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クーカイさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 1-100

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クーカイさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 1-100

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IRON MAIDEN - A Matter of Life and Death ★★ (2006-09-12 22:02:00)

何の問題もない傑作である。
これを傑作と言わずして、どのような作品を傑作と言うのか。
聴きこまなければ理解できない作品では決してない。一聴して即座に魅力的なメロディの奔流に圧倒され、終わるとまた聴きたくなる。聴きこめば聴きこむほどさらに良くなってくる。
本作には過去のメイデンの全てが凝縮されているが、単にそれだけでなくそこからさらに一歩進んでいる。現在進行形で進化している。
正直、(ライヴ盤を除き)8作目以降は「非常に良いのだが、アルバムトータルとして7作目以前の作品群を超えていない」というふうに評価していた。それでも「他のバンドの作品より遥かに好き」だし、変わりつつある彼等に対し「仕方がない」との諦念にも似た感想を抱いていた。とはいえさすがに8作目と10作目は厳しかったが。
前作にしても、ギターにエッジが戻りツインリードが魅力的な楽曲がいくつかあったことは嬉しかったが、メロディの良く言えば「ラフ」「ライヴ感溢れる」点、つまり悪く言うと「単純」さは完全に改善されていないように思え、それが少し残念だった。
しかし、ここにきて本作のような作品が発表されるとは。
私が思うに、あえて似た作風の作品を挙げるとすると6作目が挙げられる。しかし、楽曲構成の複雑さ、にもかかわらずグイグイと聴き手を引っ張っていくメロディの魅力は6作目を凌ぐ。
いずれにせよ、1作目から7作目までの傑作群に比肩する、あるいはそれらを凌駕するのが本作である。重ねて言うが、疑いようもない傑作だ。


ANTHEM - Immortal ★★ (2006-09-12 21:30:00)

最近あまりCDを買わない。
買うのは「これは聴かなきゃ」という作品に限っている。
本作は当然「聴かなきゃ」という作品で、皆さんにも「これは聴かなきゃ!」とお勧めする。
上の方々も書いておられるが、現時点での最高傑作は本作であると断言して良いかと思う。再結成前も後もひっくるめて。
個々の楽曲が良いのは言うまでもないが、なによりも特徴的なのはキャッチーな楽曲(今まであえて封印していたと思われる)が含まれていることだ。③と⑩の2曲の存在は非常に大きい。
これまでは「全曲良いんだが、欲を言えばもう一味欲しいかな・・・」と少し思ったことが実はあったのだが、本作は完璧である。楽曲群の並びにメリハリがつき、剛直な曲はより剛直に、メロウな曲はよりメロウにと、曲の差別化がはかられ一層魅力が増している。
凄い作品だ。


VANGELIS - Blade Runner ★★ (2006-07-24 22:00:00)

'94年に突如リリースされた、映画『BLADE RUNNER』のサウンドトラック。
映画は(カルトな)傑作で、原作も傑作であるが、両者の共通点は意外と少ない。そして、このサウンドトラックも、映画・原作と少し異なる独自の世界を構築している。
映画は「記憶」をめぐる哲学的考察を、近未来のディストピアを舞台にハードボイルド風に展開した。原作は「生命」と「宗教」について考察した。そして本作は映画の舞台となった国籍不明で猥雑な未来を音で描いている。非常に視覚的な音楽だ。傑作である。


AVENGED SEVENFOLD - City of Evil ★★ (2006-06-30 23:56:00)

まずは、大喝采である。
上の方々が書くように、アメリカでこの音がそこそこ売れてるのには驚きだ。
偉い。頑張れ。
ただ、上記に述べたことと異なるレベルの話なので、一人のおっさんHMリスナーの愚痴として読んで欲しいのだが、私にはどうも以下のように聴こえてならない。
リズムがジャーマンというよりファンパンク・メロコアで、その上にメロディアスなギターが乗っかる。
自身を省みるに、何故あれほどまでにHELLOWEEN(1st・2ndの頃)が好きだったのかというと、リズムがスラッシュメタルだったからだ。スラッシュメタルのリズムにメイデンというのがHELLOWEENである。そう断言したい。そしてそれは新しくも格好良かったのである。
そういう意味で、本作については「偉い。良くやった。頑張れ」と応援する一方で、リズムが鼻について聴きこめないでいる。やはり、若人ゆえに同時代的に流れていた音楽の影響はまぬがれないのか・・・。
おじさんにはちょっとつらい作品である。アメリカ出身の若手にもう手を出さない方が良いと思わせるくらいの。


PEARL JAM - Pearl Jam ★★ (2006-06-30 23:41:00)

例えていうなら、「旧友からもらった手紙」である。
とりあえず、必ず聴く。
他のアーティストではRUSH、LOU REED、U2、IRON MAIDEN、DEEP PURPLEがそうだ。
聴いた結果文句を言うこともあるが、必ず買って聴く。
切って捨てることはしない。期待を裏切られたとしてもだ。
本作に限って言えば、期待以上の出来だ。溌剌としている。
それが、ただただ嬉しい。


BLACKMORE'S NIGHT - Shadow of the Moon ★★ (2006-03-05 22:47:00)

たまに、無性に聴きたくなる。
キャンディスのVo.はこの1stではまだ若干頼りなさげな部分があるが、基本的に癒し系なので十分。まあ及第点。
ROCKじゃあないが、こういうのも良いよね。


BLACKMORE'S NIGHT - The Village Lanterne ★★ (2006-03-05 22:41:00)

1st以来、久々に購入した。
別に嫌いなわけでなく、敬遠していたわけでもないのだが、いつでも聴きたいという音楽ではないので・・・。
私はリッチ-のファンだが、基本的にこのバンドはキャンディスのVo.を聴かせるためのものだと理解しているので、キャンディスの歌を聴きたい時に聴いている。リッチ-のギターは・・・。う~ん。やっぱりエレキを狂ったように弾き倒しているほうが好きだなあ。まだ・・・。
そういう意味でENYAに接するようにつかず離れずだったのだが、本作はエレキギターの割合が増えて、凄く嬉しい。もちろん内容は良い。
Vo.への拘りが強く、どんなに上手くても飽きるとポイのリッチ-が、随分長く一緒にやっているという見地からも、キャンディスのVo.はもっと評価されて良いと思う。


RAINBOW - Live in Munich 1977 ★★ (2006-02-19 18:11:00)

これは「宝」である。
オーストリアで逮捕されたリッチ-だが、釈放直後に記録されたのがこの作品である。
逮捕時の衣装そのままでステージに上がっている。ショウの開幕が深夜12時である。それなのに観客のほとんどがリッチ-を待っている。等など。存在自体が奇跡的な映像作品である。
ライヴとしては、ボブ=デイズリー曰く当時の平均的なライヴ(もっと良いライヴがあったってことだ!)らしいが、そりゃあもう、良くないわけがない。最高である。
ミュージシャンはライヴでアルバムが再現できて当たり前、アルバムで提示した以上の何かをどれだけ見せられるかというところに真価が問われる。そういうことが当然だった時代があったんだなあとしみじみ思わせられる作品である。
今、新人~中堅クラスのバンドでこのようなライヴが出来るバンドが存在するだろうか。ファンはあまりバンドを甘やかさない方が良い。下手糞なバンドには「下手だ」と指摘してあげたほうが、お互いのためだ。


DEEP PURPLE - Rapture of the Deep ★★ (2006-02-19 17:50:00)

前作の完成度を上回るものを期待していた者として、今作の地味さ加減は少々残念に思った。
しかし、駄作なのかというと、そうではないと思う。アレンジもそれなりに練られているし、ギターとキーボードの絡みも随所に見られ、安心して聴けるスリリングな演奏という彼等ならではの世界をしっかり作り上げている。
「超スルメ盤」とでも名付けておきたい。良さがしみじみわかるまでには結構かかるが、うまみは十分だ。
しかし、もうあと何枚リリースできるかわからないのだから、もっと野心に満ちた作品を望みたいのだが、それは無理な話か・・・。せめてアップテンポなロックした曲をあと2曲ほど収録してもらえないだろうか。


DISTURBED - The Sickness ★★ (2005-11-26 18:27:00)

3rdが気に入ったので、聴いてみた。
良い。3rdの方が好きだが、この1stもなかなか格好良い。
このバンドの場合、Vo.の表現力の豊かさと説得力が武器だということが、しみじみわかった。「SHOUT」のカヴァーにちょっとびっくり。これもいいんじゃないか?


DISTURBED - Ten Thousand Fists ★★ (2005-11-26 18:22:00)

実は,最近最も気に入って聴いているのがこの作品だったりする。
ずーっといわゆる「NU METAL」の一つだと思い込んでいた。
そもそも、2ndを試聴した時ハードコアっぽさが鼻についたのだ。
だが、B!誌のインタヴュー記事を読んで、少なからず興味をかきたてられた。
聴いてみると、もう何の問題も無い格好良いHMである。
気持ち良い。格好良い。嬉しくなってしまう。
このバンドがアメリカで受けているということは、実はアメリカの方が日本より全然メタルシーンが健全なのではとすら思ってしまう。
もし、このような普通のHMが評価されないのであれば、日本は本当に空洞化が著しいのだろう。メロディ至上主義が民族性かどうかは知らない。最近すこーし演歌がしみるようになってきた私は、「最後はみんな演歌かな・・・メロディ泣けるしな・・・」などと思ったりしている。


STYX - Crystal Ball - Crystal Ball ★★★ (2005-11-08 22:10:09)

このバンドに限らず、最も好きな曲の一つ。
この曲が収められたアルバムは、他の曲も全て美しい。
プログレ・ハードっぽい味付けも良し。
切なくなるような哀しげなメロディも良し。
まさしく水晶のように清冽な美しさが印象的な名曲。


STYX - Cornerstone - Babe ★★ (2005-11-08 22:03:43)

べたべたに甘~いバラード。
でも、どこかしら湿り気を帯びており、このあたりの感覚ってやはりこの時期のSTYXにしか出せない味だと思う。
このバンドではもっと好きな曲がたくさんあるので、この曲が代表曲だとは思わないけれど、しっとりとした良い曲です。


THE ROLLING STONES - Steel Wheels ★★ (2005-10-22 23:40:00)

