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NEF.VI.LIM
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-11-25 00:51:18)

2010年発表の6曲入りEP。
EPですが30分以上ありボリュームはそこそこ。

まずジャケや、ブックレットの表紙などのアートワークが素敵ですよね。私はこのジャケを見て、「これは形而上学的な部分にまで踏み込んだ邪悪さを表現する、芯の芯まで真性なブラックに違いないッ」と意気込んで購入したわけなんですが…見事に騙されました(笑)。変態系のブラックであることは間違いないんですが…ポストブラックというより闇鍋ブラックという感じ。

正統派メタルの如くツインギターでハモるギターリフが出てきたり、高速のブラストとマイペ~スに刻むギターリフを組み合わせてみたり、妙に渋いブルージーなメロディを変な残響の付いたギターで弾いてみせたり、様々なアイデアが敢えて生煮えのままぶち込まれているような感じの、奇妙に歪んだ世界観を演出するブラック。5曲目で「ゴー!ゴー!ゴルゴダ!」の煽りと突然のエレクトロ路線が出て来た時には流石に呆れて笑っちゃいました(笑)。

当然、そこに乗るヴォーカルも普通からはかけ離れてますね…ウィスパーと、痰を吐くときの声の中間のような歪み声と、裏返り気味のダメ人間っぽさ全開のがなり、意外に渋いクリーンを使い分けてますが…クリーンもこの作風でこの人がやると妙に胡散臭く聞こえる(笑)。ただ、変な作風ではあるものの、所々正統派やメロデスに通じるところもあり、一般的なポストブラックよりメタルから逸脱しすぎてないのは好印象。邪悪キャッチーなトレモロ+ブラストとか、真っ当なことを演ってるパートはちゃんとかっこいいですし。

という訳で、楽しめはしたんですが、ジャケの印象とは全く異なる音でした…。これはこれで全然アリな作風だとは思うんですが、ジャケ買いは非推奨です(笑)。変態系って分かってる方にだけお勧め。



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