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ハルディンさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 501-600

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ハルディンさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順
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ハルディンさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 501-600

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GARY HUGHES - Precious Ones ★★ (2015-01-11 22:34:40)

TENの看板Vo&ソングライター、ゲイリー・ヒューズのソロ作。彼のソロを聴くのは3作目に当たる本作が初めてだが、到ってシンプルな音作りでブリティッシュな湿り気を帯びた哀愁メロディック・ハードを展開・・・というかぶっちゃけTENとそこまで大きく変わらない音楽性(バックバンドのメンバーも大半はTENの面々だし)。しいて違いを挙げるとしたらこちらは大作志向やハードロック度合いは控えめで、その分都会派AOR的な趣が強めなところか。

全体的に落ち着いたムードで派手さは無く割と地味なのだが、じわじわと来る哀愁メロディの質はさすがの一言でファンであればゲットしておいて損は無い。


GARY HUGHES - Precious Ones - In Your Eyes ★★★ (2015-01-11 22:14:00)

どことなく白蛇の「Is This Love」を彷彿させるアダルトな哀愁ミドルにして本作一のキラー曲。ゆったりとメロウな味わいがたまらなく美味で、TENの曲としても十分イケるレベル。


MY DYING BRIDE - Like Gods of the Sun ★★★ (2015-01-07 23:18:02)

4th。基本的には前作の路線を引き継ぐ内容だが、マーティンのヴァイオリンが大幅に取り入れられてコントラストがハッキリつき、全体的に楽曲の尺度が短くなったのが特徴。さらに纏わりつくような粘着質のヘヴィネスが復活しており、さすがにあの息が詰まるほどの鬱屈とした重苦しさとまではいかないものの総合的に前作と前々作の折衷といった具合の仕上がりになっている。

気品と艶のあるヴァイオリンが鳴らす儚げなメロディと、ドロドロした負の感情垂れ流しのドゥームサウンドを重々しくかき鳴らすのはいつも通りながらもやはり強烈の一言。アーロンの嘆きヴォイスは一層妖しさを纏い、端正なルックスからは想像つかぬすすり泣くような声で弱弱しく、時には怨念じみた感情を込めてねちっこく歌い上げる様子に自ずとこちらの感情も揺り動かされ、気づけば体中から生気が抜けきってしまう。

OPの1や4、PVにもなった6などピックアップ曲も多く、個人的にはこれも前2作に並ぶ傑作だと思う。


PARADISE LOST - Paradise Lost - Forever After ★★★ (2015-01-07 21:39:34)

SENTENCEDなどの北欧勢を思わせる冷やかなメランコリーに満ちたゴシック曲。背筋が凍りつくようなイントロの時点でぐっと吸い寄せられる。


FALCONER - Armod - Vid Rosornas Grav ★★★ (2015-01-05 22:51:40)

フォーキーな色合いが濃い本作の中ではパワーメタル寄りで聴きやすい曲。低音中心の滑らかな響きのVoメロディはまさにいぶし銀のような輝き。


BESEECH - Souls Highway - Sunset 28 ★★★ (2015-01-05 22:24:07)

憂鬱なアルペジオをバックにゆったり漂うスロー曲。淡々としていながらもじっとり纏わりつくような倦怠メロディは聴いているだけで力が抜けていく。


BESEECH - Souls Highway - Gimme Gimme Gimme ★★ (2015-01-05 22:20:09)

同じスウェーデン出身繋がりということなのか、ABBAの名曲のカヴァー。よくある完コピ系かと思いきやもったりしたスローテンポで淀みきっており、さらには気だるさ全開の呟きVoによって不気味さ満点の大胆アレンジ。これはこれでアリかも。


TIAMAT - Clouds ★★ (2015-01-02 23:24:20)

3rd。前作の時点でVENOMやCELTIC FROST影響下の原初的デス/スラッシュから早くも鞍替えし、エクストリームな攻撃性は最早楽曲構成のパーツと化して組み込まれた陰鬱ドゥーム/ゴシック方面へと歩み寄った流れを汲みながら、完成度を純粋に高めた作品。

ドゥームならではの沈み込む暗さはあれども所々アップテンポ調に切り替えたり静かなメロウさといった緩急を交えて展開されるので、もったりした間延び感はそう感じさせない。ヨハンのVoは濁声の咆哮が殆どで、悪くは無いが若干癖の強さがネックになっているような気も。また4などにおいて次回作「Wildhoney」への布石となる独自の美的感覚もちらほら散見されるも、この時点ではまだ片鱗を覗かせている程度といった印象。


TIAMAT - Skeleton Skeletron - Lucy ★★ (2015-01-02 22:47:34)

派手なシンセサイザーを中心にじっくりと展開していくラス曲。特に目立った起伏があるわけでもなく地味と言えば地味なのだが、スケールの大きいアトモスフェリックなバッキングが印象付けられる。


FOR MY PAIN - Fallen - Sea of Emotions ★★ (2015-01-02 22:40:03)

感情を抑えて退廃的な倦怠を纏ったようなユハのVoが印象的な、ゆったり目なスロー曲。ここでも鍵盤がGJ。


FOR MY PAIN - Fallen - My Wound Is Deeper Than Yours ★★★ (2015-01-02 22:36:20)

フィンランドならではの哀愁を振りまくゴシックロック曲。とは言えGリフはなかなかヘヴィで硬派な側面を主張していて、甘口すぎないバランス感覚が○。


FOR MY PAIN - Fallen - Dancer in the Dark ★★★ (2015-01-02 22:31:28)

