ら
残ったメンバーで埋めつつレコーディング、'01年に発表された再結成第2弾(通算では4枚目の作品となる)アルバム。
北欧のバンドにも通じる透明感を湛えた、メロディックな正統派HRサウンドという基本路線に大きな変化はないものの、
今回はプロデューサーにサシャ・ピートを迎えたせいか、ミドル・チューンを主体に、じっくりとメロディを聴かせる
作風だった前作から一転、スピーディに疾走する②を筆頭に、劇的且つスリリングなツインGの絡みを前面に押し出した、
前3作を大きく上回るアップテンポなパワーが漲った、重厚でヘヴィ・メタリックな内容に仕上がっている。
また、収録曲の殆どが5~7分台と、大作主義が打ち出されているのも本作の特徴の1つで、特に、ラナ・レーン(Vo)が
ゲスト参加して、スタンとデュエットを聴かせる⑩は、凝ったアレンジといい、ドラマティックな曲展開といい、
プログレッシブ・ロック的な味わいさえ感じさせるナンバー。この辺は、アディショナル・プレイヤーとして本編に
全面参加している、ロビー・ヴァレンタイン(Key)からのインプットも、少なからずあったものと想像されるが、どうか?
(英国ポップ・シンガー、バリー・ライアンのカヴァー⑥なんて、もろQUEEN風の仕上がりだし)
前作の詰め込み過ぎを反省したのか、10曲まで絞り込まれた楽曲は、ロシア民謡調のメロディからダイナミックに
スタートする名曲①を皮切りに、ラストを締め括る前述の大作⑩まで捨て曲なし。再結成後の最高傑作といっても
過言ではない内容の1枚じゃないだろうか(といってもまだ2作目だけどね)。
それだけに、最近、バンドからさっぱり音沙汰がないのが残念至極。


HELLOISE - A Time & A Place for Everything - Fallen Angel (Where Are You Now?) ★★ (2008-02-22 21:31:16)

スタン・フェルブラークの浮気体験アンビリーバボーに
ついて歌ったナンバー(?)。
切なく駆け抜けていく曲調に絡む、
効果的に用いられたアコギが非常に印象的。


HELLOISE - A Time & A Place for Everything - Blame It on the Night ★★ (2008-02-22 21:28:38)

イントロの美しいGメロディにグングン期待が高まり、
PRAYING MANTISばりの哀メロ・ナンバーが始まった瞬間、
思わずガッツポーズ。往年のファンの期待に見事に応えた、
全盛期を彷彿とさせる名曲。


HELLOISE - A Time & A Place for Everything ★★ (2008-02-22 21:18:00)

『COSMOGONY』と『POLARITY』という、2枚の名盤を残して解散した、オランダはロッテルダム出身の5人組正統派HMバンドが、
バック・カタログのCD化を記念して行ったコンサートの、予想以上の好評に自信を持ち、オリジナル・メンバーでの
再結成を決意。解散から実に12年ぶりとなる'98年にリリースした3rdアルバムがこれ。
叙情的なイントロに期待が高まり、PRAYING MANTISばりの哀メロが炸裂する名曲①に代表されるように、そのサウンド・スタイルは
忠実に解散以前の作風を継承していて、明る過ぎず暗過ぎない、独特の透明感を湛えたメロディ・センスも健在。
ルックスはともかく(笑)、メンバーの技量にも衰えはなく、劇的なメロディを紡ぎ出すツインG、そしてスタン・フェルブラークの
ロビン・マッコーリーを彷彿とさせるメロウな歌声は、相変わらず心地良いったらありゃしない。
楽曲的には、前述の①を始め、アコギを効果的に用いて切なく駆け抜けていく③、憂いを帯びたメロディが魅力の④、
アコギ1本をバックに歌う、スタンの絶品の歌唱力が堪能できるバラード⑤といった名曲/佳曲が並ぶ、本編前半の
クオリティが際立っていて、強力なキメ曲に欠ける後半は、印象的にはやや弱い。張り切り過ぎてボーナス・トラックを含め14曲も
収録しちゃった事も、ダレを感じさせる一因かな、と。勿論、並みのバンドに比べりゃ遥かにハイクオリティなのは言うまでもないが。
とは言え、ファンの期待に見事に応えた入魂の1枚であることに違いはない。1stや2ndが気に入った人はマスト・バイ。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien - Death With Dishonor ★★★ (2008-02-21 22:24:27)

