かなり地味な印象だ。「THUNDERSTEEL」「THE PRIVILEGE OF POWER」に溢れていたパワーや緊張感はない。ボビー・ジャーゾンベクが抜けてしまった事も、その印象に拍車をかけている。正直この辺りの淋しさは隠せない。やはりボビーには戻ってきて欲しい。ピート・ペレツの活躍の場もちょっと少ない気がするし、全体的に落ち着き過ぎた感じがする。マーク・リアリも年を取ったか・・・。 だがしかし、メロディーの秀逸さは、前作「SONS OF SOCIETY」を遥かに凌いでる!RIOT節は健在だ!前作で聴かれた「中途半端なメロディー」「過去の焼き直し的フレーズ」は見られない。確かに似たような楽曲はあるが、これはマイクディメオ加入後のRIOTの、一つのパターンとして捉えれば気にならない。年寄りになった(笑)マーク・リアリのギターは、ますます深みを増した気がするし、美麗なツイン・リードもまだまだイケる!パワフルなリズム隊が健在だったなら、「THE BRETHREN OF THE LONG HOUSE」「INISHMORE」と同様の名盤になっただろう。 「THUNDERSTEEL」や「FIRE DOWN UNDER」を求めないRIOTファン(いるのかなぁ~?)や、欧州的な湿り気をもつHR/HMが好きな人にはお薦め!
このアルバム、誰も書き込んでないけど、俺は大好きっす!初っ端の「BE ALL,END ALL」 からしてカッコいいヨ。全篇に渡り、チャーリー・ベナンテの引きつり気味の凄いドラムが聴ける。これがまた凄いんだ!それに、削岩機の音のような破壊力のあるリフがイイ。ジョーイ・ベラドナの「歌」の要素が、初期の作品と比べると後退した感じはあるが、それでもしっかり歌ってるし、いい歌メロも聴かせてくれる。全体を通すと、スラッシュ/ハードコアのクロスオーヴァーした音の中に、ほんの少しヒップホップの要素が入ってきている感じがする。正統派HMの色を少し残す「BE ALL,END ALL」「WHO CARES WINS」や、ひねくれたメロディーが妙に耳に残る「MAKE ME LAUGH」、ハードコア色の強い「OUT OF SKGHT,OUT OF MIND」「SCHISM」、そしてTRUSTのカヴァーの「ANTISOCIAL」辺りが特に好きだな。
個人的には、彼らの最高傑作は「SOMEWHERE FAR BEYOND」だと思っているが、その次の作品である本作もなかなかの名盤である。基本的に前作の延長線上にある作品なんだけど、曲の展開がより複雑になっている。特にタイトル・チューンの作り込みは凄い!ドラムまでを含めた音の絡み合いが、今まで以上に濃密だ。それは他の曲でも同じ事が言える。確かにアルバム全体の勢いやパワーは落ちたけど、それは「ドラムの変化」によるところが大きいんじゃないかな。今までは、どちらかというとパワー&スピード重視で、「リズムを刻む為」に叩いていた感があるが(これもかなり好きだけど)、本作ではドラムで「メロディーを奏でる為」に叩いているように思う。タメを効かせ、緩急をしっかりつけたそのドラミングは、それまでの作品と比べて物凄く進歩していると言えそうだ。とっつきにくくなった印象もあるけど、「I'M ALIVE」「THE SCRIPT FOR MY REQUIEM」といった激烈スピード・チューンも盛り込まれてるし、従来の魅力を失ってしまった訳じゃない。独特のクワイヤ・コーラスも(これもまた良く練られている)、惜しげもなく使われる美旋律も健在だ。理解するのに少し時間のかかるアルバムではあるけど、聴く度に発見のある、素晴らしいアルバムだ。
カッコいい曲だ!少しレトロなロック色を取り入れたこの感じは・・・そう!初期の名作「FIRE DOWN UNDER」のあのテイストだ!勿論あのアルバムの楽曲と比べるとメタリックだし、そのまんまという訳じゃないが、うまくあの頃の雰囲気を取り込んでると思う。それに、ボビーのドラムもアルバム中一番だね!個人的には好きだね!
