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ASYLUM OF THE WRETCHED (2009年)
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ASYLUM OF THE WRETCHED
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解説 - ASYLUM OF THE WRETCHED
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-06-28 21:39:00)

2009年発表の1st。
またもシンフォブラック界に素晴らしいバンドが現れましたね。
間違いなく掘り出し物だと思います。

まず、キー中心のメロディセンスが素晴らしいです。
初期EMPERORの魔性な雰囲気から、サタニックで宗教じみた部分を除いて、代わりにゴシック的耽美さとトラッドの幽玄さを注入したような、凄まじく濃いムードのあるメロディ。基本的に厳粛なムードが保たれており、浮ついた感は一切無いにも関わらず、時々「クサメロ」カテゴリに入れたくなるほど求心力の強いメロディが出てくるのがほんと素晴らしい。3曲目なんか吸血鬼が城のオルガンで弾いてそうですもん。

そしてバンドの音もキーに負けてない…というか、物凄く上手く噛み合ってますよね。ギターリフは刻みを多用するタイプで、メロデスっぽくもありますが…ミディアムも多用するドラミングとの絡みもあって、メタリックさよりも粛々とした重々しいムードを醸しだす結果になってると思う。これがキーのダークなメロディと、凄く相性がいいんですよね。雨のSEを多用してますが、確かに鬱蒼と茂った森と聳え立つ古城、低く垂れ込める雲と降り頻る雨…みたいな絵が浮かんできますもん。

ギターパートもかなり練りこまれている印象で、上記の刻みリフとリズム、キーの絡みの上手さ以外にも、例えばトレモロリフを1つ取っても、曲のムードを誇張するような使い方をされていたり、幽玄なリードギターが曲の神秘的な雰囲気を更に引き立てていたり、本当に曲に合わせてフレーズの一つ一つが構築されている感じ。この構築性こそが、シンフォニックブラックの醍醐味かもしれませんね。

これくらいメロディアスなシンフォブラックだと、例えばキーが前に出過ぎて刻みリフがリズムにしか貢献できてなかったり、正統派やメロデスに近づき過ぎたりしてしまいがちですが、このバンドは構築性の高さ、メタルとしてのかっこよさをしっかり出しつつ、アトモスフェリックでダークなムードを醸しだしてるのが素晴らしい。音質も悪くないですし、シンフォブラックをある程度齧ってる方は是非。



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