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GROTESQUE (2010年)
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GROTESQUE
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解説 - GROTESQUE
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-12-27 21:12:21)

2010年発表の2nd。

シンフォブラックの中でも、かなり変り種な音を出しているブラックですね。カルミナ・ブラーナの最初の部分を更に世俗的にしたような、大仰かつ演劇的・劇場的な非ブラック的シンフォパートや、ジャジーなリズムにチェロなどによる優美なメロディを乗せたクラシカルなパート等を、SE的な使い方だけでなく、本編にもがっつり仕込んでくる、他にないタイプのアヴァンギャルドな作風。

ただし、そういったパートの大仰さに比べると、ストレートにブラックしてるパートでは意外にもクラシカルなキーボードよりメロブラ的なトレモロリフを主軸とする展開が多いのも特徴。ただヴォーカルの半泣きで歌っているような、しかし太い声質のデス声と、妖しいオペラ調の声を使い分けるパフォーマンスもあって、やはりどこか捩くれた印象が残る音ではありますね。

シンフォブラックの中でも、メロディやシンフォ要素の取り入れ方はかなり派手な部類に入る音…ではあるんですが、それが超自然的な方向や宗教的な方向にはあまり向かわず、どこか通俗的で不条理なムードが濃厚で、そこが強烈な個性になっている感じですね。聴いていると、暗黒の劇場に引きずり込まれ、無理矢理道化の役を演じさせられるような、そんな奇怪さの漂う作品です。



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