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netalさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 201-300

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EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk - Ye Entrancemperium ★★★ (2011-09-04 14:30:59)

Trymの驚異的ブラストと、ただただ圧倒的としか言えない暴虐と神聖さに酔える神曲。


EMPEROR - Emperor/wrath of the Tyrant (2012-04-16 23:32:59)

デモと93年のEPのカップリング。

まず、とにかく音が極悪。かなりノイジーで、何をやっているのかほとんどわからない所もちらほら。
イーサーンの叫びはもう喉大丈夫ですかと言いたくなるほど狂気に満ちている。
それらが一体となって襲いかかる様は邪悪を超えて、もはやカオスである。
それでも、随所に良いフレーズが聞こえ、曲のクオリティは悪くない。
ブラックメタル黎明期のアングラ臭を色濃く残した作品だと思う。

補足だが、サモスが最初ドラムだったのは意外だった…


EMPEROR - IX Equilibrium (2012-07-22 19:12:36)

前作までの純粋なアングラ臭漂うシンフォニックブラックからよりモダンな作風に転換した3rd。
ギターのリヴァーヴ感が凄まじく、特に嵐のようなリズムギターの轟音は半端ではない。
そのせいもあって暴虐感はEmperor史上最高で聴き疲れさえ感じるほどである。イヤホンだとかなりキツい。
ただ個人的に残念なのは前作までの高貴さと神聖さがやや薄れたところ。
それでも相変わらず演奏技術や楽曲の質は素晴らしい。

おすすめ…Curse You All Men!


EMPEROR - IX Equilibrium - An Elegy of Icaros ★★ (2013-03-07 20:03:40)

イカロスの嘆きを代弁したかのようなIhsahnの苦悩に満ちたヴォーカルがクリーンとスクリーム共々素晴らしい。


EMPEROR - IX Equilibrium - Curse You All Men! ★★ (2012-11-14 17:26:59)

禍々しすぎる。ただその一言。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse ★★ (2012-04-10 22:40:58)

全体的に音像がやや荒く、特にギターがジャリジャリとノイジーであるが、そのおかげもあって以降の作品より邪悪さが色濃く出ている。
この頃は以降の作品とは異なり、Ihsahnは高音で喚きっぱなし(但し⑧等で見事なクワイアも魅せる)、キーボードは大きく動く事のない靄の様な音色である等、
正にシンフォニックブラックの王道。
まだ以降のような孤高の音楽性を示すまでには至っていないが、シンフォニックブラックの最高峰であることは疑いようがなく、
邪悪さ、寒さ、冷たさ、殺気…といった、シンフォブラにおけるオーソドクスな面ではEmperor史上最高である。
凡百のバンドが描けているのが徒に聖なる者を排斥していくただの悪魔だとすれば、こちらは真に排斥すべき偽りの善を残酷だがしかし優雅に排除していく威厳ある魔王のよう。
1stにしてシンフォニックブラックを極めたアルバム。

気に入り度…83/100

お薦め…Inno A Satana


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - I Am the Black Wizards ★★ (2012-12-16 00:12:10)

ブラストこそないが、邪悪極まりないリフと攻撃性を兼ね備えた良曲。
冷たすぎるシンセのメロディが更に邪悪さを引き立たせている。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Inno a Satana ★★★ (2012-04-10 22:24:08)

とにかくキーボードのメロディが冷たく荘厳で神聖である。
ブラストに乗せて全楽器が疾走する後半はもはや人間界のものではない。
悪魔崇拝の神殿があったら流れていそうな曲だ。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Intro/Into the Infinity of Thoughts ★★ (2012-06-04 18:25:52)

リフやヴォーカルは勿論、特にキーボードがあまりにも邪悪。しかも邪悪なだけでなく、高貴で美しい。
「Weaker and weaker, one by one」と威厳ある叫びと7分半からの疾走パートが圧巻である。
ベスト盤に入っていないのは不思議である。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - The Majesty of the Nightsky ★★ (2012-07-20 15:03:07)

中盤のオーロラを想起させるようなシンセの荘厳なメロディが素晴らしい。
Emperorはこういったあまり有名でない曲も良曲だといえるクオリティーがある。


EMPEROR - In the Nightside Eclipse - Towards the Pantheon ★★ (2012-11-11 21:14:15)

シンセの音が寒々しくも非常に美しい、アルバム後半戦の開始を告げる良曲。
シンセを除けば、Mayhemの1stみたいな感じもする。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise ★★★ (2012-06-07 21:51:23)

全ブラックメタルの頂点に君臨するEmperor。そんな彼らの現状の最高傑作にして最終作がこのアルバムである。

2nd以降、純粋なブラックからの脱却を模索し始めた彼らの叡智の結晶という事もあり、サタニックな邪悪さ等を伴うものではない。
プログレッシヴシンフォニックブラックとでも言おうか。
何が印象的かというと、どれか一つに絞って挙げるのが難しいほど聴き所満載であるが、敢えて言えば、ギターハーモニクス入りのリフだろうか。
あまりにも巧みにリフに埋め込まれたハーモニクスが独特の激しさと響きを加えている。
更にそれが刻みリフ等と共に実に緻密で複雑なフレーズを形成し、しかもそれに全く違和感がないというのも凄まじい。
シンセやオーケストレーションも上手く多用されており、凄まじい荘厳さ、不安感を煽りまくる。
この点は彼らが1stから徹底している点であり、この作品でもそこはぶれていない。

これを聴くと、解散しなければまだまだ名盤を生み出し続けただろうに…と思わざるを得ない。
Ihsahnは当時持てる力を全て出し切ったということなのだろうか…
それ位しないとこのレヴェルには到達しえないのか…
何にせよ、 ブラック云々のジャンルを超越した神盤である。

気に入り度…∞

おすすめ…In The Wordless Chamber


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - Depraved ★★★ (2013-10-17 19:32:40)

不気味なリフが印象的な一曲。
後半部分の舞うようなリードギターの入れ方が面白い。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - Empty ★★★ (2014-03-04 17:53:52)

シンセとハーモニクスが何重にもわたって聴き手の感情を煽る名曲。
アルバムの中では明るい方のメロディもフィーチャーしているが、全然違和感がない。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - Grey ★★★ (2013-12-15 15:02:08)

イントロを初め、随所で見せる入り組んだフレージングが光る。
苦悩を感じさせるシンセの音色も相変わらず素晴らしい。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - He Who Sought the Fire ★★★ (2013-06-07 19:08:35)

激しく展開していく中、何度か切れ込んでくるギターソロのメロディが儚くも美しく素晴らしい。
ブラストも多く、アルバム中一番ブラックらしい曲。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - In the Wordless Chamber ★★★ (2012-12-19 18:41:31)

神聖や荘厳という言葉すら生温い位に余りにも壮大な曲。
中間のシンセのみになってからオーケストラを挟んでメタルパートに戻る展開など何もかもが異次元である。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - The Eruption ★★★ (2012-07-22 21:08:08)

