タイトルが長い!パール・ジャムのライヴ盤をレビューしたらキリが無いような気もしたのですが… パール・ジャムはいつでも音楽ビジネスに挑戦するようなことが好きで、そのひとつがこの数え切れないほどのライヴ盤シリーズ。 彼らは、ブートレッグをわざわざ高い金を出して買うファンのために、この当時のツアーのライヴ音源をすべて放出することにした。 スタジオ盤のほうが音の密度が濃く、音圧も高いような気もするけど、代表曲がズラッとならんだコンサートを追体験できるのはライヴ盤ならでは。 CD店で数え切れないほどのCDを、周りの目も気にせず(笑)、とっかえひっかえ抱えてはチェックして、自分にとってベスト選曲なのを選んだのがこのアルバム。 タイトル通り、2000年発表「BINAURAL」当時のツアーのアメリカ・フィラデルフィア公演を録音したもので、演奏の質も良い。 「ONCE」「EVEN FLOW」「BLACK」「JEREMY」「PORCH」「GO」「ANIMAL」「DAUGHTER」「DISSIDENT」「ELDERLY WOMAN IN A SMALL TOWN」 「LAST EXIT」「SPIN THE BLACK CIRCLE」「CORDULOY」「BETTER MAN」「RED MOSQUITO」「GIVEN TO FLY」「LIGHT YEARS」、 そして「YELLOW LEDBETTER」と、(「ALIVE」「REAR VIEW MIRROR」「NOTHINGMAN」といった曲はないものの)ほとんどの代表曲はおさえている。 蛇足だけど、ラストの「YELLOW LEDBETTER」のブレイク部分でギタリストのマーク・マクレディが、 オジーの「CRAZY TRAIN」とメイデンの「THE NUMBER OF THE BEAST」のリフを弾いている。 やっぱりグランジ/オルタナっていっても、音楽的にはハードロック/ヘヴィメタルとの境界線は曖昧だったんだなー、と改めて思った。
デビューEPの「クロニック・タウン」から87年の「ドキュメント」までのインディーズ時代のベスト盤。80年代のアルバムのことを全部書くわけにもいかないので。 このあと88年の「グリーン」でメジャーへと飛び立っていき、サウンドの方もどちらかといえばメインストリームのロックに近づく。 ベスト盤とはいっても12曲でトータルタイムも43分、ボリュームとしては少し物足りない感もあるが、どの曲も素晴らしい。 「THE ONE I LOVE」「世界の終わる日」は後々までライヴの重要なレパートリーとなるナンバーだ。 90年代以降の彼らと比べると、幾分フォーキー&シンプル。でも何よりもメロディが良いし、ピーター・バックの豊潤ながらもシャープなギターも良い。 なかでも個人的に好きなのが「FALL ON ME」という楽曲で、「これぞREM!」という綺麗なメロディにフォーキーなサウンドがただただ気持ち良い。
ポールは70年代のウィングス時代に「WINGS OVER AMERICA」という名ライヴ盤を発表していますが、1990年発表のこのライヴ盤も素晴らしい内容。 ウィングス~ソロ時代の数々のヒット曲に加え、何よりも膨大なビートルズ・ナンバーがあるのだから、充実したライヴ盤になるのは当たり前かもしれません。 この2枚組ライヴ盤でもビートルズ・ナンバー満載で実にハイライトが多い。「LET IT BE」はもちろん、「YESTERDAY」「HEY JUDE」 「THE LONG AND WINDING ROAD」「ST.PEPPERS…」「GET BACK」などといったビートルズの代表曲を惜しげもなく演奏しています。 当時の新作「FLOWERS IN THE DIRT」からの曲も良いです。…にしてもポールの声は全然衰えを見せない。。 02年だったかにリリースされた同じく2枚組ライヴ盤「BACK IN THE US」ではたぶん60歳に突入していたと思うのですが、 全然衰えているフシはなく、若々しくツヤのあるヴォーカルを聴かせてくれていました。 リンダが死んでしまったと思ったら、すぐに再婚したし。とても60とは思えない。あとはコンサートのチケットをもっと安くしてもらえれば…