個人的には7thアルバムのハイライト・チューン。
禍々しいGリフに、畳み掛けるような疾走感、
炸裂するかの如き劇的な盛り上がりをみせるサビの
素晴しさも然る事ながら、個人的に痺れたポイントは、
隠し味として導入されている壮麗なピアノの音色。
このバンドは本当にピアノ・サウンドとの相性が良いなぁ。


OBITUARY - Cause of Death - Turned Inside Out ★★ (2008-02-21 22:01:26)

2ndアルバムのラストを締める、
ジェイムズ・マーフィの流麗且つ劇的なGプレイが
最も堪能できるデス・メタル・ナンバー。
トレヴァー・ペレス(G)との華麗なハーモニー・プレイも印象的。


OBITUARY - Cause of Death - Find the Arise ★★ (2008-02-21 21:56:50)

2分台のランニング・タイムをバイオレントに突っ走る、
ストレートなデス・メタル・チューンだが、
その中で閃くジェイムズ・マーフィのGソロは非常に華麗でドラマティック。
ブルータルな曲調と、いい感じのコントラストを描き出します。


SIGH - Hangman's Hymn: Musikalische Exequien ★★★ (2008-02-21 21:54:00)

海外でも高い評価を得る、東京出身のブラック・メタル・バンド(と狭い枠内で括るには、最早無理のある存在なんだけど)が'07年に発表した、人類への絶望を4幕構成で綴った、セミ・コンセプト作(?)の7thアルバム。
DEATHやOBITUARY等での活動で知られる辣腕ギタリスト、ジェイムズ“渡り鳥"マーフィがマスタリングを手掛ける本作は、ここ数作で目立っていた実験色や、アバンギャルドな難解さが払拭され、ストレート且つタイトに引き締まった楽曲は、バイオレントであると同時に、かなりキャッチー。1stや2ndの頃を彷彿とさせる、ささくれ立ったアグレッションや、爆発的な疾走感が全開で、全10曲、一瞬たりともテンションを緩めることなく、走って走って走りまくる、まるでSIGN版『REIGN IN BLOOD』といった趣きの仕上がり。
わめき型の絶叫Voや、歪んだ音色でシュレッドされるGリフにブラック・メタル時代の面影を留めつつも、嘗てないレベルでクラシカルなオーケストレーションが大胆に導入された作風は、RHAPSODY辺りのシンフォニックHMバンド群と比べても何ら遜色はない、スケールの大きさとドラマ性の高さを誇るが、このバンドの場合、ヒロイックな高揚感なんぞ微塵も感じさせないのが「らしい」ところ。荘厳さや大仰さが、飽くまで禍々しさ/邪悪さ/絶望感といった負の要素を強調するための手段でしかないんですよね。
RPGで、地図もなしにセーブ・ポイントが全くない地下迷宮を彷徨った挙句、レベルが違うモンスターに次々に襲いかかられて涙目になった時の気分が追体験できる1枚。・・・例えが悪い?


OBITUARY - Cause of Death ★★ (2008-02-20 23:05:00)

「OBITUARYの新作『XECUTIONER'S RETURN』に、ラルフ・サントーラ(G)参加!」のニュースを聞いた時は、喜び勇んで輸入盤ショップに走ったものだが、実際のところ、あの作品におけるラルフのGプレイは、フラッシーではあるものの、こっちが(勝手に)期待していたような濃厚なメロディは控えめで、バンドに遠慮したのか、それともOBITUARYの強烈な個性に飲み込まれたのか。兎も角、DIECIDEの『THE STENCH OF REDEMPTION』程の化学反応は起きなかった・・・というのが正直な印象。(とは言え『XECUTIONER'S~』自体はとても良く出来たアルバムです)
そんなわけで、自分の中のOBITUARYの最高傑作は、未だにこの'90年リリースの2nd『CURSE OF DEATH』のまま。「渡り鳥」の異名を取る名手ジェイムズ・マーフィが、唯一参加したアルバムとしても知られている本作だが、その効果の程は、①のドラマティックなイントロ部分から早くも炸裂。彼の正統派HMテイストを濃厚に漂わせた流麗なGは全編を通して暴れ回り、ドブ川でうがいしてるかの如きジョン・ターディのデス声Vo、重く、ズルズルと引き摺るような粘着質リフ、ダイナミックにウネリまくるリズムといった、従来のOBITUARYスタイルと見事なまでの美醜の対比を描き出す。
特に、バイオレントな曲調と、疾走するドラマティックなGソロの対比が光る⑤や、本編随一のドラマ性の高さを誇るラスト・ナンバー⑨といった楽曲は一聴の価値ありかと。
数あるOBITUARYのアルバムの中でも、特異な存在感を放つ1枚。


