彼らの1st。本国当時はまだABBAというグループ名もなく、ベニーとビョルンのユニットという活動形態で、本国盤のLPでもビョルン、ベニー&アグネタ、フリーダという表記であった。'73年のユーロヴィジョン・コンテストで高い評価を受けた「RING RING]を始め、このバンドの最初の楽曲であり、ポルノ映画の主題歌になった「She's My Kind Of Girl 木枯らしの少女」など初期のシングル・ヒットが詰まったアルバム。まだまだプロジェクトの域を出ず、後年の女性ツイン・ヴォーカルを主体としたディスコ・チューンをやるバンドとしての作風はなく、ベニーやビョルンがメイン・ヴォーカルを取る楽曲も少なくない。
スイスの5人組スラッシャー。UK産と間違えられることも多かったのは1stがUNDER ONE FLAGレーベルの配給を受けていたからだったが、本拠はスイスのジュネーヴ。1stは当時METALLICAの4thを手掛けていたフレミング・ラスムッセンがミックスを手掛けている。 '90年のMETALLICAのスイスでのライヴでは前座を務めるなどしたようだが、やがて活動停止。'93年にはMMP Recordsなるところから2ndを発表したものの、解散している。
彼らの11枚目。元DEEP PURPLEでGILLANにいたイアン・ギラン(Vo)を迎えて制作されている。当時某HM専門誌のおかげで日本での評判は散々で、パープル信者、サバス信者両者から敬遠された曰くつきのアルバムである。 しかしながら内容はかなりいい。ロニー時代の音楽性は一時棚上げし、いつになく攻撃的な楽曲で占められている。 愁眉なのは再発盤のイアンを迎えてのライヴである。暴れまわるリフ、カッチリとしたペヴ・ペヴァン(Ds)のドラム、いつも以上に暴れるギーザーのベース、そして予想以上にハマっているイアンのヴォーカル。当然客の反応も最上である。選曲はイアン期の楽曲と、初期サバスの代表曲、そしてSmoke On The Water。特に初期サバスの楽曲のイアンのハマりっぷりは凄まじく、CANDLEMASS辺りのエピック・ドゥームにも通じる正統派ドゥームを見せてくれる。 先入観を取り払って聴くことが必要なことがこれほど重要な作品はないである。
彼の再録アルバム。基本は1st[BURZUM]の全編再録で、おまけのように2nd[DET SOM ENGANG VAR]から選曲されている。新録されているのはインストの小曲のみ。 まずプロダクションが旧来のアルバムに比べると段違いにいい。音の分離もしっかりとしており、音圧もしっかりと出ており、ギターのリフとヴォーカルが分離されていなかった1stのプロダクションがいかに酷かった再認識できるだろう。サウンド全体が現代仕様にアップデートされていることもあって、本当に初期のプリミティブ・ブラックという感じではなくなってはいるが、最近のブラックが楽しめれば充分に満足できる。
ノルウェーのフォーク・ブラック・ユニット。 SATYRICONのサティアー(Vo/G/B)、DARK THRONEのフェンリッツ(Ds)、THE 3rd And THE MORTALのカリ・ルエスレッテン(Vo)の3人で結成されており、フェンリッツがやっていた一人フォーク・ブラックISENGARDの唯一のアルバムと前後して発表された。ISENGARDとの共通項も多いのでそちらも是非。
彼らの6枚目。オマー・ロドリゲス・ロペス(G)とセドリック・ビクスラー(Vo)が元いたAT THE DRIVE INが再結成することに伴い、今のところ最後のスタジオ作になるとアナウンスされている。 基本前作からの踏襲ながら、カオティックな要素は薄めで、これまでの音の洪水で埋め尽くすようなサウンドから一歩引いた印象。全体的にダブステップを中心としたエレクトロニカの要素が強めとなり、虚無感と浮遊感が全体を覆うアルバムに仕上がっている。