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netalさんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 301-400

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MAYHEM - De Mysteriis Dom Sathanas - Life Eternal ★★ (2012-12-23 20:42:32)

ミドルテンポパートのギターと蠢くベースの絡みがなんとも不気味だ。


MAYHEM - De Mysteriis Dom Sathanas - Pagan Fears ★★ (2012-04-24 21:23:55)

スラッシュ的な要素も感じる序盤のリフが印象的。
このアルバムでは一番聴きやすい曲では(その後はやはり病んでいるが)。


MAYHEM - Wolf's Lair Abyss ★★ (2015-02-23 02:33:42)

1stで見せた妖気や陰湿さが減退し、代わりに暴虐性と殺伐とした雰囲気が増強された、ブルータルブラックとして生まれ変わった作品。
タイトにリフを刻むギター、えげつない手数のHellhammerのドラムは演奏力の面で進歩し、作曲面でも1stに負けず劣らずである。
またManiacのスクリームに関して、ブラック史上最凶間違い無し。人間を完全に止めた声である…

新生Mayhem最初の作品というだけでなく、普通に良質なブラックとして聴くべき作品。EPではあるが、購入して損は絶対しない筈。

気に入り度…87/100

おすすめ…I Am Thy Labyrinth


MAYHEM - Wolf's Lair Abyss - I Am Thy Labyrinth ★★★ (2013-10-05 18:03:34)

Maniacの非人間的極悪スクリーム、Hellhammerの超絶ブラスト、禍々しく邪悪なリフと、全てにおいて素晴らしい。
特にヴォーカル、本当にヤバイ。魔獣の声か。


MEGADETH - Rust in Peace ★★ (2013-03-28 23:37:42)

緻密かつシャープなリフを中心に展開していくスラッシュに、Martyのオリエンタルな叙情的ギターソロが上手く合わさっている。
最初甲高いヴォーカルが好きになれなかったこともあり(今もさほど好きではないが)、良いアルバムだとは思えなかったが、最近聴き直して良さに気づいた。
広くインテレクチュアルとも称されるテクニカルスラッシュの代表的作品。

気に入り度…84/100

おすすめ…Tornado Of Souls


MELECHESH - Emissaries ★★ (2013-05-01 22:05:27)

クサい域に達した濃ゆく印象的なエスニックメロディが随所に聴けるエクストリームメタル。
ブラックとして認識される事が多いバンドではあるが、かなりデスメタル的な要素もあり、両者の中間というのが妥当だろうか。
何かとノリが良く、胡散臭い感じもするが、ブラック的な陰鬱さや寒々しさが殆ど無い御蔭もあり、違和感は無い。
むしろ中近東の神秘的なメロディとマッチしていて、これはこれでありである。
エヌマエリシュとかそんなワードを多発する歌詞といい、標語的に言えばエクストリームメタルによる「新ギルガメシュ叙事詩」みたいな感じか。

BehemothやNileが引き合いに出される事が多いが、個人的には彼らよりも好き。過剰な迄のエスニックさが濃ゆくて堪らない。
Orphaned Land等もそうだが、イスラエルという本場産はやはり空気の濃さが違うww

気に入り度…86/100

おすすめ…Rebirth Of The Nemesis


MELECHESH - Emissaries - Rebirth of the Nemesis (Enuma Elish Rewritten) ★★ (2013-06-11 15:56:39)

オープニングの荘厳なリフからやられた。
キメのメロディのところで一度疾走を抑えてメロを強調する展開もニクい。


MERCYFUL FATE - Melissa ★★ (2017-06-11 16:12:29)

King Diamondの唯一無二のファルセットと妖しさ漂うリフが独特のおどろおどろしさを生んでおり、ブラックメタルの起源の一つとなったことも納得。
その一方で、そのリフは妖しさだけでなくキャッチーでもあり、メロディックなギターソロと相まって普遍的なへヴィメタルでもある。
ブラックの起源という資料的価値に留まらないアルバム。

気に入り度…8.5/10

おすすめ…Evil


MESHUGGAH - Destroy Erase Improve ★★ (2013-07-28 15:58:43)

拍子の解読困難で奇妙なグルーヴを持つリフといい、
アクセント的にも楽譜的にも食い違う各楽器のリズム等、個別に聴くと合わなさそうなのになぜか合っているアンサンブルといい、
既存の音楽理論の組み合わせで理論を超越してしまったようなメタル。
正確無比な演奏を機械みたいと形容するけれども、もうこれはコンピュータのような精密機械の如しである。
異様な程に複雑で自由自在のリズムワークで聴き手を翻弄する。

しかし、一方ではグルーヴの心地良さや普通の疾走パート等、スラッシュメタルとしての普遍的な良さをも兼ね備えてもいて、
徒に変態さを出すことなく曲の調和を保っている点が素晴らしい。
その御蔭もあり、聴き辛さは思っていた程ではなかった(無論一般的には聴き辛い部類だが)。
また、Allan Holdsworthを彷彿とさせる、抽象的な夢に誘うような摩訶不思議なギターソロも良いアクセントになっている。ここが個人的に一番好きなポイント。

マスメタル・ジェントの代表的アルバム。この手のメタルを聴く人で未聴の人は是非聴くべき作品である。

気に入り度…83/100

おすすめ…Future Breed Machine


MESHUGGAH - Destroy Erase Improve - Future Breed Machine ★★ (2013-09-09 23:45:37)

変態性を保ちながら、刻みヘヴィリフのかっこよさとグルーヴを引き出すという点においてこれを超える曲はそうそうないのでは。
途中の夢の中で異空間を漂っているようなギターフレーズも個人的にツボ。


METALLICA - Kill 'em All (2011-03-25 22:25:15)

「俺たちのやりたい音楽はこれだ!」と言わんばかりの若さと疾走感に溢れたスラッシュ。
こういうMetallicaも悪くない。

おすすめ…The Four Horsemen


METALLICA - Master of Puppets ★★ (2012-06-11 20:43:22)

2ndに比して、より長尺で入り組んだリフと展開を持ち、へヴィさも増した。
リフの冷徹さや冗長さの面で自分は2ndの方が好きだが、これも良いアルバム。最初はこちらの方が好きであった。

メタルで最も有名な作品で、基本の一つ。
もしで未聴の人がいたら、取り敢えず聴いておくべき作品である。

気に入り度…83/100

おすすめ…Master Of Puppets


METALLICA - Master of Puppets - Master of Puppets ★★ (2011-06-09 00:56:18)

ダウンカッティングによる冷徹なリフが冴え渡る。
中盤の心の中の深淵を表したようなギターソロからヘヴィなリフと共にせり上がる展開がドラマティック。


METALLICA - Master of Puppets - Orion ★★ (2012-11-18 14:51:07)

