『Bent Out of Shape(ストリート・オブ・ドリームス)』と比べて 書き込みが1/3とは……。 「Smoke on the Water」のイントロが深紫の定番なら「16世紀」の リフはファンタジーHRの定番だろうし、「Pictures of Home」と 「Temple of the King」の対照も楽しめると思うのですが。 全体に湿っぽい雰囲気なのが許せれば、名盤ではないかと。 「Black Sheep of the Family」が若干浮いているとか、「Still I'm Sad」がインストだ(『Stranger in Us All』のドゥギー・ ホワイトvo.版の方が印象が強い)とか、文句はありますが。
タイトルの意味が分からないのが唯弐の難点。もう一つは「This Heart of Mine」で、 私の好きな“I believe this heart of mine~"の部分が割愛されていること。 お気に入りは「Oblivion Ocean」。上で美雪さんも書かれていますね。これのお陰で 1st『Entropia』を買う気になりました。 「Ashes」が長調にアレンジされていたり、それまでの曲に異なった繋がりを与えたり と、ライヴ盤ならではの調理の仕方が見事。 音作りにおいて(時に過剰な感のある)尖った感触が無いので、1stや3rd『Perfect Element pt.1』の楽曲が聞き易くなったのも好感触。 まぁ、このバンドですし。……毎度ながら凄い。
音については上の方々が述べているので、歌詞のことについて追加します。 vo不在で製作されたからなのか、どうやら詞もトレイが手掛けたようで(クレジットにもTreyの名しか書いてない)、『H』までの6枚の中で唯一、呪文だらけでクトゥルフ一色の世界が繰り広げられています。裏ジャケにも(歌詞で御馴染みの?)「偉大なる3竦み」というやつが出ていますし。 異界に棲むバンドだけに、こういう部分での自己主張が過剰なのは、私の目には好ましく映ります。 それにしても、ブックレットの「Great Incantation of the Living Continuum」と「The Living Continuum」は楽曲化されないのでしょうか。前者は大変な長さになりそうですが、是非聴いてみたいものです。 こもったスティーブの声は、非人間的で、これで良いのではないかと。楽器陣の篭もりの方が(多少なりとも)気になります。 最後のインストの連続も、流して聴いていると「これでいい」と思えてくるから不思議。曲単位で聴いていくには疑問符の残るトラックなのですが(特に最後の「Trooper」)。
中古屋ではよく束になっていますね。その割に高いけど。 速い曲は「To the Victor the Spoils」「God of the Forsaken」だけですが、あのモコモコしたGの音で速くされると何を弾いているのかわからなくなるので、むしろこの位のバランスで良いのかもしれません。 ただ、ピートのDrはクリアに響いているので、この点は大きく評価できます。 全体に遅い分、瘴気めいた雰囲気がアルバム全体に漂い、聴いてきて気持ち悪くなってきました。善からぬ呪(まじな)いをかけられているような気分になれます。 ……これでいいのか。M.ANGELの作品だし。 始めの2トラックの間、延々と続く蛙の声(なのかよ本当に)だけでも、それは実感できるかと。 歌詞やメンバー・ショットに異教(クトゥルフ?)な雰囲気が出ているのも、神秘的で良いですね。露骨な悪魔崇拝をするより、彼等に似合うと思います。
美しく、そして禍々しい。若干メジャーな色合いを過剰に身に付けた感はありますが(「Ghost of Perdition」どうしてこのオープニングで、ラストがこれですか(^^;)、これまでの素直な延長線に乗った作品ですね。 ジャケ買いの線もありだと思いますが、内ジャケ等は『Still Life』の表に死の埃を掛けたような内容なので、EMPERORの2nd(『Anthems~』)や同3rd(『IX~』)の雰囲気です。SENTENCEDの『Cold~』のような絵柄を期待する向きは、すこしだけご注意。
目が回ります。……褒め言葉に聞こえませんねぇ。 タイトルからしてそうですが、ファンタジーと言うべきか、何とも不可思議な世界に連れて行ってくれます。歌詞も、普通の辞書で見つからない単語が並んだりしますし。 ここまでの3作(『On the Night of Brocken』『Spectre Within』)はvoが違うこともあって、Q~と並べるのは(毎度ながら)違和感があります。 この路線で10年続けたら、命運が違った、かもしれませんね。別に今のFWも嫌いではないですが。
妙に評価が高いですね……。驚きました。 いや、悪い作品だとは思いませんが。いかにジャケットと帯の文句が謎でも。 「Spellbound」「Blood on Your Hands」「Black Widow」以外は、飽きさせなくなったVISION DIVINEという印象で、取り立てて言うべきこともないかと。これを単なる興味以外でわざわざ選んで買うべきリスナー層があるのか疑問でしたが、上の書き込みからすると、そうでもないようですね。 曲単体の評価も高い「BW」について少し。 構成が凄いです。違う曲を3つ繋げたような強引さながら、それで成立している辺りが。リリース当時のメタル仲間に聴かせたら、一様に笑いは取れましたが……。これを"正統派"と銘打って良いのでしょうか?
