美しく、そして禍々しい。若干メジャーな色合いを過剰に身に付けた感はありますが(「Ghost of Perdition」どうしてこのオープニングで、ラストがこれですか(^^;)、これまでの素直な延長線に乗った作品ですね。 ジャケ買いの線もありだと思いますが、内ジャケ等は『Still Life』の表に死の埃を掛けたような内容なので、EMPERORの2nd(『Anthems~』)や同3rd(『IX~』)の雰囲気です。SENTENCEDの『Cold~』のような絵柄を期待する向きは、すこしだけご注意。
USAのみのシングルだそうです。EU版『Blackwater Park』の限定版ディスク2としても聴けますが、そちらでは歌詞が付いていないんですよね、残念。(シングル版に付属しているかは未確認) 『Damnation』の先駆け、というのも変な言い方ですが、アコースティック風味・デス声無しの、穏やかで儚い曲が聴けます。「Patterns in the Ivy」のpart2も収録。 要らないデモ・バージョンやリミックスを入れたりするくらいなら、こういう曲を日本盤ボーナスにして欲しい、と思うのは贅沢でしょうか。
タイトルの意味が分からないのが唯弐の難点。もう一つは「This Heart of Mine」で、 私の好きな“I believe this heart of mine~"の部分が割愛されていること。 お気に入りは「Oblivion Ocean」。上で美雪さんも書かれていますね。これのお陰で 1st『Entropia』を買う気になりました。 「Ashes」が長調にアレンジされていたり、それまでの曲に異なった繋がりを与えたり と、ライヴ盤ならではの調理の仕方が見事。 音作りにおいて(時に過剰な感のある)尖った感触が無いので、1stや3rd『Perfect Element pt.1』の楽曲が聞き易くなったのも好感触。 まぁ、このバンドですし。……毎度ながら凄い。
まずはアルバムの詳細について。 外版デジパックだと、アタマに「What she means to me」が追加されます。 そして、「No way」と「Road salt」が伸張バージョンだそうです。 自分はこっちを中古で入手。 今般出た日本版だと、アタマのボートラは同じですが、ラストに「Tip toe two」が付くそうです。 裏ジャケのクレジットでは、伸張バージョン曲はない模様。
さて、肝心なのかどうかは読む人任せな、内容の紹介。 私としては、『Be』『Scarsick』の「エフェクト・SEでの構成路線」から、「ヘヴィかつ 人肌の温もりを持つ悲痛な歌もの作品」に回帰してくれて、ようやく真面目にバンド作を 作る気を取り戻したかダニエル……といった感じの評価。 ただし、音は確かに、ガレージバンド風味。もしくはその昔のパブ・バンドだろうか? ブックレットの中が、キャンプに来ている夫婦のような写真で構成されているので、 その中にあるキャンプファイヤーで奏されている音楽なのかもしれない。 とはいえ、弦楽器の響きを聴くと、アコースティックかつ埃の空気感のある屋外演奏ではなく、 スタジオで真面目に作ったんだろうなー、と思う感触もある。 変な例えだが、OPETHでいうところの『Damnation』のような作品かもしれない。 ALICE IN CHAINSとか、FREAK KITCHENとかが好きな人が半分洒落で買ってあげると 良い感じなんじゃないかと思うが……どうなんだろう? 歌詞も、どうやら「これまでの人生で常に刻んできた、個人間関係での軋轢」を綴ったような、 中期(『PE1』『RL』)路線に戻ってきたようで、いつもの日常感&暗さで一安心。
『Black in Mind』以降の歌メロ路線の終着点。そんな印象です。幽霊が見えるようになったら世界がこう見えるのだろう、という情景に、ピーヴィーの声が表現力不足でついていけていない気もするのですが。良い作品だと思いますが、少々早く出しすぎた異端作だったのかもしれません。そう言いつつ、RAGEのアルバムとしては『Welcome~』に次ぐ冒頭展開の妙を感じます。この路線はもう出ないでしょうから、折角なのでファンの方は聴きましょう。
本当に評価が低いですね。私もここのサイトで『Soundchaser』のレビューを見てから最近の作品を集めだした口なので豪そうなことは言えませんが……。 発売直後に試聴した時はフックが無いように感じましたが、この地味さとキャッチーさのバランスが絶妙だったのですね。現時点での新メンバー三作の中で、一番ゴシカルな作品なので、『Black in Mind』『Ghost』路線の完成形として、もっと評価されても良いのではないかと。「Sent by the Devil」「Waiting for the Moon」の歌詞が好きな方も是非。
『Bent Out of Shape(ストリート・オブ・ドリームス)』と比べて 書き込みが1/3とは……。 「Smoke on the Water」のイントロが深紫の定番なら「16世紀」の リフはファンタジーHRの定番だろうし、「Pictures of Home」と 「Temple of the King」の対照も楽しめると思うのですが。 全体に湿っぽい雰囲気なのが許せれば、名盤ではないかと。 「Black Sheep of the Family」が若干浮いているとか、「Still I'm Sad」がインストだ(『Stranger in Us All』のドゥギー・ ホワイトvo.版の方が印象が強い)とか、文句はありますが。