中盤のギターメロディとベースラインの絡みが絶妙。
余談だが、綺麗な星空を見上げたとき、何故かこの曲を思い出した。


METALLICA - Master of Puppets - Welcome Home (Sanitarium) ★★ (2013-01-07 23:15:47)

叙情的なパートから精神病の心の乱れを象徴するかのようなヘヴィパートへ。
Metallicaのバラードの中でも最も優れた曲の一つ。


METALLICA - Metallica ★★ (2015-12-29 23:07:14)

ヘヴィロックへの路線変更への賛否等は兎も角、ただただ純粋に良質なるメタル/ロックに他ならない。
御託は要らない。シンプルに、身体全てを震わすへヴィネスとグルーヴの齎す快感を味わい、時に現れる叙情的な調べに心洗われればよい。

気に入り度…87/100

おすすめ…Enter Sandman


METALLICA - Ride the Lightning ★★★ (2012-11-17 16:56:46)

「Metallicaの最高傑作は?」との問いは結構ばらけると思うが、私の場合はこれと答える。
1stは疾走感と攻撃性こそ心地良いがそれ止まりだし、3rdは冗長に感じる所もある。
確かにこの前後の2作も好きだが、両者のバランスと冷徹なリフ&旋律、よく練られた曲展開いずれの面でも極めて優れているこの2ndには敵わないと思う。

⑤⑥は個人的にいらない曲だが、それ以外は間違いなく素晴らしい曲ばかり。
音像を除いて、30年近くも前の作品でありながら古臭さなど微塵も感じない名盤。
やはりバンドラインアップ4人(+Mustaine大佐の作曲)を含め、黄金期と呼ばれるに相応しい。

2013年6月4日追記:聴き直してみると、実は⑤も疾走感溢れる良曲だと思いました。

気に入り度…92/100

おすすめ…Fight Fire With Fire


METALLICA - Ride the Lightning - Fight Fire With Fire ★★★ (2011-12-18 01:34:24)

イントロの美しいアコギ―仮初の平和を表すのだろうか―から凄まじく攻撃的なリフへなだれ込む展開が見事。
ギターソロも終末を感じさせ、非常に気に入っている。
Metallicaの曲では現時点で一番激しい曲だろう。


METALLICA - Ride the Lightning - The Call of Ktulu ★★★ (2012-12-27 17:38:39)

この曲といい、Orionといい、当時のMetallicaはインストまでドラマティックな名曲揃いであった。
冷徹で重厚なリフが神秘性を演出していて素晴らしい。


METALLICA - …and Justice for All ★★ (2017-09-17 15:20:29)

Metallicaで最も複雑な曲展開とシビアな雰囲気を持つアルバムで、その緊張感が心地良い。
軽いとよく言われる音質については無機質さの演出に一役買っており、個人的にはあまり気にならない。
正直なところ、僅かにではあるが3rdより好きだったりする。

気に入り度…9/10

おすすめ…Blackened


MISÞYRMING - Söngvar Elds Og Óreiðu ★★★ (2015-07-30 22:18:45)

アイスランドのブラックの1st。2015年。

近年、Svartidaudi等優れたカルトブラックを産出し始めたアイスランドだが、今年また新たに素晴らしいバンドが現れた。
陰湿さと背徳感に塗れたトレモロとDSOの『Fas~』にも通ずる理不尽さを醸すようなリフワークを若干シンプルにしたようなものがメインであり、
特筆すべき革新性は余り無いが、カルトブラックとして必要な全てを備えた名盤である。
強いて言えば、⑤辺りで見られる単調に音を刻んでいくミドルテンポのパートがやけに寂寥感を掻き立てたりする所が前述のバンドには無い要素かと思う。

また、フレーズ単体でも素晴らしいが、曲展開やアルバムの流れも良い。
通ずる所が少なからずある『Fas~』は個人的に曲の落差をコントロールしきれていない点が不満だったが、このアルバムはそれよりもコンパクトで、その点はクリアしている。
その飢えで、随所に神秘的なシンセや全てを吸引するようなへヴィなアンビエントを乗せてきて、良いアクセントとなっている。

気に入り度…91/100

おすすめ…Söngur Heiftar


MITHRAS - Worlds Beyond the Veil (2017-09-18 16:24:36)

イギリスのアトモスフェリックデスメタルの3nd。

かなりぼやけた音像が特徴で、ブルータルなリフ、手数足数の多い硬質なブラストやフィルを多用しているにも関わらず、全体的にはそこまでブルータルさを感じない。
タイトル通り、世界観の全容を掴ませないことを意図しているのであれば、その音像が狙い通りに機能していると言える。

特筆すべきはギターソロ。
ぼやけた音像と流麗なメロディのコンボにより、そこらのアトモスフェリックブラックを凌駕する陶酔感を醸し出している。

他のバンドを引き合いに出せば、Nocturnusをよりブルータルにした感触。
ユニークなアトモスフェリックデスメタルである。

気に入り度…8/10

おすすめ…Worlds Beyond the Veil


MONO - Hymn to the Immortal Wind ★★★ (2015-06-29 19:08:23)

日本のポストロックの5th。
前作の名曲『Moonlight』等でも披露された、ポストロックとオーケストラの融合という方法論を更に推し進めた作品。
最早曲によってはオーケストラの一部としてポストロックのツールが使われているといってもよいのだが、単独のフレーズは勿論、その相乗効果までも実に素晴らしい。
硬めながらも残響によって儚く美麗なギターによる、静寂の中絶妙な繊細さを醸すトレモロやアルペジオ等の響き、そして感情を昂揚に掻立てる轟音リフと、
ここだけでも既に前作に勝るとも劣らぬというのに、
正規メンバー含めて総勢32名のオーケストラによる壮大なメロディがそれに加わり、ロック史上でも最高レヴェルの壮大さではないかとも思える。
それらが紡ぐ、「魂とそこに刻まれた記憶や願いの永遠性」の物語には久しぶりに鳥肌が立つ程の感動を覚えてしまった位。

また、静寂から疾走や轟音へという曲展開がメインで、盛り上げ方が似ているという意見もあり、そういった曲が多いのも事実ではある。
しかし、アルバム全体を通して聴けば、苦難や肉体のしがらみを乗り越え希望へと歩むという
コンセプト故に必然のメロディと展開であって、違和感を感じる所は全く無いと思う。

前作に比べるとポストロックからの逸脱は大きいが、ジャンルはどうでもよく、前作同様、ポストロック界隈に興味がある人に強くお勧めできる名盤である。

気に入り度…99/100

おすすめ…Burial At Sea


MONO - Hymn to the Immortal Wind ★★★ (2015-08-02 00:13:06)