肌寒い冷気を放つKeyがリードしていく哀愁ゴシック・ロックナンバー。キラキラKeyばかりでなく切り込んでくるGソロも聞かせどころ。女性Voもナイスな隠し味。


FOR MY PAIN - Fallen - Autumn Harmony ★★★ (2014-12-30 23:43:53)

抑揚をおさえた淡々とした雰囲気ながらも、いかにもフィンランドな哀愁ダダ漏れなメロディにノックアウト必至のコーラスがたまらない。これぞメランコリック・ゴシックの真骨頂ともいえる名曲。


FOR MY PAIN - Fallen ★★★ (2014-12-30 23:37:03)

CHARONやNIGHTWISH、そしてETERNAL TEARS OF SORROWの現/旧メンバーをフィーチャーしたゴシックメタル・ユニットによる1stデビュー作。こう見ると参加メンツがなかなか豪華なのだが、そこから自ずと湧き上がる期待を一切裏切らない高品質のメランコリック・ゴシックを展開。

この手のノリノリ・ゴス系にありがちなロマンティックさは程よいサジ加減といった印象で全体としてはやや甘さ控えめの硬質なサウンドで、あの微妙なダミ声(苦笑)を一切無くして全編クリーンVoに置き換えさらにゴシックへの傾倒を強めたETOSの4th「A Virgin~」と言ってもいいような雰囲気。北欧の寒々しいメランコリーをたっぷり湛えたキラキラ・シンセ/ピアノを塗し、時には軽快なドライヴ感を伴いながら哀愁メロディを聴かせてくれる。いかにも北欧らしさ満点の2やキャッチーでノリノリな5などキーとなる良曲の存在がいい。

Voは現REFLEXIONで過去にETOSのアルバムにもゲスト参戦していた赤毛の美形シンガー、ユハ・キルマネンでやや線の細めな気だるい歌声はあまり個性的とはいえないものの、変にねちっこくディープな歌い方をしない分同系統の他バンドと比較して聴きやすい印象を与える。


TIAMAT - Skeleton Skeletron - Church of Tiamat ★★ (2014-12-30 22:56:18)

アルバムOPを飾るメランコリックなスローテンポ曲。近未来的なシンセの使い方から前作の面影を少し覗かせるが、音数は明らかに少なくよりシンプルなゴシック・ロックへの傾向が現れている。

ちなみにこの曲名は後にバンドのオフィシャルサイト名や2005年のライヴDVDのタイトルに使われた。


TIAMAT - Skeleton Skeletron - Sympathy for the Devil ★★ (2014-12-30 22:50:33)

ROLLING STONESの「悪魔を憐れむ歌」のカバー。よりムーディなスローテンポになり、ニヒリスティックな雰囲気を増幅させてさらにはシタールをフィーチャーとかなり大胆にアレンジされて見事なまでにTIAMATの曲に仕上がっている。


TIAMAT - Skeleton Skeletron - Best Friend Money Can Buy ★★ (2014-12-30 22:44:03)

何となく黄昏時を想起させるような哀愁ムードが印象的。ゆったりと漂う柔らかなメロディは不思議な心地よさを覚える。


TIAMAT - Skeleton Skeletron ★★ (2014-12-30 22:36:41)

ジャケにおけるメイクを施したメンバーの佇まいが何とも怪しげな6thで、Gの片割れが抜けたことでトリオ編成となっての作品となる。他の追随を許さぬ孤高の前衛ゴシック美学を打ち出した前作の実験的な側面をある程度受け継ぐ作風だが、前作と比較するとエレクトリックなシンセサイザーをぐっと抑えてよりGやDsのバンドサウンドを中心に据えたシンプルかつダイレクトなアプローチが目立つ。

アレンジがいくぶん簡素化されたことで憂いというよりも諦観や虚しさを感じさせる雰囲気が顕在化しており、浮遊感を醸すシンセと相まって一層侘しさや倦怠を誘う。全体としては淡々として派手さに欠けるものの、どの曲でもバンド特有のダークな退廃ムードが貫かれておりじわじわと来る。またROLLING STONESのカバーである7はなかなか意外な選曲だが、見事にTIAMAT一色に染まった仕上がりですばらしい。

意図的に抑揚を抑えたことでサイケデリックな酩酊をもたらしていた前作よりもVoラインに若干ながら哀感が増してはいるものの、メロディの求心力という点ではもう一歩といったところでそこが惜しい。


TIAMAT - Judas Christ - Spine ★★ (2014-12-20 23:01:16)

外部プロデューサーが作曲に関わっているためか、歌メロのキャッチーさがアメリカンHR的な質感。それでもあまり浮いて聴こえないのはダークで翳りのある雰囲気がスポイルされることなく貫かれているからなのかもしれない。


OPETH - Still Life (2014-12-19 22:04:23)

>>netalさん

所有しているのは2008年の2枚組み仕様(CD+オーディオDVD)のリマスター盤です。具体的にいうと1曲目の終盤の、だいたい11分あたりで一瞬ですが右チャンネルからの音の出力が若干弱くなる(と言ったほうがいいのかな)箇所があります。オリジナル盤は持っていないのでわかりませんが、元もそういう仕様なのですかね?だとしたら両方を混同したような書き方になってしまったかも・・・。

そして改めて聴き返してみると、その音量の難点が実はごく一部しかなくあまり大した問題でないことに気づきました(汗)。リマスターとオリジナルでの違いも知らず、調査/文章力不足ゆえの誤解を招くレビューになってしまって申し訳ないです。


ENSLAVED - Axioma Ethica Odini - Singular ★★★ (2014-12-19 00:19:52)

アルバムの中で最も目まぐるしく変化に富んだ曲。転調に併せて次々に投下されるGリフのかっこよさは言うまでも無く、勢いよく疾走するパートの神秘的なVoメロディが高揚を誘う。