う~ん、厳しいモンがあるねぇ。メタリックな雰囲気を前作より少し強め、その中に叙情的なRIOT節を盛り込んでるんだが・・・。マイク・ディメオも「TWIST OF FATE」や「COVER ME」等々で、深みのある歌唱を聴かせてくれるんだが・・・。普通に聴くと、文句をつけるトコは少ない。敢えて文句をつけるなら、音質が悪いトコと、ボビー・ジャーゾンベクのドラムが地味過ぎるトコかな。それに、楽曲も渋みのある良質なものが多い。だがちょっと物足りない。「過去の曲の焼き直し」的な曲が多くて、どうものめり込めない。 けどあったっすヨ~聴き所が!後半に進むにしたがって、それこそ「FIRE DOWN UNDER」の頃のような勢いが顔を出す!「THE LAW」や「TIME TO BREED」「QUEEN」といった曲を聴くと、このアルバムでRIOTがやりたかった事が良~く分かる。RIOTは原点回帰をしようとしたんだ。RIOTは時代毎に、あるいはメンバー毎に、その音を変化させてきた。このアルバムでは、現行のメンバーで今までのRIOTの集大成を作ろうとしたのだろう。何度か聴き込んで、やっとそれが分かったっす。とはいえ、アルバムとして聴くと、やはり厳しい印象を受けるね。中途半端かな。
この曲いいっす!ちょっと聴き逃してた(笑)!ミドル・テンポの地味目の曲だが、コーラスの煽情力が凄い!それにマーク・リアリの泣きまくりのソロが素晴らしいね!「SIGN OF THE CRIMSON STORM」と同タイプの曲だが、こういうのは一つのパターンとして「パクリ」や「焼き直し」とは一線を画したい。
全体的には「ちょっと前衛的になりすぎたかなぁ~」ってな感じのアルバム。「TRIBUTE TO THE PAST」「LAST BEFORE THE STORM」「FUTURE MAD HOUSE」あたりは名曲だね。ただちょっと分からない曲も多くて、その辺はつらいトコかな。とはいっても、粒の細かい音を詰め込んだカイ・ハンセン独特の手法は生きていて、テンションの高さはかなりのモンだと思う。
出だしからハイテンションで突っ走ってしまう!「ウォーきたきたきたーッ!!」って感じの曲。この曲を聴いて、HELLOWEENの初期の名曲「RIDE THE SKY」を思い出したのは俺だけじゃないはず。荒々しさとメロディーを共存させた、まさに名曲っしょ! 因みに29さん、「NIGHTBREAKER」も買いましょう(笑)!
いいアルバムだと思うヨ。確かに典型的なメロディック・スピードメタルを期待してると、アメリカナイズされたルーズな楽曲に肩透かしを食らうけど、ウリ・カッシュの手数の多いドラムが楽しめる「AS TIME GOES BY」や、リフでガツガツ押してくる「ONE WITH THE WORLD」なんかはかなりいいし、アコースティック・ギターを使った「SPIRIT」もグー!捨て曲もあるけど、駄作、問題作扱いするのはどうかなぁ・・・。
まぁジャケットは置いといて(笑)、「NARITA」「ROAD RACIN'」という初期の名曲が収められたアルバムだ。この2曲の為に買ったとしても、決して損はないと思う。特にインストゥルメンタルの「NARITA」は、HR/HMインストゥルメンタルの最高峰と言っても過言じゃないほどのカッコ良さだ!曲調は正直古さは隠せないが、楽曲そのものもスリリングな演奏も、決して色褪せてはいない。他の曲に関しては、ハッきり言って印象の薄い曲もある。前作と比べるとロック色が強くなっていて、メロディーが弱い気もする。それでも「HOT FOR LOVE」等の所々に顔を出す哀愁のメロディーはさすがだし、ドライヴ感も後退はしていない。決して悪くはないヨ。
何やら不気味な語りから入り、邪悪なギターが響き、「オドロオドロシイ曲だなぁ」と思っていると、そこにデヴィッド・ヴェインの強力なヴォーカルが突き刺さる!この一撃でやられた!重い雰囲気で進み、途中からテンポアップするんだが、そこからますますデヴィッドのヴォーカルが攻撃的になる。最後の「BEYOND THE BBLAAAAAAAACCCKKK!」の超絶シャウトを聴いてしまうと、もうとりこっす(笑)!