'89年発表。
HR/HMブームがバブル経済のごとくはじける直前に発表されたためか、ストーンズにしてはどことなくハードな印象を受ける。
だが、実際のところは楽曲構成より音作りに起因し、そのような印象を受けるのだろう。
ストーンズの持ち味は、(あまり枚数を聴いていないが)泥臭い部分が多少あるところだと思う。そういう見地から判断すると、この作品は非常にスマートだ。洗練された音作りのように思える。
そう考えると、本作はストーンズの諸作品の中でも異色のような気がするが、さすがに復活作、気合が入っている。①・②・⑦・⑧・⑩は名曲だと思う。特に⑩はびっくりする。ワールドミュージック風のポップな曲で、「こんなこともやるの?」と思わされるのだが、実は理由があるのだという。それは、ジャジューカだ。元の主要メンバーであったブライアン=ジョーンズが、死ぬ前に録音していたのがモロッコの民族音楽であるジャジューカだった。
HR/HMリスナーは本作からストーンズに入門するのも良いかも。
ストーンズフリークはどう言うか知らないが、なかなかに名盤である。


SONIC YOUTH - Goo - Tunic (Song for Karen) ★★ (2005-10-20 00:57:26)

この曲が恐い。
カーペンターズのカレンが拒食症で死んだことを題材にした曲なのだが。
チュニックが脱げないのよ。ますます締め付けてくる。
なにも食べられない。


DEF LEPPARD - Hysteria - Gods of War ★★ (2005-10-17 23:43:31)

LEPPSの偉いところは、こういうスケールのでかい壮麗な楽曲をさりげなく作ってくるところにある、と思う。
最近では「PAPER SUN」とか。
この雰囲気はとても好きだ。この一曲だけでどれだけの物語を語っているか。溜息が出るくらい名曲。


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King - Moonchild (including The Dream and The Illusion) ★★★ (2005-10-17 23:34:12)

このバンドは初期に作詞専門のメンバーが居たからねえ。
なんつーか、このリリカルさ加減にもほどがあるっつーの!!
と叫びたくなるぐらいウェットな超名曲。
神秘的だし、寂しげだし、哀しげだし、可憐だし。
後半の存在は当為。
後半で宇宙の彼方に行ってしまうところに、この楽曲の本当の美しさを見いだしたい。


DEEP PURPLE - Perfect Strangers - A Gypsy's Kiss ★★ (2005-10-17 23:23:04)

再結成後の楽曲の中じゃ、これが好きだな。
全てのギターが格好良いもんな。ギランの歌メロも彼のヴォーカルにマッチしていて最高だし。なによりクラシカルフレーヴァ-のHRとして最高峰でしょ。いかにもジプシーっぽいギターフレーズは悶絶ものだよね。といってもジプシーキングズ聴いてて感じるジプシーっぽいフレーズってまた別なんだけどさ。


AC/DC - Blow Up Your Video - This Means War ★★ (2005-10-17 23:16:07)

AC/DCの楽曲群の中でも、切れている一曲だと思う。
ちょっと目がいっちゃっているような感じで、かなり暴力的。
リフの格好良さ。心地良い疾走感。
「これが戦争だ」
妙に納得。


R.E.M. - Reveal - Imitation of Life ★★ (2005-10-17 23:06:17)

これ、良い曲だけれど、R.E.M.の楽曲群の中では異質である。
こんなにストレートな楽曲って実はなかったんじゃないだろうか。
他のはみんなもっとひねているっていうか、こんなに素直じゃない気がする。
というわけで、妙に素直でしおらしく、かえって不気味な一曲(笑)。
嘘うそ。単純にもの凄く良い楽曲(笑)。


HELLOWEEN - Keeper of the Seven Keys, Part II - Dr. Stein ★★ (2005-10-17 22:55:01)

前にも書いたが、この曲があったからこそ、このバンドに惚れこんだ。
おちゃらけていながら、妙に格好良い。リフにフックがあるし、歌メロのサビもポップだ。
こういう曲があるから、1stの「HALLOWEEN」や2ndの「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」のような大曲も一層映える。なにより、こういうことをやっていた連中が居なかったんだよな。
思い出深い一曲。


LED ZEPPELIN - Led Zeppelin Ⅱ - Thank You ★★★ (2005-10-17 22:47:29)

プラントが奥さんに捧げた曲。
かれこれ20年近く前に、この曲を聴きながら
「俺も、思わずこういう曲を作って捧げたくなるような、そんな女性を妻にしてみたい」
と思ったもんだ。
だが、現実は甘くない。ふっふっふ。今の自分を省みると、大五郎でも買ってきてビールで割ってたらふく飲りたい気分になるが(注 焼酎は滅多に飲まないし、ビールで酒を割ることもしない。つまり自棄ってこと)、ともあれこの曲は神秘的な雰囲気が漂い、ただのラヴバラードとは一線を画す。
人を愛することの深遠さまで感じてしまう。
妻はどうでも良いが、子供は目茶苦茶可愛い。
これも人生の深遠な部分なのだろう。なんちゃって。


BLUR - Leisure - There's No Other Way (2005-10-16 22:48:12)

この曲のヴィデオ・クリップは最高ですね。
なんだか凄く可笑しいです。
内容はメンバーがどこかの家族の一員となって食事しているだけなんですけど。
食物の量が半端じゃないし、登場するお父さんのバックが何故かジャーンってな感じで発光するし、デーモンはカメラ目線で飯食っているし(歌っているし)、デザートのパイがまたでかくて、それを持ってくるお母さん共々、やっぱり「ジャーン」と発光するし・・・。
ぜひ見ろとは言いませんが、見る機会があったら笑ってください。
あ、そうそう。曲は軽快な良質ギターポップで、結構好きです。


BLUR - Modern Life Is Rubbish - For Tomorrow ★★ (2005-10-16 22:40:09)

私もこの曲が大好きです。
本当の名曲はジャンルはどうあれ、聴くと別世界に連れて行ってくれます。この曲は勿論ロンドンに連れて行ってくれます。
ブリティッシュならではの湿り具合、哀しげな感じ、少し皮肉で、それでいてわずかばかりの希望も見いだせるこの曲は、名曲です。


BULLET FOR MY VALENTINE - Bullet for My Valentine ★★ (2005-10-10 22:17:00)

某誌のサンプルCDに収録されていた新曲が結構格好良かったので、とりあえずこの日本編集盤を買ってみた。
というのは、B!誌のインタヴューでメイデンをリスペクトし、自らをHMバンドと公言する姿勢に非常に好感を覚えたからだ。
本盤収録の楽曲はどれもなかなかの仕上がりで、ますます好感度が高まった。だが、新作収録の楽曲の方が良く出来ていると思った。
1stは必ず買う。


BUCKCHERRY - 15 ★★ (2005-10-10 22:04:00)

3rd。
復活作。
実はこのバンドのことは2ndで見限っていた。
ロックに聴こえなかったからである。2ndは何度聴いてもロック寄りのファンパンクに聴こえて仕方がなかった。ファンパンクは嫌いではない。だが、ファンパンクが聴きたければそっちの方のバンドを聴く。
今回の作品で心に訴えるものがないなら、もうこのバンドを聴くのはよそうと思っていた。
だが、良い。多少やんちゃなストーンズみたいに思えた。バンドの本質が非常にわかりやすく捉えられる。思わず2nd、1stも改めて聴きなおした。あの苦手だった2ndがすんなり聴け、しかも結構楽しめた。目の霞みがとれた気分だ。さっぱりした。
自らの最も得意とするものを、気持ちよく聴き手に提出したという意味において、本作は良盤である。これが彼等の最高傑作だとはまだ思えないが、非常に楽しめる、良いアルバムだ。


BRIDES OF DESTRUCTION - Runaway Brides ★★ (2005-10-10 21:52:00)

完成度が高いかと問われる。高くないと答える。
名曲ばかりが収録されているかと問われる。違うと答える。
嫌いなのかと問われる。
大好きだと答える。
ニッキー不在の2ndだ。音楽性はとっちらかっており、1stのような統一感はない。
狙っているのはVELVET REVOLVERと同様のところで、パンクやハードコア、'70年代・'80年代HRを起源とするラフなハードロックに、ちょっぴりモダンな味付けをしたものである。ただし、VRと比較するとかなり荒削りだ。
傑作ではない。しかし私はこの手の音楽に弱い。ツボにはまる曲が少なからずあった。ジンジャーが絡んだものにもそうでないものにも。
完成度は高くない。だが、この荒々しさも魅力だ。
私はこのバンドを支持する。ぜひとも継続的な活動を活発なものとして欲しい。


ANTHEM - Hunting Time ★★ (2005-10-03 18:55:00)

剛直な作品です。
ゴリゴリに硬いですね。
柴田さんもその出来には満足したとコメントしていますが、全くそのとおりです。
3rd、前作と名盤揃いで、次いで本作のような超HMな作品を作るのですから、魂消たものです。
このあたりですでに、ジャパニーズHMの最高峰の一つとして聳え立ちましたね。
凄いバンド、もの凄い作品です。


ANTHEM - Domestic Booty ★★ (2005-10-03 18:48:00)

『SEVEN HILLS』でしっかり惚れこみ、今、昔の作品を徐々に集めているところなのですが、どれも良いですねえ。
時系列的には、本作が一番最近に買い求めた旧譜なのですが、1曲目でガツンときて、2曲目以降も飽きさせません。清水さんはこの頃から良いギターを弾いてますね。
それにやはりあの、「ゲストキーボーディスト」の活躍にはニヤニヤしてしまいます。
名盤!