HELLOISE - Polarity - Helloise ★★★ (2008-02-19 22:45:05)

劇的に疾走する、まさにバンド名を冠するに相応しい、
2ndアルバムのハイライト・チューン。
ドラマティックな序盤を経て、曲が走り出すその裏メロで
アコギを鳴らすアレンジは、何度聴いても脱帽モノ。


HELLOISE - Polarity - Polarity ★★ (2008-02-19 22:36:03)

アルバムの出来の良さを確信させるに足る、
劇的且つ、スケールの大きさを感じさせる疾走チューン。


HELLOISE - Polarity ★★ (2008-02-19 22:32:00)

VANDENBERG等と共に、80年代のダッチ・メタル・シーンを彩ったロッテルダム出身の5人組HRバンドが、
'86年に発表した2ndアルバムにして(とりあえずの)ラスト作。
若干、オーバー・プロデュース気味という点を除けば、前作『COSMOGONY』の作風を忠実に受け継いだ内容で、
スリリング且つ劇的に絡み合うツインG、ロビン・マッコーリー似のメロウな声質が魅力のVo、華麗なコーラス・ワークetc・・・
といった要素の素晴しさは相変わらずだし、NWOBHMからの影響が色濃く薫る楽曲を、垢抜けたアレンジで聴かせるセンスも、
暗くなり過ぎず、かと言って明るく弾ける事もない、このバンド独特の透明感を漂わせたメロディも健在。
↑の方々のレビューを読むと、結構厳しい評価を頂戴しているようですが、後追いファンの我が身には、
名曲“COSMOGONY"の印象的なコーラスがリフレインされる、スケールの大きなOPチューン①を手始めに、美しいアコギの
調べ④に導かれ、叙情的な前半からハードに盛り上がっていく⑤、バンド名を冠するに相応しい、ドラマティックな
疾走っぷりを聴かせてくれる⑥、泣きのバラード⑨といった名曲を収録した本作もまた、1stアルバムに匹敵する品質を
備えているように思う次第。特に⑥は「この1曲のためだけにアルバムを買っても後悔はない」レベルの名曲ですよ!
これほどの名盤を持ってしても状況は好転せず、結局、バンドは解散の道を選択するわけだが、現在では再結成を果たし、
元気に活動中なのは皆様ご存知の通り・・・って、最近音沙汰ないよなぁ。堅気の仕事が忙しいのか?


HELLOISE - Cosmogony - Ready for the Night ★★★ (2008-02-18 21:50:36)

ズッズッズッと刻まれる重厚なイントロで何かを期待させ、
軽快に疾走する曲調の上を、憂いを帯びた歌メロが
乗っかった瞬間、期待が確信へと変わる名曲。
特に、ブリッジ部分の劇的なツインGのアレンジと
哀メロのフックには強烈なものがある。


HELLOISE - Cosmogony - Cosmogony ★★★ (2008-02-18 21:44:34)

1stアルバムのタイトル・トラックにして、
ドラマティックに疾走するアルバムのハイライト・チューン。
キャッチー且つ壮大な「ウィ~ア~、ウィ~ア~、セイラ~ズ・オブ・ザ・ユニバ~ス」
のコーラスは、1度聴いたら確かに癖になります。


HELLOISE - Cosmogony ★★ (2008-02-18 21:40:00)