なお、コンセプトは次の通りだと思われる。
 「とある少年と少女は、戦争によって厳しく荒廃した冬を生きる事を余儀なくされていた。しかし、他者に痛めつけられながらも、ある小さなしかし強く生きる木を見て、永く変わらぬものの存在を確信する。二人はその木の周りに小石で目印を付けて自分たちの思い出を託し、再会を願いながら、海へと身を投げた。(2.、3.)
 輪廻転生を経て、二人は新たなる生を受けた。勿論二人に明確な面識はないが、魂の奥底に刻まれた記憶が互いを全くの他人と感じさせず、ある日一瞬だけ視線を交わした時、喜びを感じずにはいられなかった。(4.)
 男は、何度も夢を見る中で、少年と少女が海底で横たわる姿を見る。そこで男は、嘗て少年と少女が再開を誓った地に立つ木の絵を見る。すると男はそこに何かを感じ、彼女との再会を願い、長い旅を決心する。(5.)
  木の夢を見た暫く後、男は長いトンネルで苦しみながらも歩もうとする夢を見る。その夢から覚めると、以前会った女が現れ、『記憶が戻ったら、約束の地へと戻ってきてください』との手紙を渡す。その後再び男は長いトンネルの夢を見て、遂にトンネルを抜ける。すると、そこには小石に囲まれた木があった。その木に触れると、男は前世の少年としての記憶を全て思い出す。(6.)
  それから長い時を経たある冬、ある老女が、以前の記憶と変わらぬ厳しい冬の中、ボートを進める。しかし、彼女は苦難や悲しみを超える存在を知っていた。夢の中、ある約束の通り、とある木と人影を見る。目を覚ました老女は、若かりし頃の、辛くも互いの近いと救いのあった過去を追憶する。(1.)
 長い旅を終え、彼女は過去の辛さと決別する様に、少年と少女の遺灰を川に放つ。そして振り返ると、そこには老人がいた。再会を祝福し、笑い合うと、二人は潰える事のない希望に満ちた旅へと出発する。(7.)」


MONO - You Are There ★★★ (2014-01-07 00:01:37)

日本のポストロックの4th。2006年。

クリーンギターと轟音リフの対比、トレモロの使用等、特筆すべき真新しい事をやっている訳ではない。
しかしながら、最大の特徴である圧倒的なまでのアトモスフィアが本当に素晴らしく、そんな事は全く気にならない。
得体の知れない不安と恐怖、それを乗り越えた癒しと生の実感、幻想的な世界…そういった要素が濃密に感じられる。

小曲②⑤を除く4曲が10分越え、しかも全編インストだが、冗長さは一切感じられない。
一つの要素の表現の中でもフレーズやアレンジが徐々に変化していくおかげだろうか。
またその変化が感情のゆらぎを表現しているようにも思え、「死と向き合い生を浮かび上がらせる」というこの作品のコンセプトにリアリティを与えている気がする。
バンドサウンドのみならず、壮大なストリングス等も非常に効果的である。

轟音ギターやトレモロの使用、アトモスフィア重視の作風から、メタルで言えばシューゲイザーブラックが最も近いと思われる。
ポストロックやシューゲイザー好きには勿論、それらに影響を受けたメタルを愛聴する人にも強くお勧めできる名盤。

気に入り度…97/100

おすすめ…Moonlight


MONO - You Are There - Moonlight ★★★ (2014-03-18 00:21:29)

途中にストリングスを挟み、正に月明かりを想起させる儚いパートから激情のトレモロ渦巻くクライマックスへ。
生きている喜び、美しいものを目にした感動といった感情をひしひしと感じる名曲。


MONOLITHE - Epsilon Aurigae (2016-05-09 22:36:24)

全体的には、刻みリフがそれなりにあったり、フューネラル程は行かぬテンポを主体とするなど、絶望や虚無感といった要素の余り無いドゥーム…といったところか。
①異世界を漂うような陶酔感、②スラッジ風インスト、③重量感のあるへヴィリフが心地良く、アルバム中最もドラマティックな曲、
と、3曲共味わいが異なっており、オンリーワンと言える圧倒的な長所は無いが、ドゥームの各種スタイルを上手く取り入れたアルバム。
各曲15分ジャストという長さだが、ドゥーム好きであれば余り苦にならないだろう。

おすすめ…Synoecist


MOONSORROW - Jumalten aika ★★★ (2016-05-21 18:04:28)

勇壮な、或いは哀愁漂うリフの反復を主体とし、そこに華麗なシンセが乗ったり、壮大なクワイアを乗せたりなど、
5曲で約67分という長さを気にさせないドラマティックなヴァイキングメタル。
聴き通すのはある程度大変だが、聴けばそこは正に神話の世界である。

また、ペイガンブラック色が強まった印象を強く受け、Satyriconの2ndを若干想起させるところも。
Moonsorrowのアルバムを聴いたのは、勇壮さを前面に押し出した『Kivenkantaja』以来だが、それとはまた違った世界を見せてくれる。

気に入り度…93/100

おすすめ…Ihmisen Aika (Kumarrus Pimeyteen)


MOONSORROW - Kivenkantaja ★★ (2012-04-26 21:23:50)

疾走せずミドルテンポを主体としたヴァイキングメタル。
豊富なアレンジや戦士を鼓舞するかのようなリズムワークや適度にクサいシンセ等で魅せてくれ、淡々とした感じでも、勇壮一辺倒でもなく、北欧の冬を感じる美しいメロディが光る。
ヴァイキングメタルにさして思い入れのない自分でも良いと思ったので、この手のメタルが好きな人は相当気に入るであろう。
また、豊富なアレンジが光るという意味でプログレ的な趣もある作品故、プログレ好きも気に入りそう。

気に入り度…89/100

おすすめ…Raunioilla


MOONSORROW - Kivenkantaja - Kivenkantaja ★★ (2012-11-18 18:21:55)

変拍子(5拍子?)と3拍子を用いたテクニカルなタイトル曲。
ややとっつき難いリズムだが、勇壮なメロは素晴らしい。


MOONSORROW - Kivenkantaja - Matkan lopussa (2013-01-08 19:03:34)

女性ヴォーカルと男声クワイアによる壮大な曲。アルバムのエンディングをより壮大に仕上げており、ラストに相応しい。


MOONSORROW - Kivenkantaja - Raunioilla ★★ (2012-06-13 17:34:04)

イントロのフレーズ、そしてエンディングに同じフレーズを更に壮大に聞かせるパートが素晴らしい。
もちろん勇壮感溢れる本編も非常に良い。


MOONSPELL - Wolfheart ★★ (2015-06-09 19:46:11)

後にゴシック要素を強めていくそうだが、今作はゴシックとフォークブラックの中間に位置する音楽性である。
ゴシックのメランコリー、ブラックのおどろおどろしさ、フォークの物悲しく優美な調べ…
それらが絡み合う世界は、月夜の美しさと狂気に駆られて進む狼の群れの織り成す世界そのもの。

