『NIGHTMARE-THE ACOUSTIC M.S.G.』でも採り上げた6曲を中心に、 UFO時代からの4曲も含む、全13曲のアンプラグドでのライヴを収録したアルバム。 これがなかなか良いです。必ずしもアコースティックが活きているわけではないですが、面白いですね。 全編アコギなので、ソロパートでもサステインが効いてないのが、時に歯がゆく思えたりもしますが。 頼もしいサイドギタリストのおかげで、マイケルは思う存分メロディを弾いていますが、 それと同じくらい、アコギでのリフの元気な刻み、その二人の絡み具合が魅力的ですね。 UFOの"Natural Thing"・"Lights Out"・"Only You Can Rock Me"なんかは、特に良いです。
HMファンが熱くなる要素をこれでもかとばかりに盛り込んだ勝負曲。 そして、見事にHMアンセムとも言うべき曲に仕上げているのですから、本当に素晴らしいです! ちなみに自分が一番好きなところが「And they will fight!!!」でキメルところで、 ここはいつどこで聴いても、ジャストで勢いよく手を斜めに切って、己に酔ってしまいます(笑)。
さて、どうしてこうも成長したかというと、歌唱法及び声質自体の変化もありますが、 その声を活かすようなメロディにしてるのも大きい気がします。 以前は、無理にハイトーンを出して間が抜けたような声になる印象もありましたが、 最近は中低音域をメインに据え、高音も一枚膜が張っているような抑え方ですね。 ソロアルバムにおいても、TENの7thの前年にリリースした『ONCE AND FUTURE KING - PART I』では、 既に"Dragon Island Cathedral"で、ハイトーンがかなり苦しそうですが、 8thの翌年の『VERITAS』では、最上質の声になっていますね。 "Veritas"・"In My Head"・"Wide Awake In Dreamland"等での声にはどっぷり聴き入ってしまいます。
ニックのロウトーンがとても渋カッコいいですね。 ヘヴィなリフパートと対照的に静かなヴォーカルパートでは、ニックのヴォーカルの渋さが映えていて、 特に終盤の「Way down, I'm losing my faith. Double the faces, judas the kiss.」の所が大好きです。
『ADRENALIZE』発表後の,2曲の未発表曲と,アルバム未収録のシングルB面曲で構成された企画アルバム。 シークレットトラックを含めて全14曲ですが、同じ曲のヴァージョン違いもあるので、 実質11種類の曲を収録していて、カヴァーソング2曲も含まれています、 現在シングルの購入は難しいですし、オリジナルアルバムしか持ってない方にとっては、 日本盤『ADRENALIZE』のボートラである"Miss You In A Heartbeat"・"She's Too Tough"を除く、 他9曲全てが初聴きのはずです。もちろん、それを輸入盤で買った人は全曲カブリなしです。 また、既出の楽曲も、部分的にリレコやリミックスも施されているので、 以前のヴァージョンそのままで収録されている曲はありませんよ。
肝心の楽曲の内容も、ダークな面をみせる新曲①"Desert Song"・②"Fractured Love"に、 楽しげなグラムロック系のカヴァー③"Action"・⑦"Only After Dark"、 名アコースティックバラード④"Two Steps Behind"(エレクトリックヴァージョンもあり)、 デビュー当時の楽曲のリメイク⑧"Ride Into The Sun"、ケルティックな異色曲⑨"From The Inside"、 カッコいい疾走HR⑩"Ring Of Fire"などなど、ヴァラエティ豊かに取り揃えています。 オリジナルアルバムに引けをとらないくらい、聴きごたえのある作品ですよ。