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火薬バカ一代さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 1-100

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PRIDE OF LIONS - Fearless - Freedom of the Night ★★★ (2017-04-27 22:29:11)

アルバムの購入動機の一つがこの曲聴きたさでもあった、
《ジミ・ジェイミソンの永遠なる思い出に捧ぐ》の一文が
タイトルに添えられているメロディックHRチューン。
故人との思い出を歌詞に綴った楽曲ながら、
湿っぽいバラードではなく、タイトルに相応しく
都会の夜を駆け抜けて行くようなエネルギッシュな
曲調なのがまた心憎いではないですか。


PRIDE OF LIONS - Fearless ★★★ (2017-04-27 00:11:45)

新譜が出れば毎回チェックはしていたものの、ここ数作は少々「置きに行ってる」感が拭えなかった(それでも質の高さは保証書付き)PRIDE OF LIONS、’17年発表の5thアルバム。
かてて加えて、近年のジム・ピートリックがPETERIK/SCHERERのような別プロジェクトに精を出していることもあって、「もうPOLに関する活動に興味が薄れてきたのか?だったら新作もあまり期待できそうにないな…」とか失礼なこと考えていたのですが、実際に本作を聴いてビックリ。躍動感溢れるバイオリンの調べが全盛期のKANSASを彷彿とさすOPナンバー①の時点で、こっちの早合点の浅はかさを思い知らされてしまいましたよ。
ジム先生が天才メロディ・メイカーとしての腕前を存分に振るった楽曲を、逸材シンガーたるトビー・ヒッチコック(Vo)が、張りも艶も伸びも抜群な歌声で時に朗々と、時に切々と歌い上げるわけですから、それだけでもう水準以上の作品が出来上がることは約束されたようなもの(ついでにツインVo体制でジム先生もリード・シンガーとしてもちょくちょく見せ場を攫う)。更に今回は前述の①や、「POL史上、最もへヴィな楽曲」と太鼓判が押される(それでいてメロディにはフック効きまくりなのが流石)⑤、今は亡き盟友ジミ・ジェイミソンとの思い出に捧げられた――ありがちにバラードとかにしない点がニクイ⑦、疾走感溢れるハードな⑨といった、頭抜けた名曲の存在が本編に起伏をもたらしてくれていて、例え収録時間が60分に迫る長尺だろうとダレを感じる場面は殆どないという。
やはりジム先生を侮ったらイカン!と、思わず物凄い勢いで平伏せざるを得ない1枚。


VICTORY - Culture Killed the Native - On the Loose ★★★ (2017-04-25 23:08:32)

ドイツのバンドらしいハードネス、胸打つ哀メロ、合唱を誘う
キャッチーなコーラスとがハイレベルな融合をみた
アルバムのハイライト・ナンバー…というか、
VICTORYの数ある名曲の中でも1、2を争うぐらい
愛して止まない哀愁のHRナンバーですよ。


VICTORY - Culture Killed the Native - So They Run ★★★ (2017-04-25 23:03:42)

フェルナンド・ガルシアのどこか憂いを帯びた熱唱が
楽曲の放つ哀愁を増幅するメロディアスHRナンバー。
Voに負けじと歌うツインGも威力抜群です。


VICTORY - Culture Killed the Native ★★★ (2017-04-24 22:42:22)

現在は敏腕プロデューサーとして名を馳せるトミー・ニュートンを中心に結成されたドイツの5人組が、家庭の事情により脱退したチャーリー・ハーンの後任に、オーディションの末フェルナンド・ガルシア(Vo)を迎え入れて’88年に発表した4thアルバム(邦題は『ネヴァー・サティスファイド』)。ちなみにそのオーディションには、元TYGERS OF PAN TANGのジョナサン・ディヴァリル、THUNDERHEADのテッド・ブレットらが参加していたことはよく知られた話(特にテッドは加入寸前まで行ったらしい)
本作は、エネルギッシュに歌うVoによってもたらされるアリーナ・ロック的スケール感や、合唱を誘う開放的コーラス・ワークに加え、ツインGが奏でる劇的にして湿ったメロディという、アメリカン・ロックと欧州HMの特色を併せ持ったVICTORY流HMサウンドの完成形が提示された名盤です。嘗てはそうした折衷スタイルが「美味しいトコ取り」というよりも「どっちつかず」「中途半端」に感じられ、聴くのを敬遠してしまっていたのですが、愁いを帯びつつキャッチーなVICTORY屈指の名曲⑥を始めとする優れた楽曲の数々を前にすれば、つまらない先入観に囚われていた己を恥じいるばかり。
何しろ、グルーヴィなアルバム表題曲②や、雄大なバラード③といったシングルが、アメリカのラジオ及びMTVで好リアクションを獲得し、アルバム自体も本国チャートで最高19位を記録。最終的には全世界で25万枚以上を売り上げる等、どこに出しても恥ずかしくない立派な成績を残しているのですから、その内容の充実っぷりたるや推して知るべし。
次作『TEMPLE OF GOLD』と併せて、VICTORY入門盤にお薦めする1枚です。


HEADHUNTER - Parody of Life - Cursed ★★★ (2017-04-23 21:38:33)

DESTRUCTION時代よりも歌心を感じさせるようになった
シュミーアのシャウト(あとBプレイ)から、
ゲスト参加のカイ・ハンセンのGプレイまで
参加ミュージシャンの見せ場を盛り込んでアルバム後半の
山場を飾る、ぐっとくる名曲。


HEADHUNTER - Parody of Life - Force of Habit ★★★ (2017-04-23 21:30:51)

忙しなく駆け巡るスピード・メタリックなGリフのカッコ良さといい
(シュムーデルのGソロも構築美を感じさせて◎)
ウリ・カッシュが怒涛の勢いで刻むビートといい
その上に乗っかるキャッチーなシュミーアのシャウトといい
いずれも本編のハイライトに推したいカッコ良さ。


HEADHUNTER - Parody of Life ★★★ (2017-04-23 21:24:03)

後ろから刺されるような形で、古巣DESTRUCTIONを追ん出されてしまったシュミーアが、燃え盛る怒りを胸に新たに立ち上げたバンドが'90年に発表した1stアルバム。
随所で欧州風味満点のメロディを閃かすギタリストは、元TALON(結構好きなバンドでした)のウヴェ・ホフマンことシュムーデルで、地鳴りのような疾走ビートで畳み掛けるドラマーは名手ヨルグ・マイケル。彼ら腕利き揃いの面子が三位一体となり攻撃的且つスピーディに繰り出すのは、カレ・トラップ謹製の整理された音作りと、狂性を抑制したシュミーアのシャウトとが相俟って(スラッシュ色は然程でもない)、DESTRUCTIONよりぐっと聴き易い印象のパワー・メタル・サウンドという。ちなみに今回のシュミーアの歌唱スタイルは、DESTRUCTION時代に他のメンバーからの「もっと幅広く歌えるようになってくれ」との要望に応えるべく頑張って身に着けたものだそうな。にも拘らず解雇されてしまったのだから何とも切ないお話ですよ…。(今はすっかり仲直りしてハッピーですけども)
人を食ったイントロで幕が上がり、怒涛の突撃ナンバー②がその直後に続く本編は、起伏に富んだ曲展開を飲み込む⑤、スピード・メタリックな⑥、そして技巧とドラマ性を織り込んだ曲展開に、ゲスト参加のカイ・ハイセンのGプレイが華を添える⑧を経て、ラストに置かれたDESTRUCTIONの楽曲と異名同曲⑩に至るまで、ひたすらソリッドな疾走曲の固め打ち。アクが薄まってしまい「これ」というキメ曲が見当たらない本編に対するこっちのちょっとした不満は、このパワフルさによって強引に蹴散らされてしまいましたね。
DESTRUCTIONがダメだったという方も、本作なら案外イケるのではないか?と。


WARBRINGER - Woe to the Vanquished - When the Guns Fell Silent ★★★ (2017-04-20 22:59:04)

派手な曲展開、もしくはオーケストラ、女性Vo、クリーンVoといった
飛び道具を用いず、Voがひり出す悲嘆に満ちたシャウトと、
2本のGが奏でる慟哭のメロディ、それに重厚な曲調で
10分以上の長尺の緊張感を保ち、聴かせきってしまうその手腕に、
このバンドの確かな成長を見た思いですよ。


WARBRINGER - Woe to the Vanquished - Divinity of Flesh ★★★ (2017-04-20 22:50:32)

鼓膜に突き立つハイピッチシャウトと、
扇情的フレーズを次々繰り出すツインGの
波状攻撃が、デス/ブラック・メタルに通じる
爆発的疾走感に乗せて畳み掛けるスピード・ナンバー。
この後に続く重厚な大作ナンバー“WHEN THE GUNS FELL SILENT”の
存在感を効果的に引き立てる役回りも果たしています。


WARBRINGER - Woe to the Vanquished ★★★ (2017-04-20 00:21:07)

前作『Ⅳ:EMPIRES COLLAPSE』は、WARBRINGER作品で初めて「試行錯誤」を意識させる内容でしたが、この最新5th(’17年)では再びヘヴィ&アグレッシブな方向に焦点を絞り、重く鋭くキレのある剛速球をストライクゾーン目がけて投げ込んで来ています。
スラッシュ・メタルをベースにしつつ、そこにブラック・メタルばりの爆発力、デス・メタルを思わす陰惨なヘヴィネス、プログレ/テクニカル・メタル調の壮絶なダイナミズム渦巻く曲展開をブッ込んだサウンドが、激情迸るシャウトVoと、扇情的なフレーズを次々打ち出すツインGとを伴って、怒涛の如く進撃。
微笑ましさが先立ったデビュー当時から、作を重ねる毎にオールドスクールなスラッシュ・テイストは薄まって来ているのですが、要所を締めるハイスピード・ナンバー①④⑦を手始めに、ここまでイカした「WARBRINGER流HM」を確立されてしまったら、最早グゥの音も出ませんわ。特にそれが顕著に表れたのがラストを〆る⑧。通常10分を越える大作なら、クリーンVoやらオーケストラの導入やら色々と考えそうなもんですが、その手のギミック一切なし。というか疾走パートすら排して、ひたすら悲壮なメロディと重厚な曲調の深みで聴かせきる手腕からは、本格派の威厳すら感じられる気が。(DEATHとCORONERの名曲⑨⑩のカヴァーも、本作のルーツを開示していて非常に秀逸)
妙に引っ込み思案で迫力を欠くDsが少々気になるとはいえ(プレイのせいなのか音作りのせいなのか)、ともあれ頻発するメンバー・チェンジにもめげず、バンドを牽引し続けるリーダ、ジョン・ケヴィル(Vo、G)の踏ん張りに心からの称賛を送りたくなる1枚ですよ。


CHATEAUX - Highly Strung - Highly Strung ★★★ (2017-04-18 23:36:23)

浮遊するGサウンドによるイントロで引き絞られた緊張感が
一気に解き放たれるように疾走へと転じるOPナンバー。
リヴァープの掛け過ぎで生々しい熱気を削がれてしまった
Voプロダクションは頂けませんが、それを差し引いても
ストレートに疾駆する楽曲のカッコ良さは
OPナンバーに相応しいものがあるのではないかと。


CHATEAUX - Highly Strung ★★★ (2017-04-18 22:53:38)

結構最近までバンド名をどう読むのか知らなかった(辞書引けよ)ティム・ブロウトン率いる英国のHMトリオが’85年に発表し、ラスト作ともなった3rdアルバム。ちなみにバンド名は「シャトー」と読む。お城を意味するフランス語で、日本だと安アパートが時々名乗っていたりするアレですね。
今回もEBONY RECORDSからのリリースですが、前2作に比べるとプロダクションが改善。埃っぽいラフネスやササクレ感が減少し、よりカッチリと整合性を増したサウンドは、NWOBHMというよりは「パワー・メタリック」と表現したくなる厚みと緊張感を獲得。リヴァープ過多なVoの音作りは、折角のクリス・メイソンの熱いシャウトから生々しさを奪っているようで戴けませんが、それでもティム・ブロウトン(G)がクリエイトする徹頭徹尾HM!なパワー・チューンが放つ熱気は相変わらずムンムン。特にエフェクトのかけられたGサウンドがグルグル浮遊するイントロを、鋭利なリフと豪快に打ち鳴らされるリズムとがブチ破って疾走を開始するOPナンバー①のカッコ良さにゃ、メタル魂にガンガンにガソリンを注ぎ込まれる思いですよ。
以降も、ティムのギタリストの才能を凝縮したかのような攻撃的インスト曲④あり、緩急を効かせた⑤あり、タイトル通りアッパーに駆け抜ける⑦あり、重厚に押し出す⑧あり…と、最後まで高いテンションを保ったまま完走。贅沢が許されるなら後半にもう1曲ぐらい問答無用でブッ飛ばすスピード・ナンバーが欲しかったところですが、ともかくCHATEAUXの有終の美を飾るに相応しい1枚であったことは確か。再結成したりしねえのかなぁ。


