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うにぶさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 101-200

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うにぶさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 101-200

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MACHINE HEAD - Øf Kingdøm and Crøwn ★★★ (2023-04-09 20:27:31)

'22年発表の10thアルバムです。今まで彼らの1番好きなアルバムはずっと2ndだったのですが、これほどの傑作を叩きつけられると、これが最高傑作だろうなと素直に納得しちゃいました。
コンセプト・アルバムで、荒廃した未来世界でAresとErosという人物の織り成す物語。勧善懲悪ものではなく対立する二人がそれぞれ正義を信じて残虐な行いをするという点に、『進撃の巨人』の影響があるとか。
メロディはたっぷりで歌もギターも泣きまくりで悲壮感に満ちていますが、激しさも妥協なし。最初から最後まで陰鬱でヒリヒリしていて、緊張感が保たれています。重くて速い曲も十分で、バランスが非常に良いヘヴィ・メタル。
ギターはなんとDECAPITATEDのヴォッグが新加入。今後さらにデス・メタル風味が増量されると面白そう。
繰り返し聴いていますが、長い曲がちっとも退屈ではなく、溜めて溜めて爆発させるところに毎回興奮してしまいます。ヘヴィ・メタル史に残る傑作じゃなかろーかと思っています。


B'Z - IN THE LIFE - Crazy Rendezvous (2023-04-01 23:45:03)

女性に本音を打ち明けられないへたれ男が勇気を出したら犯罪的やり口になっちゃったっていう曲。
先日、不意にこの曲が頭の中でリピート再生されてて、久々に聴き直しました。
姉も普通に聴いてた曲だし、私もかわいい曲の部類だと好んで聴いていた、けっこうお気に入りの曲。明るくて微笑ましいハッピー・ソング。
女性側が好意を持っていなければ完全に犯罪ですが、危険性の少ない性格のハンサムな男性が女性にアタックする分には、女性もまんざらじゃないから許される・・・?。
でもちょうどネットの記事で、女性はドライバーにセクハラまがいのことを言われても何をされるかわからない恐怖で愛想笑いをしてやりすごすしかない立場であり、男性はそれに気づきもしないというというような話を目にし、色々考えさせられました。
曲に罪はないんですが、30年以上も経過すると歌詞が社会的にアウトになるんだなーと、時の流れを感じてしまいました。あと自分の鈍感さに呆れてしまいました。


MEGADETH - Endgame - Endgame ★★ (2023-04-01 23:16:51)

米国愛国者法(USA PATRIOT Act)への警鐘といった感じの曲。
「This is the...」で区切って印象付ける手法とか、いかにもムステインらしくて、聴き応えがあります。
後半の展開も工夫があっていいですね。


MEGADETH - Endgame - Bite the Hand ★★ (2023-04-01 23:08:01)

彼らの個性が刻まれている曲。聴き直したらやたらにはまって、リピートしまくりました。


MEGADETH - Risk - Ecstasy (2023-04-01 23:01:10)

メタルじゃないし、名曲ではないんですが、なんだか耳に残っちゃいます。エロくていい。
リスクを承知でこんな曲を入れちゃう心意気は買います。


MEGADETH - The Sick, the Dying… and the Dead! - We’ll Be Back ★★★ (2023-04-01 22:50:28)

今日、改めて聴き直したら途轍もなくかっこよかった。緊迫っぷりがヤバい。
日によって感性が変動する自分のいい加減さに呆れますが、なんだかこのアルバムの曲って、後からじわじわきます。


MEGADETH - Super Collider - The Blackest Crow (2023-04-01 22:39:00)

バンジョー?っぽい音が入った面白い曲。カントリーとかブルーグラスっぽさのあるメタル?
ここに来てなお冒険するかと、創作意欲に脱帽です。


MEGADETH - Dystopia - The Emperor (2023-04-01 22:21:53)

皮肉めいて、でもキャッチーで。癖になる曲です。


SEVENTH KEY - The Raging Fire - You Cross the Line ★★ (2023-03-26 21:45:47)

歌、うっまいなぁ!
抑え気味にじっくり聴かせるこのタイプの曲を、まったく弛ませずに感動的に歌いあげています。


OZZY OSBOURNE - Patient Number 9 - Evil Shuffle (2023-03-26 21:36:43)

元気があってうれしい。
豪快さととっつきやすさのバランスがさすがです。
この、ザックとオジーならではの味わいが好き。


FLOTSAM AND JETSAM - Drift - Destructive Signs ★★ (2023-03-26 21:26:01)

主役はジェイソン・ワードのベースと言っても過言ではない気がする曲。
でもメンバー全員、良い味が出ています。こういう絡みがバンドの「マジック」なんだろうなー。
こうした歌心のある沁みる曲を演れる懐の深さが魅力です。


THE HAUNTED - The Haunted - Choke Hold ★★★ (2023-03-26 21:14:30)

おいしい必殺リフがこれでもかと連続する贅沢曲。
歌のリズミカルな乗せ方もかっこいい。


THE DEAD DAISIES - Revolución - Evil ★★ (2023-03-26 21:04:24)

ハウリン・ウルフ(ウィリー・ディクソン作)のカヴァーですが、素晴らしい出来。
ギターのトーンが実に好みで、何度もおかわりして聴きたくなります。


THE DEAD DAISIES - Revolución ★★ (2023-03-26 20:58:45)

'15年の2ndアルバムです。
心地よいグルーヴとドッシリ太めのサウンドが否応なしに身体を反応させる、時代に左右されないブルージーでヘヴィなロックンロール。
楽器陣のアナログ感を残した音作りも、少しざらついた歌声も、渋いけど熱い。
変動的なプロジェクト・バンドで、このアルバムはジョン・コラビ(Vo)、マルコ・メンドーサ(Ba)、ブライアン・ティッシー(Ds)、ディジー・リード(Key)、リチャード・フォータス(Gt)、ジャッキー・バーンズ(Ds)というメンバーらしいです。
派手でもなく新しさもないのですが、ひたすら気持ちいいハード・ロック作品です。気だるい休日の午前中にぴったりでした。


MESHUGGAH - Immutable - They Move Below (2023-03-26 00:03:16)

Wizardheadが手掛けたミュージック・ヴィデオの、AIによって変化し続けるグロテスクな映像が興味深いです。
曲としてはまあ雰囲気もののインストという感じなのですが、試みは革新的です。
こういうAI作品が、今後主流になっていくんだろうなあ。映像に限らず、音楽や様々なアート、デザインでも。


MR. BIG - Get Over It - Hole in the Sun ★★ (2023-03-25 23:19:47)

なんか今日久々に聴いたらすごく心地よくて、リピートしまくっちゃいました。
これぞエリック・マーティンって感じ。色褪せない。


MOTLEY CRUE - Too Fast for Love - Public Enemy #1 (2023-03-25 23:00:57)

軽いノリがいま聴くとやたらに気持ちよくてお気に入りです。
学園祭っぽい。


HAKEN ★★★ (2023-03-06 21:08:07)

新譜の『Fauna』ヤバすぎです。
真正の変態プログレ。
アレアやマグマやキャプテン・ビーフハートやカンやピッキオ・ダル・ポッツォをドキドキしながら聴いた興奮が蘇ります。
でもメロディアスって、凄すぎ。


SEVENTH WONDER - The Testament - The Light ★★ (2023-02-04 19:24:44)