イントロのドラマティックさは間違いなくメタル史上最高レヴェル(もちろん本編も)。
ここまで高次元かつ荘厳なストリングスアレンジはそうそうないだろう。
この曲は本質的な意味での「シンフォニック」を体現している曲だと思う。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - The Prophet ★★★ (2013-09-04 18:06:37)

不吉なイントロから一転、荘厳なシンセとクリーンヴォイスが合わさり慟哭と気高さを演出するパートが素晴らしい。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - The Tongue of Fire ★★★ (2013-04-24 21:35:15)

単独でさえ素晴らしい刻みリフと高音メロディが複雑に絡み合って形成されるリフが凄まじい。
このリフのアイディアだけでも、Ihsahnの天才ぶりを思い知らされる。


EMPEROR - Prometheus: The Discipline of Fire & Demise - Thorns on My Grave ★★★ (2013-07-25 18:46:28)

皇帝のオリジナル曲ではラストとなる名曲。
暴虐的なリフと大迫力のブラストが入り混じって疾走していくパートの貫禄が凄まじい…


ENVY - 君の靴と未来-all the Footprints You've Ever Left and the Fear Expecting Ahead ★★ (2015-01-26 22:54:48)

激情をベースに、哀愁、儚さ、浮遊感、寂しさ等々が鬩ぎ合い、幾重もの感情が聴き手に感動と昂揚を与える作品。
非バックビートを上手く交えた、起伏と躍動感に富んだリフ&メロディとリズムワークが、複雑な感情を引き起こし、激情と共に高め合っているようにも思える。
静と動の切り替えも巧みであり、全てにおいて優れたポストハードコアで、
中でも、焦燥感に急き立てられて激情を発散させずにいられないような僅かに悲しみを湛えたリフと、寂寥感や清浄さを醸す静パートが非常に気にいった。

成程、確かにConvergeの傑作『Jane Doe』からカオティックさを抜き、洗練した感じとも言える(奇しくも、どちらも2001年作)。
近年はポストロックに接近したメタル・ハードコアも増えてきたが、21世紀の始まりにしてその完成形を示した点でも偉大なアルバムであろう。
激しくも美しいトレモロ等メタラーにも受け入れられる要素も多い作品で、ハードコアだけに留めておくのは余りに勿体無い。

気に入り度…92/100

おすすめ…Left Hand


ESOTERIC - Paragon of Dissonance ★★★ (2017-05-26 22:43:01)

聴くのは4th以来.
相変わらず2枚組計約90分と長大であり、抽象的かつ神秘的な世界観が存分に堪能できるフューネラルドゥームであるが、暗黒性やへヴィネスはやや減退。
代わりにアンビエンスや美メロが増えた事により、更に精神的トリップ作用が増強したアルバムである。
聴いているとふと意識がどこかに飛んでいたことに気付く瞬間がしばしばあるほど。

気に入り度…9.5/10

おすすめ…Abandonment


ESOTERIC - Subconscious Dissolution Into the Continuum ★★★ (2014-11-14 22:05:54)

フューネラルドゥームとしては大きく枠を外れた作品ではないが、
美メロと圧倒的へヴィネスを両立するギター、グォンという響きで蠢き空間を埋めるベース、的確に意識を刺激するドラムのいずれのパートも素晴らしい。
フューネラルでありながら、絶望など負の感情に通ずる要素はあまり感じられず、神秘的或いは超越的な存在の荘重さ、深淵に引き摺りこまれる様な感覚みたいなものを感じた。
16分、12分半、17分という、長尺の本編3曲はどの曲も押し並べて素晴らしく、聴き通す時苦にならないが、
敢えて言えばイントロの美メロや後半の刻みリフへの盛り上げ方が見事な②が最も気に入った。

「Subconscious」(無意識)というタイトルの単語、「As times extinguishes us, so we became it」というブックレット裏表紙の文章などから、
死に際して自らの意識が時の流れと集合的無意識の中に消えてゆき、その一部となる、
みたいな状況が描かれているのではと思った(人々の意識は皆繋がっているみたいな話もありますしね)。
③の14:30からの引き摺る様なフレーズから、人間の認識できる意味を失い、何者であるか曖昧で抽象的な存在を表したような約5分のインスト④への展開が顕著にそれを表しているかと。
以上、心理学を知らぬ者が音と字面による推測だけで書く戯言的蛇足でした。

気に入り度…95/100

おすすめ…The Blood Of The Eyes


ESOTERIC - Subconscious Dissolution Into the Continuum - Arcane Dissolution ★★ (2015-02-23 21:56:46)

②のエンディングから繋がる、深淵の空虚な闇の如きインスト。


ESOTERIC - Subconscious Dissolution Into the Continuum - Grey Day ★★★ (2015-02-23 21:56:04)

前半は精神の瓦解により生じた空虚さじみたものを感じる霊的な旋律が印象的。
中盤のへヴィパートを経て、引き摺る様なリフで終わる。


ESOTERIC - Subconscious Dissolution Into the Continuum - Morphia ★★★ (2015-02-23 21:54:54)

突如として精神を別世界に持っていくようなイントロがまず印象的。
中盤からはへヴィリフの中に時々霊的なメロディが漂う。
後半では重力の歪みを生じさせるが如き重量溢れるギターの刻みで魅せてくれる。


ESOTERIC - Subconscious Dissolution Into the Continuum - The Blood of the Eyes ★★★ (2015-02-23 21:55:30)

深海の様に暗くも神秘を湛えた世界を描くイントロは本作最大のハイライトである。
後半では打って変わって無慈悲にへヴィリフが刻まれ、精神を融解させる。


EVOKEN - Antithesis of Light ★★ (2016-04-29 00:03:21)

絶望感やメランコリックさはフューネラルドゥームにしてはそれほど無いが、代わりに憎悪や怨念が渦巻き、どす黒さが際立っている。
随所で聴ける淡々としたクリーンギターが出口の見えない洞窟を彷徨う不穏な心理を思わせる事を含め、聴いていて軽く恐怖すら感じる程である。
それが1曲目を除いた全曲で10分以上続くものだから、聴き通すのが多少辛いアルバムではあるが、
アルバムを支配する暗黒性に圧倒されるため、大きな欠点とは思っていない。
フューネラルドゥームの礎を築いたこのバンドの貫録を感じる良盤である。

気に入り度…82/100

おすすめ…Antithesis Of Light


FLESHGOD APOCALYPSE - Oracles ★★ (2014-03-06 18:30:43)

シンフォニックなブルデスとして取り沙汰される事の多い彼らだが、この1stでは⑩を除き、ほぼ全編が純然たるブルデスである。直接的なシンフォニック要素は曲間のSE程度。
曲展開の方は結構せわしないが、ブラストを軸に心地よく疾走するドラム、猛烈な刻みとトレモロを放ち続けるブルータルなギター共に破綻なく、
しかしリスナーを蹂躙するに足るクオリティがある。
④の0:57からの疾走と絡めて高速で音程を上下させるリフ等、アイデアの面でも面白いものがあり、ブルデス好きなら心地良くなる事間違い無し。

