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YETZER HA’RA
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解説 - YETZER HA’RA
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-01-04 21:36:36)

2009年発表の1st。

最近、WINTERHORDEやDEMONIC RESSURECTION等、中東やインドからもクオリティの高いシンフォニックブラックを聴かせるバンドが現れてますが、このバンドも1stにしてかなりレベルの高い作品を作ってますね。

上記の2バンドは、明らかにシンフォニックブラックでありながら、ギターリフにNAGLFARや初期DISSECTIONよりも露骨にメロデス的なフレーズを取り入れていましたが、このバンドにも同様の特徴がありますね。加えて、クリアでベースが聴こえやすい音質かつ、ベースラインがメロウなため、リフが刻みに回っていてもメロディ成分が足りなくならず、シンフォブラックとしてもかなり聴きやすい音作りをしていると思います。

また、キーが「Midian」「Bitter Suites~」期のCRADLE並みに煌びやかな、リフ的なフレーズを多く弾いているのも特徴。あの頃のCRADLEは、大編成のオーケストラでは成しえない、キーならではの「フレーズの煌びやかさ」「ゴシック的耽美さ」がありましたが、装飾の方向性が、その頃のCRADLEと同様の路線だと思う。殆ど欧米のバンドと聞き分けのつかない音のWINTERHORDEやDxRxと比較すると、フレーズに(僅かに)中東っぽさも感じられ、それがまたスケールの大きさに繋がってるんですよね。

CRADLE OF FILTHやDIMMU BORGIR等、メジャーブラック好きにお勧めの作品。特にCRADLEは名盤扱いされやすい「鬼女」「Damnation~」「Godspeed~」ではなく、「Midian」こそ真に至高のアルバムだという人には、波長が合うのではないでしょうか。



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