元HIGHWAY CHILEのメンバー、エルンスト・ファン・イー(Ds)とベン・ブラアフ(G)が中心となって結成した、
オランダ出身のHRバンドで、スタン・フェルブラーク(Vo)とサイドG、Bが合流して最終的なラインナップ完成後、
デモテープを制作する傍ら、オランダ国内の有望な新人バンドを発掘するコンテストに参加して、準決勝まで進出。
そこでのパフォーマンスが認められ、WEA HOLLANDと契約し、'86年にリリースしたデビュー作がこれ。
「ウィ~ア~ウィ~ア~、セイラ~ズ・オブ・ザ・ユニバ~ス~♪」というコーラスが、1度聴いたら耳から離れない
名曲“COSMOGONY"で幕が開く本作は、スリリング且つドラマティックなツインGと、透明感溢れるハイトーンが魅力的なVoを
フィーチュアして繰り広げられる、正統派のHMサウンドがその最大の売り。NWOBHMからの影響もそこかしこから
感じられるものの、湿気っぽくなることなく、基本的にカラッと明るい雰囲気をまとっているが、イギリス辺りの
バンドとは異なる、このバンドならではの味わいかと(能天気という意味ではない)。
80年代のオランダ・ロック・シーンを代表する名盤の1つだけに、全8曲、捨て曲は皆無なれど、特に前述の
アルバム表題曲①、そして劇的に疾走する⑤は、ヘヴィ・メタル・ファンなら避けては通れぬ名曲と断言したい。
優れた内容を誇りながらも、熱意に欠けるレコード会社の方針転換やら人事異動やらのドタバタに巻き込まれ、
全く話題になる事なく時代に埋もれてしまった、不遇の名盤。


CERBERUS - FEAR NO DECAY - FORCES ★★ (2008-02-17 09:46:09)

本編を締め括る、問答無用の高速スラッシュ・ナンバー。
直線的な疾走感と、サビメロの雄々しい展開の落差も印象的。
元CASBAHの羽鳥恭充がゲストVoとして参加。


CERBERUS - FEAR NO DECAY - MY LIFE IS RUNNING OUT ★★ (2008-02-17 09:42:46)

ドラマティックなインスト曲“DAWN OF NEW OYNASTY"から繋がる
怒涛の如きスラッシュ・メタル・チューン。
元DUNGEONのスチュワート・マーシャルがGとしてゲスト参加、
インスト・パートにおいて、JUDAS PRIESTばりの
劇的なツイン・リードを炸裂させている。


CERBERUS - FEAR NO DECAY - NO EFFECT ★★★ (2008-02-17 09:35:47)

効果的にアルペジオを用いて、
TANKばりの「戦う男の哀愁」を撒き散らしながら
ザクザクと切り刻むように疾走するパワー・チューン。


LAAZ ROCKIT ★★ (2008-02-17 09:11:00)

新しいアルバム、作ってくれますかね?
THRASH DOMINATION 05で見たメンバーは、セミ・リタイア状態なのか?
というぐらい、もろ「アメリカの普通のオッサン」ちっくな
ルックスだったんですよね(笑)。
とは言え、ライブ・パフォーマンス自体は楽しめたので、
アルバムを作ってくれればそれに越した事はないんですが。


CERBERUS ★★ (2008-02-17 09:05:00)

YOUNG GUITER誌が主宰する新人開発オーディションで、高い評価を得た高田明(G)と、
名古屋出身で、スラッシュがかったパワー・メタルを聴かせるHELLGENOMの松田大二郎(Vo、B)が
イベント「HARD ROCK SUMMIT」を切っ掛けに知り合い意気投合、結成へと至ったパワー/スラッシュ・メタル・バンド。
最後にドラマーとして、OUTRAGEの丹下真也が合流してラインナップが完成。韓国で行われた日韓交流ライブに
参加する傍ら、ソウルでレコーディングした5曲入りEP『CERBERUS』を'05年に発表。
当初は助っ人としてドラムを叩いていた筈の丹下も(居心地が良かったのか)正式メンバーとして参加を表明、
'07年には、オーストラリアでレコーディングされた1stフル・アルバム『FEAR NO DECAY』もリリースされている。
サウンドの方は、初期OUTRAGEの突進力に、TANKの男気と哀愁を注入したかのようなパワー/スラッシュ・メタルで、
怒涛の如く押しまくりつつも、力強く歌うVoと、劇的なソロを連発するGがメロディもしっかりとフォロー。
スラッシャーのみならず、一般のメタル・ファンにもアピールし得る音楽性を備えている。


