私にとってWRING THAT NECKといえばこのヴァージョンだ。 ガチですごかった70年の一瞬を切り取った記録がこうして 残されていることに我々は感謝しなければならないし、「LIVE IN JAPAN」ほどキャッチーな出来ではないが、このころの 彼らはまさに音の塊そのままをぶつけて来ている。それを そのまま受け止めてしまうのはかなりの体力がいる。 本当の火花散るプレイとはこのことを言う。
ブルー・アイド・ソウルの名盤。スティービー・ワンダーのSongs In The Key Of Lifeに大きな影響を受けていたとのことで、なるほどメロディや曲の展開、特にシンセサイザーのアレンジなどはかなり「らしい」作りだ。ヴォーカルもこころなしかスティービー風。ただ違いはこちらはより洗練された都会のサウンドだということだ。アーバン・ソウルファンは必聴。
この曲も含めWAITING FOR THE ROARアルバムは完全にT・マニング が仕切っている。Synやオーケストラの導入による壮大なまでの 音作りは「これがFASTWAYのやることか?」と当時思った記憶が あるがやはり曲のよさに救われた。しかしE・クラークの戦術転換 もあたることなく彼らはLAメタルの渦の中に巻き込まれていく ことになる。ただ彼らにエールを送った少数派もいた事実は 見逃せない。
これはGENESIS版ハードロックだ。聞き手を覚醒させるサイレンのごときシンセサイザー、複雑ながら軽やかなリズム、ギターなどが渾然一体となって音の津波となって劇的な高みへと誘う。ライブではエンディングがそのままWatcher Of The Skiesのイントロにつながりさらに劇的になっている。当時のライブを見たかった!