ブラストやアグレッションに任せて走る所は無いが、リフやメロディの良さもさることながら、シンセの導入法や曲展開の方も十分に面白い。
②のふわついたシンセ等、妖しい雰囲気を醸していて良い。
B級なヴォーカルやともすれば華美過ぎにも思えるシンセさえもマイナスにはならず、
寧ろおどろおどろしさに拍車を掛けているという意味では寧ろ良いくらいに思うし、全体的には普通にA級のメタルである。

個人的にゴシックは全体的に好きではないが、色んな要素が絡む妖しい世界を味わえる良盤。

気に入り度…89/100

おすすめ…Wolfshade (A Werewolf Masquerade)


MY DYING BRIDE - The Angel and the Dark River ★★ (2016-01-11 21:22:04)

ゴシック/デスドゥームの名盤たる前作と比較すると、
グロウルが封印され、クリーンヴォーカルのみとなり、またシンセやヴァイオリンが表に出てきたため、デスドゥーム成分が少な目になった事が特徴。
陰鬱さという方向性は同じでも、絶望感を蒔き散らすのではなく、諦観の色が強く表れており、「感情の喪失」による悲愴さじみたものがより感じられる。
名曲①に至っては、世界に存在する人間全てはおろか、あらゆる物質的存在からも切り離された、究極の孤独が押し寄せるかのようである。

個人的には、中盤以降、メロディと展開が弱く感じたために前作には及ばぬものの、違ったアプローチでも陰鬱さを十分表現しきっているところは流石。
今作もまた、ゴシック・ドゥームの必聴盤である。

気に入り度…90/100

おすすめ…The Cry Of Mankind


MY DYING BRIDE - Turn Loose the Swans ★★★ (2014-10-04 21:55:21)

生気の抜けたようなクリーンヴォーカルと獰猛なグロウル、シンセやストリングスによる暗く、時に荘厳な旋律、
そしてへヴィかつハーモニクス等を絡めてリスナーを煽るデスメタリックなリフを特徴とするデスドゥーム。
かなりの陰鬱さと暗さであり、どこか虚無感じみたものも感じる。
そんな暗澹たる雰囲気がアルバム全体を色濃く覆い尽くしている訳だが、
一方で美しさや耽美的要素をも孕み、絶望迄とはいかず、まだ救いの可能性が僅かに残されているような感じもしなくもない。
…最も、絶望迄感じないのは、ジャンルは違えどNeurosisとかもっと精神を抉るような奴を聴いてるからかもしれないけれども。
時折加速したり、多段的な曲展開によってドラマティックさと焦燥感を煽る点もグッド。

絶望だけを求めて聴くと物足りないかもしれないが、だからといって甘い所は微塵もなく、それ以外で補って余りある非常に良い作品。ドゥーム/ゴシック好きは必聴であろう。

気に入り度…90/100

おすすめ…Your River


MY DYING BRIDE - Turn Loose the Swans - Black God ★★ (2013-01-09 19:15:27)

これ程までに絶望という言葉が似合う曲は中々ないだろう。


MY DYING BRIDE - Turn Loose the Swans - The Songless Bird ★★ (2014-11-22 21:10:51)

チョーキングや2:42からのオリエンタル風味のメロディ等、面白い技巧とメランコリックさがグッド。


MY DYING BRIDE - Turn Loose the Swans - Your River ★★★ (2014-11-22 21:07:50)

4段構えのイントロや焦燥感ある金物とベースが巧みに感情を煽る名曲。
>>1の「何か、いても立ってもいられないような暗い衝動」というのは言いえて妙だと思う。


NASUM - Helvete ★★ (2014-11-23 21:02:26)

切れ味あるキメを時折かましながら、圧倒的なテンションのスクリームヴォーカルとブラスト/スラッシュビートを軸にした爆走で畳み掛ける、
グラインドコアの王道を快走するアルバム。
全てを薙ぎ倒す暴走感・暴力感たっぷりのサウンドにヘドバン必至である。
他のバンドとは明らかに違う個性や曲毎の違いはあまり無いが(曲毎の違いの無さはグラインドの性故仕方ないが)、
爽快感すらある圧倒的なテンションに身を委ねればそんな事は全く気にならなくなる。
激しく・速く・重くという、グラインドコアの全てが高品質で襲い掛かる素晴らしき35分。

気に入り度…86/100


NECROPHAGIST - Epitaph ★★ (2013-01-09 21:53:09)

余りの超絶技巧と複雑さに最初聴いた時戦慄すら覚えた。今聴いても「うわぁ…」と声が漏れてしまう。
きもい(褒め言葉)低音を随所で放つベース、名手Hannes Grossmannによる粒が揃っていながら手数スピード共に申し分無いドラムも凄いが、
取り分け凄まじいのはグロウルを発しながらテクニカルなフレーズを連発するMuhammed Suiçmezである。
滅茶苦茶複雑でテクニカルなリズム&リフを平然と弾きこなしおり、ライヴではグロウルも兼任している姿共々脱帽の一言。
テクニカルさや複雑さに関して凄い事にはなっているが、嫌味な所も無く、一方で疾走パートを中心にデスメタルとしての心地良さもちゃんとある点もグッド。
①の熱いブラスト&フィルをまずは聴いてみるとよいだろう。

音質に関しては、デスメタル然としたヘヴィさはあまりないが、音の粒が揃っていて、これが楽曲のテクニカルさと無機質さを際立たせている。

…ただやはり最大の見せ場となっているのはギターソロである。
インギーの影響をもろに受けたスウィープやタッピングの嵐によるネオクラで、僅かな叙情性と機械的な無機質さを感じる。
ギターソロ以外でも、例えば4.のハーモニクスを絡めたテクニカルリフなど面白いテクニックの使い方を披露している。

気に入り度…89/100

おすすめ…Stabwound


NECROPHAGIST - Epitaph - Diminished to B ★★ (2013-05-04 18:56:18)

拍子が目まぐるしく変わるハーモニクス入りのテクニカルリフが印象的。


NECROPHAGIST - Epitaph - Epitaph ★★ (2013-06-14 22:31:03)

疾走感が際立つ、彼らの中では割と聴き易い一曲。
ブラストと2ビートをツーバスと共に巧みに使い分けたドラムが心地良い。


NECROPHAGIST - Epitaph - Seven ★★ (2013-09-14 21:26:30)

拍子の解読困難な超テクニカルリフが印象的。
アルバムで一番リズムワークが難しい曲だと思う。


NECROPHAGIST - Epitaph - Stabwound ★★★ (2013-03-30 00:51:27)