CERBERUS - FEAR NO DECAY ★★ (2008-02-16 23:21:00)

5曲入りEP『CERBERUS』で'05年にデビューを飾った、松田大二郎(Vo、B)、高田明(G)、丹下真也(Ds)ら、名うての
ミュージシャン達によって結成されたスラッシュ・メタル・バンドが、更なる結束を得て'07年に発表した、待望の1stフル・アルバム。
初期OUTRAGEを思わせる破壊力抜群のリフ、疾走感と重量感を兼ね備えたリズム、そして、正統派HM然とした構築美溢れる
インスト・パートをフィーチュアした、猛々しくもメロディックなパワー/スラッシュ・サウンドは、基本的にはデビューEPの
延長線上にある作風ながらも、スラッシュ色が強かった前作に比べると、今回は4人編成時代のTANKを彷彿とさせる、「戦う男の哀愁」が
漂ってくるかのような、よりメロディ重視の姿勢が打ち出されているのが特徴か。(丹下の趣味が大きく反映された結果なのかな?)
その最たる例が、スラッシーな攻撃性と、硬派な哀愁が絶妙な融合を見た②で、松田のVoも
どことなくアルジー・ワード風に響く、男泣きの名曲に仕上がっています。
その他にも要所に配された、劇的なインスト曲⑤、元DUNGEONのスチュ・マーシャルがゲスト参加して、JUDAS PRIESTばりの
ツイン・リードを炸裂させる正統派へヴィ・メタリックな⑥、メロウに始まり、激しく盛り上がるダイナミックな⑨といった楽曲が、
本編の流れに起伏を作り出し、且つ、①④⑩といった高速スラッシュ・チューンのカッコ良さを、一層引き立たせる役割を
果たすという隙のない構成。最近のOUTRAGEの作品に物足りなさを覚えているスラッシャーは、こちらを是非。


CERBERUS - CERBERUS - ULTIMATE WEAPON OF YOU ★★★ (2008-02-16 00:11:39)

タメの効いたGによるメロディアスなイントロから
怒涛の疾走を開始する、雄々しくドラマティックな
EPのラスト・ナンバー。
起承転結を備えた曲展開は、スラッシュ・メタルというよりも
正統派へヴィ・メタルのノリに近い。


CERBERUS - CERBERUS - P.A.S.&C. ★★ (2008-02-15 23:57:57)

濁声シャウトと、メロディアスな歌い上げを使い分けるVoを
活かして、スピーディに畳み掛ける高速スラッシュ・チューン。
激烈な曲調と対照的な、メロディアスなGソロが印象的。


CERBERUS - CERBERUS - THE COUNTDOWN TO DEATH ★★ (2008-02-15 23:55:25)

まさにバンド名に相応しい、
獣の如き突進力を誇るEPのOPナンバー。


CERBERUS - CERBERUS ★★ (2008-02-15 23:51:00)

どういう経緯を辿ったのかはよう分からんが、ともかく、ギター講師も務める実力派ギタリスト高田明と、
名古屋出身のスラッシュ・メタル・バンドHELLGENOMの松田大二郎(Vo、B)、そしてご存知、OUTRAGEの丹下真也(Ds)という
面子で結成されたトリオ・スラッシャーが、'05年に発表したセルフ・タイトルのデビューEP。
店頭に並んでいたところを、何の予備知識もなしに「スラッシュ・メタル」「丹下真也」というキーワードに釣られて
購入した作品だったが、これが大当たり。まさにバンド名に相応しい迫力で、噛み付くように突っ走る①に始まり、
猛々しく重量感に溢れた②、畳み掛ける高速スラッシュ・チューン③、激烈な疾走感と、メロディックなインスト・パートの
組み合わせが絶妙な④、本編中、最も正統派HM色が濃い劇的なラスト・ナンバー⑤まで、全5曲、最初から最後まで
初期OUTRAGEばりのストレートでピュアなパワー/スラッシュ・メタル・サウンドが詰め込まれていて、思わずガッツポーズ。
バンドの重要な推進力となっている丹下のパワフルなドラミング、破壊的なリフを刻む一方で、構築美の高い
ドラマティックなソロを連発する高田のG、羽鳥恭充を思わせる濁声シャウトと、メロディアスな歌い上げを使い分ける
松田のVo(HELLGENOMでの歌唱とはかなり印象が異なる)とが一塊となって突進するサウンドは、3人編成とは思えぬ厚みと
迫力を誇り、本作は、舶来志向のスラッシャーをも振り向かせるクオリティを備えた1枚に仕上がっているんじゃないかな、と。