非常に歯切れよく、軽快でありながらもほどよく凝っていて、難しいはずなのにスムーズで、切々と訴えかけてくるのに晴れやか。
自由自在な表現に驚かされつつも、実に心地よい曲です。


SEVENTH WONDER - The Testament ★★★ (2023-02-04 19:08:15)

'22年の6thフル・アルバムです。前作が充実したコンセプト・アルバムで、かなりずっしりくる内容だっただけに、今作はより自由で清々しく爽やかな印象。
プログレッシヴなメタルというと、重い・暗い・面倒くさいバンドばかりが好きな私ですが、好みと多少ずれていても、これだけ曲が良いと文句のつけようがありません。
確かなテクニックと卓越した表現力で、難しい曲もストレスフリーに、さらっと聴かせてくれる、メロディアスな快作です。
ここまでくると比較対象はDREAM THEATERの『IMAGES AND WORDS』と言っちゃって良いんじゃないでしょうか。
(2)「The Light」、(9)「 Elegy」が特にお気に入り。


MACHINE HEAD - Øf Kingdøm and Crøwn - Bloodshot ★★ (2022-12-29 22:07:43)

「WHITE-KNUCKLE BLACKOUT!」のキュイーンも好きでしたが、この曲のキュイーンも好きです。
押しと引きのバランスが絶妙。色んな要素が入っていますが、どれもこれも効果的です。かっこいい。


THOUSAND EYES - Betrayer ★★★ (2022-12-29 21:49:10)

'22年発表の日本のメロデス・バンドの4thアルバムです。
今年はメロデスの大御所たちがハイ・クオリティのアルバムを次々発表した当たり年だったと思います。
ただ、それらを聴いてもいまひとつ熱くなれないんだよなーと残念に思っていたら、年末近くなってから聴いたこのアルバムがストンと胸に入り込んできました。
いやいや、まだメロデスも熱いじゃん!
こういう音楽が好きなんだよっていう真っすぐな思いがそのまま形になったような、純粋なメロデスです。新鮮味はないのですが、「これがかっこいい」っていう気持ちがそのまま具現化している分、どこを切っても緩むことがありません。疾走、絶叫、そして乱舞するメロディ。これぞメタル。
結局、もともと音楽性が制限されるこのジャンルにおいて、下手に洗練されすぎると刺激が減少してしまうというのは、宿痾のようなものなのでしょう。それが嫌なら、熱量を保ち続けるか、新味を取り入れ続けるしかありません。彼らは前者を選んだようです。
甲冑ジャケにやられて予備知識なしで聴いたので過去作は全然知らないのですが、これは遡って聴かなきゃなー。


LAMB OF GOD - Omens ★★★ (2022-12-29 20:46:01)

怒りに満ちた作品であるという事前情報を見ても、いやいや、さすがに『NEW AMERICAN GOSPEL』の頃よりはずっとまろやかでしょって、なめた考えで聴きました。
いやー、……(絶句)
人間って、こんなに長い間、怒りを抱えていられるんですね。
『WRATH』なんかと比べても遜色ない、マジでヤバいアルバムです。
こんなヘヴィな作品、PANTERA以外でも作れるんだなぁ。改めて感嘆しました。ヘヴィ・グルーヴに圧殺される、真にヘヴィなメタルです。


SOILWORK - Övergivenheten - Electric Again ★★ (2022-12-29 20:32:52)

もはやいったいどんなジャンル分けをすべきなのかわからないけれど、疾走も暴虐性も抒情性もポップさもみんな含んだメタル曲。
間奏の楽器チョイスも含め、最後までどこに着地するかわからないごちゃ混ぜ感がありつつ、あくまで曲としてはよく出来ていて、気持ちよく聴けます。


DISMEMBER - Massive Killing Capacity - Collection by Blood ★★ (2022-12-29 20:15:13)

JUDAS PRIESTの「The Hellion / Electric Eye」の系譜につながる、荘厳イントロ(序曲)~メロディアス・リフの流れにある伝統的メタル曲。
デスメタル云々を取っ払って聴けば、紛れもない名曲デス。違うバンドが演っていれば世界的に騒がれていたんじゃないでしょーか。
実力派Voのいる正統派バンドがカヴァーすれば、みんな悶絶しますよ。


THE HALO EFFECT - Days of the Lost - In Broken Trust (2022-12-29 20:13:11)

ただの回顧メロデスではなく、モダン要素も取り入れていることを主張するような曲です。
リフはちゃんと現代風で、歌メロもしっかりしています。


THE HALO EFFECT - Days of the Lost ★★ (2022-12-29 19:37:50)

IN FLAMES関連5人組(ミカエル・スタンネは1stで歌ってたけどDARK TRANQUILLITYって言った方が良いかな)によるオールスターズ・バンドによるイエテポリ産メロディック・デス・メタル。
まあ、今年の最大級話題アルバムですよね。
一応、年が変わる前には登録、発言しておくべきかなと。
曲の出来は、もちろん良いです。素晴らしいメロデス。20年前に聴いていたら絶対絶賛してます。いま聴いて新鮮な感動があるかと言えば、予想範囲内の音楽という印象なのが正直なところですが、クオリティの高さには感激しています。さすがオリジネイター。
今のIN FLAMESの方がずっと好きですが、これも好きですよ。


NEEDLESS - The Cosmic Cauldron - Planet Oblivion ★★ (2022-12-29 19:19:37)

ついにデスメタルですらない曲まで。
たぶん彼らにとっては[ジャンル < コンセプト]なんでしょう。
女性ヴォーカルと男性普通声(ちょっとデス声絶叫)による神秘的な曲。でもアルバムの中で違和感特になし。
ユニークだな~。


NEEDLESS - The Cosmic Cauldron - The Predation ★★ (2022-12-29 19:05:39)

紛れもなくデスメタルでブラスト疾走もしているというのに、一番印象に残るのが頑張っている爽やかコーラス。
その時点で独自性の強さや個性的こだわりが分かろうというもの。
EDGE OF SANITYがデスメタルの枠を広げる実験を繰り返していた頃を思い出させる、革新的野心にあふれたデスメタル。
単純にキャッチーで、そこらのスラッシュよりも聴きやすいところが、軟弱ではなく実は過激。


NEEDLESS - The Cosmic Cauldron ★★★ (2022-12-29 18:51:12)

ハンガリーのプログレ・デスメタル・バンドの、'22年発売の2ndアルバムです。今年屈指のお気に入り作。
なんといってもこのSFジャケですよ!
BOLT THROWERやDISMEMBER、NOCTURNUSらの系譜に連なる、由緒正しき(?)SFダサジャケデス!
流行の写真風CGじゃない、半世紀前のSF雑誌の表紙みたいな異星イラスト(けっこう美麗?)と禍々しいロゴ。わかってるな~。
魔界/邪神ジャケばかりがデスメタルじゃないんだぞー。
音楽的にはNOCTURNUSとかPESTILENCEあたりがイメージ近いかな~。適度にテクニカルで複雑かつ適度にキャッチーでスラッシー。
オールドスクールな感じのテクニカル・デスでだいぶメロディアスなので、EDGE OF SANITYにも通じる印象。
デス声だけでなく女声メインの美しい曲もあったりして、ストーリーを大事にした感じのアルバムです。


TALAS - 1985 ★★ (2022-12-23 21:11:09)

