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SANTERS ★★ (2008-01-15 22:17:00)

'79年にトロントにて結成された、リック(Vo、G)とマーク(Ds)のサンターズ兄弟と、
リック・ラザロフ(B)の3人編成からなる、カナディアン・ハード・ロック・バンドで、
'81年に1st『SHOT DOWN IN FLAMES』、'82年に2nd『RACING TIME』、'84年に3rd『GUITER ALLEY』を発表、
同郷の先輩バンドTRIUMPHにも通じる、メロディアスなハード・ロック・サウンドで好評を博す。
(制作されたままお蔵入りとなった4th『TOP SECRECY』もある。ボックスセットで聴く事が可能)
そのTRIUMPHとの親交は深く、3rdアルバムのプロデュースを務めたのはリック・エメットだし、
リック・サンターズが『THE SPORT OF KINGS』『SURVEILLANCE』に楽曲提供をしたり、
TRIUMPHのツアーにサイドGとして同行し、エメット脱退後は、彼の後任として
TRIUMPH加入を打診されたりしていたのは、良く知られた話。


SANTERS - Shot Down in Flames ★★ (2008-01-15 21:58:00)

トロントにて'79年に結成された、リック(G、Vo)とマーク(Ds)のサンターズ兄弟と、リック・ラザロフ(B)の
トリオからなる、カナディアン・ハード・ロック・バンドSANTERSが、'81年に発表した1stアルバム。
同郷の先輩バンド(同じくトリオ編成の)TRIUMPHにも通じる、哀愁とフック満載のメロディアスなロック・サウンドで
人気を博したバンドだったが、僅か1週間で突貫レコーディングされたというこのデビュー作の時点では、彼らの
代表曲の1つ④を聴けば分かる通り、未だシンプルでオーソドックスなノリのハードロック色が支配的。ぶっちゃけ荒削り?
楽曲の「練り」や「哀愁」と言う点では物足りなさが残るが、とは言え、既にキャッチーなメロディは
そここで聴く事ができるし、②のソロや、⑦のエンディング・パートにおける盛り上げっぷり等、リック・サンターズの
Gにも、後の作品で全面開花する、スリリングでメロディックなGプレイへの萌芽が確認できる。
本作は、カナダ国内のみでのリリースだったが、欧州のインポート・チャートでも好リアクションを見せたという。


HERETIC - Torture Knows No Boundary - Portrait of Faith ★★ (2008-01-13 22:17:41)

うーん、へヴィ・メタル!と思わず握り拳を作ってしまう
荒々しく勇壮なミドル・チューン。ヨーロッパ的なダークネスを
たっぷりと含んだメロディを紡ぎ出すツインGが良い味。


HERETIC - Torture Knows No Boundary ★★ (2008-01-13 22:11:00)

LAにて結成された正統派パワー・メタル・バンドHERETICが、'86年に発表した5曲入りデビューEP。
METAL CHURCHで強力な歌唱を披露していたマイク・ハウが、嘗て在籍していた事でも知られるバンドだが、このEPで歌っているのは、後にABATTOIRに参加するマイク・トレス(※訂正:本作で歌っているのは2代目フロントマンのジュリアン・メンデス)。音程無視の喚き型Voと、ヒステリックなシャウトは好き嫌いが分かれるところだし、ハウと比べると聴き劣り感は否めないものの、如何にもメタル・シンガー然とした歌唱は、これはこれで十分魅力的だし、何より、楽曲のカッコ良さはこの頃から既に半端ない。
サウンド・プロダクションがイマイチなため、どうにも垢抜けないB級チックな雰囲気が漂うが、アメリカ(それもLA)出身のバンドとは思えぬ、ヨーロッパ的のダークネスと叙情性を備えたメロディを奏でるツインGを中心に据え、パワフル且つアグレッシブに押し出して来る楽曲は、流石に強力な出来栄え。特に、「これぞヘヴィ・メタル!」なミドル・チューン③は、本格派パワー・メタル・バンドとして一皮剥けた1stフル『BREAKING POINT』とはまた一味違った、荒々しく突き刺さってくるかのようなマイナー調の味わいが印象に残る名曲。
現在は『BREAKING~』とのカップリング仕様のMETAL BLADE盤が出回っているようだが、適当なジャケットといい、
歌詞カードも何もついていない不親切な作りといい、板起こしの音源といい、どうもリプロ盤臭いんだよなぁ。


HERETIC - Breaking Point - The Search ★★★ (2008-01-12 02:12:25)

本編のラストをドラマティックに締め括るパワー・バラード。
アメリカのバンドとは思えぬ、ヨーロピアンな湿り気を帯びた
ダークなメロディの素晴しさも然ることながら、
やはりこの曲の肝はマイク・ハウの歌声。
既にこの時点で、彼の歌唱スタイルは確立されています。


HERETIC - Breaking Point - And Kingdoms Fall ★★ (2008-01-12 02:09:38)

デビューEPから、バンドが格段を成長を遂げた事を物語る、
勇壮且つドラマティックなナンバー。
エレアコを巧みに取り入れたアレンジ・センスが光っています。


HERETIC - Breaking Point - Heretic ★★★ (2008-01-12 02:07:31)

叙情的なイントロをソリッドなリフが切り裂き、
疾走を開始するバンドのテーマ・ソングにして
アルバムのOPチューン。
パワー・メタル好きならガッツポーズものの
カッコ良さを誇る名曲。


HERETIC - Breaking Point ★★ (2008-01-12 01:54:00)

METAL CHURCHの二代目フロントマンとして知られるマイク・ハウが、それ以前に在籍していた
LA出身の5人組パワー・メタル・バンドHERETIC、'88年発表の1stフル・アルバム。
METAL CHURCHの司令塔カート・ヴァンダフーフがプロデュースを手掛けた本作は、どうにも垢抜けない印象の漂っていた
デビューEP『TORTURE KNOWS NO BOUNDARY』から一足飛びの成長を感じさせる内容で、前任Voとの格の違いを見せ付ける
マイクの光沢を帯びた歌唱と、叙情的なインスト曲を要所に配した劇的な本編の構成に加えて、アコギ/Keyを巧みに
織り込んだアレンジや、2本のGから紡ぎ出される、ヨーロピアンな湿り気をタップリと含んだメロディにグッと深みが
増したことで、楽曲に宿るドラマ性が急上昇を遂げていて、本格派パワー・メタル・バンドとしての
貫禄に満ちた作風に仕上がっている。また、カートがかなり深く曲作りに関与したのか、Gリフの刻み具合が
強烈な②⑦を始め、METAL CHURCH的な要素を備えた楽曲が収録されているのも、本作の特徴と言えるかも。
尤も、METAL CHURCHに比べるとずっと正統派HM寄り(メロディック)なサウンドが彼らの持ち味であり、
特に、叙情的なイントロを打ち破って、ソリッドに疾走するバンドのテーマ・ソング①は、全メタル・ファン必聴の名曲。
エレアコを効果的に用いた勇壮な③、2本のGがじっくりとドラマを練り上げていく緩急の効いた⑤、
本編ラストをドラマティックに飾るパワー・バラード⑩といった楽曲も、このバンドならではの個性が光る仕上がり。
日本盤が発売されていないのが不思議なくらい、ハイクオリティな内容を誇る名盤です。


ANNIHILATOR - Bag of Tricks - Fantastic Things ★★★ (2008-01-10 22:09:02)

ANNIHILATORのメロウ・サイドの魅力を端的に表した名曲。
個人的には“SNAKE IN THE GLASS"よりも、この曲を3rdに収録して欲しかったが、
これを入れちゃうと、アルバムの作風がポップ方向に傾き過ぎの印象を受けたかな。
Voを取っているのはBのウェイン・ダーレイ。上手い。


ANNIHILATOR - Bag of Tricks ★★ (2008-01-10 21:59:00)

'94年に、ROADRUNNNER RECORDSから離れるに当たってリリースされた、未発表曲&未発表バージョン/テイク集。
この手の企画盤には余り興味が沸かない性質なので、ジェフ・ウォーターズへのお布施のつもりで購入こそしたものの、
碌に聴きもせず長らく放置してしまっていたのだが、ここでの評価の高さにつられて、殆ど10年振りぐらいに
棚から引っ張り出して聴いてみたら・・・いや、確かに良いですよ!これは。
ROADRUNNERの名物A&Rモンテ・コナーが、わざわざ詳細な収録曲解説を寄せている事からも、本作が単なる契約消化用の
企画盤とは一線を画す事が分かるし、楽曲のクオリティの高さは今更に言うに及ばず、1st~3rdの美味しい部分を摘んだ
選曲といい、資料的価値も高い未発表バージョン/テイクの数々といい、ANNIHILATORファンは勿論、
それ以外にもアピールし得るカッコ良さを備えた内容に仕上がっているんじゃないかな、と。
特に個人的にそそられたのが、未発表曲⑪と、2ndデモから収録された名曲⑮⑯の存在。前者はまさに
“SOUND GOOD TO ME"に匹敵するキラー・チューンだし、後者は劣悪な音質に苦笑を覚えつつも、
アマチュア時代とは思えぬ、ジェフのド迫力Voと、演奏/作曲能力の高さに感動すら覚える音源。
ここに更に10th『SCHIZO DELUXE』に収められていた、初代Voジョン・ベイツ時代の楽曲“ANNIHILATOR"('85年)を
加えれば、ジェフが現在に至るまでに辿った音楽的変遷が凡そ把握できるようになり、ファンとしては非常に興味深い。


MORDRED - The Next Room - The Trellis ★★ (2008-01-09 23:06:44)

切迫感を煽るGリフと、聴いてるだけで体が勝手に動き出す
リズムの組み合わせが秀逸な、緊張感に満ち溢れたメタル・チューン。
こしの強いBと、スリリングなソロを奏でるGが印象に残る。
この手の曲を演らせると、やはりこのバンドは巧い。


MORDRED - The Next Room - Splinter Down ★★ (2008-01-09 22:58:54)

徐々に盛り上がっていく、70年代風ハードロック・チューン。
「泣き」を含んだ声質のVoの歌唱と、ウリ・ロートを敬愛する
Gが紡ぎ出す、タメの効いたGソロが涙腺を直撃!