STRANGEWAYS - Strangeways - Now Its Gone ★★★ (2008-02-13 21:47:42)

キャッチーな哀メロをまとって駆け抜ける、
アップテンポのハードロック・チューン。
フック満載のメロディを熱く歌うVoと、
歌心に溢れたGソロも◎


STRANGEWAYS - Strangeways ★★ (2008-02-13 21:38:00)

家族全員がミュージシャンという音楽一家に生まれ育った、イアン(G)とデイヴ(B)のスチュワート兄弟が、
スコットランドはグラスゴーにて結成したCHINA WHITEが、プログレ・バンドSAGAの運営するBONAIRE RECORDSとの
契約を期にSTRAGEWAYS(マンチェスターにある有名な刑務所がその由来)と改名、'86年にリリースした1stアルバムがこれ。
プロデューサーには名手ケヴィン・エルソンを起用、また、当初はアメリカ人シンガーのテリー・ブロックがアルバムで
歌う筈だったが、彼がSTEVE MORSE'S BANDの一員として長期ツアーに出てしまった為、計画が頓挫。急遽、
ニューカッスル出身のシンガー、トニー・リデルをリクルートして制作が進められた本作。で、その内容はと言えば、
美しく叙情的なイントロが全てを物語る哀メロ・チューン①に代表されるよう、透明感を演出するKeyと、分厚いボーカル・
ハーモニーを活用した、キャッチーでメロディアスな極上のAORサウンドが全編で展開されている。「イギリスのJOURNEY」
なんて呼ばれた2ndや3rdに比べると、まだまだアレンジが未洗練で荒削りな印象は否めないし、何より、Voの歌唱に
(決して下手なシンガーではない。寧ろ上手い部類なのだけど)テリー・ブロックと比べてしまうと、どうしても物足りなさが残る。
しかしながら、都会的な哀愁をまとったお洒落な楽曲な数々は、どこに出しても恥ずかしくない、新人バンド離れした
クオリティを誇っているのも、また事実。特にアップテンポの⑧は、メロハー・マニアなら1度は聴いておきたい名曲です。
また、ハードロック的なエッジを強調したケヴィン・エルソンの音作りや、へヴィ・メタリックな⑩のような楽曲を
収録している事からも察しの付く通り、本作は彼らのアルバムの中でも、最もハードな作風の1枚でもある。


SIGH - Scorn Defeat - A Victory of Dakini ★★★ (2008-02-12 21:41:48)

引き摺るようなヘヴィでダークなスロー・パートに始まり、
中盤ではジャズ風味のアバンギャルドな展開を見せたかと思えば、
後半はヴァイキング・メタルばり(一瞬MANOWARかと)に
ドラマティックに盛り上がっていくという、
禍々しく、草木も生えない荒涼とした大地を想起させる名曲。


SIGH - Scorn Defeat ★★ (2008-02-12 21:35:00)

