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Letvm Ⅱ / Letum (Usher-to-the-ETHER)
Letum (Usher-to-the-ETHER)


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Letvm Ⅱ / Letum
途中のKRALLICEにも比肩しようかという、トレモロハーモニーの美しさが素晴らしい曲。販促シールの「常ならぬメロディセンス(an extraordinary sense of melody)」が、全く誇張に聴こえません。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2009-02-15 23:57:29)


Letum

2008年発表の2nd。

ABSENTIA LUNAEのメンバーが在籍、販促シールには「常ならぬメロディセンスを持ったブラックメタル」とのタタキがあることからも分かる通り、淡く儚く美しく、聴いていてカタルシスを覚えるようなメロディが特徴のメロディック・ブラック。
このメロディセンスは、KRALLICEやLANTLOS辺りの、シューゲイザー的な感性を持ったブラックメタルバンドと共通するものがありますね。分離の良い音質の割にギターがノイジーな音色なのも、攻撃性よりはメロディに篭められた感情を重視しているのかもしれません。

ただしそのメロディが乗るのは、前述のバンドのようなポストブラック的なものではなく、DISSECTIONやWATAIN辺りのスウェディッシュ勢に近い、疾走パートも多くメロブラとしてのドラマ性の強い音。それらのバンドと比べるとリフに余り刻みを入れない分メタリックさは薄く、メロブラの展開のドラマ性を取り入れた上で、やはりトレモロリフによるメロディを最大限に活かすことを重視している感じ。

儚いメロディによるカタルシスを演出する、シューゲイザー的感性を持つバンドがそのメロディを生かすために一般的なエクストリームメタルからやや離れた展開を選ぶ傾向があるのに対して、このバンドがメロブラのドラマ性でそのカタルシスを強める作風を選んだのは、コペルニクス的転回と言えるかもしれません。結果、「淡い」メロディが「派手に」炸裂しててかなりユニークな音に。

…しかし、これ聴いて実感したんですが、ブラックって色々なバンドが色々な情景を色々な手法で描いてるジャンルですよね。ブラック大好きな私が言っても説得力無いかもしれませんが、今、こんなに追ってて面白いジャンルもないのでは…。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2009-02-15 23:54:00)