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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 801-900

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ACE FREHLEY - Frehley's Comet - Into the Night ★★★ (2020-02-06 00:22:48)

シングル・カットされ、PVも作られた哀愁のHRチューン。
どちらかと言えばラス・バラード色が強く感じられる仕上がりながら、
エースもGプレイでしっかりと己の個性を楽曲に刻んでいます。


ACE FREHLEY - Frehley's Comet ★★ (2020-02-04 23:51:01)

エース・フレーリー(Vo、G)がKISS脱退後に、元707のトッド・ハワーズ(Vo、G)、KISSの影武者メンバーとして有名なアントン・フィグ(Ds)、ピーター・フランプトンのバンドに在籍していたジョン・リーガン(B)らをバックに従えてソロ・プロジェクトを立ち上げ。ベテランのエディ・クレイマーをプロデューサーに招いてレコーディングを行い、'87年に発表したデビュー作がこれ。
こちとらKISSと言えば、何はさておきポール・スタンレー。続いてジーン・シモンズという認識ゆえ、エースに関しては人気メンバーと知っちゃいても興味は殆どなかったのが正直なところでして。ましてやソロ・プロジェクトなんて…。本作の入手経緯も「お店で中古盤を見かけて安かったので購入した」ぐらいの適当さだったのですが、聴いて吃驚。本家KISSに勝るとも劣らぬ良質なロックンロール・サウンドが託された秀盤じゃありませんか。
長らくライブ・アクトとして研鑽を積んでいただけあって、重厚にしてアンセミックなOPナンバー①、フィグの豪快なドラミングが冴え渡る②、拳を振り上げ合唱を誘われる⑤等、本編は実戦の場で映えそうな楽曲を多数収録。そうしたKISSのアルバムに収められていても違和感のないタテノリの楽曲も勿論良いのですが、個人的にはラス・バラードのペンによる哀愁を帯びた③とか、売れ線狙いのキャッチーなポップ・ナンバー⑦とかに特にグッと来た次第。それらを華やかに彩るエースのGプレイも実に生き生きと輝いていますよ。
ストライクゾーンど真ん中の音楽性ではなくとも、エース・フレーリーに対するぼんやりとした印象を、一気に塗り替えられるぐらいの感銘を受けた1枚でありました。


RANDY JACKSON'S CHINA RAIN - Bed of Nails - Before It's Too Late ★★★ (2020-02-04 00:19:19)

マーク・スローターとランディ・ジャクソンの共作で、
プロデュースにディナ・ストラムも関与。
バックVoとしてジェフ・スコット・ソートが参加する等、
アルバムのハイライト的役割を果たすポップ・ナンバー。
発表時期がもう5年ぐらい早ければヒットしていたのではないか?
と思わされる、キャッチーなサビメロが印象的。


RANDY JACKSON'S CHINA RAIN - Bed of Nails ★★ (2020-02-03 00:08:39)

ZEBRAの中心メンバーだったランディ・ジャクソン(Vo、G)が、同バンド解散後の’90年に立ち上げたニュー・プロジェクトCHINA RAIN。ジェフ・スコット・ソート、マーク・スローター&ディナ・ストラムのSLAUGHTER組、あるいはSKID ROWのレイチェル・ボランとデイヴ“スネイク”セイボ、そしてBON JOVIやKISS、アリス・クーパー等への楽曲提供で知られる腕利きソングライター、ジャック・ポンティら、豪華共作陣の強力を得て制作、’93年に発表したデビュー作に当たる1枚。多分唯一作。
リリース当時BURRN!!誌レビューで酒井前編集長にクソミソに貶された挙句30点だったかを献上されていて、そうなると逆にどんな内容なのか気になってしまうのが人情というもの。しかも我らがゼロ・コーポレーションからの発売とあっては、こっちに買わないという選択肢はねぇよと。
基本的にはZEBRA時代に通じるアメリカンHR路線を志向しつつ、サウンドはよりポップで売れ線な方向へと面舵一杯。その辺の戦略が前編集長の勘気に触れた模様ですが、元々ミュージシャンとしての実力に定評があったランディと、腕に覚えのあるミュージシャン&作曲家連中が力を合わせて作り上げた作品なので、内容的に質が低いわけはなく。やや優等生的というか、置きに行った感のある仕上がりで強いインパクトには欠けるものの、ライブで盛り上がりそうな⑥、キャッチーなサビメロが高揚感を高める王道ポップ・メタル⑦、歌だけでなくGでもランディが見せ場を作るバラード⑧、躍動感溢れるハードポップ⑨等々、特に本編後半に集中する秀曲の数々を聴いているだけでも十分に和めるのは確か。
もし中古屋で見かけたら、ジャケットの美女の色香に誘われてみるのも一興かと。


SKRAPP METTLE - Sensitive - Retire or Die ★★★ (2020-01-31 00:19:11)

ジェフ・スコット・ソートのエモーショナルな歌声に、
泣きを湛えたGがマッチした、実に魅力的な泣きのバラード。
色物だからといって曲作りに手を抜かない姿勢は好感が持てますよ。


SKRAPP METTLE - Sensitive - That Load ★★★ (2020-01-31 00:07:38)

歌詞は思わず対訳が欲しくなるぐらい下品なのですが、
美しいピアノのイントロに続き、HRナンバーとしての
エッジをしっかり効かせつつ、ノリ良くキャッチーに
駆け抜けていく楽曲は非常に魅力的な仕上がりで、
思わず一緒に合唱したくなります。
この歌詞を合唱してたら正気を疑われそうですが。


SKRAPP METTLE - Sensitive ★★ (2020-01-29 23:32:30)

国内盤の帯には《一体、お前らは誰なんだ?!》の惹句。アルバム制作にまつわる「バレンタインデーの午後、北米の閉鎖された製鉄工場跡地で一発録りされた」という眉唾なエピソードから、スパンク(Vo)だの、ナスティー・ガービル(Key)、ビーフ・インジェクター(B)、スクトラム・パウンダー(Ds)、ダーク・ウェスプッチ(Vo)だのと胡散臭さプンプンのメンバーの名前に至るまで、「正体不明の覆面バンド」として一部好事家の間でちょっぴり話題を呼んだSKRRAP METTLEが’91年に残した唯一のアルバム。
当時はデイヴィッド・カヴァデールやヴィンス・ニールがレコーディングに関与しているなんて噂もありましたが、インターネットで気軽に情報が手に入る現在、調べてみると実際に歌っているのはジェフ・スコット・ソートとのこと(言われてみれば確かに声はそれっぽい)
要はHR/HMにつきまとう「いかがわしい」イメージを敢えて誇張気味にパロってみせた、良くも悪くもシーンが拡散期を迎えた90年代らしい作品であり、演っている音楽はオーソドックスなロックンロール。あらゆる翻訳家から「どうせ訳しても伏字だらけになるから意味がない」と悉く翻訳作業を断られてしまったぐらい、歌われている歌詞は下品なのですが、幸いなことに英詞なのでさして気にならず。また小気味良くキャッチーなHRナンバー⑤や哀愁のバラード⑥を筆頭に、フックの効いたメロディと、メンバーのタイトなパフォーマンスに支えられた収録楽曲の数々からは「どうせジョークなんだからこんなもんで良かんべ」ってな手抜きとは無縁のプロフェッショナルな拘りが感じ取れます。
広い心でお試し頂けましたら、案外楽しめる作品ではないかと。


SKRAPP METTLE (2020-01-29 23:24:59)

適当な経歴から胡散臭いメンバーの名前に至るまで、アメリカ出身の謎多き5人組覆面HRバンド。当時は国内盤の解説を読んでもその正体がよく分からず、インターネットが発達した今でも、シンガーがジェフ・スコット・ソートであること以外は殆ど分からないままという。まぁ誰もそこまでこのバンドに興味がないだけかもしれませんが。
'91年にアルバム1枚きりを残して消滅。帯には《全米音楽専門誌賞賛の嵐に包まれた》とあるけど、本当かよと。


SQUEALER(FRENCH) - D.F.R. - Lady Love, Lady Bitch ★★★ (2020-01-29 01:06:16)

タイトルだけだと何やらアホっぽい印象を受けますが
Voの声質的にACCEPT、あるいは曲調的に『BRITISH STEEL』の頃の
JUDAS PRIESTを思わせたりもする重厚なミッド・チューンで
これが結構カッコイイ。特にドラマティックな構築美を湛えた
Gソロを経て、哀愁度がグッと高まる後半はかなり聴かせてくれますよ。


SQUEALER(FRENCH) - D.F.R. ★★ (2020-01-28 00:54:58)

フランスの港湾都市ナント出身の4人組、SQUEALERが’87年に発表した1stアルバム(なおタイトルは『DRINKING, FUCKING, ROCKING』の略なのだとか)。
自主制作盤にも関わらず瞬く間に数千枚を売り上げ、テレビ出演やフランス政府文化大臣との対談等、バンドの知名度向上とその後のサクセスに大きく貢献したという本作に託されているのは、JUDAS PRIEST、ACCEPT辺りからの影響を伺わせるストレートな正統派HMサウンド。そこにLAメタルをお手本にした思しき、ラフなノリの良さやハジけるコーラス・ワークといったアメリカンな要素もブッ込んで来ています。ちなみにフランスのバンドには珍しく歌詞は全て英詞。
篭り気味な上に薄っぺらい、お粗末極まりないプロダクションが折角の楽曲の魅力を大幅にスポイルしてくれてやがっていますが、何よりも音程に無頓着にわめき立てるパスカル・ベイリー(この人、後期EXCESSの作品でも歌っていましたっけ)の悪声Voを、欠点と貶すか個性的と前向きに捉えるかで本作の評価は大きく分かれるものと思われます。
このクセの強いヒステリックな声質のVoが受容できれば、収録楽曲のカッコ良さはなかなかなのモノですし、サウンドに華やかなアクセントを加えてくれるローラン・ラシャターのGプレイも聴き応え十分。特に“禁じられた遊び”のメロディを織り込んだGソロが繰り出される重厚なミッド・チューン②、泣きのイントロから力強く盛り上がっていく③、一気呵成に走り抜けるスピード・ナンバー⑤辺りは耳を捉える出来栄え。
全体としてチープな印象は免れ得ないものの、垢抜けた2ndよりも個人的には本作の方が好きだなぁ。


SQUEALER(FRENCH) (2020-01-28 00:50:04)

同名のバンドがドイツにもいるようですが、こっちはフランスのブルターニュ半島南東部を流れるロワール川、その河畔に位置する港湾都市ナント出身の4人組。
数本のデモテープ制作とライブ活動で徐々に人気を獲得、’87年に1st『D.F.R.』デビュー。ゲイリー・ライオンズをプロデューサーに迎えて’89年に発表した2nd『SQUEALER’S MARK』はその年のフランス国内におけるHR/HM系アルバムTOP3に入る好セールスを記録したのだとか。
3rd『THIS IS WHAT THE WORLD IS ALL ABOUT』(’91年)を発表した後、’92年にバンドは解散。最期にライブ音源も発売されているが、メンバーはこれについて「レコード会社が勝手にリリースした」とあまり快くは思っていない模様。


KILLERS(FRENCH) - ...Fils de la haine - Mercenaire ★★★ (2020-01-26 22:11:03)

3分弱のタイトなランニング・タイムをひたすら直線的に突っ走る
スピード・メタル・チューンながら、フランス語の歌詞が生み出す
柔らかな感触(声質はオッサン臭いのに)と、Voが歌う憂いを湛えた
メロディの魅力とが相俟って、いっそ優雅な印象さえ受ける
独特の味わいの名曲に仕上がっています。


KILLERS(FRENCH) - ...Fils de la haine - Le fils de la haine ★★★ (2020-01-26 22:02:19)