OPETH - Still Life - The Moor ★★★ (2014-12-19 00:09:01)

異世界に迷い込んだようなイントロ部、そして悲しげに鳴り響く美しいアコGの調べと共に暗黒世界へ引き込んでいくOPにして強力な名曲。物憂げなメロディを歌い上げるミカエルのクリーンVoのメロディも染み入る。


CHARON - Downhearted - Desire You ★★ (2014-12-18 23:50:42)

1曲目に似たタイプの薄暗い叙情性が支配するミドルナンバー。解き放たれるように炸裂するエモーショナルなコーラスの哀感にグッと来る。


CHARON - Songs for the Sinners - Ride on Tears ★★★ (2014-12-18 23:46:20)

このアルバムにおけるキラーチューンのひとつ。爆発力のあるコーラスのカッコよさは随一。


TIAMAT - Prey - The Pentagram ★★ (2014-12-17 23:53:53)

チャーチオルガンが鳴り響きながら、抑揚を抑えた詠唱の如きVoとアコGで淡々と進行していくラス曲。ゆったり浮遊するGのフレーズや歪んだサイケデリック空間を所々配したりと実験性が強く、PINK FLOYDへのリスペクトが大いに感じ取れる。


TIAMAT - Prey - Nihil ★★★ (2014-12-17 23:41:43)

バラードというには暗くヘヴィ過ぎる、ピアノを交えたスローテンポの曲。長めに引っ張りながら聴かせるエンドソロにおける絶妙に溜めの利かせた哀愁メロがたまらなくシブい。


TIAMAT - Prey - Love in Chains ★★ (2014-12-17 23:34:41)

アンニュイな響きの妖しげなメロディに魅了される、ややダーク目なミドルナンバー。ふわふわしたシンセサイザーの被せ方も印象的。


END OF YOU - Unreal - Walking With No One ★★ (2014-12-17 23:28:12)

落ち着いた曲調なのでやや地味だが、北欧の寒々しさとアーバンな雰囲気が一体化した哀愁メロディが美味しい。


TIAMAT - Skeleton Skeletron - Brighter Than the Sun ★★★ (2014-12-17 23:15:11)

退廃的な空気を湛えながら軽快なビートでノリよく進むアップテンポ曲。前作に比べ音は至極シンプルながらもキャッチーさは十分で、女性コーラスの入れ方がなかなか絶妙。

PVは前作のCold Seed以上にイミフww。トラック相手に立ち向かう聖職者ルックのヨハンが妙にかっこいいw。


TIAMAT - Judas Christ - Angel Holograms ★★★ (2014-12-17 22:46:29)

透明感のあるアルペジオを従えながらドライヴするゴシック・ロックナンバー。淡々としながらも艶のあるコーラスメロディの滑らかな響きが心地よい。


POISONBLACK - Lust Stained Despair ★★ (2014-12-03 18:24:17)

2nd。ヴィレがVoの座に就き、リリース前年にSENTENCEDが解散した後ということでサイドプロジェクトから実質メインバンド化。勢いのいいハードR&R的な1を皮切りにモダンなアグレッションを増し、いかにもゴシックな雰囲気が強かった前作からはぐっと作風が変化している。後期SENTENCEDをさらに武骨でヘヴィにしたようなアップテンポ曲が中心だが、3や5等のように所々寒々しいメランコリーが息づいているため攻撃性一辺倒にはなっていない。しかし上でも指摘されているようにリフのパターンがやや乏しく、結果曲ごとのキャラ立ちが弱く感じられるのが難点か。

SENTENCEDに思い入れがあればあるほど辛いかもしれないが、男の色気を感じさせるヴィレの荒くれヴォイスは相変わらずのかっこよさだし、比較云々抜きにこれはこれで割り切ればなかなか楽しめるかと。


LULLACRY - Crucify My Heart - Over Me ★★★ (2014-12-01 21:38:06)

切り込んでくるGリフの重量感と破壊力は抜群。ピアノが時折挿入され、ほんのりメランコリックな色合いを付与している。


TIAMAT - Judas Christ - Too Far Gone ★★★ (2014-12-01 21:32:03)

アルバムの〆を飾る曲で、まるでカントリーミュージックのような趣が美味しい。気負いのない長閑な空気がリラックスを誘う。


TIAMAT - Judas Christ - Heaven of High ★★ (2014-12-01 21:27:05)

アルバム前半部の暗く鬱屈とした雰囲気からはまるで想像つかないほどの優しく素朴なメロディ。ヨハンの作曲センスの器用さに驚かされる。


TIAMAT - Judas Christ - I Am in Love With Myself ★★★ (2014-12-01 21:23:48)

TO/DIE/FORやHIMなどにも通ずるノリノリ・ゴシックといってもいいような感触の哀愁アップテンポナンバー。纏わりつくようなリフがユニーク。


TIAMAT - Judas Christ - Fireflower ★★ (2014-12-01 21:13:46)

スペーシーなシンセのイントロを経て深い闇へと沈んでいくメランコリックなスローナンバー。ノイジーに歪んだGやBのバッキングはヘヴィだが、ふわふわと漂うVoの繊細かつ甘美な響きは安らぎのような聴き心地。


TIAMAT - Prey - Wings of Heaven ★★★ (2014-12-01 20:56:57)

精神の浄化と堕落を同時に誘うようなムードが強く印象付けられるバラードナンバー。シンプルながらも心地よく酔いしれる雰囲気作りのセンスはさすが。


TIAMAT - Prey - Clovenhoof ★★ (2014-12-01 20:51:29)