輸入盤の三面開き(でいいのかな)パッケージを中古で見つけたので、日本盤を待てずに買ってしまいました。ボートラは『Ever-flost』のc/wだと勝手に予想して無視です(笑)。 これで散るのは美しいですね。凄絶さでは"Lay thorns on my grave!"で散ったEMPERORには劣りますが。 内容から見ると、"当たり前のロック・バンドに"なるギリギリ手前で踏みとどまった感があるので、その意味でも引き際を心得た作品(と解散)ではないかと。 ただし、年月や経験による洗練を除けば、『Crimson』には何とか並べるとしても『Cold White Light』を越えるとは言い難いように感じます。元より本人達にそんな気が無かったのではないかとも思いますが……。散漫さを無くせた分だけ即効性が消えた『Frozen』といった感触。 それにしても、良いと思える曲はちゃんとアルバム毎に有って(ヴィレ時代のみですが。『Amok』は好みの問題なのか、ほとんどラックの肥やし)、アートワークの雰囲気も好きなのに、終始贔屓バンドとは言えない中途半端な存在でした。不思議。
↑そういう意見もあるんですね。発売からかなり経ってから、メタル入門の一枚として聴いたせいかもしれませんが、いまだに良いアルバムだと思います。 HELLOWEENとの共通点は出身国くらいで、色としては四人編成時代までのRAGEにむしろ近いのでは?その後の動向は首を傾げるものではありますが。あまり"ジャーマン"の名称に拘って期待を持つのもどうかと……。 「Fire in the Sky」はB級の垢抜けなさを感じるので、本当に"初心者向けの疾走曲"だと思いますが、冒頭の二曲の暗いポップさや、「Stranger in the City」の若干アメリカ寄りな曲調は捨てがたく、これはこれで(世に言うレベルの)名盤には含められると思います。 名声なども加味して考えると、中古で安ければお薦め、といったところでしょうか。実際、よく中古で見かけますし(笑)
所謂メロスピ好みの方にとっては名曲の多いバンドだと思うのですが、書き込み少ないですねぇ。 TIME REQUIEMでの長編展開主義も好きですが、MAJESTICでのコンパクトな仕上がりも捨てがたいので、このスタイルをやめてしまったのは勿体無い気がします。インギーのパクリとよく言われますが、インギーと違って終始アメリカンにならないで済んでいるので、ネオクラな曲の純粋培養が聴けるという特色は重要ではないでしょうか。それ以外にも、こうしたメロディをKeyの音でお腹一杯聴けるバンドは(私の知る限り)他に無いので、その意味でも好みです。 vo.が同じ、歌詞などの雰囲気も同じ(つまりリチャードの独裁が確立した作品)なので、TIME REQUIEMのファンの方は是非。……何か違う?
