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PENTEMPLE
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O))) Presents...
(Usher-to-the-ETHER)
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O))) Presents...
SUNN O)))のメンバーや、MAYHEMのAttila、STRIBORGのSin Nannaらが一堂に会した
オーストラリアでのライブを元に、現代音楽の分野で活動し(とライナーに書いてあった)、
このプロジェクトやGRAVE TEMPLE等でSUNN O)))のメンバーともよく共演しているOrenが
編集、ミックスを施した作品。2008年発表。
このアルバムはSUNN O)))を媒介に、ブラック界の重鎮であるAttilaと、新世代ブラックを
代表するSin Nannaが邂逅するという事もあって大きな話題を呼んだようですが、
遅ればせながら私も聴いてみました。…概ね、このメンバーから想像されうる通りの音ですね。
SUNN O)))の圧殺ドローンリフをバックに、AttilaとSin Nannaがバトルを繰り広げているという。
ただ唯一想像と違ったのは、Sin Nannaがヴォーカリストとしてだけではなく、
主にドラマーとして貢献している事。Attilaの呪詛や悪魔の哄笑とSin Nannaの絶叫の
掛け合いは(少ないけど)あるとはいえ、それを期待すると少し肩透かしかもしれません。
その代わり、STRIBORGでは余り聴けないような高速ブラストビートやインプロ的プレイも
聴かれ、こういう音の中ではブラストがブルータリティやスピードではなく、ドローンの
陶酔感を強めるという現象も聴かれたりして面白いし、聴いてて気持ち良いです。
このアルバムのレビューで、「この作品を聴くまで彼がこんなに良いドラマーとは
分からなかった」という意見を目にしたことがありますが、私も同感。元々煮え滾る
地獄の炎のようなドローンサウンドが、彼のドラムによって火の粉が噴出しているような
音になってる感じがします。
また、買うなら二枚組みの日本盤をお勧め。
ディスク2の「Pazuzu 3」は30分を超える曲で、空気が震える音をそのまま封じ込めたような
持続音と、本編よりも良く聴こえるミックスの生々しい絶叫の交差するパートから徐々に音の
壁がせせり立っていくような曲で、本編の曲に勝るとも劣らない魅力があるように思います。
音響の面白さやその中での展開、イマジネーションを刺激する音を求めるならSUNN O)))の
近作やKTLの方がお勧めですが、生々しさや陶酔感などを求めるならこのアルバムを
買うことをお勧めします。
ちなみに、ライナーによるとSin Nannaがステージに立つのはこれが初めてだとか。
Usher-to-the-ETHER
★★
(2008-10-07 19:17:00)
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