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ヤングラジオさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 1-100
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ヤングラジオさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 1-100

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BULLET FOR MY VALENTINE - Gravity ★★★ (2018-07-02 19:22:22)

もう何度も聞いてみた。
1回目の視聴で判断がつかない作品、僕の場合実はそんなに多くない。
だけど。2回目の視聴で気が付いた。
悪くない......いや、いいね。

先行で発表された3曲を聞いても、正直あまり不安はなかった、不思議なくらい......。
でもそれは、前作が集大成的な仕上がりであり、マット自身も納得していた事と無縁ではない。
もし、前作がなく「テンパー・テンパー」の次がこの新作であったなら、無論納得はしない。
若干飽きたという感覚と新たな事をしたい......。
丁度いいタイミングで、こうなっただけという感覚が強い。

それにしても、聞き方によってはフルモデルチェンジに近い作風である。
だから賛否両論あって、むしろ否定的な意見の方が多い。
でも楽曲の出来は総じて良く、⑦~⑩の流れなんて鳥肌ものである。
今後この試みは、絶対にプラスに働くハズである。

今、イマイチと感じているファンも多いと思うけど、今後その評価が変わる人も多いと思う。
大事なのは、作風ではなく楽曲の出来そのものである。
らしさも十分ある。
この新作が、成功しようが失敗しようが、今後彼らがこの方向性に向かうことはないと思う。
戻ってくるよ、絶対に。


WAGE WAR - Blueprints ★★★ (2018-05-19 20:12:08)

昨年ぐらいまでは、僕はこの手のバンドを手厚く聞いてきた。
でも、正直これだと言える作品に出会う確率は極めて低い。
勿論、中には琴線にふれてくるバンドもいる。
だけど、それを細かく紹介する気はない。
そのなかでも、僕はこのバンドが圧倒的に好きである。

この1stも、心を熱くする楽曲がズラリと並んでいる。
理屈ではない。
演奏能力とか、キャリアなんて関係ない。
イモくさかろうが、そんな事はどうでもいい。
とにかく、楽曲がいい。


WAGE WAR - Deadweight ★★★ (2018-05-12 21:04:06)

アメリカで長い間猛威を振るってきたメタルコアというジャンルにも、ここ数年勢いが無くなってきている。
そこそこ知名度もあり、良いアルバムを作ってきたバンドでさえ、活動を続けるのが難しくなってきている。

そんな中、今僕がかなり気に入っているのがこのバンドである。
1stもかなり聞き込んだけど、この2ndはそれを上回る出来である。
やっている音楽は、想像できるメタルコアど真ん中である。
目新しさなんてないけれど、これがホントに良いのである。

AILD程メロディーは豊富ではないけれど、共通点も多く何といっても心に響いてくる楽曲が特徴である。
今このご時世で、堂々王道路線で勝負してくる度胸は大したものである。
貴重な存在である。

個人的には、昨年のベスト・アルバムの第2位である。


SHINEDOWN - Attention Attention ★★★ (2018-05-06 11:41:04)

大雑把に言えば、HR/HMという要素は4thあたりから薄くなっている彼らの新作。
前作と比べれば多少の揺り戻し感があるものの、もはやメインストリームの王道を行くバンドに変貌している。
これはこの手のバンドの流行りでもあるし、自然の変化に近い気がする。

そりゃあ、僕なんかは3rdあたりに戻してもらいたい気持ちが強いし、ポップな面よりもロックな面を強調してもらいたい。
だけど、楽曲自体は良く出来ているし、前作よりも強力である。
勿論、一般のHR/HMファンにも通じる楽曲のレベルの高さはあるし、最低限のロック的アプローチはある。
ワイドに活躍しようとすればまあこうなるわけで、言い方を変えれば、トップ40もののファンにも通じるソングライティング能力があるという事でもある。

これは、これでいい。
マイナーチェンジを繰り返しながらも、キャッチーさは決して忘れない。
「誰が聞いても心地良い。」
これが、今の彼らの最大の魅力である。


GODSMACK - When Legends Rise ★★★ (2018-05-03 19:53:16)

元々、作品と作品のインターバルが長いバンドだけど、今回も約4年ぶりの新作である。
音楽性も楽曲自体も変わらないバンドだけど、今作は音作りがワイドでライブ感が強いので、新鮮味がある。
いつもよりダイナミックさがあり、いい意味でラフさを残しているので、いつもと感覚が違うというか、心に響いてくる部分が単純に多い。

僕はずっと追いかけているけど、これはいいね。
いつもと、どこが違うのか......ファンの方なら分かるハズである。
久々にスケール感を、感じた気がする。
プロダクションの違いは、大きいね。
⑥が一番好きかな。


RIOT V - Armor of Light ★★★ (2018-05-03 19:19:57)

ここまで徹底してやってくれると、爽快である。
ファンが期待しているものを再現する事が果たして良いことなのかと問われれば、その答えは一概には言えない。
勿論、バランスは大事である。
アーティスト自身が本当にやりたいことなのかがポイントだとは思うけど、今の時代ある意味予定調和だとしても、そのクオリティが低くなければ十分だと僕は思う。
モチベーションを高く保つ事が難しくなっているこの時代、狙ってでもこのクオリティを保てるバンドとしての力量は作品の好き嫌いを問わず、高く評価されて良いと思う。

圧巻である。
「サンダースティール」が好きな人は、必聴である。
今でも衰えないこのソングライティング力は、すごいね。
実力のあるアーティストが焦点を絞れば、やっぱりそれなりの出来になるのである。


THREE DAYS GRACE - Outsider - Nothing to Lose but You ★★★ (2018-03-15 21:35:36)

アルバムの中では、一番好きな曲。
落ち込んでいる時に、僕は彼らの作品を聞きたくなる。
この作品で、個人的にはグッと持ち直した感覚がある。

何処か切なく、やっぱり夜に聞きたくなるアーティストである。


ROYAL HUNT - Cast in Stone ★★ (2018-03-03 20:49:05)

現在の音楽シーンを冷静に分析すると、過剰な期待はアーティストにとって酷である。
そうは言っても、個人的な最低限というハードルを必要以上に下げる必要はない。

Ⅾ.Ⅽ.復活後としては、もう4枚目である。
僕個人の意見で言えば、路線を変えず一定のレベルを常にキープした作品を作り続けてくれる彼らには、感謝の気持ちしかない。
例え、少々楽曲の質が落ちようが、それがオヤッというレベルに落ちてない限りにおいては、それで十分である。
この路線は、そのくらい貴重なのである。

確かに、楽曲は少し弱いかな。
でも、全然合格点である。
僕にとっては、今でも貴重なアーティストである。


Black Veil Brides - Vale ★★★ (2018-01-25 15:36:12)

そのバンドの特徴をどこに置くのかは個人の自由であるだろうから、変化をどう捉えるのかも勿論自由である。
彼らは、少しずつではあるけどマイナーチェンジを繰り返してきていると僕は思っているので、今回もその例に漏れず多少の変化がある。
また、その変化の質は、今のアメリカのバンドと同じものである。

楽曲は、確かにポップになった感もあるけど、僕はそれ以上に深くなったというかシリアスさが増したと感じる。
過去の作品と比較しても地味だし、メリハリにも乏しい。
だけど、楽曲の出来は総じて良く、このバンドの魅力は全く衰えていない。

内容の詳細は書かないけど、じっくりと聞きながらも何か心に響いてくるタイプの作品である。
楽曲こそが、大事である。


PANTERA - Reinventing the Steel ★★★ (2018-01-13 20:55:45)

当時を振り返ってみると、90年代のグランジ・オルタナブームは過ぎ去った感はあっても、とてもシーンが80年代的に戻った感はなく、ヘヴィ・ロックというメロディーを置き去りにした音楽が流行っていたぐらいだった気がする。
一部のバンドを除けば、所謂普通のHR/HMバンドの作品には元気がなく、だからこそ僕はこの年のベスト・アルバムにディスターブドの1stを選んでいる。

この作品が、例え昨年に発売されていたとしても僕の評価は高く、ベスト・アルバムの10枚には選んでいたと思う。
結局、良い作品というのは、どんな時代に発売されようが、時流に乗ろうが乗らまいがそんな事関係ないのである。
時代を変えたバンドの一つであると思うけど、本物は説得力が違う。
僕は、好きな作品である。


BOREALIS - Fall from Grace ★★ (2017-12-22 21:26:03)

世間であまり注目されていないバンドにも、面白いバンドはいる。
決して今でも物凄く出来がいいとは思っていないし、単純に誰も発言していないから取り上げてみた。

僕は1stと、この2ndを持っているけど、当時もこの2ndだけは何処か引っかかった印象はある。
それは、やっぱりサウンドの独自性にある。
要素としては、メタルコアありメロデスありモダンさもありプログレっぽい所もある。
だけど、どれも中途半端であり、どのファン層にも訴えにくい。
今の時代、ファン層のターゲットは絞り込んだ方が得策である。
でないと、スタートさえ切りづらいのが現状である。
逆説的になるけど、だからこそ魅力的なのである。

楽曲の出来も、どこか煮え切らない。
だけど、僕は案外好きである。
個性は大事である。
自分だけの名盤......をあらためて回想中である。


L.A. GUNS - Black List - One More Reason to Die ★★★ (2017-12-15 21:15:49)

アメリカで長い間猛威を振るってきたメタルコアというジャンルにも、ここ数年勢いが無くなってきている。
そこそこ知名度もあり、良いアルバムを作ってきたバンドでさえ、活動を続けるのが難しくなってきている。

そんな中、今僕がかなり気に入っているのがこのバンドである。
1stもかなり聞き込んだけど、この2ndはそれを上回る出来である。
やっている音楽は、想像できるメタルコアど真ん中である。
目新しさなんてないけれど、これがホントに良いのである。

AILD程メロディーは豊富ではないけれど、共通点も多く何といっても心に響いてくる楽曲が特徴である。
今このご時世で、堂々王道路線で勝負してくる度胸は大したものである。
貴重な存在である。


FAIR WARNING - Fair Warning (2017-11-19 14:13:05)

トミー・ハート参加のKee Of Heartsの作品を聞いてみた。
出来自体はまあまあといった感じで、その中でも印象に残ったのは②③であったりする。
この2曲に共通するのは哀愁度が強いといった点で、この作品の中では決してメインの要素ではない。
という事は、やっぱりトミーのVo.が冴えるのは、フェア・ウォーニングのサウンドなんだなと改めて感じた。

という事で、この作品久々に聞いてみた。
⑤のイントロが流れると、今でも胸が締め付けられる。
とにかく⑤~の展開は完璧である。
発売から25年が経過しているけど、もう何度聞いたのかも分からない。
だけど、今でも全く飽きるという感覚は生まれない。

楽曲の展開はスマートであり、シンプルである。
アーティストの1stアルバムに現れるマジックが、ここに存在している。
名作は、決して色あせない。


THEOCRACY - Ghost Ship ★★★ (2017-10-29 16:11:22)

発売は昨年で、購入は17年に入ってからだけど、実は好きなアーティストであったりする。

アメリカ発でやっているのはメロディックなパワーメタルだから、まあ珍しいといえばそうなんだろうけど、このバンドの一番の面白さは型にハマっていない所にある。
制約がないから、良い意味でオヤッといった展開の曲が多く、不思議な魅力がある。
アメリカンらしいストロングさもあり、ヨーロッパのバンドにはないダイナミックさがある。

弱点をあげれば決定打と言える楽曲が無いといった答えになるのかも知れないけど、それこそがこのバンドの魅力でもある。
突出した曲がなくても、アルバム一枚で聞けば、十分な説得力がある。
統一性もあり、衝撃度で言えば、17年でもかなり上位にきた作品である。

