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Human Remains

UK産NWOBHM寄り正統派HM2011年作。
無名と思ってたが、結構な書き込みがあって驚いた。地元ではかなり評価されているようだが日本ではあまり知られていない・・と思っていた。
NWOBHMの息吹を残しつつ、バンド名が示すとおり、魔性を帯びたサウンドを聴かせる、Angel Witchに近いコンセプトを持つバンドだが
楽曲構成はかなり手が込んでてレベルが高い。次作で70年代から引き継がれるNWOBHM的息吹がほぼ消失してしまうので、そういう色を求めるならこっち。
ヴォーカルの自殺やレーベル倒産などリリースまでにいろいろ紆余曲折があったのは、ここの書き込みで知ったが、音楽性を語る上で重要なのは
70年代にNWOBHMバンドとして活動していた、ほぼ無名バンドParalexのメンバーが加わっていることで、そのテクニカルな音楽性がほんのりと感じられることだ。
そういうルーツがあるので演奏技術と楽曲構成のレベルの高さは太鼓判だ。もう入手困難かも知れないがコレを機にParalexに触れてみるのもいいかもね。

kamiko! ★★★ (2020-05-07 21:55:22)


Curse and Chapter

アンディ・ス二ープの献身的なサポートにより奇跡の復活を遂げた英国産HM/HRバンドの2nd。NWOBHM直系のアングラ臭漂うダークでシアトリカルなサウンドは健在、随所に魅力的なフレーズを奏でるツインリードのダイナミックなプレイと情緒溢れる華麗なフレージングもコンパクトだが印象的な持って生き方を施しアクセントとなる聴かせ方は流石だ。芝居がかったデヴィット・ボウアーの唄も巧みな声色を使い分けストーリー性の高い楽曲の中で見事な役者ぶりを披露、俳優業との二足の草鞋が功を奏した結果となり見事にHELLサウンドを牽引しております。前作以上にダイナミックなギタープレイが荘厳な展開をもつ楽曲の中でパワーメタル色を強めていたりと聴き様によっては音楽性のとらえ方も変わるのかも知れませんが、劇的な展開を生かしたアレンジと演出的技巧が光る古典的なHM/HRサウンドの中で、その脈々と流れるNWOBHMの血脈を守る音楽性の高さは圧巻の一言ですね。⑤では故デヴィット・ハリディが在籍していたバンドのカヴァーを収録、なんだか感慨深いエピソードもあったりと、昔のマテリアルを引用する辺りが、このバンドの魅力なんでしょうね。個人的には敢えてのローファイなサウンドで、この手のバンドは楽しみたかったりするのですが、古臭さを感じさせないように仕上げているので若い人にも馴染みやすいでしょう。でもゴリっと走る曲がないから厳しいかな

失恋船長 ★★★ (2016-04-03 13:41:01)


Human Remains

Mausoleumレコードの倒産により活動が停滞、メンバーの自殺など不遇を味わい息絶えたNWOBHMのアングラシーンを支えた彼等、そんな彼らを愛していたアンディー・スヌープが再結成へと動き出し見事に復活を遂げたのが今作。楽曲のマテリアルは当時のものを採用しつつも、洗練度も増した演奏と楽曲が放つ魅力は相当なものだ。シアトリカルな語り部も鬼気迫るパフォーマンを披露、いびつに歪んだシャウトにゾクゾクとさせられますね。また禍々しい暗黒サウンドとエッジの効いたヘヴィなサウンドが無駄なく共存。クラシカルな響きには静謐性もあり、さらにはその中に親しみやすいメロディまで導入している辺りのアレンジも熟練の技と供にギラリと光りを放ちます。濃密なアンサンブルが生み出す邪悪なる闇の宴、張りつめた緊張感に息を飲み、迫りくる漆黒の闇に慄き、全てを覆い尽くす鬱積としたジレンマに神経が逆なでされるような焦燥感が今作最大の聴きどことかも知れませんね。一級のゴシックホラー映画を見たような感覚を覚えますね。

失恋船長 ★★★ (2015-12-21 16:21:47)


Curse and Chapter

これだけクオリティの高い作品作品を見せつけられたら感嘆するしかない。
こいつを聴かんでどうする。
このサイトを利用するような層には受けないんだろうけど……(それはそれで悲しい)
とにかくCD屋へ走ろう。
それでもって買おう。
聴いて涙しよう。

けーじ ★★★ (2014-01-11 21:22:32)


Curse and Chapter

ファーストで聴かれたアルバム全体を覆っていた人口着色料的な毒々しさや胡散臭さは若干後退したものの、仰々しいまでの演劇性は継承されていて、今回も堂々たる英国メタルの王道を邁進してくれた。

前作同様にめまぐるしく、しかし不自然すぎない変調や転調が盛り込まれた楽曲はプログレにも通じるし各パートの輪郭を強調するアンディ・スニープらしい手法も健在。

ファーストが余りに衝撃的だったので、次は苦労する(もしくは出ないのでは?)と思っていたが、意外にも短いスパンで二枚目が出たのは嬉しい限り。しかし、聴き進むに連れてファーストからの使い回し?もしくは残滓?と感じる部分が少々鼻につきだしたのも事実。凄すぎるアルバムを出しちゃうとその次が大変なのは過去の歴史でもくりかえされてるからね。それとファーストよりも曲の構成上でキーボードの比重が増してきているのは少し気がかり。このバンドにキーボードの使用は最低限で良いと思うから。