CHATEAUX - Firepower - White Steel ★★★ (2017-04-17 23:38:01)

スピードは然程でもないのですが、鬼のようなGリフの刻みっぷり
は殆どスラッシュ・メタルの領域に半身を突っ込んでいますね。
それでいて、アグレッシブな曲調を突いてぐぐっとせり上がってくる
Gソロは実に情熱的でエモーショナル。
ティム・ブロウトンの動く姿は見たことがないのですが、
何となく「顔で弾く」タイプのギタリストっぽいなぁと。


DIAMOND HEAD - Canterbury - Knight of the Swords ★★★ (2017-04-17 23:00:33)

本編中唯一のアップテンポの楽曲ではあるものの
目立つのはリフよりもメロディであり、
それを歌い上げるショーン・ハリスの歌の上手さであるという。
マイケル・ムアコックの小説「エルリック・サーガ」に
登場するアリオッチ神にちなむ歌詞と、
邦題“剣の騎士”に相応しい曲調は勇壮で大変素晴らしい。


DIAMOND HEAD - Canterbury ★★ (2017-04-17 00:15:46)

ブライアン・タトラー(G)とショーン・ハリス(Vo)しか映っていない裏ジャケが物語る通り、レコーディング作業中に脱退したリズム隊の代わりはセッション・ミュージシャンで賄い、ほぼプロジェクトの体で’83年に発表された3rdアルバム。
そうした制作経緯や音楽性の変化、それにこれを最後にDIAMOND HEADが自然消滅的に解散していることとが相俟って、彼らの初期3作の中では最も影が薄い1枚であり、個人的にも初めて聴いた時は、冒頭から和やかなポップ・チューンが連続する構成に「うーん、ダメそう」と肩を落としました。…と、ここで心が折れてしまうと本作に対する印象は冴えないもののまま終わってしまいますので、いっそ頭2曲は飛ばしてしまい、エピカルな雰囲気漂わす③辺りから聴き始めることを提案させて頂く次第。すると後に続くのは、ダークなバラード⑤、“剣の騎士”なる邦題を冠された本編のハイライト⑥、エキゾチックな雰囲気漂わす⑦、プログレッシブ・ロック的ドラマ性も宿した⑨といった、中世音楽テイスト背負った楽曲群。実際のところ本編の過半数はこうしたタイプの楽曲で占められており、伊達に『CANTERBURY』を名乗っていませんよ、と(当初のタイトルは『MAKIN’ MUSIC』だったとか)。その上で①②を聴き直すと「うん、これはこれで案外悪くない」とか思ったりもしますので、自分なりの「アガる曲順」を考えてみるのも一興ではないでしょうか?
Gリフのインパクトの低下と引き換えにメロディと楽曲完成度の練り上げにフォーカスした本作は、最初に影が薄いとか書いてしまいましたが、実際は英国チャートで30位台に食い込む健闘ぶり。バンドの試みは一定の成果と評価を得たと言えるのではないでしょうか。


CHATEAUX - Firepower - V8 Crash ★★★ (2017-04-15 08:57:33)

このタイトル聞くと、思わずイモータン・ジョー様に
お祈りのポーズを捧げたくなりますが、それはともかく。
音、悪っ
しかしこの壊滅的プロダクションが
バリバリ刻まれるGリフとリズム、その上に乗る
熱いシャウトの迫力を増しているので、
(レーベルメイトのSAVAGEを思い出します)
これはこれで全然有りだな!と。


CHATEAUX - Firepower - Rock n Roll Thunder ★★★ (2017-04-15 08:50:08)

ササクレた音色で猛然と刻まれるGリフに
メタル魂が燃え上がるスピード・ナンバー。
「ロックンロール」と「サンダー」という
イカした単語二つを合体させたタイトルが物語る通り、
前作よりもストレートで荒々しく、埃っぽくなった
2ndアルバムの作風を象徴するような名曲です。


CHATEAUX - Firepower ★★★ (2017-04-13 23:40:01)

SAVAGEの『LOOSE ‘N LETHAL』を筆頭に、EBONY RECORDS作品のアートワークを数多く手掛けて来たゲイリー・シャープによるSFタッチのイラストが目印の2nd。(’84年)
前作『CHAINED AND DESPERATE』発表後にメンバー・チェンジが発生し、Bのクリス・メイソンがVoを兼ねるトリオ編成へと移行していますが、「小細工?無用!」とばかりにソリッドに突き進む、HM以外の何者でもないサウンドにパワーダウンの兆候は見られません(音の悪さが相変わらずなのは流石EBONY)。どうもCHATEAUXというとスティーヴ・グリメットが参加したデビュー作にばかり注目が集まりがちのような気がしますが、単純な完成度で言えば本作の方が上ではないかと。
レンジの広さは前任者に及ばずとも、熱量の高さじゃ一歩も引けを取らないクリスの歌唱を活かすべく、重厚なタイプの楽曲の出来栄えが目立っていた前作から、今回はより直線的でアグレッシブな方向へとサウンドを軌道修正。その好例と言うべきパワー漲るOPナンバー①と、『マッドマックス』感迸る(V8を崇めよ!)ラスト・ナンバー⑧は、荒々しい音色で破壊的に刻まれるGリフといい、土煙蹴立てて爆走するリズムといい、その上に乗っかる火傷しそうに熱いVoのシャウトといい、これ聴いてメタル魂に点火されない男が居ようか?な名曲っぷり。この2曲に挟まれたその他の収録曲も、重厚なミッド・チューン③⑤、畳み掛ける疾走ナンバー④、歌に負けじとティム・ブロウトンが熱く歌わせるGにもグッとくる⑥等、「いやぁ、HMって本当に良いものですね」とマイク水野ばりに微笑みたくなる逸品揃い。
何だったら本作をCHATEAUXの入門盤にしてみてはいかがでしょうか?


CHATEAUX - Chained and Desperate - Spirit of the Chateaux ★★ (2017-04-12 23:43:08)

NWOBHMのトリビュート・バンド、ROXXCALIBURが
カヴァーしていた、このバンドのテーマ曲。
重厚なミッド・チューンだけど聴いていて飽きが来ないのは
スティーヴ・グリメットの見事な歌唱力と
ティム・ブロウトン(G)のメロディ・センスの良さのお陰かと。


CHATEAUX - Chained and Desperate - Straight to the Heart ★★★ (2017-04-12 23:15:52)

音質の悪さが却って独特の味になっている
Gリフ主導で鋭角的に疾走する
オーソドックスなHMのカッコ良さが凝縮された名曲。
伸びのあるハイトーンから、曲中で多用される
「ウッ」の掛け声まで、スティーヴ・グリメットが
既に実力派シンガーとしての才能を如何なく発揮してくれています。


CHATEAUX - Chained and Desperate ★★★ (2017-04-12 23:10:39)

'81年、ティム・ブロウトン(G)によって英国のチェルトナムで結成されたSTEALERが、EBONY RECORDSのコンピ盤『METAL MANIAX』への参加を契機にバンド名をCHATEAUX(シャトー)と改めて、'83年に同レーベルから発表した1stアルバム。
デビュー・シングル『FIGHT TO THE LAST』(’82年)ではアレックス・ヒューストン(B)がVoを兼任していましたが、本作でフロントマン役を担うのは誰あろうスティーヴ・グリメット。この翌年にはGRIM REAPERで(やはりEBONY RECORDSから)デビューを飾ることとなる彼氏が何故ここで歌っているのかその理由はよう分かりませんけども、取り敢えずこの頃から既に歌の上手さがズバ抜けていたことはハッキリしています。
音楽性の方もGRIM REAPERと同一のNWOBHM路線…というかアレをもっと野暮ったくした感じのサウンド。音の悪さじゃ人後に落ちないEBONY作品ゆえプロダクションは粗悪極まりなく、相当に聴き手を選ぶ作品であることは否定しえないのですが、だとしても、チリチリとした音色で刻まれるGリフがソリッドに疾走し、その上でスティーヴが強靭なシャウトを轟かせる様にメタル魂にボッと火を点される⑤を始め、HM以外の何者でもないカッコ良さを主張する収録曲の数々からは、音の悪さや垢抜けなさといった弱点をぶっちぎるサムシングが感じ取れるのではないかと。特にバンドのテーマ曲(なのか?)②、へヴィ・バラードの大作④、重厚な⑧といった、Voの熱唱が映えるドラマティックな楽曲の聴き応えは本編の白眉。
知名度ではGRIM REAPERに大きく水をあけらていますが、内容では負けていませんて。


DIAMOND HEAD - Borrowed Time - Am I Evil? ★★★ (2017-04-11 22:36:55)

METALLICAがカヴァーしていたことと、
ホルストの“惑星”と水戸黄門主題歌を足して2で割ったような
劇的なイントロで知られるDIAMOND HEADの代表曲。
これ聴くと、1stの頃のMETALLICAがいかにこの曲から
多くのインスピレーションを得ていたかがよく分かりますね。


DIAMOND HEAD - Borrowed Time ★★★ (2017-04-11 22:31:43)

メジャーのMCAから発表され、NWOBHMの波に乗って全英チャート第24位に飛び込むヒット作となった2nd(邦題は『偽りの時』)。DIAMOND HEADといえば、ロドニー・マシューズが手掛けた本作の美麗なアートワークが思い浮かぶ人も多いのではないかと。
特異なGリフの数々と攻撃性/疾走感を以て、スラッシュ・メタル誕生に大きく寄与した名盤『LIGHTING TO THE NATION』をこのバンドの最高傑作に推す気満々の我が身ですが、実は初めて彼らの音に触れた時は本作の方がビビッと来ました。というのも、こっちの方が単純にメロディアスで分かり易い内容だったから。あと邦題もカッコ良かったですし。
心底楽しむためにはMETALLICAによる手引きと、NWOBHMやスラッシュ・メタルに対するある程度のリテラシーを要した『LIGHTING~』に比べ、衝動性より完成度の高さが追求された本作は、自分のような「天下のMETALLICAがお手本にしたバンドらしいから聴いてみっか」というお勉強気分丸出しの初心者リスナーにも、すんなりその素晴らしさが染み渡る懐の深さが魅力だったという。ロバート・プラントを比較対象に挙げられるのも納得の上手いVoと、個性的なリフ・ワークだけでなく「聴かせる」ソロも冴え渡るGを基軸に展開されていく楽曲は、一聴しただけで駆け出し時代のMETALLICAが如何に多くのアイデアを頂戴したか理解できる名曲⑦を筆頭に、のっけから重厚&メロディアスな①、“世界人民に明かりを”なる邦題もイカしていた前作表題曲④、中世的な雰囲気も漂わせたアルバムのタイトル・トラック⑤等、捨て曲なしの充実っぷり。
もしかするとこのバンドの入門盤には、デビュー作よりも相応しい1枚かもしれません。


HOLY SOLDIER - Last Train - Last Train ★★★ (2017-04-10 23:00:42)

人生という名の旅を終えた者が乗り込む
最終列車について綴った歌詞と、
物悲しくもドラマティックな曲調、情感たっぷりに熱唱するVo、
哀切に満ちた旋律を紡ぐGの威力とが相俟って
ぐっと胸に迫る仕上がりの名バラード。
国内盤の解説でも指摘されている通り、
アルバムのハイライトですよ。


HOLY SOLDIER - Last Train - Dead End Drive ★★★ (2017-04-10 22:49:55)

エンジン音と共に走り始める、「哀愁のアメリカンHR」を
絵に描いたようなハード・ナンバー。
Voと2本のGが鮮烈に紡ぎ出すメロディには
フックと哀愁が抜かりなく効かせてあって、
このバンドの曲作りの巧みさに感心させられます。