ベストトラックは③④。
個性は大事であり、ターゲットはキャッチーなバンドが好きな人かな。


TRIVIUM - The Sin and the Sentence - The Wretchedness Inside ★★★ (2017-10-26 21:03:23)

この新作の中では、1番好きな楽曲。

今の時代、先は全く見えない。
前に進んでも、そこに何かがあるという保証なんて一つもない。
必死で頑張っても、報われないのがオチである。
だけど、だから何なんだ......。

このバンドの前進力は、実に頼もしい。
いろいろな意味で、ズルをしているバンドが多い中、手を抜かないその姿勢はまぶしすぎる。
貴重である。


EUROPE - Walk the Earth ★★★ (2017-10-22 14:25:17)

B!誌での比較的高い評価が気になった、彼らの最新作である。
僕は、再始動後の作品があまり好きではないけど、この新作を聞いてなるほどなと思った。

基本的なものは、最近の延長線上にありガラッと変わった印象はない。
だけど、単純に楽曲の面白さとメロディーの豊富さがもたらす効果は抜群で、故にジョーイのヴォーカルが輝きを増す。
また、モダンさの排除やアナログに拘った効果も抜群で、作品に新鮮味をもたらしている。
元々コンポーザーとしての実力が高いバンドであるから、上手く焦点を絞ればそれが自然と作品の完成度に結びつく。

先行で公開された①をpvで初めて見た時、その格好良さに衝撃を受けた。
それが裏切られないようにと心配していたけど、これは嬉しい誤算である。

結局はメロディーなのである。
これがあるから、相乗効果が現れるのである。
楽曲が躍動している。
これは、いい。


NOCTURNAL RITES - Phoenix ★★ (2017-09-25 21:15:55)

前作から、約10年ぶりの新作である
いくらメインのソングライターが抜けたとはいえ、バンドにいかなる事情があったにせよ、ファンの立場から考えれば10年は待たせすぎである。
現役感はやっぱり大事であり、個人的にはあまりワクワク感はなかった。

単刀直入に言えば、前作の延長線上である。
だけど、質感はかなり違っていて、ヘヴィさが増してサウンドは重くなっている。
楽曲自体は、意外にもブランクを感じさせない仕上がりであり、らしさも継承されている。
一枚の作品としてもトータルバランスが良かった前作には劣るものの、多くのファンの予想ラインは超えてきている気がする。
特に④~の展開には、これはこれでいいんじゃないかと納得できる要素が多いと思う。

「らしさ」は十分にある。
これを変わってしまったと捉えるのもアリだし、変っていないと捉えるのもアリである。
僕は、余裕で合格点である。


ACCEPT - The Rise of Chaos ★★★ (2017-09-17 19:30:58)

僕の意見は、ほぼ火薬バカ一代さんと一緒であり、客観的に言ってもかなり鋭い分析だと思う。

マーク加入後の作品は、路線も全く変わらないのでマンネリ感を生みそうだけど、とにかく楽曲の出来がよく僕はそれを感じたことは一度も無い。
マンネリに関しては、同じ路線を続けながら徐々に質が落ちていった時に感じるものであり、そう感じないということは、そういう意味でも楽曲の出来の良さが逆説的に証明されている。

彼らはベテランであり、大きな変化は必要がないと思う。
比較的自由な環境でアルバムを制作できる今の時代を考えても、本人たちがそれを望まないのであれば、安定したクオリティーを発揮できる今の路線で、僕は大正解であると思う。

この出来で、文句の言葉なんて浮かばない。
非常にいい出来である。
個人的には、②がベストトラックかな。


EUROPE - Prisoners in Paradise - Prisoners in Paradise ★★★ (2017-07-29 22:13:50)

2nd、3rd、4th、5thと彼らの作品を流れで聞くと、結構作風も違うしセールス的なものも勿論違う。
だけど、僕はどの作品も当時から好きだった。
少なくとも、日本のファンには好意的に受け止められていた気がする。

結局大事なのは楽曲の出来であり、そこさえ押さえていれば、ファンはついていく気がする。
だからこそ、ファンは再結成をずっと待っていたのである。

やっぱり、この作品ではこの曲である。


FIREHOUSE - Firehouse - Shake & Tumble ★★★ (2017-07-29 21:51:37)

この1stには、彼らを代表する名曲が数多く収録されているけど、それ以外の楽曲の平均的なレベルの高さがこの作品を名盤にさせたのである。
個人的には、その中でもこの曲や⑧が好きだった。
僕にとっては、思い出深いバンドであり、スキッド・ロウの1st同様当時の時代感を強く感じさせる作品である。

今聞いても、熱くなれる躍動感がこの作品にはある。


TNT - Realized Fantasies - Hard to Say Goodbye ★★★ (2017-07-29 21:22:06)

世間でよく言われる一風変わった曲というのは、努力の結果生まれるというよりも、むしろひらめき型の天才タイプのソングライターが書いている場合が多い。
前作で言えば、②⑥タイプの楽曲があるから僕はこのバンドが好きだった。
とにかく、この作品の中では圧倒的に好きな楽曲である。

この作品の①②は、今でもよく聞いている。


MR. BIG - Defying Gravity ★★ (2017-07-16 17:49:18)

「What If...」に対する高評価は、楽曲の出来の良さは勿論であるけど、とにかくエキサイティングでスリリングな所にあった気がする。
それと単純に比較すれば、落ち着きのある隙間のあるサウンドが、ある意味シンプルでチープさを感じさせるサウンド・プロダクションと相まって、マイナスな印象を与えがちである。

だけど、僕個人で言えば、少なくとも前作よりは遥かに良いし、結構好きである。
典型的と呼べる楽曲は少ないし、従来のわかりやすさが少ない分、イマイチという評価を受けそうだけど、楽曲はバラエティーに富んでいて面白いし、新鮮味がある。
らしさという点でも、他のバンドでは再現できそうにないので、十分あると思う。

ただこのバンドに興味がない人には、難しいかなという気もする。
正直、HR/HM色は薄い。
だけど、ロックが持つ普遍的な魅力には溢れている。


STONESOUR - Hydrograd - Hydrograd ★★★ (2017-07-07 21:22:50)

新作の中では、1番好きな曲である。

前作や前々作、ましてやそれ以前とも作風が違うのが、今作の最大の特徴かも知れない。
それ故に、メンバーチェンジの影響をあまり感じさせない。
僕は彼らのサウンドを特徴付けている重要なポイントを、ロイのドラムに置いている。
この新作でも、実に彼の特徴的なものが良く出ている。
決して単純ではない点が、怪しさ溢れる楽曲群の中で、光輝いている。

サウンド・プロダクションから言えば、僕は前作や前々作の方が好きだけど、ライブ感は確かに感じる作風である。
この新作、楽曲の平均値がホントに高い。
ベスト・アルバムの候補である。


NICKELBACK - Feed the Machine (2017-07-05 21:31:29)

前作は、実験的な要素が若干強かったので、本来の姿に戻ったと分析するのは間違いではない。
だけど、変化を恐れずチャレンジする事は、決して悪いことではない。
結局は、結果がイマイチというか、楽曲の出来自体がよくなかったのが問題であって、チャレンジそのものはむしろ僕は好意的に受け止めていた。

僕が思う最高傑作は5thであり、それ以降では「ヒア・アンド・ナウ」が一番好きであるが、大きな流れで言えば出来自体は緩やかな下降線をたどっている気がする。
彼らのやっている音楽性はごまかしが効かないし、輝かしい実績がある以上、求めるハードルはあまり下られない事情がある。
音楽性がほどんど変わらないバンドの苦しさは、楽曲の出来を常に高く保ち続けなければならない点にある。
だからこそ、その打開策がチャレンジなのである。
チャレンジしたけど結果変わらなかったのと、無意識で変わらないというのは、見た目は同じでも大きな違いがある。

前作よりはいいと思うけど、前々作やその前の作品は超えていない気がする。
何か、変化が必要である。
元々ソングライティング力はあるのだから、きっかけさえあれば何とでもなるハズである。
もったいない。


STONESOUR - Hydrograd ★★★ (2017-07-05 20:41:33)

個人的な感覚で言えば、順当な変化であり進化であり、成長であると思う。

前作と前々作はコンセプト・アルバムであったけど、所謂オルタナティヴ・メタルから正統派HR/HMへと変貌を遂げた作品であった。
この新作、分かりやすく言えば、集大成的な内容であり、より正統派というか普遍的な要素を強めた作品に仕上がっている。
僕は、前作や前々作の揺り戻しが働いて、もっとヘヴィでストレートな楽曲が占める作品になると予想していたけど、見事にハズれた結果となった。
どこかマイナー臭くメランコリックでもあり、いい意味でクセのある楽曲によって構成されている。
でもキャッチーさがきちんとあるので、楽曲自体はバラエティーに富んでいて面白い。
肩の力を抜きながら、楽曲の出来そのもので勝負にきている感じである。

聞き応えのある作品である。
個人的なお気に入りは、④⑦⑬。
この路線、予想できた人いるのだろうか。


CONFESS - Haunters ★★ (2017-06-12 16:36:01)

スウェーデン発の80年代タイプのバンドというと、僕なんかはもっとR&R色が強いサウンドをイメージするけど、意外にもポップ色が強く、いい意味で当時のアメリカンに近い内容である。
これがもっとメジャー寄りになってしまうと、逆に面白くなくなるんだけど、このバンドは音作りに関しても当時に寄せていて、計算では作れないマイナー感も相まって、この手が好きなファンには良い評価を受けそうな気がする。

80年代には腐る程いたタイプと言えばそれまでだけど、楽曲はなかなか面白い。
僕が点数を付ければ、83点ぐらいだけど、点数以上の魅力はある。
発売が当時なら、隠れた名盤となり得たかもね。


RATT ★★ (2017-06-07 13:24:26)

スティーヴン・パーシーのソロ作「スマッシュ」を聞いた。
ラットをはじめ、彼が関わった作品は、ほぼ持っているハズである。
ラットとは似て非なるものという意識さえ持っていれば、この作品の評価は悪くない気がする。

ある一時期を除けば、彼のやっている音楽性はほぼ変っていない。
それは本家のラットとも、距離をそんなに置かないものである。
内容はいつもの感じと言えばそんな感じなんだけど、出来自体は予想を超えてくるハズである。
意外といえば言葉は良くないけど、楽曲はまとまっている。
勿論ラットのような派手さも無いし、ダイナミックさもないけど、ソロ作を追っかけるぐらいのファンであれば、十分合格点であるように思う。

これは、これでいいと僕は思う。


YNGWIE MALMSTEEN - Magnum Opus - Tomorrow's Gone ★★★ (2017-05-24 21:19:34)

当時、僕はこのアルバムを発売日1日前に買って、カーステレオで初めて聞いた記憶がある。
その時の感想も何故かハッキリ覚えていて、イマイチだけどギリギリセーフだと思った。
この作品発売当時は、まだまだ日本ではHR/HM熱が高かったと記憶している。

今にして思えば、この出来で文句を言うのは......という気もするけど、当時日本では彼はトップクラスの人気者であった。
その中でも、当時一番好きだったのがこの曲である。
あれから、もう20年以上が経過している。


CRAZY LIXX - New Religion ★★★ (2017-05-24 20:45:52)