疾走感抜群な上に荘厳さすら感じるスウィープ&ギターソロ。
テクニカルなだけでなく、メタルとしての熱さもNecrophagistは持ち合わせていることを証明する名曲。


NECROPHAGIST - Onset of Putrefaction (2013-03-29 22:31:26)

自分は2ndを先に聴いたが、作曲面ではまだ煮え切らないものの、この1stからして恐ろしくテクニカルなリフと随所に挿入されるスウィープギターは既に完成の域に達している。
本当にMuhammadは凄まじいギタリストである。
次作と比べてデスメタルらしい攻撃性が少し強く、生粋のデスメタラーにはこちらの方がウケが良いかもしれない。
ちなみにこの作品では、Muhammadはベース&ドラムプログラミングまでこなしている。

星1つなのは、次作とかぶる要素が多い為であって、クオリティはやはり高い。
2ndと共に、テクデスを代表する作品だと思う。

おすすめ…Foul Body Autopsy


NECROPHAGIST - Onset of Putrefaction - Fermented Offal Discharge ★★ (2013-06-12 15:46:30)

不気味なベースソロからの疾走が心地よい。
終盤のネオクラギターソロも素晴らしい。


NECROPHAGIST - Onset of Putrefaction - Foul Body Autopsy ★★ (2013-05-02 21:01:56)

ブラストに乗せて荒れ狂う超絶テクニカルリフが凄まじい。
上の方のリフがソロ化してるというコメントは言い得て妙だと思う。
2分足らずの短い曲だがインパクトは抜群だ。


NEGURA BUNGET - OM ★★★ (2013-06-15 21:03:48)

ルーマニアのフォーク/プログレッシヴブラックの4th。2006年。

メタリックな刻みとアトモスフェリックなトレモロを巧みに使い分けたメタルリフ、陶酔感を誘うアンビエントパート、更にはあからさまだがしかし違和感の無い民族音楽やアンニュイな旋律まで…
という様に様々な要素が登場し、単なるフォーク/プログレブラックに留まらない、実に独創性溢れる作品である。

そういった要素の使い方にある種の理不尽さもあるが、この作品の場合はその理不尽さが気にならない。
むしろその理不尽さがよりアルバムの雰囲気を多様にし、意味深なルーマニア語のタイトル「人間」を理不尽な存在に陥れ、
言語や知的概念を超越したかのような曖昧な世界に誘っているかの様である。

どの曲やどのパートがどうこうよりもアルバム全体で味わう作品だが、特筆すべき点を挙げるとすれば、実に素晴らしい仕事をしているシンセであろう。
世界を儚く包む様な、非常に美しい旋律により独特な世界観に貢献している。
勿論、要所で聴けるアトモスフェリックなトレモロをはじめとする他のパートも良い。

非常に独特な雰囲気ゆえ、人に普通にお勧めできるアルバムではないが、嵌れば只管嵌るであろう作品。

気に入り度…91/100

おすすめ…Țesarul de lumini


NEGURA BUNGET - OM (2014-12-01 23:02:50)

尚、歌詞はルーマニア語ですが、分からない人はGoogle先生に聞くか、
http://www.ultimatemetal.com/forum/code666/258101-negura-bunget-om-reviews-8.html
の有志による英訳を参考にするとよいと思われます。
というかルーマニア語を読める人は日本に何人いるのかという話ですけどね…


NEGURA BUNGET - OM - Țesarul de lumini ★★★ (2013-07-30 18:30:32)

「Weaver Of Lights(光の織り手)」
神々しささえ感じるトレモロとキーボードのメロディがたまらない。
13分近くある曲だが、全然長さを感じない。


NEUROSIS - Through Silver in Blood ★★★ (2013-08-03 00:44:56)

ミドル~スローによるひたすらに重厚なフレーズが、全てを呑み込む底無し沼、或いは全てを焼き尽くす業火の如く蠢き、救いの届かない者の絶望や得体の知れない恐怖を描き出している。
タムによるトライバルさを非常に効果的に交えたドラミングもそれに拍車をかける。

ブラックなどとは違い、ストレートにネガティヴな感情を煽るフレーズはやや少ない(普通の音楽に比べれば充分エグいが)。
けれども、得体の知れない執拗なフレーズの繰り返しが、聴いていてある意味での心地良さと不快感を同時に覚えるという、何とも奇妙な現象を引き起こしてくる。
そこに届かない救いの手を見せるか様な美しく儚いシンセやストリングスが時に揺蕩いながら、劇的な曲展開で感情を揺さぶるものだからもう堪らない。
というか、生半可なブラックなどより聴いていて色んな意味で怖い。70分間の音による拷問である。

今現在所持している中で一番聴いてて「辛い」アルバム。
スラッジ等に耐性のない人が聴いたら間違いなく不快感しか覚えないと思う。そう思う位にキャッチーさの欠片もない、聴き手を試す芸術である。
スラッジメタルの金字塔たるこの作品は、やはり伊達ではなかった。

気に入り度…98/100

おすすめ…Purify


NEUROSIS - Through Silver in Blood - Aeon ★★★ (2014-03-24 23:17:58)

ストリングスとピアノによる何とも物悲しいイントロにそれを全てぶち壊すへヴィリフ。
タイトルの「Aeon」とは、ネガティヴィティにまみれた永劫なのだろう。


NEUROSIS - Through Silver in Blood - Enclosure in Flame ★★★ (2013-09-17 21:25:14)

ネガティヴな感情を溜めに溜めて、何かのきっかけでそれが爆発したかのような展開が恐怖を煽る。
アルバム最後にして最もダークな曲だと思う。


NEUROSIS - Through Silver in Blood - Purify ★★★ (2013-10-29 19:48:06)

終盤の現れては消えるを繰り返す轟音リフに乗せてエンディングを高みに持ってゆく展開が素晴らしい。
精神を癒しと不安の狭間に誘う。


NEUROSIS - Times of Grace ★★★ (2014-10-08 23:33:59)

前作で聴き手の精神を徹底的なまでに破壊し、瀕死寸前にまで陥らせた彼らであるが、今作において遂にライフポイントをゼロに至らしめてしまった。
破壊され、荒んだ心を癒すかの様な①で始まり、タイトル通り「優美なる時代」を味わえるかと思いきや一転、
②の鬼の様に精神を跡形も無く磨り潰す刻みリフからは純然たる荒廃世界が拡がってゆくのである。
爆ぜたくとも爆ぜる事の出来ない燻る火のような禁欲的サウンドであり、良い意味でタイトル詐欺です。
またストリングス等による美しい旋律も前作同様あるのだが、余りにも儚く、逆に荒んだ世界を浮き彫りにしている様に思える。