ジャケの車がデロリアンだって気づくのに時間がかかりました。そっかー、あの映画'85年かー。
こういう仕掛けはたまりませんね。今年のアートワーク大賞は、これかな。
タラスは元から名曲ぞろいなバンドってわけじゃないし、ごく普通の曲を、熱く演奏してくれればそれで良し。
色褪せないシンプルなアメリカンHRを届けてくれています。歌声もエネルギッシュで気持ちいい。
ジャケ見てこれ聴いて泣いた人、世界中にたくさんいるんじゃないかな。


STEVE VAI - Inviolate - Avalancha (2022-12-23 20:47:31)

珍しく素直に気持ちよく突っ走る曲。
色んな番組でBGMに使えそう。
所どころでおしゃべり変態ギターが顔を出しますが、全体的にはスッキリ爽快です。アルバム中の清涼剤的楽曲。


TOXIK - Dis Morta - Feeding Frenzy ★★ (2022-12-23 20:38:00)

ギターがぶっ飛びすぎてて、開いた口がふさがりません。笑うしかないようなクレイジー具合。
スティーヴ・ヴァイやマティアス・エクルンドがスラッシュやってる感じ?
WATCHTOWERのロン・ジャーゾンベクですらこんなには弾きまくってないんじゃないでしょーか。


HATRIOT - The Vale of Shadows - The Twenty Fifth Hour (2022-12-23 20:26:06)

他の曲よりおどろおどろしい感じのリフが印象的。
間奏部の展開も雰囲気があって良いです。


MEGADETH - The Sick, the Dying… and the Dead! - Night Stalkers ★★ (2022-12-23 20:09:17)

初期のころの殺気、剣呑さが戻ってきた感じで強烈。新作で一番好き。
ICE-TはBODY COUNTの「Civil War」(『Bloodlust』収録)でもデイヴと共演していましたが、仲良しなんですね。どっちも過激な皮肉屋だもんなー。
無機質なリフ(ちょっとVEKTORの「Pteropticon」に似てる。あと「LCD (Liquid Crystal Disease)」も)が彼らの中では珍しい部類で、癖になります。


MEGADETH - The Sick, the Dying… and the Dead! ★★★ (2022-12-23 20:02:17)

今年はかなりメガデスにはまり直して、夏ごろは毎日のようにとっかえひっかえ旧譜を聴いていました。(昔は四天王で四番目くらいだったのが一番になるくらいドはまり)
このアルバムは先行3曲を聴いた時点でかなり期待していたのですが、全体を聴いてもやはり私好みで、愛聴盤です。
デイヴの声はさらに音域が限られ、歌メロは多彩になりようがなく、迫力にも欠けてくるわけですが、それすらも逆手にとって曲の演出に取り込んでいるような気がします。語り・SEが多いのも特徴。(そこ気にすると退屈な作に)
1曲目のタイトルトラックなんて「yeah, yeah」「Die, die, die」とか普通絶叫するところを、力を抜いて嘲笑することで邪悪さをアップさせている感が。(絶叫系スラッシュの方が普段は好みなんですけどね)
演奏陣は無論、キレっきれなので、緊張感が削がれないから良いんだろうなぁ。
なんだろう、『DYSTOPIA』は複雑ながらも曲自体がかっちりよく出来ていてスムーズな感じでしたが、今作はチグハグ感やこじらせ感、不愛想さが逆にフックを生んでいて耳に残るスラッシュ・アルバムになった印象。


KREATOR - Hate Über Alles - Hate Über Alles ★★★ (2022-12-23 19:39:28)

どキャッチーな快感スラッシュ。サビは大合唱間違いなし。新たな代表曲じゃないですか?
一聴惚れしました。
最初から最後までかっちょえー。前後の曲とのつなげ方もグッド。完璧なオープニングです。


KREATOR - Pleasure to Kill - Death Is Your Saviour ★★ (2022-12-23 19:33:59)

早口プラス爆走は正義であると断言します。
首もげるってば。


RAZOR - Evil Invaders - Nowhere Fast (2022-12-21 21:15:00)

歌がいつ始まるのかと思って聴いていたらそのまま終わってしまった。粗すぎるこの演奏でインストかよ、と思わずつっこみたくなります。
でもこの破れかぶれな勢いと、整合感なんて知ったこっちゃねーといった潔さが爽快。
聴いてるとなんか元気が出てきます。トテツモナクヤカマシイ曲。


Evil Invaders - Shattering Reflection - In Deepest Black ★★ (2022-12-21 21:07:29)

ミドル・テンポの荘厳なメタル曲に、激しいハイトーン・スクリーム。曲に溶け込んだギター・ソロ。
正しくJUDAS PRIEST直系の「これぞメタル!」な曲ですが、なかなかこのタイプのどっしりした曲をうまくやれるバンドはいないんですよね。お見事。
全編に漂う「雄々しい泣き」感がたまりません。


SCORPIONS - Rock Believer - Rock Believer (2022-12-21 21:00:22)

そんなに派手に盛り上がるわけではない、ちょっと「Wind of Change」にも通じる素朴な、そこそこ哀愁曲です。
でもこの曲調で、穏やかにロック信者仲間に向けて「叫ぼう」と呼びかけられると、拳を振り上げて合唱しないわけにはいきません。
妙に泣ける。


RONNIE ATKINS - Make It Count - I’ve Hurt Myself (By Hurting You) ★★ (2022-12-21 20:55:09)

アルバムの中でも突き抜けてキャッチーですね。1曲目に入れたのも納得。(中身は男から女への懺悔ソングですが……)
こういう曲が歌える懐の深さ、やっぱり好きだなー。
まだまだ元気に、良い曲を歌い続けてほしい。


ETERNITY'S END - Unyielding - Into Timeless Realms ★★ (2022-12-21 20:42:42)

限界へ向けて盛り上がる疾走曲です。めっちゃ熱い!
ネオクラ系のバンドって音数は多いけれど熱さが足りない曲が多いのですが、ギリギリを攻めるユーリ・サンソンの叫びがこの曲を感動的にしています。
ネオクラ・スピード・メタルでは近年イチ押しです。


SKID ROW - The Gang’s All Here - Not Dead Yet (2022-12-21 20:31:43)

往時の勢いがちょっと戻ってきた感があるアップテンポの曲です。
このエネルギーがアルバム全体に漲るようになれば、大絶賛しちゃいますよ。
他の曲、サビをさわやかコーラスで和やかにし過ぎなんだもんなー。せっかくパワフルなシンガーなのに。


CRISIX - Full HD - Shōnen Fist (2022-12-21 20:22:38)

アニメの必殺技、決め台詞の数々が怪しい日本語と直訳英語で乱舞する珍曲です。
「Bankai」「Pegasus Ryūsei Ken」「Gomu gomu no jet bazooka」等に混じって「Shishi Hōkōdan」なんて取り上げてるとこが微笑ましい。
「Fuzaken janee yo Kisama」が「ふざけんじゃによ きさま」になっているのが惜しいですが、大体聞き取れます。
アルバムの中では曲としてちょっと完成度が落ちますが、ネタ度は抜群です。


CYNIC - Ascension Codes ★★★ (2022-09-24 21:59:49)