敢えてシンフォニーの影響を感じさせるものを挙げるとすれば、トレモロのリードやギターソロ。
クラシカルで印象的なものを見せてくれ、ブルータリティだけでなく、荘厳さをも漂わせている。

気に入り度…82/100

おすすめ…In Honour Of Reason


FUNERAL MIST - Salvation ★★ (2013-12-06 22:54:36)

ブラックメタルの中でも最も邪悪な作品の一つとされるアルバム。
瘴気が全てを破壊していく様なブルータルなブラストパートは勿論、退廃と不浄を祀る様なミドル・スローパート迄、一部の隙も無い邪悪さ。
名手Ariochのヴォーカルも、ドスの効いたがなりや醜悪なスクリーム等、多彩かつやはり凄まじく邪悪。
「最も邪悪」という名声に違わぬ邪悪さで、『Salvation』のタイトルが皮肉以外の何物にも聞こえない。
邪悪さについてしか言っていないけれど、そう言わざるをえない位全ての要素から紛う事無き邪悪が迸り続ける。

あと、これもよく取りざたされることだが、各曲の前後にクワイア等のSEが入っている。
①のイントロの息詰まるように迫る闇等は効果的だが、一方で⑩のアンニュイさを含むアウトロの様に冗長・不要な所もある。
箸休めとしては悪くないかもしれないが、ここについてはもう少し削っても良かったとは思う。

SEや曲展開等雑な所も確かにあるが、 全体としてみれば良質なブルータルブラックである。

気に入り度…85/100

おすすめ…Circle Of Eyes


FUNERAL MIST - Salvation - Circle of Eyes ★★ (2014-03-08 00:14:23)

12分にわたって陰湿極まりないリフが堪能できる、プリミティヴ風拷問ブラック。
邪悪なものに四方を塞がれ、内面までもやられてしまった絶望を感じる。


FUNERAL TEARS - Your Life My Death ★★ (2015-12-25 23:27:14)

一言で言って、王道のフューネラルドゥームそのもので、5曲50分強とフューネラルドゥームにしては短めながらも、十分に気を滅入らせてくれる。
特徴的な所を挙げるとすれば、凍てついたメロディのシンセや仄かに叙情性を湛えつつ生気を少しずつ奪うようなギターが挙げられる。
これらは、ドス黒さや絶望感を前面に押し出すというよりかは、
メランコリックさに徐々に心を病んでいく感触であり、それなりにメロディがある事もあって、フューネラルドゥームにしては、比較的聴き易い部類かと思う。
特筆すべき特徴こそないが、メランコリックなフューネラルドゥームにあるべき要素が一通り揃った良作である。

気に入り度…81/100

おすすめ…For You


FUNERIS NOCTURNUM - Pure Satanic Blasphemy - Kuolontoive ★★ (2013-03-19 22:21:46)

1:22辺りのを始め、いくつかの箇所でツーバスの速度が尋常じゃなくなっている。速すぎて音の隙間がない。
Dracoは悪魔である。


GAMMA RAY - Land of the Free ★★ (2016-05-04 22:25:15)

自分をパワーメタルに導いた作品。
ヴォーカルの上手さはHelloween等、ど定番すら数曲試聴した程度の身にはよく分からないが、
キャッチーで良いリフやメロディが満載の優れたアルバムである事だけは疑い様が無いと思う。
賛否あるヴォーカルも、個人的には、曲にマッチしているため、何の違和感も無かった。

気に入り度…89/100

おすすめ…Rebellion In Dreamland


GORGUTS ★★ (2015-04-03 20:05:57)

間も無く変態テクデスの金字塔たる3rd『Obscura』が再発ですね!
以前は廃盤だったわけですが、予約した奴が届くのが楽しみです。


GORGUTS ★★ (2015-04-08 19:43:49)

>>GODさん
早速のレヴューお疲れ様です。
自分はマーケットプレイスの一番安い所(海外)で買ったので、届くのはまだ先になりそう…


GORGUTS ★★ (2015-04-11 12:29:47)

>>4
いつ届くか分からないのは確かですね~
まあ、別に急ぎで手に入れなければならんものでもないですし、多少は割り切って気長に待ちます。


GORGUTS - Obscura ★★ (2015-06-01 19:38:11)

スピードや手数ではCryptopsy等のバカテク勢に及ばぬものの、理解不能な展開やタイミングで繰り出される病的にうねり乱高下するリフや退廃的なメロディが実に気持ち悪い。
間違った方法で悟りを開いてみようとしたら精神が半壊してしまったかのようなサウンドで、
Meshuggahが精密過ぎるオーバーテクノロジーな機械の如き変態さだとすれば、こちらはより生々しい有機的な気持ち悪さである。
そんな音を60分以上聴かされるものだから、こっちの脳までおかしくなりそうであり、多分理性で全容を把握しようとするのは不可能であろう。
また、アヴァンギャルド/テクニカルデスというと、安易でありきたりなシンセやネオクラギターに頼るバンドも少なくない中、
殆どリフとリズムワーク、不気味なリードだけでテクニカルさに留まらない変態性やグロテスクさを創出している点も個人的に気に入った点である。

変態好きは必聴、それ以外はまあ聴かなくても…というある意味極端なアルバム。
不穏な音のドロドロ感に快感を覚える様な「物好きな方」は、再発盤が残っている内に是非。

気に入り度…85/100

おすすめ…Obscura


GORGUTS - Obscura - Clouded ★★ (2015-10-07 19:45:20)

ダウナーな雰囲気が9分半も続く、アルバム中最も精神に来る曲。
寝不足状態で聴くと、余りのドロドロ感を頭が拒絶し、寝る事確実である(実体験)。


GRAVEWORM - As the Angels Reach the Beauty (2012-06-08 15:32:46)

イタリアのシンフォニックブラック/ゴシックメタルバンドの2nd。1999年。

シンセ及びストリングスのメロディが泣きまくっており、アルバム全体を通し、濃密で耽美な雰囲気を味わえる。ヴォーカルの悲痛感溢れる叫びも聴きどころ。
ただ時々メロディがキャッチーになってしまい、耽美性を少し減じてしまっているのは個人的にマイナスポイント。
その部分もより耽美的であればなお良かったとは思うが、全体としてみれば良い作品であることに変わりはない。

おすすめ…A Dreaming Beauty


GRAVEWORM - As the Angels Reach the Beauty - A Dreaming Beauty ★★ (2012-11-15 18:33:43)

メロディの泣きっぷりが凄い……
エンディングの金切り声と泣きメロを聴く度にぞくぞくさせられる。


GREY HEAVEN FALL - Black Wisdom ★★★ (2016-05-06 23:29:18)