前作とは違って10分超の曲が無く、少しコンパクトになった作品ではあるが、物足りなさは無い。
前作で巧みに使われた反復による精神浸食が減り、リフレインが単に冗長に終わっている部分もあって、前作には個人的に少し及ばないが、
それでも名盤と呼ぶべきアルバムだと思う。

気に入り度…92/100

おすすめ…The Doorway


NEVERMORE - Dead Heart in a Dead World (2015-02-27 22:43:55)

個人的に叙情パートを中心に多少だれる所もあるのは気になったが、
華々しさはないものの、ダークで美しい叙情性と正確無比なギターによる圧倒的なへヴィネスが共にハイレヴェルである。
へヴィネスに関しては、ただ心地良いだけでなく、ガリガリとした擬音が相応しいグル―ヴ、疾走と絡めた薙ぎ倒す様な感じ等、様々な手法で飽きさせない。
スラッシュやプログレ等、様々なジャンルの良い所をミックスした独自のメタルで魅せる良いアルバムである。

おすすめ…Narcosynthesis


NEVERMORE - This Godless Endeavor ★★ (2017-06-17 16:58:19)

ダークで美しい叙情性と正確無比なギターによる圧倒的なへヴィネスが同居するモダンメタルであるのは従来通り。
今作ではへヴィネスの部分がより強まり、嵐の前の不穏さというかそういった風景を思わせるサウンドに。
少し全体の雰囲気が変わったとはいえ、クオリティの面では全く落ちていないので、心配無用。

気に入り度…8.5/10

おすすめ…Born


NILE - In Their Darkened Shrines ★★★ (2015-08-08 19:23:57)

淀みの無い豪速ブラスト、ロール&ツーバスが凄まじく、先ず耳を惹くところである。
驚異の手数を誇るタムロール等、個人的にはデスメタルの理想のドラミングの一つだと思う。
一方で、アラビックメロディの組み込まれたテクニカルなリフやギターソロ、11分以上ある⑤等で聴ける引き摺る様な禍々しいリフ、
呪詛的なヴォーカル、果ては神秘的なシンセまで、ブルータルな中にも適度な聴かせ所もある。
終始驚異のアンサンブルを味わえる爆走曲①②⑥から中近東の妖しさたっぷりな③⑤⑦まで、曲のアイディアも豊富。

敢えて一言あるとすれば、⑨~⑫に組曲としての纏まりを感じない事位で、他は紛れも無くエスニックなエクストリームメタルの代表的作品と言えるアルバムである。

気に入り度…91/100

おすすめ…The Bressed Dead


NOKTURNAL MORTUM - To the Gates of Blasphemous Fire (2012-06-14 23:48:14)

作風は、大雑把に言えば初期Emperor+ヴァイキング/ペイガンといった感じだろうか。
特にキーボードが印象的で、動き回る部分が多く、装飾ではなく主役だと思えるほどである。
メロディの質は高く、民族音楽風のフレーズや荘厳なフレーズを巧みに操っている。
ただ、特にアルバム後半で時折フレーズがキャッチーすぎて、シンフォニックブラックとしての威厳を減じているのは残念。(そこが良いという人もいるだろうが、あくまで個人的に)

おすすめ…Bestial Summoning


OBSCURA - Cosmogenesis (2012-11-20 18:13:48)

テクニカルで複雑な楽曲、神秘的な雰囲気、②⑦⑧のエフェクトがかかったクリーンヴォーカル等Cynicを彷彿とさせる部分も多い。
テクデスのフォーマットにCynic的な感性と芸術性を込めたとも言えそうな音楽性である。
違う点を挙げるとすれば、メロディ、特にギターソロにおいてクラシカルな部分があるところか(元NecrophagistのギタリストChristian Muenzunerが参加している)。
かなり荒い言い方をすればNecrophagist+Cynicという感じである。

おすすめ…The Anticosmic Overload


OBSCURA - Cosmogenesis - Cosmogenesis ★★ (2013-01-10 21:59:29)

中盤の拍子が目まぐるしく変わるパートからのギターソロへ繋がる展開が凄い。
後ろでうねりまくるベースもヤバイ。


OBSCURA - Cosmogenesis - Noospheres ★★ (2013-05-05 11:56:28)

摩訶不思議でスペーシーなフレーズが印象的な曲。
疾走をやや抑えめにし、メロディを引き立たせている点も好印象。


OBSCURA - Cosmogenesis - Orbital Elements (2013-03-30 16:59:19)

フレットレスベースの妖しい音色と宇宙的なギターが印象的なインスト。


OBSCURA - Cosmogenesis - The Anticosmic Overload ★★ (2012-06-15 22:00:06)

浮遊感のあるリフとギターソロが印象的で、混沌と秩序のどちらでもない別の上手く言葉にできない何かを感じさせる。
バックでうねりまくるベースも不気味。
このアルバムの中では比較的聴きやすい曲。


OBSCURA - Omnivium (2013-05-05 15:08:18)

ドイツのテクニカル/プログレッシヴデスメタルの3rd。2011年。

基本的に前作を踏襲し、摩訶不思議で神秘的なリードを軸に複雑に展開していくテクデス。
前作との違いを挙げるとすれば、露骨な変拍子やリズムチェンジが減り、デスメタリックな攻撃性がやや強まっているのが特徴で、
前作でメタルらしい攻撃性が少ないと不満に思った人は今作の方が気に入るかもしれない。
泣きのギターをこれまで以上にフィーチャーした①、ミドルテンポで重厚な③等新機軸も幾分か見られ、アイディアが枯渇していないことを見せつけている。
ただ、前作の「The Anticosmic Overload」級のクオリティとインパクトがある曲がなく、その点はやや不満だった。

おすすめ…Septuagint


OPETH ★★★ (2012-05-09 16:28:01)

公式サイトによると、ミカエルが頭を8針縫う怪我をし、ミネアポリスでのライブをキャンセルしていたらしい。
ざっと英語を読んだだけなので、間違ってたら御免なさい。
まあとにかく、今後の活動に支障はないようで一安心です。


OPETH - Blackwater Park ★★★ (2011-12-28 22:47:34)

ジャケットの如き黒さ、幽玄さに満ち溢れ、静と動、美と醜の非常に緻密なコントラスト、劇的な展開を味わう内に、意識が別世界にトリップしてしまう感覚さえ覚える。
どす黒くも美しい、死の香りが漂う世界が一部の隙もなく展開されており、アコギ、ピアノなどのアレンジがそれらを引き立たせている。
Still Lifeの時のようなどこか甘美な叙情感は少し薄れたが、代わりに寂寥感が強くなり、それもまた暗黒性を際立たせている。
Mikaelのヴォーカルも実に素晴らしく、威厳溢れるグロウルと甘美なクリーンの使い分けが前作以上に進歩している。

