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DEKADENT AESTHETIX (2010年)
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DEKADENT AESTHETIX
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解説 - DEKADENT AESTHETIX
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-06-17 22:51:31)

2010年発表の1st。

あのJOYLESSともスプリットを出してる事からも推察される通り、ポストブラックの「ポスト」の部分をこじらせたようなアヴァンギャルド・ブラック。シューゲイザーブラック風轟音リフとメロブラ風トレモロリフを交互に繰り出してみせたり、ハードコア的なグルーヴィな疾走を設けてみせたり、ブルース寄りのサイケなハードロックに回帰してみせたり、作風が多岐に渡り過ぎて固有のスタイルを持たないのでは?と思わせるほど。

ただ、雑多なスタイルを詰め込んではいるものの、睡眠薬によって意識がトロケるかのようなドリーミーなピアノ、神経が捩れて戻らなくなるような痙攣リフなどが随所に盛り込まれているため、全体を通して世界が歪んで見えるような、神経症的な質感は共通してますね。効果音やサンプリングを使う点はLIFELOVERとも共通してますが、女性の含み笑いや吹き出し笑いが盛り込まれた5曲目は生理的にマジで気持ち悪くなりそうな不条理さ。

ただこのバンド、何気に(正統な)ブラックメタル部分にこそ、類稀なセンスを感じたりするんですよね。例えば、8曲目や10曲目ではメロディックブラックのようなトレモロリフが聴けますが、これが物凄くかっこよくて耳に残ります。本末転倒かもしれませんが、アルバム全体が「ポスト」に偏り過ぎてて、こうしたブラックとしてスタンダードな部分が少ないのが惜しく思えるほど素晴らしい。

ポストメタルにありがちな、ミニマリズムの過剰の導入や、リスナーの想像力に依存し過ぎてつまらなくなってしまうような事はほとんど無く、全体的にキャッチーと言っていいほどの音作りが成されているため、ポストブラック入門にもいいかもしれません。個人的には、BEATLESのサイケな部分が好きな人に無理矢理聞かせて、感想を聴いてみたい作品です(笑)。



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