不協和音を用いた、カオティックかつ知的な雰囲気漂うブラック…と、DSOのフォロワー的な部分を持つアルバムだが、宗教臭さは殆どない。
代わりに、ドスの効いた咆哮ヴォーカルや不気味に蠢くマッシヴなリフを用いるなど、有機的かつ頽廃的な雰囲気をも醸し出しており、
個人的にはこの手のブラックの中で特に圧倒された作品である。

また、曲のドラマティックさも素晴らしい。
4曲が9分弱~12分弱と長めだが、前述の要素のみならず、
②におけるドゥーミーなパートから泣きのギターソロに移行する所等、適宜アクセントを付けつつ展開してくれるので、だれる所が殆ど無い。
DSOの発展系ブラックの中でもトップクラスのアルバムではないだろうか。

気に入り度…95/100

おすすめ…Spirit Of Opression


GRIM FUNERAL - Abdication Under Funeral Dirge ★★★ (2015-01-03 23:26:38)

スペインはバルセロナの独りブラック。2013年の2nd。

5曲中4曲が15分以上、葬式ブラック等々の触込みから、聴く前はNorttみたいなのを想像していたが、以外にも比較的「まとも」で高品質なデプレブラックである。
単調かつ執拗なリフによる時間感覚を失わせるようなトリップ感と、
慣れない人には苦痛極まりない長尺具合(①20分②16分③25分④15分)によりリスナーの精神と希望を削りにかかる。
出口無き洞窟を独り彷徨う様な、心身共に救いのない世界にいるというよりは、身体は健在なのに精神が明らかにあるべき状態でない様な感じだろうか。

長尺による催眠じみた感じも良いが、何より素晴らしいのが、儚く、しかし存分にメランコリックなギターである。
特に、所々に入る全てを死に向かわす様な、エコーのかかったような美しさと憂鬱さ極まるギターメロが堪らない。
ドラムレスになるパートを絡めた切り返しが全体的に多く、フレーズを十二分に味わいきれない所もあるが、
生と死の狭間で苦しむ絶望の様であり、これはこれでありかとも思え、ドラムレスのメロディの美しさと陰鬱さを際立たせてもいる。
正に音楽による全人類への生前葬といった趣。

人をそれなりに選ぶアルバムだとは思うが、Burzumの『Hvis ~』やWeakling等が好きな方は大丈夫かと思う。
それでも単調気味かつ曲がかなり長いので、慣れと多少の覚悟は必要かもしれないですが…

気に入り度…96/100

おすすめ…Grim Funeral Elegy Into Twilight Of Humanity


IMMORTAL - At the Heart of Winter (2012-12-21 22:45:11)

ベースはブラックだが、メロデス、スラッシュ、正統派メタル然としたリフを積極的に取り入れた作風となっている。
そのおかげでメロディックで展開にも富んでおり、ブラックにしてはかなり聴きやすく、音質も悪くない。
ブラックらしい、邪悪さを伴うような寒々しさや荘厳さといった要素は少ないが、普通のメタルとして聴けば中々高品質である。
真性ブラックが苦手な人でもメロデスが聴けるのであれば大丈夫だと思う。

おすすめ…Withstand The Fall Of Time


IMMORTAL - At the Heart of Winter - Withstand the Fall of Time ★★ (2013-07-05 14:10:09)

ブラストに載せた寒々しいトレモロリフ、正統派/スラッシュ的なかっこいいリフを上手くマッチさせた良曲。


IMMORTAL - Pure Holocaust ★★★ (2015-07-22 19:55:42)

これを聴く以前、自分は5th『At The Heart Of Winter』しか聴いておらず、
ブラックとメロデスに近い要素を取り入れたリフの質は高いものの、冗長な部分が多い印象を持っていた。
一方で、こちらは1曲最長5分半とコンパクトであり、かつ迸る寒気はその比で無い純然たるブリザードブラックであった。
DissectionやThe Legion等に比べるとストレートな寒さは劣るが、
このアルバムの場合は、恐怖により精神全体を暗黒に叩き音とすような邪悪さを加味しており、全体的な精神の侵食度は何ら遜色は無い。

リフが全体的に素晴らしいのは言うまでも無く、
真性ブラックにマッチした雪崩込む様なドラム、邪悪なメロディとの相乗効果により恐怖を煽る粘度の高いAbbathのヴォーカル等、他の要素も良い。
取分け素晴らしいのが、①等に現れる、リフ以上に極悪かつ極寒のゆったり動くメロディで、悪霊が潜むかの様な濃霧の如き危険な雰囲気を放っている。

気に入り度…93/100

おすすめ…Unsilent Storms In The North Abyss


IMMORTAL - Sons of Northern Darkness ★★ (2015-07-24 22:18:29)

2ndで見せたようなブラックらしい寒々しさは大分消え、
代わりにデス的なうねりやスラッシーで猛烈、シャープな刻み、そして硬質なドラムで全てを薙ぎ倒すアグレッションと爽快感を味わえる作風となり、
デス成分強めのメロデスと言ってよいパートも少なくない。
ブラック要素としてトレモロが多少残ってはいるが、刻みリフと結合させたような使い方をしていて、適度な禍々しさを放ちつつも爽快感を全く損ねていない。
また、5thに比べれば曲の長さが多少短くなり、リフのシャープネスを洗練させた事もあり、冗長さが減っているのも好印象。

Keep Of Kalessin等とは違う作風でシャープさを大胆に取り入れた良質なブラック。
メジャーなメタルに接近した後期Immortalの完成形と言っても良いのでは。

気に入り度…90/100

おすすめ…One By One


IN FLAMES - The Jester Race ★★★ (2012-12-22 13:37:12)

イエテボリスタイルのメロデスを築き上げた作品の中でも、
正統派メタル的な勇壮或いは流麗なメロディを大胆に取り入れるという、今では当たり前となったスタイルを完成させたという意味で最も王道であり、
メロデスのあるべき姿の一つと言えるアルバムではないかと思う。
リフとツインリードに込められた慟哭の旋律の数々、そして必殺の流麗でドラマティックなギターソロは何時聴いても悶絶もの。
特に6.の1:26~2:09に亘る神がかったギターソロはメタル史上屈指の名演である。

ちなみに、自分が持っている旧国内盤のオリジナルは原盤と曲順が違う。
本当はあってはならない事だが、このアルバムは例外で、旧国内盤の方が良いと思う。
Dead Eternityの疾走イントロの衝撃や、美しいワルツMoonshield、The Jester's Danceからの強烈なDecember Flowerがより映える。

気に入り度…92/100

おすすめ…December Flower


IN FLAMES - The Jester Race - December Flower ★★★ (2013-03-19 23:13:37)

1:26からのギターソロ、これに尽きる。
師走の花(雪の詩的表現か?)の如く、実に華麗で美しく、ドラマティック。
勿論慟哭リフもたまらない。


IN FLAMES - The Jester Race - Moonshield ★★ (2012-12-18 01:40:49)

ワルツのリズムによって際立っている慟哭のメロディが美しい。
もっとポイントが多くてもいいはず。


IN FLAMES - Whoracle (2013-03-21 19:53:43)