輸入盤の三面開き(でいいのかな)パッケージを中古で見つけたので、日本盤を待てずに買ってしまいました。ボートラは『Ever-flost』のc/wだと勝手に予想して無視です(笑)。 これで散るのは美しいですね。凄絶さでは"Lay thorns on my grave!"で散ったEMPERORには劣りますが。 内容から見ると、"当たり前のロック・バンドに"なるギリギリ手前で踏みとどまった感があるので、その意味でも引き際を心得た作品(と解散)ではないかと。 ただし、年月や経験による洗練を除けば、『Crimson』には何とか並べるとしても『Cold White Light』を越えるとは言い難いように感じます。元より本人達にそんな気が無かったのではないかとも思いますが……。散漫さを無くせた分だけ即効性が消えた『Frozen』といった感触。 それにしても、良いと思える曲はちゃんとアルバム毎に有って(ヴィレ時代のみですが。『Amok』は好みの問題なのか、ほとんどラックの肥やし)、アートワークの雰囲気も好きなのに、終始贔屓バンドとは言えない中途半端な存在でした。不思議。
30秒程度の赤ちゃんの泣き声のイントロに続く 「Weight」をメインテーマとしたコンセプト アルバムのようだ。 事実「The view from here is frightining...」と いうフレーズで幕を開けたアルバムは,同じフレーズを 疑問系にして幕を閉じる。 人生を航海に喩えるというより,個人の漠然とした 人生の見通しを航法に喩えるという姿勢に思える。
g.とvo.だけで構築しきる『Power Windows』辺りの RUSHの遺伝子の進化系だろうか。 方向性そのものに不満を抱くリスナーはあるだろうが, 一つの頂点であることに異議が出ることは少ないように 思う。耳と心に優しいProg.Metal。 「Stigmata」の構築美,「To The Ones Who Have Failed」 の歌心は見事。
久しぶりにIowaを聞いてみたが、やはり②以外は飽きてくる。 このバンドの場合「The Blister Exists」や「Pulse of the Maggots」のよな パーカッシブな曲に良さを感じるが、2nd収録曲はどうにも「重さ」に 「だけ」拘った出来になっている印象が強い。 ……あとはあれか、タイトルトラックの歌詞が非常につまんない……
そのまんまですが、せっかく買ったので追加。 『The Sign of Evil』~『Masquerade in Blood』までかららしいベスト、2枚組36曲。 そうは表記されていないがライブ・テイクも混じっている。 ただし、『Obsessed by Cruelty』だけはブックレットのバックカタログ一覧にない。
SIEGES EVEN(『Paramount』『Playgrouds(ライブ)』の後で再解散したとか)の再結成6th 『The Art of Navigating by the Stars』で加入したvo.とg.による新バンドのアルバム…らしい。 例えるなら4th『Falling~』直前のDREAM THEATERが,変な色気やテクニカル志向を出さずに 静謐なプログレ・メタルをやったらこうなっていただろう作品。 FATES WARNINGの薄明な色でもないし,QUEENSRYCHE系の思索色でもない,不思議な独自色のある雰囲気が良い。 曲そのものも「そういう王道プログレ・メタル」だが,このカラーは『Test for Echo』あたりの RUSHを継いでいるのだろうか。 ジャケットの周辺部が黒いバージョンは,「Rain is the Most Beautiful Color」を 追加収録しているので,どうせ買うならそちらを。
SLAYERさん、同感です。と言いつつ私は『V』の完成度を褒め称えましたが・・・。 Drについての不満感は確かにありますが、特に指摘しなければいけない程でもなく、作品毎の誤差範囲(2nd『Damnation~』の音質とか)に含めてよいのではないかと。一聴では6,7曲目が地味に聴こえるかもしれませんが、少なくとも1~5の暗さを伴う華やかさは、3rd『Divine~』の全体を通した流れには期待できない深遠さと相俟って、より飽きのこない作風を実現してくれたと思っています。 以上、「Out of the Ashes」「Witching Hour」は単純すぎる、と思っている贅沢なリスナーの私見でした。「Smoke & Mirrors」「Through the Looking Glass」はベスト『Prelude~』に入っていることですし、ベストで「Of Sins & Shadows」「Divine~」と聞き比べて、好きな方を買う、というのが、初心者の方には妥当な線でしょうか?
新作?のあまぞんレビューで、 NINE INCH NAILS、TOMAHAWK、APHEX TWIN、とくると、どうも購買意欲が湧かない。 歌詞もアレだしなぁ…… そしてこのバンドに近い話題でよく思うが、メタルとハードコアのファンを 一括りにするのは、良くも悪くも問題があると思う。 まぁ、MESHUGGAHだのAHTEISTだののタタキにこのバンドの名を出すRELAPSEが 悪いだけかもしれないが……