弟が正解です(笑)。このアルバムでのヴィニー・アピスのドラム、個人的にはかなり好きっす!まさに「ダブル・ストロークの鬼」って感じ。この頃のディオのヴォーカルは滅茶苦茶パワフルで艶があって、神々しささえあった(今も素晴らしいけど)。曲も「STAND UP AND SHOUT」「HOLY DIVER」「DON'T TALK TO STRANGER」等など名曲だらけだ!勿論「CAUGHT IN THE MIDDLE」も!
ヴォーカルがレット・フォリスターに変わった1作目。この人のヴォーカルはそれほど評価が高くないけど、個人的には嫌いじゃない。音域が狭くブルージーな雰囲気はガイ・スペランザとは随分違うが、当時のRIOTにはなかなか合っていたと思う。「HARD LOVIN' MAN」「C.I.A」「LOANSHARK」等は結構ハマっててカッコいいし、「RESTLESS BREED」「WHEN I WAS YOUNG」といった曲での朗々と歌う感じも悪くない。独特の哀愁はそのままに、ガイ・スペランザには出来なかった事を深みのある歌唱でやれたといった感じだ。ただ、いかんせんガイ・スペランザに出来た事が出来なかった。再発盤に収録されてるライヴ・テイクを聴くとその辺が分かる。新たに得たものと失ったものが半々だったね。 アルバム全体としては佳曲が目白押しだ。哀愁のメロディーをパワフルなHRで伝えるという、初期のRIOTの魅力はそのままだ。ドライヴ感は若干後退したけど、その分ミディアム・テンポの佳曲が多い。なかなかの好盤だと思うヨ!
曲の雰囲気は「FLIGHT OF THE WARRIOR」に近いかな。オープニングのボビー・ジャーゾンベクのドラムもそんな感じだし。あれより明るめのメロディーを、疾走するリズムに乗せてプレイするという、RIOT得意のパターンだ。コーラスでテンポ・ダウンしちゃうトコは「?」だけど、悪くは無いヨ!マイク・ディメオがちょっと苦しそうな感じだ。多分この曲はトニー・ムーア用に書かれた曲だろう。
音質が恐ろしく悪い!まるでブートレッグのような感じだが、その分とても生々しい。一切手の加えられていない、生の演奏が聴ける。「THUNDERSTEEL」や「DANCE OF DEATH」が入っていないのは「!?」だけど、ガイ・スペランザ時代の曲を歌うトニー・ムーアが意外とハマってて、これは結構嬉しかった!一本調子な感じはするけど、オリジナルを忠実に再現していたと思う。ギター・ソロやドラム・ソロにまで名前を付けちゃってる所はちょっと苦笑いだけど、マーク・リアリのソロである「LADIES AND GENTLEMEN」は感涙モノっす!それに「WARRIOR」のアレンジも若干現代風になってて、これまたカッコいいぞ!但し、最後の「SMOKE ON THE WATER」のカバー(これのみスタジオ収録)は退屈。
VICIOUS RUMORSの魅力の全てが詰まった、彼ら随一の疾走曲。得意技だったクリア・トーンのアルペジオと共に静かに始まり、そして爆発したように加速する。中間部のツイン・ギターのハモリに胸を熱くし、そして最後のカール・アルバートの超絶スクリームで鼻血っしょ(笑)!2nd収録の「OUT OF THE SHADOWS」と並ぶヘッドバンガーズ・アンセムっす!