ブラック・メタルでも始まりそうな禍々しいイントロを蹴破って
ドタバタと怒涛の勢いで突進を開始するOPナンバー。
Voの声質がウド・ダークシュナイダー似なこともあって
「1.5倍速で聴く“FAST AS A SHARK”」的な趣きも有り。
華麗に舞うGソロも聴きどころです。


KILLERS(FRENCH) - ...Fils de la haine ★★★ (2020-01-24 00:38:43)

ポール・ディアノが率いたイギリスのKILLERS、ベルギーのKILLER、スイスのKILLER等々、似た名前のバンドは世界中に数あれど、こちらはフランスはバルバドス出身のKILLERS。本国では確固たる人気バンドの地位を築き、現在までに20枚近いアルバムを発表して活動を継続する彼らの記念すべきデビュー作('85年発表)がこちら。ちなみに、後に国内盤仕様のCDが発売された時の邦題は『憎しみの果てに』でした。
当時「フランスのACCEPT」と評されたという彼らのゴリ押しパワー・メタル・サウンドの魅力は、禍々しいイントロを蹴破って、ウド・ダークシュナイダーばりの金属シャウトVo、鼓膜を切り裂く鋭利なGリフ、猪突猛進リズムとが土砂崩れ気味に畳み掛けて来る、まるで「VENOMが演奏する“FAST AS A SHARK”」的迫力を誇るOPナンバー①に集約。音質は酷いもんですが、改めて聴いてもこのカッコ良さにはテンションガン上がりですよ。
それでいて、力押し一辺倒の無骨さのみが武器のバンドかと言えばそんなことはなく。押せ押せの楽曲の中にも緩急や劇的な曲展開がしっかりと息衝いており、仏語詞による柔らかな語感と憂いを帯びたメロディが相俟って、時にサウンドがそこはかとない「優美さ」すら発散する辺りは流石フランス出身バンド。基本バラードながら激しくアップダウンを繰り広げる③、葬送行進曲をイントロに据えて前半は抑え気味に、後半で一気にはっちゃけるバンドのテーマ曲⑥、そして直線的に突っ走りながらも、Voが印象的なメロディを滑らかに歌い上げる名曲⑦等は、そうした彼らの真骨頂が刻まれた逸品ではないかと。
80年代フレンチ・メタル・シーンの充実ぶりを裏付けてくれる名盤の一つです。


KILLERS(FRENCH) (2020-01-24 00:34:45)

フランス南部のバルバドス出身で、'82年に結成。
'85年に1st『...Fils de la haine』でレコード・デビューを飾って以来、強固なファン・ベースを築き一度も解散することなく現在まで活動を継続。リリースしたアルバムはライブ盤含め20枚以上に及ぶご長寿HMバンド。
ちなみに彼らのカタログは、90年代に6thアルバム(+ライブ盤)までは新星堂から、所謂「わら半紙帯」を付けた国内仕様盤がリリースされていて、当時はフレンチ・メタルにさほど興味がなかったので、「なんか安っぽいなぁ」と買い逃してしまったことを未だに悔いています。


Steel Crown - Sunset Warriors - Sunset Warriors ★★★ (2020-01-21 23:16:38)

穏やかなバラード風の導入を経て、
突如アグレッシブにテンポアップするアルバム表題曲。
キレキレに動き回るGのカッコ良さは勿論のこと、
地味にBが印象的な仕事をしてくれているのもポイントです。


Steel Crown - Sunset Warriors - Drifting in My Mind ★★★ (2020-01-21 23:10:55)

Gリフで押しまくるNWOBHMの洗礼を受けた疾走ナンバー。
音程の怪しいVoに、イマサンな音質がアングラ臭をプンプンに漂わせつつも
ドラマティックに組み上げられたGソロが鮮烈に走り始めると
全てを許せる気になるというもの。
1stの頃のSILVER MOUNTAINに通じる魅力あり。


Steel Crown - Sunset Warriors ★★★ (2020-01-21 00:16:22)

HR/HMが音楽シーンのメインストリームへと浮上した’86年。多くのバンドが「洗練」目指して舵を切る最中にあって、メタルバブルとは100パー無縁なのが一目瞭然の貧相…もとい、手作り感溢れるアートワークのインパクトでマニアのハートをカツアゲした、イタリア出身の5人組のデビュー作。ちなみにこのジャケ絵、最初は脱力を誘われますが、ずっと見てると段々愛しさを覚えて来るから不思議ですよ。(え?覚えない?)
本作で聴かれるのは、Gリフでグイグイと押して来るNWOBHMからの濃厚な影響を伺わせる正統派HM。音質はチープで、Voも音痴。世紀末チックなアートワークと併せて、垢抜けなさのオーラがヒューマンガス様も怯むレベルでモワモワ立ち昇ってきます。しかし楽器陣の演奏はタイトでキレがあり、Voだって歌唱能力不足は擁護し難いものがありつつ、彼が歌う哀愁を孕んだメロディは結構魅力的なんですよ、これが。そして何よりテク/センス共にグンバツな輝きを放つギタリストの演奏こそがアルバムのハイライト。
忙しなく回転する曲調の中で劇的に組み上げられたソロが閃く②や、イントロがUFOの名曲“DOCTOR, DOCTOR”を彷彿とさせる⑥、バラード風の導入部からスピードアップして畳み掛けるNWOBHM然とした仕上がりの疾走ナンバー⑦といった楽曲を聴いていると、何故だか「イタリアのSILVER MOUNTAIN」との表現が脳裏を過って仕方がないという。
本国では名作として人気が高いらしいのも納得の1枚。しっかりCD化だってされていて、そちらは’89年発表のEP『NIGHT WALK』とのお得な2㏌1仕様。踏み絵替わりのジャケを見て、素敵なサムシング(byサトームセン)を感じた方にお薦め致します。


Steel Crown (2020-01-21 00:08:16)

イタリアのフリウリ・ベネチア・ジュリア自治州の州都トリエステにて'80年に結成。
デモテープやライブ音源の発表、あるいはコンピレーション・アルバムへの楽曲提供で実績を積み上げて、80年代半ばにダンス・ミュージック・レーベルとして知られるDISCOMAGICと契約を交わし、'86年に1st『SUNSET WARRIORS』でデビュー。NWOBHM直系の正統派HMサウンドのカッコ良さと、漫画研究会所属の中学生が描いたようなジャケットがマニアのハートを震わせたという。
'89年に4曲入りEP『NIGHT WALK』をリリースした後解散したが、00年代に入って復活を果たした模様。


BLACK 'N BLUE - Black 'n Blue - I'm the King ★★★ (2020-01-19 23:51:48)

Gリフを主軸にスピーディに駆け抜ける曲調等、
“THE STRONG WILL ROCK”と並んで欧州HMからの影響を
色濃く感じ取ることが出来る疾走ナンバー。
決して能天気なわけじゃないが、陰に籠らず
カラッとした抜けの良さがあるのもこのバンドならでは。


BLACK 'N BLUE - Black 'n Blue - The Strong Will Rock ★★★ (2020-01-19 23:45:01)

憂いを帯びたメロディや重厚に刻まれるリフ&リズムが
ブリティッシュHM勢からの影響を濃厚に伺わせる
初期LAメタルならではの魅力を放つOPナンバー。
終盤にシャウト一発、テンポアップする曲展開が最高ですよ。


BLACK 'N BLUE - Black 'n Blue ★★★ (2020-01-17 00:20:16)

オレゴン州といえば、思い出すのはドラマ『オレゴンから愛』(古い)と、ポートランド出身で、百花繚乱のLAメタル・シーンにおいても大きな存在感を放ったBLACK’ N BLUEのこと。本作は彼らがメジャーのGEFFEN RECORDSと契約後、わざわざ西ドイツまで渡りプロデューサーにACCEPTやSCORPIONSとの仕事で知られるディーター・ダークスを起用してレコーディングを行い、'84年に発表した1stアルバム。
初めて本作を手に取った当時、メンバーのイラストが描かれたジャケットを見ただけでは、「ジェイミー・セント・ジェイムズ(Vo)ってディー・スナイダーに似てるなぁ」とぼんやり思う程度で全くテンション上がりませんでしたが、しかし「どうせ能天気なロックンロールを演ってんだろ?」との偏見は、重厚なリフ&リズムが力強く押し出して来るOPナンバー①の迫力を前に、早くも雲散霧消。MTVで人気を博した代表曲④のような、カラッとキャッチーな楽曲を随所に散らしつつ、BLACK’ N BLUEのカタログ中最もメタリックなサウンドが託されている本作は、前述の①や、ハード・ドライヴィンな③、硬派な曲調から仄かに哀愁を帯びたメロディが浮かび上がる⑧、タテノリの疾走ナンバー⑨等、伝説的コンピ盤『METAL MASSACRE』シリーズの第1弾にヘヴィな⑩が起用されて、METALLICAと肩を並べたのは伊達じゃねぇ!と思わされる楽曲の数々が印象に残ります。
あと、重厚なムードも身に纏った音楽性とか、デビュー作のレコーディングが遅延するうちにLAメタル・ブームの波に乗り遅れてしまいヒット・バンドとしての地位を築き損ねた運の悪さとか、妙にROUGH CUTTと重ねて見てしまうことが多い1枚でもあるという。


Dark Heart - Shadows of the Night - Shout It out ★★★ (2020-01-15 00:04:58)

インストの前半と、テンポアップする後半の二部構成からなる
アルバム最長の7分半に及ぶ大作ナンバー。
その割に大仰さよりも素朴な雰囲気が勝ってしまうのがこのバンドらしいところ。
ここでもやはりメロディアスに駆け巡るGが非常に印象的な仕事をしてくれています。


Dark Heart - Shadows of the Night - Don't Break The Circle ★★★ (2020-01-14 23:58:42)

DEMONの名曲みたいなタイトルですが
実際ちょっと通じる雰囲気を感じたりもするという。
Voの力量不足は如何ともし難いですが、
ツボを押さえたGソロと、印象的に舞うボーカル・ハーモニーが
それを補って余りある魅力を提供してくれていますよ。


Dark Heart - Shadows of the Night ★★★ (2020-01-13 23:40:16)

先日BATTLEAXEのアルバムを聴き直していて、ふと思い出したのがこのDARK HEARTのこと。英国はノース・ヨークシャー出身の5人組で、GUARDIAN RECORDSリリースのコンピ盤『PURE OVERKILL』(’83年)に、MILLENIUMやSPARTAN WARRIOR、INCUBUS、RISK等と共に名を連ねていたTOKYO ROSEを前身とするバンドで、ドラマーが元BATTLEAXEのイアン・トンプソンだったなぁと。
美しい絵画的なジャケットが目を惹く本作は、彼らが'84年にROADRUNNER RECORDSに残した最初で最後のアルバムで、長らく未CD化だった物が'08年にMETAL MINDから1000枚限定でリイシュー。果たして1000枚も需要があるのだろうか…ってな(失礼な)疑問はさておき、篭った音質にヘタウマVo、特段速くもアグレッシブでもない楽曲等々、NWOBHM愛好家の琴線に触れるいなたいサウンドは、若い頃に聴いたら「地味」「面白味に欠ける」と切って捨てていた気がしますが、今聴くとこの愚直なまでのメタル一直線ぶり、天カスだけ振りかけられたウドンみたいな味わいに胸がホンワカパッパしますよ。そういう意味では音的にもBATTLEAXEに通じるバンドと言えるかもしれません。
ただ、いかにも英国然とした湿った旋律を懇々と紡ぎ、随所でメロディアスにハモる2本のGの活躍ぶりはBATTLEAXE以上に顕著で、荘厳なコーラスと劇的な2本のGの絡みが辛抱堪らん⑤、疾走するツインGが主役といっても過言ではない⑥、バラード調に始まってドラマティックに盛り上がりながら本編を締め括る⑨辺りは、このバンドの真骨頂が刻まれた逸品。
積極的に人に薦めるよりも、個人的にこっそり聴き続けていきたい愛すべき1枚ですね。


