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The Visitors / Heresy II (End of a Legend) (火薬バカ一代)
Heresy II (End of a Legend) (火薬バカ一代)


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The Visitors / Heresy II (End of a Legend)
ザクザクと重心低くタイトに刻まれるリフ&リズム、メロパワ系の親しみ易さとは
一味異なるニヒルなチャーリーのVoが一丸となってソリッドに畳み掛ける、
変わらぬPARADOX節に舌鼓を打つスピード・ナンバー。リーダー・バンドを率いての
活動等で獲得した自信を糧に、これまでよりも主張を強めたクリスティアン・ミュンツナーの
劇的なシュレッド・ギターが、楽曲に新鮮な味わいを付与してくれています。

火薬バカ一代 ★★★ (2021-11-24 00:03:20)


Heresy II (End of a Legend)

チャーリー・シュタインハウアー(Vo)率いるPARADOX、'21年発表の新作アルバム。
そのチャーリー以外面子がごっそり入れ替わっていますが、最早メンバー・チェンジはこのバンドの恒例行事ゆえ驚きには値せず。逸材だったガス・ドラックスの離脱は痛手なれど、後任には近年ETERNITY’S END等を率いて頭角を現しているクリスティアン・ミュンツナー(G)が出戻っているので、空いた穴は完全に塞がったと言えるのではないでしょうか。
それより何より、本作最大のトピックは「宗教戦争」をテーマに取り上げたコンセプト・アルバムにして名盤の誉れ高い2nd『HERASY~異端』(’89年)の続編作りに、満を持してチャーリーが着手したこと。尤も、多数のゲストを迎えたり生オケを導入したりといった大仕掛けは目もくれず、ダークなメロディをニヒルに歌い上げるVo、タイトに刻まれるGリフ、硬質に突っ走るリズムが一丸となったパワー・サウンドで、あくまで武骨に押しきる剛毅な姿勢がPARADOXならでは。『TILES OF THE WIERED』(’13年)以来のバンド復帰となるクリスティアンも、益々磨きの掛かったシュレッド・ギターでモノクロームな本編に鮮烈な輝きを加えており、特に憂いを帯びたメロディを伴い、重心低く突進する曲調に劇的なツインGが狂い咲く③はアルバムの旨みを凝縮したような名曲。この曲含めてOPナンバーからMETAL CHURCHのカヴァー⑭まで、ほぼ全編をスラッシーなスピード・ナンバーで畳み掛ける一方、10分近くに及ぶ大作⑨は走りそうになるのをグッと堪えて、重厚かつ劇的に聴かせきるメリハリの付け方にもベテランの業が光ります。
名盤の続編たるに相応しい見事なクオリティを誇る力作です。

火薬バカ一代 ★★★ (2021-11-18 01:11:27)