フレーズ、展開共に一切の無駄のない真の神盤。ここまで全てのフレーズと展開がはまっているアルバムは自分は知らない。
Opethの最高傑作、それどころかもはやこれ以上のアルバムに出会うことはあるかと感じざるを得ないほど完璧な作品である。

気に入り度…∞

おすすめ…Blackwater Park


OPETH - Blackwater Park - Blackwater Park ★★★ (2012-04-29 19:08:32)

約12分とこのアルバムで最長であり、デス声オンリー、ツーバス連打も多く、最も暗い曲でもある。
中間のクリーンパートなんて亡霊がいるんじゃないかって位厭世的。
終盤では、珍しく疾走も聞ける。
「黒水園に二度と陽は昇らぬ」
実に絶望的な最後である。


OPETH - Blackwater Park - Bleak ★★★ (2012-07-01 21:50:14)

デスヴォイスの威厳がいつもより更に増しており、聴いていると視界まで暗黒と化してしまいそうだ。
そのバックでうっすら流れる幽玄なギターフレーズも味があって素晴らしい。


OPETH - Blackwater Park - Dirge for November ★★★ (2013-04-01 21:08:36)

Opethにしては短く、展開も少ない曲だが、陰鬱な闇に満ちた世界を描き出す絶望的極まりないリフの繰り返しがたまらない。
このアルバムは死を連想させる曲が並ぶが、この曲がその最たるものだと思う。


OPETH - Blackwater Park - Harvest ★★★ (2012-11-29 22:08:15)

幽玄という言葉はこの曲のためにあると思ってしまうほどに霊的かつ美しい曲。
2回目のサビが終わってから暫くして切れ込んでくるブルージーなギターソロにはやられた。


OPETH - Blackwater Park - The Drapery Falls ★★★ (2012-10-15 18:30:13)

幽玄なクリーンパートとメランコリックなデスパートの対比が抜群に優れた曲。
後半の目まぐるしい展開でも演奏はぶれないし、聴くたびに演奏力と展開力に脱帽させられる。


OPETH - Blackwater Park - The Funeral Portrait ★★★ (2013-01-19 20:17:57)

アグレッシヴなうねるリフ、中近東チックな旋律が印象的な曲。
アウトロを聴くと精神があの世に逝ってしまいそうな気がする。
もっとポイントがあってもいい名曲だと思うが…


OPETH - Blackwater Park - The Leper Affinity ★★★ (2012-06-17 15:50:47)

一曲目から容赦無く絶望感をぶちまけてくる。
この曲はOpethの中でも最も優れた展開を持っていると思う。
特にエンディングのギターソロ→ピアノの流れは完璧。


OPETH - Damnation (2013-01-22 17:26:35)

デスヴォイスなし、ほぼ全編にわたってクリーンギターのみという静の部分に特化した異色のアルバム。
メタルの要素は皆無であるが、綺麗でメランコリックなメロディによる世界観を味わえる。
Opeth最大の魅力である静動の対比を巧みに用いたドラマティックな展開こそないけれども、仄暗い叙情性を携えた世界観は中々良い。

おすすめ…Windowpane


OPETH - Deliverance (2013-01-20 14:49:39)

今作はOpeth史上最高のブルータリティを持ち、アコギやクリーンヴォーカルの使用が過去2作に比べて格段に少なくなった。
そのために陶酔感さえ覚える静と動の対比を巧みに用いた展開や叙情性は減っており、その点では少し残念な作品ではある。
とはいえ完成度はやはり高く、決して劣化版Blackwater Parkなどとは言わせない出来である。
精神を暗黒面へと引きずるような独特の世界観は健在であり、普通に良い作品だと言える出来である。

おすすめ…Wreath


OPETH - Deliverance - Deliverance (2013-05-10 22:20:44)

4分近くあるエンディングを含め、やや無駄な点があるのは気になる。
が、ブルータルな刻みリフも心地よく、暗黒世界の表現力は十分である。


OPETH - Deliverance - Wreath ★★ (2013-04-02 16:44:52)

聴く者を死に誘うようなどす黒く歪んだリフが素晴らしい。
終盤の霊的なクリーンヴォイスを交えながら展開していくパートも良い。
どす黒さや邪悪さはBlackwater Parkの曲群以上だと思う。


OPETH - Ghost Reveries (2012-06-17 20:43:06)

Keyの加入により妖しさ、幽玄さにますます磨きがかかっている。
メロディも複雑な曲展開も流石はOpethと言える出来である。
ただ、個人的には静の部分が多く、ややメジャー感がつき、デスメタル由来の暗黒性が薄れた点は不満。
良い作品には違いないが、暗黒性は以前に比べると薄いため、そういう作風を求める人にはこの作品は物足りないかもしれない。

おすすめ…Ghost Of Perdition


OPETH - Ghost Reveries - Ghost of Perdition ★★ (2012-11-22 18:23:35)

暗黒性と叙情性の対比というOpethの十八番。
プログレ然とした引きずるようなリフ、情感たっぷりなメロディと聴き所満載。


OPETH - Ghost Reveries - The Grand Conjuration ★★ (2013-01-22 20:41:50)

アルバム中最も暗黒性に満ちた曲。
こういうリフとドラマティックな展開を中心にした曲をもっとアルバム全体でもやって欲しかった。
個人的にクリーンヴォイスパートの金物の使い方が洒落ていて気に入っている。


OPETH - Morningrise ★★ (2013-03-30 21:55:15)

僅かにメロデス的な音楽性を残し、以降のOpethとは趣の異なる作品であるが、静と動の対比による独特の耽美的かつ幽玄な暗黒世界は既に確立されている。
幽玄な色合いの強さという面で5thと比較できるが、デスメタル的なへヴィさが殆ど無い所為か、5thの死を感じさせる官能的な幽玄さとは異なり、今作の幽玄さはより霊的で儚さをも感じさせる。
特に静パートの幽玄さを高め、静謐な領域に人気の侵入を拒むかのようなアコギが非常に妖艶で素晴らしい。

20分強という現状のOpeth史上最長曲④を始め、全曲10分超となっており、冗長さは多少あるもののあまり気にならない。
…流石に20分を纏め切れる制御力までは足りないけれども。

気に入り度…87/100

おすすめ…Advent


OPETH - Morningrise - Advent ★★ (2013-05-07 16:56:46)

時に霊的に奏で、時に泣くリード、そしてそれと対比される妖艶極まりないアコギが映える曲。


OPETH - Morningrise - The Night and the Silent Water ★★ (2013-06-16 22:07:50)

Opethで最もギターメロディが物悲しい曲の一つだと思う。
ジャケットのような波一つない水面を想起させる曲。


OPETH - My Arms, Your Hearse ★★ (2013-11-01 22:18:35)