Dark Heart (2020-01-13 23:35:17)

英国はヨークシャー州ノーザラートン出身。
GUARDIAN RECORDS N’ TAPESからリリースされたコンピレーション・アルバム『PURE OVERKILL』に参加していたTOKYO ROSEを前身に誕生。ドラマーはBATTLEAXEの1stと2ndに参加していたイアン・トンプソン。
印象的なジャケット含め、マニアから愛されるデビュー作『SHADOWS OF THE NIGHT』(’84年)1枚をROADRUNNER RECORDSに残してバンドは消滅。'87年にEPを発表しているとの情報もありますが、実在を示す証拠はない模様。


BATTLEAXE - Heavy Metal Sanctuary - Kingdom Come ★★★ (2020-01-13 01:21:31)

抒情的なイントロからスタートする、いかにも英国産HMらしい
憂いを充満させた重厚なミッド・チューン。
デイヴ・キングのデビュー当時とは見(聴)違えるような熱唱が、
ドラマティックな曲展開を力強く彩ってくれています。


BATTLEAXE - Heavy Metal Sanctuary - Hail to the King ★★★ (2020-01-13 01:15:43)

Gリフの切れ味、Voの歌唱力、プロダクションの充実まで
80年代当時よりも格段にパワーアップを遂げている
(しかも「らしさ」だって全く失われてはいない)
復活BATTLEAXEの魅力の粋を結集したかのような名曲。
ハモリながら疾走するツインGのカッコ良さはガッツポーズ物ですよ。


BATTLEAXE - Heavy Metal Sanctuary ★★★ (2020-01-13 01:02:23)

NWOBHM期に活躍。後にSATAN~PARIAHに参加するイアン・マコーマック(Ds)が在籍していた英国サンダーランド出身のBATTLEAXEが復活。ジョン・サイクスの後釜としてTYGERS OF PAN TANGに加わったことで知られるギタリスト、フレッド・パーサーをプロデューサーに迎え、'14年に発表した通算3枚目となるアルバムがこちら。
再結成の話を耳にしても「需要あったんだ?(笑)」と半笑いを浮かべたままの我が身でしたが、大仰な導入を経てOPナンバー①のGリフがスピーディに走り始めた途端、そのカッコ良さに、舐めくさった態度に正拳突きをかまされたような衝撃を受けましたよ。
「何も足さない」「何も引かない」サントリーウィスキーが如き超超オーソドックスなHMサウンド(バイカーズ・ロック時代のSAXONとかに近しい)は、デビュー当時からまんじりとも変化してませんが、元来、尖がった楽曲や超絶技巧が売りのバンドではなかったがゆえに経年劣化とも無縁。…どころか寧ろ、重厚な音作りから格段に逞しさを増したVoの歌唱力、ツインGの煽情力に至るまで、30年の時を重ねた本作の方が遥かにパワーUPを遂げているのだから度肝を抜かれます。JUDAS PRIESTの“FREEWHEEL BURNING”を思わす(?)⑥、デイヴ・キングのパワフルな歌唱が炸裂する⑦、英国然とした湿ったメロディにグッとくる⑪等、聴いているだけで自然と拳を振り上げ、頭を振りたくなる疾走感とノリの良さを伴う楽曲がズラリ揃った本編は捨て曲なしの充実っぷり。中でも勇ましいVo、シャープなリフ、劇的なツインGが切れ味鋭く疾駆する③は万歳三唱モノの名曲です。
油断している輩のドタマに「戦斧」ぶち込まんとする力作。BATTLEAXEの最高傑作ではないでしょうか?


TAROT - For the Glory of Nothing ★★★ (2020-01-09 01:10:44)

TAROTと言えばフィンランドHR/HMシーン黎明期を支えた重要バンド。昔はゼロ・コーポレーションから細々とアルバムを発表し、北欧メタル愛好家のみがひっそり愛するB級バンド…ってなイメージを勝手に抱いてましたが、それが今じゃリーダーのマルコ・ヒエタラ(Vo)は欧州でもトップクラスの人気を誇るNIGHTWISHのメンバーに迎えられ、復活後のアルバム『GRAVITY OF LIGHT』(’10年)が母国チャートにおいて№1ヒットを飛ばす程の人気者になっているというのですから、隔世の感を覚えずにはいられませんよ。
本作は'98年リリースのTAROTの5th。これを最後に(一旦)活動を停止している上、発表当時購入したかどうかも記憶があやふやな程度の思い入れしかなかった1枚なれど、改めて聴き直してみれば、これが「いや結構良い!」と評価を一気に上方修正させられた次第。
90年代後半という時代性を鑑みてか、全体的にG主導のヘヴィネスの増量が図られている点は事実ですが、硬質なリフ&リズム、神秘的に煌めくKeyと泣きのG、そして「荒くれロニー」といった趣きのマルコの歌声に冷ややかに彩られた、疾走ナンバー①、重厚な大作④、北欧民謡風味バラード⑧辺りが物語る通り、様式美HM時代のRAINBOWとBLACK SABBATHを足して2で割り、北欧メタルの調味料を振りかけたような従来のサウンドも、憂いと冷気を孕んだ哀メロの魅力も、本作ではきっちりと担保されています。
重々しい②、モダンなアレンジと劇的な曲展開を盛り込んだ③、力強く盛り上がる⑧…と、TAROTの新たな魅力が開花した意欲作だっただけに、所属レーベルのゼロ・コーポレーションの閉鎖等、発表時期が悪かったことが悔やまれる1枚であります。


SARAYA - Saraya - Gypsy Child ★★★ (2020-01-08 00:23:03)

洗練されたアダルトな雰囲気も漂うロック・チューン。
ハードポップ・ナンバーのみならず、勢いだけでは誤魔化せない
この手のムーディな楽曲を書き上げ、かつ説得力十分にパフォームする
バンドの実力の程が伺える名曲。終盤のサライヤ嬢の熱唱に◎を進呈したい。


SARAYA - Saraya - Healing Touch ★★★ (2020-01-08 00:17:51)

適度にKeyの効いた初期BON JOVI風味のメロディアスHRナンバー。
サライヤ嬢のほんのりハスキーな歌声が、楽曲が纏った哀愁味を
より一層引き立たせてくれています。


SARAYA - Saraya ★★★ (2020-01-07 00:50:26)

VIXENの成功が契機だったのか、80年代後半から女性ミュージシャンをフィーチュアしたバンド――ゴリゴリのHM路線ではなく洗練されたメロハー系――がポツポツと日本デビューを飾るようになり、個人的にその中でも印象残っているバンドの一つが、サンディ・サルヴァドールをフロント・パーソンに戴き、彼女のセカンド・ネームからバンド名を取ってSARAYA(サライヤ)を名乗ったニュージャージー出身の5人組。
2枚のアルバムを残して解散してしまったこの短命なバンド、本作は彼女らが'89年に発表した1stアルバムで、プロデュースはKANSASやゲイリー・ムーア等との仕事で知られるジェフ・グリックスマンが担当。開幕役を担う①がブルージーな味わいの、どちらかと言えば地味めな楽曲ゆえ「またぞろブルーズ・ブームにいっちょ噛みするべく現れた連中か」と警戒してしまいましたが、続く②は初期BON JOVIを思わせる哀愁のメロハー。離れかけていたこちらのハートを再びグッと手繰り寄せてくれます。以降は、ムーディに盛り上がっていく④や美しいピアノのイントロからHR然とした疾走へ転じるアグレッシブな⑦、ヒット・チャートを賑わしてもおかしくなかったキャッチーな⑧からメロウなバラード⑨まで、聴き終えてみると本編には実に多彩な楽曲が揃っていたことに気付かされます。
全体的にやや優等生的な仕上がりで強烈なパンチには欠けるものの、Key奏者にして曲作りの担い手グレッグ・ミュナーの才と、彼が腕を振るった楽曲をハスキーボイスでパワフルに歌い上げるサライヤ嬢のシンガーとしての実力を納得するのには十分なクオリティを有する1枚。長らく国内盤が廃盤状態のままほったらかしってのが納得いきませんね。


VIXEN - Live & Learn - Live & Learn ★★★ (2020-01-05 23:29:44)

そっけないプロダクションに、重たげに刻まれるリフ&リズム等、
80年代のVIXENとは趣を異する仕上がりですが、Voが歌う
憂いを帯びたメロディに、キレのあるジャンのGプレイ、
哀愁度を高めるボーカル・ハーモニー等、これはこれで全然あり!と
膝を打たずにはいられない魅力の備わったアルバム表題曲。


VIXEN - Live & Learn ★★ (2020-01-04 00:45:43)

女性ミュージシャンだけの本格派HRバンドとして話題を呼び、2枚のスタジオ・アルバムを残して解散したVIXENが再結成を遂げたのは90年代後半のこと。中心メンバーであったジャン・クーネムンド(G)を欠いた編成でレコーディング、'98年に発表された復活作『TAGERINE』が当時のHR/HMシーンの流行に寄せた結果空回り感の半端ない惨状を呈していたため、こちとらVIXENに対する興味は急速にフェードアウトしてしまったのですが、ジャンがバンドに復帰し、ほぼ彼女のソロ・プロジェクト状態で制作されている本作(4th、’06年)は、やはり流石の出来栄えを誇っていたという。
無論、初期2作のようなキャピキャピ(死語)した感じは薄れ――50過ぎてもそんなノリを維持していたらそれはそれで凄いですが――全体的にシリアスさを増したサウンドは、ムーディで落ち着いた雰囲気が支配的。かつてのような華やかなポップ・メタル路線を期待する向きには少々地味に思える楽曲も散見される仕上がりながら、要所でキラリと光るジャンの曲作りの腕前は健在ですし、年齢を重ねて円熟味を増したGプレイも楽曲を魅力的に彩ってくれていますよ。特に、憂いを帯びたキャッチーなメロディと小気味良く動き回るGが印象的なアルバム表題曲②や、物悲しく駆け抜けていくポップ・チューン③辺りの出来栄えは秀逸です。
かように優れたアルバムを残してくれたジャン・クーネムンドでしたが、'13年に癌との闘病の末に逝去。彼女の志を受け継ぎVIXENのオリジナル・メンバー再結集が実現したものの、残念ながら現在に至るも新作アルバムは発表されていません。


A Ⅱ Z - The Witch of Berkeley - Live - Treason ★★★ (2019-12-26 23:30:40)

AⅡZ初のスタジオ録音のシングル『NO FUN AFTER MIDNIGHT』の
B面曲で、攻撃的なGリフといい、シンプルかつスピーディな曲調といい
まさに「NWOBHM!」感溢れる名曲。
ラーズ・ウルリッヒ編纂のコンピ盤『NWOBHM '79 REVISITED』('90年)に
選曲されたことでちょっぴり注目を集めました。


A Ⅱ Z - The Witch of Berkeley - Live - The Witch of Berkeley ★★ (2019-12-26 23:24:02)

疾走感溢れる曲調に乗せてブンブンとドライヴしまくるBと、
終盤で朗々響き渡る(タイトルに相応しい)怪しげなコーラスが
印象的なアルバム表題曲。


A Ⅱ Z - The Witch of Berkeley - Live ★★★ (2019-12-25 23:25:44)