独特の浮遊感のあるシンセメロディがリードしていくミドルナンバー。ゆったり癒されるような穏やかさの一方、艶やかな低音Voが醸す妖しさが闇をもたらす。


TIAMAT - Judas Christ - The Return of the Son of Nothing ★★★ (2014-12-01 19:46:18)

ヘヴィな歪みGはアクセント程度に留め、牧歌的なヴァイオリンやクリーンなアルペジオによって紡がれる北欧の暗い寂寥感に満ちたOPナンバー。スローテンポとは言え静と動のハッキリした起伏付けに加えまるで韻文の朗読のようなVoの気品のあるメロディ等が合わさり、とても印象深い雰囲気に仕上がっている。

PINK FLOYDの名曲Echoesのワーキングタイトルをそのまま冠するあたり、ヨハンの熱心なPFファンぶりが垣間見える。曲そのものはそこまで似ているわけではないけど。


TIAMAT - Judas Christ - Love Is as Good as Soma ★★★ (2014-12-01 19:23:48)

薄っすら敷き詰められるシンセサイザーとメランコリックなアルペジオの柔らかな音像、幻想的なVoメロディで夢見心地にさせるゆったりムードのバラード曲。5thのMount Marilynを思い起こさせる幽玄タッチに耳がトロけそうになる。


TIAMAT - Judas Christ - Sumer by Night ★★ (2014-12-01 19:13:35)

妖しくエスニックなシタールと狂気に駆られたような悲鳴が響き渡る、一際ヘヴィで陰鬱なインスト曲。一筋の光すらない闇へと叩き落すかのよう。


TIAMAT - Judas Christ - Vote for Love ★★★ (2014-12-01 19:05:39)

薄暗い倦怠感が支配的だが、非常に強力なフックを持つコーラスパートが印象深いゴシック・ロックの名曲。女性Voの起用だけでなく透明感のあるアルペジオやシンセサイザーの使い方もセンスが光る。

歌メロが淡々としたものが多いTIAMATにしては珍しいぐらいにキャッチーさを押し出していて聴きやすく、それでいて退廃的な空気を纏っているのが個人的に好きなところ。


TIAMAT - Judas Christ ★★★ (2014-12-01 00:47:07)

ヤギをあしらったジャケが印象的な7thで、前作では不参加だったトーマス・ペターソン(G)が再復帰している。基本としては前作のダークなゴシック・ロック路線を引き継ぐ内容だが、メロディやアレンジ面などでさらなる深化を遂げた傑作に仕上がっている。本作での最大の特徴はアルバムの流れの中で4つに章分けがされているところ。

ざっと大まかに纏めるとメランコリックで翳りを帯びたゴシック曲中心の1~4(Spinae)、4th~5thでの実験性が色濃く出たサイケ・アンビエント寄りの浮遊感が心地よい5~7(Tropic of Venus)、活きのいいノリノリなロックナンバーで畳み掛ける8~10(Tropic of Capricorn)、がらりと一転してCAMELのような心温まる牧歌バラードという意外な引き出しで〆る11・12(Casadores)と各々で楽曲の色合いが異なり、中期以降のTIAMATならではの多様な広がりを見せる暗鬱メタルを遺憾なく発揮。全体を通して抑揚を抑えたような暗いメロディ使いだが、ふと滲み出るまろやかな哀感に切ない気持ちを喚起せずにはいられなくなる。丁寧かつエモーショナルなフレーズを紡ぐGソロも拍車をかける。

表面的な装いは耽美ゴシックでありながらも、アレンジセンスのふり幅というか懐の深さは紛れも無くプログレッシヴ・ロックの精神そのものなのがすばらしく、ヨハンの才能に感銘を受けることしきりである。リードトラックの3や7など良曲多しの好盤。


NOCTURNAL RITES - New World Messiah - Awakening ★★★ (2014-11-23 22:18:22)

軽快に走るギャロップビートによる前のめりな疾走感で攻め、テンポダウンして劇的なメロディで盛り上げてくる展開に熱いものが込み上げてくる。妙なエフェクトをかけたGソロがイマイチパッとしないのが難点だが、それすら帳消しにするほどの哀愁メロと高揚感はさすがの一言。


NOCTURNAL RITES - New World Messiah - The Flame Will Never Die ★★ (2014-11-23 22:10:59)

男泣きを誘う哀愁メロディとそれを歌い上げる熱血ヴォイスがたまらない。FAIR WARNINGをモダンな北欧メタル化させるとこんな感じかも。


END OF YOU - Unreal - Upside Down ★★★ (2014-11-19 22:43:50)

太くヘヴィなリフとダンサブルなリズムで思わずノリノリになる良質ゴシック・ロック。気だるくセクシーなVoが醸すクールな倦怠感がいい感じ。


APOCALYPTICA - Apocalyptica - Quutamo ★★★ (2014-11-19 21:40:14)

いかにもフィンランドな哀愁ダダ漏れのメロディと重厚なヘヴィさの対比が見事なミドルナンバー。格調高いチェロの音色で奏でられる主旋律の殺傷力が凄まじく、胸が張り裂けそうになるような慟哭度合いはG以上。


APOCALYPTICA - Apocalyptica - Fisheye ★★★ (2014-11-19 21:32:21)

ヘヴィさを伴う軽快な疾走感が気持ちいい曲。前作のアグレッシヴサイドの曲をそのまま現代的な硬質サウンドでアップグレードしたような感じでかっこいい。


APOCALYPTICA - Apocalyptica - Ruska ★★ (2014-11-19 21:24:48)