IRON MAIDEN - Death on the Road ★★ (2005-10-03 18:38:00)

POOYANさんが大事なところは全て指摘されております。
重複しますが、やはりなんと言ってもトリプルギターの気持ち良さは筆舌に尽くしがたいものがありますね。一本一本が縒り合わさって、極太のメタル・ワイヤーになってます。それに、ニコがかなりアップテンポでドラムを引っ叩いており、これはライナーに見られるスティーヴの発言のとおりです。
これが目茶苦茶スリリング。一歩間違えると崩壊しかねないのだけれど、きっちり整合感を保っているという。ブルースも上手い。良く頑張っています。
メイデンのライヴは、ライヴベスト的なあの2枚を除いて、その時々の新曲が多く聴けるのが特徴です。というわけで、今回のライヴも新曲群が格好良い。うん。実に良い。


BLUR - Blur ★★ (2005-09-25 22:47:00)

'97年発表。5thアルバム。
「ブリット・ポップは死んだ」と宣言したデーモンが作ったのが、このアルバムでした。
4thまでに確立したポップロック的手法をかなぐり捨て、その当時流行っていたノイズロック的手法による楽曲で構成された本作は、大きく方向転換したにも関わらず、批評でもセールス的にも結構な評価を得ます。私も、2nd・3rdの頃の方が好きですが、本作の質の高さは認めたいと思います。ザラッとした質感で、ギターもきっちり主張しており、それでいてポップな部分も残っています。
ただ、当時、個人的に色々な面でドツボにはまっていたため、私は本作を素直な気持ちで聴くことがなかなか出来ません。
「BEETLEBUM」
このクズ
若造
お前の女はイカスが
お前は何だ?
クズ
女はお前の親指をしゃぶり
お前をいい気分にさせるが
お前の商売道具だからな
で、お前は何だってんだ
ヒモ野郎
少し自分がクズに思えていた私には、聴くのが辛かったのでした。


BLUR - Bustin' Dronin' ★★ (2005-09-25 22:30:00)

'98年発表。日本独占発売。
日本独占発売?その経緯はよくわからないのですが、まあ、シングルに収録されていた素材を中心に日本編集盤をつくったということです。
1枚目はリミックス集で、『BLUR』からの楽曲を色んな人たちにリミックスしてもらっています。ウィリアム=オービット、エイドリアン=シャーウッド、モービー、サーストン=ムーア、ジョン=マッケンタイアがリミキサーとして名を連ねていますが、私が知っているのはサーストン(SONIC YOUTH)とモービーだけでした。
基本的には各々の得意な手法で楽曲を料理しているのですが、デジタルグルーヴィーな調理法が主体です。『BLUR』がピンとこなかった人は手を出さない方がよいかも。原曲の変貌具合をいかに楽しむかが主なポイントだからです。
2枚目はピール・エイカーズのスタジオライヴが6曲まとめられていますが、ベースが入ると途端にギターの録音レベルが低下するように聴こえ、あまり質が良くないかもしれません。
結局のところは、BLURのものなら何でも持っていたい、という人が持っていたらよいというアイテムなんだと思います。でも、私は「何でも持っていた」かったのでした(苦笑)。


BLUR - Leisure ★★ (2005-09-25 00:32:00)

'91年発表。1stアルバム。
正直、私個人としては「POPSCENE」を発表し、2ndで化けてからの彼等により愛着を感じるのですが、本作にも良い楽曲があります。1曲目の「SHE'S SO HIGH」も良いのですが、2曲目の「THERE'S NO OTHER WAY」と3曲目の「BANG」がお気に入りですね。
特に「THERE'S NO OTHER WAY」はヴィデオ・クリップも少し笑えますね。歌詞が全く関係無い内容なのだけれど、シュールです。「BANG」は歌詞の内容が少し深い・・ような気がします。気のせいかもしれません(笑)。


BLUR - Think Tank ★★ (2005-09-25 00:22:00)

'03年発表。7thアルバム。
デーモンのマリ・ミュージック探訪の旅が少し影響しているのでしょうか。
私は初めて聴いた時に、ピーター=ガブリエルのワールドミュージック的アレンジを施された楽曲を想起しました。はっきり言って、またもや新境地の開拓です。
本作からギタリストが脱退してしまった為、3人で製作しています。やはり、ギターオリエンテッドなアルバムを2作続けても、デーモンとグレアムの間に生じた溝は埋まらなかったのでしょう。
この作品の段階で、BLURとOASISのどちらが私の好みに近いかと尋ねられると、OASISの方が好みです。ただ、BLURはこれからも新譜が出ると購入するでしょうね。2ndや3rdの頃の再来を待っているのではなく、なにかRUSH的な進化する集団になったのが、最近の彼等だと考えているからです。


BLUR - 13 ★★ (2005-09-25 00:04:00)

ERORINさんには真に申し訳ないのですが、すみません、書き込みが止まらなくなってしまいました。
本作は'99年発表。6thアルバムです。
個人的にこの時期非常に苦しい思いをして生きていましたので、思い出深いアルバムです。
前作はそのあまりの暗鬱さに、今でも冷静に聴くことが難しいのですが(といっても嫌いではなく、むしろ好きなのですが)、今作はいきなり1曲目「TENDER」に救われました。
TENDER
さあ、ほら、こっちだ。乗り越えよう。
来いよ。来いって。こっちだよ。
俺達が持っているもので最も尊いのが、愛だ。
俺はあの感触を待っている。
待っているんだ。あの感じを。
あの感じが訪れるのを。
この曲を作る前に、デーモンは恋人のジャスティンと別れたらしいのですが、それをこんなに優しく、感動的な楽曲に仕上げたのは恐れ入るアーティスト魂です。2曲目以降は5thの延長線上にある曲(アートポップ、あるいは少々無愛想な実験ポップロック)が多いので、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、この冒頭の1曲の存在だけで、私は本作を名盤と評価したいと思います。


BLUR - The Great Escape ★★ (2005-09-24 23:41:00)

'95年発表。4作目。
このあたりから、「あれ?ちょっとやりすぎなんじゃあ・・・」と思いはじめました。
ロック的エッジはますます減退してしまい、多分ギタリストもかなり居ずらくなっていたのではないでしょうか。その鬱憤が5thで爆発するのですが・・・。
個人的にはバンド本人が3rdのころの自分達のパロディを作ったように思えました。それもかなりディフォルメしたものを。という訳で、作風は完全にポップです。
しかし完成度は非常に高い。ある意味「ブリット・ポップ」とカテゴライズされた彼等のキャリアはここにピークを迎えます。
本作発表後の来日公演を、武道館で観ました。前回がクラブチッタ川崎だったのが、武道館です。この時のライヴが、後にライヴ盤として発表されます。スケールが大きくなったことのみ覚えており、ライヴの様子がいまいち思い出せません。チッタのライヴのほうが当然ながら良かったです。


BLUR - Parklife ★★ (2005-09-24 23:26:00)

'94年発表。3rdアルバム。
おそらく、本作をBLURの最高傑作に推す人は多いのではないでしょうか。
私は前作の方が好みですが、本作もかなり良い楽曲が収録されています。
好きなのは3曲目の「END OF A CENTURY」、4曲目の「PARKLIFE」、15曲目の「THIS IS A LOW」などです。
ただし、本作からGの割合が急速に減少していったため、後にギタリストが脱退してしまいます。本作発表後の来日公演をクラブチッタ川崎で観ましたが、ライヴはロックでしたね。
余談ですが、男の観客が少なかったため、後ろの女の子達がブーブー言っていたのには申し訳ないことをしました。そりゃあ、でかいのが前にいるとねえ。今は大人だから多分後ろで観てるでしょうね。


BLUR - Modern Life Is Rubbish ★★ (2005-09-24 23:13:00)

まずはERORINさんに感謝。
追加してくださって有難う御座います。私も書き込みさせてください。
この間、追加しようと思ったら、基準から外れてしまい、どんなバンドも追加出来なくなってしまっていたのでした。
それで、BLURです。
正直なところ、バンドとしてはOASISより好きでした。
過去形なのは、最近の路線が少し好みではないからです。
この2ndは最も好きな作品です。
なによりブリティッシュ・ロックの薫りがプンプンする。
楽曲では1曲目「FOR TOMORROW」、7曲目「CHEMICAL WORLD」が特に好きです。なんて言うか、いい年したおっさんが書くのもどうかとは思いますが、聴くと切なくなります。
他の楽曲も質は高く、似たような曲調のものが多少ありますが、上手く並べられているので飽きずに聴けます。なにより私はその似たような曲調の楽曲達が大好きで・・・。
雑誌の連中等が「ブリット・ポップ」などとカテゴライズしたことは、当時も今も気に入りませんが、このバンドがポップセンスに優れていることは疑いありません。
ハードな楽曲しか受け付けない人には無理に勧めませんが、良いROCKを聴きたい人には大いにお勧めできる傑作アルバムです。


PAUL MCCARTNEY(WINGS) - Band on the Run ★★ (2005-09-21 23:33:00)

'73年発表。
本作は結構凄まじい製作環境のもとで作られている。
なにせレコーディング直前にバンドメンバー2人が脱退。そのうちの1人の脱退理由は、レコーディング先に選ばれたアフリカに「行きたくない」からだったという。
結局残ったメンバー1人と奥さんとポールの3人で製作。
それで最高傑作と呼び名も高い本作を作ってしまうのだから、やはりポールは天才なのである。
ちょっぴりアフリカンな楽曲も交え、あっという間に聴き終えてしまう本作は、当然名盤。


PAUL MCCARTNEY(WINGS) - Chaos and Creation in the Backyard ★★ (2005-09-21 22:55:00)

たまにこういうのをしみじみと聴きたくなります。
年のせいでしょうか(笑)。
ほぼ全楽曲をポール自身がプレイ。ソロ20作目となる本作は、ひたすら心地良いメロディがこんこんと流れ出る湧水のように繰り出されます。
なかなかに力作。なかなかに名盤。


BON JOVI - Have a Nice Day ★★ (2005-09-21 22:45:00)

今も聴きながら書き込んでいますが、かなりの名作だと思います。
1曲目のシングルカット曲も、焼きなおしっていうよりは同系統の楽曲で雰囲気の異なる曲をよく書いたなってかんじです。
1曲目でぐっと掴み、2曲目以降も良い曲を絶妙の配置で聴くことができます。
『BOUNCE』はゴリゴリ感が好きだったけれど、本作は4thに見られたような自由奔放さが戻ってきて、それも非常に好きですね。一聴してすんなり好きになり、二聴目以降も新たな旨みがどんどん見つかるというか。
重ねて書きますが、名盤。えらい。よく作った。


QUEEN - Return of the Champions ★★ (2005-09-21 22:09:00)