2021年発表の、フル・アルバムとしては4枚目です。
デス・メタルとかロックとかいう枠組にはもはや入らないかもしれませんので、ご注意を。
ジャンル分けに不向きな、わかりやすさを期待しようもない音楽です。
しかしジャンルなどには拘泥せず、美しく独自性の強い音楽を求める人には、得難い宝物でしょう。
ショーン・レイナートもショーン・マローンも亡くなり、残されたポール・マスダヴィルが中心となりつくりあげました。
楽曲の狭間に”魂を昇天させるコード”が盛り込まれたアルバム。言ってみれば「念仏」が混ぜ込まれたような音楽ということですから、反発も生じるでしょう。
当然、「今までのCYNIC」とは異なります。
それでいて「やはりCYNIC」であると頷きたくなるような音楽性です。
好き嫌いは、別れると思います。
個人的には、聴いていると心が安らぎ、泣きたい気持ちになりながらも、新たな刺激に興奮を禁じえません。
独創性、それまでになかった革新性を持つ音楽こそが「プログレ」であるなら、本作には普遍性はないかもしれませんが、「プログレ」の一つの形であるとは言えそうです。
結局、こういうのって感性次第かも。良いと思えば名盤。ピンとこなければ駄作。お好きに判断を。


TREAT - The Endgame ★★★ (2022-09-22 21:00:12)

まずアートワークとタイトルが好きです。クスリとさせられます。
再結成後の『COUP DE GRACE』からこのアルバムまでの4枚は、どれもこれも傑作、名盤と言って差し支えない、ハイ・クオリティなメロディアス・ハード作品だと思います。まさに今がバンドの黄金期でしょう。
で、このアルバムの位置づけですが、最初はけっこう聴いていて悩みました。捨て曲なしの好アルバムであるのは間違いない。でも前3作と比較してどうなのか。
前3作には必ず1曲、最高のお気に入り曲があって、次点曲も含め、固定のキラーチューンがハイライトになっていました。
ところがこのアルバム、お気に入り曲が選べない。
いや、正確に言えば、日替わりで1番が代わっちゃうんです。今日はこの曲推し、今日聴いたらこれも良いなぁと・・・。
ここしばらく、4作をとっかえひっかえ聴いていましたが、このアルバムだけ決着がつかず。聴けば聴くほど、どの曲も旨味が増していき、捨てられない。いや、新たに感動してしまう。
しばらく抵抗していたんですが、負けました。全曲がキラーチューンなんだと認めざるを得ません。
一聴目から耳あたりが良いけど、実はスルメ曲だらけ。多彩な曲をそろえているのに、全部胸に響きます。
3分少々のポップ・ソングがメインで、本来私の好みはもっとドラマティックに長々と盛り上げてくれる曲で、あっさりしすぎだよと思うのに、それでも魅了されてしまいます。
結論。
これ世紀の超名盤です。
少なくとも私は一生聴き続けます。今のところ、今年のナンバー1アルバム。


FLOTSAM AND JETSAM - Blood in the Water - The Walls (2022-06-04 22:08:22)

哀愁を帯びながら雄々しく歌いあげられるピュア・メタル曲。
このバンドのファンがこういう曲を求めているのかどうかは別として、好きなタイプの曲です。


FLOTSAM AND JETSAM - Blood in the Water ★★ (2022-06-04 21:49:46)

'21年発表の14thアルバムです(2ndの再録盤も入れれば通算15作目)。
突撃スラッシュというわけではなく、バランスよく正統派のパワーメタルと混ざったような音楽性。
彼らはけっこう色々な音楽性を取り入れて変化を繰り返してきて、どの時代もそこそこ好きなのですが、ここ数作は普遍的メタル作品をつくっているという印象があります。
適度にスピーディー、適度にヘヴィでメロディアス。安定した高品質メタルです。


OVERKILL - The Wings of War - Believe in the Fight ★★ (2022-06-04 21:35:21)

1曲目が良いのは当たり前、問題は2曲目へのつなぎですよ。
そんなスレたことを考えるひねくれたメタラーを、問答無用でノックアウトする2曲目。ドラムスの入り方が実に良い。
強烈なんですが、リフにフックがあり、歌メロもキャッチー。こりゃ文句なしです。


SADUS - Chemical Exposure - Certain Death ★★ (2022-06-04 21:18:38)

どーなってんのこれ、わけわからん。というのが率直な印象。
でも妙に愛嬌があり、癖になり、そのうち無心で首を振り始めてしまうのでした。
リズミカルで個性的で、それでいて疾走感は十分な爽快スラッシュ。


POSSESSED - Seven Churches - Pentagram ★★ (2022-06-04 20:53:58)

初っ端からやりすぎな雰囲気づくり、決して予測できないイっちゃった曲展開、危なっかしすぎる演奏。
なんというスリルと邪悪さ! これぞロックだ!


BATHORY - Under the Sign of the Black Mark - Equimanthorn ★★ (2022-06-04 20:44:27)

いと凄まじ。
当時のエクストリーム・ミュージックの極北でしょう。ノイズ/狂気/攻撃性の塊。
この頃私は小学生でした。。。(遠い目)
今聴くからこそ高く評価しますが、これは十代で聴いても拒否しただろうなと思う、本物の極端音楽です。


BATHORY - Bathory - Reaper (2022-06-04 20:33:59)

ブラックもスラッシュも、NWOBHMあたりの、あの混沌としたドロドロの衝動の発散みたいな高速鋼鉄ロックが原型なんだろうなと納得させられる、ノイジーな突進メタル。
最近、妙にこういう音楽が心地いーのデス。


FORBIDDEN - Omega Wave - Forsaken at the Gates ★★ (2022-05-29 21:05:37)

数多あるメタル・アルバム冒頭の序曲の中でも屈指の出来を誇る「Alpha Century」から続けて始まることで、曲としての格が1段階上がって感じられます。
単体として聴いても良い曲ですが、セットだと「名曲!」と拳を振り上げたくなります。
ヘヴィでかっこいい。初期の彼らっぽさは希薄ですが、これは素晴らしい。


FORBIDDEN - Forbidden Evil - Chalice of Blood ★★★ (2022-05-29 20:19:19)

冒頭のギターのインパクト、そしてハイトーン・シャウトの衝撃でつかみはおっけー。
息もつかせぬ展開で、緊張感を保ち、最後まで耳を引き続けます。
完璧な1曲目。


EXODUS - Persona Non Grata - The Beatings Will Continue (Until Morale Improves) ★★ (2022-05-29 19:54:17)

出だしの「1,2,3,4」カウントが徐々に加速し、始まった楽曲が潔く全速で駆け抜けるときてはもう、首がもげるほど頭を振りまくるしかありません。
このカタルシスこそがスラッシュ・メタルの醍醐味でしょう。


EXODUS - Persona Non Grata ★★ (2022-05-28 21:30:53)

確かにキュンとしてしまうくらいの徹底っぷりです。
(「君に、胸キュン。」や「胸キュン刑事」を思い浮かべるか「ポケットからキュンです!」を思い浮かべるかで世代がわかりそう)
どう考えても重く速く邪悪で過激な音楽なのに、トキメキを抑えきれません。
百戦錬磨のベテランが、誰が聴いてもスラッシュ・メタルという尖りまくった音楽だと納得する作品に力を注いでいる様は実に刺激的です。
この切れ味と爆走っぷりで平均年齢55.4歳だとか。否応なしに自分も頑張ろうという気になります。


ANNIHILATOR - Ballistic, Sadistic - The Attitude ★★ (2022-05-28 21:07:58)

ストレートに鬱憤をぶちまける歌詞、食い気味に言葉を重ねて吐き出す歌唱、キレっキレの高速リフ。
気持ちいー!


