正直言って諸手を挙げて喜べる傑作ではないが、「ALCHEMY」以来久々に良いアルバムを出したな、と感じました。 半分インストですが、彼のデビュー作もほぼインストであったのだから、この方向もありでしょう。 インスト曲では「Shot Across The Bow」「Into Valhalla」、歌入りでは「Look At You Now」「Tide Of Desire」「Axe To Glind」「Blinded」が良かったです。(ベストは「Shot〜」と「Tide〜」かな) 今回はここ数作よりもメロディに力を入れてるな、と感じます。 苦言を言わせてもらえば・・・ ・Keyをもっと効果的に使ってほしい。楽曲の味付けが淡白です。 ・疾走曲を増やしてほしい。「Blinded」一曲だけです。 ・外部のプロデューサーを起用してほしい。 ・もっとクリアな声質のシンガーに交代してほしい。(まあ、今回でリッパーとはサヨナラでしょう) 外部プロデューサー迎えるだけでも、かなり違うと思います。 圧倒的な作品を作って「インギーは終わった」と言っている連中を見返してほしいのだが・・・彼の性格じゃ難しいかな(笑)
しかし、そうは言っても、War To End All Warsぐらいからこっちの彼の作風は、流石にそろそろ御腹いっぱいと言わざるを得ない。 特に今回はインストが多いということだが、そうなると特に、初期三部作で見られる、絶妙に練られたコード進行と一音の重みを感じさせるメロディの作品に比べて、 伴奏付きのリズムマシンをバックに、思いつくまま適当に弾きまくっただけのようなここ数作の悪い印象が、余計付きまとう結果になる。