有名なファーストもいいが、このセカンドは、ロック通以外には無名なだけに、手に入れて聴きこんだ時の感動は大きい。 "QUITE RIGHTLY SO"、"SHINE ON BRIGHTLY"だけでも十二分に元は取れるが、最後の"IN HELD TWAS IN I"でこんなに安い買い物は…と思ってしまうほど、感動作であり、奥は深い。"A WHITER SHADE OF PALE"に感動するのなら、この作品は聴くべきだ!
VAN HALENの初代ヴォーカリストという肩書きは必要なのかどうなのか、ダイアモンド・デイヴの89年の大ヒット作。 ハチャメチャなヴィデオクリップが懐かしい"Just Like Paradise"、ちょっとベタで下世話なヴィデオクリップが懐かしい"Stand Up"等が収録で御機嫌なアルバムだが(クリップばっかりかよ!)、難としては、いささか"EAT 'EM AND SMILE"よりもよりヴァイ色が強まっている感じがする。いわく、ギターで参加しているスティーヴ・ヴァイが副プロデューサーとしてもクレジットされているのが気になるのである。ヴァイは職人的で超人的なギターを弾くひとで、エモーションよりは計算された美しさを演出するきらいがある。本作でもその傾向は伺える。彼のソロヒット作"Passion And Warfare"やWHITESNAKEの"Slip of the Tongue"でのプレイがその概要を物語る。ギターもすぐ彼とわかる特徴的なもので、はたして、ベースのビリーシーンがそれほど目立っていない上で(このあと脱退)、デイヴのアルバムでここまでやる必要があるのか?と疑問が出てくる。 とはいえ、ヴァイもそれほどきらいではない僕は、それなりに楽しめたりする、ソロのデイブが輝いていた頃の今んところ最後の作品だね。
その昔、リリース当時、ヴィデオクリップで彼らを見て、なかなかかっこいいし面白い曲だな、と思ったので、名前も特徴的だし、たまたま覚えていたのだが、最近出くわしたので買ってみた。その時の曲は覚えていないので、FMでのエアプレイも凄かったらしいM-1"DON'T NEED RULES"だと思うが、どちらかと言うとM-3"YOU'RE SO STRANGE"の方が耳に引っかかる。まぁ、どちらでもいいが、R&R主体のアメリカンロックで、クオリティーは高い。バンドとしてもまとまりがあり、ヴォーカルは少しねちっこい感じだ。 プロデュースは、元VINNIE VINCENT INVATION ~SLAUGHTERのダナ・ストラム。彼は、ベーシスト兼プロデューサーとして、VINNIE VINCENT INVATIONの超名作"ALL SYSTEMS GO"やSLAUGHTERの"STICK IT TO YA"に関わってきた人物で、自分の中では評価の高い人物だ。それだけに、この作品も完成度が高いし売れていてもおかしくないサウンドだ。レコード会社もプロモートしまくったらしい。しかし、結局これ以降彼らの名前を耳にすることはなかった。グランジがはやり始めていた当時には、きっと綺麗過ぎるサウンドだったのだろう。事実、かっこいい曲が多いにもかかわらず…作り出されたワイルドさを感じる部分もある。もう3年早く出ていれば、HR/HM界に大きく名を残す存在になっていたかもしれない。響く人にはきっと響くだろう。