MORDRED - The Next Room ★★ (2008-01-09 22:28:00)

前2作では楽曲の彩りに過ぎなかった、ラップ/ファンク/ヒップホップ色が更に増大。また、ウネリまくるOPナンバー①に
代表されるように、PANTERA型へヴィ・ロックから多大な影響を受けたと思しき本編からは、一切のスピード・チューンが
排除され・・・と、オールド・スラッシャーの落胆を誘う内容に仕上がった、'94年発表の3rdアルバム。
ところが、それから時代が一回りして、もっと過激な音楽が巷に氾濫する現在、改めて本作を聴き直してみると、
これが案外悪くない。というか、結構良くないか?これ。
①はやっぱりツマンナイ曲だし、実験色(?)が強過ぎてピンと来ない曲も多いが、重厚且つ歯切れ良く刻まれるGリフと、
こしの強いリズム隊の組み合わせが生み出す、切迫した緊張感にグイグイと引き込まれる②⑩のカッコ良さは流石だし、
何より、メロウでリズミックな③、70年代風ハードロックの④、ムーディなバラード⑥、物憂げな⑩といった、
哀メロ・ナンバーの数々が素晴しいったらありゃしない。特に、線は細いが「泣き」を感じさせる声質が魅力的な
Voの歌唱と、Gが紡ぎ出す、マイケル・シェンカーばりに「ため」の効いた泣きのGソロをフィーチュアした④は白眉。
正直、スピード命!なスラッシャーにはとても薦められたモノではないが、前2作でMORDREDが披露した独特のメロディ・センスに
感じるものがあった人なら、トライしてみる価値は大いにある1枚。微妙な評価のアルバムゆえ、中古盤もめちゃ安いしね。


POLTERGEIST - Nothing Lasts Forever - Tell Me ★★ (2008-01-08 22:49:40)

徐々にテンポを上げながら、劇的に盛り上がっていく
3rdアルバム後半の山場となる名曲。
アコギを巧みに交えた、インスト・パートのドラマティックな
アレンジが秀逸過ぎる。


POLTERGEIST - Nothing Lasts Forever - Empty Inside ★★★ (2008-01-08 22:43:44)

ザクザクのGリフとタイトに疾走するリズムのカッコ良さも
然ることながら、しっかりメロディを歌う雄々しいVoと、
流麗なメロディを紡ぎ出すGの存在こそが本曲の肝。
劇的なイントロ部分でガッと掴まれる、
高速スラッシュ・ナンバーの超名曲。


POLTERGEIST - Nothing Lasts Forever - Only You Remain ★★ (2008-01-08 22:34:06)

ミステリアスなメロディをフィーチュアした、
シンプルなノリのミドル・チューン。
大胆なアコギの導入といい、
印象的なボーカル・ハーモニーといい、
豊かなメロディといい、3rdアルバムにおける
音楽性の変化を端的に物語る名曲。


POLTERGEIST - Nothing Lasts Forever ★★★ (2008-01-08 22:24:00)

CENTURY MEDIAから離れてしまった為、当初は日本未発売だったが、そのハイクオリティな内容が輸入盤市場で評判を呼び、後に国内盤もリリースされる運びとなった、'93年発表の3rdアルバムにして、ラスト・アルバム。
デス・メタルの聖地MORRI SOUNDスタジオでレコーディングされた、分厚く、ギザギザにささくれ立った鑢状のサウンド・プロダクションが過去最強とも思える迫力を誇る一方、本作を一聴して先ず印象に残るのは、そうした攻撃性よりも、ますます強化されたメロディ重視の姿勢。
前2作にも増して、起伏に富んだメロディを歌うようになったアンドレ・グリーダーのVoが活かされた収録曲の数々は、スラッシーな疾走感や複雑な曲展開がセーブされた分、凝ったアレンジやキャッチーさが強調されていて、特に、意表を突くミステリアスなミドル・チューン①や、アメリカンな空気すら漂う穏やかなバラード⑤なんて、過去の作風とはかなり異なる味わい。
とは言っても、そうした新味の楽曲のクオリティも十分高いし、何より、アコギを隠し味に使った劇的な曲展開が堪能できる⑨や、ヘルプ参加の辣腕ドラマー、ピーター“ラビット"ハースの腕前を活かした、スピード・チューン②④⑦をしっかりと収録する等、作品全体としてはファンの期待を裏切らない内容に仕上げている辺りは流石。中でも②は、スラッシュ・メタル・バンドならではの激烈な疾走感と、このバンドならではの流麗なメロディが見事に融合を果たした、劇的極まりないPOLTERGEIST屈指の超名曲。
本作は、彼らのカタログの中では最も入手が容易な作品ゆえ(中古盤の値段も手頃)、入門編に最適の1枚かと。


POLTERGEIST - Behind My Mask - Chato's Land ★★ (2008-01-07 22:04:25)

勇壮な歌メロと曲調は、スラッシュというよりも
正統派へヴィ/パワー・メタル的と表現したくなる、
チャールズ・ブロンソン主演のアクション映画
『チャトズランド』(表記だと“シャトズ~"になっているけど)に
着想を得たという名曲。


POLTERGEIST - Behind My Mask - Drilled to Kill ★★ (2008-01-07 22:00:18)

ダイナミックな曲展開の中を、アクティブに動き回る
硬質なベース・ラインが非常にカッコイイ。
豊かなメロディを流麗に紡ぎ出すGと、
キャッチーなメロディをちゃんと「歌っている」
Voの仕事っぷりも素晴しい。


POLTERGEIST - Behind My Mask - Act of Violence ★★ (2008-01-07 21:56:28)

スラッシーに疾走したかと思えば、
ファンキーにハジけ、かと思えばサビメロは
雄々しく勇壮に展開する、様々な表情を見せてくれる
一筋縄ではいかない曲調が印象的なナンバー。


POLTERGEIST - Behind My Mask - Behind My Mask ★★ (2008-01-07 21:53:58)

2ndアルバムのタイトル・トラック。
畳み掛けるような疾走感と、ザクザク刻まれるキャッチーなリフ、
そしてGが紡ぐ流麗なメロディの組み合わせが秀逸な
高速スラッシュ・チューン。


POLTERGEIST - Behind My Mask ★★★ (2008-01-07 21:50:00)

ICED EARTHとの仕事で知られるイラストレーター、アクセル・ハーマンが手掛けた不気味な仮面のジャケット・アートワーク(但し、この頃の彼の画風は、日本のメタラーからは余り評判が宜しくない)が目印の、'91年発表の2ndアルバム。
DESTRUCTIONからの加入要請を断り、V.O.パルヴァー(G)とアンドレ・グリーダー(Vo)が本腰を入れて制作した作品だけあって、ストレートなスラッシュ・メタル・アルバムだった1st『DEPRESSION』に比べ、畳み掛けるような疾走感は保持したままに、楽曲が一層スリリング&テクニカルに練り上げられている。曲調の幅が広がった事と、前作以上に豊かなメロディが増量された事で、収録各曲のキャラ立ちがより明確となり、アルバム全体の構成にしてもメリハリの効いた、起伏に富んだ内容に仕上がった。
何よりこのバンドは、思いっきり突っ走ろうがテクニカルになろうが、決して「キャッチーさ」を失わない点が素晴しい。これはやはり、流麗にメロディを紡ぐV.O.のGワークと、確かな歌唱力を備えたアンドレの存在が大きいのかな、と。
ノイズの如きSEを、ザクザクのGリフが切り裂いてスタートする高速スラッシュ・チューン①からして、その点は強く表れているし、スピーディな曲調と、フックの効いたメロディの組み合わせが秀逸な②、様々な表情を見せる意外性に満ちた曲展開が印象的な③、硬質なBラインが非常にカッコ良いダイナミックな⑥、勇壮で正統派へヴィ・メタリックな⑧といった楽曲も、バンドの「PLTERGEIST流スラッシュ・メタル・サウンド」確立を端的に物語る名/佳曲群。
最高傑作と言うべき本作発表後、バンドはCENTURY MEDIAから、地元スイスのHUNTED HOUSE RECORDSへと移籍する。


POLTERGEIST - Depression - Ziita ★★ (2008-01-06 19:54:59)

1stデモ収録曲のリメイク。
華麗な飛翔感と、劇的な構築美を兼ね備えたGソロの威力は、
本編中でも随一。


POLTERGEIST - Depression - Prophet ★★ (2008-01-06 19:52:46)

基本はタイトに疾走するスラッシュ・チューンながら、
荒々しくも、ちゃんとメロディを歌うVoと、
Keyを隠し味に使った中盤の展開が劇的さを演出する、
本編中随一のドラマ性の高さを誇る名曲。
1stデモにも収録されていた、バンドの代表曲の1つ。


POLTERGEIST - Depression - Depression ★★ (2008-01-06 19:46:19)

不穏さを漂わせたアコギによるイントロを経て、
パワフルに疾走を開始するアルバム・タイトル・トラックで、
小気味良く動き回るリード・ベースが非常にカッコイイ
高速スラッシュ・ナンバー。


POLTERGEIST - Depression ★★ (2008-01-06 19:38:00)