一時期、この手の80年代的なハード・ポップをメインに据えたバンドが多く登場したけど、その中では間違いなく1,2番目に好きだったバンドである。
僕は、もしこの作品が80年代に発売されていたらどうだったか......という視点で聞くことが多いけど、セールス的には大成功とまではいかなかったのかもしれないけど、1枚の作品としては当時の作品と比較しても全く遜色ない出来栄えである。

楽曲はアメリカンであり、適度にウエット感もあり、サウンドの質感が本当に80年代に近い。
ここに当時の売れっ子プロデューサーを起用して、それなりに仕上げていれば、もしかしたら80年代でも通用したのでは......という期待感が持てるほど、完成度は高い。
分厚めのコーラスは、やっぱりゴージャスでいいね。

僕は、今でも定期的に聞いてます。


PAPA ROACH - Crooked Teeth ★★★ (2017-05-21 18:31:27)

僕は「原点回帰」という感覚を、そのバンドが絶好調の時にはあまり感じない。
原点回帰という言葉を、レビューでよく見かけるけど、実際に聞いてみると少しニュアンスが違う気がした。
個人的な感覚では、1stを除けば「ラブヘイトトラジディ」以外の作品は全て好きであり、作品の質も高いように思う。

彼らは常にその時代のエッセンスを、作品の中に取り入れている。
この新作にそれが直接的に当てはまるとは思えないけど、今の停滞した本国のロックシーンを考えれば、変化を求めたのも理解しやすい。
また、メロディックな作品が2作続いた事を考えても、仕掛けてくるバンドらしく攻撃的な作風となっている。

それにしても、このバンド器用である。
「らしさ」を失わず、それでいて変化を恐れないし、キャッチーさがきちんと盛り込まれている。
ここまで大胆な事をやりながら、散漫になっていないところが何といっても凄い。
作風は、きちんと統一されている。

ナショナル・チャートへの挑戦状である(本国での)。
ファンへの迎合ではなく、ファンを自分達に引きずり込むタイプのバンドである。
ファン層が広いのは、決して最大公約数的な作品を作っているからではない。
それは、さまざまな要素を取り入れることが出来る懐の深さとしての、結果である


MEGADETH - Dystopia - Look Who's Talking ★★★ (2017-05-14 06:12:52)

あくまでも個人的な感覚だけど、メガデスの一番の凄さは楽曲の平均的なクオリティが常に高い所にある。
特に、デイヴの衰えを知らないソングライティング力は、特筆すべきものがある。
その実力たるや、僕の中ではもうずっとトップに君臨する程である。
元々の楽曲の出来は良いのだから、それなりのメンツでそれなりの意図で作れば凄い作品が出来る
である。

このアルバムの楽曲なんて、どれもが質が高い。
しかも、まだまだ伸びしろを残してである。

これくらいのキャリアがありながら、停滞感を感じさせないバンドなんて稀である。
今でも新作に対する期待感は、底をつかない。
また、ボーナストラックにも名曲が存在するバンドの代表格でもある。


ALL THAT REMAINS - Madness - Never Sorry ★★★ (2017-05-11 21:06:51)

新作の中では、一番好きな曲である。
アメリカのシーンを見ていると、彼らに限らずメタルコアからオルタナティヴ・メタルへと変貌を遂げるバンドがここ数年多い。
完全でなくても、典型的なメタルコアからの脱却を試みているバンドは実に多い。

それを、どう受けとめるのか...。
そのバンドの「らしさ」をどこに置くのかは、重要である。
変化の本質が、どこにあるのかを考えるのは大事である。

この曲なんて、彼らとしては異質ではあるけど、僕は好きである。
楽曲至上主義は、続いている。


ALL THAT REMAINS - Madness ★★★ (2017-05-06 18:16:06)

音楽性の変化には、無意識なものと意識的なものがある。
また、メンバーチェンジ等による不可避的な変化もあったりする。
しかもそれは、100対0のような比率になる事はなく、前作や前々作からの繋がりというか、そういう大きな流れからも考える必要がある。

この新作、前作や前々作が気に入っていた自分にとっては、違和感ありありの内容に仕上がっている。
正直、90年代に嫌という程経験した「なんで、変わってしまったんだ」という感覚に近いものがある。
メンバーのコメントを見るまでもなく、この変貌ぶりは意識的に仕掛けないと起きない変化でもある。

個人的には、楽曲の質が伴っていれば、変化には比較的寛大である。
しかし、意識的なものが強すぎると、力が入りすぎる余り得てしてこういう結果になりやすい。
だけど、メロディック的でありポップな作品が2作品続いた事を考えれば、揺り戻し現象が起こったとしても、それは自然である。

結局、どうなのか.....僕の評価は86点である。
一聴しただけでは、前半のヘヴィな要素が引っかかり、散漫な印象を抱きやすい。
だけども、1曲1曲の出来は非常に良く、ポップさは後退したものの、キャッチーさがそこにちゃんとある。
つまりは、バラエティーに富んではいるけれども、それこそがこの新作の中心である。

ファンの方には、真剣に聞いて頂きたい作品である。
ここ2作品で確立した「らしさ」を、更にグッと推し進めた作品である。
やっぱり、良いバンドだ。


ALTER BRIDGE - The Last Hero - My Champion ★★ (2017-04-30 04:27:13)

こういう普通っぽい曲を、簡単に作れる才能があれば、きっと曲作りも楽しいだろうなと感じさせる一曲である。
例え簡単でなくても、難しそうに感じさせない余裕感がある。
このバンドの今の完成度の高さを、代表する楽曲でもあり、メジャー感を前面に出してもらしさを失わない、その器用さはかなり貴重である。


IN FLAMES - Come Clarity ★★★ (2017-04-20 22:43:31)

僕はこの作品の、⑦~⑩の流れが大好きである。
このバンドの凄さは、ライブでもほぼ演奏されない楽曲の中にも名曲が多く、しかもそれがシングル以上に格好良かったりする。
楽曲は疾走しながらも、メロディックであり、普通では考え付かない展開で進行していく。
例え優れたソングライターが、彼らを物まねしようにも、その再現はかなり難しいハズである。
それくらいの個性があり、魅力がある。

残念ながら、今のメンバーでは到底作ることが出来ない楽曲群は、強力である。
このメンツの凄さが、集約されている。


ROYAL HUNT - Paradox (2017-04-19 05:23:25)

もし自分が時代を問わず、HR/HMというジャンルの中で10枚を選ぶとすれば、この作品は間違いなく入ってくる。
それぐらい気に入っているし、いつ聞いても何度聞いても精神が高揚する感覚が今でもある。
世間的に言えば、彼らより偉大なアーティストはいっぱいいる。
セールス的に見ても、それは同じである。

でも、そんな事は大事なことではない。
個人の感覚は、変わる事もあるけど、基本そんなには変わらないものである。

僕は80年代から、ずっとHR/HMを聞いてきた。
それは音楽性は勿論、このジャンルこそが、時流に流されない拘りの強さを最も強く感じたからである。
また、バンド内の人間模様も危うさを含みながらも、ある意味魅力となっている。

アルバムを最初から聞いてきて、本編最後を締めくくる⑧のイントロが流れて来た時、何とも言い難い感覚が今でもある。
それを言葉で表現するのは難しい......。

名盤とは、何回聞いても色あせないものである。
そして、緊張感がある。


MIKE TRAMP - Maybe Tomorrow ★★★ (2017-04-10 21:03:57)

僕は、マイクのファンだからずっと追いかけてるけど、恐らくこの作品を購入する人もきっと同じなんだろうな。
彼がソロ名義で出した作品は、ホワイト・ライオン時代のようにHR/HM色は強くなく、またサウンドから感じるバンド色も薄い。
しかも、多少の質感の違いはあれど、まあどれも似たような感じである。

この新作、僕の感じで言えば、ソロ作品の中では一番好きである。
楽曲は比較的キャッチーだし、なんせアルバムに流れる空気感がいい。
どこか吹っ切れた感じもあり、新鮮味がある。

楽曲は欧州的であり、アメリカンでもあり、それはホワイト・ライオンにも共通する部分である。
でも、サウンドは全然違うけどね......。

僕は、結構聞いてます。


METALLICA - Metallica (2017-02-23 18:49:19)

この作品の発売当時を冷静に振り返ってみると、僕がまず思ったのはサウンド・プロダクションの良さと楽曲のかっちり具合であった。
作品の出来自体は良いと思ったけど、僕は前作や前々作が凄く気に入っていたので、それらは超えていないなという感じだった。

あれから25年以上が経過したけど、僕の感想は当時とほとんど変わっていない。
彼らは、デビュー作から33年が経過してるけど、意外にもオリジナルは10作品しか残していない。
その中で順位を付ければ、この作品個人的には真ん中よりも下に位置する。
それは相対的なものではあるけど、91年のベスト・アルバムの10枚にも僕は選んでいない。

もしこの作品が記録的なセールスを残さなかったならば、彼らの歴史は随分変わったのではないだろうか.......。
何故、メタリカは偉大なのだろうか......。
その答えは、人によって違う気がする。

彼らの活動は、決して順風満帆ではなかった。
ある意味、迷走していた時期もあった。
だけど、その不安定ささえ魅力に変えてきた。
やっぱり、個性的なアーティストである。


OVERKILL - The Grinding Wheel ★★★ (2017-02-11 22:04:56)

ベテランバンドの余裕感は、一体どこからくるのだろうか。
決して結論ありきで、逆算で導き出しているわけではないんだけど....。
音楽性が似ている若いバンドも探せばいるんだけど、やっぱり何かが違うのである。
アルバムが売れなくなって久しく、アーティストにとっては難しい時代なんだろうけど、決して悪いことばかりではない気がする。
その一つが、このような良い現象を生んでいるのではないだろうか。

この新作、僕は好きである。
なんせ楽曲にひねりがあって、面白い。
スラッシュ・メタルのファンでなくても、十分に楽しめる内容に仕上がっている。
ストレートに疾走するよりも、僕はこちらの方が好みである。

今の時代、変に時流を読む必要はないし、周りからのプレッシャーも強くないハズである。
勿論、根底となる実力があってこその話しだけど、バンドが正常に機能すれば、こういった作品は生まれるのである。
僕なら、88点かな。


KREATOR - Phantom Antichrist - Death to the World ★★★ (2017-02-01 21:23:26)

この曲なんかは、スラッシュ・メタルの理想形ではないだろうか。
扇情力が半端ない。
変則スラッシュではないけれど、ちゃんと変化もあり、楽曲が面白く強力である。
このバンド、演奏力もあり、硬派である所もカッコイイ。


VEILED IN SCARLET - Lament ★★★ (2017-02-01 18:20:13)

僕は、今でもメロディック・デスが好きである。
だけど、日本のバンドはあまり聞いていない。
それは、ジャンルを問わずだけど......。
それでも、好きなバンドはいる。

それにしても、このミニ・アルバム非常に出来がいい。
ドラマティックであり、琴線をかなり刺激してくる。

日本発......なんて言葉は不要である。
音楽で熱くなりたいなら、聞くしかない。
選択の余地はない。


AT VANCE - Only Human ★★★ (2017-02-01 17:46:25)

僕個人の感覚で言えば、90年代半ばから続いたHR/HMシーンの低迷は、01年ぐらいに一度復活した。
とは言っても、そこには今でいうオルタナティヴ・メタル勢やポスト・グランジ勢を巻き込んだ形での、という条件が付く。
80年代には、シーンの細分化なんて考える必要がなかった。
ベテランや中堅のバランスも良く、そこに有望な新人も登場する。
今では考えられない、充実したシーンであった。

本来、こういったど真ん中の音楽性のバンドが、ベテランであれ中堅であれ新人であれ、もっと頑張っていたならば、そもそもここまでシーンが細分化されたり、低迷しなかったハズである。