基本的にはメロデスを代表する名盤の前作と同路線で、正統派メタル的なアプローチで哀愁メロを惜しげもなく放ってくる。
しいて前作との違いを上げるとすれば、正統派要素がやや強くなったことだろうか。
いずれにせよ2ndが好きな人にとってはクルものがあるだろう。

おすすめ…The Hive


IN FLAMES - Whoracle - The Hive ★★ (2013-04-28 17:57:18)

Jesperお得意のドラマティックな泣きのギターソロが素晴らしい。
そのギターソロに至るまでも、疾走する叙情リフからサビで落としてから突入するニクい展開。


INSOMNIUM - Above the Weeping World (2013-06-08 21:06:39)

フィンランドのメロデスの3rd。2006年。

初期In Flamesらの築いた正統派メロデスを忠実にやっており、それに土着的な雰囲気を仄かに醸し出すメロディを取り入れたスタイル。
曲展開の荒さ等気になるところはいくつかあるが、全体としては中々良質なメロデスであり、メロデスファンは聴いて損はないかと思う。

おすすめ…Mortal Share


IRON MAIDEN - The Number of the Beast ★★★ (2013-03-22 23:20:05)

Clive Burrへの追悼を込めて…

つんのめりそうな疾走感満点のリズム隊に、ノリが良く時に勇壮な時に叙情的なリフとメロディ、そしてBruceのパワフルなヴォーカル。いずれも高品質である。
確今の基準からすればやってること自体は真新しいものでもなく、個人的にダレるところもある。
が、正統派メタルの最高峰とされる作品を、30年以上前既に完成させていたのは凄いと言わざるをえない。

気に入り度…91点

おすすめ…Hallowed Be Thy Name


ISIS - Panopticon ★★ (2013-03-23 17:57:28)

轟音リフとクリーンギターの浮遊感あるメロディによる、独特で抽象的な世界観が印象的である。
クリーンパートでは、 清浄だが儚く捉え所のないサウンドが中心となっていて、精神を支配されて感情が抜け落ちたかの様な人間の空虚を象徴している。
一方で轟音が社会の見えざる闇みたいなものを想起させ、アルバム全体が空虚と化した人の精神や社会を表現している様に思われる。

曲展開の方は、淡々としたスロー~ミドルのインスト中心で、同じフレーズの反復又は僅かにフレーズが変化していくパートが殆どである。
その為か、私の場合睡眠不足で聴いていると確実に催眠効果をもたらしてしまうのだが、世界観がよく作り込まれており、問題無し。
むしろもっと浸っていたい陶酔感を感じさせるという点では、ミニマルなフレーズを繰り返すのがプラスになっていると思う。
手数は少ないが溜めの効いたドラム(スネアのタイミングが絶妙) やベースによる副旋律もあって、単調ではあれど退屈さを感じさせる場面は殆ど無い。

気に入り度…88/100

おすすめ…So Did We


ISIS - Panopticon - Grinning Mouths ★★ (2013-06-09 20:15:19)

随所で鳴り響くメロディックなベースが印象的。


ISIS - Panopticon - So Did We ★★ (2013-04-30 18:42:16)

ヘヴィな轟音リフとクリーンなギターメロディを巧みに使い分けた独自の世界観が映える曲。
曲名と共に抽象的だが美しい雰囲気を味わえる。


JAKOB - Solace ★★ (2015-03-12 16:58:02)

ニュージーランドのポストロックの3rd。

一言で言えば、王道だがハイレヴェルなインスト・ポストロック。
シンセにも似た音色のギターによる揺蕩うような心地良い単音メロディが素晴らしく、催眠効果のある幻想世界を作り出している。
また、一聴幻想を壊しかねない焦燥感や躍動感を煽りながらも、逆にそれが聴き手の幻想に新たな光と彩りをもたらすリズムワークが絡むのも印象的。
弾ませ過ぎな所も一部あるが、別世界への切望に駆られ、暗闇の中の微かな光の方へと走っていくようであり、全体的にはそこが更なる強みとなっているように思う。
IsisやToolがポストロック化した感じでもある。
割と王道的でオリジナリティはあまりないかもしれないが、ポストロック或いは周辺ジャンルが好きな人の多くに受け入れられるであろう良盤である。

気に入り度…84/100

おすすめ…Malachite


JUDAS PRIEST - Painkiller (2013-03-23 21:45:47)

硬質で攻撃的なリフで疾走するというヘヴィメタルの基本を最も体現したアルバムの一つである(当時隆盛を誇ったスラッシュのような刻みリフも多少あるが。)
最早自分がこれ以上語るまでもない、メタルゴッドの最高傑作。

おすすめ…Painkiller


JUDAS PRIEST - Screaming for Vengeance - Electric Eye ★★ (2012-02-11 15:36:12)

ヘヴィメタル史上最高のオープニングの一つ!


KATHARSIS - VVorldVVithoutEnd ★★ (2014-11-16 20:56:08)

全てを地獄の業火に飲み込み、至る所荒廃のみが残る世界に変えてしまうような破滅的なリフ&旋律の嵐が凄まじく、
混沌或いは邪悪といった様相が音のあらゆる所から迫ってくる真性ブラック。
「まともに」リフを展開していったり、印象的なフレーズを聴かたりといった要素のあまり無い、
瓦解寸前といっても過言ではない曲展開に関しては少々聴き疲れを感じる所もあるが、
破滅的雰囲気を更に引き立たせてもいて十分許容範囲である。
加えてエフェクトの強くかかった狂気のヴォーカルやブラックにしてはある方の十分な音圧もやはり破滅的な雰囲気を高めていてグッド。
また、⑥の悪魔の軍勢の行進曲の如き荘厳さ邪悪さを高めていくパート等、印象的なフレーズを聴かせたりまともな曲展開で進行したりするパートもハイレヴェルである。

破滅とかそんなワードを何度も言ってしまったが、そう言いたくなる位にえらい「ぶっ壊れっぷり」。
人を選ぶには違いないが、嵌る人は心地良く浸れるだろう。

気に入り度…84/100

おすすめ…Eden Belovv


KEEP OF KALESSIN - Armada ★★★ (2013-03-25 01:07:44)

リフがあまりにも素晴らしい…
ブラックらしい荘厳でメロディックなトレモロリフに加え、スラッシュ・デス的な高速刻みリフも多用されており、いずれも超高品質。
他のブラックとは一線を画す緻密で猛烈なリフ捌きが実に心地良く、リフの良さに関して、今まで聴いてきたメタルの中でも最高クラスである。
あまりのリフの素晴らしさに、初めて聴いた際、最終曲Armadaを聴き終えた時に涙腺が緩んでいるのを感じてしまった。
リフのシャープさを引き立たせるドラムも凄腕で、ブラストもバスドラ連打も非常に速く、かつ音の粒が揃っており、これまた素晴らしい。
音質も良い意味でブラックらしからぬクリアさで、ギターリフを引き立たせる理想の音質である。