クラシカルながらもゴシック的な冷たさと耽美性を大いに感じさせるムード。爆発的な盛り上がりはないが、重厚なチェロの重ねサウンドの迫力はかなりのもの。


APOCALYPTICA - Reflections - Pandemonium ★★ (2014-11-19 21:19:09)

マーチ調のリズムで軽やかに突き進む曲。派手に乱舞するソロとなかなかの聴き所を持ちながらもあっという間に終わってしまう尺度が勿体無い気も。


APOCALYPTICA - Reflections - Heat ★★ (2014-11-19 21:15:19)

冒頭からずっしりと響き渡るチェロのリフの歪みサウンドに圧倒。そんな重苦しさと対比をなすように憂いを湛えた哀愁メロディが力強く飛翔する様子に聴き入ってしまう。


JUDAS PRIEST - Unleashed in the East: Live in Japan - Exciter ★★★ (2014-11-18 22:24:02)

スピーディな疾走感が痛快な曲で、流麗なGソロの流れで悶絶。ライヴテイク版のこれはヤバい。反則的にかっこよすぎる。


JUDAS PRIEST - Unleashed in the East: Live in Japan ★★★ (2014-11-18 22:21:21)

凄まじいテンションと熱気に満ちたライヴ盤。初期JUDASの名曲が目白押しと言わんばかりの選曲はいうまでも無く最高だし、何といってもライヴならではの勢いでスピード感&キレ共に増していてどの曲もかっこよさが倍増しなのがたまらない。当時ロブのVoが空調のせいでボロボロな出来だったと言うことで後にスタジオテイクに差し替えられたのは有名な話だが、驚くことに全く違和感なく溶け込んでいる。


WHITESNAKE - Ready an' Willing - Fool for Your Loving ★★★ (2014-11-16 23:08:38)

初期白蛇の代表曲といえばこれ。キャッチーで躍動感溢れる極上のブルーズ・ロック。


GHOST BRIGADE - Until Fear No Longer Defines Us ★★ (2014-11-16 01:15:50)

フィンランド発新鋭ドゥーム・ゴシックメタラーによる3rdにして本邦デビュー。フォーク音楽のような導入部の1こそは異色だが、激しい怒号のごときスクリームやダウンチューニングの沈み込むような重量リフがずっしり幅を利かせるグルーヴィーなウネりと薄暗く繊細な叙情性がふわふわとたゆたう、「Viva Emptiness」の頃のKATATONIA(Voのクリーン声がヨナスに結構似ている)をベースにDISTURBEDやMUDVAYNEらを掛け合わせたような趣のサウンドを鳴らす。

全体を覆う侘しい哀感はさすがフィンランドというお国柄かといった具合でかなり好みで、肌寒い冷気が漂う静寂パートに現代プログレ的な趣を思わせるセンスをちらりと覗かせているのもいい。メロデスやスラッジ、ゴシック/ドゥーム等の混在する色々な要素を纏め上げるアレンジがやや煮詰め切れていない点が少々見受けられるが、改善されればかなりのものが出来そうな予感。


END OF YOU - Unreal ★★ (2014-11-16 00:53:57)

フィンランドの名門レーベル「Spinefarm」が送る(現在は離れ、THE RASMUSと同じレーベルに所属している模様)、哀愁ゴシック・ロックの若手による2006年リリースのデビュー作。ちなみにこの当時はKALMAHのティモ・レフティネン(B)が在籍していた。

男の色気を感じさせる声質ながらも微妙にナヨい(ルックスはそこそこイイ感じなんだが・・・w)Voが歌い上げるほんのりとアンニュイな色を帯びたメランコリック旋律を搭載し、スペーシーなシンセの音色に顕著な冷たく都会的な雰囲気を持つサウンドはCHARONとENTWINEの中間を行くような仕上がりで、あくまでゴシックを軸に置きながらもオルタナティヴ寄りに洗練されたセンスが光る。HIMやSENTENCED等でお馴染みのヒーリ・ヒーレスマーによる音作りも一級品。

肝心の一発目がいきなり幕引きかと突っ込みたくなる地味な雰囲気だったりとアルバム流れに難ありだが、デビュー作としてはなかなか上質かと。


HIM - Razorblade Romance - Gone With the Sin ★★ (2014-11-15 23:38:29)

どこか侘しげな情景をバックに、妖しく官能的なロウトーンのVoが響き渡るゆったりテンポの曲。やや地味ながらも中毒性高めの雰囲気。


HIM - Love Metal - Buried Alive by Love ★★ (2014-11-15 23:33:26)

ゴス色は抑え目で荒々しい勢いで走るOP曲。アグレッシヴに畳み掛けるコーラスに圧倒されそう。


SENTENCED - The Funeral Album ★★★ (2014-11-15 23:29:21)

「葬式アルバム」というタイトル通りの、バンドとしては最終作となってしまった8th。そんな趣を汲み取るように終始シケシケの沈鬱ムードかと思いきや、やや乾いた感触の音作りによる荒くれたサウンドで疾走する1などを始めむしろバンド史上最もアグレッシヴな作風だ。前作のイメージを維持しつつも初期のデス時代まで遡ったごく短いインストの5、ブルージーな味わいの6等とやや毛色の異なる曲が入り混じる。

前作のような心の琴線に直に突き刺さるような悲壮感は表面的にはやや控えめに感じるが、どの曲にも常に薄っすらと漂わせるバンド特有の哀感は健在であらゆる哀しみを背負う男のメランコリーにグッと来る。キャリアの有終の美を飾る号泣エンディングナンバーの13があまりにも感動的なだけにボーナストラックのライヴ音源は本当に蛇足だと思う。


HIM - Love Metal - The Funeral Of Hearts ★★★ (2014-11-15 23:08:02)