シュミーア脱退後のDESTRUCTIONが発表した問題作『CRACKED BRAIN』に、Voのアンドレ・グリーダーが助っ人参加した事で、日本でも名前が知られるようになった、スイスはバーゼル出身の4人組スラッシャーPOLTERGEISTが、'89年にリリースした1stアルバム。
スイスとドイツの国境を挟んで、ご近所同士だったDESTRUCTIONとはバンドぐるみで親しかったようで、その関係性からか本作リリース当初は、「まるで小型DESTRUCTION」とのレビューが目立ったが、実際のところ彼らのサウンドは、飛翔感と構築感を兼ね備えたGソロにこそ影響が伺えるものの、全体的には、DESTRUCTIONに比べ随分とマイルドで取っ付き易い。リフにしろメロディにしろ、よりキャッチーさが強調されていて、初めて聴いた時はDESTRUCTIONよりも、FORBIDDEN等のベイエリア・スラッシュに近い感じを受けた。
デビュー作という事で(他のスラッシュ・メタル・バンド同様)、パワフルでストレートな疾走感が前面に押し出されている本作は、次作以降に比べると楽曲がやや小粒な印象も否めないが、不穏な雰囲気漂うイントロから勢い良く疾走を開始する①に始まり、小気味良く動き回るリードBが非常にカッコイイ②、メロディック且つ華麗なツインGが堪能できる⑥⑧、本編随一の劇的さを誇る⑦と、スピーディでキャッチーなスラッシュ・チューンがズラリと揃った内容は、聴き応え十分。ちなみに⑩は、KISSの名曲“STRUTTER"のカヴァーだが、元々、メロディ重視の姿勢と歌えるVoを擁したバンドゆえ、殆ど違和感なくハマっているナイスな出来。
あと、本編数曲のコーラス要員として、シュミーアが参加している事も付け加えておきたい。


POLTERGEIST ★★ (2008-01-06 19:33:00)

同郷の先輩バンド、CELTIC FROSTからの影響を感じさせるスラッシュ・メタルをプレイしていたCARRION出身の
V.O.パルヴァー(G)とアンドレ・グリーダー(Vo)が中心となって、スイスはバーゼルにて'87年に結成。
2ndデモのプロデュースをシュミーアが担当するなど、スイス/ドイツの国境を挟んで、ご近所だった縁からDESTRUCTIONとは
親交が深く、シュミーア脱退後のDESTRUCTIONのアルバム『CRACKED BRAIN』にアンドレが参加したことから
(V.O.の方にも加入要請はあったらしい)、日本でもその名が知られるようになった。
小型DESTRUCTIONと評される事が多かった彼らだが、歌えるVoと、構築美を感じさせるGを擁したサウンドは
DESTRUCTIONよりもかなりメロディアスでキャッチー。時にベイエリア・スラッシュを思わせる場面も多く、
ザクザクと刻まれるリフと、小気味良い疾走感が生み出す痛快さがその持ち味。
'89年に1st『DEPRESSION』、'91年に2nd『BEHIND THE MASK』、'92年に3rd『NOTHING LASTS FOREVER』と、確実に
成長の跡の伺える内容のアルバムを発表して、順調に活動を続けていたように思われたが、3rdを最後に解散。
リーダーのV.O.は、その後、ヘヴィ・ロック・バンドGURDを結成し、現在も活動中・・・の筈。


MORGOTH - The Eternal Fall - Female Infanticide ★★ (2008-01-05 22:51:15)

禍々しいGリフに、濁声Vo、2ビートのリズムが一丸となって
突進するオールド・スクールなデス・メタル・チューンながら、
劇的なメロディを炸裂させるGソロ・パートが、
MORGOTHらしさを主張しています。


MORGOTH - Resurrection Absurd / The Eternal Fall - Selected Killing ★★ (2008-01-05 22:48:52)

イントロのGリフからして「おっ」となります。
スラッシーな疾走感を基調としつつ、
中盤には、アコギを用いた荘厳でドラマティックなパートが
仕掛けられていたりと、凡百のデス・メタル・バンドとの
格の違いを見せ付けてくれる名曲。


MORGOTH - The Eternal Fall ★★ (2008-01-05 22:43:00)

GERMAN DEATH METAL GODSことMORGOTHが、'91年に発表した2枚目のEP。5曲収録のうち①②③が新曲、④⑤が1stデモ収録曲のリメイク。
かつてテイチクから発売された国内盤は、(↑の方の仰る通り)デビューEP『RESURRECTION ABSURD』とのカップリング仕様で、
それ1枚でMORGOTHのアマチュア時代から現在までの成長過程が振り返れる、便利な構成となっていた。
で、本作の内容はと言えば、1stフル・アルバムとなった'92年発表の『CURSED』では、へヴィネス重視の耽美方向へと
舵を切った彼らだが、この作品までは、ひたすらパワフルに疾走しまくる直球勝負のデス・メタル路線。
最初からプロフェッショナルな環境で制作されているため、デモ音源を基にしていた前作に比べ音質が向上、
楽曲やVoの迫力が大いに増していて、そのせいか、よりデス・メタル度が高まった作風との印象を受ける。
ただし、邪悪なVoや重苦しいGリフ、アクセル・ハーマン謹製の薄気味悪いジャケット・アートワーク(笑)のみで
デス・メタリックな禍々しさを主張するのではなく、②のGソロ・パートを手始めに、本編のところどころにヨーロッパ的な
湿り気を帯びたメロディを仕込んで、禍々しくも荘厳、且つドラマティックな雰囲気を演出している辺りが、このバンドの美点。
前作同様、5曲収録とは言え、全く物足りなさを感じさせない力作に仕上がっている。


MORGOTH - Resurrection Absurd / The Eternal Fall ★★ (2008-01-05 22:36:00)

'88年に、ドイツはメシェデーにて結成された4人組デス/スラッシュ・メタル・バンドMORGOTHが、独インディ・レーベルの
CENTURY MEDIAと契約後、2ndデモ・テープにリミックスを施して、'90年に発表した5曲入りデビューEP。
ICED EARTHやDESPAIRなど、CETURY MEDIA所属アーティストとの仕事で知られる、イラストレーターの
アクセル・ハーマンが手掛けた、チープで気色悪いジャケット・アートワークも強烈な本作。
いくらリミックスを施したといっても、元がデモ音源なのでサウンド・プロダクションの貧弱さは隠しようもないが、
楽曲の魅力は、そうしたマイナス面を十分カバーして余りあるカッコ良さを誇る。
基本的には、チリチリとノイジーに刻まれるGリフ、禍々しい濁声Vo、スタスタと2ビートを刻むリズムとが一丸となって
ダイナミックに突っ走る、オールド・スクールなデス/スラッシュ・サウンドながら、時に劇的さすら演出する、
湿り気とダークネスに塗れたメロディを効果的に導入している辺りは、流石、欧州出身バンドといったところか。
特に、ブルータルな曲調の中にアコギを用いて、静と動、美醜、そして荘厳な盛り上がりを演出する⑨は名曲。
僅か5曲収録とは言え、物足りなさを全く感じさせないナイスな逸品。


BELIEVER - Dimensions - Trilogy of Knowledge: Intro: The Birth ★★ (2008-01-04 22:36:20)

“INTRO:THE BIRTH"“MOVEMENT Ⅰ:THE LIE"“MOVEMENT Ⅱ:THE TRUTH"
“MOVEMENT Ⅲ:THE KEY"の4パートから構成される、20分を越える大作組曲。
メインのソプラノVoと、サブの濁声Voが演出する美醜の対比、
美しさや優雅さだけでなく、ブルータルな攻撃性も発揮する
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロといった弦楽器隊を導入した、
シンフォニック・へヴィ・メタル・サウンドは、THERIONを彷彿とさせる。
尤もBELIEVERの場合は、ドラマティックというよりも
前衛的と表現するのがピッタリくる仕上がりなんだけど。
でも、クリストフェル・ユルソンはBELIEVERから影響を受けたんじゃないかな、と。


BELIEVER - Dimensions ★★ (2008-01-04 22:19:00)

近年、メンバーが再結集してニュー・アルバム作りに勤しんでいるというクリスチャン・デス・メタル・バンド
(というかスラッシュ・メタル・バンド)BELIEVERが、'93年に発表した、現時点でのラスト作となる3rdアルバム。
個人的に初めて接した彼らの作品だったりもするのだが、当時は2、3回聴いてピンと来ず、中古屋に売っ払ってしまった
記憶があり、最近、リマスター盤が再発されたのを期に、改めて購入してリトライしてみたのだけれども・・・うーむ。
リズムからスラッシーな疾走感が、リフやボーカリゼイションからは歯切れの良さが抜け、代わりにダルでムーディな雰囲気が
増量された作風は、明らかに当時大流行していた「モダン・へヴィネス症候群」を患っている感じ。前2作に比べると
キャッチーさ(ポップという意味ではない)が失われてしまった楽曲は、即効性のインパクトに欠け、どうにも地味な印象は否めない。
ただ、②⑤のような高速スラッシュ・チューンもちゃんと収録されているし、①のソロを筆頭に、劇的なメロディを紡ぎ出す
ツインGも健在だしで、今回、改めて聴き直してみたところ、これが思ったほど印象が悪くない。
何より、本作を語る上で外すことが出来ないのが、4パート/20分を越す長尺から構成される大作組曲“TRILOGY OF KNOWEDGE"の存在。
異色の名曲“DIES IRAE"のアイデアを更に発展させ、大胆に導入されたソプラノVoや、ヴァイオリン、チェロといった弦楽器が、
クラシカルな優雅さや美しさを演出するだけでなく、時にアグレッシブにリフを刻み、時にスラッシーに疾走する、
複雑で緻密、且つパワフルな曲展開は圧巻。尤も、この手の楽曲をドラマティックと言うよりも、
「アヴァンギャルド」と表現したくなる内容に仕上げる辺りが、このバンドならではの持ち味か。


AIRTIME - Liberty Manifesto - Transmutation ★★ (2008-01-04 21:07:53)

本編ラストを締め括る、ハードで劇的なインスト・チューン。
この黄金時代のTRIUMPHを彷彿とさせる配置に思わずニンマリ。
叙情的な“LIBERTY"と併せて、インスト曲を
2曲収録している辺りもTRIUMPHっぽいか?