NWOBHM特集の常連バンドで、英国はマンチェスター出身。後にTYTAN、AC/DC、DIO、マイケル・シェンカー等々、様々なバンドに参加する渡り鳥ドラマー、サイモン・ライトが在籍していたことでも知られる4人組、'80年発表のデビュー作。
堂々メジャー・リリースなのに、レーベルにレコーディング費用をケチられたせいで地元でのクラブ・ギグを利用してのライブ録音を余儀なくされるという、駆け出しバンドの悲哀が伝わってくるエピソードとセットで語られる機会の多い本作ですが、必ずしもそれがマイナス方面にばかり作用しているわけじゃないことは、一発録りのハンデをものともしないメンバーのタイトな演奏力と、冒頭の「AⅡZ!」「AⅡZ!」コールに始まり、⑧における熱の篭った掛け合いに至るまで、観衆のホットな盛り上がりにも後押しされて終始高いテンションをキープし続けるイキの良い本編を聴けば明らか。
オカルティックなアートワークやアルバム・タイトルに反し、ノー・ギミック且つシンプルに突き進むサウンドからは、暗さやオドロオドロしさといったパンチの効いた個性は感じられないものの、印象的なコーラスをフィーチュアした疾走ナンバー⑥、緩急を盛り込み劇的に展開する⑦等のカッコ良さには間違いなく胸が熱くなるモノがありますよ。あと再発盤にはボートラとして1stシングル“TREASON”が収録されていることもポイント。ラーズ・ウルリッヒ編纂『NWOBHM ’79 REVISITED』でも取り上げていた、攻撃的なGリフを全面に押し立てて疾走するこの名曲聴きたさに、こちとら本作を購入したぐらいで。
いまいち冴えないバンド名で損してる気がしますが、良い作品ですよ。


A Ⅱ Z (2019-12-25 23:23:32)

デイヴ(Vo)とゲイリー(G)のオーウェンズ兄弟が音頭を取って'79年に英国マンチェスターにて結成。
ご近所さんだったPOLYDOR RECORDSの会計士にデモテープを渡してみたら、本当に同レーベルと契約が成立するという夢のようなチャンスを掴むも、待っていたのは、低予算のライブ・レコーディングでデビューという厳しい現実だったという。
その後もドラマーをサイモン・ライトに替え、スウェーデンのシングル・チャートTOP40に入ったらしい“VALHALLA FORCE”や、ラーズ・ウルリッヒお気に入りの“TREASON”、ラス・バラード作曲のポップな“I’M THE ONE WHO LOVES YOU”等のシングルを発表したが、2ndアルバムの制作前にPOLYDORから契約解除を通告されてしまっている。


GIRLSCHOOL - Screaming Blue Murder - Don't Call It Love ★★★ (2019-12-23 23:53:48)

練られたGフレーズから、哀愁を湛えてキャッチーな歌メロまで
勢い任せではない構築美を感じさせる仕上がり。
バンドの作曲能力の成長がしかと刻まれた名曲です。


GIRLSCHOOL - Screaming Blue Murder ★★★ (2019-12-23 00:05:10)

先頃来日公演も敢行した、NWOBHMが誇るご長寿ガールズ・ロック・バンド…なんて書いたらケツを蹴っ飛ばされそうなGIRLSCHOOLが、Bをイーニッド・ウィリアムズからジレン“ジル”ウェストンにチェンジして'84年に発表した3rdフル・アルバム。
前2作の成功を糧に、更なる幅広いリスナー層へアピールするべくバラエティ豊かな曲作りが試みられている本作は、パンキッシュな炸裂感や疾走感を抑制。これまで無造作に撒き散らかされていたエネルギーに指向性を持たせて、整合性を高める方向に集約することで、HR然としたキャッチー&メロディアスな魅力の底上げが図られています。
明確に「叩きつける」よりも「聴かせる」ことを重視した仕上がりの楽曲は、破天荒さが薄まった分全体的に小粒な感は否めないものの、この完成度の高さには間違いなく唸らされるもの有り。本作をもって彼女たちがミュージシャンとして更なる成長を遂げたことは疑う余地がありませんよ。特に、身体を揺らすシンプルなノリの良さと、Gが奏でる一聴で耳を捉える印象的なメロディが散りばめられた⑥は、本作ならではの魅力を備えたメロディアスな名曲。そこから前作に収録されていても違和感のない疾走ナンバー⑦へと繋ぐ曲展開にも痺れさせて頂きました。あと一緒に歌わずにはいられないキャッチーさを備えたアルバム表題曲①も素晴らしいなぁと。
「アタイたちだっていつまでもムチャはやってられないのサ…」ってなスケ番グループからの卒業を匂わせる作風に一抹の寂しさを覚えつつも、そうした過渡期ならではの味わいがこれはこれで大変美味な1枚でもあるという。


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - EDGE OF THE WORLD ★★★ (2019-12-20 00:52:00)

OPナンバーとしてはやや勢いの乏しく
初めて聴いた時は少々物足りなさを感じたりもしたのですが
聴けば聴くほどに味わいを増すスルメ的名曲。
暗過ぎず、かといって明るくもない。ヘタウマVoが歌う
曇り空のような灰色の憂い漂うメロディが実に英国的。


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - TOO CLOSE FOR COMFORT ★★★ (2019-12-20 00:45:31)

LIMELIGHRの“ASHES TO ASHES”とか、DARK STARの“LADY OF MARS”、
あるいはINCUBUSの“HELLEN TO TROY”とか、UFOの“DOCTOR, DOCTOR”からの
影響を伺わせるNWOBHMの名曲は多いですが、これもその一つではないでしょうか。


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD ★★★ (2019-12-19 00:46:24)

日本や北欧等「WOLF」と名の付くHR/HMバンドは世界中にゴマンと存在しますが、こちらは英国出身の5人組。前身のBLACK AXE時代に発表したシングル『HIGHWAY RIDER』(’81年)が好セールスを記録したことでメジャーのCRYSALIS RECORDSの興味を引き契約をゲット。「もっと売れそうな名前に変えろや」との要請に従い、バンド名をWOLFと改めデビュー作のレコーディングに取り掛かるも、結局出来上がったアルバムはレーベルの手のひら返しにより無情にもお蔵入りの憂き目に。本作はMALSELOUM RECORDSから'84年にリリースされることで漸く陽の目をみることとなりました。
バンド名からゴリゴリのHMサウンドを期待してしまいますし、実際、代表曲“RED LIGHT”みたいなアグレッシブな疾走ナンバーも収められているのですが、ウェットなメロディを紡ぐ2本のGといい、歌唱力的には中の下ながら、侘し気な哀愁漂う魅力的な歌メロを拾ってくれるVoといい、どちらかと言えばこのバンドの本質は、時にKeyを交えつつメロウに聴かせるミドル・テンポの楽曲の方に強く表れているように感じられます。
泣きのイントロだけで目を細めてしまうOPナンバー①、デビュー・シングルでもあった②、コーラスはキャッチーだがメロディは憂いを秘めている⑦、UFOの名曲“DOCTOR, DOCTOR”を彷彿とさせるシャッフル・チューン⑧、きびきびとアルバムを締め括る⑩等々…収録曲の充実ぶりは本作が末期NWOBHM屈指の名盤と評されるのも納得です。
既に英国におけるHMブームが下火となっていた’84年ではなく、当初の予定通りのタイミングでリリースされていればもうちょい話題になったのでは…と、惜しまずにはいられない1枚。


THOMAS LARSSON - Freeride - Ruff Boy ★★★ (2019-12-18 00:42:45)

気怠いグルーヴがたゆたう前半はグレン・ヒューズの
ソロ作を思わせる横ノリ進行ですが、中盤で曲調がテンポアップすると
メロディは冷ややかさを、トーマスのGプレイも切れ味を一気に増すという
一粒で二度美味しい仕上がりの7分越えの大作曲。
ヨラン・エドマンがかなりグレンに寄せた歌声を披露していて、こちらも流石の上手さ。


THOMAS LARSSON - Freeride - Someday ★★★ (2019-12-17 01:03:38)

全体としてはブルージーなテイストが色濃いアルバム『FREERIDE』において
最も北欧メタル風味を濃厚に発散しているHRナンバー。
軽快に疾走するリズムに乗せて、哀愁の滲むVoが歌うキャッチー且つ
哀愁を湛えたメロディと、トーマス・ラーソンのよく練られたテクニカルな
Gプレイが、心の琴線もジャカジャカ掻き鳴らしてくれます。


THOMAS LARSSON - Freeride ★★★ (2019-12-17 00:31:27)

トーマス・ラーソンと言えば、北欧メタルファンには「スウェーデンのDEEP PURPLE」ことSIX FEET UNDERのメンバーとして知られ、またドラッグ禍から立ち直ったグレン・ヒューズ復活を満天下に知らしめた名盤『FROM NOW ON…』(’94年)の誕生と、同作発表に伴う来日公演にも立ち会ったギタリスト。本作は彼が'96年に発表した初めてのソロ・アルバムで、日本盤は我らがゼロ・コーポレーションから発売されています。
キャリアがキャリアだけに、当然様式美系なサウンドを期待してしまうのが人情というものですが、意外にも本作に託されているのは、ブルージーな泣きのインスト曲からグルーヴィなロックンロールまで、黒っぽいフィーリング携えた渋めのHRサウンド。グレンがゼロに残したソロ諸作にも通じる方向性で、ヨラン・エドマン、エリック・ヤルマーソンらゲストVoの歌い回しもグレン・ヒューズ風。これ聴くとトーマス・ラーソンが『FROM NOW ON…』に関わるようになった理由がよく分かりますよ。
但し、黒っぽいと言っても「真っ黒ではない」のがミソ。トーマスのテクニカルなGプレイや彼が流麗に紡ぐメロディの端々からは、いかにも北欧出身らしい瑞々しい煌めきや抒情性が隠しようもなく零れ出していて、特に冷ややかな哀メロがキャッチーに駆け抜けるHRナンバー③は「これのためにアルバムを買え!」と思わず力説したくなる逸品。またヨラン・エドマンのソウルフルな歌声が7分越えの曲展開を劇的に盛り立てる⑦も本作の魅力を凝縮させた名曲に仕上がっています。
思ってた作風とは違いましたが、これはこれで全然有り!と、長年愛聴している1枚です。


THOMAS LARSSON (2019-12-17 00:26:59)

リッチー・ブラックモア、ウリ・ジョン・ロート、スティーヴ・モーズ、ラリー・カールトンといったミュージシャンに憧れてギタリストの道を歩み始め、18歳の時にSIX FEET UNDERに加入して2枚のアルバムにそのプレイを刻む。
80年代後半から90年代前半にはBALTIMOOREやYEAH BOP STATIONといったバンド/プロジェクトに参加。更にヨラン・エドマン、ジョン・レヴィン、ヘンポ・ヒルデンらとKING SIGURDを結成し、後にここにEUROPEのリズム隊が合流する形で、グレン・ヒューズのバック・バンドが出来上がることになるという。
ジョン・ノーラムの紹介でグレンのソロ『FROM NOW ON…』のレコーディングに関わり、来日公演にも帯同した後、自身初のソロ・アルバム『FREERIDE』を完成させ'96年に日本のみでリリース。'06年には10年ぶりに2ndソロ『HARMONIC PASSION』も発表しています。


BB STEAL - On the Edge - Shot Full of Love ★★★ (2019-12-13 00:06:52)

アルバムにおいては比較的ハード寄りのロック・チューン。
DEF LEPPARDを思わすギターアルペジオと、
風通しの良い爽やかなサビメロが非常に印象に残る逸品に仕上がっています。


BB STEAL - On the Edge ★★★ (2019-12-12 00:26:08)

