前作『ICON』以降、WETTON/DOWNESの両者をめぐる動きは目まぐるしくなり、ついにはASIAオリジナルメンバーによるライヴまでもを実現させてしまったわけだけれども、そんな中リリースされた2作目。2006年リリース。 『ICON』『RUBICON』と続くと、次作もASIAの『A~A』よろしく『~CON』かと期待半分。ただ、二人の関係に亀裂が入らない限り、の話。 今作では前作以上にASIAを彷彿とさせるメロディが展開されたりと、前作以上の充実した内容となっているのが感じられる。今作のキラーチューン「The Die Is Cast」はおもいっきりASIA的なコーラスワークが冴え渡り、前作以上にファンを唸らせてくれること間違いなし。他にも極上バラード「To Catch A Thief」、フィラデルフィア出身の15歳バイオリニストのケティ・ヤコビーの軽やかな旋律が聴き手を癒すポップ曲「Shannon」、ASIA的なメロディの際立つ「Whirlpool」と、聴き所は多い。
キラーチューン「Bring me to life」があるせいか前半が注目されやすいけれど、自分は前半よりも中盤「Imaginary」やラストの「My last breath」「Whisper」に「おぉっ」と反応したり。 ヘヴィなギターと物悲し気なメロディーとの絡みのバランス、コーラスやストリングスのアレンジが絶妙なので、けっこう聴きやすい。 ただ、楽曲のカラーが似ているので、通して聴くと疲れるのが弱点か?
自主制作盤をエピタフが契約後に再リリースしたもの。というわけで、特にVoワークスに関しては1stフルレンスの『LOVERS' REQUIEM』に大きく引けを取るものの、しかし曲はかなりいいヨ。 叙情性が顕著な「Lady Madeline In Her Coffin」を筆頭に、Voの掛け合いがスリリングな「Kiss Me Like Yu Wanted/We Will Never Tell」、スピード感溢れる「Civil War And Isolation Thirst」が個人的ベスト3。 ちなみに1stフルレンスで再録されている「Pretty People~」と「We Are Always Seaching」はVoの成長具合と音質向上が窺えるので、そちらがオススメ。
いわゆる「スクリーモ系」のバンドに数えられるんだろうけれど、サウンドアプローチはかなりメタル寄り。尚かつドラマティックな楽曲群ということで、ワタクシは購入後2日にしてお気に入りとなってしまいました。 2006年10月11日リリースの1stフルレンス。 テーマは「善と悪、天国と地獄、天使と悪魔の間を彷徨うラヴ・ストーリー」ということで、コンセプト・ストーリー・アルバムです。吸血鬼と天使(のような女性?)との愛と破滅を描く叙事詩。「愛と破滅」はよくモチーフにされるし(近作だとQueensrycheのOperation:mindcrime2とか)、吸血鬼と天使という設定もどっかのバンドが既にやっていそうなモチーフだけど、彼らの武器はドラマ性と前面に押し出されたキャッチーさだけでなく、男声と女声のツインvoなわけで、モチーフをうまく消化しているのが面白い。 楽曲では2.Our Friend Lazarus Sleeps、4.Dark Carnival Of The Immaculate、12.Beyond The Hourglassあたりが個人的にオススメ。ちなみに5.Pretty People Never Lie, Vampires Never Really Dieと8.We Are Always Searchingは再録。 余談だけれど、どうもクレジットをみると、この作品のドラマ性を語る上で不可欠なラテン語コーラスやストリングスのアレンジはケリス/ブライアン夫妻がキーパーソンぽい。この御両人が仲違いしないことを陰ながら祈ります……(余計なお世話?)
NINE INCH NAILSやMARILYN MANSONのエンジニア/ミキサー/プロデューサーとして高い評価を得ているインダストリアル・ロックの鬼才デイヴ・オギルヴィーと女性ヴォーカリスト、ケイティーBによるプロジェクトの1st。ゲストミュージシャンとして、NINE INCH NAILSのトレント・レズナーをはじめとして総勢37人が参加。 普段はこの手の音楽には手を伸ばさないんだけど、思わずジャケ買い。ジャケ買いする程アートワークが秀逸。 2004年リリース。日本盤は2005年。 インダストリアル・ロックなんだけど、ヘヴィネスを期待すると裏切られるはず。ケイティーBのヴォーカルスタイルは甘く艶のある声で伸びやかに歌うのに長があり、デイヴ・オギルヴィー自身もJakalopeでのサウンドはポップ性を非常に意識しているらしい。ちなみに収録全曲のクレジットにケイティーBの名が挙げられており、ダークさがありながらもポップ&キャッチー。かなり聴きやすい1枚。