AIRTIME - Liberty Manifesto - Find Your Way ★★ (2008-01-04 20:58:02)

リック・エメットの哀メロ職人としての腕前に、
全く鈍りがないことが確認できる叙情ナンバー。
爽やかなサビメロはマイケル・ショットン風味と言えるかも。


AIRTIME - Liberty Manifesto - River Runs Deep ★★★ (2008-01-04 20:54:36)

ラテン・テイスト溢れるインスト曲“HEADSTREAM"から繋がる、
泣きのハード・ナンバー。
TRIUMPH屈指の名曲“ALL THE WAY"と同タイプの楽曲だが、
この手のメロディを歌わせると、やはりエメット師匠の歌声はハマリます。
隠し味として効いている、仄かなポップ風味も美味しい。


AIRTIME - Liberty Manifesto - Liberty ★★★ (2008-01-04 20:50:05)

胸を締め付けるような、泣きまくりのリック・エメットの歌声が
劇的な盛り上がりを演出する、タメの効きまくった感動的な名曲。
譜面通りに歌っているだけでは、
これほどのエモーションは生み出せませんぜ。


AIRTIME - Liberty Manifesto - Edge of Your Mind ★★★ (2008-01-04 20:45:41)

ドライブする曲調、華麗なリフ、熱を帯びた歌声とGプレイ、
強烈なフックの効き具合に、思わず涙腺と口元が緩むサビメロと、
まさに掴みに持って来い、アルバムの出来の良さを
確信させるに十分なカッコ良さを誇るハード・ロック・ナンバー。


AIRTIME - Liberty Manifesto ★★ (2008-01-04 20:27:00)

「祝・リック・エメット完全復活!」と思わず小躍りしたくなる、元TRIUMPHのリック・エメットが、VON GROOVEの
マイケル・ショットンとタッグを組んで制作したプロジェクト(現在は正式にバンドとなったらしい)の1stアルバム。
ファンとしては、久し振りにエメット師匠絡みの作品が国内発売されただけでも嬉しいが、そのうえ内容が
師匠がこれまで発表してきたソロ・アルバムは元より、TRIUMPHのオリジナル・アルバムと比べたって、
全く聴き劣りをしないクオリティを備えているのだから、何をか況や。
勿論これには、曲作りに大きく関わっている、才人マイケル・ショットンの貢献も大きかろうが、やはり本作の主役は、
華麗なるリフ・ワークに、パッションに満ち溢れたGソロ、そして多分に「泣き」を含んだエモーションなVoと、
黄金時代のTRIUMPHを思い起こさせるプレイを連発する、リック・エメットその人。
ドライブするハード・ロック・チューン①、エメット師匠の熱唱が劇的な盛り上がりを演出する③、ソロ時代の名曲
“EL CUENTO DEL GADJO"ばりのラテン・テイストにうっとりとなるインスト曲④から繋がっていく、
TRIUMPH時代の名曲“ALL THE WAY"を彷彿とさせる泣きのハード・ナンバー⑤、エメット節が堪能できる
哀メロ・ナンバー⑥といった楽曲が並ぶ、アルバム前半の聴き応えは半端じゃありません。
勿論、後半の充実度も見事なもので(⑨の曲作りにはジム・ピートリックも参加)、後期TRIUMPHよりもTRIUMPHっぽい作風に感動も一入な
(足りないのはプログレッシブな大作ぐらい?)、個人的には、今年のベスト3作品に入れても後悔はないぐらいお気に入りの1枚。


BELIEVER - Sanity Obscure - Stop the Madness ★★★ (2008-01-03 19:33:36)

2ndリリース後にシングル・カットされ、
ビデオ・クリップも作られた、BELIVERの代表曲の1つ。
SEのイントロから、へヴィな前半、メロディアスで
劇的なインスト・パート、そして激烈に疾走する後半へと
ダイナミックに移り変わっていく曲展開が素晴しい。


BELIEVER - Sanity Obscure - Nonpoint ★★ (2008-01-03 17:48:27)

叙情的なアコギによるイントロから、
猛然と疾走を開始するスピード・ナンバー。
引っ掛かり気味に刻まれる、正統派へヴィ/パワー・メタル的
とも言えるリフ・ワークと、
ドラマティックなツインGのハーモニー・パートが、
非常に印象に残る1曲。


BELIEVER - Sanity Obscure - Dies Irae (Day of Wrath) ★★ (2008-01-03 17:43:06)

弦楽器とオペラティックな女性Voをフィーチュアして、
クラシカル且つシンフォニックに盛り上がる、2ndアルバム随一の異色曲。
優雅さとパワフルさが巧みに融合した曲調は、
まるでTHERIONだが、当然の如く、こちらの方が10年早い。


BELIEVER - Sanity Obscure - Sanity Obscure ★★ (2008-01-03 17:38:50)

陽気さと不気味さが同居するクリスマス・ソング調のイントロから、
ダイナミックに展開していく2ndアルバムのタイトル・トラック。
不協和音を孕んだGリフといい、猛烈な疾走したかと思えば、
ストンとエアポケットに落ちたように
突然アコギが爪弾かれたりと、静と動が
目まぐるしく入れ替わる曲展開といい、
湧き上がるように不穏なメロディを紡ぐツインGといい、
彼らの個性が判り易く詰め込まれた名曲。


BELIEVER - Sanity Obscure ★★ (2008-01-03 17:31:00)

1st『EXTRACTION FROM MORTALITY』の好評を受け、ROAD RUNNNER RECORDSと契約を果たしたBELIEVERが、
'91年に発表した、ファンからも「バンドの最高傑作」と高い評価を得る2ndアルバム。
高らかに神と信仰について歌った歌詞(ご丁寧に歌詞カードには聖書の引用箇所まで表示されています)は相変わらずながら、
デビュー作という事で、初期衝動に忠実なストレートなスラッシュ・メタル色が濃厚に表れていた『EXTARACTION~』に比べ、
今回は、そこから更にリフやリズム、アレンジ、メロディが綿密に作り込まれていて、混沌としたイントロを経て、
どこか不協和音を孕んだリフが猛然と疾走を開始したかと思えば、突然、ブレイクが入ってアコギが爪弾かれる・・・
といった具合に、静と動、激烈さと叙情性、そしてドラマ性と奇妙さが渾然一体となって押し寄せるアルバム・タイトル・トラックの
①に代表される通り、いよいよバンドがその個性を確立し、本領を発揮し始めたとの印象を強く受ける内容に仕上がっている。
①以降も、②④⑦といった前作以上のスピードで駆け抜ける高速スラッシュ・チューンを要所に配して
全体の疾走感を保ちつつ、アコギのイントロからスタートする、パワー・メタル的なカッコ良さを誇る③、
後にシングルとしてリリースされた(ビデオ・クリップも作られた筈)緩急の効いた劇的な⑤、
弦楽器とフィメールVoをフィーチュアして、クラシカル且つシンフォニックに盛り上がる、本編随一の異色曲⑥、
U2の楽曲を巧みにアレンジして、BELIEVER色に染め上げている秀逸なカヴァー⑧を収録する等、全編これ捨て曲なし。
従来のスラッシュ・メタル的要素と、新たな実験的要素が絶妙なバランスでブレンドされた、まさに「最高傑作」の評価に恥じぬ1枚。


BELIEVER - Extraction From Mortality - Extraction From Mortality ★★★ (2008-01-03 00:23:57)

ヴァイオリンやヴィオラを用いたクラシカルな前半から、
SLAYERばりに疾走するスラッシュ・パートへと雪崩れ込む、
アルバムのタイトル・トラック。
1stはストレートなスラッシュ・メタル色が強く打ち出されていてが、
この名曲は、BELIEVERの美意識の結晶と言うべき素晴しい仕上がり。


BELIEVER - Extraction From Mortality - Shadow of Death ★★★ (2008-01-03 00:21:06)

メロウなイントロから雰囲気が一転する、ハイスピード・ナンバー。
パワー・メタリックなリフと、タイトに引き締まった疾走感が
痛快極まりなく、しっかりと構築されていながらも、
どこか不協和音的な不穏さが漂う、ツインGのハーモニー・パートも
非常に印象的。個人的には1stアルバムのハイライト・チューン。


BELIEVER - Extraction From Mortality - Unite ★★ (2008-01-03 00:13:56)

大仰でクラシカルだが、どこかストレンジな風情を漂わせた
イントロ・パートを経て、猛烈に疾走を開始する
アルバムのOPチューン。メロディックなツインGも美味しい。
BELIEVRというバンドの個性を判り易く伝える、
名刺代わりに持って来いの1曲。


ACCUSER - Double Talk - Revolution ★★★ (2008-01-01 22:02:59)

アコギによって爪弾かれる序曲“INDISTINCT ARTICULATION"から
繋がっていく、4thアルバムのハイライト・チューンの1つ。
歌に入る前の一捻りなど、凝ったリフ・ワークや
リズム・パターン、アコギの導入といった
豊富なアイデアが詰め込まれた、劇的且つダイナミックな曲展開が素晴しい。


ACCUSER - Double Talk - Money ★★★ (2008-01-01 21:53:47)

男らしく硬派なシャウトを響かせるVo、切り裂くように
刻まれるシャープなGリフ、バキバキと鳴りまくるB、
ダイナミックなリズムを叩き出すDs、そしてメロディックな
Gソロと、4thアルバムの魅力をギュッと凝縮したかのような名曲。
静と動の対比を劇的に演出する、メロウなアコギの導入も
非常に効果を上げています。


ACCUSER - Double Talk ★★★ (2008-01-01 21:47:00)