元BOSSのメンバーや、ヤング兄弟(AC/DC)の甥でもあるドラマーらにより結成されたオーストラリア出身の5人組が、PHONOGRAM RECORDSから'91年に発表した1stアルバム。
いきなりのメジャー・デビュー。DEF LEPPARDのフィル・コリンに見い出され、彼が全10曲中6曲のプロデュースを担当している等、話題性は十分だったにも関わらず今一つパッとした印象のないままフェードアウトしてしまったのは、音楽シーンが端境期を迎えていた’91年という登場時期が悪かったのか、はたまたNWOBHMのマイナー・バンドみたいなバンド名とチープなジャケットが足を引っ張ったせいか。
ミドル・テンポ主体の楽曲、声質がジョー・エリオット似のVoが歌う、適度に哀愁と透明感を漂わすポップなメロディ、キャッチーなサビメロ、それを分厚く包み込むボーカル・ハーモニーetc…と、本作で聴けるのはまさしく「オーストラリアのDEF LEPPARD」といった趣きのハードポップ・サウンド。OPナンバー①が少々埃っぽい落ち着いた曲調であるため(単体で聴けば良い曲)、立ち上がりスロー・スタート気味なのと、アルバムにこれといったキメ曲に欠けるため、強烈なインパクトを叩きつけられる類の作品ではないのですが、それでも収録曲の粒は揃っており聴くほどに味わいも増してきます。例えば立体的に舞うボーカル・ハーモニーが心地良い③、ライブ映えしそうな爽やかな④、HR的熱気も仄かに帯びて突き進む⑥等は、本家DEF LEPPARDだってそう易々とは書けないクオリティを有しているのではないかと。
今となっては顧みられる機会も少ない作品ですが、中古屋で安く見かけたら是非一度手に取って頂くことをお薦め致します。


BB STEAL (2019-12-12 00:21:31)

オーストラリア出身で、BOSSで活動していたVoとGや、AC/DCのヤング兄弟の甥にあたるドラマー、ジェイムズ・ヤングら、それなりにキャリアを積んできたメンバー達が、よりワールドワイドな活動を目標に結成。
ツアーでオーストラリアを訪れたDEF LEPPARDのフィル・コリンに気に入られ、プロデュースから技術的な特訓、更には本編へのバックVoとしての参加等、彼の全面的な協力を得てデビューを飾ったことと、もろにDEF LEPPARDを彷彿とさせる華やかなHRサウンドが話題を呼んだ5人組。ちなみにバンド名のBB STEALはBEG BORROW STEALの略だとか。
'91年発表の『ON THE EDGE』1枚きりでバンドは解散したが、後に再結成。'13年には復活アルバムを発表している模様。


THE DEFIANTS - Zokusho - Stay ★★★ (2019-12-10 23:07:35)

躍動感溢れる曲調に弾けるような歌声、
縦横無尽に駆け巡るG、そして爽快且つ
キャッチーなコーラス・ワークに、
DANGER DANGERファンも思わずニッコリな
秀逸なハードポップ・ナンバー。


THE DEFIANTS - Zokusho ★★★ (2019-12-10 00:46:32)

DANGER DANGERにおける曲作りのパートナー、スティーヴ・ウェストが「頑張って作っても売れない(違法ダウンロードされてしまう)」「ライブで求められるのは往年の代表曲ばかり」と、すっかりニュー・アルバムの制作に後ろ向きになってしまったため、新曲作りへの欲求を晴らすべくブルーノ・ラヴェル(B)がロブ・マルセロ(G)、ポール・レイン(Vo)という新旧バンド・メイトを誘ってTHE DEFIANTSを立ち上げたのが'15年のこと。本作はデビュー作から2年のインターバルを経て、’19年に発表された2ndアルバムです。
1stがここ日本で評判を呼んだことへのお礼なのか、漫画風ジャケットや『ZOKUSHO(続章)』なる日本語タイトル等、多分に我が国の市場を意識した要素を入れ込んで来ている本作ですが、サウンドの方にはオリエンタル風味は皆無。前作同様、DANGER DANGERをよりウェットにしたようなメロディアスHR路線を迷うことなく追求してくれています。
マカロニ・ウェスタンの傑作『夕陽のガンマン』のテーマ曲に導かれてスタートするという劇的なOPで掴みはバッチリだった前作に比べると、今回は特にギミックがないので若干肩透かし、立ち上がりとしてはスロー・スタート気味ながらも、ブルーノの卓越した作曲能力、相変わらず伸びやかなポールのVo、そして要所でスリリングなGプレイを差し込み楽曲を華やかに盛り立てるロブのGという3本柱が揃って機能している本編においてはそれも大した瑕にはなっていません。殊にフック満載で贈る、キャッチーで爽快な⑨は本作の魅力の結晶というべき名曲ではないかと。
何はともあれ前作を気に入った方なら安心してお買い求め頂ける優良盤ですよ


WHITE LION - Return of the Pride - Battle at Little Big Horn ★★★ (2019-12-08 23:21:55)

7分以上の長尺、Bが唸り、Dsが重々しくリズムを刻み、2本のGが勇壮な旋律を高らかに奏で
その上で憂いを帯びたメロディをマイク・トランプが荒れ声で歌い上げるという
何やらエピック・メタルの薫りすら漂ってくる重厚な大作ナンバー


WHITE LION - Return of the Pride - Sangre de Cristo ★★★ (2019-12-08 23:15:28)

荘厳なコーラスに鐘の音が被さる重厚なイントロに
「はて?俺はWHITE LIONのアルバムを聴いている筈なのだが」と
思わずCDジャケットを二度見したくなるハード且つ劇的なOPナンバー。
とはいえ、8分に及ぶ長尺をテンション緩めることなくドラマティックに
語りきる楽曲は、これはこれで非常にカッコイイ。
ヴィト・ブラッタの不在は惜しまれるものの、これ聴くと
新Gの仕事ぶりにケチをつける気には毛頭なりませんよ


WHITE LION - Return of the Pride ★★★ (2019-12-06 01:24:24)

「トランプったらドナルドじゃなくてマイクだろ」…というファンの期待に応え(?)、マイクトランプを中心に再編されたWHITE LIONが’08年に発表した復活の5thアルバム。
名手ヴィト・ブラッタ(G)の不参加は残念極まりないですが、そうは言ってもアルバム・タイトルは『RETURN TO THE PRIDE』ですからね。こりゃ彼らの代表作たる2nd『PRIDE』(’87年)に通じるサウンドが託されているに違いない…と胸ワクで聴き始めてみれば、荘厳なイントロに続いて流れ出して来るのは、Gがハードにうなり、ヘヴィ且つドラマティックに押し出して来る大作ナンバー①。思わず同名異バンドのアルバムを買ってしまったかとジャケットを二度見してしまいましたよ。
この曲に限らず、アルバム全体がかつてない程にヘヴィ・メタリックにストレッチ。無論ポップなノリの良さが感じられる楽曲も散見はされるもものの、ソリッド(というか素っ気ないというか)なプロダクションと、マイクの荒れた歌声――加齢による衰えのせいなのか、敢えてそうしているのかは判然としませんが――もそうした印象を後押ししてます。
かようにキャッチーなポップ・メタルを期待していた層にうっちゃりを食らわす内容ではあるのですが、じゃあ本作に失望したかといえば、さにあらず。メロディの憂いといい、曲展開のドラマ性といい、1st『華麗なる反逆』を更にHM寄りにしたようなサウンドは「いやこれ十分にありでしょ!」と思わされるカッコ良さ。特に①⑥のエピック・メタルとすら評したくなる重厚な魅力には痺れまくった次第でして。
本作以降、バンドの動きが全く伝わって来なくなってしまったのが残念で仕方ないったら。


3RD STAGE ALERT - 3rd Stage Alert - Superstar ★★★ (2019-12-04 23:55:17)

演奏はテクニカルだけど、音符で空間を埋め尽くすSHRAPNELメタルとは異なり、
適度に隙間を設けて疾走する曲調からは、DEEP PURPLEやRAINBOWに通じる
オーセンティックなHRの薫りが漂ってきます。


3RD STAGE ALERT - 3rd Stage Alert ★★★ (2019-12-04 00:51:11)

『METAL MASSACRE 2』に参加して知名度を高めたLA出身の5人組が、’85年にMETAL BLADE RECORDSに残したデビュー作にして唯一作の5曲入りEP。当時日本盤もちゃんとリリースされており(同じマネージメントに所属していたALCATRAZZの前座で来日計画もあったとか)、90年代には世界に先んじて日本で初CD化も実現しています。
Dsを叩いているのがマーク・エドワーズ、Bはロン・マレーというSTEELER人脈に連なるバンドで、それが縁でか我らのイングヴェイがプロデュースを担当(『MARCHING OUT』よか余程音質が良くて笑う)。あとKeyをHELLIONのアン・ボレインが弾いていたりと、レコーディングに関わっている面子は結構豪華ですよ。
「インギーが面倒見たバンド」という一点でのみよく知られている彼らですが、出している音は別にネオクラシカル路線ではなく、派手さよりも寧ろ滋味が勝るDEEP PURPLE~RAINBOWに通じるオーセンティックな正統派HM。デヴィッド・ドゥルーリ(Vo)の歌唱がグラハム・ボネット激似なのもそうした印象に拍車を掛ける。派手さはなくとも、テクニカルなツインGをフィーチュアした収録曲はどれも味わい深く、特にD P感を溢れさせながら躍動する疾走ナンバー③は出色の出来栄え。またクラシカルな⑤にはイングヴェイが客演、一聴でそれと分かるGプレイを閃かせてくれてもいます。
わずか5曲ながら十分に満足感を味あわせてくれる1枚。尤も、どうせなら『METAL MASSACCRE 2』に提供していた名曲“MIND INVADER”もボートラとして収録してくれれば良かったのに…とか贅沢言いたくなるのが人情というものですが。


MARTYR - Live in Japan ★★ (2019-12-02 22:49:59)

良く言えば知る人ぞ知る、ぶっちゃけるとマイナーな存在のオランダのベテラン・パワー・メタル・アクト、MARTYRの’19年発表のライブ盤が日本発売されていることに驚きましたが、それがここ日本で収録されたものだと知って更にビックリ。来日してたんかい(しかも初来日かと思いきや2度目の来日公演だったという)。CD屋で本作を手に取った時はしげしげと眺めてしまいましたよ。
‘19年2月に大阪で開催されたTRUE THRASH FESTへ参戦した際のライブの模様が収められており、正直、復活以降のアルバムからの選曲が殆どを占める偏ったセットリストは相当に難あり。とてもMARTYR入門盤にはお薦めできません。現役バンドとしての矜持の表われと好意的に解釈するにしても、もうちょいバランスを取れんかったのか、と。
とは言え、未だチェックできていない近作の楽曲も、こうして聴くとパワフルでなかなかにカッコイイことが分かりましたし、あとやはりキメの1曲を持っているバンドは強い。最後に代表曲“SPEED OF SAMURAI”が炸裂してライブが締め括られると、何だか「あぁ良いライブを体験できたなぁ」と、終わり良ければ全て良しな雰囲気が醸成されてしまうのですから。
バンドのMCやパフォーマンスはもとより、ライナーノーツに記された『MARTYR来日記』、それにボーナス・トラックとして収録された“SPEED OF SAMURAI”の日本語歌詞バージョン等からも、彼らの来日公演が実現したことに対する喜びがビンビンに伝わってきて、思わずこっちの顔まで綻んでします。
手放しで絶賛は出来ませんが、それでも愛さずにはいられない1枚。


CHATEAUX - Firepower - Hero ★★★ (2019-11-30 01:00:02)

久々に聴き直す機会があったのですが、
タイトルも直球なら曲調もストレート。
余計な装飾をまとわず、HMが殆ど骨格だけで
突っ走ってるようなシンプルさに痺れましたよ。
BATTLEAXEっぽい。


CHINA - Go All the Way ★★ (2019-11-29 00:44:21)

