AC/DC初体験は『BLOW UP YOUR VIDEO』だったのですが、遡って聴こうとしたときに初めて手にしたのがこの作品でした。 Vo.がブライアンになってからの一作目ですが、鎮魂の鐘などボンに対する痛切な思いを感じるヘヴィな作品であると共に、タイトルトラックなどにみられるある意味キャッチーなリフワークが秀逸な名盤です。 AC/DCで最も好きな作品は?と訊かれると、本作を挙げますね。
'85年発表。通算・・・何作目だ?これ。 どうもAC/DCのアルバムの枚数って数えずらいよね。オーストラリア盤2枚が1枚に編集されてメジャーデヴュー盤になっているとか・・・。CD化されていないオーストラリア盤と『LIVE AT ATLANTIC STUDIO』を除くと11作目ですか?間違っていたら御免なさい。 このアルバム、世間的評価としては"地味"な1枚とされているのだろうか。あまり誉める言葉を聞かない。だがしかし、彼等のポップでキャッチーな面が嫌味なく出ており個人的にはお気に入りの1枚である。 1曲目「FLY ON THE WALL」、2曲目「SHAKE YOUR FOUNDATIONS」、4曲目「DANGER」、7曲目「STAND UP」」などが良い。
2000年発表。 AC/DCってたまに無性に聴きたくなる。"全部同じに聴こえる"なんていう方もいるかもしれないが、そんなことはない。本当にこの人達は歩くリフ袋というか、リフのアイデアが尽きることがないのが凄い。 ビールをガンガン飲りながら聴きたいのが『HIGHWAY TO HELL』とか『BACK IN BLACK』だとしたら、本作はどちらかというとウィスキーでもあおりながら聴きたい作風。渋い。渋いがハード。なんか聴きながらやたら元気になってしまう彼等の音楽は、本作においても健在。たいしたもんである。格好良いぞ!親父!
'85年発表。8枚目のスタジオ作にして、ジョー、ブラッド復帰作。そう、復活作と言う鳴り 物入りの発表だった。「低迷期3部作」第3弾。・・・まあ要するに復活に失敗してしまったわ けなのだった。 1曲目はジョーのソロ作のタイトルにもなった、「LET THE MUSIC DO THE TALKING」。出だしとしてはかなり格好良い。ただし、この勢いが続かない。 本人達も後に自覚するのだが、本作発表時点で、本気になってまた頂点を目指そうと思っていたメンバーは皆無であったようだ。ドラッグも止められず、楽曲も昔自分達が作っていたものを無 理に真似たような、なにかちぐはぐな出来。それが本作の印象である。 LAメタル全盛期に、'70年代テイストを纏って「復活」を声高に叫んでも古臭さが匂いたつ だけであったが、それでも何故か「駄作」と言い切れない。それが私にとっての本作である。 「出来の悪い子ほど可愛い」というか、なにか不真面目な部分はあれど必死なところが見え隠れ しているのが好きなのかもしれない。「味わい深し」と言っておこう。
'78年発表。ライヴ盤。 初めて購入したエアロがこれだった(ん?『PUMP』が先か?聴き始めたのは『ROCKS』と『PERMANENT VACATION』からだが)。 というのは、ラジオで聴いた「BACK IN THE SADDLE」のライヴヴァージョンがあまりにも格好良かったから。 「BACK IN THE SADDLE」はスタジオヴァージョンも、鉈をぶん回すヘヴィさに痺れたもんだが、ライヴヴァージョンはさらにグッとくるねえ。 へたなベスト盤買うより、このライヴ盤聴いた方が良いと思う。HRの醍醐味どころかロケンローの真髄にも触れることが出来る本作は、勿論名盤。
'82年発表。7枚目のスタジオ作。 「低迷期3部作」(勝手にそう呼んでいるが、『NIGHT IN THE RUTS』 ~『DONE WITH MIRRORS』までの3枚)の中では第2弾である。 多分本作は一般的には評価が低いのかもしれないが、実のところは勝負作だったのだ。 1曲目からやたらとテンションの高いスティーブンのVoが、本作にかける意気込みを 十分すぎるほど感じさせる。なにせジョーが辞めてブラッドも去ったため、エアロは両 翼をもぎとられたようなもの。ここが踏ん張りどころだった。 というわけで、本作は個人的には気合の入った充実作という位置付けである。 楽曲も粒揃い。ただ、やはりジョーとブラッドが不在であったのが、エアロであってエ アロではない不思議な雰囲気を醸し出していることは否めない。
'82年発表。ライヴ盤としては3枚目・・・だっけ? 『FIRE OF UNKNOWN ORIGIN』発表後のライヴなので、「BURNIN' FOR YOU」を含む名曲の数々が聴けます。 初期の頃の楽曲も代表的なものはおさえてあるし、下手なベスト盤(また、BOCには下手なベスト盤多いんだよ・・・。いや。持ってるんだけどさ・・・。『CAREER OF EVIL』・・・)を買うよりよっぽど良いでしょう。 楽曲自体も初期の頃のものは、オリジナル収録を聴くと少しテンポが遅かったりするけど、ライヴではややアップテンポで演奏にも熱が入っているので格好よさが増しています。例えば「DOMINANCE AND SUBMISSION」とか。 鉛筆によるジャケットアートも、BOCワールドの魅力を余さず表現。いやあ。たまらんです。