このアルバム、当時はよく聞いていたけど、久々に聞いた。
時間が経っても、やっぱり良いものはいい。
コアがコアでないシーンは、やっぱりおかしいのである。


DREAMTIDE - Here Comes the Flood - Sundance ★★ (2017-01-29 17:57:49)

このバンド、FAIR WARNINGと比較した場合、やっぱり本家には及ばない。
それは楽曲然り、全てにおいてである。
久々に聞いたけど、その印象は当時と全く変わっていないし、この曲がその中でも一番好きな楽曲であるというところも同じである。

あれから、16年以上も経っているという事実も感慨深い。
いかに、FAIR WARNINGの音楽が素晴らしいのかが、逆説的に理解できる。
当時は、わくわくしながらCDショップに買いに行った記憶がある。


KREATOR - Gods of Violence ★★★ (2017-01-27 19:00:51)

個人的には、17年できる限り発言数を伸ばそうと思っているんだけれど、これがなかなか進まない。
新譜に限らないのであれば、それは意外に簡単なのかも知れないけど.....。
僕はこのサイトでしか発言をしていないし、それを変えるつもりもないけどね。

前評判も高かった彼らの、およそ5年ぶりの新作である。
僕は前作がかなり気に入っていて、結構聞いた記憶がある。
その前作を超えられるのか......。

前作を聞いた時も感じたんだけど、音楽的質感がアクセプトにすごく似ている。
この新作、前作以上にメロディックであるため、よりそれを強く感じる。
もはやスラッシュ・メタルというよりも、正統派HMと言った方がしっくりくる感じである。
楽曲の出来も良く、サウンドには威圧感があり、同時に荘厳さもある。
展開を多く仕込み、目まぐるしく状況を変えながら、先を読ませない工夫がなされている。
これをキャリアが浅いバンドに期待するのは到底無理であり、今のバンドの好調さが窺い知れる部分でもある。

それにしても、ベテラン恐るべしである。
前作の延長線上でありながらも、ちょっと違う角度から勝負してくる余裕感である。
この硬派ぶりはいいね。
時代や時流とは無縁の王道路線は、気持ちがいい。


MYRATH - Legacy ★★★ (2017-01-09 10:35:01)

この手の作品を積極的に聞かない人にも、大きな衝撃を与えたという意味においても、16年この作品を高く評価したHR/HMファンは予想以上に多かった気がする。
よく言われるように、オーファンド・ランドやキャメロットに音楽性は近いと思うけど、僕は広義的に捉えて今回ドリーム・シアターを比較対象とする。

ドリーム・シアターは16年に新作を出した。
だけど、僕は全く好きになれなかった。
実際、購入後2回しか聞いていないし、今後聞かないのかもしれない。

実はドリーム・シアターの方が、このバンドよりも遥かに高度な事をやっている。
なのに、この作品の方が、圧倒的に心を揺さぶる。
それは、何故なのだろうか......。
こういった嬉しい誤算的作品は、たまに出てくるけど、いつも思うことは、音楽にとって何が大事であるかという事である。
計算で作れそうで作れない、出来そうで出来ない空気感......。

HR/HMファンなら、一聴の価値はある作品である。
初めて聞いた人は、何かしらの衝撃を得られる内容である。
僕は、単純に音楽を聴いて熱くなりたい。


IN FLAMES - Battles - Like Sand ★★★ (2016-12-23 20:37:48)

新作の中では、一番のお気に入り。

結局、2016年のベスト・アルバムは、この曲を収録したこの作品になった。
実は、彼らの作品をベスト1に選んだのも、初めてである。
強力な作品が無いという、相対的な結果からこうなったけど、勿論いろいろな意味があっての事ではあるけど......。

ちょっと前に出たライブ盤の出来もよく、僕にとっては奇跡的な復活となった。
よくぞ、踏ん張ってくれた。


METALLICA - Hardwired… to Self‐Destruct - Confusion ★★★ (2016-12-20 15:09:00)

この新作の中では、一番のお気に入り。

僕はこの新作に良い評価をしていないけれど、アルバムを最初から聞いてきて、ディスク2のこの曲までの感じは、実は悪くないという印象がある。
でも、それは「聞きやすい」という理由からくるものであり、そこには聞き流せば......という条件が付いてくる。
深く考えずに、BGM的に聞くのであれば、そんなに悪くないのかも知れない。

しかし、である。
ひねりがない、案外さらっと流れていく楽曲には、物足りなさがある。
「前作ほどのツギハギ感はない」という言葉をいろいろなサイトのレビューでよく見かけるけど、(B!誌で前田氏も言っていたけど、)それは決して悪い事だけではないハズである。
ツギハギ感は、楽曲を磨いていく過程で起こる現象でもあり、アーティストの懸命さが伺えるものでもあり、したり顔で否定的な意味で、簡単には使えない言葉ではないだろうか。
誰かの言葉を利用しながら、巧みに共感を得ようとするレビューには、正直何も感じない。

賛否はあって、然るべきである。


SIXX:A.M. - Prayers for the Blessed ★★★ (2016-11-20 21:48:14)

早くもというか、予定通りというか、4月に発売された前作と対をなす新作の登場である。

このバンドのサウンドには、いろいろな要素が組み込まれているけど、あくまでもHR/HMバンドとしての立ち位置からのアプローチになっているので、そこが面白い。
楽曲は、ドラマティックであり、メランコリックであり、シアトリカルであり、ダイナミックである。
またオールド的な要素を含みながらも、あくまでもモダンさを基本に置いているので決して古臭くなく、そこが比較的若いファンの心を捉えているのだと思う。
これだけ、いろいろな要素を盛り込みながらも散漫にならず、印象的に仕上げられるその巧みな技は、他のバンドでは味わえないものであり、このバンドの絶対的な魅力となっている。

前作もいいけど、今作もいい。
つわもの達がちょっと本気を出せば、こういう結果になるという見本である。


METALLICA - Hardwired… to Self‐Destruct (2016-11-20 07:18:41)

あんまり、こういう言い方は好きではないけれど、今現在アーティストにとって新作を作る意味や意義、前作とのインターバルが8年という歳月をどう考えるのかとか、今の彼らにとって出来る事は何なのかとか、作品の内容とは直接関係がない要素が当然気にはなってくる。
僕は今でも彼らのファンだけど、盲目的なファンではない。

結論から言えば、僕の評価は高くない。
僕の意見は、B!誌における大野さんの意見に限りなく近い。
この新作、今の彼らが自由に何の圧力も受けずに曲作りを行ったならばこうなるといった感じで、あまり新鮮味がないし、楽曲に変化が乏しい。
これは今の音楽シーンにも関係することなので、致し方が無いのかもしれないけど、20年でオリジナルが3枚という実績から考えても、なんか腑に落ちない感覚が残る。

僕はその3枚の中では、「デス・マグネティック」が一番好きである。
それは、楽曲が面白いと感じるからである。
でも、らしさで言えば、一番らしいのかもしれない。


TESTAMENT - Brotherhood of the Snake ★★★ (2016-10-28 21:47:47)

このキャリアでありながら、現役感を前面に打ち出す通算11枚目の新作である。
このメンツからも想像できるように、もう余裕感が半端ではない。
それは曲作りにおいても、演奏力においてでもあり、そこら辺のバンドでは到底勝ち目がないレベルである。
それにしても、バランス感覚にも優れていて、統一性から言っても抜け目は全くない。

作風は、前作や前々作の延長線上にあり、特別に新たな要素は感じられない。
なのに、マンネリ感など一切感じさせない仕上がり具合である。
また、③④や⑦といった楽曲には遊び感覚を取り入れながら、ちょっとしたアクセント付けも行うしたたかさである。

硬派である。
とにかく、古くからのファンが彼らに望むものは、ほぼ全て入っている感じである。
僕なら、90点は付けたいね。


ALTER BRIDGE - The Last Hero ★★★ (2016-10-11 15:23:46)

トレモンティは、この新作を2ndと4thの中間と表現しているようだけど、個人的には2nd~4thまでの延長線上にありながら、1stにおけるスケールの大きさやキャッチーさを取り入れた集大成的な仕上がりになっていると思う。
言い方を変えれば、アリーナ・ロックへの傾倒が強い作品とも言えるし、テクニカルな部分を一旦置いておいて、ナショナル・チャートで戦える程の質の高い楽曲で構成された作品とも言える。

とにかく、スケールがでかい。
このバンドのコンポーザーとしての実力の高さを証明する内容であり、楽曲にはパワーがある。
またコンテンポラリー色も強く、1曲たりとも捨て曲はない。
個人的には、ダークでありヘヴィでありエモーショナルである③や⑥が好きだけど、それもいいアクセントになっている。

1stシングルを聞いた時、ちょっと弱すぎないかと新作の出来が心配になったけど、そんなことは杞憂だった。
このバンド、やっぱり格が違う。
個人的には、最高傑作だと思う。


VOLCANO - Juggernaut ★★★ (2016-09-22 13:13:31)

アーティストが、今現在の音楽シーンに落胆するのは簡単ではあるけど、それはファンも同じだろうけど、比較的自由な環境であまりプレッシャーを感じることなく曲作りを行い、物事をシンプルに考えられるという反対側の立場に立てば、その中にも光明を見いだせるのではないだろうか。

前作からわずか1年という、圧倒的に短いスパンでの新作リリースである。

基本的な方向性は、前作とあまり変わらない。
だけど、フックやギターソロを甘味になりすぎない程度に多めに仕込んでいる為、楽曲はバラエティーに富んでいるし、聞き応えもある。
特に日本的なある意味クサい展開を取り入れた④~⑦がアクセントになっていて、面白い仕上がりになっている。

この作風で世界を目指せよと言っても、80年代や90年代では、その言葉に説得力はない。
だけど、今の時代なら面白い気がする。
曲作りを含めて確かな演奏技術は、世界のバンドにも対等に戦えるモノがある。
大袈裟ではなく......。


ROYAL HUNT - Cargo ★★ (2016-09-14 19:10:59)

メインは「パラドックス」の楽曲なので新鮮味はないけれど、このバンドの凄さや何故「パラドックス」が名作と言われるのかを理解するのには、いい作品である。
スタジオ・アルバムで聞いた方が、勿論サウンド等に繊細さを感じる事が出来る訳だけど、ライブで聞いてもその魅力が落ちない点は、今のバンドの実力の高さを暗に示している。

このバンドの作品を聞いていると、アルバムのセールスが作品の出来に比例しない事を痛感させられ、個人的には過小評価という言葉を最近強く感じるバンドの代表格でもある。

個性は大事であり、それはバンド自身の魅力を語る時、何物にも代え難いものである。
似たようなバンドを探しても見つからない.....これは、いつの時代にも重要な要素ではないだろうか。


DOKKEN - Best of Dokken ★★★ (2016-09-07 17:40:37)

ベスト盤は好きではないけど、選曲的にも悪くないし、当時の雰囲気を感じたいが為に、たまに引っ張り出す。
今でも彼らの作品は、定期的に聞いている。
やっぱり4枚目までの作品の出来は良く、また似たような作品に巡り会えないという理由からも貴重である。

セールスだけが、バンドのステータスを決めるわけではない。
彼らよりビッグなバンドは巨万といる。
だけど、このコーラスワークはそこらへんのバンドでは味わえない。
個性は、大事である。
楽曲は、いまだ色あせていない......。


SONS OF TEXAS - Baptized in the Rio Grande (2016-09-05 19:15:34)

