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MONEY, SEX & POWER (2012年)
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MONEY, SEX & POWER
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解説 - MONEY, SEX & POWER
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1. 火薬バカ一代 ★★ (2012-04-18 07:21:58)

80年代メタルからの多大なる影響を基本に据えつつ、そこに独産メタルならでは重厚感を加え、更に新人バンドらしいフレッシュな感性で仕上げられた2nd『ADDICTED TO METAL』('10年)がここ日本でも評判となった、ドイツはシュヴァーベン出身の5人組が'12年に発表した3rdアルバム。
Voの熱い歌声、リフにリード、ユニゾンからソロまで劇的にこなす2本のG、堅牢にボトムを支えるリズム隊といった、前作でこちらの耳を捉えたエレメントはしっかりと保持しながらも、今回はACCEPTやMANOWARっぽさを減少させ、その分溌剌としたアメリカン・メタリックなノリの良さを強化。これをどう受け止めるかで本作に対する評価は分かれるかな?
個人的な好みを正直に申さば、ドラマ性の薄れた作風にはやや物足りなさを覚えた口なのですが、それでも強力なフックを有するメロディ作りのセンスは相変わらず冴えており、分けても各楽曲を彩るキャッチーなサビメロはここでも健在。
表題曲にしてアルバムのリーダー・トラックたる①はKISSIN' DYNAMITEというバンドの個性を如実に伝えるナンバーですし、思わずシンガロングを誘われる②、HELLOWEENの“I WANT OUT”を彷彿とさせる④、パワフルに炸裂する⑤といった秀曲が並ぶ本編前半には、聴き手を惹き込むだけの力強さが宿る。
ただ彼らの実力を勘案すると、アルバム後半に核となる楽曲があと1つくらいあって欲しかったかな・・・と、つい注文を付けたくもなるのですが。




2. 失恋船長 ★★ (2012-09-22 16:36:10)

本作も相変わらず80年代の匂いがする正統性の強いHM/HRサウンドを披露、前作で感じた同郷の大先輩アクセプトなどと等質の硬質なカラーは減退、さらには叙情味も薄れ違う意味でのクラシックな世界観を踏襲しています。ある種のスリージーなロックスタイルを持ち込み、そこにドイツ産の硬派な気骨でデフォルメした硬軟ほど良いメロディアスなサウンドに聴きやすさを覚えます。相変わらずのキャッチネスさも彼らの旨味だしツインギターのフレージングも若手とは思えない卓越されたセンスと王道を感じさせる技を持っていると思います。温故知新さとフレッシュ感が絶妙だし人工甘味料的な甘さと男らしさがカッチリとかみ合っている様は流石だし曲作りも上手い、個人的には少々、狙ってやっている感じが強く欧州風味の湿り気が減退したのが気になりますが、幅広い層にアピールするならコッチの方がウケが良いのかもしれませんね。20代前半の若者がこれほどの作品をコンスタントにリリースしてくれるのだから嬉しい限りです。有り余るセンスと才能、恐れ入りますね


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