2nd『SIGN IN THE SKY』(’89年)のヨーロッパ市場における成功を足掛かりに、アメリカ攻略を目指したCHINAが、シンガーをパトリック・メイソンからエリック・ST・ミカエルズにチェンジ後、EP『狂熱のライブ・イン・ヨーロッパ』のリリースを間に挟んで'91年に発表した3rdアルバム。
前任者と声質が非常に似通っているのでシンガーの交代劇は何ら瑕になっていませんが、それよりも音楽性の変化に対する驚きの方が大きかった本作。これまでの寒色系から一転、暖色系の色使いでまとめられたアートワークのイメージが分かり易く物語る通り、HR的なエッジや、メロディからは欧州風味の哀愁や湿り気が後退し、カラッと明るくポップな曲調でアルバム全体がふんわりとまとめられています。
コーラスは相変わらずキャッチーですし、美しいバラード等、随所で魅力的なメロディも顔を覗かせてくれてはいるものの、本編はミドル・テンポの楽曲が大半占め、しかも全15曲、60分弱という長大な収録時間。これじゃいくら何でもメリハリに乏しく胃にもたれますよ。アルバムに起伏を作るためにも、OPを軽快に疾走する爽やかな①や、本編中最もHR然とした仕上がりの⑬みたいな秀曲が、中盤にもあと1、2曲は欲しかったかなぁと。この収録曲の多さといい、音楽性といい、どことなくドイツのBONFIREが'88年に発表した『POINT BLANK』のことを思い出す1枚だったりします。
決して完成度は低くありませんでしたが、グランジ旋風に席巻されつつあったアメリカでは殆ど話題に上らず撃沈。バンドはこれ以降大きく迷走する羽目に…。


DORO - True at Heart - I Know You by Heart ★★★ (2019-11-28 00:42:43)

序盤はしっとりと典型的抒情バラード風に始まり、
終盤に向かってズイズイと哀愁濃度を高めていく名曲。
その泣きっぷりからは演歌に通じる侘び寂びを感じてしまいますよ。


DORO - True at Heart ★★★ (2019-11-27 02:20:41)

WARLOCKが空中分解に近い形で解散した後、アメリカに拠点を移したドロ・ペッシュ(Vo)が’91年に発表した、ソロ名義では3枚目となるアルバム。
硬派なWARLOCK時代とは一変。フェミニンなビジュアル、女ロニー成分控えめの歌唱から、アダルティーな歌詞に至るまで、女性ソロ・シンガー然としたイメージを全面に押し出したポップでコマーシャルなメロハー路線はここでも堅持されています。
リリース当時は「何も彼女がこれを演らんでも…」とか思ったものですが、ドロ姐さんにしてみりゃWARLOCK時代は「女にHMは歌えない」と言われ、ソロになったらなったで「昔の方が良かった」とか言われるのだから、「ほんだら、どないせぇちゅうねん」と、さぞかし心中ハラワタが煮えくり返る思いだったこととお察し致します。申し訳ない。
ただ、彼女がメタル・ゴッデス路線へ復帰を果たした現在、ある程度冷静に本作と対峙出来るようになってみると、その完成度の高さがじわじわと浸透。ポエティックな④みたいな異色曲があったりしつつも、声質から情感が滲み出す姉御の決して置きに行かない歌唱が、しっとりと哀愁を帯びたメロディと、脇役に徹しつつも心地よく泣いているGと実にマッチ。特にラストを〆るバラード⑫なんて、『演歌の花道』の来宮良子のナレーションが聞こえてきそうなぐらいの泣きっぷりに相当にグッと来た次第。またHMとはかなり距離を感じさせる作風ではあるものの、⑤⑨等、要所にHRのエッジを宿した楽曲を配して、全体の緩急演出に気を配っていることも、本作に対する印象を上向かせてくれています。
彼女のポップ路線が極まった時期の作品ですが、このまま埋もれさすには惜しい魅力もちゃんと有している1枚ですよ。


ROUGH CUTT - Wants You - Take a Chance ★★★ (2019-11-26 00:44:22)

横ノリ気味にスタートした曲調が、徐々に熱を帯びて
ドラマティックに盛り上がっていく様に引き込まれる
アルバムのハイライト・ナンバーの一つ。
こういうタメの効いた楽曲を歌わせたら
ポール・ショーティノは絶品ですね。


ROUGH CUTT - Wants You - Don't Settle for Less ★★★ (2019-11-26 00:40:09)

ヘヴィ・メタリックなエッジはやや後退しましたが、
その分、カリフォルニアの青空を思わせる爽快な抜けの良さと
キャッチーに磨き上げられたメロディに思わず心躍ります。
ポップさを増した2ndアルバムの魅力を体現したようなナンバー。


ROUGH CUTT - Wants You ★★ (2019-11-24 23:40:58)

デビュー作発表後、SUPER ROCK ’85に参戦して日本の地を踏んだROUGH CUTT(その時の模様は同タイトルのビデオでも拝めます)が、今度はAEROSMITHやCHEAP TRICK等との仕事で知られるベテラン、ジャック・ダグラスをプロデューサーに迎えてレコーディングを行い、翌’86年に発表した2ndアルバム。
前作収録“CUT YOUR HEART OUT”を彷彿とさせるスピード・ロック①で景気良く本編の幕は上がりますが、アルバム全体としてはゴキゲンなアートワークと開放的な音作りが示す通りに、メタリックなエッジは一歩後退。より明るく、ポップでバラエティ豊かな楽曲が取り揃えられた本作は、前作が不発に終わってしまったことを踏まえ意識的に「LAメタル」らしさの底上げが図られている印象です。(レーベルからのプレッシャーもあった模様)
それでいて散漫にならず、仕上がりに一本ビシッと筋が通って聴こえるのは、どんな楽曲を歌わせても自分色に染められる実力派シンガーと、何でも器用にこなせるテクニカルなGコンビを擁するバンドの強み。特に爽やかに駆け抜けていくキャッチーな③(正直、地味な⑦よりこっちをシングルにすれば良かったように思えるのですが)と、ポール・ショーティノのソウルフルなハスキー・ボイスを得て、力強く盛り上がっていくスケールの大きなバラード⑤は、このアルバムならではの名曲として強い輝きを放っていますよ。
2枚続けて力作をモノにしながらも、結局商業的には大きな成功は収められず、音楽的方向性の相違を理由にポールがラインナップから離脱したことを切っ掛けにROUGH CUTTはほどなく解散(ポールはQUIET RIOTに加入)。実力はあったのに運には恵まれないバンドでありました。


DANGER DANGER - Revolve - Rocket to Your Heart ★★★ (2019-11-21 23:01:06)

青空へ広がっていくような爽快感に満ちた曲調と
テッドの甘い歌声とロブのGが奏でる切ないメロディの
合わせ技に、いい年こいたオッサンも思わず胸キュンを
誘われてしまう何とも独特な味わいの逸品。秀曲が揃った
アルバム『REVOLVE』の中でも印象に残るナンバーです。


DANGER DANGER - Revolve - Ghost of Love ★★★ (2019-11-21 22:54:34)

美しいハーモニーと、テッド・ポーリーが切なく歌う
哀愁のメロディを纏って駆け抜けていく曲調といい
アルバムにおける配置箇所といい、1st収録の名曲“UNDER THE GUN”を
彷彿とさせるメロディック・ロック・チューン。
流麗なロブ・マルセロのGプレイも楽曲の魅力をもう一段上に
引き上げてくれています。


DANGER DANGER - Revolve ★★★ (2019-11-20 22:46:30)

テッド・ポーリー(Vo)をフロントマンの座に復帰させたDANGER DANGERが、テッド以下、ブルーノ・ラヴェル(B)、スティーヴ・ウェスト(Ds)、ロブ・マルセロ(G)というラインナップで'09年に発表した復活の7thアルバム。
ブルーノとロブの2人が、本作にもゲストVoとして参加している元バンドメイトのポール・レインと共に立ち上げたプロジェクトTHE DEFIANTSのデビュー作の完成度に感心し、慌てて買ったはいいが積んだままにしていたこのアルバムも引っ張り出してきて聴き直したのですが、いや、やっぱり良い曲を書く人達だなぁと、改めて感心させられた次第。
旧作よりも格段に説得力を増したテッドのVoと、ロブのフラッシーなGプレイに華やかに彩られたサウンドは、歳月を重ねたことで嘗てのような溌剌とした躍動感は多少薄らいだ感はあるものの、その分、合唱を誘発するキャッチネス、時に爽やかに、時にしっとりと哀愁を発するメロディのフックには益々の磨きが掛かっていて、DANGER DANGERといえば“NAUGHTY NAUGHTY”よりも“UNDER THE GUN”タイプの名曲を愛する身にとっては正にドストライクな仕上がり。個人的には、憂いを帯びて駆け抜ける②、一抹の侘しさ漂うバラード⑤、爽快感に満ち溢れたスケールの大きな⑦等に特にグッときましたが、基本的に本編には捨て曲なし。収録曲の質に関しちゃ1stに匹敵する粒の揃い具合です。
ブルーノの曲作りの相棒であるスティーヴ・ウェストが、こんなご時世ゆえアルバム作りに消極的な姿勢を取っているため、本作以降全く新作アルバムのリリースが実現していないのが残念でなりませんよ。(まぁお陰でTHE DEFIANTSが立ち上がったわけですが)


ROUGH CUTT - Rough Cutt - Take Her ★★★ (2019-11-18 23:46:59)

イントロから小気味良く刻まれるGリフが
トム・アロムのメタリックな音作りと相俟って非常にカッコイイ。
どっしりと重量感に溢れた曲調からは
既にベテラン選手のような貫禄すら感じ取れますよ。


ROUGH CUTT - Rough Cutt - Dreamin' Again ★★★ (2019-11-18 23:36:23)

ポールのエモーショナルな歌声がなければ
成立し得ないドラマティックなバラードですが、
アミア・デラクとクリス・ヘイガーのツインGも
相当に泣かせに来ていて、重厚な曲調を支える
リズム隊ともども、バンドの総合力の高さが
存分に確認できる名曲に仕上がっています。
ここから爆走ナンバー“CUTT YOUR HEART OUT”に
繋げる構成も効果的でした。


ROUGH CUTT - Rough Cutt - Piece of My Heart ★★★ (2019-11-18 23:09:42)

ジャニス・ジョプリンの熱唱で知られる名曲を
ハスキーな声質とソウルフルな歌い回しで
ポール・ショーティノが見事にカヴァー。
重々しくダイナミックに。このバンドらしい
アレンジもハマっています。


ROUGH CUTT - Rough Cutt ★★★ (2019-11-18 00:06:45)

LAメタルの盛り上がりの一翼を担った重要バンドながら、チャート上位を賑わすような大ヒットには恵まれず、クレイグ・ゴールディやクロード・シュネルといった有力メンバーを所属マネージメントのボスだったロニー&ウェンディ夫妻に次々引き抜かれ、口さがない外野からは「DIOの草刈り場」なんて言われたり、またデビュー作のプロデュースを売れっ子テッド・テンプルマンに依頼する予定だったのが、彼の体が空くのを待つうちにレコーディングがどんどん遅延。その結果ブームの旬の時期に乗り遅れてしまったりと、何かと不運なイメージがつきまとうROUGH CUTT、'85年発表の1stアルバム。
トム・アロムが手掛けた金属質なエッジの備わった音作り、バンドの看板声であり、ジャニス・ジョプリンのカヴァー②も余裕のよっちゃんで歌いこなす等、既に抜群の歌唱力を誇るポール・ショーティノの本格派(=ややクドめの)Vo、それに重厚なOPナンバー①からソロ・パートにクラシックの名曲“山の魔王の宮殿にて”のフレーズを組み込んで来るツインGのアレンジといい、「ラフ」なバンド名とは裏腹に出してるサウンドはカッチリとタイト。寧ろ生真面目な雰囲気すら漂うぐらいで、この辺の胃に重そうな印象が、明るいLAメタルの中ではヒットに結び付き辛かったのか…なんて。
とはいえ、それと作品の質は無関係。特に前述の①②を手始めに、PVも作られたキャッチーな③、ポールの絶唱が胸打つ劇的なバラード④、からの激走ナンバー⑤…と、LPでいうところのA面サイドの隙のない構成にはテンション上がりまくりですよ。(ドラマティックな⑦を擁するB面も勿論素晴らしい)
ポールの知名度だけ独り歩きしている感がありますが、どっこい総合力でも優れたバンドであったことを立派に証明する1枚。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Lead Weight~H.M. Rock Compilation from Neat~ - Soldiers of War/satan's Empire ★★★ (2019-11-14 23:30:29)

