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PENUMBRAL INORGANTIA (2005年)
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PENUMBRAL INORGANTIA
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解説 - PENUMBRAL INORGANTIA
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-02-11 20:55:20)

2005年発表の1st。

特価品コーナーからサルベージしてきたんですが、なんじゃこりゃ!?
プリミティブ系の中でも頭一つ抜けて素晴らしい作品なんですけど…。この系統のバンドに求められるのって、演出力を含む曲作りのセンスと音作りの上手さだと思いますが、このバンドはどちらも素晴らしい。

まず曲の方ですが、プリミティブブラックの様式を踏襲しつつも、トレモロリフにMAYHEMの1stのメロい部分(「Buried by Time and Dust」「De Mysteriis Dom Sathanas」辺り)に通じる、気温ではなく聴き手の体温を直接下げるような邪悪さが宿ってるんですよね。3曲目のアルペジオとSEが交じるインストでは、核戦争で残された廃墟に黒い雨が降り注いでいるような、破滅的な光景が相当な臨場感を持って浮かんでくる。相当なマニアが聴いても、他のバンドと十把一絡げに出来ない音だと思う。

そしてその曲を、音作りの上手さが更に助長してる。基本RAWなバンドサウンドで聴かせるスタイルなんですが、所々キーボードを重ねてあるのか、ドローンめいた圧迫感もあって、音そのものが悪意を持って迫るかのような迫力、聴き手を引き込むような求心力がある音なんですよね。そこに前述した、邪悪なトレモロが迸ると、LUNAR AURORAの「Andacht」アルバムを想起させるような、魔性なムードが濃厚に立ち込めてきます。リバーブの掛かった、大絶叫を多用するヴォーカルもカルトな雰囲気を更に濃くしてる。

ただ惜しいのは、3曲目がインスト、ラストの大作曲がドゥームめいた曲のため、純粋なブラックメタルのパートはちょっと短いんですよね。個人的にはそれを差し引いても、このジャンルにおける名盤だと思いますが。検索してもあまり情報が出てこないし、レビューもそんなに見かけないんですが、マイナーなバンドなんでしょうか。ほんと良い作品なので、見かけたら即ゲット推奨です。



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