日本デビューを飾り、今ホットな彼らの1stは、いい意味でアメリカのロックチャートでウケがいいバンドの、良いとこ取りをした音楽性であり、言い方を変えればアメリカでは普遍的な人気を誇るタイプの音楽性でもある。
よって、新しさなんかは感じないものの、ダイナミックな音作りと相俟って、大物感を醸し出す作風になっている。

僕がこういったバンドの1stアルバムを聞くときは、どのくらい楽曲にキャッチーさがあるのかをチェックする。
音作りなんかは、それなりのスタッフが制作すればそうなるので、あくまでも楽曲にどれくらい魅力を感じるかがキーポイントとなる。

個々の楽曲の完成度は、確かに高い。
上手くできていると思うし、新人なのに安定感もある。
だけど正直に言えば、僕はあと一歩という感じがする。
良いとこどりは決して悪くはないけれど、個性をもっと磨かないと今後のシーンでは生き残れないし、音楽性を変えるつもりがないのであれば、楽曲のレベルアップがもっと必要である。

でも、彼らはまだ若いので、ニッケルバック辺りのポジションを最終的には目指してもらいたい。
尻すぼみにはなってもらいたくない。
王道路線は、好感もてるけどね。


SKILLET - Comatose ★★★ (2016-08-25 18:35:51)

個人的には、このバンドの最高傑作である。
とにかく、06年~07年にこの作品を聞きまくった記憶がある。
日本ではクリスチャン・ロックと言っても、??の人も多いだろうけど、この作品で彼らはそういう枠組みに収まり切れない存在となった。

この作品からは、8曲ものシングルが生まれたけど、とにかく楽曲の出来がいい。
今の彼らの転機となった作品でもあり、このバンドのソングライティング力を是非確かめて頂きたい。

僕は今でもよく聞くし、このバンドの音楽性が大好きである。


SOILWORK - Beyond the Infinite ★★ (2016-08-14 00:13:45)

間もなく発売されるレア音源集に、このミニ・アルバム5曲も収録されているので、そちらの方がお勧めではあるけど、せっかくなので発言してみた。
僕は発売当時購入したけど、お気に入りでまあまあ聞いていた。

元々メンバーの入れ替わりが激しいバンドではあるけど、それなりの作品に仕上げてくるその巧みな技は健在で、例えそれがアウトトラックであろうが、本編の楽曲と比較しても遜色はない。
どう考えても、一時期よりはここ日本での人気は落ちてはいると思うけど、僕は今でも好きなバンドの一つである。
バラエティに富んだ5曲ではあるけど、出来も悪くない。
再評価して欲しいバンドである。


TRIVIUM - In Waves - Drowning in Slow Motion ★★★ (2016-08-07 05:16:47)

ここ2作品では、コンテンポラリー色を強めているけど、本来こういった装飾の少ないストレートな楽曲にも、このバンドの魅力が上手く表現されている。
彼らにとっては最も得意としているパターンの楽曲だと思うけど、僕は大好きである。

また、このアルバムからは、数曲がシングルカットされているけど、後半の地味な位置にも⑭同様「らしい」楽曲を組み込んでくる、そのセンスも堪らない。
この楽曲を収録しているこのアルバムこそ、彼らとは......という代名詞となる作品であると僕は思う。
やっぱり、いいバンドである。


SKILLET - Unleashed ★★★ (2016-08-05 20:10:55)

う~ん、なるほどね......。

ようやく、日本での知名度も少し上がってきた感じがする、彼らの約3年ぶりの新作である。
僕は先行シングルの①しか聞いていなかったけど、正直弱いなと感じていたし、新作の出来が多少不安であった。
ここ数作品に限って言えば、楽曲自体にもあまり変化が無く、逆に言えばそこが良かったんだけど、そろそろ目先を変えてくるのかなと予想していたけど、まあそんな感じである。

そうは言っても、音楽的な方向性に変化はなく、ファンが戸惑うような作風では決してない。
今流行りの要素を取り入れつつ、幅を少し広げた感じである。
前作や前々作にあった、強烈なキラーチューンは見当たらないものの、更に前進しようとするその姿勢の表れが、この作風であると僕は分析する。

変化のタイミングも、ベストである。
例えば④や⑫みたいな楽曲を増やして、前作や前々作の延長線上という選択肢も勿論あったハズである。
だけど、そうしない......。
だから、僕は好きである。


ALTER BRIDGE ★★★ (2016-05-23 18:53:24)

マーク・トレモンティの、通算3枚目のソロ作品を聞いてみた。
僕は、この人のソングライターとしての実力を高く評価していて、ソロ作品も全て持っている。

この新作も、非常にらしい作品であり、トレモンティ節が炸裂している。
個人的には間違いなく最高傑作であると思うし、なんせ楽曲の出来がいい。
勿論、過去2作品の延長線上の内容ではあるけれど、サウンドはヘヴィであり現アルター・ブリッジとの共通点も多い。
アルター・ブリッジのテクニカルな部分が好きな人は勿論だけど、比較的シンプルなので骨太のロックが好きな人
にもアピール出来るかもしれない。

これはいい。
単純にカッコいい。


SIXX:A.M. - Prayers for the Damned ★★★ (2016-05-05 18:49:33)

前作との比較で言えば、良い意味で一般のHR/HMファンにアピール出来る作風に戻った感じがする。
とは言っても、あくまでも2ndや3rdの延長線上にあり、劇的な変貌を遂げているわけではない。
1stは今でもよく聞くけど、やっぱり1stは異質な感じがする。

そもそも僕はニッキーが参加していて、それがモトリーとは全く違うサウンドであり、しかも若いファンに支持されていて、ロックチャートでも健闘している所に惹かれたわけであり、音楽性自体に変更がない点は嬉しかった。
3人のメンバーは、ソングライターでもあり、各々プロデューサー的な立場もできる訳であり、そういう所もマニアの心を惹きつける。
この新作なんて、実に絶妙なバランスで成り立っている楽曲で構成されていて、真似しようと思ってもなかなか真似できない仕上がりになっていて面白い。

一見ニッキー色は薄いけど、サウンドの繊細さに彼の貢献度は高い気がする。
僕は2ndや3rdよりも好きであり、1stよりもこのバンドの魅力が出ているように思う。
ある意味、不思議な魅力がある。


TREAT (2016-04-21 19:41:46)

復活作から、約6年ぶりとなる新作を聞いてみた。
あまり詳しくは調べていないけど、この作品の世間での評価は、前作には及ばないもののまずまずといった感じである。

正直に言えば、僕はあまり好きではない。
アルバムのジャケットからも、なんとなく想像できたけど、なんか煮え切らない感じが全編を覆っている。
音楽性は違うけど、再結成後のヨーロッパがたどった道となんか似ていて、ファンが望んでいるのはそっちの道じゃないよと言いたくなる感じである。
勿論、イントロや楽曲の部分部分には彼ららしい哀愁感はあるし、そんなに悪い出来でもないかも知れない。

だけど、1曲1曲のメリハリに乏しく、似たような感じが続く点は、僕にとってはマイナスに感じる。
例えその理由が、自分たちのルーツを遡った結果であったとしても、メロディのキャッチーさにはこだわって欲しかったし、前作が高く評価された理由にも、もっとこだわって欲しかった気がする。

キャッチーな楽曲は、書ける人にしか書けないのである。
あえて......そうしている感じもして、前作との差別化を図りたい気持ちも理解はできるけど、楽曲の元は良いのでなんかもったいない気がする。
力の入れ方のベクトルを変えれば、もっと劇的に仕上がったと僕は思う。
点数で言えば、81点かな。


ANTHRAX - For All Kings ★★ (2016-03-10 17:48:36)

元々、なんでもありというスタンスを取っていたバンドである、という事を忘れていなければ、まあ彼ららしい作品という位置付けでいいと思う。
勿論、初期のような感じではないし、前作とも少し質感は違っている。

もはや単純に「スラッシュ・メタル」というには無理な部分が多く、モダンさを取り入れながらも、基本は普遍的なHR/HMであると言えるではないだろうか。

楽曲は、単純に流れない。
これをどう捉えるのか。
もしジョーイがヴォーカルでなければ、楽曲自体は少し弱いのかなという感じがするものの、それも今に始まった事ではないので、個人的には真ん中より少し上といった評価である。

でもジョナサンは、想像以上に楽曲に新鮮味を与えているので、それはかなりのプラスポイントではある。

僕は前半が好きだけど、後半のオルタナ感も決して悪くない。
僕は、好きですよ。


HOLY GRAIL - Times of Pride and Peril ★★ (2016-03-04 17:39:29)

こういったバンドの最大の良さは、いい意味で安っぽいサウンドとその哀愁具合であったりする。
基本はポップなHRであり、80年代には腐る程存在していたタイプではあるけど、こういったサウンドが好きな自分には、たまらない魅力があるのは事実である。
あのバンドやあのバンドに似ているといった批判も聞こえてきそうだけど、それらを吹き飛ばす程の爽快感がある。

B級だよ...だから...むしろ、それこそが、このバンドの最大の魅力のハズ...。

分かる人には、分かると思うけどね。


DREAM THEATER - The Astonishing (2016-02-06 19:37:39)

まあ数回は聞いてみたけど、例えばB!誌のレヴューを参考にすると、僕の意見は広瀬さんの言葉でほぼ語りつくされる。
ラッシュは、彼らと多くの共通点を持ちながら、日本でいまいちブレイクできなかったけど、結局その要因はこういうことでしょと、ひねくれた自分にはそう表現したくなる作風である。
この作品の良さが全く分からないわけではないけれど、HR/HM色が薄く強弱に乏しいこの新作には、全く熱くなれない自分がいる。

また、重さや激しさを望まないファンも居るにはいるだろうけど、多くのファンはそうではないと思うので、そういう意味でも評価に難しい作品である。
分かりやすさ......それは、決して=単純という事ではないけれど、彼らにはもっとシンプルな所で勝負してもらいたい。
複雑だけど分かりやすいという、彼らのひとつの長所が殺されているように僕には感じる。


DREAM THEATER - Dream Theater - Behind the Veil ★★★ (2016-01-30 20:16:24)

僕はこの作品に関してあまり良い評価をしていないけれど、アルバムの後半に関しては結構好きだったりする。
この手のタイプの楽曲なら今後も期待出来そうだけど、でもやっぱり彼らにはいろいろなバリエーションの作品を期待したいから、今後の事を見据えての辛口な評価となった。

彼らは、一般的に最高傑作と呼ばれる2ndの続編みたいな作品や、それと同じような作品を敢えて作らなかったから、僕は彼らをより好きになったし、新作が楽しみで仕方がない存在となった。
予想をしても当たらない......この感覚は意外に大事であるし、そのバンド自身にそれだけの力量が求められるので、これは一部のバンドに限られる現象でもある。

新作はまだ聞いていないけど、その辺りをバンド自身がどう考えているのか見極めたいと思う。
このバンドに、予定調和は必要ない。


EVANS BLUE - The Pursuit Begins When This Portrayal of Life Ends - In a Red Dress and Alone ★★ (2015-11-21 21:55:16)

サウンドの質は多少違えど、この手のドラマティックなサウンドを軸に据えるバンドが、当時は結構存在していた。
最近はあまり見かけない気もするけど、探せば居るのかも知れない。

このバンド、僕は密かに好きだったけど、とにかくこの1曲だけは別格である。
とにかく、当時は何度も繰り返し聞いていた気がする。
ドラマティック.....この手のVo.も、僕は好きである。


BULLET FOR MY VALENTINE ★★ (2015-10-19 18:25:54)