7分に及ばんとするダークでドラマティックな大作ナンバー。
SATAN'S EMPIREは本作に参加したきりで消息不明になってしまったため
音源のお宝度はアルバム中最も高いと思われる。
ちなみにこれを書くに当たってバンドについて調べてみたら
何と再結成を遂げて'18年に1stフル・アルバムを発表してことを知って驚きましたよ。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Lead Weight~H.M. Rock Compilation from Neat~ - Dowm the Road/bitches Sin ★★★ (2019-11-14 23:25:33)

イアンとピートのトゥーミー兄弟により結成されたBITCHES SINが
'80年に制作した7曲入りデモテープに収められた疾走ナンバー。
煮え切らないVoと印象的なGリフを武器にスピーディに押しまくる様は
まさしくTHE NWOBHM!なカッコ良さ。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Lead Weight~H.M. Rock Compilation from Neat~ - Inquisitor/raven ★★★ (2019-11-14 23:15:40)

アルバムには未収録で、RAVENとウド・ダークシュナイダーが競演した
12インチ“BORN TO BE WILD”のB面に提供されていた疾走ナンバー。
元祖スラッシュ・メタル・バンドの評価に相応しいスピード感と
アグレッションをまき散らしながら走り抜ける逸品です。


V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS - Lead Weight~H.M. Rock Compilation from Neat~ ★★★ (2019-11-14 01:43:46)

NWOBHMの盛り上がりが頂点に達した’81年。ムーブメントにおける旗艦レーベルの役割を果たしていた英国はニューカッスルに拠点を置くNEAT RECORDSから、カセットテープのみでリリースされたコンピレーション・アルバム。(後にイタリアではLPがリリース)
参加バンドは同レーベルの看板であったRAVENとVENOMを始め、WHITE SPIRIT、BLITZKREIG、FIST、AXE、AXIS、ARAGORN、BITCHES SIN、WARRIOR、SATAN’S EMPIRE等、全11バンド。NWOBHMコンピ盤の代表作たる『METAL FOR MUTHAS』(’80年)に比べるとIRON MAIDEN級の有名どころは見当たらないものの、どのバンドもGリフ主体に荒々しく押し込んでくる、黴臭い地下スタジオで長髪振り乱して演奏している野郎どもの勇姿が思い浮かぶような、「これぞNWOBHM!」という熱気溢れるサウンドが持ち味の連中ばかり。実にNEATな音質のペナペナさ加減といい、本作へ参加したのみで消息を絶ってしまったバンドがいたりするラインナップといい、真空パックされたNWOBHM濃度の濃さは、ある意味『METAL~』以上と言えるのではないかと。
元祖スラッシュ・メタル・バンドとしての凄味が遺憾なく発揮された①③、スリリングに疾走する②、ブライアン・ロスのシャウトが鼓膜をつんざく⑤、お宝度にかけてはアルバム随一のダークな⑪等、本編にはオッサンの胸を熱くする名曲が揃っていて、中でもシャープなGリフのカッコ良さにアガるBITCHES SINの⑨は個人的に本作のハイライトですよ。
オフィシャルなCDがテイチク盤しかなかった嘗ては入手が結構困難でしたが、現在は輸入盤が安価且つ容易に入手可能。NWOBHM勃興40周年記念に1枚如何でしょう。


ZIHARD - Life of Passion - Strange Without You ★★★ (2019-11-11 23:40:33)

大映ドラマばりにベタな泣きが炸裂するバラードですが、そこが良い。
「韓国のバンドはクサいバラードに冴えを発揮する」という
個人的思い込みを補強してくれる名曲です。


ZIHARD - Life of Passion - Crying in the Midnight ★★★ (2019-11-11 23:35:52)

『ECLIPSE』の頃のイングヴェイが演りそうな疾走ナンバー。
Gプレイも多分にイングヴェイ的ではあるものの、
テクニックからメロディの組み立てまで、光るものは十分に感じられます。
歌メロの動きが日本の様式美HMに通じる魅力があって、
「韓国のCONCERTO MOON」と評されたのも納得ですよ。


ZIHARD - Life of Passion ★★★ (2019-11-10 22:47:28)

イングヴェイ・マルムスティーンからの影響大なテクニカル&ネオ・クラシカルなGプレイを閃かせるパク・ヨンス(G)率いるコリアンHMバンドが、母国の先輩バンドBLACK SYNDROMEのメンバーをエンジニアに迎えてレコーディングを行い、’08年に発表した1stアルバム。(日本盤は今はなきサウンド・ホリックからのリリースでした)
「韓国のCONCERTO MOON」との評判に興味を引かれ購入した本作でしたが、実際ここに託されているのは、頭に「超」が付くぐらいコッテコテな様式美HMサウンド。イングヴェイというよりは、寧ろ関西様式美HMの遺伝子が色濃く感じられる仕上がりで、中でもイントロにドラマティックな序曲を配した②や、③⑦⑩といった疾走系の楽曲、あるいはメロディアスなミッド・チューン⑥等は、肩に力の入りまくったハイトーンVoの熱唱ぶりや、その歌メロの持って行き方、G、Key、Voの絡みといい、「本当に韓国出身?関西でなくて?」と思わず尋ねたくなるレベル。欧米のバンドが似たような音を出してもここまでの共通項は見い出せないんじゃなかろうか?と。
あと、個人的にかの国のバンドはクサいバラードを演らせると絶品な印象があり(SAHARAの“UNTIL YOU KNOW ME”とか、キン・ギョンホの“INCOMPLATE LOVE”とか)、本作も御多分に漏れず、哀愁がドバドバ溢れ出す④、不慮の死を遂げた元メンバーに捧げられている泣きのインスト⑧といった実に涙腺に沁みる逸品を収録してくれています。
これが90年代だったら、間違いなくMANDRAKE ROOTから作品がリリースされていたであろうことを確信する1枚。


ROB MORATTI - Renaissance - Hold on to Love ★★★ (2019-11-07 23:55:48)

快活に弾む曲調に爽やかな哀メロがトッピングされた
梅雨明けの青空を思わすロック・チューン。
何となく『VITAL SIGNS』を発表した頃のSURVIVORのことを思い出したりも。


ROB MORATTI - Renaissance - I Don’t Want to Wait Forever ★★★ (2019-11-07 23:52:45)

収録各曲のサビメロの組み立ての上手さが光る
アルバム『RENAISSANCE』の中でも、
個人的に特ににグッときた逸品。
洗練された哀愁漂わす曲調にロブの歌声が
心地良くマッチしています。


ROB MORATTI - Renaissance - Best of Me ★★★ (2019-11-07 23:41:33)

聴く者をじんわりと暖めてくれる
どこかノスタルジックな雰囲気も湛えたバラード。
80年代だったらシングル・カットされ話題を呼んでいたに違いない
と思わされる魅力を放っています。


ROB MORATTI - Renaissance ★★★ (2019-11-07 00:40:13)

FINAL FRONTIERやSAGA等での活動を通じ知名度を高めてきたカナディアン・メロディアスHRシーン屈指の実力派シンガー、ロブ・モラッティが、前作『TRANSCENDENT』(’16年)から2年半という順調なペースで発表してくれた3枚目のソロ・アルバム。(MORATTI名義の作品も含めると4枚目になるのかな)
今回もロブと共にメイン・ソングライターを務めているのは、数々のバンド/プロジェクトで活躍するトーベン・エネヴォルドセン(G)と、BLOODBOUND、STREET TALKのフレドリック・バーク(Key)という前作同様の面子。なので本作に託されているのも当然の如く、抒情的なメロディと美しいポップ・フィーリングに彩られたメロハー路線であり、その方向性は従来からビタ一文ブレていません。ロブの甘く鼻に掛かった感じのハイトーンVo――この人の特徴的なハイトーンを聴く度に、レコードの回転速度を速めてシンガーに甲高い声を出させて遊んでいた子供の頃の思い出が蘇ってしまうのですが――も健在です。
その彼氏が伸びやかに歌い上げるキャッチーなサビメロが印象的なOPナンバー①、軽やかに疾走する②、80年代ならシングル・ヒットは確実だったであろうバラード③…この冒頭3曲の流れがもたらすインパクトだけでアルバムの完成度を確信するには十分な本作は、4曲目以降も、快活に弾む⑤⑧⑪のようなアップテンポの楽曲で適度にメリハリを設けつつ、洗練された哀メロが胸を打つ強力な名曲⑨でトドメを加えに来るといった塩梅で、眠気を誘われるようなダレ場は見当たりません。
脂の乗りきったロブ・モラッティのパフォーマンスが存分に堪能できる1枚。


JIM JIDHED - Full Circle - Now We Cry ★★★ (2019-11-06 00:25:00)

キャッチーなサビメロが素晴らしい。
世が世ならドラマや映画の主題歌に起用されて大ヒット飛ばしていても全くおかしくな
抜群のヒット・ポテンシャルを感じさせてくれるハードポップ。


JIM JIDHED - Full Circle - I Will Never Leave You Now ★★★ (2019-11-06 00:20:41)

ロック然とした躍動感溢れる曲調と、爽やかな哀愁を湛えたメロディ、
声を張っても透明感が失われないジムの伸びやかな歌声とがベストマッチ。
OPナンバーとして良い仕事しまくりの名曲です。


JIM JIDHED - Full Circle ★★★ (2019-11-05 00:20:49)

ALIENのフロントマンとして、そしてソロ・アーティストとして活動するジム・ジッドヘッド(Vo)が'03年に発表した、ソロの方では3枚目となるアルバム。以前に聴いた最新作『PUSH ON THROUGH』(’16年)の出来栄えにいたく感動し、遅ればせながら本作も落穂拾いしてみましたらば、こちらも『PUSH~』に負けず劣らず大変に素晴らしい内容で、思わずホクホク顔ですよ。
今回はRADIOACTIVEで縁を結んだトミー・デナンダーがプロデューサー兼ギタリスト、曲作りの相棒としてレコーディング作業を全面サポート。北欧ハードポップならではのキャッチネスと透明感を湛えた哀メロの充実のみならず、爽快な疾走ナンバーが要所を引き締めるHR然としたエッジも効いたこの作風には、彼の起用がばっちりとハマっています。
本編への期待感をのっけから最高潮に引き上げてくれるOPナンバー①に始まり、ジムの伸びやかな歌声が映える抒情バラード⑤を経てスピーディな⑥へと繋ぐ流れ、80年代だったらドラマや映画の主題歌に起用されて大ヒット間違いなしのポテンシャルを感じさせる⑦⑨、ポップな高揚感を湛えた⑩etc…といった逸品が揃うハイクオリティな本編は、作曲家としても確かな腕前を誇るジムと、マルチ・アーティストとして鳴らすトミー・デナンダーの組み合わせによる最適解の産物と言えるのではないでしょうか。(ちなみに⑧はスティーヴ・ペリーがソロ・アルバム用にクリフ・マグネスと書き下ろした未発表曲のカヴァー)
こうなると、長らく廃盤状態のまま放置されている1stソロ『飛翔』(’91年)の国内盤再発を願掛けしたくなるのが人情というものなのですが…。