HOLY SOLDIER - Last Train - Virtue & Vice ★★★ (2017-04-10 22:44:48)

リズムを強調した音作りに一瞬ギクッとなるものの
歌が始まればクリスチャン・メタル然とした
泣きのハイトーンVoが歌う哀愁のメロディと
ツボを心得たGに、鮮やかなコーラスが堪能できるので一安心。
OPナンバーに相応しい名曲と言えるのではないでしょうか。


HOLY SOLDIER - Last Train ★★★ (2017-04-09 23:24:55)

カリフォルニア出身の5人組クリスチャン・メタル・バンド、’92年発表の2ndアルバム。
1stからシングル・カットされた楽曲が軒並みヒット・チャートを賑わす等、デビュー早々にしてクリスチャン・ミュージック・シーンでの成功を手中に収めた彼らでしたが、その後メンバー・チェンジに絡むすったもんだに巻き込まれて2年間の沈黙を余儀なくされます。そうこうするうちにシーンにはグランジ/オルタナ・ブームが到来。もしや本作にもその影響があるのでは…と、メンバーの「よりルーズな仕上がり」発言等を見聞きするにつけ危惧していたのですが、実際に聴いてみたらそんなことは全然なかったという。
ボトムを強調した音作りや飾り気の減ったアレンジこそ90年代的ながら、張りのあるハイトーンVo、歌心に溢れたG、美旋律、キャッチーなコーラスを分厚く包むハーモニーといった、前作で聴かせてくれたクリスチャン・メタル然としたサウンドの美点はここにもきっちりと受け継がれています。特に、冒頭から繰り出される哀メロ・チューン三連打は、聴き手の本編への没入度を一気に高める役割を果たしていて非常に秀逸。泣きを孕んだ声質のシンガーはもしかすると好き嫌いが分かれるかもしれませんが、この声が楽曲の哀愁度をより引き立ててくれているので、個人的には大いに「有り」であると。
美しいバラード⑤⑦、ハードな疾走ナンバー⑥といった逸曲の数々を経て、アルバムのハイライトと呼ぶべきドラマティックな⑨にて締め括るられる本作は、兄貴分のSTRYPERの作品群にも決して引けを取らないクオリティを有していました。…だのに大して話題にならずフェードアウトしてしまったのは、やはり発表時期が悪過ぎたとしか。


HOLY SOLDIER (2017-04-09 23:20:45)

‘85年の冬に、カリフォルニア州ロサンゼルスにて弦楽器隊が中心となって結成。バンド名からも察しのつく通り(?)、キリスト教福音派にフォーカスしたクリスチャン・メタル・バンドでもある5人組。
「STRYPERの弟分」という触れ込みで'89年に発表された1st『HOLY SOLDIER』、並びに“STRANGER”を始めとする楽曲群が、翌年のダヴ・アウォード(クリスチャン・ミュージック・シーンで最も権威ある賞)でメタル・アルバム/ソング・オブ・ジ・イヤーを受賞する大成功を収める。
しかし折からのグランジ/オルタナ・ブームが逆風となり、2nd『LAST TRAIN』(’92年)、もろ流行に流された3rd『PROMISE MAN』(’95年)発表後、'97年に解散。
'05年に再結成を果たしたようだが、4thアルバムのリリースには至っていない。


PRETTY BOY FLOYD - Leather Boyz With Electric Toyz - 48 Hours ★★★ (2017-04-08 11:01:49)

シリーズ屈指のポンコツ作「ベストキッド3」
(今となってはそんなところが多少愛しくもある)
のサントラに提供されたと聞くノリノリのロックンロール。
映画の粗を隠すかの如く「細けぇことはいいんだよ!」と
躁の気全開で突っ走る楽し気な曲調を聴いていると
「同じアホなら踊らにゃ損、損」な気分にさせられますよ。


PRETTY BOY FLOYD - Leather Boyz With Electric Toyz - Only the Young ★★★ (2017-04-08 10:47:47)

あざとい!
でも素晴らしい!
と思わず膝を打つ名曲。
今となっては感傷的な気分にすらさせられる
甘く爽やかなサビメロが秀逸です。


PRETTY BOY FLOYD - Leather Boyz With Electric Toyz ★★★ (2017-04-08 10:44:20)

自ら「プリティ・ボーイ」と名乗る神経の太さ(いや実際は大恐慌時代のアメリカで暴れ回ったアウトローの通称なんですけどね)や、'89年当時ですら「それはどうか」というデーハーなルックスを前に、自称・荒ぶるメタル益荒男的には「けっ」となってしまい、実際に音に触れるまでかなりの時間を要したPRETTY BOY FLOYDのデビュー作。
しかし、ただ甘いだけでなく存外ワイルドですらあるOPナンバー①のキャッチーな出来栄えが、侮り倒していたこっちの居住まいを「見てくれだけで舐めたらいかんぜよ」と律してくれます。MOTOLEY CRUEやPOISON影響下のロックンロール・サウンドは、すぐにでも口ずさめてしまうメロディや、思わず一緒に歌いたくなるコーラスといった、アリーナ・ロック然としたフック構築に徹底して心が砕かれていて、多少あざとさや合成甘味料的チープネスが無きにしも非ずとはいえ、「だとしても美味しいんだから仕方ないだろ!」という点では、子供の頃近所の商店で買ってた、一口食っただけで舌がカラフルに変色する怪しげな駄菓子を思い出す味わい。
のっけから印象的なコーラスを伴ってパワフルにスタートする①や、元気溌剌にハジける②、映画『ベストキッド3』のサントラに収録されバンドの名を一躍シーンに知らしめた④辺りは、普段この手の音に親しむことの少ない身にも訴えかけて来る魅力が備わっていますし、何より最高なのが⑦ですよ。バラード調のイントロからテンポアップして、爽やかに駆け抜けていくこのポップな名曲には心浮き立たさずにはいられませんて。
毒々しい色合いから避けてたけど、実際に食ってみたらこのキノコ美味ぇ!的な1枚。


SHOK PARIS - Go for the Throat - Chosen Ones ★★★ (2017-04-06 23:01:07)

DIOがJUDAS PRIEST風の楽曲を演奏しているような?
パワフルな正統派HMナンバー。
重厚な前半、テンポアップして2本のGがハモリながら
疾走する後半の劇的な盛り上がりは「これぞHM」という
王道のカッコ良さに満ち溢れていますよ。


SHOK PARIS - Go for the Throat ★★★ (2017-04-05 23:22:55)

地元クリーブランド発のコンピ盤『CLEVELAND METALS』(’83年)に、名曲“GO DOWN FIGHTING”を提供したことが縁でAUBURN RECORDSと契約を結んだSHOK PARIS(コンピ盤の選曲を手掛けたのが後にAUBURN RECORDSを設立するティム・スチュワートだったという)が、同レーベル第1弾アーティストとして’84年に発表したデビュー作。
NWOBHMにアメリカンな解釈を施して再構築。威勢の良いコーラスをフィーチュアして、バラードなんぞには目もくれず迫り来るUSメタル・サウンドは、いかにも肉食系のパワーと重厚感が横溢。“TOKYO ROSE”や“ON YOUR FEET”といったキラー・チューンがギラリと光を放っていた次作に比べると、キメ曲不在の本編はやや起伏に乏しいのですが、それを差し引いてもこの完成度の高さは立派ですよ。
本作の武器は、JUDAS PRIESTお手本の色艶で印象的なメロディを次々に紡ぎ出す2本のGと、グラハム・ボネットとロニー・J・ディオと二井原実をシェイカーに掛けて一気に飲み干したような暑苦しい声質のVo。この二枚看板を前面に押し出した楽曲の数々は、クドイ熱唱が映える④や、ツインG主導で正統派HM然とした盛り上がりを聴かせる⑤、パワフルに突き進む⑥、疾走ナンバー⑩等、バンドの非凡な才能を感じさせる聴き応え十分のものばかり。再発盤CDでは、冒頭で述べた前任Voのバディ・マコーマックが歌う“GO DOWN FIGHTING”がボーナス・トラックとして収録されているのも嬉しいですね。
本作の完成度と評判の良さが認められ、SHOK PARISはメジャー・シーンへと打って出ていくこととなるのですが、それも当然の帰結のように思える充実作。


SACRED WARRIOR - Master's Command - Holy, Holy, Holy ★★★ (2017-04-04 23:03:37)

エピック・メタルをクリスチャン・メタル流に、
というかSTRYPERっぽくアレンジしたような
アルバムのラスト・ナンバー。
凱歌の如く響き渡るコーラスが、雄大にして荘厳なだけでなく
思わず一緒に歌いたくなってしまうキャッチーさを
備えていて印象に残ります。


SACRED WARRIOR - Wicked Generation ★★ (2017-04-04 22:58:16)

シカゴのHMの聖戦士(SACRED WARRIOR)、’90年発表の3rdアルバム。
せっかく前作『MASTER’S COMMAND』でアートワークがHM然としたものにグレードアップしたのに、またしょっぱいデザインのジャケットに逆戻り。しかし内容の方は今回も全くブレることなくQUEENSRYCHE影響下の正統派HM街道を邁進しています。…というかあまりに変化がなさ過ぎて、ぼちぼち「またこれか!」とマンネリを指摘する声もチラホラと聞こえてきそうな感じというか。
通常3作目ともなれば、レコード会社からの「売れる作品を作らんかい」とのプレッシャーや、音楽市場の潮流の変化、もしくはバンド自身の嗜好の変化等から、進むべき方向性について試行錯誤が生じて来そうなものですが、彼らの場合、その信念が揺らいだ形跡はビタいち見当たりません(何せ次作『OBSESSIONS』も同一路線ですから)。よっぽどメンバーの意思が強固だったのか、INTESE RECORDSが放任主義だったのか、はたまたクリスチャン・メタル・シーンという特殊な環境がそれを許容してくれたのか…。
「SACRED WARRIORと言えばコレ!」というキメ曲は今回も見当たらないため、一聴しての強烈なインパクトには乏しいものの、哀愁のメロディを歌い上げるハイトーンVoとツインG、それに緩急を飲み込む劇的な曲展開とを活かした収録楽曲はいずれも高水準を維持。特にアップテンポの楽曲が並ぶ本編後半戦を締め括る、重厚にしてドラマティックな⑩は出色の出来栄えと言えるのではないでしょうか。
SACRED WARRIORのアルバムにハズレなし。


SORTILEGE - Sortilège - Sortilège ★★★ (2017-04-04 00:06:00)

ソ、ル、ティ、ラァーーーージュ!
どぶ板選挙に身を投じる立候補者か
はたまたナニワ商人ばりにバンド名を連呼するのみのサビメロが
微笑ましくも雄々しく、メタル魂を燃え上がらせてくれまっせ。


SORTILEGE - Sortilège - Amazone ★★★ (2017-04-04 00:01:41)

君ら、メイデン派じゃなくてプリースト派なのね、という
“THE HELLION”~“ELECTIC EYE”を彷彿とさせる
劇的な導入部のみでメタル・ハート鷲掴みなOPナンバー。
攻撃的なツインGのみならず、多少のピッチの甘さなんぞモノともせず
パワフルに歌いまくるVoの存在も眩く光っていますよ。


SORTILEGE - Sortilège ★★★ (2017-04-03 23:38:22)

'81年に結成された(当初はBLOODWAVEと名乗っていたのだとか)フランス・パリ出身の5人組が、DEF LEPPARDとのツアーで前座を務める等して腕を磨いた後、オランダのRAVE-ON RECORDSと契約を結び’83年に発表したセルフ・タイトルのデビューEP。
豊かな声量を活かして歌いまくるハイトーンVo、メロディックに駆け巡るツインGを武器とした切っ先の鋭い正統派HM…という後のアルバム2枚に通じるサウンドの方向性、並びにメンバーの技量の確かさはとっくに確立済み。と同時に、全5曲が「ぐずぐずしてる暇はねえ!」とばかりにタイト且つハードに攻め込んで来るサウンドは、NWOBHMからの影響もクッキリと顔を覗かせていて、その出来栄えは彼らのカタログの中において頭抜けてアグレッシブ。後の作品からそこはかとなく漂う「ジャパメタっぽさ」はここからは感じられませんでした。
疾走ナンバー、三連、ミッド・チューンと、収録曲はどれも素晴らしいモノばかりですが(歌詞は当然全曲フランス語)、中でもJUDAS PRIESTの“THE HELLION”を思い出さずにはいられない劇的なイントロ付きで疾走するOPナンバー①と、バンドのテーマ曲④は必聴であると。特に後者は凄い。何が凄いってサビがひたすらバンド名を連呼するだけという(笑)。君ら選挙期間中の政治家か何か?というぐらいのアピールっぷりが微笑ましい名曲ですよ。(選挙カーの場合だと思わず爆破してやりたくなるぐらい腹立ちますが)
「かつてDEATHのチャック・シュルデナーも感銘を受けたことを語っていた1枚」…と聞いて興味が湧いた方にもお薦め致します。