冬のフィンランドを連想させる寒々しい空気に包まれながらも、心身共に温まるようなメロディに癒される。PVも印象的。


HIM - Love Metal ★★★ (2014-11-15 23:02:51)

アルバムタイトルに自ら掲げてきた”ラヴ・メタル”を冠し、そしてジャケにはその象徴たるハータグラム(ハート+ペンタグラムの造語)をあしらった4th。音楽性に大きな変化は見られず基本的には同路線だが、4や7等に初期のしっぽり濡れる妖しくダークな色合いを残しつつも全体的にはややメジャーなロックテイストが増加しており、持ち味を保ちながら明らかな進歩を見せている。

熱気のあるノリノリ系ゴスロック曲としっとりミドル/スローナンバーを交互に繰り出すシンプルさだが、アルバムの流れは至極分かりやすくまとまっていてよろしい。温もり溢れる極上の哀愁メロディアス・ハードともいえそうな2や胸キュンものの哀メロと冷気を帯びたピアノが手をとってドライヴする必殺ナンバーの6等と狙い済ましたかのように要所でツボをつく良曲の存在がいい。

やや線の細めなディストーションのGリフといいメタル色薄めの音作りだが、それが聴きやすさというだけでなく甘く切ないメロディの殺傷力を際立たせているので特に問題なし。個人的にはHIMの中では一番好きなアルバム。余談だが歌詞カードがとても読みづらい(金色のページ+金色の文字・・・w)というか読ませる気ないだろw。


HIM - Dark Light - Killing Loneliness ★★★ (2014-11-15 22:53:06)

イントロのピアノ旋律から哀愁一色に染まっていくゴスロックナンバー。妖艶なメロディが心にとことん突き刺さり切ない気分にさせてくれる。


HIM - Dark Light - Under the Rose ★★★ (2014-11-15 22:48:01)

一度聴けば叩き込まれるキャッチーさと熱気に満ちたドライヴ感。かなり強力!


HIM - Dark Light ★★★ (2014-11-15 22:45:04)

アメリカ進出を果たす5thで、このアルバムから日本盤がリリース。前作の哀愁ノリノリ路線を引き継ぎながらさらにメジャー度合いを強め、特にアルバム前半はポップでメランコリックな強力ナンバーが目白押し。初期の暗く妖しいムードが鳴りを潜めたので毒気が薄れた印象もあるが、それを差し引いても十分な質の高さを保っている。この上なく甘っとろくロマンティックな美メロの洪水ぶりは魅惑的で、それを妖しく歌い上げるヴィレの中性的な色気ムンムンのVoに思わずうっとり。


URIAH HEEP - Look at Yourself - Look at Yourself ★★★ (2014-11-12 23:07:18)

Gすら霞むほどのオルガンの存在感がすべて。カッコよすぎる。


ENSLAVED - Ruun - Fusion of Sense and Earth ★★★ (2014-11-12 22:23:12)

時折トレモロを交えながらスラッシーなスピード感で突っ走る曲。スローダウンするところのGリフが怪しげで不穏さ満点。バックで薄っすらと響くメロトロンの味付け、弾き倒すGソロも耳を惹くポイント。


ENSLAVED - Ruun - Entroper ★★★ (2014-11-12 22:18:43)

爆走というほどではないが、畳み掛けるような疾走感が最高に気持ちいいOPナンバー。ブンブン唸るベースラインが迫力あってカッコいい。


ENSLAVED - Isa - Bounded by Allegiance ★★ (2014-11-12 22:11:49)

やや長めのイントロを経て詠唱を交えたミドルテンポで始め、そこからギアを上げて徐々に走っていったりと入り組んだ構造でなかなか聴き応えあり。ただ終わり方がいくらなんでも唐突すぎるようなw。


PARADISE LOST - One Second - Blood of Another ★★★ (2014-11-12 22:03:51)

薄っすらと覆うミステリアスな鍵盤サウンド、そこはかとなく感じ取れる厳かな空気は紛れも無くゴシックそのもの。後半の流れで光る良曲。


ENSLAVED - Isa - Lunar Force ★★★ (2014-10-20 19:08:10)

疾走することのないミドルテンポながらも暴虐性剥き出しの咆哮やGリフ、重量感満点のリズムでどっと雪崩れ込む様子は十分ブルータル。


NEGATIVE - Sweet & Deceitful - Frozen to Lose It All ★★ (2014-10-17 23:13:14)

思わずキュンとなる切ないKeyが北欧らしさ満点の哀愁ゴシック・ロック曲。ヨンネ君のVoもやや一本調子気味ではあるが、悪くはない。


DEVIN TOWNSEND (STRAPPING YOUNG LAD) - City - Oh My Fucking God ★★★ (2014-10-15 18:32:01)

耳を蹂躙する凄まじい音圧のヘヴィネス、デヴィンの捲くし立てるような歌い方や狂気全開の叫び。これぞエクストリーム・メタルというべき過激さ。


ERIC JOHNSON - Ah Via Musicom - Cliffs of Dover ★★★ (2014-10-14 22:48:10)

エリックのただならぬ拘りの賜物であろう脅威の艶と繊細さを持つGサウンド、躍動感のあるハードなリズムとの素晴らしい対比を見せる名曲。


HIM - Razorblade Romance - Join Me in Death ★★★ (2014-10-14 22:24:21)

北欧の冷気漂うピアノのイントロの時点でかなり好き。ロマンティックな気持ちを一層高める哀愁メロディも合わさって殺傷力高し。


HIM - Razorblade Romance ★★ (2014-10-14 21:26:23)