確かに真正ブラックではない。が、この作品を聴けばそんなことはどうでもいいことだと感じるはず。
ブラックメタラーだけでなく、(ほとんど)全てのエクストリームメタラーにおすすめできる大名盤である。

気に入り度…94/100

おすすめ…Armada


KEEP OF KALESSIN - Armada - Armada ★★★ (2013-04-30 21:34:58)

サビのリフの何と悲しく荘厳なことか…
ブラックで一番好きなリフの一つ。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Crown of the Kings ★★★ (2013-07-27 14:36:26)

勇壮な高速トレモロリフとブラストが入り混じり、のっけから凄まじいことになっている。
ドラムも疾走感、センスともに素晴らしい。特にリフとシンクロさせたスネア&タムロールが絶妙。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Many Are We ★★ (2013-10-18 21:51:26)

スラッシュ顔負けの強烈な刻みが圧倒的。
スラッシャーにも大変ウケが良さそうな名曲。


KEEP OF KALESSIN - Armada - The Wealth of Darkness ★★★ (2013-12-18 17:53:06)

他の曲に比べると、荘厳でダークなリフが主体。
テンションは控え目で、静かな怒り的なものを感じさせる。
ブラストに組み込まれたタム回しが印象的である。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Vengeance Rising ★★★ (2013-06-10 18:40:11)

0:26辺りからの、BPM約270のミュートしたトレモロリフがツーバスと合わさって恐るべき迫力を生み出している。
爆撃を彷彿とさせる凄まじい刻みである。
これをきっちり合わせられる演奏陣はやはり尋常じゃない。


KEEP OF KALESSIN - Armada - Winged Watcher ★★ (2013-09-04 20:09:55)

ブラストがなく、疾走パートの少ない曲だが、リフのシャープさは相変わらず。
中盤の大海原を想起させる勇壮なギターフレーズが素晴らしい。


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King ★★★ (2013-12-19 22:03:34)

変顔ジャケットのせいで、最初は変態的な音楽だと予想してしまいそうになるが、①以外はそんな事はなく、むしろメロディやムードに重点を置いている。
当時リアルタイムで聴いたならともかく、40年以上経った今では先鋭的な所はない。
しかし、完全な後追いの自分にとっては、(当時としては)先鋭的な音楽性はもとより、メロディやムードの素晴らしさ故にプログレの金字塔として聳え続けているのだと思う。

自分が生まれる20年以上も前の作品、しかも1stとは思えない程洗練されていて良い意味で古さを感じない。
収録曲はたった5曲、だが5曲全てが強烈な個性を持っており、それでいて曲単位で見てもアルバム全体を通して見ても無駄が殆どない。

気に入り度…92/100

おすすめ…Epitaph


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King - 21st Century Schizoid Man (including Mirrors) ★★ (2014-05-30 17:13:10)

ジャジーで脱力感も漂う変態曲。
中盤の楽器陣のユニゾンが圧巻。


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King - Epitaph (including March for No Reason and Tomorrow and Tomorrow) ★★★ (2014-03-13 22:42:54)

恐ろしいほどに渋く物悲しいメロトロンとアコギが感動的な神曲。
特に、ヴォリュームが上がりながら迫るメロトロン、それが砕け静寂の中アコギが響くという3:50からの展開はあらゆる音楽の中でも最高の瞬間だと思う。


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King - I Talk to the Wind ★★ (2014-05-30 17:16:37)

フォーキッシュなメロディが心地良い。
特にフルートの優しげな音色に癒される。


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King - Moonchild (including The Dream and The Illusion) ★★ (2014-05-30 17:28:03)

長いインプロヴィゼーションが印象的な曲。
2:20辺りまでの叙情的な歌で魅せ、以降約10分に亘る幻想的なインプロが楽しめる。


KING CRIMSON - In the Court of the Crimson King - The Court of the Crimson King (including The Return of the Fire Witch and The Dance of the Puppets) ★★ (2014-05-30 17:28:37)

叙情的なアコギとメロトロンで魅せる曲。
荘厳でシアトリカルな雰囲気が強いように思う。


KRALLICE - Dimensional Bleedthrough ★★ (2014-06-02 23:49:33)

ほぼトレモロ一辺倒により神々が降臨する霊峰の如き凄まじいアトモスフィアを演出してみせた大傑作3rdに比べると、
今作は攻撃性や激情的なメロディ等メタリックな要素が強いのが特徴。

彼らの場合トレモロに外れがある筈がないのだが、このアルバムもその例に漏れず高品質なトレモロが堪能できる。
ただ問題はそれをどこまで曲の中で活かせているかであり、その点については彼らがこれまでにリリースした4枚に関してばらつきがあると思う。
この作品ではリフの繰り返しが少しくどく(あくまで3rdに比べればではあるが)、減点ポイントになってしまっている。

そういうわけで3rdに比較するとどうしても劣ってしまう今作ではあるが、それでもお薦めしたいのは神曲7.の存在故。
この曲の為だけにアルバムを買ってもいいレヴェルである。
また、他の曲も良い曲が多く、トレモロフェチを唸らせるに足るクオリティがある。
3rdに及ばないというだけで、全体的には十分聴く価値のある作品。

気に入り度…85/100

おすすめ…Monolith Of Possession


KRALLICE - Dimensional Bleedthrough - Monolith of Possession ★★★ (2013-10-05 22:23:35)

18:44というかなりの長尺である(もっとも、カスカディアンをはじめ、この手のブラックではそこまで珍しくもない)が、一瞬たりとも退屈な瞬間が存在しない。
特に圧巻なのはエンディング。最後の3分で激情的なリフが舞い、ラスト1分で徐々にテンポとヴォリュームを耳鳴りを引き起こすまでに上げ、その余韻を残して消えていく。
その凄まじさたるや、徐々にせり上がる快感に打ち震えて果てるオーガズムにも似た感触。


KRALLICE - Diotima ★★★ (2013-09-06 01:34:19)

現状、個人的に2010年代最高傑作であり、これからもその地位は揺らがぬであろう大名盤。

ほぼトレモロ一辺倒で情景を紡ぎ出すスタイルで知られるKrallice。
彼らの音楽は、北欧的で純粋なブラックというより、ポストブラック的でブラックの中では異端な、ジャンル分けの難しいものである。
そんな彼らの現状の最高傑作たる今作では、そのセンスが爆発しまくっている。
威厳溢れる霊峰の如き神々しいリフ、華々しく舞う美麗で激しいリフ等、強烈なアトモスフィアを放つトレモロを70分近く絶え間なく堪能でき、トレモロ好きには堪らない作品となっている。

ベースとドラムに関しても、ただリズムをなすだけでなく、要所で主張し曲を更にドラマティックに仕立て上げている。
③などで聴けるリフとシンクロさせたドラム等、曲の威厳を引き立てていて、非常に気に入っている。