BLASPHEME - Blasphème - Excalibur ★★★ (2017-04-02 22:37:08)

メタル者的にはこのタイトルだけで三ツ星を
条件反射で進呈したくなりますが、実際、
アコギ爪弾かれるイントロに始まり、
メロウなBラインとVoの熱唱に導かれ
緩急を効かせて徐々に熱量とドラマ性が蓄積されていく
曲展開はドラマティックで聴き応え十分。
重厚な佇まいが本編ラスト・ナンバーに相応しい名曲です。


BLASPHEME - Blasphème ★★★ (2017-04-02 08:40:43)

80年代のフレンチ・メタル・シーンを代表するバンドの一つとして、度々その名を挙げられるパリ出身の4人組が、LIZARD RECORDSから'84年に発表したデビュー作。BURRN!!誌創刊号の輸入盤レビュー1発目を飾った(そして酷評されていた)作品でもあるという。
まずレオナルド・ダ・ヴィンチの名画『最後の晩餐』に、メンバーの顔をハメ込んだ洒落の利いたアートワークが非常に秀逸で、さすが芸術の国出身バンドだと(?)。内容に関しては、元気一杯に動き回るBがリード楽器の役割を果たす様からも明らかな通り、IRON MAIDENに多大な影響を受けたと思しき、疾走感と構築感を併せ持った正統派HMサウンドを演っています。ただこの手のバンドにしては肩をイカらせている感じが余りしないというか、ダークネスやアグレッションは控えめ。何だったら③みたいにポップなメロディ・センスも発揮していたりと、適度に「モテ男」感を漂わせてきやがる辺りがやっぱりフランスのバンドだなと(偏見)。
歌詞は全曲フランス語。ファルセットを多用するシンガーの歌唱は結構評価が割れるところかもしれませんが、個人的にはこれだけ歌えていれば十分とも。ピアノによる導入部から力強く盛り上がる④、MOTORHEADばりにB大暴れな⑥、ブリッジのドラマティックな展開が秀逸な疾走曲⑦、Voの熱唱、印象的なBライン、濃厚な泣きを伴って本編を劇的に締め括る⑨等は、彼らの魅力が十二分に活かされた名曲ではないでしょうか。
本家メイデンに肉薄する出来栄えかと言えば、そりゃそんなことは当然ありませんが、しかし当時の仏メタル・シーンのレベルの高さを物語る1枚であることは間違いありません。


BLASPHEME (2017-04-02 08:38:50)

カナダのブラック・メタル・バンド、BLASPHEMYと混同してしまいそうなバンド名なれど、こっちはフランスのパリに拠点を置いて80年代に活動していた4人組正統派HMバンド。
’81年に活動を開始し、彼の地のシーンの盛り上がりを支えた後、'86年に解散。活動期間は5年間とあまり長くなかったが、その間に2枚のスタジオ・アルバムを発表。
‘97年に再結成を遂げ、'10年には久々の新作スタジオ・アルバムを、’14年にはライブ・アルバムを発表する等、現在も活動を継続中の模様。


SORTILEGE - Métamorphose - Métamorphose ★★★ (2017-04-01 09:52:33)

シンガーの歌の上手さが映える
バラード調の序盤からテンポアップして、
泣きのGソロとコーラスを伴いながら疾走する
終盤の盛り上がりは、涙ながらに
万歳三唱したくなるぐらい熱くドラマティック。


SORTILEGE - Métamorphose - Majesté ★★★ (2017-04-01 09:41:22)

エッジの立ったGリフとリズム、
メロディックに弾きまくられるGソロとが
適度なノリの良さを伴って突き進む様からは
これぞ80年代正統派HM!といった魅力が立ち込める。
フランス語で朗々と、且つ力強く歌うハイトーンVoが
一種「高貴な雰囲気」を楽曲に付与していて
このバンドの独自性を際立たせていますよ。


SORTILEGE - Métamorphose ★★★ (2017-04-01 09:31:37)

時は80年代。雑誌等では「フランス語はメタルに合わない」と叩かれる一方、マニア筋からは優れたバンドを数多く輩出する有望なHM鉱脈として信頼を勝ち得ていたフレンチ・メタル・シーン。その中でも1、2を争う人気者だったSORTILEGEが’84年に発表した1stフル・アルバム。ついでにジャケットに描かれた謎のモンスターが浮かべる、こっちを小馬鹿にしたような顔つきに絶品にイラっとさせられる1枚であります。
これまで本作については日本盤も出た英語バージョンにしか触れる機会がなく、先日のリマスター再発を期に漸く原語バージョンを聴くことが出来て、ああ、うん。フランス語版の方が断然良いよ!と。元々シンガーは熱々のシャウトから朗々とした歌い上げまで余裕でこなす実力派でしたけど、聴き比べると、微妙に「置きに行ってる」感無きにしも非ずな英語版に対し、母国語の方は遠慮会釈なしに歌唱がダイナミック。何より、疾走感もドラマ性も切れ味も十分な、JUDAS PRIESTやNWOBHMを通過した正統派HMに、語感の柔らかなフランス語が乗ることで、サウンドに一種の優雅さや気高さがトッピング。有象無象のバンドとの大きな差別化に成功しています。特に、メタル・ハートにビンビンに響くビブラートを伴うハイトーンVoと、時にそのVo以上に雄弁に歌ってみせるツインGを存分にフィーチュアした、勇ましくもキャッチーな②と、ドラマティック極まりないアルバム表題曲⑨は、言語に対する偏見を捨てて是非1度お聴き頂きたい名曲です。
次作を聴いた時も思ったのですが、曲作りの方向性からメロディの拾い方まで、不思議と同時代のジャパニーズ・メタルに通じる魅力を放っている1枚ではないかと。


SACRED WARRIOR - Master's Command ★★★ (2017-03-30 22:47:27)

シカゴ出身の5人組クリスチャン・メタル・バンド(何せ本作のエグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジットされているのは、ジーザス・クライスト様ですから)、HM聖戦士ことSACRED WARRIORが’89年に発表した2ndアルバム。
鋭くエッジの切り立ったGリフと、天を突くハイトーンVoをフィーチュアし、JUDAS PRIEST、初期QUEENSRYCHE直系の光沢を帯びた正統派HM路線を突き進む足取りには今回も迷いなし。不穏な雰囲気醸し出すアートワークが前作から大幅グレードアップを遂げたことと併せて、音楽性の方もより一層ヘヴィ・メタリックに研ぎ澄まされています。
重々しく走り出すOPナンバー①を手始めに、確かな歌唱力を有するVoと劇的且つメロディックに絡むツインGを活かした③、アグレッシブな疾走ナンバー④⑦といった要所に配された楽曲が表す通り、サウンドの基軸は正統派HMにドッカリと据え置き。その一方で、サビメロが印象的な②、爽快なポップ・フィーリングも感じさせる⑥、喉を潰したグロウルVoと伸びやかなクリーンVoを用いて、「聖vs邪」の対決を演出してみせる(メタルコア・スタイルの先取り?)⑩のような異色曲まであったりと、収録曲のバラエティは大きくその幅を広げているという。ついでに、祝福の凱歌の如くホーリーに響き渡る⑪辺りを聴いていると「パワー・メタリックになったSTRYPER」なんて形容詞も思い浮かんだりも。
SACRED WARRIORのカタログが一斉に日本で発売された時、まず最初に購入したのが本作だったこともあり、思い入れも一入の1枚。彼らの入門盤にもこれが向いているのではないかと。


SACRED WARRIOR - Rebellion - Black Metal ★★ (2017-03-29 23:14:38)

タイトルこそ“BLACK METAL”ですが
ハイトーンを駆使して歌いまくるシンガーといい、
緩急の飲み込むドラマティックな曲展開といい、
中身はピッカピカの聖なるオーラを漂わせた
正統派クリスチャン・メタル・ナンバーという。


SACRED WARRIOR - Rebellion - Children of the Light ★★★ (2017-03-29 23:09:19)

いま聴くと、不思議と同時代のジャパメタっぽさも感じられる
(ような気がする)スピード・ナンバー。
ハイトーン・シンガーが拾う歌メロの感じとかね。
とはいえカッコイイことに変わりなく、
スリリングに疾走するGソロもイカしてますよ。


SACRED WARRIOR - Rebellion ★★★ (2017-03-29 23:05:35)

SACRED RITEとかSACRED RICHとか、頭にSACREDと付くバンドが世界中にゴマンといる中、このSACRED WARRIORはシカゴ出身の5人組。本作は彼らが’88年にINTENSE RECORDSからリリースしたデビュー作に当たる作品です。
OPナンバー①のタイトルがいきなり“BLACK METAL”で仰け反らしてくれますが、JUDAS PRIEST譲りの光沢を放つツインGと、ジェフ・テイトからの影響を伺わせるハイトーンVoをフィーチュアした楽曲に暗黒色はゼロ。というか寧ろ「ヘイル・ジーザス」でまとめられた歌詞や、ハードネス/メロウネス/キャッチネスが手堅く編み込まれた高純度の正統派HMサウンドは妙に神々しい輝きを放っていて、これはやはり彼らがクリスチャン・メタル・バンドである所以でしょうかね。(ケン・タンプリン等が在籍していたINTENSE RECORDS所属という時点で察しの付いた方もいるかも)
非常に真面目に作られている作品…というか、真面目過ぎて逆に「この1曲!」という突出した部分の少なさが気になったりも。だとしても、OPナンバーに相応しい勇ましさ、劇的な曲展開を活かした①、本編随一のアグレッションを放つスピード・ナンバー⑤、ドラマティックなイントロから引き込まれてしまう⑨、アルバム後半を盛り上げるべく疾走する⑩辺りは、思わず「おっ」と声が漏れてしまうカッコ良さを誇っていて流石なのですが。
SACRED WARRIORなんてHMバンドには思いっきりありがちな名を名乗ってはいますが、裏を返せば、だからこそ普遍的な正統派HMを追求するのにこれほど相応しいバンド名はない、と言えなくもないわけで。ただアートワークはもう少し頑張って欲しかった。


SACRED RITE - Is Nothing Sacred - I Will Survive ★★★ (2017-03-28 23:18:02)

アルバム前半のハイライトを飾るドラマティックなバラード。
この曲といい、本編ラストにおかれた“AS IT WAS TOLD…”といい
この3rdはハードな楽曲よりも、泣きのメロディとシンガーの
確かな歌唱力を活かしたメロディアスな楽曲の方が
その完成度の高さが光っている印象です。


SACRED RITE - Is Nothing Sacred - As It Was Told... ★★★ (2017-03-28 23:14:35)

前曲“THE LAST RITES”から組曲形式で繋がる
アルバムのラスト・ナンバー。
全編に物悲しいメロディが溢れ、
それを力むことなく、エモーションを伝えることを優先して
切々と歌い上げるシンガーの歌唱力に聞き惚れてしまいます。
勿論、ドラマティックな楽曲自体も文句なしの出来栄え。


SACRED RITE - Is Nothing Sacred ★★★ (2017-03-28 23:06:55)