ACCUSED - Grinning Like an Undertaker - Dropping Like Flies ★★ (2022-05-28 20:59:18)

ハードコアのやぶれかぶれなエネルギーをそのままぶちこんだ突撃スラッシュです。
加速感がヤバすぎ。


AGENT STEEL - Skeptics Apocalypse - Agents of Steel ★★ (2022-05-28 20:55:09)

突き抜けた突進力、イカれたシャウト。
衝動を完全燃焼させてくれる、スカッとする名曲です。
HM/HRのみが与えてくれるカタルシスを存分に味わうことのできる逸品と断言します。
まさにメタルの達人、鋼鉄の代理人であると、心から共感します。


ANVIL - Legal at Last - Plastic in Paradise (2022-05-28 20:48:49)

正面からプラスティックゴミ問題を扱った曲。
大人のオモチャをライヴで弄ぶ彼らでさえもSDGsと無縁ではないのです。
曲としてはまあ、ごく普通ですが、普遍的なメッセージ性・同時代性を考えれば、注目したい曲です。


ANVIL - Metal on Metal - Mothra ★★ (2022-05-28 20:33:38)

曲はやたらかっこいーデス。良いリフがいっぱい。特に後半は荘厳さもあり、ゾクゾクします。
でもこの歌詞って、モスラが人類を滅ぼそうとしていませんか?
たしか人類の味方側の怪獣だったんじゃ・・・。


EXCITER - Long Live the Loud - I Am the Beast ★★ (2022-05-28 20:27:01)

シンプルさがとても良いです。
わかりやすいリフ、勢い任せな曲調、常軌を逸した熱量。


JUDAS PRIEST - Stained Class - Exciter ★★★ (2022-05-21 21:20:20)

私にとってHM/HRの原体験、DPの「ハイウェイ・スター」と並んで、その後ン十年の疾走曲/ハイトーン好きのきっかけとなった曲です。
まー、狂ってますよ。この時代にこのアグレッション、この疾走感。
そして時が経過しても色褪せぬ個性。
歴史に残る超名曲です。


SEPULTURA - The Mediator Between Head and Hands Must Be the Heart - Manipulation of Tragedy ★★ (2022-05-21 21:01:28)

この曲だけでいくつのジャンル、どれだけの音楽要素が消化されているのでしょうか。
そして非常に多くの要素が溶け合ったそれを真剣にメタルとして再構築し、感情を乗せて表現する。
結果、背筋が寒くなるほどの音楽を作り出しています。
未だに新しく、異端の先鋭メタルです。真に過激なバンドの、名曲。


SEPULTURA - The Mediator Between Head and Hands Must Be the Heart ★★★ (2022-05-21 20:52:17)

'13年の13thアルバムです。
他作品との比較は要りません。
傑作。鬼気迫るシリアス雑食メタルです。
だってこんなもん聴かされて、絶賛以外できませんよ。捨て曲なしのヘヴィ・ミュージック。勝手に血が騒ぎ、肉が踊っちゃうのに、何を論ずる必要がありますか?
こういう音楽に何年かに一度奇跡的に出会えるからメタラーやってるんです。
音楽に心血魂注いだ馬鹿野郎どもの一つの到達点です。凄いよ。
この作品に至って初めて本当に心底、マックス時代との比較が意味を失ったと感じました。
HEAVY METALって深いなー。
ただし、スピードとメロディが主な価値基準の人にはお薦めしません。爆走はしますが、そういうメタルではありません。
精神的なヘヴィネス、感情の爆発が肝となるメタルです。ガチでメタルに生涯を捧げているんだろうな、このメンバー・・・。


さだまさし - 夢供養 - まほろば ★★★ (2022-05-07 20:24:19)

雰囲気を一変させる入魂のヴァイオリンから始まり、血を吐くような絶唱で終わる激情の名曲。
劇的かつ繊細で振幅の大きなアレンジも、万葉集を題材にとりながら現代の恋愛を扱った歌詞も、何もかも尖りまくっています。
プログレだよなー、これ。
ゴシック・メタルにも通じるものがあります。
THE ALFEEがヘヴィ・メタル・ヴァージョン(?)にアレンジし、カヴァーしていましたが、そうしたくなる気持ちもわかります。
今もって過激な、和ロックの傑作です。


吉松隆 - Symphony no. 3 / Saxophone Concerto ''Cyber-bird'' ★★★ (2022-05-07 20:13:22)

現代クラシック界の異端児として独自の道を行く作曲家の、特においしい曲がセットで収録されたアルバムです。
UK逆輸入CDのみかな。たぶん邦盤なし。藤岡幸夫の指揮、BBCフィル、サックスは須川展也。
CDや演奏会で取り上げられる機会の多い、大人気のサクソフォン協奏曲「サイバーバード協奏曲」は、美しさ、鮮烈さ、飛翔感の突きぬけた傑作。
アルトサックス/ピアノ/パーカッションとオーケストラのトリオ・コンチェルトというユニークな形式のこの曲は、電脳空間を飛ぶ鳥を描き、ジャズもロックも飲み込み、深い悲しみも爆発的な歓喜も歌いあげます。
交響曲第3番は、さらに「何でもあり」です。たぶん「交響曲だ」と言われなければそんなことを意識しないで聴けるんじゃないでしょうか。
モーツァルトやベートーヴェンのあれとは全然違います。クラシックの皮をかぶったプログレッシヴ・ロックです。
作曲者が現代音楽に喧嘩を売ってメロディやハーモニーやビートを思うさま解放した全部入れボーダーレス音楽。
小難しくてわかりにくければ高尚で、かっこよくて痛快でわかりやすいものは低俗。という価値観でない人は、ぜひ御一聴を。


BON JOVI - Bon Jovi 2020 - Do What You Can ★★ (2022-05-07 19:56:46)

社会的な課題、リアルタイムの出来事に反応しようとする瞬発力、アンテナの高さは、まだまだ現役のアーティストだということを示しているのではないでしょうか。
発表当時の私はいっぱいいっぱいで、この曲のメッセージに気づいてもいなかったのですが。
でもこのようにポジティヴな曲調で、できることをしようよと呼びかける曲のメッセージは、十年後、二十年後に誰かの支えになるのだろうなと思います。


DRAGONFORCE - Extreme Power Metal ★★ (2022-05-07 19:43:52)

'19年発表の8thアルバムです。
アートワーク、タイトルからして確信犯的にふざけまくった、エンターテイメント痛快作。
メタルって馬鹿馬鹿しいところがまた楽しいよね、と言わんばかりに自分たちの音楽性自体も笑い飛ばしながら、極端なところをより極端に表現しています。
疾走好きにも速弾き好きにもクサメロ好きにも勿論ストライクな曲ぞろいなわけですが、けっこう多彩で、一本調子ではないアルバムです。キーボード交代の影響もあるでしょうか。
2~4曲目の流れなんて、感心しました。よく考えられています。5曲目のサビメロはちょっとやりすぎかなと思うけど、微笑ましいオマージュです。
「My Heart Will Go On」を疾走曲にアレンジする力業っぷりも彼らならでは。
お腹いっぱい、堪能させてもらいました。良いアルバムです。


GLASS TIGER - Diamond Sun - My Song ★★ (2022-05-07 19:33:02)

スコティッシュと言うべきかアイリッシュと言うべきか。そんなイントロで始まりますが、「牧歌的」と言うのが曲全体としてはふさわしいかな。
誰もが笑顔になるような、平和な曲。
こういう曲がどれほど貴重か、十代のころはわかりませんでした。
思わず口ずさんでしまう、一生ものの名曲です。