代表作のひとつである2nd。元々サバスのカバーバンドをやっていたという経歴からも何となく伺わせる少々グルーミーな雰囲気と甘美なロマンティシズムが絡む妖艶なゴスロックで、ヴィレ・ヴァロのセクシーなVoで濡れるグラマラスで毒々しいバラードや軽快なテンポでドライヴするノリノリアップテンポ~ミドルまでなかなか良質。メタルというよりはややオルタナ寄りのロックサウンドだが、メロは極上なのでイメージで敬遠せずに聴いてほしい。


KATATONIA - Viva Emptiness - Wealth ★★★ (2014-10-14 21:07:44)

変拍子を交えた手数の多いリズムワークと轟音のごときヘヴィネスの嵐が襲い掛かる様子がカッコいい。一見地味ながらもなかなかテクニカルな演奏の妙技が堪能できる。


TIAMAT - Prey - Carry Your Cross and I'll Carry Mine ★★★ (2014-10-14 21:00:59)

女性Voメインの悲しげなゴシック・ロックナンバー。バックで流れるピアノのメロディがいちいちツボ。


TIAMAT - Prey - Light in Extension ★★ (2014-10-14 20:55:20)

ノリノリなリズムとポップなメロディで聴きやすい曲。と言ってもメロディは決して明るくはなくどこか翳りを帯びた感じ。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - A Deeper Kind of Slumber ★★★ (2014-10-14 19:35:06)

前曲において頂点まで高まった幸福感から引き摺り下ろすかのごとく、鬱気MAXの絶望感で沈められるタイトル・トラック。前作に似た〆方でグッド。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - Atlantis as a Lover ★★ (2014-10-14 19:26:32)

沈鬱メロディを緩和するようなふわふわした優しい音色のシンセは、鬱な雰囲気の最中のひと時の安らぎのようだ。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - The Whores of Babylon ★★ (2014-10-14 19:12:49)

分厚く荘厳なシンセを纏ったいかにもなゴシックにダンサブルなテクノを混ぜたようなアレンジ。ついつい体が変なノリで動いてしまうw。


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King ★★★ (2014-10-13 23:50:12)

邦題は「クリムゾン・キングの宮殿」で、言わずと知れたプログレッシヴ・ロックの名盤として名高いアルバム。1969年という今から45年もの昔の作品でさすがに音質そのものはそれ相応の古めかしさを感じさせるものの、一筋縄ではいかないアヴァンギャルドなまでのアレンジセンス、ずっしりとくる鬱な空気、薄っすらと覆うメロトロンのレトロな味わい等と今聴いてもかなりの衝撃がある。全5曲だが殆どが6分超~12分の大曲とボリュームは十分あり、決して物足りなさなど感じさせない。


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King - Epitaph (including March for No Reason and Tomorrow and Tomorrow) ★★★ (2014-10-13 23:34:24)

とてつもない哀愁があふれ出すバラード大曲。時にぐっと迫り出すかようにダイナミックな演出を醸す重厚なメロトロンは圧倒的存在感。


TIAMAT - Prey - Cain ★★★ (2014-10-13 23:02:58)

自然環境音的なまったりしたイントロから深淵へと叩き落す、名盤「Wildhoney」を思い起こさせる流れをもつOPナンバー。ヨハンの歌い方も一層エロチックな妖しさを感じさせるものになり、退廃的なムードに拍車がかかる。


TIAMAT - Prey ★★★ (2014-10-13 22:50:01)

8th。何となく前作と繋がりのありそうなジャケだが今作は若干路線を変えてもの悲しく陰鬱なミドル~スローな曲調が中心で、大胆なまでにふり幅の大きいアレンジの多様さは控えめに映るがその分楽曲の統一感や色合いの一貫性は高め。1の冒頭部など部分的に4thを思い起こさせる場面もあるが、あれをよりマイルドなゴシック寄りに洗練したような趣。

分厚く派手な空間装飾は少々控えめでやや軽めな音圧も相まって全体的にシンプルな音作りになったが、それでも独特の耽美世界は薄まることなく健在というかむしろ暗黒度合いや深みはさらに増す一方。女性Voを効果的に取り入れた5や6、淡々としながらも誘惑的で妖艶なメロディが黒光る3や11などはその好例。ほとんどの曲で聴かれる太くささくれた音色で紡ぐGソロの感傷的なフレーズも印象的で、感情が生々しく伝わってくるタッチが染み入る。

柔らかく包み込む淡い光を連想させるアコGやピアノ等の優しい旋律と危険な妖気を孕む漆黒の闇が一体化した空気がじわじわと精神を侵食し、さらなる堕落へと誘うゴシック・メタルの真骨頂ともいうべき耽美・退廃のエッセンスが濃縮された好盤。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - Mount Marilyn ★★★ (2014-10-13 21:40:54)

本作で最も長い10分台のメランコリック大曲。ゆっくりと漂う倦怠ムードや鳥肌が立つほどに侘しく美しいGソロは多幸感に包まれるような柔らかな聴き心地で、魂が抜けていきそう。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - Only in My Tears It Lasts ★★ (2014-10-13 21:34:54)

デヴィッド・ギルモアばりの泣きセンスが炸裂のGソロが聴き所。地味ながらも染み入る。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - Four Leary Biscuits ★★ (2014-10-13 21:29:39)

シタールやフルートがエキゾチックな空間に乗っかり異様な混沌模様を見せる殆どアンビエント寄りの曲。メタルの要素ゼロの変化球だが案外違和感なく溶け込んでいる。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - The Desolate One ★★ (2014-10-13 21:21:56)

