'79年にトロントにて結成された、リック(Vo、G)とマーク(Ds)のサンターズ兄弟と、 リック・ラザロフ(B)の3人編成からなる、カナディアン・ハード・ロック・バンドで、 '81年に1st『SHOT DOWN IN FLAMES』、'82年に2nd『RACING TIME』、'84年に3rd『GUITER ALLEY』を発表、 同郷の先輩バンドTRIUMPHにも通じる、メロディアスなハード・ロック・サウンドで好評を博す。 (制作されたままお蔵入りとなった4th『TOP SECRECY』もある。ボックスセットで聴く事が可能) そのTRIUMPHとの親交は深く、3rdアルバムのプロデュースを務めたのはリック・エメットだし、 リック・サンターズが『THE SPORT OF KINGS』『SURVEILLANCE』に楽曲提供をしたり、 TRIUMPHのツアーにサイドGとして同行し、エメット脱退後は、彼の後任として TRIUMPH加入を打診されたりしていたのは、良く知られた話。
GERMAN DEATH METAL GODSことMORGOTHが、'91年に発表した2枚目のEP。5曲収録のうち①②③が新曲、④⑤が1stデモ収録曲のリメイク。 かつてテイチクから発売された国内盤は、(↑の方の仰る通り)デビューEP『RESURRECTION ABSURD』とのカップリング仕様で、 それ1枚でMORGOTHのアマチュア時代から現在までの成長過程が振り返れる、便利な構成となっていた。 で、本作の内容はと言えば、1stフル・アルバムとなった'92年発表の『CURSED』では、へヴィネス重視の耽美方向へと 舵を切った彼らだが、この作品までは、ひたすらパワフルに疾走しまくる直球勝負のデス・メタル路線。 最初からプロフェッショナルな環境で制作されているため、デモ音源を基にしていた前作に比べ音質が向上、 楽曲やVoの迫力が大いに増していて、そのせいか、よりデス・メタル度が高まった作風との印象を受ける。 ただし、邪悪なVoや重苦しいGリフ、アクセル・ハーマン謹製の薄気味悪いジャケット・アートワーク(笑)のみで デス・メタリックな禍々しさを主張するのではなく、②のGソロ・パートを手始めに、本編のところどころにヨーロッパ的な 湿り気を帯びたメロディを仕込んで、禍々しくも荘厳、且つドラマティックな雰囲気を演出している辺りが、このバンドの美点。 前作同様、5曲収録とは言え、全く物足りなさを感じさせない力作に仕上がっている。