最新作「Venom」の年間ベスト・アルバムは、僕の中では既に確定している。
この作品を越えるには、少なくとも彼らと同じくらいの活動履歴が必要となる。
よって新人では、絶対に無理である。

僕は新作が出るまで、彼らの作品の出来は徐々に下降線を辿っており、自分の中では半分終わったバンドという位置づけになっていた。
アーティストというのは、基本頑固であり、人の意見に耳を貸さないものである。
極端に言えば、マット自身が意識的に変わろうとしない限り、彼らに未来は無いと僕はずっと思っていた。それ以外に方法はないというのが、僕の意見であった。

1stに立ち返る........。
これは、決して簡単な事ではない。
プライドが高ければ高いほど、実力があればあるほど、そのハードルは逆に高くなる。
ある意味、それは進化や成長とは正反対の意味を成す事となるからである。
果たしてマットが、どこまでそれを意識していたのかは謎だけど、結果的には戻っているのというのが、僕の見方である。

どのアーティストにも、行き詰る時がくる。
順風満帆は理想だけど、そんなアーティストに結局面白みはない。
この瞬間を、僕は待っていたのである。
こんなドラマティックな展開は、誰も予想できなかったハズである。


TRIVIUM - Silence in the Snow - Breathe in the Flames ★★★ (2015-10-08 20:31:14)

新作の中では、一番好きな曲。
メロウな感じから始まり、なんか80年代的な雰囲気もあり、とにかく展開や起伏の多めな曲であるけど、彼らの曲作りの器用さを堪能できる1曲である。

たまにレヴューで、キイチはグロウルやデスボイスを止めてクリーンボイスに舵を切ったように書かれているけど、それはちょっと本質と違う気がする
前作や今作なんかは、元々それを必要としない曲作りが成されており、作風なんかもある意味自分達のスキルアップの為という要素も強く、なんでも出来るようにしている過程であるとも言える。

僕なんかにしてみれば、彼らはもうそこら辺のバンドには追いつけないレベルまで成長していて、メタルコアからの脱却というよりも、メタルコアとかそういうジャンルを必要としないバンドにまで進化している気がする。
この変幻自在さは、現代のバンドが忘れてしまっているものでもあり、手に入れたくても手に入らない貴重さがある。

あと、前作と今作のボーナストラックの出来もいい。


LAMB OF GOD - VII: Sturm und Drang - 512 ★★★ (2015-09-27 21:56:46)

今年下半期の、僕にとっての大物バンドのリリースラッシュは、現在進行中である。
その中でも、かなり上位に位置しているこの新作の中でも、一番好きな曲である。
ドラマティックであり、サウンドに隠された威圧感は、以前のそれとは異質である。
PVも劇的であり、サウンドに込められた迫りくる恐怖感は、新たな魅力でもある。
新作は、楽曲の面白さで言えば、間違いなく過去最高である。


LAMB OF GOD - VII: Sturm und Drang ★★★ (2015-09-22 11:34:53)

今でも定期的に聞いているのは、「As the Palaces Burn」ぐらいであり、最近のハード・コア色が強すぎるというか、コア路線まっしぐらという方向性にイマイチ魅力を感じていなかった自分にとっては、劇的な変貌に感じる。
ちなみに前作は購入していないし、ここ数作品はあまり印象にも残っていない。

勿論、前作や前々作の路線が好きな人は多いだろうし、それこそがこのバンドらしさという感じはする。
でも、バラエティに富んでいて、各楽曲に面白みが増したこの新作は、僕にとっては最高傑作だと感じる。
この新作、恐らく彼らの歴史の中で、前作からの変化が一番大きい作品ではないだろうか。
聴く人によっては、迫力が足りないとかオリジナリティが足りないと感じるかも知れない。
だけど、僕は良い意味で聴きやすくなった楽曲には、新たな魅力が加わったと感じている。
むしろ、こんな感じも出来るんだと、このバンドの器用さを感じたくらいである。

楽曲によっては、あのバンドに似ているな....と感じたりするけど、それはあくまでも一部であり、らしさは十分にある。
この変化を受け付けない人も多いだろうけど、楽曲にはこのバンドのファンでない人にも、アピールできる魅力がある。


VOLCANO - Melt ★★ (2015-09-22 10:52:45)

CDショップの店員さんのちょっとしたコメントが、妙にひっかかり思わず購入した一枚だけど、13年のTHOUSAND EYES同様、やるなJAPAN勢と感じた作品である。
僕はこのバンドの過去を一切知らないし、バンド名を知っていたぐらいで、なんの予備知識もなかったけど、日本発でないと出ない音色が多数あり、これは....なかなかいいんじゃないのと、素直に思ったのは事実である。

どこかで聞いた事があるという感じよりも、なんか懐かしいなあ~という展開の曲が多く、泣きの種類も日本発らしい哀愁を含んでいて、琴線に触れてくる。
アルバム一枚としても、オヤッと感じるような曲もなく、良く出来ている。
最近のこういった日本勢のサウンドを聞いていると、なんか懐かしく、世界が忘れてしまっている要素を上手く楽曲に取り入れているなあ~と、僕は感じる。


ROYAL HUNT - Devil's Dozen - Until The Day ★★★ (2015-09-16 21:46:36)

とにかくドラマティックなナンバーで、この作品で一番好きな曲である。
こういった作品が、正当な評価を得られない今の日本の市場って...。
ロイヤル・ハントに期待するもの...それが、新作には詰まっている。
変化を期待しないし、このままで変わらないで欲しい。
変わらない事の偉大さを、最近の彼らには強く感じる。
貴重なバンドである。


DISTURBED - Immortalized - Save Our Last Goodbye ★★ (2015-09-16 15:13:29)

この作品の中でも、一番好きなナンバー。
⑥⑧なんかも結構好きで、中盤の出来には納得できるものがある。

でも、僕はこの新作に良い評価をしていない。
それには理由があって、自分なりの評価方法で考えれば、肯定できないという事になる。
決して、内容が悪いという事でもなく、らしくないという訳でもない。

表現の仕方を変えれば、良い評価をしている作品よりも、聞いている回数は多かったりする。
僕の場合、良い評価をしていても、あんまり聞かなかったりすることもあるし、この作品のように逆に評価は高くなくても、リピート率が高いこともある。
それは、ひっかかる要素がどれくらいあるかに関係していて、そういう意味ではクセになる要素は多い。
恐らく僕はこのサイトでも一番推しているだろうし、好きなバンドである事になんら変わりはない。


SLAYER - Repentless ★★ (2015-09-14 16:54:26)

00年代以降の作品で言えば、時代性の影響が強かった「God Hates Us All」から、前作「World Painted Blood」に至るまで、80年代への回帰の方向に向かっている様に、個人的には感じた。
そうはいっても、それは極端ではなく、単にモダンさが薄れていっただけかも知れない。

ジェフが亡くなり、サウンドがどう変わるのか心配していたけど、その変化は確かに感じるんだけど、楽曲は総じて良く出来ており、サウンドプロダクションも良く、そのダメージは最小限に抑えられている。
例えば、SLAYERというバンドに特別に思い入れがない、モダンなスラッシュ・メタルが好きな若い人にとっては、00年代以降の作品で言えば、圧倒的に支持されそうな作風である。
この変化は、近年のACCEPTと何か似ていて、昔は昔で良かったんだけど、今は今で良いよねといった感じである。
それに、一枚のアルバムとして、ここまで整合感を感じた事は、最近では無かったかもしれない。

良い意味での安っぽさは無くなったけど、楽曲には新鮮味もあり、聴き応えは十分ある。
これはこれでいい、というのが僕の感想である。
そりゃあ、寂しさはあるけどね。


SLAYER - God Hates Us All ★★ (2015-09-13 17:44:07)

当時聞いた時も今現在聞いても、モダンさが強調されている印象が強い作品である。
とにかく、うねるサウンド、ヘヴィ・ロックが猛威を振るっていた時代性の影響を受け、内省的で激しい。
でも彼らの場合、基本の範疇は決まっていて、どこに比重を置くかによって変わる範囲は意外に小さく、それ故芯はぶれないという特徴を持つ。
スラッシーなのが良いのか、こういうヘヴィさが良いのかは、人によって変わるだろうけど、僕なんかはそれがこのバンドの特徴だと思っているので、らしい作品だと思う。

良い意味でやかましく、しつこい作品である。
今聞いても古臭さは、意外に感じない。
また、モダンさは多いけど、作品の変遷で見ても、違和感は感じない。
やっぱり、基本はブレていないのである。


STRATOVARIUS - Eternal ★★★ (2015-09-13 11:19:34)

前作から約2年半振り、通算15枚目のオリジナル・アルバム。

僕は、前作「Nemesis」が好きである。
それは、トルキ時代の典型的路線から一歩変化を加えた、新機軸とも言えるフックを多めに仕込んだ、ある意味プログレ要素が強い楽曲が気に入ったからなんだけど、この新作でもその部分を核に据えている。
変化のある楽曲と言えども、前作ほどは凝っておらず、1曲1曲がスムーズに流れる工夫が成されている。
それが、前作からの揺り戻し部分なのかなと思えるけど、この新作非常にバランスが良い。
作品の統一性から言えば、前作を上回り、楽曲の出来に関してもその平均値がかなり高い。
もうベテランと呼べるキャリアだと思うけど、楽曲には躍動感がしっかりとある。

僕は③~⑤のような変化のある楽曲が気に入ったけど、それらの楽曲によって、その前後の楽曲が輝きを増している気がする。
力のあるバンドが正常に起動すれば、やっぱりこういった作品が生まれるのである。
やっぱり、いい。


BON JOVI - Burning Bridges (2015-09-07 19:17:14)

BON JOVIに限らず、あらゆる物事を裏側から見つめれば、当然その印象は変わってくる。
果たして、それが良い事なのか悪い事なのかは、正直分からない。
BON JOVIは変わってしまった......というのは、簡単である。
でも、それは本当なのだろうか......。
他人の意見やメディアの情報に、流されてはいないだろうか。
作品の評価に、それらの要素を組み込み過ぎる事には、僕は反対である。

とは言っても、この作品を聞いてBON JOVIらしいとは、とても言えない内容である。
B!誌が、あえてクロス・レヴューにしている事情からもわかるように、中途半端な作品である。
契約消化の為の作品......という事情を抜きにしても、アウトトラックの寄せ集め的な感覚が強く、
故に一枚の作品としての色が無い。

要は、これをファン・アルバムという訳の分からない表現をしている事に問題がある訳で、別の言い方をすれば、こんなに混乱しなくても済んだ気がする。
もし、これが売らんが為の手段だとすれば、それは逆にジョン自身にかえってくるわけで、自分で自分の首を絞める事になりかねないので、単純に判断ミスのような気がする。
ファンもバカではないので、そういった気がもしあったのであれば、それはやがて見透かされる事になるであろう。

収録曲を個別に聞いていけば、一軍半といった感じで、そこまでつまらないとは感じない。
もはやジョンに、HR/HMバンドとしてのモチベーションはあまり残っていないと思うので、⑦なんかが個人的にはお気に入りである。
なんか寂しさを感じるね。
過去に一番好きだったバンドだけにね......。


ROYAL HUNT - Devil's Dozen ★★★ (2015-08-31 17:32:15)

もしかしたら、もう新作は出ないのかも....と思っていたので、単純に新作が出て嬉しかった。
しかも、予想以上に早くリリースしてくれた事には、感謝の気持ちでいっぱいである。