はっきり言いますが、私はQUEENのファンでもあり、ポールのファンでもあります。
そして、大いにこの作品を楽しみました。
良いんです。これはそもそもQUEENではありません。名義はQUEEN PAUL RODGERSなんですから。
正直なところ、予想を上回る熱唱、熱演です。フレディと同じくらい個性的かつ実力派のポールをVo.に据えたのは大正解だと思います。
それになにより嬉しいのは、ポールが原曲の雰囲気を尊重して歌っていることです。5150さんは違和感を感じられたようですが、私は「BOHEMIAN RHAPSODY」を聴いた時、少し感動しましたよ。


LOUDNESS - THUNDER IN THE EAST ★★ (2005-09-07 22:50:00)

やっぱり、なんだかんだ言ってLOUDNESSと言えば本作なんです。俺にとっては。
ニ井原さんのVo.は確かにちょっとやばいかもしれんが、それでもやっぱり好きなんです。
なにより1曲目「CRAZY NIGHTS」のリフの切れ味が最高だし、疾走チューンの「LIKE HELL」や「GET AWAY」も好きだ。
捨て曲も無し。じゃなくて、その他の曲も名曲・佳曲ぞろい。名盤。


GORKY PARK - Gorky Park ★★ (2005-09-07 22:41:00)

'89年発表。
やはり1曲目「BANG」と6曲目「MY GENERATION」が異様に格好良いと思う。
ロシアの民族音楽風のアレンジがばっちりはまりつつ、鳴っている音は純正の'80年代HRだ。他の楽曲もフック満載で、非常に良く出来た作品。5曲目はBON JOVIのジョンとリッチ-がプロデュース、④・⑥・⑦・⑨はブルース=フェアバーンがプロデュース。


THE ROLLING STONES - Stripped ★★ (2005-09-07 22:34:00)

'95年発表。アコースティック・ライヴ・アルバム。
この作品は良く聴いた。なんか、たまに無性に聴きたくなるときがある。
選曲は結構渋めらしいんだが、よくわからない。全て名曲の雰囲気をまとっている。
なにしろギターの音色が気持ちいいんだ。このアルバム。
余計なものが何も無い、泡盛の古酒○○年って感じ。


BULLET FOR MY VALENTINE - The Poison - Suffocating Under Words of Sorrow (What Can I Do) ★★ (2005-09-07 22:20:29)

まあ、某RO誌を数年振りに買ったらサンプルがついていて、こいつが収録されていたってことなんだが。
一言で言うと、格好良い曲だ。
でも、どんな曲か説明しようとすると、なにか不思議な気分になる。
Vo.はデスまじりのメロコア。
G.はヘヴィメタル。
Ds.はスラッシュっぽいとも言えるし、ジャーマンメタルっぽいとも言えるし・・・。
B.はよくわかんない。
で、楽曲全体の雰囲気はアップテンポのハードロックなんだよ。
それで、格好良いんだよ。
おじさんには不思議。こういうミクスチュアもあったんだな・・・という気分。
多分、アルバムが出たら買うと思う。


IRON MAIDEN - The Number of the Beast ★★ (2005-08-12 21:40:00)

タイトルトラックの格好良さ。
ツインリードが与えてくれるカタルシス。
ずらりと並んだ名曲群。
ヘヴィメタルの一つの完成形がここに提示されている。
最高の作品。


VAN HALEN - 5150 ★★ (2005-08-12 21:34:00)

多分こういう音は、サミー=ヘイガ-抜きでは出来なかった。
おそらくデイヴでは作ることが出来なかった。
捨て曲無しという表現は当てはまらず、全てが名曲と言うのが正しいと思う。
全HM/HR作品の中でも5本の指に入る超名盤だと思う。
だが、泥臭さが無くなった。アクが無くなった。それが少し寂しいと言えば寂しい。


VAN HALEN - For Unlawful Carnal Knowledge ★★ (2005-08-12 21:18:00)

このバンドの作品ではもっと好きなものが数枚ある。
だが、最も思い出深いのはこのアルバム。
学生時代に、テープにダビングして北海道への帰省旅行の供とした。
他にKIXの『HOT WIRE』もテープで持っていった。
この2本を交互に聴きながら、鈍行で揺られていった(青春18きっぷでの旅だったから)。
内容についてだが、曲は全般的に硬質である。ハードだ。
①で電気ドリルを使用するエディがいて、同時期にもっと複雑なことをドリルでやっていたMR.BIGのポール=ギルバートの真似かと言われていた。
真似じゃないな。単なるお遊びだ。
後半に好きな曲が集中していた。アメリカンHRの王道をいくサウンドは『BALANCE』に最も類似するだろうか。
未だCDで買い直していない。
いずれ買うと思う。


FREE - Live ★★ (2005-08-09 18:11:00)

各楽器間(Vo.も含む)の「すき間」がいいんだよね。
逆に個々のプレイが際立って、格好良いったらありゃしない。
曲数が少ないかなと思うけれど、代表曲がスリリングなプレイで聴けるライヴの名盤。
ブルージーで、ハードで、上手いヴォーカルが聴きたかったらこれを聴け!ってな1枚。


QUEENSRYCHE - Q2K ★★ (2005-08-09 17:57:00)

昨晩、ナイトキャップがわりに聴きました。久し振りに。
でも全編聴けてしまいましたよ。眠くならずに。
駄作の定義を「見るべきところが一つも無い作品」と定義した場合、本作はどうかというと駄作ではないと思われます。
確かに、名曲が目白押しの傑作かというと残念ながらそこまではいかないと思いますが。
しかし少なくとも退屈な作品ではないと思います。彼等の強烈な個性はしっかり主張していますよ。本作でも。多少ラフになろうが、デジタルっぽいアレンジが施されようが、彼等は彼等です。


HELLOWEEN - The Time of the Oath ★★ (2005-08-08 21:07:00)

個人的には、発表当時は本作こそが『守護神伝』の続編であった。
アートワークもそのまんまだし。まあ、バンド自身がそうアナウンスしていたかどうかは知らないので、私が勝手にそう思っていただけなのだが。
上の方ですでに何名かの方々が指摘されているように、本作はサウンドプロダクションが悪く、それが気になってどうも聴き込めなかった。デリスの歌声が分離の悪いギターサウンドに埋没してしまい、目立っているのはドラムのみ。曲は良いのに好きになれない。
そこで車の中で聴いてみた。
車内のステレオで走行中に聴くと、音の分離が悪いもへったくれもない。メインとなるメロディが逆に良く聴こえた。
初めて全編を通しで聴いた。寝ないで(運転中なので当然だが)。
良い作品である。
ヴィクターさん。過去の作品をリミックス・リマスターして廉価盤で再発しませんか。少なくとも私は本作だけは必ず再購入しますよ。


ENUFF Z'NUFF - Strength ★★ (2005-08-07 22:06:00)

捨て曲無し。
耳に残るメロディ満載。
'91年という発表当時は、そろそろHM/HR勢には厳しくなってくる頃なのだが、非常に良く頑張っている。
個人的に最も気に入った楽曲は11曲目の「BLUE ISLAND」。サビのメロディがたまらなく良い。アメリカン・ハード・ポップの良心をここに見いだしたといっても過言ではなかろう。
余談だが、歌詞は結構暗い。別れの歌が多いし。
でも、結婚して子供が出来るとわかるが、なかなか「相手に対する愛情が冷めた」という理由だけで別れられないのが実際だと思う。結構ハードな喧嘩を妻と繰り広げ、「てめえとはもう離婚だ!!」と怒鳴ることがしばしばあり、言っている時は8割以上本気で言っているのだが、やっぱり別れられない。そういう意味で「子は鎹(かすがい)」という言葉は現代にも生きている。
っていうか、いくら喧嘩をしようが変わらないものというのも存在している。
今、思いっきり怒鳴りあえるのは、考えてみれば妻(ヤツ)だけだからな。
でも、全く喧嘩することの無い伴侶にも憧れていたりして(笑)。
すいません。音楽に無関係の話で(苦笑)。


ANTHRAX - State of Euphoria ★★ (2005-08-07 21:48:00)

今回、旅のお供に持っていったうちの1枚がこのアルバム。
前作の良さがわかるまで随分遠回りしたこの私だが、本作は非常にすんなり聴けた。
何の問題も無い。問題が無いどころか、格好良いじゃん!!
①から③までの流れの最後にカヴァー曲ではあるが、「ANTISOCIAL」が来る。これは個人的には本作のハイライトだ。
冒頭のこの4曲の存在だけで、本作に対する好感度は非常に高い。それだけでなく、他の曲にしても駄曲は一曲も無い。
わからないのは、どこがどうクロスオーヴァーしているのかということなのだが、おそらく聴き手である私の耳がメタルとハードコアが融合した音楽に馴染んでしまっている為だろう。例えばPANTERAとか。今となっては本作も普通に格好良いスラッシュに聴こえる。
というわけで、ANTHRAX再評価の機運が勝手に私の中で盛り上がっているので、もう一度前作を良く聴きこんでみようと思います。


JEFF BECK - Live at B.b.king Blues Club(bootleg) ★★ (2005-08-02 02:02:00)

本当は公式に発表されたライヴ盤なのである。
しかし、公式に発売されるまでの経緯や、ギターの音の粒子が粗いというか、一音一音「ぶっとい」というか、あえて(BOOTLEG)と表記した猿葱さんの気持ちは良くわかる。
バックを固める2人が上手いのは勿論だが、ジェフのギターは「上手い」という評価を超えている。「美味い」。味がある。
まるで、ライヴ会場でジェフを目の前にしているかのように臨場感に満ちた本作は、ライブの名盤である。聴くほどに酔うな。これは。


RUSH - A Show of Hands ★★ (2005-08-02 01:54:00)

'88年発表。ライヴ盤としては3作目。通算15作目。
本作は映像作品もあるのだが、それを観て私はRUSHに完全にはまった。
お茶目なイントロのアニメーションの後、「THE BIG MONEY」で並んで演奏するアレックスとゲディの格好良さには痺れた。
アレックスがソロを弾きまくる姿、ニールの神業と言うしかないドラミングも良かったが、それよりもなによりも、ゲディの八面六臂の活躍には本当に惚れた。
Vo.をとりながら、ベースでテクニカルなフレーズを決めるだけでなく、歌いながらキーボードを弾き、足はフットベースを踏んでいる。まいったまいった。テープも使っているんだろうが、彼等は筋金入りのライヴバンドである。
というわけで、CDも良いが映像の方もお勧め(まあ、『RUSH IN RIO』のDVDもあるけど)。