ドイツはルール地方、ズィーゲン出身の4人組スラッシュ・メタル・バンドACCUSERの日本デビュー作となった、'91年発表の3rdアルバム。
これを最後に、バンドの中心人物だったエーバハルト・ヴェイエルが脱退。4th『REPENT』以降は、スピードよりも重さ
重視の所謂「モダン・へヴィネス」路線へと傾倒していく事となる彼らだが、とりあえず本作までは、
男らしいシャウトを響かせるVoといい、ガツガツと刻まれる硬派なGリフといい、ダイナミックに
疾走するリズムといい、バリバリの正統派ジャーマン・スラッシュ・メタル路線を邁進。
CD用ボーナス・トラックとして収録されている、初期の代表曲⑨⑩⑪と聴き比べてみれば明らかなように、
リフ・ワークやリズム・パターンに更なるヒネリが加えられ(一筋縄では行かない曲展開が炸裂する④はその筆頭か)、
俄然ダイナミズムを増した楽曲の数々は、よりメロディックに練り込まれたGソロの威力もあってか、
例え長尺曲であろうとも、殆どダレることなく一気に聴かせ切る。また、バキバキと鳴りまくり、
楽曲の引き締めに大きく貢献しているマッチョなB(Voが兼任)の存在もポイントか。
個人的には、切り裂くように刻まれるGリフと、タイトな疾走感のカッコ良さ、そして効果的に導入されたアコギが演出する、
静と動の対比がドラマティックな名曲③が、本編のハイライトとしてお気に入りなれど、①⑤のようなストレートな
高速スラッシュ・チューンも捨て難い出来だし、美しいアコギの序曲⑥から繋がっていく緩急の効いた⑦は、
バンドの確かな成長を如実に物語るナンバーだしで、その他の収録曲もかなり充実。
ACCUSERの初期スラッシュ・メタル路線を総括する内容に仕上がっている、入門編に持って来いの1枚じゃないかと。


TRIUMPH ★★ (2007-12-30 11:27:00)

リック・エメットが、VON GROOVEのマイケル・ショットンとタッグを組んだAIRTIMEの『LIBERTY MANIFESTO』を購入。
エメット師匠絡みの作品が、久し振りに国内発売されただけでも目出度いが、80年代前半のTRIUMPH黄金時代を
思わせる作風に仕上がった内容の方も非常に秀逸。華麗なリフ・ワークから、パッションとエモーションを
兼ね備えたGソロ、そして強烈な「泣き」を発散する歌声と、持てる才能全てをスパークさせまくるエメット師匠の
勇姿には、「最高」以外の形容詞が思い浮かびません。
特に、ラテン風味にウットリとなるムーディなインスト曲“HEAD STREAM"から繋がる、
(TRIUMPHの名曲“ALL THE WAY"を彷彿とさせる雰囲気を備えた)泣きのハード・ナンバー“RIVER RUNS DEEP"は絶品。
TRIUMPHファンは必須の1枚じゃないでしょうか。


TRIUMPH - Surveillance - Carry on the Flame ★★★ (2007-12-24 23:04:53)

“ALL THE KING'S HORSES"から組曲形式で繋がる、
憂いとドラマ性、そして透明感を兼ね備えた、
個人的には9thアルバムの中でも一番のお気に入りの超名曲。
1度クールダウンしてから、再び盛り上がっていく場面の
カッコ良さは、何度聴いても鳥肌です。
(Keyアレンジのセンスの良さも◎)


TRIUMPH - Surveillance - Headed for Nowhere ★★★ (2007-12-24 23:01:55)

スティーヴ・モーズのバカテクGが炸裂する
スリリングなスピード・チューン。
全体的にGは大人しめな9thアルバムの中でも、
この曲のハジケ具合は際立っています。


TRIUMPH - Surveillance - Never Say Never ★★★ (2007-12-24 23:00:08)

美しいプロローグを経てスタートする、
ポップでキャッチー、且つ憂いを帯びたメロディが秀逸な、
9thアルバムの出来の良さを確信させるに十分なOPナンバー。


TRIUMPH - Surveillance ★★ (2007-12-24 22:57:00)

レコード会社との関係悪化や、メンバー間の不和など、制作当時、バンド内部の状況は修復不能な程にガタガタだった
らしいが、まるでそうとは感じさせぬ快作に仕上がった、オリジナル編成では最後の作品となる、'87年発表の9thアルバム。
レコード会社からのプレッシャーで、産業ロック的なポップさが強調されていた前作(でも完成度は高かった)に比べると、
今回は、PROLOUEやPRELUDEを随所に配した流麗な構成といい、ハード・ロッキンなエッジと、哀愁のメロディを取り戻した
楽曲の数々といい、ほんのりとながらも、かつてのTRIUMPHらしさを回復。(コンセプト・アルバムなのだとか)
まぁ、基本的には前作『SPORT OF THE KING』の路線を継承するサウンドだし、リック・エメットのGは完全に脇役に
徹していて、ブルーズ風味の泣きメロや、ドラマティックな曲展開といった要素も排除されているが、
とにかく、序曲①を経てスタートする憂いを帯びたキャッチーな②、ゲスト参加しているスティーヴ・モーズの
スリリングなGプレイが炸裂する③、組曲形式で繋がっていく、起承転結を兼ね備えた④⑤といった楽曲が並ぶ、
アルバム前半の完成度の高さの前には、少々の不満は吹っ飛ぶというもの。
中盤の楽曲がやや弱い点も惜しまれるが、叙情的なバラード⑪や、ラストを締める爽快な⑫が
これまた良い曲なので、聴き終えた後の満足感は十分。
とてもバンド内の状況が最悪だった時期に作られた作品とは思えぬ、充実した内容を誇る名盤。


TRIUMPH - The Sport of Kings - Play With the Fire ★★★ (2007-12-22 21:32:16)

リック・エメットが得意とする、
スパニッシュ風味のギター・インスト曲
“EMBRUJO"から繋がる、泣きのハード・ナンバー。
穏やな雰囲気が支配的な8thアルバムの中では
浮いて聴こえるぐらい、かつてのTRIUMPH風味が
強烈に発揮された超名曲。


TRIUMPH - The Sport of Kings ★★ (2007-12-22 21:26:00)

二ール・ショーン、エリック・マーティンといった外部ライターとの共作など、アルバム作りに執拗に口を挟んでくる
レコード会社の存在、ロン・ネヴィソンからミック・クリンクへのプロデューサー交代劇、リック・エメット(G)と、
ギル・ムーア(Ds)&マイク・レヴァイン(B)の対立etc・・・と、バンド内部が軋みを上げる中で制作、'86年に発表された8thアルバム。
レコード会社の要望に従い、ポップで穏やかな作風が強調された本作からは、ブルージーな泣きや、
ドラマティックな曲展開といった「濃い」要素が一掃され、収録曲は何れも爽やかでシンプルな仕上がり。
完全にKeyが楽曲の主導権を握っていて、G以上に目立ちまくる場面も多いため、初めて本作を聴いた時は
「随分、産業ロック化が進んだな~」と感じたものだが、ぶっちゃけ産業ロックも大好物なので、個人的には無問題。
ほんのりと哀愁の漂う④を筆頭に、メロディアスな楽曲は聴き応え十分だし、何より、悪化の一途を辿っていた
バンド内部の状況が、作品の出来に全く影響を与えていないの点は、流石ベテラン・バンドといったところか。
ただ、アルバムの完成度とは別に、「泣き」を潜めたエメット師匠の裏方に徹したGプレイや、
かつてのTRIUMPHらしさをしっかりと残した、スパニッシュ風味のインスト序曲⑧から繋がる、
泣きメロをフィーチュアしたハードな名曲⑨が完全に浮いてしまっている本編を聴くと、
「何も彼らがこの路線を演らんでも・・・」と思ってしまうのも、また事実なのであった。
1曲1曲は魅力的なのだが、正直なところ「TRIUMPHらしさ」は希薄と言わざるを得ない1枚。


TRIUMPH - Never Surrender - Little Boy Blues ★★★ (2007-12-22 00:14:32)

TRIUMPHのインスト曲では、これが一番のお気に入り。
いつ、なんどき聴いても泣けて泣けて仕方がない、
リック・エメットの「泣きのG」の真骨頂が堪能できる超名曲。
ブルージーな曲調なれど、濃過ぎず、都会的なクールさが
感じられるのが、エメット先生のGプレイにおいて
特筆すべき点でしょうか。


TRIUMPH - Thunder Seven - Time Canon / Killing Time ★★★ (2007-12-22 00:09:20)

抑揚の効いたドラマティックな曲展開と、
「華麗」としか表現のしようのない、
リック・エメットとギル・ムーアのツインVoが大変素晴しい、
“MIDSUMMER'S DAYDREAM"~“TIME CANON"から繋がる
組曲のクライマックスを飾るに相応しい名曲。


TRIUMPH - Thunder Seven - Time Goes By ★★ (2007-12-22 00:04:09)

イントロのリフこそ冴えないが、
ヴァースからサビに掛けての猛烈にフックの効いた哀メロと、
中盤のドラマティックな曲展開で、
その失点を一気に挽回する名曲。


TRIUMPH - Thunder Seven - Follow Your Heart ★★★ (2007-12-22 00:01:06)

「キャッチーなロック・チューン」の
お手本のような仕上がりの名曲。
ライブでの大盛り上がりも無理のない、
高揚感溢れる曲調が素敵過ぎる。


TRIUMPH - Thunder Seven ★★ (2007-12-21 23:57:00)

RCAからMCA RECORDSへと移籍して、'84年に発表された7thアルバム。一般的に(質はともかくセールス的に)
このアルバムまでがTRIUMPHの黄金時代とされる事が多いが、実際、本作はその評価に違わぬ優れた内容を誇る。
名手エディ・クレーマーがバンドと共同でプロデュースした、スケール感溢れるモダンな
サウンド・プロダクションのもと、これまで以上にKeyを積極活用し、メロディ重視の姿勢が打ち出された作風からは、
ますますHR/HM的なエッジは失われてしまったものの、どっこい、高いドラマ性と強力なフック、
そして哀愁のメロディを兼ね備えた楽曲のクオリティに関しては、未だ一点の曇りもない。
ミディアム・テンポの曲が大半を占めるため、通して聴くとメリハリに乏しく感じられてしまう構成に難あれど、
1曲ずつ取り出してみれば、その完成度の高さは半端なく、ダイナミックな①、躍動感に溢れたキャッチーな④、ヴァースから
サビにかけての哀メロが堪らない⑤、リック・エメット(G)の繊細な表現力がスパークする、ブルージーな泣きのインスト⑩と、
名曲/佳曲を多数収録。中でも“真夏の白日夢"という邦題通りの雰囲気を漂わせた前半から、スペーシーな浮遊感と
物悲しげなコーラスが印象的な中盤を経て、メロウでドラマティックな後半へと、組曲形式で綴られる⑥⑦⑧の流れは圧巻。
ただ、かつてのTRIUMPHなら⑦の後には疾走曲を用意していた筈が、ここではセミ・バラードとも
表現できそうな曲調の⑧へと繋がっていく辺りが、ロック色を薄めて歌モノ志向を強め始めた
バンドのスタンスを明確に表しているのかな、と。尤も、名曲には違いないので全く問題ないんだけどね。