'91年発表。1stアルバム。 正直、私個人としては「POPSCENE」を発表し、2ndで化けてからの彼等により愛着を感じるのですが、本作にも良い楽曲があります。1曲目の「SHE'S SO HIGH」も良いのですが、2曲目の「THERE'S NO OTHER WAY」と3曲目の「BANG」がお気に入りですね。 特に「THERE'S NO OTHER WAY」はヴィデオ・クリップも少し笑えますね。歌詞が全く関係無い内容なのだけれど、シュールです。「BANG」は歌詞の内容が少し深い・・ような気がします。気のせいかもしれません(笑)。
'94年発表。3rdアルバム。 おそらく、本作をBLURの最高傑作に推す人は多いのではないでしょうか。 私は前作の方が好みですが、本作もかなり良い楽曲が収録されています。 好きなのは3曲目の「END OF A CENTURY」、4曲目の「PARKLIFE」、15曲目の「THIS IS A LOW」などです。 ただし、本作からGの割合が急速に減少していったため、後にギタリストが脱退してしまいます。本作発表後の来日公演をクラブチッタ川崎で観ましたが、ライヴはロックでしたね。 余談ですが、男の観客が少なかったため、後ろの女の子達がブーブー言っていたのには申し訳ないことをしました。そりゃあ、でかいのが前にいるとねえ。今は大人だから多分後ろで観てるでしょうね。
'97年発表。ロブ=ハルフォードにとっての『RESURRECTION』と同様の位置付けができると思う。いわゆる復活作である。ただ、ブルースの場合は決して駄作は発表してこなかったので、このアルバムでHMのフィールドに"帰ってきた"時には嬉しい反面「無念だったろうな・・・」と少し同情を覚えた。 しかしそれは余計なお世話だった。今のブルースはMAIDENにいることをこの上なく楽しんでいるようだし、HMが嫌になってMAIDENから抜けたのではないことが明白だ。 さて、本作である。徹頭徹尾HM。しかも相棒にエイドリアン=スミスを呼んでいる。鬼に金棒とは正にこのことだ。MAIDEN時代からこの2人が書いた曲はキャッチーでハードでスピーディーな名曲が多い。なかでも聴き所は6曲目の「ROAD TO HELL」。やった本人も「あまりにMAIDENっぽかったので収録するかどうか迷った」と言っていたが、こんな名曲を闇に葬り去るなどとんでもない話だ。収録して大正解である。
買いました。予告したとおり。 インストゥルメンタル主体の楽曲構成で、ツインリードのハーモニーが印象的なのはメイデン直系と言って良いと思います。 本作を評価する際のポイントとして、サンプルCDで聴いた「SUFFOCATING UNDER WORDS OF SORROW(WHAT CAN I DO)」を超えるか、もしくは同レベルの楽曲が何曲収録されているのかが最も気になるところでした。 大丈夫。合格です。 冒頭のイントロがもうかなり美味しく、②もなかなか格好良い曲で、③はミニアルバムでお馴染み、④で少し雰囲気を変え、⑤で再び疾走、⑥以降、後半になると更に良くなります。 メイデンのリズム隊がスラッシュメタル仕様になったような感じで、⑤を初めて聴いた時に感じたエモコア・メロコアの影響や、曲調がロックンロールだというのは間違っていたことを確認しました。これはHMです。 また楽しみな新人が出現しました。この路線を貫くというのなら、どこまでもフォローします。
'90年発表。13枚目。あの全米で大ヒットした復活作『LAP OF LUXURY』の次作である。 最初に断っておくが、私はあの『CHEAP TRICK AT BUDOKAN』がピンとこなかった人間である。しかも中古盤屋に売ってしまった。だから、正直なところこのバンドの持ち味というものを、ひどく偏った見方で捉えていると思う。 ゆえに、本作も外部ライター大賑わいで、CHEAP TRICKのファンからは評価が低いのかもしれないが、私から言わせてもらえば大傑作である。全曲捨曲無し。どの曲も耳を捉えて離さない良いフックを持っている。しかも抜きん出て出来のいい曲を2曲も含む。ハードポップ路線での代表格が6曲目の「BUSTED」、バラードの代表格が9曲目の「WHEN YOU NEED SOMEONE」である。特に後者に関しては、これまでに聴いたバラードの中でもトップの5曲に入る傑作だと、信じて疑わない。 本作を聴いてしまうと、全米大ヒットの前作が単なるプロローグにすぎなかったと思えてくる。傑作。