中盤に配された疾走ナンバーの8曲目がアルバムの核であり臍といったところか。少々、苦言めいた事も書いてしまったものの本作も期待に違わぬ力作であることには変わらない。

古くはボンゾ・ドッグ・バンド、アレックス・ハーヴェイ・バンド、ジェスロ・タルなどが大真面目に不真面目を演じ、近年ではクレイドル・オブ・フィルスにまで脈々と流れるジェネシス起源のシアトリカルな楽曲とステージの両面を継承するこのバンドからは、即ち英国人で在る事の誇りを強く感じてしまう。

ボーナスディスクのDVDのステージが実に楽しい。来日したら老体に鞭打って見に行くだろうな。

まにや ★★ (2013-11-23 18:18:02)


Plague and Fyre / Human Remains
"no, no, no,"

突如現れるキャッチーなコーラスが印象的です。

夢想家・I ★★★ (2012-01-12 18:13:16)


The Quest / Human Remains
ストレートでキャッチー、この曲がアルバム中一番典型的なN.W.O.B.H.Mスタイルだと思います。

"自分のやっている事を本当に信じているのならお前の夢はきっと叶うだろう"

夢想家・I ★★★ (2012-01-05 18:49:48)


Human Remains

"N.W.O.B.H.M" という先入観で聴いてみると若干ギャップがあるように感じましたがミステリアスな雰囲気を漂わせた作品の完成度は極めて高いと思います。
シアトリカルなVoと入り組んだ曲構成の組み合わせはやはりMERCYFUL FATEあたりを想起させます、バンドのメンバーは当時のシーンでは居場所が無かったとインタビューで語っていましたが確かにそうと思わせる孤高性に満ちたサウンドです。
正直なところ取っ付き難さはありますが悲運のミュージシャン、デイヴ・ハリディの生き様に本作を通して触れる事が出来た事に感謝します。

夢想家・I ★★ (2012-01-05 18:44:40)


On Earth as It Is in Hell / Human Remains

迷いなど微塵も感じさせないPV、Voの役者ぶりも必見!

ピュアメタラー ★★★ (2011-09-03 23:40:57)


On Earth as It Is in Hell / Human Remains
この曲は凄いね
よく練られた構成が秀逸 特に始まり方なんかカッコよすぎ

てかぷりお ★★★ (2011-08-15 20:15:11)


Human Remains

紆余曲折を経て地獄の底から復活したHELLの1stフルアルバム
よく作りこまれたアルバムです 大作が多く、曲間はつながっていて「アルバム」として勝負しています 雰囲気としてはANGEL WITCHに邪悪な要素を増したような感じ ボーカリストの声の出し方がとてもこの雰囲気にマッチしています Evilなジャケットもカッコいいです(笑)
ハイ・ローミックスってやつですかね 2を例に挙げれば分かり易いのですが、曲自体は80年代初頭だけれどそれを現代の録音技術、スタジオワークで昇華させたみたいな 
シンプルなへヴィメタルを求めていた僕には少し肌に合わなかったけれども、大作に抵抗がない方ならおススメできます

てかぷりお ★★ (2011-08-15 20:12:55)


Human Remains

数々の不運を被ってNWOBHM史の陰へと埋もれてしまったバンドが四半世紀の時を経て復活。かつてのデモ用マテリアルを現代技術を駆使して再構築し、'11年に発表するや関係各所で絶賛を浴びた初のフルレンス・アルバムがこれ。
MERCYFUL FATEやKING DIAMONDに通じる、ダークで大仰でオカルティックなHMサウンドは、在りし日のNWOBHMの密教的な空気が、さながらタイム・カプセルの如く濃密に封入されているが、それでいて貧乏臭さや時代錯誤感がないのは、元々の楽曲の完成度の高さに加えて、プロデューサー兼ギタリストとして全面参加している、名手アンディ・ス二ープの仕事の枠を越えた献身に依るところ大か。
全面に押し出された大作主義に、曲間をSEとインスト曲で繋ぎ合わせ、映画のサントラばりに綴られる本編の壮大な構成等、プログレッシブ・ロックからの影響も露わな作り込みが為されている一方、比較的ストレートな疾走ナンバー⑥⑩を聴けば判る通り、エッジの立ったGリフと躍動感溢れるリズムがHM然としたノリの良さも備えているため、思ったよりずっと聴き易い本作。
とは言え、やはりこのバンドならでは個性とアルバムの聴き所がしかと刻印されているのは、奇怪に蠢くGリフ、起伏の激しいメロディを(現役俳優というスキルを活かして)シアトリカルに歌い上げるVo、荘厳にしてシンフォニックに曲調を盛り立てるKeyとが怪しく絡み合う、②③⑤⑦⑪といったオドロオドロしくもドラマティックな楽曲の数々だとは思いますが。

火薬バカ一代 ★★★ (2011-07-11 22:42:45)