0分超えの曲がないという面で、Opethの中では異例のアルバム。
現在、デスメタル成分入りのアルバムの中で10分超えの曲の無いのはこのアルバムのみ。

前作に比べてへヴィネス&ブルータリティが増しており、またOpeth特有の巧みな静動の対比が現れ始めてきていて、後の大名盤4th、5thの礎となった作品とも言える。
その2枚に比べれば流石に完成度やリフの緻密さでは劣るが、この頃から不穏で獰猛なヘヴィリフや叙情的なギターメロディはかなりのレヴェル。
デスメタリックな要素の強さにおいては、現状Opeth史上最高であろう。
また、今作から加入したMartin Lopezも加入最初の作品にして申し分無い芸の細かいドラミングで魅せてくれる。

気に入り度…85/100

おすすめ…Demon Of The Fall


OPETH - My Arms, Your Hearse - April Ethereal ★★ (2013-01-17 21:14:24)

クリーンヴォーカルが入ってからのメロディとその後のギターソロが素晴らしい。
精神を暗黒面に叩き落とすような悲しさである。


OPETH - My Arms, Your Hearse - Demon of the Fall ★★★ (2012-06-16 14:27:24)

Opethにしては短い6分台の曲。
いつもより恨みや憎しみを感じるMikaelのヴォーカルと憎悪渦巻く邪悪なリフには圧倒される。


OPETH - Still Life ★★★ (2012-06-30 16:01:47)

主人公の男と恋人メリンダの宗教に翻弄される悲運の物語。重厚ながらも美しいデスパートと耽美的なクリーンパートの絶妙な対比をもって、その物語が克明に描かれている。
デスパートにおいては、ヘヴィでメタリックなリフが凄まじい完成度をもって展開されている。
宗教への憤り、メリンダと結ばれず、あまつさえ彼女の死に直面するという境遇に対する嘆き…そういった主人公の感情をひしひしと感じる。
一方で、前述のネガテヴィティとは対照的な、メリンダに対する想いが描かれるのがクリーンパート。
温かみさえ感じるほどに甘美なメロディが素晴らしい。

Opethの最高傑作で、神盤たる5thと比べると、曲展開やアルバムの流れ等の面でほんの少し劣るのは事実である。
しかしながら、メロディの質や耽美性は全く負けておらず、時に飛び出す泣きのギターのエモーショナルさは5thさえも上回ると思う。

デスメタルとプログレ/サイケの融和という彼らの方針が完成を見た名盤。
更に5thでこれを上回る神盤を作ってみせたとは…当時のMikaelは神がかっていたとしか思えない。

気に入り度…96/100

おすすめ…The Moor


OPETH - Still Life ★★★ (2014-12-19 00:46:48)

>>19 ハルディンさん

ハルディンさんがお聴きになったのはオリジナル盤では?
自分の持っている2008年発のリマスタ盤で『The Moor』を聴き直したところ、自分の耳では「音量が不安定な」箇所は見受けられませんでした。
(私の耳の肥え具合、感性の問題だったらすいません)


OPETH - Still Life ★★★ (2014-12-20 00:30:51)

>>ハルディンさん

聴き直したら確かに一瞬右チャンネルの音が僅かに落ちてました。
ただ、元々リフの中でも音が引いている部分なので違和感はないですね…

オリジナル盤は自分も未聴で、可能性として指摘させて頂いただけです。
寧ろ、3年も聴いてて気が付かなかった箇所を指摘できる程によく聴いてらっしゃる事に感心してる位ですww


OPETH - Still Life - Benighted ★★ (2013-01-19 15:15:52)

アコギの響きが美しく妖艶で素晴らしい。
途中のブルージーなエレキギターも渋い。


OPETH - Still Life - Face of Melinda ★★★ (2013-04-08 00:06:39)

ブラシスティックやフレットレスベースを効果的に用い、アコギも絡めたブルージーで叙情的なクリーンパート。
悲劇を予感させる実にダークで悲しいヘヴィパート。
毎回聴く度、この切替に鳥肌が立ってしまう。


OPETH - Still Life - Godhead's Lament ★★★ (2012-10-14 14:11:13)

不穏なリフと美しいメロディが入り混じる名曲。
特にサビの歌メロを先取りしたギターソロとサビの美しさが素晴らしい。


OPETH - Still Life - Moonlapse Vertigo ★★★ (2013-03-31 23:07:23)

イントロを始め、精神を暗黒面に叩き落としそうなメロディが素晴らしい名曲。
中盤のブルージーなパートが終わった後からの畳み掛けが凄い。


OPETH - Still Life - Serenity Painted Death ★★★ (2013-05-09 23:51:14)

獰猛で重厚な暗黒リフと泣きのギターソロが素晴らしい。
メリンダの死に罪を感じ、救いようのない心情に苦しむ主人公の心情を見事に表現している。


OPETH - Still Life - The Moor ★★★ (2012-04-29 15:31:24)

私がOpethの曲の中で最も好きな曲。
幽玄なギター&ベース→アコギ→へヴィリフというイントロからエンディングに至るまでの曲展開、7分半頃からのクリーンパートを始めとする慟哭に満ちたメロディ…
あらゆる面で実に秀逸である。


OPETH - Still Life - White Cluster ★★ (2013-06-19 21:17:08)

前6曲と比べると、アグレッションが前に出過ぎて耽美性を欠いている点は個人的に少し不満。
しかし良曲には違いなく、目まぐるしい展開を違和感なく聴かせる手腕は健在。
救われぬ主人公とメリンダの無念をひしひしと感じさせてくれる。


OPETH - Watershed (2013-01-22 22:38:08)

今作は女声等今まで無かった要素をいくつか採用しているが、最も大きく変わったのがキーボード及びメロトロンの使い方である。
妖しさの演出だけでなく、時にリードを取ったりリフのメロディを先取りしたりとより多彩になっていると感じた。
相変わらず暗黒性と叙情性が渦巻く世界観は相変わらず素晴らしいのだが、曲展開の良さやそそられるフレーズは以前と比べれば減ってしまったと思う。
雰囲気を作るのに注力しすぎて聴き手を引き込む力が少し足りない気がする。
…と不満も少しあるが、高品質で芸術的な音楽であることは事実なので、普通におすすめできる作品ではある。

おすすめ…The Lotus Eater


OPETH - Watershed - Heir Apparent (2013-04-02 22:06:07)

引きずるような重いリフが良い。
ダークなデスメタルパートからダークさを残しつつも仄かに叙情的なメロディを聴かせる展開が何となく3rdのApril Etherealを彷彿とさせる。


OPETH - Watershed - The Lotus Eater ★★ (2013-05-11 14:27:39)

ブラストの導入が意外だったが、中々に効果的だと思う。
またリフとユニゾンするキーボードが素晴らしい。