SACRED RITEが'86年に発表し、残念ながら最終作となってしまった3rdアルバム。(御多聞に漏れず後に再結成しますけどね)
マイケル・ウィーラン画伯の『DESTROYING ANGEL』を採用したアートワークの美麗さは、デビュー作『SACRED RITE』のクサレたイラストとは天と地ほどのレベル差で、音質の方も随分と向上しています。しかしその反面、クリーンに整頓された音作りのもと繰り出される1曲目は、大仰な雰囲気の薄れた平凡なアメリカンHMナンバー…。前2作のセールス的不振を受けて彼らもとうとう路線変更か?と、初めて聴いた時は立ち上がり早々にガックリ来た記憶あり。
でもそれはこっちの早合点だったという。2曲目の途中辺りから徐々にメロディの湿度と曲展開のドラマ性が高まり始め、シームレスに繋がる⑦⑧で本編がクライマックスを迎える頃には、その哀愁に満ちたドラマティックなHMサウンドぶりに「やっぱSACRED RITEは最高だゼ!」と、ガッツポーズを決めているという塩梅。
ただ、全体的にはヘヴィ・メタリックな荒々しさや疾走感、派手なテクニックの応酬といった要素が抑え気味なのは間違いありません。THE BEATLESの名曲“ELEANOR RIGBY”のカヴァーにも挑戦する等、今回は確かな歌唱力を有するVoを中心に、じっくりとメロディを聴かせる姿勢を全面展開。特にリード楽器の役割も果たすBを始めとする楽器陣が、ムーディな演奏で歌の引き立て役に徹する③⑧の儚く美しい哀メロは絶品ですよ。
聴き終えてみれば、決して前2作にも聴き劣りしない充実作でありました。


SACRED RITE - Sacred Rite - Wings of Pegasus ★★★ (2017-03-27 23:27:13)

疾走するGとBがスリリングにシンクロしながら
上へ上へと駆け上がっていく様が、
まさしく天翔けるペガサスの如し。
この曲でイメージ膨らませてからジャケット見ると
膝の力が抜けること請け合いですが。
朗々と歌うVoも楽曲の飛翔感に拍車を掛けてくれています。


SACRED RITE - Sacred Rite ★★★ (2017-03-27 23:12:35)

ハワイのHR/HMシーンを語る上で、マーティ・フリードマンやゲイリー・セント・ピアーが在籍していたHAWAIIと共に欠かすことの出来ない存在だったのが、ホノルル出身のこのSACRED RITE。本作は彼らが’85年に自主製作した1stアルバム。後にAXE KILLER RECORDSとのディストリビュートを得て出し直されるのですが、その際にはジャケット・デザインが変更されていて、これが鼻水吹くぐらい酷い代物。名曲“WINGS OF PEGAZUS”をイメージしたイラストを胸ワクで期待していたメンバーが、レーベルが用意したアレを見てしまった時の絶望感と来たら想像するだけで落涙を禁じ得ませんて。
しかし内容の素晴らしさは、ジャケットの酷さとは天と地ほどの開きが有りますよ。ドライヴしまくるピーター・クレーンの音数多めのBプレイを中心に、テクニカルに羽ばたくツインG、伸びやかな歌声で憂いを湛えたメロディを力強く歌い上げるVoとが、スリリングに絡み合いながら疾走するサウンドは、まだ十代の若きメンバー達が作ったとは俄かに信じ難いクオリティです。当時「ハワイのIRON MAIDEN」なんて異名を取ったのは、(音楽性の類似と共に)実力の高さも評価されたからこそかと。
最悪なのはジャケだけでなく音質も同様なれど、まさに天翔る白馬の如く疾走するOPナンバー①、勇壮にギャロップする④、各楽器の見せ場を盛り込みつつ次々に展開していく⑤、楽器陣のテクニカリティのみならずVoの上手さも際立つ劇的な⑥、弾き倒すGと共に突っ走ってラストを〆る⑦といった楽曲が放つ輝きがくすむことはありません。
IRON MAIDENは勿論、CRIMSON GLORYやLEATHERWOLF好きにもお薦めな1枚。


VETO - CARTHAGO - Carthago ★★★ (2017-03-26 09:35:53)

エキゾチックな旋律に導かれて行進を開始。
重厚な曲調、雄々しいコーラス、7分近い長尺等、
ムキムキマッチョ戦士が闘志むき出しのアートワークの
そのままノリに反映させたかのようなエピック・メタル・ソング。
(実は本編においては例外的な存在だったりするのですが)
少々線の細いシンガーも、ここでは頑張って血管浮かび上がらせるような
熱唱を披露。楽曲を劇的に盛り上げることに貢献してくれていますよ。


VETO - CARTHAGO ★★ (2017-03-26 09:19:40)

ずっと「ベト」「ベト」呼んでいましたが、そうか。読み方は「ヴィート」でしたか…という、西ドイツ(当時)出身の5人組が’88年に発表した2ndアルバムにしてラスト作。
表題が『カルタゴ』で、まるで『蛮勇コナン』の世界から抜け出してきたようなマッチョ戦士が歯茎剥き出しで迫り来るアートワーク、そして裏ジャケ記載の出鱈目な日本語解説《またそうしてこの世界帝国が消えてしーた》…。バブルとは百万光年ぐらい無縁のこれら時代錯誤な要素の数々だけで、カルトなHMサウンドへの期待に胸が高鳴るってもんですよ。
ところがどっこい。実際に作品を再生してみるとOPを飾る①はタイトなメロディック・ロック。その後に続くのがサビメロの明快な展開がHELLOWEENを彷彿とさせる疾走曲②で、③は哀愁のミッド・チューン…といった具合に、その音楽性は案外スマートで柔軟性に富む。Gはピロピロと弾きまくっていますし、Voも時折声が引っ繰り返りそうになる危うさはありつつも、要所で堂々たる歌いっぷりを披露していて侮れません。特にエキゾチックな雰囲気を湛えつつ、7分以上の長尺をムキムキ且つドラマティックに物語っていく④は、こっちの期待と楽曲の方向性が見事に合致したエピック・メタルの名曲。
SCORPIONS~ACCEPT~HELLOWEENというジャーマン・メタル・シーンの音楽的変遷をフォローするかのような収録楽曲は、これはこれで手堅く聴き応えも十分。もう少し大きなレーベルに所属出来て、薄っぺらい音質を向上させて、音楽性とパッケージの乖離をどうにかしていれば(課題多過ぎだろ)ブレイクも夢ではなかった…かも?でもこのチグハグさが一部マニアからカルト的人気を獲得するに至った理由なのかもしれません。


OVERKILL - Fuck You and Then Some - Fuck You ★★★ (2017-03-25 09:41:42)

完全にOVERKILLのオリジナル・ソングのような馴染みっぷり。
世界中のライブ会場で「ファッキュー」の大合唱を巻き起こしてきた
バンドの代表曲。最新作『THE GRINDING WHEEL』('17年)に付属する
ボーナスDVDでは、日本のファンの「ファッキュー!」大合唱も聴けますよ。


BATTLE BEAST - Bringer of pain ★★★ (2017-03-25 09:10:45)

創設メンバーのアントン・カバネン(G)が解雇され、看板シンガー、ノーラ・ロウヒモ(Vo)を中心とする新体制でレコーディング作業が進められた、17年発表の4thアルバム。
バンドの主導権がノーラ嬢へと移ったことで、音楽性についても変化が生じています。「Keyによる派手な装飾の施された、勇ましくもキャッチーな正統派HM」という基本路線は継承しつつも、これまで以上に「歌」に比重を置くようになったサウンドは、よりモダンでメロディックな方向へ軌道修正。丁度、WARLOCKがDOROと改名した時のような…って、あんまし適当な例えじゃないか。
アレンジにおけるKeyの重用、ダンサブルなビートの多用、Voの引き立て役に徹する楽器陣、メタル版ABBAみたいな⑤⑨や、男性Voとのデュエットを盛り込むゴシック・メタル調の⑥を演る一方で、「これぞBATTLE BEAST!」という重厚&劇的な⑪を敢えてボートラ扱いしているのも、新たな方向性に対するバンド側の決意表明のように感じられます。
とは言え、それはそれとして、コブシを振り上げる疾走ナンバー②におけるパワフルなシャウトから、愁いを湛えて駆け抜ける④や美しいバラード⑩で聴かせてくれる澄んだ歌声まで、ノーラ嬢のフレキシブルなVoを前面に押し出した楽曲の完成度の高さはお見事ですよ。当初は「メイン・ソングライターを欠いた状態では、ロクでもない代物になってしまうのでは…」との危惧を覚えたりもしましたが、とりあえず杞憂に終わってくれて一安心。
恐らく評価が割れる作品ではないかと予想しますが、個人的には悩みを吹っ切って伸び伸び作られた感じの本作の方が、前作よりお気に入り度は高めです。ただ、次はどうなる?


OVERKILL - Fuck You and Then Some ★★★ (2017-03-24 00:51:57)

中指おっ立てる最低で最高なタイトル&ジャケットを前に、北島康介ばりに「なんも言えねぇ…」状態になってしまう、OVERKILL、’87年発表の5曲入りEP。
彼らのルーツ(の一つ)であるパンク・バンドSUBHUMANSのカヴァーにして、毎度「ファック・ユー!」のコール&レスポンスでコンサートのクライマックスを盛り上げるEP表題曲①の他、クリーブランドで録られたライブ音源4曲を収録。そんな本作は、先日購読した『スラッシュ・メタルの真実』のブリッツのインタビューによれば、ツアーを通じて親交を深めたMEGADETHのデイヴ・ムスティンが移動式スタジオを「好きに使っていいよ」と無償提供してくれたお陰で制作できたという。あの尖りまくってたイメージの80年代の大佐が…と、当時のスラッシュ・シーンの連帯ぶりにちょっとグッとくるエピソード。
尚、現在は上記5曲以降に未発表ライブ3曲と、OVERKILLの自主製作デビューEP収録の4曲を加えた『FUCK YOU AND THEN SOME』仕様で入手が可能。特にレア盤と化していた後者を聴けるのは大変ありがたい。音質は芳しくなく、そのサウンドは未だスラッシュというよりは硬派なパワー・メタルなれど、狂笑の似合うブリッツの金属Voも、タフなNYのストリートで鍛え上げられた鋼の如き強靭さも既に健在。ついでに4曲中3曲は後々アルバムでリメイクされることになるのですが、唯一選に漏れた“THE ANSWER”がこれまた名曲で、BLACK SABBATHばりのヘヴィネスが横溢する前半から、IRON MAIDEN風の勇壮な疾走へと転じる曲展開が「やっぱOVERKILLは昔っから凄かったんや!」とガッツポーズ決めたくなるカッコ良さ。ファンなら必携の1枚ですよ。


POSSESSED - Seven Churches - Death Metal ★★★ (2017-03-22 23:15:54)

ONSLAUGHTの“DEATH METAL”と双璧をなす名曲。いや冥曲?
下水を吐き戻しているみたいなグロウルVoに
低音域を、刻むというより「蠢く」単音Gリフなど、
初めて聴いた時は「ひえぇ、悪魔のノイズじゃあぁ」
以外の何者でもありませんでしたが、
時間を経て聴き直すと、′85年の時点で後のデス・メタル・スタイルを
ほぼ先取りしてしまっていたことに驚かされます。


POSSESSED - Seven Churches ★★★ (2017-03-22 23:03:17)

METAL BLADEのコンピ盤『METAL MASSACRE Ⅳ』に“SWING OF THE AXE”を提供してHR/HMシーンに打って出たサンフランシスコの5人組スラッシャー。このデビュー作発表当時(’85年)、メンバーがまだ高校生の若さだったことでも注目を集めました。
映画『エクソシスト』のテーマ曲“TUBULAR BELLS”の美しく静謐な余韻を、初期SLAYERを一層サタニック且つアングラ化させたような“PENTAGRAM”が暴力的に引き裂いて本編はスタート。その大半をスピード・ナンバーが占める割に、スラッシュ・メタル特有のスカッと走り抜ける爽快感は薄めで、それよりも強く印象に刻まれるのは、べたーっと張り付いてくるようなジメジメとした不快感。Voにしろ楽器陣にしろ、めいめいが好き勝手自己主張しまくって崩壊寸前のまま(でもギリギリ踏み止まっている)、ぐしゃっと押し寄せる土砂崩れサウンドが一種異様な迫力を生み出していて、ハマるとクセになるという。
篭り気味の劣悪なプロダクション、喉を潰した吐き捨てグロウルVo、低音域で蠢くGリフ、キレの悪さがズルズルとした粘着感を生じさせているリズム、その上でジョー・サトリアーニ門下生のGチームが流麗に舞わせるテクニカルなツイン・リード、そして何より本編ラストを禍々しく突進する楽曲のタイトルがそのまんま“DEATH METAL”だったりと、諸所の要素が奇跡的に融合することで、「元祖デス・メタル・アルバム」と評されることとなった本作から立ち昇る、狙っては作れない天然モノのオーラが愛しい。
逆さ十字架の掲げられたアートワーク、裏ジャケで厄いオーラを放つメンバーの武装っぷりといった出で立ちの過激さに、内容面でも一歩を引けを取らない1枚ではないかと。