BRYAN ADAMS - So Happy It Hurts ★★ (2022-05-07 18:38:33)

'22年発表のフル・アルバム。15作目らしいです。
ラジオで「Kick Ass」を聴き、「これは期待できるんじゃないの?」なんて軽く考えて手を出しました。
若い! これ、十代のバンドのデビュー盤だって言われても信じちゃいそう。
彼の声は、老い知らずですね。
軽快な曲が多く、どれもこれもキャッチーです。シンプルで乾いた音作りがとてもいい。
晴れた日に、ドライブしながら聴くのに最適な、即効性&中毒性を兼ね備えた好盤でしょう。


CRYPTA - Echoes of the Soul ★★ (2022-05-05 21:41:38)

発表する時代が30年ほどズレてるんじゃないかと思うくらいのオールドスクール・デスメタルです。
ジャケ、SE、サウンドづくり、曲調(疾走しすぎないのが良い)、デス声(あえてグロウルとは言わない)、どれをとっても微笑ましい。
ギター・ソロがかなりメロディアスではあるのですが、決してメロデスではありません。
ひたすら心地いい、繰り返し聴いてしまうアルバムです。


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Wanna Take a Ride (2022-05-05 21:28:02)

清々しいまでに一点の曇りもないメロディアス・ハード曲。
何だろう、BAD HABITの1stを聴いた時の感動に近いかなぁ。
時代に合おうが合うまいが、ただひたすらに好きな音楽をやろうっていう気持ちが感じ取れます。


IRON MAIDEN - Senjutsu - The Writing on the Wall (2022-05-05 21:20:51)

トラッド/フォーク風味を取り入れたブリティッシュHR的な曲。
和みます。


SQUAREPUSHER - Big Loada - A Journey to Reedham (7am Mix) ★★★ (2022-05-05 20:44:58)

郷愁を誘うちょっと懐かしいゲーム音楽っぽいメロディがまずツボです。
そこに複雑で刺激的なリズムが奇跡的融合を果たし、独特の疾走感を持った超名曲に仕上がっています。
この曲が彼の作品で一番好き。

ジャズ・ピアニストの桑原あいがai kuwabara trio projectでカヴァーしていて、驚愕しました。


SQUAREPUSHER - Big Loada ★★★ (2022-05-05 20:33:20)

'97年のEP(ミニアルバム)です。オリジナルは7曲入りで、後で12曲入り盤が出たようです。私が持っているのは7曲入り。
常に新たな可能性を追求し続ける彼の音楽はどの時期も面白くて、かれこれ二十数年間追い続けていますが、それでもやっぱりこの作品が一番好き。
人懐っこいメロディと超高速リズムの融合具合がお見事。どの曲でも実験が繰り広げられていて、スリリングで飽きさせません。
この作品に衝撃を受け、大学時代はとにかくブレイクビーツ/ドラムンベース/デジタルハードコア/インダストリアル系のアルバムを買い漁っていました。あとジャズ/フュージョンに興味を持ったのも、この辺が入り口だったなぁ。
今聴いても新鮮な傑作です。


APHEX TWIN - Richard D. James Album - Yellow Calx (2022-05-04 21:20:54)

切ないメロディに細かいドリルンベースと珍妙な音が組み合わさり、歪みながらもバランスの取れた不思議な世界が提示されます。
スウェーデンのピアニスト、フレドリク・ルンドベルグ(Fredrik Lundberg)のカヴァーを聴いたら、改めてメロディが美しい曲だなと、惚れ直しました。
実はメロディ・メイカーとしても優れた人なんだよなー。


APHEX TWIN - ...I Care Because You Do ★★ (2022-05-04 21:12:19)

知名度や衝撃度は『RICHARD D. JAMES ALBUM』の方が上かもしれませんが、同時期に聴いていたこれまた怖い顔ジャケ(?)アルバムである本作にも、それはそれは衝撃を受けたものです。
それまでリズムやメロディやテクニックや速さや重さが音楽を気に入る目安だったのですが、「変な音」ということがそれだけで魅力なのだと、目からうろこ体験をさせてもらいました。
「ズチョ」「ピビョ」「ミヂャ」みたいな音を反復して歪な音楽を提供する変な男に、音楽の楽しみ方を開拓してもらっちゃいました。
あれから20年以上経っても、まだ新鮮です。


THE DILLINGER ESCAPE PLAN - Irony is a Dead Scene - Come to Daddy ★★ (2022-05-04 20:59:20)

APHEX TWINの原曲には当時かなりはまって、輸入盤屋でVHSのビデオ・クリップ集まで買っちゃったっけ。青春の思い出の曲でした。
ドリルンベースは人間にはプレイできない音楽だと思って聴いていたのですが・・・まさか人力でカヴァーする人達が登場するとは。
でもこのメンバーなら納得。
出来にも感服。
すげー。


THE DILLINGER ESCAPE PLAN - Irony is a Dead Scene - Pig Latin ★★ (2022-05-04 20:50:29)

ハイテンションで狂っててアホでめっちゃイイ!
SEPULTURAの超名曲「RATAMAHATTA」やKORNの「TWIST」にもに匹敵するなんて言ったらほめすぎでしょーか。
楽しいなー。


THE DILLINGER ESCAPE PLAN - Irony is a Dead Scene ★★★ (2022-05-04 20:47:23)

振り切れてる、至高の一枚デス。この組み合わせサイコー。
「たぶんこんな風になる」っていう予測を余裕で超えていて、感激しました。
カオティックなバンドをさらにカオスにぶち込み、それでいてMR. BUNGLEやFANTOMASよりもはるかに整っていて、普通にかっこいいから聴きやすい。


HELLOWEEN - Helloween - Rise Without Chains ★★ (2022-05-04 20:36:21)

この曲はアルバム中でも、かなりのお気に入りです。
歌メロは安定のアンディ節ではありますが、リフに面白味もあり、3人ヴォーカル体制ならではのコーラスも良いアクセントになっています。


AEROSMITH - Draw the Line - Draw the Line ★★ (2022-05-04 20:25:54)

この間、何気なく再生したこの曲がやたらかっこよくて、何て独自性の強いリフだろう、と痺れまくった次第です。
が、ここの書き込みを見ていたら・・・「カエルの合唱」!?
全く意識したことがありませんでした。これから、そうとしか聞こえなくなるのかなぁ。
でもやっぱり、かっこいー。


JUDAS PRIEST - Demolition - Metal Messiah (2021-11-28 00:44:39)

皮肉の効いた、ニヤリとさせられる1曲。
やっちゃえやっちゃえって、こんなラップ・メタル・アレンジも飲み込んじゃう大らかさが好きでした。
この頃はメタルの色んな可能性を広げようって挑戦してたんだよなー、としみじみ。


JUDAS PRIEST - Demolition - Subterfuge ★★★ (2021-11-28 00:36:11)

やっぱり今聴いても楽しい。時の流れに耐え得る名曲です。
ダンサブルで、アレンジも色々凝ってて、ライヴで大合唱したい曲。
当時のニュー・メタル的でもありますが、巧く独自性を出していると思います。大好き。


KKS PRIEST - Sermons of the Sinner - Hail for the Priest (2021-11-28 00:15:42)