内容に関しては、前作、前々作の延長線上であり、これらを3部作と呼んでもいいぐらい、どの作品も質が高く統一性もあり、僕は大好きである。
アンドレ・アンダーセンの作るこの世界観は、他の人では真似が難しく、似たようなバンドを必至で探したとしても、見つからないレベルだと僕はずっと思っている。
だからこそ貴重であり、できるだけ長くロイヤル・ハントを続けてもらいたいと切に願うばかりである。

一時期の低迷が嘘のような、大活躍である。
彼らを評価するなら、今しかないのである。
僕にとっては、今こそ黄金期である。


SOILWORK - The Ride Majestic ★★ (2015-08-31 16:34:32)

前作から、約2年半振り通算10枚目のオリジナル・アルバムである。

結果として、ピーター在籍時の典型的な楽曲は姿を消し、前作でやんわり示した新たな路線をグッと前に推し進めた内容に仕上がっている。
僕の感覚で言えば、もう別のバンドと言っていい程の変貌であり、あの独特なキャッチーさが無くなり少し寂しさを感じるものの、前作よりも焦点を絞った作風には新たな世界観があり、ダークで冷たさが支配する
作風の中にも、メンバーの熱さが伝わる内容に仕上げてきている。

ピーターが書いていたような、キャッチーさを再現するのは正直難しい。
ならば、別の方法でと考えるのは自然の流れであり、この変化はまあ然るべきものなのかも知れない。
ピーターというメインソングライターの脱退により、新たな方向性に行かざるを得なかったのも事実だろうし、そろそろ新しい試みに挑戦したかったというのも事実のような気がする。

一枚の作品として、もう少しメリハリかキャッチーさがあれば、尚良かったような気もするけど、以前の作品に強い思い入れがある自分でさえ、これはこれでいいんじゃないと言える説得力が、この作品にはある。
そういった意味でも、前作より僕は好きである。


DISTURBED - Immortalized (2015-08-29 16:22:21)

最初に聞いた時の感覚は、僕にとって大事である。
僕は新譜のレヴューは、できるだけ早く書こうと決めている。
それには幾つか理由があるけど、その為には新譜を発売日には購入しなければならず、しかもそれを何度か実際に聞かなければならない。
繰り返し聞いたことによって、最初の感想と異なってくる場合もある。
だけど僕の場合、その感覚が180°変わるのは年に1枚あるかないかぐらいである。

別に早めに答えを出す必要は無いんだけど、それは自分の感覚を鍛える意味でやっている部分もある。
時には、判断に困る作品もあったりする。
良いのか悪いのか......難しい。
普通や平均的といった評価を、僕はできるだけしないようにしている。
それは、ある意味逃げの手だと考えているからである。


この新作、何度か聞いているうちに悪くないんじゃないかという感想に変わってきた。
世間での評価も、ファンの反応も悪くない。
やっぱり、凄いバンドだと改めて思ったのは事実である。

でも、なんで最初の感想でそうならなかったのだろうかと考えた時、やっぱり基本的な感想は変わっていない事に気が付いた。
つまりは、やっぱり結論としては物足りないのである。
ケヴィン・チャーコをプロデューサーに迎え、サウンドもワイドになってある意味クリアになっている。
だけど、それは僕にとってプラスというよりマイナスに感じる。
ソリッド感の後退やリズミックさの減少、鬼気迫る圧迫感の減少等は、やっぱり納得できないし、全体的に淡白であるという感覚も変わっていない。
彼らには、歩んできた歴史がある。
点で捉えれば合格点かもしれないけど、線で捉えれば.......。

元々実力のあるバンドだから、求めるハードルは相当高い。
でもそれを、予想を裏切る手段で彼らは超えてきた気がする。
完成度は高いと思うけど、今後を考えた場合、僕は賛成できない。
誰に、何と言われようがね......。


BULLET FOR MY VALENTINE - Venom - Playing God ★★★ (2015-08-25 18:49:08)

僕にとって、この新作の評価を高めている要因の一つが、ボーナストラックの出来の良さにある。
この曲だって、ちょっとアレンジを変えてヘヴィに仕上げれば、本編に収録できたハズである。
だけど、徹底的にポップな要素を排除する考えであれば、この曲は収録できない。
また、11曲で本編は十分であるという考え方もある。

ポップな要素は、前作にもあったし、その前にもあった。
だけど、この曲を含め新作のボーナストラックには、一味違う感覚がある。
楽曲作りにおいて、一番大事な要素は、何なのか。
それを、思い出したというか、原点に帰ったというか、とにかく大きな意識改革がなければ、こういう仕上がりにはならない。
今後、ポップな楽曲を作ったとしても、こういう仕上がりなら、大歓迎である。
楽曲に面白みが増したというか、今後の可能性を示したという意味でも、⑫~⑭には何か説得力がある。
「Raising Hell」と単純に比較しても、この3曲の方が圧倒的に魅力的である。

僕は、この新作は彼らの最高傑作だと思っています。


BULLET FOR MY VALENTINE - Venom ★★★ (2015-08-15 19:42:33)

結論から言えば、起死回生の一発である。
正直に言って、ここまでの作品を作ってきたことにビックリしている。
彼らの、曲作りにおけるレベルの高さは1stから感じてるし、それは全ての作品に感じてるけど、尻つぼみ状態に感じていた1st~4thの流れを振り返ってみても、全く予想できなかった程ギアを上げてきた作品であり、前作で強く感じた停滞感を一気に払拭する程、バンドの底力を証明する完成度に仕上げてきている。

僕は、1stが好きである。
その1stをいかに超えるのかが、このバンドの課題であるとずっと思ってきたけど、その答えがここにある。
先行で聞いた2曲よりも、単純に心を揺さぶられる曲が多く、単にアグレッシブさが復活したとか初期の頃に近いからという理由ではなく、本当に心が熱くなる瞬間が数多く訪れるのが、本作の最大の特徴かも知れない。

前作とは、対極に位置する作品でありながら、前作とは違った角度からのキャッチーさもあり、同一路線で突っ走る構成は、1stに近いとも言える。
力のあるバンドがちょっと本気を出せば、こういう作品が生まれるわけであり、そういう意味でもマットの不敵な笑みが浮かんでくる程である。

これは、いいね。
ボーナストラックも、出来がいい。
これから大物のリリースが相次ぐけど、ベストアルバムの筆頭である事は多分揺るがないだろうね。
前作は、一体何だったんだろうね...。


SHINEDOWN ★★★ (2015-07-26 05:49:17)

待望の新作から新曲が公開されているけど、これがまた彼ららしく良い出来である。
前作「Amaryllis」は、楽曲の完成度から言えば、文句のつけようがなかった。
収録曲の8割ぐらいがシングルカットできそうな楽曲のキャッチーさは、他のバンドでは絶対に再現できないレベルである。
それにしても、このバンドのソングライティング力は正直凄い。

この新曲も、実に彼ららしい。
楽曲の幅が広いというか、器用というか、このバンドの強みは、楽曲をキャッチーに仕上げられるその巧みな腕にある。

人の心を惹きつけるキャッチーな楽曲が書けるのに、さまざまな理由でそれを放棄してしまうバンドも多いけど、それがいかに魅力的な事かが、このバンドの楽曲を聞いていると強く感じる。


BLACKWELDER - Survival of the Fittest ★★ (2015-07-15 17:38:53)

2015年の上半期は、例年に比べてもアルバムの購入枚数が少ない。
それは自分にとって魅力的な作品が少ないのが理由であり、この傾向は年々加速度を増している気がする。
この作品もどうなんだろうと思いつつ、予算的には余っているので購入してみた。

最近のPRIMAL FEARの充実感がなければ、あまり興味は湧かなかったのかもしれない。
ラルフ・シーパースは魅力的なVo.であるけど、GAMMA RAYに関してはカイのVo.でも僕は十分だとずっと思っているので、やっぱり今のPRIMAL FEARの充実感が興味を抱いた最大の理由である。

よくあるプロジェクト作品の一つと言ってしまえばそれまでだけど、メンツから想像できるようにサウンドは良い意味で多国籍になっており、ヨーロピアン+アメリカンで、まあそこが一番のアピールポイントだとは思うけど、バラエティーに富んだ楽曲で構成されている。
でも、ネオ・クラシカル的な要素がもう少し強くても良かったのでは.....と思うファンはきっと多いであろう。
それは、そういった楽曲の方が出来が良いと感じるからであり、それ以外の楽曲におけるフックが少し足りない為かも知れない。
アルバム前半の出来は良いと思うので、後半にもう少しキャッチーさがあれば良かった気がする。

そうは言っても、まずまずといった感じである。
次も、是非期待したい。


BLESSTHEFALL - Awakening ★★ (2015-07-12 18:09:25)

ポストハードコアというと、HR/HMファンという立場から言えば、近いようで遠い存在だし遠くて実は近い存在だと思うけど、アメリカのロックシーンをず~と見ている者からすれば、この手しか元気がない訳で、なんだこれといったアマチュアに限りなく近いバンドも多い中、たまにこれは.....といったバンドに出会ったりする。

僕は、このバンドが特別に好きという訳ではないけど、新作がもうすぐであるし、あらゆる意味で中間には居るバンドだと思うので、紹介してみた。
この手には、この手の音楽の良さがある。
アメリカの音楽シーンには、ここ数年何の動きも無いと思うけど、相変わらず若者には支持があるジャンルである。


ARMORED SAINT - Win Hands Down ★★ (2015-07-12 17:29:49)

結局、哀愁を含んだ(それ程多くはないと思うけど)アメリカン・パワーメタルが好きかどうか、又はアンスラックスにも在籍したジョン・ブッシュのVo.が好きかどうかが、この作品の評価に影響を与えそうな気がする。
僕はジョンが大好きなので、この作品の良さが理解できるけど、もしこの作品がジョンでなかったならばと考えた時、ちょっと評価に悩みそうな内容でもある。

時流に関係しないオールド的な部分が多い所や男気くさい部分は、HR/HMを長く聞いて来られた方には懐かしくもありプラス部分にはなると思うけど、やたら装飾部分が多い所やごった煮色が強い所はややもするとマイナス評価になりかねないと思う。
正統派.....結局はこの部分が根幹にはあるので、ギリギリそれらの散漫になりかねない要素を一歩手前で持ちこたえている感じがするけど、うーん難しい作品であることは間違いない。

僕は、結構好きですよ。
ジョンのVo.が好きだから。
でも、ファンでない方は、手を出しづらいかもしれない。


KAMELOT - Haven ★★★ (2015-07-07 19:12:32)

彼らの作品は何枚か持ってはいるけれど、質の高さは認めるものの、プログレ色が強く聞く時に集中力を要するため、どうしても何度も繰り返して聞く機会があまりなかった。
久しぶりに彼らの作品を購入したのにも特別な理由はないけれど、結構良い作品だと感じた。

僕の感覚では、良い意味でもっと分かりにくくてシンフォニック色が強い印象だったけど、この作品に関して言えば、簡潔にまとめられていて単純に聞きやすくなっていると感じた。
世間には、もっとシンフォニック色が強いバンドやプログレッシブ色が強いバンド、またはドラマティックなバンドはたくさん居るかも知れない。
だけど、それらを絶妙なバランス感覚で演奏できるバンドは少ないハズである。

こんなバンドだったけ.....勿論良い意味でだけど、なんか昔の作品も聞きたくなった。
聞きやすくなる......この現象をあまり好意的に受け止めない人も多いだろうけど、僕にとっては間違いなくプラスポイントである。
このバランスは、絶妙である。


HELLOWEEN - My God-Given Right - Living on the Edge ★★★ (2015-07-06 21:04:45)