RUSH - Hold Your Fire ★★ (2005-08-02 01:34:00)

'87年発表。ライヴ盤を含むと14作目。スタジオアルバムとしては12作目。
実は本作がRUSH初体験だったりする(初めてCDで買ったのは『2112』だが)。
テープで購入し、後にCDを買いなおした。
本作は、『SIGNALS』に端を発する路線の最終作で、かなりポップな印象を受ける。基本的には非常にメロディアスであり、彼等の作品群の中で最も煌びやかで美しいと言ってよいだろう。
だから、HRバンドもしくはテクニカル・ロックバンドとしての彼等を求めると、少し肩透かしをくらった様な気がしてしまうかもしれない。だが、楽曲の美しさはそれをおぎなってなお余りあるものだ。
「MISSION」
焔を掲げよ
燃え上がる煌きを
炎をたもて
夢に火がつくまで
初めて出会ってから、もうすぐで20年にもなろうとするが、今でも本作は私に優しい。
優しく、諭してくれる。


IRON MAIDEN - Piece of Mind ★★ (2005-07-22 22:54:00)

3rdから5thにかけてのMAIDENって本当にすごいと思う。
勿論6th・7thあたりの成熟してきた時期の名盤も捨てがたいが、3rdと本作は名曲ばかりを収録した名盤だ。私的にはアルバム1枚につき地味な曲が1曲(前作だと「GANGLAND」、本作だと強いて挙げれば「QUEST FOR FIRE」か?)あるかなと思うけれど、それも他の超名曲群と比較すればの話で、結局のところは捨て曲なしの名盤と評価したい。
そこで、本作だが、『荒鷲の要塞』から題材をとった1曲目に始まり、2、3、4と『LIVE AFTER DEATH』でもお馴染みの名曲3連発、とどめに5曲目「THE TROOPER」が来た日にゃあ、もう。悶絶ものです。
「THE TROOPER」。ツインリードの絡みといい、その疾走感といい。最高の1曲である。正直なところMAIDENを代表する曲を一曲だけ選べと言われたら、この曲か「THE NUMBER OF THE BEAST」だな。


OZZY OSBOURNE - The Ultimate Sin ★★ (2005-07-22 22:34:00)

それを聴くと、当時の情景が頭に浮かぶという作品が何枚かある。
本作もその一枚。中学時代の自分のことを思い出す。これを聴きながら高校受験の勉強をしたんだっけか?そういう意味で、DPの『FIREBALL』同様、冷静な評価を下すことが難しい。なにせ「青春」だからな!(照れ笑い)
とは言え、一応内容にも触れておこう。
個人的には1stと同じくらい好きで、ダークさ、ヘヴィさもかなりなものがある。でも、1st・2ndと比較すると、よりカラッと西海岸的な印象が多少ある。LAメタルっぽいというか。まあ、単に印象だから。それが良いとか悪いとかの話ではない。悪いどころか、捨て曲なしで全曲フックを持った名曲揃いだし、ちょっとトホホなのはアートワークだけだあ。
名盤!!


ACCEPT - Metal Heart ★★ (2005-07-16 11:52:00)

ACCEPTはこの作品を挟む前後合わせて3枚が最高ですね。
中でも本作はジャケットのアートワークを含めて最も好きです。
捨て曲なし!メタル。メタル。メタル。それだけじゃなくキャッチーな曲もあり、ヴァラエティに富んでいます。タイトルトラックの格好良さは普通じゃありません。
HELLOWEEN登場以前では彼等が「ジャーマンメタル」だったんですよ。若い方達!
「古ジャーマン」も良いもんですよ。


AC/DC - Back in Black ★★ (2005-07-16 11:46:00)

AC/DC初体験は『BLOW UP YOUR VIDEO』だったのですが、遡って聴こうとしたときに初めて手にしたのがこの作品でした。
Vo.がブライアンになってからの一作目ですが、鎮魂の鐘などボンに対する痛切な思いを感じるヘヴィな作品であると共に、タイトルトラックなどにみられるある意味キャッチーなリフワークが秀逸な名盤です。
AC/DCで最も好きな作品は?と訊かれると、本作を挙げますね。


BRUCE DICKINSON - Tyranny of Souls ★★ (2005-06-23 22:39:00)

気づいたら7年振りのスタジオ作だって。うひゃあ。
ブルースはここのところアートワークの趣味が良いよねえ。前作でウィリアム=ブレイクを使ったときも「おおお・・」と思ったけれど。今度はメムリンクだって。「THE MOUTH OF LEVIATHAN」って書いてあるから、「レヴィヤタン(リヴァイアサン)の口」っていうのが絵の題名みたいだね。レヴィヤタンは大魚の姿をした悪霊(悪魔)とされているから、曲名を書いたバックカヴァー(で良いのか?)であんぐりと口をあけて人々を飲み込もうとしているのがそれだと思う。
内容については、素晴らしいの一言。これまでに発表した諸作品の中でも最高峰に位置すると思う。①から②への流れも良いし、とりあえず聴き始めたら止まらなくなる。②と⑤と⑦が今は特に好きだな。他のも今後大いに気に入る可能性が高い。
でも、上でヤング・ラジオさんが言っていることもわかる気がするな。やや異なるけど、私的には「問答無用の一曲!」っていうのが欲しかったかな。それを望むのはものすごく贅沢だけれどね。ともあれ名盤!ブルース、お疲れ!


YES - YesYears ★★ (2005-06-21 21:55:00)

1stから『BIG GENERATOR』までの楽曲全46曲を収録。
帯に「究極のベスト!」ってあるけれど、いや、ああた。BOXセットですから。
なんとなく個人的にはBOXセットを「ベスト」とするのに抵抗を感じてしまう。
上の方もおっしゃっているけれど、YESってベストから入るよりやっぱりアルバムから入ったほうが良いような気がする。だいたい、アルバムトータルで聴いた時に良さがわかる作品が多いし。
で、本BOXセットで気になるのは17曲の未発表曲(未発表ライヴも含む)。その中でも一番聴きたかったのが、1982年のCINEMAのセッション。
まあ、全体的にそれなりに良いんだけれども、やっぱり今でも思う。
「この1万円でオリジナルアルバムが5枚買えたな・・・。」


YES - Fragile ★★ (2005-06-20 23:34:00)

私のYES初体験はトレヴァー=ラビンが加入した後の『90125』に収録された、「OWNER OF A LONELY HEART」だったのですが、後追いで本作を聴いた時には固まりましたね。
あまりの凄まじさに。
こんな作品初めてだったし。特に、皆さん挙げられていますけど「ROUNDABOUT」には驚いたのなんの。
だって、全員がやりたい放題し放題で、歌いまくり、弾きまくり、叩きまくりなのに、楽曲の持つ統一感というか整合性というか。それでいて、目も眩むような一大スペクタクルが展開されるんですから。8分半が短く感じられたもんです。だから繰り返し聴いていました。
この曲だけでなく、「LONG DISTANCE RUNAROUND」とか、「HEART OF THE SUNRISE」とか、忘れてはならない「MOOD FOR A DAY」とか、名曲がひしめく本作は、言うまでもなく名盤です。
それに、ここだけの話ですが、「プログレッシヴ・ロックって聴いてみたいんだけれど」と言われたら、私はあまり迷わず本作か『CLOSE TO THE EDGE』をお勧めするでしょうね。プログレって本当に色々なものがあるけれど、「今まで聴いたことがないものが聴ける=別世界に連れて行ってくれる」という観点から判断すると、本作と次作の効能は折り紙つきです。効きますよ。これ。


MEGADETH - Megabox: Single Collection ★★ (2005-06-19 01:10:00)

'93年発売。4度目の来日公演を目前に控え、日本独自で編集された5枚組BOXセット。
今じゃコピーコントロールCDを積極的に導入したり、あまり評判が芳しくない東芝EMIだが、当時は随分おつなことをしてくれたもんである。
単に日本盤シングルの収録曲のみを寄せ集めただけなら、資料的価値はさほど高くなかっただろうが、イギリス盤やヨーロッパ盤のシングルに収められていたものも集まっているので、わざわざシングルまで輸入盤を追いかけない私のようなファンにはとっても重宝な企画商品である。
アルバムに収録されている楽曲についてはコメントの必要はなかろう。
聴きどころは、なんといってもCD1の②「GOOD MOURNING/BLACK FRIDAY」と③「DEVIL'S ISLAND」の'87年のライヴ音源2曲や、CD3の⑥「THE CONJURING]、⑦「HOOK IN MOUTH」、CD4の②「PEACE SELLS」、③「IN MY DARKEST HOUR」の'90年のウェンブリー・アリーナで収録されたライヴ音源4曲である。
'87年のライヴ音源は音質の悪さを差し引いて考えても、「どうかな?」という出来である。見事にスイングが合わないのだ。下手なのではない。お互いのタイム感を尊重していないからブレイクも微妙にずれる。音楽での会話が出来ていないのである。当時のメンバー達のコミュニケーションの不全ぶりを象徴するかのようで、逆に興味深い。
それに対し'90年のテイクは素晴らしい。デイヴとマーティーのソロの掛け合いや、ツインリードが一糸乱れず奏でられる様は圧巻ですらある。
ちなみにCD4の⑤と⑥のNIN風にミックスされたインダストリアル・ヴァージョンは真面目に受け取ってはいけない。オリジナルの方が数倍(数十倍?)格好良い。


MOTLEY CRUE - Girls, Girls, Girls ★★ (2005-06-17 23:15:00)

5枚目と同じくらい好きなのだが、個人的には本作のドロッとした部分とダークな部分にちょっと引けてしまうことがある。①と②は問答無用の名曲。他の曲だって良い曲だ。ただ、③とか⑤とか、⑨なんかはメロディが粘着質っぽい感じで、ぶっちゃけドラッグ臭い。もちろんそれが悪いって言うんじゃない。ただ、ものすごくアクがある作品に思えるのだ。
本当の意味で危険なアルバム。作品にもプンプン危険な香りがするし、当時のメンバーも別の意味で危険だった。これもロックンロールだ。当然名作。