曲展開もツボを心得ていて、どこをハイライトにしてもいい位。
欠点を強いて挙げるとすれば、⑤のリフがやや冗長な所があるが、それも陶酔感を誘うという意味では悪くないし、絶対的に見れば十分良曲である。

本当にこの作品には衝撃を受けた。ブラックメタルをもう一段階上のレヴェルに押し上げた芸術的作品だと思う。
そして何よりトレモロ、これに尽きる。
トレモロフェチ必携の一枚。

気に入り度…100/100

おすすめ…The Clearing


KRALLICE - Diotima - Diotima ★★★ (2013-12-23 01:02:59)

呪縛から解き放たれたような歓喜や恍惚を感じさせるリフが印象的。
良い意味でブラックらしからぬ華麗さである。


KRALLICE - Diotima - Dust and Light ★★★ (2014-03-14 21:51:47)

エコーの掛かったギターの放つアトモスフィアが凄まじい。
物凄い神々しさを帯びて展開する様は、言うなればギターによるオーケストラか。


KRALLICE - Diotima - Inhume ★★★ (2014-05-02 21:47:32)

うねる入り組んだトレモロが印象的。
アグレッション強めな曲で、破滅的な雰囲気である。


KRALLICE - Diotima - The Clearing ★★★ (2013-10-19 21:20:22)

霊峰の頂を彷彿とさせる超アトモスフェリックなトレモロリフがドラマティックに展開していく神曲。
アルバムジャケットのような風景を本当に見ているかのよう。


KRALLICE - Diotima - [untitled] ★★★ (2014-05-02 21:48:13)

神の来訪を告げるが如き神聖なイントロ。
2分強と短い無題のインストだが、アルバムを通して聴く際に飛ばしてはならない名曲。


KRALLICE - Years Past Matter ★★ (2014-10-03 19:46:59)

アメリカのブラックの4th。2012年。

Krallice=トレモロという式は、現状の最新作たる今作でも崩れなかった。
やはりというべきか、他とは一線を画す狂おしい程にメロディックなトレモロがアルバムのほぼ全体を覆っていて、クオリティの面でも一級品である。
前作ではリフをしっかり聞かせるパートとトレモロが複雑に乱舞するパートが割と分かれていたように思うが、今作ではフレーズ自体も繋げ方も複雑な傾向が少し強い。
メロの面では神秘的かつ抽象的なものが多くなった。

トレモロの複雑な絡みは圧巻と言わざるを得ないが、一方でちょっと聴き辛さを覚える所もある。
しかしながら、神秘性や陶酔感を高めてもいて、差し引きでは大きくマイナスではないかと。

尚、なぜかセルフリリースであり、CDはあまり出回っていない模様。
自分もAmazonで買ったmp3で聴いたクチだが、一度CDでも聴いてみたいものである。
次はProfound Loreでちゃんと出してほしいものです…

気に入り度…88/100

おすすめ…IIIIIIIIIIII(最終曲)


KRALLICE - Years Past Matter - IIIIIIIIIIII ★★★ (2014-11-17 22:53:06)

間違いなくKralliceを代表する名曲。
最初からクライマックスレヴェルの極上リフの嵐でどのパートも凄まじいが、ドラムが消えてトレモロだけが虚しくしかしこの上なく美しく響き、天上へ向かうような旋律へと繋ぐ14:55からが格別。
2ndの神曲『Monolith Of Possession』レヴェルと迄はいかないが、Kralliceの醍醐味を存分に味わえる。


KRALLICE - Ygg huur (2015-07-31 20:27:26)

今日とある海外サイトにて突然知らされた5thアルバム。

最長6分41秒の6曲という情報を見た時点で今までとは違うだろう…と思っていたら、その通り、アヴァンギャルドさとテクニカルさが際立つアルバムとなっていた。
一聴、アヴァンギャルドさを強めたCastevetみたいな感じで、彼らの売りであるエピックさを敢えて捨てた大胆な方向転換である。
相変わらず独特のメロディセンスのトレモロは用いているが、これまでの壮大な風景を描かせるような圧倒的美麗さは薄く、その点は残念な印象。
②が全体でずっとそんな感じだったので心配したが、③の後半のトレモロの美麗なうねり等を聴いて、トレモロのセンス自体は衰えていない事は伺え、少し安心した。
今後、このアヴァンギャルドさと美麗なトレモロとの融合が進化させられれば、過去の名盤・良盤達に比肩する作品ができるかもしれない…と、期待はできる作品ではある。

おすすめ…Over Spirit


KRATER - Urere ★★ (2017-06-04 15:44:41)

Svart Crown辺りのブラッケンドデスにも通ずるブルータリティや無慈悲さ、そしてコールドなトレモロを主体とするブラック。
変な色気を使わず、それら主体となる要素だけでまとめ、かつ総ランタイム45分、1曲最長6分という潔さが好印象。
ほぼ完全なデスメタルに移行する前のBehemothを好む人等には特にお薦め。

気に入り度…8.5/10

おすすめ… Flammen Im Vakuum


KYUSS - Welcome to Sky Valley ★★ (2014-05-03 21:48:10)

素面でも心地良い、酔ってたらもっと心地良い(試した事はないが、多分上の皆様が言うの通りなのだろう)、ストーナー(薬中)とは良く言ったものである。
それはさておき、ストーナーの創始者たるKyussの代表作が今作。それだけに留まらず、ストーナー全体をも代表する作品として名高い。

ファズの掛かった篭った音、うねり弾けるリフとリズムが程良い陶酔感を誘い、ロック/メタルとしての純粋なカッコよさも演出している。
リフに追随するだけでないへヴィなベース、扇情的に刻まれる金物とフィルが印象的なドラムも心地良い。

ちなみに、この作品の本当のタイトルは『Kyuss』(セルフタイトル)であって、『Welcome ~』はあくまで通称、らしい。ちょっと蛇足。

気に入り度…90/100

おすすめ…Whitewater


KYUSS - Welcome to Sky Valley - Whitewater / Lick Doo ★★★ (2014-06-03 17:41:38)

3分過ぎからのエンディングが個人的にアルバムで最も気に入っているパート。
トライバルなタムを交えながらギター、ベースによって演出される叙情と陶酔感が素晴らしい。
夕焼けの砂漠のような乾いた感傷めいたものを感じる。


LAKE OF BLOOD - Omnipotens Tyrannus ★★ (2015-02-25 20:45:01)

USAのアトモスフェリックブラックの2nd。
現在CDでのリリースは無いが、Bandcampにてname your priceで配信。

カスカディアンにも通ずるようなトレモロだけでなく、随所で荒々しい刻み等も見せたりしているのが印象的。
リフレインの多さに加え、エクストリームメタルとしてのダイナミクスも絡めてアトモスフィアを醸成している感じである。
靄の掛かったような雰囲気醸成もしっかりしていながら、適度に尖ったアトモスブラックとして良い音質もあり、
神々しい中にも荒々しさもあって、霊的な静寂世界の中にも確固として存在する有機的な動きの様でもある。
薄らとした音色のシンセによるアレンジも理想的な具合で、神々しさに肉付けしている。