VIO-LENCE - Oppressing the Masses - Torture Tactics ★★★ (2017-03-21 23:59:27)

日本盤では2ndの5曲目に収録されていましたが、
拷問について歌った歌詞が検閲に引っ掛かり海外盤ではカット。
後にEPとしてリリースし直されるという経緯を辿ったことで、
「VIO-LENCE=やばいバンド」とのイメージを決定付けた発禁ソング。
そうした二次情報がなくとも、十分にカッコ良さの伝わる
スラッシュ・ナンバーなんですけどね。


VIO-LENCE - Eternal Nightmare ★★★ (2017-03-21 22:02:45)

現MACHINE HEAD、ロブ・フリンとフィル・ディメルのGコンビが在籍していたサンフランシスコ出身の5人組が、MCA傘下のメタル専門レーベルMECHANIC第1弾アーティストとして'88年に発表した1stアルバム。邦題は『悪夢』。(ジャケが秀逸っすな)
アメリカのスラッシュ・メタル第1世代のデビュー作の多くには「NWOBHMの洗礼を受けた過激な正統派HM」という体のサウンドが封じ込まれていましたが、対して彼らに影響を受けて活動をスタートさせた第2世代以降のバンドの場合は、デビュー作からして完全にスラッシュ・メタル路線に焦点が定まっていて、何なら1stアルバムが最も強力にスラッシュしている連中が殆どじゃね?ぐらいのもので。
そういう意味では、ショーン・キリアンの熱に浮かされたようなハイピッチVo、音数を詰め込んでせかせか疾走する焦燥感溢れるリズム、そして鼓膜をジャキジャキと切り裂くエッジの立ちまくった「これぞベイエリア・クランチ」な音色で刻まれるGリフが託されたこのVIO-LENCEのデビュー作は、まさしく第2世代スラッシャーの教科書と言うべき仕上がりではないかと。
6分越えの長尺を暴れ回るツインG主導でテンション高く突っ走る①、轟砲一発、一気呵成に畳み掛ける②から、加速度的にクレイジーネスが高まっていく様が最高な⑥を経て、緩急を盛り込みつつラストスパートをぶちかます⑦まで、全7曲、収録時間はタイトに絞り込んで30分台。荒々しくもどこかキャッチーなギャング・コーラスがもたらす体育会系的ノリの良さをも伴った、獰猛にして爽快なスラッシュ・メタル・アルバムの力作です。


INTRUDER(THRASH) - A Higher Form of Killing - The Martyr ★★★ (2017-03-20 22:37:06)

ヨーロピアンな湿り気を漂わせていた前作に比べると、
ニュースのナレーションをSEに付け加えるモダンなアレンジから、
湿度の下がった音作り、山あり谷ありの展開を盛り込みつつ
Gリフ主導で突っ走る曲調まで、より明快にベイエリア・スラッシュ路線への
傾倒が感じられるアルバムのOPナンバー。
いやでも十分カッコイイんですよ、これが。


INTRUDER(THRASH) - A Higher Form of Killing - Mr. Death ★★★ (2017-03-20 22:28:19)

メロディアスに歌えるVoと、ギャング・コーラスの
抜群にテンポの良い掛け合いにアガらずにはいられない
アルバムのラスト・ナンバー。
猛然と弾きまくるGも鮮烈な印象を残します。


INTRUDER(THRASH) - A Higher Form of Killing ★★★ (2017-03-20 22:22:22)

ドラマーのジョン・ピエローニを中心に、テネシー州にて結成されたパワー/スラッシュ・メタル・バンドが’89年に発表した2ndアルバム。1st『LIVE TO DIE』の好評を受けてこちらは日本盤のリリースも実現しています。(でももう廃盤という)
本作からサイドGを加えて5人編成に移行。また新たにMETAL BLADEと契約を結ぶ等、バンドに訪れた環境の変化は音楽性の方にも伝播。具体的に言うと、まずレコーディング・パジェットが増えたことで音質が改善。更に全編を貫く畳み掛ける疾走感はそのままに、よりテクニカルなアプローチが試みられた楽曲は、Gリフ重視、ギャング・コーラスの増量等、一層スラッシュ・メタル色を強めた仕上がりに。近未来の毒ガス戦争に警鐘を鳴らすアートワークや、ノーベル賞受賞科学者フリッツ・ヘイバーの言葉をインナースリーブに引用したりする社会派カラーの鮮明さも、この時期のスラッシャーらしいところです。
パワー、スピード、それに次々重ねられていくGリフのアイデアと、いずれの要素も及第点を軽くクリア。その一方で、嘗てはデビュー作に比べると卒なくまとまり過ぎて、パンチに欠けるように感じられたものですが、殆ど十年ぶりぐらいで聴き直したら、みるみる印象が急上昇しましてね。しっかりとメロディを追うVoを活かした劇的な④⑩、テンション高く弾きまくるツインGを擁しスピーディに突き進む②③、アグレッシブ且つキャッチーな⑧等、終始緊張感を高いラインで保ったまま走り抜ける力作じゃねえか!と。
敢えて気になる点を挙げさせて貰えるならば、複雑精緻化した楽曲にドラマーの腕前が追っ付かなくなってる場面が散見され、MONKEESのカヴァー⑤で嬉々としてリードVoを取ってる場合じゃないだろうと、君は。(カヴァーの出来はユニークで◎なのですが)


KREATOR - Gods of Violence - Gods of Violence ★★★ (2017-03-20 00:08:24)

KREATORらしいダークネスと疾走感は保ちつつ、
コーラスは今後ライブで披露されれば間違いなく
会場が大合唱で包まれるであろうACCEPT的な
アンセム感を有していて、そう思って聴くと
ミレのVoがウドっぽく響いて来るというね。


KREATOR - Gods of Violence - World War Now ★★★ (2017-03-19 23:56:24)

荘厳な序曲を前振りにして激烈な疾走を開始。
中間部にはACCEPTばりに会場を揺らしそうな
アンセミックなパートを組み込んで…と、
作りとしては前作収録のOPナンバー
“PHANTOM ANTICHRIST”とほぼ同じなのですが
これほど上手く演られては文句の付けようがないという。


KREATOR - Gods of Violence - Totalitarian Terror ★★★ (2017-03-19 23:51:37)

ミレは勿論のこと、ヴェンダーさんが
もう笑ってしまうぐらい元気溌剌。
その猛烈なマシンガン・ドラムに支えられ
激烈でありつつキャッチー、更にツインGのハーモニーは劇的という
アルバムのハイライト的名曲に仕上がっております。


KREATOR - Gods of Violence ★★★ (2017-03-19 23:37:22)

’17年発表の新作アルバム。鼓膜に突き立つ鋭利なGリフとミレのシャウトが、ヨーロピアンな暗黒美迸るメロディを纏いササクレて疾走するという、今世紀に入って再度確立されたKREATOR流スラッシュ・サウンドは本作においても揺るぎなく屹立しています。荘厳な序曲を前触れに炸裂する、禍々しさとエピカルなドラマ性を併せ持つ突撃スラッシュ・ナンバー②を聴いただけで、こちとら「よし。勝った!」と確信しましたよ。
そして今回、KREATORは更なるメロディの増強にも着手。聴き手をただ暴れさせるのではなく、ライブにおいてシンガロングを誘発するような、アンセミックなコーラスや曲構成も仕込まれた収録曲の数々からは、バンドのルーツたる「独産パワー・メタル」の色合いが一層強く感じられるようになりました。無論、明朗快活なメロパワ/メロスピ系とは趣きを異するものの、旋律や音程の流れがそこはかとなくでも聴き取れるミレの激情Voが、時折ウド・ダークシュナイダーっぽく響くこともあり、ライブ会場で観客の大合唱や無数の腕が突き上げられる光景が目に浮かぶ③⑤⑦⑨辺りを聴いていると、謹んで「フォースの暗黒面に堕ちたACCEPT」との形容詞を進呈する次第。(褒め言葉として)
スラッシャーの期待にきっちり応えるアグレッシブ&キャッチーな④、切れ味鋭い⑥、ツインG主導で速度を上げていく⑧といったカミソリの如きスピード・ナンバーから、緩と急、美と醜を飲み込んでドラマティックに本編を締め括る大作曲⑪に至るまで、彼らのスタジオ・アルバムの連勝記録がまた一つ積み上がったことを確信する逸曲が揃った充実作。「KREATORっておっかなそうで聴いたことない」という方にもお薦めですよ。


OVERKILL - The Grinding Wheel - The Grinding Wheel ★★★ (2017-03-17 23:32:25)

重厚な曲調に、8分に及ばんとする長尺、山あり谷ありの曲展開、
朗々とメロディアスに歌うブリッツの熱唱…と、アルバムの中でも
一際エピカルな方向に振られた大作ナンバー。
それでいてクサ味や大仰さを然程感じないのは
リード楽器の役割を果たすD.D.のベースが楽曲全体をマッシヴに
引き締めてくれているからでしょうか。


OVERKILL - The Grinding Wheel - Our Finest Hour ★★★ (2017-03-17 23:26:39)

鋼鉄の塊をガンガン投げつけられているような感覚に陥る
まさにOVERKILLの流儀に則ったパワー/スラッシュ・ナンバーの逸品。
クライマックスで切っ先鋭く、メロディックに切り込んで来る
ツインGにテンションのアガらないメタル者がいるでしょうか?
いやいない(反語)


OVERKILL - The Grinding Wheel - The Long Road ★★★ (2017-03-17 23:23:12)

唯一無二のブリッツの金属Vo
冒頭のインスト・セクションからメロディックに大活躍のG、
ストンピーなリズム隊とが、鋼鉄の塊となって突き進む勇壮な名曲。
聴いていたら、なぜだかブルース・ディッキンソンのソロ時代の逸品
“ROAD TO HELL”のことを思い出してしまいましたよ。


OVERKILL - The Grinding Wheel ★★★ (2017-03-16 23:24:14)

まず結論から述べさせて貰うと、当たりです。大当たりです。
多彩なアイデアを盛り込んで畳み掛ける、ドラマティックな大作曲①⑩により本編がサンドイッチされているOVERKILLの新作は、ボビー“ブリッツ”エルズワースの「(今作は)エピカルな出来栄え」発言を裏付ける仕上がり。ややラフな方向に振られていた前作に比べると、へヴィ・メタリックな重厚感や整合性が高められると共に、メロディへの拘りも強く打ち出されていて、特にVoと2本のGが勇壮且つタイトに突っ走る⑤は、そうしたバンドの新たな試みが結実した名曲ではないかと。
それでいて、メロディが増量されても作品全体に甘口な感触や手緩さは皆無。皮肉げなハイピッチVo、筋骨隆々なリードB、時に重厚に時にメロディックに炸裂するツインG、一流ボクサーのワン・ツーばりの切れ味で放たれるDsという、各パーツが寸分の無駄も狂いもなく組み合わされることで、どんな衝撃にもビクともしない鋼の如き強靭さを獲得したパワー・サウンドはOVERKILL以外の何者でもありません。しかもそれをアンディ・スニープが肉厚で高密度な音作りで援護射撃するのですから、もう鬼に金棒という。
劇的に疾走するツインGのカッコ良さが辛抱堪らん③や、ストレートにぶっ飛ばす⑧⑨、素手でガンガンぶん殴られているような錯覚に陥るパンキッシュな②⑥、更にはドハマりしているIRON MAIDENの名曲“SANCTUARY”のカヴァー⑫(ボートラ)etc.…。ソリッド且つハイテンション、それでいてキャッチーに鍛え上げられた収録曲の数々を聴く度に、OVERKILLのカタログにまた新たな傑作が1枚加わったことをお祝いしたくなりますよ。


RAINBOW - Monsters of Rock - Live at Donington 1980 ★★★ (2017-03-15 23:00:55)