出だしのところで、お、これはちょっと面白い曲になりそう・・・と思ったら、途中からは普通のメタル・ソングで拍子抜けしました。
JP風でもあるのですが、MANOWAR風にも感じます。
曲名から歌詞からフレーズからJPラヴ(未練たっぷり)なK.K.の気持ちがダダ漏れで微笑ましい。


KKS PRIEST - Sermons of the Sinner - Hellfire Thunderbolt ★★ (2021-11-27 23:57:52)

清々しいまでにヘヴィ・メタルしている曲。
あほらしいタイトルに、爆発音のSEが炸裂しまくるところなんて、ダサすぎて逆に感動します。PRIESTって、そういう曲多かったよなー。
単発で先行配信されたのを聴いた時よりも、アルバムの流れの中で聴いた時のほうが断然興奮しました。
こういう作りこみ具合、イメージの増幅させ方が、熟練の技。


KKS PRIEST - Sermons of the Sinner ★★★ (2021-11-27 23:43:37)

グレンなしでPRIESTを名乗れるなら、俺がRRIESTやっても良いじゃん。戻りたいのにバンドに戻らせてくれないし。もういいや、リッパーと一緒にやっちゃえ。

・・・って感じでしょうか? どちらが本家・元祖と名乗っても良いような、限りなくJUDAS PRIEST的な分家バンドです。そのうちHELLOWEENみたいに皆で一緒にやれたら良いね。
ギターのパートナーはHOSTILEのA.J.ミルズ。ベースはDIRTY DEES、VOODOO SIXのトニー・ニュートン。ドラムはレス・ビンクスが負傷離脱したため、リッパーとTHE THREE TREMORSでも一緒にやってるCAGEのショーン・エルグが叩いています。
音楽性は'80年代PRIEST回顧型のキャッチーでメロディアスなHM/HRです。激しくスピーディーな鋼鉄曲も、ライヴで大合唱になりそうなフレンドリーなロック・ナンバーもそろえています。古き良きHM/HRファンには感涙ものの名盤になるであろうアルバムじゃないでしょーか。
JP風であることに批判もあるようですが、デビュー以来数十年ソロ作も出さず、JPの曲だけずっと作っていたK.K.がこういう音楽を演るのは意外性も何もありません。HALFORDが許されるなら、こちらもOKでしょう。
バンド名はもちろん、曲名や歌詞やアートワークの確信犯ぶりと言い、グレンと俺が作る曲こそがPRIESTなんだよっていう主張が露骨に示されています。「The Sentinel」の続編まで作っちゃった。
まあ正直、『DEMOLITION』で提示してくれたユニークなメタルの続きを聴きたかったなという気持ちもあり、冒険が少ないのは残念です。リッパーが余裕で歌いこなしているので、次はもっと彼を限界まで追い込むような超絶曲を希望します。
でも少なくとも『REDEEMER OF SOULS』『FIREPOWER』とは同等以上のクオリティ(過去の焼き直しフレーズの多さもどっこいどっこい)。余力もありそうだし、今後が楽しみなバンドです。


Frost* - Others ★★★ (2021-03-21 20:24:21)

'20年発表のEPです。配信のみのリリースのようです。
CDで聴きたいときは'20年発表の8枚組『13 WINTERS』を購入する必要があります。悩んでますが結局買っちゃいそうな気がします。そのくらいの価値はある。
'16年の3rd『FALLING SATELLITES』のアウトテイク集らしいですが、3rdでも尖っていた「Towerblock」をもっと発展させたような曲がずらり。一気に前進し、とてもユニークな音楽を生み出しています。
リズムや音づくりは世界中の様々な音楽要素を取り入れ、前衛的とすら言えるハチャメチャぶりなのですが、それでも人懐っこくてメロディアス。
ポップスにトラップ/ダブステップ系の変てこなリズムや音を融合させているZeddとかSkrillexがこのごろのお気に入りなのですが、そういう感じの音楽にも通じます。
プログレやメタルの可能性をとてもわかりやすく押し広げてくれる稀有なバンドによる意欲作です。


Frost* - Falling Satellites - Towerblock ★★ (2021-03-21 20:08:43)

ダブステップを取り入れた印象的な曲。それでいてメロディアスでとてもきれい。
'16年なんてジャニーズもハロプロもとっくの昔にダブステップを導入しているし、KORNなんて何年も前にアルバム丸ごとで使ってるし、全然「プログレッシヴ」じゃなくて時代遅れじゃんという指摘もあるかもしれません。
でもこんなに美しくもさわやかかつテクニカルなロック/メタル・ソングに、ぶち壊しなSEとぐちゃぐちゃアレンジを加えて違和感なくきれいに着地させるって、とんでもないセンスだよなーと思うのです。
新規要素に振り回されず、消化して使いこなしています。
それと、デモ音源を聴くと元のネタはダブステップは関係なくて、ガシャンと何かが割れる音がインダストリアル的に効果音としてSEに使われたバックに、ちょこっと切ない歌を入れたくらいのもので、これが完成形に至るまでの過程(変遷)があまりにも興味深い。
こういったアイディアはさらに'20年のEP『OTHERS』で拡大適用され、プログレメタル界隈でもちょっと別格な存在感を発揮している感じがします。


Frost* - Falling Satellites ★★ (2021-03-21 19:53:37)

この作品から遡って前2作も聴きましたが、どれもこれも高品質のアルバムで、本当に外れがありません。なんて魅力的なバンドでしょう。
プログレ(プログレメタル)にポップな歌メロ(心地よいコーラス)、美しいメロディ、エレクトロ/インダストリアル的要素を盛り込んで、一筋縄ではいかない複雑な要素が混然一体となった音楽。
アルバムのコンセプトは、衛星が落ちてきて破滅する的なものかと思ったら、なんだか人生を楽しもう的ポジティヴなメッセージらしいですが、どうなんだろう。よくわかりません。
でも単純に、音に関してはただただ聴いていて快感なんですよね、このバンドって。
決して頭でっかちで終わらない、リスナーにやさしい進歩的技巧派ロック。練達の職人が作り上げた逸品です。


RIVERSIDE - Out of Myself ★★★ (2021-03-21 19:32:20)

『OOM』('03)/『SLS』('05)/『REM』('07)と続く「リアリティ・ドリーム三部作」の1枚目です。('05年のEP『Voices in My Head』や'11年のEP『Memories in My Head』も恐らく同様のコンセプト)
頭の中にいる「彼女」と怯える「彼」、受容と拒絶、悲しみと恐怖、現実と夢(レム睡眠)・・・睡眠時随伴症や統合失調症が関係しているんだろうなという感じの歌詞ですが、なにぶん入り組んでいて、誰(どの人格)がどの立場でどの時点の話をしているのかきちんと理解するのは難しい。
小難しいことはともかく、哀メロたっぷりの陰鬱プログレが好きな者にはたまらない作品です。翳りを帯びた歌声と、湿り気たっぷりのギターのトーンが鼻血ものです。メロディの充実具合が最高。
ゴシック/ニューウェイヴ/アンビエント/トリップホップなんかの影響もあり、メタル的激しさは薄めですが、そこがいい。独自の音楽性を持ったバンドです。
メンバー自身が公言しているように、MarillionやPorcupine Tree、Anathema、Pain Of Salvation、Pink Floyd、Dead Cam Dance等の影響も見て取れますが、きちんと消化して自分たちの個性を確立しています。
後の更に非メタル化が進んだ作品も良いのですが、この三部作の頃が適度にメタル耳に刺激的で、メロディのクサさ加減もめっちゃ好みなので、気に入っています。