以前からよく話題にはなるバンドだったので、輸入盤のくせに(しかもコピー・コントロールCD)高いのを我慢して、ようやく購入しました(GUNからの再発版です)。Timoのソロ・アルバム『Hymn to Life』にシャロンがゲスト参加していたので、そこで声を知ったのもきっかけですが。 KING DIAMOND女性版。……じゃないですか?曲はあちらは暗黒様式美、こちらはシンフォニック歌物で、全く毛色の異なるものですが。 ハイトーンで様々な色を見せ、かつ一種おどろおどろしい怖さを発散するvo.のせいで、そう思えてなりません。買ってみて後悔はしないですね。 曲調に関しては、NIGHTWISHよりも、初期THEATRE OF TRAGEDYに似た感じを受けます。誰にでもウケる音ではないから日本盤が出ない、のかもしれません。 余談:四曲のボーナストラックについて。 元祖(?)の方とは二曲異なるようですが、「Restless」の別バージョンと「World of Make Believe」はどんな曲なのでしょうか? こちらの2nd『Mother Earth』以前の曲のライブ版は、vo.パートの半分近くを占める潰れたデス声が邪魔な印象ですが。
↑確かに……ただ、雇われ感(感じます)を別にすると、尾崎がいてこそ、という要因以外の変化が大きい気もします。リメイクについては、そのCDのコーナーで。 歌詞も含めてですが、物語的なドラマチックさ(例として「End of the Century」……タイトルうろ覚え、このアルバムの長編曲です)はこのアルバムでしか味わえないものだと思います。お金に余裕があってC.Moonの曲が好きならば買いましょう。再発版のボーナスのライブテイクも美味しいですし。イングウェイはいまいち雰囲気が合わない、という方にもお薦めできます。 それにしても、どう間違えばこの作品に"宗教音楽"というジャンル名を付けられるのかが、少し知りたいです(笑)。オリジナル版の中古品にそういう札がついていたのですが。メタル専門店ではないのですが、店としても街としてもメタルに馴染みは深いところなのに……。
贔屓バンドなのに書き込むのを忘れていました……。 このアルバムは、酷い話「Half~」と「Unstill Night」を聴く為にある気がしてなりません。通して聴くとそれぞれの曲が楽しめるのですが、尾崎のvo.が合わない曲(「Time to Die」が好(?)例)もあり、またアルバム後半でダレる感は拭えません。先行ミニ『Time~』の収録曲が美味しいのもあって、正直入れ替えて欲しいです。 外盤(フランスの?)では↑の先行が"2 in 1"になっていてお得なので、輸入盤店が近くにある方はそちらを探すのも良いかと。ジャケはRHAPSODYの『Power~』みたいなものに差し替えられていますが。
初発見がこのCDで、迷わず購入。 音は多少悪いですが、耳につく程ではなく、King Diamond氏の叫びが後に買ったアルバム以上に荒っぽく強烈で、こちらの方が好きです。オリジナル作にしても、そんなに音が良いわけでもないですし。 ただ、デモだけに歌詞のついていない曲が多く、あっても合っているのか怪しいのが残念。「On a Night of Full Moon」(「Desecration of Souls」の原曲)などこちらの方が好きなのですが……どなたか、歌詞情報をお持ちでしたら、知りたいです。
『Black in Mind』以降の歌メロ路線の終着点。そんな印象です。幽霊が見えるようになったら世界がこう見えるのだろう、という情景に、ピーヴィーの声が表現力不足でついていけていない気もするのですが。良い作品だと思いますが、少々早く出しすぎた異端作だったのかもしれません。そう言いつつ、RAGEのアルバムとしては『Welcome~』に次ぐ冒頭展開の妙を感じます。この路線はもう出ないでしょうから、折角なのでファンの方は聴きましょう。
本当に評価が低いですね。私もここのサイトで『Soundchaser』のレビューを見てから最近の作品を集めだした口なので豪そうなことは言えませんが……。 発売直後に試聴した時はフックが無いように感じましたが、この地味さとキャッチーさのバランスが絶妙だったのですね。現時点での新メンバー三作の中で、一番ゴシカルな作品なので、『Black in Mind』『Ghost』路線の完成形として、もっと評価されても良いのではないかと。「Sent by the Devil」「Waiting for the Moon」の歌詞が好きな方も是非。