機械的なビートと重厚なエレクトロ/シンセのループサウンド、感情を抑えたVoの詠唱が淡々と響き渡る実験要素強めな曲。何度も聴いていると酩酊しそうな感じ。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - Teonanacatl ★★★ (2014-10-13 21:17:49)

メロウなアルペジオのフレーズを聴いていると、ゆっくりと沈んでいくような感覚になる。メタリックな装いを外したことで前作とは異なる陰鬱さが精神面に直撃。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber - Cold Seed ★★★ (2014-10-13 21:11:42)

PVはわけわからん図だがw、SISTERS OF MERCYを思わせる軽快かつノリノリなテンポに体が揺れるゴシック・ロックナンバー。リフもキャッチーで秀逸。


TIAMAT - A Deeper Kind of Slumber ★★★ (2014-10-13 21:08:00)

5th。前作でも顕著だった脱エクストリームメタル傾向は一層加速し、サイケデリックなアンビエンスを纏うプログレのみならずテクノ~トリップホップ的なエレクトロニクスやエキゾチックな民俗音楽要素までも大胆に導入し、一見とっちらかっているようでいて見事に統一されたTIAMAT流の深遠なる暗黒耽美世界を展開。僅かに残っていたドゥーム/デス色を完全に取っ払ってゴシックという明確なヴィジョンに焦点を絞り徹底的にダークな美を描いたその完成度はずばり前作以上で、個人的にはTIAMATの最高傑作だと思う。

ノリノリな1を除きほとんどが浮遊感と沈鬱ムード全開のスローな曲のみだがどの曲も特有の個性を持っていて色彩豊かな仕上がりだし、前作に引き続きシンセ等の凝った空間作りに漂う精神的なトリップを誘う心地よい倦怠感と少ない音数で紡ぐ泣きのGソロ(前任者よりも好み)と心をつかむ要素が満載。さながらゴシック・メタル版PINK FLOYDと形容すべきサウンドスケープは好き嫌いがハッキリ分かれそうだが、一度嵌れば抜け出せなくなる麻薬のような中毒性がある。

ヨハンのVoはほぼ普通声主体になり、前作のようなデスヴォイスの荒々しい咆哮を完全封印している点も大きな変化。時折お経のようにも聴こえる抑揚のない独特の歌い方だが、サイケな酩酊を誘う1つの要因となっていて効果的。大胆にイメチェンしたルックス(ジャケ参照)と相まってどことなく妖しさを覗かせるところも。


TIAMAT - Wildhoney - Gaia ★★★ (2014-10-13 20:28:37)

光のように包み込むシンセサイザーの神秘的なサウンドに釘付け。重厚な曲調ながらも癒しすら感じさせるほどのメロディがすばらしい。


TIAMAT - Wildhoney ★★★ (2014-10-13 20:06:51)

クリスティアン・ヴォーリン氏による鮮やかなジャケデザインが目を惹く、鬼才ヨハン・エドランド率いるゴシック・メタルバンドの4th。前作譲りのドゥーミーな陰鬱さを残しつつ独自のメロウな倦怠を帯びた耽美ゴシックのエッセンスを増加させた本作は初期の集大成ともいうべき傑作。

随所で短いインストを挟むことで合間をいれずに進んでいくコンセプチュアルな組曲を思わせる流れ、女性コーラスを配した重厚かつ厳粛なバンドサウンドを覆うシンセやクリーントーンのGによるふわふわと漂うような独特の沈鬱ムードといった細部までこだわりを感じさせる空間作りや往年のプログレッシヴ・ロックのような手法を活かしたアルバム構成が特筆すべきところ。前半1~5はヘヴィで耽美なドゥーム寄り、後半6~10ではメロウなアコースティック調といった2部構成で各々が短すぎず長すぎない尺度で纏まっているのも好印象。

また本作においてヨハンのVoは濁声一辺倒ではなく時折気だるい普通声を使う場面もあり、あまり上手くはないが脱力を誘うような浮遊感を高めていてなかなか効果的。


MY DYING BRIDE - For Lies I Sire - A Chapter in Loathing ★★ (2014-10-07 20:10:02)

轟音の如きドゥーミーなヘヴィネスと凄まじい怨念を吐き出すようなデスヴォイスが炸裂する、アルバムで唯一デス一色で攻め立てる曲。ヴァイオリンが紡ぎだすやや歪んだ不協和音も相まって不穏で淀みきった重苦しさがずっしりくる。


RUSH - Vapor Trails - One Little Victory ★★★ (2014-10-04 21:04:07)

ツーバス連打のメタリックなイントロから導かれ、それまでの作品を凌駕する凄まじい迫力のヘヴィなギターが唸りを上げるOPナンバー。タイトなアンサンブルを聴けば体が自然と揺れる。


CAMEL - Breathless - Echoes ★★★ (2014-10-03 22:38:14)

イントロでの咽び泣くかのようなGメロディを始め、次々に投下される美メロの洪水にひたすらやられてしまう。名曲。


CAMEL - Mirage - Supertwister ★★ (2014-10-03 22:34:34)

素朴なフルートが鳴り響く叙情的なインスト曲。3分ほどの小作ながらもなかなか染み入る。


CAMEL - Mirage - Freefall ★★★ (2014-10-03 22:31:30)

テクニカルなアンサンブルの上を舞うアンディのGソロは必聴。ゲイリー・ムーアのような情熱に満ちた素晴らしいメロディを聴かせてくれる。


BULLET FOR MY VALENTINE - Scream Aim Fire - Scream Aim Fire ★★★ (2014-10-03 22:23:35)

キレのあるスラッシーなリフワークと疾走感、エモでメロディックな歌メロとつかみは十分な1曲目。駆け回る高速ソロも短めだがスリリングでカッコイイ。