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THE VOIDANCE OF MAN (Usher-to-the-ETHER)


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THE VOIDANCE OF MAN

2005年発表の3rd。
2007年にSabbathidより曲順を変更、新曲を追加して1000枚限定で再発。
私が手に入れたのも再発盤です。

この作品は上のDelnoirさんのレビューを読んで買ってしまったんですが、これは凄まじいですね。買って大正解。鬱ブラック由来の陰鬱極まりないトレモロに、葬式ドゥームの質量感のある暗黒をプラスし、更にノイズ/パワーアンビエント要素を加える事でどす黒さをより増した中で、発狂寸前の絶叫が響き渡る危険極まりない漆黒のサウンド!!…とか言いたいところなんですけど、そんな風に簡単に纏めるのが失礼なくらいカルトなムード漂ってますね…。

確かに、鬱ブラックと葬式ドゥーム、パワーアンビエントを上手いこと絡ませて神経が焼かれそうなレベルのどす黒さを演出している…というのは間違いないんですが、この音は「闇」とか「黒」とかのもう一つ先のレベルって感じなんですよね。真っ黒に塗り潰された視界に、人間を惑わせて発狂に追い込むような、ヤバい光が明滅している感じというか…。ずっと聴いてるとサイケデリックな中毒性すら感じるほど。

そんな暗黒空間に響く、ブラック由来のトレモロリフは音色・メロディ共に精神汚染的な危険さが漂ってますね…ただ気分を落ち込ませるとかじゃなくて、脳波を妨害して人間の意識を衰弱に追い込むような、そんな波形が形成されているような…聴いているとそういう妄想すら浮かんできてしまう陰鬱さ。鬱ブラックをある程度聴き慣れてる人でもこれは脳焼かれると思う。

ただし、音そのものが相当カルトな上に、20分以上に及ぶパワーアンビエント曲もあったりするので、その辺りに耐性がないとちょっと厳しいかも。大分世間様の価値観に背きまくってる感じなので、サブカル志向でXASTHURに手を出したり、プログレ筋からNACTHTMYSTIUM聴いた人が、軽い気持ちでこっちにも手を出すと大火傷するかも。覚悟が決まった人、普段からポーズでないマジな陰惨さの音を求めてる人は是非。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-06-23 23:59:57)


THE VOIDANCE OF MAN

この作品は2005年に発表された3rdアルバムをリミックスし未発表曲を加えた
2007年リリースのジャケ違い再発盤、限定1000枚。
Sabbathid Recordsからの正式リリースです。
音楽的には、2003年のEPから不変、更に押し進めた感じのフューネラルドゥーム、
ドローン/ノイズ/アンビエントに通じるパートを挿入したディプレッシブブラックである。
まぁ、その割合が非常に多いためノイズ/ドゥームにディプレッシブブラックを挿入した音楽と呼んだ方がいいかもしれない。
音に関しては非常にノイジーで、常時ジリジリ、ジャリジャリとしたギター/ベースが鳴り響く、ざらついたサウンド。
音質が比較的クリアなために、なおさらノイジーなサウンドが聴覚を刺激する。
ディプレッシブなパートに関しては、わかりやすいところでいくとXASTHURの様な感じだろうか。
音作りが大分違うので印象は全く違うものだが、音楽的にはあの手のもの。
陰鬱でスローなリフに高音域の絶叫が絡む。
ただ音質上ヴォーカルがXASTHUR以上に強烈で、リフも真の闇に迫るかのようなメロディで更に邪悪。
そして3曲目にして、20分38秒のノイズ/アンビエント/フューネラルドゥームが登場。
こちらはSUNN O)))やらNorttやらを混ぜて漆黒の闇の中に落とし込んだかのような音楽性。序盤に絶叫が絡むパートあり。
全体的に大作志向で曲が長いため、リスナーの精神を蝕むには十分過ぎる。
かなりカルトでアングラな音楽だが、ここまで素晴らしいブラックは珍しい。
過去作品も欲しいなー。

そんなわけで、XASTHUR、NORTT、 LUNAR AURORA等のブラックが好きな方には
普通にオススメできるし、KHANATE、HABSYLL等のドゥーム/ドローン系にも
理解があれば150%楽しむことができると思います。
病みまくりで邪悪で漆黒で怖くてイっちゃってる9曲73分。激オススメ!

Delnoir ★★★ (2011-07-07 15:27:14)