AXE - Final Offering - Land of Our Fathers ★★★ (2019-10-31 22:19:15)

哀愁を帯びたボブ・ハリスのVoと美麗なハーモニーを活かして
じっくりと盛り上がっていくアルバム前半のハイライト・ナンバー。
しみじみと泣くボビー・バースのGも実に滋味で美味。


AXE - Final Offering ★★★ (2019-10-30 22:51:22)

70年代後半に結成され、アルバム・リリース毎に人気を高めるもその最中に主要メンバーが不慮の死を遂げ解散。90年代に一度復活を遂げましたが、今度はバンドの要であるボビー・バース(G)がBLACKFOOTにリッキー・メドロックの後任として加入することとなったため、再び長い沈黙期間へと入ってしまっていたAXEが、前作『THE CROWN』(’00年)以来、実に19年ぶりに発表した7枚目のスタジオ・アルバム(’19年)がこちら。
代表作『OFFERING』(’81年)と関連付けたアルバム・タイトルやアートワークを採用して原点回帰の姿勢をアピールする割に、1曲目がいきなり埃っぽい渋めな楽曲なので、「おいおい、BLACKFOOTのメンバーとして活動する内に身も心もサザン・ロック親父になっちゃったのかよ」と一瞬不安を覚えなくもありませんでしたが、重厚なリーダー・トラック②以降は、ボビーの泣きのGと、ボブ・ハリス(Vo)のエモーショナルな歌声が紡ぐウェットなメロディに彩られた抒情メロハー路線へと軸足が移りますので一安心。
全体的にベテランらしい落ち着いたムードが支配的ゆえ、少々地味な印象は拭えないものの、それが逆にメロディの憂愁を補強してくれているので結果オーライ。ことに6分越えのドラマティックな大作④、乾いた哀愁漂わす(他の曲に比べて若干この曲だけテイストが異なる)バラード⑧、アルバム後半のハイライト役を担う泣きに満ちた⑨等は、特にそうした旨みを強く感じさせてくれる逸品です。
ボビー・バース曰く「これがAXEのラスト作」とのことですが、本作を聴く限りまだまだイケる。引退を撤回してくれてもこっちは一向に構わんですよ。


TREAT - The Pleasure Principle - Ride Me High ★★★ (2019-10-29 23:49:08)

先行シングルとしてもリリースされており、
この曲のみエンジニアをジーン・ボヴワー(CROWN OF THORNS他)が担当。
ハード・ロッキンなエッジと躍動感、キャッチーなコーラスで華やかな雰囲気を演出しつつ
声質自体に憂いを孕んだVoの歌唱が醸し出す切ない哀愁が良いアクセントになっています。


TREAT - The Pleasure Principle ★★★ (2019-10-29 01:16:20)

GREAT KING RATを始め、マイケル・シェンカー、ジョン・ノーラムらとの活動を通じて、今じゃシンガーとしての知名度の方が遥かに高くなったリーフ・スンディンをニュー・ドラマーとして迎え入れたTREATが、'86年に発表した2ndアルバム。
「ポストEUROPE」とも「北欧のBON JOVI」とも評され、TREATが最もポップ寄りの音楽性を志向していた時期の作品ゆえ、彼らのカタログ中でも存在感の薄さは1、2を争いますが、なかなかどうして完成度の高さは立派なもの。憂いを孕んだ声質の魅力はそのままに、歌唱力をいや増したVo、相変わらず絶品に練られたソロを組み立ててくれているG等、メンバー各々の技量の向上はもとより、一層ポップ&キャッチーに磨き上げられたメロディと、フィーチュア度の上がった煌びやかなシンセにより全編が彩られたサウンドは、それまでにあった野暮ったさが払拭され、洗練された華やかさを身に纏うようになっています。
哀愁薄めのOPナンバー①で、アルバムの大切な「掴み」にしくじっている感は否めないものの(ただ単体で聴けば悪い曲ではない)、甘く切ない胸キュン・ナンバー②で一気にその失地から回復して以降は、BLUE OYSTER CULTも演っていた④、神聖な雰囲気漂うバラード⑤、もろに初期BON JOVI風の⑥、しっかりロックしている⑦etc…とグッとくる名曲/佳曲の大盤振る舞い。CROWN OF THORNSの――哀メロ愛好家的にはFROM THE FIREの――ジーン・ボヴワーがプロデュースを担当し、HRのエッジとこのバンドらしい哀愁が溶け合う先行シングル曲⑨の期待を裏切らない出来栄えも流石です。
BON JOVIやEUROPEの世界的成功劇の影に隠れてしまったことが惜しまれる1枚。


CROSSROADS - The Wild One - War Drags On ★★★ (2019-10-27 23:53:22)

アルバムの締めを重厚に飾る大作ナンバー。
TANKの超名曲を思い出さずにはいられないタイトルですが、
実際そのイメージ通り、荘厳なマーチング・ドラムに
Voのメタリックな熱唱が乗っかったドラマティックな名曲に仕上がっています。


CROSSROADS - The Wild One - Mr. Hi Stuff ★★★ (2019-10-27 23:46:50)

全体的にアメリカンなテイストが勝る本編にあって
この曲のGリフの刻みっぷりやリズムの疾走感は
紛うかたなき独産HMならではのパワフルさを有しています。
FACT時代をちょっぴり彷彿させなくもないという。


CROSSROADS (2019-10-25 00:11:53)

ACCEPT型パワー・メタル・バンドとしてマニアから愛されたFACTのシンガーだったレーント・フローリック(X'MAS PROJECTとかにも参加していましたね)を中心に結成された、ドイツはニーダーザクセン州出身の5人組HMバンド。
METAL HAMMER誌主催のコンテストで優勝したことを切っ掛けにメジャー・レーベルとの契約をゲットして'91年に1st『THE WILD ONE』でデビュー。翌年2nd『HYPE』を、メジャー・レーベルからドロップ後の’94年に『GASOLINED』を発表。その後まもなく解散。
FACT時代は微笑ましいぐらいウド・ダークシュナイダーへの憧憬丸出しなシャウトを響かせていたシンガーも、ここでは音楽性に合わせてより柔軟な歌声を披露しています。


CROSSROADS - The Wild One ★★★ (2019-10-24 23:15:54)

METAL HAMMER誌主催のコンテストでグランプリを受賞したという、ドイツはニーダーザクセン州出身の5人組が、プロデューサーに売れっ子トニー・プラットを迎えてレコーディングを行い、'91年にEMI RECORDSから発表した1stアルバム。
アンドレアス・マーシャル謹製のジャケットだけ見るとDESTRUCTIONの『ETERNAL DEVASTATION』みたいですし、当時国内盤を買っても解説がついてなかったのでどういう来歴を持つバンドなのかよう分からんかったのですが、とりあえず本作で聴くことが出来るのは、欧風のメロディと、米風のグルーヴが4対6ぐらいの割合でブレンドされたHRサウンド。《ドイツのライブハウスを荒らし回り、日本へ!》の惹句通り、メタリックなシャウトをひり出す少々クドめのVoやキャッチーなコーラス・ワーク等、確かにライブで映えそうな音を出しています。特にヒット・ポテンシャル十分の感動的なバラード④は彼らの試みが最も上手く結実した、グッとくる名曲と言えるのではないでしょうか。
BONFIREやTHUNDERHEAD辺りに通じるカラッとベタつかないノリの良さを終始保ちつつも、キレのあるツインGが印象的な疾走ナンバー⑨、ジャーマン・パワー・メタリックなGリフがザクザク刻まれる⑩、TANKの名曲を思わすタイトルに相応しいドラマ性で本編を締め括る⑫等、アルバムを聴き進めるうちに徐々に欧州風味が強まりを見せ始める辺りは、やはりドイツのバンドだなぁと。
発表当時リアルタイムで購入した2nd『HYPE』(’93年)は音楽性が拡散しており、あんまし感心した記憶がないのですが、本作はかなり楽しめましたよ。


BOYSVOICE - BOYSVOICE - Different Noises ★★★ (2019-10-22 23:30:51)

エッジの効いたGと重量感溢れるリズムで
心地良く体を揺すってくれるOPナンバー。
大陸産ポップ・メタルを思わすノリの良さを志向しつつも、
メロディからは隠し切れない哀愁が漂ってきて
良いアクセントになってくれていますよ。


BOYSVOICE - BOYSVOICE - COLD SUMMER NIGHTS ★★★ (2019-10-22 23:20:58)

デカイ会場で客席が大合唱する様が目に浮かぶような
コーラス・ワークが実に爽快なポップ・メタル・ナンバー。
歌にしろギターにしろ、そこはかとなく哀感が漂う辺りが
ドイツのバンドらしいところであり、彼らの個性でもあるという。


BOYSVOICE - BOYSVOICE ★★ (2019-10-22 01:56:27)

フロントマンのマニ・グルーバー(Vo)を中心に結成され、後にCASANOVAやDEMON DRIVERといったバンドに参加するヨッヘン・マイヤー(B)が在籍していたことでも知られるドイツはミュンヘン出身の4人組が、メジャーのEMI RECORESから'90年に発表した1stアルバム。先月の連休中、旅行先で立ち寄った中古CD屋にて本作の国内盤を発見。「おお、これって国内盤が出てたんだ?」と思わず衝動買いしてしまいましたよ。
一風変わったバンド名やアートワークが妙に印象に残っている彼らですが、MTVで評判を呼んだと聞く②⑧、バンドのテーマ曲④といったほんのりBON JOVI風味の楽曲が分り易く体現する通り、キャッチーなメロディと健康的なノリの良さが同居したメロディアスHRサウンドに、聴き手を選ぶような捻くれた部分なんて殆ど見当たりません。(敢えて探せば④のイントロにお遊び的にラップを導入しているところぐらい?)
地元クラブで精力的にライブ活動を重ねた結果、評判が評判を呼び遂にはレコード契約をゲットしたという叩き上げバンドだけあって、エネルギッシュなVoの歌唱力、楽器陣のタイトな演奏、息の合ったボーカル・ハーモニーから重量感溢れる音作りまで、これがデビュー作とは思えぬ安定っぷり。特に仄かに哀愁薫る重厚なOPナンバー①、しっとり聴かせるパワー・バラード⑥、爽快でスケールの大きな⑩辺りは、何も知らずに「アメリカのバンドだよ」と言われれば素直に信じてしまいそうにな垢抜けた雰囲気漂う、アルバムの個人的なハイライト・ナンバー。
リリース時期が数年遅かったことが惜しまれる1枚。BONFIRE、CASANOVA、ROKOといったバンドにピンと来る方ならチェックしておいて損はないのではないかと。


ROKO - Roko - Satisfaction ★★★ (2019-10-20 22:37:27)

アルバム自体はアメリカンなメロディアスHR路線を志向していますが、
こうした哀愁とハードなエッジが絶妙な同居を実現したハード・ナンバーを聴くと
「やっぱり欧州(ドイツ)のバンドだなぁ」と思わされますよ。


ROKO - Roko - Looking for Love ★★★ (2019-10-20 22:32:48)

初期BON JOVIがEUROPEの〝THE FINAL COUNTDOWN”風の楽曲を
演奏したような印象を受ける哀愁のメロハー。
泣きを発散する上手いVoにツボを心得たG、厚く盛られた美麗なハーモニーと、
アルバムのハイライト・ナンバーに相応しい輝きを放つ名曲です。