2ndアルバム。 Vo.が1stではスコット・ウェイランドであったのが、CREEDのヴォーカリスト(スコット・スタップ)に代わっている(ウェイランド、亡くなっちゃったからね。もっとも亡くなる前に「あのバンドで俺はパーマネントなメンバーではない」とか言っていたけど)。 他のメンバーはGUNS AND ROSESにも在籍していたバンブルフット(ロン・サール この人が中心人物)、ベースがDISTURBEDのジョン・モイヤーというわけで、要するに世に言うスーパーバンドっちゅうやつですか?
それで作風はというと、少しダークな部分もある普通のアメリカンHR。ギターが弾きまくりの部分がポイント高し。歌メロもなかなかメロディアスで、個人的にはこういうの好きですね。なんかサミー・ヘイガー期のVAN HALENがちょいとダークに、そしてヘヴィになったような印象も受けた(4th以前のNICKELBACKと言った方が良いか?)。もちろんギターは激しいっすよ。特にソロが。 バンブルフット、頑張っているなぁ。今は9曲目の"Dancing With The Devil"が好き。ネイティヴ・アメリカン風味がキャッチーなメロディで仕込まれ、一聴して耳を引く佳曲。
アルバム自体が素晴らしいのだが、この曲が良い。好きだ。 Black Sabbathの5th『Sabbath Bloody Sabbath』収録「A National Acrobat」のリフのうち前半部分を使って新たな名曲を作っている。歌メロは勿論全く別のメロディをのせているわけで、それがまた良いメロディなんだよ。オジー・オズボーンやサバスへの敬意がひしひしと伝わってくる。 ザックは「サバスは偉大なんだよ!俺は好きなんだよ!」って声を大にして言いたいんだろうなぁ、ということをしみじみと感じますね。
ただ。いかんせん地味。たびたびU2を引き合いに出すのは、このバンドに対してフェアじゃないのだが、U2は『ACHTUNG BABY』で『THE JOSHUA TREE』から手法をガラリと変えても(単なる個人的な好みだが)、「until the END of the WORLD」や「even BETTER than the REAL THING」などの名曲を提示していた。しかし本作はアルバムを丸ごと聴くと「うん。なるほど」となるのだが、“この一曲”がない。
何度も書くようだが、私の二つ星はあてにならない。もう言うまでもなく、このバンドのファンだから。 路線としては、前作で提示された自由な空気に中で自然発生的にロックしました、という方向性が踏襲されている。ただ全く同じではなく、よりロックにフォーカスされている。前作よりハードでドライな質感が強く印象に残る。 一曲目にガツンとくる曲が配されたのも久しぶりだ。前作、前々作、そのまた前作と、ゆるーい感じでスルリと始まるアルバムが続いていたので、なんだか嬉しい。まぁガツンと言っても「Highway Star」や「Burn」のような名曲を想像されると困ってしまうのだが、それでもなかなかに重厚な感じの佳曲と言って良いだろう。「Time for Bedlam」。 二曲目以降もそれぞれ、楽器間の会話を十分に含んだ良曲が収められていると思う。お馴染みの雰囲気を醸し出しつつ、空気は清新だ。「あぁパープルを聴いているなぁ」と大きな実感がありつつ、これまでに見てきた風景の更に先の景色が見えているというか。 The Doorsのカヴァーも含めて全10曲というのも潔い。 同じようなことを前にも書いたが、もし本作がDPのラスト・アルバムになったとしても、「彼らは最後まで最高にロックしていた」と言い切って良いと思う。自然体で、ロック仙人達が自由自在にロールした名作だ。
アルバム収録曲中、比較的アップテンポ(あくまでアルバム収録曲中での相対的な評価だが)な曲。 アルバム評でも書いたが、重厚な雰囲気を持つ曲でもある。 このアルバム冒頭にあって相応しい存在感は、かの名盤『Perfect Strangers』の一曲目、「Knocking At Your Back Door」を想起させる。同程度の名曲だと言うつもりはないが、なかなか良い曲だと思う。