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AS ABOVE, SO BELOW (2012年)
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AS ABOVE, SO BELOW
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解説 - AS ABOVE, SO BELOW
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. 夢想家・I ★★★ (2012-03-11 19:33:15)

2012年ついに発表された新作、スタジオ・アルバムとしては通算5枚目になります。
正直、予想以上の傑作でビックリ! これだけの出来であれば古くからのファンも納得でしょう。
1stと同じくジョン・マーティンの宗教画を用いた荘厳なアートワークのイメージそのままのANGEL WITCH独特の背徳的な暗黒メタルが全編にわたって展開していきます。
収録曲数は全8曲(国内盤はボーナス+1曲あり)と少な目ですが、その分厳選された印象で、今回は「エンジェルウィッチのテーマ」みたいな速効性こそ無いものの、聴き込む毎にズブズブと深みに嵌まっていくタイプの曲が多く、さすがリー・ドリアンが全面的にバック・アップしたというだけあって随所に細かいこだわりが見られ、極めて中毒性の高い作品となっています。
日の差さない曇り空のような音質も、彼等にはこの音以外有り得ないという感じで、案外普段は鬱ブラックやドゥーム系が主食といった人にもアピール出来る音のようにも感じられました。

それにしてもやけにアナログを意識した作風で、リー・ドリアン氏がマニア向けにLPを出そうという魂胆がバレバレですぞ(笑)。




2. 火薬バカ一代 ★★ (2012-04-15 22:05:09)

前作『RESURRECTION』から14年ぶりに発表された5枚目のスタジオ・アルバム。ANGEL WITCHの作品とまともに対峙するのは久々なのですが、これがデビュー作と音楽性が全く変わっていなくて、最初聴いた時はちょっと笑ってしまいましたね。勿論、良い意味で。
ジョン・マーティンの宗教画(審判三部作が一篇『最後の審判』)を再びジャケット・アートワークに用いていることからも原点回帰の姿勢が明らかな本作は、RISE ABOVEのバックアップを受けレコーディングが行われたことのプラス効果か、作品全体が濃厚な英国風味によって包み込まれている。重く湿気った感触のリズム・セクションを手始めに、ロンドンの空を分厚く覆う曇天模様のごとき空気感は、リー・ドリアン人脈に連なる英国人ミュージシャン達だからこそ出しえた味ではないでしょうか。
そして何より本作のMVPは、ANGEL WITCHの中心核たるケヴィン・ヘイボーンその人。アングラ臭がプンプンと漂って来るダークで鋭角的なリフ・ワークの妙技もさることながら、とにかく「歌」が良い。上手過ぎず、下手過ぎず、絶妙な匙加減で煮え切らないメロディを拾って行くこの人の歌声は、まさしくNWOBHMの地下室的な息吹を生々しく現代に蘇らせてくれています。
特にOPナンバー①は、痒い所に手の届くGプレイと歌メロに悶絶必至、1stアルバムに収録されていた名曲群と比較しても何ら遜色のない逸品で、個人的には、これとバラード調に始まり劇的に盛り上がっていく④が聴けただけで本作購入費の元は回収出来たと思っております。(それ以外の楽曲がつまらないわけではありませんが)
ケヴィン・ヘイボーンが自信たっぷりに「1stの後に来るべき作品」と語るのも納得の力作。




3. 失恋船長 ★★★ (2013-01-15 18:11:52)

2012年にこのようなサウンドに出会えるとは夢にも思いませんでしたね、まさに正統に自らが進むべき世界観をまごうことなく披露してくれた入魂の力作です。前作『RESURRECTION』が未発表曲の寄せ集めで精鋭を欠いていたと評判が著しく無い為に未聴だったし、今さら「昔の名前で出ています」的な事を言われてもと食指が伸びなかったのですが華麗なジャケットにトリオ編成ケヴィン・ヘイボーンの健在に、リー・ドリアン主宰のRISE ABOVE からのリリースとお膳立てが揃えば見送ることは出来ません、昨年の数少ない新譜購入を決断した一枚なのですが想像を遥かに超える出来栄えでしたね。1stの続編とも言える妖しげな光沢がなまめかしい艶を放つアンダーグランドな世界、英国的な暗雲立ち込める湿度の高いクラシックなサウンドとメロディが重厚さと金属的な響きの中で見事に共鳴しあい独自性を最大限に演出しています。カビ臭いNWOBHMサウンドが奏でる毒素の多い潤いと白煙立ち込めるミサ会的なダークな要素を含んだギタープレイの数々に古臭さとは違う伝統的な美しさを感じさせます。屈強な意思をお持ち守り通した彼らの金看板、バンド名に相応しい一枚を○○風だからでは片付けたくない魅力に溢れています。



4. てかぷりお ★★★ (2015-04-17 22:05:53)

2012年発表、通算5枚目の作品
買おう買おうと思っててなんとなく放置してた一枚を2ndを聴いたこともあって今更購入 当時初めてジャケット見たとき「おー絶対買おう」なんて思いましたっけ もう3年も経ってるなんてね 新譜だけどすっかり旧譜です

その買おうと思わせてくれたジャケット 伝説の1stと同じくジョン・マーティンの絵画を採用して、こちらをANGEL WITCHの世界に案内してくれるよう なんとなく怪しい絵が邪悪な雰囲気を盛り上げてくれます
確かにAngel Witchほどのクソキラーは無い しかしこのアルバム、曲のクオリティ云々よりは音の感触をじっくり味わいたいとこ! 良からぬものがグツグツと湧いてきそうなヘヴィサウンドには、夢想家さんが仰っられるようずっと浸ってたい中毒性がありますね ただただこの音質が心地よいのです LPで聴いたらもっと格別なんだろうなーと思いました いやレコード聴いたことないんすけどね
クソキラーは無いとは言ったもののDead Sea Scrollsをはじめとして十分にカッコいい曲が続きますのでその辺はご安心を
これその時買ってれば、ライヴも行ってただろうなーとまた少し後悔していましました もう新作作ってないのかな




5. kamiko! ★★★ (2020-04-26 01:55:07)

聴いている回数は圧倒的に1stが多いんですが
Angel Witchの作品で一番好きな盤はどれ?と聞かれればコレだ!
まず、ジャケが再び1stのようにJohnMartinの画風になった上、曇り空をバックに黒字のバンドロゴがステキだ。
そしてギターを担当するのがビルスティアーというのがスゴイ。CarcassやってたギターがAngel Witchに加入とか普通有り得んでしょ。
マイナーコードやディミニッシュコードを多用したダークな旋律はビルスティアーの腐敗臭がスパイスとなって、濃厚な魔性を帯びている。
それでいて、1stの頃にあったNWOBHMの雰囲気が融合したサウンドを構築しているのだから素晴らしい。
ヴォーカルの旋律がキャッチーに聴こえないのは、楽曲の殆どがマイナーコードで構成されてて、半音進行の歌いまわしを多用してるからだろう。
NWOBHMテイストの名盤と言う人は多いが、確かにそういう魅力はある。しかしこの盤の最大の魅力はそこではない。
音と旋律の中にAngel Witchの悪魔的コンセプトを表現する仕掛けが随所にあり、決して単に過去作の延長上の作品として扱われる作品ではない。



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