英国がNWOBHMに沸いた’80年。ドニントン・パークにて開催された第1回MONSTERS OF ROCKでヘッドライナーを務めたRAINBOWのライブの模様を収録する実況録音盤。(実際は順序が逆で、そもそもRAINBOWがトリを飾るに相応しいHMフェスとして考案されたのがMONSTERS OF ROCKだった…と後で教えて貰った時は結構驚きましたね)
この時のメンバーは、リッチー・ブラックモア以下、グラハム・ボネット、コージー・パウエル、ロジャー・グローヴァー、ドン・エイリーという4th『DOWN TO EARTH』発表時の面々。個人的にRAINBOW史上最も愛して止まないこのクセの強いラインナップが、次々に名曲/名演を繰り出しながら、ステージ上でハイテンションに鎬を削り合う様を、聴き過ぎてヨレヨレになってしまったカセットテープ・クオリティではなく、公式にデジタル・リマスターされたパッキリと鮮明な音質で楽しめるこの幸せ。
特に、歌の最中で吹き出すわ、口笛を合唱させようとするわ(無茶振りにちゃんと応える観客が偉い)と、グラハムが絶好調。その勢いは時にリッチー御大すら食わんとする勢いで、歌唱自体は結構粗いのですが、その「勢いあり余ってる」感こそがやっさんの真骨頂。彼の歌う“STARGAZER”を始めとするロニー時代の名曲が聴けるのも超貴重ですし、何より本ライブを最後に脱退が確定していた盟友コージー渾身のドラム・ソロ終演後に炸裂する、万感の思い迸る3度の「コージー・パウエル!」コール(君どんだけコージーのこと好きやねんと)。ファンの間で伝説として語り継がれるこのグッとくる名場面を聴くためだけにでも、本作は絶対に購入すべき1枚であると。


VARDIS - The World's Insane ★★ (2017-03-13 23:26:23)

STANPEDEやAⅡZ、もしくはCHINAWHITEよろしくライブ・レコーディングされていたデビュー・アルバムに対し、今回はちゃんとスタジオにて制作作業が行われている、VARDIS、’81年発表の2ndアルバム。
そのため、まとまりの良さや聴き易さに関しちゃ断然こちらの方が上です。また曲によってはゴキゲンに踊るピアノ、ハーモニカ、バグパイプを導入。更にはHAWKWINDの“SILVER MACHINE”のカヴァーにもチャレンジする等、バンドの旺盛な創作意欲を誰憚ることなく全開に出来たのも、スタジオにてレコーディング作業が行われたからこそ。
反面、NWOBHMの括りにスッポリと収まった前作に充満していた、プロト・スピード/スラッシュ・メタル的とも言える破天荒な勢いや炸裂感はだいぶ薄れました。そこんところに大いなる魅力を感じていた身には少々勿体ないなぁと。
それでも、ツアーに同行したMOTORHEADに多大なる薫陶を受けたことで全編に亘って貫かれたノリノリの疾走感と、相変わらず弾きまくりのスティーヴ・ゾディアックのGプレイは楽曲のテンションをグンと引き締めてくれていて、作品の完成度は間違いなく高め。強烈なタテノリOPナンバー①や、アイリッシュ・フレーバーも薫る⑥といった楽曲を筆頭とする、「メタル・ロックンロール」の数々には問答無用で体が動き出してしまいますよ。
正直なところ、今時のHR/HMリスナーにこの手のサウンドがどれだけアピールするかは未知数ですが、少なくとも前作が気に入った方ならトライする価値は十分ある1枚ではないかと。せっかく国内盤がリマスター再発されたことですし。


VARDIS - 100 M.p.h. - Let's Go ★★★ (2017-03-12 23:18:05)

疾走するリズム、荒れ狂うギター、
Voの「レッツゴー!」のシャウトを聴いてるだけで
もうじっとしていられない。
長髪を振り乱して熱演繰り広げるスティーヴ・ゾディアックの
立ち姿も無茶苦茶クール。
英国チャートでも最高50位台まで上昇したのだとか。


VARDIS - 100 M.p.h. ★★★ (2017-03-12 09:35:41)

’80年にLOGO RECORDSから発表した1stフル・アルバム兼ライブ・アルバム。本作がその両者を兼ねている理由として、ライナーには《彼らの本質的な魅力はライブ・パフォーマンスにて発揮されるから》と書かれています。若い頃なら「なるほど!理に適ってる!」と目をキラキラさせながら納得したでしょうが、すっかりスレたオッサンと化した今では「ハイハイ、所属レーベルが制作費ケチったのな」と死んだ魚の目をして呟くエブリデイ。
しかし。最早ハードブギーというより「ブギー・メタル」と評すべき音の託された今作に限って言えば、このアイデアがドンピシャ。気の利いたメロディや曲構成の妙を聴かせるようなタイプじゃなく、オヤジ声のVo、ハイエナジーなG、ガンガンにドライヴしまくるB&Dsが一丸となって、文字通り『時速100マイル』でカッ飛ばすサウンドには、一発録りゆえの生々しい迫力と火傷しそうな熱気がダイレクトに刻まれた「ライブ」という場が実によく似合う。ジャケットに掲げられた《オーバーダビング一切なし》の文言は伊達じゃねぇと。
NWOBHMでブギーといえばリバプールのSPIDERも忘れられませんが、キャッチーなメロディ・センスにも長けていた彼らに比べると、こっちはもっとラフでスピーディ。NWOBHM史に名を遺す名曲は見当たらなくとも、つんのめり気味に突っ走る①やオーディエンスの反応が熱い②、英国チャートでも健闘した⑧、リフにリードにGの暴れっぷりが痛快な⑨、デビュー・シングルの代表曲⑪等から迸る、「プロト・スピード/スラッシュ・メタル」的とも言えるエナジーには問答無用でメタル魂が燃え上がります。知名度では後れを取っても、爆発力ではRAVENやTANKの諸作にだって一歩も引けを取らない力作。


VARDIS (2017-03-12 09:34:20)

Vo兼Gのスティーヴ・ゾディアックにより結成された、英国はウェスト・ヨークシャー州ウェイクフィールド出身のトリオ・バンド。
コンピ盤『NEW ELECTRIC WARRIORS』への参加や、EP、シングルの自費出版、そして何よりライブ活動で名を挙げた後、LOGO RECORDSと契約を交わし1st『100 M.P.H.』で’80年にデビュー。ハードブギーを基盤に、そこにNWOBHM然としたスピード感やアグレッションを加味したサウンドで人気を集めた。
徐々に音楽性を拡散させながら80年代に数枚のスタジオ・アルバムを残して解散。近年は再結成を果たして新作『RED EYE』を発表。確か去年の暮れぐらいに来日公演のニュースもアナウンスされていたと思うが、結局行われなかった模様。キャンセルされたのかな?


SAMSON - Head On - Hammerhead ★★★ (2017-03-11 10:16:22)

メインのGリフはどことなくJUDAS PRIESTの
“BREAKING THE LAW”を彷彿。
やたらと手数の多いサンダースティックのドラミング
(人によってはしゃしゃり過ぎに感じられるかもしれません)が
小気味良い疾走感を生み出しています。
音作りがもう少し重厚ならHMアンセムとして
チヤホヤされていてもおかしくなかったSAMSONの代表曲。


SAMSON - Head On - Thunderburst ★★★ (2017-03-11 10:08:56)

後に“THE IDES OF MARCH”となるインスト曲のアイデアを
初期IRON MAIDENに在籍していたサンダースティックが
SAMSONに持ち込み、勝手に異名同曲として収録してしまい
スティーヴ・ハリスを激怒させたという
NWOBHMファンにはお馴染みの逸話で知られる1曲。
(作曲者としてHARRISの名前もクレジットされている)
聴き慣れたメイデン・バージョンに比べるともっさりした仕上がりですが
隙あらばオカズ入れまくるサンダースティックの
パワフルなドラミングが笑える・・・じゃなく楽しめます。


SAMSON - Head On - Too Close to Rock ★★★ (2017-03-11 09:56:41)

前半はシンプルなノリのロックンロールですが
ドカドカ全力でブッ叩きまくるサンダースティックの
ドラミングに引っ張られて一気にスピードアップ。
更にブルースの野性の雄叫びが絡む中盤以降は
完全にHMナンバーと化していて、
そのコントラストがユニークな名曲。


SAMSON - Head On ★★★ (2017-03-11 09:35:59)

80年代初頭限定で、IRON MAIDEN、DEF LEPPARD、SAXONらと覇を競ったNWOBHMの雄SAMSONの2ndアルバム(’80年)。今回から新Voとしてブルース・ブルースことブルース・ディッキンソンが加入。またジャケットでは変質者感バリバリの覆面ドラマー、サンダースティック先輩が鎌装備で睨みを効かせる等、陣容の整ったSAMOSNがいよいよ本領を発揮し始めたことが伝わって来る出来栄え。(ちなみに国内盤CDは’90年にジムコから発売されていて、当時の思い出を振り返るブルースのインタビューも聞けますよ)
さて、そんな本作。邦題は『魔人襲来』だわ、ドラマーは檻に入ってるわ、新フロントマンはゴリラだわで、もはや怪獣無法地帯かアニマル・キングダムかと。しかしそうした怪しげなビジュアル・イメージや、アクの強いメンバーに存在感を掻き消されながらも、リーダーのポール・サムソン(G)がコツコツとクリエイトするのは、アカペラ・コーラスまで飛び出すOPナンバー①が物語る通り、70年代HRを引き摺ったシンプルでキャッチーなタテノリ・ロック。地味っちゃ地味ですが、そこに実力派シンガーの片鱗を既に伺わせるブルースの大仰な歌唱と、隙あらば派手なフィルをブッ込んで来るサンダースティックのドラミングというメタリックな要素が加わることで、他の何者でもない、SAMSONならではの個性的なHMサウンドが創出される塩梅。
じっとりと哀愁漂わす③、後半の激走パートが熱い⑤、IRON MAIDENと因縁浅からぬ⑥、SAMSON版“BREAKING THE LAW”風の⑦といった優れた収録曲を前にすれば、彼らが単なる「メイデンの草刈り場」等ではなかったことをお分かり頂けるのではないかと。


VICTORY - Temples of Gold - Standing Like a Rock ★★★ (2017-03-09 22:47:40)

シャープに刻まれるGリフに軽快な疾走感、
熱いシャウトと、威勢良くハジけるキャッチーなコーラス、
それに華やかに駆け巡るGソロと
全盛期のVICTORYの魅力が凝縮された逸品です。


VICTORY - Temples of Gold ★★★ (2017-03-09 22:40:01)

5th『CULTURE KILLED THE NATIVE』が全世界で25万枚以上のセールスを記録。ツアーも成功裏に終わり、更に“NEVER SATSFIED”のビデオ・クリップがアメリカのMTVでも好評を博する等、バンド史上最大のサクセスの季節を迎えたVICTORYが、その余勢を駆って’90年に発表した6thアルバム。
全盛期謳歌中のバンドの充実具合は、託された音の方にも如実に表れています。持ち前の灼熱のメタル声を駆使して歌いまくるフェルナンド・ガルシアのVoと、それを援護する爽快で抜けの良いコーラス・ワーク、軽くなり過ぎぬようサウンドの重石となるトミー・ニュートン&ハーマン・フランクのGコンビ、そしてソリッドなリズム隊がエネルギッシュに躍進する収録曲には、ライブ映えするアメリカンなノリの良さ、スタジアム・ロック的スケール感に加えて、独産バンドならではエッジの鋭さや、湿り気とドラマ性薫るメロディとが同居。「VICTORY節」を完全に確立させた本編からは、成功をモノにしたバンドならではの盤石の安定感がオーラの如く立ち昇っています。
前作をヒットさせたことで、今回は慎重に置きに来るか?はたまたはポップ路線に日和るのか?本作はそのどちらでもなく、益々切れ味を増したツインGをフィーチュアして軽快に疾走する③⑤⑦や、重厚な⑥⑦、クサくなる一歩手前で踏み止まってドラマティックに盛り上げる手腕が「らしい」⑪といった優れた楽曲の数々からも明らかな通り、むしろこれまで以上にロックする姿勢を鮮明に打ち出しているという。その意気や良し!な1枚。


