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月我消えるまで
(Usher-to-the-ETHER)
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月我消えるまで
2003年発表の1st。
これ、最高なんですけど(笑)。
スカやファンクなどの要素も交えつつ、基本的にはメタリックな疾走に昭和っぽいレトロなメロディを乗せた、ハードコアとメタル、歌謡曲をミックスしたようなスタイルで、個人的には様式美やメタリックな演奏に拘らず、哀愁メロディに特化したRAPHAELという印象なんですが…ヴォーカルがほんと素晴らしいんです。
男女ツインヴォーカルで、男性の方がリードなんですが…これが前代未聞レベルで個性的。ぶっちゃけジョンレノンやオジーオズボーンも、個性という点では彼には敵わないと思う。常にチューニングがどこかズレているような調子の外れた歌い回しで、特に朴訥を通り越して、声の表情が無くなるようなロングトーンが素晴らし過ぎる(笑)。この歌い回しのせいで音程が合ってるんだか合ってないんだか分からないですもん。
しかし、このヴォーカルだけならB級で終わりそうなところ、メロディの素晴らしさが彼の歌を輝かせていて、「奇跡の一枚」になっていると思うんですよね。歌メロは常に調子が最高のときのムックのレベルをキープしている感じ。最初聴いたとき、余りのクサメロに驚きました。このメロディをあのヴォーカルが歌うと、なんだか切なげにも聴こえてくるんですよね…。
味のあるヴォーカルがクサすぎるメロディを歌い疾走する音楽という事で、当然クサメタラーは必聴でしょう。しかしこのヴォーカル、技術では説明できない魅力がありますよね…。音程の正確性やら声量やら、確かな技術を身に付けてなお面白みの無い歌しか歌えないのが最も才能の無いヴォーカルなら、この人はその対極といえるでしょう。
Usher-to-the-ETHER
★★★
(2011-09-14 00:32:02)
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