HAKEN - Affinity ★★★ (2021-03-06 17:48:51)

'16年発表の4thアルバムです。('08年のデモ『Enter the 5th Dimension』を含めれば5作目)
歴代の様々なプログレ/プログレメタルの要素を取り込んだ、多様な要素のあるプログレメタル・バンドというのが、何枚か聴いての印象です。海外ではかなり人気バンドの模様。
多彩な音楽性と、バランスよく盛り込まれたモダンさ、そしてメロディ・センスの良さが、このバンドの魅力でしょうか。特にキーボードの叙情フレーズとヴォーカルの浮遊感を感じさせる歌唱法が魅力的。
ただし、この手のバンドの宿命として、長尺の曲で「楽器バトルのためのインスト・パート」が始まった途端、没個性の「DREAM THEATERもどき」に聞こえて魅力が半減するのが玉に瑕でした。
ところが、このアルバムだけはDREAM THEATERよりもCYNICを連想させる非現実的浮遊感が優勢となり、またどのアルバムよりもエレクトロニカ風モダン・アレンジを増量したことで、一気に「最先端プログレメタルの最右翼」と言いたくなるような傑作に仕上がりました。
イントロから2曲目への流れや、6~8曲目の畳みかけはもう、個人的ツボを突きまくりでたまりません。一般的プログレメタル・ファンには15分超でLEPROUSのエイナルも参加した(5)「The Architect」がとどめの一撃になりそう。
プログレメタルは好きだけど飽きてきたなーというような人におすすめしたい、新感覚の名盤です。あ、FROST*のファンは気に入ると思います、これ。


Leprous - The Congregation - Red ★★ (2021-03-06 17:18:56)

エレクトロニカ系の音づくりが面白い曲。でもこれ、プログラミングじゃなく演奏でしょうね。見事な換骨奪胎。
機械のような正確なリズムながらも、ぎこちないズレを感じさせるひねくれたフレーズが、まさに「現代のバンド」です。
でもって、変なだけでなく、暗く妖しく美しい。
ソングライティング能力の非凡さ、そして自分たちの強みを自覚している点が頼もしいなぁ。


Leprous - The Congregation - The Price ★★★ (2021-03-06 17:01:51)

こんなおしゃれなヘッドバンギング、見たことないw
メンバーみんなで頭を振ったり振らなかったり。ヘドバンだけでもPVが面白いです。あんまりみんなおそろいで、おそ松くん達がヘドバンしてるみたい。
まあそういうネタ感はおいといて、印象度抜群のリフと独特の「タメ」が、なんともたまりません。
タメのあるリズムが印象的な名曲、例えば「We Will Rock You」「Immigrant Song」「Back in Black」にも比肩し得るんじゃないかなんて言ったらさすがに暴言でしょうか。
叙情的で美しい歌メロも、蕩けます。


Leprous - The Congregation ★★★ (2021-03-06 16:49:21)

'15年発表の4thアルバムです。2010年代のプログレ・メタルの中で余裕で五指に入る出来ではないかと思える大傑作です。
(1)「The Price」のPV(スタイリッシュな映像も素晴らしい!)を1回視聴しただけで、虜になりました。なんという新鮮さ! BIFFY CLYROの4thやHELMETの1stを初めて聴いた時にも似たこの衝撃。リズムの工夫だけでも音楽の印象はこれだけ変わるのだなという認識の書き換えに驚かされる1枚です。
5thと6thも名盤と言える出来ですが、彼らの最高傑作はこれだと思っています。とにかく前進/実験を徹底しています。
この作品の肝は、「間」「キレ」「ズレ」「ループ」です。
反復フレーズがもたらすトランス感覚を巧く活かしつつ、バンド全体がシンクロしたリズムの刻みと計算しつくされた音の引き算(休符)を効果的に用いて意外性とグルーヴを生み出し、また各パート(ヴォーカルすら楽器化)のスピード差によるリズムの複雑化がたまらない音楽的スリルを味わわせてくれます。
(1)(2)(6)(7)を聴いてみれば、その革新性と切れ味の鋭さがわかると思います。
言ってみればブレイクビーツなどのエレクロニカ系統の音楽を人力の超絶技巧で演奏しているような感覚なのですが、そこにメタルならではの演奏・歌唱の強靭さが肉体性を加え、さらにブラック/ゴシック由来の暗黒/叙情成分がツボを刺激しまくるのです。
ここでしか聴けない音、この時代でしか生まれ得ない音楽が鳴っているアルバムです。これぞプログレ。それでいてただの「歌モノ」として聴いたって魅力的。完璧です。


Leprous - Coal ★★★ (2021-02-28 19:40:18)

'13年発表の3rdアルバムです('06年の自主制作盤『AEOLIA』を含めれば4作目)。
前作までは合間に入るブラック・メタル的咆哮や攻撃性を盛り込んだ幅広い音楽性が特徴的ながら、基本的には一般的「プログレ・メタル」の範疇に入るバンドという印象でした。ところが、日本盤デビューとなった今作では完全に個性が確立されています。
ジャケのアートワークから暗黒世界の住人であることを主張しつつ美意識のあるバンドであることを露にした上で、ブラック由来の攻撃性も捨て去らずにゴシック的耽美性を大幅増量し、同時に真の”プログレ”たることを証明するかのように一曲ごとに実験を推し進めます。
エイナル・スーヴェルグ(vo,key)の姉の夫であるイーサーンも、ブラック・メタルに留まらずにプログレッシヴな音楽を追求していますが、教え子たる彼らは今作で完全にこのバンドならではの進歩的メタルを形作ることに成功しました。
どれだけ多彩な要素を曲に盛り込もうと、どれだけ演奏陣が高速で複雑なフレーズを奏でようと、エイナルのメタル・シンガーとしては稀有な美声がミドル/スロー・テンポに曲を固定し、暗鬱で悲痛な歌を紡ぎ出して「〇〇系」や「○○的」と括れない「LEPROUSの音楽」を現出させるのです。
これには恐れ入りました。
アルバム全体通して素晴らしいのですが、特に(5)「The Valley」は格別です。鉄壁のリズム陣が緊張感を高め続ける中で、伸びやかな歌声が全てを包み込み、圧倒します。


IHSAHN - After ★★★ (2021-02-28 19:22:52)

IHSAHNのアルバムはどれを聴いても実験精神旺盛で、内容も千変万化するので、いつも「面白いことやってんな~」と思うのですが、バランスで言うとこのアルバムが一番素直に「かっこいい! 個性的!」と感じられました。
まず曲がどれもこれも良い。そしてサックスが見事に効果を上げています。実に刺激的。(ロック・リスナーはサックスを軽視しがちですが、コルトレーンやジョン・ゾーンを聴けばわかるように、サックスの暴虐性は時にエレキギターを凌ぎます)
この手の音楽って、「音は奇抜で興味深いけど曲として魅力的かと言われれば・・・」というものが多い印象があります。でもこのアルバムの楽曲はアレンジが絶妙な上、ちょっとしたリフのメロディすら耳を惹くので、退屈しません。
まあ、ブラック・メタル的な狂気や暴虐性を求める人にはおすすめしません。けれども、「誰もやらない斬新な音楽」を追求し続ける姿勢は「プログレ」の権化のようで、個人的にはリスペクトせずにいられません。
このアルバム、たぶん30年後に聴いても新鮮ですよ。