TRIUMPH - Never Surrender - All the Way ★★★ (2007-12-21 23:50:16)

個人的に、6thアルバムのハイライト・チューンでもある、
泣きのハード・ナンバー。
アップテンポの曲調と、訴え掛ける様に、
声を振り絞って歌うリック・エメットのVo、
そして必殺のGソロが涙腺を激しく刺激する超名曲。


TRIUMPH - Never Surrender - A World of Fantasy ★★★ (2007-12-21 23:45:34)

TRIUMPHが生み出した数々のヒット曲の中でも、
最も頻繁にラジオでオンエアされた実績を持つという名曲。
侘しげなイントロからして既に泣けるが、
ポップさと泣きが絶妙に融合した曲調が、これまた絶品。


TRIUMPH - Never Surrender - Never Surrender ★★★ (2007-12-21 23:41:22)

リフだけ聴くとレゲエっぽかったりするんだけど、
その上に乗る憂いを帯びたメロディと、
ドラマティックな曲展開には、レゲエ的な緩さは皆無。
大仰なイントロ“OVERTURE(PROCESSIONAL)"と
併せてお楽しみください。


TRIUMPH - Never Surrender ★★ (2007-12-20 22:54:00)

5th『ALLIED FORCES』の大成功を受け、波に乗るバンドの「勢い」が如実に反映された快作で、
これをTRIUMPHの最高傑作として挙げるファンも多いと聞く、'83年発表の6thアルバム。
繊細さと豪快さのブレンド加減が絶妙だった『ALLIED~』に対し、今回は、より幅広いリスナー層にアピールすべく
ハードロック的な快活さは若干抑え気味にして、その分、洗練されたメロディをググッと前面に押し出した作風で、
前作に比べると、やや大人しくなってしまった印象はあるものの、メジャー・アクトとしての風格漂う、
重厚さを増した収録曲のクオリティといい、泣きメロ職人として天才的センスを発揮するリック・エメットをGを筆頭とする
各メンバーのパフォーマンスといい、名盤だった前作にも全く引けを取らない内容に仕上がっている辺りは流石。
特に、TRIUMPH(というかエメット先生)の得意パターンである哀愁に満ちた②、爪弾かれるクラシカルな
インスト曲③から繋がる泣きのハード・チューン④、大仰で劇的なイントロを経て、ドラマティックに展開する
アルバム・タイトル・トラック⑦、ラストをしんみりと締め括る、涙がちょちょ切れるギター・インスト曲⑨
といった楽曲の涙腺破壊力は半端じゃない。(テイストは異なるが、爽やかに駆け抜けるポップ・チューン⑧も名曲です)
結果的に本作も売れまくり(米ビルボード最高位は26位でゴールド・ディスク獲得)、TRIUMPHは絶頂期を迎える。
・・・のだが、この後更なる飛躍を狙ってMCA RECORDSへと移籍した事が、バンドにとって大きな転換点となるのだけど、それはまた別の話。


TRIUMPH - Allied Forces - Ordinary Man ★★★ (2007-12-20 21:44:08)

壮大にして印象的なコーラスからスタートする、7分以上に及ぶ、
プログレッシブ・ロック・テイストも感じられる大作。
カッチリと起承転結が決まったドラマティックな曲展開が
素晴しいが、全編がセンチメンタルな泣きメロで
彩られているせいか、あまり大仰さは感じられない。


TRIUMPH - Allied Forces - Fight the Good Fight ★★★ (2007-12-20 21:37:12)

もうイントロのKeyだけで泣けてくる、TRIUNPHが生み出した
名曲の数々の中でも、更に飛び抜けたクオリティを誇る超名曲。
(邦題は“必戦体勢”)
リリカルなKeyに泣き、切ないVoの歌メロに泣き、哀感が滲み出すGにも泣く。
後半はかなりドラマティックに盛り上がっていくが、
それでも一抹の寂寥感を漂わせた曲調が最高です。
それにしてもリック・エメットの歌声は、この手の泣きメロ・チューンを
歌わせると、凶悪なまでの威力を発揮しますなぁ。


TRIUMPH - Allied Forces - Allied Forces ★★★ (2007-12-20 21:31:08)

5thアルバムのタイトル・トラックにして、
TRIUMPHの楽曲の中でも、最もヘヴィ・メタリックな
アグレッションを発散するスピード・ナンバー。
リフ、歌メロ、パワフルに疾走するリズムのカッコ良さ、
いずれも際立っているが、やはり白眉はリック・エメットのG!
繊細な表現力に長けたギタリストだけど、こういう曲で
ハードに弾きまくっている時も最高です。


TRIUMPH - Allied Forces - Magic Power ★★★ (2007-12-20 21:25:58)

爽やかに駆け抜けていく曲調と、そこはかとなく漂う哀愁が
えもいわれぬ高揚感を生み出す、TRIUMPHを代表する名曲の1つ。
(HUGOがカヴァーしたりしていましたね)
シングル・カットされ、ヒットしたというのも納得のクオリティ。


TRIUMPH - Allied Forces ★★ (2007-12-19 22:44:00)

ブルース、ジャズ、クラシック、プログレetc・・・と、様々なジャンルからの影響を消化吸収して
独自のサウンド構築し、母国カナダは元より、アメリカでも絶大な人気を誇ったハードロック・トライアングル
TRIUMPHが'81年に発表した、このバンドの自他共に認める代表作として名高い5thアルバム。
3rd『JUST A GAME』で聴かせたメロディ重視のソフト路線と、4th『PROGRESSIONS OF POWER』で試みられた
エネルギッシュなハードロック路線が、理想的なバランスで融合を果たした本作は、正統派HMナンバーあり、ノリノリの
ロックンロールあり、爽快なハードポップあり、ドラマティックな大作あり、胸に沁みる哀メロ・チューンありと、バラエティ豊かな
楽曲がズラリ揃った、まさにTRIUMPHサウンドの完成形とでも言うべき充実した内容を誇る。(邦題『メタル同盟』も秀逸)
リック・エメットの緩急自在のG、パワフルに躍動するギル・ムーアのDs、BだけでなくKeyでも大きく貢献している
マイク・レヴァイン、そしてエメットとギルの華麗なるツインVoに彩られた、爽やかに駆け抜けるヒット・シングル曲②、
アグレッシブでスピーディなアルバム・タイトル・トラック④、本編のハイライトと言うべき、感動的な哀メロ・チューン⑥、
プログレ風味も感じられる8分以上に及ぶ大作⑦といった、TRIUMPHを代表する名曲の数々が次々に繰り出される様は、
とにかく圧巻。これらを聴けば、なぜ本作がアメリカで59週もの長きに渡って、ビルボードのTOP200に
チャートインし続ける程のビッグヒットとなったのか、その理由も分かると言うものだ。
TRIUMPH未体験者には、まずこのアルバムを聴くことをお薦めさせて頂きます。


TRIUMPH - Progressions of Power - Hard Road ★★★ (2007-12-18 21:31:05)

4thアルバムのラストを締め括るに相応しい、
起承転結がバッチリと決まった、ハードで劇的な名曲。
マイク・レヴァインのツボを突いたKeyプレイと、
胸を締め上げてくる切ない泣きメロの炸裂っぷりに痺れます。


TRIUMPH - Progressions of Power ★★ (2007-12-18 21:23:00)

大西洋の向こう側で勃発したNWOBHMに影響を受けた・・・かどうかは定かじゃないが、ともかく、3rd『JUST A GAME』の
哀愁や叙情性に包まれたソフト路線から一転、再びハード・ロッキンなエッジがより強調された、
アグレッシブな内容に仕上がっている、'80年発表の4thアルバム(邦題は『重爆戦略)。それにしても酷いジャケット・デザインだ(笑)
前作の、リック・エメットのGとVoがメロメロに泣きまくるメロディ重視の作風に比べると、今回はソリッドな音作りに、リズム隊が
楽曲の中心に据えられ豪快にハジける、ギル・ムーア(Ds、Vo)テイストとでも言うべき味わいが色濃い作風で、
正直、前作をこよなく愛する向きにはちょっぴり肩透かしな内容。
それでも、へヴィ・メタリックなエネルギーが漲る溌剌としたOPナンバー①や、ダイナミックな④といった楽曲は
十分にカッコイイし、勿論、前作の路線を受け継ぐ、哀愁に満ちた③や、癒し系バラード⑥も収録。そして何と言っても、
エメット先生お得意のスパニッシュ・ギター・プレイをフィーチュアしたインストの小曲⑧を前奏代わりに、
ラストを劇的に締め括る、泣きメロ満載の名曲⑨を聴けば、本作が駄作などではなく、TRIUMPHのアルバムで初めて、
米ビルボードのTOP40に食い込むヒット作となったのも、納得が行くクオリティを備えている事が分かるはず。
80年代の幕開けと共に、TRIUMPH黄金時代の到来を告げた1枚。


TRIUMPH - Just a Game - Lay It on the Line ★★ (2007-12-17 22:03:24)

繊細な冒頭のGプレイからして、既に泣けるセミ・バラード。
後のTRIUMPH流バラードの「型」ともなった1曲じゃないかな、と。
それにしてもリック・エメットは、Gだけでなく、
歌声からも猛烈な「泣き」を発散しまっくてますなぁ。


TRIUMPH - Just a Game - Hold On ★★★ (2007-12-17 21:56:46)