悪名高き悪魔崇拝団体「INNNER CIRCLE」の首領、MAYHEMのユーロニモスが主催するDEATHLIKE SILENCE PRODUCTIONと契約を交わす等、海外にも広く名前の知られる東京出身のトリオ・ブラック・メタラーSIGNが、'93年に発表した1stアルバム。
尚、同年にユーロニモスが刺殺されてしまった為、本作はその後を引き継いだVOICES OF WONDER RECORDSからリリースされていて、裏ジャケには「TO THE MEMORY OF EURONYMOUS」との献辞も見られる。
自分がSIGNの音に触れたのは、2nd『INFERAL ART』が最初だったが、その時に感銘を受けた、このバンドならではの特異な個性は、本作の時点で既に立派に確立済み。ブラック・メタル然とした、ドス黒く禍々しいアグレッションに満ち溢れた楽曲に、美しくドラマティックだが、どこか不安感を煽るメロディや、流麗且つ荘厳なKeyの音色が絡みつくサウンド・スタイルは、'93年という発表時期を考えると、かなり(というか相当に)革新的。
特に、寒々しく荒涼とした雰囲気漂うスロー・パートに始まり、途中、アバンギャルドな展開を見せたかと思えば、ラストはヴァイキング・メタルばりに劇的に盛り上がって幕を閉じる①に、SLAYERを彷彿とさせる激走っぷりの序盤、不協和音チックなアコギとオーケストレーションが、不気味な美しさを演出する中盤、そして両者が一丸となって怒涛の如く突進する終盤から構成される②といった、インパクト十分の名曲を擁する、アルバム前半「SIDE REVENGE」のクオリティには凄まじいものがある。(ちなみに後半は「SIDE VIOLENCE」)
後の作品に比べると、まだ荒削りで冗長な部分も目に付くものの、1stアルバムとしては申し分ないインパクトと完成度を備えた1枚。


SABER TIGER - The History of the New World ~凶獣伝説~ - Dead Roll ★★★ (2008-02-11 21:13:40)

初期SABER TIGER屈指の名曲でしょう。
疾走する、強力なフックを備えた
悲しくも雄々しい歌メロが最高に素晴しい。
線の細いハイトーン・シンガーが、息も絶え絶え
といった感じで歌うオリジナル・バージョンも嫌いではないが、
やはり最初に聴くなら下山武徳バージョンの方がいいか。


MORGOTH - Cursed - Darkness ★★ (2008-02-11 17:42:52)

本編の終曲となるインスト・ナンバー。(語りは入っているけど)
美しく爪弾かれるアコギに始まり、Keyを用いてドラマティックに
ラストを締め括る。


MORGOTH - Cursed - Opportunity Is Gone ★★ (2008-02-11 17:40:53)

ドラマティシズムや荘厳さが強調された
1stフル『CURSED』の中でも、一際ドラマティックなラスト・ナンバー。
特にGソロの劇的さは一聴の価値ありかと。


MORGOTH - Cursed ★★ (2008-02-11 17:37:00)

『RESURRECTION ABSURD』と『THE ETERNAL FALL』という2枚のEPを経て、'92年に発表された待望の1stフル・アルバム。
昔、輸入盤を聴いた時は「何やら重苦しい雰囲気の作品」との印象を受けた覚えがあるのだけど、
今回、中古で国内盤を買い直して改めて聴いてみたら、自分の中で本作の評価が急上昇。
充実したサウンド・プロダクションの下、低音がしっかりと効いて、禍々しさやおどろおどろしさが、以前よりも更に
強調された内容は、重苦しい雰囲気も確かに強いのだが、それ以上に、序曲に始まり終曲に終わる様式的な構成や、
激烈なスピード・パートと、引き摺るようなヘヴィ・パートの対比から生み出されるダイナミズム、アコギ、Keyを用いて
演出される、重厚でドラマティックな荘厳さといった要素が全体を支配。特に、欧州HMならではの美意識が宿る
劇的なGソロの素晴しさは特筆モノで、この「疾走」と「溜め」の繰り返しと、構築性の高いGソロの組み合わせで、
楽曲のテンションを高めていく手法は、中期~後期DEATHのスタイルを彷彿とさせる部分あり。
殆ど間を置かずに畳み掛けてくる①~④の流れや、本編随一のドラマ性の高さを誇る⑧~⑨の展開に代表されるよう、
前2作で培ったサウンド・スタイルを更に発展させ、ある種の「格調」すら備わった作風は、まさにMORGOTHが
本格派デス・メタル・バンドとして成長を遂げた事を端的に物語る。それは、スプラッタ度高めのアクセル・ハーマンの
イラストから、より怪奇趣味が漂うアートワークへと変化した、アルバム・ジャケットにもよく表れているんじゃないかな、と。