HEAVENS EDGE - Heaven's Edge - Bad Reputation ★★★ (2017-03-08 22:58:30)

アルバム前半のハイライトが
ポップな“FIND ANOTHER WAY”なら
アルバム後半の山場は、Keyを適宜取り入れつつ
ハードなG主導で熱く激しく盛り上がっていく
この名曲ですよ。


HEAVENS EDGE - Heaven's Edge - Find Another Way ★★★ (2017-03-08 22:54:08)

イントロのハーモニーだけで「これは名曲」と予感させてくれますね。
爽やかな哀愁漂わすメロディ、ポップに弾む曲調、
練られたGソロと、もう数年早く発表してたら大ヒット間違いなしだったのに…
ってか、そもそもバンドはなぜこの曲をシングル・カットしなかったのかと。


HEAVENS EDGE - Heaven's Edge ★★★ (2017-03-08 22:46:38)

マーク・エヴァンス(Vo)とレジー・ウー(G)を中心に結成された、ツインG編成の5人組が’90年に発表した1stアルバム。国内盤の解説はゴッドが書いていたりと、期待の新人としてそれなりに注目を集めた作品だったと記憶しております。
ニール・カーノンが手掛けた硬質な音作りの下、華やかに弾きまくるリードG、エッジの効いたGリフ、安定感のあるボトムを築くリズム隊、その上で熱っぽく歌うVoとが快活にハジけるサウンドは、メンバーのルックスの良さも相俟って「遅れて来たLAメタル・バンド」的雰囲気が漂う。でも実際は東海岸のフィラデルフィア出身だとか。
本編は骨太なロックンロールと、哀愁のメロハーが交互に波状攻撃を仕掛けて来る構成。テクニカルな演奏から生み出される疾走感が痛快この上ない⑦のような楽曲も良いのですが、やはり個人的にグッと来るのは後者の路線。特に世が世なら大ヒット間違いなしだった(?)ハードポップ・チューン④、Keyの効いたドラマティックなバラード⑥、熱く激しく盛り上がる⑧、愁いを帯びたHRナンバー⑨⑪といった楽曲を耳にすれば、「デビューがもう数年早ければ状況も違ったろうになぁ…」と惜しまずにはいられませんて。
グランジ/オルタナティブ・ロックの猛威が目前まで迫っていたアメリカでは、正当な評価を受ける余地なく(ビルボード・チャートでは100位以内に入ることすら叶わず)撃沈してしまいましたが、日本では今でも根強い人気を誇る1枚。中古盤屋に行くと3桁の値段で入手可能ですんで、是非一度お聴きあれ。


EYES - Eyes - Nobody Said It Was Easy ★★★ (2017-03-07 22:52:34)

美しいバラード。
アグレッシブなHMナンバーだけでなく
この手の抒情的な楽曲を歌わせても
ジェフ・スコット・ソートは絶品の実力を
発揮してくれますね。


EYES - Eyes ★★ (2017-03-07 22:28:03)

ジェフ・スコット・ソートがフロントマンを務める(ついでに盟友マルセル・ヤコブもヘルプ要員として数曲でBをプレイしている)LAの4人組が、CURB RECORDSとの契約を得て'91年に発表したデビュー作。
熱く歪んだメタル・ボイスで正統派HMを歌わせたら業界屈指と評判のジェフですが、それだけに留まらず、メロハーにもファンクにも対応できる、幅広い柔軟性と表現力の持ち主であることはファンならご承知の通り。土の匂いが薫る活きのいいHRナンバーから、キャッチーなハードポップ、更には美しいバラードまで、バラエティ豊かな楽曲が取り揃えられた本作では、主に彼氏の後者の才能が如何なく発揮されています。BURRN!!誌レビューでの高評価に釣られて購入した当時は、一聴して「ちぇっ、イングヴェイみたいな音楽性じゃねえのか」とガックリした覚えがあるものの(浅はかな…)、しかし折角買ったんだからと繰り返し聴き込むうちに、どんどんお気に入り度が高まっていきました。
というのも、精度の高いフックが備わったメロディがこの手のサウンドを普段主食にしていない身にも猛烈にアピって来ますし、何よりそれらを時に熱く、時に黒いノリを駆使して粘っこく歌い上げるジェフのVoがやはり絶品。特にダイアン・ウォーレン提供の③、感動的な⑧、またはアカペラによるゴスペル風バラード⑪といった抒情的な楽曲におけるエモーショナルな歌声は実に沁みますよ。
良質なメロディックHRが詰まった好盤なのに、オルタナティブ・ロックでも演ってそうなジャケットで損してる気がしてならない1枚。


STEELER - Steeler - Serenade ★★★ (2017-03-06 23:17:06)

他の楽曲とは明らかに毛色が異なる、
恐らくイングヴェイ作曲の泣きのバラード。
ロン・キールの熱いシャウトと、そこにイングヴェイの
「エモーショナルな速弾き」が絡む終盤の展開は
問答無用で盛り上がります。


STEELER - Steeler - Hot on Your Heels ★★★ (2017-03-06 23:10:25)

イングヴェイの手によるGインストと
ロン・キール作曲のLAメタル・ナンバーが
全く溶け合うことなく強引に同居しているという
「浅草花やしきで聴くクラシックの夕べ」的
ミスマッチ感?が楽しい1曲。


STEELER - Steeler ★★★ (2017-03-06 22:52:53)

マイク・ヴァーニーのプロデュースを受けて、SHRAPNEL RECORDSから’83年に発表されたSTEELERの唯一作。Voはロン・キール(KEEL)、Dsはマーク・エドワーズ(LION)、Bは名曲“ON THE RUN”で知られるSINのリック・フォックス、そしてGは当時スウェーデンから上京したてでスリム&ハンサムだった頃の貴族様と、知名度の高い面子が揃っているのに、不思議なことにこれまで一度も正式に日本盤が発売されたことがないという。
音楽性は、アグレッシブなGリフ主体に攻めて来るLAメタル・スタイル。圧の強いロンのハイトーン・シャウトの印象もあって、やはり初期KEELを思わせます。イングヴェイ加入前に収録曲の大半は完成済みだったそうで、ネオ・クラシカル路線を期待するとスカされますが、しかし我らがマエストロの「退かぬ!媚びぬ!省みぬ!」な唯一無二のGプレイは既に自己主張しまくり。決して誰の色にも染められることのない、この人の天賦の才の輝きが眩しいやら可笑しいやら。
アルバム自体に関しては、「聴き所はGプレイだけ」とバッサリいかれることが多く、実際、Gのイントロでグッと高まった期待がその後の凡庸な展開でシュルシュルと盛り下がる楽曲もチラホラ。それでもG独奏と歌入り疾走ナンバーの二段構えが取られた⑤や、暗くドラマティックに盛り上がる泣きのバラード⑨のような、元々の楽曲の良さと、それを引き立てるイングヴェイのGという、二者の歯車がガッチリと噛み合った名曲も収録されているので、決して舐めたもんじゃありません。
イングヴェイ作品を一通り揃えた方は、是非ともこっちもチェックを。


APRIL WINE - Animal Grace - This Could Be the Right One ★★★ (2017-03-05 23:15:33)

SF映画風のヘンテコなPVが印象的なアルバム表題曲。
シングル・カットされて全米最高58位。
シンセを効かせたニューウェーブ風の音作りと
お洒落(当時)なアレンジが施されていますが
仄かな哀愁を帯びたキャッチーなメロディが実に魅力的です。


APRIL WINE - Animal Grace ★★ (2017-03-05 08:04:14)

キャッチーな楽曲と、花火やライティングを用いた派手なライブ・パフォーマンスが話題を呼び、本国カナダはもとより米英でも人気を博したAPRIL WINE。’80年にはドニントンで開催された第1回MONSTERS OF ROCKに、RAINBOW、JUDAS PRIEST、SCORPIONS、SAXON、RIOT、TOUCHと共に出場も果たしている彼らが、‘84年に発表した通算11枚目のスタジオ・アルバム(バンドはこれを最後に一旦解散)。
邦題は『野獣の叫び』。今度こそギンギンにロックなサウンドを聴かせてくれるのでは…との期待が弥が上にも高まりましたが、盤をセットして再生ボタンを押すと流れ出すのは、リバーブを効かせニューウェーブ風の音作りが成されたOPナンバー①。アルバム自体も、MTVの援護射撃を受けてHR/HM人気がメジャー・シーンへと浮上し始めたことを意識したかの如く、荒々しいエッジや熱量は控えめに、その分キャッチーなメロディと磨き込まれたお洒落なアレンジを強調した仕上がりに。
そういう作品だと割り切ってしまえば、これはこれで非常に高品質なんですけどね。特にアルバム表題曲①を皮切りに、身体を揺らすグルーヴが心地良い②、哀メロのフックの効きっぷりから本編のハイライト・ナンバーに推させて頂く③…といった具合に、洗練された哀愁のポップ・チューンが連続する頭3曲の流れにはうっとりさせられますよ。
一応トリプルGを活かした④、ライブ映えしそうな⑤みたいな楽曲もありますが、本作に限って言えばAOR/産業ロック作品を楽しむつもりで付き合うことを推奨する1枚かと。


APRIL WINE - The Nature of the Beast - Crash and Burn ★★★ (2017-03-05 08:01:36)

タイトルからしてHMっぽいですが
実際、トリプルGが暴れ回る疾走感溢れる曲調はかなりハード。
MONSTERS OF ROCK参加経験が、
彼らにこういったタイプの楽曲を書かせたのではないかと。


APRIL WINE - The Nature of the Beast - Sign of the Gypsy Queen ★★★ (2017-03-05 07:59:23)

同じくてっきりオリジナル曲だとばかり。
それぐらい哀愁迸る曲調とAPRIL WINEの個性が
上手いことマッチした名曲です。


APRIL WINE - The Nature of the Beast ★★★ (2017-03-04 08:26:38)

母国カナダでダブル・プラチナム(アルバム・チャート最高第11位)、アメリカでもプラチナ・ディスク(最高第26位)に認定され、またシングル・カットしたバラード“JUST BETWEEN YOU AND ME”がスマッシュ・ヒットを飛ばす等、APRIL WINE史上最大の成功作となった’81年発表の7thアルバム。
トリプルG編成で、オマケに邦題が『野獣』と来たら、そりゃもうギンギンにハードなノリを期待されるやもしれませんが、実際はキャッチーなメロディとコーラスワークを主軸とする、親しみ易いポップなサウンドが繰り広げられます。それでもこのアルバムはAPRIL WINEのカタログの中ではHR/HM寄りに位置付けられる作品の一つであり、それは本作リリースの前年、NWOBHMに沸くイギリスで開催された記念すべき第1回MONSTERS OF ROCKに、彼らが参戦を果たした経験も無関係ではない筈。
今回語る上で真っ先に挙げるべきは、本国とアメリカでそれぞれ6位、21位にランクインした前述のヒット・バラード“JUST BETWEEN YOU AND ME”なのでしょうが(実際良い曲です)、個人的にはそれ以上に、熱い哀愁のメロディが迸る“SIGN OF THE GYPSY QUEEN”(実はカバー曲だったと最近まで知りませんでした)や、「へヴィ・メタリック」と表したくなる疾走ナンバー“CRASH AND BURN”といった、バンドが最もハードな路線へと傾斜していた時期ならではの名曲に心惹かれてしまうのですが。
HR/HMファンが入門盤にするならば、やはりここら辺りの作品群が適当でしょうか。


EXISTANCE - Breaking The Rock - Honest ★★★ (2017-03-02 23:33:39)

快活なGリフ(“BARK AT THE MOON”?)と
合唱を誘うキャッチーなコーラスは欧州HMよりも
LAメタルあたりからの影響を伺わせます。
刻み、奏で、ハモる、華やかなツイン・リードGの
活躍が大きな聴き所を作り出す、
アルバムのハイライト・ナンバーの一つ。


EXISTANCE - Breaking The Rock - Heavy Metal Fury ★★★ (2017-03-02 23:27:36)

アコギのイントロで劇的に盛り上げてから
スピーディに疾走を開始する曲展開といい、
ツインGの駆け抜けっぷりといい、
そしてこのタイトル。まさしく
「俺達は正統派HM路線で行く」という
バンドの堅い決意表明が伝わるアルバムのOPナンバーです。