シングル・カットされた結果、アメリカのラジオ局で
ヘヴィ・ローテーションされ、TRIUMPHの全米進出の
足掛かりとなった名曲。爽やか且つ軽快な曲調が、
えも言われぬ高揚感を生み出しますね。


TRIUMPH - Just a Game ★★ (2007-12-17 21:50:00)

前2作の成功を受け、米メジャー・レーベルのRCAと契約。アメリカ・デビューを飾った、'79年発表の3rdアルバム。
荒削りなロックンロール色が強かった初期数作に比べ、最初からアメリカ市場を視野に入れて作られた本作はハードさが後退。
楽曲もコンパクトにまとめられ、キャッチーなメロディが前面に押し出された、マイルドな作風に仕上がっている。
ロックンロール色と共に、“BLIND LIHGT SHOW/MOON CHILD"や“THE CITY"のようなプログレッシブ・ロックの
薫りを漂わせた、複雑でドラマティックな楽曲が姿を消してしまった点は残念だけれども、1曲1曲が丁寧に練り込まれ、
哀愁のメロディと強力なフックに満ちた、洗練された収録曲の数々は、いよいよ「泣きメロ職人」としてのセンスを
スパークさせ始めたリック・エメットのエモーショナル極まりないGプレイと併せて、非常にハイクオリティ。
洗練されたメロディアス・ロック・チューンの①に始まり、哀愁に満ちたメロディと「泣き」を発散する歌声が
息苦しい程の盛り上がりを演出する②⑤、咽び泣くバラード③、Gソロに“星条旗よ永遠なれ"を組み込んだ
ノリノリの④、エメット先生の生ギターの妙技にウットリさせられる⑥、ヒット・シングルとなった爽快な⑦、
ラストをムーディに締めるブルーズ・ナンバー⑧と、全編これ一切の捨て曲なし。
・・・と、高い完成度を誇る作品にも関わらず、何故かTRIUMPHのオリジナル・アルバムの中では影の薄い本作だが、
こと「泣きメロ」のクオリティに関しては、彼らの作品の中でもトップクラスに位置する1枚と、
個人的には信じて疑わない次第。メロディ愛好家は是非ご一聴を。


TRIUMPH - Rock & Roll Machine - NEW YORK CITY STREETS(PART1&PART2) ★★ (2007-12-16 17:23:33)

バラード調のPART1から、ハードロッキンなPART2へと
繋がっていく組曲形式のナンバー。
力強いPART2も良いけど、やはり聴きモノはPART1の方で、
ジャズ/フュージョン風味を上手く取り入れた、
お洒落で都会的、且つクールな雰囲気に痺れます。


TRIUMPH - Rock & Roll Machine - The City: War March; El Duende Agonizante; Minstrel's Lament ★★★ (2007-12-16 17:06:40)

ホルストの“惑星"をモチーフにした、重々しく劇的な導入部の
PART1“WAR DANCE"、リック・エメットによる、スパニッシュGの
妙技が炸裂するPART2“EL DUENDE AGONIZANTE"、
そして、聴いてるこっちの顔が思わず歪んでしまうぐらい
VoとGが壮絶に泣きまくり、ドラマティックに盛り上がって
エンディングを迎えるPART3“MINSTREL'S LAMENT"という
3つのパートから構成される、初期TRIUMPH屈指の超名曲。


TRIUMPH - Rock & Roll Machine ★★ (2007-12-16 16:54:00)

1stと2ndの収録曲をごっちゃにした、アメリカ・デビュー盤のタイトルも『ROCK'N'ROLL MACHINE』なので
結構紛らわしく、輸入盤を購入する際は注意が必要な、'78年発表の2ndアルバム。(斯く言う自分も、昔間違えました)
オーソドックスなアメリカン・ロック色が前面に押し出され、多少古臭さを感じなくもなかった
1st『IN THE BEGINNIG』に比べると、今回は収録曲の曲調に幅が出て来ているし、キャッチーなメロディも
そこココで聴く事ができるしで、いよいよTRIUMPHが本領を発揮し始めた感あり。
仄かな叙情味が心地良いロック・チューン②や、ジャズ/フュージョン風の展開がクールな都会派バラード・パートから、
力強くハードに盛り上がっていく組曲形式の③④、エメット先生の弾きまくりGプレイが圧巻の、エネルギッシュな
アルバム・タイトル・トラック⑧といった楽曲も良いが、何より素晴しきは、“WAR MARCH"
“EL DUENDE AGONIZANTE"“MINSTREL'S LAMENT" の3パートから構成される、10分近くに及ぶ大作組曲⑥。
クラシックにフラメンコ、プログレッシブ・ロックといった様々な音楽のエッセンスが絶妙なバランスで注入された、
TRIUMPHのセンスの良さが、見事に発揮されまくったドラマティック極まりない超名曲の1つ。
本作の成功を受け、TRIUMPHは米メジャーのRCAと契約、いよいよ世界市場へと乗り込んで行く事となる。


TRIUMPH - Rock & Roll Machine - Blinding Light Show/moonchild ★★★ (2007-12-16 15:36:29)

スピーディなイントロに続いて、たっぷりと叙情味を含んだ
歌メロが流れ始めた瞬間、多くのTRIUMPHファンが
この曲の出来の良さを確信したはず。
静と動の対比が美しい劇的な曲展開、切なさの滲む歌メロ、
そしてリック・エメットの絶品のGプレイと、
この名曲を聴くためだけに1stアルバムを買っても損はないと
断言しましょう。というか買え。


TRIUMPH - In the Beginning... ★★ (2007-12-16 15:30:00)

リック・エメット(G、Vo)、ギル・ムーア(Ds、Vo)、マイク・レヴァイン(B、Key)の3人編成で、カナダが
世界に誇るハードロック・トライアングルTRIUMPHが、'76年にカナダ国内のみで発表した1stアルバム。
(元々は『TRIUMPH』というタイトルでリリースされ、再発に際して『IN THE BEGINNIG・・・』というタイトルに変更された)
快活に弾む①や、シャープな疾走感がどことなく初期RIOTを思わせる前半から、リック・エメットのGを活かした
バラード・パートの後半へと繋がっていく、2部構成のロック・チューン④⑤のようなイカした楽曲もあるものの、
全体としては、シンプルで荒削りなアメリカン・ロック・スタイルが貫かれていて、80年代全盛期の
TRIUMPHサウンドを期待して聴くと、ちょっと肩透かしを食らいかねない内容に仕上がっている。
だがしかし。それで本作を聴かずに済ますのは、余りにも勿体無いというもの。
その最大の理由が、ラストに収録された8分以上に及ぶ大作⑧の存在で、静と動を巧みに組み合わせた
ドラマティックな曲展開や、切なさの滲む歌メロ、叙情性を増幅するKeyのナイス・アシストっぷりも素晴しいが、
やはり白眉はエメット先生のGプレイ。特に中盤で炸裂するアコギ・ソロに至っては、涙腺決壊モノの強大な破壊力を誇る。
メロディ重視派のロック・ファンなら、このTRIUMPH屈指の超名曲を聴かずに死ぬ事なかれ。


ICED EARTH - Burnt Offerings - Burnt Offerings ★★★ (2007-12-15 00:41:55)

“TUBULAR BELLS"ばりのイントロに始まり、
繊細さと豪快さ、激しさと美しさを兼ね備えた
ドラマティック極まりない曲展開が堪能できる、
ICED EARTHの美味しい部分が余す所なく詰め込まれた
3rdアルバムのOPチューンにして、アルバム・タイトル・トラック。


ICED EARTH - Burnt Offerings ★★★ (2007-12-15 00:36:00)

2nd『NIGHT OF THE STORM RIDER』が日本で大ヒットしたにも関わらず、レコード会社とのビジネス上のトラブルから3年もの沈黙を余儀なくされたジョン・シェイファー(G)率いるフロリダのパワー・メタル軍団が、復活を懸けて'95年に発表した3rdアルバム。
後にジョンが「ストレスの溜まる状況が曲作りに影響を与えた」と語った通り、前作で聴かれたような壮大なオーケストレーションが脇へと下がり、生々しい音像で迫り来る楽曲群は、ICED EARTHの作品の中でも、一際ダークでヘヴィ、且つ怒りに満ちた仕上がり。(また、スラッシュ・メタル色が残る最後の作品でもある)
とは言え、別に本作発表当時、ロック・シーンを席巻していた「モダン・へヴィネス」からの影響があるわけでもなし、作品自体は、相変わらずパワフルでメランコリックでドラマティック。いや寧ろ、ICED EARTHの曲を歌うのに打って付けの歌唱力を備えた強力新Voマシュー・バーロウの加入と、大仰な装飾が取り払われた事で、よりGリフやメロディの魅力がハッキリと浮かび上がっているんじゃないかな、と。
特に、映画『エクソシスト』の“チューブラーベル”を彷彿とさせるイントロからスタートする、激しさと美しさ、繊細さと豪快さを飲み込んでダイナミックに展開していく①を筆頭に、「これぞICED EARTH節!」な②③④、そしてポロポロと零れ落ちるような、美しいアコギとピアノの調べが印象的な小曲⑦を序曲代わりに、ダンテの“神曲”をモチーフに作り上げられ、16分に及ぶ長丁場の地獄巡りを、一瞬たりともテンションを緩めることなく聴かせきる、ジョン・シェイファー渾身の組曲⑧の圧倒的迫力の前には「グゥ」の音も出ません。
個人的に、ジョンが作り出した大作曲の中でも、この“DANTE’S INFERNO”が一番のお気に入り。


SABBRABELLS - One Night Magic - Black Hill ★★ (2007-12-13 23:17:29)

1st『SABBRABELLS』収録曲のリメイク。
疾走するリフが非常に個性的且つカッコ良く、
また、インスト・パートで炸裂する
JUDAS PRIESTばりのツインGも聴きもの。


SABBAT - History of a Time to Come - I for an Eye ★★ (2007-12-13 23:13:39)