近作ではキーポイントになっている、マーカスのこの曲も実にいい。
⑪に収録されていなければ、もっと目立ったと思うけど、後半の畳み掛ける展開には必要不可欠であり、この後半こそがこのバンドの底力を証明しているように感じる。
前半のアンディの器用さと⑧~の全員のソングライティング力、これは他のバンドでは味わえないね、ホントに。


HELLOWEEN - My God-Given Right - Claws ★★★ (2015-07-06 16:11:18)

この曲も、この作品において重要な気がする。
結局、この作品におけるキーパーソンはヴァイキーである。

⑨と⑫、特にこの2曲が後半に控えているという構成が、前半のある意味ポップ過ぎる展開を上手く引き締めているように思う。
誰でもキーパーソンになれる今の彼らは、結構凄い集団だと思う。


BREAKING BENJAMIN - Dark Before Dawn ★★★ (2015-07-05 07:43:35)

活動休止期間があったにも関わらず、ビルボードでは初登場No.1である。
約6年振りとなった新作だけど、中身は何も変わっていなくて、安定した内容に仕上がっている。
この路線では圧倒的な支持があるバンドだけど、時代も変わりトレンドではなくなっている現状でも、同じような路線のバンドが苦戦する中、このバンドの支持率の高さと楽曲のレベルの高さを証明する結果となっている。

このサウンドは、やっぱり貴重だね。
ベンジャミンさえいればバンドは存続する。
それが良いのか悪いのか分からないけど、DISTURBED同様、嬉しいバンドの復帰である。


HELLOWEEN - My God-Given Right - Creatures in Heaven ★★★ (2015-06-28 08:15:16)

ここ数作品では、マーカスの楽曲がキーポイントになっていたけど、この新作ではアンディとヴァイキーの楽曲が、その役割を果たしている。
その中でも、この曲が9曲目に収録されている事によって、このアルバムをギュッと引き締めている。
③~⑦のアンディ節炸裂のポップな側面、⑨~⑬の硬派な側面、キャッチーではあるけど単純ではない、今のHELLOWEENの魅力が、わかりやすく表現されている。

勿論、このアルバムのベストトラックである。


DISTURBED ★★ (2015-06-25 22:33:46)

先日、活動再開と新作の発売が正式に発表された。
新曲も公開されていて、彼らがようやく戻ってくる。
これは、楽しみで仕方ない。


ULTRA-VIOLENCE - Deflect the Flow ★★ (2015-05-26 21:20:42)

こういったバンドをどう呼んだら最適なのか分からないけど、ニュー・ウェイヴ・オブ・スラッシュ・メタルの一派であることは間違いない。
ここ数年、ヨーロッパから出てくる、この手の若手スラッシュ・バンドのアルバムは平均値が高く、僕は好きで意外に持っているんだけど、あまり発言はしていない。

彼らは、この2ndで日本デヴューを果たしているんだけど、B!誌における評価はあまり高くない。
確かに1曲の中に2、3曲分のアイデアが詰め込まれているというコメントには僕も同感で、そこにキャッチーさが感じられれば、それは逆にプラスポイントになるハズなんだけど、残念ながら楽曲の輪郭がボケてしまっていて、すんなり耳に入って来ない点はマイナスに感じてしまう。
だけど、これをコンパクトにしてすっきりし過ぎると、そこら辺のバンドと同じになってしまうので、個人的にはこの路線でもいいので、展開に面白さが感じられるように、楽曲のレベルアップを目指してほしい。

まだまだ若いし、サウンドにはダイナミックさもありメジャー感もあるので、一つ階段を上がって欲しい。
やる気は伝わるし、今後頑張って欲しい次世代スラッシュ・バンドの一つである。


CAIN'S OFFERING - Stormcrow ★★★ (2015-05-07 19:49:23)

前作から、約5年半振りの新作である。
僕は前作を突出した楽曲は無いものの、コティペルトのVo.を生かした良盤であると発言しているけど、
その考えは今も変わっていない。
この新作、分かりやすく言えばSTRATOVARIUS+SONATA ARCTICAになっており、前作とは異なりファンが容易に想像できるサウンドへと変貌している。
前作は、その色が薄いのが逆に新鮮味を与えていたと思うけど、今作はもろそのままといった感じである。

こうなってくると、楽曲にどのくらい魅力があるのかが大事になってくると思うけど、良い意味で大仰さが増してメリハリもはっきりしていて、単純に一回りスケールアップした感じになっている。  
楽曲によっては、もろSTRATOVARIUSになっていて、一体誰の作品を聞いているのか錯覚してしまう程である。
ただ、もう少しだけキャッチーさやフックがあれば、尚良かったのかも知れない。
でも、それをやってしまうと、STRATOVARIUSになってしまうので、これはこれで丁度いいのかも知れない。

楽曲はよく出来ているし、チープさも全く感じない。
一つのプロジェクトの作品とは思えない完成度の高さには、ただただ脱帽である。
ファンによっては、STRATOVARIUSやSONATA ARCTICAの理想型のサウンドと感じるのではないだろうか。


Black Veil Brides - Wretched and Divine: The Story of the Wild Ones ★★ (2015-04-26 15:37:21)

今現在、ここ日本での人気がどれくらいあるのか全く掴めないBVBの3rdである。
特殊なビジュアルでデヴューを果たし、それが一体得をしていたのか損をしていたのかさえも分かりづらかったけど、やっている音楽はアメリカのバンドらしく、ゴッタ煮ではありながらもスケールのでかいアリーナ・ロックである。
AVENGED SEVENFOLDとの共通点も多く、またいかにもアメリカという印象が強く、楽曲自体にも適度なキャッチーさはあるので、もっと人気が出てもいい気が単純にする。

こういったバンドでさえイマイチ盛り上がれないという、今の日本のHR/HMシーンの停滞はなんか歯がゆいけど、今現在のアメリカン・ハードロックが好きな人には十分合格点の出来ではないだろうか。
もう一つ、楽曲が上の段階に行けば尚いいんだけど、マイナー・チェンジを繰り返しながらも早いペースで新作を出すというやる気には、一方で頼もしさを感じていたりもする。
楽曲の平均的な出来は、なかなかいいですよ。
僕は違う作品の方が好きだけどね。


HARDCORE SUPERSTAR - Dreamin' in a Casket ★★ (2015-04-21 18:02:51)

こういったバンドが、いまいち日本でブレイク出来ていない原因は幾つか考えられるけど、例えばバンドの紹介の仕方にもちょっと工夫が必要な気がする。
80年代的と言えば、確かにそんな感じなんだけど、僕なんかはSweden出身のR&Rバンドというと音を聞かずとも、やっぱり本家アメリカのバンドには敵わないという印象になってしまって、しかもあの80年代バンド達と比較すると、空気感が違っているという印象で、積極的に手を出しづらい感じになってしまう。

彼らの作品は、数枚しか持っていないけど、この作品なんかはその中でも一番好きかも知れない。
サウンドプロダクションも良好であり、楽曲には躍動感があり、アメリカのバンドには出せない味がある。
ありそうでないというか、楽曲が単純に流れないという点が、こういったアメリカ以外のバンドの強みである気がする。
楽曲におけるキャッチーさという点では、もう一つという感じはするけれど、アルバムの統一感がプラスに働いていて、一枚の作品としては非常に良い出来であると思う。

良い意味で、しつこめのVo.等は、あの時代のあのバンドを想像させる訳で、そういった意味では懐かしさもあり、不思議な魅力がある。
時代に埋もれるには、もったいない作品である。


THREE DAYS GRACE - Human ★★ (2015-04-02 17:59:33)

約2年半振りの新作、通算5枚目である。
Vo.がアダム・ゴンティアからマット・ウォルストにチェンジしているけど、彼らにあまり興味が無い人が聴けば、楽曲によっては気が付かないかも知れないというぐらいに似ている。
まあ元々似ている部分もあるけど、寄せている部分も多く、それはライブを観ると分かりやすいかも知れない。

楽曲そのものの出来は総じて良く、アダムに思い入れがある自分が聞いても印象は決して悪くない。
また、コンテンポラリー色が強化され、一枚のアルバムとしてはここ2作品よりも統一性がある作風に仕上がっている。
しかし、当然マイナスに感じる部分もある。
僕は実験的な部分もこのバンドの場合嫌いではなかったので、その部分が無くなっているのは少し寂しい。
恐らくそういった部分を彼が担っていたと僕は思うので、それは仕方がない事なのかも知れない。
それよりも何よりも、やっぱりアダムのVo.には感情に訴えかけるものが大きく、そのダークで切ない切迫感が減少している点は、予想は出来ていたけど少し不満ではある。

でも、この完成度は僕の予想より遥かに高くて、バンドの顔であるVo.がチェンジしたにも関わらず、大したものである。
楽曲におけるダイナミックさの減少やインパクトの減少等、細かく聞けば気になる点はあるけど、完成度から言えば過去の作品と比較しても、全く引けを取らない。
キャッチーさも十分あって、全体のまとまりという点ではむしろプラスに感じたりする。
僕は、良く出来ていると思う。


MEGADETH ★★ (2015-03-29 07:54:04)

昨年、ショーンとクリスの脱退が発表されたけど、彼らが関わった3作品の出来そのものは、そんなに悪くないと僕は思っている。
だけど、相性という視点から捉えれば、メガデス言い換えればデイブ・ムステインという男とはあまり良くないと思っていた。
それは、彼らの実力が足りないとかそういう事ではなく、もっと大胆さがあってもいいというか、我を通すというか、まあデイブの意見もかなりありそうだけど、自分がメガデスというバンドの歴史を変えていくというぐらいの、意気込みを見せてもらいたかったという気がする。
メガデスはデイブのバンドだから......と言ってしまえばそれまでだけど、その限られた範囲の中でも、もっと大胆に挑戦してもらいたかったという気がする。

あと、ソングライターでもありプロデューサーでもあるジョニー・Kとの相性も微妙で、個人的には好きな人なんだけど、また彼が関わった作品は好きな物が多いけど、最終的な音作りという点では、なんか音の分離が悪くて、エッジを殺す部分も多くて、あまり好きではなかったりする。
もし、プロデューサーが違っていたならば、「Th1rt3en」や「Super Collider」はもっと良くなっていたのではという気が、実はかなりする。

いずれにしても、この別れはマイナスに働く事は無いと僕は思うので、ショーンとクリスには自由な環境である意味メガデスを見返してもらいたい。
メンバーチェンジがマイナスだけに働かない、デイブの実力には相当なものがあるからね。


EUROPE - Secret Society (2015-03-10 22:19:58)

この作品久しぶりに聞いたけど、僕の感想は以前と全く変わらなかった。
僕が良いと思ったのは④⑤⑧であり、恐らくそれも発売当時と変わっていない。
この3曲に共通するのは、メロディの豊富さでありそれは同時にキャッチーさにも繋がる要素でもある。

僕は再結成後の彼らに、「THE FINAL COUNTDOWN」の再現を求めている訳でもないし、
4thや5thの再現を求めている訳でもない。
ましてや、モダンさやダークさを頭から否定している訳でもない。
さっき言った④⑤⑧の3曲でさえ、モダンさはあるし、こうあって欲しいという曲の流れにはなっていない。

再結成後の作品には、一枚のアルバムとしての統一感が無いし、言い換えれば曲を煮詰めていない、又は敢えて煮詰めない事からくる散漫さが目立つのである。
ラフさを大事にしたいのか、あの昔の苦労をしたくないのか、はたまた意気込みが足りないのか、真意は分からないけど、例え今の路線であってももっと良い作品が作れる気がするのは自分だけだろうか。
所々にしか感じない、「らしさ」では絶対に物足りない.....。
引っかからない楽曲には、何かが足りないのである。