聖飢魔II - THE END OF THE CENTURY ★★ (2005-06-17 22:57:00)

発表当時はそりゃあ、自称「コアなメタルファン」達からは蛇蠍のごとく嫌われていたと思いますよ。かくいう私もその一人。
なにせ当時の聖典B!誌の編集長さんがバンドのスタンスについてマジ切れしていたし。でも、当時のHMを巡る状況を思い返すと、それも当然の反応だったと思います。今じゃまたアンダーグラウンドっぽい存在になったから、誰もHMのことなんぞ気にしちゃあいないけれど、当時は本当に一部で馬鹿にされていたし。HMもHMを聴く人間のことも。
というわけで、本作を手に入れたのはつい2日前。
大人になってみると、少年時代に耳にした曲が懐かしいんですよ。それに、このバンドって和製KISSだったってことに気づいたし。悪感情なぞありません。
え?どの曲が懐かしかったのかって?
「蝋人形の館」と「THE END OF THE CENTURY」です。当時、ラジオで結構かかっていたような気がする。売り出していたのはSONYだし。大手は強いよね。
聴いてみたら捨て曲が無いですね。良いバンド、良いアルバムです。


FOO FIGHTERS - In Your Honor ★★ (2005-06-15 01:19:00)

'05年発表。5th。
2枚組で、DISC ONEがロック・サイドでDISC TWOがアコースティック・サイドということだ。
結論を書くと、マスターピースというのはこういう作品を指すのだと思う。
ロック・サイドの充実振りが素晴らしい。あまりにも素晴らしすぎる。これは、2枚組にしたことの最大の成果だろう。彼等独特の抒情性はアコースティック・サイドにパッキングされ、ロック・サイドはとにかくロックすること、ハードにロックすることに集中されている。
特に1曲目のタイトルトラックから3曲目までの流れは、あまりに格好良すぎるため感動して泣きそうになったほどだ。いや、嘘じゃないって。聴けばわかるって。もし泣けなくても格好良いのは間違いないから。
「イン・ユア・オナー」
僕の声が聞こえるかい?
僕の叫びを聴いてくれ
静寂な空を粉々にする
この雷鳴のような心の叫びを
まるで空爆のように
1,000マイル四方まで響き渡る
僕のものは君のものだ そして 君のものは僕のもの
分けることなど出来ない
君の為なら 僕は今夜死んでもいい
僕のものは君のもの 君のものは僕のもの
僕は犠牲になろう
君の為なら 今夜死んでもいい
君が「生きたい」と思えるなら


DREAM THEATER - Octavarium ★★ (2005-06-13 21:50:00)

久し振りにこのバンドの新譜を聴いて書き込みをしたくなった。
まあ、前々作あたりからやりたい放題というか、表現力と表現手法が格段に増してきていると考えており、前作もやりたいこととやりかたが非常に良くマッチした好盤と思っているので、最近は比較的高く評価してはいたのだが。
バンドの総合力が増したというか、とても良い雰囲気の作品である。確かに2ndと較べると、わかりやすさという点では及ばない気もする。しかし、バンドも長い道のりを経ており、その時々で実験もして今の状態に到達したわけである。聴き手としては昔作ったものと類似するものを望む気はない。これが今の私のスタンスである。
このスタンスから言わせてもらうと、本作は名盤。
最後の曲のギターはギルモアに似ている。こういうことを鼻につかせずに聴かせてしまうのは、もう十分ヴェテランの証だ。ほとんど「SHINE ON YOU CRAZY DIAMOND」なんだけど、模倣に聴こえんのよ。


COLDPLAY - X&Y ★★ (2005-06-13 21:29:00)

'05年発表。3rdアルバム。
前作や前々作は出来の良さを認めつつも通しで聴くときついことがあった。
ときたま抒情過多になるというか。とはいってもそれがこのバンドの持ち味なのだから、文句をいうのも筋違いであるのだが。
ただ、今回のこの作品。普遍的なロックアルバムとしてもかなりハイレヴェルな出来だ。このバンドの最高傑作ではないか。詩世界は抽象的でありつつもたまに胸をわしづかみにされるような詩があり、永くお付き合い出来る名作として評価したい。


DEVIN TOWNSEND (STRAPPING YOUNG LAD) - Biomech ★★ (2005-06-12 02:48:00)

'97年発表。
私は本作発表後、何作かこの人の作品を聴いたのだが、本作と『INFINITY』が良かった。
とはいえ、基本的にはデヴィンを始めとし、THE WILDHEARTSとか、アンドリューWKとか、音をこれでもかと詰め込むプロデュース手法は少し苦手だったりする。特に、体調が悪い時はあまり聴きたくない感じ。まあ、気にならないときは素直にそのポップセンスと天才ぶりを絶賛する言葉しか出ないのだけれど。
本作はあまり音がギュウギュウに詰められておらず、聴きやすい。ただ、ものすごくダークな雰囲気が支配的で、メロディアスでヘヴィでありつつもの悲しい作品である。上記のHARRYさんが違和感を感じたというのも何となくわかる気がする。
要するにデヴィンという人はすごく馬鹿正直な人なのだと思う。作品にその時にデヴィンが抱えている問題や心象風景がそのまま反映されてしまうような。この作品だけでなく、他のを聴いても思ったのだが、この人はそのうち自ら命を絶ってしまうのではないかと不安になったものだ。
でも、まだご健在なので、音楽作りが良い意味でセラピーになっているようだ。


DEF LEPPARD - Hysteria ★★ (2005-06-11 22:44:00)

'87年発表。4作目。
ほぼ全曲をシングルカットし、それぞれのシングルと共にアルバムも大ヒットしたという奇跡的な超名盤。
今でも私は①捨て曲が無く、②収録曲の全曲が名曲で、③馬鹿売れした、アルバムとして本作を真っ先に思い浮かべる。また、LEPPSの全カタログ中でも本作が一番好きだ。
まだ聴いたことがない人は、「ほぼ全曲シングルカット」と聞いて、「ほとんどがポップソングなのかな」と思うかもしれない(いや、「ポップ」を悪い意味で言っているのではないよ。誤解しないで欲しい)。
ところがどっこい。本作収録の楽曲は奥が深いのだ。一聴して気に入って、しばらく聴いて飽きるというものではなく、聴けば聴くほど味が出て来るんだよねえ。しかも、イギリス出身のバンドの曲らしく、どこか湿り気も感じられるし。
20世紀のロックシーンを代表する一枚と言っても過言ではないと思うよ。


DEEP PURPLE - Burn ★★ (2005-06-11 22:31:00)

'74年発表。企画盤・ライヴ盤込みで10作目。『MADE IN JAPAN』を抜かすと9作目。
第3期の幕開けを飾る本作は、1曲目の「BURN]からレッドゾーンに突入している。ディヴィッドとグレンのツインヴォーカルに、リッチ-のギター、ロードのオルガン、ペイスのドラム(もちろんグレン=ヒューズはベースもそつなくこなしている)がもうグシャグシャ。渾然一体となって傑作HRの一楽曲を体現している。
「リッチ-。あんた歌える(というより何でも言うことをきく)ヴォーカリストでこんなことをやりたかったんだね・・・。許すよ・・・。ギランを切ったことをさ・・・」と思わず思わせてしまう完成度の高さは、しかし次作まで続かなかった。
いや。次作も完成度は高いのだが、ディヴィッドとグレンが言うことをきかなくなった。
リッチ-・・・。天才は孤独だねえ。


WHITESNAKE - Whitesnake ★★ (2005-06-11 22:08:00)

'87年発表。
まさに起死回生の一撃であった。製作環境が非常に悪い中で(レコーディングメンバーはレコーディング終了後全員解雇)、ディヴィッドも良く頑張った。
上で多くの人が書いておられるが、捨て曲なし名曲揃いの完璧な作品である。
個人的にも完璧な作品というと、JUDASのあれとか、LEPPSのそれとか、HAREMのこれとか、BON JOVIの、MAIDENの・・・。いや、色々挙げると他にも出てはくるのだが、まあそんなに頻繁にお目にかからんわけだ。
それらの中でも、ブルーズ風味のHRとしては最高峰だと思う。


BLIND MELON - Soup ★★ (2005-06-11 02:01:00)

'95年発表。2ndアルバム。
どうなのだろう。本作は1stほど売れていないのではないだろうか。
しかし私は、「聴けば気分はニュー・オリンズ」な本作がしみじみと好きだ。
Voのシャノンのエキセントリックな面もしっかりこの「スープ」の隠し味になっているし。
1stに較べると地味な印象を受けるかもしれないが、完成度は高いと思う。1stが気に入った人はトライしてみたら良い。1stとはまた違う感じで、ますますHRっぽくなくなっているような気がするが、その音楽は本物だ。


BLIND MELON - Blind Melon ★★ (2005-06-11 01:50:00)

'92年発表。1stアルバム。
RO誌がこのバンドの登場を絶賛していたことを懐かしく思う。
しかし誰もアルバムについて書き込んでいないところを見ると、あまりHRバンドであるとの認識をされていないのかもしれない。
確かに今現在あらためて聴いてみても、ジャンル分けをしようとすると戸惑ってしまう音ではある。しかもデヴュー当時はHR/HMはほとんど死んだも同然と喧伝されていた。どんなに馬鹿なレコード会社の担当でも、このバンドをHRバンドですと売ることはしなかったろう。だが逆に当時流行りのグランジロックやミクスチャーロックの仲間として売ることも出来なかったわけで、売る側も迷走したような経緯はあった。
でも、まあHRバンドの仲間に入れても良いかな?という気はする。最も音像的に近似性を強く感じるのはTHE BLACK CROWESであろうか。どことなくZEPPELINを彷彿とさせる部分が存在するところも似ている。ただし、このバンドの場合はカントリーっぽい曲もあったりしてどうも一筋縄ではいかないのだが。
本作は個人的には次作より印象的な楽曲が多い気がするのだが、アルバムトータルの完成度の高さでは次作に一歩及ばない印象を受ける。とはいえ、新人バンドのメジャーデヴュー作としては破格の出来であろう。懐の深さや引出しの数の多さから、新人バンドらしからぬ奥深いものを持った作品と評価できる。一聴の価値あり。


DEEP PURPLE - Machine Head ★★ (2005-06-08 18:33:00)

