深遠極まる5th。ほとんどがミドル~スローテンポの曲調で統一されており、前作まであったパワーメタル色は大分後退してよりダークでヘヴィなゴシック・メタル、または鬱系プログレッシヴ・メタル志向が強まったのが特徴です。あそこまで複雑で強烈ではないもののアレンジ次第ではまるでPAIN OF SALVATIONのような内省的な雰囲気さえ感じさせるほど。Gソロは以前より音数こそは控えめですが、その分丁寧に哀しみのメロディを紡ぎだすようなソロでメロウに聴かせる場面が多くなったのが好ポイント。
あの名作「Land of The Free」の続編である9th。前作はやや時代の流れを組んだダークさやモダンなアレンジが目立っていたが、今回は原点復帰を意識したのか全体的に明るくポジティブな雰囲気が特徴で、アレンジが前作ほど複雑でないのでキャッチーで耳に残るメロディも多め。それだけでなくどこかできいたことのあるアレも健在(今回のオマージュ元はメイデン?)w。サウンドプロダクションはトミー・ニュートンによるものだが、全体的に音作りがラフで軽めなのが気になる。