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POWER~PURITY~PERFECTION 999
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解説 - POWER~PURITY~PERFECTION 999
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-01-11 22:32:00)

2009年発表の6th。

1977年にパワーメタルバンドとして結成し、86年に1stアルバムを発表、一度解散して2000年にブラックメタルバンドとして再結成…というバイオグラフィーを聞いた時は、古くから活動してるバンドなだけに若いリスナーを置き去りにするような路線だったらどうしよう…とちょっとだけ危惧してましたが、全くの杞憂でした。クオリティがキャリアに裏打ちされた、しっかり今の音としてかっこいいブラックメタルを演ってます。

邪悪なトレモロリフ一辺倒でなく、甘美さもありながらサタニックな雰囲気を更に強めるリードギターのメロディ、オールドスクールなデスメタルのテイストを感じさせるドロドロした瘴気漂うリフも取り入れたスタイル。DISSCETIONは3枚目のアルバムでメロデス要素を強めリスナーを驚かせましたが、彼らがメロデスだけでなくオールドスクールデスの要素も同時に取り入れたら、こんな感じの作風になったのでは…と思わせる音。メタリックな重厚さを感じさせる音作り、メリハリのある曲調、サタニックな空気感の演出など、共通する所は多いと思う。こちらにも「Anti-Cosmic Creation」というフレーズが出てきますし。

地獄の鬼を思わせるようなヴォーカルの咆哮、リフやリードのフレーズの素晴らしさを際立てつつ、デス的なドロドロ感も残した良質なプロダクション、金太郎飴にならない展開の巧さなど、美点の多い…というか美点しか挙げられないようなアルバムなんですが、やはり際立ってるのはリフの素晴らしさですね。特にデス的な瘴気を撒きつつうねるようなリフ使いが素晴らしい。正直MORBID ANGELの新作よりも魔闘気の総量は上だと思いますもん。リフを聴いているだけでも非常に心地良いですが、それがメリハリの効いた展開の中で上手く用いられるのだからたまらないですね。

まだSATAN’S HOSTはこの作品しか聴いていないんですが、ブラックの名盤○選とかで良く選ばれるような作品と比べてもなんら遜色のない、素晴らしいアルバムだと思う。古参バンド故の懐古趣味や、ブラックメタル故のカルト主義なども特に感じさせず、魅力をストレートに伝える作品ですので、初心者の方も是非。



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