熱いエネルギーをたたえたアルバムだ。超名曲と言えるような曲は曲は無いんだけど、そんな事はどうでもいいくらい全体のテンションが高い。前作のメロディー重視の作風から、リフとリズム重視の作風になっている。ヘヴィーで切れ味の良いリフと重厚なリズムは、聴いていて気持ちいいっす!とはいえメロディーが弱くなった訳じゃない。華麗なツイン・リードや、カール・アルバートのヴォーカルは健在!特にカール・アルバートのヴォーカルは、恐ろしいことに前作よりさらに進化している。力強くなったリフと互角に闘うパワーはホントに凄いし、「CHILDREN」や「WHEN LOVE COMES DOWN」といったメロウな曲では、表現力豊かに歌い上げる。HMシンガー数あれど、この人が一番だった。そんな魅力満載の名盤だ!
ハードコア・パンクとHMの正統的融合と言われたこのバンド、とにかく「危険な音」満載のアルバムだ。後のグラインド・コアの先鞭となるようなリズムの中で、ツイン・ギターが攻撃的なリフで押しまくり、ジョン・コネリーのヴォーカルが声を絞り出して叫んでる。ダン・リルカの、ANTHRAXからそのまま持ち込んだような、ヘヴィーなベースもなかなかカッコいい。1曲目の「NEW SONG」は結構イケテルぞ!3曲目の「INHERITED HELL」も、切れ味鋭いリフとドラムがいい。アルバムの後半にはスピードに緩急をつけ、それなりに変化を持たせている。特に最後の「TRAIL OF TEARS」は、ミドル・テンポのパートとスロー・テンポのパートを組み合わせた、ちょっと毛色の違う曲だ。とはいえ、アルバム全体にメロディーは希薄だし、曲調も似てるから、こればっかりを聴き続けるのはキツイかも(笑)。アグレッション重視の人は、聴いてみてもいいかも。
正直に言ってしまおう・・・。 METALLICAからHMに入った俺がこのアルバムを手にしたのは、10年位前だろうか。そのときの正直な感想は「???これがメタル・ゴッドの最高傑作?ダルイじゃん!」だった(笑)。当時はスピード&パワー命だったから。若かったっすねぇ(笑)!分からなかったから、あえて少し間を置いて聴き直してみたら、分かったっすよ(笑)!「THE HELLION~ELECTRIC EYE」がこんなにカッコいいなんて!それに続く「RIDING ON THE WIND」も、前2曲との組曲風でいい。随一のスピード・ナンバー「SCREAMING FOR VENGEANCE」でのロブ・ハルフォードの鬼のようなヴォーカルなんか、正に神々しい輝きを放ってると思う。「(TAKE THESE)CHAINS」での哀愁漂うメロディーも秀逸だ!曲の良さもさることながら、そこまでに至るJUDAS PRIESTの歴史、ひいてはHMの歴史まで考えると、正に歴史に残る名盤といえるだろう!ただ、あくまで個人的には「PAINKILLER」「DIFFENDERS OF THE FAITH」の方が好きっす。まぁこれは個人的な好みなんで・・・(笑)。
このアルバムは・・・言葉にならないっす!それだけ衝撃的なアルバムだった。全曲素晴らしい作りこみで、計算された美しさに満ちている。そしてそれを素晴らしいテクニックで演奏している。「METROPOLIS-PART1」には特に度肝を抜かれた。「UNDER A GLASSMOON」「PULL ME UNDER」「TAKE THE TINE」・・・とにかく凄い!それに個人的には、HR/HMのスロー・バラードって、お手軽に作られた感じが強いものばかりで大嫌いなのだが、「ANOTHER DAY」に代表される本作のスロー・ナンバーはそんな感じが無くていい。ただ「LEARNING TO LIVE」だけはどうしても分からない。分からない中でも一つだけ分かるのは、「この曲も凄い」って事(笑)!超名盤だよ!