ストレートなスラッシュ・チューンが揃った1stの中でも、
静と動を巧みに曲中に取り入れたこの曲は、
2nd辺りに収録されていても不思議ではないドラマ性を誇っている。


SABBRABELLS - One Night Magic - Darkness World ★★★ (2007-12-13 23:12:21)

タメの効いたイントロからアップテンポで始まり、
Gが濃厚な泣きメロを紡ぎ出す、重く、劇的極まりない
ヘヴィ・パートを経て、再びスピードを上げつつエンディングを迎える、
初期カルメン・マキ&OZがヘヴィ・メタル化したかのような
印象を受ける、3rdアルバム収録曲の中でも1、2を争う名曲。


MORTAL SIN - An Absence of Faith - Rise or Fall ★★★ (2007-12-12 22:48:58)

冒頭のリフの刻みっぷりを聴いただけで、
楽曲の出来の良さを確信する(そしてそれは裏切られない)
4thアルバムのハイライト・チューン。
勇壮な疾走感と、劇的且つスリリングなツインGの
活躍っぷりが堪りません。


MORTAL SIN - An Absence of Faith - Dead Man Walking ★★ (2007-12-12 22:35:17)

キャッチーなGリフに一発で掴まれる、
ヘヴィでアグレッシブなスラッシュ・チューン。
アルペジオを用いて「押し」と「引き」を演出したりと、
ツインGが奏でるメロディもかなり美味しい。


MORTAL SIN - Mayhemic Destruction - Mayhemic Destruction ★★ (2007-12-12 22:22:10)

ラストを本編最速のスピードで締め括る
アルバム・タイトル・トラック。
構築美もクソなくヤケクソ気味に弾き倒す、
炸裂感溢れるGソロの迫力も凄い。


MORTAL SIN - Mayhemic Destruction - Liar ★★ (2007-12-12 22:15:59)

メロウな冒頭に始まり、スカッとハジけることなく、
煮え切らない曲調でドラマティックに盛り上がっていく様が、
ブリティッシュ・・・というかNWOBHMっぽいナンバー。


MORTAL SIN - Mayhemic Destruction - Lebanon ★★ (2007-12-12 22:12:27)

妖しく絡み合うツインGが印象的なヘヴィな前半から、
後半は猛烈な疾走へと転じる緩急の効いたスラッシュ・チューン。


MORTAL SIN - Mayhemic Destruction - Women in Leather ★★ (2007-12-12 22:10:31)

タイトル通り禍々しいインスト曲“THE CURSE"から
繋がっていく、ダークで不穏な雰囲気を撒き散らしながら、
山あり谷ありで展開していくOPナンバー。


MORTAL SIN - An Absence of Faith ★★ (2007-12-12 20:56:00)

90年代の半ばに3rdアルバムを出したきり、長らく音信が途絶えていたオーストラリア出身の5人組スラッシャーが
再結成を果たし、'07年に発表した4thアルバム。(その前に復活ライブ盤も出している筈)
MORTAL SINの音源を聴くのは、2nd『FACE OF DESPAIR』以来、実に久し振りなのだけど、肉厚な
サウンド・プロダクションといい、逞しさを増したVoといい、モタリ具合の改善されたパワフルな楽器陣の演奏といい、
嘗ての「線の細いMETALLICAフォロワー」とのイメージを覆すビルドアップぶりには、良い意味で驚かされた。
複雑さを排してシンプルにまとめられた曲展開は今風だし、スラッシーな疾走感もそれ程ではないが
(勿論、速い曲もちゃんと収録されてる)、元々、スピードでガンガン押しまくるタイプのバンドではなかったので、
落胆するには当たらない。何より、リフにソロにと大活躍のツインGの存在感が、その穴を埋めて大いに余りある。
特に、キャッチーでアグレッシブなOPリフだけでガッチリ掴まれる②や、徐々に速度を上げながら盛り上がっていく
8分以上に及ぶ大作③、へヴィ且つメランコリックな④、そして本編のハイライトと言うべき、勇壮な疾走チューン⑤
といった、ツインGの良い仕事がキラリと光る楽曲が並ぶ、アルバム前半のテンションの高さは半端じゃない。
歌唱力の向上に反比例してフックが弱まってしまったVoの歌メロと、本編後半に決め曲が欠ける点が
惜しまれるが、ともあれ、ファンなら必須のニュー・アルバムには違いない。


SABBAT - History of a Time to Come ★★ (2007-12-11 21:46:00)

マーティン・ウォルキーア(Vo)やアンディ・スニープ(G)らが、学生時代に結成したバンドHYDRAを母体に誕生した、
英国はノッティンガム出身の4人組スラッシャーSABBATが、'86年に制作した2本のデモテープの好評を受け、
ドイツのNOISE RECORDSと契約、'88年に発表したデビュー作がこれ。
スラッシーな疾走感を基調としつつ、そこにアコギ、女性Vo、ドラマティックなメロディを持ち込み、独特のサウンドを
作り上げていた2nd『DREAMWEAVER』に比べると、本作はかなりオーソドックスなスラッシュ・メタル色が濃厚。
幻想的なイントロに導かれてスタートする②にしても、8分以上に及ぶ本編随一の大作⑤にしても、
ダイナミックではあるものの、ドラマティックと言うのとはちょっと違うし、マーティンのVoスタイルが
現在とは異なるシャウト型な事と併せて、より荒々しさと疾走感が強調された仕上がりと言える。
とは言え、如何にもブリティッシュ然とした翳りを帯びて、次々に積み重ねられていくGリフのカッコ良さ、
ストーリー性に富み、スラッシュ・メタル・バンドらしからぬ構築感を湛えた歌詞と、その歌詞を、歌うと言うよりも
「語る」といった感じで綴っていくマーティンのVoの個性は、既に十分際立っている。
特に、アンディ必殺のGソロが炸裂する④や、静と動を巧みに組み合わせた劇的な曲展開が聴かれる⑥は、本作のハイライトかと。
尚、KREATORとの仕事などで知られるロイ・ローランドが手掛けたサウンド・プロダクションをバンド側は気に入っておらず、
最近リリースされた再発盤では、プロデューサーとして名を上げたアンディの手によりリマスタリングが施されている。


SABBRABELLS - One Night Magic ★★ (2007-12-10 22:44:00)

オドロオドロしさとドラマティックな様式美を兼ね備えたサウンドから、「オカルト・メタル」「サタニック・メタル」
と評された、埼玉県出身の5人組へヴィ・メタル・バンドが、'87年に発表した3rdアルバム。
メジャー・デビュー後はカリスマ性がどんどん薄れて、ごく普通のへヴィ・メタル・バンドになってしまったと
批判されることの多い彼らだが(と言ってもインディーズ時代に発表された『SABBRABELLS』を聴いた事がない我が身には
実際の所どうなのか不明なんだけど。そんなわけで願・再発!)、本作では、多彩な楽曲を揃えてメジャー・アクトとして
懐の広さを示す一方、1st収録曲のリメイク⑥、初期からライブのレパートリーだった⑧、オムニバス盤『HEAVY METAL FORCE』に
提供した名曲⑪を、CD盤のみのボーナス・トラックとして収録する等、原典回帰の姿勢も強く打ち出され、
メジャー時代とインディーズ時代の作風に、上手く折り合いを付けた内容に仕上がっている・・・んじゃないかな、と。
⑦のソロを筆頭に、幅広い表現力を誇るツインG、変幻自在にダイナミックなビートを叩き出すリズム隊、
そしてクドイくらいシアトリカルな歌唱を響かせる、キーチこと高橋喜一の個性的なVoから生み出される楽曲の数々は、
何れもハイオクオリティで捨て曲レベルのモノは存在しないが、やはり、ユニークなリフが疾走する⑥、
カルメン・マキ&OZを彷彿とさせる、重く、劇的な⑧、SABBRABELLS屈指の超名曲⑪といった、
初期路線のオドロオドロしい空気が充満したダークな楽曲のカッコ良さは別格。
尚、本作を買う場合は、出来れば旧規格版を入手するのが望ましい。再発盤では“ルルドの泉"がカットされているので。


MUNICIPAL WASTE - The Art of Partying - Lunch Hall Food Brawl ★★ (2007-12-09 19:48:33)

畳み掛けるように疾走する高速スラッシュ・チューンなんだけど、
中盤では正統派へヴィ・メタリックなGメロディも聴く事ができる。
「食堂乱闘劇」という邦題もイカしてます。


MUNICIPAL WASTE - The Art of Partying - Beer Pressure ★★ (2007-12-09 17:53:32)

シャープな疾走感を基本としつつ、
インスト・パートではIRON MAIDENチックな
ギター・ハーモニーが聴かれる名曲。
個人的には、アルバムのハイライト・チューンの1つ。


MUNICIPAL WASTE - The Art of Partying - The Art of Partying ★★ (2007-12-09 17:50:07)

激烈なインスト曲“PRE-GAME"をイントロ代わりにスタートする
アルバムOPチューンにしてアルバム・タイトル・トラック。
音作りといい、歯切れの良いGリフ、性急に突っ走るリズム、
リズミックに畳み掛けて来る上擦り気味なVoと、
80年代のクロスオーバー・スラッシュを現代に完全再現した
曲調に思わず笑みがこぼれます。
懐かしいだけでなく、ちゃんとカッコイイのも好ポイント。


EXODUS - The Atrocity Exhibition: Exhibit A - Iconoclasm ★★ (2007-12-08 02:03:20)

暴力的なまでのアグレッションを撒き散らす曲調と、
美しくすらあるツインGのハーモニー・プレイとの対比が
ドラマティックなスラッシュ・チューン。


EXODUS - The Atrocity Exhibition: Exhibit A - Children of a Worthless God ★★ (2007-12-08 01:56:33)

リー・アルタスが曲作りに加わっているせいか、
他の楽曲よりもドラマティックな仕上がりのナンバー。
たっぷりフィーチュアされたツインGと、
ロブ・デュークスのクリーンVoによる歌唱も効果的。