'72年発表。7枚目。第Ⅱ期のメンバーでは3枚目にあたる。
こう言っちゃなんだが、この作品に対する思い込みは半端ではない。
私のDP開眼は『FIREBALL』だが、それは親友Kから貸してもらったテープによってだった。そのとき、テープのもう片面にMOTLEY CRUEの『SHOUT AT THE DEVIL』が入っており、DPもMOTLEYも大いに気に入ったものだった。
その後、自分のこづかいで買ったレコードが、本作と『IN ROCK』である。
本作を買ったのは、ひとえに当時(中学二年生だった)聴いた、THE ALFEEの坂崎氏(ってバンド名のつづりと、お名前があっているだろうか。間違っていたら失礼!)がDJをやっていたラジオ番組で流れた「HIGHWAY STAR」のライヴヴァージョン(無論『MADE IN JAPAN』収録のものだ)がとてつもなく格好良かったからだ。
このような格好良い楽曲が存在して良いのだろうか!
当時の私はすっかりDPの虜となってしまった。
本作は確かに音がモコモコしている。それは、製作環境が理想的なものではなかったからであろう。というのは、本作はレコーディング予定地が火事で燃えてしまったため、急遽ROLLING STONESのモービルユニットを借りてホテルで録音したためだ。だが、DPが凄いのはそのハプニングを「SMOKE ON THE WATER」という名曲に昇華させてしまったことだ。
製作の過程からして、ロックである。
声を大にして言いたいが、これがロックだ。ハードロックだ。
収録された全曲が名曲だ。これを聴かないで死んではいけない。絶対にだ。


WOLFSBANE - All Hell's Breaking Loose down at Little Kathy Wilson's Place! ★★ (2005-06-05 21:58:00)

'90年発表。6曲入りミニアルバム。
『KERRANG!』誌でALBUM OF THE YEARの第2位に選ばれたこの作品は、1st発表後ライヴを重ね、よりタイトになったバンドの上り調子な状況をパッキングした熱い一枚である。
2ndアルバム以降、楽曲配置で生まれる緩急のつけ方や、一曲一曲の完成度の高さで作品の質を高めることもおぼえた彼等だが、本作では4曲目にしっとり系の曲を入れた他はゴリゴリのHRである。とにかく勢いと迫力に満ちている。「若いって良いなあ」などと遠い目をして馬鹿なことをほざきたくなるほどだ。
「これが最高傑作だ」という人も多いかもしれない。もし、そうでなくても、「最高にいかした作品」であることは間違いない。


IMPELLITTERI - Answer to the Master ★★ (2005-05-15 14:03:00)

実は売ってしまいましたよん。中古盤屋に。
でも、売った後後悔した。そういう作品ってあまり無いんだけれど。
ギターが上手いのは当然。いわずもがな。それよりも楽曲が良かったのが印象的だった。
アートワークの趣味もよかったな。


AEROSMITH - Rocks ★★ (2005-05-15 13:42:00)

'76年発表。4thアルバム。
なにより驚きなのは、'70年代中期に捨て曲無しでこれほどヘヴィなアルバムを発表したこと。まさに「ハードロック」。
①・②・③・⑤・⑧を聴くと特に思うのだが、「キャッチー」や「ポップ」という表現ではなく、ただ「格好良い」としか言えない楽曲ってのがあるんだよ。DPやZEPP聴いていても思うんだけど。
アートワークが全てを物語っているけど、金剛石だね。本当。そしてタイトルが『ROCKS』。これ、美学だろ。


AEROSMITH - Live! Bootleg ★★ (2005-05-15 13:28:00)

'78年発表。ライヴ盤。
初めて購入したエアロがこれだった(ん?『PUMP』が先か?聴き始めたのは『ROCKS』と『PERMANENT VACATION』からだが)。
というのは、ラジオで聴いた「BACK IN THE SADDLE」のライヴヴァージョンがあまりにも格好良かったから。
「BACK IN THE SADDLE」はスタジオヴァージョンも、鉈をぶん回すヘヴィさに痺れたもんだが、ライヴヴァージョンはさらにグッとくるねえ。
へたなベスト盤買うより、このライヴ盤聴いた方が良いと思う。HRの醍醐味どころかロケンローの真髄にも触れることが出来る本作は、勿論名盤。


THE ROLLING STONES - Flashpoint ★★ (2005-05-15 06:34:00)

'91年発表。ライヴ盤。
上の方もおっしゃっているが、ストーンズフリークの本作に対する評価は低い。ストーンズのライヴ感が全く再現されていないんだと。
それでも私にとっては本作は愛聴盤だった。イントロの①から②への流れなどゾクゾクする格好良さだし。なにより結構好きな『STEEL WHEELS』の収録曲と代表曲が一度に聴けるのが便利。
新曲はそのうちの1曲が湾岸戦争反対ソング。発表当時、結構高く評価されたような気がする。曲の出来がって言うより、そういう曲を作って発表する姿勢が。


THE BEATLES - Revolver ★★ (2005-05-14 23:04:00)

この間、車内で聴いていたら、息子が「YELLOW SUBMARINE」をいたく気に入ってしまった。何度もリピート。家族で合唱。
③に代表されるひねくれポップソングや、名曲②(KANSASもカヴァーした)、⑧はもちろん、サイケデリックな曲も好きだ。
ROCK黎明期にこのようなメロディ至上主義かつ実験精神に富んだバンドが存在したことを喜びたい。THE BEATLESの音楽は奇跡だ。


HEART - Heart ★★ (2005-05-14 22:57:00)

名曲多数収録の本作は、甘酸っぱい青春時代の思い出を想起させるという意味で、格別の思い入れがある。
3曲目の「NEVER」は何度MTVで観たことか。ちなみに4曲目の「THESE DREAMS」は私自身の結婚披露宴で最後に流した。歌詞の意味が適当かどうかは別として、メロディが綺麗だったので。
アンとナンシー、どちらが好みかって?(誰も訊いてないって)
もちろん、ナンシー。ナンシー、ナンシー、ナンシーと3回繰り返す。
ギターを弾く女性の格好良さを、このバンドで刷り込まれた。


JOE PERRY - Joe Perry ★★ (2005-05-14 22:42:00)

畜生!格好良いぞ!
出来たてほやほやの新作だ!これがハードロックの真髄だ!熱いぞ!激しいぞ!そしてクールだ!もう、我ながらなに言ってんだかわからないぞ!
というわけで、'05年発表。ソロ作としては4枚目。
あえて書くが、AEROSMITHのギタリスト(の一人)であるジョー=ペリーが、ドラム以外の全ての楽器を弾きたおした渾身の作品だ。
確かに、のっけから「これスティーヴンが歌っているヴァージョンも聴きてえなぁ」と思わされるが、そんなことはすぐに忘れる。曲が良い。ギターが良い(ハードかつメロウ、とにかく全てがぶち込まれている)。曲順が良い。
「だから、こういうのが好きなんだって!」と意味も無く声を荒げ、机をバシバシ叩きたくなってしまう痛快な作品。名盤。
エアロの次作は是非、この路線でお願いします!


LOU REED - Berlin ★★ (2005-04-19 23:54:00)

'73年発表。3作目。初期のコンセプトアルバム。
製作は難航し困難を極めたが、おそろしいほど完成度の高い作品が出来上がった。
最初から最後まで聴き手を離さない展開は見事の一言に尽きる。中でも「暗い感覚」とか「キャロラインの話<1><2>」、「子供たち」、「悲しみの歌」は出色の出来である。
特に「悲しみの歌」は、聴いていると思わず涙が出てきそうになる。
ロック史上に残る傑作。


LOU REED - Growing Up in Public ★★ (2005-04-19 23:47:00)

'80年発表。13作目(ベスト盤を除く)。スタジオアルバムとしては10作目。
本作は、ルーの作品群の中でもかなりポップな部類に位置付けられ、おだやかな作風である。
ルーのきれた面が好きだが、本作のようにそよそよと歌っているのも好きだ。
と言っても、歌詞には全く毒気が無いかと言うとそうでもない。
「公衆の面前で育つ。パンツだけの姿で」
そんな風に歌うのは、私生活のスキャンダラスな面ばかりが取りざたされていたルー一流の皮肉なのだろう。


LOU REED - Legendary Hearts ★★ (2005-04-19 23:36:00)

'83年発表。15作目(ベスト盤を除く)。スタジオアルバムとしては12作目。
前作(『THE BLUE MASK』)が異様に高いテンションと完成度を誇っていたため、本作は少しおとなしく聴こえる。
実際、ルーの詩もなんだか落ち着き過ぎな印象を受ける。
しかし、やさしく歌われる1曲目のタイトルトラックや、⑧、⑪の雰囲気がどうにも好きなのだ。聴いていると「酸いも甘いもかみ分けて」という言葉が頭をよぎる本作は、切れ味の鋭さはない反面、優しい傑作である。


LOU REED - Coney Island Baby ★★ (2005-04-19 23:27:00)

'76年発表。ソロ8作目。スタジオアルバムとしては6作目。
第Ⅰ期RCA時代のラストを飾る傑作アルバム。
全編を通してピンと張った緊張感がたまらない。名曲「KICKS」、「CONEY ISLAND BABY」を含む。特に「KICKS」はシンプルなリフの反復に徐々に凄みを増していくルーのヴォーカルがのり、本作のハイライトと言えよう。


THE VELVET UNDERGROUND - Live at Max's Kansas City ★★ (2005-04-19 23:18:00)

'72年発表。ライヴ盤。
バンドのリーダーだったルー=リードは、本作に収録されたライヴをもって脱退した。
録音はモノラルのカセットテープレコーダーによるもので、「音は良いのか」と問われると、「非常に悪い」と答えざるを得ない代物だ。
それでも本作は録音された当時の雰囲気が生々しくパッキングされているという点において、得がたい作品だといえる。
ルーのヴォーカルはどこかぶっきらぼうで、ギターも投げやりな印象を受ける。やたらと手数の多いビリー=ユールのドラムが耳障りだ。
バンドの終末期、ルーの苦悩がどれほどのものであったのかが、しみじみわかるライヴ盤だ。


HAREM SCAREM - Mood Swings ★★ (2005-04-19 23:07:00)

