THE SNAKESがバンド名を変えて2002年にリリースした作品。 バックを固めるのは、バニーマースデン、ミッキームーディ、ニールマーレイと 錚々たるメンバーだ。 そしてボーカルを務めるのは、SNAKES IN PARADISEのステファンベルグレンである。 正直、この作品を聴いて、このボーカルには痺れた。 SNAKES IN PARADISEの1STを聴いた印象は、まあまあといったところだったが、 この作品でのパーフォマンスは一味も、二味も違う。 バックの演奏陣も、このエモーショナルなボーカルに呼応するかのごとく、 非常にタイトなサウンドを聴かせてくれる。 音質が全体的に非常に硬質で、カチッとしたアンサンブルが繰り広げられている。 前作のリメイクになるWhat Love Can Doも、ホワスネのHERE I GO AGAINに 肉薄する出来に仕上がっている。 #9Kinda Wish You Wouldは最高にクールなロックンロールである。 SNAKES IN PARADISEの1STにあった北欧メロハー的なものは一切なく、ひたすら ホワイトブルースに徹しているが、これでバックの大物アーティストも 本物のブルースロックを堪能できたのではないかと思う。 前作のまがい物感覚が、全くうそのような快作である。 BAD CO以来脈々と語り継がれるブリティッシュハードロックの決定版。 点数をつけるなら、90点はゆうに超える。
当時、雨後のたけのこのように登場したロックンロールバンドの中では 5本指に入る。 個人的には、スキッドロウを超えた魅力を感じた。 パフォーマンスは、ロックンロール系では最もエアロスミスに近い。 そして、ゼップ、ヴァンヘレンの持っていた魅力も兼ね備えている。 私は、上記ロックバンドの再来をいつも夢見ているため、どうしても THE SCREAMのようなロックンロール系には食指が伸びてしまう。 しかし、当時はあまりにそのモドキが多く、本当に憤懣やるかた なかった。 あまりに本質を理解せずに、単にロックンロールしているバンドが 多すぎた。 プリティボーイフロイド、エレクトリックエンジェルス、ブレットボーイズ、 ロックシティエンジェルス、ジャッカル、ジェットボーイ、 ジャンクヤード、ファスタープッシーキャット、シャークアイランド、 サウスギャング、ロウアンドオーダー、デンジャラストイズ とあげればキリがないほど、期待ハズレが多かった。 (個人的には、ガンズも期待ハズレに入るが。) そういう中でも、シンデレラ、ブリトニーフォックス、ポイズンは まあまあだったし、 キルフォースリルズ、ブラッククラウズ、ラフハウス、そしてこの THE SCREAMはピカイチだった。 本作を聴いて、全編、生粋のロックンロールを堪能して欲しい。 そして同じロックンロールでも、その違いを分かって欲しいと思う。 You Are All I Needは、モトリーがやりそうで、やれなかった名曲。
Phil Vincentは哀メロのライティングに関しては独特の才能を 持っている。 しかし、これまでの彼のソロ作品は、音作りがしょぼく、 まさにB級だった。しかし、そのB級ゆえの味があり、 マニアの中ではかなり高く評価されている。 本作はそのPhil Vincentがバンド名義でリリースしたものだ。 音質は飛躍的に向上しており、A級の出来栄えだ。 そして、あの独特の哀メロも健在で、彼が作り上げた、 最高傑作といっていいだろう。 Phil Vincentは凄みは哀メロは勿論、本作でも聴ける#4 who will be there のようなブルージーなナンバーも、非常にセンスよく決めて くれる点だ。 ある種、パターン化したメロディラインはあるものの、この 一種独特の世界観は貴重な存在である。 ことなしか、あのニューイングランドに近い雰囲気も感じ させてくれる。本作の魅力は多い。 http://www.escape-music.com/artist.asp?id=ESM151 http://www.myspace.com/philvincentrox