前作では結構アヴァンギャルドな事もやっていたようだが、今作はそういった所は余り無く、強いて言えば所々にカルトブラックじみた不穏なリフがあったりする位。
曲展開がくどい所も若干あり、7曲79分弱という長めの総ランタイムを聴き通すのがやや辛いのはネックだが、アトモスブラックとして普通に良いアルバムである。
神々しいまでのアトモスフィアとエクストリームメタルとしてのダイナミズムを両立した良盤。

気に入り度…90/100

おすすめ…In Wells Of Shadow


LASTER - De verste verte is hier ★★ (2015-03-18 17:49:06)

オランダのアトモスフェリックブラックの1st。2014年。

靄の掛かったようなややメロディックなトレモロのリフレイン主体というアトモスブラックの王道。
Kralliceのメロディックさを抑え、更に濃霧を掛けた感じと言えるかもしれない。
王道的な作品ではあるが、全体的な音の暈し方といい、リフの押し引きの仕方といい、アトモスブラックとしての音響の使い方がこの手のブラックの中でも優れていると思う。
取分け、①の儚いギターとドラムで疾走する所を始め、旋律と暈しのバランスが絶妙で、敢えてフレーズやリズムの輪郭を抑えたトレモロの使い方が素晴らしい。
「Obscure dance music」とBandcampにて自らを評するが、踊っているのは濃霧で覆われた、漣の海で不気味に踊るジャケットの如き異形の聖霊であろう。
アトモスブラック好きの方は是非。

気に入り度…85/100

おすすめ…Alles Wat Mij Bevalt, Ontvalt Me


LICH KING (2015-07-02 21:40:28)

『Super Retro Thrash』をBandcampで少し聴いたけど、モロRPGのボス戦ですわww
リフ自体は結構良さげなので、このアルバムを普通のスラッシュで聴きたい…
と思ったら、既発曲の8ビットアレンジだったんですね。


LYKATHEA AFLAME - Elvenefris ★★ (2015-06-06 16:24:14)

チェコのプログレデスの、Appalling Spawn時代から数えて2nd。

一言で言うと、中近東の神秘的なメロディ漂うプログレデス。
デスメタルらしく、不気味でタイトなリフや甲高いスネアが心地良い豪速ドラム、ディープなガテラルを主軸とするが、
同じくエスニックなNileやBehemoth等と比べると、シンセや展開の大仰さ、長めのランタイム等プログレ度合が高めである事を特徴とする。
アルバムの締めに至っては、11分にわたる楽園を彷彿とさせるシンセインストだったりする。

また、手数やブルータリティこそ柔らかな音色のシンセや神秘的なクリーンギターによって緩和されているとはいえ、デスメタルパートも著名なバンドに比べても遜色は無い。
不要な変拍子とか複雑なフレーズはあまり使わず、リフのうねりやアトモスフィアに重点を置いているのも個人的に好印象。

ドラムを同じくする、これまたエスニックなブラックバンドCult Of Fireの2ndも素晴らしい作品だったが、
こちらもエクストリームメタルとプログレ・エスニックさを上手く融合させたアルバムだと思う。
あまり売っている所は見かけないが(自分はネットでレーベルから直接購入)、エスニックなメタル好きは是非。

気に入り度…85/100

おすすめ…Bringer Of Elvenefris Flame


MASTODON - Crack the Skye ★★ (2016-10-16 15:00:37)

全体を通して掴み所が中々無く、夢と現実の狭間を漂うような形容し難い浮遊感を覚えるアルバム。
コンセプトの意味不明さも相俟って、一聴難解であるが、全体の雰囲気を味わうようにすると楽しめる。
また、浮遊感に終始しているのではなく、攻撃性のあるキャッチーなリフで突き進んだり、叙情的なギターで魅せたりと工夫がなされ、だれる所はあまりない。
唯一無二のサイケデリックプログレメタルである。

気に入り度…87/100

おすすめ…Oblivion


MASTODON - Leviathan ★★ (2017-06-10 12:21:59)

テクニカルでありながらもキャッチーな、独特のリフによる浮遊感が何とも心地良い作品。
アルバムジャケにて躍動する白鯨よろしく、重圧感を放つ異形の存在を想起させる。
既にこの時点でリフも曲展開もユニークであるが、4th等に比べればまだ普遍的なメタルなので、Mastodonはまずこのアルバムから聴くのがよいのかも。

気に入り度…9/10

おすすめ…Blood And Thunder


MAYHEM - De Mysteriis Dom Sathanas ★★★ (2012-02-19 01:30:13)

どこを取っても闇しかなく、全パートが物凄い恐怖や狂気、陰湿さを放っている。
一方で(ブラックにしては)比較的聴きやすく、耳に残るフレーズも多い。
リフとベースの良い絡みも随所に見られるが、それにしてもこれほどの演奏をした二人が対立、殺害に至るとは皮肉だと言わざるを得ない。
Hellhammerのドラムに関して、速さや手数は今の基準からすれば割と普通であるが、
精神崩壊をそのまま音にしたかのようなタムロールなど絶妙なフィルが満載で、物足りなさなど微塵も感じない。
加えてたまに入る(意図か否かは不明だが)不安定な演奏やリズム変化も狂気を誘う。

スタイルこそブラックメタルの基本から大きく外れてはおらず、唯一今なお独特であるAttilaの呪詛ヴォーカルも個人的にはあまり怖さを感じない(但し、曲に合っているとは思う)。
しかしながら、クオリティは非常に高く、ブラックの必聴盤の一つである。

気に入り度…94/100

おすすめ…De Mysteriis Dom Sathanas


MAYHEM - De Mysteriis Dom Sathanas - Buried by Time and Dust ★★ (2013-03-28 17:45:03)

Hellhammerの長時間ブラストが凄まじい。ただひたすら無慈悲である。


MAYHEM - De Mysteriis Dom Sathanas - De Mysteriis Dom Sathanas ★★★ (2012-03-26 17:40:34)

このアルバムはブラックでも屈指の最凶曲揃いだが、その中でも別格に怖いのがこの曲。
悪魔召喚の儀式でもやっているかのような旋律とヴォーカル、いや呪文には本当にぞっとさせられる。
寒々しいリフとベースの不気味な絡みも秀逸。


MAYHEM - De Mysteriis Dom Sathanas - Freezing Moon ★★ (2012-06-10 15:27:46)

中盤のスローパートが身震いするほど怖い。月明かりも星の光もない永遠の夜を想起させる。
ギターソロも妖しさ全開で素晴らしい。


MAYHEM - De Mysteriis Dom Sathanas - Funeral Fog ★★ (2012-11-17 00:35:46)

陰湿かつ不穏極まりないリフで終始疾走する曲。
イントロのリフを執拗に繰り返す展開に何か怨念のようなものを感じる。