'93年発表。2ndアルバム。
以前「自分にとってこれが神盤(神のごとく崇め奉りたいほど惚れこんだアルバム)」というスレッドが立ったが、本作こそ私にとっての「神盤」である。
ある時期、HM/HRの音作りがやたらと装飾過多に聴こえ、シンプルなロックやグランジロック、メロコアやファンパンクを聴いていたことがあった。そんな時に「たまにはHRを聴くか」とひっぱり出したのが本作だった。
するとどうだろう。目茶苦茶良いのだ。これが。正直なところ、DEF LEPPARDの『HYSTERIA』並に傑作だと思ったものだ。
メロディアスであり、かつギターのエッヂも効いており、ある意味理想的なHRが体現された本作は、個人的には'90年代に発表されたアルバムの中で(自分が購入した中での話だが)ベスト3に入る出来だと思う。
だが、これだけの捨て曲無しどころか全曲シングルカットOKな作品を発表しても、時代が悪かったのかそれほど成功しなかったことが、後の迷走につながってしまった。それがただただ残念である。


JUDAS PRIEST - Angel of Retribution ★★ (2005-04-17 23:33:00)

ははは。doveさんのコメントにちょっとショック受けてたりして。
この作品って、単体じゃ良くないのかなあ。最近の若い人たちって、こういうのはもうピンと来ないのかな?
玄人ではなくても、十分に楽しめるアルバムだと思うんだけれど。駄目ですか?
そりゃあ、確かに他のアルバムを知っていると楽しみは倍増するよね。それは間違いない。
でもそんなもの知らなくたって、本作の価値は全く変わらないと思うよ。ぶっちゃけた話、ロブ復帰作だということを差し引いて聴いたって、JUDAS PRIESTであることを伏せて聴いたって、十二分に格好良いHMだと思う。
あ、doveさんを批判したわけじゃないからね。上記のコメントをきっかけにして頭に浮かんだことをつらつらと書いてみただけなんで。
う~ん。でも若い人達が聴くとぬるいのかなあ(笑)。あ、繰り返しちゃった。


STEVE VAI - Real Illusions: Reflections ★★ (2005-04-17 23:20:00)

ヴァイ節大全開。
大聖堂というか、大迷宮というか。ものすごく複雑に入り組んでいるようにみえて、実は非常にシンプルというか。テクニックばりばりなのに嫌味無く聴けるし。
ビリーは居るわトニーは居るわ。参加メンバーだけで久々に聴くと鼻血が出そうな作品なのだけれど、実際に聴いているとどんどん頭の中がクリアになっていくというか、視界が開けていくような気分になれるとんでもない作品です。


HANOI ROCKS - Another Hostile Takeover ★★ (2005-04-17 23:12:00)

いやあ、素晴らしい出来じゃないですか。これ。
昨日購入したばっかりなんですけれど、思わず車内で繰り返し聴いてしまいました。後部座席の息子と娘からブーイングです。「うるさい」だって。
なんと言っても、事実上の冒頭である2曲目「BACK IN YER FACE」が格好良いですね。マイケルのあの大傑作ソロアルバムを思い出しちゃったな。この曲が確か1stシングルでしょ?その意気や良し!というくらい勢いのあるハード・ロケンローです。
他にも④を聴いて、「ああ、この雰囲気。1stじゃん!」とか、⑧や⑫のハードな楽曲もグー(死語?)だし、⑩や⑰のバラード系もグッときましたよ。
こうして考えてみると、本作はショーだね。緩急もあるし、いくつか山場があるし。
それに、1stから本作までダイレクトにつながるものが感じられるというのも凄いな。やはりHANOIは唯一無比なんだね。
名作です。


LOU REED - Live in Italy, September 1983 ★★ (2005-04-10 21:47:00)

'84年発表。'83年9月に行なわれたイタリアでのライヴを収録したもの。
ルーという人はライヴ盤の発表が多いのだが、本作はあまたあるライヴ盤の中でも最高峰に位置する。
音楽性は全く異なるが、RUSHのライヴ盤やDEEP PURPLEの『MADE IN JAPAN』と同様のスリルと興奮を味わうことが出来る点で、私は本作を高く評価している。各曲のアレンジもハードかつアップテンポなものとなっており、HM/HRに馴染んだ耳でも十分に楽しめる。全く不足は無い。
本当に上手いロック職人達が本気を出したら、どんなえらいことになるかをはっきりと教えてくれる名盤である。代表曲が収められているため、ルーを初めて聴く人にも良いだろう。


LOU REED - Transformer ★★ (2005-04-10 01:16:00)

'72年発表。2ndソロ作。
上の方も書いておられるが、デヴィッド=ボウイがプロデュースに関わっている。
1stではまだ本調子ではなかった感があるが、この2ndでルーの創作意欲が爆発した感がある。①③⑤⑦など代表曲を収録し、その他の楽曲もそれぞれ個性的である。
曲調だけを見るとロックとはいえ少しソフト路線なのだが、歌詞はというとこれが逆をいっており、思いっきり過激である。スキャンダラス(陳腐な言い方だが)という表現がピッタリだ。
今では珍しくもないが、ゲイコミュニティについて触れられていたり、アンディ=ウォーホル周辺のいかがわしくも胡散臭い人物達についての曲もある。
音楽とは全く関係ない分野で物議を醸し出したのも本作発表時であった。裏ジャケットには当時の恋人であるレイチェルが映っている。美人だが男性だ。


THE VELVET UNDERGROUND - White Light/White Heat ★★ (2005-04-10 00:33:00)

'68年発表。2ndアルバム。
1stにはリリカルな部分も存在していたのだが、ニコが居なくなった本作はジョン=ケイルの実験音楽的アプローチが大きく取り上げられ、全カタログ中随一のハードさ、ヘヴィさを誇る。
過激。暴虐。暗黒。これらの言葉をいくら並べても表現できない暗いもの、激しいものが本作にはある。
代表曲は1曲目のタイトルトラック及び2曲目の「ギフト」、それに6曲目の「シスター・レイ」。
個人的にはギフトの詩が・・・。内容はあまりに残酷すぎてここでは書けない。


THE VELVET UNDERGROUND - The Velvet Underground & Nico ★★ (2005-04-10 00:22:00)

'67年発表。1stアルバム。プロデューサーとしてアンディ=ウォーホルの名前が明記されているが、まあ、名前だけだ。とはいえ、ウォーホルはスタジオを借りたりレコーディングの為の資金を提供している。
ウォーホルが描いたバナナのアートワークが有名なので、「聴いたことはないが名前だけは知っている」とか「なにかの雑誌でバナナを見た」という人もいるかもしれない。
商業的には全く成功していないのだが、後の世のアーティスト達に与えた衝撃は非常に大きい作品である。ルーの独特な詩世界と秀逸なリフの楽曲群に、ジョン=ケイルの実験音楽的なアプローチが一部絡み、今聴いても先鋭的な音楽が構築されている。
たまにTHE BEATLESの「へルター・スケルター」が一番最初のHMだという意見を聞くが、私は本作の11曲目「ヨーロピアン・サン」も同様のものとして挙げたい。最初期のHMというだけでなく、インダストリアルでもあるし、全てのエクストリームミュージックの祖父みたいなもんだと思う。
11曲目だけでなく、「ヘロイン」や「毛皮のヴィーナス」、「黒い天使の死の歌」、「僕は待ち人」他ずらりと本バンドの代表曲が収録されたこの1stは、広義のロックが好きなら一度は聴いておいて損はない。
このバンドが存在していなければ、HMは出現しなかったとはいわない。だが、少なくとも轟音のノイズや不協和音を曲中に使う手法の確立は遅れただろう。パンクムーヴメントは形だけのものとなっていたであろうし、SONIC YOUTHやNIRVANAは居なかったかも。そういうバンドであり作品である。


HOLLYWOOD ROSE - The Roots of Guns N' Roses ★★ (2005-03-26 23:34:00)

'04年の秋に日本盤発表。
アルバム名を読めばわかることだが、このバンドはGUNS N' ROSESの前身である。
HM/HRの歴史上でもかなり面白い存在であり、かなりの注目を浴びていたはずなのだが、誰も書き込まないというのはGN'R自体の存在感が希薄になりつつあるということの証か?
アクセルの人間性及び現在のところ長期間活動休止中というのは問題だが、それでもGN'Rの重要性は揺るぎないものであってほしい。そういう願いを込めて追加させてもらう。
まず1点目。本作はアルバムではない。残された5曲のデモ(うち2曲は既発表曲)に加え、ギルビー=クラークがリミックスしたヴァージョンと、フレッド=コウリーがリミックスしたヴァージョンが加えられ全15曲収録ではあるが、そういうものを指してアルバムとは言えないだろう。しかも、最も生々しくて格好良いのはデモヴァージョンだったりする。もっとも、初期GN'Rのメンバーだったトレイシー=ガンズがギターを被せた⑨と⑩(ギルビー・リミックス)は一聴の価値ありか。
というわけで2点目。本作の肝は映像の方である。すなわち、ドキュメンタリーが収められたDVDだ。これは大変面白かった。GN'Rのことが好きだった人は見て損はない。
彼等が語るアクセルは、イジーの人形のような人物が次第にエゴを肥大化させていく過程を辿って語られる。特にトレイシーの話には毒がある。
「アクセル・・・。奴のことを考えると笑っちまう。駄目だ。あいつのことはシリアスに考えられないんだ・・・」
何があったのかについては、DVDをチェックしてほしい。


PRAYING MANTIS - A Cry for the New World ★★ (2005-02-19 11:03:00)

'93年発表。3rdアルバム。
発表当時はグランジロック台頭期にあたったため、この出来の良さはほとんど奇跡だった。完全に時代に逆行しているのはもちろん、「自分達の持ち味とはなにか」を徹底的に追求し、みごとに昇華させた。発表当時、本当によく聴いた一枚(グランジもよく聴いていたんだけどさ)。
個人的には4曲目の「LETTING GO」と10曲目の「JOURNEYMAN」にとどめをさされた。この2曲は永遠の名曲だと思う。10~11の終盤の流れも見事。美しすぎる。
残念だったのは本作発表後にVo.のコリン=ピールが脱退してしまったことだ。確か俳優業に転職するとかが理由だった。